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FP技能検定 · 学習ガイド

NISA・iDeCoの詳細

NISA・iDeCoとは

NISA・iDeCoは税制上の支援が働く時点が異なり、NISAは投資利益の非課税、iDeCoは拠出時の所得控除などを持ちます。引出時期の制約も確認します。

NISAとiDeCoを拠出・運用・受取の時間軸と引出時期の違いで比較する図
NISAとiDeCoは税制が働く段階や引出しの条件が異なります。同じ商品を運用する場合でも、資金を使う時期との適合を確認します。

NISAとiDeCoは、税制上の支援が働く時点が違います。NISAは対象となる投資利益の非課税、iDeCoは拠出時の所得控除に加え運用・受取段階の制度を持ち、引出時期にも制約があります。

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。左にNISA口座の「損失」、右に課税口座の「利益」を置き、中央を太い仕切りで分ける。左から右への矢印は仕切りの手前で止め、「損益通算不可」と示す。
覚えること:NISAの損失は課税口座と損益通算不可

たとえば5年後の住宅資金と老後資金があるなら、同じ投資商品を選べるとしても、必要時期まで資金を取り出せるかを先に判断します。税制の有利さだけで使途の違うお金を一つにまとめません。

NISA口座の損失は課税口座の利益と損益通算できない一方、iDeCoの受取りには一時金・年金の課税区分を確認します。「非課税制度に入っているから損失も税額軽減に使える」という推測は誤りです。

金融商品を勧める場面では、顧客の知識、経験、財産の状況、契約の目的に照らす適合性の原則を考えます。損失を埋め合わせる約束で勧誘してよいわけではありません。重要なリスクや手数料を、期待できる利益と一緒に確認します。

預金保険の対象となる一般預金等は、一金融機関ごとに預金者一人当たり元本1,000万円までとその利息等が基本の保護範囲です。証券会社は顧客資産を分別管理し、不備で返還できない場合に日本投資者保護基金が1人1,000万円まで補償しますが、投資商品の値下がり損失を補償する仕組みではありません。

市場を見るときは、金利・為替・物価の情報に基準日を付けます。政策金利が変わっても全ての預金金利が同時に同幅で変わるわけではありません。NISA等の制度変更は対象年と既存口座の扱いを確認し、市場の値動きと税制の変更を混同しません。

NISAの二つの枠と預金保護

NISAの二つの枠と預金保護の図解。中央に左右2つの投資枠を並べ、左をつみたて投資枠・年間120万円、右を成長投資枠・年間240万円とする。両枠から下向きの矢印を合流させ、併用時の年間360万円につなぐ。
覚えること:18歳以上は併用で年間360万円

2024年開始のNISAは18歳以上が対象で、つみたて投資枠が年間120万円、成長投資枠が年間240万円、併用して年間360万円です。非課税保有限度額は合計1,800万円(取得価額で管理)、その内成長投資枠は1,200万円までで、非課税保有期間は無期限です。売却した商品の取得価額分は翌年以降に再利用できますが、その年の年間投資枠に上乗せされません。

令和8年度税制改正により、2027年から0〜17歳もつみたて投資枠を年間60万円・非課税保有限度額600万円の範囲で利用できるようになる予定です。2026年度の試験では、2026年4月1日時点の制度(18歳以上)で判断します。

預金保険では、無利息・要求払い・決済サービス提供の三条件を満たす決済用預金は全額保護されます。一般預金等は一金融機関につき預金者一人当たり元本1,000万円と利息等が対象で、元本補塡契約のある金銭信託も含まれます。外貨預金や譲渡性預金、外国銀行の在日支店の預金は対象外です。

NISAの二つの枠と預金保護
制度・区分主な枠・保護範囲
NISAつみたて投資枠年間120万円
NISA成長投資枠年間240万円(生涯枠の内数1,200万円)
NISA全体年間360万円・生涯1,800万円
決済用預金全額保護
一般預金等元本1,000万円とその利息等

金融商品の課税

金融商品の課税の図解。中央上の「外貨預金」から矢印を左右に分け、中央に仕切りを入れる。左は「予約なし」から「雑所得・総合課税」へ、右は「預入時に為替予約」から「源泉分離課税」へつなぐ。
覚えること:預入時の為替予約で源泉分離課税

預貯金の利子は20.315%の源泉分離課税で完結します。特定公社債等の利子と上場株式等の配当・分配金は、申告不要、申告分離課税(上場株式等の譲渡損失と通算可)、配当は総合課税(配当控除あり)から選べます。上場株式等・特定公社債等の譲渡益は申告分離課税20.315%です。

外貨預金の為替差益は雑所得として総合課税の対象ですが、預入時に為替予約を付けた場合の差益は源泉分離課税です。NISA口座の利益は非課税ですが、損失はなかったものとされます。

金融商品の課税
収益課税方法
預貯金の利子源泉分離課税20.315%
特定公社債等の利子申告分離課税または申告不要
上場株式等の配当総合課税・申告分離課税・申告不要から選択
上場株式等・特定公社債等の譲渡益申告分離課税20.315%
外貨預金の為替差益雑所得(総合課税)。為替予約付きは源泉分離課税

販売ルールと関連法規

販売ルールと関連法規の図解。左の「顧客の求め」から右の「販売業者」へ矢印を引く。右から左への「損失補塡」の矢印は中央の禁止線で止め、上に根拠となる法律名を置く。
覚えること:顧客が求めても損失補塡は禁止

金融サービス提供法では、販売業者が重要事項の説明義務に違反すると損害賠償責任を負い、元本欠損額が損害額と推定されます。消費者契約法では、事業者の不適切な勧誘で誤認・困惑して結んだ契約を取り消せます。両方の要件を満たすときはどちらも主張できます。

金融商品取引法は、適合性の原則、契約締結前交付書面の交付、断定的判断の提供の禁止、損失補塡の約束の禁止などを定めます。顧客から求められた場合でも損失補塡はできません。

販売ルールと関連法規
法律主な内容
金融サービス提供法重要事項の説明義務、違反時の損害賠償・元本欠損額の推定
消費者契約法誤認・困惑による契約の取消し、不当条項の無効
金融商品取引法適合性の原則、断定的判断の提供・損失補塡の禁止

試験に出る

  • NISAは投資利益の非課税、iDeCoは拠出時の所得控除など、支援の時点が違う。
  • iDeCoは引出時期に制約があり、使途の違う資金を一つにまとめない。
  • NISA口座の損失は課税口座と損益通算できない。
  • 適合性の原則に照らして勧誘し、損失補填の約束はできない。
  • 預金保険は元本1,000万円まで等が基本で、投資商品の値下がりは補償しない。
  • 外貨預金・譲渡性預金は預金保険の対象外。日本投資者保護基金は分別管理の不備時に1人1,000万円まで補償する。
  • 金融サービス提供法の重要事項説明義務違反では、元本欠損額が損害額と推定される。
  • 外貨預金の為替差益は雑所得(総合課税)。上場株式等・特定公社債等の譲渡益は申告分離課税20.315%。

重要な言葉

NISA
対象となる投資利益が非課税となる制度。
iDeCo
拠出時の所得控除などがある個人型確定拠出年金。
適合性の原則
顧客の知識・経験・財産・目的に照らして勧誘する原則。
預金保険
一定範囲の預金等を保護する制度。
日本投資者保護基金
証券会社が破綻し分別管理の不備で資産を返還できない場合に、1人1,000万円まで補償する基金。

確認問題

確かめよう拠出時、運用時、受取時、引出し可能時期の四列に、二制度を並べて比べられますか。

NISAは投資時の所得控除なし・運用益非課税・受取時も非課税・いつでも売却して引出し可、iDeCoは掛金が全額所得控除・運用益非課税・受取時に退職所得や雑所得として課税・原則60歳まで引出し不可です。

NISA口座の損失は、課税口座の利益と損益通算できる。

iDeCoは、必要時期にいつでも自由に資金を引き出せる。

外貨預金は、預金保険制度の保護の対象である。

預金保険で保護される一般預金等の基本的な範囲は?

商品を勧めるときに、顧客の知識・経験・財産・目的に照らして考える原則は?

とは、税制上の支援が働く時点が違います。NISAは対象となる投資利益の非課税、iDeCoは拠出時の所得控除に加え運用・受取段階の制度を持ち、引出時期にも制約があります。

たとえばの住宅資金と老後資金があるなら、同じ投資商品を選べるとしても、必要時期まで資金を取り出せるかを先に判断します。税制の有利さだけでの違うお金を一つにまとめません。

の損失は課税口座の利益とできない一方、iDeCoの受取りには一時金・年金の課税区分を確認します。「非課税制度に入っているから損失も税額軽減に使える」という推測は誤りです。

金融商品を勧める場面では、顧客の知識、経験、財産の状況、契約の目的に照らすを考えます。損失を埋め合わせる約束で勧誘してよいわけではありません。重要なや手数料を、期待できる利益と一緒に確認します。

の対象となる一般預金等は、一金融機関ごとに預金者一人当たり元本までとその利息等が基本の保護範囲です。証券会社は顧客資産を分別管理し、不備で返還できない場合に日本投資者保護基金が1人1,000万円まで補償しますが、投資商品の値下がり損失を補償する仕組みではありません。

市場を見るときは、金利・為替・物価の情報にを付けます。政策金利が変わっても全ての預金金利が同時に同幅で変わるわけではありません。NISA等の制度変更は対象年との扱いを確認し、市場の値動きと税制の変更を混同しません。

出典・参考資料

試験の公式案内と、この記事の参考にした学習資料です。

編集:Pinternet Works · 更新日:

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