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ITパスポート試験 · 学習ガイド

テクノロジ系 攻略ガイド

数値とデータの表し方から、コンピュータ、クラウド、データベース、通信、情報デザイン、セキュリティへ進みます。計算例と役割の比較で基礎を整理します。

仕組みを理解する

基礎理論とアルゴリズム

基礎理論とアルゴリズムとは、コンピュータが数値をどう表し、目的を達成する手順をどう組み立てるかの基本です。

エルくんが2進数1011で1になっている重み8・2・1を集め、10進数11にする図。
考え方の例:2進数1011は、左から8、4、2、1の重みです。1がある8+2+1を足して、10進数では11になります。

コンピュータは数値を0と1の並びで扱います。桁の意味が分かると、暗記していない値も自分で変換できます。

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。中央に4列の表を置き、上段の「1 0 1 1」と下段の重み「8 4 2 1」を左から対応させ、列間を線で区切る。1の列の8・2・1からだけ下の加算トレーへ矢印を引き、右側に「8+2+1=11」を示す。
覚えること:1011は8+2+1で11

2進数1011は、左から8、4、2、1の重みです。1がある8+2+1を足して、10進数では11になります。

n桁の2進数は2のn乗通りを表せます。アルゴリズムは目的を達成する手順で、順次・選択(分岐)・反復を組み合わせます。ANDは両条件が真のとき真、ORは少なくとも一方が真のとき真です。

4ビットで表せる値の個数は16通りでも、符号なしの最大値は15です。0から数えることを忘れると1だけずれます。

プログラムを読むときは、変数の値を一行ずつ更新します。x=1から3回、xへ2を加える反復なら、3、5、7と変わります。比較の条件を反復前に評価するのか、処理後なのかで実行回数が違うため、終了条件も表にします。

表現と処理の基本

表現と処理の基本の図解。中央に「1011₂」の4つの桁を横一列に置き、その真下に左から重み「8・4・2・1」をそろえる。「1」の桁からだけ下向き矢印を引き、「8+2+1=11₁₀」につなぐ。
覚えること:2進数は1の桁の重みを足す

2進数の各桁は右から1、2、4、8…の重みを持ちます。例えば1011₂は8+2+1=11₁₀です。16進数は0〜9とA〜Fを使い、2進数の4桁を1桁で表します(1111₂=F₁₆=15₁₀)。1バイトは8ビットで、記憶容量や通信速度の単位を比べるときはバイトとビットを区別します。

論理演算はAND(両方が真)、OR(少なくとも一方が真)、NOT(真偽を反転)、XOR(排他的論理和:どちらか一方だけが真)で条件を組み立てます。アルゴリズムは順次・選択・反復を組み合わせ、反復では初期値、更新、終了条件を追って実行結果を確かめます。

データの並べ方(データ構造)では、最後に入れたものを最初に取り出すスタック(後入れ先出し:LIFO)と、最初に入れたものを最初に取り出すキュー(先入れ先出し:FIFO)を区別します。

表現と処理の基本
演算結果が真になる条件AとBがともに真のとき
AND(論理積)両方が真真
OR(論理和)少なくとも一方が真真
XOR(排他的論理和)どちらか一方だけが真偽
NOT(否定)入力が偽(入力は一つ)—

試験に出る

  • 2進数と10進数の相互変換(各桁の重み)。
  • n桁で表せる組合せは2のn乗通り、符号なしの最大値は0から数えて1少ないこと。
  • アルゴリズムの基本構造(順次・選択〔分岐〕・反復)。
  • AND・OR・NOT・XOR(排他的論理和)の真理値の判断。
  • 反復の終了条件の位置によって実行回数が変わること。

重要な言葉

2進数
0と1だけを使い、2で桁が上がる数の表し方。
アルゴリズム
問題を解くための手順。
論理演算
真偽を組み合わせて結果を求める演算。ANDやORがある。
反復
条件が成り立つ間、同じ処理を繰り返す構造。
スタック
最後に格納したデータを最初に取り出すデータ構造(LIFO)。
キュー
最初に格納したデータを最初に取り出すデータ構造(FIFO)。

確認問題

確かめよう2進数1100は10進数でいくつ?

12。8+4です。

4ビットで表せる符号なし整数の最大値は16である。

ANDは、両方の条件が真のときだけ真になる。

2進数1011を10進数で表すと?

目的を達成するための処理手順を何という?

コンピュータはを0と1の並びで扱います。桁の意味が分かると、暗記していない値も自分で変換できます。

1011は、左から8、4、2、1の重みです。1がある8+2+1を足して、では11になります。

n桁の2進数は2のn乗通りを表せます。は目的を達成する手順で、順次・選択(分岐)・反復を組み合わせます。は両条件が真のとき真、ORは少なくとも一方が真のとき真です。

で表せる値の個数は16通りでも、符号なしの最大値はです。0から数えることを忘れると1だけずれます。

プログラムを読むときは、の値を一行ずつ更新します。x=1から3回、xへ2を加えるなら、3、5、7と変わります。比較の条件を反復前に評価するのか、処理後なのかで実行回数が違うため、終了条件も表にします。

コンピュータとソフトウェア

コンピュータとソフトウェアでは、処理する装置と、データを覚えておく場所、それらを管理するOSの役割を分けて理解します。

エルくんが説明する図解。棚SSD→机メモリ→処理役CPU、保存時は机から棚へ戻す図。
文書ファイルをSSDからメモリへ読み込み、CPUが編集の命令を実行します。保存前に電源が切れると、メモリ上だけの変更は失われることがあります。

机で作業するとき、道具を棚から出して机に置き、人が処理します。コンピュータでも、保存場所・作業場所・処理役を分けると整理できます。

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。左のSSDから中央のメモリへ文書が移り、右のCPUが編集の命令を実行する流れを矢印で示す。メモリ内の「未保存の変更」には電源断から破線を向け、変更が失われる可能性を示す。
覚えること:保存前の電源断で変更が失われることも

文書ファイルをSSDからメモリへ読み込み、CPUが編集の命令を実行します。保存前に電源が切れると、メモリ上だけの変更は失われることがあります。

CPUは命令を実行し、主記憶は実行中のデータを保持します。OSはメモリや装置を管理し、アプリが機器を利用する共通の土台を提供します。

メモリ容量と保存容量は別です。SSDを増やしても作業用メモリの不足が必ず解消するわけではありません。

記憶とソフトウェアの階層

記憶とソフトウェアの階層の図解。左にCPU、右に主記憶を置き、速度差を示す中央の隙間にキャッシュメモリを配置する。CPU↔キャッシュメモリ↔主記憶を横一直線の双方向矢印でつなぐ。
覚えること:キャッシュはCPUと主記憶の速度差を埋める

CPUは命令の解釈・演算・制御を担い、主記憶は実行中のプログラムとデータを置きます。SSD等の補助記憶は電源を切っても保持します。キャッシュメモリはCPUと主記憶の速度差を埋める高速な記憶です。容量、速度、揮発性で見分けます。

OSはハードウェア資源やファイル・プロセスを管理し、アプリケーションは利用者の仕事を実行します。ドライバは機器をOSから利用できるようにします。主記憶の容量不足と保存先の容量不足は、起こる症状も対策も異なります。

記憶とソフトウェアの階層
分類内容
CPU命令実行・演算
主記憶実行中のデータ保持
キャッシュメモリCPUと主記憶の速度差を埋める高速な記憶
補助記憶電源断後もデータ保持
OS資源の管理

試験に出る

  • 処理(CPU)・作業場所(主記憶)・保存場所(補助記憶)の役割分担。
  • 電源を切ると、保存していない主記憶上のデータは失われること。
  • OSがメモリや装置を管理し、アプリの共通の土台になること。
  • メモリ容量と保存容量は別物であること。
  • SSDは補助記憶、メモリは主記憶にあたること。

重要な言葉

CPU
命令を解釈して実行する処理装置。
主記憶
実行中のプログラムやデータを保持する作業用の記憶領域。
補助記憶
電源を切っても内容が残る保存用の記憶装置。SSDなど。
OS
メモリや装置を管理し、アプリの土台となる基本ソフト。

確認問題

確かめよう電源を切っても文書を残すのは主記憶とSSDのどちら?

通常SSDなどの補助記憶です。

電源を切ると、主記憶上のデータは失われることがある。

SSDの容量を増やせば、主記憶の不足も必ず解消する。

実行中のデータを一時的に保持する作業場所は?

メモリや装置を管理し、アプリの土台となるものは?

机で作業するとき、道具を棚から出して机に置き、人が処理します。コンピュータでも、・作業場所・を分けると整理できます。

文書ファイルをからへ読み込み、CPUが編集の命令を実行します。保存前に電源が切れると、メモリ上だけの変更は失われることがあります。

は命令を実行し、は実行中のデータを保持します。OSはメモリや装置を管理し、アプリが機器を利用する共通の土台を提供します。

とは別です。SSDを増やしても作業用メモリの不足が必ず解消するわけではありません。

データベースとネットワーク

データベースとネットワークでは、情報を重複なく関連付けて管理する仕組みと、相手を指定して通信する仕組みを学びます。

顧客表と注文表の同じ顧客IDを一本の線で対応させた図。
考え方の例:顧客表の顧客IDと、注文表が参照する顧客IDを対応させると、誰の注文かを調べられます。注文番号と顧客IDは別の項目です。

顧客名だけで注文を管理すると、同姓同名の人を取り違えるかもしれません。データベースは一意に識別できるキーで情報を関連付けます。

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。左に注文表、右に顧客表を置き、それぞれの顧客番号「101」を同じ高さに示す。注文表の外部キーから顧客表の主キーへ矢印を引き、名前は顧客表だけに置く。
覚えること:同じ顧客番号で結び名前を調べる

顧客表の顧客番号101と、注文表にある顧客番号101を結べば、名前を何度も入力せずに注文者を調べられます。主キーは行を一意に識別し、外部キーは表の関係を支えます。

SQLでは、SELECT句で取り出す列を指定し、WHERE句で条件に合う行を絞ります。ネットワークではIPアドレスで宛先を扱い、DNSはドメイン名に対応する情報を調べる役割を持ちます。

データベースのキーと通信のアドレスは用途が違います。DNSは名前を調べる仕組みであり、通信内容を暗号化する機能ではありません。

注文表の顧客番号を顧客表の主キーへ対応させる外部キーにすると、存在しない顧客番号を持つ注文を防ぐ参照整合性の制約を考えられます。顧客を削除する場合も、注文側との関係をどう扱うかを決めます。外部キーは注文番号そのものを一意にするための主キーとは役割が違います。

表の設計と名前解決

表の設計と名前解決の図解。左から「ドメイン名」→「DNS」→「IPアドレス」の順に矢印でつなぐ。IPアドレスの右には、矢印ではなく細い対応線で「通信先」を示し、IPアドレスが通信先を特定する関係を表す。
覚えること:DNSはドメイン名をIPアドレスへ引く

関係データベースでは行がレコード、列が項目を表します。主キーは行を一意に識別し、外部キーは別表の行を参照します。参照整合性は存在しない参照先を作らない制約です。検索はSELECT、追加はINSERT、更新はUPDATE、削除はDELETEを使います。

同じデータを複数の表に重複して持たないよう表を分割することを正規化といい、更新時の食い違いを防ぎます。複数の処理が同じデータを同時に更新すると結果が壊れるため、ロックで他の処理を待たせる排他制御を行います。一連の更新(トランザクション)は、全て成功したらコミットで確定し、途中で失敗したらロールバックで開始前の状態へ戻します。

ネットワークではIPアドレスが通信先を特定し、DNSがドメイン名をIPアドレスへ引きます。データベースの主キーとネットワークのアドレスはどちらも識別に関わりますが、識別する対象が異なります。

表の設計と名前解決
分類内容
主キー表の一行
外部キー別表の行
IPアドレスネットワーク上の通信先
DNS名前からIPアドレスへの対応

試験に出る

  • 主キー(行を一意に識別)と外部キー(表の関係)の役割の違い。
  • 外部キーによる参照整合性の考え方。
  • SELECT句(取り出す列)とWHERE句(行の絞り込み)の役割。
  • 正規化(重複の排除)、排他制御(同時更新の防止)、コミットとロールバックの違い。
  • DNSとIPアドレス(名前解決と宛先指定)の役割。
  • DNSは通信を暗号化する仕組みではないこと。

重要な言葉

主キー
表の行を一意に識別するための列や項目。
外部キー
別の表の主キーを参照し、表の関係を表す項目。
参照整合性
外部キーが参照する行が存在するよう保つ規則。
DNS
ドメイン名に対応するIPアドレスなどを調べる仕組み。
排他制御
同じデータへの同時更新で内容が壊れないよう、ロックで他の処理を待たせる制御。

確認問題

確かめよう同じ名前の顧客が二人いるとき、氏名を主キーにできる?

適しません。一意の顧客番号などを使います。

外部キーは、行を一意に識別するための鍵である。

DNSは、通信内容を暗号化する仕組みである。

表の行を一意に識別するキーは?

ドメイン名に対応する情報を調べる仕組みは?

顧客名だけで注文を管理すると、同姓同名の人を取り違えるかもしれません。は一意に識別できるで情報を関連付けます。

顧客表の顧客番号101と、注文表にある顧客番号101を結べば、名前を何度も入力せずに注文者を調べられます。は行を一意に識別し、は表の関係を支えます。

では、SELECT句で取り出す列を指定し、WHERE句で条件に合う行を絞ります。ネットワークではで宛先を扱い、DNSはドメイン名に対応する情報を調べる役割を持ちます。

データベースのキーと通信のアドレスは用途が違います。は名前を調べる仕組みであり、通信内容を暗号化する機能ではありません。

注文表の顧客番号を顧客表の主キーへ対応させるにすると、存在しない顧客番号を持つ注文を防ぐの制約を考えられます。顧客を削除する場合も、注文側との関係をどう扱うかを決めます。外部キーは注文番号そのものを一意にするための主キーとは役割が違います。

情報セキュリティ

情報セキュリティとは、情報の秘密・正確さ・使える状態を保つために、認証や暗号、日々の対策を組み合わせることです。

エルくんが説明する図解。閲覧制限・改ざん検知・代替機を機密性・完全性・可用性の三つへ対応。
給与情報の閲覧制限は機密性、不正な金額変更の検知は完全性、障害時の代替サーバは可用性に対応します。何を防ぐ対策かを具体的な事故で考えます。

情報を守るとは、秘密にすることだけではありません。内容が正しく、必要なときに使えることも大切です。

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。画面左の「バックアップ」から中央の「復元」へ矢印を引き、その右に「復元確認」を置く。復元して終わりではなく、復元できたかの確認までを一続きで示す。
覚えること:バックアップは復元を確認して初めて役立つ

給与情報の閲覧制限は機密性、不正な金額変更の検知は完全性、障害時の代替サーバは可用性に対応します。何を防ぐ対策かを具体的な事故で考えます。

認証は誰であるかの確認、認可は何をしてよいかの判断です。多要素認証では、知識・所持・生体など異なる種類の要素を組み合わせます。

パスワードを二回入力しても、同じ知識要素なので多要素認証とはいえません。バックアップも復元できるかを確認して初めて役立ちます。

ランサムウェアはデータを暗号化する等して金銭を要求し、フィッシングは偽の画面等へ誘導して認証情報を盗みます。メールの見た目だけを信用せず、別の正規経路で確認し、更新、権限制限、復元可能なバックアップを組み合わせます。

共通鍵暗号は暗号化と復号に同じ鍵を使い、公開鍵暗号は対応する異なる鍵を使います。ディジタル署名では秘密鍵で署名し、対応する公開鍵で検証します。改ざん等を確かめる目的と、内容を秘密にする暗号化の目的を分けます。

社内ネットワークの内側は安全という前提を置かず、利用者や端末を問わずアクセスのたびに確認する考え方がゼロトラストです。テレワークやクラウドの利用で境界が曖昧になったことを背景に、多要素認証や権限の最小化、記録の監視を組み合わせます。

目的に合う防御の選択

目的に合う防御の選択の図解。左にネットワークにつながった保存先を置き、ランサムウェアから「一緒に暗号化される恐れ」へ矢印を引く。仕切りの右には切り離して保管するバックアップを置き、失ったデータの復旧に役立つ関係を示す。
覚えること:バックアップは切り離した場所にも保管

機密性は許された人だけが読めること、完全性は不正な改ざんがないこと、可用性は必要なとき利用できることです。認証は本人確認、認可は操作の許可です。多要素認証は知識・所持・生体など異なる要素を組み合わせます。

共通鍵暗号は同じ秘密の鍵で暗号化・復号し、公開鍵暗号は公開鍵と秘密鍵を対にします。受信者だけが復号できるようにするには、受信者の公開鍵で暗号化します。ディジタル署名では送信者の秘密鍵で署名し、送信者の公開鍵で検証します。

公開鍵が本当にその相手のものかは、認証局(CA)が発行するディジタル証明書で確かめます。この仕組みをPKI(公開鍵基盤)といいます。HTTPSで使うTLSでは、公開鍵暗号の技術で共通鍵を安全に共有し、データ本体は処理の速い共通鍵暗号で暗号化します(ハイブリッド暗号方式)。

バックアップはランサムウェア等からの復旧に役立ちますが、感染を防ぐ対策ではありません。ネットワークにつながったままの保存先は一緒に暗号化されることがあるため、切り離した場所にも保管します。

目的に合う防御の選択
分類内容
暗号化内容の秘匿
ディジタル署名作成者と改ざんの検証
多要素認証なりすまし抑制
バックアップ失ったデータの復旧

主な攻撃と対策

主な攻撃と対策の図解。中央の縦仕切りを挟み、左は「偽メール→偽サイト→ID・パスワードの入力を誘う」、右は「正規の経路で確認→多要素認証」と矢印で示す。左の入力欄には進ませず、右の確認を主役にする。
覚えること:正規の経路で確認し、多要素認証

攻撃は、人をだますもの、認証を破るもの、Webアプリケーションの弱点を突くもの、サービスを止めるものに分けると対策を選びやすくなります。一つの対策で全てを防げるわけではないため、技術的な対策と教育・手順を組み合わせます。

主な攻撃と対策
攻撃手口主な対策
フィッシング偽のメールやサイトでID・パスワード等を入力させる正規の経路での確認、多要素認証
標的型攻撃特定の組織を狙い、業務を装ったメールでマルウェアを実行させる教育・訓練、添付ファイルやリンクの確認
ソーシャルエンジニアリング電話でのなりすましや画面の盗み見など、人の心理や隙を突いて情報を得る本人確認の手順、クリアデスク・クリアスクリーン
パスワードリスト攻撃他のサービスから流出したID・パスワードの組でログインを試すパスワードの使い回し禁止、多要素認証
ブルートフォース攻撃考えられるパスワードを総当たりで試すログイン試行回数の制限、長く複雑なパスワード
SQLインジェクション入力欄に不正なSQL文を入れ、データベースを不正に操作するプレースホルダの利用、入力値の検査
クロスサイトスクリプティングWebページに悪意のあるスクリプトを埋め込み、閲覧者のブラウザで実行させる出力時のエスケープ処理
DDoS攻撃多数の機器から大量の通信を送り、サービスを使えなくする通信量の監視と遮断、負荷分散

試験に出る

  • 機密性・完全性・可用性が、それぞれ何を守る性質か。
  • 認証(本人確認)と認可(権限判断)の違い。
  • 多要素認証は異なる種類の要素を組み合わせる(同じ要素の繰り返しは不可)。
  • ランサムウェアとフィッシングの手口の違い。
  • 共通鍵暗号・公開鍵暗号・ディジタル署名の鍵の使い方。
  • 攻撃の手口と対策の対応(パスワードリスト攻撃には使い回し禁止、SQLインジェクションにはプレースホルダなど)。
  • 認証局(CA)が発行するディジタル証明書で公開鍵の持ち主を確かめる仕組み(PKI)。

重要な言葉

機密性
許可された人だけが情報を見られるようにすること。
完全性
情報が正しく、改ざんされていない状態を保つこと。
可用性
必要なときに情報やシステムを使えるようにすること。
多要素認証
知識・所持・生体など異なる要素を組み合わせる本人確認。
ゼロトラスト
ネットワークの内外を問わず、全てのアクセスを検証するセキュリティの考え方。
認証局
公開鍵とその持ち主の対応を証明するディジタル証明書を発行する機関(CA)。

確認問題

確かめようパスワードと指紋の組合せは異なる要素?

はい。知識と生体の組合せです。

パスワードを2回入力する認証は多要素認証である。

ディジタル署名は、改ざんを確かめるために使われる。

障害時でもシステムを使えるようにする性質は?

暗号化と復号に同じ鍵を使う方式は?

情報を守るとは、にすることだけではありません。内容が正しく、必要なときに使えることも大切です。

給与情報の閲覧制限は、不正な金額変更の検知は、障害時の代替サーバは可用性に対応します。何を防ぐ対策かを具体的な事故で考えます。

は誰であるかの確認、は何をしてよいかの判断です。多要素認証では、知識・所持・生体など異なる種類の要素を組み合わせます。

パスワードを二回入力しても、同じなので多要素認証とはいえません。も復元できるかを確認して初めて役立ちます。

はデータを暗号化する等して金銭を要求し、は偽の画面等へ誘導して認証情報を盗みます。メールの見た目だけを信用せず、別の正規経路で確認し、更新、権限制限、復元可能なバックアップを組み合わせます。

は暗号化と復号に同じ鍵を使い、公開鍵暗号は対応する異なる鍵を使います。では秘密鍵で署名し、対応する公開鍵で検証します。改ざん等を確かめる目的と、内容を秘密にする暗号化の目的を分けます。

社内ネットワークの内側は安全という前提を置かず、利用者や端末を問わずアクセスのたびに確認する考え方がです。テレワークやクラウドの利用で境界が曖昧になったことを背景に、多要素認証や権限の最小化、記録の監視を組み合わせます。

確率・統計とデータの読み方

確率・統計とデータの読み方とは、ばらつきのあるデータを代表値や確率で整理し、誤った結論を避けて読む力です。

エルくんが1・2・3・4・20のカードを整列し中央3へしおりを挟み、合計30の帯を5等分して平均6を示す図。
考え方の例:中央値は並べた中央の3、平均は(1+2+3+4+20)÷5=6です。極端に大きい値は平均に影響します。

平均値だけで『普通の利用者』を説明すると、少数の大きな値に引っ張られることがあります。何を代表する数値かを確かめて読みます。

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。上段に購入額のカードを1・2・3・4・20万円の順に横並びにし、中央の3万円を囲む。下段は仕切りで分け、5枚のカードから「30÷5=6万円」へ矢印をつなぎ、中央値と平均を対比する。
覚えること:平均6万円でも多数が6万円とは限らない

購入額が1・2・3・4・20万円なら、平均は30÷5=6万円、中央値は並べた中央の3万円です。ほとんどの人が6万円買ったという意味ではありません。

標準偏差はデータの散らばりの尺度です。期待値は各結果をその確率で重み付けして足します。100円を得る確率0.2、0円が0.8なら期待値20円ですが、一回の結果が20円になるわけではありません。

相関係数は二つの量の直線的な関係の強さや向きを表します。相関が高くても因果関係の証明にはならず、季節など共通の原因があるかもしれません。集めやすい人だけの調査には標本の偏りもあります。

代表値・ばらつき・関係

代表値・ばらつき・関係の図解。中央に値の分布を横一列の点で描き、点の多くを左寄りに、極端な外れ値を右端に置く。エルくんが外れ値をさらに右へ動かす方向に合わせ、下の平均値マーカーにも右向きの矢印を添える。
覚えること:極端な外れ値で平均値は動きやすい

平均値は合計を件数で割り、中央値は並べたときの中央、最頻値は最も多い値です。極端な外れ値があると平均値は動きやすいため、分布も合わせて見ます。分散・標準偏差は散らばりを表し、標準偏差が大きいほど一般にばらつきが大きくなります。

相関係数は二つの量の直線的な関係の向きと強さを−1から+1で表します。相関があっても、一方が他方の原因とは限りません。期待値は各結果の値にその確率を掛けて足します。例として100円を確率0.3で得るなら、その結果の期待値への寄与は30円です。

代表値・ばらつき・関係
分類内容
平均値合計を件数で割った水準
中央値並べた中央の水準
標準偏差値のばらつき
相関係数直線的な関係の向きと強さ

試験に出る

  • 平均値と中央値の違い。外れ値の影響を受けやすいのはどちらか。
  • 標準偏差が表すもの(データの散らばり)。
  • 期待値の計算と、1回の結果が期待値どおりになるとは限らないこと。
  • 相関が高くても因果関係の証明にはならないこと。
  • 集めやすい人だけの調査に生じる標本の偏り。

重要な言葉

平均値
すべての値を合計して個数で割った代表値。
中央値
値を小さい順に並べたときの中央の値。
標準偏差
データが平均からどれだけ散らばっているかの尺度。
相関係数
二つの量の直線的な関係の強さと向きを表す値。

確認問題

確かめよう極端に高い一人の購入額の影響を受けにくい代表値は平均と中央値のどちら?

中央値です。ただし目的に応じて両方を見ます。

平均値は、極端に大きな値の影響を受けにくい。

相関が高い二つの量には、因果関係があるとは限らない。

購入額1・2・3・4・20万円の中央値は?

データの散らばりの大きさを表す値は?

だけで『普通の利用者』を説明すると、少数の大きな値に引っ張られることがあります。何を代表する数値かを確かめて読みます。

購入額が1・2・3・4・20万円なら、は30÷5=6万円、は並べた中央の3万円です。ほとんどの人が6万円買ったという意味ではありません。

はデータの散らばりの尺度です。は各結果をその確率で重み付けして足します。100円を得る確率0.2、0円が0.8なら期待値20円ですが、一回の結果が20円になるわけではありません。

は二つの量の直線的な関係の強さや向きを表します。相関が高くてもの証明にはならず、季節など共通の原因があるかもしれません。集めやすい人だけの調査には標本の偏りもあります。

システム構成とクラウド

システム構成とクラウドでは、処理を支える装置の組み方と、ネットワーク経由で資源や機能を借りるサービスの範囲を学びます。

エルくんがユーザー担当札をIaaS・PaaS・SaaSの積み木へ置き、事業者担当との境界を段階的に下げる図。
IaaSではOSから利用者が管理し、PaaSでは実行環境、SaaSではアプリまで事業者が提供する代表例です。実際の管理範囲は契約で確認します。

会社がメールを使うために、必ず自社でサーバを買う必要はありません。クラウドではネットワーク経由で資源や機能を利用します。

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。正方形の中央を縦線で仕切る。左は線でつながる2台に誤削除が同時に反映される矢印、右は時点や保存先を分けたバックアップから元の装置へ戻す矢印を描く。
覚えること:時点や保存先を分け、戻せるか確認

完成したメールアプリを使うSaaS、プログラムを動かす実行環境のPaaS、仮想サーバ等のIaaSでは、提供される範囲が違います。IaaSなら利用者がOSを管理する構成が一般的です。

複数の装置へ仕事を分ける負荷分散は処理能力を支え、予備を設ける冗長化は故障に備えます。稼働率は利用できる時間の割合で、故障の少なさだけでなく復旧の速さにも影響されます。

同じデータを二台へ同時保存するだけでは、誤削除も両方へ反映されます。バックアップは復元できる時点や保存先を分け、実際に戻せるか確認します。クラウドでも権限や投入データの管理は残ります。

クラウドでは、提供者と利用者のどちらが何を守るかを責任共有モデルとして整理します。IaaS・PaaS・SaaSの順に提供者の範囲が広がりますが、利用者側にもデータやアカウントの管理が残ります。

提供範囲と可用性

提供範囲と可用性の図解。上段に運用系と待機系を並べ、運用系から待機系へ「故障時の切替」の矢印を引く。下段のバックアップは仕切りで二台と分け、バックアップから運用系へ「復元」の矢印を引く。
覚えること:誤削除後の復元にはバックアップが必要

IaaSは仮想サーバや記憶領域などの基盤、PaaSはアプリ開発・実行環境、SaaSは完成したアプリをサービスとして提供します。利用者と提供者の管理範囲は方式ごとに異なります。クラウドを使っても利用者側のアカウント設定やデータ管理は残ります。

冗長化は故障時の代替を用意し、負荷分散は処理を複数の装置へ配ります。二台の装置で同じ処理を同時に行い結果を照合するデュアルシステムと、一台を運用系、もう一台を待機系にして障害時に切り替えるデュプレックスシステムがあります。バックアップは誤削除後の復元に必要で、冗長化だけでは代わりません。

稼働率はMTBF÷(MTBF+MTTR)で求めます。MTBF(平均故障間隔)は故障せずに動く平均時間、MTTR(平均修復時間)は修復にかかる平均時間です。どちらかが止まると全体が止まる直列の二装置の稼働率はa×b、両方止まったときだけ全体が止まる並列の二装置の稼働率は1−(1−a)×(1−b)です。例えば稼働率0.9の装置二台なら、直列で0.81、並列で0.99になります。

提供範囲と可用性
分類内容
IaaS計算・記憶・ネットワーク基盤
PaaS開発・実行環境まで
SaaS完成したアプリまで

試験に出る

  • SaaS・PaaS・IaaSの提供範囲の違い。
  • IaaSでは利用者がOSを管理する構成が一般的であること。
  • 負荷分散と冗長化の目的の違い。
  • 稼働率=MTBF÷(MTBF+MTTR)。故障の少なさ(MTBF)だけでなく復旧の速さ(MTTR)にも左右されること。
  • 直列(a×b)と並列(1−(1−a)×(1−b))の稼働率の計算。
  • バックアップは別の時点・保存先に取り、復元できるか確認すること。

重要な言葉

SaaS
完成したアプリをネットワーク経由で利用するサービス。
PaaS
アプリを動かす実行環境を借りるサービス。
IaaS
仮想サーバなど計算資源を借りるサービス。
稼働率
一定期間のうち利用できる状態だった時間の割合。
責任共有モデル
クラウドの提供者と利用者で、管理する範囲と責任を分ける考え方。

確認問題

確かめよう完成した表計算サービスをブラウザで利用する形は通常IaaS?

SaaSです。使う機能がどこまで完成しているかで区別します。

IaaSでは、利用者がOSを管理する構成が一般的である。

同じデータを二台に保存すれば、誤削除も防げる。

完成したアプリをブラウザで利用する形は?

予備の装置を用意して故障に備えることを何という?

稼働率0.9の装置2台を並列につなぎ、どちらか1台が動けばよいシステムの稼働率は?

会社がメールを使うために、必ず自社でを買う必要はありません。ではネットワーク経由で資源や機能を利用します。

完成したメールアプリを使う、プログラムを動かす実行環境のPaaS、仮想サーバ等のでは、提供される範囲が違います。IaaSなら利用者がOSを管理する構成が一般的です。

複数の装置へ仕事を分けるは処理能力を支え、予備を設ける冗長化は故障に備えます。は利用できる時間の割合で、故障の少なさだけでなく復旧の速さにも影響されます。

同じデータを二台へ同時保存するだけでは、誤削除も両方へ反映されます。は復元できる時点や保存先を分け、実際に戻せるか確認します。クラウドでもや投入データの管理は残ります。

クラウドでは、提供者と利用者のどちらが何を守るかをとして整理します。IaaS・PaaS・SaaSの順に提供者の範囲が広がりますが、利用者側にもデータやアカウントの管理が残ります。

情報デザインとアクセシビリティ

情報デザインとアクセシビリティとは、多様な人が同じ情報にたどり着き、操作できるように伝え方を設計することです。

エルくんが色だけの札へ丸・三角の形と空き・満席の文字を取り付ける図。
色が見分けにくい場合にも状態が伝わるよう、形や文字を添えます。図はアクセシビリティに関わる表示方法の一例です。

赤い点だけで『エラー』を示す画面は、色を見分けにくい人や音声で読む人には伝わらないことがあります。情報の伝え方もシステムの品質です。

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。中央に日付の入力欄を置き、そのすぐ下に「日付を入力してください」と表示する。エラー文から入力欄へ短い矢印を向け、どの欄を直すか分かる配置にする。
覚えること:エラーは色だけでなく文字で入力欄と対応

入力エラーを色だけでなく『日付を入力してください』という文字でも示し、入力欄と対応させれば、何を直すか分かります。キーボードだけでも操作できることは、マウスを使いにくい人にも役立ちます。

アクセシビリティはさまざまな特性や利用環境の人がアクセスして使えること、ユーザビリティは特定の利用状況で目的を達成しやすいことです。ユニバーサルデザインは幅広い人が利用しやすい設計を目指します。

ピクトグラムやアイコンも誰にでも同じ意味に見えるとは限りません。重要な操作には文字を添え、表記や位置を一貫させます。装飾を増やすより、目的の情報を探せて操作結果が分かることを優先します。

利用できる設計の条件

利用できる設計の条件の図解。左下のキーボードから中央の画面へ矢印を伸ばし、画面内の明確な焦点から「操作完結」へつなぐ。画面は仕切らず、一つの操作の流れとして描く。
覚えること:操作はキーボードでも完結

アクセシビリティは障害や利用環境にかかわらず情報・機能へアクセスできること、ユーザビリティは特定の利用者が目的を達成しやすいことです。ユニバーサルデザインは多様な人に使いやすいよう初めから設計する考え方です。

画像には意味に応じた代替テキストを付け、操作はキーボードでも完結できるようにします。色だけで状態を伝えず、エラー箇所と直し方を文章で示します。ピクトグラムは直感的な案内に役立ちますが、意味が曖昧なら文字も併用します。

利用できる設計の条件
観点配慮の例
視覚代替テキスト・十分なコントラスト
操作キーボード対応・明確な焦点
理解分かりやすい文言・エラーの説明

試験に出る

  • 色だけに頼らず、文字や形を組み合わせる理由。
  • キーボードだけでも操作できることの重要性。
  • アクセシビリティとユーザビリティの違い。
  • ユニバーサルデザインが幅広い人を対象にする考え方。
  • ピクトグラムやアイコンの意味が一意とは限らないこと。

重要な言葉

アクセシビリティ
特性や利用環境にかかわらず情報や機能を利用できること。
ユーザビリティ
特定の利用状況で目的を達成しやすい度合い。
ユニバーサルデザイン
幅広い人が使いやすいように設計する考え方。
ピクトグラム
絵や記号で情報を伝える図象。

確認問題

確かめようエラーを赤色だけで区別すれば十分?

いいえ。文字や形など色以外の手掛かりも組み合わせます。

入力エラーは色だけで示せば、すべての人に伝わる。

アクセシビリティは、利用環境や特性の違いを問わず使えることを目指す。

特定の利用状況で目的を達成しやすい度合いは?

色だけに頼らない伝え方として適切なものは?

赤い点だけで『』を示す画面は、色を見分けにくい人や音声で読む人には伝わらないことがあります。情報の伝え方もシステムの品質です。

を色だけでなく『日付を入力してください』という文字でも示し、入力欄と対応させれば、何を直すか分かります。だけでも操作できることは、マウスを使いにくい人にも役立ちます。

はさまざまな特性や利用環境の人がアクセスして使えること、は特定の利用状況で目的を達成しやすいことです。ユニバーサルデザインは幅広い人が利用しやすい設計を目指します。

やアイコンも誰にでも同じ意味に見えるとは限りません。重要な操作にはを添え、表記や位置を一貫させます。装飾を増やすより、目的の情報を探せて操作結果が分かることを優先します。

画像・音声をデジタルで表す

画像・音声をデジタルで表すでは、画素や音の細かさがデータ量を決め、圧縮の方法が画質や音質に影響することを学びます。

エルくんが波に等間隔の時刻スタンプを押し、採った2.3の札を目盛2へ移す図。
標本化は時間の間隔、量子化は値の段階を決めます。考え方の例として、測定値2.3を最も近い整数の段階2へ丸めています。

写真のファイルが大きい理由は、画素の数や一つの画素を表す情報量にあります。音声も、どのくらい細かく測るかでデータ量が変わります。

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。中央に一続きの音の波形を置き、左から右への矢印に沿って、等間隔の測定点を付けた後、その点の高さを横線で示す有限の段階に合わせる。標本化と量子化の間は細い縦線で区切り、別々の場面にはしない。
覚えること:音は一定間隔で測り、有限の段階で表す

圧縮をしない100×100画素、1画素24ビットの画像なら、画素データは100×100×24=240,000ビット、8で割ると30,000バイトです。実際のファイルには付加情報などもあります。

音を一定間隔で測るのが標本化、その大きさを有限の段階で表すのが量子化です。標本化周波数は一秒当たりの測定回数、量子化ビット数は一回の値の細かさに関係します。

可逆圧縮は展開すると元のデータへ戻せます。非可逆圧縮は一部の情報を省くため元と完全には一致しません。写真と文字の図では適した形式や圧縮の条件が違い、拡張子だけで常に画質が決まるわけではありません。

データ量と圧縮

データ量と圧縮の図解。中央で左右に仕切り、両側とも上の元データから中央の圧縮データ、下の復元結果へ下向き矢印でつなぐ。左の可逆圧縮は元と同じ並びに戻り、右の非可逆圧縮は捨てた部分が欠けたままになる。
覚えること:完全復元が必要なら可逆圧縮

音声のデジタル化は、標本化で時間を区切り、量子化で振幅を段階化し、符号化でビット列にします。非圧縮の音声データ量は、標本化周波数×量子化ビット数×チャネル数×秒数でビット単位に求め、8で割るとバイトになります。例えば標本化周波数44.1kHz、量子化ビット数16ビット、2チャネルの1秒分は44,100×16×2=1,411,200ビットです。

非圧縮の画像データ量は画素数×1画素当たりのビット数で求めます。可逆圧縮は元に完全復元でき、非可逆圧縮は情報を捨てて容量を小さくします。写真・音声の用途と、原本の完全復元が必要な用途を分けます。

データ量と圧縮
分類内容
可逆圧縮元のデータへ完全に戻せる
非可逆圧縮捨てた情報は元に戻せない
データ量と圧縮
形式主な用途圧縮
JPEG写真非可逆
PNG図・イラスト可逆
GIF256色までの画像、簡単なアニメーション可逆
MP3音声非可逆
MPEG動画非可逆
ZIPファイルの圧縮・アーカイブ可逆

試験に出る

  • ビットとバイトの関係(1バイト=8ビット)。
  • 画像のデータ量=画素数×1画素のビット数の計算。
  • 標本化(測る間隔)と量子化(値の段階)の違い。
  • 可逆圧縮と非可逆圧縮の違いと、代表的な形式(JPEG・MP3は非可逆、PNG・ZIPは可逆)。
  • 拡張子だけで画質が決まるわけではないこと。

重要な言葉

画素
画像を構成する最小の点。
標本化
音などを一定間隔で測定すること。
量子化
測定した値を有限の段階に当てはめること。
可逆圧縮
展開すると元のデータに完全に戻る圧縮。

確認問題

確かめよう1バイトは何ビット?

8ビットです。ビットとバイトの単位をそろえて容量を計算します。

1バイトは8ビットである。

非可逆圧縮で圧縮したデータは、展開すると元と完全に一致する。

100×100画素、1画素24ビットの画像の画素データ量は?

音の大きさを有限の段階で表すことを何という?

写真のファイルが大きい理由は、の数や一つの画素を表す情報量にあります。音声も、どのくらい細かく測るかでが変わります。

圧縮をしない100×100画素、1画素24の画像なら、画素データは100×100×24=240,000ビット、8で割ると30,000です。実際のファイルには付加情報などもあります。

音を一定間隔で測るのが、その大きさを有限の段階で表すのがです。標本化周波数は一秒当たりの測定回数、量子化ビット数は一回の値の細かさに関係します。

は展開すると元のデータへ戻せます。は一部の情報を省くため元と完全には一致しません。写真と文字の図では適した形式や圧縮の条件が違い、拡張子だけで常に画質が決まるわけではありません。

ネットワークの役割分担

ネットワークの役割分担では、名前解決・中継・設定配布・暗号化など、目的の異なる仕組みが協力して通信を支えることを学びます。

エルくんが名前札をIP住所札へ引き換え、その後メッセージを鍵付き封筒へ入れる図。
名前を調べる役割と通信内容を保護する役割は別です。HTTPSではTLSを使いますが、サイトの内容そのものの正しさまで保証するわけではありません。

Webページが開けないとき、名前を調べる段階と、宛先へ通信する段階を分けると原因を探せます。ネットワークでは役割の違う装置や仕組みが協力します。

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。左に電池式の温度センサ、右に離れた送信先を置き、間をLPWAの矢印で結ぶ。矢印上には小さな測定値を描き、広い範囲への通信と低消費電力を示す。
覚えること:電池式の少量遠隔送信にLPWA

DNSはドメイン名に対応するIPアドレス等を調べ、ルータは異なるネットワークへパケットを中継します。DHCPは端末へIPアドレス等の設定情報を配る仕組みです。

HTTPはWebの要求と応答の規約で、HTTPSはTLSによって通信を保護します。無線LANは端末とアクセスポイント等を無線で結びますが、無線につながることとインターネットへ到達できることは別です。

VPNは離れた拠点等を仮想的な専用の接続として扱う仕組みです。暗号化の有無や範囲は方式により、VPNだから全ての端末が安全になるわけではありません。HTTPSの鍵表示もサイト内容の正しさを保証しません。

電池で動く温度センサの値を離れた場所へ少しずつ送るなら、速度だけでなく通信距離と消費電力を比べます。LPWAは低消費電力で広い範囲を結ぶ通信の総称で、少量の測定値などを送る用途に適します。大容量映像を連続送信するための高速通信と同じ基準で選ばないようにします。

Bluetooth Low Energy(BLE)は低消費電力での動作を重視したBluetoothの方式で、身に着けたセンサとスマートフォンの間の通信などに使われます。LPWAとBLEはともに省電力を重視しますが、接続先や利用範囲、必要なデータ量から選びます。到達距離は方式・出力・周囲の障害物などで変わり、一定の距離を必ず保証するものではありません。

通信機器とプロトコル

通信機器とプロトコルの図解。左から無線端末→アクセスポイント→LAN→ルータ→異なるネットワークの順に配置する。アクセスポイントからLANへの接続と、ルータがネットワーク間の経路を選ぶ様子を矢印で分けて示す。
覚えること:APは無線接続、ルータは網間経路選択

アクセスポイントは無線端末をLANへ接続し、ルータは異なるネットワーク間の経路を選びます。DHCPは端末へIPアドレス等を割り当て、DNSは名前をIPアドレスへ変換します。HTTPはWebのやり取り、HTTPSはTLSで保護されたWeb通信です。

VPNは公衆網を使って拠点や端末間に保護された通信路を作ります。BLEは近距離の低消費電力通信、LPWAは比較的広い範囲で少量のデータを低消費電力で送る用途です。通信距離、速度、電力の条件から方式を選びます。

通信機器とプロトコル
分類内容
DHCPIPアドレスなどの自動設定
DNS名前の解決
HTTPSWeb通信の保護
VPN公衆網上の保護された通信路

プロトコルの階層

プロトコルの階層の図解。正方形の中央にTCP/IPの四つの層を上からアプリケーション層、トランスポート層、インターネット層、ネットワークインタフェース層の順に、水平の仕切りで積む。エルくんは横に1体だけ置き、ポート番号とIPアドレスをそれぞれ対応する段に入れる。
覚えること:IPで宛先、ポートでアプリを区別

インターネットの通信はTCP/IPの四つの階層で役割を分けます。同じ名前の「アドレス」でも、IPアドレスはインターネット層、ポート番号はトランスポート層で使う識別子です。

電子メールは、送信とサーバ間の転送にSMTP、受信にPOP3またはIMAPを使います。POP3はメールを端末へダウンロードして読むのが基本で、IMAPはメールをサーバ上に置いたまま複数の端末から同じ状態で読めます。

TCPは確認応答と再送で確実に届けることを重視し、UDPは確認を省いて即時性を重視します(音声通話や動画配信など)。IPv4のアドレスは32ビット、IPv6は128ビットです。組織内ではプライベートIPアドレスを使い、外部と通信するときにNAT(NAPT)でグローバルIPアドレスへ変換します。

プロトコルの階層
層役割主なプロトコル・規格
アプリケーション層アプリごとの通信手順HTTP、HTTPS、SMTP、POP3、IMAP、DNS、DHCP、FTP、NTP
トランスポート層端末間の転送の信頼性、ポート番号によるアプリの区別TCP、UDP
インターネット層IPアドレスによる宛先指定と中継IP(IPv4、IPv6)
ネットワークインタフェース層同じネットワーク内での物理的な伝送イーサネット、無線LAN(IEEE 802.11)

試験に出る

  • DNS(名前解決)・ルータ(中継)・DHCP(設定配布)の役割の違い。
  • HTTPとHTTPSの違い(TLSによる通信の保護)。
  • 無線LANにつながることと、インターネットへ到達できることは別であること。
  • VPNの暗号化の有無や範囲は方式によって異なること。
  • LPWAとBLEの用途の違いと、距離・消費電力・データ量での選択。
  • メールの送信(SMTP)と受信(POP3・IMAP)の違い、TCPとUDPの違い。

重要な言葉

ルータ
異なるネットワークの間でパケットを中継する装置。
DHCP
端末にIPアドレスなどの設定情報を自動で配る仕組み。
HTTPS
TLSで通信を保護するHTTP。
LPWA
低消費電力で広い範囲を結ぶ無線通信の総称。
IMAP
メールをサーバ上に置いたまま、複数の端末から閲覧・管理できる受信用プロトコル。

確認問題

確かめようDNSを使うとWeb通信が自動的に暗号化される?

いいえ。名前を調べる役割と通信を保護する役割は別です。

DNSを使えば、Web通信は自動的に暗号化される。

LPWAは、低消費電力で広い範囲を結ぶ通信に適する。

端末にIPアドレスなどの設定情報を配る仕組みは?

低消費電力で広い範囲を結ぶ無線通信の総称は?

Webページが開けないとき、名前を調べる段階と、宛先へする段階を分けると原因を探せます。ネットワークでは役割の違う装置や仕組みが協力します。

はドメイン名に対応するIPアドレス等を調べ、は異なるネットワークへパケットを中継します。DHCPは端末へIPアドレス等の設定情報を配る仕組みです。

はWebの要求と応答の規約で、はTLSによって通信を保護します。無線LANは端末とアクセスポイント等を無線で結びますが、無線につながることとインターネットへ到達できることは別です。

は離れた拠点等を仮想的な専用の接続として扱う仕組みです。の有無や範囲は方式により、VPNだから全ての端末が安全になるわけではありません。HTTPSの鍵表示もサイト内容の正しさを保証しません。

電池で動く温度センサの値を離れた場所へ少しずつ送るなら、速度だけでなく通信距離とを比べます。は低消費電力で広い範囲を結ぶ通信の総称で、少量の測定値などを送る用途に適します。大容量映像を連続送信するための高速通信と同じ基準で選ばないようにします。

Bluetooth Low Energy()は低消費電力での動作を重視したBluetoothの方式で、身に着けたセンサとスマートフォンの間の通信などに使われます。LPWAとBLEはともに省電力を重視しますが、接続先や利用範囲、必要なデータ量から選びます。は方式・出力・周囲の障害物などで変わり、一定の距離を必ず保証するものではありません。

覚えるポイント

  • 基礎理論とアルゴリズム:n桁の2進数は2のn乗通りを表せます。アルゴリズムは目的を達成する手順で、順次・分岐・反復を組み合わせます。ANDは両条件が真のとき真、ORは少なくとも一方が真のとき真です。
  • コンピュータとソフトウェア:CPUは命令を実行し、主記憶は実行中のデータを保持します。OSはメモリや装置を管理し、アプリが機器を利用する共通の土台を提供します。
  • データベースとネットワーク:SQLでは、SELECT句で取り出す列を指定し、WHERE句で条件に合う行を絞ります。ネットワークではIPアドレスで宛先を扱い、DNSはドメイン名に対応する情報を調べる役割を持ちます。
  • 情報セキュリティ:認証は誰であるかの確認、認可は何をしてよいかの判断です。多要素認証では、知識・所持・生体など異なる種類の要素を組み合わせます。
  • 確率・統計とデータの読み方:標準偏差はデータの散らばりの尺度です。期待値は各結果をその確率で重み付けして足します。100円を得る確率0.2、0円が0.8なら期待値20円ですが、一回の結果が20円になるわけではありません。
  • システム構成とクラウド:複数の装置へ仕事を分ける負荷分散は処理能力を支え、予備を設ける冗長化は故障に備えます。稼働率は利用できる時間の割合で、故障の少なさだけでなく復旧の速さにも影響されます。
  • 情報デザインとアクセシビリティ:アクセシビリティはさまざまな特性や利用環境の人がアクセスして使えること、ユーザビリティは特定の利用状況で目的を達成しやすいことです。ユニバーサルデザインは幅広い人が利用しやすい設計を目指します。
  • 画像・音声をデジタルで表す:音を一定間隔で測るのが標本化、その大きさを有限の段階で表すのが量子化です。標本化周波数は一秒当たりの測定回数、量子化ビット数は一回の値の細かさに関係します。
  • ネットワークの役割分担:HTTPはWebの要求と応答の規約で、HTTPSはTLSによって通信を保護します。無線LANは端末とアクセスポイント等を無線で結びますが、無線につながることとインターネットへ到達できることは別です。

出典・参考資料

試験の公式案内と、この記事の参考にした学習資料です。

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