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登録販売者試験 · 学習ガイド

主な副作用

主な副作用とは

主な副作用とは、薬を使った後に現れる、望ましくない症状や反応です。緊急性の高いものを見逃さず、中止や相談、受診へ結び付けることが大切です。

エルくんが説明する図解。薬使用→息苦しさ/皮膚症状→緊急対応の赤い短い経路。
急な息苦しさ、じんましん、血圧低下などが重なる場合は、アナフィラキシーなど緊急性のある反応が疑われます。重い症状では救急要請等の対応が必要です。

薬を使った後の症状には、早急な対応が必要なものがあります。初期症状と重篤な副作用の結び付きを学びます。

主な副作用
初期症状の組合せ疑う副作用・対応
蕁麻疹・息苦しさ・顔面蒼白・冷や汗などが急に現れるショック(アナフィラキシー)。直ちに救急救命処置が可能な医療機関へ
38℃以上の高熱・目の充血・口唇のただれ・広範囲の発赤SJS・TEN。使用を中止し直ちに皮膚科の専門医へ
全身の倦怠感・黄疸・発疹・掻痒感肝機能障害。使用を中止し医師の診療へ
手足の脱力・血圧上昇・むくみ・こむら返り偽アルドステロン症。使用を中止し医師の診療へ
息切れ・空咳・発熱間質性肺炎。使用を中止し速やかに医師の診療へ

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。正方形の中央に添付文書の副作用欄を大きく置き、「急な息苦しさ」「じんましん」「血圧低下」の3つを矢印で「症状が重なる」に集める。そこから右下へ矢印を伸ばし、「重い症状なら救急要請等」と示す。
覚えること:重い症状では救急要請等

急な息苦しさ、じんましん、血圧低下などが重なる場合は、アナフィラキシーなど緊急性のある反応が疑われます。重い症状では救急要請等の対応が必要です。

重篤な皮膚粘膜障害では高熱、皮膚や粘膜の異常などが現れることがあります。添付文書の副作用欄は、名称だけでなく気付くための症状と対応をセットで読みます。

軽い副作用と自己判断して服用を続ける案内をしないようにします。症状だけから販売者が病名を確定することもできません。

間質性肺炎では空咳、息切れ、発熱等、肝機能障害では全身の倦怠感、黄疸(皮膚や白目の黄染)等が手掛かりになる場合があります。偽アルドステロン症では手足の脱力、血圧上昇、むくみ等に注意します。症状だけで診断するのではなく、服用後の異常を見逃さず中止・相談へ結び付けます。

重篤な副作用の初期症状と対応

重篤な副作用の初期症状と対応の図解。左の「重い副作用の疑い」から中央の「使用中止」へ矢印を引き、右側で「緊急性に応じて」を挟んで「救急」「医療機関」へ矢印を分ける。仕切りで左側の疑いと右側の対応を区別し、全体を一つの場面に収める。
覚えること:重い副作用疑いは中止、緊急度で救急・受診

全身的に現れる副作用には、ショック(アナフィラキシー)、重篤な皮膚粘膜障害、肝機能障害、偽アルドステロン症、病気等に対する抵抗力の低下等があります。ショック(アナフィラキシー)では顔や上半身の紅潮・熱感、皮膚の痒み、蕁麻疹、口唇や舌・手足のしびれ感、むくみ、顔面蒼白、冷や汗、息苦しさなどの複数の症状が現れ、通常2時間以内に急変します。

皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群、SJS)は38℃以上の高熱を伴い、発疹・発赤、火傷様の水疱等が全身の皮膚や口・眼等の粘膜に現れます。中毒性表皮壊死融解症(TEN、ライエル症候群)は38℃以上の高熱を伴い、全身の10%以上に火傷様の水疱、皮膚の剥離、びらん等が認められます。発生頻度は人口100万人当たり年間SJSが1〜6人、TENが0.4〜1.2人と報告されています。

SJSとTENはいずれも原因医薬品の使用開始後2週間以内に発症することが多いものの、1か月以上経ってから起こることもあります。両眼に現れる急性結膜炎は、皮膚や粘膜の変化とほぼ同時期又は半日〜1日程度先行して生じることがあり、前兆として重要です。

肝機能障害は、有効成分又はその代謝物の直接的肝毒性による中毒性のものと、抗原抗体反応によるアレルギー性のものに大別されます。主な症状は全身の倦怠感、黄疸、発熱、発疹、皮膚の掻痒感、吐きけ等で、軽度では自覚症状がなく血液検査で判明することが多いです。

偽アルドステロン症は、体内に塩分(ナトリウム)と水が貯留し、カリウムが失われて生じます。手足の脱力、血圧上昇、筋肉痛、こむら返り、倦怠感、むくみ等が現れ、低身長・低体重など体表面積が小さい人や高齢者で生じやすく、長期服用後に初めて発症することもあります。

白血球(好中球)の減少では突然の高熱、悪寒、喉の痛み、口内炎等、血小板の減少では鼻血、歯ぐきからの出血、手足の青あざ(紫斑)等が現れることがあります。精神神経系には精神神経障害や無菌性髄膜炎(首筋のつっぱりを伴った激しい頭痛、発熱、吐きけ・嘔吐、意識混濁等)があります。

重い副作用が疑われたら使用を中止し、緊急性に応じて救急・医療機関へつなぎます。受診を勧める際は、その一般用医薬品の添付文書等を見せて説明するとよいでしょう。症状だけで販売者が確定診断することはできず、副作用報告や救済制度の説明は緊急対応の代わりではありません。

局所に現れる副作用

局所に現れる副作用の図解。中央のエルくんが腕から剥がした貼付剤を持ち、左上から紫外線の矢印が腕の皮膚へ向かう。腕の発疹に「光線過敏症」を添え、場面は分割しない。
覚えること:貼付剤を剥がした後も紫外線で発症

消化器系では、消化性潰瘍(胃のもたれ、胸やけ、空腹時のみぞおちの痛み、消化管出血による黒い便など)や、腸管運動の麻痺によるイレウス様症状(激しい腹痛、ガス排出の停止、嘔吐、腹部膨満感を伴う著しい便秘)が起こることがあります。イレウス様症状は小児や高齢者、便秘傾向のある人で発症リスクが高くなります。

呼吸器系では、間質性肺炎が医薬品の使用開始から1〜2週間程度で起きることが多く、必ずしも発熱は伴いません。喘息はアスピリンなどの非ステロイド性抗炎症成分を含む解熱鎮痛薬などの使用後、1時間以内に鼻水・鼻づまりが現れ、続いて咳、喘鳴、呼吸困難を生じます。内服薬のほか坐薬や外用薬でも誘発されます。

循環器系ではうっ血性心不全や不整脈、泌尿器系では腎障害、排尿困難・尿閉、膀胱炎様症状があります。抗コリン作用がある成分では、排尿困難のほか、眼房水が排出されにくくなって眼圧が上昇することがあり、閉塞隅角緑内障がある人では厳重な注意が必要です。

皮膚では接触皮膚炎、光線過敏症、薬疹があります。接触皮膚炎は医薬品が触れた部分にのみ生じ、正常な皮膚との境界がはっきりしています。光線過敏症は紫外線に曝されて起こり、全身へ広がることがあり、貼付剤では剥がした後でも発症します。薬疹は使用後1〜2週間で起きることが多いものの、長期使用後に現れることもあります。

局所に現れる副作用
部位主な副作用押さえる症状・特徴
消化器系消化性潰瘍・イレウス様症状黒い便、激しい腹痛、ガス排出の停止、著しい便秘
呼吸器系間質性肺炎・喘息息切れ・空咳・発熱、使用後1時間以内の鼻水・鼻づまりから喘鳴
循環器系うっ血性心不全・不整脈息切れ、足のむくみ、動悸、脈の欠落
泌尿器系腎障害・排尿困難・膀胱炎様症状尿量の減少、尿が出にくい、頻尿・排尿時の疼痛
感覚器系眼圧上昇眼痛・充血・急激な視力低下。閉塞隅角緑内障で要注意
皮膚接触皮膚炎・光線過敏症・薬疹触れた部分に限局、紫外線で発症、使用後1〜2週間

試験に出る

  • ショック(アナフィラキシー)は即時型のアレルギー反応で、通常2時間以内に急変する点。
  • SJSとTENは38℃以上の高熱を伴い、原因医薬品の使用開始後2週間以内の発症が多いが1か月以上経ってからのこともある点。
  • 偽アルドステロン症は塩分と水が貯留しカリウムが失われる病態で、体表面積が小さい人や高齢者で生じやすい点。
  • 間質性肺炎(息切れ・空咳・発熱)は使用開始から1〜2週間程度で起きることが多く、発熱を伴わないこともある点。
  • 肝機能障害には中毒性とアレルギー性があり、軽度では自覚症状がないことが多い点。
  • 抗コリン作用による排尿困難は前立腺肥大等の基礎疾患がない人や女性でも起こる点。
  • 軽い副作用と自己判断して服用を続けない点。

重要な言葉

アナフィラキシー
生体異物に対する即時型のアレルギー反応。蕁麻疹、息苦しさなど複数の症状が現れ、急速に悪化する。
間質性肺炎
肺胞と毛細血管を取り囲む間質の炎症。空咳・息切れ・発熱などが手掛かりになる。
肝機能障害
全身の倦怠感や黄疸などが手掛かりになる副作用。中毒性とアレルギー性がある。
偽アルドステロン症
アルドステロン分泌が増えていないのに、塩分と水が貯留しカリウムが失われる病態。
無菌性髄膜炎
髄液に細菌が検出されない髄膜炎。全身性エリテマトーデスなどの基礎疾患がある人で発症リスクが高い。

確認問題

確かめよう薬の後の息苦しさを「慣れるまで続ける」で済ませてよい?

いいえ。緊急性を考えて医療につなげます。

薬の後の息苦しさは、慣れるまで服用を続けてよい。

副作用の症状は、販売者がそれだけで病名を確定できる。

医薬品の副作用による排尿困難は、前立腺肥大等の基礎疾患がない人や女性でも現れることがある。

アナフィラキシーで疑われる症状の組み合わせは?

間質性肺炎の手掛かりになりやすい症状は?

薬を使った後の症状には、早急な対応が必要なものがあります。初期症状との結び付きを学びます。

急な、じんましん、血圧低下などが重なる場合は、など緊急性のある反応が疑われます。重い症状では救急要請等の対応が必要です。

重篤なでは高熱、皮膚や粘膜の異常などが現れることがあります。添付文書の副作用欄は、名称だけでなく気付くための症状と対応をセットで読みます。

軽い副作用と自己判断して服用を続ける案内をしないようにします。症状だけから販売者がを確定することもできません。

では空咳、息切れ、発熱等、では全身の倦怠感、黄疸(皮膚や白目の黄染)等が手掛かりになる場合があります。偽アルドステロン症では手足の脱力、血圧上昇、むくみ等に注意します。症状だけで診断するのではなく、服用後の異常を見逃さず中止・相談へ結び付けます。

出典・参考資料

試験の公式案内と、この記事の参考にした学習資料です。

編集:Pinternet Works · 更新日:

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