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FP技能検定 · 学習ガイド

不動産取引

重要事項説明とは

重要事項説明とは、宅地建物取引業者が売買などの契約の前に、宅地建物取引士を通じて権利関係や法令上の制限、取引条件などを説明する手続です。

買いたい家や土地の希望と法令・権利・取引条件を照合して契約へ進む図
価格や広さだけでなく、権利や法令上の制限、取引条件を確認して契約します。解除や責任の問題は当事者の立場と時点も確かめます。

売買契約では、物件の条件を知ってから契約することが大切です。宅地建物取引業者(宅建業者)に売却などを依頼するときの媒介契約、契約前の重要事項説明、手付による解除、マンション特有の区分所有法のルールを順に確認します。

媒介契約と報酬

媒介契約と報酬の図解。画面を縦に二分し、左を専任媒介、右を専属専任媒介にする。どちらも依頼先の業者を1社だけ描き、中央下の自己発見取引の契約書から左へは通る矢印、右へは遮断された矢印を伸ばす。
覚えること:自己発見取引は専任可・専属専任不可

媒介契約のうち、一般媒介は複数の業者に依頼できますが、専任媒介と専属専任媒介は1社だけに依頼します。専属専任媒介では、依頼者が自分で見つけた相手(自己発見取引)とも直接契約できません。宅建業者が受け取る報酬には上限があり、売買の媒介なら400万円超の取引で「取引額×3%+6万円」に消費税を加えた額です。

媒介契約と報酬
種類他業者への依頼自己発見取引有効期間業務報告指定流通機構への登録(休業日を除く)
一般媒介できるできる法令上の上限なし義務なし義務なし
専任媒介できないできる3か月以内2週間に1回以上7日以内
専属専任媒介できないできない3か月以内1週間に1回以上5日以内
媒介契約と報酬
取引報酬の上限(消費税抜き)
売買:200万円以下の部分5%
売買:200万円超400万円以下の部分4%(速算式は取引額×4%+2万円)
売買:400万円超取引額×3%+6万円
売買:代金800万円以下の宅地・建物(2024年7月以後)事前の説明・合意を条件に30万円まで
賃貸借の媒介貸主・借主の双方から合計で賃料の1か月分

重要事項説明と手付

重要事項説明と手付の図解。左に重要事項説明、右に契約締結を置き、左から右への矢印で「契約前」の順序を示す。左側の一場面で、取引士証の提示と書面の交付を描く。
覚えること:契約前に取引士が証提示・書面交付し説明

重要事項説明は、契約締結前に宅地建物取引士が宅地建物取引士証を示し、書面(相手方の承諾があれば電磁的方法)を交付して行います。登記された権利、法令上の制限、代金以外に授受される金銭などが対象です。契約成立後に交付する書面とは時点と役割が異なります。

手付金は、特に定めがなければ解約手付と推定されます。相手方が履行の着手をするまでは、買主は手付を放棄し、売主は手付の倍額を現実に提供して解除できます。宅建業者が自ら売主で、買主が宅建業者でない場合は、代金の2割を超える手付を受け取れず、受け取った手付は解約手付とみなされます。

重要事項説明と手付
事項ルール
重要事項説明契約締結前に宅地建物取引士が説明する
解約手付相手方の履行着手前まで。買主は手付放棄、売主は倍額の現実の提供
手付の額(宅建業者が売主)宅建業者でない買主からは代金の2割まで
契約不適合責任(民法)買主は不適合を知った時から1年以内に売主へ通知する
契約不適合責任(宅建業者が売主)通知期間を引渡しから2年以上とする特約を除き、民法より買主に不利な特約は無効

マンションのルール(区分所有法)

マンションのルール(区分所有法)の図解。1つの集会の投票を、縦の仕切りで「出席した区分所有者」と「議決権」の2つの集計欄に分ける。両欄の賛成がそれぞれ過半数になったときだけ、2本の矢印を右側の「普通決議」につなぐ。
覚えること:普通決議は出席者と議決権の各過半数

マンションは、各住戸の専有部分と、廊下・エレベーターなどの共用部分に分かれます。共用部分の持分は原則として専有部分の床面積の割合で、専有部分と敷地利用権は原則として分離して処分できません。管理者は少なくとも毎年1回集会を招集します。2026年4月1日施行の改正で、集会の決議は出席者を基準とする形に見直されました。

マンションのルール(区分所有法)
決議の内容2026年4月1日以後の要件
普通決議(一般的な管理の事項)出席した区分所有者と議決権の各過半数
規約の設定・変更・廃止、共用部分の重大な変更区分所有者と議決権の各過半数が出席し、出席者と出席議決権の各3/4以上
建替え決議区分所有者と議決権の各4/5以上(耐震性不足など一定の事由があれば各3/4以上)
所在等不明区分所有者裁判所の決定により、決議の母数から除外できる

試験に出る

  • 媒介契約3種類の違い:専任は有効期間3か月以内・2週間に1回以上の報告・7日以内の指定流通機構登録、専属専任は1週間に1回以上・5日以内で自己発見取引も不可。
  • 売買の媒介報酬の上限は、400万円超なら「取引額×3%+6万円」+消費税。
  • 宅建業者が自ら売主で買主が宅建業者でない場合、手付は代金の2割が上限で、解約手付とみなされる。
  • 解約手付による解除は、相手方が履行に着手するまで。買主は手付放棄、売主は倍額を現実に提供する。
  • 区分所有法(2026年4月1日施行の改正後)の決議要件:規約変更は出席者の各3/4以上、建替えは原則各4/5以上。
  • 管理者は少なくとも毎年1回集会を招集する。共用部分の持分は原則として専有部分の床面積の割合。

重要な言葉

重要事項説明
契約締結前に、宅地建物取引士が宅地建物取引士証を示し、書面(電磁的方法を含む)を交付して行う説明。
媒介契約
売買や賃貸の相手探しを宅建業者に依頼する契約。一般・専任・専属専任の3種類がある。
指定流通機構
国土交通大臣が指定する不動産情報の交換システム(レインズ)。専任媒介・専属専任媒介では物件の登録義務がある。
解約手付
相手方が履行に着手するまでなら、買主は手付の放棄、売主は倍額の現実の提供で契約を解除できる手付。
契約不適合責任
引き渡した物件の種類・品質などが契約内容に合わないときに売主が負う責任。買主は追完・代金減額・損害賠償・解除を求められる。
共用部分
マンションの廊下・階段・エレベーターなど、区分所有者全員で使う部分。持分は原則として専有部分の床面積の割合。

確認問題

確かめよう買主が手付を放棄して契約を解除したいと考えたとき、売主がすでに物件を引き渡していたら解除できますか。

引渡しで売主が履行の着手をした後なので、解約手付による解除はできません。基準は、解除を受ける相手方が履行に着手したかどうかです。

手付金を交付していれば、いつでも無条件に契約を解除できる。

重要事項説明は、宅地建物取引士が契約の締結前に行う。

専属専任媒介契約では、依頼者が自分で見つけた買主と直接契約することができる。

区分所有法の改正後も、建替え決議は原則として区分所有者と議決権の各5分の4以上の多数で行う。

宅建業者が自ら売主となり、宅建業者でない買主と代金5,000万円の売買契約を結ぶ。受け取れる手付の上限は?

解約手付による解除の説明として正しいものは?

専任媒介契約の説明として正しいものは?

売買代金1,000万円(消費税を除く)の媒介報酬の上限(消費税抜き)は?

売買契約では、物件の条件を知ってから契約することが大切です。宅地建物取引業者(宅建業者)に売却などを依頼するときの、契約前の、手付による解除、マンション特有の区分所有法のルールを順に確認します。

は、契約締結前に宅地建物取引士が宅地建物取引士証を示し、書面(相手方の承諾があれば電磁的方法)を交付して行います。登記された権利、法令上の制限、代金以外に授受される金銭などが対象です。契約成立後に交付する書面とは時点と役割が異なります。

は、特に定めがなければと推定されます。相手方がをするまでは、買主は手付を放棄し、売主は手付の倍額を現実に提供して解除できます。宅建業者が自ら売主で、買主が宅建業者でない場合は、代金の2割を超える手付を受け取れず、受け取った手付は解約手付とみなされます。

出典・参考資料

試験の公式案内と、この記事の参考にした学習資料です。

編集:Pinternet Works · 更新日:

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