スター結線とデルタ結線とは
スター結線とデルタ結線は、三相負荷の三つの要素をY字または三角につなぐ方式で、線の値と相の値の関係が異なります。

三相回路では、負荷の一相にかかる電圧と電源線間の電圧が同じとは限りません。スター結線とデルタ結線の違いは、負荷三つのつなぎ方を描くと理解できます。
| 量・方式 | 式・判断 |
|---|---|
| Y結線 | V線=√3V相、I線=I相 |
| Δ結線 | V線=V相、I線=√3I相 |
| Δ→Y変換(平衡) | 各相インピーダンス×1/3 |
| V結線の出力 | √3×変圧器1台の容量 |
| V結線の利用率 | √3/2≒0.866(Δ結線3台の約57.7%の出力) |
| 相順の逆転 | 3線のうち任意の2線を入れ替える |
基本の仕組み

平衡スター結線では線間電圧200Vに対し相電圧は200/√3Vです。平衡デルタ結線では各負荷が線間につながるので相電圧は200Vになります。
スターでは線電流と相電流が同じ、デルタでは線電流が相電流の√3倍です。電圧か電流か、線の値か相の値かを二軸で整理します。
Y・Δ結線と回転方向

Y結線は線間電圧=√3×相電圧、線電流=相電流です。Δ結線は線間電圧=相電圧、線電流=√3×相電流です。各相に同じインピーダンスZをつなぐ場合も、結線が変わると相に加わる電圧と線電流が変わります。
三相の相順はR-S-Tなど位相の現れる順序で、任意の2線を入れ替えると逆になります。誘導電動機では回転方向の確認に関係し、検相器を使います。電圧値が正常でも相順が違えば回転方向が逆になり得ます。
同じ線間200V、各相10ΩならY結線の線電流は約11.55A、Δ結線は相電流20A・線電流約34.6Aで、Δの線電流と電力はYの3倍です。平衡負荷のΔ→Y変換では各相インピーダンスを1/3にします。
確認

相順は三相の位相が現れる順番で、モーターの回転方向にも関係します。相順の確認と、電圧の大きさが合っているかの確認は別です。
試験に出る
- スターは線間電圧=√3×相電圧、線電流=相電流。
- デルタは線間電圧=相電圧、線電流=√3×相電流。
- 線の値と相の値を区別する。
- 相順はモーターの回転方向に関係する。
- 相順の確認と電圧の大きさの確認は別である。
- 平衡負荷のΔ→Y変換は各相インピーダンスを1/3、Y→Δ変換は3倍にする。
- 同じインピーダンスをΔ結線にすると、Y結線に比べて線電流と消費電力が3倍になる。
- V結線の三相出力は変圧器1台の容量の√3倍。利用率は√3/2≒0.866、Δ結線(3台)の出力の約57.7%。
重要な言葉
- スター結線
- 負荷をY字につなぐ方式。線間電圧=√3×相電圧。
- デルタ結線
- 負荷を三角につなぐ方式。線電流=√3×相電流。
- 相順
- 三相の位相が現れる順番。モーターの回転方向に関係する。
- V結線
- 単相変圧器2台で三相電力を供給する結線。出力は1台の容量の√3倍に限られる。
確認問題
確かめよう平衡スターで相電流が5Aなら線電流は?
5A。√3を掛けるのはこの関係ではありません。
平衡スター結線では、線電流と相電流の大きさは等しい。
平衡デルタ結線では、線間電圧は相電圧の√3倍である。
平衡デルタ結線で相電流が5Aのとき、線電流は?
容量10kV・Aの単相変圧器2台をV結線したとき、供給できる三相負荷の最大容量はおよそ?
三相回路では、負荷の一相にかかる電圧と電源線間の電圧が同じとは限りません。との違いは、負荷三つのつなぎ方を描くと理解できます。
平衡スター結線では線間電圧200Vに対しは200/√3Vです。平衡デルタ結線では各負荷が線間につながるので相電圧はになります。
スターでは線電流とが同じ、デルタでは線電流が相電流のです。電圧か電流か、線の値か相の値かを二軸で整理します。
は三相の位相が現れる順番で、モーターの回転方向にも関係します。相順の確認と、電圧の大きさが合っているかの確認は別です。
出典・参考資料
試験の公式案内と、この記事の参考にした学習資料です。
- 電気技術者試験センター:第一種 ↗
- 電気技術者試験センター:第二種 ↗
- 学科問題・解答と使用条件 ↗
- 電気技術者試験センター:第一種の学科出題範囲・受電設備の範囲 ↗
- 日本電気技術者協会:需要率・不等率・負荷率の定義 ↗
- 電気技術者試験センター:第一種学科・電気応用の出題範囲 ↗
- 電気技術者試験センター:令和8年度第一種電気工事士上期学科試験(出題例)問題 ↗(問1〜9、問11〜12)
- 電気技術者試験センター:令和8年度第一種電気工事士上期学科試験(出題例)解答 ↗
編集:Pinternet Works · 更新日:
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