アプリでの毎日の復習から、試験に向けた学習計画と仕上げまで。自分の学習段階に合うところから読み進めてください。
学習の始め方
おぼエルでの学習ステップ
Step 1: まずは全体を1周する(2〜4週間)
おぼエルの ITパスポートコースを最初から順に解いていきましょう。最初は間違えて当然です。
- 1日20〜30問ペースで進める
- 1周目は理解重視。解説を読んで「なぜそうなるか」をつかむことを優先し、細かい暗記は2周目以降に回す
- 分からない略語(SLA、WBS、DNS など)はその場で解説を読んで意味を確認する
Step 2: 苦手分野を重点的に(2〜4週間)
1周目で正答率が低かった分野を集中的に復習します。
- おぼエルの習熟度表示を確認し、低い分野から優先的に取り組む
- 3分野の習熟度が均等に上がっているかを必ずチェック(分野別の足切りがあるため)
- 間違えた問題の解き直しに加えて、正解した問題も解説を読む。「たまたま正解」を「確実な知識」に変えることが得点の安定につながります
Step 3: 過去問演習で仕上げ(1〜2週間)
IPA が公開している過去問題(公開問題)で本番形式の練習をします。
- 時間を計って100問120分の感覚に慣れる
- 間違えた問題はおぼエルの該当分野に戻って復習
- 総合600点相当(およそ正答率6割強)を安定して超え、3分野とも大きな穴がない状態を目指す
毎日の学習習慣
- おぼエルの通知を活用: 毎日決まった時間に学習リマインダーを設定
- スキマ時間を活用: 用語問題は1問30秒で解けるので、通勤中・休憩時間に10問だけでもOK
- ストリークを途切れさせない: 連続学習日数を伸ばすことでモチベーション維持
合格後の次のステップ
ITパスポートに合格したら、より専門的な試験へのステップアップがおすすめです。
- 情報セキュリティマネジメント試験(SG): セキュリティを深めたい人に
- 基本情報技術者試験(FE): IT エンジニアを目指す人に。ITパスポートの知識がそのまま土台になります
試験の仕組み
試験の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | ITパスポート試験(情報処理技術者試験の一区分) |
| 根拠法 | 情報処理の促進に関する法律(国家試験) |
| 実施団体 | IPA(独立行政法人 情報処理推進機構) |
| 試験方式 | CBT方式(コンピュータ受験) |
| 受験資格 | なし(誰でも受験可能) |
| 受験料 | 7,500円(税込・2026年度時点) |
CBT試験の詳細
ITパスポート試験は、国家試験として初めて CBT 方式を導入した試験で、年間を通じて随時実施されています。
CBTの特徴
- 全国のテストセンターで受験。申込時に自分で試験日時・会場を選べる
- パソコン画面上で問題を解答
- 試験終了直後に画面でスコアを即時確認できる。試験結果レポートは後日公式サイトからダウンロード可能(正式な合格発表・合格証書の交付は後日)
- 不合格だった場合も再受験の申し込みが可能(申込可能時期などの条件は公式サイトで確認)
- 問題の持ち帰りはできません。問題内容の口外も禁止されています
申し込みの流れ
- ITパスポート試験 公式サイト(外部:www3.jitec.ipa.go.jp)で利用者ID を登録
- 試験日時・会場を選択して申し込み
- 受験料 7,500円を支払い(クレジットカード、コンビニ、バウチャー等)
- 確認票を用意(マイページから表示・印刷)
- 試験当日、テストセンターで受験
- 試験終了後、画面でスコアを確認
出題形式と合格基準
出題形式
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 形式 | 四肢択一式 |
| 出題数 | 100問(うち総合評価に使われるのは92問) |
| 試験時間 | 120分 |
- 100問のうち8問は今後の出題評価用で採点対象外ですが、どの問題かは受験者には分かりません
- 分野別評価は、ストラテジ系32問・マネジメント系18問・テクノロジ系42問で行われます
合格基準(2026年度時点)
| 評価 | 基準 |
|---|---|
| 総合評価点 | 1,000点満点中600点以上 |
| 分野別評価点 | ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系の各分野で1,000点満点中300点以上 |
出題範囲とシラバス
3分野の構成
| 分野 | 主な内容 | 出題数の目安 |
|---|---|---|
| ストラテジ系 | 企業活動、法務、経営戦略、データ利活用とAI、システム戦略とDX | 35問程度 |
| マネジメント系 | プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント、システム監査と内部統制 | 20問程度 |
| テクノロジ系 | 基礎理論、コンピュータ、データベース、ネットワーク、情報セキュリティ | 45問程度 |
シラバス(出題範囲の詳細)
- 出題範囲の詳細は IPA が公開する「シラバス」で定義されています
- 受験時に適用される版を公式シラバスのページで確認し、教材の対応範囲と照合します
- 近年の改訂では、生成AI(プロンプトエンジニアリング、ハルシネーション等)や擬似言語によるプログラミング的思考など、時代を反映した項目が追加されています
持ち物
CBT方式のため、持ち物は最小限です。
| 持ち物 | 備考 |
|---|---|
| 本人確認書類 | 運転免許証、マイナンバーカード等 |
| 確認票 | 受験番号・利用者ID・確認コードが分かるもの |
- 筆記用具・電卓は持ち込み不可。会場で貸与されるメモ用紙等を使い、手計算できるよう練習します
- 割合・損益分岐点・稼働率などは、式を立てて途中計算を書き出す練習をします
効果的な勉強法
おぼエルを最大限活用する
ITパスポートは「用語暗記」の試験
ITパスポートの問題の多くは、略語・用語の意味を問う知識問題です。
- 「SLA とは何か」「PDCA の各ステップは何を指すか」のような一問一答型が中心
- 計算問題や長文読解は少なめ
- つまり、用語をどれだけ確実に覚えているかが合否を直接決める試験です
だからこそ、間隔反復(Spaced Repetition)で暗記を自動管理するおぼエルとの相性が抜群です。
- 間違えた問題は短い間隔で繰り返し出題される
- 正解した問題は徐々に間隔が広がる
- 忘れそうなタイミングで復習できるので、数百個ある用語も無理なく定着します
効果的な使い方
1. 毎日続ける(最重要)
- 1日10問でもいいので毎日やる
- ストリーク(連続学習日数)を途切れさせないことを目標に
- 通知機能を活用して学習リマインダーを設定
2. 1周目は理解重視、暗記は2周目以降
- 1周目から完璧に覚えようとしないこと
- まず解説を読んで「この用語は何のためにあるのか」を理解する
- 細かい暗記は、おぼエルが自動で組む2周目以降の復習に任せる
3. 解説を必ず読む(正解した問題も)
- 間違えた問題の解き直しはもちろん、正解した問題も解説を読む
- 「なんとなく正解」を「理由が説明できる正解」に変えることが、本番での得点の安定につながります
- 不正解の選択肢に出てくる用語も、別の問題で問われる重要用語です
4. 略語は「正式名称→意味」のセットで覚える
- 例: SLA = Service Level Agreement = サービスの品質水準の合意
- 英語の正式名称が分かると、初見の選択肢でも意味を推測できます
5. 3分野の習熟度を均等にチェック
- 分野別評価点(各300点以上)の足切りがあるため、1分野を丸ごと捨てるのは危険
- ホーム画面の習熟度表示で、ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系がバランスよく上がっているか定期的に確認
インプットとアウトプットのバランス
おぼエル単体で合格できる?
結論: 知識問題が中心の試験なので、おぼエルをメインに据えた学習で十分戦えます。ただし、IT にまったく馴染みがない人は、テキストや動画で全体像を先にインプットすると、用語同士のつながりが見えて暗記の効率が大きく上がります。
おすすめの学習サイクル
① インプット(20〜30分) テキスト or 動画で1テーマを学ぶ ② アウトプット(20〜30分) おぼエルでそのテーマの問題を解く ③ 復習(10分) 間違えた問題の解説を読み直す ④ 翌日以降 おぼエルが自動で復習スケジュールを管理
学習フェーズ別のバランス
| フェーズ | インプット | おぼエル | 期間の目安 |
|---|---|---|---|
| 初期(初めて学ぶ) | 60% | 40% | 2〜4週間 |
| 中期(定着させる) | 20% | 80% | 2〜4週間 |
| 直前(仕上げる) | 10% | 90%(+過去問) | 1〜2週間 |
分野別の学習アドバイス
ストラテジ系(35問程度)
- 経営戦略のフレームワーク(SWOT分析、PPM、3C分析など)は名前と使いどころをセットで
- 会計の基礎(損益分岐点、固定費・変動費、財務諸表)は簡単な計算問題も出る
- 法務は著作権・特許権などの知的財産権と、個人情報保護法・労働者派遣法あたりが頻出
- AI・データ利活用は近年の重点分野。生成AI 関連の新しい用語(ハルシネーション、プロンプトなど)まで押さえる
マネジメント系(20問程度)
- 3分野で最も出題数が少ないが、足切りがあるので捨てないこと
- プロジェクトマネジメントは WBS、アローダイアグラム、スケジュール・コスト管理が中心
- サービスマネジメントは SLA、インシデント管理と問題管理の違いが頻出
- システム監査は「監査人の独立性」「内部統制」の考え方を理解する
- 範囲が狭く用語も限られるため、短期間で得点源にしやすい分野です
テクノロジ系(45問程度)
- 出題数が最も多く、IT未経験者が最も苦戦する分野。時間を多めに配分する
- 情報セキュリティが最重要。脅威と攻撃手法(フィッシング、ランサムウェアなど)、暗号化と認証(共通鍵・公開鍵)は確実に
- ネットワークは DNS・HTTP などのプロトコルと、IPアドレスの基本
- データベースは主キー・外部キー、SQL の基本操作
- 基礎理論(2進数、論理演算)は苦手なら深追いせず、頻出パターンだけ押さえるのも戦略のうち
よくある失敗パターンと対策
❌ テキストを読むだけで問題を解かない
→ 用語は「問われて思い出す」練習をしないと定着しません。おぼエルでアウトプット中心に。
❌ テクノロジ系(または苦手分野)を捨てる
→ 分野別評価点300点の足切りで不合格になるリスクがあります。苦手分野も基本用語だけは押さえましょう。
❌ 1周目から完璧に暗記しようとする
→ 1周目は理解重視で全体を回し、暗記は2周目以降の反復に任せる方が結果的に速いです。
❌ 古い教材で勉強する
→ シラバスは1〜2年ごとに改訂され、生成AI など新しい用語が追加されています。最新シラバス対応の教材を使いましょう。
❌ 直前に一気に詰め込む
→ 用語暗記こそ、間隔反復による毎日の積み重ねが続けやすい方法です。
本番で使えるテクニック
時間配分
- 120分÷100問 = 1問あたり約1.2分。知識問題は数秒〜30秒で解けるので、時間は比較的余裕があります
- 分からない問題は「あとで見直す」機能(チェック)を付けて即スキップし、最後に戻る
- 計算問題・長文問題に時間をかけすぎない。1問に3分以上使わない
解答テクニック
- 四肢択一なので、明らかに違う選択肢を消す消去法が有効
- 知らない略語が出ても、英語の正式名称を思い浮かべて意味を推測する
- 「必ず」「すべて」などの断定表現を含む選択肢は誤りのことが多い
- 全問必ずマークする。四肢択一なので空欄にする理由はありません
当日の心構え
- スコアは終了直後に分かりますが、緊張しすぎないこと
- 万一不合格でも再受験できます。「今日は力試し」くらいの気持ちで臨むのが結果的に好成績につながります
学習計画
学習期間・一日の問題数は計画例です。経験や確保できる時間に合わせて調整し、解説を理解する時間と復習日も確保してください。
目標や状況に合わせて、3つのモデルプランを用意しました。CBT方式で試験日を自分で決められるので、プランを選んでから受験日を申し込むのがおすすめです。
プラン A: じっくり3ヶ月コース(IT未経験者向け)
対象: IT にまったく馴染みがない初学者、計画的に準備したい人(想定学習時間 100〜180時間)
| 週 | 学習内容 | おぼエル目標 |
|---|---|---|
| 1〜2週目 | ストラテジ系をインプット+おぼエル(1周目は理解重視) | 20問/日 |
| 3〜4週目 | マネジメント系をインプット+おぼエル | 20問/日 |
| 5〜7週目 | テクノロジ系をインプット+おぼエル(時間多めに) | 20問/日 |
| 8〜9週目 | 全分野2周目。暗記を固める(おぼエル中心) | 30問/日 |
| 10〜11週目 | 苦手分野の集中復習+3周目 | 40問/日 |
| 12週目 | 過去問演習+最終仕上げ | 50問/日 |
1日の学習時間: 60〜90分
プラン B: 標準2ヶ月コース(基礎知識がある人向け)
対象: 仕事や趣味でPCを使い IT 用語にある程度馴染みがある人(想定学習時間 60〜100時間)
| 週 | 学習内容 | おぼエル目標 |
|---|---|---|
| 1〜2週目 | 全3分野をテキストでざっとインプット+おぼエル1周目 | 30問/日 |
| 3〜4週目 | おぼエルで2周目。間違いが多い分野を把握 | 40問/日 |
| 5〜6週目 | 苦手分野の集中復習(習熟度の低い分野から) | 50問/日 |
| 7〜8週目 | 過去問演習+弱点補強 | 50問/日 |
1日の学習時間: 60分程度
プラン C: 短期1ヶ月コース(IT経験者向け)
対象: IT業界で働いている人、情報系の学習経験がある人(想定学習時間 50時間前後)
| 期間 | 学習内容 | おぼエル目標 |
|---|---|---|
| 1週目 | 全分野をおぼエルでざっと解く(現状把握) | 50問/日 |
| 2週目 | 正答率が低い分野を集中演習(特にストラテジ系の経営・法務用語) | 60問/日 |
| 3週目 | 全分野をまんべんなく2〜3周目 | 60問/日 |
| 4週目 | 過去問演習+最終確認 | 80問/日 |
1日の学習時間: 90分程度
学習計画を成功させるコツ
1. 毎日の学習を習慣化する
- 「毎朝の通勤電車で20問」のように時間と場所を決める
- おぼエルの通知機能を活用
- 完璧でなくていい。0問の日を作らないことが大切
2. 複数周回を前提にする
- 1周目は理解重視、2周目以降で暗記を固める
- 用語暗記は「忘れては思い出す」を繰り返すことで定着します。1周で覚えられなくて当然です
3. 3分野の進捗を均等に保つ
- おぼエルの習熟度表示で、ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系のバランスを毎週チェック
- 1分野だけ極端に低い状態を放置しない(分野別の足切りがあるため)
4. 調整する勇気を持つ
- 計画通りに進まなくても焦らない
- 試験日は変更できます(CBT方式のため。変更期限は公式サイトで確認)
- 仕上がっていない状態で無理に受けるより、1〜2週間延ばす方が結果的に安上がりです
試験直前の1週間
| 日 | やること |
|---|---|
| 7日前 | 過去問を1回分(100問・120分)通しで解き、弱点を洗い出す |
| 6〜4日前 | 弱点分野をおぼエルで集中復習 |
| 3日前 | 過去問をもう1回分。総合6割強+3分野に大きな穴がないことを確認 |
| 2日前 | おぼエルで間違えやすい問題を中心に復習 |
| 前日 | 軽く全体を見直す程度。確認票・本人確認書類を準備して早めに寝る |
| 当日 | 会場には余裕を持って到着。リラックスして臨む |
教材の使い分け
教材を選ぶ基準
IPAのシラバスで範囲を確認し、用語を説明するテキストと問題演習を行き来します。新しい技術用語を古い教材だけで補いきろうとせず、受験時のシラバスとの差を確認しましょう。正答率だけで判断せず、3分野それぞれに説明できない用語が残っていないかを確認します。
理解・反復・実戦を組み合わせる
- 初めての範囲は教本や解説で全体像をつかみます。
- おぼエルでは少量ずつ解き、誤答の理由と正しい考え方を確認します。
- 一巡後は時間を計った演習で、知識を自力で使えるかを確かめます。
- 教材を増やしすぎず、同じ教材の解き直しと弱点の補強に時間を使います。
出典・参考資料
試験の公式案内と、この記事の参考にした学習資料です。
編集:Pinternet Works · 更新日:
教材の編集方針・訂正について
