会計の目的から、資産・負債や収益・費用をどう認識し測定するかを考えます。財務諸表の本表と注記が、それぞれ何を伝えるかを整理します。
仕組みを理解する
会計理論と概念フレームワーク
概念フレームワークとは、財務報告の目的や、会計情報が備えるべき性質、財務諸表の構成要素をまとめた考え方の土台です。

会計基準の細かな処理を理解するには、財務報告で誰のどんな判断を助けるかを考えます。
| 論点 | 意味・表示 |
|---|---|
| 認識 | 財務諸表に項目を計上するか |
| 測定 | 取得原価・時価・現在価値等の金額 |
| 表示 | 本表と区分を決める |
| 開示 | 注記で判断に必要な前提を説明 |
| 概念フレームワークの質的特性 | 内容 |
|---|---|
| 意思決定有用性 | 最上位の特性。投資家の意思決定に役立つこと |
| 意思決定との関連性 | 情報価値があり、利用者の情報ニーズを満たすこと |
| 信頼性 | 中立性・検証可能性・表現の忠実性に支えられること |
| 内的整合性・比較可能性 | 上の特性を支える一般的制約となる特性 |
| 企業会計原則の一般原則 | 内容 |
|---|---|
| 真実性の原則 | 財政状態・経営成績について真実な報告をする(相対的真実) |
| 正規の簿記の原則 | すべての取引を正確な会計帳簿に記録し、それに基づき財務諸表を作る |
| 資本取引・損益取引区分の原則 | 資本取引と損益取引、資本剰余金と利益剰余金を混同しない |
| 明瞭性の原則 | 必要な会計事実を明瞭に表示し、判断を誤らせない |
| 継続性の原則 | 採用した処理の原則・手続を毎期継続し、みだりに変更しない |
| 保守主義の原則 | 不利な影響に備え適当に健全な処理をする(過度な保守は不可) |
| 単一性の原則 | 目的別に形式が異なっても、同一の会計記録から作る(実質一元・形式多元) |
| 重要性の原則(注解1) | 重要性の乏しいものは簡便な処理も正規の簿記の原則に従った処理と認める |
基本の仕組み

投資家が企業の将来収益を判断するとき、売上だけでなく費用、資産、負債、リスクの情報が必要です。比較できる形で示すことに意味があります。
概念フレームワークは、会計の目的や構成要素を考える土台です。認識・測定・表示は別の判断で、まず項目として載せるか、その後いくらでどこへ載せるかを考えます。
概念フレームワークを、個別会計基準より常に優先する規則として扱ってはいけません。試験では、適用する基準の具体的な要求と理論の関係を説明します。
目的から認識・測定・表示へ

財務報告は投資家などの意思決定に資する情報を提供します。有用性を考える際は、投資の成果や将来のキャッシュ・フローの予測に役立つか、企業間・期間間で比較できるかを確認します。信頼性のある測定が難しい項目は、重要であってもすぐに資産計上できるわけではありません。
ある取引を認識するか、取得原価・時価・現在価値などのどの金額で測るか、どの財務諸表・区分へ表示するか、注記で何を説明するかは段階が異なります。概念フレームワークは個別基準を理解するための基礎であり、試験では指定された会計基準に沿って判断します。
第173回会計学第1問は、連結財務諸表の表示区分を広く問いました。項目名だけで暗記せず、資産・負債・純資産の変動が損益、その他の包括利益、株主との取引のどこへ現れるかを追います。
試験に出る
- 概念フレームワークは、財務報告の目的や構成要素を考える土台になる。
- 投資家の意思決定に役立つ情報を、比較できる形で示すことを重視する。
- 認識・測定・表示は別々の判断として整理する。
- 概念フレームワークは個別会計基準より常に優先される規則ではない。
- 適用する基準の要求と理論の関係を説明できるようにする。
- 日本の概念フレームワークはASBJの討議資料で、それ自体は会計基準ではない。
- 企業会計原則の一般原則7つと、注解の重要性の原則を区別して覚える。
- 保守主義は適当に健全な処理を求めるもので、過度な保守的処理は認めない。
重要な言葉
- 概念フレームワーク
- 財務報告の目的や会計情報の性質、構成要素をまとめた考え方の土台。
- 意思決定有用性
- 利用者の意思決定に役立つ情報を提供するという考え方。
- 認識
- 項目を財務諸表に載せるかどうかを決める判断。
- 真実性の原則
- 財政状態と経営成績について真実な報告を求める原則。複数の処理が認められるため、求められるのは相対的な真実。
- 保守主義の原則
- 不利な影響が生じる可能性に備えて、適当に健全な会計処理を求める原則。
- 信頼性
- 中立性・検証可能性・表現の忠実性に支えられた、会計情報を信頼できる性質。
確認問題
確かめよう認識と測定は同じ判断?
違います。認識は載せるか、測定はいくらで載せるかです。
概念フレームワークは、個別会計基準より常に優先される。
認識と測定は同じ判断である。
真実性の原則が求める真実は、絶対的な真実ではなく相対的な真実である。
保守主義の原則は、利益をできるだけ小さく見せる処理を認めている。
概念フレームワークの役割は?
認識の判断が決めるのは?
正当な理由がある場合を除き、一度採用した会計処理の原則・手続を毎期継続して適用することを求める一般原則は?
会計基準の細かな処理を理解するには、で誰のどんな判断を助けるかを考えます。
が企業の将来収益を判断するとき、売上だけでなく費用、資産、負債、リスクの情報が必要です。比較できる形で示すことに意味があります。
は、会計の目的や構成要素を考える土台です。認識・測定・表示は別の判断で、まず項目として載せるか、その後いくらでどこへ載せるかを考えます。
を、より常に優先する規則として扱ってはいけません。試験では、適用する基準の具体的な要求と理論の関係を説明します。
資産・負債・純資産の理論
純資産とは、資産から負債を差し引いた差額です。中心は株主資本(払込資本と稼得した利益)ですが、評価・換算差額等、株式引受権、新株予約権なども含みます。

資産か費用かの判断には、支払ったかどうかより将来の便益との関係が重要です。
| 純資産の区分 | 意味・表示 |
|---|---|
| 株主資本 | 払込資本と稼得利益など |
| その他の包括利益累計額 | 評価・換算・退職給付の累積調整など |
| 新株予約権 | 将来の株式取得等に関わる権利 |
| 株式引受権 | 取締役等に報酬として株式を無償交付する取引で、交付前に計上する報酬相当額 |
| 当期純利益 | 利益剰余金の増加として株主資本に集約 |
| 非支配株主持分 | 連結で子会社の資本のうち親会社以外に帰属する部分 |
基本の仕組み

翌期のサービスを受けるために支払った前払費用は、将来の便益を受ける権利として資産です。すでに受けたサービスの代金が未払いなら負債を認識します。
資産と負債は期末時点の状態を表し、その差額が純資産です。所有名義だけでなく、適用基準が求める支配や義務などの条件を検討します。
現金が出たからすぐ費用、現金が入ったからすぐ収益、という判断はできません。前払い・前受け・借入れを反例として説明できます。
資産・負債と評価差額

概念フレームワークでは、資産を過去の取引・事象の結果として報告主体が支配している経済的資源、負債をその経済的資源を放棄・引き渡す義務(またはその同等物)と定義します。純資産は資産と負債の差額です。
純資産の中には、株主資本、評価・換算差額等(連結ではその他の包括利益累計額)、株式引受権、新株予約権、連結では非支配株主持分など、性質の違う区分があります。
その他有価証券評価差額金、繰延ヘッジ損益、為替換算調整勘定、退職給付に係る調整累計額は、連結B/Sのその他の包括利益累計額に表示されます。これに対し臨時巨額の損失は、企業会計原則注解15により法令で認められた場合に資産の部へ繰延経理できる項目で、その他の包括利益累計額ではありません(第173回第1問)。
見積りによって資産額が変わる論点では、貸倒引当金、棚卸資産評価、固定資産の減損、資産除去債務など、何を認識しどこに損失・負債を計上するかを分けて判断します。
試験に出る
- 資産・負債は、支払いの有無ではなく将来の便益や義務で判断する。
- 前払費用は将来の便益を受ける権利として資産になる。
- 資産と負債の差額が純資産である。
- 所有名義だけでなく、支配や義務などの条件を確認する。
- 現金の出入りだけで費用や収益と決めない。
- 純資産の全額が株主資本ではない。新株予約権や非支配株主持分も純資産の部に表示する。
重要な言葉
- 純資産
- 資産と負債の差額。株主資本のほか、評価・換算差額等(連結ではその他の包括利益累計額)、株式引受権、新株予約権、連結では非支配株主持分を含む。
- 前払費用
- 翌期以降のサービスを受けるために支払った金額。資産として扱う。
- 資産の認識
- 将来の経済的便益をもたらす資源を、財務諸表に載せると決めること。
- 株主資本
- 純資産のうち株主(連結では親会社株主)に帰属する部分。資本金・資本剰余金・利益剰余金・自己株式からなる。
確認問題
確かめよう借入金の受取りは純資産の増加?
いいえ。資産と負債が同額増えます。
現金を支払えば、その時点で必ず費用になる。
資産と負債の差額が純資産である。
新株予約権は、将来株式になるかどうか未確定なので負債の部に表示する。
翌期のサービスを受けるために支払った前払費用は?
借入金を受け取ったときの処理は?
資産か費用かの判断には、支払ったかどうかよりとの関係が重要です。
翌期のサービスを受けるために支払ったは、将来の便益を受ける権利として資産です。すでに受けたサービスの代金が未払いならを認識します。
資産と負債は期末時点の状態を表し、その差額がです。所有名義だけでなく、適用基準が求める支配や義務などの条件を検討します。
現金が出たからすぐ費用、現金が入ったからすぐ収益、という判断はできません。・前受け・借入れを反例として説明できます。
収益・費用・利益の理論
発生主義とは、現金の出入りではなく、経済価値の消費や増加という事実が発生した期間に費用・収益を計上する考え方です。収益については、実現主義で計上の時点を絞り込みます。

一年の成果を比較するには、入出金の日だけでなく、その年に何を提供・消費したかで区切ります。
| 論点 | 意味・表示 |
|---|---|
| 収益 | 履行義務の充足に応じて認識 |
| 費用 | 当期の資源消費・合理的な期間配分 |
| 連結利益 | 内部取引を消し、非支配帰属を区分 |
| 潜在株式調整後EPS | 希薄化効果を有する潜在株式のみ考慮。希薄化しない場合や純損失の場合は開示しない |
基本の仕組み

12月に商品を掛け販売し翌年1月に回収する場合、収益認識の要件を12月に満たすなら売上は12月です。対応する売上原価も同じ期間へ計上します。
発生主義は経済事象の発生を基に記録し、費用収益対応は成果とそれに要した費用の関係を考えます。資産の期間配分など、直接対応しない費用にも合理的な配分があります。
費用収益対応を理由に、将来の便益のない支出をいつまでも資産へ残すことはできません。資産の認識条件との整合も必要です。
期間損益と連結・個別の違い

収益は現金受取時ではなく、履行義務を充足した時に又は充足するにつれて認識します。費用は発生・配分・資産の消費に応じて認識します。製品販売の売上原価は対応する販売時へ、減価償却は使用期間へ配分します。
連結では子会社の資産負債と収益費用を全額取り込み、内部取引を消し、非支配株主持分とその帰属利益を分けます。退職給付の未認識数理計算上の差異など、個別B/Sと連結B/Sで表示が異なる項目もあるため、連結か個別かを最初に確認します。
1株当たり当期純利益は、普通株式に係る当期純利益(連結では親会社株主に帰属する当期純利益から優先配当等を除いた額)を普通株式の期中平均株式数で割ります。
潜在株式調整後1株当たり当期純利益は、希薄化効果を有する潜在株式だけを考慮します。潜在株式があっても希薄化効果を有しない場合や、1株当たり当期純損失の場合は開示しません(第173回第2問)。
発生主義・実現主義・収支額基準

企業会計原則は、費用・収益を支出・収入に基づいて測定し(収支額基準)、発生した期間に正しく割り当てるよう求めます。ただし、未実現収益は原則として当期の損益に計上しません。そのため、費用は発生主義、収益は実現主義で認識すると整理します。
現行の収益認識基準では、契約の識別、履行義務の識別、取引価格の算定、履行義務への配分、履行義務の充足による収益認識の5ステップで判断します。一時点で充足する履行義務は支配が移転した時点で、一定期間にわたり充足する履行義務は進捗度に応じて収益を認識します。
試験に出る
- 発生主義では、入出金ではなく経済事象の発生時点で記録する。
- 収益認識の要件を満たすと、回収が翌期でも当期の売上になる。
- 売上に対応する売上原価は、同じ期間へ計上する。
- 費用収益対応は、成果と費用の関係を考えるもの。
- 将来の便益のない支出を、いつまでも資産へ残してはいけない。
- 企業会計原則では、費用は発生主義、収益は実現主義で認識し、金額は収支額基準で測る。
- 潜在株式調整後1株当たり当期純利益は、希薄化効果がない場合や1株当たり当期純損失の場合に開示しない。
重要な言葉
- 発生主義
- 現金の収支ではなく、経済価値の消費・増加が発生した期間に費用・収益を計上する考え方。
- 費用収益対応
- 収益と、それを得るために要した費用を対応させて期間の利益を求める考え方。
- 期間利益
- 一定期間の収益から費用を差し引いた利益。
- 実現主義
- 財貨・用役を提供し対価を得た時点で収益を計上する考え方。未実現収益を当期の損益に含めないために用いる。
確認問題
確かめよう回収が翌年なら売上も必ず翌年?
いいえ。収益認識の条件を満たす時点で判断します。
回収が翌期になっても、収益認識の要件を当期に満たせば当期の売上になる。
費用収益対応を理由に、将来の便益のない支出を資産へ残し続けてよい。
企業会計原則では、未実現収益も発生主義に基づいて当期の損益に計上する。
12月に掛け販売し収益認識要件を満たした場合、売上はいつか。
発生主義が記録の基準にするのは?
一年の成果を比較するには、の日だけでなく、その年に何を提供・消費したかで区切ります。
12月に商品を掛け販売し翌年1月に回収する場合、の要件を12月に満たすなら売上は12月です。対応する売上原価も同じ期間へ計上します。
は経済事象の発生を基に記録し、費用収益対応は成果とそれに要した費用の関係を考えます。資産の期間配分など、直接対応しない費用にも合理的な配分があります。
費用収益対応を理由に、将来の便益のない支出をいつまでも資産へ残すことはできません。との整合も必要です。
財務諸表と表示基準
財務諸表とは、企業の財政状態や経営成績を、貸借対照表や損益計算書などで一定のルールに従って示した表です。

数字だけでは、どんな会計方針や見積りで作られたか分からないことがあります。注記は表の理解を補います。
| 論点 | 意味・表示 |
|---|---|
| 連結B/S | 期末の資産・負債・純資産 |
| 連結P/L | 当期損益と非支配株主への帰属 |
| 包括利益計算書 | 当期純利益にその他の包括利益を加減。当期純利益に振り替えた過去のその他の包括利益は組替調整額として調整 |
| キャッシュ・フロー計算書 | 営業・投資・財務の現金増減 |
| 株主資本等変動計算書 | 株主資本は変動事由ごと、それ以外の項目は原則として純額で表示 |
| キャッシュ・フロー計算書の項目 | 表示区分 |
|---|---|
| 利息及び配当金の受取額 | 営業活動 又は 投資活動 |
| 利息の支払額 | 営業活動 又は 財務活動 |
| 配当金の支払額 | 財務活動 |
| 法人税等の支払額 | 営業活動 |
| 連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得・売却 | 投資活動 |
| 連結範囲の変更を伴わない子会社株式の取得・売却 | 財務活動 |
| 会計上の変更・誤謬 | 処理 |
|---|---|
| 会計方針の変更 | 原則として遡及適用 |
| 表示方法の変更 | 過去の財務諸表を組み替える |
| 会計上の見積りの変更 | 遡及せず、変更期間(将来に影響する場合は将来期間も)で処理 |
| 過去の誤謬の訂正 | 修正再表示 |
| 減価償却方法の変更 | 会計方針の変更だが、見積りの変更と同様に扱い遡及しない |
基本の仕組み

同じ設備でも償却方法や耐用年数が異なると当期費用が変わります。会計方針や見積りの説明を読むと、利益比較の条件が見えます。
財務諸表の本表は残高や成果を集約し、注記は会計方針・内訳・不確実性などを説明します。継続性と重要性を考慮して、利用者に必要な情報を示します。
利益額だけを並べて企業の優劣を決めてはいけません。事業内容、会計方針、一時的な損益の有無なども比較条件です。
キャッシュ・フロー計算書は、現金及び現金同等物の増減を営業・投資・財務活動に区分して示します。機械の購入は投資活動、借入れや元本返済は財務活動というように、損益計算書の利益とは異なる観点です。間接法では、利益に非資金費用や運転資本の増減を調整して営業キャッシュ・フローへつなげます。
五つの連結財務諸表の表示先

第173回会計学第1問は、連結B/S、P/L、包括利益計算書、キャッシュ・フロー計算書、株主資本等変動計算書のそれぞれで、ある項目がどの表示区分に入るかを問いました。販管費・営業外損益・特別損益、その他の包括利益、キャッシュ・フローの3区分、株主資本の変動事由を区別します。
社債発行費償却は営業外費用、のれん償却額は販管費です。資産除去債務の時の経過による調整額(利息費用)は、関連する有形固定資産の減価償却費と同じ区分に含めるため、販管費にもなり得ます。配当金の支払額は財務活動ですが、配当金の受取額は営業活動または投資活動に表示します。
間接法の営業キャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益に減価償却費などの非資金損益、受取利息・支払利息などの損益、営業債権債務・棚卸資産の増減を加減して小計を求めます。小計の後に利息・配当金の受払額(営業活動に含める場合)と法人税等の支払額を加減します。
試験に出る
- 財務諸表本表は残高や成果を集約し、注記が前提を補足する。
- 会計方針や見積りが異なると、利益の比較条件が変わる。
- 継続性と重要性を考慮して、必要な情報を表示する。
- キャッシュ・フロー計算書は営業・投資・財務活動に区分する。
- 間接法では、利益に非資金費用や運転資本の増減を調整する。
- 会計方針の変更は遡及適用、見積りの変更は将来に向けて処理し、減価償却方法の変更は見積りの変更と同様に扱う。
- 配当金の支払額は財務活動、配当金の受取額は営業活動または投資活動に表示する。
重要な言葉
- 注記
- 財務諸表の数字の前提となる会計方針や内訳、不確実性を説明する情報。
- 比較可能性
- 企業間や期間で比較できるように情報を表示する性質。
- 間接法
- 利益に非資金費用や運転資本の増減を調整して営業キャッシュ・フローを求める方法。
- 遡及適用
- 新たな会計方針を、過去の財務諸表にもさかのぼって適用していたかのように修正すること。
確認問題
確かめよう注記は本表と無関係なおまけ?
いいえ。数字の前提を理解する情報です。
キャッシュ・フロー計算書は、損益計算書の利益と同じ観点で作られる。
注記は、財務諸表の数字の前提を理解するための情報である。
会計上の見積りの変更は、過去の財務諸表にさかのぼって修正する。
機械の購入はキャッシュ・フロー計算書のどの活動か。
間接法で営業キャッシュ・フローへつなげる出発点は?
連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の売却による収入は、連結キャッシュ・フロー計算書のどの区分か。
数字だけでは、どんな会計方針や見積りで作られたか分からないことがあります。は表の理解を補います。
同じ設備でも償却方法や耐用年数が異なると当期費用が変わります。や見積りの説明を読むと、利益比較の条件が見えます。
財務諸表の本表は残高や成果を集約し、は会計方針・内訳・不確実性などを説明します。継続性と重要性を考慮して、利用者に必要な情報を示します。
利益額だけを並べて企業の優劣を決めてはいけません。事業内容、会計方針、一時的な損益の有無などもです。
は、現金及び現金同等物の増減を営業・投資・財務活動に区分して示します。機械の購入は投資活動、借入れや元本返済は財務活動というように、損益計算書の利益とは異なる観点です。では、利益に非資金費用や運転資本の増減を調整して営業キャッシュ・フローへつなげます。
覚えるポイント
- 会計理論と概念フレームワーク:概念フレームワークは会計の目的や構成要素を考える土台です。認識・測定・表示は別の判断で、まず項目として載せるか、その後いくらでどこへ載せるかを考えます。
- 資産・負債・純資産の理論:資産と負債は期末時点の状態を表し、その差額が純資産です。所有名義だけではなく、適用基準が求める支配や義務などの条件を検討します。
- 収益・費用・利益の理論:発生主義は経済事象の発生を基に記録し、費用収益対応は成果とそれに要した費用の関係を考えます。資産の期間配分など、直接対応しない費用にも合理的な配分があります。
- 財務諸表と表示基準:財務諸表本表は残高や成果を集約し、注記は会計方針・内訳・不確実性などを説明します。継続性と重要性を考慮して利用者に必要な情報を示します。
出典・参考資料
試験の公式案内と、この記事の参考にした学習資料です。
- 日本商工会議所:簿記検定 ↗
- 出題区分表 ↗
- 日本商工会議所:1級過去問題(第158回〜) ↗
- 企業会計基準委員会:企業会計基準・適用指針 ↗
- 日本商工会議所:第173回1級商業簿記・会計学問題 ↗
- 日本商工会議所:第173回1級出題の意図・講評 ↗
編集:Pinternet Works · 更新日:
教材の編集方針・訂正について
