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FP技能検定 · 学習ガイド

不動産の基礎

登記とは

登記とは、不動産の所在や面積、所有者、抵当権などの権利関係を法務局の記録で公示する仕組みです。

不動産の現物と登記情報を並べ、物件情報・所有権・抵当権を確認する図
登記では物件情報と所有権、抵当権等を分けて確認します。現物の利用者だけでは権利関係は分からず、登記が絶対的な真実を保証するわけでもありません。

土地や建物は、現物を見るだけでは権利関係が分かりません。見た目の利用者と法律上の所有者が同じとは限らないため、登記で所有者や抵当権などを確かめます。価格も、取引価格のほかに目的の違う公的な価格があります。

登記記録の読み方

登記記録の読み方の図解。中央の登記記録を上下に仕切り、上を「表題部」、下を「権利部」とする。権利部だけを左右に分け、左に甲区、右に乙区を配置する。
覚えること:表題部は物理的状況、権利部は甲乙

登記記録は、土地・建物の物理的な状況を示す表題部と、権利関係を示す権利部に分かれます。権利部は、所有権に関する甲区と、抵当権・賃借権など所有権以外の権利に関する乙区に分かれます。登記事項証明書は、利害関係がなくても誰でも法務局で交付を請求できます。

登記をすると、その権利を第三者に主張できる対抗力が得られます。一方、不動産登記には公信力がないため、登記名義人を真の所有者と信じて買っても、権利を取得できない場合があります。現地の利用状況や売主が本当に権利者かも確認します。

登記記録の読み方
区分主な記録事項
表題部所在・地番・地目・地積(土地)、家屋番号・構造・床面積(建物)
権利部(甲区)所有権の保存・移転、差押えなど所有権に関する事項
権利部(乙区)抵当権・賃借権など所有権以外の権利

公的な土地価格

公的な土地価格の図解。左に価格名、右に公示価格を100%とする横棒を4段で並べる。上から公示価格100%、基準地標準価格は同水準、相続税路線価は約80%、固定資産税評価額は約70%とし、棒の左端と100%の位置を縦線で揃える。
覚えること:公示比:路線価約80%、固定約70%

土地には目的の異なる公的な価格があります。公示価格と基準地標準価格は一般の土地取引の指標、相続税路線価は相続税・贈与税の土地評価、固定資産税評価額は固定資産税などの課税の基準です。基準日・公表主体・評価水準の違いを表で押さえます。

公的な土地価格
価格決定・公表主体基準日公表時期など評価水準の目安
公示価格国土交通省(土地鑑定委員会)毎年1月1日3月下旬100%
基準地標準価格都道府県(知事)毎年7月1日9月下旬公示価格と同水準
相続税路線価国税庁(国税局長)毎年1月1日7月初旬公示価格の約80%
固定資産税評価額市町村(東京23区は都)基準年度の前年1月1日3年ごとに評価替え公示価格の約70%

不動産の鑑定評価

不動産の鑑定評価の図解。中央の不動産模型から右へ矢印を3本に分け、横線で区切った上段に再調達原価と減価修正、中段に類似の取引事例と補正、下段に将来の純収益を描く。各段に対応する手法名を添える。
覚えること:鑑定評価は費用・取引・収益に着目

不動産鑑定評価の基本的な手法は3つあります。費用に着目する原価法、市場の取引に着目する取引事例比較法、収益に着目する収益還元法です。収益還元法には、1年間の純収益を還元利回りで割る直接還元法と、複数期間の純収益と将来の売却価格を現在価値に割り引くDCF法があります。

不動産の鑑定評価
手法求め方求める価格
原価法再調達原価から減価修正する積算価格
取引事例比較法類似の取引事例に事情補正・時点修正などをする比準価格
収益還元法将来の純収益をもとに求める(直接還元法・DCF法)収益価格

試験に出る

  • 所有権は権利部の甲区、抵当権・賃借権など所有権以外の権利は乙区に記録される。
  • 登記には対抗力はあるが公信力はない。登記名義人を信じて買っても権利を取得できないことがある。
  • 登記事項証明書は、利害関係がなくても誰でも交付を請求できる。
  • 公示価格は1月1日・国土交通省、基準地標準価格は7月1日・都道府県が基準日と公表主体。
  • 評価水準の目安は、公示価格を100%として相続税路線価80%、固定資産税評価額70%。固定資産税評価額は3年ごとに評価替え。
  • 鑑定評価の3手法(原価法・取引事例比較法・収益還元法)と、収益還元法の直接還元法・DCF法の違い。

重要な言葉

登記事項証明書
登記記録の内容を証明する書面。法務局で誰でも交付を請求できる。
対抗力
自分の権利を当事者以外の第三者にも主張できる効力。登記をすると得られる。
公信力
登記を信じて取引した人を、登記が真実と違っても保護する効力。不動産登記には認められない。
公示価格
地価公示法に基づき、国土交通省の土地鑑定委員会が毎年1月1日時点の標準地の価格として公表する指標。
固定資産税評価額
市町村が固定資産税などの課税の基準として決める価格。3年ごとに評価替えされ、公示価格の約70%が目安。
収益還元法
その不動産が将来生み出す収益から価格を求める鑑定評価の手法。直接還元法とDCF法がある。

確認問題

確かめよう登記記録の所有者欄を信じて買えば、必ず所有権を取得できるでしょうか。

いいえです。不動産登記には公信力がないため、登記名義人が真の所有者でなければ権利を取得できないことがあります。

不動産登記には公信力があり、登記の記載どおりの権利が必ず保証される。

同じ土地でも、公示価格と固定資産税評価額は一致するとは限らない。

都道府県地価調査の基準地標準価格は、毎年1月1日を基準日とする。

登記事項証明書で所有権に関する事項が記録される部分は?

相続税路線価の評価水準の目安は、公示価格の何%程度か?

不動産の将来の純収益と売却価格を現在価値に割り引いて合計する手法は?

土地や建物は、現物を見るだけではが分かりません。見た目の利用者と法律上の所有者が同じとは限らないため、登記で所有者やなどを確かめます。価格も、取引価格のほかに目的の違う公的な価格があります。

登記記録は、土地・建物の物理的な状況を示すと、権利関係を示すに分かれます。権利部は、所有権に関する甲区と、抵当権・賃借権など所有権以外の権利に関する乙区に分かれます。登記事項証明書は、利害関係がなくても誰でも法務局で交付を請求できます。

登記をすると、その権利を第三者に主張できるが得られます。一方、不動産登記にはがないため、登記名義人を真の所有者と信じて買っても、権利を取得できない場合があります。現地の利用状況や売主が本当に権利者かも確認します。

土地には目的の異なる公的な価格があります。公示価格と基準地標準価格は一般の土地取引の指標、は相続税・贈与税の土地評価、は固定資産税などの課税の基準です。基準日・公表主体・評価水準の違いを表で押さえます。

不動産鑑定評価の基本的な手法は3つあります。費用に着目する原価法、市場の取引に着目する取引事例比較法、収益に着目するです。収益還元法には、1年間の純収益を還元利回りで割る直接還元法と、複数期間の純収益と将来の売却価格を現在価値に割り引くDCF法があります。

出典・参考資料

試験の公式案内と、この記事の参考にした学習資料です。

編集:Pinternet Works · 更新日:

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