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電気工事士試験 · 学習ガイド

幹線設計

需要率とは

需要率とは、設備容量に対する最大需要電力の割合で、幹線の設計に使います。設備容量に需要率を掛けると最大需要電力になります。

幹線と分岐回路。太い幹線一本が分電盤へ入り、そこから細い三本の分岐回路へ分かれる樹形図。
幹線は複数の回路に電気を届け、分電盤から分岐回路へ分かれます。線の太さは役割を示す表現で、実際の電線サイズの指定ではありません。

幹線は複数の分岐回路へ電力を運ぶ共通部分です。各部屋の器具がすべて同時に最大で使われるかを考えることで、枝と建物全体の設計を区別できます。

幹線設計
区分判断の目安
IM≦IH(IM:電動機等の合計、IH:他の負荷の合計)電線の根拠:IM+IH(係数なし)
IM>IHかつIM≦50A電線の根拠:IM×1.25+IH
IM>IHかつIM>50A電線の根拠:IM×1.1+IH
幹線の過電流遮断器(電動機等あり)3IM+IH以下。幹線の許容電流×2.5を超えるならその値以下
需要率指定された同時使用条件に従う

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。左の「設備容量20kW」と上の「問題指定の需要率60%」から、中央の計算器へ矢印を集め、右の「最大需要電力12kW」へ矢印を出す。12kWは電流ではなく電力として示す。
覚えること:20kW×指定60%=最大需要12kW

設備容量の合計20kWに対し、問題で需要率60%が与えられた例では、最大需要電力は12kWです。その後、電圧・相数・力率の条件から幹線に流れる電流を求めます。

需要率は設備容量に対する最大需要電力の割合です。幹線では同時使用の条件を考えますが、その値を勝手に小さく見積もるのではなく、問題の指定や設計条件に従います。

幹線の太さと遮断器を分ける

幹線の太さと遮断器を分けるの図解。上端に「需要率の指定があれば先に適用」と小さく置き、その下に電線の許容電流を決める分岐図を描く。IM>IHでなければ右へ進みIM+IH以上、IM>IHなら下へ進み、IM≦50Aでは1.25IM+IH以上、IM>50Aでは1.1IM+IH以上とする。
覚えること:IM>IH時のみ50Aで係数分岐

幹線の太さを決める根拠となる電流と、幹線用過電流遮断器の定格を決める式は分けて読みます。電動機等を含む場合、起動電流に配慮して電線の許容電流と遮断器の定格に異なる条件が置かれます。需要率の指定がある場合はその条件を先に適用します。

幹線の電線の許容電流は定格電流の合計以上が原則です。電動機等の合計IMが他の負荷の合計IHより大きいときだけ、IM≦50AならIM×1.25、IM>50AならIM×1.1にIHを加えます。例:IM25A・IH20Aなら1.25×25+20=51.25A、IM10A・IH35Aなら単純合計の45Aです。

幹線の過電流遮断器の定格電流は、原則として幹線の許容電流以下です。電動機等があるときは3IM+IH以下とでき、それが幹線の許容電流の2.5倍を超えるなら2.5倍以下にします。電動機が複数なら合計してから判定し、電熱器には係数を掛けません。

確認

確認の図解。中央に仕切りのある2つの受け皿を置き、左を「設備容量」、右を「最大需要電力」とする。2つを入れ違える動きを交差する矢印で示し、その先を「電流計算のずれ」につなぐ。
覚えること:設備容量と最大需要電力を取り違えない

設備容量と最大需要電力を取り違えると、電流の計算が最初からずれます。また電動機を含む幹線は、一般負荷だけの単純な合計と同じ扱いとは限りません。

試験に出る

  • 設備容量に需要率を掛けて最大需要電力を求める計算問題。
  • 設備容量と最大需要電力の違いを問う正誤問題。
  • 需要率を勝手に見積もらず、問題の指定に従うこと。
  • 電動機を含む幹線は一般負荷だけの合計と扱いが異なること。
  • 幹線に流れる電流を電圧・相数・力率から求める流れ。
  • 電動機等の合計が他の負荷の合計以下なら係数を掛けず単純合計とする問題(2026年上期:10A+15A+20A=45A)。
  • 幹線の過電流遮断器を3IM+IHと許容電流×2.5の小さい方で決める問題。
  • 電動機等の合計が50Aを超えるかどうかで1.25倍と1.1倍を選ぶ問題。

重要な言葉

幹線
複数の分岐回路へ電力を運ぶ共通部分。
需要率
設備容量に対する最大需要電力の割合。
最大需要電力
実際に同時使用されると想定される最大の電力。

確認問題

確かめよう設備容量30kW、需要率80%の最大需要電力は?

24kW。80を掛けず、0.8へ直して計算します。

設備容量に需要率を掛けると最大需要電力が求まる。

電動機を含む幹線は、一般負荷だけの単純な合計と同じ扱いでよい。

電動機10Aと電熱器15A・20Aを接続する幹線では、根拠となる電流は1.25×10+35=47.5Aである。

設備容量20kW、需要率60%の最大需要電力は?

需要率の定義は?

電動機の定格電流の合計25A、電熱器の定格電流の合計20Aの幹線で、電線の太さを決める根拠となる電流の最小値は?

は複数の分岐回路へ電力を運ぶ共通部分です。各部屋の器具がすべて同時に最大で使われるかを考えることで、枝との設計を区別できます。

設備容量の合計20kWに対し、問題で60%が与えられた例では、最大需要電力はです。その後、電圧・相数・力率の条件から幹線に流れる電流を求めます。

は設備容量に対するの割合です。幹線では同時使用の条件を考えますが、その値を勝手に小さく見積もるのではなく、問題の指定や設計条件に従います。

と最大需要電力を取り違えると、電流の計算が最初からずれます。またを含む幹線は、一般負荷だけの単純な合計と同じ扱いとは限りません。

出典・参考資料

試験の公式案内と、この記事の参考にした学習資料です。

編集:Pinternet Works · 更新日:

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