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電気工事士試験 · 学習ガイド

電熱のエネルギーと加熱効率

熱効率とは

熱効率は、加えた電気エネルギーのうち、実際に加熱に使われた割合です。

エルくんが入力Ptの帯を有効分ηPtと損失分に切り分け、同じ長さの合計を保つ図。
有効な熱は入力エネルギーに効率を掛けます。PをW、tを秒で扱えばPtはJです。効率は百分率のまま掛けず割合へ直します。

電熱器の定格電力が分かっても、目的の温度まで何秒かかるかは、そのままでは分かりません。必要な熱量と、単位時間に使えるエネルギーを結び付けます。

電熱のエネルギーと加熱効率
量・方式式・判断
必要な熱Q=mcΔT
有効熱ηPt
電気入力Q/η
単位W×s=J、kW×h=kWh

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。中央に水入り容器を大きく描き、左から「電気エネルギー」の矢印を入れる。矢印を水と容器へ分け、さらに容器の外へ「周囲へ逃げる熱」の矢印を出して、実際の加熱では水だけにエネルギーが使われないことを示す。
覚えること:実際は容器も温まり熱が逃げる

電力Pを一定として時間tだけ使うと、電気エネルギーはPtです。Wと秒で計算すれば単位はJです。電力と電力量の区別を、そのまま加熱にも使います。

加熱に必要な熱量は、質量・比熱・温度上昇の積で考えます。水だけを温める理想条件と、容器も温まり周囲へ熱が逃げる実際の条件では、必要な電気エネルギーが異なります。

熱量から電気入力を逆算

熱量から電気入力を逆算の図解。左に電熱器、右に水2Lの容器を置き、左から右へ加熱の矢印を引く。間に「効率50%」の仕切りを置き、水が得た84kJから入力168kJへ戻る逆向きの矢印に「84÷0.5」を添える。
覚えること:入力は水の熱量÷効率

物体の加熱に必要な熱量はQ=mcΔTです。水の比熱は約4.2kJ/(kg・K)で、水1Lを約1kgとして計算します。電熱器の電力P、時間t、熱効率ηなら有効に使われる熱量はηPtで、入力電力量はQ/ηです。

2026年上期出題例(問12)は水2Lを10K上げ、効率50%とする問題です。水を約2kgとすると水が得る熱は2×4.2×10=84kJ、電熱器が発生した熱は84/0.5=168kJです。効率を掛けて42kJとする向きの誤りに注意します。

W×秒はJ、kW×時間はkWhです。容器や周囲への損失をまとめた効率が与えられた場合、その効率をさらに別の損失として二重に差し引きません。

確認

確認の図解。正方形の中央に「電気エネルギーPt」→「熱効率η」→「対象の熱量ηPt」を左から右へ一続きの矢印で配置する。熱効率ηの下に「百分率→小数」を添え、下部は仕切り線で区切って「覚えること」を置く。
覚えること:対象の熱量=ηPt(ηは小数)

熱効率ηが与えられる場合、対象に使われる熱量はηPtです。効率が低いほど、同じ温度上昇に必要な時間や電気エネルギーが増えます。百分率の効率は小数に直して計算します。

発熱の仕組みも区別します。抵抗加熱は電流によるジュール熱を利用し、電磁調理器の誘導加熱は変化する磁束によって鍋などに生じる渦電流を利用します。同じ電熱器でも、電気から熱への変換の仕方が異なります。

試験に出る

  • 電気エネルギーはPtで表し、Wと秒ならJになる。
  • 必要な熱量は質量×比熱×温度上昇で求める。
  • 熱効率ηを使うと加熱に使われる熱量はηPt。
  • 効率が低いほど必要な時間や電気エネルギーが増える。
  • 抵抗加熱はジュール熱、誘導加熱は渦電流を利用する。
  • 水の比熱は約4.2kJ/(kg・K)。水1Lを約1kgとして計算する。
  • 発熱量(入力)=水が得た熱量÷熱効率。効率を掛ける向きを誤らない。
  • 2Lの水を10K上げ、効率50%なら電熱器の発熱量は168kJ(2026年上期出題例 問12)。
  • 加熱時間t=mcΔT/(ηP)[s]。Pは[W]、熱量は[J]で単位をそろえる。

重要な言葉

熱効率
加えた電気エネルギーのうち加熱に使われた割合。
ジュール熱
抵抗に電流が流れて発生する熱。抵抗加熱で利用する。
誘導加熱
変化する磁束による渦電流を利用する加熱方式。

確認問題

確かめよう周囲へ熱が逃げるのに、使った電気エネルギーすべてが水の温度上昇になる?

いいえ。問題の熱効率や損失の条件を反映します。

熱効率が低いほど、同じ温度上昇に必要な電気エネルギーは増える。

抵抗加熱も誘導加熱も、電気を熱に変える仕組みは同じである。

熱効率ηのとき、対象の加熱に使われる熱量は?

電磁調理器の加熱方式は?

消費電力1kW、熱効率80%の電熱器で10Lの水を20K上昇させるのに要する時間はおよそ?

電熱器のが分かっても、目的の温度まで何秒かかるかは、そのままでは分かりません。必要なと、単位時間に使えるエネルギーを結び付けます。

電力Pを一定として時間tだけ使うと、電気エネルギーはです。Wと秒で計算すれば単位はです。電力と電力量の区別を、そのまま加熱にも使います。

加熱に必要な熱量は、・・温度上昇の積で考えます。水だけを温める理想条件と、容器も温まり周囲へ熱が逃げる実際の条件では、必要な電気エネルギーが異なります。

熱効率ηが与えられる場合、対象に使われる熱量はです。効率が低いほど、同じ温度上昇に必要な時間や電気エネルギーが増えます。百分率の効率はに直して計算します。

発熱の仕組みも区別します。は電流によるを利用し、電磁調理器の誘導加熱は変化する磁束によって鍋などに生じる渦電流を利用します。同じ電熱器でも、電気から熱への変換の仕方が異なります。

出典・参考資料

試験の公式案内と、この記事の参考にした学習資料です。

編集:Pinternet Works · 更新日:

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