日本FP協会・金融財政事情研究会の公式問題・模範解答を、級・学科/実技・公開年度に分けて収録しています。CBT公開問題は1セットの公表問題で、全受験者への出題を網羅するものではありません。
2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)の概要
FPと関連業法
ライフプランニングと資金計画 · FPの職業倫理と関連法規 / 弁護士法 / 司法書士法 / 金融商品取引法 / 税理士法
ファイナンシャル・プランナー(FP)の行為に関する次の記述(ア)~(エ)について、適切なものは○、不適切なものは×を選択しなさい。なお、記載のない資格の登録等については一切考慮しないものとする。 (ア)弁護士の登録を受けていないFPが、顧客から離婚後の生活設計等について相談を受け、その顧客の代理人として相手方との離婚時の財産分与について協議を行い、報酬を受け取った。 (イ)弁護士または司法書士の登録を受けていないFPが、相続財産である不動産の登記申請を代行した。 (ウ)金融商品取引業の登録を受けていないFPが、資産運用を検討している顧客に対し、NISA(少額投資非課税制度)の仕組みを説明した。 (エ)税理士の登録を受けていないFPが、参加費有料の相続対策セミナーで、仮定の事例に基づく一般的な解説を行い、講師料を受け取った。
解答・解説を表示
解答
(ア)× (イ)× (ウ)○ (エ)○
解説
FPは、他の法律で資格を持つ人だけができると決められた業務を行ってはいけません。弁護士法・司法書士法・税理士法・金融商品取引法などが、それぞれ独占業務(資格者だけが行える仕事)を定めています。資格のないFPは、一般的な制度や仕組みの説明にとどめる必要があります。
解き方
- それぞれの行為が、資格者だけができる独占業務(法律事務や代理、登記申請の代理、個別の税務相談や税務書類の作成、投資の助言など)にあてはまるかを見比べます。
- 一般的な解説や情報提供にとどまっているか、それとも資格のない人が独占業務に踏み込んでいるかを一つずつ判断します。
小問ごとの答え
- 小問 ア:×
- 弁護士資格を持たないFPが、報酬を得る目的で顧客の代理人として相手方と財産分与の協議を行う行為は、非弁行為(弁護士法第72条違反)に該当するため不適切です。
- 小問 イ:×
- 司法書士または弁護士の資格を持たないFPが、他人の依頼を受けて不動産の登記申請を代行する行為は、司法書士法等に抵触するため不適切です(有償・無償を問わず不可)。
- 小問 ウ:○
- 金融商品取引業の登録を受けていないFPであっても、NISA等の制度概要や一般的な仕組みについて説明する行為は金融商品取引法に違反せず、適切です。
- 小問 エ:○
- 税理士資格を持たないFPであっても、有料セミナーにおいて仮定の事例に基づく税制の一般的な解説を行い、講師料を受け取る行為は税理士法に違反しないため適切です。
覚えるポイント
- 個別具体的な相談・代行は独占資格が必要、仮定の事例や一般的な制度説明は無資格でも可能。
間違えやすいところ
- 税理士の仕事では「お金をもらわなければ個別の税務相談ができる」と間違えやすいですが、無料でも税理士法違反になる点に注意しましょう。
出題の前提:2026年公表基準
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.1 ↗(www.jafp.or.jp)
顧客本位の業務運営に関する原則
金融資産運用 · フィデューシャリー・デューティー / 顧客本位の業務運営に関する原則
フィデューシャリー・デューティー(受託者責任)を遂行する軸として金融庁が公表している「顧客本位の業務運営に関する原則」(以下「本原則」という)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
4
解説
「顧客本位の業務運営に関する原則」は、細かい規則ではなく「原則」を示したものです。金融庁が原則だけを示し、金融事業者が自分たちで方針を決めて公表します。そして、その方針を定期的に見直して、よりよくしていくことが求められます。
解き方
- それぞれの選択肢が、「顧客本位の業務運営に関する原則」の考え方や求めている内容と合っているかを確かめます。
- 選択肢4は「定期的な見直しは不要」としています。この点が原則の考え方に反していることを見つけます。
- 選択肢 1不正解
- この原則は対象の金融事業者を限定していないため、信託・銀行・証券・保険など多くの金融事業者が採択することが期待されています。
- 選択肢 2不正解
- 原則6(顧客にふさわしいサービスの提供)では、金融事業者は顧客の資産状況・取引経験・知識・取引目的などを把握し、その人に合った商品を販売・推奨すべきとされています。
- 選択肢 3不正解
- この原則は細かい規則ではなく原則を示す方式をとっており、各金融事業者が自分の状況に合わせて自主的に方針を決めることを求めています。
- 選択肢 4正解
- 方針を決めて公表した金融事業者は取組の状況を定期的に公表し、環境の変化や成果をふまえて方針を定期的に見直す必要があるため、「見直しは不要」とするこの記述は最も不適切です。
覚えるポイント
- 顧客本位の業務運営に関する原則はプリンシプルベースであり、定期的な方針の見直しと取組状況の公表が求められます。
間違えやすいところ
- 一度決めた方針をずっと守り続けることが大切だと勘違いして、見直しは必要ないと考えてしまう間違いに注意しましょう。
出題の前提:2026年公表基準
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.1 ↗(www.jafp.or.jp)
追加型株式投資信託の購入時手数料と分配金の税務上の区分
金融資産運用設計 · 投資信託の購入時手数料 / 普通分配金と元本払戻金(特別分配金) / 個別元本
長谷川さんはRM投資信託を新規募集時に100万口購入し、特定口座(源泉徴収選択口座)で保有して収益分配金を受け取っている。資料に基づき、空欄(ア)、(イ)にあてはまる語句の組み合わせとして最も適切なものを選択しなさい。 <資料> [RM投資信託の商品概要(新規募集時)] ・申込価格:1口当たり1円 ・購入時手数料(税込み): 購入金額1,000万円未満:購入金額に対し3.3% 購入金額1,000万円以上:購入金額に対し2.2% [収益分配金受取時の運用状況(1万口当たり)] ・収益分配前の個別元本:9,600円 ・収益分配前の基準価額:10,000円 ・収益分配金:1,000円 ・収益分配後の基準価額:9,000円 ・長谷川さんが新規募集時に100万口購入した際に支払った購入時手数料(税込み)は、( ア )である。 ・収益分配時に長谷川さんに支払われた収益分配金のうち600円(1万口当たり)は( イ )である。
解答・解説を表示
解答
1
解説
分配金を受け取った後の基準価額(投資信託の値段)が個別元本(その人が買ったときの元本)以上なら、分配金は全額が普通分配金で課税されます。分配後の基準価額が個別元本を下回る分は、元本の払い戻しと考えられ、元本払戻金(特別分配金)として非課税になります。
解き方
- まず購入金額を求めます。1口が1円で100万口買ったので、購入金額は100万円です。
- 購入金額の100万円は1,000万円より少ないので、手数料率は3.3%です。手数料は1,000,000円×3.3%=33,000円となり、(ア)は33,000円です。
- 分配後の基準価額9,000円と、分配前の個別元本9,600円をくらべます。
- 分配後の基準価額は個別元本を600円(9,600円-9,000円)下回っています。そのため分配金1,000円のうち600円は元本払戻金(特別分配金)、残りの400円は普通分配金です。よって(イ)は元本払戻金(特別分配金)です。
- 選択肢 1正解
- (ア)の33,000円と(イ)の元本払戻金(特別分配金)はどちらも正しい組み合わせです。
- 選択肢 2不正解
- (イ)の600円の部分は個別元本を下回る元本の払い戻しなので、普通分配金ではなく元本払戻金(特別分配金)です。
- 選択肢 3不正解
- (ア)の購入時手数料の計算が誤っており、購入金額100万円に対する手数料率は3.3%なので49,500円にはなりません。
- 選択肢 4不正解
- (ア)の購入時手数料は33,000円で、(イ)の600円は元本払戻金(特別分配金)なので、どちらも誤りです。

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覚えるポイント
- 分配落ち後の基準価額が個別元本を下回る差額は「元本払戻金(特別分配金)」として非課税となり、その分個別元本が引き下げられる。
間違えやすいところ
- 分配金を受け取る前の基準価額と個別元本の差(10,000円-9,600円=400円)が普通分配金です。どちらが特別分配金かを混同しやすいので注意しましょう。
出題の前提:出題時点の税法および投資信託の取引実務に基づく
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.2 ↗(www.jafp.or.jp)
固定利付債の最終利回りの計算
金融資産運用設計 · 最終利回り / 単利計算 / 債券投資の利回り
資料の債券を満期(償還)時まで保有した場合の最終利回り(単利・年率)を計算しなさい。なお、手数料や税金等については考慮しないものとし、計算結果については小数点以下第4位を切り捨て、小数点以下第3位までの数値を解答すること。また、解答に当たっては、解答欄に記載されている単位に従うこと。 <資料> ・表面利率:年0.50% ・購入価格:額面100円につき100.50円 ・償還価格:額面100円につき100.00円 ・残存期間:8年
解答・解説を表示
解答
0.435(%)
解説
すでに発行された債券を買い、満期まで持ったときの利回りを最終利回りといいます。1年分の利息に、1年当たりの償還差損益((償還価格-購入価格)÷残存年数)を足します。その合計を購入価格で割って年率になおしたものが最終利回りです。
解き方
- 1年当たりの償還差損益を求めます。(100.00円-100.50円)÷8年=-0.50円÷8=-0.0625円です。
- 1年当たりのもうけ(利息+償還差損益)を求めます。0.50円+(-0.0625円)=0.4375円です。
- 購入価格で割って利回りを求めます。(0.4375円÷100.50円)×100=0.435323...%です。
- 問題で指定されたとおり、小数点以下第4位を切り捨てて「0.435%」とします。
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覚えるポイント
- 最終利回りの公式:[表面利率+(償還価格-購入価格)/残存年数]/購入価格×100
間違えやすいところ
- 割る数を購入価格(100.50円)ではなく額面金額(100円)にしてしまう間違いや、端数処理を四捨五入と間違えることに注意しましょう(今回は切り捨てと指定されています)。
出題の前提:債券の利回り計算式(単利)に基づく
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.3 ↗(www.jafp.or.jp)
株式投資指標(配当性向およびPBR)の計算
金融資産運用 · 配当性向 / PBR(株価純資産倍率)
下記<資料>に基づき、空欄(ア)、(イ)にあてはまる数値を計算しなさい。なお、計算結果については小数点以下第3位を四捨五入し、小数点以下第2位までを解答すること。 <資料> 株価:3,460円 1株当たり当期純利益:560円 1株当たり純資産:2,560円 1株当たり総資産:7,400円 1株当たり年間配当金:200円 ・配当性向は、( ア )%である。 ・PBR(株価純資産倍率)は、( イ )倍である。
解答・解説を表示
解答
(ア)35.71(%) (イ)1.35(倍)
解説
配当性向は、会社のもうけ(当期純利益)のうち配当に回した割合を示す指標です。PBRは、株価が1株当たり純資産の何倍になっているかを示す指標です。
解き方
- 配当性向の式に、1株当たり年間配当金200円と1株当たり当期純利益560円を入れて計算し、小数点以下第3位を四捨五入します。
- PBRの式に、株価3,460円と1株当たり純資産2,560円を入れて計算し、小数点以下第3位を四捨五入します。
小問ごとの答え
- 小問 ア:35.71
- 配当性向は「1株当たり年間配当金 ÷ 1株当たり当期純利益 × 100」で求められます。したがって、200円 ÷ 560円 × 100 = 35.7142…%となり、小数点以下第3位を四捨五入して35.71%となります。
- 小問 イ:1.35
- PBR(株価純資産倍率)は「株価 ÷ 1株当たり純資産」で求められます。したがって、3,460円 ÷ 2,560円 = 1.3515…倍となり、小数点以下第3位を四捨五入して1.35倍となります。
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覚えるポイント
- 配当性向 = 1株当たり配当金 ÷ 1株当たり当期純利益 × 100
- PBR = 株価 ÷ 1株当たり純資産
間違えやすいところ
- PBRの計算で、割る数に「1株当たり純資産」ではなく「1株当たり総資産」を間違って使ってしまうこと。
- 配当性向の計算で、割る数と割られる数を逆にしてしまうこと。
出題の前提:2026年公表基準問題・出題条件に基づく計算
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.3 ↗(www.jafp.or.jp)
上場株式等の譲渡損失の繰越控除の計算
金融資産運用 · 特定口座年間取引報告書 / 上場株式等の譲渡損失 / 損益通算 / 繰越控除
露木さんが取引をしている国内の証券会社から送付された当年分の特定口座年間取引報告書(抜粋)が下記<資料>のとおりである場合、翌年に繰り越すことのできる上場株式等の譲渡損失の金額(上限)を計算しなさい。なお、露木さんはこの他に有価証券取引は行っておらず、前年以前から繰り越された上場株式等の譲渡損失はないものとする。 <資料> (単位:円) ①譲渡の対価の額(収入金額):3,500,000 ②取得費及び譲渡に要した費用の額等:5,300,000 ③差引金額(譲渡所得等の金額)(①-②):*** [特定上場株式等の配当等] ④株式、出資又は基金(配当等の額):200,000 ⑦オープン型証券投資信託(配当等の額):100,000(特別分配金の額:30,000) [上記以外のもの] ⑩公社債(配当等の額):10,000
解答・解説を表示
解答
1,490,000
解説
上場株式などの譲渡で損失が出たときは、確定申告をすれば同じ年の配当や利子と損益通算(利益と損失を相殺すること)ができます。それでも引ききれない損失は、翌年から3年間にわたって繰り越すことができます。
解き方
- 譲渡の対価から取得費と譲渡費用を引き、上場株式等の譲渡損失を求めます(3,500,000円 - 5,300,000円 = △1,800,000円)。
- 損益通算できる配当と利子を合計します(④200,000円 + ⑦100,000円 + ⑩10,000円 = 310,000円)。なお、特別分配金は元本の払い戻しで非課税のため、配当等の額には含まれません。
- 譲渡損失から通算できる配当等の合計を引き、翌年に繰り越せる譲渡損失を求めます(1,800,000円 - 310,000円 = 1,490,000円)。
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覚えるポイント
- 上場株式等の譲渡損失は、上場株式等の配当金および特定公社債の利子等と損益通算が可能であること。
間違えやすいところ
- 公社債の利子(⑩)や投資信託の分配金(⑦)を損益通算の対象から外してしまうこと。
- 特別分配金の額(30,000円)を通算の対象に足したり引いたりしてしまうこと(配当等の額100,000円には非課税の特別分配金が含まれていません)。
出題の前提:2026年公表基準・所得税法(上場株式等の譲渡損失の損益通算および繰越控除)
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.4 ↗(www.jafp.or.jp)
NISA(少額投資非課税制度)の制度概要
金融資産運用 · NISA / つみたて投資枠 / 成長投資枠 / 金融機関変更
NISA(少額投資非課税制度)に関する次の(ア)~(エ)の記述について、適切なものは○、不適切なものは×を選択しなさい。 (ア)成長投資枠で定額積立投資をすることはできない。 (イ)つみたて投資枠と成長投資枠で保有できる簿価ベースの残高金額には1,200万円の上限が設けられており、そのうち成長投資枠で保有できる金額の上限は600万円である。 (ウ)つみたて投資枠では年120万円、成長投資枠では年240万円の非課税投資枠があるが、同じ年に2つの投資枠を併用することはできない。 (エ)NISA口座を現在開設している金融機関から別の金融機関に変更する場合、変更したい年分の前年の10月1日から変更したい年分の属する年の9月30日までに変更手続きを行う必要がある。
解答・解説を表示
解答
(ア)× (イ)× (ウ)× (エ)○
解説
NISAでは、つみたて投資枠(年間120万円)と成長投資枠(年間240万円)を同じ年に一緒に使えます。非課税で持てる金額は全体で1,800万円で、そのうち成長投資枠は1,200万円までです。金融機関を変更できる期間にも法律で決まりがあります。
解き方
- 成長投資枠の買い方と、つみたて投資枠と一緒に使えるかどうかのルールを確認します。
- 生涯で非課税にできる金額(全体1,800万円・成長投資枠1,200万円)の限度を確かめます。
- 金融機関を変更できる受付期間(前年10月1日~当年9月30日)の決まりを確認し、各記述の正誤を判断します。
小問ごとの答え
- 小問 ア:×
- 成長投資枠では一括購入だけでなく、定額積立投資の方法で購入することも可能です。
- 小問 イ:×
- 生涯を通じた非課税保有限度額は全体で1,800万円(簿価ベース)であり、うち成長投資枠は1,200万円までです。
- 小問 ウ:×
- 年間投資枠はつみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円で、同一年に両枠を併用して利用できます。
- 小問 エ:○
- 金融機関を変更する場合、変更したい年分の前年10月1日から変更希望年分の属する年の9月30日までに手続きを行う必要があります。
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覚えるポイント
- NISAの生涯非課税保有限度額は1,800万円(買付残高ベース)、うち成長投資枠は最大1,200万円まで。
- 年間投資枠はつみたて投資枠120万円、成長投資枠240万円の合計360万円で、併用が可能。
間違えやすいところ
- 成長投資枠は一括購入だけだと誤解しがちですが、積立での買付もできます。
- 金融機関の変更は、変更したい年の前年10月1日から受付が始まる点を忘れやすいので注意しましょう。
出題の前提:2024年以降適用されている現行NISA制度の規定に基づく。
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.5 ↗(www.jafp.or.jp)
建築基準法における建築面積の最高限度の計算
不動産 · 建蔽率 / 建築面積の最高限度 / 防火地域 / 耐火建築物等の緩和
建築基準法に従い、下記<資料>の土地に耐火建築物を建てる場合の建築面積の最高限度を計算しなさい。なお、記載のない事項については一切考慮しないものとする。 <資料> ・敷地面積:240㎡ ・第二種住居地域 ・防火地域 ・指定建蔽率:60% ・指定容積率:400% ・前面道路の幅員:6m市道(法定乗数 4/10)
解答・解説を表示
解答
168(㎡)
解説
建築面積の最高限度は「敷地面積×適用建蔽率」で求めます。防火地域で耐火建築物(火に強い建物)を建てる場合、指定建蔽率が80%でない地域では建蔽率に10%が加算されます。指定建蔽率が80%のときは制限がなくなり100%になります。
解き方
- 敷地の条件から、防火地域の中で耐火建築物を建てる場合にあてはまることを確かめます。
- 指定建蔽率60%に緩和の10%を足して、使う建蔽率を70%と求めます。
- 敷地面積240㎡に使う建蔽率70%を掛けて、建築面積の最高限度(240㎡×0.70=168㎡)を求めます。
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覚えるポイント
- 防火地域内の耐火建築物は建蔽率+10%(指定80%の場合は100%になり制限なし)。
- 建築面積の計算には建蔽率を用い、容積率や前面道路幅員の法定乗数は延べ面積の計算で用いるため混同しないこと。
間違えやすいところ
- 容積率の計算で使う前面道路の幅員や法定乗数を、建築面積(建蔽率)の計算と混同して使ってしまう間違い。
- 防火地域の耐火建築物で10%が加算されるのを忘れ、指定建蔽率60%のまま計算してしまう間違い。
出題の前提:建築基準法第53条(建蔽率の制限および緩和規定)に基づく。
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.5 ↗(www.jafp.or.jp)
固定資産税の納税義務者および住宅用地の課税標準の特例
不動産 · 固定資産税 / 賦課期日 / 住宅用地の課税標準の特例 / 小規模住宅用地
固定資産税に関する次の記述について、空欄(ア)~(ウ)にあてはまる語句の組み合わせとして最も適切なものを選択しなさい。 「固定資産税は市町村(東京23区は東京都)が、毎年( ア )現在の土地や家屋等の所有者に対して課税する。課税標準は固定資産税評価額だが、一定の要件を満たす住宅が建っている住宅用地(小規模住宅用地)は、住宅1戸当たり( イ )以下の部分について、課税標準額が固定資産税評価額の( ウ )になる特例がある。」
解答・解説を表示
解答
1
解説
固定資産税は、毎年1月1日現在で固定資産課税台帳に登録されている所有者に課税されます。住宅が建っている土地には課税標準(税金を計算するもとになる額)の特例があります。200㎡以下の小規模住宅用地は評価額の6分の1、200㎡を超える一般住宅用地は評価額の3分の1になります。
解き方
- 固定資産税の賦課期日(税金をかける基準の日)を確かめ、毎年「1月1日」であることをつかみます(空欄ア)。
- 住宅用地の特例で、小規模住宅用地の面積の上限が「200㎡」であることを確かめます(空欄イ)。
- 小規模住宅用地に使う課税標準の特例割合が「6分の1」であることをつかみます(空欄ウ)。
- 選択肢 1正解
- (ア)1月1日、(イ)200㎡、(ウ)6分の1の組み合わせはすべて正しいので、これが正解です。
- 選択肢 2不正解
- 小規模住宅用地の面積の上限は240㎡ではなく200㎡で、軽減の割合も3分の1ではなく6分の1なので誤りです。
- 選択肢 3不正解
- 固定資産税の賦課期日は4月1日ではなく1月1日で、軽減の割合も3分の1ではなく6分の1なので誤りです。
- 選択肢 4不正解
- 固定資産税の賦課期日は4月1日ではなく1月1日で、面積の上限も240㎡ではなく200㎡なので誤りです。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 固定資産税の賦課期日は1月1日、小規模住宅用地は200㎡以下で評価額の6分の1。
間違えやすいところ
- 都市計画税の小規模住宅用地の特例(3分の1)や一般住宅用地の特例(3分の1)と、軽減の割合を混同しないようにしましょう。
出題の前提:地方税法
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.6 ↗(www.jafp.or.jp)
借地借家法に基づく普通借地権および定期借地権等の規定
不動産 · 借地借家法 / 普通借地権 / 一般定期借地権 / 建物譲渡特約付借地権 / 更新期間
借地借家法に基づく借地権に関する次の(ア)~(エ)の記述について、適切なものは○、不適切なものは×を選択しなさい。 ・普通借地権の初回の存続期間を30年、1回目の更新後の存続期間を10年とした場合、その契約は( a )である。普通借地権の当初の存続期間が満了する場合、借地権者が借地権設定者に契約の更新を請求したときは、( b )、存続期間を除き、原則として従前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなされる。 ・一般定期借地権は、50年以上の期間を設定し、契約は( c )によってしなければならないとされている。 ・建物譲渡特約付借地権とは、存続期間が( d )以上の借地権において、借地権を消滅させるために、借地権者が借地権の目的である土地の上の建物を借地権設定者に相当の対価で譲渡する旨の特約を定めた借地権である。なお、借地権者または建物の賃借人で、借地権消滅後に建物の使用を継続している者が請求したときは、借地権設定者との間で建物の賃貸借が成立する。 (ア)空欄(a)にあてはまる語句は、「有効」である。 (イ)空欄(b)にあてはまる語句は、「借地上の建物の有無にかかわらず」である。 (ウ)空欄(c)にあてはまる語句は、「公正証書による等の書面(電磁的記録による場合を含む)」である。 (エ)空欄(d)にあてはまる語句は、「30年」である。
- ア
- 空欄(a)にあてはまる語句は、「有効」である。
- イ
- 空欄(b)にあてはまる語句は、「借地上の建物の有無にかかわらず」である。
- ウ
- 空欄(c)にあてはまる語句は、「公正証書による等の書面(電磁的記録による場合を含む)」である。
- エ
- 空欄(d)にあてはまる語句は、「30年」である。
解答・解説を表示
解答
(ア)× (イ)× (ウ)○ (エ)○
解説
借地借家法では、普通借地権の存続期間は最初が30年、1回目の更新後が20年、2回目以降が10年です。これより短くして借地人に不利にする取り決めは無効になります。更新したものとみなされる請求には、土地の上に建物があることが必要です。一般定期借地権は50年以上で書面(公正証書など)の契約が必要で、建物譲渡特約付借地権は30年以上たつと設定者が建物を買い取って借地権が消滅します。
解き方
- 普通借地権の1回目の更新後の期間は、最短でも20年と決まっています。10年とする特約は無効だと判断します(アの誤り)。
- 借地借家法第5条1項の更新請求の要件は「建物がある場合」です。建物の有無にかかわらずではないと判断します(イの誤り)。
- 一般定期借地権では、公正証書などの書面で契約する必要があることを確かめます(ウの正しさ)。
- 建物譲渡特約付借地権の設定期間が30年以上であることを確かめます(エの正しさ)。
小問ごとの答え
- 小問 ア:×
- 普通借地権の最初の更新後の存続期間は最短でも20年と定められており、借地権者に不利な10年とする特約は強行規定違反により無効となるため不適切です。
- 小問 イ:×
- 普通借地権の更新請求により従前と同一条件で更新したものとみなされるのは「建物がある場合」に限られるため、「建物の有無にかかわらず」とする記述は不適切です。
- 小問 ウ:○
- 一般定期借地権(借地借家法第22条)は存続期間を50年以上とし、公正証書による等書面(電磁的記録を含む)により契約を締結する必要があるため適切です。
- 小問 エ:○
- 建物譲渡特約付借地権(借地借家法第24条)は、借地権を設定した日から30年以上経過した日に建物を借地権設定者に譲渡する特約を定めるものであるため適切です。

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覚えるポイント
- 普通借地権の存続期間は当初30年、1回目更新20年、2回目以降10年。一般定期借地権は50年以上、建物譲渡特約付借地権は30年以上。
間違えやすいところ
- 「公正証書でなければならない」のは事業用定期借地権などだけで、一般定期借地権は「公正証書などの書面(電磁的記録を含む)」でよい点に注意しましょう。
出題の前提:借地借家法第3条、第4条、第5条、第9条、第22条、第24条
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.6 ↗(www.jafp.or.jp)
不動産所得の計算
タックスプランニング · 不動産所得 / 必要経費 / 借入金利子
田村さんは、所有しているマンションを賃貸している。賃貸マンションに係る当年分の収入および支出等が下記<資料>のとおりである場合、当年分の所得税における不動産所得の金額を求めなさい。なお、<資料>以外の収入および支出等はないものとし、青色申告特別控除は考慮しないものとする。 <資料> ・賃料収入(総収入金額):144万円 ・支出 銀行へのローン返済金額:50万円(元金40万円、利息10万円) 管理費等:15万円 管理業務委託費:8万円 火災保険料:1万円 固定資産税等税金:12万円 修繕費:5万円 ・減価償却費:30万円 ※支出等のうち必要経費となるものは、すべて当年分の所得に係る必要経費に該当するものとする。
解答・解説を表示
解答
63(万円)
解説
不動産所得の金額は「総収入金額-必要経費」で計算します。借入金の返済額のうち、元金は借金を返したお金なので必要経費にはなりません。必要経費にできるのは支払利息の部分だけです。
解き方
- 借入金の返済額から利息の10万円だけを取り出します。これに管理費等・委託費・保険料・公租公課・修繕費・減価償却費を足し、必要経費の合計81万円を求めます。
- 総収入金額144万円から必要経費の合計81万円を引いて、不動産所得の金額63万円を求めます。
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覚えるポイント
- ローン返済額のうち必要経費に算入できるのは「利息」のみであり、元金返済部分は経費にならない点に留意する。
間違えやすいところ
- 借入金の返済額50万円を全部、または元金の部分まで経費に含めて計算してしまう間違いが多いので注意しましょう。
出題の前提:2026年5月時点の税法および出題条件に基づく
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.7 ↗(www.jafp.or.jp)
居住用財産を譲渡した場合の課税長期譲渡所得の計算
不動産 · 譲渡所得 / 概算取得費 / 居住用財産の3,000万円特別控除
米田さんは、8年前に相続により取得し、その後継続して居住している自宅の土地および建物の売却を検討している。売却に係る状況が下記<資料>のとおりである場合、所得税における課税長期譲渡所得の金額を求めなさい。なお、記載のない事項については一切考慮しないものとする。 <資料> 取得費:土地および建物とも不明であるため概算取得費とする。 譲渡価額(合計):5,600万円 譲渡費用(合計):210万円 ※居住用財産を譲渡した場合の3,000万円特別控除の特例の適用を受けるものとする。
解答・解説を表示
解答
2,110(万円)
解説
土地や建物の譲渡所得は「譲渡価額-(取得費+譲渡費用)-特別控除額」で計算します。本当の取得費が分からないときは、譲渡価額の5%を「概算取得費」として使えます。
解き方
- 実際の取得費が分からないので、譲渡価額5,600万円に5%を掛けて概算取得費280万円を求めます。
- 譲渡価額5,600万円から取得費280万円と譲渡費用210万円を引き、特別控除を引く前の譲渡益5,110万円を計算します。
- 居住用財産の3,000万円特別控除を使い、5,110万円から3,000万円を引いて課税長期譲渡所得2,110万円を求めます。
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覚えるポイント
- 取得費が不明な場合の概算取得費は「譲渡価額×5%」で計算する。
- 居住用財産の3,000万円特別控除は、所有期間の長短に関わらず適用可能である。
間違えやすいところ
- 概算取得費5%の計算を忘れて譲渡費用だけを引いてしまったり、特別控除を引く順番を間違えたりしないようにしましょう。
出題の前提:2026年5月時点の税法および出題条件に基づく
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.7 ↗(www.jafp.or.jp)
生命保険の保険金・給付金の支払額の計算
リスク管理 · 生命保険の保障内容 / 入院給付金 / 三大疾病保障特約 / 災害割増特約
布施秀雄さんが加入している生命保険(資料1:無配当定期保険特約付終身保険、資料2:終身医療保険)について、次の各事例で支払われる保険金・給付金の合計額(空欄ア~ウ)を求めなさい。 ・肺炎で18日間継続入院(手術なし)、退院後に所定期間内に10日間通院した場合:( ア )万円 ・初めてがんと診断され、治療のため44日間継続入院し、所定の手術(倍率40倍)を1回受けた場合:( イ )万円 ・交通事故で死亡(入院・手術なし)した場合:( ウ )万円
解答・解説を表示
解答
(ア)19万円 (イ)572万円 (ウ)5,220万円
解説
保険金や給付金は、契約や特約ごとの支払い条件を1つずつ確かめて合計します。見るポイントは、免責日数(支払いが始まるまでの日数)、給付倍率、不慮の事故による割増、三大疾病のときの死亡保険金などです。
解き方
- 事例ごとに、資料1と資料2から、当てはまる主契約と特約の給付条件を探し出します。
- 免責日数(入院5日目からなど)や給付倍率を正しく当てはめ、それぞれの給付額や保険金額を計算して合計します。
小問ごとの答え
- 小問 ア:19
- 資料1の疾病入院特約は入院5日目からの支払いの為、18日-4日=14日分で「5,000円×14日=7万円」となります。資料2の疾病入院給付金は1日目から対象となり「5,000円×18日=9万円」、通院給付金は「3,000円×10日=3万円」です。合計して「7万円+9万円+3万円=19万円」となります。
- 小問 イ:572
- 資料1からは三大疾病保障定期保険特約500万円、疾病入院特約(44日-4日=40日分)20万円、手術給付金(日額5,000円×40倍)20万円の計540万円が支払われます。資料2からは疾病入院給付金(44日分)22万円、手術給付金10万円の計32万円が支払われます。合計して「540万円+32万円=572万円」となります。
- 小問 ウ:5,220
- 資料1からは終身保険金200万円、定期保険特約2,500万円、三大疾病保障定期保険特約500万円(死亡保険金として支払)、災害割増特約2,000万円(不慮の事故による死亡)の計5,200万円が支払われます。資料2からは死亡保険金20万円が支払われます。合計して「5,200万円+20万円=5,220万円」となります。
覚えるポイント
- 入院5日目からの特約は「実入院日数-4日」分が支払対象となる。
- 三大疾病保障特約は、三大疾病保険金を受け取らずに死亡した場合でも同額の死亡保険金が支払われる。
間違えやすいところ
- 資料1の入院特約が「5日目から」なのを見落とし、18日分や44日分を全部そのまま計算してしまう間違い。
- 交通事故で死亡したとき、災害割増特約や三大疾病保障特約の死亡保険金を足し忘れること。
出題の前提:試験実施時点の一般的な生命保険約款および出題資料の記載条件に基づく。
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.8 ↗(www.jafp.or.jp) / 公式問題 p.9 ↗(www.jafp.or.jp)
生命保険料控除額の計算(新旧契約の区分と適用枠)
タックスプランニング · 生命保険料控除 / 新契約と旧契約 / 自動振替貸付 / 介護医療保険料控除
小川さんが当年中に支払った生命保険料に基づき、所得税の生命保険料控除の合計額として、正しいものを1つ選びなさい。 <資料> ① 医療保障保険(団体型):2008年締結、月払い、年間正味払込保険料48,000円(毎年自動更新する1年契約、特約付加および死亡保障なし) ② 介護保障保険:2016年締結、月払い、年間正味払込保険料60,000円(死亡保険金額と介護保険金額が同額) ③ 個人年金保険:2005年締結、月払い、年間正味払込保険料120,000円(税制適格特約付、うち30,000円は自動振替貸付により充当)
解答・解説を表示
解答
3
解説
所得税の生命保険料控除は、「一般生命保険料控除」「介護医療保険料控除」「個人年金保険料控除」の3つの枠ごとに控除額を計算します。2011年12月31日までの旧契約と2012年1月1日からの新契約では計算式が違います。自動更新の契約は、更新したときの新しい制度が使われます。
解き方
- 各契約がどの枠(一般・介護医療・個人年金)で、新旧どちらなのかを決めます。①は自動更新で新制度の介護医療、②は死亡給付と同額なので新制度の一般、③は旧制度の個人年金になります。
- 区分ごとの速算表を使って控除額を出し、合計します(介護医療32,000円、一般35,000円、個人年金50,000円、合計117,000円)。
- 選択肢 1不正解
- ①と②を同じ介護医療保険料控除の枠としてまとめ、上限の40,000円を使い、個人年金50,000円と足して90,000円とした誤りです。
- 選択肢 2不正解
- 新旧の区分や保険料の計算式の当てはめを間違えた、正しくない金額です。
- 選択肢 3正解
- 一般生命保険料控除35,000円、介護医療保険料控除32,000円、個人年金保険料控除50,000円の合計117,000円で、正しいです。
- 選択肢 4不正解
- 全体の合計控除の上限である120,000円をそのまま選んだ誤りです。
覚えるポイント
- 自動更新される契約は更新時点の新制度が適用される。
- 死亡保険金と同額が支払われる介護保障保険は「一般生命保険料控除」の対象となる。
- 保険料の自動振替貸付により充当された金額も当年分の払込保険料に含まれる。
間違えやすいところ
- 自動振替貸付(保険会社が立て替える仕組み)で充てた30,000円を、支払った保険料から外してしまう間違い。
- 契約①の締結年2008年だけを見て旧契約と思い込み、更新で新契約扱いになるのを見落とす間違い。
出題の前提:所得税法第76条および所得税基本通達に基づく法令基準による。
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.10 ↗(www.jafp.or.jp)
法人が契約する養老保険(ハーフタックスプラン)の税務・経理処理
リスク管理 · 養老保険のハーフタックスプラン / 法人保険の経理処理 / 福利厚生費の損金算入要件
株式会社AYが契約する下記<資料>の養老保険(ハーフタックスプラン/福利厚生プラン)に関する記述(ア)~(エ)について、適切なものは「○」、不適切なものは「×」を選択しなさい。なお、当該法人の役員・従業員の大部分は法人の同族関係者ではないものとする。 <資料> ・保険の種類:養老保険 ・保険契約者(保険料負担者)および満期保険金受取人:株式会社AY ・被保険者:役員・従業員 ・死亡保険金受取人:被保険者の遺族
- ア
- 養老保険に入院特約等を付加した場合、株式会社AYが支払った養老保険部分の保険料の2分の1相当額を福利厚生費として損金の額に算入することはできない。
- イ
- 課長以上の役職者全員を被保険者とする役職による加入基準を設けた場合、職種等に応じた合理的な基準により、普遍的に設けられた格差であると認められない。
- ウ
- 死亡保険金が被保険者の遺族に支払われた場合、株式会社AYは当該契約に係る資産計上額を取り崩し、同額を損金の額に算入する。
- エ
- 役員・従業員の2分の1以上が被保険者となれば、株式会社AYが支払った保険料の2分の1相当額を福利厚生費として損金の額に算入することができる。
解答・解説を表示
解答
(ア)× (イ)○ (ウ)○ (エ)×
解説
法人が契約者と満期保険金の受取人になり、死亡保険金の受取人を役員や従業員の遺族にする養老保険は、ハーフタックスプランとして認められます。加入が全員一律であれば、支払う保険料の2分の1を資産に計上し、残り2分の1を福利厚生費として損金にできます。
解き方
- それぞれの記述について、ハーフタックスプランの条件(全員加入か、特約を付けたときの扱い、被保険者が死亡したときの仕訳)を確かめます。
- (ア)特約を付けても主契約の損金算入は妨げられないので不適切、(イ)役職で加入を限ると不適格なので適切、(ウ)資産計上額を取り崩して損金に入れるのは正しいので適切、(エ)全員加入が必要で2分の1以上ではだめなので不適切と判断します。
- 選択肢 ア不正解
- 入院特約などの医療特約を付けても、養老保険の主契約部分の保険料は、条件を満たせば2分の1を福利厚生費として損金にできます。
- 選択肢 イ正解
- 特定の役職の人だけを加入対象にする基準は、職種に応じた合理的で全員共通の格差とは認められず、福利厚生プランの対象外になります。
- 選択肢 ウ正解
- 被保険者が死亡して遺族に保険金が支払われると、法人はそれまで資産に計上していた保険料積立金を取り崩し、損金に入れます。
- 選択肢 エ不正解
- 福利厚生費として損金に入れるには、原則として全員の加入が必要で、2分の1以上の加入では全員加入の条件を満たしません。
答えの内訳
- ア:×
- 養老保険本体に入院特約等が付加された場合であっても、主契約の養老保険部分の保険料について要件を満たしていれば、その2分の1相当額を福利厚生費として損金算入することができます(特約部分の保険料も原則として損金算入されます)。
- イ:○
- 福利厚生プランとして保険料の2分の1を損金算入するためには、原則として役員・従業員全員を対象とする必要があります。役職基準による加入は普遍的な格差とは認められず、役員や特定役職者のみを対象とすると給与課税等の対象となります。
- ウ:○
- 被保険者の死亡により遺族へ死亡保険金が直接支払われた場合、法人はこれまで資産(保険料積立金)として計上してきた金額を取り崩し、同額を保険差損等として損金の額に算入します。
- エ:×
- 福利厚生費として損金算入が認められるためには、原則として役員・従業員の「全員」を対象とする普遍的加入が必要です。「2分の1以上」を対象とするだけでは福利厚生プランの要件を満たしません。
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覚えるポイント
- ハーフタックスプランは「満期=法人、死亡=遺族」で保険料の半分損金・半分資産計上
- 加入対象は原則として全役員・従業員(全員加入要件)が必須
間違えやすいところ
- 役員や管理職だけを被保険者にしても福利厚生プランになると勘違いする間違い(これは給与として課税されます)。
- 死亡時に法人が保険金を受け取っていないので、資産に計上した額を取り崩せないと勘違いする間違い。
出題の前提:所得税法・法人税法基本通達(法人契約の生命保険・養老保険の取扱い)
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.11 ↗(www.jafp.or.jp)
火災保険および地震保険・付帯特約の補償内容
リスク管理 · 火災保険の補償範囲 / 地震保険の対象事故 / 個人賠償責任特約 / 家財の範囲
真野さんが契約している下記<資料>の火災保険・地震保険に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、超過保険や一部保険には該当せず、保険契約は有効に継続しているものとする。 <資料(火災保険証券・抜粋)> ・保険の対象:火災保険(建物、家財)、地震保険(建物、家財) ・構造級別:H構造(非耐火) ・建物保険金額:火災保険 1,200万円(風災・水災等補償有、免責金額0円)、地震保険 600万円 ・家財保険金額:火災保険 600万円(風災・水災等補償有、免責金額0円)、地震保険 300万円 ・付帯特約:個人賠償責任特約(保険金額1億円、免責金額0円)
解答・解説を表示
解答
1
解説
地震・噴火や、これらによる津波が原因の損壊・埋没・流失などの損害は、ふつうの火災保険では補償されません。ただし、火災保険に付けて契約する地震保険があれば、建物と家財それぞれについて補償されます。
解き方
- 資料の「事故の種類⑥ 地震、噴火、津波(地震保険)」の欄で、建物600万円と家財300万円のどちらも補償が「○」になっているのを確かめます。
- 選択肢1の「噴火による損害は補償されない」という内容は契約と食い違うので、最も不適切だと判断します。
- ほかの選択肢(個人賠償責任特約が使えること、自動車は家財に含まれないこと、風災で全損したときの支払額)が正しいことを確かめます。
- 選択肢 1正解
- 地震保険を建物600万円と家財300万円の両方で契約しているので、噴火による全損は地震保険で補償されます。
- 選択肢 2不正解
- 個人賠償責任特約は、飼い犬の散歩中など日常の偶然な事故で他人にけがをさせ、法律上の損害賠償責任を負ったときの補償です。
- 選択肢 3不正解
- 火災保険の「家財」に自動車は含まれません(自動車保険の車両保険などの対象です)。そのため家財としては補償されません。
- 選択肢 4不正解
- 突風(風災)は火災保険で補償され、全損のときは建物1,200万円と家財600万円を合わせた1,800万円が支払われます。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 地震・噴火・津波による損害は火災保険本体ではなく「地震保険」で補償される
- 自動車は火災保険の「家財」には含まれない
間違えやすいところ
- 地震保険に入っているのを見落とし、火災保険では地震・噴火は補償されないから対象外だと早合点する間違い。
- 自動車を家財の一部と取り違えてしまう間違い。
出題の前提:損害保険各社普通保険約款・地震保険に関する法律
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.12 ↗(www.jafp.or.jp) / 公式問題 p.13 ↗(www.jafp.or.jp)
地震保険料の計算
リスク管理 · 損害保険 / 地震保険料の算出 / 地震保険金額の上限
西川さんは地震保険の加入を検討している。提示された<資料>に基づき、西川さんの自宅に係る年間の地震保険料を計算しなさい。なお、西川さんの自宅は岡山県にあるイ構造のマンションで、火災保険の保険金額は1,800万円であり、地震保険の保険金額は、火災保険の保険金額に基づく契約可能な最大額とする。また、地震保険料の割引制度は考慮しないものとする。 <資料:年間保険料例(地震保険金額100万円当たり、割引適用なしの場合)> ・建物の所在地(都道府県):北海道・青森県・岩手県・秋田県・山形県・栃木県・群馬県・新潟県・富山県・石川県・福井県・長野県・岐阜県・滋賀県・京都府・兵庫県・奈良県・鳥取県・島根県・岡山県・広島県・山口県・福岡県・佐賀県・長崎県・熊本県・大分県・鹿児島県 構造区分:イ構造 730円、ロ構造 1,120円 ・宮城県・福島県・山梨県・愛知県・三重県・大阪府・和歌山県・香川県・愛媛県・宮崎県・沖縄県 構造区分:イ構造 1,160円、ロ構造 1,950円 ・茨城県・徳島県・高知県:イ構造 2,300円 ・埼玉県:イ構造 2,650円、ロ構造 4,110円 ・千葉県・東京都・神奈川県・静岡県:イ構造 2,750円 ※イ構造:主として鉄骨・コンクリート造の建物、ロ構造:主として木造の建物
解答・解説を表示
解答
6,570円
解説
地震保険の保険金額は、主契約の火災保険の保険金額の30%から50%の範囲で決めます(建物は最高5,000万円、家財は最高1,000万円)。1年間の地震保険料は、建物のある場所(等区)と構造区分(イ構造かロ構造か)ごとに決められた、100万円当たりの料率を使って計算します。
解き方
- 火災保険の保険金額1,800万円をもとに、地震保険で契約できる最大の保険金額を求めます(1,800万円×50%=900万円)。
- 資料の表から「岡山県」で「イ構造」の、100万円当たりの年間保険料730円を読み取ります。
- 730円×(900万円÷100万円)を計算し、年間の地震保険料6,570円を求めます。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 地震保険金額は主契約(火災保険)の30%~50%(建物上限5,000万円、家財上限1,000万円)の範囲で設定する。
間違えやすいところ
- 火災保険の金額1,800万円をそのまま当てはめて計算してしまう間違い。
- 構造区分のイ構造(鉄骨・コンクリートなど)とロ構造(木造など)を逆にして料率を当てはめる間違い。
出題の前提:2026年公表分 実技試験(資産設計提案業務)法令・基準
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.13 ↗(www.jafp.or.jp)
公的年金等の雑所得および不動産所得に係る総所得金額の計算
タックスプランニング · 所得税 / 総所得金額 / 公的年金等控除額 / 不動産所得 / 非課税所得
伊丹さん(66歳)の当年分の収入および経費は以下のとおりである。伊丹さんの当年分の所得税における総所得金額を計算しなさい。なお、総所得金額が最も少なくなるように計算すること。 <収入および経費> 老齢基礎年金:72万円 遺族厚生年金:114万円 駐車場収入:96万円 駐車場収入に係る経費:18万円 ※伊丹さんは、駐車場経営を始めた6年前から青色申告者となっており、帳簿書類の備え付け等により、10万円の青色申告特別控除の適用を受けるための要件を満たしている。なお、この駐車場経営は、事業的規模には該当しない。 <公的年金等控除額の速算表(抜粋)> 納税者区分:65歳以上の者/公的年金等に係る雑所得以外の所得に係る合計所得金額1,000万円以下 ・公的年金等の収入金額330万円以下:公的年金等控除額 110万円
解答・解説を表示
解答
680,000円
解説
遺族年金は所得税では非課税です。公的年金等の雑所得は、課税される公的年金等(老齢年金など)の収入から公的年金等控除額を引いて計算します。控除額が収入より多ければ0円です。不動産所得は「総収入金額-必要経費-青色申告特別控除額」で計算し、総合課税として総所得金額に含まれます。
解き方
- 遺族厚生年金114万円は非課税なので、計算から除きます。
- 課税される老齢基礎年金72万円について、65歳以上で他の合計所得1,000万円以下に使える公的年金等控除額110万円を当てはめ、雑所得を0円とします(72万円-110万円は0円以下)。
- 不動産所得を計算します。総収入96万円-必要経費18万円-青色申告特別控除10万円=68万円です。
- 総所得金額をまとめます。雑所得0円+不動産所得68万円=68万円(680,000円)です。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 遺族年金や障害年金は非課税所得であるため、総所得金額の計算には含めない。
間違えやすいところ
- 遺族厚生年金を公的年金等の収入に足してしまう間違い。
- 公的年金等控除額が収入より多いときに、マイナス(損失)として他の所得と損益通算しようとする間違い(公的年金等の雑所得では損失は生じません)。
- 不動産所得の計算で、青色申告特別控除10万円を引き忘れる間違い。
出題の前提:2026年公表分 実技試験(資産設計提案業務)法令・基準
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.14 ↗(www.jafp.or.jp)
退職所得の金額の計算
タックスプランニング · 退職所得控除額 / 退職所得の金額の計算 / 勤続年数の端数切上げ
会社員の松尾さんの退職に係るデータが以下<資料>のとおりである場合、松尾さんの退職一時金に係る退職所得の金額を計算しなさい。なお、松尾さんは勤務先の役員であったことはなく、退職は障害者になったことに基因するものではない。また、記載のない事項については一切考慮しないものとする。 <資料> 支給される退職一時金:2,200万円 勤続期間:35年10ヵ月
解答・解説を表示
解答
140(万円)
解説
退職所得は、退職一時金などの収入から退職所得控除額を引き、残った金額に2分の1を掛けて計算します。勤続年数に1年未満の端数があるときは、切り上げて1年として数えます。
解き方
- 勤続期間35年10か月の端数を切り上げて、勤続年数を36年とします。
- 勤続年数36年に合う退職所得控除額「800万円+70万円×(36年-20年)=1,920万円」を計算します。
- 「(退職一時金2,200万円-退職所得控除額1,920万円)×1/2=140万円」を求めます。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 勤続年数の端数は1ヵ月でもあれば1年に切り上げる。
- 勤続20年超の退職所得控除額は「800万円+70万円×(勤続年数-20年)」。
間違えやすいところ
- 勤続年数の端数を切り捨てて35年で計算してしまう間違い。
- 退職所得控除を引いた後の金額に1/2を掛け忘れ、280万円としてしまう間違い。
出題の前提:所得税法第30条(退職所得)に基づく。
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.15 ↗(www.jafp.or.jp)
総合課税における配当控除の金額の計算
タックスプランニング · 配当控除 / 総合課税 / 課税総所得金額等
会社員の小谷さんが、配当所得のすべてについて総合課税を選択した場合、下記<資料>に基づく小谷さんの当年分の所得税における配当控除の金額として、正しいものはどれか。なお、記載のない事項については一切考慮しないものとする。 <資料> [小谷さんの当年分の給与所得の金額および所得控除額] 給与所得の金額:1,250万円 所得控除額:290万円 [小谷さんが当年中に受け取った配当金] ・株式会社PA(非上場株式):30万円(内国法人からの配当) ・株式会社PB(上場株式):23万円(内国法人からの配当) [剰余金の配当等に係る配当控除の控除率] ① その年分の課税総所得金額等が1,000万円以下である場合:10% ② その年分の課税総所得金額等が1,000万円を超え、かつ、課税総所得金額等から配当所得の金額を差し引いた金額が1,000万円以下である場合: ・課税総所得金額等1,000万円以下の部分の配当所得:10% ・課税総所得金額等1,000万円超の部分の配当所得:5% ③ その年分の課税総所得金額等から配当所得の金額を差し引いた金額が1,000万円を超える場合:5%
解答・解説を表示
解答
3
解説
配当所得で総合課税を選ぶと、配当控除を受けられます。控除率は、課税総所得金額等と、そこから配当所得を引いた額が1,000万円とどう関係するかで、10%か5%(剰余金の配当等の場合)になります。
解き方
- 配当所得の合計を計算します(30万円+23万円=53万円)。
- 課税総所得金額等を計算します(給与所得1,250万円+配当所得53万円-所得控除額290万円=1,013万円)。
- 課税総所得金額等から配当所得を引いた金額を計算します(1,013万円-53万円=960万円)。
- 課税総所得金額等が1,000万円を超え、配当所得を引いた額は1,000万円以下なので、区分②の計算を使います。
- 1,000万円以下の部分「40万円×10%=40,000円」と、1,000万円を超える部分「13万円×5%=6,500円」を足して46,500円を求めます。
- 選択肢 1不正解
- 配当所得の全額53万円に5%を当てはめた金額26,500円で、正しくありません。
- 選択肢 2不正解
- 計算の手順が間違っており、この問題の配当控除額としては正しくありません。
- 選択肢 3正解
- 課税総所得金額等の1,000万円以下の部分40万円に10%、1,000万円を超える部分13万円に5%を掛けて足した46,500円で、正しいです。
- 選択肢 4不正解
- 配当所得の全額53万円に10%を当てはめた金額53,000円で、正しくありません。
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覚えるポイント
- 課税総所得金額等のうち、1,000万円以下のラインをまたぐ配当所得は10%と5%に按分して計算する。
間違えやすいところ
- 課税総所得金額等が1,000万円を超えるので、全額に5%を当てはめてしまう間違い。
- 配当所得の全額に一律で10%を当てはめてしまう間違い。
出題の前提:所得税法第92条(配当控除)に基づく。
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.16 ↗(www.jafp.or.jp)
青色申告における事業所得の金額の計算
タックスプランニング · 事業所得の計算 / 青色事業専従者給与 / 青色申告特別控除
個人事業主として飲食業を営む大野さん(青色申告者)の当年分の飲食業の財務データに基づき、当年分の所得税における事業所得の金額を求めなさい。 <資料> ・売上高(収入金額):1,560万円 ・売上原価:480万円 ・販売費および一般管理費:640万円 ・青色事業専従者給与:180万円 ※青色事業専従者給与は大野さんの妻に対して支払われたものであり、販売費および一般管理費に含まれていない。 ※青色申告特別控除10万円の適用を受けるものとする。
解答・解説を表示
解答
250万円
解説
青色申告者の事業所得の金額は、総収入金額から必要経費などを引いて求めます。まず売上原価などの必要経費を引き、次に青色事業専従者給与の額を引き、最後に青色申告特別控除額を引きます。
解き方
- 総収入金額(売上高)から必要経費(売上原価と販売費・一般管理費)を引きます(1,560万円-480万円-640万円=440万円)。
- その金額から、別に計上する青色事業専従者給与の額(180万円)を引きます(440万円-180万円=260万円)。
- 最後に青色申告特別控除額(10万円)を引いて、事業所得の金額を求めます(260万円-10万円=250万円)。
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覚えるポイント
- 事業所得=総収入金額-必要経費-青色事業専従者給与の額-青色申告特別控除額
間違えやすいところ
- 青色事業専従者給与を引くのを忘れたり、青色申告特別控除を引き忘れたりする間違いが多いです。
出題の前提:所得税法第27条、第57条、租税特別措置法第25条の2
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.17 ↗(www.jafp.or.jp)
住宅借入金等特別控除の適用要件と特例
タックスプランニング · 住宅借入金等特別控除 / 連帯債務 / 転勤による再適用 / 住民税の住宅借入金等特別税額控除
住宅借入金等特別控除(以下「住宅ローン控除」という)に関する次の(ア)~(エ)の記述について、適切なものは○、不適切なものは×を選択しなさい。なお、記載のない事項については住宅ローン控除の適用要件をすべて満たしているものとする。 (ア)住宅ローン控除は、取得した住宅への入居が取得した年の翌年となった場合であっても、取得した年分から適用を受けることができる。 (イ)当年分の住宅ローン控除可能額が所得税から控除しきれない場合、その差額を翌年度の住民税から控除することができるが、そのためには、市区町村への住民税の申告が必要である。 (ウ)夫婦が連帯債務により住宅ローンを組んで共有名義で住宅を取得した場合、夫婦それぞれが住宅ローン控除の適用を受けることができる。 (エ)住宅ローン控除の適用を受けていた者が、勤務先からの転勤命令により同居家族と共に転居し、家屋を居住の用に供しなくなり住宅ローン控除の適用を受けることができなくなった場合であっても所定の手続きを行い、転勤終了後にその家屋に戻って再び居住の用に供したときは、残りの控除期間について住宅ローン控除の再適用を受けることができる。
解答・解説を表示
解答
(ア)× (イ)× (ウ)○ (エ)○
解説
住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)は、要件を満たす住宅ローンの年末残高に応じて税金を軽くする制度です。住み始めた年から使え、所得税から引ききれない分は住民税から引かれます。転勤で一時的に転居しても、手続きをすれば戻った後に再び使えます。
解き方
- それぞれの記述が正しいかどうかを、住宅ローン控除の要件(入居の時期、住民税との連携、連帯債務、転勤の特例)に当てはめて判断します。
- (ア)は住み始めた年から使えるため×、(イ)は市区町村への別の申告が要らないため×、(ウ)は夫婦それぞれ使えるため○、(エ)は再び使えるため○と整理します。
小問ごとの答え
- 小問 ア:×
- 住宅ローン控除は、住宅の新築・取得等の日から6カ月以内に自己の居住の用に供した場合に、その居住の用に供した年分以降から適用されます。取得した年に入居していない場合、取得した年分から適用を受けることはできません。
- 小問 イ:×
- 住宅ローン控除額が所得税から控除しきれない場合、一定の限度額まで翌年度の個人住民税から控除されますが、所得税の確定申告や年末調整を行っていれば、市区町村への住民税の申告は原則不要です。
- 小問 ウ:○
- 夫婦が連帯債務により住宅ローンを借り入れ、共有名義で取得した場合、各人の借入金負担割合や持分等に応じて、夫婦それぞれが住宅ローン控除の適用を受けることができます。
- 小問 エ:○
- 転勤等のやむを得ない事由により転居し、事前に所定の届出等の手続きを行っていれば、転勤終了後に再びその家屋に居住した年以降について、残存控除期間がある場合に限り住宅ローン控除の再適用を受けることができます。
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覚えるポイント
- 住宅ローン控除は「居住した年分」から適用され、住民税の控除適用に市区町村への申告は原則不要。
間違えやすいところ
- 住宅を買った年と住み始めた年が違うときに、買った年から控除できると勘違いしやすいです。
- 転勤で一時的に引っ越しても、要件と手続きを満たせば再び使えることを忘れがちです。
出題の前提:租税特別措置法第41条、地方税法附則第5条の4
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.17 ↗(www.jafp.or.jp)
代襲相続および相続放棄がある場合の法定相続分と遺留分
相続・事業承継 · 代襲相続 / 相続放棄 / 法定相続分 / 遺留分
下記の<相続人等関係図>の場合において、民法の規定に基づく法定相続分および遺留分に関する次の記述の空欄(ア)~(ウ)にあてはまる適切な語句または数値を語群の中から選び、その番号を解答しなさい。 <相続人等関係図> ・被相続人と配偶者がいる。 ・長男(すでに死亡)とその妻の間に孫Aがいる。 ・二男(相続放棄)とその妻の間に孫Bがいる。 [各自の法定相続分と遺留分] ・被相続人の孫Aの法定相続分は( ア )である。 ・被相続人の孫Aの遺留分は( イ )である。 ・被相続人の孫Bの遺留分は( ウ )である。 <語群> 1.ゼロ 2.1/2 3.1/3 4.2/3 5.1/4 6.1/6 7.1/8 8.1/9 9.1/12
- 1
- ゼロ
- 2
- 1/2
- 3
- 1/3
- 4
- 2/3
- 5
- 1/4
- 6
- 1/6
- 7
- 1/8
- 8
- 1/9
- 9
- 1/12
解答・解説を表示
解答
(ア) 2、(イ) 5、(ウ) 1
解説
亡くなった人の子が相続が始まる前に死亡していると、その子(孫)が代わりに相続人になります。ただし、相続を放棄した人の子は代わりに相続人になれません。遺留分(最低限もらえる取り分)は法定相続人だけに認められ、相続人でない人にはありません。
解き方
- 誰が相続人になるかを整理し、法定相続人が配偶者と孫A(代襲相続人)の2人であることを確かめます。
- 配偶者と子(代襲相続人)の法定相続分はどちらも1/2なので、孫Aの法定相続分は1/2です。
- 全体の遺留分(1/2)に孫Aの法定相続分(1/2)を掛けて、孫Aの遺留分(1/4)を計算します。
- 二男が相続を放棄したので、相続人でない孫Bには遺留分がない(ゼロ)ことを確かめます。
小問ごとの答え
- 小問 ア:2
- 長男は相続開始前に死亡しているため、その子である孫Aが長男を代襲相続します。一方、二男は相続放棄をしているため初めから相続人にならなかったものとみなされ、代襲相続は生じません。したがって法定相続人は配偶者と孫Aの2名となり、配偶者の法定相続分が2分の1、孫Aの法定相続分が2分の1となります(語群2)。
- 小問 イ:5
- 遺留分権利者が配偶者と子(代襲相続人を含む)である場合、全体の遺留分の割合は被相続人の財産の2分の1です。孫Aの遺留分は、全体の遺留分2分の1に孫Aの法定相続分2分の1を乗じた「1/2 × 1/2 = 1/4」となります(語群5)。
- 小問 ウ:1
- 二男が相続を放棄したことで二男の子である孫Bは相続人とならず、代襲相続も発生しないため、孫Bに遺留分はありません(ゼロ、語群1)。
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覚えるポイント
- 相続放棄をした者の子には代襲相続権が発生しない。
間違えやすいところ
- 死亡による代襲相続と相続放棄の違いを混同し、二男の子の孫Bも代襲相続人になると間違えやすいので注意します。
出題の前提:民法第887条(子及びその代襲者等の相続権)、第889条、第900条(法定相続分)、第939条(相続の放棄の効力)、第1042条(遺留分の帰属及びその割合)に基づく。
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.18 ↗(www.jafp.or.jp)
相続税の課税価格の合計額の計算
相続・事業承継 · 課税価格の合計額 / 生命保険金の非課税限度額 / 債務控除
下記の相続事例における相続税の課税価格の合計額を計算しなさい。 <課税価格の合計額を算出するための財産等の相続税評価額> 土地:800万円(小規模宅地等の特例適用後) 建物:300万円 現預金:1,000万円 死亡保険金:1,200万円(生命保険金等の非課税限度額控除前) 債務および葬式費用:200万円 <相続人等関係図> 被相続人の配偶者、長女の計2名 ※「小規模宅地等の特例」の適用対象となる要件はすべて満たしており、その適用を受けるものとする。 ※死亡保険金はすべて被相続人の配偶者が受け取っている。 ※すべての相続人は、相続により財産を取得している。 ※相続開始前7年以内に被相続人からの贈与により財産を取得した相続人はおらず、相続時精算課税制度を選択した相続人もいない。また、相続を放棄した者もいない。 ※債務および葬式費用は被相続人の配偶者がすべて負担している。
解答・解説を表示
解答
2,100万円
解説
相続税の課税価格の合計額は、財産の合計から借金などを引いて求めます。本来の相続財産と、みなし相続財産(死亡保険金など。非課税の限度額を引いた後)を足し、そこから被相続人の債務と葬式費用を引きます。
解き方
- 法定相続人の数を確かめ、生命保険金の非課税限度額「500万円 × 2人 = 1,000万円」を計算します。
- 死亡保険金1,200万円から非課税限度額1,000万円を引き、課税されるみなし相続財産(200万円)を出します。
- 本来の相続財産(土地800万円+建物300万円+現預金1,000万円=2,100万円)にみなし相続財産200万円を足し、総財産額2,300万円を出します。
- 総財産額2,300万円から債務と葬式費用200万円を引いて、課税価格の合計額2,100万円を求めます。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 生命保険金の非課税限度額=500万円×法定相続人の数
間違えやすいところ
- 生命保険金の非課税限度額を引くのを忘れたり、債務や葬式費用を引くのを忘れたりする間違いが多いです。
出題の前提:相続税法第11条の2(相続税の課税価格)、第12条(相続税の非課税財産)、第13条(債務控除)に基づく。
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.19 ↗(www.jafp.or.jp)
贈与税の配偶者控除の適用を受けた場合の贈与税額の計算
相続・事業承継 · 贈与税の配偶者控除 / 一般贈与財産の税率 / 贈与税額の計算
二木さん(59歳)は当年中に夫から財産評価額2,800万円の居住用不動産の贈与を受け、贈与税の配偶者控除の適用を受けるものとする。当年に二木さんが受けた他の贈与はなく、納付すべき贈与税額が最も少なくなるよう計算した場合の当年分の贈与税額を求めなさい。
解答・解説を表示
解答
151万円
解説
結婚して20年以上になる配偶者から住まい用の不動産をもらうと、基礎控除110万円のほかに、最高2,000万円の配偶者控除が使えます。配偶者からの贈与は直系尊属(親や祖父母)からの贈与ではないので、一般税率を使います。
解き方
- 配偶者控除2,000万円と基礎控除110万円を引き、基礎控除後の課税価格を出します(2,800万円-2,000万円-110万円=690万円)。
- 夫婦間の贈与なので一般税率の速算表を使い、贈与税額を出します(690万円×40%-125万円=151万円)。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 贈与税の配偶者控除は最高2,000万円で、基礎控除110万円と合わせて最大2,110万円まで非課税枠があること。
間違えやすいところ
- 直系尊属(親や祖父母)からの贈与ではないので、特例税率ではなく一般税率を使うことに注意します。
出題の前提:2026年法令基準に基づく贈与税制および問題記載の速算表
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.20 ↗(www.jafp.or.jp)
路線価方式による普通借地権の相続税評価額
不動産 · 路線価方式 / 自用地評価額 / 普通借地権の評価
資料の土地(路線価300千円/㎡・記号C、奥行20m、間口25m、地積500㎡、奥行価格補正率1.00、借地権割合70%、借家権割合30%)に係る路線価方式による普通借地権の相続税評価額として、正しいものを選択しなさい。
解答・解説を表示
解答
2
解説
路線価方式で普通借地権の相続税評価額を求めるには、まず自用地としての価額を出します。自用地価額は路線価×奥行価格補正率×地積で求め、それに借地権割合を掛けます。
解き方
- 自用地評価額を出します。300千円×1.00×500㎡=150,000千円です。
- そこに借地権割合70%を掛けて、普通借地権の評価額を出します。150,000千円×70%=105,000千円です。
- 選択肢 1不正解
- 45,000千円は自用地評価額に(1-借地権割合70%)を掛けた貸宅地(底地)の評価額で、普通借地権の評価額ではありません。
- 選択肢 2正解
- 自用地評価額150,000千円に借地権割合70%を掛けた105,000千円が、普通借地権の相続税評価額として正しいです。
- 選択肢 3不正解
- 118,500千円は貸家建付地の評価額など、別の計算をしたときの誤った数値です。
- 選択肢 4不正解
- 150,000千円は自用地としての評価額そのもので、借地権割合が反映されていません。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 普通借地権の価額=自用地評価額×借地権割合。借地権割合は路線価の記号(A:90%~G:30%、Cは70%)で示される。
間違えやすいところ
- 借家権割合(30%)は貸家や貸家建付地の評価で使うもので、自分で使っている普通借地権の評価では使いません。
出題の前提:財産評価基本通達(路線価方式による借地権の評価)
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.21 ↗(www.jafp.or.jp)
配偶者短期居住権の要件と効力
相続・事業承継設計 · 配偶者短期居住権 / 配偶者居住権 / 登記 / 用法遵守義務
配偶者短期居住権に関する次の(ア)~(エ)の記述について、適切なものは○、不適切なものは×を選択しなさい。なお、記載のない事項については要件をすべて満たしているものとする。 (ア)配偶者が相続放棄をした場合であっても、配偶者短期居住権は直ちに消滅しない。 (イ)居住建物の取得者は、配偶者短期居住権を有する配偶者に対し、配偶者短期居住権の設定の登記を備えさせる義務はない。 (ウ)配偶者短期居住権を有する配偶者は、その後の遺産分割協議により、配偶者居住権を取得することはできない。 (エ)配偶者短期居住権を有する配偶者が、居住建物の取得者の承諾を得ずに第三者に居住建物を使用させた場合であっても、居住建物の取得者は、配偶者に対する意思表示によって配偶者短期居住権を消滅させることはできない。
解答・解説を表示
解答
(ア)○ (イ)○ (ウ)× (エ)×
解説
配偶者短期居住権は、亡くなった人の建物に無料で住んでいた配偶者が、遺産分割が終わるまで、または最低でも相続が始まってから6カ月間、無料で住み続けられる権利です。登記の義務はなく、譲ることもできません。決められた使い方を破ると、消滅を請求されます。
解き方
- 配偶者短期居住権が続く期間と、相続を放棄したときの効力(申し入れから6カ月続く)を確かめます。
- 短期の配偶者短期居住権と長期の配偶者居住権について、登記義務の有無や併用・移行の関係を比べます。
- 無断で第三者に貸すなど使い方に違反したとき、建物の取得者が消滅を請求できる決まりを当てはめます。
答えの内訳
- ア:○
- 配偶者が相続を放棄した場合であっても配偶者短期居住権は直ちに消滅せず、建物の取得者から消滅の申入れを受けた日から6カ月を経過するまでの間、その建物を無償で使用することができます。
- イ:○
- 配偶者短期居住権は一時的な使用権を保護する趣旨のものであるため登記義務規定がなく、居住建物の取得者は設定登記を備えさせる義務を負いません(長期の配偶者居住権には登記義務があります)。
- ウ:×
- 配偶者短期居住権を取得している配偶者であっても、その後の遺産分割協議等によって長期の「配偶者居住権」を別途取得することができます。
- エ:×
- 配偶者は建物の所有者の承諾を得なければ第三者に建物を使用させることができず、これに違反したときは所有者の意思表示によって配偶者短期居住権を消滅させることができます。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 配偶者短期居住権は最低6カ月間保護される登記不要の一時的な権利
- 配偶者居住権(長期)は設定登記の義務がある
間違えやすいところ
- 短期居住権と長期の配偶者居住権で、登記義務があるかどうかを混同しやすいです。
- 短期居住権があると、長期の配偶者居住権をもらえなくなると勘違いしやすいです。
出題の前提:民法第1037条~第1041条(配偶者短期居住権)
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.22 ↗(www.jafp.or.jp)
キャッシュフロー表における教育費の予測計算
ライフプランニングと資金計画 · キャッシュフロー表 / 教育費 / 変動率
島田家が考えている進学プランおよび教育費データに基づき、キャッシュフロー表の4年後における空欄(ア)「教育費」の予測数値を計算しなさい。なお、各項目の計算に当たっては端数を残し、表中に記入の際は万円未満を四捨五入すること。
解答・解説を表示
解答
156(万円)
解説
将来の支出額は「基準年の支出額 × (1 + 変動率)^年数」で求めます。まず、その年の家族の学年と学校の種類(公立か私立か)を正しく判断します。そして基準年の費用を合計してから、変動率を掛けます。
解き方
- 4年後の子どもたちの年齢から学年を判断します(春香は18歳で高校、雄太は14歳で中学)。
- 進学プランから、春香は私立高校(100万円)、雄太は公立中学(50万円)と確かめ、合計の基準額を150万円とします。
- 変動率1%・年数4年を当てはめて150 × 1.01^4を計算し、万円未満を四捨五入します。
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覚えるポイント
- 将来の予測値 = 現在価値 × (1 + 変動率)^年数
- 子どもの学年と私立・公立の該当区分を間違えずに確認する
間違えやすいところ
- 1.01の4乗ではなく「1 + 0.01×4」と単純に計算してしまう間違いです。
- 春香や雄太の公立・私立の区別を間違えて、基準年の費用を計算し間違えることです。
出題の前提:キャッシュフロー表作成基準(日本FP協会実務基準)
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.23 ↗(www.jafp.or.jp)
キャッシュフロー表の金融資産残高の計算
ライフプランニングと資金計画 · キャッシュフロー表 / 金融資産残高 / 複利運用
下記の中村家のキャッシュフロー表(一部抜粋)に基づき、空欄(ア)にあてはまる数値を計算しなさい。なお、金融資産残高の変動率は年1%とし、各年ごとに端数を残さず、万円未満を四捨五入して計算すること。
解答・解説を表示
解答
647(万円)
解説
キャッシュフロー表の金融資産残高は、「前年の金融資産残高×(1+変動率)+その年の年間収支」で求めます。指示どおり、毎年、万円未満を四捨五入して次の年に引き継ぐ点に注意します。
解き方
- 1年後の金融資産残高593万円に変動率1%(×1.01)を掛けて、運用後の残高598.93万円を出します。
- 運用後の残高に2年後の年間収支48万円を足して646.93万円を求め、万円未満を四捨五入して647万円を出します。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 金融資産残高=前年残高×(1+運用利率)+当年年間収支の基本算式を正確に押さえること。
間違えやすいところ
- 2年後の年間収支(48万円)を足し忘れたり、四捨五入するタイミングを間違えたりしないよう注意します。
出題の前提:2026年公表基準問題(実技・資産設計提案業務)の計算条件に基づく。
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.24 ↗(www.jafp.or.jp)
日本学生支援機構の奨学金制度
ライフプランニングと資金計画 · 日本学生支援機構 / 貸与型奨学金 / 給付型奨学金
日本学生支援機構の奨学金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
3
解説
独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)の奨学金には、返さなくてよい「給付型」と、卒業後に返す「貸与型」があります。貸与型には無利子の「第一種」と有利子の「第二種」があり、契約する人(申込人)は親ではなく学生本人です。
解き方
- 貸与型奨学金の種類ごとの特徴(第一種は無利子、第二種は有利子)を確かめます。
- それぞれの選択肢が正しいか判断し、第二種が無利子と書いてある選択肢3を最も不適切とします。
- 選択肢 1不正解
- 貸与型奨学金は、保護者ではなく学生本人が申込人(借りる人)となって契約し、卒業後に本人が返します。
- 選択肢 2不正解
- 奨学金の申し込み時期には、進学前の高校在学中に申し込む「予約採用」と、進学後に申し込む「在学採用」があります。
- 選択肢 3正解
- 貸与型奨学金は「第一種」が無利子で、「第二種」は有利子(在学中は無利息、卒業後に利息が付く)なので誤りです。
- 選択肢 4不正解
- 給付型奨学金の支給月額は、世帯の所得基準(支援区分)や、進学先の国公立・私立、自宅通学か自宅外通学かで決まります。
覚えるポイント
- 日本学生支援機構の奨学金は第一種が無利子、第二種が有利子である。
間違えやすいところ
- 教育一般貸付(国の教育ローン)は保護者が借りる人になるのに対し、奨学金は学生本人が借りる人になる違いを混同しないようにします。
出題の前提:独立行政法人日本学生支援機構法および奨学金実施要綱に基づく。
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.24 ↗(www.jafp.or.jp)
6つの係数を用いた積立合計額の計算(年金終価係数)
ライフプランニングと資金計画 · 6つの係数 / 年金終価係数 / 積立金額の将来合計額
最上さんは、子どもの進学費用の準備として新たに積立てを開始する予定である。毎年年末に40万円を積み立て、6年間、年利1.0%で複利運用しながら積み立てた場合、6年後の合計額はいくらになるか。与えられた係数早見表の係数を乗算で使用して計算しなさい。なお、税金は一切考慮しないものとする。
解答・解説を表示
解答
2,460,800円
解説
毎年同じ額を積み立てるときに、一定期間後の合計額(将来価値)を求めたい場合は「年金終価係数」を使います。これは、毎年の積立額を将来の時点まで運用した合計を表す係数だからです。将来の目標額から毎年の積立額を逆算する「減債基金係数」とは別のものです。
解き方
- 毎年同じ額を積み立てたときの将来の合計額を出すので、使う係数が「年金終価係数」であることを確かめます。
- 係数の早見表から、期間6年・年利1.0%の年金終価係数「6.152」を読み取ります。
- 毎年の積立額400,000円に6.152をかけます(400,000円×6.152=2,460,800円)。

関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 「毎年の積立額から将来の合計額」を求めるなら年金終価係数を使用する。
- 「将来の目標額から毎年の積立額」を求めるなら減債基金係数を使用する。
間違えやすいところ
- 積立額を出す減債基金係数や、一括運用で使う終価係数とかける係数を間違えないようにしましょう。
出題の前提:試験実施要領および出題基準に基づく(法令基準日等の特記なし)
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.25 ↗(www.jafp.or.jp)
6つの係数を用いた借入金返済額の計算(資本回収係数)
ライフプランニングと資金計画 · 6つの係数 / 資本回収係数 / 元利均等返済額の計算
榎本さんは、自宅のリフォーム費用550万円をリフォームローンにより返済しようと考えている。今後5年間、年利1.0%で毎年借入応当日に元利均等返済をする場合、毎年の返済額はいくらになるか。与えられた係数早見表の係数を乗算で使用して計算しなさい。なお、税金は一切考慮しないものとする。
解答・解説を表示
解答
1,133,000円
解説
今ある元本(借入額や取り崩すお金)から、毎年同じ額を受け取る・返済するときの金額を出したい場合は「資本回収係数」を使います。反対に、毎年の金額から今必要な元本を求めたい場合は「年金現価係数」を使います。
解き方
- 借入額から毎年の返済額を出すので、使う係数が「資本回収係数」であることを確かめます。
- 係数の早見表から、期間5年・年利1.0%の資本回収係数「0.206」を読み取ります。
- 借入額5,500,000円に0.206をかけます(5,500,000円×0.206=1,133,000円)。

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覚えるポイント
- 「現在の借入額から毎年の返済額」を算出する係数は資本回収係数である。
- 年金現価係数は「毎年の受取額・返済額から現在の元本」を逆算するときに用いる。
間違えやすいところ
- 年金現価係数(5年:4.853)で割るのではなく、指示どおり資本回収係数をかけましょう。
出題の前提:試験実施要領および出題基準に基づく(法令基準日等の特記なし)
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.26 ↗(www.jafp.or.jp)
個人バランスシートにおける純資産額の計算
ライフプランニングと資金計画 · バランスシート / 純資産 / 解約返戻金
藤原家(夫・高志さんと妻・陽子さん)の現時点における資産および負債に関する以下の<資料>に基づき、藤原家のバランスシートの空欄(ア)に入る純資産の数値を求めなさい。 <資料> [保有資産(時価)](単位:万円) ・現金・預貯金:高志 1,500、陽子 300 ・株式・投資信託:高志 450、陽子 200 ・生命保険(解約返戻金相当額):[生命保険]を参照 ・不動産:土地(自宅の敷地) 2,400、建物(自宅の家屋) 720(いずれも高志) ・その他(動産等):高志 250、陽子 100 [生命保険](単位:万円) ・定期保険特約付終身保険A(契約者:高志):終身保険部分(保険金額200/解約返戻金相当額120)、定期保険部分(保険金額2,000/解約返戻金相当額-) ・個人年金保険B(契約者:高志):解約返戻金相当額400 ・終身保険C(契約者:高志):保険金額400/解約返戻金相当額280 ・終身保険D(契約者:陽子):保険金額200/解約返戻金相当額120 ※すべての契約において保険契約者が保険料を全額負担。 [負債残高](単位:万円) ・住宅ローン:1,120(債務者:高志) ・自動車ローン:70(債務者:高志)
解答・解説を表示
解答
5,650(万円)
解説
個人のバランスシートを作るときは、資産を今の時価で計上します。生命保険は、今解約したときにもらえる解約返戻金相当額を資産とします。純資産は「総資産額-総負債額」で求めます。
解き方
- 資産をすべて合計します。現金預金1,800万円(1,500+300)、株式・投資信託650万円(450+200)、生命保険の解約返戻金920万円(120+400+280+120)、不動産3,120万円(2,400+720)、その他350万円(250+100)で、合計6,840万円です。
- 負債を合計します。住宅ローン1,120万円+自動車ローン70万円=1,190万円です。
- 純資産を求めます。6,840万円-1,190万円=5,650万円です。
覚えるポイント
- 個人バランスシートに計上する生命保険の金額は、死亡保険金額ではなく「解約返戻金相当額」を用います。
間違えやすいところ
- 生命保険は、死亡保険金額ではなく解約返戻金相当額で計算しましょう。
出題の前提:2026年公表分 2級実技試験(資産設計提案業務)問33
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.27 ↗(www.jafp.or.jp) / 公式問題 p.28 ↗(www.jafp.or.jp)
返済負担率に基づく住宅ローンの借入可能額の計算
ライフプランニングと資金計画 · 住宅ローン / 借入可能額 / 返済負担率 / 毎月返済額早見表
杉山さん夫婦はマンション購入に当たり、住宅ローンの年間元利合計返済額を世帯の手取り年収の20%以内に抑えたいと考えている。下記<資料>に基づき、住宅ローンの借入可能額を計算しなさい。なお、毎月の返済額は円未満を切り捨て、計算結果は万円未満を切り捨てること。 <資料> [杉山さん夫婦のデータ] ・杉山信也(本人・33歳):年収(手取り)480万円 ・杉山亜紀(妻・32歳):年収(手取り)370万円 [住宅ローンの条件] 適用金利:年2.5%(全期間固定) 返済期間:30年(返済回数360回) 元利均等返済のみ(ボーナス返済なし) [借入額100万円当たりの毎月の元利合計返済額早見表] 全期間固定金利、元利均等返済(ボーナス返済なし)の場合(単位:円) 返済期間30年・適用金利2.5%:3,951円
解答・解説を表示
解答
3,585(万円)
解説
住宅ローンの借入可能額は、まず年間返済額の上限を「世帯年収×返済負担率」で求めます。次にそれを月額に直し、借入額100万円当たりの毎月返済額を使って逆算します。
解き方
- 世帯の手取り年収の合計を求めます。480万円+370万円=850万円です。
- 1年間で返せる上限を計算します。850万円×20%=170万円(1,700,000円)です。
- 毎月の返済額の上限を出します。1,700,000円÷12=141,666.666…円なので、円未満を切り捨てて141,666円です。
- 借入可能額を逆算します。30年・金利2.5%では、100万円当たりの毎月返済額は3,951円です。141,666円÷3,951円×100万円=3,585.573…万円で、万円未満を切り捨てて3,585万円です。
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覚えるポイント
- 借入可能額の算出では、「毎月返済額の円未満切り捨て」と「最終計算結果の万円未満切り捨て」の指定端数処理ルールを確実に守ります。
間違えやすいところ
- 毎月返済額で円未満を切り捨てないと最後の結果がずれます。また、夫婦合計ではなく1人の年収で計算しないよう気をつけましょう。
出題の前提:2026年公表分 2級実技試験(資産設計提案業務)問34
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.28 ↗(www.jafp.or.jp)
住宅ローンの期間短縮型繰上げ返済
不動産・ライフプランニング · 期間短縮型繰上げ返済 / 住宅ローン償還表 / 元金充当
湯川さんは、自宅の住宅ローン(全期間固定金利、返済期間30年、元利均等返済、ボーナス返済なし)について、120回返済後に80万円以内で期間短縮型の繰上げ返済を検討している。提示された住宅ローン償還予定表の一部に基づき、繰上げ返済額を80万円を超えない範囲で最大とした場合に短縮される返済期間として、正しいものを1つ選びなさい。なお、手数料等は考慮しない。
解答・解説を表示
解答
2
解説
期間短縮型の繰上げ返済では、返したお金はすべて、これから払う毎月返済のうち「元金」の部分にあてられます。毎月分の元金を順に足していき、上限額を超えない最大の月数だけ返済期間が短くなります。
解き方
- 120回払った後の繰上げ返済なので、121回目からの「うち元金」を順に足していきます。
- 121回目から132回目までの12回分の元金を合計すると、799,336円になります(65,761+…+67,469)。
- 次の133回目の元金67,626円を加えると866,962円となり80万円を超えます。そのため、80万円以内で最大あてられるのは12回分(1年0ヵ月)です。
- 選択肢 1不正解
- 6ヵ月分の元金は約39.7万円で、まだ80万円まであてる余地があるため誤りです。
- 選択肢 2正解
- 121回目から132回目の12ヵ月分の元金は799,336円となり、80万円を超えない最大額なので1年0ヵ月が正しいです。
- 選択肢 3不正解
- 13ヵ月(1年1ヵ月)分の元金をあてると866,962円となり、80万円を超えてしまうため誤りです。
- 選択肢 4不正解
- 14ヵ月分の元金は934,746円となり、80万円を大きく超えてしまうため誤りです。

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覚えるポイント
- 期間短縮型繰上げ返済は毎回の「元金部分」のみを前倒し返済して期間を詰める仕組みです。
間違えやすいところ
- 毎月の返済額(115,050円)の合計で計算したり、利息まで含めたりしないよう気をつけましょう。
出題の前提:公表問題の記載条件および住宅ローン償還計算の基本ルールに基づく。
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.29 ↗(www.jafp.or.jp)
公的年金制度(離婚分割・繰下げ受給)
タックス・ライフプランニング · 離婚時年金分割 / 合意分割 / 老齢基礎年金の繰下げ受給 / 繰下げ待機中の死亡
公的年金等に関する次の記述(ア)~(エ)について、適切なものは○、不適切なものは×を選択しなさい。なお、本問では「離婚等をした場合における特例」を合意分割、「被扶養配偶者である期間についての特例」を3号分割といい、受給要件は満たしているものとする。 (ア)合意分割において、夫婦の協議により按分割合について合意できない場合、当事者双方の申立てがあるときに限り、家庭裁判所が按分割合を定めることができる。 (イ)合意分割および3号分割の請求期限は、原則として、離婚等をした日の翌日から起算して3年以内である。 (ウ)老齢基礎年金を繰下げ受給する場合、年金額の増額率は最大で42%である。 (エ)65歳到達日に老齢厚生年金の受給権を取得した者が、66歳到達後も老齢厚生年金の請求をしないまま死亡した場合、その者の遺族は、本人に代わって繰下げ申出をすることはできない。
解答・解説を表示
解答
(ア)× (イ)× (ウ)× (エ)○
解説
離婚時年金分割(合意分割・3号分割)の手続きと請求期限は2年以内です。また、受給開始を遅らせる繰下げ受給は最大75歳まで可能で、月0.7%ずつ増え最大84%になります。待機中に亡くなったときの扱いもよく問われます。
解き方
- (ア)離婚の合意分割は、当事者の一方の申立てで裁判手続きができるかを確かめます。
- (イ)離婚分割の請求期限が原則2年以内であることを確かめます。
- (ウ)繰下げ受給ができる年齢(最大75歳)と上限の増額率(84%)を判定します。
- (エ)繰下げを待っている間に亡くなった人の遺族が、繰下げの申出をできるかを判定します。
小問ごとの答え
- 小問 ア:×
- 夫婦間で按分割合の協議が調わないときは、当事者双方ではなく「当事者の一方の申立て」によって家庭裁判所に按分割合を定める審判や調停を申し立てることができます。
- 小問 イ:×
- 合意分割および3号分割の請求期限は、原則として離婚等をした日の翌日から起算して「2年以内」です。
- 小問 ウ:×
- 老齢基礎年金・老齢厚生年金の繰下げ受給は最大75歳まで可能であり、最大増額率は84%(増額率月0.7%×120ヵ月)です。42%は70歳まで繰り下げた場合の上限です。
- 小問 エ:○
- 繰下げ待機中に受給権者本人が死亡した場合、遺族が本人に代わって繰下げ申出を行うことはできません(本来の受給権発生時点の年金等を未支給年金として請求します)。
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覚えるポイント
- 離婚時年金分割の請求期限は離婚日の翌日から「2年以内」です。
- 繰下げ受給は最大75歳まで、増額率は最大84%(0.7%×120ヵ月)となります。
間違えやすいところ
- 家庭裁判所への申立ては「双方の申立て」ではなく「一方の申立て」でできる点に注意しましょう。
- 繰下げの増額率の最大値を、昔の制度(70歳まで・最大42%)と混同しないようにしましょう。
出題の前提:公表問題の出題時点における厚生年金保険法および国民年金法の規定に基づく。
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.30 ↗(www.jafp.or.jp)
公的年金の遺族給付(遺族厚生年金と中高齢寡婦加算)
タックス・年金・社会保険 · 遺族基礎年金 / 遺族厚生年金 / 中高齢寡婦加算
鶴見久明さんの家族構成等は下記<資料>のとおりである。久明さんが在職中に49歳で死亡した場合、久明さんの死亡時点において妻の友恵さんが受け取ることができる公的年金の遺族給付の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。なお、久明さんは大学卒業後の22歳から死亡時まで継続して厚生年金保険の被保険者であったものとする。また、家族に障害者に該当する者はなく、記載以外の遺族給付の受給要件はすべて満たしているものとする。 <資料> [家族構成](当年3月31日時点) ・久明(本人):49歳、会社員(給与収入540万円) ・友恵(妻):48歳、会社員(給与収入480万円) ・彩華(長女):20歳、大学生(収入なし)
解答・解説を表示
解答
4
解説
遺族基礎年金は、「子のいる配偶者」または「子」に支給されます。子は18歳到達年度の末日までの要件があります。夫が死亡したときに40歳以上65歳未満で、対象となる子がいない妻には、遺族厚生年金に中高齢寡婦加算が加わります。
解き方
- 長女の彩華さんは20歳で障害等級に当たらないため、遺族基礎年金の対象となる「子」に当たりません。よって妻の友恵さんに遺族基礎年金は支給されません。
- 夫の久明さんは厚生年金の被保険者として働いている間に亡くなったため、遺族厚生年金が支給されます。
- 夫が亡くなったとき妻の友恵さんは48歳(40歳以上65歳未満)で、要件を満たす子がいません。そのため遺族厚生年金に中高齢寡婦加算が加わり、「遺族厚生年金+中高齢寡婦加算」になります。
- 選択肢 1不正解
- 長女は20歳で遺族基礎年金の「子」の要件を満たさないため、遺族基礎年金は支給されません。
- 選択肢 2不正解
- 長女が20歳のため遺族基礎年金はもらえず、それが含まれるこの組み合わせは誤りです。
- 選択肢 3不正解
- 遺族基礎年金は支給されず、厚生年金の被保険者の死亡なので遺族厚生年金も支給されます。よって誤りです。
- 選択肢 4正解
- 子の要件を満たさず遺族基礎年金はもらえません。友恵さんは40歳以上65歳未満で子のない妻なので、遺族厚生年金と中高齢寡婦加算の組み合わせが正しいです。
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覚えるポイント
- 遺族基礎年金の子は「18歳到達年度の末日(3月31日)を経過していない子」または「20歳未満で障害等級1・2級の子」
- 中高齢寡婦加算は「夫死亡時に40歳以上65歳未満で子のない妻」等に遺族厚生年金へ加算される
間違えやすいところ
- 20歳の子は学生でも遺族基礎年金の対象にならない点に注意しましょう。
- 遺族基礎年金がもらえなくても、中高齢寡婦加算の要件を満たせば加算されます。
出題の前提:公的年金制度における遺族給付(国民年金法・厚生年金保険法)に基づく出題条件
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.30 ↗(www.jafp.or.jp)
健康保険の傷病手当金(待期期間・支給額・支給期間)
タックス・年金・社会保険 · 傷病手当金 / 待期期間 / 健康保険法
全国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)の傷病手当金に関する次の記述の空欄(ア)~(ウ)にあてはまる語句および数値の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。なお、傷病手当金の支給要件はすべて満たしているものとする。 [出勤状況] 1日(火) 出勤、2日(水) 休業(休業開始日)、3日(木) 休業、4日(金) 出勤、5日(土) 休業、6日(日) 休業、7日(月) 休業、8日(火) 休業、9日(水) 休業、10日(木) 休業 ・傷病手当金は、病気(私傷病)療養のため休業した月の出勤状況が上記のとおりの場合、( ア )から支給される。 ・傷病手当金の1日当たりの額は、次の算式で計算される。 [支給開始日以前の継続した12ヵ月間の各月の標準報酬月額の平均額]×1/30×( イ ) ・傷病手当金が支給される期間は、支給を開始した日から通算して、最長で( ウ )である。
解答・解説を表示
解答
1
解説
傷病手当金は、病気で働けなくなり、3日間続けて休んだ(待期の完成)あとの4日目から支給されます。有給休暇や公休日も3日間に数えられますが、途中で出勤すると連続が切れます。1日あたりの額は標準報酬日額の3分の2で、支給期間は通算して最長1年6ヵ月です。
解き方
- 待期を判定します。2日・3日は休みましたが4日に出勤したため待期は完成しません。その後5日・6日・7日と3日続けて休んだので待期が完成し、4日目の8日から支給されます。
- 支給額を計算します。1日あたりの額は標準報酬日額×2/3(3分の2)です。
- 支給期間を判定します。2022年1月の法改正で、支給を始めた日から通算して最長1年6ヵ月になりました。
- よって、(ア)8日、(イ)2/3、(ウ)1年6ヵ月間となる選択肢1が正解です。
- 選択肢 1正解
- (ア)8日、(イ)2/3、(ウ)1年6ヵ月間で、すべて正しい組み合わせです。
- 選択肢 2不正解
- 支給額の割合は2/3、支給期間は通算1年6ヵ月間なので誤りです。
- 選択肢 3不正解
- 支給開始日は8日、支給期間も通算1年6ヵ月間なので誤りです。
- 選択肢 4不正解
- 支給開始日は8日、支給額の割合は2/3なので誤りです。

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覚えるポイント
- 傷病手当金の待期期間は「連続した3日間」の休業が必要(公休日・有給休暇でも可)
- 支給額は標準報酬日額の3分の2、支給期間は通算して最長1年6ヵ月
間違えやすいところ
- 途中で出勤すると待期がリセットされる点に注意しましょう。
- 支給期間は2022年の法改正で「支給開始日から通算して最長1年6ヵ月」になった点に注意しましょう。
出題の前提:健康保険法第99条(傷病手当金)の規定に基づく出題条件
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.31 ↗(www.jafp.or.jp)
後期高齢者医療制度の概要
ライフプランニングと資金計画 · 後期高齢者医療制度 / 被保険者要件 / 一部負担金
後期高齢者医療制度に関する下表の空欄(ア)~(ウ)にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。 [後期高齢者医療制度の概要] 運営主体:後期高齢者医療広域連合 被保険者:原則として、以下の①または②に該当する者 ①( ア )以上の者 ② 一定の障害状態にある旨の認定を受けた65歳以上( ア )未満の者 保険料の徴収:( イ )が徴収 一部負担金の割合:被保険者の所得等に応じ医療費の( ウ )
解答・解説を表示
解答
2
解説
後期高齢者医療制度は、75歳以上の人と、一定の障害認定を受けた65歳以上75歳未満の人が対象の公的医療保険です。運営するのは都道府県ごとの「後期高齢者医療広域連合」ですが、保険料の徴収や窓口の仕事は市町村と特別区が行います。医療機関の窓口での負担割合は、原則1割、所得が一定以上なら2割、現役並みの所得なら3割です。
解き方
- 対象になる年齢を確かめます。原則75歳以上、一定の障害認定を受けた人は65歳以上75歳未満なので、(ア)は「75歳」です。
- 保険料を集めるのは誰かを確かめます。運営は広域連合ですが、徴収は市町村と特別区が行うので、(イ)は「市町村および特別区」です。
- 医療費の窓口負担の割合を確かめます。所得に応じて「1割、2割または3割」なので、(ウ)は「1割、2割または3割」です。
- (ア)75歳、(イ)市町村および特別区、(ウ)1割、2割または3割となる選択肢2を選びます。
- 選択肢 1不正解
- (ア)は75歳、(ウ)は1割・2割または3割なので、この組み合わせは誤りです。
- 選択肢 2正解
- (ア)75歳、(イ)市町村および特別区、(ウ)1割・2割または3割で、正しい組み合わせです。
- 選択肢 3不正解
- (ア)は75歳、(イ)は市町村および特別区なので、この組み合わせは誤りです。
- 選択肢 4不正解
- (イ)は市町村および特別区、(ウ)は1割・2割または3割なので、この組み合わせは誤りです。
覚えるポイント
- 後期高齢者医療制度の被保険者は原則75歳以上(一定の障害認定者は65歳以上)。窓口負担は1割・2割・3割の3区分。
間違えやすいところ
- 運営するのは広域連合ですが、保険料を集めるのは住民票のある市町村(特別区)です。混同しやすいので注意しましょう。
出題の前提:出題時点の法令に基づく(後期高齢者医療制度の自己負担割合は1割・2割・3割)。
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.32 ↗(www.jafp.or.jp)
雇用保険の被保険者要件および高年齢求職者給付金
ライフプランニングと資金計画 · 雇用保険 / 一般被保険者要件 / 高年齢被保険者 / 高年齢求職者給付金
雇用保険制度に関する次の(ア)~(ウ)の記述について、適切なものは○、不適切なものは×を選択しなさい。 ・パートタイマーとして働いている場合、週の所定労働時間が( a )以上で、同一の事業主の適用事業に継続して31日以上雇用される見込みがある者は、原則として、雇用保険の被保険者とされる。 ・( b )以上の高年齢被保険者が失業し、一定の要件を満たす場合には、被保険者であった期間に応じて、基本手当日額の30日分または50日分相当の( c )が一時金で支給される。 (ア)空欄(a)にあてはまる語句は、「24時間」である。 (イ)空欄(b)にあてはまる語句は、「70歳」である。 (ウ)空欄(c)にあてはまる語句は、「高年齢求職者給付金」である。
解答・解説を表示
解答
(ア)× (イ)× (ウ)○
解説
雇用保険の短時間労働者の適用基準は、1週間の所定労働時間が20時間以上で、31日以上の雇用が見込まれることです。また、65歳以上の被保険者は「高年齢被保険者」となり、退職・失業すると、被保険者だった期間に応じて基本手当日額の30日分または50日分の一時金「高年齢求職者給付金」が支給されます。
解き方
- (ア)の判定です。短時間労働者が被保険者になる要件は週20時間以上なので、「24時間」とする記述は誤り(×)です。
- (イ)の判定です。高年齢被保険者や高年齢求職者給付金の対象は65歳以上なので、「70歳」とする記述は誤り(×)です。
- (ウ)の判定です。65歳以上の高年齢被保険者が失業したときにもらえる一時金は「高年齢求職者給付金」なので正しい(○)です。
小問ごとの答え
- 小問 ア:×
- 空欄(a)にあてはまる語句は「20時間」であるため不適切です。
- 小問 イ:×
- 空欄(b)にあてはまる語句は「65歳」であるため不適切です。
- 小問 ウ:○
- 空欄(c)にあてはまる語句は「高年齢求職者給付金」であり適切です。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 雇用保険の適用要件:週20時間以上かつ31日以上雇用見込み。高年齢被保険者は65歳以上で一時金は高年齢求職者給付金(30日または50日分)。
間違えやすいところ
- 社会保険(健康保険・厚生年金保険)の短時間労働者への適用要件(週20時間など)と、雇用保険の要件の数値を混同しやすいので注意しましょう。
出題の前提:雇用保険法に基づく出題条件。
出典:日本FP協会『2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)』
公式問題 p.32 ↗(www.jafp.or.jp)
2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)
参照した公式資料
日本FP協会が公開した2026年5月 2級 実技(資産設計提案業務)の問題・解答資料です。

