日本FP協会・金融財政事情研究会の公式問題・模範解答を、級・学科/実技・公開年度に分けて収録しています。CBT公開問題は1セットの公表問題で、全受験者への出題を網羅するものではありません。
2026年5月 2級 生保顧客資産相談業務の概要
老齢基礎年金および付加年金の計算
ライフプランニングと資金計画 · 老齢基礎年金 / 付加年金 / 学生納付特例
個人事業主のAさん(1983年9月生)が原則65歳から受給できる老齢基礎年金の年金額(2025年度価額)および付加年金の額を計算するにあたり、以下の計算式の空欄①~③に入る数値を求めなさい。 〈条件〉 ・Aさんは60歳に達するまで国民年金の保険料を納付する(学生納付特例31月は未追納)。 ・Aさんは60歳に達するまで国民年金の付加保険料を228月納付する。 〈計算式〉 (1) 老齢基礎年金の年金額 831,700円 ×( ① )月 / □□□月 =( ② )円(円未満四捨五入) (2) 付加年金の額 ( ③ )円 × 228月 = □□□円
解答・解説を表示
解答
① 449 ② 777,986 ③ 200
解説
老齢基礎年金の満額は2025年度で831,700円です。20歳から60歳までの480月のうち、保険料を納めた月数の割合で年金額を計算します。学生納付特例の期間は、追納しない限り年金額には反映されません。付加年金は1月あたり200円を掛けて計算します。
解き方
- 20歳から60歳までの480月から、未追納の学生納付特例期間31月を引きます。保険料を納めた期間は449月です。
- 831,700円×449月÷480月を計算します。円未満を四捨五入すると777,986円になります。
- 付加年金は1月あたり200円で計算します。そのため③には200が入ります。
答えの内訳
- ①:449
- 20歳から60歳までの480月のうち、学生納付特例期間(31月)を除いた保険料納付済期間は480月-31月=449月となります。
- ②:777,986
- 2025年度の老齢基礎年金満額831,700円に納付済割合を乗じると、831,700円×449月/480月=777,986.04…円となり、円未満四捨五入で777,986円となります。
- ③:200
- 付加年金の年額は「200円×付加保険料納付済月数」によって計算されるため、空欄に入る単価は200円です。
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覚えるポイント
- 学生納付特例期間は追納しないと受給資格期間にのみ算入され年金額には反映されない
- 付加年金の受給額の計算式は「200円×付加保険料納付月数」である
間違えやすいところ
- 付加保険料の月額(400円)と、受給時の計算に使う200円を取り違えないようにします。
- 学生納付特例の期間を免除期間と混同し、国が負担する分を年金額に足してしまう間違いです。
出題の前提:2025年4月1日現在施行の法令等(2025年度老齢基礎年金満額:831,700円)に基づく
出典:金融財政事情研究会『2026年5月 2級 生保顧客資産相談業務』
公式問題 p.2(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.3(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
老齢基礎年金の繰上げ受給・繰下げ受給
ライフプランニングと資金計画 · 公的年金 / 繰上げ受給 / 繰下げ受給
ファイナンシャル・プランナーのMさんがAさんに対して説明した老齢基礎年金の繰上げ・繰下げ支給に関する次の文章の空欄①~③に入る最も適切な数値を〈数値群〉の中から選び、その記号を答えなさい。 「老齢基礎年金の支給開始年齢は原則65歳ですが、Aさんが希望すれば、60歳以上65歳未満の間に老齢基礎年金の繰上げ支給を請求することができます。ただし、繰り上げた月数に応じて年金額は減額されます。例えば、Aさんが60歳0カ月で老齢基礎年金の繰上げ支給を請求した場合の減額率は( ① )%となります。 また、老齢基礎年金の支給開始を繰り下げることもできます。支給開始を繰り下げた場合は、繰り下げた月数に応じて年金額が増額されます。繰下げ支給の申出をすることができる年齢の上限は( ② )歳であり、繰下げによる増額率は最高で( ③ )%となります」 〈数値群〉 イ.24 ロ.30 ハ.42 ニ.48 ホ.60 ヘ.70 ト.72 チ.75 リ.80 ヌ.84
- イ
- 24
- ロ
- 30
- ハ
- 42
- ニ
- 48
- ホ
- 60
- ヘ
- 70
- ト
- 72
- チ
- 75
- リ
- 80
- ヌ
- 84
解答・解説を表示
解答
① イ ② チ ③ ヌ
解説
老齢基礎年金は、早く受け取ると減り、遅らせると増えます。繰上げの減額率は月0.4%で、1962年4月2日以降生まれの人の場合です。繰下げは最大75歳(120月)まででき、増額率は月0.7%です。
解き方
- Aさんは1983年生まれなので、繰上げの減額率は月0.4%です。60月分で0.4%×60=24%となり、イを選びます。
- 繰下げを申し出できる上限は、法改正で75歳になりました。そのため②にはチを選びます。
- 繰下げの増額率は月0.7%です。最大120月で0.7%×120=84%となり、③にはヌを選びます。
小問ごとの答え
- 小問 ①:イ
- 1962年4月2日以降生まれの者の繰上げ減額率は月0.4%であるため、60歳0カ月で請求した場合(60月繰上げ)は0.4%×60月=24%減額(記号イ)となります。
- 小問 ②:チ
- 年金制度改正により、繰下げ支給の申出ができる年齢の上限は75歳(記号チ)となっています。
- 小問 ③:ヌ
- 繰下げ増額率は月0.7%であり、65歳から75歳まで最大120月繰り下げた場合の最高増額率は0.7%×120月=84%(記号ヌ)となります。
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覚えるポイント
- 1962年4月2日以降生まれの繰上げ減額率は月0.4%(最大60月で24%減額)
- 繰下げ受給は上限75歳、増額率は月0.7%(最大120月で84%増額)
間違えやすいところ
- 改正前の月0.5%(最大30%減)で繰上げ減額率を計算してしまう間違いです。
- 改正前の70歳(最大42%増)をそのまま繰下げの上限だと思ってしまう間違いです。
出題の前提:2025年4月1日現在施行の法令等(2022年4月施行の年金制度改正法)に基づく
出典:金融財政事情研究会『2026年5月 2級 生保顧客資産相談業務』
公式問題 p.3(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
確定拠出年金(個人型)および小規模企業共済制度
ライフプランニングと資金計画 · 確定拠出年金(iDeCo) / 小規模企業共済 / 掛金の税額控除 / 共済金の税務
確定拠出年金の個人型年金(iDeCo)および小規模企業共済制度に関する次の文章の空欄①~④に入る最も適切な語句または数値を、〈語句群〉の中から選びなさい。 Ⅰ「個人型年金の老齢給付金は、通算加入者等期間が( ① )年以上ある場合、60歳から受給することができます。個人型年金を利用するメリットの1つとして、税制の優遇措置が挙げられます。加入者が拠出する掛金は、( ② )控除として所得控除の対象となります」 Ⅱ「小規模企業共済制度は、個人事業主が廃業等した場合に必要となる資金を準備することができる共済制度です。毎月の掛金は、1,000円から( ③ )円までの範囲内で、500円単位で選択することができます。 共済金は、事業を廃業した場合や65歳以上かつ掛金納付月数180カ月以上の場合などに請求することができ、一括で受け取った共済金(死亡事由以外)は、税法上、( ④ )として所得税の課税対象となります」
- イ
- 2
- ロ
- 5
- ハ
- 10
- ニ
- 50,000
- ホ
- 68,000
- へ
- 70,000
- ト
- 小規模企業共済等掛金
- チ
- 社会保険料
- リ
- 生命保険料
- ヌ
- 雑所得
- ル
- 退職所得
- ヲ
- 一時所得
解答・解説を表示
解答
① ハ ② ト ③ へ ④ ル
解説
確定拠出年金(個人型、iDeCo)と小規模企業共済は、自営業者などの老後資金づくりを支える制度です。掛金を全額所得から差し引けるうえ、受け取るときも退職所得控除や公的年金等控除が使えます。そのため税制上の優遇が手厚くなっています。
解き方
- 確定拠出年金を60歳から受け取るには、通算加入者等期間が10年以上必要です。掛金は小規模企業共済等掛金控除の対象です。これらを確認します。
- 小規模企業共済の掛金は月7万円が上限です。一括で受け取ると退職所得になります。これらを確認して空欄に当てはめます。
小問ごとの答え
- 小問 ①:ハ
- 確定拠出年金の老齢給付金を60歳から受給するためには、通算加入者等期間が10年以上必要となります。
- 小問 ②:ト
- 個人型確定拠出年金(iDeCo)の加入者が拠出した掛金は、全額が小規模企業共済等掛金控除として所得控除の対象となります。
- 小問 ③:へ
- 小規模企業共済の毎月の掛金は、1,000円から70,000円までの範囲内(500円単位)で選択することができます。
- 小問 ④:ル
- 小規模企業共済の共済金を一括で受け取る場合(死亡退職等を除く生前の一括受取)、退職所得として課税されます。
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覚えるポイント
- iDeCoの掛金・小規模企業共済の掛金はどちらも「小規模企業共済等掛金控除」として全額所得控除可能であること。
- 小規模企業共済の掛金は月額1,000円~7万円(500円単位)であること。
間違えやすいところ
- 小規模企業共済の掛金上限(月7万円)と、iDeCoの第1号被保険者の拠出上限(月6.8万円)を混同しないようにします。
- 一括で受け取る共済金は一時所得ではなく、退職所得として扱われます。注意しましょう。
出題の前提:2025年4月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2026年5月 2級 生保顧客資産相談業務』
公式問題 p.4(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.5(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
公的年金の遺族給付および障害給付の受給要件・給付額
リスク管理 · 遺族基礎年金 / 遺族厚生年金 / 障害基礎年金 / 配偶者加給年金
会社員であるAさん(厚生年金保険被保険者・31歳)および専業主婦の妻Bさん(31歳・子なし)の世帯において、公的年金の遺族給付および障害給付に関する次の記述①~④について、適切なものは○を、不適切なものは×を選択しなさい。なお、ほかに必要な要件等はすべて満たしているものとする。 ①「Aさんが現時点で死亡した場合、妻Bさんは遺族基礎年金を受給することができません」 ②「Aさんが現時点で死亡した場合、妻Bさんは遺族厚生年金を受給することができます。遺族厚生年金の額は、原則として、Aさんの厚生年金保険の被保険者記録を基礎として計算した老齢厚生年金の報酬比例部分の額の3分の2相当額です」 ③「Aさんが病気やケガ等で障害状態となった場合に、その障害の程度が国民年金の障害等級1級と認定されたときは障害基礎年金を受給することができますが、障害等級2級と認定されたときは障害基礎年金を受給することができません」 ④「Aさんが病気やケガ等で障害状態となり、その障害の程度が厚生年金保険の障害等級3級と認定され、障害厚生年金を受給する場合、その障害厚生年金の額に配偶者の加給年金額が加算されます」
- ○
- 適切
- ×
- 不適切
解答・解説を表示
解答
① ○ ② × ③ × ④ ×
解説
公的年金の遺族給付を受けられるかは、亡くなったときの家族の状況で決まります。たとえば子がいるかどうかが大きく影響します。障害給付は、初診日に加入していた制度と等級に応じて支給されます。国民年金は1級・2級、厚生年金は3級や手当金までが対象です。
解き方
- 遺族基礎年金は、子のある配偶者か子に支給されます。子のいない配偶者には支給されないことを確認します。
- 遺族厚生年金の額は、報酬比例部分の4分の3で計算することを確認します。
- 障害基礎年金は1級と2級が対象であることを確認します。
- 障害厚生年金の配偶者加給年金は1級と2級だけに加算され、3級は対象外であることを確認します。
小問ごとの答え
- 小問 ①:○
- 遺族基礎年金の受給対象者は「生計を維持されていた子のある配偶者」または「子」に限られるため、現時点で子のいない妻Bさんは受給できません。
- 小問 ②:×
- 遺族厚生年金の年金額は、原則として死亡した者の老齢厚生年金の報酬比例部分の額の「4分の3相当額」です(3分の2ではありません)。
- 小問 ③:×
- 国民年金の障害等級は1級と2級があり、障害等級2級と認定された場合でも障害基礎年金を受給することができます。
- 小問 ④:×
- 配偶者加給年金が加算されるのは障害等級1級または2級の障害厚生年金を受給する場合であり、3級の障害厚生年金には加算されません。
覚えるポイント
- 遺族基礎年金は「子のある配偶者」または「子」のみが受給可能であること。
- 遺族厚生年金は報酬比例部分の「4分の3」であること。
- 障害基礎年金は1級・2級、障害厚生年金は1級・2級・3級(加給年金は1級・2級のみ加算)であること。
間違えやすいところ
- 遺族厚生年金の割合を3分の2や2分の1だと思い込まないようにします。正しくは4分の3です。
- 障害厚生年金の3級でも加給年金がつくと思い込まないようにします。対象は1級と2級だけです。
出題の前提:2025年4月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2026年5月 2級 生保顧客資産相談業務』
公式問題 p.6(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.7(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.10(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
生命保険の保障内容(先進医療特約・入院特約・指定代理請求特約)
リスク管理 · 先進医療特約 / 1入院の限度日数と通算規定 / 指定代理請求特約の課税関係
生命保険の保障内容等に関する次の記述①~③について、適切なものは○を、不適切なものは×を選択しなさい。 ①「Aさんが厚生労働大臣により定められた先進医療による療養を受けた場合、その先進医療の技術料に係る費用と同額を先進医療給付金として受け取ることができます。ただし、先進医療特約の対象は入院を伴った治療のみであり、外来での治療は対象外となります」 ②「Aさんが病気により入院した場合、入院給付金を受け取ることができますが、入院特約では、退院後に同一の病気を原因として再入院したときは、前回の入院と合わせて継続した1回の入院として扱われる場合がありますので、保障内容をご確認ください」 ③「所定の就業不能状態となったAさんが就業不能給付金を請求することができない状態である場合、指定代理請求人である妻BさんがAさんに代わって請求することができます。ただし、妻Bさんが代理請求した場合、就業不能給付金は妻Bさんの雑所得として所得税の課税対象となります」
- ○
- 適切な記述である
- ×
- 不適切な記述である
解答・解説を表示
解答
① × ② ◯ ③ ×
解説
先進医療特約は、入院でも外来でも給付の対象になります。同じ病気で再入院したときは、前回の入院と合わせて1回の入院として扱われることがあります。また、体の病気やケガで受け取る給付金は、指定代理請求人が受け取っても非課税です。
解き方
- 記述①では、先進医療特約が外来の治療も対象にしているかを確認します。対象なので×と判断します。
- 記述②では、同じ病気で再入院したときに入院日数を合算する決まりがあるかを確認します。あるので○と判断します。
- 記述③では、指定代理請求人が請求したときの税金の扱いを確認します。非課税なので×と判断します。
小問ごとの答え
- 小問 ①:×
- 先進医療特約では、療養を受けた時点で厚生労働大臣により定められている先進医療であれば、入院を伴う治療だけでなく外来による通院治療も給付の対象となります。
- 小問 ②:◯
- 入院特約では、同一の疾病または医学上重要な関係がある疾病により退院後180日以内に再入院した場合など、前後の入院を合算して継続した1回の入院(1入院)とみなす規定が設けられています。
- 小問 ③:×
- 指定代理請求人が被保険者本人に代わって給付金を請求・受領した場合でも、身体の傷害や疾病に基因して受け取る給付金であるため所得税法上非課税となり、代理人の雑所得として課税されることはありません。
覚えるポイント
- 先進医療特約は、入院だけでなく外来(通院)での先進医療も対象となる。
- 退院後180日以内の同一疾病による再入院は原則として1回の入院とみなされる。
- 身体の傷害・疾病に基因して受け取る給付金は、代理請求した場合でも非課税である。
間違えやすいところ
- 指定代理請求人が保険金や給付金を受け取っても、代理人の所得や贈与税にはなりません。混同しないようにします。
出題の前提:2025年4月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2026年5月 2級 生保顧客資産相談業務』
公式問題 p.8(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.10(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
生命保険料控除の最高限度額およびリビング・ニーズ特約の税務
リスク管理 · 生命保険料控除の合計限度額(新制度) / リビング・ニーズ特約の税務上の取扱い
生命保険の課税関係について説明した以下の文章の空欄①~③に入る最も適切な語句または数値を、下記の〈語句群〉のなかから選び、その記号を答えなさい。 Ⅰ「支払保険料のうち、終身保険特約および定期保険特約に係る保険料は一般の生命保険料控除の対象となり、就業不能サポート特約、入院特約および先進医療特約に係る保険料は介護医療保険料控除の対象となります。それぞれの控除の控除限度額は、所得税で□□□円、住民税で□□□円です。また、一般の生命保険料控除、介護医療保険料控除および個人年金保険料控除を合計した控除限度額は、所得税で( ① )円、住民税で( ② )円となります」 Ⅱ「Aさんが提案を受けた生命保険にはリビング・ニーズ特約が付加されているため、Aさんの余命が6カ月以内と判断された場合、所定の範囲内で死亡保険金の一部または全部を生前に受け取ることができます。リビング・ニーズ特約によりAさんが受け取る保険金は、( ③ )となります」 〈語句群〉 イ.70,000 ロ.84,000 ハ.90,000 ニ.105,000 ホ.120,000 へ.150,000 ト.所得税の課税対象 チ.贈与税の課税対象 リ.非課税
- イ
- 70,000
- ロ
- 84,000
- ハ
- 90,000
- ニ
- 105,000
- ホ
- 120,000
- へ
- 150,000
- ト
- 所得税の課税対象
- チ
- 贈与税の課税対象
- リ
- 非課税
解答・解説を表示
解答
① ホ ② イ ③ リ
解説
新しい生命保険料控除では、一般・介護医療・個人年金の3つを合わせた上限が、所得税で120,000円、住民税で70,000円です。2012年以降の契約に適用されます。また、重度の病気や余命宣告で生前に受け取る特約の保険金は、原則として非課税です。
解き方
- 所得税では、3つの枠を合わせた上限は4万円×3=12万円です。これを確認して①にはホを選びます。
- 住民税では、各枠の上限2.8万円を単純に足すのではなく、全体の上限は7万円です。これを確認して②にはイを選びます。
- リビング・ニーズ特約の生前給付金は、所得税法上非課税です。これを確認して③にはリを選びます。
小問ごとの答え
- 小問 ①:ホ
- 所得税における新生命保険料控除の最高限度額は、一般・介護医療・個人年金の各控除枠が最高各40,000円であり、合計した全体の最高限度額は120,000円(ホ)となります。
- 小問 ②:イ
- 住民税における新生命保険料控除の限度額は、各控除枠が最高各28,000円ですが、3つを合計した全体の最高適用限度額は70,000円(イ)と定められています。
- 小問 ③:リ
- リビング・ニーズ特約により被保険者が余命6カ月以内と判断された際に受け取る特約保険金は、重度の疾病に基因して支払われるものとして所得税法上非課税(リ)となります。
覚えるポイント
- 新生命保険料控除の合計限度額は、所得税が12万円、住民税が7万円である。
- 住民税の各枠上限は2.8万円だが、3枠合計の上限は8.4万円ではなく7万円に制限される。
- リビング・ニーズ特約の保険金は生前給付金として非課税である。
間違えやすいところ
- 住民税の合計限度額を2.8万円×3=8.4万円と考えてしまう間違いが多いので注意します。
- リビング・ニーズ特約で受け取った保険金を使い切らずに亡くなると、残ったお金は相続財産(現金・預金)として相続税の対象になります。注意しましょう。
出題の前提:2025年4月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2026年5月 2級 生保顧客資産相談業務』
公式問題 p.9(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.10(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
役員退職金の退職所得控除額および退職所得の金額の計算
タックスプランニング · 退職所得 / 退職所得控除額 / 退職所得の金額の計算
X社がAさん(役員在任期間29年6カ月)に役員退職金4,000万円を支給した場合における、①退職所得控除額、および②退職所得の金額をそれぞれ求めなさい。なお、単位は万円とし、これ以外に退職手当等の収入はなく、障害者となったことが直接の退職原因ではないものとする。
解答・解説を表示
解答
① 1,500(万円) ② 1,250(万円)
解説
退職所得では、勤続年数に1年未満の端数があるときは1年に切り上げます。勤続20年を超えるときの退職所得控除額は、800万円+70万円×(勤続年数-20年)です。退職所得の金額は、原則として収入から控除額を引いた残りの2分の1です。
解き方
- 勤続年数29年6カ月の端数を切り上げて30年にします。退職所得控除額は800万円+70万円×10年=1,500万円です。
- 役員等勤続年数が5年を超えるので2分の1課税を使います。(4,000万円-1,500万円)×1/2=1,250万円です。
答えの内訳
- ①:1,500(万円)
- 役員在任期間(勤続年数)は29年6カ月であり、1年未満の端数は切り上げて30年として計算します。勤続年数が20年を超える場合の退職所得控除額は「800万円+70万円×(勤続年数-20年)」で算出するため、800万円+70万円×(30年-20年)=1,500万円となります。
- ②:1,250(万円)
- 役員等勤続年数が5年を超えるため、特定役員退職手当等には該当せず通常の計算式が適用されます。退職所得の金額は「(退職手当等の収入金額-退職所得控除額)×1/2」で計算するため、(4,000万円-1,500万円)×1/2=1,250万円となります。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 勤続年数の端数は月数に関わらず1年に切り上げて年数を計算します。
- 勤続年数20年以下の退職所得控除額は40万円×勤続年数(最低80万円)、20年超は800万円+70万円×(年数-20年)です。
間違えやすいところ
- 勤続年数の6カ月を切り捨てて29年で計算してしまう間違いに注意します。
- 役員退職金でも、すべて2分の1の計算から外れるわけではありません。役員等勤続年数が5年以下の場合だけが対象外です。
出題の前提:2025年4月1日現在施行の税制・所得税法に基づきます。
出典:金融財政事情研究会『2026年5月 2級 生保顧客資産相談業務』
公式問題 p.12(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.14(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
法人が契約する長期平準定期保険を解約した場合の経理処理
生命保険 · 長期平準定期保険 / 法人契約の経理処理 / 解約返戻金の仕訳
X社が契約している長期平準定期保険(2011年6月契約、契約者・死亡保険金受取人:X社、被保険者:Aさん、保険料払込総額4,200万円、解約返戻金3,200万円)を現時点で解約した場合の経理処理(仕訳)について、空欄①~④に入る最も適切な語句または数値を語句群から選びなさい。 〈解約返戻金受取時のX社の経理処理(仕訳)〉 (借方)現金・預金 ( ① )万円 / (貸方)前払保険料 ( ② )万円 ( ③ ) ( ④ )万円
- イ
- 1,050
- ロ
- 1,100
- ハ
- 1,600
- ニ
- 2,100
- ホ
- 2,150
- ヘ
- 3,200
- ト
- 4,200
- チ
- 雑収入
- リ
- 雑損失
- ヌ
- 保険料積立金
解答・解説を表示
解答
① ヘ ② ニ ③ チ ④ ロ
解説
2019年7月8日より前の税務ルールの長期平準定期保険では、前半6割の期間は支払保険料の半分を前払保険料として資産に計上し、残り半分を損金にします。途中で解約したときは、受け取った解約返戻金を現金・預金にし、前払保険料を取り崩します。そして差額を雑収入か雑損失として計上します。
解き方
- 受け取った解約返戻金3,200万円を、借方の現金・預金に計上します(①はヘ)。
- 支払保険料の合計4,200万円の半分、2,100万円を前払保険料として貸方で取り崩します(②はニ)。
- 受け取った金額が前払保険料より1,100万円多いので、貸方に雑収入1,100万円を計上します(③はチ、④はロ)。
小問ごとの答え
- 小問 ①:ヘ
- 借方に計上する現金・預金は、実際に受け取った解約返戻金の額である3,200万円となります。
- 小問 ②:ニ
- 2019年7月8日より前に契約した長期平準定期保険(前半6割期間)では、支払保険料の2分の1を「前払保険料」として資産計上しています。払込保険料総額4,200万円の2分の1である2,100万円を貸方に計上して前払保険料を取り崩します。
- 小問 ③:チ
- 受取金額(3,200万円)が資産計上額である前払保険料(2,100万円)を上回っているため、差額の1,100万円は貸方に「雑収入」として計上します。
- 小問 ④:ロ
- 解約返戻金額3,200万円から前払保険料2,100万円を差し引いた差額である1,100(万円)が雑収入の金額となります。
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覚えるポイント
- 2019年7月8日前契約の長期平準定期保険の前半6割期間は、1/2損金・1/2資産計上(前払保険料)です。
- 解約返戻金の受取額が前払保険料を上回る場合は貸方に「雑収入」、下回る場合は借方に「雑損失」を計上します。
間違えやすいところ
- 資産に計上する科目の「保険料積立金」と「前払保険料」を混同しないように注意します。
- 解約で利益が出ているのに、借方の雑損失だと勘違いしないようにします。仕訳の左右に注意しましょう。
出題の前提:2025年4月1日現在施行の法令および2019年通達改正前の長期平準定期保険の取扱いに基づきます。
出典:金融財政事情研究会『2026年5月 2級 生保顧客資産相談業務』
公式問題 p.11(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.12(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.14(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
法人が契約する特定疾病保障定期保険の活用と税務処理
リスク管理 · 特定疾病保障定期保険 / 法人契約の生命保険の税務 / 益金算入 / 損金算入ルール
X社(法人)が専務取締役である長男Bさんを被保険者として提案を受けた「無配当特定疾病保障定期保険(無解約返戻金型・特約付加なし、保険期間10年、死亡受取人X社)」に関する次の記述①~③について、適切なものは◯、不適切なものは×を選択しなさい。
解答・解説を表示
解答
① ◯ ② × ③ ×
解説
法人が契約した生命保険で受け取る保険金は、法人税法上、原則として益金に算入します。定期保険などの支払保険料の扱いは、2019年7月8日以後の契約では最高解約返戻率で決まります。最高解約返戻率が50%以下の商品は、支払保険料の全額を損金にできます。
解き方
- 法人が受け取る特定疾病保険金は使い道を自由に決められ、法人税法上は益金に算入されることを確認します。
- 提案された保険は無解約返戻金型で、最高解約返戻率は50%以下です。そのため支払保険料を全額損金にできると判断します。
答えの内訳
- ①:◯
- 法人が受取人となる特定疾病保険金は、役員が重度の疾患で不在となった際の売上減少への補填、買掛金の支払、借入金の返済などの事業資金として自由に活用することができます。
- ②:×
- 法人が受け取った特定疾病保険金は非課税とはならず、受取時の事業年度において原則として全額が益金の額(雑収入等)に算入されます。
- ③:×
- 提案された保険は無解約返戻金型であり、最高解約返戻率が50%以下に該当するため、支払保険料は全額を損金の額に算入します。資産計上を行ういわゆる4割ルール等の適用対象ではありません。
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覚えるポイント
- 法人が受け取る死亡保険金や特定疾病保険金は非課税にならず、全額が益金の額に算入される。
- 定期保険の税務において、最高解約返戻率が50%以下の保険商品は支払保険料の全額損金算入が可能である。
間違えやすいところ
- 個人が受け取る生前給付金の非課税の決まりと混同し、法人の特定疾病保険金も非課税だと思わないようにします。
- 最高解約返戻率が70%超85%以下のときに使う4割資産計上のルールと、無解約返戻金型の全額損金のルールを混同しないようにします。
出題の前提:2025年4月1日現在施行の法令等に基づく
出典:金融財政事情研究会『2026年5月 2級 生保顧客資産相談業務』
公式問題 p.11(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.13(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.14(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
所得税における青色申告制度の特典および要件
タックスプランニング · 青色申告制度 / 青色申告特別控除 / 純損失の繰越控除 / 棚卸資産の評価方法
所得税における青色申告制度に関する次の文章の空欄①~④に入る最も適切な語句または数値を、下記の〈語句群〉の中から選び、その記号を答えなさい。 「事業所得の金額の計算上、青色申告特別控除として最高で( ① )万円を控除することができます。( ① )万円の青色申告特別控除の適用を受けるためには、事業所得に係る取引を正規の簿記の原則に従い記帳し、その記帳に基づいて作成した貸借対照表、損益計算書その他の計算明細書を添付した確定申告書を法定申告期限内に提出することに加えて、e-Taxによる申告(電子申告)または優良な電子帳簿の保存を行う必要があります。なお、確定申告書を法定申告期限後に提出した場合、青色申告特別控除額は最高で( ② )万円となります。 青色申告者が受けられる税務上の特典として、青色申告特別控除のほかに、青色事業専従者給与の必要経費算入、純損失の( ③ )年間の繰越控除、純損失の繰戻還付、棚卸資産の評価について( ④ )を選択することができることなどが挙げられます」
- イ
- 1
- ロ
- 3
- ハ
- 7
- ニ
- 10
- ホ
- 38
- ヘ
- 55
- ト
- 65
- チ
- 低価法
- リ
- 原価法
- ヌ
- 定額法
解答・解説を表示
解答
① ト ② ニ ③ ロ ④ チ
解説
青色申告制度は、きちんと記帳する納税者に税の特典を与える制度です。最高65万円の青色申告特別控除を受けるには、複式簿記での記帳、期限内申告、e-Taxでの申告または優良な電子帳簿の保存が必要です。期限後に申告すると10万円に減ります。ほかにも、青色事業専従者給与の経費算入、純損失の3年間の繰越控除、前年への繰戻還付、棚卸資産の低価法の選択などの特典があります。
解き方
- 青色申告特別控除の要件を確認します。e-Taxや優良な電子帳簿の保存で65万円、期限後申告なら10万円です。空欄①にト、②にニを当てはめます。
- 純損失は3年間繰り越せて、棚卸資産は低価法を選べます。これを確認して空欄③にロ、④にチを当てはめます。
小問ごとの答え
- 小問 ①:ト
- 正規の簿記の原則による記帳、貸借対照表等の添付、期限内申告に加え、e-Tax申告または優良な電子帳簿保存を行うことで最高65万円の青色申告特別控除が受けられます。
- 小問 ②:ニ
- 確定申告書を法定申告期限後に提出した場合(期限後申告)、55万円や65万円の控除は適用できず、青色申告特別控除額は最高10万円となります。
- 小問 ③:ロ
- 青色申告者は、事業所得等に生じた純損失の金額を翌年以後3年間にわたって繰り越して各年分の所得金額から控除(繰越控除)することができます。
- 小問 ④:チ
- 青色申告者の棚卸資産の評価方法として、届出により原価法に加えて低価法(取得価額と期末時価のいずれか低い額で評価する方法)を選択することが認められています。
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覚えるポイント
- 青色申告特別控除:65万円(複式簿記・貸借対照表添付・期限内申告・e-Taxまたは優良電子帳簿)、55万円(電子要件なし)、10万円(簡易簿記または期限後申告)。
- 純損失の繰越控除期間は3年間、前年への繰戻還付も可能である。
間違えやすいところ
- 期限後に申告すると、複式簿記で記帳していても55万円や65万円の控除は受けられず、10万円になります。見落としやすい点です。
- 純損失の繰戻還付は前年1年分、繰越控除は翌年以後3年間です。この年数を混同しないように注意します。
出題の前提:2025年4月1日現在施行の法令等に基づく
出典:金融財政事情研究会『2026年5月 2級 生保顧客資産相談業務』
公式問題 p.16(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.18(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
個人事業主の所得税における所得控除等の取扱い
タックスプランニング · 配偶者控除 / 青色事業専従者給与 / 事業所得の必要経費 / 基礎控除
個人事業主であるAさんの2025年分の所得税の課税等に関する次の記述①~③について、適切なものは○、不適切なものは×を選択しなさい。
解答・解説を表示
解答
① ◯ ② × ③ ×
解説
青色事業専従者給与を受ける家族は、扶養控除や配偶者控除の対象にはなりません。なぜなら、事業専従者として給与を受け取っている人は、控除対象配偶者などに該当しないからです。また、事業主が家族を被保険者とする私的な保険料は、家事上の経費とされ、必要経費には算入されません。
解き方
- 妻が青色事業専従者給与を受けているとき、配偶者控除や配偶者特別控除を使えるかどうかを判定します。
- 個人事業主が払う、専従者を被保険者・事業主を受取人とする生命保険料が、必要経費になるか家事関連費になるかを判断します。
- 所得税の基礎控除は、合計所得金額に応じて金額が変わる仕組みを確認します(2,400万円以下なら48万円)。
小問ごとの答え
- 小問 ①:◯
- 青色事業専従者給与の支払を受ける配偶者は、控除対象配偶者や配偶者特別控除の対象となる配偶者に該当しないため、Aさんは配偶者控除および配偶者特別控除のいずれの適用も受けることができません。
- 小問 ②:×
- 個人事業主が自身を保険金受取人、専従者である家族を被保険者として加入した生命保険の保険料は、事業所得の必要経費には算入できず、家事関連費として生命保険料控除の対象となります。
- 小問 ③:×
- 所得税における基礎控除は合計所得金額に応じて段階的に逓減し、合計所得金額が2,400万円以下であれば48万円、2,500万円超では適用されません。一律58万円ではありません。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 青色事業専従者給与の適用を受ける者は配偶者控除や扶養控除の対象外となる。
- 個人事業主が自身を受取人とする生命保険料は必要経費にならず生命保険料控除の対象。
間違えやすいところ
- 基礎控除を一律48万円や58万円だと思い込み、合計所得金額に応じた制限があることを忘れてしまう。
出題の前提:2025年4月1日現在施行の所得税法に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2026年5月 2級 生保顧客資産相談業務』
公式問題 p.16(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
総所得金額・扶養控除額・所得税算出税額の計算
タックスプランニング · 総所得金額 / 一時所得 / 雑所得 / 扶養控除 / 所得税の税額計算
Aさんの2025年分の所得税の算出税額の試算に関する下記の表の空欄①~③に入る最も適切な数値を計算しなさい。 (a)総所得金額:( ① )円 扶養控除:( ② )円 (b)所得控除の額の合計額:2,000,000円 (c)課税総所得金額((a)-(b)):□□□円 (d)算出税額((c)に対する所得税額):( ③ )円
解答・解説を表示
解答
① 5,700,000(円) ② 580,000(円) ③ 312,500(円)
解説
総所得金額は、各種所得の金額を合計して求めます。なぜなら、所得の種類ごとに計算した金額を最後に合算する決まりだからです。なお、一時所得は特別控除のあとの金額をさらに2分の1にして合算します。一緒に住む70歳以上の控除対象扶養親族は同居老親等となり、扶養控除は58万円です。
解き方
- 事業所得・雑所得・一時所得を計算します。一時所得は2分の1にしたうえで合算し、総所得金額①を求めます。
- 一緒に住む母Cさんについて、公的年金等控除を引いたあとの所得を確認し、同居老親等としての扶養控除額②を求めます。
- 総所得金額から所得控除の合計額を差し引き、課税総所得金額を出します。それに速算表を当てはめて算出税額③を計算します。
答えの内訳
- ①:5,700,000
- 事業所得520万円に加え、個人年金保険の雑所得30万円(100万円-70万円)、満期保険金の一時所得20万円((450万円-360万円-特別控除50万円)×1/2)を合計し、5,700,000円となります。
- ②:580,000
- 82歳の母Cさんは年金収入60万円(所得0円)で生計を一にする同居老親等に該当するため、扶養控除の額は580,000円となります。
- ③:312,500
- 課税総所得金額は5,700,000円-2,000,000円=3,700,000円となり、速算表より算出税額は3,700,000円×20%-427,500円=312,500円となります。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 一時所得の総所得金額への算入割合は特別控除(最高50万円)後の2分の1。
- 70歳以上の同居の控除対象扶養親族(同居老親等)の扶養控除額は58万円。
間違えやすいところ
- 満期保険金の一時所得を2分の1にするのを忘れ、総所得金額を大きく計算してしまう。
- 同居老親等の扶養控除58万円と、別居老親等の48万円を混同してしまう。
出題の前提:2025年4月1日現在施行の所得税法に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2026年5月 2級 生保顧客資産相談業務』
公式問題 p.17(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
自筆証書遺言および自筆証書遺言書保管制度
相続・事業承継 · 自筆証書遺言 / 遺言書保管制度 / 検認手続
自筆証書遺言および自筆証書遺言書保管制度に関する次の記述①~③について、適切なものは○、不適切なものは×を選択しなさい。 ① 自筆証書遺言は、その遺言の全文および財産目録をパソコンで作成し、日付および氏名を自書して押印することで作成することができます。 ② 自筆証書遺言書保管制度によって法務局(遺言書保管所)に保管された自筆証書遺言は、遺言者の相続開始後の家庭裁判所における検認手続が不要です。 ③ 自筆証書遺言書保管制度に基づく遺言書の保管の申請は、遺言者の住所地や本籍地を管轄する法務局(遺言書保管所)だけでなく、遺言者が所有する不動産の所在地を管轄する法務局(遺言書保管所)においても行うことができます。
- ○
- 記述の内容が適切である。
- ×
- 記述の内容が不適切である。
解答・解説を表示
解答
① × ② ◯ ③ ◯
解説
自筆証書遺言は、本文・日付・氏名を自分で書いて押印するのが大原則です。ただし、財産目録だけはパソコンで作ったり、通帳のコピーを添付したりすることが認められています。また、法務局の遺言書保管制度を使うと、家庭裁判所の検認は不要になります。
解き方
- 自筆証書遺言は本文を自分で書く必要があり、パソコンで作れるのは財産目録だけだと確認し、記述①の正誤を判定します。
- 遺言書保管制度を使うと検認が不要になるという点を確認し、記述②の正誤を判定します。
- 遺言書の保管を申請できる法務局は、住所地・本籍地・不動産の所在地のどれかを管轄する所だと確認し、記述③の正誤を判定します。
小問ごとの答え
- 小問 ①:×
- 自筆証書遺言は財産目録についてはパソコン等で作成して添付することが認められていますが、遺言書の本文・日付・氏名については遺言者が必ず自書しなければなりません。
- 小問 ②:◯
- 法務局(遺言書保管所)に保管されている自筆証書遺言は、相続開始後であっても家庭裁判所における検認の手続きを経る必要がありません。
- 小問 ③:◯
- 自筆証書遺言書保管制度による保管申請の管轄は、遺言者の住所地、遺言者の本籍地、または遺言者が所有する不動産の所在地を管轄する遺言書保管所のいずれかを選択することができます。
覚えるポイント
- 自筆証書遺言でパソコン作成が可能なのは財産目録のみであり、本文・日付・氏名は自書が必須です。
- 遺言書保管所に保管された自筆証書遺言は家庭裁判所の検認手続が不要となります。
間違えやすいところ
- 財産目録だけの緩和された決まりを、遺言の全文にも使えると間違えないようにしましょう。
- 保管の申請ができる法務局には、住所地や本籍地だけでなく、持っている不動産の所在地も含まれることを忘れないようにしましょう。
出題の前提:2025年4月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2026年5月 2級 生保顧客資産相談業務』
公式問題 p.20(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.23(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
遺留分の計算・民法特例・小規模宅地等の特例
相続・事業承継 · 遺留分 / 経営承継円滑化法 / 小規模宅地等の特例 / 特定同族会社事業用宅地等
Aさんの相続等に関する以下の文章の空欄①~④に入る最も適切な語句または数値を、語句群のなかから選びなさい。 Ⅰ「遺言により、自宅および現預金の大半を妻Bさん、X社関連の資産を長男Cさんに相続させた場合、長女Dさんの遺留分を侵害するおそれがあります。仮に、遺留分を算定するための財産の価額が6億円である場合、長女Dさんの遺留分の額は( ① )万円になります」 Ⅱ「Aさんが長男CさんにX社株式を贈与し、『遺留分に関する民法の特例』の適用を受けると、Aさんの相続開始時において、X社株式の価額を、遺留分を算定するための財産の価額に算入しないこと(除外合意)や、遺留分を算定するための財産の価額に算入すべき価額を合意時の価額に固定すること(固定合意)ができます。本特例の適用を受けるためには、長男Cさんが、推定相続人全員による合意の時点でX社の代表者であり、かつ、X社の総株主の議決権の( ② )を有している必要があります」 Ⅲ「長男CさんがX社本社の敷地と建物を相続により取得し、当該敷地(相続税評価額9,000万円)について、特定同族会社事業用宅地等として限度面積まで『小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例』の適用を受けた場合、相続税の課税価格に算入すべき当該敷地の価額を( ③ )万円とすることができます。なお、自宅の敷地とX社本社の敷地について『小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例』の適用を受けようとする場合、( ④ )」
- イ
- 3,240
- ロ
- 4,248
- ハ
- 5,000
- ニ
- 5,760
- ホ
- 7,500
- ヘ
- 15,000
- ト
- 過半数
- チ
- 3分の2以上
- リ
- 4分の3以上
- ヌ
- それぞれの宅地の適用対象の限度面積まで適用を受けることができます
- ル
- 適用対象面積は所定の算式により調整する必要があり、完全併用はできません
解答・解説を表示
解答
① ホ ② ト ③ イ ④ ヌ
解説
遺留分は、直系尊属だけが相続人となる場合を除いて、財産全体の2分の1です。各人については、これに法定相続分を掛けて計算します。また、事業承継の民法特例を受ける後継者には、議決権の過半数を持つ要件があります。小規模宅地等の特例では、特定居住用宅地等と特定同族会社事業用宅地等を限度面積まで完全に併用できます。
解き方
- 長女Dさんの遺留分を、6億円×1/2×1/4=7,500万円と計算し、「ホ」を選びます。
- 経営承継円滑化法の民法特例で、後継者の議決権要件は「過半数」だと確認し、「ト」を選びます。
- 特定同族会社事業用宅地等は500㎡のうち400㎡まで80%減額されるので、課税価格に入る3,240万円を求めて「イ」を選びます。
- 特定居住用宅地等と特定同族会社事業用宅地等は完全に併用できると確認し、「ヌ」を選びます。
小問ごとの答え
- 小問 ①:ホ
- 相続人が配偶者と子の場合、全体の遺留分割合は2分の1です。長女Dさんの法定相続分は4分の1(1/2×1/2)であるため、長女Dさんの遺留分は6億円×1/2×1/4=7,500万円となります。
- 小問 ②:ト
- 経営承継円滑化法における「遺留分に関する民法の特例」の適用を受ける後継者は、合意時点において対象会社の代表者であり、かつ総株主の議決権の過半数を保有している必要があります。
- 小問 ③:イ
- 特定同族会社事業用宅地等は400㎡まで80%減額されます。敷地500㎡のうち400㎡分の評価額は9,000万円×400/500=7,200万円、減額額は7,200万円×80%=5,760万円です。課税価格に算入すべき価額は9,000万円-5,760万円=3,240万円となります。
- 小問 ④:ヌ
- 特定居住用宅地等(限度面積330㎡)と特定同族会社事業用宅地等(限度面積400㎡)は完全併用が認められており、それぞれの限度面積まで(最大計730㎡)特例の適用を受けることができます。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 特定同族会社事業用宅地等の限度面積は400㎡、減額割合は80%です。
- 特定居住用宅地等(330㎡)と特定事業用等宅地等(400㎡)は完全併用により最大730㎡まで適用可能です。
間違えやすいところ
- 小規模宅地等の計算では、「減額される額」と「課税価格に算入する額」のどちらを聞かれているか、取り違えないようにしましょう。
- 民法の特例で後継者に必要な議決権は「3分の2」ではなく「過半数」なので注意しましょう。
出題の前提:2025年4月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2026年5月 2級 生保顧客資産相談業務』
公式問題 p.21(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.23(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
相続税の総額の計算
資産承継業務 · 遺産に係る基礎控除額 / 法定相続分に応ずる取得金額 / 相続税の総額
被相続人Aさんの相続が現時点で開始した場合における相続税の総額の試算について、次の表の空欄①~③に入る最も適切な数値を求めなさい(課税遺産総額は4億3,000万円とする)。 ・遺産に係る基礎控除額:( ① )万円 ・課税遺産総額:4億3,000万円 ・相続税の総額の基となる税額(長男Cさん):( ② )万円 ・相続税の総額:( ③ )万円
解答・解説を表示
解答
① 4,800 ② 2,600 ③ 12,175
解説
相続税の総額は、まず各相続人が法定相続分どおりに財産を受け取ったと仮定して計算します。課税遺産総額を法定相続分で分け、それぞれの税額を速算表で出し、最後にすべて合計する仕組みです。
解き方
- 法定相続人の数を確認し、3,000万円+600万円×法定相続人の数で遺産に係る基礎控除額を求めます。
- 課税遺産総額を法定相続分で分け、各人が相続分に応じて受け取る金額を求めます。
- 求めた金額に相続税の速算表を当てはめて各人の税額を計算し、すべて合計して相続税の総額を求めます。
答えの内訳
- ①:4,800
- 遺産に係る基礎控除額は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で計算します。Aさんの法定相続人は配偶者である妻Bさん、長男Cさん、長女Dさんの計3人であるため、3,000万円+600万円×3人=4,800万円となります。
- ②:2,600
- 課税遺産総額4億3,000万円を各人の法定相続分(妻Bさん2分の1、長男Cさん4分の1、長女Dさん4分の1)で按分します。長男Cさんの法定相続分に応ずる取得金額は4億3,000万円×1/4=1億750万円です。速算表より「1億円超~2億円以下」の税率40%、控除額1,700万円を適用し、1億750万円×40%-1,700万円=2,600万円となります。
- ③:12,175
- 各法定相続人の相続税の総額の基となる税額を合算して相続税の総額を求めます。妻Bさんは2億1,500万円×45%-2,700万円=6,975万円、長男Cさんは2,600万円、長女Dさんは長男と同額の2,600万円となります。これらを合計して、6,975万円+2,600万円+2,600万円=12,175万円となります。

関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 遺産に係る基礎控除額の計算式は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」です。
- 相続税の総額は実際の遺産分割割合ではなく、法定相続分で按分した取得金額を基準に計算します。
間違えやすいところ
- 長男Cさんの法定相続分を求めるときは、配偶者の2分の1を除いた残りを子どもで等分するため、子どもは各4分の1(25%)になる点に注意しましょう。
- 相続税の総額を出すときは、一部の相続人の税額だけで終わらせず、全員分を合計するのを忘れないようにしましょう。
出題の前提:2025年4月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2026年5月 2級 生保顧客資産相談業務』
公式問題 p.19(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.22(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.23(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
2026年5月 2級 生保顧客資産相談業務
参照した公式資料
金融財政事情研究会が公開した2026年5月 2級 生保顧客資産相談業務の問題・解答資料です。
- 公式問題(公式掲載ページ) ↗ — www.kinzai.or.jp(資料の掲載案内)
金財のPDFは公式掲載ページからご覧ください。古い資料は現在の一覧に掲載されていない場合があります。

