本文へ移動

FP技能検定 · 学習ガイド

FP1級の試験概要

アプリでの毎日の復習から、試験に向けた学習計画と仕上げまで。自分の学習段階に合うところから読み進めてください。

学習の始め方

おぼエルでの学習ステップ

Phase 1: 基礎の再構築(2〜3ヶ月)

2級の知識を1級レベルに深化させます。

  • テキストで1分野を深く学ぶ
  • おぼエルのFP1級コースで該当分野を演習
  • 1日30〜50問、理解を重視してじっくり
  • 1周目は理解重視で進め、暗記は2周目以降に回す
  • 解説で「なぜその答えになるか」を必ず確認

Phase 2: 応用力の養成(2〜3ヶ月)

基礎編と応用編の両方に対応できる力をつけます。

  • おぼエルで全分野を毎日ローテーション
  • 1日50〜100問に増やす
  • 計算問題は読むだけでなく、自分で計算式を書いて解く習慣をつける
  • 苦手分野を集中的に克服

Phase 3: 直前対策(1〜2ヶ月)

  • おぼエルの模擬試験で本番形式の演習
  • 過去問を時間を計って解く
  • 応用編の記述対策(計算過程を書く練習)
  • 法改正ポイントの確認

応用編対策

応用編は5題構成で、各分野から出題されます。

  • 計算過程を正しく書くことが重要(部分点あり)
  • 分からない問題でも空欄にせず、計算過程や考え方を記載する(部分点を狙う)
  • 頻出の計算パターンを繰り返し練習
  • おぼエルで基礎知識を固めた上で、過去問で記述練習を行う

合格後のキャリア

FP1級は金融業界で高く評価される資格です。

  • 金融機関: 銀行、証券会社、保険会社でのキャリアアップ
  • 独立FP: 独立系FPとしての開業
  • ダブルライセンス: 税理士、社労士、宅建士などとの組み合わせ
  • 社内評価: 昇進・資格手当の対象になることが多い

実際には、FP1級単独よりも税理士・社労士・宅建士など他資格との組み合わせで活躍するケースが多いです。

試験の仕組み

試験の基本情報

項目内容
正式名称1級ファイナンシャル・プランニング技能検定
根拠法職業能力開発促進法(国家資格)
実施団体きんざい(学科)/ きんざい or FP協会(実技)

受験資格

学科試験(きんざいのみ)

代表的な受検資格は次のとおりです。期限や証明書を含む全条件は、実施団体の受検資格案内で確認してください。

  1. FP2級合格者+実務経験1年以上
  2. FP業務に関し5年以上の実務経験がある者
  3. 厚生労働省認定金融渉外技能審査2級の合格者で、1年以上の実務経験を有する者

実技試験

代表的な受検資格は次のとおりです。期限や証明書を含む全条件は、実施団体の受検資格案内で確認してください。

  1. 1級学科試験合格者
  2. CFP認定者(学科免除でいきなり実技を受験可能)
  3. CFP全科目合格者

学科試験

基礎編

項目内容
問題数50問
形式四答択一式
試験時間150分
配点100点満点

応用編

項目内容
問題数5題(各分野から出題)
形式記述式(計算、論述、穴埋め)
試験時間150分
配点100点満点

応用編は計算中心で、FP2級より実務的な総合問題が多く出題されます。

合格基準

  • 基礎編+応用編の合計 200点満点中120点以上(60%)
  • 基礎編・応用編それぞれの最低点は設けられていない

基礎編・応用編それぞれに最低点基準がないため、対策次第で得点を伸ばしやすい応用編を得点源にして合格する戦略も可能です。

試験日程

  • 年3回: 5月・9月・1月(きんざいのみ)
  • 会場での筆記試験(CBTではない)

実技試験

きんざい: 口頭試問(面接)

項目内容
形式面接形式。2つの事例に対して口頭で回答
試験時間各事例 約12分(計約24分)
試験日年3回(2月・6月・10月頃)
受験料28,000円
  • 事例を読んで、FPとしてのアドバイスを口頭で述べる
  • 面接官は2名
  • 基本知識に加え、想定問答の繰り返し練習が合格の鍵

FP協会: 記述式

項目内容
形式記述式ペーパーテスト
問題数2題(各10問程度)
試験時間120分
試験日年1回(9月)
受験料20,000円
  • 筆記による事例の読解・計算・記述を練習する
  • ただし年1回なので不合格時のリカバリーに時間がかかる

受験料まとめ

科目受験料
学科試験(きんざい)8,900円
実技試験(きんざい)28,000円
実技試験(FP協会)20,000円

CFPルートとの比較

FP1級取得に向けた代表的なルートを比較します:

ルート1: きんざい学科→実技(直接ルート)

FP2級合格 + 実務経験1年 → 1級学科(きんざい)→ 1級実技

ルート2: CFP経由ルート

FP2級合格・AFP認定研修修了等の要件を満たす → AFP登録 → CFP試験(6科目)→ 1級実技
比較項目直接ルートCFPルート
学科試験1回で全範囲6科目に分けて受験可能
難易度学科が難関1科目ずつなら対策しやすい
費用安いAFP年会費+CFP受験料がかかる
期間短期集中長期計画

受検資格の詳細:金融財政事情研究会(外部:www.kinzai.or.jp)、日本FP協会の1級試験要綱(外部:www.jafp.or.jp)。

効果的な勉強法

1級の学習は「長期戦」

FP1級は合格率10%前後の難関試験です。3級・2級とは学習の質と量が大きく異なります。

項目2級1級
学習期間3〜6ヶ月6ヶ月〜1年
学習時間150〜300時間400〜800時間程度(学習経験による差あり)
問題の難度基本〜応用応用〜専門家レベル
記述問題実技のみ学科の応用編にもあり

おぼエルを最大限活用する

1級におけるおぼエルの位置づけ

おぼエルは1級対策において基礎知識の定着に最も効果を発揮します。

  • 基礎編対策: おぼエルの反復学習が直接的に効く
  • 応用編対策: おぼエルで基礎を固めた上で、過去問で記述練習を行う

効果的な使い方

毎日のルーティン
朝(通勤中): おぼエル 20〜30問
昼休み: おぼエル 10〜20問
夜(帰宅後): テキスト30分 + おぼエル 20〜30問
休日: テキスト or 動画 1〜2時間 + おぼエル 50〜100問

忙しい日は10問だけでも構いません。ゼロにせず継続することが最優先です。

全分野をローテーションする

1級は6分野すべてから出題されるため、特定の分野だけに偏らないようにします。

  • おぼエルの習熟度を定期的に確認
  • 低い分野を重点的に、ただし全分野を毎週触れる
  • 忘却曲線に従った復習はおぼエルが自動管理してくれるので信頼する

基礎編の対策

おぼエル+テキストの併用

  1. テキストで1テーマを深く学ぶ(30〜60分)
  2. おぼエルでそのテーマの問題を解く(20〜30分)
  3. 間違えた問題の解説をテキストと照合して理解を深める

分野別の重点テーマ(頻出論点)

ライフプランニング
  • 公的年金の計算(老齢基礎年金、老齢厚生年金の具体的な額)
  • 社会保険の適用要件の細部
  • 確定拠出年金・確定給付年金の制度設計
リスク管理
  • 法人契約の経理処理(全額損金、1/2損金、資産計上のパターン)
  • 圧縮記帳
  • 各保険種類の税務上の取り扱い
金融資産運用
  • デリバティブ(オプション、先物、スワップの仕組み)
  • ポートフォリオ理論(シャープレシオ等の指標計算)
  • 各種金融指標の計算
タックスプランニング
  • 法人税の計算(個人の所得税に加えて)
  • 消費税(課税売上割合、簡易課税等)
  • 所得税の詳細な計算(各種特例含む)
不動産
  • 建築基準法の詳細(接道義務、防火地域等の制限)
  • 不動産の有効活用方式(等価交換、事業受託、定期借地権方式等)
  • 不動産投資の分析手法
相続・事業承継
  • 事業承継税制(特例措置の要件と手続き)
  • 非上場株式の評価(類似業種比準方式、純資産価額方式)
  • 相続税の具体的な計算(各種特例の適用)

応用編の対策

応用編は基礎編とは異なるアプローチが必要です。応用編に取り組む前に、まず基礎編で知識を固めておきましょう。

おぼエルで基礎を固め、過去問で記述力を鍛える

おぼエル(基礎知識の定着)
    ↓ これがベースになる
過去問演習(記述・計算の実践)
    ↓
解答の書き方を練習

応用編の出題パターン

応用編は例年5題で、概ね以下の構成:

  1. ライフプラン or リスク管理
  2. 金融資産運用
  3. タックスプランニング
  4. 不動産
  5. 相続・事業承継

記述対策のポイント

  • 計算過程を明記する(部分点が期待できる)
  • 公式を正確に覚える → おぼエルで繰り返し確認
  • 過去5〜10年分の応用編を繰り返し解く
  • 「穴埋め」と「計算」が中心なので、論述力よりも知識の正確さが重要

長期学習のモチベーション維持

おぼエルのストリークを活用

  • 連続学習日数を「見える化」してモチベーションに
  • 体調不良の日でも10問だけ解いてストリーク維持
  • 半年以上継続できていれば、合格レベルに近づいている可能性が高い

マイルストーンを設定する

時期マイルストーン
1ヶ月目全分野の概要を把握
3ヶ月目おぼエルの全分野で習熟度50%以上
5ヶ月目模擬試験で合格ライン到達
直前過去問で安定して60%以上

挫折しそうになったら

  • 1級は不合格が普通の試験。1回で受からなくても問題ない
  • 学科に2〜3回チャレンジして合格する人も多い
  • おぼエルでの学習は次回の受験にそのまま活きる

学習計画

学習期間・一日の問題数は計画例です。経験や確保できる時間に合わせて調整し、解説を理解する時間と復習日も確保してください。

プラン A: 標準10ヶ月コース

対象: 初めてFP1級に挑戦する人

Phase 1: 基礎構築(1〜4ヶ月目)

6分野を1つずつ深く学んでいきます。1周目は全体像の把握を優先し、完璧は目指さないことが挫折を防ぐコツです。

月学習内容おぼエル目標
1ヶ月目ライフプラン + リスク管理30問/日
2ヶ月目金融資産運用 + タックス30問/日
3ヶ月目不動産 + 相続・事業承継40問/日
4ヶ月目全分野の通し復習50問/日

Phase 2: 応用力養成(5〜7ヶ月目)

基礎編と応用編の両方に対応できる力をつけます。

月学習内容おぼエル目標
5ヶ月目苦手分野の集中克服 + 過去問(基礎編)50問/日
6ヶ月目全分野ローテーション + 過去問(応用編開始)60問/日
7ヶ月目応用編の記述練習 + おぼエル全分野60問/日

Phase 3: 直前対策(8〜10ヶ月目)

月学習内容おぼエル目標
8ヶ月目模擬試験 + 弱点補強80問/日
9ヶ月目過去問の総仕上げ + 法改正チェック80問/日
10ヶ月目最終調整 + 体調管理60問/日

1日の学習時間: 平日60〜120分、休日2〜3時間程度

プラン B: 集中6ヶ月コース

対象: 学習時間を多く確保できる人(平日2時間以上、休日3〜5時間確保できる人向け)、2級の知識がまだ鮮明な人

月学習内容おぼエル目標1日の時間
1ヶ月目全6分野の速習(テキスト+おぼエル)50問/日2時間
2ヶ月目全分野の深掘り + おぼエル集中60問/日2時間
3ヶ月目苦手分野克服 + 基礎編過去問80問/日2.5時間
4ヶ月目応用編の記述対策開始80問/日2.5時間
5ヶ月目模擬試験 + 過去問総合演習100問/日3時間
6ヶ月目最終仕上げ + 法改正チェック80問/日2時間

応用編の演習スケジュール

応用編は独立したスケジュールで対策します。

時期やること
3〜4ヶ月前過去問を「読む」(解かずに問題と解答を確認)
2〜3ヶ月前実際に手を動かして解き始める
1〜2ヶ月前時間を計って本番形式で演習
直前苦手な計算パターンの最終確認

応用編で使う計算のチェックリスト

  • 老齢厚生年金の報酬比例部分の計算
  • 法人保険の経理処理
  • 債券の各種利回り計算
  • ポートフォリオの期待収益率・標準偏差
  • 所得税の計算(各種所得→損益通算→課税所得→税額)
  • 法人税の計算
  • 建蔽率・容積率の最大値(複数用途地域)
  • 不動産投資の利回り計算
  • 相続税の計算(基礎控除→法定相続分→税額→控除)
  • 非上場株式の評価(類似業種比準方式)

不合格だった場合のリカバリープラン

FP1級は1回で合格できなくても珍しくありません。

次回受験までの間

  • おぼエルは止めずに継続する(復習の蓄積が無駄にならない)
  • 不合格の原因を分析(基礎編で落としたか、応用編で落としたか)
  • 弱かった分野を重点的に補強

基礎編が弱かった場合

  • おぼエルでの演習量を増やす
  • テキストの読み込みが不足していた可能性 → 再度通読

応用編が弱かった場合

  • 記述・計算の練習量を増やす
  • 過去問の解答パターンを分析
  • 計算過程を丁寧に書く練習

試験直前の1ヶ月

直前期は新しい論点の追加よりも、頻出論点と苦手問題の確実化を優先しましょう。

時期やること
4週前模擬試験1回目(基礎編+応用編を通しで)
3週前弱点分野の集中復習 + おぼエル
2週前模擬試験2回目 + 応用編の記述練習
1週前暗記事項の最終確認。無理に新しいことは覚えない
3日前軽い復習のみ。体調管理を優先
前日持ち物確認。早めに就寝
当日基礎編150分→昼休み→応用編150分。長丁場なので体力配分も大切

教材の使い分け

教材を選ぶ基準

テキストは受検する級と試験の法令基準日に合う版を選びます。税・社会保険の数字は改正されるため、出版社の正誤表・改訂情報も確認しましょう。学科で制度を理解したら、選択した実技科目の事例を解き、条件を拾って計算する練習を加えます。

理解・反復・実戦を組み合わせる

  • 初めての範囲は教本や解説で全体像をつかみます。
  • おぼエルでは少量ずつ解き、誤答の理由と正しい考え方を確認します。
  • 一巡後は時間を計った演習で、知識を自力で使えるかを確かめます。
  • 教材を増やしすぎず、同じ教材の解き直しと弱点の補強に時間を使います。

出典・参考資料

試験の公式案内と、この記事の参考にした学習資料です。

編集:Pinternet Works · 更新日:

教材の編集方針・訂正について