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FP技能検定 · 学習ガイド

社会保険の詳細

社会保険とは

社会保険の複合問題では、対象となる原因、被保険者区分、受給期間、他の収入との調整を順に判定します。制度ごとに条件が異なります。

休業から待期・対象日・給与調整を経て給付額を確定する時間軸の図
休業中の給付は、原因や加入条件に加え、待期・支給対象日・給与等との調整を確認します。休んだ日すべてが同じように給付対象になるとは限りません。

社会保険の複合問題は、給付がありそうな制度を並べるだけでは解けません。被保険者区分、受給期間、他の収入との調整を順に判定する必要があります。

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。左に在職中、右に退職後を置き、間を縦線で仕切って時間の流れを右向き矢印で示す。左右にそれぞれ独立した条件確認枠を置く。
覚えること:在職中と退職後の条件を別々に確認

例えば病気休業中に給与が一部支払われ、その後退職する事例では、在職中の給付条件と退職後の継続給付条件を別々に確認します。「退職したから必ず終了」「一度受け始めたから無条件に継続」のどちらも飛躍です。

月額の給付を求めるときは、標準報酬月額等を基にする式か、実際の給与額を使う式かを確認します。仮に日額6,000円・対象日数20日なら12万円ですが、待期日や対象外日を含めて30日と数えてはいけません。

傷病・出産・育児・介護の入口

傷病・出産・育児・介護の入口の図解。中央を縦線で仕切り、左に傷病手当金と休業中の所得補償、右に高額療養費と同じ月の医療費の自己負担限度額を配置する。左右を矢印で結ばず、対象が違うことを示す。
覚えること:高額療養費は月の医療費自己負担に上限

私傷病での傷病手当金は連続3日の待期後4日目から、支給開始日から通算1年6か月までが基本です。退職後の継続給付には退職日まで継続1年以上の被保険者期間と、退職時に受給中または受給できる状態であること等が必要です。退職日に出勤した場合は継続給付の条件を満たしません。

傷病手当金の日額は、支給開始日以前の継続した12か月間の各月の標準報酬月額の平均÷30×3分の2です。給与が一部支払われた日は、給与が手当金より少なければ差額を支給します。退職後の継続給付中に老齢年金を受けられる場合や、同じ傷病で障害厚生年金を受ける場合も、年金との差額支給などの調整があります。

出産手当金、雇用保険の育児休業給付、介護休業給付、労災保険の休業補償給付は、それぞれ休業理由・被保険者資格・賃金支払・日数の条件が違います。育児休業給付金は休業開始から180日までは休業開始時賃金日額の67%、その後は50%です。介護休業給付金は対象家族1人につき通算93日(3回まで分割可)、67%です。

高額療養費は休業中の所得補償ではなく、同じ月の医療費の自己負担限度額の制度です。2026年8月診療分から限度額の改定と年間上限の新設が行われたため、2026年度試験の基準日(2026年4月1日)時点の問題では改定前の限度額で判定します。

同じ休業で給与・年金・保険給付が重なる場合は差額支給や支給停止を調べます。標準報酬月額、賃金日額、給付基礎日額は制度ごとに異なるので、一つの給与額を全式に流用しません。

傷病・出産・育児・介護の入口
事由主な制度照合する条件
私傷病健康保険・傷病手当金待期・労務不能・給与・退職
出産健康保険・出産手当金等被保険者と産前産後の期間
育児雇用保険・育児休業給付金180日まで67%、以後50%
介護雇用保険・介護休業給付金通算93日・3回まで、67%
業務上・通勤災害労災保険災害の認定・休業
高額な保険診療高額療養費月・年齢・所得区分

被保険者区分と短時間労働者

被保険者区分と短時間労働者の図解。画面を左右に仕切り、左の2026年4月1日は賃金要件のカードが付いたチェック欄、右の2026年10月1日は同じ欄からカードを外す様子を、左から右への矢印でつなぐ。両側の下に「他の要件も確認」を置き、賃金要件の撤廃だけで加入が決まるようには描かない。
覚えること:2026年10月1日から賃金要件撤廃

短時間労働者は、2026年4月1日時点では、従業員51人以上の企業等で、週の所定労働時間20時間以上、所定内賃金月額8.8万円以上、2か月を超える雇用見込み、学生でないことの要件をすべて満たすと、厚生年金・健康保険の被保険者になります。

賃金要件(106万円の壁)は2026年10月1日に撤廃され、企業規模要件も2027年10月から段階的に縮小されます。問題の基準日でどの要件を使うかを先に決め、被保険者になるかどうかで保険料と給付(傷病手当金・出産手当金の有無)を分けて判定します。

試験に出る

  • 社会保険の複合問題は、原因・被保険者区分・受給期間・他収入との調整を順に判定する。
  • 在職中の給付条件と、退職後の継続給付条件は別に確認する。
  • 月額給付は、標準報酬月額等を基にする式か実給与を使う式かを確認する。
  • 対象日数を数えるとき、待期日や対象外日を含めない。
  • 同じ病気や休業でも、制度ごとに支給日数や調整額が異なる。
  • 傷病手当金の日額は、支給開始日以前の継続12か月の標準報酬月額の平均÷30×3分の2。
  • 短時間労働者の賃金要件(月8.8万円以上)は2026年10月1日に撤廃。2026年4月1日基準の問題では要件が残る。
  • 高額療養費は2026年8月診療分から限度額を改定。2026年4月1日基準の問題では改定前の限度額で判定する。

重要な言葉

被保険者
医療や年金などの社会保険に加入し、給付の対象となる人。
標準報酬月額
報酬月額を等級表に当てはめた額。健康保険・厚生年金の保険料と、傷病手当金などの給付額の計算に使う。
待期日
傷病手当金では、労務不能となった連続3日間。この日数には手当金が支給されない。

確認問題

確かめよう制度間で同じ病気や休業を扱っても、支給対象の日数や調整額は同じでしょうか。

同じとは限りません。傷病手当金は待期3日の後から標準報酬月額を基に、育児・介護休業給付は休業開始時賃金日額を基に計算するなど、制度ごとに日数と基礎額が違います。共通する事実と制度ごとの判定欄を分けた表で計算します。

病気で退職すれば、在職中に受けていた給付は必ず終了する。

同じ病気や休業でも、制度によって支給日数や調整額は異なる。

病気休業後に退職する事例で、確認すべきことは?

支給開始日以前12か月の標準報酬月額の平均が30万円の被保険者の、傷病手当金の日額は?(1円未満四捨五入)

社会保険の複合問題は、給付がありそうな制度を並べるだけでは解けません。、、他の収入との調整を順に判定する必要があります。

例えば病気休業中に給与が一部支払われ、その後退職する事例では、の給付条件との継続給付条件を別々に確認します。「退職したから必ず終了」「一度受け始めたから無条件に継続」のどちらも飛躍です。

月額の給付を求めるときは、等を基にする式か、実際の給与額を使う式かを確認します。仮に日額6,000円・対象日数20日ならですが、待期日や対象外日を含めて30日と数えてはいけません。

出典・参考資料

試験の公式案内と、この記事の参考にした学習資料です。

編集:Pinternet Works · 更新日:

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