乾燥・皮脂・肌悩みとは
乾燥・皮脂・肌悩みは、皮脂の量と角層の水分状態などを分けて観察し、ケアの目的を明確にすることが大切です。

肌のテカリと乾燥は、必ずしも反対の状態ではありません。皮脂の量と角層の水分状態を分けて考えます。
| 肌タイプ | 水分量 | 皮脂量 |
|---|---|---|
| 普通肌 | 十分 | 適度 |
| 乾燥肌 | 少ない | 少ない |
| 脂性肌 | 十分なことが多い | 多い |
| 混合肌 | 部位によって少ない | 部位によって多い(Tゾーンは多く頬は少ない等) |
基本の仕組み

表面に皮脂があっても、角層の水分保持が十分でない場合があります。洗浄を強くすればすべて解決するとは限りません。
肌悩みは乾燥、皮脂、紫外線、摩擦など複数の条件と関係します。いつ・どこに・どんな状態があるかを観察し、ケアの目的を明確にします。
赤みや痛みなどが続く状態を化粧品だけで診断・治療しようとしないようにします。使用を中止し専門家へ相談すべき場合があります。
ニキビは皮脂の増加と毛穴の出口の角化で毛穴が詰まり、そこでアクネ菌が増えて炎症を起こすことで進みます。汚れだけが原因と考えて強く洗うと刺激になり得ます。つぶさず穏やかに洗浄・保湿し、繰り返す症状や炎症は皮膚科で相談します。
目の下のくまの見え方には血管の透け、色素、くぼみ等による影などが関わります。色の印象だけで原因を診断せず、コンシーラーで見え方を調整することと、原因への治療を分けます。摩擦を加えて無理に消そうとしません。
水分・皮脂・色・炎症を別に見る

肌タイプは皮脂量と角層の水分量の二軸で考え、乾燥肌、脂性肌、混合肌などを見分けます。Tゾーンが脂っぽく頬が乾く場合、顔全体を強く洗うのでなく部位別に洗浄・保湿を調整します。皮脂が多くても水分保持が十分とは限りません。
シミは、紫外線などの刺激を受けたメラノサイトで、酵素チロシナーゼがチロシンをメラニンに変え、過剰なメラニンが表皮に残ることで生じます。美白の医薬部外品が表示できるのは「メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐ」までで、「シミを消す」とはうたえません。
| 肌悩み | 主な要因 | ケアと表現の注意 |
|---|---|---|
| 乾燥 | 角層の水分保持の低下(皮脂膜・NMF・細胞間脂質の不足) | 保湿。化粧品は「皮膚の乾燥を防ぐ」などの範囲で表現する |
| ニキビ | 皮脂の増加、毛穴の角化、アクネ菌の増殖と炎症 | 穏やかな洗浄。予防は化粧品・医薬部外品、治療は医療の領域 |
| シミ | 紫外線などでメラニンが過剰に作られ、表皮に残る | 紫外線対策。医薬部外品は「メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐ」 |
| シワ | 乾燥による小ジワ、紫外線による真皮のコラーゲン・エラスチンの変化 | 化粧品は試験で確認した場合に「乾燥による小ジワを目立たなくする」。「シワを改善する」は承認を受けた医薬部外品 |
| たるみ | 真皮の弾力低下、皮下脂肪・筋肉の変化、重力 | 角層の保湿だけでは戻らない |
| 毛穴 | 皮脂の増加、角栓、加齢によるたるみ | 皮脂量に合わせた洗浄と保湿 |
| くすみ | 角層の乾燥や肥厚、血行、メラニン | 保湿、紫外線対策、ターンオーバーの乱れの見直し |
| 敏感肌 | バリア機能の低下で刺激に反応しやすい | 刺激の少ない製品を選び、異常があれば使用を中止する |
試験に出る
- テカリと乾燥は反対ではなく、皮脂量と角層水分を分けて考える。
- ニキビは皮脂の増加・毛穴の角化・アクネ菌の増殖と炎症が関わり、強く洗うとかえって刺激になる。
- メラニンはメラノサイトで、酵素チロシナーゼがチロシンから作る。
- 美白の医薬部外品は「メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐ」まで。「シミを消す」は不可。
- 化粧品で「乾燥による小ジワを目立たなくする」は効能評価試験で確認した場合に限る。
- くまは血管・色素・影など見え方が異なり、コンシーラーでの調整と治療は別。
- 敏感肌はバリア機能の低下で刺激に反応しやすい状態。
- 赤みや痛みが続く場合は使用を中止し専門家へ相談する。
重要な言葉
- 皮脂
- 皮脂腺から分泌され、肌表面を覆う油性の成分。
- 毛穴の詰まり
- 皮脂や古い角層などが毛穴につまること。ニキビの一因となる。
- くま
- 目の下の暗く見える部分。血管の透けや色素、影などが関わる。
- アクネ菌
- 皮膚に常在する菌で、詰まった毛穴の中で増えるとニキビの炎症に関わる。
- チロシナーゼ
- メラノサイトの中でアミノ酸のチロシンをメラニンへ変える反応を進める酵素。
- 医薬部外品
- 厚生労働大臣が承認した有効成分を配合し、承認された効能を表示できる製品。薬用化粧品を含む。
確認問題
確かめよう皮脂が多ければ角層の水分も必ず十分?
いいえ。別の要素です。
皮脂が多くても、角層の水分が十分でないことがある。
ニキビは汚れだけが原因なので、強く洗うほどよい。
美白の医薬部外品は「シミを消す」と表示できる。
ニキビができて悪化する流れとして適切なものは?
美白の医薬部外品で表示できる効能として適切なものは?
メラノサイトの中でメラニンの生成を進める酵素は?
肌のテカリと乾燥は、必ずしも反対の状態ではありません。の量と角層の水分状態を分けて考えます。
表面に皮脂があっても、角層の水分保持が十分でない場合があります。を強くすればすべて解決するとは限りません。
赤みや痛みなどが続く状態を化粧品だけで診断・治療しようとしないようにします。使用を中止し専門家へすべき場合があります。
ニキビは皮脂の増加と毛穴の出口の角化で毛穴が詰まり、そこでアクネ菌が増えて炎症を起こすことで進みます。汚れだけが原因と考えて強く洗うと刺激になり得ます。つぶさず穏やかに洗浄・保湿し、繰り返す症状や炎症はで相談します。
目の下のの見え方には血管の透け、色素、くぼみ等による影などが関わります。色の印象だけで原因を診断せず、で見え方を調整することと、原因への治療を分けます。摩擦を加えて無理に消そうとしません。
出典・参考資料
試験の公式案内と、この記事の参考にした学習資料です。
- 日本化粧品検定:各級の内容と試験範囲 ↗
- 日本化粧品検定:受験案内 ↗
- 日本化粧品検定:公式教材 ↗
- 日本化粧品工業会:皮膚の乾燥と保湿 ↗
- 日本化粧品工業会:保湿とエモリエント ↗
- 日本皮膚科学会:にきび Q&A ↗
- 日本化粧品検定:級別の例題 ↗
- 厚生労働省:化粧品の効能の範囲の改正について(平成23年7月21日) ↗
編集:Pinternet Works · 更新日:
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