本文へ移動

登録販売者試験 · 学習ガイド

主な医薬品(主な医薬品とその作用)

代表的な薬の作用を、対象器官、成分、使用者条件、注意点で比較します。禁煙補助、鉄・ビタミン、漢方、衛生用薬と検査は独立した節で学びます。

仕組みを理解する

精神神経に作用する薬

精神神経に作用する薬とは、熱や痛みをやわらげる解熱鎮痛薬、眠気を促す睡眠改善薬、吐き気を抑える乗物酔い防止薬など、精神や神経に関わる症状に使う一般用医薬品のまとまりです。同じ成分が他の薬と重なると副作用が強まり得るため、複合薬やかぜ薬との重複を確認します。

エルくんが説明する図解。かぜ薬には、解熱・鎮痛や鼻症状など異なる目的の成分が配合されることを整理した図。
かぜ薬には、解熱・鎮痛や鼻症状など異なる目的の成分が配合されることを整理した図。

熱や痛みをやわらげる薬でも、含まれる成分によって働きや注意点は違います。商品名ではなく、成分と使う人の条件を対応させて見ます。

精神神経に作用する薬
分類・成分働きと注意
かぜ薬複数症状の緩和。原因ウイルスの除去ではない
解熱鎮痛薬熱・痛みと胃・年齢等の注意
睡眠改善薬一時的な不眠。抗ヒスタミン作用に注意
眠気防止薬カフェインで一時的に眠気を防ぐ。1回200mg・1日500mgが上限
乗物酔い防止薬(鎮暈薬)吐き気・めまいと眠気・抗コリン作用
小児鎮静薬生薬・漢方の適応条件を確認

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。左に解熱鎮痛成分入りのかぜ薬、右に別の鎮痛薬を置き、仕切りを挟んで成分欄を並べる。一致する成分を丸で囲み、中央下の「重複の可能性」へ線でつなぐ。
覚えること:鎮痛薬を足す前に成分欄を照合

かぜ薬にも解熱鎮痛成分が入っていることがあります。別の鎮痛薬を足すと成分の重複になり得るため、成分欄を照合します。

解熱鎮痛成分は熱や痛みに、抗ヒスタミン成分などは鼻の症状に関わります。複合薬では複数の成分の薬効と副作用が重なります。

眠気が出る成分を含む薬には、運転などを避ける注意が付くものがあります。「かぜ薬だから眠くならない」と決めつけず、製品表示を確認します。

解熱・鎮痛に使われるアセトアミノフェンは主に中枢に働き、末梢での抗炎症作用は期待できません。その分胃腸障害は少ないものの、定められた用量を超えた場合や日頃から酒類をよく飲む人では肝機能障害などが起こりやすくなります。カフェインを配合する製品もあるため、他の薬や飲み物との重複を見ます。

眠気を促す睡眠改善薬は、抗ヒスタミン成分(ジフェンヒドラミン塩酸塩など)で寝つきの悪さや眠りの浅さを一時的に緩和する薬です。慢性的な不眠や、不眠症と診断された人は対象ではありません。乗物酔い防止薬も、吐き気を抑える働きと眠気・口渇などの注意を組で学びます。

六つの薬効群を分ける

六つの薬効群を分けるの図解。画面を縦に二分し、左にアセトアミノフェンと「抗炎症は期待できない」、右にアスピリン・イブプロフェンと「抗炎症作用もある」を配置する。左右をつなぐ矢印は使わず、成分による違いとして見せる。
覚えること:抗炎症作用は成分で異なる

精神神経に作用する一般用医薬品は、かぜ薬、解熱鎮痛薬、眠気を促す薬、眠気を防ぐ薬、乗物酔い防止薬、小児鎮静薬に分けて考えます。総合感冒薬は鼻水・咳・発熱などの症状緩和が目的で、ウイルスを排除する薬ではありません。急な高熱、重い症状、長引く症状では受診の必要性を確認します。

解熱鎮痛薬は、抗炎症作用が期待できないアセトアミノフェンと、抗炎症作用も持つアスピリン・イブプロフェン等を比べます。使えない年齢は成分ごとに決まっています。サリチル酸系成分は、水痘やインフルエンザにかかった小児のライ症候群との関連が示唆されています。睡眠改善薬と眠気防止薬の条件も含め、下の表で整理します。

乗物酔い防止薬(鎮暈薬)には、抗めまい成分、抗ヒスタミン成分、抗コリン成分、鎮静成分、局所麻酔成分など目的の異なる成分が使われます。眠気・口渇・排尿困難の注意を成分と結び付け、つわりに伴う吐き気には用いません。小児鎮静薬(小児の疳に用いる生薬製剤・漢方処方製剤)も、適応と年齢を確認します。

六つの薬効群を分ける
成分・薬効群年齢・量などの条件(手引き)
アスピリン(アスピリンアルミニウムを含む)、サザピリン、サリチル酸ナトリウム、イブプロフェン一般用医薬品では15歳未満の小児にいかなる場合も使用しない
エテンザミド、サリチルアミド水痘(水疱瘡)又はインフルエンザにかかっている15歳未満の小児では使用を避ける
アスピリン、イブプロフェン出産予定日12週以内の妊婦は使用を避ける(イブプロフェンは服用しない)
抗ヒスタミン成分の睡眠改善薬15歳未満の小児、妊婦又は妊娠していると思われる女性は使用を避ける
眠気防止薬のカフェイン1回200mg・1日500mgが上限。小児用の製品はなく、15歳未満に使わせない
漢方処方製剤(小児鎮静薬を含む)適用年齢の下限がなくても、生後3か月未満の乳児には使用しない

試験に出る

  • 複合かぜ薬と鎮痛薬の重複が問われます。同じ解熱鎮痛成分が含まれることがあり、成分欄の照合が必要です。
  • アセトアミノフェンは抗炎症作用が期待できないこと。アスピリン・イブプロフェン等は15歳未満にいかなる場合も使用せず、エテンザミド等は水痘・インフルエンザ時の15歳未満で避けることが問われます。
  • 眠気を生じる成分と運転等の注意。乗物酔い防止薬や睡眠改善薬の注意を混同させる選択肢に注意します。
  • 睡眠改善薬は一時的な不眠の緩和に使うもので、慢性的な不眠や不眠症の診断を受けた人、15歳未満、妊婦等は対象外であること。
  • 複合薬の成分重複と、カフェインなどの他の薬・飲み物との重複が問われます。
  • 眠気防止薬のカフェインは1回200mg・1日500mgが上限で、小児用の製品はないこと。

重要な言葉

解熱鎮痛薬
発熱や痛みをやわらげる薬。成分により抗炎症作用や使用条件が異なる。
アセトアミノフェン
主に中枢に働いて解熱・鎮痛をもたらす成分。末梢での抗炎症作用は期待できず、胃腸障害は比較的少ない。
睡眠改善薬
抗ヒスタミン成分で一時的な不眠を緩和する薬。慢性的な不眠の治療薬ではなく、15歳未満・妊婦等は使用を避ける。
ライ症候群
主に水痘やインフルエンザにかかった小児に起こる急性脳症。まれだが死亡率が高く、サリチル酸系解熱鎮痛成分との関連が示唆されている。

確認問題

確かめよう複合かぜ薬と鎮痛薬はいつも併用してよい?

いいえ。成分の重複と禁止事項を確認します。

複合かぜ薬と鎮痛薬を併用しても、成分が重複することはない。

乗物酔い防止薬では、吐き気を抑える作用と眠気・口渇などの注意を確認する。

イブプロフェンを含む一般用医薬品は、15歳未満の小児にはいかなる場合も使用しない。

アセトアミノフェンは、末梢での強い抗炎症作用を目的に使われる。

複合かぜ薬と鎮痛薬を併用するときに特に確認すべきことは?

眠気を生じる成分を含む薬で注意すべきことは?

眠気防止薬におけるカフェインの1日摂取量の上限は?

熱や痛みをやわらげる薬でも、含まれるによって働きや注意点は違います。商品名ではなく、成分と使う人の条件を対応させて見ます。

にも解熱鎮痛成分が入っていることがあります。別の鎮痛薬を足すと成分のになり得るため、成分欄を照合します。

解熱鎮痛成分は熱や痛みに、抗ヒスタミン成分などは鼻の症状に関わります。では複数の成分の薬効と副作用が重なります。

が出る成分を含む薬には、などを避ける注意が付くものがあります。「かぜ薬だから眠くならない」と決めつけず、製品表示を確認します。

・鎮痛に使われるアセトアミノフェンは主に中枢に働き、末梢での抗炎症作用は期待できません。その分胃腸障害は少ないものの、定められた用量を超えた場合や日頃から酒類をよく飲む人では肝機能障害などが起こりやすくなります。を配合する製品もあるため、他の薬や飲み物との重複を見ます。

眠気を促すは、抗ヒスタミン成分(ジフェンヒドラミン塩酸塩など)で寝つきの悪さや眠りの浅さを一時的に緩和する薬です。慢性的な不眠や、不眠症と診断された人は対象ではありません。乗物酔い防止薬も、を抑える働きと眠気・口渇などの注意を組で学びます。

呼吸器官に作用する薬

呼吸器官に作用する薬とは、せきを抑える鎮咳薬、たんを出しやすくする去痰薬、口の中で溶かしてのどに働かせるトローチなどの口腔・咽喉薬を含むまとまりです。せきを止める働きとたんの排出を助ける働きは別に捉えます。

エルくんが説明する図解。咳を抑える経路と痰を出しやすくする経路を二列で示す。
鎮咳成分は咳に関わる仕組みへ作用し、去痰成分は痰を出しやすくする作用を持ちます。同じ「せきの薬」に両方が含まれる場合があります。

せきを抑えることと、痰を出しやすくすることは別の働きです。症状の性質を確かめて成分を学びます。

呼吸器官に作用する薬
分類・成分働きと注意
中枢性鎮咳延髄の咳嗽中枢を抑える。コデイン類は12歳未満に使用しない
去痰痰を出しやすくする
口腔咽喉薬局所で使い、剤形の用法を守る
受診の目安息苦しさ・血痰・長引く症状
含嗽薬(うがい薬)指示どおり希釈。ヨウ素系は甲状腺疾患の人は相談

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。中央にエルくん、左右に仕切った1つの比較図を置く。左は「鎮咳成分」から「せきに関わる仕組み」へ、右は「去痰成分」から「痰を出しやすく」へ矢印を引く。
覚えること:鎮咳はせき、去痰は痰を出しやすく

鎮咳成分はせきに関わる仕組みに働き、去痰成分は痰を出しやすくします。同じ「せきの薬」に両方が含まれることもあります。

せきは異物や分泌物を出す防御反応でもあります。成分ごとの働く場所、年齢制限、眠気などの注意、使用期間を対応させます。

長引くせきや息苦しさを一般用医薬品だけで扱い続けません。販売時には経過と治療中の疾患を確認します。

デキストロメトルファンは延髄のせき中枢に働く非麻薬性の鎮咳成分です。麻薬性のコデイン類では依存性、呼吸抑制、12歳未満への使用禁止が重要になります。去痰成分のブロムヘキシンやカルボシステインは、痰の性状や排出に関わる仕組みを持ち、せきを止めることと区別します。

口腔・咽喉薬のトローチは、口の中で少しずつ溶かして働かせます。噛み砕いてすぐ飲み込むと、目的の部位へ十分に働きません。声がれ、強い痛み、息苦しさなど経過や重さも確認して受診につなげます。

鎮咳・去痰と局所の咽喉薬

鎮咳・去痰と局所の咽喉薬の図解。左に「コデイン類」を含む一般用医薬品の箱、右に「12歳未満」の小児を配置し、中央を赤い禁止線で仕切る。薬箱から小児へ向かう矢印は描かない。
覚えること:12歳未満:コデイン類の一般用医薬品不可

せきは気道の異物を排出する反射です。中枢性鎮咳成分は延髄の咳嗽中枢に働き、気管支拡張成分は気管支を広げ、去痰成分は痰の粘りや排出を改善します。コデインリン酸塩水和物・ジヒドロコデインリン酸塩(コデイン類)は依存性があり、胃腸の運動を低下させて便秘を起こすことがあります。

コデイン類を含む一般用医薬品は12歳未満の小児に使用せず、授乳中の人は服用しないか授乳を避けます(乳児のモルヒネ中毒の報告)。鎮咳成分と去痰成分を一緒に含む製品やかぜ薬との成分重複にも注意します。呼吸困難、血痰、発熱を伴う長引くせきは単なるかぜと決めつけません。

試験に出る

  • 鎮咳成分と去痰成分の働きの違い。せきを止めるのか痰の排出を助けるのかを分ける問題です。
  • デキストロメトルファンは非麻薬性の中枢性鎮咳成分。コデイン類は12歳未満に使用しないこと、依存性・便秘・授乳中の注意が問われます。
  • ブロムヘキシンやカルボシステインなど、去痰成分の働き。
  • トローチは口の中で徐々に溶かす用法で、噛み砕くと十分に働かないこと。
  • 長引くせきや息苦しさを市販薬だけで扱わず、受診につなげる判断。

重要な言葉

鎮咳薬
せき中枢などに働いてせきを抑える薬。
去痰薬
痰を出しやすくする薬。せきを止める働きとは異なる。
トローチ
口の中でゆっくり溶かして使う口腔・咽喉薬。
コデイン類
コデインリン酸塩水和物とジヒドロコデインリン酸塩。麻薬性鎮咳成分で依存性があり、12歳未満の小児には使用しない。

確認問題

確かめよう去痰はせき反射を止めることと同じ?

違います。痰の排出を助ける働きです。

去痰薬はせき反射を止めて、せきを抑える薬である。

トローチは噛み砕いてすぐ飲み込むと、目的の部位へ十分に作用しない。

コデインリン酸塩水和物を含む一般用医薬品は、12歳未満の小児に使用しない。

せき中枢に作用する鎮咳成分は?

トローチの正しい使い方は?

コデイン類を含む一般用医薬品を使用しない年齢は?

せきを抑えることと、を出しやすくすることは別の働きです。症状の性質を確かめて成分を学びます。

はせきに関わる仕組みに働き、は痰を出しやすくします。同じ「せきの薬」に両方が含まれることもあります。

せきは異物や分泌物を出すでもあります。成分ごとの働く場所、年齢制限、眠気などの注意、使用期間を対応させます。

長引くせきや息苦しさを一般用医薬品だけで扱い続けません。販売時にはと治療中の疾患を確認します。

デキストロメトルファンは延髄のに働く非麻薬性の鎮咳成分です。麻薬性のコデイン類では依存性、呼吸抑制、12歳未満への使用禁止が重要になります。のブロムヘキシンやカルボシステインは、痰の性状や排出に関わる仕組みを持ち、せきを止めることと区別します。

口腔・咽喉薬のは、口の中で少しずつ溶かして働かせます。噛み砕いてすぐ飲み込むと、目的の部位へ十分に働きません。声がれ、強い痛み、息苦しさなど経過や重さも確認してにつなげます。

胃腸に作用する薬

胃腸に作用する薬とは、胃酸を中和する制酸薬、胃酸の分泌を抑える薬、下痢止めや瀉下薬、駆虫薬など、胃や腸の症状に使う薬のまとまりです。胃酸への働き方や腸の動きへの作用は成分ごとに異なります。

エルくんが説明する図解。胃酸が出る前の分泌抑制と、出た後の中和を別位置へ矢印。
制酸成分は出ている胃酸を中和し、胃酸分泌を抑える成分は分泌の仕組みに作用します。同じ胸やけへの薬でも作用点が違います。

胃腸薬には、胃酸を中和する、粘膜を守る、腸の動きを変えるなど違う働きがあります。症状名だけで一括りにしません。

胃腸に作用する薬
分類・成分働きと注意
制酸薬すでにある胃酸を中和
胃酸分泌抑制新たな胃酸の分泌を抑える
止瀉薬下痢を抑える。ロペラミドは15歳未満に適用なし
瀉下薬浸透圧性(酸化マグネシウム等)と刺激性(センナ・ダイオウ等)を区別
鎮痙薬・浣腸薬・駆虫薬作用点・目的が異なる。駆虫薬は回虫・蟯虫のみ

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。一つの胃の模式図を縦の点線で左右に仕切り、異なる働きを比較する。左は出ている胃酸に制酸成分が重なって中和する様子、右は胃酸が分泌される矢印を細くし、分泌を抑える成分がその仕組みに働く様子を描く。
覚えること:制酸は胃酸を中和、分泌抑制は仕組みに作用

制酸成分は出ている胃酸を中和し、胃酸分泌を抑える成分は分泌の仕組みに働きます。同じ胸やけの薬でも働く点が違います。

下痢止めや瀉下薬も、腸の動き・水分・便の性状などへの働きを区別します。成分によっては腎疾患などで相談が必要な場合があります。

強い腹痛や発熱などを伴う状態を、単なる便秘・下痢と決めつけないようにします。漫然と長期使用せず、表示された相談条件を確認します。

酸化マグネシウムなどは、腸内に水分を保って便を軟らかくする働きに関わります。腎機能が低下している人などではマグネシウムの蓄積に注意が必要です。センナやダイオウは大腸を刺激する瀉下成分で、働きの違う便秘薬を同じ感覚で重ねません。

ロペラミド塩酸塩は腸の運動を抑える止瀉成分で、食べすぎ・飲みすぎや寝冷えによる下痢に用い、食あたり・水あたりによる下痢は適用対象外です。一般用医薬品では15歳未満に適用がなく、2〜3日使っても改善しなければ受診します。駆虫薬は回虫と蟯虫が対象で、通常の下痢止めとは目的が違います。

胃と腸の薬を作用点で整理

胃と腸の薬を作用点で整理の図解。中央に胃の断面を一つ描き、内部を点線で左右に分ける。左は胃酸に向かう制酸薬と「中和」の矢印、右は胃酸が分泌される向きの矢印を薬が遮る様子を描き、二つの作用を対比する。
覚えること:制酸薬は中和、別の薬は分泌を抑える

胃薬は、胃酸を中和する制酸薬、分泌を抑える薬、消化を助ける消化薬、胃の働きを高める健胃薬などに分かれます。アルミニウムを含む制酸成分は透析療法を受けている人では使用を避け、腎臓病の人ではマグネシウム等の無機塩類の排泄が遅れるため使用前に相談します。

腸の薬は整腸、止瀉、瀉下に分かれます。刺激性瀉下成分は流産・早産を誘発するおそれがあり、センナ・センノシドは妊婦等では使用を避けます。センナ・センノシド・ダイオウは乳汁へ移行して乳児に下痢を起こすおそれがあり、授乳中は使用を避けるか授乳を避けます。発熱・血便を伴う下痢では受診につなぎます。

胃腸鎮痛鎮痙薬の抗コリン成分は、排尿困難・心臓病・緑内障の人では使用前に相談し、散瞳による目のかすみ等が起こるため使用後は運転を避けます。駆虫薬は空腹時に使うものが多く、虫卵には効かないため、再度使う場合は1か月以上間隔を置きます。浣腸薬も含め、作用部位・対象・用法を区別します。

試験に出る

  • 制酸成分と胃酸分泌を抑える成分の働きの違い。
  • 酸化マグネシウムなどの便を軟らかくする作用と、腎機能低下時のマグネシウム蓄積の注意。
  • ロペラミド塩酸塩は食あたり・水あたりの下痢が対象外で、15歳未満に適用がないこと。止めてはいけない下痢の見分け。
  • 刺激性瀉下成分(センナ・ダイオウ等)の作用と、妊娠・授乳時の注意。
  • 駆虫薬は通常の下痢止めと目的が異なること。
  • 抗コリン成分の散瞳による運転の注意と、排尿困難・緑内障・心臓病の人での相談。

重要な言葉

制酸薬
出ている胃酸を中和する薬。
瀉下薬
腸の動きや水分に関わり、便を出しやすくする薬。
止瀉薬
腸の運動などを抑えて下痢を止める薬。

確認問題

確かめよう胃酸を中和することと分泌を抑えることは同じ?

違います。すでにある酸か、作られる過程かの違いです。

胃酸分泌を抑える成分は、出ている胃酸を中和する成分と同じ働きである。

酸化マグネシウムは、腎機能が低下している人で蓄積に注意が必要なことがある。

ロペラミド塩酸塩は、食あたりや水あたりによる下痢にも適用される。

腸の運動などを抑える止瀉成分は?

酸化マグネシウムの注意として正しいものは?

には、胃酸を中和する、粘膜を守る、腸の動きを変えるなど違う働きがあります。症状名だけで一括りにしません。

は出ている胃酸を中和し、を抑える成分は分泌の仕組みに働きます。同じ胸やけの薬でも働く点が違います。

やも、腸の動き・水分・便の性状などへの働きを区別します。成分によっては腎疾患などで相談が必要な場合があります。

強い腹痛や発熱などを伴う状態を、単なる便秘・下痢と決めつけないようにします。漫然とせず、表示された相談条件を確認します。

酸化マグネシウムなどは、腸内にを保って便を軟らかくする働きに関わります。腎機能が低下している人などではの蓄積に注意が必要です。センナやダイオウは大腸を刺激する瀉下成分で、働きの違う便秘薬を同じ感覚で重ねません。

ロペラミド塩酸塩は腸の運動を抑えるで、食べすぎ・飲みすぎや寝冷えによる下痢に用い、食あたり・水あたりによる下痢は適用対象外です。一般用医薬品では15歳未満に適用がなく、2〜3日使っても改善しなければ受診します。は回虫と蟯虫が対象で、通常の下痢止めとは目的が違います。

循環器・排泄・婦人薬

循環器・排泄・婦人薬とは、心臓の働きを強める強心薬、痔などに使う排泄に関する薬、女性ホルモンを含む婦人薬、コレステロールを改善する薬などのまとまりです。生薬でも強い作用を持つものがあり、成分ごとに適応・使える人・使用期間を確認します。

エルくんが口の模型へ内服薬を置き、皮膚の模型へ外用薬を塗って使用経路を比較する図。
内服は服用して使い、外用は指定された部位に使います。臓器名だけで剤型を決めず、製品ごとの用途を確認します。

同じ「体の調子を整える薬」でも、働く器官と使う目的は違います。成分と対象の症状を具体的に対応させます。

循環器・排泄・婦人薬
分類・成分働きと注意
強心薬動悸・息切れの改善。センソは噛まずに服用
高コレステロール改善薬食事・運動を補助し検査値で判断
鉄製剤鉄欠乏性貧血のみ改善。予防的な使用は適当でない
痔疾・泌尿器用薬部位・症状・外用内服を区別
婦人薬体質・症状・妊娠授乳の条件を確認

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。中央のエルくんが、左手のセンソを含む内服固形製剤を口へ運ぶ。製剤から口へ向かう矢印を描き、口元の「噛む」動作には禁止マークを重ねる。場面は仕切らず1つにまとめる。
覚えること:センソ含有固形剤は噛まずに服用

痔疾用薬には、痛みやかゆみをやわらげる成分などが組み合わされます。外用か内服かでも働く範囲や使用上の注意が変わります。

循環器用薬、排泄に関する薬、婦人薬は、成分ごとに適応・使える人・期間を確認します。生薬でも強い作用を持つものがあり、単なる食品と同じではありません。

胸痛、強い動悸、出血が続く状態などを、安易な自己判断で市販薬へ誘導しないようにします。必要な受診につなげます。

強心薬に配合されるセンソは、微量で強い強心作用を持ちます。口中で噛み砕くと舌などが麻痺することがあるため、センソを含む内服固形製剤は噛まずに服用します。1日用量中5mgを超えて含むものは劇薬で、一般用医薬品は5mg以下に定められています。

高コレステロール改善薬は食生活などの改善と併せて考えるもので、動悸への強心薬と同じ目的ではありません。排泄に関する薬には痔疾用薬などがあり、排尿症状が続く場合は前立腺などの病気の可能性もあるため、症状を自己診断して使い続けないようにします。

婦人薬の女性ホルモン成分エチニルエストラジオールなどには膣粘膜や外陰部に使うものがあり、吸収されて全身へ移行します。胎児の先天性異常の報告があるため妊婦又は妊娠していると思われる女性では使用を避け、授乳中も避けます。出血や症状の持続を単に更年期のためと判断しません。

循環器・排泄・婦人薬の全体像

循環器・排泄・婦人薬の全体像の図解。左の「強心薬」から中央の「5〜6日間」のカレンダーへ矢印を引き、「改善しない」を経て右の「受診」へつなぐ。受診の矢印の下に「心臓以外の原因」も考える旨を小さく添える。
覚えること:強心薬を5〜6日間使い改善なければ受診

この範囲は強心薬、高コレステロール改善薬、貧血用薬、その他の循環器用薬、痔疾用薬、その他の泌尿器用薬、婦人薬に分かれます。強心薬を5〜6日間使っても改善しない場合は、呼吸器疾患・貧血・甲状腺機能の異常など心臓以外の原因も考えて受診を勧めます。鉄製剤で改善できるのは鉄欠乏性貧血のみです。

痔疾用薬は外用・内服と、局所麻酔・抗炎症・血管収縮・殺菌などの配合目的を区別します。尿の症状や月経・更年期に関する薬は、出血、持続する痛み、胸痛・強い動悸などの受診が必要な症状を除外せず、成分・使用期間を確認します。

試験に出る

  • センソ(強心薬成分)は微量で強い作用を持ち、内服固形製剤は噛まずに服用すること。1日用量5mgを超えるものは劇薬。
  • 痔疾用薬は外用か内服かで作用範囲や注意が変わること。
  • エチニルエストラジオールは膣粘膜等に使っても吸収されて全身へ移行し、妊婦等では使用を避けること。
  • 高コレステロール改善薬と強心薬は目的が異なること。
  • 排尿症状や出血の持続など、自己判断で使い続けず受診につなげる判断。

重要な言葉

強心薬
疲労やストレス等による軽度の心臓の働きの乱れを整え、動悸や息切れを改善する薬。センソなど心筋の収縮力を高める生薬を含む。
痔疾用薬
痔の痛みやかゆみをやわらげる薬。外用・内服で注意が異なる。
婦人薬
女性の症状に使う薬。ホルモン成分を含むものは使用条件に注意。

確認問題

確かめよう外用と内服で同じ成分名なら注意事項も同一?

限りません。投与経路と製品ごとの条件を見ます。

センソを含む内服固形製剤は、噛み砕いて服用するとよい。

自然由来の生薬であっても、強い作用を持つものがある。

強心薬を5〜6日間使用しても症状が改善しない場合は、心臓以外の原因も考えられる。

噛まずに服用する必要がある、強心薬に配合される成分は?

高コレステロール改善薬について正しいものは?

同じ「体の調子を整える薬」でも、働くと使う目的は違います。成分と対象の症状を具体的に対応させます。

には、痛みやかゆみをやわらげる成分などが組み合わされます。外用かかでも働く範囲や使用上の注意が変わります。

循環器用薬、排泄に関する薬、は、成分ごとに適応・使える人・期間を確認します。でも強い作用を持つものがあり、単なる食品と同じではありません。

胸痛、強い動悸、出血が続く状態などを、安易な自己判断で市販薬へ誘導しないようにします。必要なにつなげます。

に配合されるは、微量で強い強心作用を持ちます。口中で噛み砕くと舌などが麻痺することがあるため、センソを含む内服固形製剤は噛まずに服用します。1日用量中5mgを超えて含むものは劇薬で、一般用医薬品は5mg以下に定められています。

高コレステロール改善薬は食生活などの改善と併せて考えるもので、動悸へのと同じ目的ではありません。排泄に関する薬には痔疾用薬などがあり、排尿症状が続く場合はなどの病気の可能性もあるため、症状を自己診断して使い続けないようにします。

婦人薬の女性ホルモン成分エチニルエストラジオールなどには膣粘膜や外陰部に使うものがあり、吸収されてへ移行します。胎児の先天性異常の報告があるため妊婦又は妊娠していると思われる女性では使用を避け、授乳中も避けます。出血や症状の持続を単に更年期のためと判断しません。

アレルギー・鼻・目の薬

アレルギー・鼻・目の薬とは、抗ヒスタミン成分でアレルギー症状をやわらげる薬、鼻づまりに使う点鼻薬、目のかゆみや充血に使う点眼薬のまとまりです。眠気や抗コリン作用、点鼻薬の長期連用、点眼容器の衛生管理に注意します。

エルくんが説明する図解。鼻症状への抗ヒスタミン作用と口渇/排尿への別作用を分岐。
抗ヒスタミン成分はアレルギー症状の軽減に使われますが、成分によって眠気や抗コリン作用に関する注意があります。

くしゃみや鼻水の薬が口の渇きや眠気を起こすのは、働きが鼻だけに限られない場合があるためです。

アレルギー・鼻・目の薬
分類・成分働きと注意
抗ヒスタミンくしゃみ・鼻水等と眠気
抗コリン分泌抑制と口渇・排尿困難
アドレナリン作動成分の点鼻鼻粘膜の充血を緩和。過度の使用で二次充血
点眼汚染防止・レンズ使用条件を確認
アドレナリン作動成分の内服プソイドエフェドリン。前立腺肥大による排尿困難等では使用を避ける

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。中央のエルくんが持つ点眼容器の先と、目・まつ毛の間に明確なすき間を描く。下部に「接触→汚染」の因果を小さく示し、実際の点眼では接触を避けることが伝わる配置にする。
覚えること:容器の先は目やまつ毛に触れさせない

抗ヒスタミン成分はアレルギー症状の軽減に使われますが、成分によって眠気や抗コリン作用についての注意があります。

ヒスタミンの働きを抑える作用と、抗コリン作用による分泌抑制などを分けます。点鼻・点眼・内服では使い方が違い、コンタクトレンズの扱いも製品表示を確認します。

緑内障や排尿困難などの相談事項を、症状と無関係だとして省かないようにします。薬理作用から注意の理由を考えます。

内服のアレルギー用薬は、症状のある皮膚だけに働くわけではありません。点鼻薬のアドレナリン作動成分は鼻粘膜の充血を軽くしますが、長期連用でかえって鼻づまりを起こす場合があります。抗ヒスタミン作用と血管収縮作用を区別して、用量・期間を確認します。

目の充血には疲れ以外の原因もあります。点眼容器の先を目やまつ毛に触れさせると汚染につながるため接触を避け、他人と共用しません。眼科用薬を選ぶときは痛みや視力低下の有無も確かめ、必要な受診へつなげます。

内服・点鼻・点眼の使い分け

内服・点鼻・点眼の使い分けの図解。中央に目の拡大図を置き、上の点眼容器から結膜嚢へ1滴落とす。1滴約50μLと結膜嚢の容量約30μLを並べ、1滴の量が容量より大きいことを示す。
覚えること:何滴も差しても効果は増さない

内服アレルギー用薬には抗ヒスタミン成分、抗コリン成分、アドレナリン作動成分が含まれます。ジフェンヒドラミンは乳汁に移行して乳児に昏睡を起こすおそれがあり、授乳中は使用を避けるか授乳を避けます。プソイドエフェドリン塩酸塩は、心臓病・高血圧・糖尿病・甲状腺機能障害や、前立腺肥大による排尿困難がある人では使用を避けます。

点鼻薬のアドレナリン作動成分(ナファゾリン塩酸塩など)は、過度に使うと血管が反応しなくなり、二次充血でかえって鼻づまりがひどくなります。点眼薬は1滴約50μLに対し結膜嚢は約30μLのため、何滴も差しても効果は増しません。強い眼痛や視力低下、片眼の急な症状では受診へつなぎます。

試験に出る

  • 抗ヒスタミン成分の眠気や抗コリン作用に関する注意。
  • 抗コリン作用と、緑内障・排尿困難などの相談事項との関連。
  • 点鼻薬のアドレナリン作動成分は、過度の使用で二次充血を起こし、かえって鼻づまりがひどくなる点。
  • 点眼容器を目などに触れさせない、他人と共用しない衛生管理。
  • 目の充血が疲れ以外の原因である場合もあり、受診につなげる判断。
  • ジフェンヒドラミンの授乳中の注意と、プソイドエフェドリン塩酸塩の使用を避ける人(前立腺肥大による排尿困難など)。

重要な言葉

抗ヒスタミン薬
ヒスタミンの働きを抑えてアレルギー症状をやわらげる薬。
抗コリン作用
アセチルコリンの働きを抑える作用。分泌を抑える一方、口渇、便秘、排尿困難、散瞳による目のかすみなどを起こす。
点鼻薬
鼻粘膜に使う薬。血管収縮成分の長期連用に注意。
二次充血
血管収縮成分を過度に使った後、血管が反応しなくなり逆に拡張して鼻づまりが悪化する状態。

確認問題

確かめよう鼻炎薬なのに排尿について確認する理由は?

成分の抗コリン作用などが影響する場合があるためです。

抗ヒスタミン成分は、眠気を起こすことがある。

点鼻薬の血管収縮成分は、長期に使い続けると鼻づまりが改善し続ける。

ジフェンヒドラミンを含む成分は、乳汁に移行して乳児に昏睡を起こすおそれがある。

鼻炎薬で排尿困難を確認するのは、どのような作用のため?

点眼薬の使用で正しいものは?

や鼻水の薬が口の渇きやを起こすのは、働きが鼻だけに限られない場合があるためです。

抗ヒスタミン成分はアレルギー症状の軽減に使われますが、成分によってや作用についての注意があります。

ヒスタミンの働きを抑える作用と、抗コリン作用による分泌抑制などを分けます。点鼻・・内服では使い方が違い、コンタクトレンズの扱いも製品表示を確認します。

やなどの相談事項を、症状と無関係だとして省かないようにします。薬理作用から注意の理由を考えます。

内服のアレルギー用薬は、症状のある皮膚だけに働くわけではありません。のアドレナリン作動成分は鼻粘膜の充血を軽くしますが、でかえって鼻づまりを起こす場合があります。抗ヒスタミン作用と血管収縮作用を区別して、用量・期間を確認します。

目の充血には疲れ以外の原因もあります。点眼容器の先を目やまつ毛に触れさせるとにつながるため接触を避け、他人と共用しません。眼科用薬を選ぶときは痛みやの有無も確かめ、必要な受診へつなげます。

皮膚・歯・口中の薬

皮膚・歯・口中の薬とは、水虫などに使う抗真菌薬、炎症を抑えるステロイド成分、痛みをやわらげる局所麻酔成分、歯痛薬や口内炎の薬などのまとまりです。使用部位・範囲・期間を守り、症状の緩和と原因への治療は別と考えます。

エルくんが添付文書の効能・効果と使用部位を丸で囲み、作用と使える部位を製品ごとに照合する図。
局所麻酔成分は痛み等の感覚を和らげますが、原因となる感染を治す作用と同じではありません。殺菌消毒成分も、どこへ使えるかが製品で決まります。

皮膚や口に使う薬でも、炎症を抑える、痛みをやわらげる、微生物に働くという目的は違います。

皮膚・歯・口中の薬
分類・成分働きと注意
抗炎症炎症やかゆみを抑える。ステロイドは水痘・みずむし・化膿部位に使わない
抗真菌水虫など真菌への作用
殺菌消毒細菌等への作用。使用部位を守る
局所麻酔痛みを一時的に和らげる
角質軟化・発毛等適応部位・期間が異なる

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。中央に歯を1本大きく描き、左の「局所麻酔作用」から「痛み」へ矢印を向ける。右の「むし歯の原因」とは縦線で仕切り、原因へ向かう矢印は描かず、歯痛薬では取り除けないことを示す。
覚えること:歯痛薬は痛みを一時的にやわらげるだけ

局所麻酔成分は痛みなどの感覚をやわらげますが、原因となる感染を治す作用とは同じではありません。殺菌消毒成分も、どこへ使えるかが製品で決まります。

外用剤は使用部位、皮膚の状態、塗る範囲、使用期間を確認します。目や粘膜へ使えないものを、皮膚用だからと転用しないようにします。

ステロイド成分などは、適応しない症状へ使うと悪化することがあります。症状名を自己診断して使い分けるのではなく、表示と相談事項を確認します。

水虫用薬の抗真菌成分は真菌に働き、炎症を抑えるステロイド成分とは目的が違います。皮膚のかゆみだけで水虫と断定できず、適さない部位や広い範囲に自己判断で使用しません。にきび、角質の軟化、毛髪に使う薬も、薬効と使用部位を分けます。

歯痛薬の局所麻酔作用は痛みを一時的にやわらげるもので、むし歯の原因を取り除く治療ではありません。口内炎の薬も原因や使用期間を確認し、治らない傷や続く痛みを漫然と薬だけで覆い隠さないようにします。

皮膚・歯・口中の成分を目的で分ける

皮膚・歯・口中の成分を目的で分けるの図解。画面を縦線で左右に分け、左に「湿潤した患部→軟膏」、右に「厚い角質→液剤」を並べる。どちらも患部の状態から適する剤形へ矢印を向ける。
覚えること:抗真菌薬は湿潤に軟膏、厚い角質に液剤

皮膚薬は抗炎症、抗ヒスタミン、局所麻酔、殺菌消毒、抗真菌、角質軟化などの成分を目的で分けます。ステロイド性抗炎症成分は免疫機能を低下させるため、水痘、みずむし・たむし、化膿している患部には使用を避けます。コルチゾンに換算して1g又は1mL中0.025mgを超える製品は、特に長期連用を避けます。

抗真菌薬の剤形は、じゅくじゅくと湿潤した患部には軟膏、皮膚が厚く角質化した部分には液剤が適するとされます。歯痛は歯科診療が優先で、歯痛薬は受診が難しいときの一時的な対処にとどめます。口内炎は通常1〜2週間で自然に治るため、長引く場合や再発を繰り返す場合は受診につなげます。

試験に出る

  • 抗真菌成分(水虫用薬)とステロイド成分の目的の違い。
  • 局所麻酔成分は痛みをやわらげるだけで、感染を治す作用ではないこと。
  • 外用剤の使用部位・塗布範囲・使用期間の確認と、目や粘膜への転用の危険。
  • ステロイド性抗炎症成分は水痘・みずむし・たむし・化膿している患部に使用を避け、0.025mg/g超の製品は長期連用を避けること。
  • 歯痛薬は痛みを一時的にやわらげるだけで、原因の治療ではないこと。

重要な言葉

抗真菌薬
真菌に作用して水虫などを治す薬。
局所麻酔薬
痛みなどの感覚をやわらげる薬。原因を治す作用とは異なる。
ステロイド外用薬
炎症を抑える薬。適応しない症状に使うと悪化することがある。

確認問題

確かめよう痛みが一時的に軽くなれば原因も必ず治った?

いいえ。症状緩和と原因への作用は別です。

皮膚のかゆみだけで、水虫と断定できる。

局所麻酔成分は、痛みなどの感覚をやわらげる。

ステロイド性抗炎症成分は、みずむし・たむしの患部に使うと悪化させるおそれがある。

水虫用薬に含まれる、真菌に作用する成分は?

歯痛薬について正しいものは?

皮膚や口に使う薬でも、炎症を抑える、痛みをやわらげる、に働くという目的は違います。

は痛みなどの感覚をやわらげますが、原因となる感染を治す作用とは同じではありません。も、どこへ使えるかが製品で決まります。

は使用部位、皮膚の状態、塗る範囲、使用期間を確認します。目やへ使えないものを、皮膚用だからと転用しないようにします。

ステロイド成分などは、適応しない症状へ使うとすることがあります。症状名をして使い分けるのではなく、表示と相談事項を確認します。

水虫用薬のは真菌に働き、炎症を抑えるステロイド成分とは目的が違います。皮膚のだけで水虫と断定できず、適さない部位や広い範囲に自己判断で使用しません。にきび、角質の軟化、毛髪に使う薬も、薬効と使用部位を分けます。

の局所麻酔作用は痛みを一時的にやわらげるもので、の原因を取り除く治療ではありません。口内炎の薬も原因や使用期間を確認し、治らない傷や続く痛みを漫然と薬だけで覆い隠さないようにします。

禁煙・滋養強壮・漢方生薬

禁煙・滋養強壮・漢方生薬は、自然由来や習慣改善の目的であっても医薬品として扱い、目的ごとの禁忌・相談事項と、生薬・成分の重複を確認する点が共通します。カンゾウ・グリチルリチン酸のように複数製品で重なる成分は、偽アルドステロン症などの副作用に注意します。

エルくんが説明する図解。甘草を含む二つの漢方処方の併用で成分が重複する例。甘草による副作用にも注意します。
甘草を含む二つの漢方処方の併用で成分が重複する例。甘草による副作用にも注意します。

漢方薬も医薬品で、複数の生薬の作用と注意を持ちます。「自然由来なら副作用がない」という見方はできません。

禁煙・滋養強壮・漢方生薬
分類・成分働きと注意
禁煙補助剤ニコチン補給と喫煙・他剤併用の注意
滋養強壮・ビタミン不足への補給と過剰摂取の注意
漢方・生薬症状+体力・体質+構成生薬

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。左右に別商品の成分欄を置き、それぞれの「生薬名」の行から中央の「重複確認」へ矢印を向ける。下部に「覚えること」を配置する。
覚えること:別商品併用時は生薬名も重複確認

漢方処方は体力や症状など適応の条件を確認します。ニコチン置換による禁煙補助剤、ビタミンなども、それぞれの目的と禁忌・相談事項を区別します。

同じ症状名でも全処方が同じ人に合うわけではありません。別商品の併用では生薬名まで含めて重複を確認します。

禁煙・滋養強壮・漢方の三群

禁煙・滋養強壮・漢方の三群の図解。画面を縦に三分割し、左から禁煙補助剤のニコチン置換、滋養強壮保健薬のビタミン等補給、漢方・生薬の適応を並べる。右の枠では「症状」と「体力・体質」の二つを矢印で合流させ、両方を合わせて確認する関係を示す。
覚えること:漢方は症状と体力・体質で適応

禁煙補助剤はニコチン置換による離脱症状の緩和、滋養強壮保健薬はビタミン等の補給、漢方・生薬は症状だけでなく体力や体質を合わせた適応というように目的が異なります。天然由来なら安全という判断はできません。

漢方では同じ効能でも体力中等度以上か以下か、発汗・便通などの条件が異なります。カンゾウは偽アルドステロン症、マオウは交感神経刺激による心臓病・高血圧・糖尿病・甲状腺機能亢進症への影響、ダイオウは瀉下作用と授乳中の乳児の下痢に注意し、他製品との重複を確認します。

試験に出る

  • 禁煙補助剤・滋養強壮薬・漢方生薬はいずれも医薬品で、自然由来や習慣改善の目的でも副作用がないわけではないこと。
  • 禁煙・栄養補給・漢方など目的ごとに、禁忌と相談事項が異なることを区別すること。
  • 別商品を併用するときは、カンゾウ・グリチルリチン酸など生薬名・成分名まで含めて重複を確認すること。
  • 複数の漢方薬や他の薬で同じ生薬が重なると、作用や副作用が重なる場合があること。
  • グリチルリチン酸の1日最大服用量が40mg以上(カンゾウとして1g以上)の製品は、高齢者やむくみ・心臓病・腎臓病・高血圧のある人で相談が必要で、長期連用を避けること。

重要な言葉

カンゾウ
多くの漢方処方に含まれる生薬。グリチルリチン酸を含み、大量摂取で偽アルドステロン症のおそれがある。
偽アルドステロン症
体内に塩分と水が貯留し、カリウムが失われる病態。むくみ、血圧上昇、手足の脱力などが現れ、グリチルリチン酸の大量摂取などで起こる。
漢方処方
複数の生薬を組み合わせた薬。体力や症状などの条件を確認する。

確認問題

確かめようカンゾウを含む二製品は天然成分だから重複しても問題ない?

いいえ。成分重複と副作用に注意します。

自然由来の漢方薬なら、副作用はない。

カンゾウを含む製品を複数併用すると、成分が重複することがある。

カンゾウに含まれ、偽アルドステロン症に関わる成分は?

漢方薬について正しいものは?

も医薬品で、複数の生薬の作用と注意を持ちます。「なら副作用がない」という見方はできません。

漢方処方は体力や症状など適応の条件を確認します。による、ビタミンなども、それぞれの目的と禁忌・相談事項を区別します。

同じ症状名でも全処方が同じ人に合うわけではありません。別商品の併用では名まで含めてを確認します。

公衆衛生用薬・検査薬

公衆衛生用薬・検査薬とは、消毒薬・殺虫剤などの衛生用薬と、尿などから体の状態を調べる検査薬のまとまりです。殺虫剤は対象の害虫と使用場所、消毒薬は対象物・濃度・接触条件、検査薬は検出対象・採取方法・判定時間を確かめます。

エルくんが説明する図解。採取→指定時間で判定→結果の限界を理解→必要な受診の流れ。
妊娠検査薬は尿中のhCGを調べますが、結果だけで正常な妊娠経過まで確定するものではありません。判定時期と手順を守ります。

家庭用の検査薬や衛生用薬も、使う対象と結果の意味を誤ると、健康上の判断を間違えることがあります。

公衆衛生用薬・検査薬
分類・成分働きと注意
消毒薬対象物・濃度・接触時間
殺虫剤・忌避剤対象害虫・使用場所・人体への注意
尿糖・尿タンパク採尿時刻と結果への影響を確認
妊娠検査薬尿中hCG。妊娠経過までは確定しない

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。中央にエルくんが消毒薬を対象物に使う場面を置く。対象物・濃度・接触条件の3つのラベルを周囲に配置し、それぞれから使用箇所へ矢印を向ける。
覚えること:消毒薬は対象物・濃度・接触条件を確認

殺虫剤は対象の害虫や使用場所、消毒薬は対象物・濃度・接触条件が重要です。検査薬は採取方法、判定時間、検出対象をセットで覚えます。

消毒・殺虫・検査を混同しない

消毒・殺虫・検査を混同しないの図解。左に次亜塩素酸ナトリウム、右に酸性洗剤の容器を置き、間を太い仕切りと×印で遮る。仕切りの上に「混ぜると有害なガス」と示し、混ぜてはいけない理由を伝える。
覚えること:次亜塩素酸ナトリウムは酸性洗剤と混ぜない

公衆衛生用薬は消毒薬と殺虫剤・忌避剤、一般用検査薬は尿糖・尿タンパク検査薬と妊娠検査薬などです。消毒の対象が手指か物品か、殺虫の対象害虫と使用場所、検査で何を検出するかを先に判断します。

次亜塩素酸ナトリウムは酸性洗剤との混合で有害なガスを生じるため混ぜません。妊娠検査薬は尿中hCG、尿糖・尿タンパク検査は尿中の対象物質を調べるもので、陽性・陰性だけで病気や正常な妊娠経過を確定しません。

試験に出る

  • 妊娠検査薬が調べるのは尿中のhCGで、陽性でも正常な妊娠経過を確定しないこと。
  • 判定時期が早いと、陰性でも妊娠を否定できないこと。
  • 殺虫剤は対象害虫・使用場所、消毒薬は対象物・濃度・接触条件を確認すること。
  • 検査薬は採取方法・判定時間・検出対象をセットで確認すること。

重要な言葉

検査薬
尿などに含まれる物質を調べる薬。結果の意味を正しく読む必要がある。
妊娠検査薬
尿中のhCGを調べる検査薬。
消毒薬
対象物・濃度・接触条件を守って使う衛生用薬。

確認問題

確かめよう検査薬の陽性は病状や経過のすべてを確定する?

いいえ。検出対象の結果であり、必要な医療確認へつなげます。

妊娠検査薬の陽性だけで、正常な妊娠経過まで確定できる。

検査薬は、採取方法や判定時間を守って使う必要がある。

妊娠検査薬が尿中で調べるものは?

消毒薬の使用で正しいものは?

家庭用のやも、使う対象と結果の意味を誤ると、健康上の判断を間違えることがあります。

は対象の害虫や使用場所、は対象物・濃度・接触条件が重要です。検査薬は採取方法、判定時間、検出対象をセットで覚えます。

禁煙補助薬の吸収と使い方

禁煙補助剤とは、喫煙以外の方法でニコチンを補って離脱症状を軽くしながら摂取量を減らし、最終的にニコチン摂取をゼロにするニコチン置換療法に使う医薬品です。

エルくんが口腔粘膜と血流の模型パネルに吸収矢印をはめ、飲み込む経路とは区別する図。
ニコチンガムは、かんで口腔粘膜からニコチンを吸収させる用法です。胃の×は飲み込んで使うものではないという経路の区別で、胃で一切吸収されないという意味ではありません。喫煙との併用はしません。

禁煙補助剤は、たばこを吸わずにニコチンを補い、離脱症状を軽くしながら摂取量を減らすために使います。使用量を増やせば早く禁煙できるものではありません。

禁煙補助薬の吸収と使い方
分類・成分働きと注意
咀嚼剤断続的に噛み口腔粘膜から吸収
パッチ製剤1日1回貼付し、皮膚から吸収
共通注意喫煙・他のニコチン製剤との併用を避ける
使用を避ける人妊婦・授乳婦、急性期脳血管障害・重い心臓病、うつ病の診断歴、非喫煙者(咀嚼剤は顎関節障害も)

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。中央に口の断面を大きく置き、左の太い矢印で咀嚼剤から口腔粘膜への吸収を示す。右には仕切りを挟み、噛み続けた場合に唾液とともに飲み込む下向きの経路を細く示す。
覚えること:ゆっくり断続的に噛み口腔粘膜で吸収

ニコチンの咀嚼剤は、ゆっくり断続的に噛んで口腔粘膜から吸収させます。菓子のガムのように噛み続けると、唾液とともに飲み込まれて十分な吸収が得られず、吐き気や腹痛などが起こりやすくなります。

口腔内が酸性になると吸収が低下するため、コーヒーや炭酸飲料などの後しばらくは使用を避けます。パッチ製剤は皮膚から吸収させるもので、口腔粘膜から吸収する咀嚼剤とは使い方が違います。

使用中・直後の喫煙や他のニコチン製剤との併用は過剰摂取につながり、咀嚼剤を1度に2個以上使うことも避けます。妊婦・授乳中の女性、急性期の脳血管障害や重い心臓病のある人、うつ病と診断されたことのある人は使用を避け、顎の関節に障害がある人は咀嚼剤を使いません。剤形と使う人の条件を照合します。

剤形ごとのニコチンの吸収

剤形ごとのニコチンの吸収の図解。正方形の画面を細い縦線で左右に分け、左は咀嚼剤を噛む歯と口腔粘膜への矢印、右はパッチを貼る皮膚と皮膚への矢印を描く。同じ画面内の経路比較とし、同時使用の場面にはしない。
覚えること:噛む→口腔粘膜/1日1回貼付→皮膚吸収

咀嚼剤は噛んで口腔粘膜から、パッチ製剤は1日1回貼付して皮膚から吸収させます。ニコチンは交感神経系を興奮させるため、アドレナリン作動成分を含む鎮咳去痰薬・鼻炎用薬・痔疾用薬との併用で作用が増強するおそれがあります。非喫煙者はニコチンへの耐性がなく、吐き気やめまいが出やすいため誤って使わないようにします。

心臓疾患、脳血管障害、高血圧、甲状腺機能障害、糖尿病(インスリン製剤を使用中)、胃・十二指腸潰瘍などの診断を受けた人は、使用前に医師や薬剤師に相談します。離脱症状は禁煙開始から1〜2週間に起きやすく、使用量は徐々に減らします。添付文書の期限を超えて使い続けず、重い依存では禁煙外来も考えます。

試験に出る

  • 禁煙補助剤はニコチンを補いながら摂取量を減らす薬で、増量しても早く禁煙できるわけではないこと。
  • 咀嚼剤はゆっくり断続的に噛んで口腔粘膜から吸収させる用法。
  • 口腔内が酸性になると吸収が低下し、コーヒー等の後しばらくは使用を避けること。
  • パッチ製剤は皮膚から、咀嚼剤は口腔粘膜から吸収する点の違い。
  • 使用中・直後の喫煙、他のニコチン製剤との併用、咀嚼剤の1度に2個以上の使用は過剰摂取につながること。
  • 妊婦・授乳婦、重い心臓病、うつ病と診断されたことのある人など、使用を避ける人の条件。

重要な言葉

禁煙補助剤
ニコチンを補って離脱症状を軽くし、禁煙を助ける薬。
ニコチン咀嚼剤
口腔粘膜から吸収させる製剤。ゆっくり断続的に噛む。
パッチ製剤
1日1回皮膚に貼り、皮膚からニコチンを吸収させる製剤。

確認問題

確かめよう咀嚼剤を速く噛み続ければ吸収がよくなる?

いいえ。口腔粘膜から吸収させるための用法を守ります。

ニコチン咀嚼剤は、菓子のガムのように噛み続けると十分に吸収される。

使用中や直後の喫煙は、ニコチンの過剰摂取につながる。

うつ病と診断されたことのある人は、禁煙補助剤の使用を避ける。

ニコチン咀嚼剤の正しい使い方は?

ニコチン咀嚼剤の使用を避けるべき飲食物は?

は、たばこを吸わずにニコチンを補い、を軽くしながら摂取量を減らすために使います。使用量を増やせば早く禁煙できるものではありません。

ニコチンのは、ゆっくり断続的に噛んでから吸収させます。菓子のガムのように噛み続けると、唾液とともに飲み込まれて十分な吸収が得られず、吐き気や腹痛などが起こりやすくなります。

口腔内が酸性になると吸収が低下するため、や炭酸飲料などの後しばらくは使用を避けます。は皮膚から吸収させるもので、口腔粘膜から吸収する咀嚼剤とは使い方が違います。

使用中・直後の喫煙や他のニコチン製剤との併用はにつながり、咀嚼剤を1度に2個以上使うことも避けます。妊婦・授乳中の女性、急性期の脳血管障害や重い心臓病のある人、うつ病と診断されたことのある人は使用を避け、顎の関節に障害がある人は咀嚼剤を使いません。と使う人の条件を照合します。

鉄・ビタミン補給の目的と限界

鉄・ビタミン補給とは、鉄製剤で鉄欠乏性貧血の不足分を、ビタミン剤で不足する種類を補うことですが、症状だけで不足と決めつけず、原因や過剰摂取に注意します。脂溶性ビタミンは体内に蓄積しやすく、水溶性でも無制限に摂取してよいわけではありません。

エルくんが鉄の部品札をヘモグロビン模型にはめ、完成模型へ酸素札が結び付く関係を示す図。
鉄はヘモグロビンの産生に必要です。鉄製剤は鉄欠乏性貧血への補給が目的で、全ての貧血が鉄不足によるものではありません。

疲れやすいからといって、必ず鉄やビタミンが不足しているとは限りません。補給する成分が体内で何を担い、どの不足へ対応するかを学びます。

鉄・ビタミン補給の目的と限界
分類・成分働きと注意
鉄ヘモグロビンの材料。タンニン酸で吸収が低下
脂溶性ビタミンA・D・E・K。蓄積に注意
水溶性ビタミンB群・C。無制限摂取ではない
黒色便鉄服用後か服用前からかを確認
ビタミンA一般用は1日4000国際単位が上限。妊娠3か月以内等は過剰摂取に注意
ビタミンB2尿が黄色くなることがある

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。左に鉄製剤、右に赤血球とその中のヘモグロビンを配置し、左から右へ「不足分の鉄を補う」矢印を引く。矢印の下に「鉄欠乏性貧血」と記し、鉄製剤を使う目的の対象を明示する。
覚えること:鉄製剤は鉄欠乏性貧血の鉄を補う

鉄は赤血球のヘモグロビンに必要です。鉄製剤は鉄欠乏性貧血に不足分を補う目的で使われますが、出血や別の病気が原因の場合もあるため、貧血らしい症状を一律に鉄不足と決めません。

鉄製剤で便が黒くなることがあります。服用前から黒い便なら消化管出血などの可能性もあり、使用前後を区別して確認します。成分にはフマル酸第一鉄などがあり、複数の鉄製剤の併用は過剰摂取につながります。

ビタミンA・Dなどの脂溶性ビタミンは体内に蓄積しやすく、大量なら安全というものではありません。水溶性でも無制限に摂取してよいわけではなく、食事・他の薬・サプリメントとの重複を確認します。妊娠前後のビタミンAの過剰摂取など、使う人の条件も重要です。

欠乏への補給と過剰摂取

欠乏への補給と過剰摂取の図解。中央に食後の鉄製剤の服用点を置き、左右へ伸びる時間軸に「前後30分」の帯を示す。帯の中のタンニン酸を含む飲み物から「鉄の吸収低下」へ矢印を引き、飲み物は帯の外へ移す構図にする。
覚えること:鉄製剤は食後、前後30分はタンニン酸なし

鉄の吸収は空腹時のほうが高いものの、胃腸障害を減らすため鉄製剤は食後の服用が望ましいとされます。服用の前後30分にタンニン酸を含む緑茶・紅茶・コーヒー・ワイン・柿などを摂ると鉄の吸収が悪くなります。貧血の症状が出る前から予防的に使うことは適当でなく、原因が出血や他の疾患なら鉄補給だけで済ませません。

ビタミンは脂溶性のA・D・E・Kと水溶性のB群・Cに分けます。一般用医薬品のビタミンAは1日4000国際単位が上限で、妊娠3か月前から妊娠3か月までに1日10000国際単位以上を摂った妊婦から生まれた新生児で先天異常の割合が上昇したとの報告があります。ビタミンDの過剰症には高カルシウム血症があります。

試験に出る

  • 鉄製剤は鉄欠乏性貧血に不足分を補う薬で、出血や別の病気が原因の場合もあること。
  • 鉄製剤で便が黒くなることがあり、服用前から黒い場合は消化管出血などを考えること。
  • 複数の鉄製剤の併用は過剰摂取につながること。
  • 脂溶性ビタミン(A・Dなど)は体内に蓄積しやすく、大量摂取が安全ではないこと。
  • 妊娠3か月前から妊娠3か月までのビタミンA過剰摂取(1日10000国際単位以上で先天異常の報告)など、使う人の条件への注意。
  • 鉄製剤は食後服用が望ましく、服用前後30分はタンニン酸を含む飲食物を控えること。

重要な言葉

鉄製剤
鉄欠乏性貧血で不足した鉄を補う薬。
ヘモグロビン
赤血球に含まれ、鉄を必要とする成分。
脂溶性ビタミン
体内に蓄積しやすいビタミン(A・Dなど)。

確認問題

確かめよう鉄製剤を飲む前から黒い便でも、薬の影響としてよい?

いいえ。使用前からの変化は別の原因を考え、相談・受診につなげます。

鉄製剤で便が黒くなった場合、服用前から黒い便であっても薬の影響と断定してよい。

脂溶性ビタミンは体内に蓄積しやすい。

鉄製剤の服用前後30分は、緑茶やコーヒーなどタンニン酸を含む飲食物を控える。

鉄製剤が使われる目的は?

脂溶性ビタミンについて正しいものは?

疲れやすいからといって、必ずやが不足しているとは限りません。補給する成分が体内で何を担い、どの不足へ対応するかを学びます。

鉄は赤血球のヘモグロビンに必要です。はに不足分を補う目的で使われますが、出血や別の病気が原因の場合もあるため、貧血らしい症状を一律に鉄不足と決めません。

鉄製剤で便が黒くなることがあります。服用前から黒い便ならなどの可能性もあり、使用前後を区別して確認します。成分にはフマル酸第一鉄などがあり、複数の鉄製剤の併用はにつながります。

ビタミンA・Dなどのビタミンは体内にしやすく、大量なら安全というものではありません。水溶性でも無制限に摂取してよいわけではなく、食事・他の薬・サプリメントとの重複を確認します。妊娠前後のビタミンAの過剰摂取など、使う人の条件も重要です。

漢方処方は症状と体力を組み合わせる

漢方処方とは、複数の生薬を組み合わせ、症状だけでなく体力などの条件に合わせて選ぶ医薬品です。

エルくんが2処方の比較台に体力・便通・発汗の条件札を並べ、異なる条件を照合する図。
適する体力や症状は処方で異なります。図は条件の一部の比較であり、成分の重複や使用上の注意も別に確認します。 図は比較条件の一部です。これだけで処方を選ばず、証や注意事項を確認し専門家に相談します。

同じ肥満症に用いられる漢方薬でも、合う体力や症状は違います。病名だけで選ぶのではなく、処方の適応条件を一組として読みます。

漢方処方は症状と体力を組み合わせる
分類・成分働きと注意
防風通聖散体力充実・腹部脂肪・便秘がち。カンゾウ・マオウ・ダイオウを含む
防已黄耆湯体力中等度以下・疲れやすい・汗をかきやすい。カンゾウを含む
カンゾウ偽アルドステロン症などの注意
マオウ・ダイオウ交感神経刺激・瀉下作用
黄連解毒湯体力中等度以上・のぼせぎみ。腸間膜静脈硬化症などの重い副作用

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。正方形の上半分に、左右に仕切った「商品A」「商品B」の袋を置き、どちらにも同じ「カンゾウ」が入る様子を描く。各袋から下部の「作用」「副作用」へ点線の矢印を伸ばし、重なる場合があることを示す。
覚えること:同じ生薬なら作用・副作用が重なる場合も

手引きでは、防風通聖散は体力充実し腹部の皮下脂肪が多く便秘がちな場合、防已黄耆湯は体力中等度以下で疲れやすく汗をかきやすい傾向などを条件に挙げています。名前が似ていても同じ処方ではありません。

処方を構成する生薬も確認します。カンゾウはグリチルリチン酸に関わる偽アルドステロン症、マオウは交感神経への作用、ダイオウは瀉下作用と関連付けます。異なる商品に同じ生薬が含まれれば、作用や副作用が重なる場合があります。

黄連解毒湯は体力中等度以上でのぼせぎみの人向けの処方で、まれに肝機能障害・間質性肺炎・腸間膜静脈硬化症が起こります。服用後の異常を、治る過程で一時的に悪化する「瞑眩」と決めつけて見過ごしません。手引きの適応・相談条件は学習上の比較であり、個々の症状を自己診断する手順ではありません。

処方名より体力・症状・生薬

処方名より体力・症状・生薬の図解。上部の「肥満症」から矢印を左右に分け、縦の仕切りを挟んで左に防風通聖散、右に防已黄耆湯を配置する。左は体力充実・腹部の皮下脂肪が多い・便秘がち、右は体力中等度以下・疲れやすい・汗をかきやすいという適応の違いを示す。
覚えること:同じ肥満症でも体力・症状で適応が異なる

防風通聖散は体力充実で腹部の皮下脂肪が多く便秘がちな人、防已黄耆湯は体力中等度以下で疲れやすく汗をかきやすい人など、同じ肥満症の効能でも適応が異なります。かぜ向けでも葛根湯、麻黄湯、小青竜湯などを発汗・体力・症状で区別します。

防風通聖散はカンゾウ・マオウ・ダイオウを、防已黄耆湯はカンゾウを含み、他の漢方製剤と生薬が重なると副作用リスクが高まります。防風通聖散は小児への適用がなく、他の瀉下薬との併用を避けます。漢方処方製剤は、適用年齢の下限がなくても生後3か月未満の乳児には使用しません。

試験に出る

  • 同じ効能の漢方薬でも、体力や症状などの適応条件が異なること。
  • 防風通聖散と防已黄耆湯の適応条件の違い。
  • 構成する生薬(カンゾウ・マオウ・ダイオウ)と、それぞれ関連する作用・副作用。
  • 黄連解毒湯などの重い副作用(肝機能障害・間質性肺炎・腸間膜静脈硬化症)への注意。
  • 手引きの条件は学習上の比較であり、自己診断の手順ではないこと。
  • 漢方処方製剤は、生後3か月未満の乳児には使用しないこと。

重要な言葉

防風通聖散
体力充実し腹部の皮下脂肪が多く便秘がちな場合などに用いる漢方処方。
防已黄耆湯
体力中等度以下で疲れやすく汗をかきやすい傾向などに用いる漢方処方。
生薬
漢方処方を構成する天然の薬物。重なると作用・副作用が重なることがある。
証
漢方で、使う人の体質と症状をまとめた捉え方。証に合わない処方は効果が得られず、副作用も起こりやすい。

確認問題

確かめよう肥満症という同じ効能があれば体力の条件を省ける?

いいえ。体力・症状・生薬を対応させて理解します。

肥満症に用いる漢方薬は、体力の条件を考えずに病名だけで選んでよい。

異なる漢方薬に同じ生薬が含まれると、作用や副作用が重なることがある。

漢方処方製剤は、適用年齢の下限がなければ生後3か月未満の乳児にも使用できる。

体力充実し腹部の皮下脂肪が多く便秘がちな場合に挙げられる処方は?

カンゾウと関連付けて学ぶ副作用は?

同じに用いられる漢方薬でも、合うや症状は違います。病名だけで選ぶのではなく、処方の適応条件を一組として読みます。

手引きでは、は体力充実し腹部の皮下脂肪が多く便秘がちな場合、は体力中等度以下で疲れやすく汗をかきやすい傾向などを条件に挙げています。名前が似ていても同じ処方ではありません。

処方を構成する生薬も確認します。はグリチルリチン酸に関わる偽アルドステロン症、マオウは交感神経への作用、は瀉下作用と関連付けます。異なる商品に同じ生薬が含まれれば、作用や副作用が重なる場合があります。

は体力中等度以上でのぼせぎみの人向けの処方で、まれに肝機能障害・間質性肺炎・腸間膜静脈硬化症が起こります。服用後の異常を、治る過程で一時的に悪化する「瞑眩」と決めつけて見過ごしません。手引きの適応・相談条件は学習上の比較であり、個々の症状をする手順ではありません。

消毒・殺虫と検査結果の読み分け

消毒・殺虫と検査結果の読み分けとは、消毒薬は濃度・接触条件と混ぜる危険、殺虫剤は対象・使用場所・換気、検査薬は結果の限界を、それぞれ区別して理解することです。

エルくんが微生物を減らす網、害虫の容器、検査器を使い、消毒・殺虫・検査の異なる目的を説明する図。
衛生に関わる製品でも目的は異なります。検査薬の結果だけで病状や経過の全ては確定せず、必要な医療での確認へつなげます。

消毒、殺虫、検査は、衛生に関わっていても目的が違います。何に働くか、何を検出した結果かを分けると誤用を防げます。

消毒・殺虫と検査結果の読み分け
分類・成分働きと注意
消毒使用対象に合う濃度・時間
殺虫・忌避害虫・場所・曝露を確認。ディートは生後6か月未満に使わない
尿検査尿糖は食後1〜2時間、尿タンパクは早朝尿。中間尿を採る
妊娠検査尿中hCG。月経予定日を過ぎて概ね1週目以降に検査

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。左に次亜塩素酸ナトリウムを含む消毒剤、右に酸性の洗剤を置き、間を太い仕切りと×印で分ける。上部には「混ぜると塩素ガスが発生する危険」を点線矢印で示し、消毒剤の横に用途に合う濃度・接触条件を添える。
覚えること:用途に合う濃度・接触条件を守り混ぜない

消毒剤に含まれる次亜塩素酸ナトリウムは、用途に合う濃度や接触条件を守ります。酸性の洗剤などと混ざると有毒な塩素ガスが発生する危険があり、別の製品と混ぜて効果を強める使い方はしません。

殺虫成分には、有機リン系、ピレスロイド系、カーバメイト系・オキサジアゾール系などがあります。対象害虫、使用場所、噴霧後の換気や人・動物への注意を確認します。ピレスロイド系のフェノトリンは、シラミの駆除を目的に、殺虫成分で唯一人体に直接適用されます。

妊娠検査薬が調べるのは尿中のhCGです。陽性でも正常な妊娠経過まで確定せず、検査時期が早い場合などには陰性でも妊娠を否定できません。尿糖などの検査も、飲食や採取時刻、判定時間の影響を含めて結果を読みます。

対象と判定条件を守る

対象と判定条件を守るの図解。中央に左から右へ進む時間軸を置き、「月経予定日」から「約1週後以降」までを示す。推奨時期より前の範囲には「早期の陰性→妊娠否定不可」と添える。
覚えること:予定日後約1週以降の検査を推奨

消毒薬は手指・皮膚、器具・物品のどこに使うかで成分と濃度が異なり、塩素系は皮膚刺激性が強いため通常人体には使いません。誤って飲み込んだ場合は、通常は牛乳など、手元に何もなければまず水を飲ませ、原末や濃厚液では自己判断で吐かせずに医療機関へつなぎます。忌避剤のディートは生後6か月未満には使用を避けます。

尿糖は食後1〜2時間など使用方法に従って採尿し、尿タンパクは原則として早朝尿を使い、激しい運動の直後を避けます。出始めではなく中間尿を採り、採尿後は速やかに検査します。妊娠検査薬は月経予定日を過ぎて概ね1週目以降の検査が推奨され、それより早い時期の陰性では妊娠を否定できません。

対象と判定条件を守る
殺虫成分作用と特徴
有機リン系(ジクロルボス等)アセチルコリンエステラーゼと不可逆的に結合。誤飲等で縮瞳・呼吸困難
ピレスロイド系(ペルメトリン、フェノトリン等)除虫菊由来。神経細胞に直接作用し、残効性が低い
カーバメイト系・オキサジアゾール系アセチルコリンエステラーゼを可逆的に阻害。ピレスロイド抵抗性の害虫に使う
昆虫成長阻害成分脱皮や変態を阻害し、直接の殺虫作用ではない

試験に出る

  • 次亜塩素酸ナトリウムを含む消毒剤は、用法に合う濃度・接触条件を守ること。
  • 酸性の洗剤などと混ぜると有毒な塩素ガスが発生するため、混ぜないこと。
  • 殺虫成分は対象害虫・使用場所・換気や人・動物への注意を確認すること。
  • 検査薬の結果は検出対象についての情報で、病状や経過を確定するものではないこと。
  • 有機リン系(不可逆的)とカーバメイト系(可逆的)のアセチルコリンエステラーゼ阻害の違い、フェノトリンの人体への適用。
  • 消毒薬の誤飲時は牛乳や水を飲ませ、原末や濃厚液では自己判断で吐かせないこと。

重要な言葉

次亜塩素酸ナトリウム
消毒剤に含まれる成分。酸性の洗剤と混ざると塩素ガスが生じる。
ピレスロイド系
除虫菊の成分から開発された殺虫成分。速やかに自然分解して残効性が低く、家庭用殺虫剤に広く使われる。
妊娠検査薬
尿中のhCGを調べる検査薬。

確認問題

確かめよう消毒剤を酸性洗剤と混ぜれば効果を強められる?

いいえ。有害なガスが生じる組合せがあり、混ぜずに表示どおり使います。

消毒剤を酸性の洗剤と混ぜると、効果が強まり安全に使える。

殺虫剤は、対象害虫や使用場所、換気などを確認して使う。

尿タンパクの検査は、原則として早朝尿(起床直後の尿)を検体とする。

酸性の洗剤と混ざると有毒な塩素ガスが発生する消毒成分は?

妊娠検査薬で調べるものは?

アセチルコリンエステラーゼと不可逆的に結合する殺虫成分は?

、、検査は、衛生に関わっていても目的が違います。何に働くか、何を検出した結果かを分けると誤用を防げます。

に含まれる次亜塩素酸ナトリウムは、用途に合う濃度や接触条件を守ります。酸性の洗剤などと混ざると有毒なが発生する危険があり、別の製品と混ぜて効果を強める使い方はしません。

には、有機リン系、ピレスロイド系、カーバメイト系・オキサジアゾール系などがあります。対象害虫、使用場所、噴霧後のや人・動物への注意を確認します。ピレスロイド系のフェノトリンは、シラミの駆除を目的に、殺虫成分で唯一人体に直接適用されます。

が調べるのは尿中のです。陽性でも正常な妊娠経過まで確定せず、検査時期が早い場合などには陰性でも妊娠を否定できません。尿糖などの検査も、飲食や採取時刻、判定時間の影響を含めて結果を読みます。

コレステロールの運搬と改善薬の役割

高コレステロール改善薬とは、LDLなどのコレステロールを改善する目的で使い、食事・運動療法を補助する薬です。

エルくんがHDLの回収台車でコレステロールを末梢組織から肝臓へ戻し、LDLの配送方向と比較する図。
LDLは肝臓から末梢へ、HDLは末梢から肝臓へコレステロールを運びます。図は運搬の役割の比喩で、特定成分の作用すべてを示すものではありません。

コレステロールの問題は、運ぶ向き、成分の働く点、薬を使う目的の三つを分けると整理できます。「改善薬」という同じ分類でも、体内のどの過程に働くかは違います。

コレステロールの運搬と改善薬の役割
分類・成分働きと注意
LDL肝臓から末梢へ運搬
HDL末梢から肝臓へ運搬
ソイステロール腸管での吸収を抑える
パンテチン脂質の代謝に関わる
ビタミンB2配合されることがあり、尿が黄色くなることがある

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。正方形の左に肝臓、右に末梢組織を置き、中央を上下2段に仕切る。上段はLDLの矢印を左→右、下段はHDLの矢印を右→左に描き、どちらもコレステロールを運ぶ様子を示す。
覚えること:LDLは肝臓→末梢、HDLは末梢→肝臓

高コレステロール改善薬では、まず運搬方向を区別します。LDLは肝臓から末梢組織へ、HDLは末梢組織から肝臓へコレステロールを運びます。コレステロール自体は細胞やホルモンなどに必要で、単に体内からなくせばよい物質ではありません。

ソイステロールは腸管でのコレステロール吸収を抑える成分です。パンテチンはLDLなどの異化排泄を促し、HDL産生を高める作用があるとされます。同じ改善薬でも、吸収を抑える働きと代謝に関わる働きを分けて覚えます。

高コレステロール改善薬は食事・運動療法を補助するもので、腹囲を減らす痩身薬ではありません。例えば体重が減らないことだけで効き目を判断せず、検査値の変化を確認します。生活習慣を改善しながら1〜3か月使用しても検査値が改善しない場合は、使用を中止して医師へ相談することが手引きに示されています。

脂質の運搬・吸収・改善を分ける

脂質の運搬・吸収・改善を分けるの図解。左側に医療機関の検査で確認する3条件を縦に並べ、各条件から右側の「脂質異常症」へ矢印を合流させる。中性脂肪の数値には「空腹時」を添え、3条件のいずれか1つに該当すればよいことを示す。
覚えること:検査でいずれか該当なら脂質異常症

医療機関の検査でLDLが140mg/dL以上、HDLが40mg/dL未満、中性脂肪が空腹時150mg/dL以上のいずれかの状態を脂質異常症といいます。自覚症状がないため、偶然や生活習慣病を生じてから指摘されることが多い状態です。

高コレステロール改善薬には、ビタミンB2(リボフラビン酪酸エステル等)やビタミンE(トコフェロール酢酸エステル)が配合されることがあり、ビタミンB2で尿が黄色くなることがあります。これは使用の中止を要する副作用ではありません。

試験に出る

  • LDLは肝臓から末梢へ、HDLは末梢から肝臓へコレステロールを運ぶこと。
  • ソイステロールは腸管での吸収を抑え、パンテチンは代謝に関わるとされること。
  • 高コレステロール改善薬は食事・運動療法を補助する薬で、痩身薬ではないこと。
  • 生活習慣を改善しながら1〜3か月使っても検査値が改善しない場合は中止して医師に相談すること。
  • 体重の減少だけで効き目を判断せず、検査値の変化を確認すること。
  • 脂質異常症の目安(LDL140mg/dL以上、HDL40mg/dL未満、中性脂肪が空腹時150mg/dL以上)。

重要な言葉

LDL
肝臓から末梢組織へコレステロールを運ぶ。
HDL
末梢組織から肝臓へコレステロールを運ぶ。
高コレステロール改善薬
食事・運動療法を補助し、コレステロールを改善する薬。

確認問題

確かめようソイステロールで腸からの吸収を抑えることと、HDLが末梢から肝臓へ運搬することは同じ?

いいえ。吸収と運搬は異なる過程です。

高コレステロール改善薬は、腹囲を減らす痩身薬である。

HDLは末梢組織から肝臓へコレステロールを運ぶ。

腸管でのコレステロール吸収を抑える成分は?

高コレステロール改善薬の使用について正しいものは?

コレステロールの問題は、運ぶ向き、成分の働く点、薬を使う目的の三つを分けると整理できます。「」という同じ分類でも、体内のどの過程に働くかは違います。

高コレステロール改善薬では、まず運搬方向を区別します。は肝臓から末梢組織へ、は末梢組織から肝臓へコレステロールを運びます。コレステロール自体は細胞やホルモンなどに必要で、単に体内からなくせばよい物質ではありません。

ソイステロールは腸管でのコレステロールを抑える成分です。はLDLなどの異化排泄を促し、HDL産生を高める作用があるとされます。同じ改善薬でも、吸収を抑える働きと代謝に関わる働きを分けて覚えます。

高コレステロール改善薬は食事・運動療法を補助するもので、腹囲を減らすではありません。例えば体重が減らないことだけで効き目を判断せず、検査値の変化を確認します。生活習慣を改善しながら使用しても検査値が改善しない場合は、使用を中止して医師へ相談することが手引きに示されています。

覚えるポイント

  • 精神神経に作用する薬:解熱鎮痛成分は熱・痛みに、抗ヒスタミン成分等は鼻症状などに関係します。複合薬では複数成分の薬効と副作用が組み合わさります。
  • 呼吸器官に作用する薬:咳は異物や分泌物を排出する防御反応でもあります。成分ごとの作用部位、年齢制限、眠気等の注意、使用期間を対応させます。
  • 胃腸に作用する薬:下痢止めや瀉下薬も、腸の動き・水分・便の性状などへの作用を区別します。成分によって腎疾患等で相談が必要な場合があります。
  • 循環器・排泄・婦人薬:循環器用薬、排泄に関する薬、婦人薬は成分ごとに適応・使用者・期間を確認します。生薬でも強い作用を持つものがあり、単なる食品と同じではありません。
  • アレルギー・鼻・目の薬:ヒスタミンの働きを抑える作用と、抗コリン作用による分泌抑制等を分けます。点鼻・点眼・内服では使用法が違い、コンタクトレンズの扱いも製品表示を確認します。
  • 皮膚・歯・口中の薬:外用剤は使用部位、皮膚の状態、塗布範囲、使用期間を確認します。目や粘膜へ使えないものを、皮膚用だからと転用しないようにします。
  • 禁煙・滋養強壮・漢方生薬:漢方処方は体力や症状など適応の条件を確認します。ニコチン置換による禁煙補助剤、ビタミン等も、それぞれの目的と禁忌・相談事項を区別します。
  • 公衆衛生用薬・検査薬:殺虫剤は対象害虫や使用場所、消毒薬は対象物・濃度・接触条件が重要です。検査薬は採取方法、判定時間、検出対象をセットで覚えます。
  • 禁煙補助薬の吸収と使い方:口腔内が酸性になると吸収が低下するため、コーヒーや炭酸飲料などの後しばらくは使用を避けます。パッチ製剤は皮膚から吸収させるもので、口腔粘膜から吸収する咀嚼剤とは使い方が違います。
  • 鉄・ビタミン補給の目的と限界:鉄製剤で便が黒くなることがあります。服用前から黒い便なら消化管出血等の可能性もあり、使用前後を区別して確認します。成分にはフマル酸第一鉄などがあり、複数の鉄製剤の併用は過剰摂取につながります。
  • 漢方処方は症状と体力を組み合わせる:処方を構成する生薬も確認します。カンゾウはグリチルリチン酸に関わる偽アルドステロン症、マオウは交感神経への作用、ダイオウは瀉下作用と関連付けます。異なる商品に同じ生薬が含まれれば、作用や副作用が重なる場合があります。
  • 消毒・殺虫と検査結果の読み分け:殺虫成分には有機リン系、ピレスロイド系、カーバメイト系などがあり、対象害虫、使用場所、噴霧後の換気や人・動物への注意を確認します。消毒薬を誤って飲み込んだ場合は牛乳や水を飲ませ、原末や濃厚液では自己判断で吐かせずに医療機関へつなぎます。
  • コレステロールの運搬と改善薬の役割:LDLは肝臓から末梢へ、HDLは末梢から肝臓へ運びます。食事・運動療法を補助する薬で、1〜3か月改善しなければ中止して医師に相談します。吸収と運搬は別の過程です。

出典・参考資料

試験の公式案内と、この記事の参考にした学習資料です。

編集:Pinternet Works · 更新日:

教材の編集方針・訂正について