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宅地建物取引士 · 学習ガイド

2021年10月 宅建士試験の問題・解答解説

令和7年度の50問について、独自要約・公式正答・関連する知識を整理しています。問題文と選択肢の原文は公式PDFで確認してください。教材の法令基準日と出題年度の法令基準日は異なります。

2021年10月試験の概要
30:00

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家屋明渡債務と敷金返還債務の履行関係

権利関係 · 敷金 / 留置権 / 同時履行の抗弁権

民法の規定、判例及び提示された判決文に基づき、賃貸借終了時における賃借人の家屋明渡債務と賃貸人の敷金返還債務の関係に関する記述として、正しいものを1つ選べ。 (判決文) 賃貸人は、特別の約定のないかぎり、賃借人から家屋明渡を受けた後に前記の敷金残額を返還すれば足りるものと解すべく、したがつて、家屋明渡債務と敷金返還債務とは同時履行の関係にたつものではないと解するのが相当であり、このことは、賃貸借の終了原因が解除(解約)による場合であつても異なるところはないと解すべきである。

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解答

1

解説

敷金は賃貸借終了後から建物の明渡しまでに生じる賃料不払い等の損害賠償債務など、賃貸人の一切の債権を担保するものです。そのため家屋明渡債務が先履行であり、敷金返還債務と同時履行の関係には立ちません。

解き方

  1. 判決文から敷金返還債務と家屋明渡債務が同時履行ではなく、明渡しが先履行であることを確認する。
  2. 留置権の成立には被担保債権の弁済期が到来している必要があるが、明渡前には敷金返還請求権が発生していないため留置権を行使できないことを導く。
選択肢 1正解
家屋明渡債務が先履行であるため、明渡し完了前には敷金返還請求権の弁済期が到来しておらず、家屋に対する留置権を取得する余地はありません。
選択肢 2不正解
敷金返還義務は敷金契約に基づくものであり、賃貸借契約そのものから生じる対価的債務(同時履行の関係)ではありません。
選択肢 3不正解
敷金は賃貸借終了時から家屋明渡完了時までに生じた一切の債権(賃料相当損害金など)をも担保するため、敷金から控除することができます。
選択肢 4不正解
同時履行の関係を認めると明渡しまでの損害担保という敷金の趣旨を害することになるため、敷金の性質に適合しません。

覚えるポイント

  • 家屋明渡しが先履行であり、敷金返還債務とは同時履行の関係に立たない点。

間違えやすいところ

  • 賃貸借契約の終了時ではなく「明渡し時」までに生じた債権が敷金から控除されることの誤解。

出題の前提:令和3年4月1日現在施行の規定(令和3年度宅地建物取引士資格試験)

出典:不動産適正取引推進機構『2021年10月 宅建士試験』
公式問題・正解番号表 p.3 ↗(www.retio.or.jp)

2021年10月 宅建士試験

参照した公式資料

不動産適正取引推進機構が公開した2021年10月 宅建士試験の問題・解答資料です。