サービスマネジメントとは
サービスマネジメントとは、システムを止めず使い続けられる状態に保ち、品質を合意して支える活動です。

システムが止まったときは、原因の完全解明を待つより、先に利用を再開する必要がある場合があります。サービス管理は使い続けられる状態を支えます。
基本の仕組み

予備機へ切り替えてサービスを復旧するのがインシデント管理の例です。繰り返す停止の根本原因を調べ、恒久対策を行う活動は問題管理として考えます。
SLAはサービス提供者と顧客の間で合意する、サービスの内容と品質目標の文書です。目標復旧時間などを定め、実績を測ることで、期待と実際のずれを把握します。
復旧と原因解決は同じではありません。暫定対応で動いていても再発のおそれは残るため、変更を管理しながら恒久対策を進めます。
事業継続計画では、止められない業務を選び、許容する停止時間や失ってよいデータ量から復旧を設計します。RTOは復旧までの目標時間、RPOはどの時点のデータまで戻せるようにするかの目標です。前日夜のバックアップだけなら、当日昼の障害で午前中の更新を失う場合があります。
復旧と再発防止

インシデントは、サービスの計画外の中断や品質の低下のことです。インシデント管理では、回避策(ワークアラウンド)も使って、合意した時間内にサービスを回復させることを優先します。根本原因は分かっているが恒久対策がまだの状態は「既知の誤り」として記録し、問題管理で再発防止を進めます。
恒久対策としてシステムを直すときは、変更管理で変更要求(RFC)の影響とリスクを評価して承認し、リリース及び展開管理で本番環境へ展開します。構成管理は、どの機器やソフトウェアがどの版で動いているかを記録し、影響範囲の特定を支えます。利用者からの問合せは、単一の窓口であるサービスデスクが受け付けます。
| 管理 | 主な目的 |
|---|---|
| インシデント管理 | 合意した時間内にサービスを回復する |
| 問題管理 | 根本原因を特定し、再発を防ぐ |
| 変更管理 | 変更の影響を評価し、承認する |
| リリース及び展開管理 | 承認された変更を本番環境へ展開する |
| 構成管理 | 構成品目とその版を記録・管理する |
| サービスレベル管理 | SLAを合意し、実績を監視・報告する |
SLAと可用性の計算

SLA(サービスレベル合意書)には、サービス時間、可用性、応答時間、障害時の回復時間などの目標(サービスレベル目標)を数値で定めます。サービスレベル管理では、実績を定期的に測って目標と比べ、顧客とレビューします。
可用性は、サービスを提供する時間のうち実際に利用できた時間の割合です。例えば毎日8時から20時まで(12時間)、月30日提供するサービスで可用性99%を約束すると、月の提供時間360時間の1%、つまり3.6時間まで停止が許されます。計画停止を提供時間に含めるかどうかは、SLAの定義で決まります。
試験に出る
- インシデント管理(復旧を優先)と問題管理(根本原因の追究と恒久対策)の違い。
- SLAは提供者と顧客の間で合意する、サービスの内容と品質目標である点。
- 復旧しても再発のおそれがあるため、変更を管理しながら恒久対策を進める点。
- RTOは復旧までの目標時間、RPOは戻せるデータの時点の目標である点。
- 事業継続計画では、許容する停止時間と失ってよいデータ量から復旧を設計する点。
- SLAの可用性から、サービス提供時間×(1−可用性)で許容される停止時間を計算する点。
- 変更は変更管理で評価・承認し、リリース及び展開管理で本番へ展開するという役割分担。
重要な言葉
- インシデント管理
- 障害時に予備機切替などで利用を早く再開する活動。
- 問題管理
- 繰り返す障害の根本原因を調べ、恒久対策を行う活動。
- SLA
- サービス提供者と顧客の間で、サービスの内容と品質目標を合意した文書。
- RTO
- 復旧までの目標時間。
- 既知の誤り
- 根本原因や回避策は分かっているが、恒久対策がまだ済んでいない問題。
確認問題
確かめよう再起動で動くようになれば根本原因は解決済み?
いいえ。復旧後も原因分析が必要な場合があります。
再起動で動くようになれば、根本原因は解決済みとみなしてよい。
RPOは、どの時点のデータまで戻せるようにするかの目標である。
復旧を優先する活動はどちらですか。
前日夜のバックアップだけの場合、当日昼の障害で失い得るものは?
毎日12時間、月30日提供するサービスで可用性99%を約束した。月に許される停止時間は?
システムが止まったときは、原因の完全解明を待つより、先に利用を再開する必要がある場合があります。サービス管理はを支えます。
予備機へ切り替えてサービスを復旧するのがの例です。繰り返す停止の根本原因を調べ、恒久対策を行う活動はとして考えます。
はサービス提供者と顧客の間で合意する、サービスの内容と品質目標の文書です。目標復旧時間などを定め、実績を測ることで、期待と実際のずれを把握します。
復旧と原因解決は同じではありません。暫定対応で動いていても再発のおそれは残るため、変更を管理しながらを進めます。
事業継続計画では、止められない業務を選び、許容する停止時間や失ってよいデータ量から復旧を設計します。は復旧までの目標時間、はどの時点のデータまで戻せるようにするかの目標です。前日夜のバックアップだけなら、当日昼の障害で午前中の更新を失う場合があります。
出典・参考資料
試験の公式案内と、この記事の参考にした学習資料です。
- IPA:基本情報技術者試験 ↗
- IPA:現行制度の公開問題 ↗
- IPA:試験要綱・シラバス ↗
- IPA:基本情報技術者試験シラバス Ver.9.2(2026年1月) ↗
- 経済産業省:システム監査基準・システム管理基準 ↗
編集:Pinternet Works · 更新日:
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