本文へ移動

日商簿記検定 · 学習ガイド

訂正と締切

訂正仕訳とは

訂正仕訳は、誤った仕訳を取り消し、正しい記録に置き換えるための仕訳です。期末の締切では、収益・費用の残高を損益勘定に集約します。

エルくんが説明する図解。誤:消耗品費1万円→訂正:備品1万円、現金は変更なしの図。
考え方の例:備品購入1万円を消耗品費にしていたなら、借方備品1万円、貸方消耗品費1万円で誤った費用を取り消し、資産へ移します。

帳簿の誤りは、正しい残高になるよう原因を追って直します。単に合計を合わせるための金額を入れるのではありません。

訂正と締切
段階仕訳の考え方
誤りを把握元の仕訳と正しい仕訳を並べる
訂正誤りの逆仕訳と正しい仕訳の共通部分を消す
損益の締切収益・費用を損益へ集める
次期繰越資産・負債・純資産の残高を翌期へ

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。左に「備品購入を消耗品費とした誤記」、右に左右2欄の訂正仕訳を置き、仕切りを越える矢印で訂正を示す。右欄は左が借方「備品1万円」、右が貸方「消耗品費1万円」とし、誤った費用を取り消して資産へ移す関係を描く。
覚えること:借方備品・貸方消耗品費、各1万円

備品購入1万円を消耗品費にしていたなら、借方備品1万円、貸方消耗品費1万円で誤った費用を取り消し、資産へ移します。

訂正仕訳は誤記を取り消して正しい記録へ置き換える考え方です。期末の締切では、収益・費用を損益勘定へ集約し、資産・負債・純資産の残高を次期へつなぎます。

元の誤仕訳がすでに現金を減らしているなら、訂正で現金を再び減らさないようにします。誤りと正解の差だけを整理します。

訂正仕訳は誤記と正解の差だけ

訂正仕訳は誤記と正解の差だけの図解。上段に「通信費の現金支払」の誤記1,200円と正しい1,020円を並べ、両方から中央の「差額180円」へ矢印を向ける。そこから下段の訂正仕訳へ矢印を引き、借方「現金180円」・貸方「通信費180円」を左右に分けて示す。
覚えること:過大180円は現金借・通信費貸で訂正

訂正は「誤仕訳の逆仕訳」と「正しい仕訳」を重ね、相殺できる勘定を消して差額だけを記録します。例えば通信費1,020円の現金支払を1,200円と記帳したなら、通信費と現金が180円ずつ過大です。借方現金180円・貸方通信費180円とすれば正しい残高へ戻ります。元の現金支払を再度記帳しません。

決算時には収益・費用の残高を損益勘定へ振り替え、損益勘定の差額(純利益)を繰越利益剰余金へ振り替えます。資産・負債・純資産の勘定は次期繰越で締め切ります(英米式決算法)。

2026年公開サンプル第1問7では、売上勘定に総売上高462万円と売上戻り高8万円が転記されています。売上勘定の貸方残高は462万円-8万円=454万円なので、借方売上454万円・貸方損益454万円と振り替えます。

試験に出る

  • 訂正仕訳は誤った記録を取り消して正しい記録に置き換える点。
  • 誤った費用を取り消し、正しい資産へ移す例。
  • 元の誤仕訳が動かした科目(現金など)を訂正で二重に動かさない点。
  • 期末の締切で収益・費用の残高を損益勘定に振り替え、純損益を繰越利益剰余金へ振り替える点。
  • 資産・負債・純資産の勘定は「次期繰越」で締め切り、翌期首に「前期繰越」と記入する点(英米式決算法)。

重要な言葉

訂正仕訳
誤った仕訳を取り消し、正しい記録へ置き換える仕訳。
損益勘定
決算で収益・費用の残高を集め、差額で当期純利益(または純損失)を求める勘定。
次期繰越
資産・負債・純資産の残高を次期へ引き継ぐため、元帳の締切で記入する語。翌期首には前期繰越と記入する。

確認問題

確かめようこの訂正で現金勘定は変える?

変えません。備品と消耗品費の振替だけです。

訂正仕訳では、誤った仕訳を取り消して正しい記録に置き換える。

備品購入を消耗品費で記録していた場合、訂正で現金が再び減る。

誤った仕訳を正しい記録に置き換えるための仕訳は?

期末に収益・費用の残高を集約する勘定は?

帳簿のは、正しい残高になるよう原因を追って直します。単に合計を合わせるための金額を入れるのではありません。

備品購入を消耗品費にしていたなら、借方備品1万円、貸方1万円で誤った費用を取り消し、資産へ移します。

は誤記を取り消して正しい記録へ置き換える考え方です。期末の締切では、収益・費用を勘定へ集約し、資産・負債・純資産の残高を次期へつなぎます。

元の誤仕訳がすでにを減らしているなら、訂正で現金を再び減らさないようにします。だけを整理します。

出典・参考資料

試験の公式案内と、この記事の参考にした学習資料です。

編集:Pinternet Works · 更新日:

教材の編集方針・訂正について