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宅地建物取引士 · 学習ガイド

2020年10月 宅建士試験の問題・解答解説

令和7年度の50問について、独自要約・公式正答・関連する知識を整理しています。問題文と選択肢の原文は公式PDFで確認してください。教材の法令基準日と出題年度の法令基準日は異なります。

2020年10月試験の概要
30:00

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袋地の通行権(囲繞地通行権)

民法・権利関係 · 相隣関係 / 囲繞地通行権 / 分割による通行権

買主Aが取得した甲土地が他の土地に囲まれて公道に通じていない袋地であった場合に関する民法の規定および判例の記述として、正しいものはどれか。

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解答

1

解説

袋地(公道に通じていない土地)の所有者は、公道に至るために囲繞地を通行する法定の通行権を有します。一般の囲繞地通行権では償金の支払が必要ですが、共有物の分割や一部譲渡によって袋地が生じた場合は、他の分割者・譲渡人の所有地のみを無償で通行できます(民法第213条)。

解き方

  1. 甲土地が公道に通じていない原因が共有物の分割によるものかを確認する。
  2. 民法第213条に基づき、分割によって生じた袋地の通行権は無償であること、特定承継人にも引き継がれることを確認して各肢を検討する。
選択肢 1正解
民法第213条により、共有物の分割によって袋地が生じたときは、袋地の所有者は他の分割者の所有地を無償で通行できます。この権利は分割後の譲受人(特定承継人)であるAにも承継されます。
選択肢 2不正解
周囲の土地の状況や通路の現況、自動車利用の必要性など諸般の事情を考慮して、囲繞地の通行に自動車の利用が認められることがあります(判例)。絶対に認められないとする記述は誤りです。
選択肢 3不正解
乙土地の賃借権は債権契約に基づく権利であり、甲土地の従たる権利として当然にBへ移転するわけではありません。賃借権を譲渡するには賃貸人の承諾が必要です(民法第612条)。
選択肢 4不正解
袋地の所有権に基づく法定の通行権(囲繞地通行権)は、囲繞地が第三者により時効取得された場合であっても消滅することはなく、引き続き通行することができます。

覚えるポイント

  • 共有物の分割または一部譲渡による囲繞地通行権は他の分割者・譲渡人の土地に限定され無償となる。
  • 囲繞地通行権における自動車の通行は状況によって認められることがある。

間違えやすいところ

  • 分割による袋地通行権が特定承継人にも及ぶことを見落としやすい点に注意する。
  • 賃借権の移転には賃貸人の承諾が必要である原則を従たる権利の移転と混同しやすい。

出題の前提:令和2年4月1日現在施行の民法第210条〜第213条および最高裁判例

出典:不動産適正取引推進機構『2020年10月 宅建士試験』
公式問題・正解番号表 p.3 ↗(www.retio.or.jp)

2020年10月 宅建士試験

参照した公式資料

不動産適正取引推進機構が公開した2020年10月 宅建士試験の問題・解答資料です。