生命保険料控除とは
生命保険料控除とは、支払った生命保険料の一定額を所得から差し引く所得控除で、保険料がそのまま返ってくるわけではありません。

生命保険料控除は、支払った保険料の全額が税金から返る仕組みではありません。一定の計算で求めた額を所得から差し引き、税金を計算する土台を小さくする所得控除です。
基本の仕組み

例えば適用できる所得控除が4万円で、他の条件が変わらず所得税の限界税率が10%なら、所得税への影響の概算は4万円×10%=4,000円です。4万円そのものが還付されると考えないことがポイントです。
一般生命保険料、介護医療保険料、個人年金保険料の区分と、新契約・旧契約の別で計算が変わります。試験では契約日、年間支払額、問題に示された控除表を先に確認します。所得税と住民税では上限が異なります。
令和8年分の所得税からは、23歳未満の扶養親族がいる場合、新契約の一般生命保険料控除の上限が4万円から6万円に引き上げられました(令和8年度税制改正で令和9年分も適用)。3区分の合計上限12万円と住民税は変わりません。
三つの控除区分

生命保険料控除は一般生命保険料、介護医療保険料、個人年金保険料に分かれます。個人年金保険料控除を使うには税制適格特約の要件を満たす必要があり、満たさない個人年金保険や変額個人年金保険は一般生命保険料の区分です。
控除を受けられるのは実際に保険料を負担した人で、契約者欄の名前だけでは決まりません。少額短期保険の保険料は対象外で、新契約では傷害特約や災害割増特約の保険料も対象外です。
| 区分 | 代表的な契約 |
|---|---|
| 一般生命保険料 | 死亡保障など |
| 介護医療保険料 | 医療・介護保障 |
| 個人年金保険料 | 要件を満たす個人年金 |
| 契約の時期 | 所得税の上限 | 住民税の上限 |
|---|---|---|
| 新契約(平成24年1月1日以後) | 各区分4万円、合計12万円 | 各区分2.8万円、合計7万円 |
| 旧契約(平成23年12月31日以前) | 一般・個人年金 各5万円、合計10万円 | 各3.5万円、合計7万円 |
| 23歳未満の扶養親族がいる場合(令和8年分〜) | 新契約の一般のみ6万円、合計12万円 | 変更なし |
| 個人年金保険料控除の要件(税制適格特約) | 内容 |
|---|---|
| 年金受取人 | 契約者またはその配偶者で、被保険者と同一人 |
| 保険料払込期間 | 10年以上 |
| 確定年金・有期年金 | 年金受取開始が60歳以後、かつ受取期間10年以上 |
試験に出る
- 生命保険料控除は所得控除であり、保険料全額が還付されるわけではない。
- 新契約(平成24年以後)は所得税で各区分4万円・合計12万円、住民税で各2.8万円・合計7万円。
- 旧契約(平成23年以前)は所得税で一般・個人年金が各5万円。介護医療の区分はない。
- 令和8年分から23歳未満の扶養親族がいれば、新契約の一般生命保険料控除(所得税)の上限が6万円。合計12万円は変わらない。
- 少額短期保険の保険料は生命保険料控除の対象外。
- 税制適格特約のない個人年金保険や変額個人年金保険は一般生命保険料控除の区分。
重要な言葉
- 生命保険料控除
- 支払った生命保険料に応じた額を所得から差し引く所得控除。
- 所得控除
- 課税所得を計算する前に所得から差し引く控除。
- 介護医療保険料控除
- 介護・医療に関する保険料の区分の控除。
- 税制適格特約
- 個人年金保険を個人年金保険料控除の対象にするための特約。受取人・払込期間・受取開始年齢の要件がある。
確認問題
確かめよう生命保険料控除を使えば、保険金を受け取るときの税金もなくなるでしょうか。
払込時と受取時は別々に判定します。
生命保険料控除では、支払った保険料の全額が税金から返る。
生命保険料控除の計算では、新契約と旧契約で扱いが異なる。
少額短期保険業者と契約した保険の保険料は、生命保険料控除の対象となる。
所得控除4万円、限界税率10%のときの所得税への影響の概算は?
生命保険料控除の区分に含まれないものは?
平成24年1月1日以後の契約で、所得税の生命保険料控除の合計上限は(特例なし)?
生命保険料控除は、支払った保険料の全額が税金から返る仕組みではありません。一定の計算で求めた額をから差し引き、税金を計算する土台を小さくするです。
例えば適用できる所得控除が4万円で、他の条件が変わらず所得税の限界税率が10%なら、所得税への影響の概算は4万円×10%=です。4万円そのものが還付されると考えないことがポイントです。
、、個人年金保険料の区分と、新契約・旧契約の別で計算が変わります。試験では契約日、年間支払額、問題に示された控除表を先に確認します。所得税と住民税では上限が異なります。
出典・参考資料
試験の公式案内と、この記事の参考にした学習資料です。
- 日本FP協会:2級・3級FP技能検定 試験要綱 ↗
- きんざい:FP技能検定 ↗
- 国税庁:保険金を受け取ったときの税金 ↗
- 国税庁:相続税の課税対象になる死亡保険金 ↗
- 国税庁:法人の定期保険・第三分野保険料の取扱い ↗
- 国税庁:保険金等で取得した固定資産等の圧縮記帳 ↗
- 日本FP協会:3級 試験範囲の細目(2026年9月確認) ↗
- 財務省:令和8年度税制改正の大綱(生命保険料控除の特例延長) ↗
- 国税庁:生命保険料控除 ↗
- 国税庁:生命保険契約に係る満期保険金等を受け取ったとき ↗
- 金融庁:保険契約者保護機構制度(保険会社のセーフティネット) ↗
- 損害保険契約者保護機構:損害保険会社が破綻したら加入している保険はどうなりますか ↗
- 損害保険料率算出機構:地震保険基準料率 ↗
- 国税庁:地震保険料控除 ↗
編集:Pinternet Works · 更新日:
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