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2020年度 長野県 前半の概要
医薬品医療機器等法の目的
薬事に関する法規と制度 · 医薬品医療機器等法第1条 / 法の目的条文
次の記述は、医薬品医療機器等法の目的に関する記述である。( )の中に入れるべき字句の正しい組合せとして最も適切なものを1つ選べ。 「この法律は、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び( a )の品質、有効性及び安全性の確保並びにこれらの使用による保健衛生上の危害の発生及び拡大の防止のために必要な規制を行うとともに、( b )の規制に関する措置を講ずるほか、医療上特にその必要性が高い医薬品、医療機器及び( a )の( c )の促進のために必要な措置を講ずることにより、保健衛生の向上を図ることを目的とする。」
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解答
4
解説
医薬品医療機器等法第1条は法の目的を定めており、医薬品等の品質・有効性・安全性の確保、保健衛生上の危害の発生拡大防止、指定薬物の規制、医療上特に必要性が高い製品の研究開発の促進を規定しています。
解き方
- 法第1条に規定されている規制対象物品のうち空欄aに該当する語句(再生医療等製品)を確認する。
- 同様に空欄bに入る語句(指定薬物)および空欄cに入る語句(研究開発)を条文から特定する。
- a:再生医療等製品、b:指定薬物、c:研究開発 の組合せである選択肢4を選択する。
- 選択肢 1不正解
- aが生物由来製品、bが毒物劇物、cが製造販売となっており条文と異なります。正しくは再生医療等製品、指定薬物、研究開発です。
- 選択肢 2不正解
- aが生物由来製品となっている点が誤りです。法第1条の対象物品は再生医療等製品です。
- 選択肢 3不正解
- bが毒物劇物、cが製造販売となっており誤りです。毒物劇物の規制は毒物及び劇物取締法で規定されています。
- 選択肢 4正解
- aに再生医療等製品、bに指定薬物、cに研究開発が正しく入っており適切です。
- 選択肢 5不正解
- cが製造販売となっている点が誤りです。医療上特に必要性が高い製品について促進するのは「研究開発」です。
答えの内訳
- a:再生医療等製品
- 法第1条において医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器と並んで規制等の対象として挙げられているのは「再生医療等製品」です。
- b:指定薬物
- 法第1条において「指定薬物の規制に関する措置を講ずるほか」と規定されています。毒物及び劇物は毒物及び劇物取締法で規制されます。
- c:研究開発
- 法第1条において「医療上特にその必要性が高い医薬品、医療機器及び再生医療等製品の研究開発の促進のために必要な措置を講ずることにより」と規定されています。
覚えるポイント
- 医薬品医療機器等法第1条の「再生医療等製品」「指定薬物」「研究開発」のキーワードを押さえる。
間違えやすいところ
- 「毒物劇物」は別法律の対象であることを見落としてbに選んでしまう誤りが多い。
出題の前提:医薬品医療機器等法第1条(目的規定)
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.4 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
登録販売者の登録の消除事由
薬事に関する法規と制度 · 販売従事登録 / 登録の消除
都道府県知事が、登録販売者の登録を消除しなければならないとされている次の事項(a~c)の正誤について、正しい組合せを1つ選べ。 a 他の都道府県の店舗販売業の店舗に異動するとき。 b 死亡し、若しくは失踪の宣告を受けたことが確認されたとき。 c 偽りその他不正の手段により販売従事登録を受けたことが判明したとき。
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解答
2
解説
登録販売者の販売従事登録は一度登録を受ければ日本全国で有効です。登録消除の事由は、本人が死亡・失踪宣告を受けたとき、登録の取り消し処分を受けたとき、不正手段により登録を受けたことが判明したとき等に限られます。
解き方
- 事項aについて、他都道府県への異動が消除事由に当たるかを検討し、全国共通の効力があるため消除事由ではない(誤)と判断する。
- 事項bについて、死亡や失踪宣告が法定消除事由であるかを確認し、正しい(正)と判断する。
- 事項cについて、不正手段による登録判明が消除事由に該当するかを確認し、正しい(正)と判断する。
- a:誤、b:正、c:正 の組合せである選択肢2を選ぶ。
- 選択肢 1不正解
- aが正となっている点が誤りです。他の都道府県に異動しても登録は消除されません。
- 選択肢 2正解
- aが誤、bが正、cが正の正しい組合せです。
- 選択肢 3不正解
- bが誤となっている点が誤りです。死亡や失踪宣告は消除事由に該当します。
- 選択肢 4不正解
- aが正、bとcが誤となっており全て判定が逆です。
答えの内訳
- a:誤
- 販売従事登録は全国で有効であり、他の都道府県の店舗に異動するだけで消除事由には該当しません。
- b:正
- 登録販売者が死亡し、又は失踪の宣告を受けたときは、都道府県知事はその登録を消除しなければなりません。
- c:正
- 偽りその他不正の手段により販売従事登録を受けたことが判明したときは、都道府県知事は登録を消除しなければなりません。
覚えるポイント
- 販売従事登録は全国有効であるため、都道府県間の異動で消除されることはない。
間違えやすいところ
- 都道府県ごとに登録をやり直さなければならないと誤認してaを正としてしまうミスに注意する。
出題の前提:医薬品医療機器等法施行規則第159条の10(登録の消除)
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.4 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
一般用医薬品・要指導医薬品・医療用医薬品の特徴
薬事に関する法規と制度 · 医薬品の区分 / 一般用医薬品 / 要指導医薬品 / 医療用医薬品
一般用医薬品、要指導医薬品及び医療用医薬品に関する次の記述(a~d)の正誤について、正しい組合せを1つ選べ。 a 医療用医薬品は、医師若しくは歯科医師によって使用され、又はこれらの者の処方箋若しくは指示によって使用されることを目的として供給されるものである。 b 一般用医薬品及び要指導医薬品は、薬剤師その他の医薬関係者から提供された情報に基づく需要者の選択により使用されることが目的とされているものである。 c 一般用医薬品又は要指導医薬品には、注射等の侵襲性の高い使用方法は用いられていない。 d 一般用医薬品又は要指導医薬品の効能効果は、医師の診療が伴わなくても服用できるように、医師が用いる診断疾患名で示されている。
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解答
2
解説
一般用医薬品及び要指導医薬品は一般消費者が自己判断・自己責任の下で選択・使用することを想定しているため、注射等の侵襲性の高い使用方法はとられず、効能効果の表現も一般人が自覚できる症状で示されます。
解き方
- 記述aについて、医療用医薬品の定義を確認し正しい(正)と判断する。
- 記述bについて、一般用医薬品及び要指導医薬品が専門家の情報に基づく需要者の選択で使用される目的であることを確認し正しい(正)と判断する。
- 記述cについて、注射などの侵襲的投与経路が排除されていることを確認し正しい(正)と判断する。
- 記述dについて、効能効果が診断疾患名で示されているかを検討し、一般人が自覚できる症状表現で示されるため誤り(誤)と判断する。
- 正・正・正・誤の組合せである選択肢2を選択する。
- 選択肢 1不正解
- dが正となっている点が誤りです。一般用医薬品等の効能効果は診断疾患名ではなく自覚症状で示されます。
- 選択肢 2正解
- aが正、bが正、cが正、dが誤であり正しい組合せです。
- 選択肢 3不正解
- bとcが誤、dが正と判定されているため誤りです。
- 選択肢 4不正解
- aとbが誤、dが正と判定されているため誤りです。
- 選択肢 5不正解
- aとcが誤と判定されているため誤りです。
答えの内訳
- a:正
- 医療用医薬品は、医師・歯科医師による使用やその処方箋・指示によって使用されることを目的とする医薬品です。
- b:正
- 一般用医薬品および要指導医薬品は、需要者自らの選択により使用されることが意図された医薬品です。
- c:正
- 一般用医薬品や要指導医薬品には注射等の侵襲性の高い投与経路・使用方法は認められていません。
- d:誤
- 一般用医薬品等の効能効果は、一般人が判断しやすい症状(胃痛、頭痛等)で示され、医師の診断疾患名(胃潰瘍等)は原則として用いられません。
覚えるポイント
- 一般用医薬品の効能効果は、一般人が判断できる「症状」で表現され、「診断疾患名」では示されない。
間違えやすいところ
- 医師の診断疾患名で示されていると勘違いしてdを正としてしまうミスに注意する。
出題の前提:医薬品医療機器等法第4条第5項第4号等、試験問題作成に関する手引き(第4章)
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.5 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
生物由来製品の定義と指定
薬事に関する法規と制度 · 生物由来製品 / 薬事審議会(薬事・食品衛生審議会) / 感染症リスク
生物由来製品に関する次の記述(a~d)の正誤について、正しい組合せを1つ選べ。 a 生物由来製品は、人その他の生物(植物を除く。)に由来するものを原料又は材料として製造(小分けを含む。)をされる医薬品、医薬部外品、化粧品又は医療機器のうち、保健衛生上特別の注意を要するものとして、厚生労働大臣が独立行政法人医薬品医療機器総合機構の意見を聴いて指定するものと定義されている。 b 生物由来製品は、製品の使用による感染症の発生リスクに着目して指定されている。 c 生物由来製品は、生物由来の原材料(有効成分に限らない。)が用いられているものであっても、現在の科学的知見において、感染症の発生リスクの蓋然性が極めて低いものについては、指定の対象とならない。 d 一般用医薬品又は要指導医薬品には、生物由来の原材料が用いられているものがあるが、現在のところ、生物由来製品として指定された一般用医薬品又は要指導医薬品はない。
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解答
1
解説
生物由来製品は感染症リスクに着目して厚生労働大臣が薬事審議会(薬事・食品衛生審議会)の意見を聴いて指定します。感染症リスクが極めて低いものは対象外となり、現在のところ一般用医薬品・要指導医薬品に生物由来製品として指定されたものはありません。
解き方
- 記述aについて、厚生労働大臣が意見を聴く対象が総合機構となっている点を確認し、薬事・食品衛生審議会(現:薬事審議会)であるため誤り(誤)と判断する。
- 記述bについて、感染症リスクに着目して指定されている点を確認し正しい(正)と判断する。
- 記述cについて、感染症の蓋然性が極めて低いものは除外される点を確認し正しい(正)と判断する。
- 記述dについて、一般用医薬品や要指導医薬品に生物由来製品の指定例がないことを確認し正しい(正)と判断する。
- a:誤、b:正、c:正、d:正 の組合せである選択肢1を選択する。
- 選択肢 1正解
- aが誤、bが正、cが正、dが正の正しい組合せです。
- 選択肢 2不正解
- aが正、bが誤となっている点が誤りです。意見を聴く相手は審議会であり、感染症リスクに着目して指定されます。
- 選択肢 3不正解
- bとcが誤となっている点が誤りです。いずれも正しい記述です。
- 選択肢 4不正解
- dが誤となっている点が誤りです。現在のところ生物由来製品に指定された一般用医薬品等はありません。
答えの内訳
- a:誤
- 生物由来製品の指定に際して意見を聴く相手は「薬事審議会(旧:薬事・食品衛生審議会)」であり、総合機構(PMDA)ではありません。
- b:正
- 生物由来製品は、生物由来の原料等を用いることによる感染症発生リスクに着目して指定されています。
- c:正
- 生物由来の原材料が用いられていても、科学的知見に基づき感染症リスクの蓋然性が極めて低いものは指定の対象から除かれます。
- d:正
- 一般用医薬品等にも生物由来原材料が用いられる例はありますが、現在までに生物由来製品として指定された一般用・要指導医薬品はありません。
覚えるポイント
- 生物由来製品の指定で厚生労働大臣が意見を聴くのは「薬事・食品衛生審議会(薬事審議会)」である。
間違えやすいところ
- 指定の諮問先を「医薬品医療機器総合機構」とすり替える典型的な引っかけに注意する。
出題の前提:医薬品医療機器等法第2条第10項(生物由来製品)
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.5 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
保健機能食品の分類
薬事に関する法規と制度 · 保健機能食品 / 特定保健用食品 / 栄養機能食品 / 機能性表示食品
総称して保健機能食品と呼ばれる食品の組合せとして、正しいものを1つ選べ。
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解答
1
解説
食品のうち機能性を表示できる食品群として保健機能食品制度が設けられており、国が個別に許可する「特定保健用食品」、国の定めた規格基準を満たす「栄養機能食品」、事業者の責任で科学的根拠を届け出る「機能性表示食品」の3つが保健機能食品に含まれます。
解き方
- 保健機能食品に分類される食品の区分を思い出す(特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品)。
- 特別用途食品(病者用食品など)や、法令上の定義のない「健康食品」「栄養補助食品」を排除する。
- 特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品が並んでいる選択肢1を選択する。
- 選択肢 1正解
- 特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品の3つが保健機能食品の構成要素であり正しいです。
- 選択肢 2不正解
- 健康食品は法令上の明確な定義のない俗称であり、保健機能食品には含まれません。
- 選択肢 3不正解
- 特別用途食品は保健機能食品とは別枠の食品分類であり、健康食品も含まれません。
- 選択肢 4不正解
- 栄養補助食品は法的な保健機能食品の区分ではありません。
- 選択肢 5不正解
- 特別用途食品、栄養補助食品、健康食品のいずれも保健機能食品ではありません。
覚えるポイント
- 保健機能食品の3本柱は「特定保健用食品」「栄養機能食品」「機能性表示食品」である。
間違えやすいところ
- 特別用途食品(病者用食品等)や健康食品(俗称)を保健機能食品と混同しないようにする。
出題の前提:食品表示法、健康増進法、手引き第4章(食品の区分)
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.5 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
医薬品の範囲と無承認医薬品の該当性判断
薬事に関する法規と制度 · 医薬品の範囲 / 無承認無許可医薬品 / 4要素の判断基準
医薬品の範囲に関する次の記述(a~d)の正誤について、正しい組合せを1つ選べ。 a 専ら医薬品として使用される成分本質(原材料)が製品から実際に検出されなくても、含有または配合されている旨が標榜・表示されている場合には、医薬品とみなされる。 b 顆粒剤の形状の物は、食品である旨が明示されている場合に限り、当該形状のみをもって医薬品への該当性の判断がなされることはない。 c 外形上、食品として販売されている製品であっても、その成分本質(原材料)に照らして医薬品とみなされることがある。 d 医薬品的な効能効果をパンフレット等の広告宣伝物に記載しただけでは医薬品とみなされることはない。
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解答
2
解説
無承認無許可医薬品の指導取締りにおいて、医薬品該当性は「成分本質(原材料)」「効能効果」「形状」「用法用量」の4要素から総合的に判断されます。専ら医薬品とされる成分の標榜や医薬品的な効能効果の広告があれば、それだけで医薬品とみなされます。
解き方
- 記述aについて、成分本質が検出されずとも標榜されていれば医薬品とみなされるかを確認し、正しい(正)と判断する。
- 記述bについて、顆粒剤などの形状でも「食品」の明示があれば形状のみで医薬品とされないことを確認し、正しい(正)と判断する。
- 記述cについて、外形が食品でも医薬品成分が含まれれば医薬品とみなされることを確認し、正しい(正)と判断する。
- 記述dについて、パンフレット等で効能効果を記載しただけでも医薬品とみなされるため、記載しただけではみなされないとする記述は誤り(誤)と判断する。
- a:正、b:正、c:正、d:誤 の組合せである選択肢2を選択する。
- 選択肢 1不正解
- bが誤となっている点が誤りです。食品である旨が明示されていれば形状のみで医薬品と判断されません。
- 選択肢 2正解
- aが正、bが正、cが正、dが誤の正しい組合せです。
- 選択肢 3不正解
- aが誤となっている点が誤りです。標榜だけでも医薬品とみなされます。
- 選択肢 4不正解
- b、c、dの判定がすべて誤っています。
- 選択肢 5不正解
- aとcが誤となっている点が誤りです。
答えの内訳
- a:正
- 専ら医薬品とされる成分本質が実際に含まれていなくても、表示や広告で配合されている旨を標榜していれば医薬品とみなされます。
- b:正
- 顆粒剤、錠剤、カプセル剤等の形状であっても、食品である旨が明示されている場合は形状のみで医薬品とは判断されません。
- c:正
- 食品として販売されていても、専ら医薬品として使用される成分本質を含む場合は医薬品と判断されます。
- d:誤
- パンフレット等の広告宣伝物で医薬品的な効能効果を標榜しただけでも医薬品とみなされます。
覚えるポイント
- 外形が食品であっても、医薬品的な効能効果の標榜や専ら医薬品成分の含有があれば医薬品とみなされる。
間違えやすいところ
- チラシやパンフレットの記載だけでは医薬品とみなされないと誤解してdを正としてしまうミスに注意する。
出題の前提:昭和46年通知「無承認無許可医薬品の指導取締りについて」(46通知)
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.6 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
医薬品等適正広告基準の遵守事項
薬事に関する法規と制度 · 医薬品等適正広告基準 / 誇大広告 / 使用前・使用後(ビフォーアフター)
医薬品等適正広告基準に関する次の記述(a~d)の正誤について、正しい組合せを1つ選べ。 a 「天然成分を使用しているので副作用がない」といった事実に反する広告表現は、過度の消費や乱用を助長するおそれがあるだけではなく、虚偽誇大な広告にも該当する。 b 医師による診断・治療によらなければ一般に治癒が期待できない疾患について、一般用医薬品により自己治療が可能であるかのような広告表現は認められない。 c 医薬品の効果をわかり易く伝えるため、使用者の使用前・使用後を示した図画や写真等を掲げて説明することが認められている。 d 医療機関や医薬関係者が公認・推薦等している旨の広告を行うことは、事実であったとしても、原則として不適当とされている。
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解答
1
解説
医薬品等適正広告基準では、医薬品の効能効果を確実・安全であると保証する表現(副作用がない、ビフォーアフター等)や、医療関係者等の推薦表現、医師の治療を要する重篤疾患の自己治療を促す広告を禁止・制限しています。
解き方
- 記述aについて、天然由来だから副作用がないとする表現が虚偽誇大広告に当たるかを確認し、正しい(正)と判断する。
- 記述bについて、一般用医薬品で受診が必要な疾患の自己治療が可能とする表現が禁止されているかを確認し、正しい(正)と判断する。
- 記述cについて、使用前・使用後(ビフォーアフター)の写真掲載が認められているかを検討し、原則認められていないため誤り(誤)と判断する。
- 記述dについて、専門家の推薦広告が事実であっても原則不適当とされていることを確認し、正しい(正)と判断する。
- a:正、b:正、c:誤、d:正 の組合せである選択肢1を選択する。
- 選択肢 1正解
- aが正、bが正、cが誤、dが正の正しい組合せです。
- 選択肢 2不正解
- bが誤、cが正となっている点が誤りです。ビフォーアフターは認められていません。
- 選択肢 3不正解
- aが誤、dが誤となっている点が誤りです。
- 選択肢 4不正解
- aが誤、cが正となっている点が誤りです。
- 選択肢 5不正解
- cが正、dが誤となっている点が誤りです。
答えの内訳
- a:正
- 「天然成分だから副作用がない」等の安全性を過度に保証する表現は、虚偽誇大広告に該当します。
- b:正
- 医師の診断・治療によらなければ治癒が期待できない疾患について、一般用医薬品で自己治療可能とする表現は認められません。
- c:誤
- 使用前・使用後の図画や写真(ビフォーアフター)を掲げて医薬品の効能効果を説明することは、適正広告基準において原則認められていません。
- d:正
- 医師や薬剤師等の専門家や医療機関が公認・推薦している旨の広告は、事実であっても原則として不適当とされています。
覚えるポイント
- 医薬品の効果を示す「使用前・使用後(ビフォーアフター)」の写真は原則認められない。
間違えやすいところ
- 「事実であれば医療機関の推薦も広告してよい」と誤解してdを誤としてしまう点に注意する。
出題の前提:医薬品等適正広告基準(昭和55年薬発第1339号通知、平成29年改正)
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.6 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
一般用医薬品のリスク区分と定義
薬事に関する法規と制度 · 一般用医薬品 / リスク区分 / スイッチOTC
一般用医薬品に関する次の記述(a~c)の正誤について、正しい組合せを1つ選べ。 a いわゆるスイッチOTCとは、医療用医薬品において使用されていた有効成分を一般用医薬品において初めて配合したものをいう。 b 一般用医薬品は、その外箱等に、分類されたリスク区分ごとに定められた事項を記載することが義務づけられている。 c 一般用医薬品は、第一類医薬品、第二類医薬品、第三類医薬品及び薬局製造販売医薬品の4つに区分される。
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解答
5
解説
一般用医薬品は副作用等のリスクの程度に応じて第1類、第2類、第3類医薬品の3つに分類され、直接の容器や外箱へのリスク区分表示が義務づけられています。薬局製造販売医薬品は薬局製剤指針等に基づく別個の分類です。
解き方
- 記述aについて、スイッチOTCの定義を確認し正しい(正)と判断する。
- 記述bについて、リスク区分に応じた事項の外箱等への表示義務を確認し正しい(正)と判断する。
- 記述cについて、一般用医薬品のリスク区分を確認し、薬局製造販売医薬品を含まない3区分であるため誤り(誤)と判断する。
- a:正、b:正、c:誤 の組合せである選択肢5を選択する。
- 選択肢 1不正解
- bが誤、cが正となっている点が誤りです。表示義務は存在し、区分は3区分です。
- 選択肢 2不正解
- aが誤となっている点が誤りです。スイッチOTCの記述は正しいです。
- 選択肢 3不正解
- cが正となっている点が誤りです。一般用医薬品の区分は3つです。
- 選択肢 4不正解
- aとbが誤、cが正となっており判定が誤っています。
- 選択肢 5正解
- aが正、bが正、cが誤の正しい組合せです。
答えの内訳
- a:正
- スイッチOTCとは、医療用医薬品で使用されていた有効成分を一般用医薬品へ転用(スイッチ)したものを指します。
- b:正
- 一般用医薬品の外箱等には、「第1類医薬品」「第2類医薬品」「第3類医薬品」といった区分表示の記載が義務づけられています。
- c:誤
- 一般用医薬品のリスク区分は「第一類医薬品」「第二類医薬品」「第三類医薬品」の3区分であり、薬局製造販売医薬品は含まれません。
覚えるポイント
- 一般用医薬品のリスク区分は「第1類」「第2類」「第3類」の3区分である。
間違えやすいところ
- 薬局製造販売医薬品を一般用医薬品のリスク区分の中に含めてしまう誤りに注意する。
出題の前提:医薬品医療機器等法第36条の7(一般用医薬品の区分)
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.7 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
薬局及び医薬品販売業の許可の区分と要件
薬事に関する法規と制度 · 医薬品販売業の許可 / 許可の有効期間 / 店舗販売業
薬局及び医薬品の販売業に関する記述a~cの正誤の正しい組み合わせを1つ選べ。 a 医薬品医療機器等法第25条において、医薬品の販売業の許可は、店舗販売業の許可、配置販売業の許可又は卸売販売業の許可の3種類に分けられている。 b 薬局の開設及び医薬品の販売業の許可は、5年ごとに、その更新を受けなければその期間の経過によって、その効力を失う。 c 店舗販売業の許可を受けた者は、一般の生活者に対して医薬品を販売等することができる。
解答・解説を表示
解答
3
解説
医薬品販売業の許可は店舗販売業・配置販売業・卸売販売業の3種であり、薬局開設許可および医薬品販売業許可の有効期間は6年です。
解き方
- 記述aについて、医薬品医療機器等法第25条に基づく販売業の許可区分(店舗・配置・卸売)が合致しているか確認します。
- 記述bについて、薬局開設および医薬品販売業の許可の有効期間が何年であるか法令の規定(6年)と照合します。
- 記述cについて、店舗販売業が一般生活者に対して医薬品を販売等できる業態であるか確認します。
- 選択肢 1不正解
- 記述bの有効期間が「5年ごと」と誤っているため、すべて正しいとする本選択肢は誤りです。
- 選択肢 2不正解
- 記述aおよびcは正しく、記述bは誤りであるため、本組み合わせは誤りです。
- 選択肢 3正解
- aが正、bが誤(正しくは6年)、cが正であり、正しい組み合わせです。
- 選択肢 4不正解
- 記述cは店舗販売業の基本的な業務内容として正しいため、誤りとする本選択肢は不適切です。
- 選択肢 5不正解
- 記述aは販売業の3区分の正しい規定であるため、誤りとする本選択肢は不適切です。
覚えるポイント
- 薬局開設および販売業の許可更新期間は「6年」であること
間違えやすいところ
- 許可の有効期間を他の許認可で一般的な5年と混同しやすい点
出題の前提:医薬品医療機器等法第24条、第25条、第4条第4項
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.7 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
医薬部外品の定義と規制
薬事に関する法規と制度 · 医薬部外品 / 製造販売の承認 / 直接の容器等の記載事項
医薬部外品に関する記述a~dの正誤の正しい組み合わせを1つ選べ。 a 吐きけその他の不快感又は口臭若しくは体臭の防止のために使用される物は、医薬部外品から除かれている。 b 医薬部外品を販売する場合は、医薬品の販売業の許可は不要である。 c 医薬部外品を製造販売する場合は、都道府県知事が基準を定めて指定するものを除き、品目ごとに承認を得る必要がある。 d 医薬部外品は、直接の容器又は直接の被包に、「医薬部外品」の文字の表示は不要である。
解答・解説を表示
解答
2
解説
医薬部外品は作用が緩和な製品群であり、販売業許可は不要ですが、製造販売承認は厚生労働大臣の権限であり、「医薬部外品」の法定表示が義務付けられています。
解き方
- 記述aについて、吐きけ等の不快感・口臭・体臭の防止が医薬部外品の定義に含まれるか確認します(含まれるため除外は誤り)。
- 記述bについて、医薬部外品の一般小売販売に医薬品販売業許可が必要か確認します(許可不要で正)。
- 記述cについて、製造販売承認の基準設定・承認者が都道府県知事か厚生労働大臣か確認します(厚生労働大臣のため誤)。
- 記述dについて、直接の容器等への「医薬部外品」表示義務の有無を確認します(表示義務があるため誤)。
- 選択肢 1不正解
- aとdが正となっているため誤りです(aとdはともに誤り)。
- 選択肢 2正解
- aが誤、bが正、cが誤、dが誤であり、正しい組み合わせです。
- 選択肢 3不正解
- cとdが正となっているため誤りです(厚生労働大臣の承認であり、法定表示も必須)。
- 選択肢 4不正解
- aが正、bが誤となっているため誤りです(販売業許可は不要です)。
- 選択肢 5不正解
- bが誤、cが正となっているため誤りです。
覚えるポイント
- 医薬部外品の販売には医薬品の販売業許可は不要であること
- 直接の容器や被包には「医薬部外品」の文字を表示する義務があること
間違えやすいところ
- 医薬部外品の品目ごとの承認権限を都道府県知事と混同しやすい点
出題の前提:医薬品医療機器等法第2条第2項、第19条の2、第59条準用
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.7 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
薬局の開設と管理体制
薬事に関する法規と制度 · 薬局開設許可 / 医療提供施設 / 薬局の管理者
薬局に関する記述a~dの正誤の正しい組み合わせを1つ選べ。 a 薬局は、厚生労働大臣の許可を受けなければ開設してはならない。 b 調剤を実施する薬局は、医療法において医療提供施設として位置づけられている。 c 病院又は診療所の調剤所は、薬局として開設の許可を受けなければ、薬局の名称を付してはならない。 d 薬局開設者が薬剤師でない場合、その薬局で薬事に関する実務に従事する薬剤師のうちから管理者を指定して実地に管理させなければならない。
解答・解説を表示
解答
2
解説
薬局の開設許可は都道府県知事(地域により市長・区長)が行います。調剤を実施する薬局は医療提供施設であり、病院等の調剤所は例外的に薬局名称の使用が認められています。
解き方
- 記述aについて、薬局開設の許可権者が厚生労働大臣か都道府県知事かを確認します(都道府県知事のため誤)。
- 記述bについて、医療法における薬局の医療提供施設としての位置づけを確認します(正)。
- 記述cについて、医療法に基づく病院や診療所の調剤所における「薬局」の名称使用に関する例外規定を確認します(調剤所は薬局の名称を付して差し支えないため誤)。
- 記述dについて、非薬剤師の開設者による薬剤師管理者の指定義務を確認します(正)。
- 選択肢 1不正解
- aとcが正となっているため誤りです(許可権者は都道府県知事等であり、調剤所には名称例外規定があります)。
- 選択肢 2正解
- aが誤、bが正、cが誤、dが正であり、正しい組み合わせです。
- 選択肢 3不正解
- aが正、bが誤となっているため誤りです。
- 選択肢 4不正解
- dは薬局管理に関する正しい記述であるため、誤りとする本選択肢は不適切です。
- 選択肢 5不正解
- aが正、bが誤、cが正、dが誤となっており全て誤りです。
覚えるポイント
- 薬局の開設許可権者は薬局の所在地の都道府県知事(保健所設置市等は市長・区長)であること
- 病院又は診療所の調剤所は開設許可を受けなくても「薬局」の名称を付すことができること
間違えやすいところ
- 薬局開設の許可を厚生労働大臣の権限と誤認しやすい点
出題の前提:医薬品医療機器等法第4条第1項、第7条第1項・第2項、医療法第1条の2第2項
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.8 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
医薬品のリスク区分に応じた情報提供及び相談応需
薬事に関する法規と制度 · 情報提供の義務・努力義務 / 指定第二類医薬品 / 相談応需
要指導医薬品又は一般用医薬品のリスク区分に応じた情報提供等に関する記述a~dの正誤の正しい組み合わせを1つ選べ。 a 配置販売業者が第一類医薬品を配置する場合、医薬品の配置販売に従事する薬剤師又は登録販売者に、書面を用いて必要な情報を提供させなければならない。 b 店舗販売業者は、医薬品医療機器等法第36条の10第3項の規定に基づき、第三類医薬品を販売する場合には、薬剤師又は登録販売者に、必要な情報提供をさせなければならない。 c 店舗販売業者は、その店舗において第二類医薬品を購入した者から相談があった場合には、医薬品の販売又は授与に従事する薬剤師又は登録販売者に、必要な情報を提供させることが望ましい。 d 店舗販売業者が指定第二類医薬品を販売する場合、指定第二類医薬品を購入しようとする者がその医薬品の使用について薬剤師又は登録販売者に相談することを勧める旨を確実に認識できるようにするために必要な措置を講じなければならない。
解答・解説を表示
解答
2
解説
第一類医薬品の情報提供は薬剤師の義務、第三類医薬品は法的な情報提供義務なし、購入者等からの相談応需は全医薬品区分で法的義務となります。
解き方
- 記述aについて、第一類医薬品の情報提供を登録販売者が行えるか確認します(薬剤師に限られるため誤)。
- 記述bについて、第三類医薬品の販売時の情報提供が義務づけられているか確認します(規定なしのため誤)。
- 記述cについて、相談があった場合の情報提供が努力義務(望ましい)か法的義務か確認します(義務であるため誤)。
- 記述dについて、指定第二類医薬品の禁忌等の確認および相談勧奨表示等の措置義務を確認します(正)。
- 選択肢 1不正解
- aとbが正、dが誤となっているため誤りです。
- 選択肢 2正解
- aが誤、bが誤、cが誤、dが正であり、正しい組み合わせです。
- 選択肢 3不正解
- aとcが正となっているため誤りです。
- 選択肢 4不正解
- aが正、dが誤となっているため誤りです。
- 選択肢 5不正解
- bとcが正、dが誤となっているため誤りです。
覚えるポイント
- 購入者側から相談があった際の情報提供は、全てのリスク区分で「義務」であること
- 第一類医薬品の情報提供を行えるのは「薬剤師」のみであること
間違えやすいところ
- 販売時の第二類医薬品の情報提供(努力義務)と、相談があった場合の対応(義務)を混同しやすい点
出題の前提:医薬品医療機器等法第36条の10、施行規則第159条の14
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.8 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
配置販売業の業務範囲と遵守事項
薬事に関する法規と制度 · 配置販売業 / 身分証明書 / 要指導医薬品の取り扱い
配置販売業に関する記述のうち、誤っているものを1つ選べ。
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解答
4
解説
配置販売業は、あらかじめ購入者の家庭等に医薬品を預ける先用後利を基本とする形態であり、対面指導が必要な要指導医薬品や、分割販売・配置基準外の製品を扱うことは禁じられています。
解き方
- 各選択肢の記述について、配置販売業の法令規定と照合します。
- 選択肢1について、配置従事者の身分証明書携帯義務および交付元が住所地の知事である点を確認します(正しい)。
- 選択肢2について、配置販売業者における開封分割販売の禁止規定を確認します(正しい)。
- 選択肢3について、配置販売品目基準の遵守義務を確認します(正しい)。
- 選択肢4について、配置販売業で要指導医薬品の取扱いが認められているか確認します(不可であるため誤り)。
- 選択肢 1不正解
- 記述は医薬品医療機器等法第33条第1項・第2項の規定通り正しいため、誤りを選ぶ設問の正答にはなりません。
- 選択肢 2不正解
- 配置販売業者は医薬品を開封して分割販売することが禁じられているため、正しい記述です。
- 選択肢 3不正解
- 配置販売品目基準に適合しない医薬品の配置販売は禁止されているため、正しい記述です。
- 選択肢 4正解
- 配置販売業で取り扱うことができるのは一般用医薬品に限られ、要指導医薬品は配置販売できないため、誤っている記述です。
覚えるポイント
- 配置販売業では要指導医薬品を取り扱うことはできないこと
- 配置販売業者には医薬品の分割販売が禁止されていること
間違えやすいところ
- 薬剤師がいれば配置販売業でも要指導医薬品を扱えると誤認しやすい点
出題の前提:医薬品医療機器等法第31条、第33条、第37条
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.8 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
特定販売(インターネット販売)におけるホームページの表示事項
薬事に関する法規と制度 · 特定販売 / 広告表示事項 / 店舗の写真
店舗販売業者がインターネットを利用して特定販売を行うことについて広告をするとき、ホームページに見やすく表示しなければならない情報として、正しいものの組合せを1つ選べ。 a 医薬品による健康被害の救済制度に関する解説 b 店舗の管理者の氏名及び住所 c 情報提供の場所の写真 d 店舗の主要な外観の写真
解答・解説を表示
解答
2
解説
特定販売の広告を行うホームページには、実店舗の実在性や適切な相談窓口の存在を担保するため、外観・陳列等の写真、管理者の氏名、救済制度の解説等の法定事項を表示する必要があります。
解き方
- 記述aについて、医薬品副作用被害救済制度の解説が表示義務事項に含まれるか確認します(含まれるため正)。
- 記述bについて、店舗管理者の「住所」が表示事項に含まれるか確認します(氏名は含まれるが住所は不要であるため誤)。
- 記述cについて、写真として要求される項目(外観、陳列状況)と照合します(「情報提供の場所の写真」は不要であるため誤)。
- 記述dについて、店舗の主要な外観の写真が表示事項に含まれるか確認します(含まれるため正)。
- 選択肢 1不正解
- 店舗管理者の住所は表示事項に含まれないため誤りです。
- 選択肢 2正解
- a(救済制度の解説)とd(店舗の主要な外観の写真)はともに表示事項として定められており、正しい組み合わせです。
- 選択肢 3不正解
- bもcも表示事項ではないため誤りです。
- 選択肢 4不正解
- bの管理者の住所は表示事項ではないため誤りです。
- 選択肢 5不正解
- cの情報提供の場所の写真は表示事項ではないため誤りです。
覚えるポイント
- 特定販売サイトに掲載する写真は「主要な外観」および「一般用医薬品の陳列の状況」であること
- 管理者の「氏名」は表示するが「住所」は表示不要であること
間違えやすいところ
- 管理者の個人情報である住所まで公開義務があると誤認しやすい点
出題の前提:医薬品医療機器等法施行規則別表第1の2(特定販売の広告に関する事項)
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.9 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
濫用等のおそれのある医薬品の販売時における確認事項
薬事に関する法規と制度 · 濫用等のおそれのある医薬品 / 販売時の確認事項 / 若年者への確認
薬局開設者が、濫用等のおそれがあるものとして厚生労働大臣が指定する医薬品を販売する場合、医薬品医療機器等法施行規則第15条の2の規定に基づき、当該医薬品を購入しようとする者について、薬剤師又は登録販売者に必ず確認させなければならない事項に関する記述a~dの正誤の正しい組み合わせを1つ選べ。 a 若年者である場合にあっては、当該者の氏名及び年齢 b 当該者の本籍 c 若年者である場合にあっては、当該者の電話番号 d 適正な使用のために必要と認められる数量を超えて当該医薬品を購入し、又は譲り受けようとする場合は、その理由
解答・解説を表示
解答
1
解説
濫用等のおそれのある医薬品の適正使用を確保するため、購入理由、他店での購入状況、適正数量を超える理由のほか、若年者に対しては氏名・年齢等を確認することが義務づけられています。
解き方
- 記述aについて、購入者が高校生・中学生等の若年者である場合の氏名及び年齢の確認義務を照合します(正)。
- 記述bについて、本籍の確認が法令で義務づけられているか照合します(規定されていないため誤)。
- 記述cについて、若年者の電話番号の確認が義務づけられているか照合します(規定されていないため誤)。
- 記述dについて、複数個・大量購入等で適正数量を超える場合の理由の確認義務を照合します(正)。
- 選択肢 1正解
- aが正、bが誤、cが誤、dが正であり、正しい組み合わせです。
- 選択肢 2不正解
- bの本籍は確認事項に含まれないため誤りです。
- 選択肢 3不正解
- aが誤、cが正となっているため誤りです。
- 選択肢 4不正解
- aとdが誤、bが正となっているため誤りです。
- 選択肢 5不正解
- aとdが誤、bとcが正となっているため誤りです。
覚えるポイント
- 若年者(中高生等)に確認するのは「氏名及び年齢」等であること
- 適正数量を超える購入の際には「理由」を確認すること
間違えやすいところ
- 本人確認として本籍や電話番号まで義務づけられていると混同しやすい点
出題の前提:医薬品医療機器等法施行規則第15条の2
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.9 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
複数薬局間での医療用医薬品の移転時の記録事項
薬事に関する法規と制度 · 薬局間移転 / 書面記載事項 / 医療用医薬品
薬局開設者が複数の薬局について許可を受けている場合、当該薬局開設者内の異なる薬局間で医療用医薬品(体外診断用医薬品を除く。)を移転するとき、移転先及び移転元のそれぞれの薬局ごとに、書面に記載しなければならない事項として、正しいものの組合せを1つ選べ。 a 医薬品の製造業者名 b 医薬品の数量 c 医薬品の使用の期限 d 移転先及び移転元の電話番号
解答・解説を表示
解答
3
解説
同一開設者の薬局間であっても、医療用医薬品の流通経路やトレーサビリティを確保するため、品名、数量、製造番号、使用期限、相手先等の所定事項を書面に記録・保存することが義務づけられています。
解き方
- 同一開設者内の異なる薬局間での医療用医薬品の移転に関する書面記載事項を確認します。
- 規定されている項目:品名、数量、製造番号(製造記号)、使用の期限、移転年月日、移転元・移転先薬局の名称及び所在場所。
- a(製造業者名)およびd(電話番号)は法定記載事項に含まれないことを確認します。
- b(数量)とc(使用の期限)が記載事項として合致するため、組み合わせとして正しいものを選択します。
- 選択肢 1不正解
- aの製造業者名は記載事項に含まれないため誤りです。
- 選択肢 2不正解
- aの製造業者名およびdの電話番号はいずれも記載事項に含まれないため誤りです。
- 選択肢 3正解
- b(数量)およびc(使用の期限)はともに書面に記載しなければならない事項であり、正しい組み合わせです。
- 選択肢 4不正解
- dの電話番号は記載事項に含まれない(名称及び所在場所である)ため誤りです。
- 選択肢 5不正解
- dの電話番号は記載事項に含まれないため誤りです。
覚えるポイント
- 移転記録の項目には「品名・数量・製造番号・使用期限・移転年月日・薬局の名称及び所在地」が含まれること
間違えやすいところ
- 所在場所だけでなく電話番号や、製造業者名まで書面記載項目に含まれると混同しやすい点
出題の前提:医薬品医療機器等法施行規則第13条の2(同一開設者の薬局間における医薬品の移転の特例)
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.9 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
濫用等のおそれのある医薬品の指定成分
薬事に関する法規と制度 · 濫用等のおそれのある医薬品 / 厚生労働大臣指定成分
濫用等のおそれがあるものとして厚生労働大臣が指定する医薬品(平成26年厚生労働省告示第252号)に該当する有効成分として、正しいものの組合せを1つ選べ。 a プレドニゾロン b コデイン(鎮咳去痰薬に限る。) c ブロモバレリル尿素 d インドメタシン
解答・解説を表示
解答
4
解説
薬局等において適正な使用を確保するため、厚生労働大臣は依存性や習慣性があり濫用されるおそれがある医薬品成分(エフェドリン、コデイン、ジヒドロコデイン、ブロモバレリル尿素、プソイドエフェドリン、メチルエフェドリン)を指定し、販売数量の確認や購入理由等の確認を義務づけています。
解き方
- 提示された各成分が厚生労働大臣の指定する濫用等のおそれのある成分に該当するか確認する。
- プレドニゾロンとインドメタシンは非該当であり、コデイン(鎮咳去痰薬に限る。)とブロモバレリル尿素が該当することを判別し、適切な組合せを選択する。
- 選択肢 1不正解
- aのプレドニゾロンはステロイド抗炎症成分であり、濫用等のおそれのある指定医薬品には該当しません。
- 選択肢 2不正解
- aのプレドニゾロンは指定成分に該当しないため誤りです。
- 選択肢 3不正解
- aのプレドニゾロンおよびdのインドメタシンはともに指定成分ではないため誤りです。
- 選択肢 4正解
- bのコデイン(鎮咳去痰薬に限る。)およびcのブロモバレリル尿素はいずれも厚生労働大臣が指定する成分に該当するため正しいです。
- 選択肢 5不正解
- dのインドメタシンは非ステロイド性抗炎症成分であり、濫用等のおそれのある指定医薬品には該当しません。
覚えるポイント
- 濫用等の恐れがある指定医薬品の6成分(エフェドリン、コデイン、ジヒドロコデイン、ブロモバレリル尿素、プソイドエフェドリン、メチルエフェドリン)を確実に記憶する。
間違えやすいところ
- 鎮咳去痰薬に限られるコデイン・ジヒドロコデイン・メチルエフェドリンの限定条件を見落とさないこと。
出題の前提:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則第15条の2及び平成26年厚生労働省告示第252号
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.10 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
医薬品等の誇大広告等の禁止規定
薬事に関する法規と制度 · 医薬品医療機器等法第66条 / 虚偽・誇大広告の禁止
次の記述は、医薬品医療機器等法第66条第1項の条文である。( )の中に入れるべき字句の正しい組合せを1つ選べ。 第六十六条 ( a )、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、製造方法、( b )に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、( c )な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない。
解答・解説を表示
解答
4
解説
医薬品医療機器等法第66条第1項では、虚偽・誇大広告等の対象者を「医薬関係者」や「販売業者」に限定せず、「何人も(だれでも)」として広く禁止対象としています。また対象事項は名称、製造方法、「効能、効果又は性能」であり、これらに関して「虚偽又は誇大」な広告・記事・流布が禁じられています。
解き方
- 広告規制の主語を確認する。法第66条は一般人を含むすべての人を対象とするため「何人も」が入る。
- 規定されている対象事項「名称、製造方法、効能、効果又は性能」および禁止される内容「虚偽又は誇大」を当てはめて4を選択する。
- 選択肢 1不正解
- aが「何人も」ではなく「医薬関係者は」となっており、bも条文と異なるため誤りです。
- 選択肢 2不正解
- aの主語が「医薬関係者は」に限定されているため誤りです。本条の規制対象は「何人も」です。
- 選択肢 3不正解
- aの主語が誤りである上、cの字句が「虚偽又は誇大」ではなく「不正又は大仰」となっているため誤りです。
- 選択肢 4正解
- 条文通りの組み合わせ(a:何人も、b:効能、効果又は性能、c:虚偽又は誇大)であり正しいです。
- 選択肢 5不正解
- bが「効能、効果又は性能」ではなく、cも「虚偽又は誇大」ではないため誤りです。
覚えるポイント
- 法第66条の誇大広告等の禁止は「何人も」が主語であり、誰であっても違反となり得る。
間違えやすいところ
- 特定販売業者や製造販売業者などの事業者だけに限定された規制であると勘違いしやすい。
出題の前提:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第66条第1項
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.10 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
行政庁が行う監視指導及び処分
薬事に関する法規と制度 · 監視指導 / 管理者変更命令 / 収去 / 配置販売業
行政庁が行う監視指導及び処分に関する次の記述のうち、正しいものの組合せを1つ選べ。 a 薬局の管理者又は店舗管理者若しくは区域管理者について、その者に薬事に関する法令又はこれに基づく処分に違反する行為があったとき、又はその者が管理者として不適当であると認めるときは、その薬局開設者又は医薬品の販売業者に対して、その変更を命ずることができる。 b 配置販売業者に対して、その構造設備が基準に適合せず、又はその構造設備によって不良医薬品を生じるおそれがある場合においては、その構造設備の改善を命じ、又はその改善がなされるまでの間当該施設の全部若しくは一部の使用を禁止することができる。 c 無承認無許可医薬品、不良医薬品又は不正表示医薬品等の疑いのある物品を、試験のため必要な最少分量に限り、収去することができる。 d 配置販売業の配置員が、その業務に関し、薬事に関する法令又はこれに基づく処分に違反する行為があったときは、その配置販売業者に対して、期間を定めてその配置員による配置販売の業務の停止を命ずることができるが、その配置員に対しては、業務の停止を命ずることはできない。
解答・解説を表示
解答
2
解説
都道府県知事等は、管理者が不適当であるときに管理者変更命令を発出でき、試験検査のために必要最少分量の疑わしい医薬品等を無償で収去することができます。一方、配置販売業には特定の店舗等の構造設備がないため構造設備改善命令等の対象外であり、また配置員の違法行為に対しては配置員個人に対しても業務停止を命じることができます。
解き方
- aを判定:管理者に法令違反や不適当な事由がある場合、開設者等へ変更命令を出せるため正しい。
- bを判定:構造設備の改善命令・使用禁止命令は薬局開設者や店舗販売業者等に対するもので、配置販売業者は対象に含まれないため誤り。
- cを判定:薬事監視員は試験のため必要な最少分量に限り収去できるため正しい。
- dを判定:都道府県知事は配置員に対しても業務停止を命ずることができるため誤り。
- 正しい記述aとcの組合せである2を選択する。
- 選択肢 1不正解
- 記述bは、配置販売業には店舗等の構造設備がないため構造設備の改善命令の対象とならず誤りです。
- 選択肢 2正解
- 記述aおよび記述cともに法規の規定通りの内容であり正しいです。
- 選択肢 3不正解
- 記述dは、配置員に対しても直接業務の停止を命ずることができるため誤りです。
- 選択肢 4不正解
- 記述bが誤りであるため不正解です。
- 選択肢 5不正解
- 記述dが誤りであるため不正解です。
覚えるポイント
- 収去は試験のために必要な「最少分量」に限り認められ、対価は支払われない。
間違えやすいところ
- 配置販売業者に対して構造設備改善命令が出せると誤認しないこと(店舗販売業等と異なる)。
出題の前提:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第69条、第72条、第72条の2、第73条
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.10 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
医薬品の適正な販売方法
薬事に関する法規と制度 · 景品類の提供 / 組合せ販売 / 配置販売業の現金売り
医薬品の適正な販売方法に関する次の記述のうち、誤っているものを1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
1
解説
医薬品の販売において、不当景品類及び不当表示防止法の限度内であれば景品類の提供は禁止されていません。ただし、一般用医薬品の乱用や過剰摂取を助長するような過大な景品提供は不適正販売として指導の対象となります。
解き方
- 各選択肢を検討し、医薬品の販売方法として法令や指針に違反・矛盾している記述を特定する。
- 選択肢1は「限度内であっても認められていない」としており、景品表示法の範囲内であれば認められるため誤りと判断する。
- 選択肢 1正解
- 景品表示法の限度内であれば景品類の提供は認められているため、「限度内であっても認められていない」とする本記述は誤っており、正解肢となります。
- 選択肢 2不正解
- 組合せ販売において効能効果が重複する組合せは相互作用や過量摂取の危険があるため不適当であり、正しい記述です。
- 選択肢 3不正解
- 組合せ販売用の容器に封入する場合でも、外箱の法定記載事項が外部から明瞭に見える必要があるため、正しい記述です。
- 選択肢 4不正解
- 配置販売業はあらかじめ預けた医薬品を使用後に清算する(先用後利)販売形態であり、通常の現金売りは法第37条第1項違反となるため、正しい記述です。
覚えるポイント
- 景品付き販売は景品表示法の限度内であれば適法だが、過度の景品で医薬品の適正使用を妨げてはならない。
間違えやすいところ
- 医薬品販売における景品提供が一切禁止されていると誤認しやすい点に注意する。
出題の前提:医薬品等の適正な販売方法に関する通知及び不当景品類及び不当表示防止法
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.11 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
医薬品の本質
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 医薬品の本質 / 品質保証 / 検査薬 / 副作用
医薬品の本質に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを1つ選べ。 a 医薬品医療機器等法では、健康被害の発生の可能性がある場合のみ、異物等の混入、変質等があってはならない旨を定めている。 b 医薬品は、効能効果、用法用量、副作用等の必要な情報が適切に伝達されることを通じて、購入者が適切に使用することにより、初めてその役割を十分に発揮するものである。 c 検査薬は、検査結果について正しい解釈や判断がなされなければ医療機関を受診して適切な治療を受ける機会を失うおそれがあるなど、人の健康に影響を与えるものである。 d 医薬品が人体に及ぼす作用は複雑、かつ、多岐に渡り、そのすべてが解明されていないため、必ずしも期待される有益な効果(薬効)のみをもたらすとは限らず、好ましくない反応(副作用)を生じる場合がある。
解答・解説を表示
解答
5
解説
医薬品は健康被害が生じる可能性の有無にかかわらず、異物の混入や変質があってはならないと規定されています。また、医薬品は情報と一体となって適正に使用されることで本来の有効性と安全性が担保されます。
解き方
- aを判定:法では健康被害の可能性の有無にかかわらず異物混入・変質が禁止されているため誤り。
- bを判定:医薬品は適切な情報伝達と適正使用により役割を発揮するため正しい。
- cを判定:検査薬も結果の誤認が治療機会の喪失等につながるため人の健康に影響を与えるという記述は正しい。
- dを判定:医薬品の生体作用は複雑であり好ましくない反応(副作用)を生じる可能性があるため正しい。
- 組合せとして「誤、正、正、正」の5を選択する。
- 選択肢 1不正解
- aが正、cが誤りとなっているため不正解です。
- 選択肢 2不正解
- bおよびdが誤りとなっているため不正解です。
- 選択肢 3不正解
- cおよびdが誤りとなっているため不正解です。
- 選択肢 4不正解
- bおよびcが誤りとなっているため不正解です。
- 選択肢 5正解
- aが誤、bが正、cが正、dが正の正しい組合せです。
覚えるポイント
- 医薬品は健康被害の発生の可能性の有無にかかわらず、異物の混入や変質等のない均一な品質が求められる。
間違えやすいところ
- 「健康被害の可能性がある場合のみ禁止される」という限定記述を見逃さないこと。
出題の前提:試験問題作成に関する手引き(第1章 医薬品の本質)
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.12 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
医薬品のリスク評価
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 医薬品のリスク評価 / 用量反応関係 / 毒性試験 / 臨床試験
医薬品のリスク評価に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを1つ選べ。 a 少量の医薬品の投与では、発がん作用、胎児毒性や組織・臓器の機能不全を生じることはない。 b 治療量上限を超えると、効果よりも有害反応が強く発現する「中毒量」となるが、「致死量」に至ることはない。 c 新規に開発される医薬品のリスク評価は、医薬品毒性試験法ガイドラインに沿って、毒性試験が厳格に実施されている。 d 新規医薬品の開発では、動物実験で医薬品の安全性が確認されると、ヒトを対象とした臨床試験が行われる。
解答・解説を表示
解答
4
解説
医薬品は投与量に応じて無作用量、治療量、中毒量、致死量へと変化します。また発がん作用や催奇形性・胎児毒性などは、有効量に達しない微量・少量であっても生じるおそれがあります。医薬品の開発では非臨床試験(動物実験等)で安全性を確認した後に臨床試験(治験)を実施します。
解き方
- aを判定:少量であっても発がん性や胎児毒性を生じることがあるため「生じることはない」は誤り。
- bを判定:用量を増大させると中毒量を超えて致死量に至るため「致死量に至ることはない」は誤り。
- cを判定:ガイドラインに基づき各種毒性試験が厳格に行われるため正しい。
- dを判定:動物実験等の非臨床試験で安全性を確認後にヒトの臨床試験を行うため正しい。
- 「誤、誤、正、正」の組み合わせである4を選択する。
- 選択肢 1不正解
- aおよびbが正、cが誤となっており誤りです。
- 選択肢 2不正解
- aが正、dが誤となっており誤りです。
- 選択肢 3不正解
- bが正となっており誤りです。中毒量を超えると致死量に至ります。
- 選択肢 4正解
- aが誤、bが誤、cが正、dが正の正しい組合せです。
- 選択肢 5不正解
- bが正、cおよびdが誤となっており誤りです。
覚えるポイント
- 発がん作用や胎児毒性は、薬効が現れないような微量・少量投与でも生じることがある。
間違えやすいところ
- 用量を増やしても致死量には達しないと思い込む誤りを防ぐ。
出題の前提:試験問題作成に関する手引き(第1章 医薬品のリスク評価)
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.12 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
健康食品の定義と制度区分
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 健康食品 / 栄養機能食品 / 機能性表示食品 / 特定保健用食品
健康食品に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを1つ選べ。 a 栄養機能食品については、各種ビタミン、ミネラルに対して「栄養機能の表示」ができる。 b 機能性表示食品については、「特定の保健機能の表示」、例えばキシリトールを含む食品に対して「虫歯の原因になりにくい食品です」などの表示が許可されている。 c 健康食品は、安全性や効果を担保する科学的データの面で医薬品と同等のものである。
解答・解説を表示
解答
3
解説
保健機能食品には特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品があります。栄養機能食品は規格基準に適合したビタミン・ミネラルの栄養機能表示が可能です。特定の保健の用途を表示し国の個別審査・許可を受けるのは特定保健用食品です。また健康食品は食品であり、医薬品と同等の安全性や有効性のデータが担保されているわけではありません。
解き方
- aを判定:栄養機能食品は規格基準を満たすビタミン・ミネラルの栄養機能表示ができるため正しい。
- bを判定:キシリトール等による「虫歯の原因になりにくい」等の特定保健機能の表示許可を受けるのは「特定保健用食品」の説明であるため誤り。
- cを判定:健康食品は医薬品と同等の科学的データが担保されているわけではないため誤り。
- 「正、誤、誤」となる3を選択する。
- 選択肢 1不正解
- 記述bが正となっているため誤りです。
- 選択肢 2不正解
- 記述cが正となっているため誤りです。健康食品は医薬品と同等ではありません。
- 選択肢 3正解
- aが正、bが誤、cが誤の正しい組合せです。
- 選択肢 4不正解
- aが誤、bが正、cが正となっており誤りです。
- 選択肢 5不正解
- aが誤、bが正となっており誤りです。
覚えるポイント
- 国の個別許可を受けるのは「特定保健用食品(トクホ)」であり、機能性表示食品は事業者の責任で消費者庁へ届出を行う制度である。
間違えやすいところ
- 特定保健用食品と機能性表示食品の表示や許可・届出の仕組みを混同しないようにする。
出題の前提:試験問題作成に関する手引き(第1章 健康食品)
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.13 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
免疫とアレルギー(過敏反応)
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 免疫 / アレルギー / アレルゲン / 医薬品添加物
免疫とアレルギー(過敏反応)に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを1つ選べ。 a 免疫は、細菌やウイルスなどが人体に取り込まれたとき、人体を防御するために生じる反応である。 b アレルギーにおける炎症やそれに伴って発生する痛みや発熱等は、過剰に組織に刺激を与える場合も多く、引き起こされた炎症自体が過度に苦痛を与えることになる。 c アレルギーの症状として、流涙や眼の痒み等の結膜炎症状、鼻汁やくしゃみ等の鼻炎症状、蕁麻疹や湿疹、かぶれ等の皮膚症状、血管性浮腫のようなやや広い範囲にわたる腫れ等が生じることが多い。 d 医薬品の添加物は、アレルギーを引き起こす原因物質(アレルゲン)となることはない。
解答・解説を表示
解答
2
解説
アレルギーは生体の免疫反応が過剰・不要に働いて組織に障害をもたらす反応です。医薬品の有効成分のみならず、製剤に含まれる賦形剤や結合剤、着色料等の「添加物」もアレルゲンとなり得ます。
解き方
- aを判定:生体防御反応としての免疫の基本定義であり正しい。
- bを判定:アレルギー反応による炎症・痛み・発熱が過度な苦痛を与える記述は正しい。
- cを判定:結膜炎症状、鼻炎症状、皮膚症状、血管性浮腫等の典型的な症状の記述であり正しい。
- dを判定:医薬品の添加物もアレルゲン(抗原)となり得るため「なることはない」は誤り。
- 「正、正、正、誤」である2を選択する。
- 選択肢 1不正解
- 記述bが誤りとなっているため不正解です。
- 選択肢 2正解
- aが正、bが正、cが正、dが誤の正しい組合せです。
- 選択肢 3不正解
- 記述aが誤りとなっているため不正解です。
- 選択肢 4不正解
- 記述b、c、dの正誤が誤っているため不正解です。
- 選択肢 5不正解
- 記述aおよびcが誤りとなっているため不正解です。
覚えるポイント
- 医薬品の有効成分だけでなく、配合されている「添加物」もアレルギーの原因物質(アレルゲン)になり得る。
間違えやすいところ
- 添加物は不活性でアレルギーを起こさないと誤認しないように注意する。
出題の前提:試験問題作成に関する手引き(第1章 副作用・アレルギー)
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.13 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
医薬品の適正使用と不適切な使用方法の判断
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 適正使用 / 不適正使用 / 乱用 / 相互作用
医薬品の適正使用に関する記述a~dの正誤について、正しい組み合わせを一つ選びなさい。 a 選択された医薬品を症状が改善しないまま使用し続ける。 b 症状の原因となっている疾病の根本的な治療や生活習慣の改善等がなされないまま、手軽に入手できる一般用医薬品を使用して症状を一時的に緩和するだけの対処を漫然と続ける。 c 医薬品を本来の目的以外の意図で、定められた用量を意図的に超えて服用する。 d みだりに酒類等と一緒に摂取する。
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解答
5
解説
医薬品は定められた用法・用量・使用目的を守って正しく使用されるべきであり、漫然とした長期連用、目的外の過量服用、アルコールとの併用などはすべて不適正使用に該当します。
解き方
- 記述a~dがそれぞれ「医薬品の適正使用」に合致しているか、それとも「不適正使用」であるかを判定する。
- a、b、c、dはすべて不適正使用・乱用等の事例であるため、適正使用の記述としてはすべて「誤」と判断し、選択肢5を選択する。
- 選択肢 1不正解
- a、b、dは適正使用ではなく不適正使用の記述であるため誤りです。
- 選択肢 2不正解
- a、cは適正使用ではなく不適正使用(乱用含む)の記述であるため誤りです。
- 選択肢 3不正解
- bは適正使用ではなく不適正使用の記述であるため誤りです。
- 選択肢 4不正解
- dは適正使用ではなく不適正使用の記述であるため誤りです。
- 選択肢 5正解
- a、b、c、dはいずれも不適正使用に関する記述であり、適正使用の正誤判定としては全て「誤」となるため正しいです。
答えの内訳
- a:誤
- 症状が改善しないまま漫然と使用を続けることは不適正使用であり、適正使用の記述としては誤りです。
- b:誤
- 根本治療や生活習慣改善を怠り、対症療法を漫然と続けることは不適正使用に該当し、適正使用として誤りです。
- c:誤
- 本来の目的以外の意図で用量を超えて服用することは薬物乱用であり、適正使用に反するため誤りです。
- d:誤
- 医薬品をみだりに酒類等のアルコールと一緒に摂取することは相互作用の危険がある不適正使用であり、誤りです。
覚えるポイント
- 漫然とした連用、過量摂取、目的外使用、アルコール併用はすべて不適正使用である。
間違えやすいところ
- 不適正使用の典型例を「よくあること」として正と誤認しないように注意する。
出題の前提:試験問題作成に関する手引き(医薬品に共通する特性と基本的な知識・医薬品の適正使用等)
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.14 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
薬物乱用と専門家の対応
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 薬物乱用 / 依存性 / 青少年の乱用 / 販売時の対応
医薬品の適正使用に関する記述a~cの正誤について、正しい組み合わせを一つ選びなさい。 a 一般用医薬品にも習慣性・依存性がある成分を含んでいるものがあり、そうした医薬品がしばしば乱用されることが知られている。 b 青少年は、薬物乱用の危険性に関する認識や理解が十分であり、薬物を興味本位で乱用することはない。 c 医薬品の販売等に従事する専門家においては、必要以上の大量購入や頻回購入などを試みる不審な購入者等には慎重に対処する必要があり、積極的に事情を尋ねる、状況によっては販売を差し控えるなどの対応が図られることが望ましい。
解答・解説を表示
解答
1
解説
一般用医薬品の中にも習慣性・依存性のある成分が含まれるものがあり、特に青少年の乱用防止に向けて、販売専門家には適正な購入動機の確認や販売数量の制限等の適切な対応が求められます。
解き方
- 各記述の正誤を検討する。aは一般用医薬品の依存性成分に関する正しい記述である。
- bは青少年の危険性認識が不十分である点と矛盾するため誤りである。
- cは専門家による濫用防止のための確認・販売差控え等の望ましい対応について正しく述べている。
- 「正、誤、正」の組み合わせである選択肢1を導き出す。
- 選択肢 1正解
- aが正、bが誤、cが正であり、正しい組み合わせです。
- 選択肢 2不正解
- bは誤り、cは正しい記述であるため誤りです。
- 選択肢 3不正解
- aおよびcは正しい記述であるため誤りです。
- 選択肢 4不正解
- bは「認識や理解が十分であり乱用することはない」としているため誤りです。
- 選択肢 5不正解
- aは正しい記述、bは誤りの記述であるため誤りです。
答えの内訳
- a:正
- 鎮咳去痰薬や鎮痛薬等に含まれる成分等には依存性・習慣性があるものがあり、乱用される事例があります。
- b:誤
- 青少年は危険性に関する認識や理解が必ずしも十分ではなく、興味本位等で乱用につながる危険性が高いとされています。
- c:正
- 大量・頻回購入などの不審な購入者に対しては事情を確認し、必要に応じて販売を差し控える等の慎重な対応が求められます。
覚えるポイント
- 青少年は薬物乱用の危険性に関する理解が不十分になりやすく、興味本位での乱用に注意が必要。
間違えやすいところ
- 青少年が危険性を十分理解していると誤認しないようにする。
出題の前提:試験問題作成に関する手引き(医薬品に共通する特性と基本的な知識・医薬品の適正使用等)
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.14 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
医薬品の相互作用と成分選択
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 相互作用 / 配合成分 / 吸収・代謝・排泄 / 医薬品の選択
医薬品の相互作用に関する記述a~cの正誤について、正しい組み合わせを一つ選びなさい。 a 一般用医薬品は、一つの医薬品の中に作用の異なる複数の成分を組み合わせて含んでいることが多い。 b 相互作用は、医薬品が吸収される過程で起こる場合はあるが、排泄される過程で起こることはない。 c 副作用や相互作用のリスクを減らす観点から、緩和を図りたい症状が明確である場合には、なるべくその症状に合った成分のみが配合された医薬品が選択されることが望ましい。
解答・解説を表示
解答
3
解説
医薬品の相互作用は、吸収・分布・代謝・排泄という体内動態の各段階や作用部位において発生します。不要な配合成分を避けることは副作用・相互作用リスクの低減に有用です。
解き方
- 記述a:一般用医薬品の複数成分配合に関する記述であり正しいと判断する。
- 記述b:相互作用が排泄過程でも起こるか確認する。腎排泄における競合など排泄過程でも起こるため「起こることはない」は誤りである。
- 記述c:症状に合わせた成分選択によるリスク低減の記述であり正しいと判断する。
- 「正、誤、正」の組み合わせである選択肢3を選ぶ。
- 選択肢 1不正解
- bは誤り、cは正しいため選択肢の正誤の組み合わせが誤りです。
- 選択肢 2不正解
- cは正しい記述であるため誤りです。
- 選択肢 3正解
- aが正、bが誤、cが正であり、正しい組み合わせです。
- 選択肢 4不正解
- aは正しい記述、bは誤りの記述であるため誤りです。
- 選択肢 5不正解
- aは正、bは誤、cは正であるため誤りです。
答えの内訳
- a:正
- 一般用医薬品(総合感冒薬など)は複数の有効成分を組み合わせて配合されている製品が多く存在します。
- b:誤
- 相互作用は吸収過程だけでなく、分布、代謝、排泄など体内動態のあらゆる過程で起こり得ます。
- c:正
- 症状が限定的な場合は、不要な成分による相互作用や副作用を避けるため、目的に合致した単一または必要最小限の成分配合薬を選ぶことが推奨されます。
覚えるポイント
- 相互作用は吸収・分布・代謝・排泄のいずれの過程でも生じる。
間違えやすいところ
- 排泄過程では相互作用が起きないと誤認しやすい。
出題の前提:試験問題作成に関する手引き(医薬品に共通する特性と基本的な知識・相互作用)
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.15 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
食品・嗜好品との相互作用および代謝産物
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 相互作用 / アルコール / カフェイン / 代謝産物
医薬品の相互作用に関する記述a~cの正誤について、正しい組み合わせを一つ選びなさい。 a 酒類(アルコール)をよく摂取する者では、その代謝機能が高まっていることが多く、体内から医薬品が速く消失して十分な薬効が得られなくなることがある。 b カフェインを含む医薬品とコーヒーを一緒に服用すると、カフェインの過剰摂取となる場合がある。 c 医薬品の代謝によって産生する物質(代謝産物)には薬効があるものはない。
解答・解説を表示
解答
2
解説
アルコールやカフェインなどの食品・嗜好品は医薬品の体内動態や薬効に影響を及ぼします。また、医薬品の代謝産物が活性を有する場合や、副作用の原因となる場合もあります。
解き方
- 記述a:慢性的なアルコール摂取による酵素誘導と薬効低下について正しく述べている。
- 記述b:カフェイン含有医薬品とコーヒー併用による過剰摂取リスクについて正しく述べている。
- 記述c:代謝産物に薬効がある物質(活性代謝物・プロドラッグ)が存在するため「薬効があるものはない」は誤りである。
- 組み合わせ「正、正、誤」に対応する選択肢2を選ぶ。
- 選択肢 1不正解
- cは「薬効があるものはない」としているため誤りです。
- 選択肢 2正解
- aが正、bが正、cが誤であり、正しい組み合わせです。
- 選択肢 3不正解
- bは正しい記述、cは誤りの記述であるため誤りです。
- 選択肢 4不正解
- aは正しい記述、cは誤りの記述であるため誤りです。
- 選択肢 5不正解
- aとbは正しい記述であるため誤りです。
答えの内訳
- a:正
- 慢性的飲酒者では肝臓の薬物代謝酵素が誘導されて活性が高まっており、医薬品の代謝・消失が早まって効きにくくなることがあります。
- b:正
- コーヒーやお茶などカフェインを含む飲料と一緒に服用すると、カフェインの摂取量が過剰となり副作用が生じやすくなります。
- c:誤
- 代謝産物の中にも薬効を示すものや、代謝されることで初めて活性を発揮するプロドラッグなどが存在するため誤りです。
覚えるポイント
- 代謝産物が活性(薬効や毒性)を持つ場合がある。
間違えやすいところ
- 代謝された物質はすべて不活性化・無毒化されると誤認しやすい。
出題の前提:試験問題作成に関する手引き(医薬品に共通する特性と基本的な知識・相互作用)
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.15 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
小児の生理学的特徴と医薬品の影響
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 小児 / 腸管吸収 / 血液脳関門 / 副作用
小児が医薬品を使用する際に留意すべき事項に関する次の記述について、( a )~( c )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 小児は大人と比べて身体の大きさに対して腸が( a )、服用した医薬品の吸収率が相対的に( b )。また、血液脳関門が未発達であるため、中枢神経系に影響を与える医薬品で副作用を起こし( c )。
解答・解説を表示
解答
1
解説
小児は成人に比べて体格に対する腸の長さの比率が大きく医薬品の吸収率が高いこと、さらに血液脳関門が未発達であることから中枢神経系への影響を受けやすい特徴があります。
解き方
- 空欄a:小児の体格に対する腸の長さの特徴を確認する(大人と比べて腸が「長く」)。
- 空欄b:腸が長いため、服用した医薬品の吸収率は相対的に「高い」。
- 空欄c:血液脳関門が未発達であるため中枢神経作用成分による副作用を起こし「やすい」。
- 「長く・高い・やすい」の組み合わせである選択肢1を選択する。
- 選択肢 1正解
- aに「長く」、bに「高い」、cに「やすい」が入るため正しいです。
- 選択肢 2不正解
- bは「高い」、cは「やすい」が入るため誤りです。
- 選択肢 3不正解
- aは「長く」が入るため誤りです。
- 選択肢 4不正解
- aは「長く」、bは「高い」が入るため誤りです。
- 選択肢 5不正解
- aは「長く」、cは「やすい」が入るため誤りです。
答えの内訳
- a:長く
- 小児は成人と比較して、身体の大きさに対して腸が相対的に長くなっています。
- b:高い
- 腸が相対的に長いため、経口投与された医薬品の吸収率が相対的に高くなります。
- c:やすい
- 小児は血液脳関門が未発達であるため、中枢神経系へ医薬品成分が移行しやすく副作用を起こしやすいです。
覚えるポイント
- 小児は身体に対して腸が「長く」、吸収率が「高い」、血液脳関門未発達で中枢系副作用を起こし「やすい」。
間違えやすいところ
- 小児だから腸が「短い」と直感で誤解しやすいので注意する。
出題の前提:試験問題作成に関する手引き(医薬品に共通する特性と基本的な知識・小児等の注意)
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.15 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
小児に対する医薬品の使用管理と事故防止
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 小児 / 用法用量 / 状態観察 / 誤飲・誤用防止
小児の医薬品の使用に関する記述a~cの正誤について、正しい組み合わせを一つ選びなさい。 a 登録販売者は、小児に対する用法用量が定められていない一般用医薬品について、成人用の医薬品の量を減らして小児へ与えるよう、小児の保護者に対して説明をすることが重要である。 b 一般に乳幼児は、容態が変化した場合に、自分の体調を適切に伝えることが難しいため、医薬品を使用した後は、保護者等が乳幼児の状態をよく観察することが重要である。 c 小児の誤飲・誤用事故を未然に防止するには、家庭内において、小児が容易に手に取れる場所や、小児の目につく場所に医薬品を置かないようにすることが重要である。
解答・解説を表示
解答
4
解説
小児は単なる「小さな大人」ではなく臓器の機能や薬物代謝能力が異なるため、小児用量が定められていない成人用薬を安易に減量して投与することは避け、誤飲防止や投与後の観察を徹底する必要があります。
解き方
- 記述a:小児用量が未設定の医薬品を成人の量から減らして与えることは危険であり、登録販売者がそのような指導をすることは誤りである。
- 記述b:乳幼児の自覚症状伝達の困難性と保護者による観察の必要性についての正しい記述である。
- 記述c:小児の手の届かない場所への保管等による誤飲・誤用事故防止策についての正しい記述である。
- 「誤、正、正」の組み合わせである選択肢4を選択する。
- 選択肢 1不正解
- aは誤り、cは正しい記述であるため誤りです。
- 選択肢 2不正解
- aは誤り、bとcは正しい記述であるため誤りです。
- 選択肢 3不正解
- cは正しい記述であるため誤りです。
- 選択肢 4正解
- aが誤、bが正、cが正であり、正しい組み合わせです。
- 選択肢 5不正解
- bは正しい記述であるため誤りです。
答えの内訳
- a:誤
- 小児用の用法用量が定められていない医薬品を、大人の用量を自己判断で減らして小児に服用させてはならず、そのように指導することも不適切です。
- b:正
- 乳幼児は自覚症状を適切に言葉で表現できないため、使用後は保護者等が状態を注意深く観察する必要があります。
- c:正
- 小児の誤飲・誤用事故を防ぐため、手の届く場所や目につく場所に医薬品を放置しないことが重要です。
覚えるポイント
- 用法用量に小児用規定がない医薬品を、大人用を減量して与えてはならない。
間違えやすいところ
- 大人の半分量なら飲ませても大丈夫と判断してしまう誤りに注意する。
出題の前提:試験問題作成に関する手引き(医薬品に共通する特性と基本的な知識・小児等の注意)
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.16 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
高齢者の医薬品使用における留意事項
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 高齢者 / 誤嚥 / 生理機能の低下 / 高齢者の定義
高齢者の医薬品の使用に関する記述のうち、正しいものの組み合わせを一つ選びなさい。 a 高齢者は、医薬品の副作用で口渇を生じることがあり、その場合、誤嚥を誘発しやすくなるので注意が必要である。 b 一般に高齢者は生理機能が衰えつつあり、若年時と比べて副作用を生じるリスクが低くなる。 c 高齢者では、手先の衰えのため医薬品を容器や包装から取り出すことが難しい場合や、医薬品の取り違えや飲み忘れを起こしやすいなどの傾向もあり、家族や周囲の人の理解や協力も含めて、医薬品の安全使用の観点からの配慮が重要となることがある。 d 医薬品の使用上の注意においては、おおよその目安として 60 歳以上を「高齢者」としている。
解答・解説を表示
解答
2
解説
高齢者は肝臓や腎臓等の生理機能低下により薬物の代謝・排泄が遅延して副作用リスクが高まるほか、嚥下機能の低下や手先・認知の衰えに対する配慮が必要です。医薬品の目安年齢は原則として65歳以上です。
解き方
- 記述a:口渇による誤嚥誘発のリスクについて述べており正しい。
- 記述b:高齢者は生理機能低下により副作用リスクが高まるため「リスクが低くなる」は誤りである。
- 記述c:包装の開封困難や服薬管理に関する周囲の配慮の重要性について正しく述べている。
- 記述d:高齢者の目安年齢は「60歳以上」ではなく「65歳以上」であるため誤りである。
- 正しい記述はaとcであり、組み合わせとして2を選ぶ。
- 選択肢 1不正解
- bは副作用リスクが「高くなる」ため誤りです。
- 選択肢 2正解
- aとcが正しい記述の組み合わせです。
- 選択肢 3不正解
- bは誤りの記述を含むため誤りです。
- 選択肢 4不正解
- bとdはいずれも誤りの記述であるため誤りです。
- 選択肢 5不正解
- dは高齢者の目安を「65歳以上」とするため誤りです。
答えの内訳
- a:正
- 抗コリン作用等により口渇が生じると、嚥下運動が困難になり誤嚥を誘発しやすくなります。
- b:誤
- 高齢者は肝機能や腎機能などの生理機能が低下しているため、副作用を生じるリスクが高くなります。
- c:正
- 手先の運動機能の低下や認知機能の影響による誤薬・飲み忘れを防ぐため、家族等を含めた配慮が重要です。
- d:誤
- 医薬品の使用上の注意等における高齢者のおおよその目安は、一般に「65歳以上」とされています。
覚えるポイント
- 医薬品の使用上の注意における「高齢者」の目安は65歳以上。
間違えやすいところ
- 高齢者の定義年齢を60歳以上と混同しやすい。
出題の前提:試験問題作成に関する手引き(医薬品に共通する特性と基本的な知識・高齢者への配慮)
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.16 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
妊婦および授乳婦の医薬品使用
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 妊婦 / 授乳婦 / 乳汁移行 / ビタミンA / 催奇形性
妊婦・授乳婦の医薬品の使用に関する記述a~cの正誤について、正しい組み合わせを一つ選びなさい。 a 一般用医薬品において、多くの場合、妊婦が使用した場合における安全性に関する評価が困難であるため、妊婦の使用については「相談すること」としているものが多い。 b 医薬品の種類によっては、授乳婦が使用した医薬品の成分の一部が乳汁中に移行することが知られており、母乳を介して乳児が医薬品の成分を摂取することになる場合がある。 c ビタミンA含有製剤は、妊娠前後の一定期間に通常の用量を超えて摂取すると胎児に先天異常を起こす危険性が高まるとされている。
解答・解説を表示
解答
1
解説
胎児への移行(胎盤関門通過)や母乳への移行による乳児への影響を避けるため、妊婦・授乳婦への医薬品投与には格別の慎重さが求められます。特にビタミンAの過剰摂取による催奇形性は重要です。
解き方
- 記述a:妊婦での安全性評価の難しさと添付文書上の「相談すること」の指定について正しく述べている。
- 記述b:授乳婦が服用した薬剤の乳汁移行と乳児への移行リスクについて正しく述べている。
- 記述c:妊娠前後におけるビタミンA過剰摂取に伴う先天異常リスクについて正しく述べている。
- a、b、cがすべて「正」である選択肢1を選択する。
- 選択肢 1正解
- a、b、cのすべてが正しい記述であるため正解です。
- 選択肢 2不正解
- bは正しい記述であるため誤りです。
- 選択肢 3不正解
- cは正しい記述であるため誤りです。
- 選択肢 4不正解
- aは正しい記述であるため誤りです。
- 選択肢 5不正解
- すべての記述が正しいため誤りです。
答えの内訳
- a:正
- 妊婦を対象とした臨床試験は通常行われないため安全性評価が難しく、多くが「相談すること」とされています。
- b:正
- 母親が服用した医薬品成分の一部が母乳中に移行し、乳児に影響を及ぼすことがあります。
- c:正
- 妊娠前後のビタミンAの過剰摂取は、胎児の先天異常(奇形)の発生リスクを高めることが知られています。
覚えるポイント
- ビタミンAの妊娠前後の過剰摂取は胎児の先天異常リスクを高める。
間違えやすいところ
- ビタミン類なら過剰摂取しても胎児に影響がないと思い込む誤りに注意する。
出題の前提:試験問題作成に関する手引き(医薬品に共通する特性と基本的な知識・妊婦等への配慮)
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.16 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
プラセボ効果の機序と特徴
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · プラセボ効果 / 偽薬効果 / 暗示効果
プラセボ効果に関する以下の記述(a~d)の正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
5
解説
プラセボ効果は、有効成分の薬理作用に基づかないにもかかわらず医薬品の使用によってもたらされる反応です。期待や暗示、自然経過など複合的な要因によって生じ、主観的変化だけでなく客観的変化として現れることもあります。
解き方
- 各記述a~dの正誤を判定する。aは薬理作用以外の反応を含むため正、bは望ましい効果と不都合な副作用の両方があるため正、cは生起機序の説明として正しい。
- dについて、プラセボ効果は客観的に測定可能な変化としても現れることがあるため誤りと判断する。
- a(正)、b(正)、c(正)、d(誤)となる選択肢を探し、5を選択する。
- 選択肢 1不正解
- bは副作用も生じるため正、cは機序の説明として正、dは測定可能な変化もあるため誤りであり、この組み合わせは不適です。
- 選択肢 2不正解
- aはプラセボ効果も含まれるため正、dは客観的に測定可能な変化が現れることもあるため誤りであり、不適です。
- 選択肢 3不正解
- aおよびbはいずれも正しい記述であるため、両者を誤りとする本肢は不適です。
- 選択肢 4不正解
- cは暗示効果や自然緩解等の関与に関する正しい記述であり、dは客観的測定も可能なため誤りであるため不適です。
- 選択肢 5正解
- aが正、bが正、cが正、dが誤りとなっており、すべて正しい判定の組み合わせです。
覚えるポイント
- プラセボ効果には望ましい効果だけでなく不都合な副作用も存在する。
- プラセボ効果は主観的変化だけでなく客観的に測定可能な変化としても現れる。
間違えやすいところ
- プラセボ効果を主観的な思い込みのみによるものと限定して考えないようにする。
出題の前提:試験問題作成に関する手引き(第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識 - プラセボ効果)
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.17 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
医薬品の品質と保管管理
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 医薬品の品質 / 使用期限 / 保管環境
医薬品の品質に関する以下の記述(a~d)の正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。
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解答
5
解説
医薬品は化学物質等で構成されており、適切な保管条件下にあっても時間の経過とともに徐々に品質が劣化します。また、温度や湿度だけでなく、光(紫外線)なども品質劣化の要因となります。
解き方
- 記述aについて検討する。適切な保管・陳列を行っていても経時変化による劣化は避けられないため誤りである。
- 記述bおよびcについて検討する。使用期限は未開封状態を前提としており、保管場所の清潔性・環境保持も必要であるため両者とも正である。
- 記述dについて検討する。医薬品成分は光(紫外線)によっても劣化を起こすものがあるため誤りである。
- a(誤)、b(正)、c(正)、d(誤)となる組み合わせの5を選択する。
- 選択肢 1不正解
- aは適切な保管でも経時劣化は起こるため誤りであり、bは正しい記述であるため不適です。
- 選択肢 2不正解
- aは誤り、cは正しく、dは紫外線で劣化するものもあるため誤りであり、不適です。
- 選択肢 3不正解
- bは正しい記述であり、dは光による劣化もあるため誤りであり、不適です。
- 選択肢 4不正解
- cは保管・陳列場所の環境留意に関する正しい記述であるため、cを誤りとする本肢は不適です。
- 選択肢 5正解
- a(誤)、b(正)、c(正)、d(誤)という判定がすべて合致しています。
覚えるポイント
- 医薬品は適切に保管されていても経時変化による劣化を完全に防ぐことはできない。
- 表示された使用期限は未開封状態で適切に保管された場合の期限である。
間違えやすいところ
- 熱や湿気だけでなく、光(紫外線)も医薬品を劣化させる重要な要因である点を見落とさないこと。
出題の前提:試験問題作成に関する手引き(第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識 - 医薬品の品質)
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.17 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
一般用医薬品の役割
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 一般用医薬品の役割 / セルフケア / QOL向上
一般用医薬品の役割に関する以下の事項(a~d)の正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。
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解答
3
解説
一般用医薬品は、軽度な不調の手当て、健康の維持・増進、QOLの改善・向上、健康状態の自己検査(一般用検査薬等)など多岐にわたる役割を持ちますが、重度な疾病の治療は担いません。
解き方
- 一般用医薬品の役割に照らして各事項の正誤を検討する。
- aの「重度な疾病の治療」は医師の診療や医療用医薬品の役割であるため誤り。
- b「健康の維持・増進」、c「生活の質(QOL)の改善・向上」、d「健康状態の自己検査」はすべて一般用医薬品の役割に合致するため正。
- a(誤)、b(正)、c(正)、d(正)の組み合わせである3を選択する。
- 選択肢 1不正解
- aの重度な疾病の治療は一般用医薬品の役割に含まれないため不適です。
- 選択肢 2不正解
- aは誤りであり、cのQOL改善・向上は役割に含まれるため正となり、不適です。
- 選択肢 3正解
- aが誤り、b・c・dが正となっており、正しい組み合わせです。
- 選択肢 4不正解
- dの健康状態の自己検査は一般用検査薬等の役割として認められているため誤りとする本肢は不適です。
- 選択肢 5不正解
- bの健康の維持・増進は一般用医薬品の重要な役割の一つであるため、誤りとする本肢は不適です。
覚えるポイント
- 一般用医薬品の役割:軽度な不調の緩和、疾病予防、健康維持・増進、QOL向上、健康状態の自己検査など。
- 重度な疾病の治療や診断確定は一般用医薬品の役割ではない。
間違えやすいところ
- 一般用検査薬による検査も「健康状態の自己検査」として一般用医薬品の役割に含まれる点に注意する。
出題の前提:試験問題作成に関する手引き(第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識 - 一般用医薬品の役割)
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.18 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
セルフメディケーションの定義と適用範囲
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · セルフメディケーション / WHO定義 / 使用者の個別性
セルフメディケーションに関する以下の記述(a~c)の正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。
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解答
4
解説
セルフメディケーションの主体は生活者自身であり、登録販売者等の専門家はその支援を行う立場です。また、一般用医薬品で対処可能な範囲は使用者の状態によって異なり、妊婦や小児、基礎疾患を持つ者では安全性を考慮して対処可能な範囲は狭くなります。
解き方
- 記述aを判定する。主役は一般の生活者・自分自身であるため誤りである。
- 記述bを判定する。WHOによる「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てする」という定義と合致するため正である。
- 記述cを判定する。妊婦では胎児への影響等を考慮して一般用医薬品で対処可能な範囲は「狭くなる」ため誤りである。
- a(誤)、b(正)、c(誤)となる組み合わせの4を選択する。
- 選択肢 1不正解
- aは主役が生活者自身であるため誤り、cは対処可能範囲が狭くなるため誤りであり、不適です。
- 選択肢 2不正解
- aは誤りであり、bはWHOの定義として正しいため不適です。
- 選択肢 3不正解
- cは妊婦における対処可能な範囲が通常の成人より狭くなるため誤りであり、不適です。
- 選択肢 4正解
- aが誤り、bが正、cが誤りとなっており、すべて正しい判定の組み合わせです。
- 選択肢 5不正解
- bはWHOのセルフメディケーションに関する正しい定義であるため、すべて誤りとする本肢は不適です。
覚えるポイント
- セルフメディケーションの主役は生活者(個人自身)である。
- 妊婦や乳幼児、高齢者などでは、一般用医薬品で対処可能な範囲は通常の成人に比べて狭くなる。
間違えやすいところ
- 専門家が主導するのではなく、生活者自身の主体的行動を支援するという専門家の立ち位置を再確認すること。
出題の前提:試験問題作成に関する手引き(第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識 - セルフメディケーション)
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.18 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
サリドマイド及びサリドマイド訴訟
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 薬害 / サリドマイド / 催奇形性 / 光学異性体
サリドマイド及びサリドマイド訴訟に関する記述について、正しいものの組合せを選びなさい。 a 妊娠している女性が摂取した場合、サリドマイドは血液-脳関門を通過して胎児に移行するため、胎児に先天異常が発生する。 b サリドマイドによる薬害事件を契機として、WHO加盟国を中心に市販前の副作用情報の収集の重要性が改めて認識された。 c サリドマイド訴訟は、製薬企業を被告として、さらに翌年には国及び製薬企業を被告として提訴され、すでに和解が成立している。 d サリドマイドの鎮静作用は、サリドマイドの光学異性体のうち、一方の異性体(R体)のみが有するとされている。
解答・解説を表示
解答
5
解説
サリドマイドは催眠鎮静成分等として販売されましたが、妊娠初期に服用することで血液-胎盤関門を通過して胎児に移行し、四肢欠損等の先天異常を引き起こしました。サリドマイドには光学異性体が存在し、R体に鎮静作用、S体に催奇形性があるとされますが、生体内で相互に変換するためR体のみを分離して使用しても催奇形性は回避できません。本事件を契機に市販後副作用情報の収集体制が国際的に強化されました。
解き方
- 記述aは血液-脳関門ではなく血液-胎盤関門を通過するため誤りと判断します。
- 記述bは「市販前」ではなく「市販後」の副作用情報収集の重要性が認識されたため誤りと判断します。
- 記述c(製薬企業と国を相手取った提訴と和解成立)および記述d(R体が鎮静作用を有する)は正しい記述であると判断します。
- 正しい組合せとして(c、d)を示す「5」を選択します。
- 選択肢 1不正解
- a及びbはともに誤った記述であるため誤りです。
- 選択肢 2不正解
- aが誤った記述であるため誤りです。
- 選択肢 3不正解
- bが誤った記述であるため誤りです。
- 選択肢 4不正解
- bが誤った記述であるため誤りです。
- 選択肢 5正解
- cとdはいずれも正しい記述であるため正解です。
覚えるポイント
- サリドマイドは血液-胎盤関門を通過して胎児に奇形を誘発する点
- サリドマイド事件を契機に「市販後」安全対策(副作用情報の収集)が強化された点
間違えやすいところ
- 血液-脳関門と血液-胎盤関門を混同しやすい点に注意する
- 市販前情報の収集と市販後安全対策を入れ替えた引っかけに注意する
出題の前提:試験問題作成に関する手引き(平成30年3月改訂)第1章「薬害の歴史」サリドマイド
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.18 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
スモン及びスモン訴訟
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 薬害 / スモン / キノホルム / 整腸剤
スモン及びスモン訴訟に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを選びなさい。 a 我が国では、スモンの原因はキノホルムであるとの説が発表され、販売が停止された。 b スモン患者に対しては、重症患者に対する介護事業等が講じられている。 c スモンはその症状として、視覚障害から失明に至ることもある。 d スモン訴訟は、全面和解が成立している。
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解答
1
解説
スモン(亜急性脊髄視神経症)は、整腸剤として販売されていたキノホルム製剤が原因の神経障害です。初期に下痢等の消化器症状、続いて下肢のしびれや麻痺、歩行困難が現れ、視覚障害から失明に至ることもあります。我が国では1970年にキノホルム原因説が発表されて販売停止となり、その後提訴されたスモン訴訟は1979年に全面和解が成立しました。現在も恒久対策として重症患者への介護事業等が行われています。
解き方
- 記述a:スモンの原因がキノホルムとされ販売停止された記述は正しいと判断します。
- 記述b:スモン患者に対し重症患者向けの介護事業等の恒久対策が講じられている記述は正しいと判断します。
- 記述c:症状として視神経障害による視覚障害から失明に至ることがある記述は正しいと判断します。
- 記述d:国及び製薬企業との間で全面和解が成立している記述は正しいと判断します。
- すべての記述が「正」である「1」を選択します。
- 選択肢 1正解
- a、b、c、dのすべてが正しい記述であるため正解です。
- 選択肢 2不正解
- dは全面和解が成立しているため「正」であり、誤りです。
- 選択肢 3不正解
- cは視覚障害から失明に至ることもあるため「正」であり、誤りです。
- 選択肢 4不正解
- bは現在も介護事業等の恒久対策が行われているため「正」であり、誤りです。
- 選択肢 5不正解
- aはキノホルム原因説発表により販売停止となったため「正」であり、誤りです。
覚えるポイント
- スモンの原因医薬品は整腸剤のキノホルム製剤である点
- 下肢の感覚・運動障害に加えて視覚障害(失明)を伴う点
- スモン訴訟は国及び製薬企業との間で全面和解が成立した点
間違えやすいところ
- スモンの主症状を運動麻痺だけと思い込み、視覚障害を誤りとしないこと
- 和解の成否について、未解決であると誤認しないこと
出題の前提:試験問題作成に関する手引き(平成30年3月改訂)第1章「薬害の歴史」スモン
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.19 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
HIV訴訟
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 薬害 / HIV訴訟 / 血友病 / 血液凝固因子製剤
HIV(ヒト免疫不全ウイルス)訴訟に関する次の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組合せを選びなさい。 HIV訴訟は、( a )患者が、HIVが混入した( b )から製造された( c )の投与を受けたことにより、HIVに感染したことに対する損害賠償訴訟である。
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解答
4
解説
HIV訴訟は、血友病患者がHIV(ヒト免疫不全ウイルス)に汚染された原料血漿から製造された非加熱血液凝固因子製剤の投与を受けたことにより、多数の患者がHIVに感染したことに対する損害賠償訴訟です。この薬害を契機に、安全確保対策や医薬品副作用被害救済制度の給付内容拡大(感染被害救済への拡充など)が進められました。
解き方
- 罹患した患者の基礎疾患である空欄aには「血友病」が入ると判断します。
- 製剤の原材料である空欄bには「原料血漿」が入ると判断します。
- 投与された医薬品名である空欄cには「血液凝固因子製剤」が入ると判断します。
- a:血友病、b:原料血漿、c:血液凝固因子製剤の組み合わせである「4」を選択します。
- 選択肢 1不正解
- aが白血病となっているため誤りです(正しくは血友病)。
- 選択肢 2不正解
- aが白血病、bが原料血小板、cが免疫グロブリン製剤となっているため誤りです。
- 選択肢 3不正解
- cが免疫グロブリン製剤となっているため誤りです(正しくは血液凝固因子製剤)。
- 選択肢 4正解
- a=血友病、b=原料血漿、c=血液凝固因子製剤であり、正しい記述です。
- 選択肢 5不正解
- bが原料血小板、cが免疫グロブリン製剤となっているため誤りです。
覚えるポイント
- HIV訴訟は血友病患者に対する非加熱血液凝固因子製剤の投与が原因である点
- 原料は「原料血漿」であり、血小板ではない点
間違えやすいところ
- 白血病と血友病を混同しないようにする
- 血液凝固因子製剤と免疫グロブリン製剤を混同しないようにする
出題の前提:試験問題作成に関する手引き(平成30年3月改訂)第1章「薬害の歴史」HIV訴訟
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.19 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
CJD(クロイツフェルト・ヤコブ病)訴訟
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 薬害 / CJD訴訟 / ヒト乾燥硬膜 / 生物由来製品
CJD(クロイツフェルト・ヤコブ病)訴訟に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを選びなさい。 a CJD訴訟とは、脳外科手術等に用いられていたヒト乾燥硬膜を介してCJDに罹患したことに対する損害賠償訴訟である。 b CJD訴訟は、国、輸入販売業者及び製造業者を被告として、大津地裁、東京地裁で提訴され、両地裁で和解が成立した。 c CJD訴訟等を契機として、生物由来製品の安全対策強化、生物由来製品による感染等被害救済制度の創設等がなされた。
解答・解説を表示
解答
1
解説
CJD(クロイツフェルト・ヤコブ病)訴訟は、脳外科手術等で移植されたヒト乾燥硬膜を介してプリオン病の一種であるCJDに罹患した患者とその遺族による損害賠償訴訟です。国、輸入販売業者、製造業者を被告として大津地裁・東京地裁に提訴され、2002年に両地裁で和解が成立しました。この訴訟を契機として、薬事法改正による生物由来製品の安全対策の指定・強化や、生物由来製品感染等被害救済制度の創設が行われました。
解き方
- 記述a:脳外科手術等で用いられたヒト乾燥硬膜によるCJD感染の訴訟であるため正しいと判断します。
- 記述b:国・輸入販売業者・製造業者を相手取り大津地裁と東京地裁で提訴され和解したため正しいと判断します。
- 記述c:CJD訴訟を契機に生物由来製品の安全対策強化や感染等被害救済制度の創設がなされたため正しいと判断します。
- a、b、cのすべてが「正」である「1」を選択します。
- 選択肢 1正解
- a、b、cのすべてが正しい記述であるため正解です。
- 選択肢 2不正解
- bは大津地裁と東京地裁で提訴され和解が成立しているため「正」であり、誤りです。
- 選択肢 3不正解
- cは生物由来製品の安全対策強化や救済制度の創設の契機となったため「正」であり、誤りです。
- 選択肢 4不正解
- aはヒト乾燥硬膜を介した感染被害に関する記述として「正」であり、誤りです。
- 選択肢 5不正解
- a及びbはともに「正」であるため誤りです。
覚えるポイント
- CJD訴訟の原因物質は「ヒト乾燥硬膜」である点
- 提訴地裁は「大津地裁」と「東京地裁」である点
- 生物由来製品の安全管理・感染等被害救済制度の創設につながった点
間違えやすいところ
- 提訴された地裁(大津地裁・東京地裁)の名称を他の訴訟と混同しないようにする
- CJD訴訟によって生物由来製品に関する制度改革が行われた関連性を忘れないようにする
出題の前提:試験問題作成に関する手引き(平成30年3月改訂)第1章「薬害の歴史」CJD訴訟
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.19 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
胃の構造と消化機能
人体の働きと医薬品 · 胃の構造 / ペプシノーゲン / 胃内容物の滞留時間 / 内因子とビタミンB12
胃の構造や生理機能に関する次の記述a〜dの正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。 a 食道から内容物が送られてくると、その刺激に反応して胃壁の平滑筋が収縮する。 b ペプシノーゲンは、胃酸によって炭水化物を消化する酵素であるペプシンとなり、胃酸とともに胃液として働く。 c 胃内に滞留する内容物の滞留時間は、炭水化物主体の食品の場合には比較的長く、脂質分の多い食品の場合には比較的短い。 d 胃粘液に含まれる成分は、小腸におけるビタミンB12の吸収にも重要な役割を果たしている。
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解答
3
解説
胃は食道から食塊を受け入れる際に胃適応性弛緩によって内容物を溜め込み、胃液分泌と蠕動運動で消化を行います。ペプシノーゲンは塩酸によってタンパク質分解酵素ペプシンとなり、内因子はビタミンB12の吸収に関与します。
解き方
- 各記述の正誤を判定する:aは食塊刺激による胃適応性弛緩(収縮ではなく弛緩)のため誤りです。
- bはペプシンがタンパク質消化酵素であるため誤り、cは滞留時間が炭水化物で短く脂質で長いため誤り、dは胃粘液成分(内因子)によるビタミンB12吸収促進で正しいと確認します。
- 正誤の組み合わせ「誤、誤、誤、正」と一致する選択肢3を特定します。
- 選択肢 1不正解
- bとcが正とされている点、およびdが誤とされている点が誤りです。
- 選択肢 2不正解
- a、b、cはいずれも誤った記述であるため不適です。
- 選択肢 3正解
- aが誤、bが誤、cが誤、dが正であり、正しい組み合わせです。
- 選択肢 4不正解
- aが正とされている点、およびdが誤とされている点が誤りです。
- 選択肢 5不正解
- bが正とされている点が誤りです。
覚えるポイント
- 胃の受容能による弛緩、ペプシンはタンパク質分解、炭水化物より脂質の方が胃内滞留時間が長い。
間違えやすいところ
- 食塊が入った瞬間に胃が収縮すると誤認しやすいが、一時的に弛緩して内容物を受け入れます。
出題の前提:手引き「第2章 人体の働きと医薬品」消化器系(胃)の記載に基づく。
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.20 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
小腸の構造と消化吸収機能
人体の働きと医薬品 · 小腸の構造 / トリプシノーゲンの活性化 / 脂質の吸収 / 炭水化物とタンパク質の吸収
小腸に関する次の記述a〜dの正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。 a 十二指腸で分泌される腸液に含まれる成分の働きによって、膵液中のトリプシノーゲンがトリプシンになる。 b タンパク質は、消化酵素であるリパーゼの作用によって分解を受けるが、小腸粘膜の上皮細胞で吸収されるとタンパク質に再形成され、乳状脂粒(リポタンパク質の一種でカイロミクロンとも呼ばれる)となる。 c 十二指腸の上部を除く小腸の内壁には輪状のひだがあり、その粘膜表面は絨毛に覆われてビロード状になっている。 d 炭水化物とタンパク質は、消化酵素の作用によってそれぞれ二糖類、アミノ酸に分解されて吸収される。
解答・解説を表示
解答
1
解説
小腸では膵液や腸液の酵素によって最終消化と吸収が行われます。トリプシノーゲンはエンテロキナーゼによりトリプシンへ活性化され、脂質はリパーゼ分解後に上皮細胞内でカイロミクロンとなり、炭水化物は単糖類に、タンパク質はアミノ酸に分解されて吸収されます。
解き方
- 記述aを検証:腸液成分(エンテロキナーゼ)によりトリプシノーゲンがトリプシンになるため正です。
- 記述bを検証:リパーゼやカイロミクロンに関する内容はタンパク質ではなく脂質の説明であるため誤りです。
- 記述cを検証:十二指腸上部を除く小腸内壁には輪状ひだと絨毛がありビロード状を呈するため正です。
- 記述dを検証:炭水化物は二糖類ではなく単糖類(ブドウ糖等)まで分解されて吸収されるため誤りです。
- 正誤の組み合わせ「正、誤、正、誤」より選択肢1を選択します。
- 選択肢 1正解
- aが正、bが誤、cが正、dが誤であり、正しい組み合わせです。
- 選択肢 2不正解
- bが正、cが誤、dが正とされているため誤りです。
- 選択肢 3不正解
- aが誤、dが正とされているため誤りです。
- 選択肢 4不正解
- dが正とされているため誤りです。
- 選択肢 5不正解
- aが誤、bが正とされているため誤りです。
覚えるポイント
- 炭水化物は単糖類、タンパク質はアミノ酸、脂質はカイロミクロンとしてリンパ管へ吸収。
間違えやすいところ
- 炭水化物が二糖類の段階で吸収されると誤認しないこと(単糖類まで分解される必要があります)。
出題の前提:手引き「第2章 人体の働きと医薬品」消化器系(小腸)の記載に基づく。
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.20 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
胆汁及び肝臓の生理機能
人体の働きと医薬品 · 胆汁の役割 / 必須アミノ酸 / ビリルビン / 肝臓におけるビタミン貯蔵
胆汁及び肝臓に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせを1つ選びなさい。 a 胆汁には、過剰のコレステロールを排出する役割がある。 b 肝臓では、必須アミノ酸を生合成することができる。 c 胆汁に含まれるビリルビンは、赤血球中のヘモグロビンが分解されて生じた老廃物である。 d 肝臓は、脂溶性ビタミンであるビタミンAの貯蔵臓器であるが、水溶性ビタミンであるビタミンB6の貯蔵臓器ではない。
解答・解説を表示
解答
2
解説
肝臓は生体内の化学工場としてコレステロールの代謝・排出、老廃物であるビリルビンの胆汁中排泄を担います。必須アミノ酸は体内生合成できないため食事摂取が必要です。また肝臓は脂溶性ビタミンのみならず水溶性ビタミン(B6やB12など)の貯蔵も行います。
解き方
- 記述aを検証:胆汁中に過剰なコレステロールを排出する機能があるため正しいです。
- 記述bを検証:必須アミノ酸は生体内で合成できないため食事から摂取する必要があり、誤りです。
- 記述cを検証:ビリルビンはヘモグロビンの代謝分解産物であるため正しいです。
- 記述dを検証:肝臓はビタミンAなどの脂溶性ビタミンだけでなく、ビタミンB6やB12などの水溶性ビタミンも貯蔵するため誤りです。
- 正しい記述の組み合わせ(a、c)に合致する選択肢2を選びます。
- 選択肢 1不正解
- bは必須アミノ酸を合成できるとしているため誤りです。
- 選択肢 2正解
- a及びcが正しく、適切な組み合わせです。
- 選択肢 3不正解
- bが含まれているため誤りです。
- 選択肢 4不正解
- b及びdがいずれも誤りであるため不適です。
- 選択肢 5不正解
- dは水溶性ビタミンB6の貯蔵臓器ではないとしているため誤りです。
覚えるポイント
- 必須アミノ酸は体内で生合成できない。肝臓は脂溶性ビタミンに加えビタミンB群も貯蔵する。
間違えやすいところ
- 水溶性ビタミンは一切肝臓に貯蔵されないと誤解しやすい点に注意が必要です。
出題の前提:手引き「第2章 人体の働きと医薬品」消化器系(肝臓・胆嚢)の記載に基づく。
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.21 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
呼吸器系の構造と機能
人体の働きと医薬品 · 扁桃 / 気管と気管支 / 呼吸運動の仕組み / 肺胞でのガス交換
呼吸器系に関する次の記述a〜dの正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。 a 扁桃はリンパ組織が集まってできている。 b 喉頭から肺へ向かう気道が左右の肺へ分岐するまでの部分を気管支といい、そこから肺の中で複数に枝分かれする部分を気管という。 c 肺は、肺自体の筋組織により呼吸運動を行っている。 d 肺胞の壁を介して、心臓から送られてくる血液から酸素が肺胞気中に拡散し、代わりに二酸化炭素が血液中の赤血球に取り込まれるガス交換が行われる。
解答・解説を表示
解答
1
解説
扁桃はリンパ組織であり病原体の侵入を防ぎます。喉頭から分岐部までが気管、肺内で枝分かれするのが気管支です。肺には筋組織がないため肋間筋や横隔膜の運動で胸郭を拡大・縮小させます。肺胞では血液中へ酸素が、肺胞気中へ二酸化炭素が拡散します。
解き方
- 記述aを検証:扁桃は咽頭にあるリンパ組織の集まりであるため正です。
- 記述bを検証:喉頭から肺への分岐部までが「気管」、肺の中で枝分かれする部分が「気管支」であり、名称が逆転しているため誤りです。
- 記述cを検証:肺自体には筋肉がなく、横隔膜や肋間筋の収縮弛緩によって受動的に換気を行うため誤りです。
- 記述dを検証:血液中に酸素が取り込まれ、二酸化炭素が肺胞気中に拡散するため、記述のガス交換方向が逆で誤りです。
- 正誤の組み合わせ「正、誤、誤、誤」より選択肢1を選択します。
- 選択肢 1正解
- aが正、bが誤、cが誤、dが誤であり、正しい組み合わせです。
- 選択肢 2不正解
- bとcが正とされているため誤りです。
- 選択肢 3不正解
- dが正とされているため誤りです。
- 選択肢 4不正解
- aが誤、cとdが正とされているため誤りです。
- 選択肢 5不正解
- aが誤、bとdが正とされているため誤りです。
覚えるポイント
- 肺には筋肉組織が存在しないため自力で運動できず、横隔膜と肋間筋で呼吸運動を行う。
間違えやすいところ
- 気管と気管支の定義の入れ替え、および肺胞ガス交換におけるガスの移動方向の入れ替えに注意。
出題の前提:手引き「第2章 人体の働きと医薬品」呼吸器系の記載に基づく。
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.21 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
心臓及び血管系の構造と機能
人体の働きと医薬品 · 心臓の血液循環 / 門脈系と肝臓 / 動脈硬化 / 自律神経による血管制御
心臓及び血管系に関する次の記述a〜dの正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。 a 肺でのガス交換が行われた血液は、心臓の右側部分(右心房、右心室)に入り、そこから全身に送り出される。 b 消化管で吸収された物質は一度腎臓を通って代謝や解毒を受けた後に、血流に乗って全身を循環する。 c 血漿中の過剰なコレステロールが血管の内壁に蓄積すると、血液が流れにくくなるとともに、動脈ではその弾力性が損なわれてもろくなる。 d 血管は、自律神経系によって制御される。
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解答
5
解説
肺循環で酸素化された血液は左心房から左心室を経て大動脈より全身へ送られます。消化管から吸収された物質は門脈を経て肝臓で代謝・解毒されます。血管は自律神経系によって収縮・拡張が調節され、コレステロールの沈着は動脈硬化の原因となります。
解き方
- 記述aを検証:肺から戻った血液が入るのは心臓の「左側部分(左心房、左心室)」であるため誤りです。
- 記述bを検証:消化管吸収物質が門脈を通って代謝・解毒を受ける臓器は「肝臓」であり、腎臓ではないため誤りです。
- 記述cを検証:過剰なコレステロール沈着により血流低下や動脈の弾力性低下(動脈硬化)を招くため正です。
- 記述dを検証:血管平滑筋の収縮弛緩は自律神経系(交感神経・副交感神経)によって制御されるため正です。
- 正誤の組み合わせ「誤、誤、正、正」より選択肢5を選択します。
- 選択肢 1不正解
- aが正、dが誤とされているため誤りです。
- 選択肢 2不正解
- aとbが正、cが誤とされているため誤りです。
- 選択肢 3不正解
- bが正、cとdが誤とされているため誤りです。
- 選択肢 4不正解
- bが正とされているため誤りです。
- 選択肢 5正解
- aが誤、bが誤、cが正、dが正であり、正しい組み合わせです。
覚えるポイント
- 肺静脈から左心房・左心室を経て大動脈へ。消化管吸収物質は門脈を経て肝臓へ入る。
間違えやすいところ
- 心臓の左右(右心系は静脈血を肺へ、左心系は動脈血を全身へ)を取り違えやすいので注意。
出題の前提:手引き「第2章 人体の働きと医薬品」循環器系の記載に基づく。
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.21 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
毛細血管における物質交換
人体の働きと医薬品 · 毛細血管 / 物質交換 / 酸素と二酸化炭素 / 栄養分と老廃物
血管系に関する次の記述について、( a )〜( d )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせを1つ選びなさい。 毛細血管の薄い血管壁を通して、( a )と( b )が血液中から組織へ運び込まれ、それと交換に( c )や( d )が組織から血液中へ取り込まれる。
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解答
2
解説
動脈を経て運ばれた動脈血は、全身の毛細血管において組織細胞に対し酸素と栄養分を供給し、細胞呼吸や代謝の結果生じた二酸化炭素や老廃物を血液中へと回収します。
解き方
- 文章の流れから「血液中から組織へ運び込まれる」物質を特定する:酸素と栄養分(a、b)。
- 「組織から血液中へ取り込まれる」物質を特定する:二酸化炭素と老廃物(c、d)。
- 対応する語句の組み合わせ(a:酸素、b:栄養分、c:二酸化炭素、d:老廃物)を持つ選択肢2を選択します。
- 選択肢 1不正解
- 老廃物が組織へ運ばれ、栄養分が血液へ取り込まれる形になっているため誤りです。
- 選択肢 2正解
- 血液中から組織へ酸素と栄養分が渡され、組織から血液へ二酸化炭素と老廃物が回収されるため正しいです。
- 選択肢 3不正解
- 二酸化炭素と酸素の出入りが逆になっているため誤りです。
- 選択肢 4不正解
- 酸素と二酸化炭素の方向が逆になっているため誤りです。
覚えるポイント
- 毛細血管での物質交換:血液→組織へ酸素・栄養素、組織→血液へ二酸化炭素・老廃物。
間違えやすいところ
- 血液から組織、組織から血液の主語と目的語を取り違えないよう文脈を丁寧に読み取ること。
出題の前提:手引き「第2章 人体の働きと医薬品」循環器系の記載に基づく。
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.22 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
泌尿器系の構造と機能
人体の働きと医薬品 · 腎小体と尿細管 / 活性型ビタミンD / 副腎皮質と副腎髄質 / 前立腺肥大
泌尿器系に関する次の記述a〜dの正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。 a 腎小体では、原尿中のブドウ糖やアミノ酸等の栄養分及び血液の維持に必要な水分や電解質が再吸収される。 b 食品から摂取あるいは体内で生合成されたビタミンDは、腎臓で活性型ビタミンDに転換されて、骨の形成や維持の作用を発揮する。 c 副腎皮質では、自律神経系に作用するアドレナリンとノルアドレナリンが産生・分泌される。 d 男性では、加齢とともに前立腺が肥大し、尿道を圧迫して排尿困難等を生じることがある。
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解答
3
解説
ネフロンは腎小体(糸球体・ボーマン嚢)と尿細管からなり、原尿の濾過は腎小体で、再吸収は尿細管で行われます。腎臓はビタミンDの活性化を行います。副腎は皮質からステロイドホルモン、髄質からカテコールアミン(アドレナリン等)を分泌します。
解き方
- 記述aを検証:原尿から水分・栄養素・電解質が再吸収されるのは「尿細管」であり、腎小体は濾過を行う場所のため誤りです。
- 記述bを検証:ビタミンDは腎臓で活性型ビタミンDに転換されカルシウム代謝に関与するため正です。
- 記述cを検証:アドレナリンとノルアドレナリンを分泌するのは「副腎髄質」であるため誤りです(副腎皮質はアルドステロン等)。
- 記述dを検証:男性の前立腺は尿道周囲にあり、加齢による肥大で尿道を圧迫して排尿困難を起こすため正です。
- 正誤の組み合わせ「誤、正、誤、正」より選択肢3を選択します。
- 選択肢 1不正解
- cが正、dが誤とされているため誤りです。
- 選択肢 2不正解
- aが正、bとdが誤とされているため誤りです。
- 選択肢 3正解
- aが誤、bが正、cが誤、dが正であり、正しい組み合わせです。
- 選択肢 4不正解
- aが正とされているため誤りです。
- 選択肢 5不正解
- aとcが正、bが誤とされているため誤りです。
覚えるポイント
- 再吸収は尿細管、濾過は腎小体。アドレナリンは副腎髄質から分泌される。
間違えやすいところ
- 副腎皮質(ステロイドホルモン)と副腎髄質(アドレナリン等)の分泌物の混同に注意。
出題の前提:手引き「第2章 人体の働きと医薬品」泌尿器系の記載に基づく。
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.22 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
目の充血の病態と分類
人体の働きと医薬品 · 目の充血 / 結膜充血 / 強膜充血(毛様充血) / 血管の拡張
目の充血に関する次の記述について、( a )〜( c )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせを1つ選びなさい。 目の充血は血管が( a )して赤く見える状態であるが、( b )の充血では白目の部分だけでなく眼瞼の裏側も赤くなる。( c )が充血したときは、眼瞼の裏側は赤くならず、( c )自体が乳白色であるため、白目の部分がピンク味を帯びる。
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解答
4
解説
充血は炎症等により血管が拡張して血流が増加し赤く見える現象です。結膜は眼球前部から眼瞼裏面まで覆うため、結膜充血では眼瞼裏側も充血します。強膜は眼球外層の乳白色線維膜であり、深層血管の拡張により白目部分がピンク色を帯びます。
解き方
- aを判定:充血とは血管が「拡張」して赤く見える状態です(収縮ではない)。
- bを判定:白目だけでなく眼瞼(まぶた)の裏側まで連続して赤くなるのは「結膜」の充血です。
- cを判定:眼瞼の裏側は赤くならず、組織自体が乳白色であるため白目がピンク味を帯びるのは「強膜」の充血です。
- 組み合わせ(a:拡張、b:結膜、c:強膜)に該当する選択肢4を選択します。
- 選択肢 1不正解
- 充血は血管拡張によるものであり、またbとcが逆であるため誤りです。
- 選択肢 2不正解
- aが収縮となっているため誤りです。充血は血管の拡張により生じます。
- 選択肢 3不正解
- bとcの充血部位の特徴が逆になっているため誤りです。
- 選択肢 4正解
- aが拡張、bが結膜、cが強膜であり、正しい組み合わせです。
覚えるポイント
- 結膜充血は眼瞼裏側も赤くなる。強膜充血は眼瞼裏側は赤くならず白目がピンク色を帯びる。
間違えやすいところ
- 充血を「血管の収縮」と勘違いしないこと。充血は血管が拡張して血流量が増加した状態です。
出題の前提:手引き「第2章 人体の働きと医薬品」感覚器系(目)の記載に基づく。
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.22 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
感覚器系(鼻及び耳)の構造と機能
人体の働きと医薬品 · 耳管 / 内耳の構造 / キーゼルバッハ部位 / 嗅覚の順応
鼻及び耳の構造や機能に関する記述について、正誤の正しい組み合わせを1つ選びなさい。 a 小さな子供では、耳管が太く短くて、走行が垂直に近いため、鼻腔からウイルスや細菌が侵入し感染が起こりやすい。 b 蝸牛は、水平・垂直方向の加速度を感知する部分と、体の回転や傾きを感知する部分に分けられる。 c 鼻中隔の前部は、毛細血管が少ないことに加えて粘膜が厚いため、傷つきにくく鼻出血を起こしにくい。 d においに対する感覚は順応を起こしにくく、長時間同じにおいを嗅いでいても、そのにおいをいつまでも鋭敏に感じる。
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解答
1
解説
耳や鼻などの感覚器官は、微細な構造と感覚神経の受容機構が結びついています。小児の耳管の傾き、内耳各部の役割分担、鼻腔粘膜の血管分布、嗅覚の順応特性などの解剖生理学的特徴を正確に把握することが重要です。
解き方
- 小児の耳管の特徴として、長さが短く走行が「水平」に近い点を確認し、aを誤りと判断します。
- 内耳において平衡覚を担う前庭・半規管と、聴覚を担う蝸牛の機能を区別し、bを誤りと判断します。
- 鼻中隔前部の血管網(キーゼルバッハ部位)の粘膜の薄さと出血のしやすさを確認し、cを誤りと判断します。
- 嗅覚が速やかに疲労・順応する生理的性質を確認し、dを誤りと判断して選択肢1を導き出します。
- 選択肢 1正解
- 記述a、b、c、dのすべてが誤りであるため、この組み合わせが正解です。
- 選択肢 2不正解
- 記述bは前庭・半規管の説明を蝸牛としているため誤りであり、正解にはなりません。
- 選択肢 3不正解
- 記述b、c、dはいずれも誤った説明であるため、正解にはなりません。
- 選択肢 4不正解
- 記述aは垂直ではなく水平に近い点、dは順応しやすい点で誤りであるため不正解です。
- 選択肢 5不正解
- 記述a、b、cはいずれも誤りであるため、正しい組み合わせではありません。
答えの内訳
- a:誤
- 小児の耳管は成人よりも太く短く、その走行が「水平」に近いため、鼻腔から病原体が中耳へ侵入しやすい構造となっています。
- b:誤
- 加速度や体の傾き・回転を感知するのは内耳の前庭および半規管であり、蝸牛は音の振動を感知する聴覚器官です。
- c:誤
- 鼻中隔の前部(キーゼルバッハ部位)は毛細血管が豊富に集まり、粘膜が薄いため、外傷などで鼻出血を起こしやすい部位です。
- d:誤
- 嗅覚は順応を起こしやすい(疲労しやすい)感覚であり、長時間同じにおいを嗅ぎ続けると次第にそのにおいを感じにくくなります。
覚えるポイント
- 小児の耳管は太く短く「水平に近い」ため中耳炎を起こしやすい。
- 蝸牛は「聴覚」、前庭・半規管は「平衡感覚」を担当する。
間違えやすいところ
- 小児の耳管の傾斜を「垂直に近い」と錯覚しやすいので水平方向であることを再確認する。
- 嗅覚は順応しにくいと誤認しやすいため、すぐに慣れて感じにくくなる特性を覚える。
出題の前提:試験問題作成に関する手引き(人体の働きと医薬品 - 感覚器官系)
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.23 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
皮膚の構造と生理機能
人体の働きと医薬品 · 皮膚常在菌叢 / 汗腺の種類 / メラノサイト / 皮脂の役割
皮膚の構造と機能に関する記述について、正誤の正しい組み合わせを1つ選びなさい。 a ヒトの皮膚の表面には常に一定の微生物が付着しており、それら微生物の存在によって、皮膚の表面での病原菌の繁殖が抑えられている。 b 汗腺には、腋窩(わきのした)などの毛根部に分布するエクリン腺と、手のひらなど毛根がないところも含め全身に分布するアポクリン腺の二種類がある。 c メラニン色素は、表皮の最下層にあるメラニン産生細胞(メラノサイト)で産生され、太陽光に含まれる紫外線から皮膚組織を防護する役割がある。 d 皮脂は、皮膚を潤いのある柔軟な状態に保つとともに、外部からの異物に対する保護膜としての働きがある。
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解答
3
解説
皮膚は外側から表皮・真皮・皮下組織の3層構造からなり、保護、体温調節、知覚、分泌・排泄などの多彩な機能を持ちます。汗腺(エクリン腺とアポクリン腺)の分布と性状の違い、および表皮付属器官の役割を整理して理解します。
解き方
- 皮膚常在菌の生理的作用を確認し、記述aを正しいと判定します。
- エクリン腺(全身・体温調節)とアポクリン腺(毛根部・腋窩など)の定義が逆転していることを確認し、記述bを誤りと判定します。
- 表皮最下層(基底層)のメラノサイトによるメラニン産生と紫外線防御機能を照合し、記述cを正しいと判定します。
- 皮脂による保湿・バリア機能を確認し、記述dを正しいと判定して選択肢3を選出します。
- 選択肢 1不正解
- 記述bが誤りで、記述cおよびdが正しいため、この組み合わせは不適当です。
- 選択肢 2不正解
- 記述aおよびcが正しいため、この組み合わせは不適当です。
- 選択肢 3正解
- 記述a、c、dが正しく、記述bのみが誤りであるため、正しい組み合わせです。
- 選択肢 4不正解
- 記述aが正しく、記述bが誤りであるため、この組み合わせは不適当です。
- 選択肢 5不正解
- 記述bはエクリン腺とアポクリン腺の記述が逆転しているため誤りであり、不適当です。
答えの内訳
- a:正
- 皮膚常在菌叢が存在することで、病原微生物の定着や異常繁殖が抑制され、皮膚のバリア機能の一翼を担っています。
- b:誤
- 全身に分布して体温調節を担うのはエクリン腺であり、腋窩や外陰部などの毛根部に分布するのはアポクリン腺です。
- c:正
- メラニン色素は表皮基底層にあるメラノサイトで産生され、有害な紫外線から深部組織を保護します。
- d:正
- 皮脂腺から分泌される皮脂は、角質層の水分蒸発を防いで柔軟性を保ち、外部刺激や異物に対する保護膜となります。
覚えるポイント
- 全身分布(手のひら含む)はエクリン腺、毛根部(わき等)はアポクリン腺。
- メラニン色素は表皮最下層のメラノサイトで産生される。
間違えやすいところ
- エクリン腺とアポクリン腺の分布部位・特徴を逆に取り違えやすいので注意する。
出題の前提:試験問題作成に関する手引き(人体の働きと医薬品 - 皮膚)
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.23 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
運動器系(骨格系及び筋組織)の構造と機能
人体の働きと医薬品 · 骨格筋と不随意筋の神経支配 / 骨の代謝(リモデリング) / 骨髄の造血機能 / 筋肉疲労のメカニズム
骨格系及び筋組織に関する記述のうち、正しいものの組み合わせを1つ選びなさい。 a 随意筋(骨格筋)は自律神経系で支配されるのに対して、不随意筋(平滑筋及び心筋)は体性神経系に支配されている。 b 骨は生きた組織であるが、身体の成長が停止した後では、骨形成は起こらず、骨吸収だけが進行する。 c 骨には、造血機能があり、骨髄で産生される造血幹細胞から赤血球、白血球、血小板が分化することにより、体内に供給する。 d 骨格筋の疲労は、運動を続けることでエネルギー源として蓄えられているグリコーゲンが減少し、酸素や栄養分の供給不足が起こるとともに、グリコーゲンの代謝に伴って生成する乳酸が蓄積して、筋組織の収縮性が低下する現象である。
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解答
5
解説
筋肉はその機能から随意筋と不随意筋に分類され、前者は体性神経、後者は自律神経の支配を受けます。また、骨は単なる支持組織ではなく、造血作用やカルシウム貯蔵を担い、成人後も破骨と骨形成による再構築(リモデリング)が常時行われています。
解き方
- 筋肉の種類と支配神経の対応関係を調べ、随意筋=体性神経系、不随意筋=自律神経系であることから記述aを誤りと判断します。
- 骨組織の代謝回転について確認し、成体でも骨形成と骨吸収が併行して行われるため記述bを誤りと判断します。
- 骨髄における造血幹細胞の分化と血球供給機能を確認し、記述cを正しいと判断します。
- 運動時の筋グリコーゲン減少と乳酸蓄積に伴う疲労メカニズムを確認し、記述dを正しいと判断して組み合わせ5を選択します。
- 選択肢 1不正解
- 記述aおよびbはいずれも誤った記述であるため不正解です。
- 選択肢 2不正解
- 記述aは神経支配が逆転しており誤りであるため不正解です。
- 選択肢 3不正解
- 記述bは骨形成が停止するとしているため誤りであり不正解です。
- 選択肢 4不正解
- 記述bが誤りを含んでいるため不正解です。
- 選択肢 5正解
- 記述cおよびdがともに正しいため、この組み合わせが正解です。
答えの内訳
- a:誤
- 意識して動かせる骨格筋(随意筋)は体性神経系に支配され、内臓筋や心筋(不随意筋)は自律神経系に支配されています。
- b:誤
- 身体の成長停止後も、骨は骨形成(骨芽細胞)と骨吸収(破骨細胞)を絶え間なく繰り返して新陳代謝を行っています。
- c:正
- 骨の内部にある骨髄では、造血幹細胞が分化して赤血球、白血球、血小板などの血球を産生・供給しています。
- d:正
- 骨格筋の持続的な運動によりグリコーゲンが枯渇し、嫌気的代謝産物である乳酸が蓄積して筋収縮力が低下します。
覚えるポイント
- 骨格筋(随意筋)=体性神経系、心筋・平滑筋(不随意筋)=自律神経系。
- 骨は成長後も破骨と骨形成を繰り返す生きた組織。
間違えやすいところ
- 随意筋と不随意筋の支配神経系を取り違えて覚えないようにする。
- 成長後は骨形成が行われないと誤認しないこと。
出題の前提:試験問題作成に関する手引き(人体の働きと医薬品 - 骨格系・筋組織)
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.24 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
神経系(自律神経系の機能と神経伝達物質)
人体の働きと医薬品 · 交感神経系と副交感神経系 / 神経伝達物質 / ノルアドレナリン / アセチルコリン
自律神経系の働きに関する次の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせを1つ選びなさい。 自律神経系は、交感神経系と副交感神経系からなる。概ね、交感神経系は( a )に対応した態勢をとるように働き、副交感神経系は( b )となるように働く。交感神経の節後線維の末端から神経伝達物質の( c )が放出され、副交感神経の節後線維の末端から神経伝達物質の( d )が放出される。ただし、汗腺を支配する交感神経線維の末端では、例外的に( d )が伝達物質として放出される。
解答・解説を表示
解答
2
解説
自律神経系は生体の内部環境の恒常性を維持する自律的調節系です。交感神経(闘争・運動・緊張)と副交感神経(休息・消化・安息)が拮抗的に作用し、末梢効果器へ情報を伝える節後線維の伝達物質は交感神経でノルアドレナリン、副交感神経でアセチルコリンが主となります。
解き方
- 交感神経が優位となる状況(緊張状態)と副交感神経が優位となる状況(安息状態)を特定し、a=緊張状態、b=安息状態を当てはめます。
- 交感神経節後線維末端の主たる伝達物質がノルアドレナリンであることを確認し、c=ノルアドレナリンとします。
- 副交感神経節後線維末端の伝達物質、および汗腺支配交感神経線維の例外的な伝達物質がアセチルコリンであることを確認し、d=アセチルコリンと決定します。
- これらすべての字句が合致する組み合わせとして選択肢2を導き出します。
- 選択肢 1不正解
- 神経伝達物質cとdが逆転しているため不適当です。
- 選択肢 2正解
- a: 緊張状態、b: 安息状態、c: ノルアドレナリン、d: アセチルコリンの組み合わせが正確です。
- 選択肢 3不正解
- aとbの状態、およびcとdの伝達物質がすべて逆に配置されており不適当です。
- 選択肢 4不正解
- aとbの緊張状態・安息状態の記述が逆転しているため不適当です。
答えの内訳
- a:緊張状態
- 交感神経系は、闘争や逃走といった活動時や運動時などの「緊張状態」に対応した生体態勢を整えます。
- b:安息状態
- 副交感神経系は、休息時や消化吸収を促す「安息状態」に対応した生体態勢を優位にします。
- c:ノルアドレナリン
- 交感神経の節後線維の終末からは、主に「ノルアドレナリン」が神経伝達物質として放出されます。
- d:アセチルコリン
- 副交感神経の節後線維の終末からは「アセチルコリン」が放出され、汗腺を支配する交感神経節後線維の末端も例外的にアセチルコリンを放出します。
覚えるポイント
- 交感神経:緊張・活動、末端はノルアドレナリン(汗腺例外:アセチルコリン)。
- 副交感神経:安息・休息、末端はアセチルコリン。
間違えやすいところ
- 交感神経と副交感神経の節後線維末端から放出される神経伝達物質を取り違えやすいので区別を徹底する。
出題の前提:試験問題作成に関する手引き(人体の働きと医薬品 - 神経系)
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.24 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
薬の生体内運命(医薬品の代謝及び排泄)
人体の働きと医薬品 · 腎機能低下と排泄 / 血漿タンパク結合 / 呼気中排泄
医薬品の代謝及び排泄に関する記述について、正誤の正しい組み合わせを1つ選びなさい。 a 腎機能が低下した人では、正常な人に比べて有効成分の尿中への排泄が早まるため、医薬品の効き目が十分に現れず、副作用も生じにくい。 b 多くの有効成分は、血液中で血漿タンパク質と結合して複合体を形成しており、その複合体は腎臓で濾過されないため、有効成分が長く循環血液中に留まることとなり、作用が持続する原因となる。 c 医薬品の有効成分は未変化体のままで、あるいは代謝物として、体外へ排出されるが、肺から呼気中へ排出されることはない。
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解答
5
解説
投与された医薬品は主として肝臓で代謝され、腎臓から尿中へ排泄されます。血漿タンパク質(アルブミン等)との結合平衡により遊離型のみが薬効発現や糸球体濾過に関与します。また排泄経路には尿のほかに糞便や呼気、汗、乳汁などがあります。
解き方
- 腎機能障害時の薬物動態を確認し、排泄遅延・副作用増強となることから記述aを誤りと判定します。
- 血漿タンパク質複合体の分子サイズと糸球体濾過の特性を確認し、結合型が持続化に寄与する記述bを正しいと判定します。
- 呼気中への排泄経路の存在(揮発性成分等)を確認し、呼気から排出されないとする記述cを誤りと判定します。
- 以上の判定から「a: 誤, b: 正, c: 誤」となる選択肢5を導き出します。
- 選択肢 1不正解
- 記述aおよびbの正誤判定が誤っているため不適当です。
- 選択肢 2不正解
- 記述aは腎機能低下で排泄が早まるとしているため誤りであり、不適当です。
- 選択肢 3不正解
- 記述bが正しく、記述cが誤りであるため不適当です。
- 選択肢 4不正解
- 記述aとcが誤りであるため不適当です。
- 選択肢 5正解
- 記述aが誤り、記述bが正しく、記述cが誤りであるため、正しい組み合わせです。
答えの内訳
- a:誤
- 腎機能が低下すると有効成分の排泄が遅れ、血中濃度が高く維持されるため、薬効が過剰に現れたり副作用が生じやすくなります。
- b:正
- 血漿タンパク質と結合した複合体は糸球体で濾過されず、遊離型成分のみが排泄・代謝に向かうため、結合は作用持続の一因となります。
- c:誤
- 揮発性物質などの一部の薬物や代謝産物は、肺毛細血管から肺胞気中へ拡散して呼気中に排出されます。
覚えるポイント
- 腎機能低下時は排泄が「遅延」し、血中濃度上昇・副作用リスクが増大する。
- タンパク結合型薬物は糸球体で濾過されないため作用が持続する。
間違えやすいところ
- 腎不全等で排泄が早まると逆に記憶しないこと。
- 呼気や汗からの排泄経路も存在することを見落とさないようにする。
出題の前提:試験問題作成に関する手引き(人体の働きと医薬品 - 薬の生体内運命)
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.24 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
薬の体内動態と用量反応関係
人体の働きと医薬品 · 最小有効濃度(閾値) / 有効濃度域 / 血中濃度曲線 / 最高安全濃度と毒性
薬の体内での働きに関する記述のうち、正しいものの組み合わせを1つ選びなさい。 a 医薬品が摂取された後、成分が吸収されるにつれてその血中濃度は上昇し、ある最小有効濃度(閾値)を超えたときに生体の反応としての薬効が現れる。 b 全身作用を目的とする医薬品の多くは、使用後の一定期間、その有効成分の血中濃度が、最小有効濃度未満の濃度域と、毒性が現れる濃度域の間の範囲に維持されるよう、使用量及び使用間隔が定められている。 c 血中濃度はある時点でピークに達し、その後は低下していくが、これは吸収・分布の速度が代謝・排泄の速度を上回るためである。 d 一度に大量の医薬品を摂取して血中濃度を高くしても、ある濃度以上になるとより強い薬効は得られなくなり、有害な作用も現れにくくなる。
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解答
1
解説
医薬品の薬効や安全性は血中濃度推移と密接に関連します。吸収速度と代謝排泄速度のバランスによって血中濃度曲線が形成され、最小有効濃度以上、中毒域未満の「治療濃度域」に滞留させることが適正使用の基本原則です。
解き方
- 薬効発現の基準となる最小有効濃度の概念を確認し、記述aを正しいと判定します。
- 用法用量が最小有効濃度と毒性発現濃度の間(有効域)に血中濃度を維持する設計である点を確認し、記述bを正しいと判定します。
- 血中濃度の下降局面では代謝・排泄速度が吸収・分布速度を上回っていることを確認し、速度の主従が逆である記述cを誤りと判定します。
- 高用量摂取時は毒性リスクが高まることを確認し、有害作用が現れにくくなるとする記述dを誤りと判定して組み合わせ1を選択します。
- 選択肢 1正解
- 記述aおよびbがともに正しいため、この組み合わせが正解です。
- 選択肢 2不正解
- 記述cは血中濃度低下の速度関係が逆転しているため不正解です。
- 選択肢 3不正解
- 記述dは過量摂取時に毒性が高まるため誤りであり、不正解です。
- 選択肢 4不正解
- 記述dが誤りを含んでいるため不正解です。
- 選択肢 5不正解
- 記述cおよびdはいずれも誤った記述であるため不正解です。
答えの内訳
- a:正
- 血中濃度が上昇して最小有効濃度(閾値)に達したときに薬理効果が発現し始めます。
- b:正
- 全身作用を示す医薬品は、効果が得られない濃度域(最小有効濃度未満)と毒性域との間の有効治療域に血中濃度が維持されるように用法用量が設計されています。
- c:誤
- ピーク後に血中濃度が低下するのは、「代謝・排泄の速度」が「吸収・分布の速度」を上回るためです。
- d:誤
- 血中濃度が高くなりすぎると効果は頭打ちになる一方、中毒症状などの有害な反応(副作用・毒性)が現れやすくなります。
覚えるポイント
- 血中濃度の低下は「代謝・排泄速度」が「吸収・分布速度」を上回るため生じる。
- 血中濃度が上昇しすぎると薬効は頭打ちになり、毒性・副作用が増大する。
間違えやすいところ
- 血中濃度のピーク前後の速度関係(吸収vs排泄)を混同しないようにする。
出題の前提:試験問題作成に関する手引き(人体の働きと医薬品 - 薬の生体内運命)
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.25 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
医薬品の剤形と特徴
人体の働きと医薬品 · 口腔内崩壊錠 / チュアブル錠 / カプセル剤の原材料 / 外用液剤とスプレー剤
医薬品の剤形に関する記述について、正誤の正しい組み合わせを1つ選びなさい。 a 口腔内崩壊錠は、薬効を期待する部位が口の中や喉に対するものである場合が多く、飲み込まずに口の中で舐めて、徐々に溶かして使用する。 b チュアブル錠は、表面がコーティングされているものもあるので、噛み砕かずに水などで食道に流し込む必要がある。 c カプセルの原材料として広く用いられているゼラチンはブタなどのタンパク質を主成分としているため、ゼラチンに対してアレルギーを持つ人はカプセル剤の使用を避けるなどの注意が必要である。 d 外用液剤は、有効成分を霧状にする等して局所に吹き付ける剤形であり、手指等では塗りにくい部位や、広範囲に適用する場合に適している。
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解答
4
解説
剤形は有効成分の物理化学的性質、吸収経路、投与部位、服用しやすさなどを考慮して設計されています。各剤形(口腔内崩壊錠、トローチ剤、チュアブル錠、カプセル剤、各種外用剤など)の正しい使用方法と原材料の特徴を正確に理解する必要があります。
解き方
- 口腔内崩壊錠とトローチ剤等の相違点を確認し、記述aを誤りと判定します。
- チュアブル錠の服用方法(噛み砕いて服用)を確認し、噛み砕かずに流し込むとする記述bを誤りと判定します。
- カプセルの被膜成分(ゼラチン)とアレルギーの注意事項を確認し、記述cを正しいと判定します。
- 外用液剤とスプレー剤・エアゾール剤の剤形定義を比較照合し、記述dを誤りと判定します。
- 以上の組み合わせから「a: 誤, b: 誤, c: 正, d: 誤」である選択肢4を選択します。
- 選択肢 1不正解
- 記述aが誤り、記述cが正しいため不適当です。
- 選択肢 2不正解
- 記述aはトローチ剤などの説明をしているため誤りであり、不適当です。
- 選択肢 3不正解
- 記述bおよびdが誤りであるため不適当です。
- 選択肢 4正解
- 記述a、b、dが誤りで、記述cのみが正しいため、正しい組み合わせです。
- 選択肢 5不正解
- 記述aおよびbが誤りで、記述cが正しいため不適当です。
答えの内訳
- a:誤
- 口腔内崩壊錠は口中の唾液で速やかに崩壊する製剤であり、舐めて徐々に溶かす口腔内局所適用の製剤(トローチ剤等)ではありません。
- b:誤
- チュアブル錠は水なしで「噛み砕いて」服用する錠剤であり、噛み砕かずに飲み込むものではありません。
- c:正
- カプセル被膜の主原料であるゼラチンは動物性タンパク質であるため、ゼラチンアレルギーのある人はカプセル剤の使用を避ける必要があります。
- d:誤
- 有効成分を霧状にして局所に吹き付ける剤形はスプレー剤(エアゾール剤等)であり、外用液剤全般の記述ではありません。
覚えるポイント
- 口腔内崩壊錠:唾液で速やかに崩壊するが、腸等から吸収されて全身作用を示す。
- チュアブル錠:口の中で噛み砕いて服用する錠剤。
- カプセル被膜のゼラチンはアレルギー発症要因となる。
間違えやすいところ
- 口腔内崩壊錠をトローチ剤やドロップ剤のような局所作用目的のものと混同しないこと。
- チュアブル錠を丸呑みするものと誤解しないこと。
出題の前提:試験問題作成に関する手引き(人体の働きと医薬品 - 剤形ごとの違い・適切な使用方法)
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.25 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
全身的に現れる副作用(ショック・アナフィラキシー)
人体の働きと医薬品 · アナフィラキシーショック / 即時型アレルギー / 初期症状
ショック(アナフィラキシー)に関する記述について、正誤の正しい組み合わせを1つ選びなさい。 a ショックは、生体異物に対する遅延型のアレルギー反応の一種である。 b 医薬品によるショックは、以前にその医薬品によって蕁麻疹等のアレルギーを起こしたことがある人では起きる可能性が低い。 c 一般に、顔や上半身の紅潮・熱感、皮膚の痒みなど、複数の症状が現れる。
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解答
3
解説
アナフィラキシーショックはIgE抗体などが関与する即時型の重篤なアレルギー反応です。以前に当該医薬品等への曝露歴(アレルギー歴)がある場合は再感作により急速に進行して生命危機に直面することがあり、早期の病態把握と救急搬送が不可欠です。
解き方
- ショックが即時型アレルギー反応であることを確認し、遅延型とする記述aを誤りと判定します。
- 感作の機序から、過去のアレルギー経験者ほど再発・重症化リスクが高いことを確認し、記述bを誤りと判定します。
- ショックの初期症状として皮膚・循環器・呼吸器等の複数症状が現れる点を確認し、記述cを正しいと判定します。
- 「a: 誤, b: 誤, c: 正」の組み合わせである選択肢3を選出します。
- 選択肢 1不正解
- 記述aが誤り、記述cが正しいため不適当です。
- 選択肢 2不正解
- 記述aおよびbが誤りで、記述cが正しいため不適当です。
- 選択肢 3正解
- 記述aが誤り、記述bが誤り、記述cが正しいため、正しい組み合わせです。
- 選択肢 4不正解
- 記述bはリスクが低いとしているため誤りであり、不適当です。
- 選択肢 5不正解
- 記述aは遅延型としているため誤りであり、不適当です。
答えの内訳
- a:誤
- ショック(アナフィラキシー)は、医薬品投与後短時間で発症する「即時型」アレルギー反応です。
- b:誤
- 以前にその医薬品でアレルギー症状を起こしたことがある人はすでに感作されているため、ショックを起こす危険性が極めて「高い」です。
- c:正
- ショックの初期には、皮膚掻痒感、紅潮・熱感、蕁麻疹、冷汗、血圧低下、呼吸困難など複数の全身症状が現れます。
覚えるポイント
- ショック(アナフィラキシー)は「即時型」アレルギー反応。
- 過去にアレルギー歴がある人ほどショックの発症リスクが高い。
間違えやすいところ
- 即時型と遅延型(接触皮膚炎など)を混同しないようにする。
- 過去に軽いアレルギー症状だったからといって、ショックの可能性が低くなると誤解しないこと。
出題の前提:試験問題作成に関する手引き(人体の働きと医薬品 - 医薬品の副作用)
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.26 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
偽アルドステロン症の病態と症状
人体の働きと医薬品 · 副作用 / 偽アルドステロン症 / 電解質異常
医薬品の副作用として生じる偽アルドステロン症に関する文章について、空欄( a )~( c )に当てはまる字句の正しい組み合わせを1つ選びなさい。 「偽アルドステロン症は、体内に( a )と水が貯留し、体から( b )が失われることによって生じる病態である。アルドステロン分泌が増加していないにもかかわらずこのような状態となることから、偽アルドステロン症と呼ばれている。主な症状に、手足の脱力、( c )、筋肉痛、こむら返り、倦怠感、手足のしびれ、頭痛、むくみ(浮腫)、喉の渇き、吐きけ・嘔吐等があり、病態が進行すると、筋力低下、起立不能、歩行困難、痙攣等を生じる。」
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解答
4
解説
偽アルドステロン症は、副腎皮質からのアルドステロン過剰分泌がないにもかかわらず、甘草(グリチルリチン酸)などの作用によってナトリウムと水が貯留し、カリウムが排出されて低カリウム血症と高血圧を生じる副作用です。
解き方
- 体内に貯留する電解質がナトリウムと水であり、体外に喪失する電解質がカリウムであることを確認します。
- 水分貯留に伴う循環血流増加によって血圧が上昇することを整理し、適切な組み合わせを選択します。
- 選択肢 1不正解
- 貯留するのはナトリウムで排泄されるのがカリウムであり、血圧は低下ではなく上昇するため誤りです。
- 選択肢 2不正解
- 体内に貯留する電解質はナトリウム、失われる電解質はカリウムであるため、aとbが逆となっており誤りです。
- 選択肢 3不正解
- aとbの電解質は合っていますが、体内に水とナトリウムが溜まることで血圧は上昇するため誤りです。
- 選択肢 4正解
- aがナトリウム、bがカリウム、cが血圧上昇であり、病態および症状の記述として正解です。
答えの内訳
- a:ナトリウム
- 偽アルドステロン症では、腎臓の遠位尿細管においてナトリウムと水の再吸収が亢進して体内に貯留します。
- b:カリウム
- ナトリウムの再吸収促進と引き換えにカリウムの排泄が増加し、体内からカリウムが喪失して低カリウム血症を呈します。
- c:血圧上昇
- 体内にナトリウムと水が過剰に保持されて循環血液量が増えるため、症状として血圧上昇がみられます。
覚えるポイント
- 偽アルドステロン症:ナトリウム・水貯留、カリウム排泄、血圧上昇、浮腫、筋力低下
間違えやすいところ
- ナトリウムとカリウムの出入りを逆に混同しやすいので、塩分(ナトリウム)が溜まってむくみ血圧が上がると覚えます。
出題の前提:手引き「人体の働きと医薬品」副作用(偽アルドステロン症)に関する記述に基づく。
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.26 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
消化器系に現れる副作用(消化性潰瘍・イレウス様症状)
人体の働きと医薬品 · 消化器系の副作用 / 消化性潰瘍 / イレウス様症状
消化器系に現れる医薬品の副作用に関する記述a~dの正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。 a 消化性潰瘍は、胃のもたれ、食欲低下、胸やけ、吐きけ、胃痛、空腹時にみぞおちが痛くなる、消化管出血に伴って糞便が黒くなるなどの症状が現れる。 b 消化性潰瘍は、自覚症状が乏しい場合もあり、貧血症状(動悸や息切れ等)の検査時や突然の吐血・下血によって発見されることもある。 c イレウス様症状は、医薬品の作用によって腸管運動が亢進した状態で、激しい腹痛、嘔吐、軟便や下痢が現れる。 d イレウス様症状は、小児や高齢者では発症のリスクが低い。
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解答
2
解説
消化性潰瘍は胃粘膜防御機構の破綻などにより組織損傷が生じる疾患で、無自覚に出血が進む場合があります。イレウス様症状(腸閉塞様症状)は抗コリン成分等により腸管運動が著しく麻痺・低下することで起こり、高齢者や小児でハイリスクです。
解き方
- 記述aとbの消化性潰瘍に関する臨床症状および無症状からの発覚事例の正否を確認します(共に正しい)。
- 記述cのイレウス様症状の機序(亢進ではなく低下・麻痺)と記述dの対象者のリスク(小児・高齢者で高い)の誤りを指摘します。
- 選択肢 1不正解
- aは正しい記述であり、cとdは誤った記述であるため不適です。
- 選択肢 2正解
- aが正、bが正、cが誤、dが誤であり、正しい組み合わせです。
- 選択肢 3不正解
- bは正しい記述であり、cとdは誤った記述であるため不適です。
- 選択肢 4不正解
- cは腸管運動低下によるものであり「亢進」としている点が誤りです。
- 選択肢 5不正解
- aおよびbはいずれも正しい記述であるため不適です。
答えの内訳
- a:正
- 消化性潰瘍の自覚症状や黒色便(タール便)などの消化管出血に伴う症状に関する記述として正しいです。
- b:正
- 消化性潰瘍は自覚症状が乏しい場合もあり、貧血検査や突然の吐血・下血で初めて判明することがあるため正しいです。
- c:誤
- イレウス様症状は、腸管運動が低下・麻痺して内容物が滞留する病態であり、激しい腹痛や嘔吐、著しい便秘・腹部膨満感が現れます。
- d:誤
- イレウス様症状は、一般に小児や高齢者において発症リスクが高いため誤りです。
覚えるポイント
- イレウス様症状は腸管運動の「麻痺・低下」、症状は著しい便秘や腹部膨満、高齢者や小児でリスクが高い。
間違えやすいところ
- イレウス様症状における症状を下痢と混同しないこと(通過障害のため激しい便秘や腹部膨満、嘔吐をきたす)。
出題の前提:手引き「人体の働きと医薬品」消化器系に現れる副作用に関する記述に基づく。
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.27 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
呼吸器系に現れる副作用(間質性肺炎・喘息)
人体の働きと医薬品 · 呼吸器系の副作用 / 間質性肺炎 / アスピリン喘息
呼吸器系に現れる医薬品の副作用に関する記述a~dの正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。 a 間質性肺炎は、気管支が炎症を生じたものである。 b 間質性肺炎は、息切れ・息苦しさ等の呼吸困難、空咳(痰の出ない咳)、発熱等の症状を呈する。 c 喘息は、内服薬で誘発され、坐薬や外用薬で誘発されることはない。 d 喘息は、一般的に原因となる医薬品の使用から1~2週間程度で起きることが多い。
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解答
4
解説
間質性肺炎は肺胞壁(間質)の炎症で空咳や息切れを生じ、一般的に1〜2週間程度で発現します。一方、解熱鎮痛成分等による喘息発作は投与経路(外用剤を含む)を問わず、使用後短時間(多くは1時間以内)に急激に起こります。
解き方
- 記述aの間質性肺炎の病変部位(気管支ではなく肺胞壁などの間質)の誤りを確認します。
- 記述bの症状(空咳・発熱・息切れ)が正しいことを確認します。
- 記述c(坐薬や外用薬でも誘発される)および記述d(発症時間は1〜2週間ではなく短時間)の誤りを判定します。
- 選択肢 1不正解
- bは正しく、cとdは誤りであるため不適です。
- 選択肢 2不正解
- aとcは誤りであるため不適です。
- 選択肢 3不正解
- dは誤り(喘息は使用後短時間で起こる)であるため不適です。
- 選択肢 4正解
- aが誤、bが正、cが誤、dが誤であり、正しい組み合わせです。
- 選択肢 5不正解
- aは誤り、bは正しい記述であるため不適です。
答えの内訳
- a:誤
- 間質性肺炎は気管支ではなく、肺胞の壁や周囲の支持組織である間質に炎症が生じる病態です。
- b:正
- 間質性肺炎では、肺のガス交換が障害され、息切れ・呼吸困難、空咳(乾性咳嗽)、発熱が典型的な初期症状となります。
- c:誤
- 医薬品による喘息発作は、内服薬だけでなく坐薬や外用薬(湿布等の貼付剤)の全身吸収によっても誘発されます。
- d:誤
- 医薬品誘発性喘息(アスピリン喘息等)は、通常、原因医薬品を使用してから短時間(1時間以内など)で急激に発症します。
覚えるポイント
- 間質性肺炎は「間質の炎症」「空咳」「使用後1〜2週間」。喘息は「坐薬・外用薬でも発症」「使用後短時間」。
間違えやすいところ
- 間質性肺炎の発症時期(1〜2週間程度)と、医薬品誘発性喘息の発症時期(短時間・1時間以内)の混同に注意しましょう。
出題の前提:手引き「人体の働きと医薬品」呼吸器系に現れる副作用に関する記述に基づく。
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.27 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
精神神経系に現れる副作用(眠気・無菌性髄膜炎)
人体の働きと医薬品 · 精神神経系の副作用 / 無菌性髄膜炎 / 眠気
精神神経系に現れる医薬品の副作用に関する記述a~dの正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。 a 眠気を催すことが知られている医薬品を使用した後は、乗物や危険な機械類の運転操作に従事しないよう十分注意することが必要である。 b 医薬品の副作用による精神神経症状は、医薬品の大量服用や長期連用、乳幼児への適用外の使用等の不適正な使用がなされた場合に限られる。 c 無菌性髄膜炎は、全身性エリテマトーデス、混合性結合組織病、関節リウマチ等の基礎疾患がある人で発症リスクが高い。 d 無菌性髄膜炎は、多くの場合、発症は緩やかで、頭痛やめまい、浮動感、不安定感の症状が現れる。
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解答
5
解説
医薬品の副作用は適正な使用量であっても個人の体質や既往歴により発症することがあります。無菌性髄膜炎は解熱鎮痛薬等で誘発され、自己免疫疾患を持つ患者でリスクが高く、急性の激しい頭痛や項部硬直等を特徴とします。
解き方
- 記述aの運転操作制限に関する安全対策の記述が適切であることを確認します。
- 記述bの「不適正な使用がなされた場合に限られる」という限定表現の誤りを見抜きます。
- 記述cの基礎疾患(膠原病等)とリスクの関係が正しいことを確認します。
- 記述dの発症様式(緩やかではなく急性、項部硬直を伴う激しい頭痛等)の誤りを判定します。
- 選択肢 1不正解
- aは正しい記述であり、dは誤った記述であるため不適です。
- 選択肢 2不正解
- bは誤りであり、cは正しい記述であるため不適です。
- 選択肢 3不正解
- dが無菌性髄膜炎の特徴(急性発症・激しい頭痛など)と異なり誤りであるため不適です。
- 選択肢 4不正解
- aが誤り、bが正しいとされている点が逆であるため不適です。
- 選択肢 5正解
- aが正、bが誤、cが正、dが誤であり、正しい組み合わせです。
答えの内訳
- a:正
- 抗ヒスタミン成分等の眠気を催す成分を含む医薬品を使用した後は、重大な事故を防ぐため乗物や危険な機械類の運転操作を避ける必要があります。
- b:誤
- 精神神経症状は不適正使用時だけでなく、通常の用法・用量に従って正しく使用されている場合でも生じることがあります。
- c:正
- 無菌性髄膜炎は、全身性エリテマトーデス(SLE)や混合性結合組織病、関節リウマチなどの自己免疫系基礎疾患を持つ人で発症リスクが高いとされています。
- d:誤
- 無菌性髄膜炎は多くの場合、発症は急性で、首筋のつっぱりを伴った激しい頭痛、発熱、吐きけ・嘔吐等の症状が現れます。
覚えるポイント
- 無菌性髄膜炎:急性発症、首筋のつっぱり(項部硬直)を伴う激しい頭痛、SLEや関節リウマチ等の膠原病で好発。
間違えやすいところ
- 副作用は乱用や過量投与時だけでなく、通常の用量・適正使用であっても生じる点に注意が必要です。
出題の前提:手引き「人体の働きと医薬品」精神神経系に現れる副作用に関する記述に基づく。
出典:長野県『2020年度 長野県 前半』
試験問題 午前(PDF:801KB) p.28 ↗(www.pref.nagano.lg.jp)
2020年度 長野県 前半
参照した公式資料
長野県が公開した2020年度 長野県 前半の問題・解答資料です。
- 試験問題 午前(PDF:801KB) ↗ — www.pref.nagano.lg.jp(PDF・32ページ)
- 正答一覧(PDF:64KB) ↗ — www.pref.nagano.lg.jp(PDF・1ページ)

