化粧品広告とは
化粧品広告では、製品区分で認められた効能の範囲内で、虚偽・誇大とならない表現を使います。薬機法・医薬品等適正広告基準・景品表示法の3つで判断します。
製品の広告は容器表示だけでなく、店頭、EC、SNSでも効能を伝えます。区分と承認内容を確認してから表現を読みます。
| 表現 | 判断 |
|---|---|
| 肌にうるおいを与える | 化粧品の効能(56項目)の範囲 |
| 湿疹を治す | 医薬品の治療効果であり通常の化粧品には不可 |
| 必ず効く・絶対安全 | 効能・安全性の保証、最大級の表現として不可 |
| 薬用・美白 | 医薬部外品の承認範囲(例:メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐ)で表示 |
| 肌の奥まで浸透 | 化粧品は「角層まで」と明記する |
| 規制 | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 虚偽・誇大広告の禁止(薬機法66条) | 名称・製造方法・効能・効果・性能の虚偽・誇大を禁止 | 「何人も」が対象。2021年8月から課徴金制度 |
| 医薬関係者等の推薦(適正広告基準) | 医師・薬剤師・美容師・理容師・病院等が推薦・指導している旨の広告 | 事実でも不適当。美容師の店頭での使用方法の実演は禁止の対象外 |
| 使用前後の写真・体験談(適正広告基準) | 承認外の効能、効果の発現・持続時間や安全性の保証になるものは不可 | 化粧品の体験談は使用感の説明に限り、過度・保証的にしない |
| 最大級の表現(適正広告基準) | 「最高のききめ」「絶対安全」など効能・安全性の最大級表現は不可 | 「売上No.1」は化粧品では一律禁止ではないが、調査の根拠と出典が必要 |
| 優良誤認(景品表示法5条1号) | 品質・規格などの内容を実際より著しく優良と示す | 根拠資料の提出を求められ、合理的な根拠を示せないと不当表示とみなされる |
| 有利誤認(景品表示法5条2号) | 価格・取引条件を実際より著しく有利と示す | 根拠のない二重価格など |
| ステルスマーケティング(2023年10月1日施行) | 事業者の広告なのに、一般消費者が広告と判別しにくい表示 | 規制対象は広告主の事業者。依頼した投稿には「広告」「PR」等を明示 |
基本の仕組み

薬機法66条は、何人に対しても、化粧品等の名称・製造方法・効能・効果・性能について虚偽・誇大な広告を禁じます。広告主だけでなくインフルエンサーも対象です。違反には課徴金制度もあります。通常の化粧品の効能と、承認を受けた医薬部外品の効能を混同しないことが出発点です。
具体的な広告の判断

「肌にうるおいを与える」と「湿疹を治療する」は効果の性質が違います。使用前後の写真は、承認外の効能や効果の保証にならないものに限られます。医師・美容師などが推薦している旨の広告は、事実であっても不適当とされます。
「無添加」は何を含まないかを示す表現で、刺激ゼロや他社品より優れるという保証ではありません。景品表示法では、品質を実際より著しく優良と示す優良誤認、価格等を著しく有利と示す有利誤認、広告と分からない広告(ステマ)が不当表示です。
試験に出る
- 薬機法66条の虚偽・誇大広告の禁止は「何人も」が対象で、インフルエンサーや広告代理店にも及ぶ。
- 医師・美容師等が推薦している旨の広告は、事実でも不適当とされる。
- 効能・安全性の最大級表現(「最高」「絶対安全」)や、効果の保証表現は認められない。
- 「刺激が少ない」等の安全性を誤認させる表現は、根拠があり安全性を強調しない場合に限られる。
- 景品表示法の不当表示は、優良誤認・有利誤認と、2023年10月施行のステルスマーケティング告示。
- ステマ規制の対象は広告主の事業者で、依頼・関与した投稿は広告であることを明示する。
重要な言葉
- 誇大広告
- 効能や安全性について実際以上の印象を与える広告。薬機法66条で禁止される。
- 医薬品等適正広告基準
- 医薬品・医薬部外品・化粧品等の広告が虚偽・誇大にならないよう、厚生労働省が示した基準。
- 優良誤認
- 商品の品質や内容を、実際や競合品より著しく優れていると誤認させる表示。
- 有利誤認
- 価格や取引条件を、実際や競合品より著しく有利だと誤認させる表示。
- ステルスマーケティング
- 事業者の広告であることを隠し、第三者の自発的な感想のように見せる宣伝。景品表示法の不当表示に当たる。
確認問題
確かめよう普通の保湿化粧品を「湿疹を治す」と広告できる?
いいえ。通常の化粧品の効能範囲を超えます。
化粧品広告では体験談なら効果を無制限に保証してよい。
薬機法の虚偽・誇大広告の禁止は、メーカー以外の個人にも適用される。
医師が推薦しているのが事実であれば、化粧品広告でその旨を表示してよい。
通常の保湿化粧品の広告として認められないものは?
医薬品等適正広告基準に照らして適切なものは?
化粧品メーカーがインフルエンサーに依頼した投稿について正しいものは?
製品の広告は容器表示だけでなく、店頭、EC、SNSでもを伝えます。区分と承認内容を確認してから表現を読みます。
出典・参考資料
試験の公式案内と、この記事の参考にした学習資料です。
- 日本化粧品検定:各級の内容と試験範囲 ↗
- 日本化粧品検定:受験案内 ↗
- 日本化粧品検定:公式教材 ↗
- 日本化粧品工業会:全成分表示の記載方法 ↗
- 日本化粧品工業会:化粧品を正しく使うための情報 ↗
- 日本化粧品工業会:化粧の文化史 ↗
- 日科技研・コーセー発表資料:官能評価の設計からMAまで ↗
- 日本化粧品工業会:化粧品と薬用化粧品 ↗
- 日本化粧品工業会:適正広告 ↗
- 厚生労働省:化粧品の使用期限表示 ↗
- e-Gov法令検索:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 ↗
- 厚生労働省:医薬品等適正広告基準の解説及び留意事項等について ↗
- 厚生労働省:化粧品の効能の範囲の改正について ↗
- 消費者庁:ステルスマーケティングに関する景品表示法の規制 ↗
- 消費者庁:景品表示法(優良誤認・有利誤認) ↗
編集:Pinternet Works · 更新日:
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