本文へ移動

基本情報技術者試験 · 学習ガイド

確率・統計と数値誤差

確率・統計とは

確率・統計とは、でたらめな事象やデータの傾向を数値で捉える方法で、計算には有限桁による誤差も伴います。

エルくんが100円札カード3枚と0円カード7枚を10個の同じ枠へ並べ、合計300円を10等分した平均30円の帯を引き出す図。
考え方の例:100円の確率0.3、0円の確率0.7を、100円3枚と0円7枚の10枠で表しています。重み付け平均は100×0.3+0×0.7=30円。一回の結果は100円か0円で、必ず30円を受け取る意味ではありません。

データから判断するときは、平均だけでなく散らばりや偶然の影響を考えます。コンピュータの計算にも、有限の桁数で表すことによる誤差があります。

基本の仕組み

基本の仕組みの図解。上部に「100円・確率0.3」と「0円・確率0.7」の結果カードを左右に配置する。両カードからの矢印を中央の式「100×0.3+0×0.7=30円」に集め、その下に「期待値30円」を置く。
覚えること:期待値30円でも毎回30円ではない

100円を受け取る確率が0.3、0円が0.7なら期待値は100×0.3+0×0.7=30円です。これは一回必ず30円になるという意味ではなく、結果を確率で重み付けした値です。

分散は平均からのずれを二乗して平均した量で、標準偏差はその平方根です。例えば2、4、6の平均は4、分散は{(−2)²+0²+2²}÷3=8/3、標準偏差は約1.63です。

標本から母集団を推測するときは、抽出の偏りと標本数を確認します。独立な二事象が両方起こる確率は積になりますが、独立でない場合にそのまま掛けてはいけません。

丸め誤差は表現できる桁に切り詰めることで生じ、桁落ちは近い値の差を取って有効な桁が減る現象です。発生確率pの情報量は−log₂pビットで、珍しい事象ほど大きくなります。これらを単なるプログラムの誤記と混同しないようにします。

確率・誤差の判別

確率・誤差の判別の図解。中央に絶対値の異なる数カードを左から小さい順に並べ、カード間に「+」、列の上に右向きの矢印を置く。下部を仕切り、情報落ちを減らすための加算順序を結論として示す。
覚えること:情報落ち軽減は絶対値の小さい順に加算

独立な事象がともに起こる確率は積、排反な(同時には起こらない)事象のいずれかが起こる確率は和です。

浮動小数点数の丸め誤差、打切り誤差、桁落ち、情報落ち、オーバーフローは発生の仕方が異なります。情報落ちを減らすには、絶対値の小さい数から順に加えます。有効桁数を超えた結果を無条件に正確とみなしません。

確率・誤差の判別
誤差生じる場面
丸め誤差表現できる桁へ丸める
打切り誤差無限に続く計算を途中で打ち切る
桁落ち値がほぼ等しい数どうしの減算
情報落ち絶対値の大きい数へ小さい数を加減する
オーバーフロー表現できる範囲を超える

試験に出る

  • 期待値は結果を確率で重み付けした値で、1回の結果と一致しないこと。
  • 分散は平均からのずれの二乗平均、標準偏差はその平方根。
  • 丸め誤差と桁落ちの違いと発生原因。
  • 情報量は−log₂pビットで、珍しい事象ほど大きいこと。
  • 独立でない事象の同時確率を単純に掛けてはいけない点。

重要な言葉

期待値
結果を確率で重み付けして足し合わせた平均的な値。
標準偏差
分散の平方根で、データの散らばりの大きさを表す。
丸め誤差
表現できる桁に切り詰めることで生じる誤差。
桁落ち
近い値の差を取って有効な桁が減る現象。

確認問題

確かめよう同じ平均の二つのデータでもばらつきは同じ?

いいえ。標準偏差などを併せて見ます。確率1/8の事象の情報量は3ビットです。

期待値は、1回の試行で必ずその値になる。

珍しい事象ほど情報量は大きい。

確率0.3で100円、0.7で0円の期待値は?

近い値の差を取って有効な桁が減る現象は?

データから判断するときは、平均だけでなくや偶然の影響を考えます。コンピュータの計算にも、有限の桁数で表すことによるがあります。

100円を受け取る確率が0.3、0円が0.7ならは100×0.3+0×0.7=です。これは一回必ず30円になるという意味ではなく、結果を確率で重み付けした値です。

分散は平均からのずれを二乗して平均した量で、はその平方根です。例えば2、4、6の平均は4、分散は{(−2)²+0²+2²}÷3=8/3、標準偏差は約1.63です。

標本から母集団を推測するときは、抽出の偏りと標本数を確認します。な二事象が両方起こる確率は積になりますが、独立でない場合にそのまま掛けてはいけません。

は表現できる桁に切り詰めることで生じ、は近い値の差を取って有効な桁が減る現象です。発生確率pの情報量は−log₂pビットで、珍しい事象ほど大きくなります。これらを単なるプログラムの誤記と混同しないようにします。

出典・参考資料

試験の公式案内と、この記事の参考にした学習資料です。

編集:Pinternet Works · 更新日:

教材の編集方針・訂正について