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電気工事士試験 · 学習ガイド

第一種電気工事士の試験概要

アプリでの毎日の復習から、試験に向けた学習計画と仕上げまで。自分の学習段階に合うところから読み進めてください。

学習の始め方

おぼエルでの学習ステップ

Step 1: 全体像の把握+基礎固め(1〜2ヶ月)

  • テキストまたは動画で1分野ずつインプット
  • その分野をおぼエルで演習して知識を定着
  • 1周目は理解重視。正答率は気にせず、解説を読んで「なぜそうなるか」をつかむ
  • 高圧機器は写真とセットで覚える(名称・用途・文字記号)

Step 2: 繰り返しで暗記を固める(1〜2ヶ月)

  • 暗記の定着は2周目以降。おぼエルで全分野を周回する
  • 習熟度の低い分野を重点的に
  • 間違えた問題の解き直しと、正解した問題も解説を読むの両方を習慣に(まぐれ正解の穴を潰す)

Step 3: 仕上げ+技能試験の準備(1ヶ月〜)

  • 過去問を本番形式で解き、時間配分に慣れる
  • 合格ライン60%を安定して超えることを確認
  • 学科の目処が立ったら、技能試験の候補問題の練習を開始(材料セット+工具で実際に施工する)

試験の仕組み

試験の基本情報

項目内容
正式名称第一種電気工事士試験
根拠法電気工事士法(国家資格)
実施団体一般財団法人 電気技術者試験センター
実施回数年2回(上期・下期)※2024年度から年2回化
試験構成学科試験 → 技能試験の2段階

受験資格と免状交付要件

受験資格

なし。年齢・学歴・実務経験を問わず、誰でも受験できます。

免状交付要件(重要)

  • 試験合格に有効期限はありません。先に合格し、実務経験を積んでから免状を申請するルートが可能です
  • 実務経験として認められる工事の範囲や申請手続きは都道府県ごとに運用が異なるため、必ずお住まいの都道府県の免状交付窓口で確認してください
  • なお、免状交付前でも「認定電気工事従事者」の認定を受ければ、自家用電気工作物の低圧部分(簡易電気工事)に従事できる制度があります

学科試験

項目内容
問題数50問
形式四肢択一
方式CBT方式が中心(年度・期により筆記方式の実施有無が異なる)
試験時間140分
合格基準おおむね60点以上(年度により調整される場合あり)

出題内容

  • 一般問題(電気理論、高圧受電設備、機器・材料、施工方法、検査、法令など)が40問程度
  • 配線図問題(高圧受電設備の単線結線図、施工図の読解など)が10問程度
  • 高圧機器の写真鑑別問題が多いのが特徴。名称・用途・文字記号をセットで覚えれば確実に得点できる

CBT方式とは

  • テストセンターのパソコンで受験する方式。指定期間内から日時・会場を選べる
  • 2026年度は上期はCBT方式のみ(筆記なし)、下期はCBT方式と筆記方式の両方が実施される。年度により運用が変わるため公式サイトで要確認

技能試験

項目内容
形式支給材料と持参工具で、配線図どおりの作品を制限時間内に施工
出題事前に公表される候補問題(10問程度)の中から1問
試験時間60分
合格基準欠陥がないこと(欠陥が1つでもあると不合格)

受験手数料

申込方法手数料(2026年度、非課税)
インターネット申込13,000円
郵送(書面)申込14,400円

※学科試験と技能試験を合わせた1回分の手数料です。年度により改定される場合があります。

学科試験の免除

  • 学科試験に合格して技能試験に不合格だった場合、申請により次々回までの試験で学科試験の免除を受けられます
  • 電気主任技術者免状の取得者など、所定の資格による学科免除制度もあります(詳細は公式サイト参照)

免除条件・試験方式:電気技術者試験センターの第一種試験概要(外部:www.shiken.or.jp)で申請区分を確認してください。

効果的な勉強法

第二種との学習アプローチの違い

第一種の学科は、第二種の知識をベースに「高圧」の世界が上乗せされます。

第二種第一種
低圧屋内配線が中心高圧受電設備(キュービクル)が中心
器具・工具の写真鑑別+高圧機器(遮断器・変流器・保護継電器等)の鑑別
計算は基礎的三相交流・電圧降下・需要率など一歩踏み込む
法令は電気工事士法中心+電気事業法・自家用電気工作物・保安体制

初めて見る高圧機器の名前に圧倒されがちですが、出題パターンは毎年似ています。「写真・名称・用途・文字記号」をセットで覚える暗記が得点の中心で、ここはおぼエルの得意領域です。

おぼエルを最大限活用する

1. 分野の優先順位

合格ラインは60%。満点は不要なので、暗記で確実に得点できる分野から固めます。

優先度の高い分野
  1. 高圧受電設備 — 第一種の中核。機器の鑑別と単線結線図は毎回出題される
  2. 配線図・技能 — 配線図記号と複線図はパターン暗記で得点源になる
  3. 機器・材料・工具 — 写真鑑別は覚えれば確実に取れる
  4. 法令・安全 — 数字(保安距離、届出、従事範囲)の暗記で対応可能
後回しでもよい(が捨てない)分野
  1. 施工・検査 — 暗記中心だが範囲が広い。頻出の数値(接地抵抗値、絶縁抵抗値)を優先
  2. 電気理論・電力 — 計算が苦手なら深追いしない。ただしオームの法則・三相電力など基本パターンは取る

2. おぼエルの効果的な使い方

1周目: 理解重視
  • テキスト or 動画で1分野をインプット → おぼエルで同じ分野を演習
  • 1周目は正答率を気にしない。間違えたら解説を読んで「なぜ」を理解する
  • 暗記しようと立ち止まらず、テンポよく全分野を1周する
2周目以降: 暗記の定着
  • 暗記の本番は2周目から。繰り返すほど記憶が固まる
  • 間違えた問題は必ず解き直す(翌日〜数日後にもう一度)
  • 正解した問題も解説を読む。まぐれ正解や、選択肢の他の項目に学びが隠れている
  • 習熟度の低い分野を意識的に多めに回す
仕上げ期
  • 過去問を本番形式(50問・時間を計って)で解く
  • 60%を安定して超えているか確認。超えない分野をおぼエルで集中補強

3. 写真鑑別の覚え方

高圧機器は「文字記号・名称・用途」の3点セットで覚えます。

文字記号名称用途の例
CB遮断器短絡電流などの事故電流を遮断
DS断路器無負荷状態で回路を切り離す
LBS高圧交流負荷開閉器負荷電流の開閉(限流ヒューズ付きで短絡保護も)
VT計器用変圧器高電圧を計器用の低電圧(110V)に変成
CT変流器大電流を計器用の小電流(5A)に変成
ZCT零相変流器地絡電流の検出

おぼエルで問題を解くたびに、この3点セットを口に出して確認すると定着が早くなります。

インプットとアウトプットのバランス

フェーズインプットおぼエル
初期(1周目)50%50%
中期(2〜3周目)20%80%
直前(仕上げ)10%90%

インプットの方法

  1. テキスト: 『すい〜っと合格』などで分野の全体像をつかむ
  2. 動画: 工具の使い方や施工手順の解説動画
  3. おぼエルの解説: 問題を解きながら解説を読むのも立派なインプット。特に写真鑑別は問題演習で覚えるのが速い

分野別の学習アドバイス

1. 電気理論・電力

  • 三相交流(Δ・Y結線の電圧・電流・電力)は頻出。公式を確実に
  • 電圧降下・電力損失の計算はパターンが決まっている
  • 需要率・不等率・負荷率は言葉の定義を混同しないこと

2. 高圧受電設備

  • キュービクルの単線結線図を1枚描けるようになると全体がつながる
  • 機器の並び順(受電点→DS→CB→変圧器…)をストーリーで覚える
  • 保護継電器(OCR・DGR)と遮断器の連動関係を理解する

3. 機器・材料・工具

  • 写真鑑別は「見た目の特徴」を言語化して覚える(例: LBSはヒューズ筒がある)
  • 絶縁抵抗計・接地抵抗計・検相器など測定器の用途と使い方はセットで
  • 電線・ケーブルは記号(CV、CVT、KIP等)と用途の対応を暗記

4. 施工・検査

  • 接地工事(A種〜D種)の種別・接地抵抗値・接地線の太さは最頻出
  • 絶縁抵抗の基準値(電路の区分ごと)は表で丸暗記
  • 竣工検査の手順(目視→絶縁抵抗→接地抵抗→導通)は流れで覚える

5. 法令・安全

  • 電気工事士法: 免状の種類と従事できる工事の範囲の対応が最頻出
  • 電気事業法: 自家用電気工作物の定義、保安規程、主任技術者
  • 停電作業の手順(開路→検電→残留電荷の放電→短絡接地)は順番ごと覚える

6. 配線図・技能

  • 配線図記号は第二種の知識+高圧関係の記号を上乗せ
  • 単線図→複線図の展開は、手を動かして描く練習を数回やると一気に定着する
  • 技能候補問題の施工条件・端子台の結線パターンは学科にも技能にも効く

技能試験の対策

  • 学科試験の目処が立ったら(遅くとも学科試験後すぐ)練習を開始する
  • 候補問題(例年10問程度が事前公表)を全問、最低1〜2周施工するのが定番の対策
  • 練習用材料セット(1〜3周分)と指定工具を用意する
  • 判定基準は「欠陥が1つでもあれば不合格」。試験センターの技能試験の欠陥の判断基準(外部:www.shiken.or.jp)で欠陥例を確認する
  • おぼエルの「配線図・技能」分野で複線図・施工条件・欠陥判断の知識を先に固めておくと、実技練習の効率が大きく上がる

よくある失敗パターンと対策

❌ 高圧分野を「難しそう」と後回しにする

→ 高圧受電設備こそ第一種の得点源。写真鑑別と結線図は暗記で取れるので、最初に着手する。

❌ 1周目で完璧に覚えようとして挫折する

→ 1周目は理解重視でテンポよく。暗記は2周目以降の繰り返しで固める。

❌ 計算問題を全部捨てる

→ 頻出パターンだけは取る。全捨てすると合格ラインがギリギリになる。

❌ 学科に受かってから技能の準備を始めて間に合わない

→ 学科試験から技能試験までは2ヶ月前後。材料の手配や練習時間を考えると、学科の目処が立った時点で技能の準備を始める。

❌ 「合格すればすぐ働ける」と誤解する

→ 免状交付には実務経験3年以上が必要。キャリアプランに組み込んで考える。

本番のテクニック

学科試験

  • 写真鑑別・法令などの暗記問題から先に解き、計算問題は後回しにする
  • 「誤っているものを選べ」の読み落としに注意
  • CBT方式では見直しフラグ機能を活用し、迷った問題に時間をかけすぎない
  • 合格ラインは60%。分からない問題があっても動揺しない

技能試験

  • 最初の5分で施工条件を熟読し、複線図を描いてから作業に入る
  • 時間配分: 複線図5分 → 施工45分 → 見直し10分が目安
  • 完成後は欠陥チェックリスト(結線ミス、被覆の損傷、心線の露出長など)を指差し確認

学習計画

学習期間・一日の問題数は計画例です。経験や確保できる時間に合わせて調整し、解説を理解する時間と復習日も確保してください。

学習時間の目安

前提によって必要時間が大きく変わります。幅を持って計画しましょう。

前提学科の目安技能の目安
第二種合格者(知識が新しい)100〜150時間30〜50時間
第二種合格から時間が経った人150〜200時間40〜60時間
電気の学習が初めての人200〜300時間以上60時間以上

プラン A: 第二種合格者の標準4ヶ月コース

対象: 第二種に合格済みで、計画的に準備したい人

第1期: 1周目 — 理解重視(1〜1.5ヶ月)

週学習内容おぼエル目標
1〜2週目高圧受電設備(テキスト+おぼエル)30問/日
3週目機器・材料・工具(写真鑑別を中心に)30問/日
4週目施工・検査(接地・絶縁抵抗の数値暗記)30問/日
5週目法令・安全+配線図30問/日
6週目電気理論・電力(頻出計算パターンのみ)30問/日

1周目は正答率を気にせず、解説を読んで理解することを優先。

第2期: 2〜3周目 — 暗記の定着(1〜1.5ヶ月)

週学習内容おぼエル目標
7〜9週目全分野を2周目。間違えた問題は翌日に解き直し50問/日
10〜12週目習熟度の低い分野を重点的に3周目50〜80問/日

第3期: 仕上げ+技能準備(1ヶ月)

週学習内容
13〜14週目過去問を本番形式で(時間を計って50問)。弱点をおぼエルで補強
15〜16週目最終仕上げ。並行して技能試験の材料・工具を手配し、練習開始

1日の学習時間: 60〜90分

プラン B: 短期集中2ヶ月コース

対象: 第二種の知識がまだ鮮明な人、学習時間を多く取れる人

期間学習内容おぼエル目標
1〜3週目全6分野を1周(テキスト+おぼエル。1分野3〜4日)40問/日
4〜6週目2周目+苦手分野の集中演習60〜80問/日
7〜8週目過去問演習+弱点補強。技能の準備も開始80問/日

1日の学習時間: 90〜120分

プラン C: 電気初学者の6ヶ月コース

対象: 第二種を経ずに直接受験する人、電気の学習が初めての人

月学習内容
1〜2ヶ月目電気理論の基礎+低圧配線の基礎(第二種レベルの内容をテキストで)。おぼエルで電気理論・機器分野を演習
3〜4ヶ月目高圧受電設備・施工・法令を1〜2周(テキスト+おぼエル)
5ヶ月目全分野の周回。間違えた問題の解き直しを徹底
6ヶ月目過去問演習+仕上げ。技能試験の練習を開始

1日の学習時間: 90〜120分

技能試験の練習スケジュール

学科試験から技能試験までは2ヶ月前後です。材料の手配に時間がかかるため、学科の手応えを待たずに準備を始めるのが安全です。

時期やること
学科試験の1ヶ月前練習用材料セット・指定工具を注文。候補問題を確認
学科試験直後〜単位作業(ケーブル切断、輪づくり、端子台結線、KIP処理)の練習
技能試験6〜3週間前候補問題を1問ずつ時間を計って施工(1周目)
技能試験2週間前〜苦手な問題の2周目。欠陥チェックの徹底
前日工具の確認。複線図の最終確認

学科試験直前の2週間

日やること
14日前過去問1回分を本番形式で。弱点を特定
13〜10日前弱点分野をおぼエルで集中復習
9日前過去問2回分目。改善を確認
8〜5日前写真鑑別・数値暗記(接地抵抗、絶縁抵抗、法令の数字)の総確認
4日前過去問3回分目。60%を安定して超えているか確認
3〜2日前間違えた問題だけをおぼエルで最終復習
前日軽く見直し。CBTの会場・持ち物確認。早めに就寝
当日リラックスして臨む

教材の使い分け

教材を選ぶ基準

学科は理論の解法、器具の鑑別、図記号と配線図を学びます。技能は解説を読むだけでは身につかないため、工具と材料を使い、施工条件・欠陥の判断基準に沿って実際に作品を作ります。受験年度の公表内容と施工条件を確認し、結線・寸法・接続を点検する時間まで含めて練習しましょう。

理解・反復・実戦を組み合わせる

  • 初めての範囲は教本や解説で全体像をつかみます。
  • おぼエルでは少量ずつ解き、誤答の理由と正しい考え方を確認します。
  • 一巡後は時間を計った演習で、知識を自力で使えるかを確かめます。
  • 教材を増やしすぎず、同じ教材の解き直しと弱点の補強に時間を使います。

出典・参考資料

試験の公式案内と、この記事の参考にした学習資料です。

編集:Pinternet Works · 更新日:

教材の編集方針・訂正について