地形と地盤とは
地形と地盤は、建物の安全性を左右する土地の条件で、造成の履歴や周辺の災害リスクとあわせて確認します。

建物の安全性は、建物だけでなく、その下の土地や周辺の地形にも左右されます。見た目の平坦さだけでは判断できません。
地形・地盤の見分け方

土地の安全性は、地形の成り立ち、造成履歴、浸水や土砂災害の情報を合わせて判断します。
台地や段丘は低地より古い時代にできた地盤で、一般に建物を支える強さがあります。ただし、崖の縁や盛土で造成した部分は別に確認が必要です。丘陵地は山地より斜面が緩く、一般に斜面崩壊が起きにくいといえます。
川沿いの低地(自然堤防・後背湿地・三角州など)に積もった土砂は新しく軟弱なことが多く、重い建物を支えるには不向きです。谷底低地に軟弱層が厚く積もった所では、地震の揺れが増幅されます。自然堤防の後背湿地側の縁、旧河道、埋立地、地下水位の浅い砂州・砂丘は液状化しやすい場所です。
| 地形・土地 | 起こりやすい問題 | 確認する資料・対策 |
|---|---|---|
| 台地・段丘 | 一般に低地より安定しやすい | 崖縁・盛土部は別途確認 |
| 丘陵地 | 山地より斜面崩壊は起きにくい | 切土・盛土の造成部を確認 |
| 川沿いの低地・谷底低地 | 軟弱地盤、地震動の増幅 | 地形図・地盤調査 |
| 旧河道・後背湿地・埋立地・砂州・砂丘 | 液状化 | 地下水位・地盤調査 |
| 谷埋め盛土 | 地震時の滑動崩落 | 造成履歴・擁壁・排水施設 |
| 工場跡地・埋立地 | 重金属などによる土壌汚染 | 土地の利用履歴・土壌調査 |
建物の材料と構造

鉄筋コンクリート造は、コンクリートの圧縮に対する強さと鉄筋の引張りに対する強さを組み合わせます。表面に突起のある異形棒鋼は、丸鋼よりコンクリートとの付着に優れます。変形が小さく耐火性に富む一方、自重が大きく、コンクリートが固まるまで時間がかかるため工期が長くなります。
鉄骨造の鋼材は強度が高く粘りもあるので、小さな断面で大きな荷重に耐えられます。ただし熱に弱くさびやすいため、耐火被覆や防錆処理が必要です。鋼は炭素量が多いほど硬く強くなりますが、もろくなります。密度は木材やコンクリートより大きくなります。
構造形式では、柱と梁を強く接合するラーメン構造、四角形の骨組に斜め材を入れるブレース構造(ラーメン構造などと併用されることも多い)、壁と床を箱形に組んで原則として柱・梁を使わない壁式構造を区別します。構造名だけで耐震性を決めません。
| 構造・材料 | 長所 | 注意点 |
|---|---|---|
| 鉄筋コンクリート造 | 圧縮と引張りの強みを組み合わせ、耐火性が高い | 自重が大きく工期が長い。ひび割れ・中性化の維持管理 |
| 鉄骨造(鋼材) | 強度が高く粘りがあり、断面を小さくできる | 熱とさびに弱く、耐火被覆・防錆が必要 |
| ラーメン構造 | 柱と梁を剛接合し、開口を取りやすい | 接合部の強さが重要 |
| ブレース構造 | 斜め材で水平力に抵抗する | 他の構造と併用されることもある |
| 壁式構造 | 壁と床で箱形に組む | 原則として柱・梁を使わない |
擁壁と現地調査

「新しい建物だからどんな地盤でも安全」「鉄筋コンクリートなら維持管理不要」という一律の判断はできません。条件と劣化を確認します。
擁壁は背面の土圧と水圧を受けるため、高さにかかわらず水抜き穴などの排水が重要です。重力式擁壁は自重で土圧に抵抗します。30度以上の斜面を背後に控える宅地では、擁壁の設置や崖面の保護が必要です。土地の安全性は地形図・造成履歴・ハザードマップなど複数の情報を合わせて確認します。
試験に出る
- 建物の安全性は、建物だけでなく土地や周辺の地形にも左右されます。
- 谷を埋めた盛土地と自然の台地では地盤の成り立ちが異なります。
- 盛土地・切土地・旧河道などの条件は、地形図やハザードマップと併せて確認します。
- 「新しいから安全」「鉄筋コンクリートなら維持管理不要」といった一律の判断はできません。
- 鉄筋は主に引張り、コンクリートは主に圧縮に抵抗する組合せや、鋼材・構造形式(ラーメン・ブレース・壁式)の特徴が問われます。
重要な言葉
- 盛土地
- 谷などを埋め立てて造った土地。地盤の成り立ちが自然の台地と異なる。
- 旧河道
- かつて川だった場所。地盤が弱く、災害リスクが高いことがある。
- ハザードマップ
- 浸水や土砂災害などの危険区域を示した地図。
確認問題
確かめよう平らな土地なら地盤条件は同じ?
いいえ。造成履歴や地質が違う場合があります。
谷を埋めた盛土地と自然の台地は、地盤の成り立ちが同じである。
鉄筋コンクリート造なら、維持管理は不要である。
台地や段丘は、一般に低地より古い時代にできた地盤で、建物を支える強さがある。
丘陵地は山地に比べて斜面が急であり、一般に斜面崩壊が起きやすい。
自然堤防は周囲より高いため、後背湿地側の縁であっても液状化のおそれはない。
谷底低地に軟弱層が厚く堆積している所では、地震の揺れが増幅されやすい。
異形棒鋼は表面に突起があるため、丸鋼よりコンクリートとの付着に優れる。
鉄骨造の鋼材は熱に強いため、耐火被覆をしなくても高い耐火性を確保できる。
鉄筋コンクリート造は、変形が小さく耐火性に富む一方、自重が大きく工期が長くなる。
壁式構造は、柱と梁を剛接合した骨組で建物を支える構造である。
重力式擁壁は、擁壁自体の重さによって背面の土圧に抵抗する。
高さの低い擁壁であれば、背面の水を抜く水抜き穴などの排水施設は必要ない。
30度以上の斜面を背後に控える宅地では、擁壁の設置や崖面の保護が必要となる。
建物で主に圧縮に抵抗する材料は?
旧河道などの条件を確認する際に併せて用いる資料は?
液状化が起きやすい場所として、最も不適切なものはどれか。
建物の構造に関する記述のうち、正しいものはどれか。
土地の安全性に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
建物の安全性は、建物だけでなく、その下のや周辺のにも左右されます。見た目の平坦さだけでは判断できません。
土地の安全性は、地形の成り立ち、、浸水や土砂災害の情報を合わせて判断します。
台地や段丘はより古い時代にできた地盤で、一般に建物を支える強さがあります。ただし、崖の縁や盛土で造成した部分は別に確認が必要です。丘陵地は山地より斜面が緩く、一般にが起きにくいといえます。
川沿いの低地(自然堤防・後背湿地・三角州など)に積もった土砂は新しくなことが多く、重い建物を支えるには不向きです。谷底低地に軟弱層が厚く積もった所では、地震の揺れがされます。自然堤防の後背湿地側の縁、旧河道、埋立地、地下水位の浅い砂州・砂丘はしやすい場所です。
鉄筋コンクリート造は、コンクリートのに対する強さと鉄筋のに対する強さを組み合わせます。表面に突起のあるは、丸鋼よりコンクリートとの付着に優れます。変形が小さく耐火性に富む一方、自重が大きく、コンクリートが固まるまで時間がかかるため工期が長くなります。
鉄骨造の鋼材は強度が高く粘りもあるので、小さな断面で大きな荷重に耐えられます。ただし熱に弱くさびやすいため、や防錆処理が必要です。鋼はが多いほど硬く強くなりますが、もろくなります。密度は木材やコンクリートより大きくなります。
構造形式では、柱と梁を強く接合する、四角形の骨組に斜め材を入れる(ラーメン構造などと併用されることも多い)、壁と床を箱形に組んで原則として柱・梁を使わないを区別します。構造名だけで耐震性を決めません。
「新しい建物だからどんな地盤でも安全」「鉄筋コンクリートなら維持管理不要」という一律の判断はできません。条件とを確認します。
擁壁は背面の土圧と水圧を受けるため、高さにかかわらずなどの排水が重要です。は自重で土圧に抵抗します。以上の斜面を背後に控える宅地では、擁壁の設置や崖面の保護が必要です。土地の安全性は地形図・造成履歴・ハザードマップなど複数の情報を合わせて確認します。
出典・参考資料
試験の公式案内と、この記事の参考にした学習資料です。
- 不動産適正取引推進機構:宅建試験の概要 ↗
- 国土交通省:宅地建物取引業法関係 ↗
- 首都圏不動産公正取引協議会:物件内容・取引条件の表示基準 ↗
- 住宅金融支援機構:住宅金融・調査情報 ↗
- 総務省:地方税制度(不動産取得税) ↗
- 千葉県:不動産取得税(令和8年4月1日以降の免税点) ↗
- 国税庁:No.7191 登録免許税の税額表 ↗
- 国税庁:No.7123 契約金額を変更する契約書の記載金額 ↗
- 財務省:令和8年度税制改正の大綱(個人所得課税) ↗
- 財務省:令和8年度税制改正の大綱(資産課税等) ↗
- 財務省:令和8年度税制改正の大綱(固定資産税・不動産取得税の免税点) ↗
- 神奈川県:新築住宅の不動産取得税の軽減措置 ↗
編集:Pinternet Works · 更新日:
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