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2019年度 福岡県 前半の概要
医薬品の本質と特性
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 医薬品の定義と目的 / 殺虫剤等のリスク / 市販後安全対策 / 人体の作用の未知性
医薬品に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。 ア すべての医薬品は、人の疾病の予防のためではなく、治療に使用されるものである。 イ 人体に対して使用されない医薬品である殺虫剤でも、誤って人体がそれに曝されれば健康を害するおそれがある。 ウ 医薬品は、市販後にも、医学・薬学等の新たな知見、使用成績等に基づき、その有効性、安全性等の確認が行われる仕組みになっている。 エ 医薬品が人体に及ぼす作用は複雑、かつ、多岐に渡るため、そのすべてが解明されているわけではない。
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解答
3
解説
医薬品は人の疾病の診断・治療・予防を目的とするものであり、人体に直接使用しない防疫用薬剤等も含め、常にリスクとベネフィットの両面を考慮して安全かつ適正に扱われる必要があります。
解き方
- 記述アについて、医薬品には予防や診断を目的とするものも含まれるため誤りと判断します。
- 記述イ・ウ・エについて、環境用薬の曝露リスク、市販後調査の仕組み、未解明の生体反応という各事実が手引きの記載と合致し正しいと判断します。
- アが誤、イが正、ウが正、エが正の組み合わせとなっている選択肢3を選択します。
- 選択肢 1不正解
- 記述アが誤りであるため、すべて正とする本選択肢は誤りです。
- 選択肢 2不正解
- 記述アが誤りで記述イ・エが正であるため、本選択肢の判定は誤りです。
- 選択肢 3正解
- アが誤、イが正、ウが正、エが正であり、正しい組み合わせです。
- 選択肢 4不正解
- 記述ウ・エはともに正しい記述であるため、誤りとする本選択肢は不適切です。
- 選択肢 5不正解
- 記述イ・ウはともに正しい記述であるため、誤りとする本選択肢は不適切です。
答えの内訳
- ア:誤
- 医薬品は疾病の治療だけでなく、予防(ワクチン等)や診断(検査用薬等)にも用いられます。
- イ:正
- 人体に直接使用されない殺虫剤や消毒薬等であっても、吸入や接触等で人体が曝露されれば健康を害するリスクがあります。
- ウ:正
- 市販後調査や副作用報告制度等を通じ、最新の医学的知見や使用成績に基づいて有効性・安全性が再確認される仕組みが整えられています。
- エ:正
- 医薬品が生体に及ぼす影響は多岐にわたり極めて複雑であるため、解明されていない作用機序や反応も存在します。
覚えるポイント
- 医薬品は「予防」「治療」「診断」に用いられ、市販後も継続して有効性・安全性が評価される。
間違えやすいところ
- 医薬品の目的を「治療のみ」に限定して解釈してしまう誤りに注意する。
出題の前提:令和元年度福岡県登録販売者試験(午前の部)問1、試験問題および公式正答に基づく。
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.3 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
医薬品のリスク評価と用量・反応関係
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 用量-反応関係 / 無作用量 / 最小致死量と中毒量 / 慢性毒性
医薬品のリスク評価に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。 ア 医薬品の効果とリスクは、薬物曝露時間と曝露量との和で表現される用量-反応関係に基づいて評価される。 イ 「無作用量」とは、薬物の効果が発現し、有害反応が発現しない最大の投与量のことである。 ウ 医薬品は少量の投与でも、長期投与されれば慢性的な毒性が発現する場合がある。 エ 医薬品の投与量が治療量上限を超えると、効果よりも有害反応が強く発現する「最小致死量」となり、「中毒量」を経て、「致死量」に至る。
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解答
4
解説
医薬品の毒性や効果は「曝露時間×曝露量(積)」に基づいて用量-反応関係が評価され、投与量が増加するにつれて無作用量から有効量、中毒量、最小致死量、致死量へと段階的に移行します。
解き方
- 記述アについて、曝露時間と曝露量の「和」ではなく「積」であるため誤りと判断します。
- 記述イについて、無作用量は薬効も有害反応も発現しない量であるため誤りと判断します。
- 記述ウについて、少量の長期投与による慢性毒性の発現は正しいと判断します。
- 記述エについて、有害反応の進行順序は治療量から「中毒量」を経て「最小致死量」となるため誤りと判断します。
- ア:誤、イ:誤、ウ:正、エ:誤の組み合わせである選択肢4を選択します。
- 選択肢 1不正解
- 記述ア・イ・エがいずれも誤りであるため、すべて正とする本選択肢は誤りです。
- 選択肢 2不正解
- 記述ア・イが誤りで記述ウが正であるため、本選択肢は不適切です。
- 選択肢 3不正解
- 記述アは「和」ではなく「積」のため誤りであり、本選択肢は不適切です。
- 選択肢 4正解
- アが誤、イが誤、ウが正、エが誤となっており、正しい組み合わせです。
- 選択肢 5不正解
- 記述エは順序が逆で誤り、記述ウは正であるため、本選択肢は不適切です。
答えの内訳
- ア:誤
- 医薬品の効果とリスクは、薬物曝露時間と曝露量との「積(掛け算)」で表現される用量-反応関係に基づいて評価されます。
- イ:誤
- 無作用量は、薬効も毒性も現れない最大の投与量を指し、効果が発現する量ではありません。
- ウ:正
- 1回あたりの投与量が少量であっても、長期連用によって体内に蓄積され慢性毒性が発現することがあります。
- エ:誤
- 投与量が治療量上限を超えると、まず「中毒量」となり、次いで「最小致死量」、さらに「致死量」へと至るため、順序が逆です。
覚えるポイント
- 用量-反応関係は曝露時間と曝露量の「積」で評価される。
- 用量の推移は「治療量」→「中毒量」→「最小致死量」→「致死量」。
間違えやすいところ
- 曝露時間と曝露量の関係を「和」と混同しないようにする。
出題の前提:令和元年度福岡県登録販売者試験(午前の部)問2、試験問題および公式正答に基づく。
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.4 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
医薬品の副作用の基本的理解
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 主作用と副作用 / 自覚症状を伴わない副作用 / アレルギーと薬理作用 / 副作用発生時の対応
医薬品の副作用に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを下から一つ選びなさい。 ア 医薬品は通常、複数の薬理作用を併せ持つため、医薬品を使用した場合には、期待される有益な反応(主作用)以外の反応が現れることがある。 イ すべての副作用は、直ちに明確な自覚症状として現れる。 ウ 医薬品の副作用は、薬理作用によるものとアレルギー(過敏反応)によるものに大別することができる。 エ 一般用医薬品では、重大な副作用の兆候が現れたときでも、使用中断による不利益を回避するため、使用を継続することが必要である。
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解答
2
解説
副作用には薬理作用に起因するものと免疫学的機序によるアレルギーがあり、自覚症状が乏しいものもあるため、重篤な兆候を見逃さず直ちに使用を中止することが基本原則です。
解き方
- 記述アについて、主作用以外の作用が現れ得るのは事実であり正しいと判断します。
- 記述イについて、自覚症状が現れにくい副作用もあるため誤りと判断します。
- 記述ウについて、薬理作用によるものとアレルギーに大別されるため正しいと判断します。
- 記述エについて、重大な副作用の兆候があるときは使用を継続せず直ちに中止すべきであるため誤りと判断します。
- 正しい記述はアとウであるため、選択肢2を選択します。
- 選択肢 1不正解
- 記述イが「すべての副作用は直ちに明確な自覚症状として現れる」としており誤りです。
- 選択肢 2正解
- アとウがともに正しい記述であり、適切な組み合わせです。
- 選択肢 3不正解
- 記述イおよびエがともに誤った記述です。
- 選択肢 4不正解
- 記述エが重大な副作用時に「使用を継続することが必要」としており誤りです。
答えの内訳
- ア:正
- 医薬品は複数の薬理作用を持つことが一般的であり、目的とする主作用以外の好ましくない反応が副作用として現れることがあります。
- イ:誤
- 血液検査値や肝機能検査値の異常のように、直ちには明確な自覚症状を伴わずに潜行して進行する副作用も存在します。
- ウ:正
- 医薬品の副作用は、有効成分そのものの薬理作用に基づくものと、免疫応答が関与するアレルギー反応に大別されます。
- エ:誤
- 重大な副作用の兆候が現れた場合は、速やかに医薬品の使用を中止し、医師や薬剤師等の専門家に相談・受診する必要があります。
覚えるポイント
- 副作用には自覚症状が乏しい検査値異常などもある。
- 重大な副作用の兆候が現れた場合は直ちに使用を中断する。
間違えやすいところ
- 副作用の兆候があるにもかかわらず「効果を得るために服用を継続する」と判断してしまう誤解。
出題の前提:令和元年度福岡県登録販売者試験(午前の部)問3、試験問題および公式正答に基づく。
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.4 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
健康食品とセルフメディケーション
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 特定保健用食品と栄養機能食品 / 科学的データの質 / 健康食品による健康被害 / セルフメディケーション
健康食品に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。 ア 食品は、身体の構造や機能に影響する効果を表示することはできないが、特定保健用食品については特定の保健機能の表示、栄養機能食品については各種ビタミン、ミネラルに対して栄養機能の表示をすることができる。 イ 健康食品の安全性や効果を担保する科学的データの質は、医薬品と同等である。 ウ 健康補助食品の誤った使用法により健康被害を生じた例も報告されている。 エ 近年、セルフメディケーションへの関心が高まるとともに、健康補助食品などが健康推進・増進を目的として広く国民に使用されるようになった。
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解答
2
解説
健康食品は医薬品とは異なり、効果や安全性を担保する科学的データの水準は医薬品と同等ではなく、適切な利用方法を守らないと健康被害を生じる可能性があります。
解き方
- 記述アについて、保健機能食品に関する表示の例外規定として正しいと判断します。
- 記述イについて、健康食品の科学的データの質は医薬品と同等ではないため誤りと判断します。
- 記述ウについて、健康被害の報告例があるため正しいと判断します。
- 記述エについて、国民の間で健康補助食品が広く普及している社会背景として正しいと判断します。
- ア:正、イ:誤、ウ:正、エ:正となる選択肢2を選択します。
- 選択肢 1不正解
- 記述イを正としているため誤りです。健康食品のデータは医薬品と同等ではありません。
- 選択肢 2正解
- アが正、イが誤、ウが正、エが正であり、正しい組み合わせです。
- 選択肢 3不正解
- 記述エを誤りとしているため不適切です。
- 選択肢 4不正解
- 記述アを誤り、記述イを正としているため不適切です。
- 選択肢 5不正解
- ア・ウ・エが正であるため、すべて誤りとする本選択肢は不適切です。
答えの内訳
- ア:正
- 食品は原則として効果を表示できませんが、保健機能食品制度に基づき特定保健用食品や栄養機能食品等では一定の機能性表示が認められています。
- イ:誤
- 健康食品の安全性や有効性に関する科学的データの質・水準は、厳格な臨床試験等を経る医薬品と同等ではありません。
- ウ:正
- 健康補助食品の過剰摂取や医薬品との相互作用、不適切な利用などにより、健康被害が生じた事例が実際に報告されています。
- エ:正
- 健康意識の高まりやセルフメディケーションの普及に伴い、健康維持・増進を目的とした各種健康食品の利用が広がっています。
覚えるポイント
- 健康食品の科学的根拠(エビデンス)の質は医薬品と同等ではない。
間違えやすいところ
- 特定保健用食品などの機能性表示食品群と医薬品を同列の有効性担保とみなしてしまうこと。
出題の前提:令和元年度福岡県登録販売者試験(午前の部)問4、試験問題および公式正答に基づく。
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.5 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
乳児・小児の解剖生理と医薬品使用
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 小児の腸管吸収 / 肝・腎機能の未発達 / 血液脳関門の未発達 / 乳児の受診勧奨
乳児及び小児への医薬品の使用に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。 ア 小児は、大人と比べて身体の大きさに対して腸が短く、服用した医薬品の吸収率が相対的に低い。 イ 小児は、肝臓や腎臓の機能が未発達であるため、医薬品の成分の代謝・排泄に時間がかかる。 ウ 小児は、血液脳関門が未発達であるため、吸収されて循環血液中に移行した医薬品の成分が脳に達しにくい。 エ 乳児は、医薬品の影響を受けやすく、また、状態が急変しやすいため、基本的には医師の診療を受けることが優先され、一般用医薬品による対処は最小限にとどめることが望ましい。
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解答
4
解説
小児は成人に比べて消化管の相対的長さによる吸収率の上昇、肝・腎機能の未発達による代謝・排泄遅延、血液脳関門の未熟性による中枢移行性の高さといった特徴を持ちます。
解き方
- 記述アについて、小児の腸は身体に対して「長く」、吸収率は「高い」ため誤りと判断します。
- 記述イについて、肝臓や腎臓の機能未発達により代謝排泄に時間がかかるため正しいと判断します。
- 記述ウについて、血液脳関門が未発達なため「脳に達しやすい」ので誤りと判断します。
- 記述エについて、乳児は医師の診療を優先すべきであるため正しいと判断します。
- ア:誤、イ:正、ウ:誤、エ:正の組み合わせである選択肢4を選択します。
- 選択肢 1不正解
- 記述アおよびウが誤りであるため不適切です。
- 選択肢 2不正解
- 記述アが誤りでエが正であるため不適切です。
- 選択肢 3不正解
- 記述アが誤りでイが正であるため不適切です。
- 選択肢 4正解
- アが誤、イが正、ウが誤、エが正となっており、正しい組み合わせです。
- 選択肢 5不正解
- 記述ウが誤りでイ・エが正であるため不適切です。
答えの内訳
- ア:誤
- 小児は大人と比べて身体の大きさに対して腸が「長く」、服用した医薬品の吸収率が相対的に「高い」です。
- イ:正
- 小児は肝臓や腎臓の代謝・排泄機能が未熟であるため、薬物が生体内に長く留まり作用が持続・増強しやすい傾向があります。
- ウ:誤
- 血液脳関門が未発達であるため、成分が脳に「達しやすい(移行しやすい)」状態にあり、中枢神経系への副作用を生じやすいです。
- エ:正
- 乳児は生体機能が未発達で容態が急変しやすいため、医師の診療を受けることが最優先され、一般用医薬品による対処は最小限とします。
覚えるポイント
- 小児は身体に対して腸が「長く」、吸収率が「高い」。
- 血液脳関門が未発達なため成分が脳に「達しやすい」。
間違えやすいところ
- 小児の腸を大人より「短い」と誤解したり、血液脳関門の未発達により「通りにくい」と逆に捉えたりすること。
出題の前提:令和元年度福岡県登録販売者試験(午前の部)問5、試験問題および公式正答に基づく。
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.6 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
医薬品の相互作用の定義と留意点
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 医療機関受診時の対応 / 複数疾病と併用注意 / 単一成分・最小成分の選択 / 相互作用の定義
医薬品の相互作用に関する以下の記述のうち、誤っているものを一つ選びなさい。
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解答
4
解説
医薬品の相互作用とは、併用によって作用が増強される場合のみならず、作用が減弱される場合や新たな有害反応が誘発される場合も含めた生体内外での好ましくない影響全般を指します。
解き方
- 選択肢1〜3の記述を確認し、医療機関の治療優先、併用による重複リスク、症状に合わせた成分選択の適切性がいずれも正しいことを確認します。
- 選択肢4について、相互作用には「作用の減弱」も含まれるため、「相互作用とはいわない」とする記述を誤りと判断します。
- 誤っているものを1つ選ぶ設問であるため、選択肢4を選択します。
- 選択肢 1不正解
- 正しい記述です。医療機関での治療内容との干渉を防ぐため医師等への確認が求められます。
- 選択肢 2不正解
- 正しい記述です。疾患ごとの処方が重複や相互作用を招くリスクが高くなります。
- 選択肢 3不正解
- 正しい記述です。リスク最小化のため症状に合致した最小限の成分製剤を選ぶことが推奨されます。
- 選択肢 4正解
- 本問の正解です。作用が増強する場合だけでなく減弱する場合も相互作用に含まれます。
答えの内訳
- 1:正
- 医療機関受診中の患者は治療の整合性を保つため医療機関の治療が優先され、併用の可否は医師等へ確認する必要があります。
- 2:正
- 複数の疾患でそれぞれ薬が処方・使用されている場合、重複投薬や望ましくない相互作用を起こしやすくなります。
- 3:正
- 不要な成分の摂取を避けるため、改善したい特定の症状に絞った単一成分や必要最小限の成分を含む製剤を選択することが適切です。
- 4:誤
- 医薬品の相互作用には、作用が増強される場合だけでなく、効果が減弱したり予想外の副作用が現れたりする場合も含まれます。
覚えるポイント
- 相互作用には「作用の増強」だけでなく「作用の減弱」も含まれる。
間違えやすいところ
- 相互作用を「作用が強まること」だけに限定して解釈してしまう誤解。
出題の前提:令和元年度福岡県登録販売者試験(午前の部)問6、試験問題および公式正答に基づく。
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.6 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
妊婦への医薬品使用と配慮
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 血液-胎盤関門 / ビタミンAの催奇形性 / 妊婦の「相談すること」 / プライバシーへの配慮
妊婦及び妊娠していると思われる女性に関する以下の記述のうち、誤っているものを一つ選びなさい。
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解答
2
解説
妊婦に対する医薬品の使用は胎児への催奇形性や影響を慎重に考慮する必要があり、特に脂溶性ビタミンであるビタミンAの過剰摂取は先天異常のリスクを高めることが知られています。
解き方
- 選択肢1について、血液-胎盤関門の構造説明として正しいと判断します。
- 選択肢2について、先天異常の危険性があるのはビタミンCではなく「ビタミンA」であるため誤りと判断します。
- 選択肢3・4について、安全性の評価難度に伴う相談義務付けやプライバシー配慮の記述が正しいことを確認します。
- 誤っている記述を特定するため、選択肢2を選択します。
- 選択肢 1不正解
- 正しい記述です。胎盤組織を介して選択的に物質交換が行われます。
- 選択肢 2正解
- 本問の正解です。催奇形性の注意喚起がなされているのは「ビタミンA」です。
- 選択肢 3不正解
- 正しい記述です。臨床データの不足から妊婦の使用は「相談すること」に分類されることが多いです。
- 選択肢 4不正解
- 正しい記述です。周囲に配慮したプライバシー確保の接客が不可欠です。
答えの内訳
- 1:正
- 母体と胎児の血液循環は直接混ざり合わず、物質交換を行う関門構造(血液-胎盤関門)が存在します。
- 2:誤
- 妊娠前後に過剰摂取すると胎児に先天異常を起こす危険性が高まるのは「ビタミンA」であり、ビタミンCではありません。
- 3:正
- 妊婦を対象とした臨床試験は倫理的制約等から困難であるため、多くの一般用医薬品で使用上の注意に「相談すること」と記載されています。
- 4:正
- 妊娠に関する情報は極めてデリケートな個人情報であるため、プライバシーに十分配慮した相談対応が求められます。
覚えるポイント
- 妊娠前後の過剰摂取で胎児に先天異常の恐れがあるのは「ビタミンA」。
間違えやすいところ
- 水溶性のビタミンCと催奇形性リスクのある脂溶性のビタミンAを取り違えること。
出題の前提:令和元年度福岡県登録販売者試験(午前の部)問7、試験問題および公式正答に基づく。
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.7 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
高齢者の医薬品使用の特徴と注意点
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 高齢者の定義年齢(65歳以上) / 腎機能低下と副作用リスク / 嚥下障害と口渇 / リスク判断の個人差
高齢者の医薬品の使用に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。 ア 医薬品の使用上の注意においては、おおよその目安として65歳以上を「高齢者」としている。 イ 一般に高齢者は生理機能が衰えつつあり、特に、腎臓の機能が低下していると医薬品の作用は弱くなるため、若年時と比べて副作用が生じるリスクは低くなる。 ウ 高齢者は、嚥下障害を抱えていることがあり、そのうえ医薬品の副作用で口渇を生じている場合は、誤嚥を誘発しやすくなるので注意が必要である。 エ 高齢者に副作用が生じるリスクは年齢のみから判断できる。
解答・解説を表示
解答
2
解説
高齢者は生理機能の低下により薬物の排泄・代謝が遅延して副作用リスクが高まる傾向にあり、嚥下困難や服薬時の誤嚥リスクにも配慮しつつ、個々の心身状態に合わせた対応が必要です。
解き方
- 記述アについて、高齢者の目安が65歳以上とされているため正しいと判断します。
- 記述イについて、腎機能低下は排泄遅延を招き副作用リスクを「高める」ため誤りと判断します。
- 記述ウについて、口渇による誤嚥の誘発リスクに関する指摘は正しいため正しいと判断します。
- 記述エについて、生理機能の低下には個人差が大きく年齢のみでは判断できないため誤りと判断します。
- ア:正、イ:誤、ウ:正、エ:誤の組み合わせである選択肢2を選択します。
- 選択肢 1不正解
- 記述イ・エを正としているため誤りです。
- 選択肢 2正解
- アが正、イが誤、ウが正、エが誤であり、正しい組み合わせです。
- 選択肢 3不正解
- 記述ウを誤りとしているため不適切です。
- 選択肢 4不正解
- 記述アを誤り、記述イを正としているため不適切です。
- 選択肢 5不正解
- 記述アを誤り、記述エを正としているため不適切です。
答えの内訳
- ア:正
- 医薬品の使用上の注意等において、「高齢者」はおおよその目安として「65歳以上」とされています。
- イ:誤
- 腎機能が低下すると有効成分の排泄が遅れ、血中濃度が高く維持されるため作用が強く現れやすく、副作用リスクが高くなります。
- ウ:正
- 嚥下機能の低下に加え、抗コリン作用等による口渇が生じると喉の潤滑が失われ、誤嚥を招きやすくなります。
- エ:誤
- 高齢者における生理機能の衰えの程度には大きな個人差があるため、実年齢のみから一律にリスクを判断することはできません。
覚えるポイント
- 高齢者は原則「65歳以上」を目安とする。
- 腎機能や肝機能の低下により医薬品の作用・副作用が増強しやすい。
間違えやすいところ
- 腎機能が低下すると薬が効かなくなると逆方向に誤解してしまうこと。
出題の前提:令和元年度福岡県登録販売者試験(午前の部)問8、試験問題および公式正答に基づく。
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.7 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
プラセボ効果の機序と特徴
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · プラセボ効果 / 暗示効果 / 自然緩解
プラセボ効果に関する以下の記述(ア~エ)の正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。 ア 医薬品を使用したとき、薬理作用を生じさせる効果をプラセボ効果という。 イ プラセボ効果によってもたらされる反応や変化は、望ましいもののみである。 ウ プラセボ効果は、主観的な変化だけでなく、客観的に測定可能な変化として現れることもあるが不確実である。 エ プラセボ効果は、医薬品を使用したこと自体による楽観的な結果への期待(暗示効果)や、条件付けによる生体反応、時間経過による自然発生的な変化(自然緩解など)等が関与して生じると考えられている。
解答・解説を表示
解答
5
解説
プラセボ効果とは、医薬品に含まれる有効成分の薬理作用によるものではなく、使用したことによる心理的な暗示効果や自然経過などが複雑に関与して現れる反応を指します。望ましい改善効果だけでなく、副作用のような好ましくない症状として現れることもあり、その効果や現れ方は極めて不確実です。
解き方
- 記述アを検討:プラセボ効果は薬理作用によらない効果であるため「誤り」と判断する。
- 記述イを検討:望ましい反応だけでなく不都合な症状も生じるため「誤り」と判断する。
- 記述ウ・エを検討:客観的な変化として現れる場合があること、暗示や自然緩解が関与していることは正しい記述である。
- ア:誤、イ:誤、ウ:正、エ:正に対応する選択肢5を選択する。
- 選択肢 1不正解
- アとイが誤り、ウが正しい記述であるため、本組み合わせは誤りです。
- 選択肢 2不正解
- アが正とされているため、本組み合わせは誤りです。
- 選択肢 3不正解
- アが正、ウとエが誤とされているため、本組み合わせは誤りです。
- 選択肢 4不正解
- イが正、エが誤とされているため、本組み合わせは誤りです。
- 選択肢 5正解
- アが誤、イが誤、ウが正、エが正となっており、正しい組み合わせです。
覚えるポイント
- プラセボ効果は薬理作用ではなく暗示効果や自然緩解などによるもの
- 望ましい反応だけでなく不都合な有害反応が現れることもある
間違えやすいところ
- プラセボ効果は主観的な気分の変化だけでなく客観的な測定値の変化として現れることもある点を見落としやすい
- プラセボ効果によって良い変化のみが起きると誤認しやすい
出題の前提:手引き「第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識」のプラセボ効果に関する記載に基づく。
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.8 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp) / 令和元年度登録販売者試験正答(午前の部および午後の部) [PDFファイル/17KB] p.1 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
医薬品によるアレルギー(過敏反応)
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · アレルギー / 添加物 / 免疫 / 原材料由来のアレルギー
医薬品によるアレルギーに関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを下から一つ選びなさい。 ア アレルギーは、医薬品の薬理作用とは関係なく起こり得る。 イ アレルギーは、医薬品の有効成分によってのみ引き起こされる。 ウ 医薬品を使用してアレルギーを起こしたことがある人は、その医薬品に対して免疫ができているため、次回から使用しても問題ない。 エ 医薬品の中には、鶏卵や牛乳を原材料として作られているものがあるため、それらに対するアレルギーがある人は使用を避けなければならない場合がある。
解答・解説を表示
解答
2
解説
医薬品のアレルギーは、身体の免疫システムが関与して生じる過敏反応であり、医薬品の有効成分だけでなく添加物(着色料、保存料、賦形剤など)によっても引き起こされます。また、一度アレルギーを生じた成分に対しては抗体が産生(感作)されているため、再度の使用によりさらに重篤なアレルギー反応を起こす危険があります。
解き方
- 記述アを評価:薬理作用とは無関係に生じるため「正しい」と判定する。
- 記述イを評価:有効成分だけでなく薬効を示さない添加物によっても生じるため「誤り」と判定する。
- 記述ウを評価:免疫(抗体)ができることで次回以降アレルギー発症のリスクが著しく高まるため「誤り」と判定する。
- 記述エを評価:鶏卵や牛乳由来成分に対するアレルギー歴のある人は禁忌となる場合があるため「正しい」と判定する。
- 正しい記述はアとエであり、対応する選択肢2を選択する。
- 選択肢 1不正解
- アは正しいですが、イは添加物でもアレルギーが起こるため誤りです。
- 選択肢 2正解
- アおよびエの双方が正しい記述であるため、これが正解です。
- 選択肢 3不正解
- イもウも誤った記述であるため、選択肢として不適です。
- 選択肢 4不正解
- エは正しいですが、ウは再投与で重篤な反応を生じるおそれがあるため誤りです。
覚えるポイント
- 医薬品のアレルギーは薬理作用や投与量に関係なく微量でも生じる
- 有効成分だけでなく製剤に含まれる添加物もアレルギーの原因となる
間違えやすいところ
- 「免疫ができる」ことを細菌やウイルス感染に対する抵抗力獲得と混同し、アレルギーに対しても安全になると誤解しやすい
- 医薬品のアレルギー原因を有効成分だけに限定してしまう誤認
出題の前提:手引き「第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識」の医薬品の副作用(アレルギー)に関する記載に基づく。
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.8 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp) / 令和元年度登録販売者試験正答(午前の部および午後の部) [PDFファイル/17KB] p.1 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
医薬品の品質と適切な保管管理
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 品質の劣化 / 使用期限 / 変質物質 / 保管環境
医薬品の品質に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。 ア 医薬品は、適切な保管・陳列がなされたとしても、経時変化による品質の劣化は避けられない。 イ 医薬品は、高温や多湿によって品質の劣化を起こしやすいが、光による品質の劣化は起こらない。 ウ 一般用医薬品は、家庭における常備薬として購入されることも多いことから、使用期限から十分な余裕をもって販売されることが重要である。 エ 医薬品は、適切な保管がなされなかった場合、人体に好ましくない作用をもたらす物質を生じることはないが、医薬品の効き目が低下することがある。
解答・解説を表示
解答
3
解説
医薬品は化学物質等で構成されているため、温度、湿度、光(紫外線)等の環境要因や時間経過によって物理的・化学的変化を受けます。品質が劣化すると、期待される薬効が低下するだけでなく、分解生成物によって有害な作用がもたらされるリスクもあります。
解き方
- 記述アを検討:適切な条件下であっても経時的な品質劣化は避けられないため「正」。
- 記述イを検討:高温・多湿だけでなく光(紫外線)によっても分解や変質が起こるため「誤」。
- 記述ウを検討:家庭で長期保管される可能性があるため販売時に期限の余裕が必要であり「正」。
- 記述エを検討:不適切な保管では薬効低下のみならず人体に好ましくない有害物質を生じる恐れがあるため「誤」。
- ア:正、イ:誤、ウ:正、エ:誤に対応する組み合わせ「3」を選択する。
- 選択肢 1不正解
- イとエが誤った記述であるため、すべて正とする本選択肢は誤りです。
- 選択肢 2不正解
- イが誤、ウが正であるため、本組み合わせは誤りです。
- 選択肢 3正解
- アが正、イが誤、ウが正、エが誤となっており、正解の組み合わせです。
- 選択肢 4不正解
- アが正、イが誤、エが誤であるため、本組み合わせは誤りです。
- 選択肢 5不正解
- アとウが正、エが誤であるため、本組み合わせは誤りです。
覚えるポイント
- 医薬品は高温・多湿・直射日光(光)等によって品質が劣化する
- 品質劣化した医薬品は効果減弱だけでなく有害な分解物を生じる危険がある
間違えやすいところ
- 「光では品質劣化しない」という誤った思い込み
- 品質が落ちても効かなくなるだけで毒性はないと考えてしまう誤解
出題の前提:手引き「第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識」の医薬品の品質に関する記載に基づく。
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.9 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp) / 令和元年度登録販売者試験正答(午前の部および午後の部) [PDFファイル/17KB] p.1 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
医薬品の不適正使用と有害事象の防止
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 不適正使用 / 過量服用 / 小児への誤用 / 専門家の対応
医薬品の不適正な使用と有害事象に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。 ア 医薬品の不適正な使用は、概ね、使用する人の誤解や認識不足に起因するものと、医薬品を本来の目的以外の意図で使用するものに大別される。 イ 小児への使用を避けるべき医薬品を「子供だから大人用のものを半分にして飲ませればよい」として服用させるなど、安易に医薬品を使用する場合には、有害事象につながる危険性が高い。 ウ 医薬品の販売に従事する専門家においては、必要以上の大量購入や頻回購入などを試みる不審な購入者等には慎重に対処する必要がある。 エ 医薬品は多く飲めば早く効くため、定められた用量を超える量を服用しても、有害事象につながる危険性はない。
解答・解説を表示
解答
1
解説
医薬品は適正な用法・用量を遵守することで安全性と効果が確保されます。一般用医薬品の乱用や誤った知識に基づく小児への大人用医薬品の分割投与などは、重大な健康被害を引き起こす恐れがあります。多量に服用しても効果が増すわけではなく、副作用のリスクのみが急激に増大します。
解き方
- 記述アを検討:不適正使用の分類(誤解・認識不足と意図的な目的外使用)として「正」。
- 記述イを検討:小児への安易な大人用薬の減量服用は有害事象を招く危険が高いため「正」。
- 記述ウを検討:乱用防止や不適正使用防止のため大量・頻回購入者への慎重な確認・対応が必要であり「正」。
- 記述エを検討:定められた用量を超える服用は薬効の増大ではなく有害事象の危険性を著しく高めるため「誤」。
- ア:正、イ:正、ウ:正、エ:誤の組み合わせである1を選択する。
- 選択肢 1正解
- アが正、イが正、ウが正、エが誤となっており、正しい組み合わせです。
- 選択肢 2不正解
- イが誤、エが正とされているため誤りです。
- 選択肢 3不正解
- アが誤とされているため誤りです。
- 選択肢 4不正解
- アおよびウが誤、エが正とされているため誤りです。
- 選択肢 5不正解
- ア、イ、ウが誤とされているため誤りです。
覚えるポイント
- 大人用の医薬品を適当に減量して小児に与えることは絶対にしてはならない
- 大量購入や頻回購入には乱用等の疑いがあるため専門家による慎重な確認が必要
間違えやすいところ
- 「量を多く飲めばそれだけ早く強く効く」という誤った認識
- 体重比などで単純に半分に割って飲ませれば小児にも安全であるという誤認
出題の前提:手引き「第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識」の医薬品の不適正使用に関する記載に基づく。
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.10 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp) / 令和元年度登録販売者試験正答(午前の部および午後の部) [PDFファイル/17KB] p.1 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
医薬品と食品との相互作用
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 相互作用 / 食品・アルコールの影響
医薬品と食品との相互作用に関する次の記述ア~エの正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。 ア アルコールは、主として腎臓で代謝されるため、酒類(アルコール)をよく摂取する人は、その代謝機能が高まっていることが多い。 イ 制酸成分を主体とする胃腸薬については、酸度の高い食品と一緒に使用すると胃酸に対する中和作用が低下することが考えられるため、炭酸飲料での服用は適当でない。 ウ 内服薬は、食品との相互作用を考慮する必要があるが、外用薬は、食品との相互作用を考慮しなくてもよい。 エ 食品中に医薬品の成分と同じ物質が存在する場合、医薬品とその食品を一緒に服用すると過剰摂取となることがある。
解答・解説を表示
解答
4
解説
医薬品は食品や嗜好品(アルコールやカフェイン等)と併用することで、吸収・代謝・排泄の過程に影響を受け、作用の増強や減弱、副作用の惹起を招く相互作用を生じることがあります。外用薬であっても体内へ吸収されるため食品との相互作用は考慮が必要です。
解き方
- アルコールの主な代謝臓器(肝臓)と記述(腎臓)の相違を確認し、アを誤りと判定する。
- 制酸成分と酸性食品(炭酸飲料等)の相互作用を確認し、イを正しいと判定する。
- 外用薬でも全身循環へ移行し食品と相互作用し得る点を確認し、ウを誤りと判定する。
- 食品中と同種成分(ビタミン等)の併用による過剰摂取リスクを確認し、エを正しいと判定する。
- 選択肢 1不正解
- アが誤り、エが正しいため不適です。アルコールは肝臓で代謝され、同種成分の重複摂取リスクは存在します。
- 選択肢 2不正解
- アおよびウが誤り、イが正しいため不適です。
- 選択肢 3不正解
- アが誤り、イおよびエが正しいため不適です。
- 選択肢 4正解
- アは「主として肝臓で代謝される」ため誤り、イは正しい、ウは外用薬でも考慮が必要なため誤り、エは正しい記述であり適切です。
- 選択肢 5不正解
- イが正しく、ウが誤りであるため不適です。
覚えるポイント
- アルコールは主として肝臓で代謝されるため、肝臓の代謝酵素活性に影響を与えます。
- 外用薬であっても血中に移行して食品と相互作用を起こすことがあります。
間違えやすいところ
- アルコールの代謝器官を「腎臓」と取り違えないように注意が必要です。
- 相互作用は内服薬に限らず外用薬でも生じ得る点を見落とさないようにしましょう。
出題の前提:試験問題作成に関する手引き(平成30年3月改訂)第1章「医薬品の相互作用と飲み合わせ」
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.11 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
セルフメディケーションにおける一般用医薬品の役割
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · セルフメディケーション / 一般用医薬品の役割
一般用医薬品承認審査合理化等検討会中間報告書「セルフメディケーションにおける一般用医薬品のあり方について」(平成14年11月)において、一般用医薬品の役割とされているものとして、誤っているものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
4
解説
一般用医薬品は、生活者が自らの健康に責任を持ち、軽度な身体の不調を手当てするセルフメディケーションを支援する役割を担っています。重篤な疾病や専門的医療が必要な疾患への対応は医師の診療によるべき領域であり、一般用医薬品の守備範囲外です。
解き方
- 中間報告書に示された一般用医薬品の役割の5項目(軽度な疾病に伴う症状改善、生活習慣病の症状発現予防、生活の質の改善向上、健康状態の自己検査、健康の維持増進)を想起する。
- 選択肢4の「重篤な疾病」という表現が、本来の「軽度な疾病」と異なっている点を確認する。
- 選択肢 1不正解
- 生活の質(QOL)の改善・向上は一般用医薬品の役割の一つとして正しく挙げられています。
- 選択肢 2不正解
- 生活習慣病の疾病に伴う症状発現の予防(科学的・合理的に効果が期待できるものに限る)は役割の一つとして正しく位置づけられています。
- 選択肢 3不正解
- 一般用検査薬等を用いた健康状態の自己検査は、一般用医薬品の役割の一つとして適切です。
- 選択肢 4正解
- 一般用医薬品の役割は「軽度な疾病に伴う症状の改善」であり、「重篤な疾病」を対象とするものではないため誤り(正解肢)です。
- 選択肢 5不正解
- 健康の維持・増進は一般用医薬品の果たす役割の一つとして正しく挙げられています。
覚えるポイント
- 一般用医薬品の役割は「軽度な疾病に伴う症状の改善」であり、重篤な疾患は医療機関の受診対象です。
間違えやすいところ
- 「生活習慣病に伴う症状発現の予防」も条件付き(科学的・合理的に効果が期待できるもの)で役割に含まれる点に注意しましょう。
出題の前提:「セルフメディケーションにおける一般用医薬品のあり方について」(平成14年11月中間報告書)/手引き第1章「セルフメディケーション」
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.11 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
購入者等とのコミュニケーション
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 専門家のコミュニケーション / セルフメディケーションの主体
一般用医薬品販売時における、医薬品の販売等に従事する専門家と購入者等とのコミュニケーションに関する次の記述ア~エの正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。 ア 一般用医薬品は、必ずしも情報提供を受けた当人が医薬品を使用するとは限らないことを踏まえて、販売時のコミュニケーションを考える必要がある。 イ 医薬品の販売等に従事する専門家からの情報提供は、単に専門用語を平易な表現で分かりやすく説明するだけでなく、説明した内容が購入者等にどう理解されているかなどの実情を把握しながら行う。 ウ 情報提供を受ける購入者等が医薬品を使用する本人で、かつ、現に症状がある場合には、言葉によるコミュニケーションから得られる情報のほか、その人の状態や様子全般から得られる情報も、状況把握につながる重要な手がかりとなる。 エ 医薬品の販売等に従事する専門家は、一般用医薬品の選択や使用を判断する主体であり、購入者のセルフメディケーションに対して、医薬関係者として指示するという姿勢で臨むことが基本となる。
解答・解説を表示
解答
2
解説
登録販売者等の専門家による情報提供は、購入者自身が適切にセルフメディケーションを行うための支援であり、判断の主体は常に購入者(生活者)です。一方的な指示ではなく、受け手の理解度や実際の使用者(代理購入の有無)を考慮した双方向のコミュニケーションが求められます。
解き方
- 代理購入の可能性を考慮する必要性を確認し、アを正しいと判定する。
- 情報提供時の理解度確認と双方向的な対話の重要性を確認し、イを正しいと判定する。
- 対面時の非言語情報(顔色、動作、状態など)が重要な判断材料になることを確認し、ウを正しいと判定する。
- セルフメディケーションの「判断の主体」は専門家ではなく購入者自身である点を確認し、エを誤りと判定する。
- 選択肢 1不正解
- エの記述が誤りであるため不適です。
- 選択肢 2正解
- ア・イ・ウは正しく、エはセルフメディケーションの判断主体は購入者自身であるため誤りであり、この組み合わせが正解です。
- 選択肢 3不正解
- イとウが正しい記述であるため不適です。
- 選択肢 4不正解
- アが正しく、エが誤りであるため不適です。
- 選択肢 5不正解
- アとイが正しく、エが誤りであるため不適です。
覚えるポイント
- セルフメディケーションにおいて医薬品の選択・使用を判断する主体は購入者自身です。
- 家族等による代理購入があるため、使用者が誰であるかの確認が重要です。
間違えやすいところ
- 専門家が「指示する主体」であると誤認しないように注意しましょう(専門家の役割は支援・助言です)。
出題の前提:試験問題作成に関する手引き(平成30年3月改訂)第1章「適切な医薬品選択と受診勧奨」
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.12 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
使用上の注意における小児等の年齢区分
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 小児等の年齢区分 / 使用上の注意の目安
医薬品の使用上の注意において、「乳児」、「幼児」、「小児」という場合の年齢区分(おおよその目安)に関する次の組み合わせのうち、正しいものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
3
解説
医薬品の使用上の注意における年齢区分のおおよその目安として、「新生児:生後4週未満」、「乳児:1歳未満」、「幼児:7歳未満」、「小児:15歳未満」と定義されています。用法・用量の設定や副作用発現のリスク評価において不可欠な基準です。
解き方
- 各区分の目安(新生児:4週未満、乳児:1歳未満、幼児:7歳未満、小児:15歳未満)を整理する。
- 選択肢と照らし合わせ、「幼児 ― 7歳未満」が正しく合致することを確認する。
- 選択肢 1不正解
- 乳児の年齢区分はおおよそ「1歳未満」であるため誤りです。
- 選択肢 2不正解
- 幼児の年齢区分はおおよそ「7歳未満」であるため誤りです。
- 選択肢 3正解
- 幼児の年齢区分はおおよそ「7歳未満」と定められており正しいです。
- 選択肢 4不正解
- 小児の年齢区分はおおよそ「15歳未満」であるため誤りです。
- 選択肢 5不正解
- 小児の年齢区分はおおよそ「15歳未満」であるため誤りです。
覚えるポイント
- 新生児:生後4週未満、乳児:1歳未満、幼児:7歳未満、小児:15歳未満
間違えやすいところ
- 小児を児童福祉法や民法等の定義(18歳未満など)と混同しないよう、「15歳未満」として覚えることが重要です。
出題の前提:試験問題作成に関する手引き(平成30年3月改訂)第1章「小児等の医薬品の使用」
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.13 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
サリドマイド製剤及びサリドマイド訴訟
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 薬害の歴史 / サリドマイド製剤 / サリドマイド訴訟
サリドマイド製剤及びサリドマイド訴訟に関する記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
1
解説
サリドマイドは鎮静・催眠剤等として販売されましたが、妊婦が服用することで胎児に手足の欠損などの奇形(サリドマイド胎芽症)をもたらし、世界的な薬害問題となりました。
解き方
- 各選択肢のサリドマイドに関する効能・作用機序・薬害の歴史的経緯を確認する。
- 選択肢1の「貧血用薬として承認」が誤りであり(正しくは睡眠鎮静剤・胃腸薬)、他の選択肢2・3・4は正しい記述であることを判定する。
- 選択肢 1正解
- サリドマイド製剤は催眠鎮静剤や胃腸薬として承認・販売されたものであり、「貧血用薬」ではありません。
- 選択肢 2不正解
- サリドマイドは血液-胎盤関門を通過して胎児に移行し、催奇形性を引き起こします。
- 選択肢 3不正解
- サリドマイドの光学異性体のうち、血管新生を妨げる催奇形作用はS体に特有の作用とされています。
- 選択肢 4不正解
- 世界的な薬害事件となったことを契機に、WHO加盟国を中心に副作用情報の収集・国際的な安全対策の重要性が認識されました。
覚えるポイント
- サリドマイドは催眠鎮静剤・胃腸薬として販売された。
- 血管新生阻害作用(催奇形性)はS体による。
間違えやすいところ
- サリドマイドの適応症を貧血用薬など他の薬効と取り違えないように注意する。
出題の前提:令和元年度(2019年度)福岡県登録販売者試験問題・正答
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.13 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp) / 令和元年度登録販売者試験正答(午前の部および午後の部) [PDFファイル/17KB] p.1 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
スモン訴訟
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 薬害の歴史 / キノホルム / スモン訴訟 / 副作用救済制度
スモン訴訟に関する記述について、( ア )~( ウ )の中に入るべき字句の正しい組み合わせを1つ選びなさい。 「キノホルム製剤は、1924年から( ア )として販売されていたが、1958年頃から( イ )を伴う特異な神経症状が報告されるようになり、日本では1970年9月に販売が停止された。1979年、スモン訴訟等の副作用事例を契機に、( ウ )が創設された。」
解答・解説を表示
解答
2
解説
キノホルム製剤は整腸剤として販売されていましたが、下痢等の消化器症状に続いて下肢のしびれや麻痺等の特異な神経症状(スモン)を惹起し、これを契機に1979年に医薬品副作用被害救済制度が創設されました。
解き方
- キノホルム製剤の本来の用途(整腸剤)を確認してアを特定する。
- スモン(亜急性脊髄視神経症)の発症に伴う前駆・合併症状(腹痛・下痢等の消化器症状)を確認してイを特定する。
- スモン訴訟等を契機に1979年に創設された制度(医薬品副作用被害救済制度)を確認してウを特定する。
- 選択肢 1不正解
- アが「解熱鎮痛剤」となっているため誤りです(キノホルムは整腸剤)。
- 選択肢 2正解
- アに整腸剤、イに消化器症状、ウに医薬品副作用被害救済制度が正しく入っています。
- 選択肢 3不正解
- ウが「感染等被害救済制度」となっているため誤りです(感染等被害救済制度は生物由来製品による感染症等を対象とする制度)。
- 選択肢 4不正解
- アが「解熱鎮痛剤」、イが「呼吸器症状」となっているため誤りです。
- 選択肢 5不正解
- イが「呼吸器症状」、ウが「感染等被害救済制度」となっているため誤りです。
覚えるポイント
- キノホルムは「整腸剤」として販売。
- 「消化器症状」を伴う神経症状(スモン)を引き起こした。
- 1979年に「医薬品副作用被害救済制度」が創設された。
間違えやすいところ
- HIV訴訟やCJD訴訟を契機とした安全対策・救済制度と混同しないように整理する。
出題の前提:令和元年度(2019年度)福岡県登録販売者試験問題・正答
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.14 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp) / 令和元年度登録販売者試験正答(午前の部および午後の部) [PDFファイル/17KB] p.1 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
HIV及びHIV訴訟
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 薬害の歴史 / HIV訴訟 / 血液凝固因子製剤
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)及びHIV訴訟に関する記述の正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。 ア HIV訴訟は、血友病患者が、HIVの混入した原料血小板から製造された血液凝固因子製剤の投与を受けたことにより、HIVに感染したことに対する損害賠償訴訟である。 イ HIV訴訟は、国及び医療機関を被告として、1989年5月に大阪地裁、同年10月に東京地裁で提訴された。 ウ HIV訴訟の和解を踏まえ、HIV感染者に対する恒久対策として、エイズ治療研究開発センター及び拠点病院の整備や治療薬の早期提供等の様々な取り組みを推進してきている。 エ HIV訴訟の和解を踏まえ、血液製剤の安全確保対策として、薬事行政組織の再編、情報公開の推進、健康危機管理体制の確立が行われたが、検査や献血時の問診の充実は図られなかった。
解答・解説を表示
解答
5
解説
HIV訴訟は、血友病患者がHIV汚染の恐れがある非加熱血液凝固因子製剤(原料血漿から製造)の投与により感染したことに対し、国及び製薬企業を被告として提訴され、その和解を契機に恒久対策や血液安全確保対策が進められました。
解き方
- アの原料が血漿か血小板かを確認する(原料血漿由来のためアは誤)。
- イの被告が国及び製薬企業であるか確認する(医療機関ではなく製薬企業のためイは誤)。
- ウの和解後の恒久対策の内容を確認する(記述通りでウは正)。
- エの安全確保対策において献血時の問診や検査の充実も図られたか確認する(図られたためエは誤)。
- ア:誤、イ:誤、ウ:正、エ:誤の組み合わせ(5)を選ぶ。
- 選択肢 1不正解
- ア、イ、エが正となっているため誤りです。
- 選択肢 2不正解
- アが正となっているため誤りです。
- 選択肢 3不正解
- ア、エが正、ウが誤となっているため誤りです。
- 選択肢 4不正解
- イが正、ウが誤となっているため誤りです。
- 選択肢 5正解
- ア:誤(原料血小板ではなく原料血漿)、イ:誤(国及び製薬企業が被告)、ウ:正、エ:誤(問診や検査の充実も図られた)であり正しい組み合わせです。
覚えるポイント
- 血液凝固因子製剤は「原料血漿」から製造された。
- 被告は「国及び製薬企業」である。
- 安全対策として検査や問診の充実も図られた。
間違えやすいところ
- 被告を「国及び医療機関」とするひっかけや、原料を「原料血小板」とするひっかけに注意する。
出題の前提:令和元年度(2019年度)福岡県登録販売者試験問題・正答
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.15 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp) / 令和元年度登録販売者試験正答(午前の部および午後の部) [PDFファイル/17KB] p.1 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
CJD及びCJD訴訟
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 薬害の歴史 / クロイツフェルト・ヤコブ病 / CJD訴訟 / プリオン
クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)及びCJD訴訟に関する記述の正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。 ア CJDは、細菌の一種であるプリオンが原因とされている。 イ CJD訴訟の和解に際して、CJD患者の入院対策・在宅対策の充実の措置が講じられるようになった。 ウ CJDは、プリオンが脳の組織に感染し、次第に認知症に類似した症状が現れ、死に至る重篤な神経難病である。 エ ヒト乾燥硬膜に対してプリオン不活化のための十分な化学的処理が行われないまま製品として流通し、脳外科手術で患者に移植されたことが原因でCJDが発症した事例がある。
解答・解説を表示
解答
3
解説
CJDは異常プリオン蛋白質が原因となる遅発性神経難病であり、ヒト乾燥硬膜の移植を介して感染被害が生じました。プリオンは細菌やウイルスではなくタンパク質性感染粒子です。
解き方
- アの「細菌の一種であるプリオン」の記述を確認する(細菌ではなくタンパク質であるため誤)。
- イのCJD訴訟の和解に伴う入院・在宅対策の措置を確認する(正しい記述である)。
- ウの症状および病態(認知症類似症状から死に至る神経難病)を確認する(正しい記述である)。
- エの感染経路(ヒト乾燥硬膜の移植)を確認する(正しい記述である)。
- 「誤・正・正・正」となる選択肢3を特定する。
- 選択肢 1不正解
- アが正、エが誤となっているため誤りです。
- 選択肢 2不正解
- アが正、イ・ウが誤となっているため誤りです。
- 選択肢 3正解
- アは誤(プリオンはタンパク質)、イ・ウ・エは正であり、正しい組み合わせです。
- 選択肢 4不正解
- ウ・エが誤となっているため誤りです。
- 選択肢 5不正解
- イが誤となっているため誤りです。
覚えるポイント
- プリオンは「タンパク質」の一種であり細菌やウイルスではない。
- 原因となった生物由来製品は脳外科手術等で用いられた「ヒト乾燥硬膜」である。
間違えやすいところ
- プリオンを細菌やウイルスと混同しないように注意する。
出題の前提:令和元年度(2019年度)福岡県登録販売者試験問題・正答
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.16 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp) / 令和元年度登録販売者試験正答(午前の部および午後の部) [PDFファイル/17KB] p.1 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
小腸及び大腸の構造と消化吸収の働き
人体の働きと医薬品 · 消化器系 / 小腸 / 大腸 / 消化酵素 / 腸内細菌
小腸及び大腸の構造と機能に関する次の記述について、正しいものの組み合わせを選びなさい。 ア 十二指腸で分泌される腸液に含まれる成分の働きによって、膵液中のペプシノーゲンがペプシンになる。 イ 炭水化物とタンパク質は、消化酵素の作用によってそれぞれ単糖類、アミノ酸に分解されて、小腸から吸収される。 ウ 大腸は盲腸、虫垂、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸、直腸からなる管状の臓器で、内壁粘膜に絨毛がある。 エ 大腸内には腸内細菌が多く存在し、それらの腸内細菌は、血液凝固や骨へのカルシウム定着に必要なビタミンKを産生している。
解答・解説を表示
解答
3
解説
消化管において、小腸は絨毛構造により表面積を広げて栄養素を吸収し、大腸は水分吸収と便の形成を行い粘膜に絨毛はありません。また消化酵素の分泌器官と役割を正確に区別することが基本です。
解き方
- 各記述の正誤を消化器系の解剖生理に基づいて判断する。
- アはペプシノーゲンの分泌部位が胃であるため誤り、イは小腸での吸収形態として正しい、ウは大腸粘膜に絨毛はないため誤り、エは腸内細菌のビタミンK産生として正しいことを確認する。
- 正しい組み合わせ(イ、エ)に対応する選択肢3を選択する。
- 選択肢 1不正解
- イは正しい記述ですが、アが誤りであるため不正解です。
- 選択肢 2不正解
- アおよびウの双方が誤った記述であるため不正解です。
- 選択肢 3正解
- イおよびエの双方が正しい記述であるためこれが正解です。
- 選択肢 4不正解
- エは正しい記述ですが、ウが誤りであるため不正解です。
覚えるポイント
- ペプシノーゲンは胃液成分で胃酸によりペプシンとなり、大腸粘膜には絨毛が存在しません。
間違えやすいところ
- 小腸粘膜の突起である「絨毛」が大腸にもあると誤解しやすい点に注意が必要です。
出題の前提:令和元年度(2019年度)福岡県登録販売者試験問題 午前問21・試験問題作成に関する手引き
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.17 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
胆嚢及び肝臓の機能と代謝機構
人体の働きと医薬品 · 消化器系 / 肝臓 / 胆嚢 / 胆汁 / 代謝・貯蔵
胆嚢及び肝臓に関する次の記述の正誤について、正しい組み合わせを選びなさい。 ア 胆嚢は、肝臓で産生された胆汁を濃縮して蓄える器官で、十二指腸に内容物が入ってくると収縮して腸管内に胆汁を送り込む。 イ 腸内に放出された胆汁酸塩の大部分は、小腸で再吸収されて肝臓に戻される。 ウ 肝臓は脂溶性ビタミンであるビタミンA、Dの貯蔵臓器であるが、水溶性ビタミンであるビタミンB6やB12の貯蔵臓器ではない。 エ 小腸で吸収されたブドウ糖は、血液によって肝臓に運ばれてグルコースとして蓄えられる。
解答・解説を表示
解答
1
解説
肝臓は胆汁の産生、栄養素の代謝・貯蔵を担い、ブドウ糖をグリコーゲンに変えて蓄えます。また脂溶性ビタミンだけでなくビタミンB6やB12等の水溶性ビタミンも貯蔵します。
解き方
- アについて、胆嚢の役割(胆汁の濃縮・貯蔵・十二指腸への排出)が正しいことを確認する。
- イについて、腸管循環(胆汁酸塩の小腸再吸収と肝臓への環流)が正しいことを確認する。
- ウについて、肝臓はビタミンB6やB12など水溶性ビタミンも貯蔵するため誤りと判断する。
- エについて、肝臓ではブドウ糖はグルコースのままではなくグリコーゲンとして蓄えられるため誤りと判断する。
- 選択肢 1正解
- アが正、イが正、ウが誤、エが誤となっており、正しい正誤の組み合わせです。
- 選択肢 2不正解
- イ、ウ、エの正誤判断が誤っているため不適切です。
- 選択肢 3不正解
- イ、ウの正誤判断が誤っているため不適切です。
- 選択肢 4不正解
- ア、ウの正誤判断が誤っているため不適切です。
- 選択肢 5不正解
- ア、イ、エの正誤判断が誤っているため不適切です。
覚えるポイント
- 肝臓はブドウ糖をグリコーゲンとして蓄え、水溶性のビタミンB6・B12も貯蔵します。
間違えやすいところ
- 肝臓が貯蔵するのは脂溶性ビタミンのみであると早合点しないよう注意が必要です。
出題の前提:令和元年度(2019年度)福岡県登録販売者試験問題 午前問22・試験問題作成に関する手引き
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.17 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
呼吸器系の構造と生体防御機構
人体の働きと医薬品 · 呼吸器系 / 咽頭 / 鼻腔 / 肺 / 肺胞 / リゾチーム
呼吸器系に関する次の記述のうち、正しいものを一つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
2
解説
呼吸器系は外気の取り込みとガス交換を担い、鼻腔粘膜のリゾチームなどで病原体を防ぎます。肺自体には筋組織がなく呼吸筋によって受動的に拡張・収縮します。
解き方
- 各選択肢の解剖・機能に関する記述を照合する。
- 1は咽頭が気道と消化管の両方に属するため誤りである。
- 2は鼻汁中のリゾチームによる生体防御機構として正しい。
- 3は肺自体に筋肉はなく呼吸筋群で動かされるため誤りである。
- 4はガス交換で血液が酸素を取り込み二酸化炭素を排出するため、気体移動の方向が逆であり誤りである。
- 選択肢 1不正解
- 咽頭は鼻腔と口腔につながっており、気道と消化管の両方に属するため誤りです。
- 選択肢 2正解
- 鼻汁には細菌の細胞壁を分解するリゾチームが含まれ、気道防御機構として機能するため正しいです。
- 選択肢 3不正解
- 肺自体には筋組織がなく自力で動けないため、横隔膜や肋間筋によって呼吸運動が行われます。
- 選択肢 4不正解
- 肺胞気から血液中へ酸素が拡散し、血液中から肺胞気中へ二酸化炭素が拡散するため逆の記述です。
覚えるポイント
- 肺自体には筋肉がなく、肺胞でのガス交換は「肺胞気から血液へ酸素、血液から肺胞気へ二酸化炭素」です。
間違えやすいところ
- 咽頭が呼吸器と消化器の両方に属する点や、肺自体に筋組織がない点を見落としやすいです。
出題の前提:令和元年度(2019年度)福岡県登録販売者試験問題 午前問23・試験問題作成に関する手引き
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.18 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
血液の成分とその機能
人体の働きと医薬品 · 循環器系 / 血液 / 血漿 / 白血球 / 好中球 / リンパ球 / 血小板
血液に関する次の記述のうち、誤っているものを一つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
3
解説
白血球成分のうち好中球は最多の約60%を占めて強い食作用を持ちます。リンパ球は約3分の1(約35%)を占め、B細胞やT細胞として抗体産生や細胞性免疫などを担います。
解き方
- 各記述の血球成分や血漿成分の役割を確認する。
- 1の血漿中のアルブミンの浸透圧保持作用は正しい。
- 2の血液の粘稠性が主に血漿水分量や赤血球量で決まる点は正しい。
- 3の「約60%を占め、食作用を行う」という特徴は好中球に該当し、リンパ球ではないため誤りと判断する。
- 4の血小板の粘着・凝集と血液凝固反応の促進は正しい。
- 選択肢 1不正解
- 血漿は90%以上が水分で、アルブミンが膠質浸透圧を保持するため正しい記述です。
- 選択肢 2不正解
- 血液の粘稠性は主に血漿水分量や赤血球数に左右され、血中脂質はほとんど影響しないため正しい記述です。
- 選択肢 3正解
- 白血球の約60%を占め遊走して食作用を行うのは好中球であるため、本記述は誤り(正解肢)です。
- 選択肢 4不正解
- 血小板の粘着・凝集および酵素放出による血液凝固反応の促進は正しい記述です。
覚えるポイント
- 白血球の約60%を占めて食作用を示すのは好中球、約35%を占めて免疫反応を担うのがリンパ球です。
間違えやすいところ
- 好中球とリンパ球の比率および役割(食作用と特異的免疫)の記述の入れ替えに注意が必要です。
出題の前提:令和元年度(2019年度)福岡県登録販売者試験問題 午前問24・試験問題作成に関する手引き
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.18 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
腎臓の構造と機能単位(ネフロン)
人体の働きと医薬品 · 泌尿器系 / 腎小体 / 糸球体 / ネフロン
腎臓に関する次の文章の空欄( ア )〜( ウ )に入る字句の正しい組み合わせを1つ選びなさい。なお、同一記号の空欄には同一の字句が入る。 「腎臓に入る動脈は細かく枝分かれして、毛細血管が小さな球状になった( ア )を形成する。( ア )の外側を袋状のボウマン嚢が包み込んでおり、これを( イ )という。ボウマン嚢から1本の尿細管が伸びて、( イ )と尿細管とで腎臓の基本的な機能単位である( ウ )を構成している。」
解答・解説を表示
解答
3
解説
腎臓の血管系と尿生成単位の階層構造を把握することが重要です。毛細血管塊である糸球体をボウマン嚢が包み込んで腎小体を形成し、これに尿細管が続く複合単位をネフロンと呼びます。
解き方
- 毛細血管が小さな球状になった構造は糸球体であるため、アには「糸球体」が入る。
- 糸球体とそれを包むボウマン嚢を合わせた構造は「腎小体」であるため、イには「腎小体」が入る。
- 腎小体とそこから伸びる尿細管を合わせた腎臓の基本的な機能単位は「ネフロン」であるため、ウには「ネフロン」が入る。
- 選択肢 1不正解
- アが腎小体、イがネフロン、ウが糸球体となっており順序が誤っています。
- 選択肢 2不正解
- アがネフロン、イが糸球体、ウが腎小体となっており順序が誤っています。
- 選択肢 3正解
- ア=糸球体、イ=腎小体、ウ=ネフロンの組み合わせであり正しい記述です。
- 選択肢 4不正解
- イとウの語句が逆になっており誤りです。
- 選択肢 5不正解
- アがネフロン、イが腎小体、ウが糸球体となっており順序が誤っています。
覚えるポイント
- 糸球体+ボウマン嚢=腎小体、腎小体+尿細管=ネフロン(腎単位)
間違えやすいところ
- 糸球体と腎小体、ネフロンの包含関係を取り違えて混同しやすいです。
出題の前提:令和元年度福岡県登録販売者試験問題・午前の部 問25
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.19 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
目の構造と生理機能
人体の働きと医薬品 · 感覚器系 / 視覚器 / ビタミンA / 結膜
目に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを下から一つ選びなさい。 ア 網膜にある視細胞が光を感じる反応には、ビタミンEが不可欠であるため、ビタミンEが不足すると夜間視力の低下(夜盲症)を生じる。 イ 睡眠中は涙液分泌が多いため、滞留した老廃物に粘液や脂分が混じって眼脂(目やに)となる。 ウ 眼瞼(まぶた)は、素早くまばたき運動ができるよう、皮下組織が少なく薄くできているため、内出血や裂傷を生じやすい。 エ 目の充血は血管が拡張して赤く見える状態であるが、結膜の充血では白目の部分だけでなく眼瞼(まぶた)の裏側も赤くなる。
解答・解説を表示
解答
4
解説
目の構造と機能において、光受容にはロドプシンの構成成分であるビタミンAが必須です。また、涙液は起きている間に分泌と排出が活発に行われ、睡眠中は分泌が低下します。結膜は眼球前部から眼瞼裏面まで覆う粘膜です。
解き方
- 記述アを検討:夜盲症に関与し光を感じる反応に不可欠なのはビタミンAであるため誤り。
- 記述イを検討:睡眠中は涙液分泌が減少するため、老廃物が洗い流されず滞留して目やにとなるため誤り。
- 記述ウを検討:眼瞼は皮下組織が薄く柔軟であるため内出血や裂傷が生じやすいとされ正しい。
- 記述エを検討:結膜は眼瞼の裏側(眼瞼結膜)にも続いているため、充血時は白目だけでなく眼瞼裏も赤くなり正しい。
- 選択肢 1不正解
- ア、イともに誤った記述の組み合わせであるため不正解です。
- 選択肢 2不正解
- アが誤り、ウが正しい記述であるため不正解です。
- 選択肢 3不正解
- イが誤り、エが正しい記述であるため不正解です。
- 選択肢 4正解
- ウ、エともに正しい記述の組み合わせであるため正解です。
覚えるポイント
- 夜盲症の予防にはビタミンAが必須、睡眠中の涙液分泌は「低下(減少)」する。
間違えやすいところ
- 睡眠中に目やにが出る理由を涙液分泌の「増加」と勘違いしやすいので注意が必要です。
出題の前提:令和元年度福岡県登録販売者試験問題・午前の部 問26
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.19 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
内耳の構造と平衡感覚
人体の働きと医薬品 · 感覚器系 / 内耳 / 蝸牛 / 前庭 / 乗り物酔い
内耳に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。 ア 聴覚器官である蝸牛と、平衡器官である前庭の2つの部分からなる。 イ 蝸牛は渦巻き形をした器官で、内部はリンパ液で満たされている。 ウ 前庭は、水平・垂直方向の加速度を感知する部分(耳石器官)と、体の回転や傾きを感知する部分(半規管)に分けられており、内部はリンパ液で満たされている。 エ 乗り物酔い(動揺病)は、乗り物に乗っているとき反復される加速度刺激や動揺によって、平衡感覚が混乱して生じる身体の変調である。
解答・解説を表示
解答
1
解説
内耳は側頭骨内に位置し、聴覚を担う蝸牛と平衡覚を担う前庭(半規管および耳石器官を含む)から構成されます。内部はリンパ液で満たされ、感覚毛の物理的変位を電気信号に変換して脳へ伝達します。
解き方
- 記述アを検討:内耳は聴覚器官の蝸牛と平衡器官の前庭からなり正しい。
- 記述イを検討:蝸牛は渦巻き状の管で内部はリンパ液で満たされており正しい。
- 記述ウを検討:前庭は耳石器官(加速度)と半規管(回転・傾き)からなり、内部はリンパ液で満たされており正しい。
- 記述エを検討:乗り物酔いは動揺刺激により平衡感覚情報と視覚情報の不一致等で自律神経系が失調する身体変調であり正しい。
- 選択肢 1正解
- ア・イ・ウ・エのすべてが正しい記述であるため正解です。
- 選択肢 2不正解
- ウを誤りとしているため不正解です(前庭の説明として正しい)。
- 選択肢 3不正解
- イおよびエを誤りとしているため不正解です。
- 選択肢 4不正解
- ア、ウ、エを誤りとしているため不正解です。
- 選択肢 5不正解
- ア、イを誤りとしているため不正解です。
覚えるポイント
- 耳石器官=直線加速度、半規管=回転加速度・傾き、蝸牛=聴覚受容
間違えやすいところ
- 耳石器官と半規管が感知する刺激(直線加速度と回転・傾き)の対応を混同しやすいです。
出題の前提:令和元年度福岡県登録販売者試験問題・午前の部 問27
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.20 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
鼻腔および副鼻腔の構造
人体の働きと医薬品 · 感覚器系 / 呼吸器系 / 鼻腔 / 副鼻腔 / 鼻出血
鼻に関する以下の記述のうち、誤っているものを一つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
3
解説
鼻腔は鼻中隔で左右に分かれ、上部粘膜に嗅細胞が存在します。副鼻腔は前頭洞・上顎洞・篩骨洞・蝶形骨洞などからなり、細い管で鼻腔と交通して空気の加温・加湿や共鳴を担っています。
解き方
- 選択肢1を検討:嗅上皮にある嗅細胞がにおい分子を受容し嗅神経を経て脳に伝えるため正しい。
- 選択肢2を検討:鼻腔は鼻中隔(軟骨および骨)で左右に二分されているため正しい。
- 選択肢3を検討:副鼻腔は小孔を介して鼻腔と交通しているため、「つながっていない」とする記述は誤り(これが正答)。
- 選択肢4を検討:鼻中隔前部(キーゼルバッハ部位)は血管網が豊富で粘膜が薄く易出血性であるため正しい。
- 選択肢 1不正解
- 嗅覚の受容機構に関する正しい記述であるため、誤りを選ぶ設問では不正解です。
- 選択肢 2不正解
- 鼻中隔の構造に関する正しい記述であるため不正解です。
- 選択肢 3正解
- 副鼻腔は細い管で鼻腔と連絡しているため、「つながっていない」という記述が誤りであり正解です。
- 選択肢 4不正解
- キーゼルバッハ部位の特徴に関する正しい記述であるため不正解です。
覚えるポイント
- 副鼻腔は鼻腔と細い管(自然孔)で連絡しているため、炎症が波及しやすい。
間違えやすいところ
- 副鼻腔が完全に独立した閉鎖腔であると誤認しないように注意が必要です。
出題の前提:令和元年度福岡県登録販売者試験問題・午前の部 問28
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.20 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
外皮系の構造(表皮・汗腺・色素)
人体の働きと医薬品 · 外皮系 / 角質層 / メラノサイト / 汗腺
外皮系に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。 ア 角質層は、細胞膜が丈夫な線維性のセラミド(リン脂質の一種)でできた板状の角質細胞と、タンパク質(ケラチン)を主成分とする細胞間脂質で構成されており、皮膚のバリア機能を担っている。 イ メラニン色素は、表皮の最下層にあるメラニン産生細胞(メラノサイト)で産生され、太陽光に含まれる紫外線から皮膚組織を防護する役割がある。 ウ 皮膚の色は、表皮や真皮に沈着したメラニン色素によるものであるが、毛の色についてはメラニン色素の量による影響を受けない。 エ 汗腺には、アポクリン腺とエクリン腺の二種類があり、アポクリン腺は手のひらなど毛根がないところも含め全身に分布する。
解答・解説を表示
解答
4
解説
角質細胞はタンパク質(ケラチン)で満たされ、その間をセラミドを主成分とする細胞間脂質が埋めています。メラニンは皮膚や毛髪の色を決定し紫外線から体を守ります。汗腺には全身に分布するエクリン腺と毛根部(腋窩等)に開口するアポクリン腺があります。
解き方
- 記述アを検討:角質細胞がケラチン、細胞間脂質がセラミド(等)で構成されるため、記述は主成分が入れ替わっており誤り。
- 記述イを検討:メラノサイトは表皮基底層(最下層)に存在し、紫外線防御のためのメラニンを産生するため正しい。
- 記述ウを検討:毛髪の色もメラニン色素の種類と含有量によって決定されるため、「影響を受けない」は誤り。
- 記述エを検討:手のひらを含む全身に分布するのはエクリン腺であり、アポクリン腺は毛根部に開口し局所(腋窩など)に分布するため誤り。
- 選択肢 1不正解
- アおよびエが誤りであるため不正解です。
- 選択肢 2不正解
- ア、ウが誤りで、イが正しいため不正解です。
- 選択肢 3不正解
- アおよびエが誤りであるため不正解です。
- 選択肢 4正解
- ア:誤、イ:正、ウ:誤、エ:誤の正しい組み合わせです。
- 選択肢 5不正解
- イが正しく、ウ、エが誤りであるため不正解です。
覚えるポイント
- 角質細胞=ケラチン(タンパク質)、細胞間脂質=セラミド、全身の汗腺=エクリン腺
間違えやすいところ
- ケラチンとセラミドの位置関係、エクリン腺とアポクリン腺の分布特性を取り違えやすいです。
出題の前提:令和元年度福岡県登録販売者試験問題・午前の部 問29
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.21 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
骨格系と筋組織の機能
人体の働きと医薬品 · 骨格系 / 筋組織 / 平滑筋 / 造血機能
骨格系及び筋組織に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせを下から一つ選びなさい。 ア 骨の基本構造は、主部となる骨髄、骨髄表面を覆う骨膜、骨髄内部の骨質、骨の接合部にある関節軟骨の四組織からなる。 イ 骨には造血機能があり、骨髄で産生される造血幹細胞から赤血球、白血球、血小板が分化することにより、体内に供給する。 ウ 平滑筋は、筋線維を顕微鏡で観察すると横縞模様(横紋)が見えるので横紋筋とも呼ばれる。 エ 平滑筋は、消化管壁、血管壁、膀胱等に分布し、比較的弱い力で持続的に収縮する特徴がある。
解答・解説を表示
解答
3
解説
骨は骨質・骨膜・骨髄・関節軟骨の4要素からなり、主部は骨質です。骨髄の造血幹細胞から血球成分が産生されます。筋組織のうち骨格筋と心筋は横紋筋、内臓壁や血管壁を構成する不随意筋は平滑筋(横紋なし)です。
解き方
- 記述アを検討:骨の主部となるのは「骨質」であり、骨髄ではないため誤り。
- 記述イを検討:骨髄内の造血幹細胞から赤血球・白血球・血小板が産生・分化するため正しい。
- 記述ウを検討:平滑筋には顕微鏡下で横紋が見られない(横紋があるのは骨格筋および心筋)ため誤り。
- 記述エを検討:平滑筋は内臓器(消化管・血管・膀胱等)に存在し、持続的な緊張・収縮を担うため正しい。
- 選択肢 1不正解
- アが誤りでイが正しいため不正解です。
- 選択肢 2不正解
- ア、ウともに誤りであるため不正解です。
- 選択肢 3正解
- イ、エともに正しい記述の組み合わせであるため正解です。
- 選択肢 4不正解
- ウが誤りでエが正しいため不正解です。
覚えるポイント
- 骨の主部は「骨質」、平滑筋=横紋なし・不随意筋(内臓・血管)
間違えやすいところ
- 心筋は不随意筋であるが「横紋筋」である点、骨の主部を「骨髄」と誤読する点に注意が必要です。
出題の前提:令和元年度福岡県登録販売者試験問題・午前の部 問30
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.21 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
中枢神経系と末梢神経系の構成と伝達物質
人体の働きと医薬品 · 神経系 / 自律神経系 / 血液脳関門 / 神経伝達物質
中枢神経系及び末梢神経系に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。 ア 脳の血管は末梢に比べて物質の透過に関する選択性が高く、タンパク質などの大分子や、小分子でもイオン化した物質は血液中から脳の組織へ移行しにくい。 イ 末梢神経系は、随意運動や知覚等を担う体性神経系と、生命や身体機能の維持のため無意識に働いている機能を担う自律神経系に分類される。 ウ 交感神経系は体が食事や休憩等の安息状態となるように働き、副交感神経系は体が闘争や恐怖等の緊張状態に対応した態勢をとるように働く。 エ 交感神経の節後線維の末端から放出される神経伝達物質はノルアドレナリンであり、副交感神経の節後線維の末端から放出される神経伝達物質はアセチルコリンである。ただし、汗腺を支配する交感神経線維の末端では、例外的にアセチルコリンが伝達物質として放出される。
解答・解説を表示
解答
2
解説
中枢神経系(脳・脊髄)には血液脳関門が存在し、異物侵入を防ぎます。末梢神経系は体性神経系と自律神経系に大別され、自律神経系は交感神経(緊張・活動)と副交感神経(休息・回復)から成ります。節後線維末端の伝達物質は交感神経がノルアドレナリン(汗腺はアセチルコリン)、副交感神経がアセチルコリンです。
解き方
- 記述アを検討:血液脳関門の選択的透過性に関する正しい記述である(正)。
- 記述イを検討:末梢神経系は体性神経系と自律神経系に二分されるため正しい(正)。
- 記述ウを検討:緊張状態に対応するのが交感神経系、安息状態に対応するのが副交感神経系であり、記述が逆である(誤)。
- 記述エを検討:自律神経節後線維末端の神経伝達物質および汗腺支配交感神経の例外について正しく記述されている(正)。
- 選択肢 1不正解
- ウが誤りであるため不正解です。
- 選択肢 2正解
- ア:正、イ:正、ウ:誤、エ:正の正しい組み合わせです。
- 選択肢 3不正解
- イおよびエが正しいため不正解です。
- 選択肢 4不正解
- アおよびエが正しいため不正解です。
- 選択肢 5不正解
- アが正しくウが誤りであるため不正解です。
覚えるポイント
- 交感神経=「闘争と逃走」(緊張)、副交感神経=「休息と消化」(安息)
間違えやすいところ
- 汗腺を支配する交感神経節後線維の末端で放出されるのがアセチルコリンである例外を見落としやすいです。
出題の前提:令和元年度福岡県登録販売者試験問題・午前の部 問31
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.22 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
交感神経優位時の器官反応
人体の働きと医薬品 · 自律神経系 / 交感神経 / 効果器 / 排尿筋
交感神経系が副交感神経系より優位に働いたときの効果器とその反応の関係について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。 効果器 / 反応 ア 心臓 / 心拍数増加 イ 膀胱 / 排尿筋の収縮 ウ 腸 / 運動低下 エ 汗腺 / 発汗抑制
解答・解説を表示
解答
2
解説
交感神経系が優位になると、生体は活動・闘争状態に適応するため、心拍数増加、気管支拡張、消化管運動抑制、排尿筋弛緩(畜尿)、発汗亢進などが生じます。
解き方
- 効果器ア(心臓)を検討:交感神経刺激により心拍数は増加するため正しい。
- 効果器イ(膀胱)を検討:交感神経刺激により排尿筋は弛緩し尿をためる(排尿抑制)ため、「収縮」は誤り。
- 効果器ウ(腸)を検討:交感神経刺激により消化管運動は低下するため正しい。
- 効果器エ(汗腺)を検討:交感神経刺激により発汗は亢進(促進)されるため、「抑制」は誤り。
- 選択肢 1不正解
- アは正しいですが、イの排尿筋は弛緩するため不正解です。
- 選択肢 2正解
- ア、ウともに交感神経優位時の生体反応として正しいため正解です。
- 選択肢 3不正解
- イ(弛緩)、エ(発汗亢進)ともに誤りであるため不正解です。
- 選択肢 4不正解
- ウは正しいですが、エの発汗は亢進するため不正解です。
覚えるポイント
- 交感神経優位=心拍数増加・腸運動低下・膀胱排尿筋弛緩・発汗亢進
間違えやすいところ
- 膀胱における排尿筋(弛緩=蓄尿)と括約筋(収縮=閉鎖)の作用を逆にとらえやすいです。
出題の前提:令和元年度福岡県登録販売者試験問題・午前の部 問32
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.22 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
医薬品の有効成分の吸収及び代謝
人体の働きと医薬品 · 薬物の吸収 / 直腸投与 / 初回通過効果 / 皮膚からの吸収
医薬品の有効成分の吸収及び代謝に関する記述について、正しい正誤の組み合わせを1つ選びなさい。 ア 一般に消化管からの吸収は、医薬品成分の濃度が高い方から低い方へ受動的に拡散していく現象ではなく、消化管が積極的に取り込むものである。 イ 坐剤は、肛門から挿入すると直腸内で溶解し、薄い直腸内壁の粘膜から有効成分が吸収されるため、内服薬よりも全身作用が緩やかに現れる。 ウ 抗狭心症薬のニトログリセリン(舌下錠、スプレー)は、口腔粘膜から吸収され、初めに肝臓で代謝を受けて全身に分布する。 エ 有効成分が皮膚から浸透して体内の組織で作用する医薬品の場合、浸透する量は皮膚の状態、傷の有無やその程度などによって影響を受ける。
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解答
5
解説
医薬品成分の消化管吸収は主に濃度勾配に従う受動拡散によって行われます。また、口腔粘膜や直腸下部から吸収された成分は門脈を経由せず全身循環に入るため、肝臓による初回通過効果を回避して速やかに作用を発揮します。
解き方
- 各記述(ア~エ)の正誤を薬物動態の基本原則に照らして判定します。
- ア(誤)、イ(誤)、ウ(誤)、エ(正)の組み合わせに合致する選択肢5を導き出します。
- 選択肢 1不正解
- 記述ア、イが誤りであるため不適切です。
- 選択肢 2不正解
- 記述ア、ウが誤りでエが正しいため不適切です。
- 選択肢 3不正解
- 記述イ、ウが誤りであるため不適切です。
- 選択肢 4不正解
- 記述イ、ウ、エの正誤が一致しないため不適切です。
- 選択肢 5正解
- アは受動拡散が主体のため誤、イは内服より速やかに作用するため誤、ウは肝代謝を回避するため誤、エは正しく、全体の組み合わせとして適切です。
覚えるポイント
- 口腔粘膜や直腸下部からの吸収は肝臓の初回通過効果を回避し、速やかに全身へ作用します。
間違えやすいところ
- 消化管吸収がエネルギーを要する能動輸送であると誤解しないよう注意が必要です。
出題の前提:手引き「第2章 人体の働きと医薬品」の薬の生体内運命(吸収・代謝)に関する記載に基づく。
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.23 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
医薬品の代謝、排泄及び血中濃度と作用
人体の働きと医薬品 · 代謝 / 肝機能低下 / 血漿タンパク結合 / 血中濃度と薬効
医薬品の有効成分の代謝、排泄及び体内での働きに関する記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
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解答
4
解説
医薬品の血中濃度が治療域を超えて過剰に上昇すると、受容体の飽和により有効な薬効は頭打ちとなる一方で、中毒域に達して重篤な副作用や毒性が発現するリスクが急激に増大します。
解き方
- 医薬品の代謝、排泄、体内動態に関する各選択肢を検討します。
- 選択肢4において、血中濃度が高くなった場合に有害な作用が現れにくくなるとされている部分が明確に誤りであると判断します。
- 選択肢 1不正解
- 代謝の定義およびプロドラッグの活性化や水溶性化について正しく述べています。
- 選択肢 2不正解
- 肝機能低下により代謝能が落ちると、全身循環に移行する有効成分量が増えて作用や副作用が増強します。
- 選択肢 3不正解
- 血漿タンパク質と結合した複合体は分子量が大きく腎糸球体を通過できないため、血液中に長く留まります。
- 選択肢 4正解
- 血中濃度が過剰に高くなると、薬効は頭打ちになるものの有害な作用(副作用や毒性)は現れやすくなるため誤りです。
覚えるポイント
- 血中濃度が安全域を超えると、薬効は頭打ちになり副作用・毒性の危険性が高まります。
間違えやすいところ
- 過量投与でも副作用が現れにくくなると錯覚しないように注意が必要です。
出題の前提:手引き「第2章 人体の働きと医薬品」の薬の体内運命(血中濃度と薬効・副作用)に基づく。
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.23 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
医薬品の剤形及びその一般的な特徴
人体の働きと医薬品 · 錠剤の服用法 / 口腔内崩壊錠 / カプセル剤 / クリーム剤と軟膏剤
医薬品の剤形及びその一般的な特徴に関する記述について、正しい正誤の組み合わせを1つ選びなさい。 ア 一般に、内服用の錠剤は、腸内での溶解を目的として錠剤表面をコーティングしているもの(腸溶錠)を除いて、口中で噛み砕いて服用してもよい。 イ 口腔内崩壊錠は、口の中の唾液で速やかに溶ける工夫がなされているため、水なしで服用することができる。 ウ カプセル剤は、水なしで服用すると喉や食道に貼り付くことがあるため、必ず適切な量の水(又はぬるま湯)とともに服用する。 エ クリーム剤は、有効成分が適用部位に留まりやすいという特徴があり、適用部位を水から遮断したい場合に用いる。
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解答
4
解説
錠剤は適切な崩壊と吸収を意図して製造されており、噛み砕く指定のないものは噛まずに水で服用します。また、軟膏剤は油性基剤で患部を水から遮断・保護するのに適するのに対し、クリーム剤は水分を含み水で洗い流しやすい特徴を持ちます。
解き方
- 各剤形の特徴(服用方法、基剤の性質)を比較します。
- ア(誤)、イ(正)、ウ(正)、エ(誤)の組み合わせである選択肢4を選択します。
- 選択肢 1不正解
- 記述ア、エが誤りであるため不適切です。
- 選択肢 2不正解
- 記述ア、イ、エの正誤判定が誤っているため不適切です。
- 選択肢 3不正解
- 記述ア、ウの正誤判定が誤っているため不適切です。
- 選択肢 4正解
- アは噛み砕いてはいけないため誤、イは正しい、ウは正しい、エは軟膏剤の説明であり誤りであるため、適切な組み合わせです。
- 選択肢 5不正解
- 記述ウ、エの正誤判定が誤っているため不適切です。
覚えるポイント
- 適用部位を水から遮断・保護したい場合はクリーム剤ではなく軟膏剤を用います。
間違えやすいところ
- 口腔内崩壊錠は水なしで服用できますが、腸溶錠や徐放錠などを噛み砕くと期待した効果が得られず危険です。
出題の前提:手引き「第2章 人体の働きと医薬品」の剤形ごとの違いと適切な使用方法に基づく。
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.24 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
全身的に現れる重篤な副作用
人体の働きと医薬品 · 偽アルドステロン症 / アナフィラキシー / 黄疸 / 皮膚粘膜眼症候群
全身的に現れる副作用に関する記述について、正しい正誤の組み合わせを1つ選びなさい。 ア 偽アルドステロン症は、体内にカリウムと水が貯留し、体から塩分(ナトリウム)が失われることによって生じる病態である。 イ ショック(アナフィラキシー)は、一旦発症すると病態は急速に悪化することが多く、適切な対応が遅れるとチアノーゼや呼吸困難等を生じ、致命的な転帰をたどることがある。 ウ 黄疸とは、ビリルビン(黄色色素)が胆汁中へ排出されず血液中に滞留することにより生じる、皮膚や白眼が黄色くなる病態であり、尿の色が濃くなることがある。 エ 皮膚粘膜眼症候群は、38℃以上の高熱を伴って、発疹・発赤、火傷様の水疱等の激しい症状が比較的短時間のうちに全身の皮膚、口、眼等の粘膜に現れる病態で、スティーブンス・ジョンソン症候群とも呼ばれる。
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解答
4
解説
偽アルドステロン症は副腎皮質からのアルドステロン分泌が増加していないにもかかわらず、体内にナトリウムと水が貯留し、カリウムが排泄されて低カリウム血症や血圧上昇、むくみを引き起こす病態です。
解き方
- 記述アにおける電解質動態(ナトリウムとカリウム)の貯留・排泄関係を確認し誤りと判定します。
- 記述イ(アナフィラキシー)、ウ(黄疸)、エ(SJS)の記述が手引き通り正しいことを確認し、選択肢4を選びます。
- 選択肢 1不正解
- 記述アが誤りであるため不適切です。
- 選択肢 2不正解
- 記述アが誤りで、ウ・エが正しいため不適切です。
- 選択肢 3不正解
- 記述アが誤りで、イが正しいため不適切です。
- 選択肢 4正解
- アはナトリウムと水が貯留しカリウムが排泄されるため誤、イ・ウ・エは全て正しく、適切な組み合わせです。
- 選択肢 5不正解
- 記述イ・ウが正しいため不適切です。
覚えるポイント
- 偽アルドステロン症は「ナトリウムと水が貯留」「カリウムが排泄(低カリウム血症)」と覚えます。
間違えやすいところ
- ナトリウムとカリウムの出入りが逆になって出題される頻出パターンに注意しましょう。
出題の前提:手引き「第2章 人体の働きと医薬品」の全身的に現れる副作用に関する記載に基づく。
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.25 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
精神神経系に現れる副作用
人体の働きと医薬品 · 眠気 / 精神神経症状の発症要因 / 無菌性髄膜炎 / めまい・浮動感
精神神経系に現れる副作用に関する記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
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解答
2
解説
精神神経系に現れる副作用は、医薬品の乱用や過量投与だけでなく、個人の体質やそのときの体調などにより、用法用量を守った適正な使用であっても発症することがあります。
解き方
- 各記述の内容を確認し、精神神経系の副作用の発生機序や注意点と照合します。
- 選択肢2の「不適正な使用がなされた場合に限られる」という限定的表現が手引きの記述に反することを見抜きます。
- 選択肢 1不正解
- 抗ヒスタミン成分など眠気を引き起こす医薬品を使用した後の運転操作回避に関する正しい記述です。
- 選択肢 2正解
- 通常の用法・用量による適正使用であっても精神神経症状が生じることがあるため、限定する本記述は誤りです。
- 選択肢 3不正解
- 無菌性髄膜炎の急性発症や項部硬直(首筋のつっぱり)、激しい頭痛等の症状を正しく説明しています。
- 選択肢 4不正解
- 血圧変動等に伴う浮動感や不安定感、頭痛、めまいなどの症状に関する正しい記述です。
覚えるポイント
- 副作用は不適正使用時だけでなく、通常の適正使用でも現れることがあります。
間違えやすいところ
- 「~に限られる」「のみ」といった極端な限定表現を含む肢は誤りであるケースが多い点に注意します。
出題の前提:手引き「第2章 人体の働きと医薬品」の精神神経系に現れる副作用に関する記載に基づく。
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.26 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
消化器系に現れる副作用
人体の働きと医薬品 · 消化性潰瘍 / 黒色便 / イレウス様症状
消化器系に現れる副作用に関する記述について、正しい正誤の組み合わせを1つ選びなさい。 ア 消化性潰瘍は、胃や十二指腸の粘膜組織が傷害されて、その一部が粘膜筋板を超えて欠損する状態である。 イ 消化性潰瘍は、胃のもたれ、食欲低下、胸やけ、吐き気、胃痛、消化管出血に伴って糞便が黒くなるなどの症状が現れる。 ウ イレウス様症状は、悪化すると、腸内容物の逆流による嘔吐が原因で脱水症状を呈する可能性がある。 エ イレウス様症状は、小児や高齢者のほか、普段から便秘傾向のある人は、発症のリスクが高い。
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解答
1
解説
消化性潰瘍は粘膜組織の欠損が粘膜筋板を超える病態であり、上部消化管出血によって黒色便(タール便)を伴うことがあります。また、イレウス様症状(腸閉塞様症状)では腸管運動の低下により内容物が停滞し、逆流による嘔吐や脱水を引き起こし、高齢者や小児、便秘傾向者で発症リスクが高くなります。
解き方
- 消化性潰瘍に関する記述ア(定義)とイ(症状・黒色便)が正しいことを確認します。
- イレウス様症状に関する記述ウ(嘔吐による脱水)とエ(好発リスク者)が正しいことを確認し、全問正解の選択肢1を選択します。
- 選択肢 1正解
- ア、イ、ウ、エのすべてが消化器系の副作用に関する手引きの記述に合致しており正しいです。
- 選択肢 2不正解
- ウ、エも正しい記述であるため不適切です。
- 選択肢 3不正解
- イ、ウも正しい記述であるため不適切です。
- 選択肢 4不正解
- ア、ウも正しい記述であるため不適切です。
- 選択肢 5不正解
- ア、イ、エも正しい記述であるため不適切です。
覚えるポイント
- 上部消化管からの出血では、血液が胃酸等で変色するため便が黒くなります。
間違えやすいところ
- 消化性潰瘍の粘膜欠損の深さ(粘膜筋板を超える)を浅い糜爛と混同しないよう注意します。
出題の前提:手引き「第2章 人体の働きと医薬品」の消化器系に現れる副作用に関する記載に基づく。
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.26 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
呼吸器系に現れる副作用
人体の働きと医薬品 · 間質性肺炎 / 喘息
呼吸器系に現れる副作用に関する記述のうち、正しいものの組み合わせを1つ選びなさい。 ア 間質性肺炎は、気管支又は肺胞が細菌に感染して炎症を生じたものである。 イ 間質性肺炎による息切れは、初期には登坂等の運動時に感じられるが、病態が進行すると平地歩行や家事等の軽労作時にも意識されるようになる。 ウ 喘息は、合併症を起こさない限り、原因となった医薬品の有効成分が体内から消失すれば症状は寛解するが、重症例では窒息による意識消失から死に至る危険性もある。 エ 喘息は、原因となる医薬品の使用開始から1~2週間程度で起こることが多い。
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解答
3
解説
間質性肺炎は肺胞の壁(間質)に炎症が生じる病態で、一般的な細菌感染症とは異なります。医薬品誘発性喘息(アスピリン喘息等)は使用後短時間(通常1時間以内)で急激に気管支が収縮して発症する特徴があります。
解き方
- ア:間質性肺炎は細菌感染ではなく間質の炎症であるため誤り。
- イ:息切れが労作時から軽労作時へ進行する症状経過は正解。
- ウ:原因物質の消失により寛解するが、重症例では死に至る危険性があり正解。
- エ:喘息は使用後通常1時間以内に短時間で発症するため「1~2週間程度」は誤り。
- 正しいイとウの組み合わせである選択肢3を選びます。
- 選択肢 1不正解
- 記述アが誤りであるため不適切です。
- 選択肢 2不正解
- 記述ア、エがともに誤りであるため不適切です。
- 選択肢 3正解
- 記述イ、ウがともに呼吸器系副作用の特徴として正しいため適切な組み合わせです。
- 選択肢 4不正解
- 記述エが誤りであるため不適切です。
覚えるポイント
- 医薬品による喘息は服用後短時間(1時間以内)で急激に発症します。
間違えやすいところ
- 間質性肺炎の発生部位(肺胞壁・間質)と一般の肺炎(気管支・肺胞腔内の細菌感染等)を混同しないようにします。
出題の前提:手引き「第2章 人体の働きと医薬品」の呼吸器系に現れる副作用に関する記載に基づく。
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.27 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
皮膚に現れる副作用
人体の働きと医薬品 · 接触皮膚炎 / 光線過敏症 / 薬疹 / 重篤な皮膚障害への進展
皮膚に現れる副作用に関する記述について、正しい正誤の組み合わせを1つ選びなさい。 ア 接触皮膚炎は、医薬品が触れた皮膚の部分にのみ生じ、正常な皮膚との境界がはっきりしているのが特徴である。 イ 光線過敏症は、医薬品が触れた部分だけでなく、全身へ広がって重篤化する場合がある。 ウ 薬疹は、あらゆる医薬品で起きる可能性があり、特に、発熱を伴って眼や口腔粘膜に異常が現れた場合は、急速に皮膚粘膜眼症候群や、中毒性表皮壊死融解症等の重篤な病態へ進行することがある。 エ 薬疹は、それまで経験したことがない人であっても、暴飲暴食や肉体疲労が誘因となって現れることがある。
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解答
1
解説
接触皮膚炎は薬剤塗布部位に境界明瞭に現れますが、光線過敏症は紫外線暴露により全身へ広がる場合があります。また、薬疹は体調不良が誘因となって発症することがあり、粘膜症状を伴う場合はSJSやTENへの重篤化に厳重な警戒が必要です。
解き方
- 記述ア(接触皮膚炎の境界明瞭性)およびイ(光線過敏症の全身への拡大)の正誤を確認します。
- 記述ウ(SJSやTENへの進展リスク)およびエ(疲労等が誘因となること)の正誤を確認します。
- ア~エのすべてが正しいとする選択肢1を選択します。
- 選択肢 1正解
- ア、イ、ウ、エのすべての記述が手引きの記載通り正しく、適切な組み合わせです。
- 選択肢 2不正解
- ウ、エも正しい記述であるため不適切です。
- 選択肢 3不正解
- イ、エも正しい記述であるため不適切です。
- 選択肢 4不正解
- アも正しい記述であるため不適切です。
- 選択肢 5不正解
- ア、イ、ウも正しい記述であるため不適切です。
覚えるポイント
- 発熱を伴う薬疹や口・眼の粘膜症状は、SJS等の重篤な副作用の初期徴候です。
間違えやすいところ
- 外用薬による光線過敏症であっても、貼付部位にとどまらず全身に広がるケースがある点に注意します。
出題の前提:手引き「第2章 人体の働きと医薬品」の皮膚に現れる副作用に関する記載に基づく。
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.27 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
医薬品の適正使用情報(添付文書の法的位置づけと意義)
医薬品の適正使用・安全対策 · 添付文書 / 医薬品医療機器等法第52条 / 適正使用情報
医薬品の適正使用情報に関する記述について、正誤の正しい組み合わせを1つ選びなさい。 ア 添付文書は、医薬品の有効性、安全性等に係る新たな知見や使用に係る情報に基づき、必要に応じて随時改訂されている。 イ 医薬品は、その適正な使用のために必要な情報を伴って初めて医薬品としての機能を発揮する。 ウ 販売名に薬効名が含まれているような場合には、添付文書における薬効名の記載は省略されることがある。 エ 医薬品医療機器等法第52条の規定により、医薬品には、添付文書又はその容器若しくは被包に、「用法、用量その他使用及び取扱い上の必要な注意」等の記載が義務づけられている。
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解答
1
解説
医薬品は生命関連製品であり、適正な情報が伴って初めて本来の有効性・安全性を発揮します。法に基づき添付文書等への記載が義務づけられ、新知見により随時改訂されます。
解き方
- 各記述の正誤を検討する。アは随時改訂されるため正しい。イは適正使用情報の必要性として正しい。
- ウは販売名に薬効名が含まれている場合に薬効名の記載を省略できる規定であり正しい。エは医薬品医療機器等法第52条の記載義務として正しい。したがって1が正答となる。
- 選択肢 1正解
- ア、イ、ウ、エのすべての記述が正しいため、この組み合わせが正答です。
- 選択肢 2不正解
- エの記述は医薬品医療機器等法第52条の規定に合致しており正しいため、誤りとする本肢は不適です。
- 選択肢 3不正解
- イ、ウ、エの記述はいずれも正しいため、不適です。
- 選択肢 4不正解
- アとウの記述はいずれも正しいため、不適です。
- 選択肢 5不正解
- アとイの記述はいずれも正しいため、不適です。
覚えるポイント
- 販売名に薬効名が含まれている場合は添付文書での薬効名記載を省略できる点。
- 添付文書は重要知見に基づき随時改訂され、法第52条により必要事項の記載が義務づけられている。
間違えやすいところ
- 「販売名に薬効名が含まれていても省略できない」と誤認しやすい。
- 添付文書の改訂が定期的(年1回など)のみと誤認しないようにする。
出題の前提:試験実施時の医薬品医療機器等法および登録販売者試験の手引き(医薬品の適正使用・安全対策)に基づく。
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.28 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
一般用医薬品の添付文書の記載事項および利用法
医薬品の適正使用・安全対策 · 添付文書の記載項目 / 使用上の注意 / 適正使用
一般用医薬品の添付文書に関する記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
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解答
4
解説
一般用医薬品の添付文書は、必要なときにいつでも確認できるように保管し、使用の都度適切に参照されるべき実用的な情報提供媒体です。
解き方
- 各記述の正誤を検討する。1、2、3は手引き記載の通り正しい。
- 4について、購入時の説明の有無にかかわらず、使用する前や必要が生じた都度確認できるよう保管する必要があり、「一度目を通せば十分」は不適正であるため4が正答となる。
- 選択肢 1不正解
- 用法・用量は生活者が誤りなく服用できるよう、年齢区分や用量、回数が表形式などでわかりやすく記載されており正しいです。
- 選択肢 2不正解
- 一般用検査薬の添付文書には、キットの内容や成分・分量が記載されることになっており正しいです。
- 選択肢 3不正解
- 重要な改訂が行われた場合、添付文書には改訂年月と改訂箇所が明示されることになっており正しいです。
- 選択肢 4正解
- 添付文書は医薬品を使用する際、随時確認できるよう手元に保管すべきものであり、開封時に一度見るだけでは不十分であるため誤りです。
覚えるポイント
- 添付文書は捨てずに保管し、医薬品を使用する都度確認できるようにする。
間違えやすいところ
- 専門家から口頭で説明を受けたからといって添付文書の反復確認が不要になるわけではない。
出題の前提:試験実施時の登録販売者試験の手引き(一般用医薬品の添付文書の記載事項)に基づく。
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.28 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
一般用医薬品の添付文書「使用上の注意」の構成区分
医薬品の適正使用・安全対策 · してはいけないこと / 相談すること / その他の注意
一般用医薬品の添付文書の「使用上の注意」に関する記述について、正誤の正しい組み合わせを1つ選びなさい。 ア 「してはいけないこと」には、守らないと症状が悪化する事項、副作用又は事故等が起こりやすくなる事項について記載されている。 イ 「その他の注意」には、副作用と考えられる症状を生じた場合や、症状の改善がみられない場合の対応が記載されている。 ウ 「その他の注意」には、医薬品の適用となる症状に関して、日常生活上、どのようなことを心がけるべきかなどが記載されている。 エ 「相談すること」には、その医薬品を使用する前に、その適否について専門家に相談した上で適切な判断がなされるべきである場合について記載されている。
解答・解説を表示
解答
2
解説
使用上の注意は「してはいけないこと」「相談すること」「その他の注意」に大別され、副作用・事故防止、事前の適否判断、まれな注意事項などの目的別に区分されています。
解き方
- アは「してはいけないこと」の定義として正しい。
- イは「相談すること」に記載される内容(使用後に現れた副作用や改善がみられない場合の対応)であるため「その他の注意」とする記述は誤り。
- ウは添付文書の「養生法」などに記載される日常生活上の心構えであり、「その他の注意」とする記述は誤り。
- エは「相談すること」の事前相談に関する定義として正しい。
- したがって正・誤・誤・正の組み合わせである2が正答となる。
- 選択肢 1不正解
- イとウの記述が誤っているため不適です。
- 選択肢 2正解
- アが正、イが誤、ウが誤、エが正であり、正しい組み合わせです。
- 選択肢 3不正解
- アは正しく、イとウが誤っているため不適です。
- 選択肢 4不正解
- アが正しく、イが誤り、エが正しいので不適です。
- 選択肢 5不正解
- アが正しく、ウが誤り、エが正しいので不適です。
覚えるポイント
- 「してはいけないこと」:守らないと悪化・事故につながる事項。
- 「相談すること」:使用前の専門家相談、および使用後に副作用等が生じた場合の相談。
- 日常生活の注意は「その他の注意」ではなく「養生法」等に記載。
間違えやすいところ
- 使用後に症状が改善しない場合の対処が「相談すること」に含まれる点を見落とし、「その他の注意」と混同しやすい。
出題の前提:試験実施時の登録販売者試験の手引き(使用上の注意の記載要領)に基づく。
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.29 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
「次の症状がある人は使用しないこと」と胃酸過多
医薬品の適正使用・安全対策 · してはいけないこと / カフェイン / 胃酸過多
次の成分のうち、それを含有する一般用医薬品の添付文書の「次の症状がある人は使用(服用)しないこと」に「胃酸過多」と記載されるものとして、正しいものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
3
解説
カフェインは中枢神経興奮作用のほか、胃粘膜を刺激して胃液分泌を促進する作用を有するため、胃酸過多のある人が服用すると胃痛や潰瘍を悪化・誘発する危険があり禁忌とされています。
解き方
- 提示された各成分の「してはいけないこと」の記載対象となる基礎疾患・症状を想起する。
- カフェインは胃酸分泌促進作用があるため、「胃酸過多」の症状がある人は服用しないこととされている。
- したがってカフェイン(選択肢3)が正答となる。
- 選択肢 1不正解
- リドカインは局所麻酔成分であり、「次の症状がある人は使用しないこと」に「胃酸過多」は該当しません。
- 選択肢 2不正解
- オキセサゼインは局所麻酔作用により胃酸分泌抑制を期待して用いられる胃腸薬成分であり、胃酸過多が禁忌ではありません。
- 選択肢 3正解
- カフェインは胃酸分泌を促進し、胃粘膜を刺激して胃酸過多の症状を悪化させるおそれがあるため「してはいけないこと」に「胃酸過多」と記載されます。
- 選択肢 4不正解
- インドメタシンは胃潰瘍の既往等で注意が必要ですが、「胃酸過多」を理由に「使用しないこと」とされる代表成分はカフェインです。
- 選択肢 5不正解
- アセトアミノフェンは解熱鎮痛成分であり、「してはいけないこと」に「胃酸過多」は記載されません。
覚えるポイント
- カフェイン:胃酸分泌亢進作用により「胃酸過多」「胃潰瘍」のある人は服用しないこと(禁忌)。
間違えやすいところ
- 胃腸薬関連の成分(オキセサゼインなど)と混同しないようにする。
出題の前提:試験実施時の登録販売者試験の手引き(別表:してはいけないこと)に基づく。
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.29 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
運転操作の禁止(眠気・目のかすみ等を起こす成分)
医薬品の適正使用・安全対策 · してはいけないこと / 運転操作の禁止 / プソイドエフェドリン塩酸塩
次の成分のうち、それを含有する一般用医薬品の添付文書に、「服用後、乗物又は機械類の運転操作をしないこと」の旨が記載されるべきものとして、誤っているものを1つ選びなさい。
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解答
2
解説
抗コリン成分(目のかすみ、散瞳)、抗ヒスタミン成分(眠気)、鎮静成分(眠気)、麻薬性・非麻薬性鎮咳成分(眠気)などは「乗物又は機械類の運転操作をしないこと」と記載されます。
解き方
- 各成分の薬効群と運転禁止の該非を確認する。
- 1(抗コリン成分・目のかすみ)、3(抗ヒスタミン成分・眠気)、4(鎮静成分・眠気)、5(鎮咳成分・眠気)は運転禁止に該当する。
- 2のプソイドエフェドリン塩酸塩は交感神経刺激薬であり、運転操作を禁止する成分には該当しないため、2が誤っているもの(正答)となる。
- 選択肢 1不正解
- ピレンゼピン塩酸塩水和物は抗コリン作用により目のかすみや羞明を生じるおそれがあるため、運転操作の禁止が記載されます。
- 選択肢 2正解
- プソイドエフェドリン塩酸塩は交感神経興奮作用を示し、眠気等の副作用を理由とする運転操作の禁止事項には該当しないため誤り(正答)です。
- 選択肢 3不正解
- クロルフェニラミンマレイン酸塩は抗ヒスタミン成分であり、眠気を催すおそれがあるため運転操作の禁止が記載されます。
- 選択肢 4不正解
- アリルイソプロピルアセチル尿素は鎮静成分であり、眠気を催すため運転操作の禁止が記載されます。
- 選択肢 5不正解
- ジヒドロコデインリン酸塩は中枢性鎮咳成分であり、眠気を催すおそれがあるため運転操作の禁止が記載されます。
覚えるポイント
- 運転操作の禁止:抗コリン薬(目のかすみ・異常なまぶしさ)、抗ヒスタミン薬・鎮静薬・コデイン類(眠気)。
- プソイドエフェドリン塩酸塩は交感神経刺激成分(不眠や神経過敏が主)。
間違えやすいところ
- 鼻炎薬に含まれるプソイドエフェドリンとクロルフェニラミンを混同し、プソイドエフェドリン単独で運転禁止になると誤解しやすい。
出題の前提:試験実施時の登録販売者試験の手引き(別表:してはいけないこと)に基づく。
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.30 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
ブロメラインと肝臓病の相談事項の理由
医薬品の適正使用・安全対策 · 相談すること / ブロメライン / 肝臓病
次のうち、ブロメラインを含有する一般用医薬品の添付文書の「相談すること」に「肝臓病の診断を受けた人」と記載される理由について、正しいものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
4
解説
抗炎症酵素成分であるブロメラインやセミアルカリプロティナーゼ等では、肝臓病の診断を受けた人において薬物の体内代謝・排泄が遅延し、血中濃度が上昇して副作用が現れやすくなるため、使用前に専門家へ相談することとされています。
解き方
- ブロメラインの「相談すること」における「肝臓病」の理由を確認する。
- 肝機能障害を悪化させるためではなく、「代謝や排泄の低下によって、副作用が現れやすくなるため」である。
- 該当する記述は選択肢4である。
- 選択肢 1不正解
- 間質性肺炎の既往歴に関する注意喚起ではないため誤りです。
- 選択肢 2不正解
- ブロメラインによる肝臓病の注意理由は「肝機能障害の悪化」ではなく、「代謝・排泄低下による副作用発現リスクの上昇」であるため誤りです。
- 選択肢 3不正解
- 便秘の誘発に関する理由ではないため誤りです。
- 選択肢 4正解
- 手引きの別表(相談すること)において、ブロメラインと肝臓病の理由として「代謝や排泄の低下によって、副作用が現れやすくなるため」と明記されており正しいです。
覚えるポイント
- ブロメライン×肝臓病:「代謝や排泄の低下によって、副作用が現れやすくなるため」。
間違えやすいところ
- 「肝臓病」という病名から安易に「肝機能障害を悪化させるため」を選んでしまいやすい。
出題の前提:試験実施時の登録販売者試験の手引き(別表:相談すること)に基づく。
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.30 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
「次の人は使用しないこと」と成分・薬効群の対応
医薬品の適正使用・安全対策 · してはいけないこと / イブプロフェン / ロペラミド塩酸塩 / ヒマシ油
次の表のA欄(主な成分や薬効群)と、B欄(使用上の注意の中で「次の人は使用(服用)しないこと」とされている事項)の関係が正しいものの組み合わせを1つ選びなさい。 【A欄】 ア イブプロフェン イ 芍薬甘草湯 ウ ロペラミド エ ヒマシ油が配合された瀉下薬 【B欄】 ア 出産予定日12週以内の妊婦 イ 激しい腹痛又は吐き気・嘔吐の症状がある人 ウ 15歳未満の小児 エ 心臓病の診断を受けた人
解答・解説を表示
解答
2
解説
医薬品成分ごとに重大な副作用や病態悪化を防ぐため「してはいけないこと(禁忌)」が定められており、妊娠週数、年齢制限、併用禁忌疾患などを正確に把握する必要があります。
解き方
- ア:イブプロフェンは胎児動脈管収縮等のおそれがあるため出産予定日12週以内の妊婦は服用しないこととされており正しい。
- イ:芍薬甘草湯の禁忌は「心臓病の診断を受けた人」(偽アルドステロン症等のおそれ)であり、激しい腹痛等ではないため誤り。
- ウ:ロペラミド塩酸塩は中枢抑制等のリスクから15歳未満の小児は使用しないこととされており正しい。
- エ:ヒマシ油が配合された瀉下薬の禁忌は「妊婦」「3歳未満の乳幼児」「激しい腹痛等」などであり、心臓病ではないため誤り。
- したがってアとウの組み合わせである2が正答となる。
- 選択肢 1不正解
- アは正しいですが、イの芍薬甘草湯の「してはいけないこと」は「心臓病」であり誤りです。
- 選択肢 2正解
- ア(イブプロフェン-出産予定日12週以内の妊婦)とウ(ロペラミド-15歳未満の小児)の双方が正しいため正答です。
- 選択肢 3不正解
- イとエのいずれも組み合わせが誤っています。
- 選択肢 4不正解
- ウは正しいですが、エのヒマシ油の禁忌は「妊婦」「3歳未満の乳幼児」「激しい腹痛又は吐き気・嘔吐の症状がある人」などであり誤りです。
覚えるポイント
- イブプロフェン:出産予定日12週以内の妊婦は使用しない。
- 芍薬甘草湯:心臓病の診断を受けた人は使用しない。
- ロペラミド:15歳未満の小児は使用しない。
- ヒマシ油:3歳未満の乳幼児、妊婦、激しい腹痛等のある人は使用しない。
間違えやすいところ
- 芍薬甘草湯(心臓病禁忌)とヒマシ油(激しい腹痛・妊婦等禁忌)の禁忌内容が入れ替わっている点を見落としやすい。
出題の前提:試験実施時の登録販売者試験の手引き(別表:してはいけないこと)に基づく。
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.31 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
一般用医薬品の使用期限の表示
医薬品の適正使用・安全対策 · 使用期限 / 法第50条 / 直接の容器等の記載事項 / 配置期限
一般用医薬品の使用期限の表示に関する記述のうち、正しいものの組み合わせを1つ選びなさい。 ア 適切な保存条件の下で製造後2年間、性状及び品質が安定であることが確認されている医薬品については、医薬品医療機器等法に基づく表示義務はない。 イ 医薬品医療機器等法第50条に基づく表示義務がある場合、その表示は直接の容器又は被包に記載しなければならない。 ウ 購入者から医薬品が開封されてからどの程度の期間品質が保持されるか質問があった場合、「使用期限」が表示されていれば、表示されている「使用期限」を答えればよい。 エ 配置販売される医薬品では、「配置期限」として記載されている。
解答・解説を表示
解答
3
解説
医薬品の使用期限は「未開封状態」で品質が保持される期限です。3年を超えて安定なものは法律上の記載義務が免除されますが、自主的表示が広く行われています。配置販売品では「配置期限」と表示されます。
解き方
- ア:表示義務が免除されるのは製造後「3年」を超えて安定な医薬品であるため「2年間」は誤り。
- イ:法第50条に基づく表示義務がある場合、直接の容器又は被包への記載が必要であり正しい。
- ウ:表示されている使用期限は未開封状態の期限であり、開封後の品質保持期間をそのまま答えるのは誤り。
- エ:配置販売品では「配置期限」として記載されるため正しい。
- したがってイとエが正しいので、3が正答となる。
- 選択肢 1不正解
- アが「2年間」となっており誤り(正しくは「3年間」)のため不適です。
- 選択肢 2不正解
- アおよびウの双方が誤っているため不適です。
- 選択肢 3正解
- イとエの記述が正しいため、この組み合わせが正答です。
- 選択肢 4不正解
- ウの使用期限は「未開封状態」を前提としたものであり、開封後の品質保持期間とは異なるため不適です。
覚えるポイント
- 使用期限の法的な表示義務:適切な保存条件で製造後3年を超えて性状及び品質が安定なものを除き表示義務がある。
- 記載されている使用期限は「未開封」の状態での期限である。
- 配置販売業の医薬品には「配置期限」と記載される。
間違えやすいところ
- 「3年」と「2年」の年数の混同。
- 開封後も記載の使用期限まで品質が保証されると誤解しやすい点。
出題の前提:試験実施時の医薬品医療機器等法第50条および登録販売者試験の手引きに基づく。
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.31 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
一般用医薬品の保管及び取扱い上の注意
医薬品の適正使用・安全対策 · 医薬品の保管及び取扱い上の注意 / 誤用防止 / 品質保持
一般用医薬品の保管及び取扱い上の注意に関する記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
1
解説
一般用医薬品の品質保持および事故防止のため、直射日光を避けて涼しい場所で保管し、誤用を防ぐために原則として元の容器から移し替えないことが重要です。
解き方
- 各選択肢の保管・取扱い方法が適正使用の指針に合致しているか確認する。
- 別の容器への移し替えは誤用や品質変化を招くため避けるべきであり、選択肢1が正しいと判断する。
- 選択肢 1正解
- 医薬品を別の容器に移し替えると、誤用の原因となったり品質が変わったりするおそれがあるため、正しい記述です。
- 選択肢 2不正解
- 錠剤を冷蔵庫で保管すると、出し入れの際の温度差によって湿気(結露)を帯び、品質劣化の原因となるため適当ではありません。
- 選択肢 3不正解
- 保管及び取扱い上の注意は、添付文書だけでなく外箱や直接の容器等の外装にも記載されています。
- 選択肢 4不正解
- 点眼薬を共用すると、容器の先端を介して病原体による汚染や感染症の伝播が生じる恐れがあるため、家族間であっても使い回してはなりません。
覚えるポイント
- 医薬品は誤用と品質劣化を防ぐため、元の容器のまま室温かつ直射日光の当たらない冷暗所に保管する。
間違えやすいところ
- 錠剤を何でも冷蔵庫に入れれば長持ちすると誤解しやすいが、結露による劣化の要因となる。
出題の前提:手引き「医薬品の保管及び取扱い上の注意」に基づく。
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.32 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
医薬品等の安全性情報
医薬品の適正使用・安全対策 · 緊急安全性情報 / 安全性速報 / 医薬品・医療機器等安全性情報
医薬品等の安全性情報に関する記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
3
解説
重大な健康被害を防止するための安全性情報には、緊急度や重要度に応じて緊急安全性情報(イエローレター)や安全性速報(ブルーレター)があり、それぞれ呼称や伝達形式が定められています。
解き方
- 安全性情報の分類とそれぞれの定義、通称の色(イエロー、ブルー)を確認する。
- 緊急安全性情報はイエローレター、安全性速報はブルーレターであり、レッドレターは存在しないため選択肢3を誤りと判定する。
- 選択肢 1不正解
- 安全性速報は、通常の注意喚起情報よりも迅速な注意喚起や適正使用の対応が必要な状況で作成されます。
- 選択肢 2不正解
- 緊急安全性情報は、緊急かつ重大な注意喚起や使用制限に係る対策が必要な場合に厚生労働省の指示等で作成・配布されます。
- 選択肢 3正解
- 緊急安全性情報はイエローレター、安全性速報はブルーレターと呼ばれ、レッドレターではありません。
- 選択肢 4不正解
- 厚生労働省は重要な副作用や不具合情報等をまとめた「医薬品・医療機器等安全性情報」を広く医薬関係者へ向けて定期的に発信しています。
覚えるポイント
- 緊急安全性情報=イエローレター(A4黄色地)、安全性速報=ブルーレター(A4青色地)。
間違えやすいところ
- 緊急性が高いため赤色(レッドレター)と連想しやすいが、イエローレターである点に注意する。
出題の前提:手引き「医薬品等の安全性情報」に基づく。
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.32 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
PMDAホームページの掲載情報
医薬品の適正使用・安全対策 · PMDAホームページ / 添付文書情報 / くすりのしおり
以下の情報のうち、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)のホームページに掲載されているものの正しい組み合わせを1つ選びなさい。 ア 一般用医薬品の添付文書情報 イ 医薬品販売業許可業者名一覧 ウ 患者向医薬品ガイド・くすりのしおり エ 特定保健用食品許可品目名一覧
解答・解説を表示
解答
2
解説
PMDA(医薬品医療機器総合機構)は医薬品等の適正使用情報として、添付文書情報、緊急安全性情報、患者向医薬品ガイド、くすりのしおりなどを一元的に公開しています。
解き方
- PMDAウェブサイトで提供されている医薬品情報(医療用・一般用添付文書、患者向け情報など)を確認する。
- アとウがPMDA掲載情報であり、イ(自治体等)やエ(消費者庁)は管轄が異なるため、正答の組み合わせを2と導き出す。
- 選択肢 1不正解
- イの医薬品販売業許可業者名一覧は各都道府県や保健所設置市等の自治体で管理・公表される情報です。
- 選択肢 2正解
- アの添付文書情報およびウの患者向医薬品ガイド・くすりのしおりは、ともにPMDAのホームページで検索・閲覧が可能です。
- 選択肢 3不正解
- イおよびエはいずれもPMDAホームページの主要な掲載情報ではありません。
- 選択肢 4不正解
- エの特定保健用食品の許可品目名一覧は消費者庁のウェブサイト等で公表されています。
覚えるポイント
- PMDAのサイトでは、一般用医薬品・医療用医薬品の添付文書、安全性情報、患者向医薬品ガイド・くすりのしおりが閲覧できる。
間違えやすいところ
- 特定保健用食品の管轄は厚生労働省から消費者庁に移管されており、PMDAではない点に注意する。
出題の前提:手引き「医薬品医療機器情報提供ホームページ」に基づく。
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.33 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
医薬品の副作用情報等の収集
医薬品の適正使用・安全対策 · 医薬品・医療機器等安全性情報報告制度 / 製造販売業者の報告義務
医薬品の副作用情報等の収集に関する記述のうち、正しいものの組み合わせを1つ選びなさい。 ア 医薬品・医療機器等安全性情報報告制度は、情報を広く収集することによって、医薬品の安全対策のより着実な実施を図ることを目的としている。 イ 医薬品・医療機器等安全性情報報告制度は、病院若しくは診療所の開設者又は医師が報告を行う制度であり、薬剤師は報告する義務はない。 ウ 医薬品・医療機器等安全性情報報告制度は、1967年3月より、約3000の医療機関をモニター施設に指定して、厚生省(当時)が直接副作用報告を受ける「医薬品副作用モニター制度」としてスタートした。 エ 医薬品の製造販売業者等には、その製造販売をし、又は承認を受けた医薬品について、その副作用等によるものと疑われる健康被害の発生、その使用によるものと疑われる感染症の発生等を知ったときは、その旨を、都道府県知事に報告することが義務づけられている。
解答・解説を表示
解答
2
解説
医薬品・医療機器等安全性情報報告制度は、医師や歯科医師のみならず薬剤師や登録販売者を含む医薬関係者全般を対象として厚生労働大臣へ報告する制度です。また、製造販売業者等の報告義務の相手先も厚生労働大臣です。
解き方
- 各記述の対象者、報告先、沿革の正誤を検討する。
- アは正、イは誤(薬剤師や登録販売者も報告に努める)、ウは正、エは誤(都道府県知事ではなく厚生労働大臣に報告)と判定し、正しい組み合わせを2とする。
- 選択肢 1不正解
- イが誤りであるため不正解です。薬剤師や登録販売者等のすべての医薬関係者が報告に努める必要があります。
- 選択肢 2正解
- アおよびウは記述内容がともに正しいため、この組み合わせが正解です。
- 選択肢 3不正解
- イとエはいずれも記述が誤りです。
- 選択肢 4不正解
- エにおいて、製造販売業者等の副作用報告の提出先は都道府県知事ではなく厚生労働大臣であるため誤りです。
覚えるポイント
- 安全性情報報告制度の対象者は登録販売者を含む医薬関係者全般であり、製造販売業者の報告先は厚生労働大臣。
間違えやすいところ
- 副作用被害の報告先を「都道府県知事」と取り違える出題パターンに注意する。
出題の前提:手引き「医薬品の副作用等報告」に基づく。
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.33 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
副作用情報の評価及び措置
医薬品の適正使用・安全対策 · 製造販売後調査 / PMDAでの安全対策業務 / 行政措置
医薬品の副作用情報等の収集、評価及び措置の内容に関する記述の正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。 ア 一般用医薬品に関しては、製造販売業者に対して、承認後の安全性に関する調査は求められていない。 イ 副作用情報は、その医薬品の製造販売業者等において評価・検討され、必要な安全対策が図られる。 ウ 各制度によって集められた副作用情報については、都道府県知事によって調査検討が行われ、その結果に基づき、厚生労働大臣が、安全対策上必要な行政措置を講じている。 エ 厚生労働大臣が行う安全対策上必要な行政措置として、使用上の注意の改訂の指示等を通じた注意喚起のための情報提供や、効能・効果や用法・用量の一部変更、調査・実験の実施の指示、製造・販売の中止、製品の回収等がある。
解答・解説を表示
解答
4
解説
収集された副作用情報は製造販売業者やPMDAで評価・検討され、専門家の意見を踏まえて厚生労働大臣が使用上の注意改訂等の安全対策上の行政措置を講じます。
解き方
- ア〜エの記述の正誤を1つずつ確認する。
- アは誤、イは正、ウは誤(調査検討はPMDA)、エは正となり、「誤・正・誤・正」を選択する。
- 選択肢 1不正解
- アが誤りでエが正しい記述であるため、不適当です。
- 選択肢 2不正解
- アが誤りでイが正しい記述であるため、不適当です。
- 選択肢 3不正解
- ウは調査検討を行う主体が都道府県知事ではなく独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)であるため誤りです。
- 選択肢 4正解
- アが誤、イが正、ウが誤、エが正であり、正しい組み合わせです。
- 選択肢 5不正解
- イとエが正しい記述であり、ウが誤りであるため不適当です。
覚えるポイント
- 副作用情報の調査検討はPMDAで行われ、厚生労働大臣が改訂指示や回収命令等の行政措置を講じる。
間違えやすいところ
- 一般用医薬品には市販後の調査義務がないと思い込みやすいが、製造販売後調査等が求められる。
出題の前提:手引き「副作用情報等の収集、評価及び措置」に基づく。
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.34 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
副作用報告の仕方
医薬品の適正使用・安全対策 · 安全性情報報告制度 / 報告対象 / 過量使用や誤用
医薬品による副作用等が疑われる場合の報告の仕方に関する記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
4
解説
医薬品・医療機器等安全性情報報告制度では、因果関係が不明確な場合や、安全対策上必要と認められる過量使用・誤用による健康被害も含めて広く情報収集が行われます。
解き方
- 報告対象の範囲や記入要領についての規定を確認する。
- 安全対策上必要と認められる過量使用や誤用による健康被害も報告対象となるため、選択肢4が誤りであると特定する。
- 選択肢 1不正解
- 医薬品の副作用と疑われるものであれば、必ずしも明確な因果関係が判明していなくても報告対象となります。
- 選択肢 2不正解
- 重複報告を避けるため、同一施設・店舗で複数の専門家が関与した場合は直接関わった1名が代表して報告すれば十分です。
- 選択肢 3不正解
- 報告書様式はPMDAサイトから入手でき、把握できた範囲で記入すればよく、全欄の記入が必須ではありません。
- 選択肢 4正解
- 安全対策上必要があると認められる場合は、過量使用や誤用による健康被害であっても報告の対象となります。
覚えるポイント
- 安全性情報報告制度では、過量使用や誤用、因果関係が不明な事例も安全対策上必要なら報告対象となる。
間違えやすいところ
- 救済制度(適正使用が給付要件)と安全性情報報告制度(誤用・過量使用も対象になり得る)の要件を混同しないようにする。
出題の前提:手引き「医薬関係者による副作用報告」に基づく。
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.34 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
医薬品副作用被害救済制度の概要
医薬品の適正使用・安全対策 · 医薬品副作用被害救済制度 / 給付請求先 / 給付の種類
医薬品副作用被害救済制度に関する記述のうち、正しいものの組み合わせを1つ選びなさい。 ア 医薬品を適正に使用せずに発生した副作用についても、救済対象となる。 イ 給付請求先は独立行政法人医薬品医療機器総合機構である。 ウ 生物由来製品を適正に使用したにもかかわらず、それを介して生じた感染等による疾病、障害又は死亡についても対象である。 エ 給付の種類としては、医療費、障害年金、遺族一時金などがある。
解答・解説を表示
解答
3
解説
医薬品副作用被害救済制度は、医薬品を適正に使用したにもかかわらず生じた健康被害を対象として、PMDAに対して医療費や障害年金等の給付を請求する制度です。
解き方
- 各記述について救済の適正使用要件、請求先、生物由来製品感染の扱い、給付種類を検討する。
- アは不適正使用のため誤り、イは正、ウは感染等被害救済制度のため誤り、エは正と判断し、イとエの組み合わせ(3)を選ぶ。
- 選択肢 1不正解
- アは医薬品を適正に使用した場合に限って救済されるため誤りです。
- 選択肢 2不正解
- アおよびウが誤りの記述であるため不適当です。
- 選択肢 3正解
- イ(請求先はPMDA)とエ(医療費・障害年金・遺族一時金など)はともに正しい記述です。
- 選択肢 4不正解
- ウは生物由来製品感染等被害救済制度の対象であり、医薬品副作用被害救済制度とは区分されるため誤りです。
覚えるポイント
- 医薬品副作用被害救済制度は適正使用が原則。生物由来製品による感染は「生物由来製品感染等被害救済制度」が対象。
間違えやすいところ
- 生物由来製品の感染等による被害救済と、通常の副作用被害救済を一つの制度として混同しやすい。
出題の前提:手引き「医薬品副作用被害救済制度」に基づく。
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.35 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
医薬品副作用被害救済制度の対象製品
医薬品の適正使用・安全対策 · 救済制度の対象外品目 / 殺菌消毒剤 / 一般用検査薬
以下のうち、医薬品副作用被害救済制度の対象となるものについて、正しいものを下から1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
1
解説
医薬品副作用被害救済制度では、日本薬局方ワセリン等の除外指定医薬品、一般用検査薬、人体に直接使用しない殺菌消毒剤、個人輸入医薬品、健康食品等は対象外とされています。
解き方
- 救済制度の対象品目および対象外品目(適用除外医薬品等)の規定を照合する。
- 人体に直接使用する殺菌消毒剤は対象に含まれる(対象外ではない)ため、1を正答と判断する。
- 選択肢 1正解
- 人体に直接使用する殺菌消毒剤は救済制度の対象です(器具等の消毒など直接人体に使用しないものは対象除外)。
- 選択肢 2不正解
- 一般用検査薬は人体に直接適用しないため、救済制度の対象から除外されています。
- 選択肢 3不正解
- 個人輸入により入手された医薬品は正規の国内流通品ではないため、救済制度の対象外です。
- 選択肢 4不正解
- 健康食品は医薬品ではないため、医薬品副作用被害救済制度の対象にはなりません。
- 選択肢 5不正解
- 日本薬局方収載医薬品であるワセリンは、厚生労働大臣が指定する適用除外医薬品に指定されています。
覚えるポイント
- 人体に直接使用する殺菌消毒剤は対象。局方ワセリン、局方精製水、一般用検査薬、個人輸入医薬品は対象外。
間違えやすいところ
- 殺菌消毒剤を一律に対象外と思い込みやすいが、「人体に直接使用しないもの」が対象外である。
出題の前提:手引き「医薬品副作用被害救済制度の対象とならない医薬品」に基づく。
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.35 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
製品不良等における損害賠償の相談窓口
医薬品の適正使用・安全対策 · 医薬品副作用被害救済制度の対象除外 / 医薬品PLセンター
医薬品副作用被害救済制度の給付対象とならないケースのうち、製品不良など製薬企業に損害賠償責任がある場合の相談窓口として推奨されている機関として、正しいものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
2
解説
医薬品副作用被害救済制度は、適正に使用したにもかかわらず発生した副作用による健康被害に対して救済給付を行う制度であり、製品の欠陥や製薬企業の過失・損害賠償責任が明らかな事案は対象外となります。製造物責任(PL)に関わる紛争の迅速な解決を図る機関として「医薬品PLセンター」が設置されています。
解き方
- 医薬品副作用被害救済制度の給付対象外となる「製薬企業に損害賠償責任(PL上の責任)がある事案」の条件を確認する。
- 該当する損害賠償相談に対応する専門の裁判外紛争解決機関(ADR)が「医薬品PLセンター」であることを選択肢から見出す。
- 選択肢 1不正解
- 都道府県は薬事行政や衛生管理を担当する公的機関ですが、製薬企業の製造物責任に関する個別の民事紛争の専用相談窓口ではありません。
- 選択肢 2正解
- 医薬品PLセンターは、医薬品や医薬部外品に関する消費者の苦情相談を受け付け、製造物責任法に基づく損害賠償交渉を中立的な立場で解決へ導く相談窓口です。
- 選択肢 3不正解
- 日本OTC医薬品協会は一般用医薬品メーカーで構成される業界団体であり、個別の製品事故に関する公的な紛争解決窓口ではありません。
- 選択肢 4不正解
- 独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)は医薬品副作用被害救済制度の給付業務等を行いますが、製薬企業の民事責任に基づく賠償相談窓口ではありません。
- 選択肢 5不正解
- くすりの適正使用協議会は医薬品の適正使用啓発や患者向医薬品ガイドの推進等を行う任意団体であり、PL法上の紛争相談窓口ではありません。
覚えるポイント
- 製品不良など企業に損害賠償責任がある事態は救済制度の対象外となり、医薬品PLセンターが相談窓口となる。
間違えやすいところ
- PMDA(医薬品医療機器総合機構)と医薬品PLセンターの役割分担を混同しやすい点に注意する。
出題の前提:手引き(平成30年3月改訂)第5章 医薬品の適正使用・安全対策
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.36 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
一般用医薬品に対する主な安全対策の歴史
医薬品の適正使用・安全対策 · 小柴胡湯 / フェニルプロパノールアミン / アンプル入りかぜ薬 / 安全対策の歴史
これまでに日本国内において実施された一般用医薬品に対する主な安全対策に関する以下の関係の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。 [医薬品と副作用 / 安全対策] ア 小柴胡湯による間質性肺炎 / 安全性速報の配布 イ 塩酸フェニルプロパノールアミン含有医薬品による脳出血 / 緊急安全性情報の配布 ウ アミノピリンが配合されたアンプル入りかぜ薬による重篤な副作用(ショック) / 製品の回収要請 エ 一般用かぜ薬による間質性肺炎 / 代替成分への切替指示
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解答
5
解説
一般用医薬品の安全対策の歴史において、アンプル入りかぜ薬のショック事故に対する製品回収要請(1965年)、小柴胡湯による間質性肺炎に対する緊急安全性情報(1996年)、一般用かぜ薬による間質性肺炎に対する安全性速報(2003年)、塩酸フェニルプロパノールアミンに対する代替成分への切替指示(2003年)などの歴史的事実を正確に対応づけて理解する必要があります。
解き方
- 各設問の医薬品・副作用と安全対策措置の組み合わせを個別に照合する。
- アは緊急安全性情報、イは代替成分への切替指示、ウは製品の回収要請、エは安全性速報が対応することを確認し、「誤・誤・正・誤」を選択する。
- 選択肢 1不正解
- ア、イ、ウ、エの正誤判定が一致していません。ウのみが正しく、他は安全対策の内容が入れ替わっています。
- 選択肢 2不正解
- アは緊急安全性情報であり、エは安全性速報であるため、いずれも誤りです。
- 選択肢 3不正解
- イは代替成分への切替指示、エは安全性速報の配布であるため誤りです。
- 選択肢 4不正解
- イは緊急安全性情報ではなく代替成分切替指示であり、エは代替成分切替指示ではなく安全性速報の配布であるため誤りです。
- 選択肢 5正解
- アは誤り(緊急安全性情報の配布)、イは誤り(代替成分への切替指示)、ウは正しい(製品の回収要請)、エは誤り(安全性速報の配布)であり、組み合わせとして正しいです。
覚えるポイント
- 小柴胡湯は緊急安全性情報(1996年)、一般用かぜ薬の間質性肺炎は安全性速報(2003年)、PPAは代替成分切替指示(2003年)と覚える。
間違えやすいところ
- 小柴胡湯の「緊急安全性情報」と一般用かぜ薬の「安全性速報」を混同しやすいので注意する。
出題の前提:手引き(平成30年3月改訂)第5章 医薬品の適正使用・安全対策
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.36 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
医薬品の適正使用及びその啓発活動
医薬品の適正使用・安全対策 · セルフメディケーション / 薬と健康の週間 / 薬物乱用防止啓発
医薬品の適正使用及びその啓発活動に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。 ア 登録販売者は、一般用医薬品の販売に従事する医薬関係者(専門家)として、適切なセルフメディケーションの普及定着、医薬品の適正使用の推進のための活動に積極的に参加、協力することが期待される。 イ 医薬品の持つ特質及びその使用・取扱い等について正しい知識を広く生活者に浸透させることにより、保健衛生の維持向上に貢献することを目的とし、毎年10月17日~23日の1週間を「薬と健康の週間」として、国、自治体、関係団体等による広報活動やイベント等が実施されている。 ウ 薬物乱用や薬物依存は、一般用医薬品では生じず、違法薬物(麻薬、覚せい剤、大麻等)によって生じるものである。 エ 医薬品の適正使用の重要性に関する小中学生への啓発は、薬物への興味や乱用につながることからしてはならない。
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解答
1
解説
医薬品の適正使用啓発活動は、国民一人ひとりが医薬品を正しく使用してセルフメディケーションを適切に行うために不可欠です。登録販売者などの専門家が果たすべき社会的役割のほか、「薬と健康の週間」(10月17日~23日)の実施、小中学生への早期教育、一般用医薬品でも生じる薬物乱用・依存の防止啓発が重要視されています。
解き方
- アおよびイの記述が登録販売者の責務および「薬と健康の週間」の定義に合致しているか確認し、いずれも正しいと判断する。
- ウの一般用医薬品における乱用・依存の可能性、エの小中学生に対する早期啓発教育の必要性を確認し、いずれも誤りと判断する。
- ア正、イ正、ウ誤、エ誤の組み合わせである1を選択する。
- 選択肢 1正解
- アおよびイが正しい記述であり、ウおよびエが誤った記述であるため、正しい組み合わせです。
- 選択肢 2不正解
- イは正しい記述であり、エは誤った記述であるため正しくありません。
- 選択肢 3不正解
- アは正しい記述であり、ウおよびエは誤った記述であるため正しくありません。
- 選択肢 4不正解
- アは正しい記述であり、エは誤った記述であるため正しくありません。
- 選択肢 5不正解
- アおよびイは正しい記述であり、ウは誤った記述であるため正しくありません。
覚えるポイント
- 「薬と健康の週間」は毎年10月17日~23日であり、小中学生への適正使用教育も積極的に推奨されている。
間違えやすいところ
- 薬物乱用は違法薬物だけでなく、一般用医薬品の過量服用等によっても生じる点を見落とさないようにする。
出題の前提:手引き(平成30年3月改訂)第5章 医薬品の適正使用・安全対策
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.37 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
小児の使用禁忌成分とメトヘモグロビン血症
医薬品の適正使用・安全対策 · アミノ安息香酸エチル / メトヘモグロビン血症 / 使用上の注意(小児禁忌)
以下の成分を含む一般用医薬品のうち、メトヘモグロビン血症を起こすおそれがあるため、6歳未満の小児には使用(服用)しない旨が添付文書に記載されるものとして、正しいものを一つ選びなさい。
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解答
3
解説
アミノ安息香酸エチルはエステル型の局所麻酔成分であり、小児(特に6歳未満)が服用するとヘモグロビンが酸化されて酸素運搬能を失う「メトヘモグロビン血症」を誘発し、チアノーゼや呼吸困難を引き起こす危険性があります。そのため、6歳未満の小児には使用しないこととされています。
解き方
- 副作用として「メトヘモグロビン血症」を引き起こすおそれがある成分を特定する。
- 局所麻酔成分であるアミノ安息香酸エチルが「6歳未満の小児」に使用禁忌であることを確認し、3を選択する。
- 選択肢 1不正解
- チペピジンヒベンズ酸塩は非麻薬性鎮咳成分であり、メトヘモグロビン血症による6歳未満禁忌の規定はありません。
- 選択肢 2不正解
- ブチルスコポラミン臭化物は抗コリン成分であり、緑内障や前立腺肥大症等に注意が必要ですが、メトヘモグロビン血症による6歳未満禁忌ではありません。
- 選択肢 3正解
- アミノ安息香酸エチルは局所麻酔成分であり、小児においてメトヘモグロビン血症を引き起こす危険性があるため「6歳未満の小児」に使用禁忌となっています。
- 選択肢 4不正解
- フェルビナクは非ステロイド性抗炎症成分(NSAIDs)の外用薬であり、喘息や小児(15歳未満)禁忌などが設定されていますが、メトヘモグロビン血症を理由とするものではありません。
- 選択肢 5不正解
- メキタジンは抗ヒスタミン成分であり、眠気や抗コリン作用等に注意が必要ですが、メトヘモグロビン血症を理由とする6歳未満禁忌ではありません。
覚えるポイント
- アミノ安息香酸エチルは「メトヘモグロビン血症」のおそれにより「6歳未満の小児」は使用禁忌となる。
間違えやすいところ
- 年齢制限の理由(ライ症候群、呼吸抑制、メトヘモグロビン血症など)を各成分ごとに混同しないよう注意する。
出題の前提:手引き(平成30年3月改訂)第5章 医薬品の適正使用・安全対策
出典:福岡県『2019年度 福岡県 前半』
令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] p.37 ↗(www.pref.fukuoka.lg.jp)
2019年度 福岡県 前半
参照した公式資料
福岡県が公開した2019年度 福岡県 前半の問題・解答資料です。
- 令和元年度福岡県登録販売者試験問題(午前の部) [PDFファイル/683KB] ↗ — www.pref.fukuoka.lg.jp(PDF・37ページ)
- 令和元年度登録販売者試験正答(午前の部および午後の部) [PDFファイル/17KB] ↗ — www.pref.fukuoka.lg.jp(PDF・2ページ)

