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電気工事士試験 · 学習ガイド

避雷器・進相コンデンサ・接地

避雷器と進相コンデンサとは

避雷器と進相コンデンサは、それぞれ過電圧保護と力率改善を担う、目的の異なる受電設備の機器です。

設備ごとに守る対象が違う。左右対比。
避雷器は過電圧対策、進相コンデンサは力率改善を担います。異なる目的の設備なので、同じ保護装置として扱わず役割を分けます。

避雷器と進相コンデンサは同じ受電設備にあっても、対処する問題が違います。雷などの過電圧への対策と、交流負荷の力率改善を別の目的として整理します。

避雷器・進相コンデンサ・接地
機器・条件役割・判断
LA異常電圧を制限しサージを大地へ流す。A種接地
SC遅れ無効電力を補償し力率を改善
SRSC容量の6%。高調波拡大・突入電流を抑制
放電コイル・放電抵抗SC開放後の残留電荷を放電
接地感電・電位上昇・混触対策
避雷器・進相コンデンサ・接地
高圧ケーブルの項目要点
CVT単心CVケーブル3本をより合わせたトリプレックス形
遮へい層銅テープで電界を整え、片端で接地する
ストレスコーン遮へい層端部の電位傾度を緩和する
水トリー架橋ポリエチレン絶縁体に生じる樹枝状の劣化

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。中央に電源から誘導性負荷へ向かう回路を描き、その下に進相コンデンサを配置する。コンデンサから無効電力へ補う向きの矢印を描き、電源から流れる電流には下向きの小さな矢印を添えて、電流が減る関係を示す。
覚えること:必要量と設備条件を確認して補償

落雷等による一時的な高電圧から機器を守る場面は避雷器、誘導性負荷の無効電力を補って電源から流れる電流を減らす場面は進相コンデンサに対応します。

避雷器はサージに対する保護を担い、接地との関係も重要です。コンデンサによる力率改善は電圧・電流の位相関係に関わり、同じ保護原理ではありません。

コンデンサを多く付けるほど常によいわけではありません。過補償や高調波などの条件もあるため、必要量と設備条件を確認します。

雷・力率・接地の別目的

雷・力率・接地の別目的の図解。中央上の「雷などの異常電圧」から避雷器(LA)へ矢印を向け、LAの横に電圧を制限する作用を示す。LAから下の「A種接地・大地」へサージ電流の矢印を伸ばし、電圧の制限と電流の行き先を区別する。
覚えること:LAは異常電圧を制限しサージを大地へ

避雷器(LA)は雷などの異常電圧を制限し、サージ電流を大地へ流します。接地はA種接地工事です。進相コンデンサ(SC)は誘導性負荷の遅れ無効電力を補い、線路電流を減らします。直列リアクトル(SR)はコンデンサ容量の6%が標準で、高調波の拡大と投入時の突入電流を抑えます。

SCには開放後の残留電荷を放電する放電コイルや放電抵抗を設けます。接地は、機器外箱の接地と高低圧混触に備える変圧器のB種接地とで目的が異なります。LA・SC・SR・接地は同じ「保護機器」として一括りにせず、作用する異常の種類で区別します。

試験に出る

  • 避雷器(LA)は雷などの過電圧・サージから機器を保護し、A種接地工事を施す。
  • 高圧架空電線路から受電する受電電力500kW以上の需要場所の引込口には避雷器を施設する。
  • 進相コンデンサ(SC)は誘導性負荷の力率改善に使う。
  • 直列リアクトル(SR)の容量はコンデンサ容量の6%が標準(第5高調波対策)。
  • 残留電荷の放電は放電コイル・放電抵抗の役割で、SRの役割ではない。
  • 高圧CVTは単心CVケーブル3本をより合わせたもの。水トリーは架橋ポリエチレン絶縁体に生じる。
  • 過電圧保護と力率改善は目的が異なる。

重要な言葉

避雷器
雷などの過電圧から機器を保護する機器。
進相コンデンサ
無効電力を補い力率を改善する機器。
力率改善
遅れ力率を改善し、電源から流れる電流を減らすこと。
過電圧
雷などで平常より高くなる電圧。
直列リアクトル
SR。進相コンデンサに直列に入れ、高調波の拡大と投入時の突入電流を抑える。容量はコンデンサの6%が標準。
放電コイル
進相コンデンサを回路から開放した後の残留電荷を放電する装置。放電抵抗を内蔵する方式もある。
水トリー
CVケーブルの架橋ポリエチレン絶縁体に、水分と電界によって生じる樹枝状の劣化。

確認問題

確かめよう力率が悪い設備に避雷器を追加すると改善する?

いいえ。過電圧保護と力率改善は役割が異なります。

進相コンデンサは、力率改善のために用いられる。

避雷器を追加すれば、力率の悪い設備の力率が改善する。

直列リアクトルの主な役割は、コンデンサ開放後の残留電荷を放電することである。

進相コンデンサの主な目的は?

高圧進相コンデンサに設ける直列リアクトルの容量として標準的なものは?

とは同じ受電設備にあっても、対処する問題が違います。雷などの過電圧への対策と、交流負荷の力率改善を別の目的として整理します。

落雷等による一時的なから機器を守る場面は避雷器、誘導性負荷のを補って電源から流れる電流を減らす場面は進相コンデンサに対応します。

避雷器はに対する保護を担い、との関係も重要です。コンデンサによる力率改善は電圧・電流の位相関係に関わり、同じ保護原理ではありません。

コンデンサを多く付けるほど常によいわけではありません。やなどの条件もあるため、必要量と設備条件を確認します。

出典・参考資料

試験の公式案内と、この記事の参考にした学習資料です。

編集:Pinternet Works · 更新日:

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