本文へ移動

日商簿記検定 · 学習ガイド

企業結合

企業結合とは

企業結合とは、ある企業(又は企業を構成する事業)と他の企業(又は事業)とが、1つの報告単位に統合されることです。

エルくんが説明する図解。買収300を識別可能純資産250/のれん50に分ける。
考え方の例:取得対価300万円、識別可能純資産の時価250万円という単純な取得なら、差50万円がのれんです。

会社の買収価格には、識別できる資産負債だけでは説明できない価値が含まれることがあります。何を取得したかを、識別可能な資産・負債とのれんに分けて測ります。

企業結合
論点連結上の判断
取得日識別可能純資産を評価
段階取得支配獲得日と既保有持分を確認
共通支配下外部取得と処理を区別
支配維持・喪失支配継続は資本剰余金、支配喪失は売却損益
のれん20年以内で償却し、販管費に表示
負ののれん識別・配分を見直した後、特別利益
取得関連費用発生した事業年度の費用

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。左に取得対価300万円の棒、右に同じ長さの棒を置き、左から右へ矢印を引く。右の棒は縦線で250万円と50万円に仕切り、取得対価を配分した結果として示す。
覚えること:この取得では配分後の差50万円がのれん

取得対価300万円、識別可能純資産の時価250万円という単純な取得なら、差50万円がのれんです。

取得法では取得企業と取得日を決め、取得原価を識別可能資産負債へ配分し、差額をのれん等として整理します。共通支配下取引などは性質が異なります。

買収対価の全額をのれんとしないようにします。まず個別に認識できる資産・負債の評価を行います。

取得法と支配の変化

取得法と支配の変化の図解。中央の既保有持分から右の「支配獲得日の時価」へ矢印を引き、下向きの枝で評価差額を「段階取得の損益」につなぐ。差額の枝以外に処理の流れを増やさない。
覚えること:既保有持分は支配獲得日の時価に再評価

取得法では取得企業・取得日・対価を決め、識別可能な資産負債の時価を測り、のれんまたは負ののれん発生益を求めます。段階取得では、既保有持分を支配獲得日の時価で評価し直し、差額を段階取得に係る損益とします。共通支配下の取引は帳簿価額で引き継ぎます。

第173回問題の顧客関連資産と企業結合に係る特定勘定は、対価と取得時純資産の差額をすべてのれんに押し込めないことを示します。取得関連費用は発生時の費用、取得時に見込んだ再編費用は特定勘定の取崩し、というように発生時点と性質を分けます。

支配を維持したままの追加取得・一部売却は資本剰余金で、支配の喪失は損益で処理します。持分法から連結、連結から持分法への移行は、支配・影響力が変わった日を境に区切ります。

のれんは20年以内のその効果の及ぶ期間にわたり定額法その他合理的な方法で償却し、販売費及び一般管理費に表示します。取得原価の配分が完了しない場合は暫定的に処理し、取得日から1年以内に確定させます。

試験に出る

  • 取得法では、取得企業と取得日を決めて処理します。
  • のれんは取得原価と識別可能純資産の時価との差額で、20年以内に定額法その他合理的な方法で償却します。
  • 買収対価の全額をのれんとせず、まず識別可能な資産負債を評価します。
  • 共通支配下の取引では、移転する資産・負債を原則として帳簿価額で引き継ぎます。
  • 取得原価は、識別可能な資産負債へ配分して整理します。
  • 負ののれんは、識別と配分を見直してもなお生じる額を負ののれん発生益(特別利益)とします。
  • 取得関連費用は取得原価に含めず、発生した事業年度の費用とします。

重要な言葉

企業結合
企業又は事業が他の企業又は事業と1つの報告単位に統合されること。取得のほか共同支配企業の形成や共通支配下の取引を含む。
取得法
取得企業・取得日を決め、取得原価を資産負債へ配分する方法。
のれん
取得原価が、受け入れた資産と引き受けた負債に配分された純額を上回る超過額。
共通支配下取引
結合当事企業のすべてが、結合の前後で同一の株主に最終的に支配され、その支配が一時的でない企業結合。
負ののれん発生益
取得原価が配分された純額を下回る不足額。識別と配分を見直してもなお残る額を特別利益とする。
取得関連費用
外部のアドバイザー等に支払った報酬・手数料など、企業結合のために要した費用。発生した事業年度の費用とする。

確認問題

確かめよう取得対価300−識別可能純資産250の差は?

50万円ののれんです。

取得法では、まず識別可能な資産・負債を評価し、差額をのれん等とする。

共通支配下取引も、通常の企業結合とまったく同じ処理をする。

企業結合の取得関連費用は、取得原価に含めてのれんの一部とする。

100%取得で、取得対価300万円、識別可能純資産の時価250万円のときののれんは?

取得法で、のれんを算定する前に行うことは?

負ののれん発生益は連結損益計算書のどこに表示するか。

会社の買収価格には、識別できる資産負債だけでは説明できない価値が含まれることがあります。何を取得したかを、識別可能な資産・負債とに分けて測ります。

取得対価300万円、識別可能純資産の時価250万円という単純な取得なら、差50万円がです。

取得法では取得企業と取得日を決め、取得原価を識別可能資産負債へ配分し、差額をのれん等として整理します。などは性質が異なります。

買収対価の全額をのれんとしないようにします。まず個別に認識できるの評価を行います。

出典・参考資料

試験の公式案内と、この記事の参考にした学習資料です。

編集:Pinternet Works · 更新日:

教材の編集方針・訂正について