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電気工事士試験 · 学習ガイド

法令・安全(第一種電気工事士)

工事士・事業者・設置者・主任技術者の役割を分け、安全な作業状態を維持する考え方を学びます。停電、残留電荷、誤送電、接近、高所の危険を原因別に整理します。

仕組みを理解する

電気工事士法

電気工事士法とは、電気工事に従事できる資格の区分と、その従事範囲を定める法律です。どの資格でどの工事まで行えるかを、設備の区分と作業内容から判断します。

資格の種類・設備区分・作業内容のパズルを照合し、エルくんが中央の設備区分の部品をはめる図。
資格の種類、設備の区分、作業内容を照合して従事できる範囲を判断します。資格証があるという一点だけでは作業範囲を決められません。

資格の名称を覚える目的は、その人がどの電気工事に従事できるかを判断することです。住宅の配線と工場の受電設備を、同じ条件の工事として扱わないようにします。

電気工事士法
資格従事できる範囲
第一種電気工事士一般用電気工作物等+500kW未満の自家用需要設備
第二種電気工事士一般用電気工作物等(一般用+小規模事業用)
認定電気工事従事者600V以下で使用する自家用設備の簡易電気工事(電線路を除く)
特種電気工事資格者ネオン工事・非常用予備発電装置工事(特殊電気工事)

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。左に「試験合格」と「実務経験3年以上」の書類を上下に置き、2本の矢印を右の「第一種免状」へ合流させる。矢印の合流後に「都道府県知事」を記し、両方の条件を満たしたうえで知事から交付される流れを示す。
覚えること:第一種免状は合格+実務3年以上

一般用電気工作物等(一般用と小規模事業用)の工事は第一種または第二種、最大電力500kW未満の自家用需要設備(高圧受電の工場・ビルなど)の工事は第一種が担います。発電所・変電所・最大電力500kW以上の需要設備は、電気工事士法の対象外です。

試験合格、免状交付、個々の作業に必要な従事資格は別の段階です。第一種の免状は、試験合格に加えて3年以上の実務経験があって初めて都道府県知事から交付されます。問題では設備区分、最大電力、作業内容を先に確認します。

「第一種ならすべての電気工事を無条件にできる」「試験に合格した瞬間に免状所持者になる」という理解は誤りです。対象と手続を分けて読みましょう。

基本の仕組み
600V以下で使用する自家用設備の作業第一種または認定電気工事従事者の資格
電線相互の接続、電線管・ダクトに電線を収める必要
電線管の曲げ・相互接続、金属製ボックスの取付け必要
配電盤を造営材に取り付ける、金属管などを金属板張りの部分に取り付ける必要
電気機器(配線器具を除く)の端子に電線をねじ止めする不要(軽微な作業)
露出型点滅器・露出型コンセントを取り換える不要(軽微な作業)

免状と従事できる工事

免状と従事できる工事の図解。中央に自家用需要設備を置き、左の「400kW」から右の「800kW」へ横並びに比較する。400kW側には「第一種が必要」と示し、800kW側は仕切りの外に置いて「法の対象外」と示す。下部に「特殊電気工事は除く」を添える。
覚えること:第一種:需要設備500kW未満・特殊除く

第一種電気工事士は一般用電気工作物等に加え、最大電力500kW未満の自家用需要設備の工事に従事できます。ただしネオン工事と非常用予備発電装置工事(特殊電気工事)は特種電気工事資格者でなければ従事できず、第一種だけでは行えません。600V以下で使用する自家用設備の簡易電気工事(電線路を除く)は、認定電気工事従事者も行えます。

過去問は、最大電力400kWの需要設備で6.6kV受電用ケーブルを電線管に収める作業(第一種が必要)と、800kWの需要設備・発電所・配電用変電所の作業(電気工事士法の対象外)を比べさせます。「高圧ならすべて第一種」とせず、需要設備か、500kW未満か、特殊電気工事かを順に判定します。

免状と従事できる工事
免状の手続・電気工事士の義務内容
免状の交付都道府県知事。第一種は試験合格+実務経験3年以上
書換え氏名の変更など。交付した都道府県知事へ申請
再交付汚損・破損・亡失。交付した都道府県知事へ申請
定期講習(第一種)免状交付日から5年以内、以後も前回の受講日から5年以内ごとに、自家用電気工作物の保安に関する講習を受ける
作業中の義務免状の携帯、技術基準に適合する作業、PSE表示のある電気用品の使用
都道府県知事の権限違反した電気工事士に免状の返納を命じる、電気工事の業務について報告を求める

試験に出る

  • 第一種・第二種で従事できる工事範囲の違いを問う問題。
  • 一般用電気工作物と、最大電力500kW未満の需要設備の区分。
  • 試験合格・免状交付・従事資格を同一視させる選択肢。
  • 「500kW」が電圧ではなく最大電力の条件であること。
  • 特殊電気工事など、別の資格・認定が関わる範囲。
  • 第一種の定期講習は免状交付日から5年以内ごと。「7年以内」や「実務経験なしで免状交付」は誤りの定番。
  • ネオン工事・非常用予備発電装置工事は特種電気工事資格者の範囲で、第一種だけでは従事できない。
  • 軽微な作業(600V以下の電気機器端子へのねじ止め、露出型点滅器・コンセントの取換え)は資格不要。電線管相互の接続や配電盤の取付けは資格が必要。

重要な言葉

電気工事士法
電気工事に従事できる資格と、その従事範囲を定める法律。
第一種電気工事士
一般用電気工作物等に加え、最大電力500kW未満の自家用需要設備の工事にも従事できる資格。
第二種電気工事士
一般用電気工作物等の工事に従事できる資格。
従事範囲
それぞれの資格で従事できる工事の対象と作業内容の範囲。
特種電気工事資格者
ネオン工事・非常用予備発電装置工事に従事するため、経済産業大臣から認定証の交付を受けた者。
認定電気工事従事者
600V以下で使用する自家用電気工作物の簡易電気工事に従事できると認定された者。
定期講習
第一種電気工事士が5年以内ごとに受ける、自家用電気工作物の保安に関する講習。

確認問題

確かめよう500kWという条件は電圧の区分?

いいえ。需要設備の最大電力の条件です。VとkWを混同しないことが出発点です。

第一種電気工事士の免状があれば、すべての電気工事に無条件で従事できる。

500kWという条件は、受電電圧ではなく需要設備の最大電力に関するものである。

第一種電気工事士試験に合格すれば、実務経験がなくても第一種電気工事士免状が交付される。

小規模工場やビルなどの最大電力500kW未満の需要設備の工事に、基本として従事できるのは?

電気工事士法の問題で最初に確認すべきなのは?

第一種電気工事士に関する記述として、誤っているものは?

600V以下で使用する自家用電気工作物の作業のうち、第一種電気工事士または認定電気工事従事者でなくても従事できるものは?

資格の名称を覚える目的は、その人がどのに従事できるかを判断することです。住宅の配線と工場の受電設備を、同じ条件の工事として扱わないようにします。

等(一般用と小規模事業用)の工事は第一種または第二種、最大電力未満の自家用需要設備(高圧受電の工場・ビルなど)の工事は第一種が担います。発電所・変電所・最大電力500kW以上の需要設備は、電気工事士法の対象外です。

試験合格、、個々の作業に必要な従事資格は別の段階です。第一種の免状は、試験合格に加えて3年以上の実務経験があって初めて都道府県知事から交付されます。問題では設備区分、最大電力、作業内容を先に確認します。

「第一種ならすべての電気工事を無条件にできる」「試験に合格した瞬間に免状所持者になる」という理解は誤りです。対象とを分けて読みましょう。

電気事業法と自家用電気工作物

電気事業法とは、電気工作物の区分や、設備を維持するための保安の責任を定める法律です。工事の資格とは別に、使い続ける間の保安を規律します。

設備を継続して保安する。設備・点検記録・責任者の三つが循環する関係。
設備を継続して安全に保つには、点検・記録と責任を持つ体制が必要です。設備の設置者と保安に関わる専門職の役割を分けます。

設備を作るときの資格だけでなく、使い続ける間の保安にもルールがあります。電気事業法の分野では、電気工作物の区分と設置者の保安責任を整理します。

電気事業法と自家用電気工作物
立場・制度役割
電気工事士法定範囲の工事作業
設置者技術基準適合維持と自主保安
電気主任技術者事業用設備の保安監督
保安規程設置者が定め届出る

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。中央に工場の受電設備を置き、左から「外注工事」の矢印、右から「設置者→保安体制」の矢印を向ける。左右を仕切り、工事の外注と完成後の保安責任は別だと示す。
覚えること:外注しても設置者に保安責任

工場の受電設備は、完成したあとも点検や事故時の対応が必要です。施工した人の資格を確認することと、設置者が継続的な保安体制を整えることは別の仕事です。

事業用電気工作物では、設備を技術基準に適合させて維持することや、適用される保安規程・主任技術者等の制度が関係します。具体的な義務は設備区分に対応させて判断します。

工事を外注したから設置者の保安責任がなくなるわけではありません。また電気工事士と電気主任技術者は、名称が似ていても制度上の役割が違います。

設置者の保安責任

設置者の保安責任の図解。正方形の左に高圧受電の需要設備、中央に自家用電気工作物を置き、右向き矢印でつなぐ。中央から右側の「保安規程の届出」と「電気主任技術者の選任」へ矢印を二股に分け、両方が必要と示す。
覚えること:高圧受電設備は保安規程届出・主任選任

電気事業法は事業用電気工作物の設置者に技術基準適合維持と自主保安を求めます。高圧受電の需要設備は自家用電気工作物で、保安規程の届出と電気主任技術者の選任が必要です。一般用電気工作物は、電線路維持運用者(電力会社など)が設置時・変更時と4年に1回以上、技術基準への適合を調査します。

電気工事士の資格範囲と、自家用電気工作物を保安監督する電気主任技術者の役割は別です。工事の作業を行う人、設備を設置し維持する人、保安を監督する人の主語を問題文で確認します。

設置者の保安責任
電気工作物の区分(2023年3月改正後)主な例と保安のしくみ
一般用電気工作物600V以下で受電する住宅・商店など。太陽電池10kW未満などの小出力発電設備を含む。電線路維持運用者が調査する
小規模事業用電気工作物太陽電池10kW以上50kW未満、風力20kW未満。技術基準適合維持と基礎情報の届出などが必要で、保安規程・主任技術者は不要
自家用電気工作物高圧・特別高圧で受電する工場・ビルなど。保安規程の届出と電気主任技術者の選任が必要
電気事業用の電気工作物一般送配電事業・発電事業などの用に供する設備

試験に出る

  • 電気工事士法と電気事業法の目的の違い。
  • 自家用電気工作物の設置者に求められる保安責任。
  • 電気工事士と電気主任技術者の役割の違い。
  • 工事を外注しても設置者の保安責任が残ること。
  • 設備区分に応じた保安規程・主任技術者等の制度。
  • 一般用電気工作物の調査は設置時・変更時と4年に1回以上(登録点検業務受託法人が受託するものは5年に1回以上)。「設置時に調査しない」は誤り。
  • 小規模事業用電気工作物(太陽電池10kW以上50kW未満・風力20kW未満)は、一般用と合わせて「一般用電気工作物等」と呼ぶ。

重要な言葉

電気事業法
電気工作物の区分や保安の責任を定める法律。
自家用電気工作物
一般送配電事業などの電気事業の用に供するものと一般用電気工作物を除いた電気工作物。高圧受電の工場・ビルが典型。
設置者
電気工作物を設置して維持する責任を負う者。
主任技術者
設備の保安監督を担う立場。
小規模事業用電気工作物
2023年3月に設けられた区分。太陽電池10kW以上50kW未満、風力20kW未満の発電設備など。
電線路維持運用者
一般用電気工作物とつながる電線路を維持・運用し、その設備の調査を行う者。電力会社など。

確認問題

確かめよう電気工事士法と電気事業法を区別する一つの視点は?

工事に従事する資格と、設備を維持する保安制度の違いです。

電気工事を外部に発注すれば、設置者の保安責任はなくなる。

電気工事士と電気主任技術者は、名称が似ていても制度上の役割が異なる。

電気事業法が主に対象とするのは?

電気工事士と電気主任技術者の関係で正しいのは?

電気事業法で、電線路維持運用者が行う一般用電気工作物の調査として不適切なものは?

設備を作るときのだけでなく、使い続ける間のにもルールがあります。電気事業法の分野では、電気工作物の区分と設置者の保安責任を整理します。

工場の受電設備は、完成したあとも点検や事故時の対応が必要です。施工した人の資格を確認することと、設置者が継続的なを整えることは別の仕事です。

事業用電気工作物では、設備をに適合させて維持することや、適用される保安規程・主任技術者等の制度が関係します。具体的な義務はに対応させて判断します。

工事を外注したからの保安責任がなくなるわけではありません。また電気工事士とは、名称が似ていても制度上の役割が違います。

電気設備技術基準

電気設備技術基準とは、電気設備が備えるべき安全上の性能を定めた基準です。感電や火災を防ぐ目的を、設備・電圧・場所に応じた条件へ当てはめます。

技術基準は安全の条件。中心に電気設備、周囲に絶縁・接地・保護の三つの盾が支える。
絶縁・接地・保護は電気設備の安全を支える条件です。条文を覚える前に、どの危険を防ぐための条件なのかを結び付けます。

技術基準は、電気設備が備えるべき安全上の性能を定めるものです。個々の工法や数字を覚える前に、感電・火災などの危険を防ぐという目的を理解します。

電気設備技術基準
区分役割・判断
省令安全に必要な性能・要求
技術基準の解釈具体的な適合方法
施工判定電圧・場所・電線・工法で判断
数値対象条項の条件と例外を確認

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。中央の仕切りを挟み、左に絶縁によって電流の漏れを防ぐ図、右に金属外箱への接地と漏電時の危険を減らす働きを並べる。左右を「漏らさない対策」と「漏れた場合の対策」として対比する。
覚えること:絶縁で漏れ防止、金属外箱接地で漏電対策

絶縁を確保する条件と、金属外箱への接地を求める条件は、ともに安全を守りますが働き方が違います。電流を漏らさない対策と、漏れた場合の危険を減らす対策として整理します。

省令の要求と、適合する具体例などを示す技術基準の解釈は位置付けが異なります。試験では問われた設備・電圧・場所に対し、該当する条件を選ぶことが必要です。

別の電圧区分や工法の規定値を一つ覚えて、すべての設備へ適用しないようにします。同じ「接地」や「絶縁」でも対象によって条件が変わります。

省令と解釈の関係

省令と解釈の関係の図解。画面を左右に仕切り、左に「省令=安全確保の要求」、右に「解釈=具体的な適合方法」を置き、左から右へ矢印を引く。右側には低圧屋内の造営材の側面に沿うケーブルを描き、支持点間に「原則2m以下」と示す。
覚えること:省令は安全要求、解釈は適合方法

電気設備に関する技術基準を定める省令は安全確保の要求を定め、電気設備の技術基準の解釈は具体的な適合方法を示します。施工問題の工法・離隔・接地・絶縁の数値は、使用電圧、場所、電線の種類に対応する条項で読みます。

例えば低圧屋内でケーブルを造営材の側面・下面に沿って取り付ける支持点間は原則2m以下です。高圧屋内配線はがいし引き工事(乾燥した展開場所に限る)かケーブル工事で行い、高圧絶縁電線を金属管に収める施工は不適切です。数値は適用条件と例外をセットで確認します。

試験に出る

  • 技術基準の目的(感電・火災の防止)を問う問題。
  • 絶縁と接地の役割の違い。
  • 省令と技術基準の解釈の位置付けの違い。
  • 規定値を設備・電圧・場所ごとに使い分ける判断。
  • 同じ「接地」「絶縁」でも対象で条件が変わることの正誤。
  • 電気工事士は、電気設備技術基準に適合するように作業しなければならない(電気工事士法第5条)。

重要な言葉

電気設備技術基準
電気設備が備えるべき安全上の性能を定めた基準。
技術基準の解釈
省令の要求に対する、適合する具体例などを示すもの。
絶縁
電流を漏らさないようにするための性能や対策。
接地
漏れた電流の危険を減らすための対策。

確認問題

確かめよう規定値の数字だけを暗記すれば判断できる?

いいえ。何の設備に、どんな条件で適用する値かが必要です。

絶縁と接地はどちらも安全のための対策だが、働き方が異なる。

規定値の数字を一つ覚えれば、すべての設備に同じ値を適用してよい。

技術基準の解釈の位置付けとして正しいのは?

絶縁の役割は?

は、電気設備が備えるべき安全上のを定めるものです。個々の工法や数字を覚える前に、感電・火災などの危険を防ぐという目的を理解します。

を確保する条件と、金属外箱へのを求める条件は、ともに安全を守りますが働き方が違います。電流を漏らさない対策と、漏れた場合の危険を減らす対策として整理します。

省令の要求と、適合する具体例などを示すは位置付けが異なります。試験では問われた設備・電圧・場所に対し、該当する条件を選ぶことが必要です。

別の電圧区分や工法のを一つ覚えて、すべての設備へ適用しないようにします。同じ「接地」や「絶縁」でも対象によって条件が変わります。

電気用品安全法

電気用品安全法とは、配線や器具に使う電気用品の区分と、事業者の義務や表示の制度を定める法律です。安全表示と現場の使用条件を別々に確認します。

製品の表示を確認する。コード付き機器、その定格表示ラベル、記録を確認するエルくん。
製品区分と表示・定格を確認し、使う条件と照合します。表示の有無だけでなく、その製品がどの条件向けかを読み取ります。

配線に使う製品や電気器具は、工事方法だけでなく製品としての安全も重要です。電気用品安全法では対象となる電気用品の区分や、事業者の義務・表示などを学びます。

電気用品安全法
区分・立場表示・義務
特定電気用品ひし形(◇PSE)。登録検査機関の適合性検査が必要
特定電気用品以外の電気用品丸形(○PSE)
届出事業者技術基準適合・検査記録・表示
電気工事士・電気工事業者PSE表示のない電気用品を工事に使わない

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。中央にコード付き製品を一つ置き、左に「表示・区分」、右に「仕様・使用条件」の確認枠を並べる。二つの枠から下の「製品を選ぶ」へ矢印を合流させ、両方の確認が必要だと示す。
覚えること:表示確認・現場条件に適合・指定条件遵守

同じように見えるコード付き製品でも、定格電圧や定格電流、用途が違う場合があります。安全に関する表示と、その現場で使える仕様かどうかを両方確認します。

対象の電気用品には法令に基づく表示等の制度があります。製品の区分を確認することと、実際の使用条件に合う製品を選ぶことは別の確認です。

表示があるから、どんな環境や電圧でも使えるという意味ではありません。水気や温度など、製品側で指定された条件も守る必要があります。

特定電気用品と表示

特定電気用品と表示の図解。画面を縦に二分し、左に「配線用遮断器」「定格100A以下」の例から◇PSEへ向かう矢印、右に「単相電動機」の例から○PSEへ向かう矢印を置く。
覚えること:特定は◇PSE、特定以外は○PSE

電気用品安全法は電気用品の製造・輸入・販売を規制します。届出事業者は技術基準への適合を確認して検査記録を残し、特定電気用品では登録検査機関の適合性検査も受けて表示します。表示は、特定電気用品がひし形(◇PSE)、特定電気用品以外の電気用品が丸形(○PSE)です。

PSE表示は、設置後の工事方法や電路の絶縁性能まで保証する印ではありません。一方で電気工事士や電気工事業者は、PSE表示のない電気用品を電気工事に使用してはいけません。電気工事業者の監督の下でも使用できません。

特定電気用品と表示
区分過去問に出た例
特定電気用品(◇PSE)配線用遮断器・漏電遮断器(定格電流100A以下)、タイムスイッチ、差込み接続器、電気便座、携帯発電機、600V以下の絶縁電線・ケーブル(一定の太さ以下)
特定電気用品以外の電気用品(○PSE)単相電動機、電線管・フロアダクト・金属製可とう電線管、合成樹脂製のボックス、ライティングダクト
特定電気用品ではない誤り選択肢電力量計、進相コンデンサ

試験に出る

  • 電気用品安全法の対象と、事業者の義務・表示。
  • PSE表示の意味と、定格への適合は別であること。
  • 定格電圧・定格電流・用途の確認。
  • 表示があっても使用環境の条件は別に守る必要があること。
  • 100V用器具を200Vへ接続できない理由。
  • 特定電気用品=ひし形(◇PSE)、特定電気用品以外=丸形(○PSE)。「危険・障害の発生するおそれが少ないものが特定電気用品」は逆で誤り。
  • 電気工事士はPSE表示のない電気用品を工事に使えない。電気工事業者の監督の下でも不可。
  • 定格電圧100V以上300V以下の配線用遮断器(例:60A)は特定電気用品。電力量計・単相電動機・進相コンデンサは誤り選択肢。

重要な言葉

電気用品安全法
電気用品の区分と、事業者の義務・表示を定める法律。
電気用品
一般用電気工作物等の部分となり、またはこれに接続して用いる機械・器具・材料などで、政令で定めるもの。
PSE表示
届出事業者が義務を果たした電気用品に付ける表示。特定電気用品はひし形、それ以外は丸形。
定格
製品を使用できる電圧・電流などの条件。
特定電気用品
構造や使用方法から、危険や障害の発生するおそれが多い電気用品。配線用遮断器や電線など。

確認問題

確かめよう安全表示がある100V用器具を200Vへ接続してよい?

いいえ。表示の制度と定格への適合は別です。

安全表示があれば、どんな環境や電圧でもその製品を使ってよい。

同じ電気用品でも、用途や定格が異なる場合がある。

電気工事業者の監督の下であれば、電気工事士はPSE表示のない電気用品を電気工事に使用できる。

100V用の器具を200Vへ接続することについて正しいのは?

電気用品安全法で主に確認する対象は?

交流の電路に使用する定格電圧100V以上300V以下の機械器具で、特定電気用品に該当するものは?

配線に使う製品や電気器具は、工事方法だけでなく製品としてのも重要です。電気用品安全法では対象となるの区分や、事業者の義務・表示などを学びます。

同じように見えるコード付き製品でも、や定格電流、用途が違う場合があります。安全に関する表示と、その現場で使えるかどうかを両方確認します。

対象の電気用品には法令に基づく等の制度があります。製品の区分を確認することと、実際のに合う製品を選ぶことは別の確認です。

表示があるから、どんな環境や電圧でも使えるという意味ではありません。水気や温度など、製品側でも守る必要があります。

保安規程と主任技術者

保安規程とは、電気設備の工事・維持・運用を安全に行うための体制や方法を定めたものです。設置者と主任技術者の役割を分けて実行します。

保安規程の冊子へ責任の役割のパズルをはめ、設置者・主任技術者・点検記録との関係を示す図。
保安規程、設置者、主任技術者、点検記録の役割を対応させます。文書の整備と実際の保安管理を結び付けて考えます。

保安を一人の経験だけに頼ると、担当が替わったときに点検や連絡が抜けます。保安規程は、設備の工事・維持・運用を安全に行うための体制や方法を明確にするものです。

保安規程と主任技術者
立場・文書役割
保安規程設置者の自主保安の手順
電気主任技術者設備の保安監督
主任電気工事士工事業者の営業所で作業を管理
主体設置者と工事業者を区別

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。上半分を縦線で左右に分け、左に「設置者」と「保安責任」、右に「主任技術者」と「保安監督」を対置する。下半分には1冊の点検記録を置き、どちらか一方へ責任を移す矢印は描かない。
覚えること:主任技術者を置いても設置者に責任

点検で異常が見つかったとき、誰へ報告し、どの判断で使用を止めるかを決めておく場面を考えます。記録するだけで対応する役割が曖昧なら、保安の仕組みとして不十分です。

設置者の保安責任と、主任技術者が担う保安監督の役割を区別します。設備区分に応じた選任や承認等の制度を確認し、体制として実行されることが重要です。

主任技術者を置けば設置者の責任が消えるわけではありません。また保安規程を作成しただけで、点検や教育を省略できるものでもありません。

保安規程・主任技術者

保安規程・主任技術者の図解。中央の「保安規程」に定める3項目を並べ、右向きの矢印で「使用開始前に届出」の投函口へつなぐ。投函口の先に自家用電気工作物を置き、届出が使用開始に先立つ順序を示す。
覚えること:設置者が使用開始前に保安規程を届出

保安規程は自家用電気工作物の保安体制、巡視・点検、事故時の措置などを定め、設置者が使用開始前に届け出ます。電気主任技術者は保安を監督し、選任・解任も届け出ます。高圧受電の需要設備などは、電気管理技術者・電気保安法人への外部委託について産業保安監督部長の承認を受ければ、選任しないことができます。

電気工事業者の営業所に置く主任電気工事士と、自家用設備の電気主任技術者は名称が似ても根拠法・役割が違います。設置者の保安規程と工事業者の帳簿・標識も主体を分けます。

保安規程・主任技術者
電気事故報告の項目内容(自家用電気工作物の設置者)
報告する事故の例感電などによる死傷(死亡または入院)、電気火災(工作物は半焼以上)、電圧1万V以上の需要設備の主要電気工作物の破損、波及事故
波及事故電圧3000V以上の自家用電気工作物の事故で、一般送配電事業者などに供給支障を発生させたもの
速報事故の発生を知った時から24時間以内可能な限り速やかに、電話等で報告
報告書事故の発生を知った日から30日以内に提出
報告先設置場所を管轄する産業保安監督部長

試験に出る

  • 保安規程が定める内容(体制・方法)。
  • 設置者の保安責任と主任技術者の保安監督の区別。
  • 主任技術者を置いても設置者の責任は消えないこと。
  • 保安規程の作成だけで点検・教育を省略できないこと。
  • 設備区分に応じた選任・承認等の制度。
  • 保安規程は使用開始前に届出。主任技術者は選任・解任を届出。外部委託で選任しない場合は承認が必要。
  • 電気事故報告は、24時間以内可能な限り速やかに速報し、30日以内に報告書を提出。報告先は産業保安監督部長。

重要な言葉

保安規程
電気設備の工事・維持・運用を安全に行うための体制や方法を定めたもの。
主任技術者
保安監督を担う立場。
設置者
電気工作物の設置・維持について保安責任を負う者。
保安監督
保安の体制が実行されるよう監督する役割。
外部委託
保安管理業務を電気管理技術者や電気保安法人に委託し、承認を受けて主任技術者を選任しない方法。
波及事故
自家用電気工作物の事故が電力会社側の系統に及び、ほかの需要家まで停電させる事故。

確認問題

確かめよう保安規程は設備の配線図と同じもの?

いいえ。図面が設備の構成を示すのに対し、規程は保安の実施方法を定めます。

主任技術者を選任すれば、設置者の保安責任はなくなる。

保安規程は、保安の体制や実施方法を定めるものである。

保安規程が定めるものは?

保安責任を負うのは?

自家用電気工作物で感電による死傷事故(入院)が起きたときの報告として正しいものは?

保安を一人の経験だけに頼ると、担当が替わったときに点検や連絡が抜けます。は、設備の工事・維持・運用を安全に行うためのや方法を明確にするものです。

点検で異常が見つかったとき、誰へ報告し、どの判断で使用を止めるかを決めておく場面を考えます。記録するだけで対応するが曖昧なら、保安の仕組みとして不十分です。

の保安責任と、主任技術者が担うの役割を区別します。設備区分に応じた選任や承認等の制度を確認し、体制として実行されることが重要です。

主任技術者を置けば設置者の責任が消えるわけではありません。また保安規程を作成しただけで、点検やを省略できるものでもありません。

届出・検査・従事範囲

届出・検査とは、設備や工事の内容に応じて設置者や事業者に求められる手続のことです。作業者の資格とは別に、主語ごとに分けて整理します。

資格の種類・設備区分・作業内容のパズルを照合し、エルくんが中央の設備区分の部品をはめる図。
資格の種類、設備の区分、作業内容を照合して従事できる範囲を判断します。資格証があるという一点だけでは作業範囲を決められません。

設備や工事に関わる手続は、一つの免状ですべて終わるわけではありません。作業者の資格、工事業を営む立場の手続、設備の設置者に関わる届出等を分けて整理します。

届出・検査・従事範囲
項目要点
登録・通知一般用電気工事を行うなら登録(2以上の都道府県に営業所があれば経済産業大臣、1つなら都道府県知事)。自家用のみは通知。建設業者はみなし登録・みなし通知
主任電気工事士登録電気工事業者の一般用電気工事の営業所ごと。第一種、または免状交付後3年以上の実務経験がある第二種。通知電気工事業者は不要
器具(一般用のみの営業所)絶縁抵抗計、接地抵抗計、抵抗と交流電圧を測れる回路計
器具(自家用も行う営業所)上記+低圧検電器、高圧検電器、継電器試験装置、絶縁耐力試験装置(後の2つは必要なときに使える措置でも可)
帳簿営業所ごと。注文者、工事の種類と施工場所、施工年月日、主任電気工事士等と作業者の氏名、配線図、検査結果を記載し5年保存
標識営業所と施工場所ごとに掲示(短期間の工事でも省略不可)
作業者・材料資格のない者を作業させない。PSE表示のない電気用品を使わない
設置者(電気事業法)対象工事で工事計画の届出・使用前自主検査など

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。画面を縦線で左右に分け、左に個人の工事士と免状、右に会社と電気工事業の手続を別々に置く。左右を結ぶ矢印は描かない。
覚えること:個人の免状と会社の手続は別

個人が第一種電気工事士免状を持つことと、会社が電気工事業として必要な手続を行っていることは別です。問題の主語が「工事士」「事業者」「設置者」のどれかを丸で囲みます。

義務の対象は設備の種類や工事内容、事業の形によって異なります。誰が、何を、どこへ、いつ行うのかを四つの欄にして読み取ると混乱を減らせます。

試験合格と免状交付を同一視したり、主任技術者の制度を施工資格の代わりにしたりしないようにします。制度ごとに目的が違います。

電気工事業法と手続き

電気工事業法と手続きの図解。自家用電気工事のみを行う事業者の手続きを、左から右へ進む時間軸で示す。左に通知を入れる箱、右に工事開始を置き、通知は「開始10日前まで」と明記する。
覚えること:自家用工事のみは開始10日前までに通知

電気工事業法は、一般用電気工事を行う事業者の登録(有効期間5年)、自家用電気工事のみを行う事業者の通知(開始の10日前まで)、営業所ごとの主任電気工事士・器具・帳簿、標識などを定めます。「営業所ごとに電気主任技術者を選任する」は誤りの定番です。

工事計画の届出、使用前自主検査・使用前自己確認は電気事業法側の手続きで、対象設備・工事によって要否が異なります。免状の有無、工事業の登録・通知、設置者の手続き、完成時の検査を一つの届出にまとめません。

試験に出る

  • 作業者・電気工事業者・設置者で必要な手続の違い。
  • 個人の免状所持と、会社の事業手続は別であること。
  • 試験合格と免状交付を同一視させる選択肢。
  • 「誰が、何を、どこへ、いつ」で義務を整理する視点。
  • 主任技術者の制度を施工資格の代わりにしないこと。
  • 主任電気工事士は第一種、または第二種で免状交付後3年以上の実務経験。「第二種で2年」「認定電気工事従事者」「電気主任技術者」は誤り。
  • 一般用のみの営業所に低圧検電器は不要。自家用の営業所の絶縁耐力試験装置・継電器試験装置は、必要なときに使える措置でもよい。
  • 帳簿は5年保存(3年で廃棄は誤り)。標識は2日で終わる工事の施工場所でも掲示する。
  • 一般用電気工事の作業者は主任電気工事士の指示に従う。登録電気工事業者の代表者は電気工事士でなくてよい。

重要な言葉

従事範囲
資格や立場ごとに行える作業や必要な手続の及ぶ範囲。
免状交付
試験合格とは別の段階として免状が交付されること。
電気工事業
電気工事を行う事業。電気工事業法による登録または通知が必要。
届出
設備や工事の内容に応じて求められる手続。
主任電気工事士
登録電気工事業者の営業所で一般用電気工事の作業を管理する者。
通知電気工事業者
自家用電気工事のみを行う電気工事業者。登録ではなく、事業開始の10日前までの通知で足りる。

確認問題

確かめよう「届出が必要」という問題で最初に確かめる情報は?

届出の主体と対象。人の資格の話か、事業や設備の話かを区別します。

個人が免状を持っていれば、会社としての電気工事業の手続は不要である。

届出の要否は、届出の主体と対象によって判断する。

電気工事業者は、電気工事ごとに配線図などを記載した帳簿を、3年経ったら廃棄してよい。

問題文で「届出が必要」とあるとき、最初に確認するのは?

試験合格と免状交付の関係は?

電気工事業法で、主任電気工事士になれる者は?

電気工事業法で、一般用電気工作物のみの業務を行う営業所に備えなくてもよい器具は?

設備や工事に関わる手続は、一つの免状ですべて終わるわけではありません。作業者の、工事業を営む立場の手続、設備のに関わる届出等を分けて整理します。

個人が第一種電気工事士免状を持つことと、会社がとして必要な手続を行っていることは別です。問題の主語が「工事士」「事業者」「設置者」のどれかを丸で囲みます。

義務の対象は設備の種類や工事内容、事業の形によって異なります。誰が、何を、どこへ、いつ行うのかをにして読み取ると混乱を減らせます。

試験合格とを同一視したり、主任技術者の制度を施工資格の代わりにしたりしないようにします。制度ごとにが違います。

停電作業の手順

停電作業とは、対象設備の電源を切り、その安全な状態を作業中も維持する作業です。隔離から再投入防止までを一組で進めます。

電源を切った盤の模型でエルくんが検電器を扱い、切離し・誤送電防止・無電圧確認を区別する図。
電源の切離しだけでなく、誤送電の防止と無電圧の確認を区別して考えます。図は確認の目的を示すもので、実作業に必要な手順を網羅するものではありません。

停電作業では、電源を切る一つの操作だけでなく、作業中に安全な状態を維持する仕組みが必要です。対象範囲、電源の経路、再投入の防止を一組で考えます。

停電作業の手順
停電作業の措置目的
開路対象電路を電源から切る
施錠・通電禁止の表示・監視人誤投入を防ぐ
残留電荷の放電ケーブル・コンデンサに残る電荷による感電を防ぐ
検電停電を確認
短絡接地誤通電・混触・誘導への対策
作業指揮者の確認停電・施錠等・短絡接地を確かめてから着手を指示

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。左に常用電源(上)と予備電源(下)、右に同じ対象設備を置き、2本の配線を設備へつなぐ。常用側の遮断器だけを開いた状態にし、予備側から設備への点線矢印で供給の可能性を示す。
覚えること:片方を切るだけでは停電とは限らない

同じ設備に常用電源と予備電源がある場合、片方を切るだけでは対象が停電しているとは限りません。作業計画では図面と現物を照合し、関係する電源を特定します。

電源隔離、電圧の有無の確認、必要な残留電荷等への対策、誤送電の防止、作業範囲の管理は、それぞれ違う危険へ対応します。設備ごとに定められた手順で実施する必要があります。

「いつもこの遮断器だから」という記憶だけで対象を決めないことが重要です。変更された配線や別電源の存在があれば、前回と同じ操作でも同じ状態にはなりません。

開路・施錠・表示・指示

開路・施錠・表示・指示の図解。中央に開路した開閉器を大きく描き、下へ3本の枝を分けて「施錠」「通電禁止表示」「監視人」を横並びに置く。枝の間に「または」を入れ、作業中に選ぶ措置であって、順番ではないと示す。
覚えること:作業中は施錠か通電禁止表示か監視人

停電作業では、開路に用いた開閉器に作業中は施錠するか、通電禁止の表示をするか、監視人を置きます。電力ケーブルや電力コンデンサの残留電荷は安全に放電し、高圧・特別高圧では検電器具で停電を確認して、短絡接地器具で確実に短絡接地します。

作業指揮者は開路と施錠等の状態、短絡接地の取付けを確認してから着手を指示します。作業終了時は人員・工具の退出と短絡接地の撤去を確認した後、定めた手順で復電します。

試験に出る

  • 停電作業で必要な手順の組合せ(隔離・確認・対策・防止・管理)。
  • 常用電源と予備電源がある場合の電源特定。
  • 作業開始時の無電圧確認と、再投入防止は別であること。
  • 記憶だけに頼らず、図面と現物を照合すること。
  • 各対策が対応する危険の違い。
  • 高圧の断路器は負荷電流を遮断できないため、無負荷であることを確認してから開路する。
  • 通電前に、作業者に感電のおそれがないことと短絡接地器具を取り外したことを確認する。

重要な言葉

停電作業
対象設備の電源を切り、安全な状態を維持しながら行う作業。
電源隔離
作業対象を電源から切り離すこと。
誤送電防止
作業中の対象へ電源が再投入されないようにする対策。
作業範囲
作業の対象となる設備や区域の範囲。

確認問題

確かめよう作業開始時に無電圧なら、作業中の再投入防止は不要?

いいえ。確認した状態を維持する対策が別に必要です。

作業開始時に無電圧を確認すれば、作業中の再投入防止策は不要である。

予備電源がある設備では、片方の電源を切っても対象が停電しているとは限らない。

停電作業の手順に含まれないものは?

作業対象の電源を特定するために照合するものは?

停電作業では、電源を切る一つの操作だけでなく、作業中にを維持する仕組みが必要です。対象範囲、電源の経路、再投入の防止を一組で考えます。

同じ設備にとがある場合、片方を切るだけでは対象が停電しているとは限りません。作業計画では図面と現物を照合し、関係する電源を特定します。

、電圧の有無の確認、必要な残留電荷等への対策、誤送電の防止、作業範囲の管理は、それぞれ違う危険へ対応します。設備ごとに定められた手順で実施する必要があります。

「いつもこの遮断器だから」という記憶だけで対象を決めないことが重要です。変更された配線や別電源の存在があれば、前回と同じ操作でもにはなりません。

検電と残留電荷の確認

残留電荷とは、電源を切ったあともコンデンサなどに蓄えられたまま残る電荷のことです。電源からの供給が止まったことと、蓄えたエネルギーがないことを分けて確認します。

停電後も残る電荷に注意。電源を切り離したコンデンサの模式図に電荷の記号がまだ残る。
電源を切り離したあとも、コンデンサなどには電荷が残ることがあります。電源の切離しと残留電荷の確認は別の観点です。

電源を切ったあとも、コンデンサなどには電荷が残ることがあります。「電源から供給されていない」と「蓄えたエネルギーがない」を分けて考える必要があります。

検電と残留電荷の確認
確認項目判断
検電器電圧区分と動作を確認
別電源逆潮流・混触・誘導を考慮
残留電荷適切に放電
絶縁抵抗計検電の代用品ではない

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。左の電源と右のコンデンサを配線の切れ目で分け、電源を切り離した状態を示す。コンデンサの両端には「残留電圧の可能性」を置き、電源操作の完了と状態確認を別のものとして示す。
覚えること:所定手順で残留電荷を対策・状態確認

コンデンサを電源から切り離しても、両端に電圧が残る場面を図で想像します。外からの電流が止まっていても、内部に蓄えられたエネルギーは直ちにゼロとは限りません。

コンデンサに蓄えられるエネルギーは静電容量と電圧に関係します。設備の所定手順による残留電荷への対策と、その状態確認を停電の管理に含めます。

待ち時間を自己判断で決めたり、見た目や音がないことを無電圧の証拠にしたりしないようにします。電源操作の完了と残留電圧の確認は異なります。

検電と蓄えられた電荷

検電と蓄えられた電荷の図解。電源を切ったケーブルとコンデンサを中央に描き、検電箇所から右側の「規定の放電・短絡接地」へ矢印をつなぐ。電圧区分に合う検電器の脇に使用前後の動作確認を示し、検電だけで残留電荷への対応を終えたようには描かない。
覚えること:残留電荷は規定の放電・短絡接地

検電器は電圧区分に合うものを選び、使用前後の動作確認を行ってから対象箇所を検電します。図面上で開路していても、別電源、逆潮流、誘導などで電圧が残る可能性があります。

ケーブルやコンデンサには電源を切っても電荷が残り得るため、規定の放電・短絡接地を行います。検電は電圧の有無、絶縁抵抗測定は絶縁状態を調べる別の行為です。

試験に出る

  • 電源を切った後も残留電荷が残る部品(コンデンサ)。
  • 「電源から供給されていない」と「蓄えたエネルギーがない」の区別。
  • 残留電荷への対策と状態確認を停電の管理に含めること。
  • 見た目や音を無電圧の証拠にしないこと。
  • 静電容量と電圧が、蓄えられるエネルギーに関係すること。

重要な言葉

残留電荷
電源を切った後もコンデンサなどに蓄えられて残る電荷。
残留電圧
電源を切った後も端子などに残る電圧。
コンデンサ
エネルギーを蓄え、切り離し後も電荷が残りうる部品。
検電
電圧の有無を確認する作業。

確認問題

確かめよう電源プラグが抜けていれば、内部のすべての電圧は必ずゼロ?

いいえ。電荷を蓄える部品には残留する場合があります。

電源を切れば、コンデンサの端子電圧は直ちにゼロになる。

見た目や音のなさは、無電圧の証拠にはならない。

電源を切った後も電荷が残る可能性がある部品は?

残留電荷への対策として正しいのは?

電源を切ったあとも、などには電荷が残ることがあります。「電源から供給されていない」と「蓄えたがない」を分けて考える必要があります。

コンデンサを電源から切り離しても、両端にが残る場面を図で想像します。外からの電流が止まっていても、内部に蓄えられたエネルギーは直ちにゼロとは限りません。

コンデンサに蓄えられるエネルギーはと電圧に関係します。設備の所定手順による残留電荷への対策と、その状態確認を停電の管理に含めます。

待ち時間を自己判断で決めたり、見た目や音がないことをの証拠にしたりしないようにします。電源操作の完了との確認は異なります。

短絡接地と誤送電防止

短絡接地とは、作業対象で必要とされる場合に、誤送電や誘導などの危険に備えて行う接地です。通常運転時の保護接地とは目的が異なります。

誤送電を防ぐ。切り離された電源スイッチに鍵と大きな作業中表示。
停電作業中の誤送電を防ぐには、切り離した電源の再投入を管理します。ここでは誤送電防止の役割を示し、短絡接地の取付方法は示していません。

作業者が確認した停電状態を、別の人の操作で変えてしまわないことが重要です。誤送電防止は、作業対象の隔離を分かる形で管理し、再投入を防ぐために行います。

短絡接地と誤送電防止
接地・確認の対象目的・確認内容
常設接地外箱等の保護
短絡接地停電作業中の誤通電・誘導に備える
復電前人員・工具・接地器具を確認
器具電路条件に合う定格を選ぶ

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。左に停止した対象設備、右に操作盤を置き、間を「連絡」の双方向矢印で結ぶ。操作盤には施錠と作業中表示を別々に描き、対象と状態を共有する関係を示す。
覚えること:設備に応じ施錠・表示・連絡で共有

設備を停止した担当者と操作盤を扱う担当者が別の場合、口頭で「切った」と伝えるだけでは行き違いが起きます。設備に応じた施錠・表示・連絡体制で対象と状態を共有します。

短絡接地は、対象設備で必要とされる場合に誤送電や誘導などの危険へ備える措置です。通常運転時の保護接地と目的が違い、確認された手順と管理が必要です。

作業中表示を付ければ他の安全確認は不要になる、という意味ではありません。表示、隔離、無電圧の確認などは別々の役割を担います。

短絡接地の目的と撤去

短絡接地の目的と撤去の図解。左に「作業者退避」「工具退避」の確認欄、中央に電路と短絡接地、右に復電用の開閉器を置く。退避確認から接地の撤去確認を経て復電へ進む矢印を描き、確認前の投入には矢印をつなげない。
覚えること:退避確認・短絡接地撤去確認後に復電

高圧・特別高圧の停電作業で短絡接地を設けるのは、作業中の誤送電や他の電路からの誘導・混触で危険な電位が生じるのを防ぐためです。接地器具は規定の定格と接続手順を守り、作業範囲から見える位置を含めて計画します。

復電前には作業者と工具の退避を確認し、短絡接地を撤去したことを確認します。接地を残したまま投入すると短絡事故になります。機器外箱の常設接地と作業中の短絡接地は目的と取付期間が違います。

試験に出る

  • 誤送電防止の目的と、施錠・表示・連絡体制による管理。
  • 短絡接地と保護接地の目的の違い。
  • 作業中表示を付けただけで他の確認を省略できないこと。
  • 担当者が別の場合の状態共有の重要性。
  • 短絡接地が必要とされる場合と確認手順。

重要な言葉

短絡接地
必要とされる場合に、誤送電や誘導などの危険へ備えて行う接地。
誤送電防止
作業対象へ電源が再投入されないようにする対策。
作業中表示
作業中であることを示し、対象と状態を共有する表示。
保護接地
通常運転時などに感電の危険を減らすための接地。

確認問題

確かめよう誤送電防止は作業者一人の注意だけで完結する?

いいえ。操作に関わる人と設備の状態を共有し、再投入を管理します。

短絡接地は、通常運転時の保護接地と同じ目的である。

誤送電防止には、施錠や表示などで対象と状態を共有することが含まれる。

短絡接地の目的は?

誤送電防止で有効なのは?

作業者が確認した停電状態を、別の人の操作で変えてしまわないことが重要です。は、作業対象の隔離を分かる形で管理し、再投入を防ぐために行います。

設備を停止した担当者と操作盤を扱う担当者が別の場合、口頭で「切った」と伝えるだけでは行き違いが起きます。設備に応じた・表示・連絡体制で対象と状態を共有します。

は、対象設備で必要とされる場合に誤送電やなどの危険へ備える措置です。通常運転時の保護接地と目的が違い、確認された手順と管理が必要です。

作業中表示を付ければ他の安全確認は不要になる、という意味ではありません。表示、隔離、無電圧の確認などはを担います。

絶縁用保護具と防具

絶縁用保護具とは、作業者を感電から守るために身に着ける、対象電圧に適合した器具です。防具は充電部などを覆って接触を防ぐものを指します。

保護具は状態も確認する。絶縁手袋、ヘルメット、防護具を三つの大きいカードで示す。
保護具は用途に合う種類を選ぶとともに、傷や劣化などの状態も確認します。装着するだけで設備条件や作業方法の確認が不要になるわけではありません。

保護具は作業者を守るため、対象の電圧や危険に適合したものを選びます。手袋という外形が同じでも、一般の作業手袋と絶縁用保護具は同じ性能ではありません。

絶縁用保護具と防具
器具・管理内容
絶縁用保護具作業者が身に着ける
絶縁用防具充電部等を覆う
活線作業用器具絶縁して離れて操作
定期自主検査6か月以内ごとに1回、絶縁性能を検査し記録を3年保存
特別教育高圧・低圧の充電電路を扱う業務の前に受ける

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。上部を縦線で左右に仕切り、左に「用途への適合」、右に「使用前の状態確認」を置く。両側から中央下の1枚の絶縁用手袋へ矢印を向け、右側の矢印は手袋の傷に向ける。
覚えること:用途適合と使用前の状態を別々に確認

絶縁用の手袋に傷や劣化があれば、表示上は適合する製品でも期待した保護性能を保てないことがあります。用途への適合と、使用前の状態確認を別々に考えます。

保護具は人が身に着けるもの、防具は充電部などを覆って接触を防ぐものとして役割を整理します。保管・点検・必要な試験も、性能を維持するための管理です。

保護具を着ければ、停電や隔離、作業範囲の管理が不要になるわけではありません。設備の状態を安全にする対策を置き換えるものではありません。

保護具・防具・活線作業用器具

保護具・防具・活線作業用器具の図解。1つの作業場面で、左のエルくんの手元に絶縁用保護具、右の充電部にそれを覆う絶縁用防具を配置する。エルくんから充電部へ伸びる絶縁操作棒を描き、「着用」「覆う」「離れて作業」の対応を短い矢印で示す。
覚えること:保護具着用・防具で覆う・器具で離れて作業

絶縁用保護具(絶縁用ゴム手袋など)は作業者が着用し、絶縁用防具は充電部を覆い、活線作業用器具は絶縁操作棒などで離れた位置から作業するものです。高圧活線作業では、保護具の着用と防具の装着、活線作業用器具、活線作業用装置のいずれかの措置をとります。

保護具を着けても停電・検電は省けません。絶縁用保護具などは6か月以内ごとに1回、絶縁性能の定期自主検査を行い、記録を3年保存します。高圧の充電電路の点検・修理・操作や、低圧の充電電路の敷設・修理の業務には特別教育が必要です。

試験に出る

  • 絶縁用保護具と一般の作業手袋の違い。
  • 保護具(身に着ける)と防具(覆う)の役割の整理。
  • 定格への適合と使用前の状態確認は別であること。
  • 保護具を着けても、停電・隔離・作業範囲の管理は不要にならないこと。
  • 保管・点検・試験による性能維持。
  • 絶縁用保護具などの定期自主検査は6か月以内ごとに1回(記録は3年保存)。
  • 高圧活線作業は、保護具+防具、活線作業用器具、活線作業用装置のいずれかで行う。

重要な言葉

絶縁用保護具
作業者が身に着け、感電から守るための器具。
絶縁用防具
充電部などを覆って接触を防ぐ器具。
活線作業用器具
絶縁操作棒など、充電部から離れた位置で操作するための絶縁された器具。
定期自主検査
事業者が絶縁用保護具などの絶縁性能を6か月以内ごとに確かめる検査。

確認問題

確かめよう適合する定格が印刷されていれば破損品も使える?

いいえ。定格への適合と現物の健全性が両方必要です。

外形が同じ手袋なら、一般の作業手袋と絶縁用保護具は同じ性能である。

絶縁用保護具は定格に適合していても、使用前に状態を確認する必要がある。

人が身に着けて危険から身を守るものは?

保護具を着用すれば不要になるものは?

絶縁用保護具の絶縁性能について、定期自主検査を行う周期は?

は作業者を守るため、対象の電圧や危険に適合したものを選びます。手袋という外形が同じでも、一般の作業手袋と絶縁用保護具は同じではありません。

絶縁用の手袋に傷や劣化があれば、表示上は適合する製品でも期待したを保てないことがあります。用途への適合と、使用前のを別々に考えます。

保護具は人が身に着けるもの、は充電部などを覆って接触を防ぐものとして役割を整理します。保管・点検・必要な試験も、性能を維持するための管理です。

保護具を着ければ、停電や隔離、作業範囲の管理が不要になるわけではありません。設備の状態を安全にする対策をものではありません。

感電防止と充電部接近

接近限界とは、充電部に人が近づいてよい限界の距離です。電圧区分や作業条件に応じて、接触だけでなく接近による感電も防ぎます。

エルくんが充電部の周囲へ柵を配置し、距離を確保して立入りを管理する図。
充電部への接近を防ぐには、距離の確保と区域の管理を考えます。保護具の着用だけで接近条件を満たせると判断しないようにします。

充電部の危険は直接触れる場合だけではありません。電圧や作業条件によっては接近による危険もあるため、設備を隔て、必要な距離と作業範囲を管理します。

感電防止と充電部接近
危険・作業対策の考え方
直接接触充電部への接触を防ぐ
間接接触故障した外箱の電位上昇へ対応
近接作業人と工具の可動範囲を考慮
湿潤絶縁状態と保護具を厳しく確認
高圧活線近接作業頭上30cm以内、躯側・足下60cm以内なら絶縁用防具を装着

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。左下のエルくんから右上の充電部へ長い工具を斜めに伸ばし、体は離れていても工具の先端が近づく配置にする。先端の動きを曲線矢印で示し、仕切りは描かず、充電部との間に隙間を残す。
覚えること:体だけでなく物の可動範囲も確認

長い工具や材料を持つと、体は離れていても先端が充電部へ近づくことがあります。作業者の立ち位置だけでなく、扱う物の可動範囲まで図に描いて考えます。

隔壁や防具、立入管理、電圧区分に応じた距離の確保は、偶発的な接触や接近を防ぐための対策です。実際の距離条件は対象設備と作業の規定に従います。

絶縁手袋を着けているから、どんな充電部へでも近づいてよいわけではありません。保護具の適合と設備との距離は別の管理です。

直接・間接接触を分ける

直接・間接接触を分けるの図解。中央の充電部から左右に2本の経路を分ける。左は充電部への直接接触を遮へい板で防ぎ、右は絶縁故障で充電された金属ケースへの間接接触を示し、ケースからの外箱接地と漏電・地絡保護による速やかな遮断を併記する。
覚えること:外箱接地+漏電・地絡保護で速やかに遮断

充電部への直接接触には離隔・絶縁・遮へい・停電が対策です。絶縁故障で金属ケースが充電される間接接触には、外箱接地と漏電・地絡保護による速やかな遮断を組み合わせます。

高圧の充電電路に頭上30cm以内、躯側・足下60cm以内まで近づく電気工事では、充電電路に絶縁用防具を装着します(保護具で覆われていない部分が接近しない場合を除く)。工具や材料の動く範囲も含めて判断し、濡れた床や手袋の損傷にも注意します。

試験に出る

  • 充電部への危険は、接触だけでなく接近にもあること。
  • 長い工具・材料の可動範囲まで考慮すること。
  • 隔壁・防具・立入管理・距離確保の組合せ。
  • 保護具の適合と距離の管理は別であること。
  • 電圧区分に応じた距離条件。
  • 高圧活線近接作業の距離:頭上30cm以内、躯側・足下60cm以内に近づくおそれがあれば絶縁用防具を装着する。

重要な言葉

充電部
電圧がかかっている導体やその部分。
接近限界
充電部に人が近づいてよい限界の距離。
立入管理
危険な区域への立ち入りを管理すること。
感電防止
接触や接近による感電を防ぐこと。

確認問題

確かめよう体が安全範囲内なら長い金属材の先端は気にしなくてよい?

いいえ。材料の届く範囲も接近の危険に含めます。

絶縁手袋を着けていれば、充電部にいくら近づいてもよい。

長い工具の先端が充電部に近づく場合も、接近の危険に含まれる。

充電部の危険として正しいのは?

接近を防ぐ対策に含まれないものは?

の危険は直接触れる場合だけではありません。電圧や作業条件によってはによる危険もあるため、設備を隔て、必要な距離と作業範囲を管理します。

長い工具や材料を持つと、体は離れていても先端が充電部へ近づくことがあります。作業者の立ち位置だけでなく、扱う物のまで図に描いて考えます。

や防具、立入管理、電圧区分に応じた距離の確保は、偶発的な接触や接近を防ぐための対策です。実際の距離条件は対象設備と作業の規定に従います。

絶縁手袋を着けているから、どんな充電部へでも近づいてよいわけではありません。と設備との距離は別の管理です。

墜落防止と高所作業

墜落防止とは、高所作業で安定した作業場所を確保し、墜落や落下の危険を防ぐための措置です。感電対策とは別の危険として管理します。

高所作業は墜落防止を考える。安定した作業床と手すりのある高所作業環境を概念図で描く。
高所では作業床の状態や墜落防止を作業前に確認します。電気の危険とは別に、高さから生じる危険も整理します。

高所の電気工事には、感電だけでなく墜落や物の落下の危険があります。電源の状態を管理しても、足場や作業姿勢の危険は別に残ると考えます。

墜落防止と高所作業
危険・作業主な対策
墜落作業床・墜落制止用器具
落下物工具・材料の保持
高所作業車地盤・障害物・架空線を確認
高圧引込感電と墜落を同時に評価

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。中央のエルくんを安定した作業床の上に置き、周囲の防護、使用器具、床の下方をそれぞれ引き出し線で示す。器具には「適合・正常」、下方には「立入り確認」を添え、すべて作業前に確認する関係を示す。
覚えること:安定作業床+必要な保護+適合・正常な器具

両手で工具を使う場面では、足元が不安定だと小さな力でも姿勢が崩れます。作業床、周囲の防護、使用器具、下方への立入りなどを作業前に確認します。

墜落防止は安定した作業場所を確保し、必要な保護措置を組み合わせる考え方です。使用する墜落制止用器具等も作業条件に適合し、正常な状態である必要があります。

慣れている場所なら対策を省けるという理解は誤りです。設備の配置や天候、扱う材料が変われば、前回と同じ場所でも危険の条件は変わります。

墜落・落下物を防ぐ

墜落・落下物を防ぐの図解。中央に一つの足場を大きく描き、上のエルくんの墜落制止用器具から、作業床・手すり、足場の安定、支持点の健全性へ確認の矢印を伸ばす。場面を仕切らず、保護具だけでは作業場所の安全を確認できない関係を示す。
覚えること:保護具だけでなく作業位置・支持点も確認

柱上・脚立・足場・高所作業車では墜落制止用器具、足場の安定、作業床・手すり、工具の落下防止を確認します。高圧引込線の施工では感電と墜落の双方を作業計画に入れます。

天候や地面の状態、車両との接触、架空線との離隔も確認します。保護具を装着しただけで作業場所が安全になるわけではなく、作業位置と支持点の健全性が必要です。

試験に出る

  • 高所作業では、感電と墜落を別の危険として扱うこと。
  • 作業床・周囲の防護・下方への立入りなどの確認。
  • 墜落制止用器具の作業条件への適合と状態。
  • 慣れた場所でも対策を省けないこと。
  • 停電確認だけでは墜落・落下の対策にならないこと。

重要な言葉

墜落防止
高所作業で墜落や落下の危険を防ぐための措置。
高所作業
墜落や落下の危険を伴う高さでの作業。
作業床
作業者が安定して作業するための床。
墜落制止用器具
作業条件に適合し正常な状態で使用する、墜落を防ぐ器具。

確認問題

確かめよう停電を確認すれば高所作業の危険も解消する?

いいえ。墜落や落下は別の原因なので別の対策が必要です。

停電を確認すれば、高所作業の墜落の危険も解消する。

墜落制止用器具は、作業条件に適合し正常な状態で使用する必要がある。

高所作業で、感電とは別に管理すべき危険は?

慣れた場所での作業について正しいのは?

高所の電気工事には、感電だけでなくや物の落下の危険があります。電源の状態を管理しても、足場や作業姿勢の危険は別に残ると考えます。

両手で工具を使う場面では、足元が不安定だと小さな力でも姿勢が崩れます。、周囲の防護、使用器具、下方への立入りなどを作業前に確認します。

墜落防止は安定した作業場所を確保し、必要な保護措置を組み合わせる考え方です。使用する等も作業条件に適合し、正常な状態である必要があります。

慣れている場所なら対策を省けるという理解は誤りです。設備の配置や、扱う材料が変われば、前回と同じ場所でも危険の条件は変わります。

災害防止と作業前確認

作業前確認とは、作業を始める前に場所・設備・人の動きを確かめ、危険ごとの対策を組み立てる活動です。危険予知を、具体的な原因と対策に結びつけます。

作業前に危険を見つける。作業範囲の図面に水気・高所・充電部の三つの大きな危険アイコン。
場所の条件、設備の状態、作業内容から危険を先に洗い出します。水気・高所・充電部など、異なる原因を一つずつ確認します。

作業を始めてから危険に気付くより、場所・設備・人の動きを先に確認するほうが対策を組み立てやすくなります。危険予知は「気を付ける」で終わらせず原因を具体化することです。

災害防止と作業前確認
確認項目内容
作業範囲回路と停電範囲を特定
人資格・指揮・連絡を確認
設備別電源と誤送電を確認
異常時作業停止・通報・安全な救護

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。正方形の上半分に、水気のある場所、長い金属材の可動範囲、近くの充電部を一つの作業場所として描く。各危険から下半分の作業前確認シートの別々の欄へ矢印を引き、欄ごとに対策と確認担当を決める流れを示す。
覚えること:危険ごとに対策と確認担当を決める

水気のある場所で長い金属材を扱い、近くに充電部がある例なら、水気、材料の可動範囲、充電部への接近を別々に洗い出します。一つの保護具だけで全部解決するとは考えません。

対象設備、周囲の環境、作業方法、関係者の役割を確認し、危険ごとに対策と確認担当を決めます。条件が変わったら計画を見直すことも作業管理の一部です。

「いつもの作業」という言葉は安全確認の代わりになりません。別電源の追加や通路の変更など、小さな差が危険の経路を変えることがあります。

危険予知と役割分担

危険予知と役割分担の図解。正方形の中央に「同じ設備」、左右に「自班」「他班」を配置する。設備には施錠と表示をまとめて描き、両班の間を双方向の「連絡」矢印で結んで、三つを統一する関係を示す。
覚えること:同じ設備で他班も作業するなら施錠・表示・連絡を統一

作業前に対象回路・図面・電圧、停電範囲、別電源、作業者の資格、使用工具、保護具、指揮者と連絡方法を確認します。施工中に条件が変われば作業を止め、電源や保護範囲を再確認します。

同じ設備で他班が作業する場合は施錠・表示・連絡を統一します。事故時の通報と救護を準備し、感電者へ直接触れる前に電源を遮断します。

試験に出る

  • 作業前確認の目的と、危険予知の具体化。
  • 複数の危険を別々に洗い出すこと。
  • 危険ごとに対策と確認担当を決めること。
  • 条件が変わったときの作業計画の見直し。
  • 「いつもの作業」に頼らないこと。

重要な言葉

作業前確認
作業前に場所・設備・人の動きを確かめ、対策を組み立てること。
危険予知
危険を予想し、原因と対策を具体化すること。
作業計画
作業方法や役割、対策を定めた計画。
災害防止
作業に伴う災害を防ぐこと。

確認問題

確かめよう「感電に注意」とだけ書くより具体的な確認は?

対象の電源経路と作業範囲を図面・現物で照合することです。

危険予知は「気を付ける」と唱えるだけで十分である。

条件が変わったときは、作業計画を見直すことがある。

作業前確認で行うこととして適切なのは?

「いつもの作業」という判断の問題点は?

作業を始めてから危険に気付くより、場所・設備・人の動きを先に確認するほうが対策を組み立てやすくなります。は「気を付ける」で終わらせずすることです。

水気のある場所で長い金属材を扱い、近くにがある例なら、水気、材料の可動範囲、充電部への接近を別々に洗い出します。一つのだけで全部解決するとは考えません。

対象設備、周囲の環境、作業方法、関係者の役割を確認し、危険ごとに対策とを決めます。条件が変わったら計画を見直すこともの一部です。

「いつもの作業」という言葉は安全確認の代わりになりません。別電源の追加や通路の変更など、小さな差がを変えることがあります。

火災・短絡事故の防止

電気火災とは、配線や接続部の異常発熱などによって起こる火災です。感電とは発生の経路が異なるため、原因ごとに対策を分けて考えます。

上段は負荷を通る通常回路、下段は低抵抗の短絡回路として、流れる電流の違いを比較する図。
短絡では抵抗の小さい経路に大きな短絡電流が流れます。通常の負荷を通る回路と比べて考えましょう。この図は短絡の原理を示し、保護機器の結線や動作を示すものではありません。

感電と電気火災はどちらも電気の事故ですが、同じ一つの現象ではありません。人体へ電流が流れる経路と、配線や接続部が異常に発熱する経路を分けて考えます。

火災・短絡事故の防止
事故の種類内容
短絡相間・極間の低抵抗事故
地絡電路から大地側への事故
過負荷許容を超える負荷電流の継続
接続部緩み・圧着不良による局所発熱

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。中央の緩んだ接続部から右へ「抵抗増」→「局所発熱」の矢印をつなぐ。下段は仕切りで分け、回路全体の電流が過大でなく遮断器も落ちていない状態を示す。
覚えること:遮断器が落ちなくても局所発熱する

金属ケースへの漏電は接触による感電の危険につながります。一方、接続が緩んで抵抗が増えた部分は、回路全体の電流が過大でなくても局所的に発熱することがあります。

絶縁・接地・保護装置・適切な接続・点検は、それぞれ異なる原因へ対応します。I²Rの関係を思い出すと、電流と抵抗の両方が発熱に影響すると説明できます。

遮断器が落ちていないから異常発熱はない、という判断は誤りです。保護装置が検知する条件と、すべての事故原因が一致するわけではありません。

短絡・地絡・過熱を防ぐ

短絡・地絡・過熱を防ぐの図解。中央に一本の電路を横向きに描き、左に「回路電流は定格内」の表示、右に緩い端子とその周囲の局所発熱を大きく示す。電流の矢印は電路に沿わせ、下部の「覚えること」とは線で仕切る。
覚えること:定格内でも緩い端子は局所発熱

短絡には相間・極間の接触、地絡には電路と大地側の接触が関わり、過負荷は正常経路の電流が許容を超えて続く状態です。電線の許容電流と遮断器の定格・遮断容量を合わせ、接続箇所は指定トルクや圧着条件を守ります。

緩い端子は回路全体の電流が定格内でも局所的に発熱し得ます。絶縁損傷、水分、粉じん、可燃物との距離も確認します。施工後の絶縁・導通・保護動作試験と定期点検を事故防止につなげます。

試験に出る

  • 感電と電気火災の発生経路の違い。
  • 接触抵抗の増加による局所的な発熱。
  • 絶縁・接地・保護装置・適切な接続・点検が対応する原因。
  • I²Rの関係と発熱への影響。
  • 遮断器が落ちていないことが安全の証拠にならないこと。

重要な言葉

電気火災
配線や接続部の異常発熱などによって起こる火災。
接触抵抗
接続部の接触状態によって生じる抵抗。
過電流
回路に許容を超えて流れる電流。
短絡
絶縁が失われて回路が直接つながる異常。

確認問題

確かめよう接続部が熱くなる原因は過大な電流だけ?

いいえ。接触抵抗の増加でも同じ電流で発熱が大きくなります。

遮断器が落ちていなければ、異常発熱は起きていないと判断できる。

接続抵抗が増えると、同じ電流でも発熱が大きくなることがある。

接続部が熱くなる原因として正しいのは?

発熱に関係する関係式は?

感電と電気火災はどちらも電気の事故ですが、同じ一つの現象ではありません。人体へ電流が流れると、配線や接続部が異常にする経路を分けて考えます。

金属ケースへの漏電は接触による感電の危険につながります。一方、接続が緩んでが増えた部分は、回路全体の電流が過大でなくても局所的に発熱することがあります。

・接地・保護装置・適切な接続・点検は、それぞれ異なる原因へ対応します。の関係を思い出すと、電流と抵抗の両方が発熱に影響すると説明できます。

遮断器が落ちていないから異常発熱はない、という判断は誤りです。が検知する条件と、すべての事故原因が一致するわけではありません。

覚えるポイント

  • 試験合格、免状交付、個々の作業に必要な従事資格は同じ段階ではありません。
  • 事業用電気工作物では、設備を技術基準に適合させて維持することや、適用される保安規程・主任技術者等の制度が関係します。
  • 省令の要求と、適合する具体例などを示す技術基準の解釈は位置付けが異なります。
  • 対象の電気用品には法令に基づく表示等の制度があります。
  • 設置者の保安責任と、主任技術者が担う保安監督の役割を区別します。
  • 義務の対象は設備の種類や工事内容、事業の形によって異なります。
  • 隔離、電圧の有無の確認、必要な残留電荷等への対策、誤送電の防止、作業範囲の管理は、それぞれ違う危険へ対応します。
  • コンデンサに蓄えられるエネルギーは静電容量と電圧に関係します。
  • 短絡接地は、対象設備で必要とされる場合に誤送電や誘導などの危険へ備える措置です。
  • 保護具は人が身に着けるもの、防具は充電部などを覆って接触を防ぐものとして役割を整理します。
  • 隔壁や防具、立入管理、電圧区分に応じた距離の確保は、偶発的な接触や接近を防ぐための対策です。
  • 墜落防止は安定した作業場所を確保し、必要な保護措置を組み合わせる考え方です。
  • 対象設備、周囲の環境、作業方法、関係者の役割を確認し、危険ごとに対策と確認担当を決めます。
  • 絶縁・接地・保護装置・適切な接続・点検は、それぞれ異なる原因へ対応します。
  • 第一種の定期講習は免状交付日から5年以内ごと。ネオン工事・非常用予備発電装置工事は特種電気工事資格者。
  • 電気工事業法:主任電気工事士は第一種か実務3年以上の第二種、帳簿は5年保存、標識は営業所と施工場所に掲示。
  • 特定電気用品はひし形(◇PSE)、それ以外は丸形(○PSE)。表示のない電気用品は工事に使えない。
  • 絶縁用保護具などの定期自主検査は6か月以内ごと。停電作業は施錠等・放電・検電・短絡接地をそろえる。

出典・参考資料

試験の公式案内と、この記事の参考にした学習資料です。

編集:Pinternet Works · 更新日:

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