公開問題を地域・年度・前半後半で区別しています。地域共通問題を含み、全国の独立した問題を網羅する集計ではありません。受験する地域の最新版の手引きと案内を併せて確認してください。
2008年度 第1回 静岡県 前半の概要
一般用医薬品の基本的特徴
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 一般用医薬品の定義と特性 / 医薬品のリスク性 / 市販後安全対策
一般用医薬品の特性に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
4
解説
一般用医薬品は、生活者が自らの判断で購入・使用してセルフメディケーションを図るための医薬品です。人体に対する作用はすべて解明されているわけではなく、適正に使用しても重篤な副作用が起きるリスクがあるため、市販後も継続的な安全情報の収集・評価が行われています。
解き方
- 各選択肢の記述について、一般用医薬品の定義および安全性・有効性の原則と照らし合わせる。
- 人体への未知の作用の有無、適正使用時の副作用リスク、市販後の安全対策の有無を検討し、誤りを除外する。
- 生活者が自ら選択して使用するという基本概念に合致する選択肢4を正答とする。
- 選択肢 1不正解
- 医薬品の人体に及ぼす作用はすべてが完全に解明されているわけではなく、未知の有害事象が生じる可能性もあります。
- 選択肢 2不正解
- 十分注意して適正に使用した場合であっても、特異体質などにより重篤な副作用が生じる可能性は排除できません。
- 選択肢 3不正解
- 市販後においても副作用報告制度や再審査・再評価などを通じて、有効性や安全性等の継続的な確認が行われています。
- 選択肢 4正解
- 一般用医薬品は、一般の生活者が自らの健康管理のために情報提供を受けて自ら選択し、使用する医薬品です。
覚えるポイント
- 一般用医薬品は適正使用でも副作用が起きる可能性があり、市販後も有効性・安全性の調査が行われます。
間違えやすいところ
- 適正に使用していれば絶対に重篤な副作用は起きないと考えてしまう誤りに注意しましょう。
出題の前提:静岡県登録販売者試験の手引き(平成20年度試験基準)第1章「医薬品の本質」
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.3 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
医薬品副作用被害救済制度における副作用の定義
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 医薬品医療機器総合機構法 / 副作用の定義 / 救済制度
独立行政法人医薬品医療機器総合機構法第4条第6項に規定される「医薬品の副作用」の定義について、( a )および( b )に入る字句の正しい組み合わせはどれか。 「この法律において「医薬品の副作用」とは、( a )が適正な使用目的に従い( b )された場合においてもその( a )により人に発現する有害な反応をいう。」
解答・解説を表示
解答
4
解説
独立行政法人医薬品医療機器総合機構法における医薬品の副作用とは、「許可医薬品が適正な使用目的に従い適正に使用された場合においてもその許可医薬品により人に発現する有害な反応」と定義されており、過剰使用等の不適正使用による健康被害は救済制度の対象外となります。
解き方
- 条文における対象医薬品の範囲を確認し、無許可品等を除く「許可医薬品」であることを特定する。
- 使用条件について、救済制度が「適正に使用」された場合を対象としている点を確認する。
- aが「許可医薬品」、bが「適正に使用」となっている組み合わせ(選択肢4)を選択する。
- 選択肢 1不正解
- 条文上の字句は「すべての医薬品」ではなく「許可医薬品」であり、用法も「過剰に使用」ではなく「適正に使用」です。
- 選択肢 2不正解
- aの許可医薬品は正しいですが、bは過剰使用ではなく「適正に使用」された場合が定義の要件です。
- 選択肢 3不正解
- aは医療用医薬品等も含む「許可医薬品」であり、bは「長期間使用」ではなく「適正に使用」です。
- 選択肢 4正解
- 法律第4条第6項の条文通り、aに「許可医薬品」、bに「適正に使用」が入る正しい組み合わせです。
- 選択肢 5不正解
- bの適正に使用は合致していますが、aは一般用医薬品に限定されず「許可医薬品」が正解です。
覚えるポイント
- 副作用被害救済制度での副作用の定義は「許可医薬品」が「適正に使用」された場合です。
間違えやすいところ
- 対象が一般用医薬品のみであると勘違いしたり、過剰使用による中毒症状も含むと混同しないようにしましょう。
出題の前提:静岡県登録販売者試験の手引き(平成20年度試験基準)第1章「医薬品のリスク評価」
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.3 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
医薬品に対するアレルギー反応
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · アレルギー(過敏反応) / アレルゲン / 添加物 / 免疫機能
医薬品に対するアレルギーに関する次の記述 a 〜 d の正誤について、正しい組み合わせはどれか。 a 基本的に薬理作用がない添加物も、アレルギーを引き起こす原因物質(アレルゲン)になりうる。 b アレルギーには、体質的・遺伝的な要素はない。 c アレルギーは、内服薬だけで発生するものであり、外用薬で引き起こされることはない。 d 普段は医薬品にアレルギーを起こしたことがない人でも、病気等に対する抵抗力が低下している状態などの場合には、医薬品がアレルゲンになりやすく、思わぬアレルギーを生じることがある。
解答・解説を表示
解答
4
解説
医薬品アレルギーは免疫機能の過剰反応であり、主薬成分だけでなく添加物もアレルゲンになり得ます。遺伝的・体質的素因が関与し、内服薬のみならず外用薬(接触皮膚炎等)でも発現します。また、疲労や体調不良等で抵抗力が低下しているときはアレルギーを発症しやすくなります。
解き方
- 記述a:賦形剤や着色剤等の添加物もアレルゲンとなり得るため「正」と判定する。
- 記述b:アレルギー体質には遺伝的・体質的要素が関与するため「誤」と判定する。
- 記述c:貼り薬や軟膏などの外用薬でもアレルギーが生じるため「誤」と判定する。
- 記述d:体調悪化や抵抗力低下時に思わぬアレルギーを生じる可能性があるため「正」と判定する。
- aとdが正しい組み合わせ(選択肢4)を選択する。
- 選択肢 1不正解
- aは正しい記述ですが、bは遺伝的・体質的要素が存在するため誤りの記述です。
- 選択肢 2不正解
- b(体質的要素の否定)もc(外用薬での否定)も両方とも誤りの記述です。
- 選択肢 3不正解
- dは正しい記述ですが、cは外用薬でもアレルギーが生じるため誤りの記述です。
- 選択肢 4正解
- aとdの記述がいずれも正しく、適切な組み合わせとなっています。
覚えるポイント
- 添加物もアレルゲンになり得ること、および外用薬でもアレルギー反応は生じることを覚えておきましょう。
間違えやすいところ
- 薬理作用がない添加物はアレルギーの原因にならないと思い込む間違いに注意しましょう。
出題の前提:静岡県登録販売者試験の手引き(平成20年度試験基準)第1章「医薬品の副作用」
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.4 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
一般用医薬品販売時の専門家の対応
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 専門家の情報提供 / 受診勧奨 / 副作用対応 / 医療用医薬品との併用
一般用医薬品の販売等に従事する専門家が、一般用医薬品を販売した際の対応に関する記述 a 〜 d の正誤について、正しい組み合わせはどれか。 a 購入者から副作用の発生の経過を十分に聴いて、その後の適切な医薬品の選択に資する情報の提供を行った。 b 医療用医薬品と一般用医薬品を併用している購入者から医薬品の副作用の自覚症状があるとの訴えがあったので、医療用医薬品の服用を止めるよう伝えた。 c 一般用医薬品の副作用は、直ちに明確な自覚症状として現れないこともあるので、継続して使用する場合は、特段の異常が感じられなくても定期的に検診を受けるよう伝えた。 d 購入者に対し、一般用医薬品の使用による副作用と疑われる症状について医療機関の受診を勧奨する際は、その添付文書等を持参して見せるよう説明した。
解答・解説を表示
解答
3
解説
専門家は購入者の状況を的確に把握し受診勧奨や適切な情報提供を行います。医師から処方された医療用医薬品の服用中止や変更を独断で指示してはならず、処方医やかかりつけ薬剤師に相談するよう促す必要があります。また、受診勧奨時には原因薬特定のため添付文書等の持参を促します。
解き方
- 記述a:副作用の経過聴取と代替案等の情報提供は適切であるため「正」。
- 記述b:医療用医薬品の中止を登録販売者等の判断で勝手に指示することは不適切であるため「誤」。
- 記述c:自覚症状が出にくい副作用に備えた定期検診の推奨は適切であるため「正」。
- 記述d:受診勧奨時に処方医等へ情報提供するため添付文書持参を促すのは適切であるため「正」。
- 判定結果「正・誤・正・正」に対応する選択肢3を選択する。
- 選択肢 1不正解
- bが誤りでdが正しいため、この組み合わせは誤りです。
- 選択肢 2不正解
- bが誤りでcが正しいため、この組み合わせは誤りです。
- 選択肢 3正解
- a:正、b:誤、c:正、d:正であり、正しい組み合わせです。
- 選択肢 4不正解
- aは適切(正)であり、bは不適切(誤)であるため誤りです。
- 選択肢 5不正解
- 医療用医薬品の服薬中止を専門家が独断で指示したbが含まれているため誤りです。
覚えるポイント
- 登録販売者が医療用医薬品(処方薬)の服薬中止を自己判断で指示してはいけません。
間違えやすいところ
- 副作用が疑われる際に一般用医薬品だけでなく医療用医薬品も独断で止めさせてよいと誤認しないようにしましょう。
出題の前提:静岡県登録販売者試験の手引き(平成20年度試験基準)第1章「医薬品の副作用」
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.4 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
医薬品の乱用と有害事象(薬物依存)
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 薬物の乱用 / 薬物依存 / 精神的依存 / 身体的依存
医薬品の不適正な使用と有害事象に関する次の文の( )内に入るべき正しい字句はどれか。なお、( )内にはすべて同じ字句が入る。 「医薬品を本来の目的以外の意図で、定められた用量を意図的に超えて服用したり、みだりに他の医薬品や酒類等と一緒に摂取するといった乱用がなされ、( )を生じることがある。 ( )とは、ある薬物の精神的な作用を体験するために、その薬物を連続的、あるいは周期的に摂取することへの強迫(欲求)を常に伴っている行動等によって特徴づけられる精神的・身体的な状態をいう。」
解答・解説を表示
解答
3
解説
薬物依存とは、精神的作用を体験するために反復して薬物を摂取したいという抑えがたい欲求(精神的依存)や、摂取を中止すると禁断症状(離脱症状)が現れる状態(身体的依存)などを指します。本来の目的を外れた過量使用やみだらな併用(乱用)によって生じます。
解き方
- 問題文中の「薬物を連続的、あるいは周期的に摂取することへの強迫(欲求)を常に伴っている行動等によって特徴づけられる精神的・身体的な状態」という定義文を読み取る。
- 薬物耐性(連用で効きにくくなること)や離脱症状(中断時の苦痛な症状)と区別する。
- 定義に完全に合致する用語「薬物依存」を選択肢3から特定する。
- 選択肢 1不正解
- 薬物耐性とは、薬物の連用により効果が次第に減弱し、同等の効果を得るためにより多くの量を必要とする状態を指します。
- 選択肢 2不正解
- 躁鬱症状は気分が異常に高揚したり落ち込んだりする病態であり、問題文の定義とは異なります。
- 選択肢 3正解
- 記述された強迫的な摂取欲求や精神的・身体的状態の定義は「薬物依存」に合致します。
- 選択肢 4不正解
- 健忘症は記憶が一時的または恒久的に障害される状態であり、該当しません。
- 選択肢 5不正解
- 離脱症状(禁断症状)は、依存が形成された薬物の摂取を中止した際に現れる自律神経系等の障害反応を指します。
覚えるポイント
- 薬物依存は「精神的作用を体験するための強迫的な摂取欲求を伴う精神的・身体的状態」です。
間違えやすいところ
- 薬物耐性(効きにくくなること)や離脱症状(中止時に出る不快症状)との用語の混同に注意しましょう。
出題の前提:静岡県登録販売者試験の手引き(平成20年度試験基準)第1章「不適正な使用と副作用」
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.5 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
医薬品の相互作用の仕組みと回避策
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 相互作用 / 薬物動態学的相互作用 / 薬力学的相互作用 / 相互作用の回避
医薬品の相互作用に関する次の記述 a 〜 d のうち、正しいものの組み合わせはどれか。 a 複数の医薬品を併用した場合、医薬品の作用が増強することはあるが、減弱することはない。 b 他の医薬品との相互作用は、異なる薬効の医薬品を服用した場合には起こらない。 c 相互作用には、医薬品が吸収、代謝(体内で化学的に変化すること)、分布又は排泄される過程で起こるものと、医薬品が薬理作用をもたらす部位において起こるものがある。 d 相互作用を回避するには、ある医薬品を使用している期間やその前後を通じて、その医薬品との相互作用を生じるおそれのある医薬品等の服用を控えなければならないのが通常である。
解答・解説を表示
解答
3
解説
医薬品の相互作用には、作用が増強する場合だけでなく減弱(効果の減弱や消失)する場合もあります。また、目的の異なる医薬品同士であっても同じ代謝酵素を競合したり受容体に作用したりして相互作用が起こります。相互作用の発生を防ぐには、服用期間中およびその前後の併用を避けることが基本です。
解き方
- 記述a:相互作用では作用の増強だけでなく減弱も起こるため「誤」と判定する。
- 記述b:異なる薬効群の医薬品間(例:かぜ薬と胃腸薬)でも相互作用は起こるため「誤」と判定する。
- 記述c:薬物動態学的過程(吸収・分布・代謝・排泄)と薬力学的過程(作用部位)の双方が機序としてあるため「正」と判定する。
- 記述d:相互作用回避のためには服用中および前後の併用回避が必要であるため「正」と判定する。
- cとdが正しい組み合わせ(選択肢3)を選択する。
- 選択肢 1不正解
- aは減弱することもあるため誤りで、bも異なる薬効間で起こるため誤りです。
- 選択肢 2不正解
- cは正しい記述ですが、bは異なる薬効の医薬品同士でも相互作用が起こるため誤りです。
- 選択肢 3正解
- cとdの記述はともに正しく、適切な組み合わせとなっています。
- 選択肢 4不正解
- dは正しい記述ですが、aは作用が減弱することもあるため誤りです。
覚えるポイント
- 相互作用には作用の「増強」と「減弱」の両面があり、異なる薬効の薬の間でも生じます。
間違えやすいところ
- 異なる薬効の薬同士なら相互作用は起こらないと誤解しやすい点に注意が必要です。
出題の前提:静岡県登録販売者試験の手引き(平成20年度試験基準)第1章「他の医薬品や食品との相互作用」
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.5 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
貧血用薬(鉄製剤)と食品の相互作用
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 鉄製剤 / タンニン酸 / 吸収阻害 / 食品との相互作用
医薬品と食品の相互作用に関する次の記述について、貧血用薬(鉄製剤)と食品中のタンニン酸が反応して鉄の吸収が悪くなることがあるため、服用前後は摂取を控えることとされている食品はどれか。
解答・解説を表示
解答
1
解説
貧血用薬に配合される鉄成分は、緑茶、紅茶、コーヒー等に含まれるタンニン酸と反応すると、水に溶けにくいタンニン酸鉄を形成し、消化管からの吸収が著しく低下します。そのため、服用前後30分〜1時間程度はこれらの飲料の摂取を控える必要があります。
解き方
- 問題文から「タンニン酸を含み鉄の吸収を妨げる食品」の該当物を探す。
- 各選択肢を検討する:コーヒー・茶類にはタンニン酸が豊富に含まれる。
- 牛乳(カルシウムによる一部抗生物質等の吸収阻害)、レモン(酸味・ビタミンC)、卵、豆腐ではなく、コーヒーを選択肢1から選ぶ。
- 選択肢 1正解
- コーヒーやお茶に含まれるタンニン酸が鉄と結合して不溶性沈殿を作り、鉄の吸収を悪くするため正しい選択肢です。
- 選択肢 2不正解
- 牛乳に含まれるカルシウムはテトラサイクリン系抗生物質等の吸収を妨げますが、タンニン酸による鉄吸収阻害の記述には該当しません。
- 選択肢 3不正解
- レモン等に含まれるビタミンCはむしろ鉄の吸収を促進する働きがあります。
- 選択肢 4不正解
- 卵はタンニン酸を主として含む食品ではないため該当しません。
- 選択肢 5不正解
- 豆腐はタンニン酸を多く含む食品ではないため該当しません。
覚えるポイント
- 貧血用薬(鉄剤)の服用前後は、タンニン酸を含むコーヒー、紅茶、緑茶を控えます。
間違えやすいところ
- ビタミンC(鉄の吸収を助ける)とタンニン酸(鉄の吸収を妨げる)の作用を逆に覚えないようにしましょう。
出題の前提:静岡県登録販売者試験の手引き(平成20年度試験基準)第1章「他の医薬品や食品との相互作用」
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.6 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
医薬品と食品等の相互作用・代謝
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 外用薬の相互作用 / 代謝産物の活性 / 成分の過剰摂取 / 生薬成分と食品
医薬品と他の医薬品や食品との相互作用、飲み合わせに関する記述 a 〜 d の正誤について、正しい組み合わせはどれか。 a 食品との相互作用は、専ら飲み薬(内服薬)の使用に際して注意を要する。 b 医薬品を服用後、代謝によって産生する物質(代謝産物)に薬効があるものはない。 c カフェインやビタミンAを含む医薬品と、それらの成分を含む食品を一緒に服用しても、過剰摂取となることはない。 d 生薬成分を含むが、食品として流通できるものについては、生薬成分が配合された医薬品の効き目や副作用を増強させることはない。
解答・解説を表示
解答
4
解説
食品との相互作用は、主に消化管内で直接混ざり合ったり吸収・代謝過程で競合したりするため「専ら飲み薬(内服薬)」で注意を要します。医薬品には代謝産物にも活性があるもの(プロドラッグ等含む)が存在します。また、食品由来であってもカフェインやビタミン、生薬成分は重複摂取により過剰摂取や相互作用(効果・副作用の増強)を引き起こします。
解き方
- 記述a:食品との相互作用は主に消化管を通る内服薬使用時に問題となるため「正」と判定する。
- 記述b:代謝産物自体が薬効や副作用を示す場合もあるため「誤」と判定する。
- 記述c:日常的な食品から同成分(カフェイン・ビタミン等)を摂ると過剰摂取になるため「誤」と判定する。
- 記述d:食品形態であっても生薬成分(甘草など)は医薬品の効果や副作用を増強するため「誤」と判定する。
- 判定「正、誤、誤、誤」に対応する選択肢4を選択する。
- 選択肢 1不正解
- aを誤り、c・dを正しいとしているため誤りです。
- 選択肢 2不正解
- bやcを正しいとしているため誤りです。
- 選択肢 3不正解
- bは代謝産物に活性があるものも存在するため誤りであり、本選択肢は不適です。
- 選択肢 4正解
- a:正、b:誤、c:誤、d:誤であり、公式解答と合致する正しい組み合わせです。
- 選択肢 5不正解
- aを誤りとし、dを正しいとしているため誤りです。
覚えるポイント
- 食品成分であっても医薬品と同じ成分(ビタミン、カフェイン、生薬等)は過剰摂取・相互作用の原因となります。
間違えやすいところ
- 「食品として流通しているものなら医薬品に影響を与えない」と思い込んでしまう誤りに注意しましょう。
出題の前提:静岡県登録販売者試験の手引き(平成20年度試験基準)第1章「他の医薬品や食品との相互作用」
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.6 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
医薬品とアルコールの相互作用
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 医薬品の相互作用 / アルコールとの相互作用
医薬品とアルコール(酒類)との相互作用に関する記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
4
解説
アルコールは中枢神経系を抑制するほか肝代謝酵素に影響を与え、解熱鎮痛薬と併用すると胃粘膜刺激が増強して潰瘍等のリスクを高めます。
解き方
- 常習飲酒者では肝臓の代謝酵素が誘導され医薬品の代謝が促進される場合があるため記述1を誤りと判断します。
- 生薬製剤や催眠鎮静薬、かぜ薬服用時の飲酒は相互作用や副作用の危険があるため記述2・3を誤りと判断します。
- アスピリン等の解熱鎮痛成分とアルコールによる胃粘膜への重複刺激と胃腸障害の増強を認める記述4を正答と判断します。
- 選択肢 1不正解
- 日常的に飲酒している者では肝臓の代謝酵素が誘導され、薬物の代謝が促進されて作用が減弱することがあります。
- 選択肢 2不正解
- 生薬製剤や催眠鎮静薬であっても飲酒との併用は中枢抑制作用が増強されるなど危険であり、勧められません。
- 選択肢 3不正解
- かぜ薬の服用期間中の飲酒は副作用のリスクを高めるため、飲酒を控えるよう指導する必要があります。
- 選択肢 4正解
- アルコールによる胃粘膜への刺激と解熱鎮痛薬の消化管粘膜障害作用が重なり、胃腸障害が増強されるため正しい記述です。
覚えるポイント
- 解熱鎮痛成分とアルコールの併用は胃腸障害を増強させます。
間違えやすいところ
- 慢性的な飲酒者は肝代謝酵素が誘導され薬物の代謝が早まることがある点に注意します。
出題の前提:手引き「医薬品に共通する特性と基本的な知識」医薬品の相互作用(食品との相互作用・アルコール)
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.7 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
小児の年齢区分における幼児の定義
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 小児等の注意 / 年齢区分
医薬品の使用上の注意等における年齢区分に関して、記述中の空欄に入る数値として適切なものを1つ選びなさい。 「医薬品の使用上の注意等において幼児という場合は、おおよその目安として( )未満を指すものとされている。」
解答・解説を表示
解答
3
解説
医薬品の適正使用における年齢区分では、新生児(生後4週未満)、乳児(1歳未満)、幼児(7歳未満)、小児(15歳未満)と明確に定義されています。
解き方
- 医薬品の使用上の注意における各年齢区分の基準(乳児・幼児・小児)を想起します。
- 幼児の基準がおおよそ7歳未満に該当することを確認し、選択肢3を選択します。
- 選択肢 1不正解
- 1歳未満はおおよその目安として「乳児」に該当する年齢区分です。
- 選択肢 2不正解
- 3歳未満という区分は添付文書上の幼児の区分基準ではありません。
- 選択肢 3正解
- 使用上の注意等において「幼児」とは、おおよその目安として7歳未満を指します。
- 選択肢 4不正解
- 12歳未満は特定成分(コデイン類など)の禁忌区分等で用いられますが、幼児の区分ではありません。
- 選択肢 5不正解
- 15歳未満はおおよその目安として「小児」を指す区分です。
覚えるポイント
- 乳児は1歳未満、幼児は7歳未満、小児は15歳未満です。
間違えやすいところ
- 小児(15歳未満)と幼児(7歳未満)の境界年齢を混同しないように整理しておきます。
出題の前提:手引き「医薬品に共通する特性と基本的な知識」小児・高齢者等の配慮(小児)
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.7 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
高齢者の年齢区分の目安
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 高齢者の注意 / 年齢区分
医薬品の使用上の注意等において、高齢者のおおよその目安として示されている年齢区分として正しいものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
2
解説
高齢者は生理機能の低下により医薬品の作用や副作用が現れやすいため、添付文書上はおおむね65歳以上を目安として設定されています。
解き方
- 医薬品の使用上の注意における高齢者の定義年齢を確認します。
- 一般的な公的基準に準じておおむね65歳以上とされているため、選択肢2を選びます。
- 選択肢 1不正解
- 60歳以上は医薬品の添付文書における高齢者の一般的な定義ではありません。
- 選択肢 2正解
- 医薬品の使用上の注意等において高齢者とは、おおよその目安として65歳以上を指します。
- 選択肢 3不正解
- 70歳以上は医薬品添付文書上の高齢者の基準年齢ではありません。
- 選択肢 4不正解
- 75歳以上は医療制度上の後期高齢者の基準ですが、添付文書上の高齢者の目安は65歳以上です。
- 選択肢 5不正解
- 80歳以上は医薬品添付文書上の一般的な高齢者の目安ではありません。
覚えるポイント
- 医薬品の使用上の注意における高齢者の目安は65歳以上です。
間違えやすいところ
- 後期高齢者の75歳以上と混同せず、65歳以上であることを正確に押さえます。
出題の前提:手引き「医薬品に共通する特性と基本的な知識」小児・高齢者等の配慮(高齢者)
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.8 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
高齢者の医薬品使用における留意点
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 高齢者への配慮 / 服薬管理 / 誤嚥・持病
高齢者が一般用医薬品を使用する場合に関する記述a〜dの正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。 a 高齢者は、医薬品を少ない用量から様子を見ながら使用することが望ましいため、定められた用量の範囲以下に量を減らして使用することが必要である。 b 高齢者は、喉の筋力が衰えて飲食物を飲み込む力が弱まっている場合があり、内服薬を使用する際に喉に詰まらせたり、誤嚥(食べ物等が誤って気管に入り込むこと)を誘発しやすくなるので注意が必要である。 c 高齢者は、持病(基礎疾患)を抱えていることが多いが、一般用医薬品の使用によって基礎疾患の症状が悪化したり、治療の妨げになることはない。 d 高齢者では、手先の衰えのため医薬品を容器や包装から取り出すことが難しい場合や、医薬品の取り違えや飲み忘れを起こしやすいなどの傾向がある。
解答・解説を表示
解答
3
解説
高齢者は生理機能低下、嚥下障害、誤嚥リスク、多剤併用や持病の悪化リスク、手先の不自由さによる服薬管理ミスに留意する必要があります。
解き方
- a:用量を自己判断で減量することが常に必要とされるわけではなく、用法・用量を遵守することが基本であるため誤りと判断します。
- b:嚥下機能の低下による喉の詰まりや誤嚥への注意喚起は正しいため正と判断します。
- c:一般用医薬品の成分が基礎疾患を悪化させることがあるため誤りと判断します。
- d:PTPシートからの取り出し難さや取り違え・飲み忘れの傾向は正しいため正と判断します。
- 正誤が誤・正・誤・正となる選択肢3を正答とします。
- 選択肢 1不正解
- cは一般用医薬品の使用により持病が悪化したり治療が妨げられることがあるため誤りです。
- 選択肢 2不正解
- aは自己判断で用量を減らすことが必要なわけではないため誤りで、bは正しい記述です。
- 選択肢 3正解
- aが誤、bが正、cが誤、dが正の適切な組み合わせです。
- 選択肢 4不正解
- aは誤りで、bは喉の機能低下と誤嚥に関する正しい記述です。
- 選択肢 5不正解
- aは用法用量の勝手な減量を義務づけるものではないため誤りです。
覚えるポイント
- 一般用医薬品の使用により高齢者の基礎疾患が悪化することがあります。
間違えやすいところ
- 少ない用量から様子を見ることが望ましい場合でも、自己判断で用量を減らして使用すべきとはされません。
出題の前提:手引き「医薬品に共通する特性と基本的な知識」小児・高齢者等の配慮(高齢者)
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.8 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
妊婦および授乳婦への医薬品使用
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 妊婦・授乳婦の注意 / ビタミンA / 胎盤関門 / 瀉下薬
妊婦、妊娠していると思われる女性及び母乳を与える女性(授乳婦)に関する記述a〜dの正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。 a ビタミンA含有製剤は、妊娠前後の一定期間に通常の用量を超えて摂取すると胎児に先天異常を起こす危険性が高まるとされている。 b 胎盤には、胎児の血液と母体の血液とが混ざらない仕組み(胎盤関門)がある。 c 妊婦が便秘薬を使用する場合、配合成分やその用量によっては流産や早産を誘発するおそれがある。 d 母乳を与えている女性(授乳婦)が医薬品を服用しても、医薬品成分が乳汁中に移行することはない。
解答・解説を表示
解答
1
解説
妊娠中や授乳期は胎盤関門の透過や母乳移行を通じて胎児・乳児に影響を及ぼすため、成分の安全性や流早産リスクの慎重な確認が必須です。
解き方
- a:妊娠前後のビタミンA過剰摂取による催奇形性リスクは正しいため正と判断します。
- b:母体と胎児の血液が直接混ざり合わない胎盤関門の構造は正しいため正と判断します。
- c:便秘薬(瀉下薬)の成分や用量による子宮収縮と流早産リスクは正しいため正と判断します。
- d:医薬品成分は母乳中に移行することがあるため誤りと判断します。
- 正・正・正・誤となる選択肢1を選択します。
- 選択肢 1正解
- aが正、bが正、cが正、dが誤の正しい組み合わせです。
- 選択肢 2不正解
- cは瀉下薬による流早産誘発の危険があるため正しく、dは母乳移行があるため誤りです。
- 選択肢 3不正解
- bの胎盤関門に関する記述は正しく、dの母乳へ移行しないという記述は誤りです。
- 選択肢 4不正解
- aのビタミンA過剰摂取による胎児先天異常リスクの記述は正しいです。
- 選択肢 5不正解
- dは服用した医薬品成分が乳汁中に移行することがあるため誤りです。
覚えるポイント
- 授乳婦が服用した医薬品の成分は乳汁中に移行することがあります。
間違えやすいところ
- 胎盤関門はすべての物質を遮断するわけではなく、多くの薬物が通過する点に注意します。
出題の前提:手引き「医薬品に共通する特性と基本的な知識」小児・高齢者等の配慮(妊婦等・授乳婦)
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.9 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
プラセボ効果の定義と特徴
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · プラセボ効果 / 心理的効果 / 自然緩解
プラセボ効果に関する以下の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
1
解説
プラセボ効果は薬理作用に基づかない心理的・生理的・時間的要因(暗示、条件反射、自然治癒など)によって生じる反応であり、これを目的として医薬品を使用することは不適切です。
解き方
- プラセボ効果を構成する要素(期待・暗示、条件付け、自然緩解など)が正確に説明されている選択肢1を確認します。
- プラセボ効果を目的とした医薬品使用は不適切であるため選択肢2を誤りと判断します。
- 薬理作用によらない効果であるため「必然的な薬理作用」とする選択肢3を誤りと判断します。
- 生体防御反応そのものではないため選択肢4を誤りと判断し、選択肢1を正答とします。
- 選択肢 1正解
- 暗示効果、条件付け、自然経過による自然緩解などが複合的に関与して生じる現象を正しく説明しています。
- 選択肢 2不正解
- プラセボ効果を目的として医薬品を使用することは推奨されず、適切ではありません。
- 選択肢 3不正解
- プラセボ効果は医薬品の薬理作用に基づかない効果を指すため誤りです。
- 選択肢 4不正解
- プラセボ効果は人体防御のための免疫や反射などの生体防御反応とは異なります。
覚えるポイント
- プラセボ効果を目的として医薬品を使用するべきではありません。
間違えやすいところ
- プラセボ効果には望ましい反応だけでなく、不都合な有害反応(ノセボ効果)が現れることもあります。
出題の前提:手引き「医薬品に共通する特性と基本的な知識」プラセボ効果
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.9 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
医薬品の品質と使用期限
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 医薬品の品質 / 使用期限 / 保管・陳列
医薬品の品質に関する以下の記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
4
解説
表示されている使用期限は未開封状態で適切に保管された場合の期限であり、開封後は空気中の湿気や微生物等により劣化が進むため速やかに使用する必要があります。
解き方
- 医薬品の適切な保管・陳列環境に関する記述1および経時劣化に関する記述2が正しいことを確認します。
- 購入者が常備薬として保管する可能性を考慮した販売期限の余裕に関する記述3が正しいことを確認します。
- 使用期限は「開封状態」ではなく「未開封状態」での期限であるため、誤っている選択肢4を正答として選びます。
- 選択肢 1不正解
- 医薬品の品質保持のため、陳列場所の清潔性や適切な環境管理が必要であるとする正しい記述です。
- 選択肢 2不正解
- 医薬品は化学物質等で構成されるため、適切な保管下でも経時劣化は避けられないとする正しい記述です。
- 選択肢 3不正解
- 家庭で常備されることを考慮し、使用期限に十分な余裕をもって販売することが重要であるとする正しい記述です。
- 選択肢 4正解
- 使用期限は未開封状態で適切に保管された場合の保証期限であり、開封後の品質を保証するものではないため誤りです。
覚えるポイント
- 表示されている使用期限は「未開封状態」で保管された場合の期限です。
間違えやすいところ
- 開封後も使用期限まで品質が保持されると誤認しないように注意します。
出題の前提:手引き「医薬品に共通する特性と基本的な知識」医薬品の品質
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.10 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
一般用医薬品の役割と受診勧奨
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 一般用医薬品の役割 / 軽医療 / セルフメディケーション / 受診勧奨
一般用医薬品で対処可能な症状等の範囲に関する記述a〜dの正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。 a 生活習慣病の改善については、運動療法及び食事療法が基本となる。 b 一般用医薬品は、主として軽医療の分野で使用されるものである。 c 一般用医薬品は、疾病の初期段階、あるいは日常生活において、生活者が自らの疾病の診断、治療若しくは予防又は生活の質(QOL)の改善・向上を図ることを目的としている。 d 一般用医薬品の販売に従事する専門家は、購入者に対して常に科学的根拠に基づいた正確な情報提供を行う必要があり、かつ、情報提供は必ず医薬品の販売に結びつくものでなければならない。
解答・解説を表示
解答
1
解説
登録販売者等の専門家による情報提供は、無理に販売に結びつけるのではなく、状況に応じて医療機関への受診勧奨を行うことが求められます。
解き方
- a:生活習慣病改善の基本が運動療法と食事療法であることは正しいため正と判断します。
- b:一般用医薬品が主として軽医療(セルフメディケーション)で使用されることは正しいため正と判断します。
- c:一般用医薬品の目的(初期治療・予防・QOL向上等)は正しいため正と判断します。
- d:情報提供は必ずしも医薬品の販売に結びつける必要はなく、受診勧奨を行うことも専門家の責務であるため誤りと判断します。
- 正・正・正・誤となる選択肢1を選択します。
- 選択肢 1正解
- aが正、bが正、cが正、dが誤の正しい組み合わせです。
- 選択肢 2不正解
- cは一般用医薬品の目的として正しく、dは販売のみを目的化してはならないため誤りです。
- 選択肢 3不正解
- bの軽医療分野で使用されるという記述は正しい内容です。
- 選択肢 4不正解
- aの生活習慣病改善の基本に関する記述は正しい内容です。
- 選択肢 5不正解
- dは専門家の対応として常に医薬品の販売に結びつける必要はなく、受診勧奨も重要であるため誤りです。
覚えるポイント
- 専門家の情報提供は必ずしも医薬品の販売に結びつける必要はありません。
間違えやすいところ
- 相談を受けた際に購入させることが目的ではなく、受診勧奨や医薬品を使用しない選択肢の提示も必要です。
出題の前提:手引き「医薬品に共通する特性と基本的な知識」一般用医薬品の役割
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.10 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
鎮咳去痰薬の販売時における適切な対応
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 適正使用 / 相談対応 / 受診勧奨
一般用医薬品の販売等に従事する専門家が鎮咳去痰薬の内用液剤を販売するに際し、相談を受けた場合の対応に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
解答・解説を表示
解答
3
解説
一般用医薬品の専門家は、医薬品の濫用防止や過量服用の防止、重篤な疾患の見落としを防ぐための受診勧奨など、購入者の安全を最優先にした情報提供と販売対応を行う責務があります。
解き方
- 記述aおよびbが、濫用のおそれや用法用量逸脱を助長・容認する誤った対応であることを判断します。
- 記述cおよびdが、長引く症状に対する適切な受診勧奨や情報不足時の慎重な対応として正しいことを判断します。
- 正しい記述の組み合わせ(c, d)に対応する選択肢3を選択します。
- 選択肢 1不正解
- aは鎮咳去痰内用液剤の濫用を看過しており不適切であり、bは過量服用を勧めており誤りです。
- 選択肢 2不正解
- bは定められた用量を超えて服用することを推奨しており不適切な対応であるため誤りです。
- 選択肢 3正解
- cは長引く咳に対する受診勧奨として適切であり、dは使用者本人の状態が不明な代理購入への適切な対応として正しいため正解です。
- 選択肢 4不正解
- aは嗜好品代わりの大量購入に対して疑問を持たず販売しており、専門家としての対応に反するため誤りです。
覚えるポイント
- コデイン類等を含む鎮咳去痰薬は濫用等のおそれがあるため、大量購入や頻回購入には厳格な確認が必要です。
- 咳などの症状が長期間続く場合は、重篤な呼吸器疾患が潜んでいる可能性があるため医療機関の受診を勧めます。
間違えやすいところ
- 購入者の希望をそのまま受け入れて漫然と大量販売したり、効果を高めるために倍量を勧めたりするのは誤った対応です。
出題の前提:手引き「第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識」適正使用と専門家の関わり
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.11 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
サリドマイド訴訟およびサリドマイド製剤
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 薬害 / サリドマイド訴訟 / 安全性対策
サリドマイド訴訟及び製剤に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
解答・解説を表示
解答
5
解説
サリドマイド訴訟は、催眠鎮静薬等として販売されたサリドマイド製剤を妊娠初期の女性が服用したことで胎児に四肢欠損等の先天異常が生じた薬害です。世界的な被害を契機に市販後安全対策の国際協力が進みました。
解き方
- 記述a:貧血薬ではなく催眠鎮静剤や胃腸薬として販売されたため誤りであると判定します。
- 記述b:製薬企業だけでなく国も被告として提訴されたため誤りであると判定します。
- 記述c:わが国では西ドイツでの警告後も回収措置が遅れ、被害が拡大したため誤りであると判定します。
- 記述d:WHOを中心とする市販後副作用情報の収集体制整備につながったため正しいと判定します。
- 選択肢 1不正解
- cは直ちに回収等が行われたとしている点が史実と異なり誤りです。
- 選択肢 2不正解
- bは国も被告として提訴されたため誤りであり、cも誤り、dは正しい記述です。
- 選択肢 3不正解
- aはサリドマイドが催眠鎮静剤や胃腸薬として販売されたため誤り、bも誤りです。
- 選択肢 4不正解
- aは誤りであり、dはWHOの市販後情報収集体制の契機となった正しい記述です。
- 選択肢 5正解
- a、b、cはいずれも誤りで、dのみが正しい記述であるため正解です。
覚えるポイント
- サリドマイドは催眠鎮静成分(胃腸薬にも配合)として販売されました。
- わが国ではレンツ警告(1961年)後の対応が遅れ、出荷停止・回収まで約1年を要したため被害が拡大しました。
間違えやすいところ
- サリドマイド訴訟の被告は製薬会社だけでなく、製造承認を与えた「国」も含まれる点を見落とさないようにします。
出題の前提:手引き「第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識」薬害の歴史(サリドマイド)
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.11 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
医薬品による副作用および薬害訴訟
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · 薬害 / HIV訴訟 / CJD訴訟 / 専門家の役割
医薬品による副作用等に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
解答・解説を表示
解答
2
解説
薬害訴訟の契機となった製品には医療用医薬品だけでなく、一般用医薬品として広く一般に販売されていたもの(キノホルム製剤など)も含まれており、一般用医薬品を扱う登録販売者にも被害防止の重要な役割があります。
解き方
- 記述a:HIV訴訟の概要として国及び製薬企業が被告となった損害賠償訴訟であり正しいと判定します。
- 記述b:CJD訴訟の原因がプリオンおよびヒト乾燥硬膜によるものであるため正しいと判定します。
- 記述c:スモン訴訟の原因となったキノホルム製剤は一般用医薬品としても販売されていたため誤りと判定します。
- 記述d:一般用医薬品の専門家にも情報提供や副作用報告等の責務があるため正しいと判定します。
- 選択肢 1不正解
- cは一般用医薬品として販売された製品(キノホルム等)があるため誤りで、dは正しい記述です。
- 選択肢 2正解
- aは正、bは正、cは誤(スモン原因薬のキノホルムは一般用医薬品としても販売)、dは正であり正しい組み合わせです。
- 選択肢 3不正解
- bのCJDに関する記述は正しい内容であるため誤りです。
- 選択肢 4不正解
- aのHIV訴訟に関する記述は正しい内容であるため誤りです。
- 選択肢 5不正解
- cは一般用医薬品による薬害事例(キノホルム製剤によるスモン)が存在するため誤りです。
覚えるポイント
- スモンの原因となったキノホルム製剤は整腸剤として一般用医薬品でも広く販売されていました。
- CJD(クロイツフェルト・ヤコブ病)の原因物質は異常プリオン蛋白質であり、ヒト乾燥硬膜の移植によって感染しました。
間違えやすいところ
- 薬害は医療用医薬品だけでなく一般用医薬品でも発生した歴史があることを正しく認識する必要があります。
出題の前提:手引き「第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識」薬害の歴史
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.12 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
スモン(亜急性脊髄視神経症)およびスモン訴訟
医薬品に共通する特性と基本的な知識 · スモン / キノホルム / 医薬品副作用被害救済制度
亜急性脊髄視神経症(スモン)に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
解答・解説を表示
解答
5
解説
スモンはキノホルム製剤の使用によって生じた神経障害であり、下肢の麻痺や視力障害等を引き起こしました。スモン訴訟の全面和解などを契機として、1979年に医薬品副作用被害救済制度が創設されました。
解き方
- 記述a:スモンがキノホルム製剤の使用による健康被害に対する訴訟である点を確認し、正しいと判定します。
- 記述b:1971年5月に提訴され、1979年9月に全面和解が成立した経緯を確認し、正しいと判定します。
- 記述c:腹部症状から始まり、下半身の痺れや脱力、歩行困難が現れる症状の特徴を確認し、正しいと判定します。
- 記述d:スモン訴訟等を契機として医薬品副作用被害救済制度が創設されたことを確認し、正しいと判定します。
- 選択肢 1不正解
- dの記述は副作用被害救済制度創設の契機となった歴史的事実であり正しいため誤りです。
- 選択肢 2不正解
- cのスモンの臨床経過に関する記述は正しいため誤りです。
- 選択肢 3不正解
- bの和解時期(1979年9月全面和解)に関する記述は正しいため誤りです。
- 選択肢 4不正解
- aのキノホルム製剤による被害であるとする記述は正しいため誤りです。
- 選択肢 5正解
- a、b、c、dのすべての記述が正しいため、正解となります。
覚えるポイント
- スモンはキノホルム(整腸剤)が原因で、初期の腹部症状から下肢の痺れ・麻痺・視力障害へと進行します。
- スモン訴訟の和解(1979年)を契機として医薬品副作用被害救済制度が創設されました。
間違えやすいところ
- スモン訴訟の契機によって創設された制度(副作用被害救済制度)と、サリドマイド等を契機とした市販後安全対策を混同しないようにします。
出題の前提:手引き「第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識」薬害の歴史(スモン)
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.13 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
かぜ薬の目的と配合成分の特徴
主な医薬品とその作用 · かぜ薬 / エテンザミド / アスピリン / トラネキサム酸
かぜ薬に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
解答・解説を表示
解答
1
解説
かぜ薬はウイルスの駆除ではなく諸症状の緩和を目的とする対症療法薬です。サリチル酸系成分(アスピリンやエテンザミド等)は小児のライ症候群のリスクがあり、トラネキサム酸は凝固した血液を溶解しにくくする抗プラスミン作用を持ちます。
解き方
- 記述a:かぜ薬は諸症状の緩和を目的とする対症療法薬であり正しいと判定します。
- 記述b:15歳未満のインフルエンザ流行期にサリチル酸系を避けアセトアミノフェン等を推奨することは適切で正しいと判定します。
- 記述c:アスピリンはサリチル酸系でありピリン系ではないため誤りと判定します。
- 記述d:トラネキサム酸は血液を固まりやすくする(血栓を溶解しにくくする)ため出血傾向を悪化させるのではなく血栓症に注意を要するため誤りと判定します。
- 選択肢 1正解
- aは対症療法の定義として正しく、bは小児インフルエンザ時の対応として正しいため正解です。
- 選択肢 2不正解
- cのアスピリンはサリチル酸系解熱鎮痛成分であり、ピリン系ではないため誤りです。
- 選択肢 3不正解
- dのトラネキサム酸は抗プラスミン作用により血栓を分解しにくくするため、出血傾向ではなく血栓のある人に注意が必要です。
- 選択肢 4不正解
- cとdはいずれも誤った記述であるため選択肢として誤りです。
覚えるポイント
- アスピリンやエテンザミドはサリチル酸系であり、一般用医薬品のピリン系成分はイソプロピルアンチピリンのみです。
- トラネキサム酸は抗プラスミン作用によりフィブリン分解を抑制するため、血栓の形成に注意が必要です。
間違えやすいところ
- アスピリンを「ピリン」という名称の類似からピリン系と誤解しないよう分類を区別します。
出題の前提:手引き「第3章 主な医薬品とその作用」かぜ薬
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.14 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
漢方処方製剤の適用と副作用
主な医薬品とその作用 · 小柴胡湯 / 小青竜湯 / 大黄甘草湯 / 麻黄湯
漢方処方製剤に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
解答・解説を表示
解答
1
解説
漢方処方製剤は個人の体質(証)に合わせて選択されます。また、含有される生薬(カンゾウによる偽アルドステロン症やマオウによる交感神経刺激など)や処方特有の重篤な副作用(間質性肺炎、肝機能障害など)に注意する必要があります。
解き方
- 記述a:小柴胡湯とインターフェロン製剤の併用禁忌(間質性肺炎リスク)に関する正しい記述と判定します。
- 記述b:小青竜湯の不向きな体質および間質性肺炎・肝機能障害のリスクについて正しい記述と判定します。
- 記述c:偽アルドステロン症を引き起こす原因はダイオウではなくカンゾウであるため誤りと判定します。
- 記述d:麻黄湯は体力充実している人に適し、体力虚弱な人には不向きであるため誤りと判定します。
- 選択肢 1正解
- aは正、bは正、cは誤(偽アルドステロン症はカンゾウの作用)、dは誤(麻黄湯は体力充実期に適する)で正しい組み合わせです。
- 選択肢 2不正解
- aは正しい記述であり、cは偽アルドステロン症の原因が生薬ダイオウとされているため誤りです。
- 選択肢 3不正解
- aとbはいずれも正しい記述であり、cとdは誤りです。
- 選択肢 4不正解
- dの麻黄湯は体力虚弱な人には適さないため誤りです。
- 選択肢 5不正解
- bの小青竜湯に関する記述は正しいため、この組み合わせは誤りです。
覚えるポイント
- 小柴胡湯はインターフェロン製剤との併用により間質性肺炎の重篤な副作用リスクが高まるため併用禁忌です。
- 偽アルドステロン症を引き起こす代表生薬は「甘草(カンゾウ)」です。
間違えやすいところ
- 大黄(ダイオウ)の主作用は瀉下作用であり、偽アルドステロン症の原因となる甘草(カンゾウ)と混同しやすい点に注意します。
出題の前提:手引き「第3章 主な医薬品とその作用」かぜ薬(漢方処方製剤)
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.15 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
総合感冒薬の配合成分と配合目的
主な医薬品とその作用 · 総合感冒薬 / ブロムヘキシン / 去痰成分 / 抗ヒスタミン成分
総合感冒薬に配合される成分とその成分を配合する目的との組み合わせとして、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
3
解説
総合感冒薬には、解熱鎮痛成分、抗ヒスタミン成分、鎮咳成分、去痰成分、抗炎症成分など、症状に応じた様々な薬効群が組み合わせて配合されています。
解き方
- 選択肢1:サリチルアミドは解熱鎮痛成分であるため誤りと判断します。
- 選択肢2:フマル酸クレマスチンは抗ヒスタミン成分であるため誤りと判断します。
- 選択肢3:塩酸ブロムヘキシンは去痰成分(痰の切れを良くする)であるため正しいと判断します。
- 選択肢4:グアイフェネシンは去痰成分(気道分泌を促進)であるため誤りと判断します。
- 選択肢5:ブロメラインは抗炎症作用(炎症・腫れを和らげる)を期待して配合されるため誤りと判断します。
- 選択肢 1不正解
- サリチルアミドは解熱鎮痛成分であり、発熱を鎮め痛みを和らげる目的で配合されます。
- 選択肢 2不正解
- フマル酸クレマスチンは抗ヒスタミン成分であり、くしゃみや鼻水を抑える目的で配合されます。
- 選択肢 3正解
- 塩酸ブロムヘキシンは粘液溶解・分泌促進作用により痰の切れを良くする去痰成分であり適切です。
- 選択肢 4不正解
- グアイフェネシンは気道粘膜からの分泌を促して痰を排出しやすくする去痰成分です。
- 選択肢 5不正解
- ブロメラインは抗炎症酵素製剤であり、咽頭粘膜の炎症や腫れを抑える目的で配合されます。
覚えるポイント
- ブロムヘキシンやグアイフェネシンは去痰成分(痰の切れを良くする)です。
- 抗ヒスタミン成分(クレマスチン等)は鼻水・くしゃみ等のアレルギー症状を緩和します。
間違えやすいところ
- 去痰成分と解熱鎮痛成分や抗炎症成分の役割を取り違えないように注意が必要です。
出題の前提:手引き「第3章 主な医薬品とその作用」かぜ薬の配合成分
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.15 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
解熱鎮痛薬の基本概念と副作用
主な医薬品とその作用 · 解熱鎮痛薬 / 適応と限界 / 薬疹・肝障害 / ショック
解熱鎮痛薬に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
解答・解説を表示
解答
4
解説
解熱鎮痛薬は痛みや発熱の症状を一時的に和らげる対症療法薬であり、原因治療薬ではありません。月経痛(生理痛)には有効ですが内臓の平滑筋痙攣痛には基本的に無効です。また化学合成成分共通の重篤な副作用としてアナフィラキシーや重篤な皮膚障害等があります。
解き方
- 記述a:原因となった疾患の根本治療を目的とするものではなく対症療法であるため誤りと判定します。
- 記述b:月経痛はプロスタグランジンが関与するため解熱鎮痛薬が奏効し、効果が期待できないとする記述は誤りと判定します。
- 記述c:代謝産物がアレルゲンとなりアレルギー性肝障害を誘発することがあるため正しいと判定します。
- 記述d:合成解熱鎮痛成分に共通してショックや皮膚粘膜眼症候群等の重篤な副作用があるため正しいと判定します。
- 選択肢 1不正解
- aは根本治療薬としている点が誤りで、bは月経痛に効果が期待できないとしている点が誤りです。
- 選択肢 2不正解
- aは対症療法である解熱鎮痛薬の定義に反するため誤りです。
- 選択肢 3不正解
- bは月経痛(生理痛)に対して解熱鎮痛薬の効果が認められているため誤りです。
- 選択肢 4正解
- cは薬物代謝とアレルギー性肝障害の関係として正しく、dは重篤な副作用に関する正しい記述です。
覚えるポイント
- 解熱鎮痛薬は対症療法薬であり、痛みや発熱の原因そのものを治す薬ではありません。
- 月経痛(生理痛)には解熱鎮痛成分が有効ですが、胃腸等の内臓痙攣痛には抗コリン薬等が用いられます。
間違えやすいところ
- 月経痛は内臓領域の痛みですが、プロスタグランジンによる子宮収縮が関与するため解熱鎮痛成分が有効である点に留意します。
出題の前提:手引き「第3章 主な医薬品とその作用」解熱鎮痛薬
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.16 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
発熱・疼痛の発生機序と解熱鎮痛薬の作用機序
主な医薬品とその作用 · 解熱鎮痛薬 / プロスタグランジン / アスピリン
痛みや発熱が起こる仕組みおよび解熱鎮痛薬の働きに関する次の記述について、( )の中に入る正しい字句を選びなさい。なお、( )にはすべて同一の字句が入る。 ( )は、ホルモンに類似した働きをする物質で、体の各部位で発生した痛みが脳に伝わる際に、その痛みの信号を増幅させる。また、脳の下部にある体温を調節する部位に作用して、通常よりも高く体温が調節されるようにするほか、胃酸の分泌を調節する働きや、胃粘膜の保護に寄与する働きがある。 解熱鎮痛成分であるアスピリン等は、( )の産生を抑えることにより作用を示すため、副作用として胃腸障害等が起こることがある。
解答・解説を表示
解答
5
解説
プロスタグランジン(PG)は局所で生成されるホルモン様物質で、痛覚閾値を下げて痛みの信号を増幅し、体温調節中枢(視床下部)に作用して発熱を促します。一方で胃粘膜を保護する役割も併せ持つため、アスピリン等の解熱鎮痛成分がPGの合成酵素を阻害すると、解熱鎮痛作用が得られる反面、胃酸刺激による胃腸障害が生じやすくなります。
解き方
- 痛みの増幅、体温調節中枢への関与、胃粘膜保護作用という生理活性の記述を確認する。
- アスピリン等の非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が産生を抑える対象物質がプロスタグランジンであることを同定する。
- 選択肢 1不正解
- セロトニンは神経伝達物質や血小板凝集に関与する生理活性アミンであり、問題文の記述には該当しません。
- 選択肢 2不正解
- ヒスタミンは肥満細胞などから遊離しアレルギー反応や胃酸分泌促進に関与しますが、体温上昇の指令や胃粘膜保護の主作用とは合致しません。
- 選択肢 3不正解
- メチオニンは必須アミノ酸の一つであり、解熱鎮痛薬の標的となる生理活性物質ではありません。
- 選択肢 4不正解
- アドレナリンは交感神経刺激様作用を示すホルモン・神経伝達物質であり、痛みの増幅や胃粘膜保護の記述とは異なります。
- 選択肢 5正解
- プロスタグランジンは痛みの増幅、発熱の誘発、胃粘膜保護に関与し、アスピリン等がその産生を阻害することで薬効と胃腸障害の副作用を現します。
覚えるポイント
- プロスタグランジンは痛みの増幅・発熱・胃粘膜保護に関わる物質である。
間違えやすいところ
- ヒスタミンやセロトニンなどの他の炎症・神経伝達関連物質と混同しないようにする。
出題の前提:手引き第3章「解熱鎮痛薬」のプロスタグランジンの作用機序に関する記述に基づく。
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.16 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
催眠鎮静薬の成分と使用上の注意
主な医薬品とその作用 · 小児鎮静薬 / 睡眠改善薬 / 鎮静成分 / 生薬製剤
催眠鎮静薬に関する記述のうち、正しいものの組み合わせを選びなさい。 a 小児鎮静薬は、小児における虚弱体質、消化不良などの改善を目的とする医薬品であり、鎮静作用のほか、血液の循環を促す作用があるとされる生薬成分を中心に配合されている。 b 妊娠中にしばしば生じる睡眠障害については、ホルモンのバランスの変化等によるものであり、睡眠改善薬の適用対象となる。 c ブロムワレリル尿素、アリルイソプロピルアセチル尿素は、いずれも脳の興奮を抑え、痛み等を感じる感覚を鈍くする作用を示し、かぜ薬や解熱鎮痛薬などに補助成分として配合されることが多い。 d 神経の興奮・緊張を和らげる作用を期待してチョウトウコウ、サンソウニン等の生薬成分を組み合わせて配合される製品があり、これらの生薬成分からなる鎮静薬は、複数の鎮静薬の併用や、長期連用が可能である。
解答・解説を表示
解答
2
解説
一般用医薬品の催眠鎮静薬・睡眠改善薬は一時的な睡眠障害を対象とし、妊婦や小児には適用されません。ブロムワレリル尿素等の鎮静成分は鎮痛効果を高める補助成分として他剤にも配合されます。生薬製剤であっても過剰摂取や副作用防止のため、併用や長期連用は不可とされています。
解き方
- 小児鎮静薬の配合生薬の目的(虚弱体質改善、血行促進等)を確認し、記述aを正しいと判断する。
- 妊娠中の睡眠障害に対する睡眠改善薬の適応可否を確認し、記述bを誤りと判断する。
- ブロムワレリル尿素等の作用と解熱鎮痛薬への配合意義を確認し、記述cを正しいと判断する。
- 生薬製剤における併用や連用の可否を確認し、記述dを誤りと判断する。
- 正しい組み合わせ(a, c)から選択肢2を選択する。
- 選択肢 1不正解
- bが誤り(妊娠中の睡眠障害は睡眠改善薬の適用外)であるため不適です。
- 選択肢 2正解
- aおよびcの記述がいずれも正しいため正解です。
- 選択肢 3不正解
- bおよびdがいずれも誤りであるため不適です。
- 選択肢 4不正解
- dが誤り(生薬主薬製剤であっても併用や長期連用は避けるべき)であるため不適です。
答えの内訳
- a:正
- 小児鎮静薬は虚弱体質や消化不良等の改善を目的とし、鎮静作用や血行促進作用を持つ生薬成分を中心に配合されています。
- b:誤
- 妊婦又は妊娠していると思われる女性における不眠・睡眠障害は、一般用医薬品の睡眠改善薬の適用対象ではありません。
- c:正
- ブロムワレリル尿素やアリルイソプロピルアセチル尿素は脳の興奮を抑え痛覚を鈍くするため、かぜ薬や解熱鎮痛薬に鎮痛補助成分として配合されます。
- d:誤
- 生薬成分からなる鎮静薬であっても、作用が重複したり習慣性・副作用が生じる恐れがあるため、複数の鎮静薬の併用や長期連用は避ける必要があります。
覚えるポイント
- 睡眠改善薬は妊婦には使用不可であり、生薬製剤でも鎮静薬の併用・長期連用は避ける。
間違えやすいところ
- 生薬だから安全と考えて長期連用や併用が可能と誤認しやすいので注意する。
出題の前提:手引き第3章「精神神経に作用する薬」の催眠鎮静薬・小児鎮静薬に関する記述に基づく。
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.17 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
カフェインの薬理作用と副作用
主な医薬品とその作用 · カフェイン / 中枢興奮作用 / 利尿作用 / 眠気防止薬
カフェインに関する以下の記述のうち、正しいものを選びなさい。
解答・解説を表示
解答
2
解説
カフェインはアデノシン受容体に拮抗して中枢神経系を興奮させ、眠気や疲労感を軽減します。さらに胃液分泌を促進する作用や、腎臓での水分の再吸収を抑制して利尿をもたらす作用を持ちます。また、抗ヒスタミン成分等の眠気を完全に防ぐことはできません。
解き方
- カフェインの胃液分泌に対する作用(抑制ではなく亢進)を検討し、選択肢1を誤りと判断する。
- 過剰摂取による中枢刺激症状(振戦、めまい等)を確認し、選択肢2を正しいと判断する。
- 腎臓での作用(再吸収抑制による利尿・尿量増加)を検討し、選択肢3を誤りと判断する。
- 他成分(抗ヒスタミン成分等)による催眠作用を完全に打ち消せるかを検討し、選択肢4を誤りと判断する。
- 選択肢 1不正解
- カフェインは胃液分泌を亢進(促進)するため、胃酸過多や胃潰瘍の症状を悪化させることがあります。
- 選択肢 2正解
- カフェインの過剰摂取によって脳が過度に興奮し、振戦(震え)、めまい、頭痛等の副作用を生じます。
- 選択肢 3不正解
- カフェインは腎臓の尿細管で水分の再吸収を抑制するため、尿量を増加させる利尿作用をもたらします。
- 選択肢 4不正解
- カフェインが配合されていても、抗ヒスタミン成分等の強い催眠作用を完全に打ち消すことはできず、眠気が生じることがあります。
覚えるポイント
- カフェインは胃液分泌亢進、腎臓での水分再吸収抑制(利尿作用)を示す。
間違えやすいところ
- カフェインが眠気成分を完全に打ち消して運転可能になると誤解しないように注意する。
出題の前提:手引き第3章「精神神経に作用する薬」の眠気防止薬・カフェインに関する記述に基づく。
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.17 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
乗物酔い防止薬(鎮暈薬)の配合成分とその作用
主な医薬品とその作用 · 鎮暈薬 / 抗ヒスタミン成分 / 抗コリン成分 / ジプロフィリン
鎮暈薬(乗物酔い防止薬)に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを選びなさい。 a 乗物酔い防止薬に配合されている抗ヒスタミン成分、抗コリン成分には、いずれも眠気を促す作用があり、乗物の運転操作をするときには、乗物酔い防止薬の使用は控える必要がある。 b ジメンヒドリナート等の抗ヒスタミン成分は、延髄にある嘔吐中枢への刺激や内耳の前庭における自律神経反射を抑える作用を示す。 c パモ酸ピルビニウム等の抗コリン成分は、脳に軽い興奮を起こさせて平衡感覚の混乱によるめまいを軽減させる作用を示す。 d 乗物酔いの発現には、不安や緊張などの心理的な要因による影響も大きく、それらを和らげることを目的として、ジプロフィリンが配合されている。
解答・解説を表示
解答
1
解説
乗物酔い防止薬には、内耳の興奮や嘔吐反射を抑える抗ヒスタミン成分・抗コリン成分、脳の感覚混乱・めまいを軽減するキサンチン系成分(カフェインやジプロフィリン)、不安緊張を和らげる鎮静成分などが目的に応じて配合されます。抗ヒスタミン薬や抗コリン薬による眠気のため、運転操作の回避が必須です。
解き方
- 記述aの運転操作回避の必要性を確認し、正しいと判断する。
- 記述bのジメンヒドリナートの作用部位(嘔吐中枢・前庭反射の抑制)を確認し、正しいと判断する。
- 記述cのパモ酸ピルビニウム(駆虫薬)の分類を確認し、抗コリン成分ではないため誤りと判断する。
- 記述dのジプロフィリンの薬効(キサンチン系・中枢興奮によるめまい軽減)を確認し、誤りと判断する。
- 正しい組み合わせ(a, b)に対応する選択肢1を選択する。
- 選択肢 1正解
- aおよびbの記述がいずれも正しいため正解です。
- 選択肢 2不正解
- cが誤り(パモ酸ピルビニウムは駆虫薬成分)であるため不適です。
- 選択肢 3不正解
- dが誤り(ジプロフィリンは脳を興奮させてめまいを軽減する成分)であるため不適です。
- 選択肢 4不正解
- cおよびdがいずれも誤りであるため不適です。
答えの内訳
- a:正
- 抗ヒスタミン成分や抗コリン成分はいずれも眠気を促す作用があるため、服用後は乗物の運転操作を避ける必要があります。
- b:正
- ジメンヒドリナートなどの抗ヒスタミン成分は、延髄の嘔吐中枢への刺激や内耳前庭での自律神経反射を抑制します。
- c:誤
- パモ酸ピルビニウムは蟯虫駆除に用いられる駆虫薬成分であり、抗コリン成分ではありません。
- d:誤
- ジプロフィリンはキサンチン系成分で脳に軽い興奮を起こしてめまいを軽減する成分であり、不安や緊張を和らげる目的で配合されるものではありません。
覚えるポイント
- ジプロフィリンはキサンチン系成分でめまい軽減、パモ酸ピルビニウムは駆虫薬である。
間違えやすいところ
- パモ酸ピルビニウム(駆虫薬)を鎮暈薬の抗コリン成分と混同しないようにする。
出題の前提:手引き第3章「精神神経に作用する薬」の乗物酔い防止薬(鎮暈薬)に関する記述に基づく。
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.18 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
鎮咳去痰薬の目的と配合成分・受診勧奨
主な医薬品とその作用 · 鎮咳去痰薬 / 麻薬性・非麻薬性鎮咳成分 / アドレナリン作動成分 / COPD
鎮咳去痰薬に関する記述の正誤について、正しい組み合わせを選びなさい。 a 鎮咳去痰薬には、咳を鎮める成分、発熱を鎮める成分、気管支を拡げる成分、痰の切れを良くする成分、気道の炎症を和らげる成分等を組み合わせて配合されている。 b 咳を抑えることを目的とする成分のうち、塩酸ノスカピン、臭化水素酸デキストロメトルファン、ヒベンズ酸チペピジンは、モルヒネと同じ基本構造を持ち、依存性がある成分であり、麻薬性鎮咳成分と呼ばれる。 c 塩酸メチルエフェドリン、メチルエフェドリンサッカリン塩等のアドレナリン作動成分は、気管支を拡張させる作用を示し、呼吸を楽にして咳や喘息の症状を鎮めることを目的として用いられる。 d 咳や痰、息切れ等の症状が長期間に渡っている場合には、慢性気管支炎や肺気腫などの慢性閉塞性肺疾患(COPD)の可能性があり、医師の診療を受けることが望ましい。
解答・解説を表示
解答
3
解説
鎮咳去痰薬は鎮咳成分、去痰成分、気管支拡張成分、抗炎症成分等で構成され、総合感冒薬とは異なり解熱鎮痛成分は基本的に含みません。鎮咳成分にはコデイン等の麻薬性とノスカピン等の非麻薬性があり、後者には依存性はありません。長期にわたる呼吸器症状はCOPD等が疑われるため受診勧奨が必要です。
解き方
- 記述aを確認:鎮咳去痰薬には通常「発熱を鎮める成分」は含まれないため「誤」と判断する。
- 記述bを確認:ノスカピン等は「非麻薬性」鎮咳成分であり依存性はないため「誤」と判断する。
- 記述cを確認:メチルエフェドリンはアドレナリン作動成分として気管支を拡張するため「正」と判断する。
- 記述dを確認:長期の咳・痰・息切れに対するCOPDの受診勧奨の記述は適切であるため「正」と判断する。
- 組み合わせが「誤・誤・正・正」となる選択肢3を選択する。
- 選択肢 1不正解
- a、b、c、dの正誤判定が正しくありません。
- 選択肢 2不正解
- bが正となっている点が誤りです。
- 選択肢 3正解
- a:誤、b:誤、c:正、d:正の組み合わせであり正しいです。
- 選択肢 4不正解
- cが誤となっている点が不適です。
- 選択肢 5不正解
- aが正、c・dが誤となっている点が不適です。
答えの内訳
- a:誤
- 鎮咳去痰薬は咳や痰を和らげるための薬であり、解熱成分(発熱を鎮める成分)は通常配合されません。
- b:誤
- 塩酸ノスカピン、デキストロメトルファン、チペピジンは非麻薬性鎮咳成分であり、依存性を示す麻薬性成分ではありません。
- c:正
- メチルエフェドリン等のアドレナリン作動成分は交感神経系を刺激して気管支を拡張し、呼吸を楽にして咳や喘息症状を鎮めます。
- d:正
- 咳・痰・息切れが長引く場合は慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの重篤な呼吸器疾患が疑われるため、早期に医師の診療を受ける必要があります。
覚えるポイント
- ノスカピンやデキストロメトルファンは非麻薬性鎮咳成分であり、麻薬性ではない。
間違えやすいところ
- 鎮咳去痰薬にかぜ薬と同様に解熱成分が入っていると混同しないようにする。
出題の前提:手引き第3章「呼吸器官に作用する薬」の鎮咳去痰薬に関する記述に基づく。
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.18 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
咳が生じる生理学的仕組み
主な医薬品とその作用 · 咳の発生機序 / 線毛運動 / 咳嗽中枢 / 延髄
咳が生じる仕組みに関する以下の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせを選びなさい。 気道に吸い込まれた埃や塵などの異物が気道粘膜の( a )運動によって排出されないとき、飲食物等が誤って気管に入ってしまったとき、又は、冷たい空気や刺激性のある蒸気などを吸い込んだときなど、それらを排除しようとして反射的に咳が出る。このように咳は、気管や気管支に何らかの異変が起こったときに、その刺激が( b )神経系に伝わり、( c )にある咳嗽中枢の働きによって引き起こされる反応である。
解答・解説を表示
解答
5
解説
気道粘膜の線毛運動で異物が排除できない場合、気管・気管支の知覚神経からの刺激が求心的に中枢神経系へ伝わり、延髄にある咳嗽中枢が興奮することで横隔膜や肋間筋が収縮し、反射的な咳が生じます。
解き方
- 気道粘膜の異物排出機構が「線毛運動」であることを特定し、aを「線毛」に絞る。
- 刺激が伝達される先が「中枢神経系」であることを確認し、bを「中枢」に絞る。
- 咳嗽中枢が存在する脳の部位が「延髄」であることを確認し、cを「延髄」に特定する。
- a:線毛、b:中枢、c:延髄となる選択肢5を選択する。
- 選択肢 1不正解
- aが呼吸、bが末梢となっており不適です。
- 選択肢 2不正解
- aが呼吸、bが末梢、cが小脳となっており不適です。
- 選択肢 3不正解
- bが末梢、cが小脳となっており不適です。
- 選択肢 4不正解
- cが小脳(正しくは延髄)となっており不適です。
- 選択肢 5正解
- a:線毛、b:中枢、c:延髄の組み合わせが正しいため正解です。
答えの内訳
- a:線毛
- 気道粘膜表面にある線毛運動によって異物が粘液とともに体外方向へ運ばれます。
- b:中枢
- 気道の刺激は求心性神経を経て中枢神経系(脳)へと伝達されます。
- c:延髄
- 咳の反射中枢である咳嗽中枢は延髄に存在します。
覚えるポイント
- 気道粘膜は線毛運動、咳嗽中枢は延髄に存在する。
間違えやすいところ
- 咳嗽中枢の所在地を小脳や大脳と混同しないようにする。
出題の前提:手引き第3章「呼吸器官に作用する薬」の咳の発生機序に関する記述に基づく。
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.19 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
鎮咳去痰薬の配合成分と禁忌・アレルギー(塩化リゾチーム)
主な医薬品とその作用 · 鎮咳去痰薬 / 塩化リゾチーム / 鶏卵アレルギー / アナフィラキシー
次の表は、ある鎮咳去痰薬に含まれる成分の一覧である。 〔成人1日量(60mL)中〕 ・リン酸コデイン 50 mg ・塩酸メチルエフェドリン 75 mg ・塩化リゾチーム 60 mg(力価) ・マレイン酸クロルフェニラミン 12 mg ・セネガ流エキス 1500 mg この鎮咳去痰薬を販売するにあたり、注意すべき事項の一つとして、第1欄のことがあげられる。第1欄の記述に該当する成分として正しいものを第2欄から選びなさい。 【第1欄】 まれに、ショック(アナフィラキシー)や皮膚粘膜眼症候群等の重篤な副作用が現れることがあるほか、鶏卵アレルギーのある人の使用は避ける必要がある。また、乳児において、初めて摂取したときに、ショック(アナフィラキシー)が現れたとの報告があるため、乳児に服用させたあとはしばらくの間、容態をよく観察することが重要である。
解答・解説を表示
解答
3
解説
塩化リゾチームは鶏卵の卵白から精製された消炎酵素成分であり、鶏卵アレルギーを有する人には禁忌とされています。また乳児への初回投与時におけるアナフィラキシー発現リスクに対する注意喚起がなされていました(※本成分は後の再評価等により現在では医薬品成分として整理されていますが、過去問の出題基準として重要です)。
解き方
- 第1欄の「鶏卵アレルギーのある人の使用は避ける必要がある」という特徴的な禁忌事項を確認する。
- 提示された処方一覧の中から、鶏卵白由来の酵素製剤である塩化リゾチームを同定する。
- 第2欄の選択肢から塩化リゾチーム(選択肢3)を選択する。
- 選択肢 1不正解
- リン酸コデインは麻薬性鎮咳成分であり、便秘や呼吸抑制、依存性などが問題となりますが、鶏卵アレルギーとの関連はありません。
- 選択肢 2不正解
- 塩酸メチルエフェドリンはアドレナリン作動成分であり、高血圧や心臓病への注意が必要ですが、鶏卵アレルギーとは関係ありません。
- 選択肢 3正解
- 塩化リゾチームは鶏卵白由来成分であるため、鶏卵アレルギーのある人には禁忌とされており、記述と完全に一致します。
- 選択肢 4不正解
- セネガ流エキスは去痰作用を示す生薬成分であり、鶏卵アレルギーの禁忌記述には該当しません。
- 選択肢 5不正解
- マレイン酸クロルフェニラミンは抗ヒスタミン成分であり、眠気や抗コリン作用が主な注意点です。
覚えるポイント
- 塩化リゾチームは卵白由来の酵素成分であり、鶏卵アレルギーの人は使用を避ける。
間違えやすいところ
- 牛乳アレルギー(タンニン酸アルブミン等)と鶏卵アレルギー(塩化リゾチーム)を混同しないようにする。
出題の前提:試験当時の手引き第3章「呼吸器官に作用する薬」の抗炎症成分(塩化リゾチーム)に関する記述に基づく。
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.19 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
口腔咽喉薬・トローチ剤の特徴と殺菌消毒成分
主な医薬品とその作用 · トローチ剤 / 殺菌消毒成分 / 塩化セチルピリジニウム / 局所作用
鎮咳去痰薬に配合される成分に関する記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせを選びなさい。なお、3箇所の( b )内はすべて同じ字句が入る。 口腔咽喉薬の効果を兼ねた( a )やドロップ剤では、塩化セチルピリジニウム等の( b )が配合されている場合がある。基本的に他の配合成分は腸で吸収され、循環血液中に入って薬効をもたらすのに対し、( b )は口腔内及び咽頭部において局所的に作用するため、( b )が配合された口腔咽喉薬を噛み砕いて飲み込んでしまうと効果は期待できない。
解答・解説を表示
解答
1
解説
トローチ剤やドロップ剤は、口の中で徐々に溶かすことで口腔内および咽頭粘膜に有効成分を長時間とどまらせ、局所的に作用を発揮させる剤形です。塩化セチルピリジニウムなどの殺菌消毒成分は局所作用を目的としているため、噛み砕いて飲み込むと十分な殺菌・消毒効果が得られません。
解き方
- ドロップ剤と並んで口中で徐々に溶かして局所適用される剤形(a)がトローチ剤であることを特定する。
- 代表例として挙げられている「塩化セチルピリジニウム」の薬効分類(b)が殺菌消毒成分であることを特定する。
- 局所作用のため「噛み砕いて飲み込むと効果が期待できない」という使用上の特徴と合致することを確認する。
- a:トローチ剤、b:殺菌消毒成分の組み合わせ(選択肢1)を選択する。
- 選択肢 1正解
- aにトローチ剤、bに殺菌消毒成分が入る組み合わせが正しいです。
- 選択肢 2不正解
- 塩化セチルピリジニウムは抗炎症成分ではなく殺菌消毒成分です。
- 選択肢 3不正解
- aがシロップ剤となっており不適です(シロップ剤は通常飲み下す内用液剤です)。
- 選択肢 4不正解
- aがシロップ剤、bが抗炎症成分となっており不適です。
- 選択肢 5不正解
- aがチュアブル錠、bが去痰成分となっており不適です。
答えの内訳
- a:トローチ剤
- ドロップ剤とともに口中で徐々に溶かして局所的に作用させる剤形はトローチ剤です。
- b:殺菌消毒成分
- 塩化セチルピリジニウム(CPC)は殺菌消毒成分(陽イオン界面活性剤)であり、口腔・咽頭の局所で作用します。
覚えるポイント
- トローチ剤は噛み砕かずに口中で徐々に溶かし、局所で殺菌消毒成分を作用させる。
間違えやすいところ
- 塩化セチルピリジニウム(殺菌消毒成分)をトラネキサム酸などの抗炎症成分と混同しないようにする。
出題の前提:手引き第3章「呼吸器官に作用する薬」の口腔咽喉薬・含嗽薬に関する記述に基づく。
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.20 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
無機塩類を含有する胃腸薬の使用上の注意(相談すること)
主な医薬品とその作用 · 胃腸薬 / 無機塩類 / 受診勧奨・相談事項 / 腎臓病
カルシウム、マグネシウム、アルミニウムなどの無機塩類を含有する胃腸薬の使用上の注意において、使用前に医師等への相談が望ましいとされている疾患等として正しいものを1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
2
解説
マグネシウムやアルミニウムなどの無機塩類は体内から主に腎臓を通じて排泄されるため、腎機能が低下している患者では排泄が滞り高カルシウム血症や高マグネシウム血症などの重篤な代謝異常を引き起こすリスクがあります。
解き方
- 胃腸薬に含まれるカルシウム、マグネシウム、アルミニウム等の無機塩類の体内動態と排泄経路(主に腎排泄)を確認する。
- 排泄機能が低下している腎臓病患者では蓄積による副作用リスクが高まるため、事前相談が必要とされる疾患として腎臓病を選択する。
- 選択肢 1不正解
- 精神神経障害は、無機塩類を含有する胃腸薬の使用前に共通して医師等への相談が求められる基礎疾患ではありません。
- 選択肢 2正解
- 腎臓病の診断を受けた人では、カルシウムやマグネシウム、アルミニウム等の排泄が遅れ血中濃度が上昇しやすいため、使用前に相談することが望ましいです。
- 選択肢 3不正解
- 無機塩類(アルミニウムやマグネシウム)の主たる排泄臓器は腎臓であるため、優先して相談が必要となる疾患は肝臓病ではなく腎臓病です。
- 選択肢 4不正解
- 呼吸器疾患は、無機塩類系胃腸薬の使用前に一律に医師等の相談を求める特定の疾患項目ではありません。
- 選択肢 5不正解
- 甲状腺機能の異常はヨウ素製剤などで問題となりますが、無機塩類系胃腸薬において一律に事前に相談すべき主たる基礎疾患ではありません。
覚えるポイント
- アルミニウムやマグネシウム、カルシウムを含む胃腸薬は腎臓病患者で蓄積毒性が生じやすいため相談することに指定されている。
間違えやすいところ
- 肝臓で代謝される成分と、腎臓から排泄される無機塩類などの排泄経路を取り違えて基礎疾患の選択を誤りやすい点に注意が必要です。
出題の前提:手引き「第3章 主な医薬品とその作用」胃腸に作用する薬(制酸成分の相互作用・使用上の注意)
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.20 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
胃腸薬の作用・特徴に関する正誤判断
主な医薬品とその作用 · 胃腸薬 / 健胃薬 / 消化薬 / 整腸薬 / 制酸薬
胃腸に作用する薬に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
1
解説
健胃薬や整腸薬などの一部は医薬部外品としても認められていますが配合成分や上限量は限定的です。また苦味健胃生薬は味覚や嗅覚を刺激して反射的に胃液分泌を促すため、オブラート等で味や香りを遮蔽しては十分な効果が得られません。
解き方
- 各記述の正誤を検討する。1は医薬部外品の胃腸薬の規定として正しい。
- 2の酸度が高い食品との併用は中和能を低下(消費)させるため誤り。3の制酸薬は食間や食後に服用することが多く誤り。4の苦味健胃成分は味・香りを遮蔽してはならず誤りと判断する。
- 選択肢 1正解
- 健胃薬、消化薬、整腸薬には医薬部外品として製造販売できる製品もありますが、医薬品に比べて成分や配合量、効能の範囲が限定されています。
- 選択肢 2不正解
- 酸度の高い食品(柑橘類や食酢など)を一緒に摂取すると、制酸成分がそれらの酸の中和に消費されてしまい、胃酸に対する本来の中和効果が低下します。
- 選択肢 3不正解
- 制酸薬は出過ぎた胃酸を中和する目的で胃酸分泌が高まる食間や食後に服用されることが多く、食前予防投与を主目的とするものではありません。
- 選択肢 4不正解
- オウレンやセンブリなどの苦味健胃生薬は、舌の味覚神経などを刺激して反射的に胃液分泌を促すため、オブラート等で味や香りを遮蔽すると効果が減弱します。
覚えるポイント
- 苦味健胃薬は味や香りを直接感じて反射的に胃液分泌を促すためオブラートで包んではならない。
間違えやすいところ
- 苦味生薬の飲みにくさを解消するためにオブラート推奨が正しいと誤認しがちですが、効果発現の機序上不可であることを確認してください。
出題の前提:手引き「第3章 主な医薬品とその作用」胃腸に作用する薬(健胃薬、制酸薬)
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.21 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
授乳婦および乳児の便秘に関する相談対応
主な医薬品とその作用 · 便秘薬 / 瀉下薬 / マルツエキス / センナ・ダイオウ / 授乳婦
便秘に悩む8か月の男児とその母親(授乳中)が来店した際、登録販売者の相談対応として正しいものを1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
3
解説
乳幼児の便秘には比較的穏やかに作用するマルツエキスが用いられますが、水分不足に起因する便秘には効果が期待できません。またアントラキノン系(センナ・ダイオウ)は母乳移行により乳児の下痢を引き起こすため授乳婦では避ける必要があります。
解き方
- 相談者(授乳婦)と対象児(8か月の男児)における便秘薬の適正使用ルールを確認する。
- 各選択肢を吟味し、ダイオウの乳児継続使用(誤)、ヒマシ油の安全性・作用強度(誤)、センナの母乳分泌抑制(乳児下痢が理由であり誤)を排除し、マルツエキスの注意点を正解とする。
- 選択肢 1不正解
- ダイオウは刺激性瀉下成分であり乳児には適さず、また母乳へ移行して乳児に下痢を起こす恐れがあるため母子とも安易な継続使用は不適切です。
- 選択肢 2不正解
- ヒマシ油は激しい腹痛や下痢を誘発する強力な小腸刺激性瀉下薬であり、乳児には使用できません。
- 選択肢 3正解
- マルツエキスは乳幼児の便秘に汎用されますが、便中の水分を保つ働きなどを利用するため、水分摂取不足による便秘には効果が期待できません。
- 選択肢 4不正解
- センナの成分(レイン等)が母乳へ移行して乳児に下痢を引き起こす恐れがあるため避けるべきであり、母乳の出が悪くなるからではありません。
覚えるポイント
- マルツエキスは乳幼児の便秘に用いられるが水分不足による便秘には効果が期待できない。
間違えやすいところ
- センナやダイオウが授乳婦で禁忌とされる理由を、母乳分泌抑制ではなく「母乳移行による乳児の下痢」である点と混同しないようにしてください。
出題の前提:手引き「第3章 主な医薬品とその作用」腸の薬(瀉下薬、乳幼児の便秘薬)
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.21 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
腸の薬(胃腸鎮痛鎮痙薬・止瀉薬・瀉下薬)の記述の正誤
主な医薬品とその作用 · 胃腸鎮痛鎮痙薬 / 次没食子酸ビスマス / ロートエキス / ピコスルファートナトリウム
腸の薬(整腸薬、止瀉薬、瀉下薬)に関する記述 a〜d の正誤の正しい組み合わせを1つ選べ。 a 急な胃腸の痛みは、主として胃腸の過剰な動き(痙攣)によって生じるものであるため、胃腸鎮痛鎮痙薬として、消化管の運動を抑える成分(抗コリン成分)が用いられる。 b 次没食子酸ビスマス等のビスマスを含む収斂成分については、海外において長期連用した場合に精神神経症状が現れたとの報告があり、1週間以上継続して使用しないこととされている。 c 抗コリン作用を示す生薬成分としては、ロートエキス(ロートコンの抽出物)が用いられることも多く、ロートエキスが配合された医薬品は、生薬製剤であることから、妊婦や授乳婦に対して適するとされている。 d ピコスルファートナトリウムを配合する医薬品と生菌製剤の整腸薬を併用すると、整腸薬によってピコスルファートナトリウムの分解が抑制されるため、作用が強く現れることがある。
解答・解説を表示
解答
1
解説
胃腸鎮痛鎮痙薬の抗コリン成分は副交感神経を遮断して痙攣を鎮めます。ロートエキスは胎児への影響や母乳移行による乳児頻脈・乳汁分泌抑制があるため妊婦・授乳婦には適しません。ピコスルファートナトリウムは腸内細菌叢の酵素で活性体に変換されて瀉下作用を発現します。
解き方
- 記述a: 胃腸痙攣に対する抗コリン成分の適用であり「正」。
- 記述b: ビスマス含有成分の精神神経症状の報告と1週間以上の連用禁止であり「正」。
- 記述c: ロートエキスは妊婦・授乳婦に適さないため「誤」。
- 記述d: ピコスルファートは大腸細菌で分解(代謝)されて活性化するため、抑制されて作用が増強するという機序は「誤」。
- したがって、正・正・誤・誤の組み合わせである選択肢1を選択する。
- 選択肢 1正解
- aは正、bは正、cは誤、dは誤であり、正しい組み合わせです。
- 選択肢 2不正解
- aは正しい記述であり、cは妊婦・授乳婦に推奨されないため誤りです。
- 選択肢 3不正解
- aとbが正しく、cとdが誤りであるため不適です。
- 選択肢 4不正解
- aとbが正しく、dは誤りであるため不適です。
- 選択肢 5不正解
- bのビスマス製剤に関する記述も正しいため不適です。
覚えるポイント
- ビスマス製剤は精神神経症状(ビスマス脳症)予防のため1週間以上継続して使用しない。
間違えやすいところ
- 生薬だからといって妊婦や授乳婦に安全とは限らず、ロートエキス等の抗コリン成分を含むものは使用を避けるべきである点に注意してください。
出題の前提:手引き「第3章 主な医薬品とその作用」腸の薬(胃腸鎮痛鎮痙薬、止瀉薬、瀉下薬)
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.22 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
消化器官用薬(浣腸薬・駆虫薬・止瀉薬)の記述の正誤
主な医薬品とその作用 · 浣腸薬 / 駆虫薬 / タンニン酸アルブミン / 収斂成分の止瀉薬
消化器官用薬に関する記述 a〜d の正誤について、正しい組み合わせを1つ選べ。 a 浣腸薬は、便秘の場合に排便を促すことを目的として、直腸内に適用される医薬品であるため、妊婦又は妊娠していると思われる女性の使用に適している。 b 駆虫薬は、その有効成分が腸管内において薬効をもたらす局所作用を目的とする医薬品であり、複数の駆虫薬を併用すると駆虫効果が高まる。 c タンニン酸アルブミンに含まれるアルブミンは、卵に含まれる蛋白質(カゼイン)から精製された成分であるため、卵にアレルギーがある人では使用を避ける必要がある。 d 細菌性の下痢や食中毒のときに収斂成分を主体とする止瀉薬を使用すると、かえって状態を悪化させるおそれがあり、急性の激しい下痢又は腹痛・吐き気等を伴う人では、安易な使用を避ける事が望ましい。
解答・解説を表示
解答
4
解説
浣腸薬は子宮収縮を誘発し流早産のリスクがあるため妊婦禁忌です。駆虫薬同士の併用は毒性が高まるため避けます。タンニン酸アルブミンのアルブミンは牛乳由来(カゼイン処理)であり牛乳アレルギーで禁忌です。感染性下痢での止瀉薬使用は病原体や毒素の排出を遅延させ重篤化を招きます。
解き方
- 記述aの検討: 妊婦での浣腸薬使用は子宮収縮・流早産の誘発リスクがあるため「誤」。
- 記述bの検討: 駆虫薬同士の併用は効果増強ではなく副作用増大の危険があるため「誤」。
- 記述cの検討: タンニン酸アルブミンは卵ではなく「牛乳」アレルギーで禁忌のため「誤」。
- 記述dの検討: 細菌性下痢等で収斂成分等の止瀉薬を用いると毒素排出が妨げられるため「正」。
- よって「誤・誤・誤・正」の並びとなる選択肢4を選択する。
- 選択肢 1不正解
- aは妊婦禁忌、bは併用禁忌、dは正しい記述であるため不適です。
- 選択肢 2不正解
- bは併用禁忌、cは牛乳アレルギー由来の誤りであるため不適です。
- 選択肢 3不正解
- cのアルブミンは牛乳由来であるため誤りです。
- 選択肢 4正解
- aは誤、bは誤、cは誤、dは正であり、正しい組み合わせです。
- 選択肢 5不正解
- aは誤りで、dが正しい記述であるため不適です。
覚えるポイント
- タンニン酸アルブミンは牛乳アレルギー、塩酸リゾチームは鶏卵アレルギーで禁忌となる。
間違えやすいところ
- タンニン酸アルブミン(牛乳由来)とリゾチーム塩酸塩(鶏卵由来)のアレルギー対象食材を取り違えないように注意しましょう。
出題の前提:手引き「第3章 主な医薬品とその作用」消化器官用薬(浣腸薬、駆虫薬、止瀉薬)
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.23 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
動物生薬(強心薬・解熱薬)の特徴と基原
主な医薬品とその作用 · ジャコウ / ゴオウ / ロクジョウ / ジリュウ / 強心薬
解熱鎮痛薬、強心薬に配合される生薬に関する記述 a〜d のうち、正しいものの組み合わせを1つ選べ。 a ジャコウは、ヒキガエル科のシナヒキガエル又はヘリグロヒキガエルの毒腺の分泌物を集めたもので、微量で強い強心作用を示し、1日用量中ジャコウ5mgを超えて含有する医薬品は劇薬に指定されている。 b ゴオウは、ウシ科のウシの胆嚢中に生じた結石を用いた生薬で、強心作用のほか、末梢血管の拡張による血圧降下等の作用があるとされる。 c ロクジョウは、クサリヘビ科のマムシの皮及び内臓を取り除いたもの又は黒焼きにした生薬で、強心、血行促進、強壮等の作用を期待して用いられる。 d ジリュウは、ツリミミズ科のカッショクツリミミズ又はその近縁種を用いた動物性生薬で、古くから「熱さまし」として用いられており、ジリュウのエキスを製剤化した製品は、「感冒時の解熱」が効能・効果となっている。
解答・解説を表示
解答
3
解説
強心薬や解熱鎮痛薬に用いられる動物生薬の基原は頻出です。ヒキガエルの耳下腺分泌物は「センソ」、ウシの胆嚢結石は「ゴオウ」、シカの幼角は「ロクジョウ」、マムシは「ハンピ」、ツリミミズは「ジリュウ」、ジャコウジカの分泌物は「ジャコウ」です。
解き方
- 記述a: シナヒキガエルの毒腺分泌物はセンソの記述でありジャコウではないため「誤」。
- 記述b: ウシの胆嚢結石であり強心作用や末梢血管拡張作用を持つため「正」。
- 記述c: マムシの皮や内臓を除いたものはハンピの記述でありロクジョウではないため「誤」。
- 記述d: ツリミミズ科のミミズを用い解熱作用を持つ生薬ジリュウの説明として「正」。
- 正しい組み合わせは b と d であり、選択肢3を選択する。
- 選択肢 1不正解
- aの記述はセンソに関するものであり誤りです。
- 選択肢 2不正解
- aはセンソ、cはハンピに関する説明であるため誤りです。
- 選択肢 3正解
- b(ゴオウ)およびd(ジリュウ)の記述が正しく、適切な組み合わせです。
- 選択肢 4不正解
- cの記述はハンピに関するものであり誤りです。
覚えるポイント
- センソはヒキガエル、ゴオウはウシの結石、ジリュウはミミズ、ハンピはマムシ、ロクジョウはシカの幼角。
間違えやすいところ
- 動物生薬の名称と基原動物(ジャコウとセンソ、ロクジョウとハンピ)を取り違えやすいため正確に対応づけて記憶しましょう。
出題の前提:手引き「第3章 主な医薬品とその作用」強心薬(主な配合成分・生薬成分)および解熱鎮痛薬
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.23 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
リポ蛋白質(LDL・HDL)のコレステロール運搬機能
主な医薬品とその作用 · 脂質異常症用薬 / コレステロール / LDL / HDL
コレステロールに関する文中の空欄( a )、( b )に入る字句の組み合わせとして正しいものを1つ選べ。 「( a )は、コレステロールを肝臓から末梢組織へと運び、( b )は、末梢組織のコレステロールを取り込んで肝臓へ運ぶため、血液中の( a )が多く、( b )が少ないと、コレステロールの運搬が末梢組織側に偏ってその蓄積を招き、生活習慣病につながる危険性が高くなる。」
解答・解説を表示
解答
2
解説
水に溶けないコレステロールはリポ蛋白質によって血中を運ばれます。低密度リポ蛋白質(LDL)は肝臓から全身の末梢組織へ供給し、高密度リポ蛋白質(HDL)は余分なコレステロールを回収して肝臓へ戻す役割を担います。
解き方
- 空欄a: 肝臓から末梢組織へ運ぶ働きを持つリポ蛋白質は低密度リポ蛋白質(LDL)であると特定する。
- 空欄b: 末梢組織からコレステロールを回収して肝臓へ運ぶリポ蛋白質は高密度リポ蛋白質(HDL)であると特定する。
- したがって a: 低密度リポ蛋白質(LDL)、b: 高密度リポ蛋白質(HDL)の組み合わせである2を選択する。
- 選択肢 1不正解
- aは低密度リポ蛋白質(LDL)、bは高密度リポ蛋白質(HDL)が入るため不適です。
- 選択肢 2正解
- aに低密度リポ蛋白質(LDL)、bに高密度リポ蛋白質(HDL)が入るのが正しい組み合わせです。
- 選択肢 3不正解
- bは中性脂肪ではなく高密度リポ蛋白質(HDL)であるため不適です。
- 選択肢 4不正解
- aとbの記述内容が逆になっています。
- 選択肢 5不正解
- aはLDL、bはHDLが入るため不適です。
覚えるポイント
- LDLは「肝臓から末梢へ運ぶ(悪玉)」、HDLは「末梢から肝臓へ回収する(善玉)」。
間違えやすいところ
- LDLとHDLの運搬方向を逆にして覚えてしまわないよう注意が必要です。
出題の前提:手引き「第3章 主な医薬品とその作用」コレステロール改善薬
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.24 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
貧血及び貧血用薬(鉄製剤)の特徴
主な医薬品とその作用 · 貧血用薬 / 鉄製剤 / 副作用 / ヘモグロビン / 便の色
貧血及び貧血用薬に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
3
解説
鉄欠乏性貧血ではまず貯蔵鉄が減少し、次いで血清鉄、最後にヘモグロビンが減少します。鉄製剤を服用すると排泄された未吸収の鉄により便が「黒く」なります。胃粘膜への刺激による胃腸障害を防ぐため、服薬タイミングは食後が推奨されます。
解き方
- 1の検討: 鉄不足ではまず貯蔵鉄が減少し最後にヘモグロビンが減少するため「誤」。
- 2の検討: 鉄製剤の服用によって便は赤ではなく「黒く」なるため「誤」。
- 3の検討: 空腹時の方が吸収は良いが胃腸障害軽減のため食後服用が望ましいとされ「正」。
- 4の検討: 一般用医薬品の貧血用薬は予防的に用いるものではなく治療・改善目的であるため「誤」。
- したがって正しい記述である3を選択する。
- 選択肢 1不正解
- 鉄分の摂取不足が生じると、まず貯蔵鉄や血清鉄が減少し、その後にヘモグロビン量が減少します。
- 選択肢 2不正解
- 鉄製剤の服用によって便が「黒く」なることがあり、赤くなるわけではありません。
- 選択肢 3正解
- 鉄の吸収自体は空腹時の方が高いものの、胃部不快感や吐き気等の消化器系副作用を避けるため食後の服用が推奨されています。
- 選択肢 4不正解
- 一般用医薬品の貧血用薬は、貧血症状が現れていない段階から予防的に漫然と連用するべきではありません。
覚えるポイント
- 鉄製剤の服用により便は「黒色」になる。胃腸障害防止のため「食後」に服用する。
間違えやすいところ
- 便の色の変化を「赤色」と記載するひっかけや、鉄減少の順序(貯蔵鉄→血清鉄→ヘモグロビン)を取り違える間違いに注意しましょう。
出題の前提:手引き「第3章 主な医薬品とその作用」貧血用薬
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.24 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
内用痔疾用薬に含まれる漢方処方製剤と生薬成分
主な医薬品とその作用 · 痔疾用薬 / 内用痔疾用薬 / カンゾウ / 乙字湯
内用痔疾用薬に関する次の文章について、( a )・( b )に入るべき字句の正しい組み合わせを選びなさい。 内用痔疾用薬に用いられる乙字湯と芎帰膠艾湯は、その構成生薬として( a )を含む。( a )は他の医薬品や食品から摂取する可能性が多いことから、購入者に対して総量に注意するように促すことが重要である。( b )は便秘しやすい人のいぼ痔等に適するが、まれな副作用として、肝機能障害や間質性肺炎を生じることがある。
解答・解説を表示
解答
2
解説
内用痔疾用薬に配合される漢方処方製剤の構成生薬や適応・副作用を正しく把握する必要があります。カンゾウ(甘草)は多くの処方に含まれるため重複摂取による偽アルドステロン症に注意が必要です。また、乙字湯は便秘傾向のある痔に用いられ、大黄や甘草を含みます。
解き方
- 問題文( a )について、乙字湯と芎帰膠艾湯の共通生薬かつ過剰摂取への注意が求められる成分からカンゾウを特定する。
- 問題文( b )について、便秘しやすい人のいぼ痔に適し、間質性肺炎等の重大な副作用が知られる処方から乙字湯を特定する。
- 両者の組み合わせとして「a:カンゾウ、b:乙字湯」となる選択肢2を選択する。
- 選択肢 1不正解
- aのセンナは乙字湯や芎帰膠艾湯の構成生薬ではないため誤りです。
- 選択肢 2正解
- aにはカンゾウ、bには乙字湯が入り、正しい組み合わせです。
- 選択肢 3不正解
- ダイオウは乙字湯には含まれますが芎帰膠艾湯には含まれないため、aに当てはまらず誤りです。
- 選択肢 4不正解
- aのセンナ、bの芎帰膠艾湯のいずれも文章の記述と一致しないため誤りです。
- 選択肢 5不正解
- bの芎帰膠艾湯は出血を伴う痔に適しますが、便秘しやすい人のいぼ痔に適するのは乙字湯であるため誤りです。
答えの内訳
- a:カンゾウ
- 乙字湯と芎帰膠艾湯の共通の構成生薬であり、グリチルリチン酸による偽アルドステロン症を防ぐため総摂取量に注意を要するのはカンゾウです。
- b:乙字湯
- 体力中等度以上で便秘傾向がある人のいぼ痔、切れ痔、便秘等に適し、まれに間質性肺炎や肝機能障害の副作用がある漢方処方製剤は乙字湯です。
覚えるポイント
- 乙字湯は体力中等度以上で便秘傾向のあるいぼ痔や切れ痔に適応します。
- カンゾウは重複摂取により偽アルドステロン症を起こすおそれがあります。
間違えやすいところ
- 乙字湯と芎帰膠艾湯で共通する生薬(カンゾウ)と、乙字湯のみに含まれる大黄を混同しないようにしましょう。
出題の前提:静岡県登録販売者試験過去問(平成20年度第1回前半・問21)
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.25 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
外用痔疾用薬の配合成分とその配合目的
主な医薬品とその作用 · 痔疾用薬 / 外用痔疾用薬 / 局所麻酔成分 / 抗炎症成分 / 組織修復成分
ある外用痔疾用薬の成分表(1個1.65g中:酢酸ヒドロコルチゾン 5mg、リドカイン 60mg、マレイン酸クロルフェニラミン 4mg、アラントイン 20mg、酢酸トコフェロール 60mg、塩酸クロルヘキシジン 5mg)に基づき、配合成分とその配合目的との関係について、正しい組み合わせを選びなさい。 a 酢酸ヒドロコルチゾン ―― 炎症を和らげる。 b リドカイン ―― 止血を目的とする。 c マレイン酸クロルフェニラミン ―― 痒みを和らげる。 d アラントイン ―― 抗菌を目的とする。
解答・解説を表示
解答
2
解説
外用痔疾用薬には、抗炎症成分(ステロイド性・非ステロイド性)、局所麻酔成分、抗ヒスタミン成分、組織修復成分、殺菌消毒成分、止血成分などが目的に応じて配合されています。各成分の代表的な薬効群と役割の正確な理解が問われます。
解き方
- aについて、酢酸ヒドロコルチゾンが抗炎症作用を持つことを確認し、正しいと判断する。
- bについて、リドカインは止血ではなく局所麻酔作用であるため誤りと判断する。
- cについて、マレイン酸クロルフェニラミンが抗ヒスタミン作用により痒みを和らげることを確認し、正しいと判断する。
- dについて、アラントインは抗菌ではなく組織修復成分であるため誤りと判断する。
- 正しい記述の組み合わせは(a, c)であるため、選択肢2を選択する。
- 選択肢 1不正解
- bのリドカインは局所麻酔成分であり止血目的ではないため誤りです。
- 選択肢 2正解
- aおよびcの記述はいずれも正しく、適切な組み合わせです。
- 選択肢 3不正解
- b(リドカインは局所麻酔成分)およびd(アラントインは組織修復成分)はともに誤りです。
- 選択肢 4不正解
- dのアラントインは組織修復成分であり抗菌目的ではないため誤りです。
答えの内訳
- a:正
- 酢酸ヒドロコルチゾンは副腎皮質ホルモン(ステロイド)成分であり、局所の炎症を和らげる目的で配合されます。
- b:誤
- リドカインは局所麻酔成分であり、局所の知覚を麻痺させて痛みや痒みを鎮める目的で配合されます(止血目的ではありません)。
- c:正
- マレイン酸クロルフェニラミンは抗ヒスタミン成分であり、ヒスタミンの働きを抑えて痒みを和らげる目的で配合されます。
- d:誤
- アラントインは組織修復成分であり、肉芽形成を促して患部の治癒を助ける目的で配合されます(抗菌目的ではありません)。
覚えるポイント
- リドカイン・ジブカインは局所麻酔成分です。
- アラントインは組織修復成分、クロルヘキシジンは殺菌消毒成分です。
間違えやすいところ
- リドカイン(局所麻酔)とテトラヒドロゾリン(止血・血管収縮)などの作用を混同しないように注意が必要です。
出題の前提:静岡県登録販売者試験過去問(平成20年度第1回前半・問22)
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.25 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
更年期障害等に用いられる漢方処方製剤の選定
主な医薬品とその作用 · 婦人薬 / 更年期障害 / 柴胡桂枝乾姜湯 / 漢方処方製剤
50歳代の女性から、以下のような症状の相談を受けた。 ・体力は弱く、手足が冷えやすい。 ・貧血気味で、よく動悸や息切れを感じる。 ・寝つきが悪く、眠りが浅い。 ・集中力が低下している。 ・このごろ神経質になったと感じる。 この女性に適する漢方処方製剤として、正しいものを一つ選びなさい。ただし、まれに重篤な副作用として、間質性肺炎、肝機能障害を生じることがある製剤なので、使用にあたっては注意を促すことが必要である。
解答・解説を表示
解答
2
解説
婦人薬領域の漢方処方製剤は、体力(虚実)や主症状(冷え、のぼせ、貧血、精神不安、便秘傾向など)によって使い分けられます。柴胡桂枝乾姜湯は体力虚弱で冷え、動悸・息切れ、神経過敏や不眠を伴う更年期障害等に適応します。
解き方
- 相談者の体質と症状(体力虚弱、手足の冷え、貧血気味、動悸・息切れ、眠りが浅い、神経質)を確認する。
- 選択肢の各処方の証を比較する(桃核承気湯は体力中等度以上で便秘、桂枝茯苓丸は体力中等度、温経湯は手足のほてりや皮膚乾燥が特徴、麻黄湯はかぜ薬)。
- 体力虚弱で動悸・息切れ・神経過敏・不眠に適する柴胡桂枝乾姜湯を選択肢2から特定する。
- 選択肢 1不正解
- 桃核承気湯は体力中等度以上で、のぼせて便秘しがちな人に向く処方であるため誤りです。
- 選択肢 2正解
- 柴胡桂枝乾姜湯は体力虚弱で冷え、貧血気味、動悸、息切れ、神経過敏、不眠等に適するため正解です。
- 選択肢 3不正解
- 桂枝茯苓丸は体力中等度で、肩こり、頭重、のぼせて足冷えなどがある人に向く処方であるため誤りです。
- 選択肢 4不正解
- 温経湯は手足のほてり、唇の乾燥などがある人に向く処方であり、主訴の動悸や不眠・神経過敏に最も適するわけではないため誤りです。
- 選択肢 5不正解
- 麻黄湯は体力充実した人のかぜの初期等に用いられる処方であるため誤りです。
覚えるポイント
- 柴胡桂枝乾姜湯は体力虚弱、冷え、動悸・息切れ、神経過敏・不眠などに適します。
- 桃核承気湯は体力中等度以上で便秘傾向の人に適します。
間違えやすいところ
- 柴胡桂枝乾姜湯と加味逍遙散(体力中等度以下でのぼせ感・精神不安)などの適応証の違いを正確に区別しましょう。
出題の前提:静岡県登録販売者試験過去問(平成20年度第1回前半・問23)
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.26 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
鼻炎用内服薬に配合される塩酸プソイドエフェドリンの作用と副作用
主な医薬品とその作用 · 鼻炎用内服薬 / 塩酸プソイドエフェドリン / アドレナリン作動成分 / 自律神経系
鼻炎用内服薬に配合される塩酸プソイドエフェドリンに関する次の文章について、( a )〜( c )の中に入るべき字句の正しい組み合わせを選びなさい。 塩酸プソイドエフェドリンは、他のアドレナリン作動成分に比べて( a )神経系に対する作用が強く、副作用として不眠や神経過敏が現れることがある。 また、( b )神経系に対する( c )作用によって心臓血管系や肝臓でのエネルギー代謝等への影響も生じやすい。
解答・解説を表示
解答
1
解説
塩酸プソイドエフェドリンは鼻粘膜の血管を収縮させて鼻づまりを改善するアドレナリン作動成分ですが、中枢興奮作用が強く不眠や神経過敏を起こしやすいです。また交感神経刺激作用により血圧上昇や動悸等の全身性の影響を生じやすいため注意が必要です。
解き方
- ( a )について、不眠や神経過敏の原因となる神経系である「中枢」を特定する。
- ( b )について、アドレナリン作動成分が作用する自律神経系である「交感」神経系を特定する。
- ( c )について、受容体を活性化して効果や副作用を示す「刺激」作用を特定する。
- これらが揃った組み合わせ(a:中枢、b:交感、c:刺激)である選択肢1を選択する。
- 選択肢 1正解
- aに中枢、bに交感、cに刺激が入り、正しい組み合わせです。
- 選択肢 2不正解
- bが副交感となっているため誤りです。アドレナリン作動成分は交感神経系を刺激します。
- 選択肢 3不正解
- aが末梢、bが副交感となっているため誤りです。
- 選択肢 4不正解
- cが抑制となっているため誤りです。交感神経系を刺激することで心血管系等に影響を与えます。
- 選択肢 5不正解
- aが末梢、cが抑制となっているため誤りです。
答えの内訳
- a:中枢
- 塩酸プソイドエフェドリンは中枢神経系への刺激作用が比較的強く、不眠や神経過敏などの副作用を起こしやすい特徴があります。
- b:交感
- アドレナリン作動成分であるため、交感神経系を刺激して作用を発現します。
- c:刺激
- 交感神経系を刺激することにより、血管収縮や血圧上昇、心血管系への負荷、エネルギー代謝の亢進等が生じます。
覚えるポイント
- プソイドエフェドリンは中枢神経興奮作用が強く不眠や神経過敏を引き起こしやすいです。
- 交感神経系を刺激して血圧上昇や動悸などを起こすおそれがあります。
間違えやすいところ
- プソイドエフェドリンの作用部位として「中枢」と「末梢」を取り違えないようにしましょう。
出題の前提:静岡県登録販売者試験過去問(平成20年度第1回前半・問24)
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.26 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
鼻炎用内服薬の配合成分と主な副作用の関係
主な医薬品とその作用 · 鼻炎用内服薬 / 抗ヒスタミン成分 / 抗コリン成分 / 相互作用 / 偽アルドステロン症
ある鼻炎用内服薬の成分(2カプセル中:マレイン酸クロルフェニラミン 4mg、ベラドンナ総アルカロイド 0.2mg、塩酸プソイドエフェドリン 60mg、グリチルリチン酸 22.5mg、無水カフェイン 50mg)とその主な副作用に関する記述について、正しい組み合わせを選びなさい。 a マレイン酸クロルフェニラミン ―― 眠気や注意力の低下が起こりやすくなる。 b ベラドンナ総アルカロイド ―― 胃酸過多や胸やけが起こりやすくなる。 c 塩酸プソイドエフェドリン ―― 高血圧の治療のためモノアミン酸化酵素阻害剤により治療を受けている場合は、本剤の副作用が現れやすくなる恐れがある。 d グリチルリチン酸 ―― 大量に摂取すると偽アルドステロン症を生じる恐れがある。
解答・解説を表示
解答
4
解説
鼻炎用内服薬に配合される各成分の特性と副作用を整理します。抗ヒスタミン成分(眠気)、抗コリン成分(口渇、排尿困難、目のかすみ、胃液分泌抑制)、アドレナリン作動成分(MAO阻害剤との相互作用、血圧上昇)、グリチルリチン酸(偽アルドステロン症)について正確な知識が必要です。選択肢の組み合わせから適切なペアを選びます。
解き方
- aについて、抗ヒスタミン成分による眠気・注意力低下は正しい。
- bについて、ベラドンナ総アルカロイド(抗コリン成分)は胃液分泌を抑える働きがあり、胃酸過多を引き起こす記述は誤り。
- cについて、プソイドエフェドリンとMAO阻害剤の併用リスクに関する記述は正しい。
- dについて、グリチルリチン酸による偽アルドステロン症のリスクに関する記述は正しい。
- 正しい記述のうち、選択肢として用意されているペアは(a, d)であるため、選択肢4を選択する。
- 選択肢 1不正解
- bのベラドンナ総アルカロイドは胃酸分泌を抑制するため、胃酸過多を招くとする記述は誤りです。
- 選択肢 2不正解
- bの記述が誤りであるため、組み合わせとして不適切です。
- 選択肢 3不正解
- cとdはともに正しい記述ですが、選択肢の提示パターン上、正解として指定されている組み合わせは選択肢4です。
- 選択肢 4正解
- aおよびdの記述はともに正しく、適切な組み合わせです。
答えの内訳
- a:正
- マレイン酸クロルフェニラミンは中枢神経系を抑制し、眠気や注意力・集中力の低下を引き起こすことがあります。
- b:誤
- ベラドンナ総アルカロイドは抗コリン作用により胃液の分泌を抑えるため、胃酸過多を招くわけではありません。主な副作用は口渇、便秘、目のかすみ等です。
- c:正
- プソイドエフェドリンなどのアドレナリン作動成分は、モノアミン酸化酵素阻害剤(MAO阻害剤)と併用するとカテコールアミンの分解が妨げられ、急激な血圧上昇等の副作用が現れやすくなります。
- d:正
- グリチルリチン酸を多量に摂取すると、低カリウム血症や血圧上昇などを伴う偽アルドステロン症を生じるおそれがあります。
覚えるポイント
- ベラドンナ総アルカロイドは抗コリン成分で、胃液や唾液の分泌を抑制します。
- プソイドエフェドリンとMAO阻害剤の併用は血圧急上昇のリスクがあります。
間違えやすいところ
- 抗コリン成分が胃酸分泌を亢進させると誤解しないようにしましょう(実際には分泌を抑制します)。
出題の前提:静岡県登録販売者試験過去問(平成20年度第1回前半・問25)
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.27 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
鼻に用いる医薬品(点鼻薬等)の成分と特徴
主な医薬品とその作用 · 点鼻薬 / 外用鼻炎用薬 / 殺菌消毒成分 / アドレナリン作動成分
鼻に用いる医薬品に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを選びなさい。 a 鼻粘膜を清潔に保ち、細菌による二次感染を防止することを目的として配合される塩化ベンゼトニウムは、陽イオン界面活性成分であり、黄色ブドウ球菌、溶血性連鎖球菌やウイルス等に対する殺菌消毒作用を示す。 b 点鼻薬は局所(鼻腔内)に適用されるものであるが、成分が鼻粘膜を通っている血管から吸収されて循環血液中に入りやすく、全身的な影響を生じることがある。 c 一般用医薬品の鼻炎用点鼻薬の対応範囲は、急性又はアレルギー性の鼻炎及びそれに伴う副鼻腔炎であり、蓄膿症などの慢性のものは対象となっていない。 d 点鼻薬に配合されるアドレナリン作動成分は、鎮咳去痰薬に配合されているほか、外用痔疾用薬に殺菌消毒成分として配合されている場合があり、これらの医薬品との併用がなされた場合、効き目が強すぎたり、副作用が現れやすくなるおそれがある。
解答・解説を表示
解答
2
解説
点鼻薬の成分特性(陽イオン界面活性成分の抗菌スペクトル、血管収縮成分の全身移行、他剤との成分重複)および適応範囲について理解を問う問題です。塩化ベンゼトニウム等の陽イオン界面活性成分はウイルスには無効である点や、アドレナリン作動成分の配合目的(血管収縮・止血)を整理します。
解き方
- aについて、塩化ベンゼトニウムがウイルスに有効とされているため誤りと判断する。
- bについて、鼻粘膜からの全身吸収による影響についての正しい記述であることを確認する。
- cについて、一般用点鼻薬の効能範囲(慢性の蓄膿症は対象外)に関する正しい記述であることを確認する。
- dについて、アドレナリン作動成分の痔疾薬における目的が殺菌消毒とされているため誤りと判断する(正しくは止血・血管収縮)。
- 正しい組み合わせは(b, c)であるため、選択肢2を選択する。
- 選択肢 1不正解
- aの記述において、塩化ベンゼトニウムはウイルスには殺菌消毒作用を示さないため誤りです。
- 選択肢 2正解
- bおよびcの記述はいずれも正しく、適切な組み合わせです。
- 選択肢 3不正解
- dの記述において、アドレナリン作動成分の配合目的は止血(血管収縮)であり、殺菌消毒成分ではないため誤りです。
- 選択肢 4不正解
- aおよびdの記述がともに誤りであるため不適切です。
答えの内訳
- a:誤
- 塩化ベンゼトニウムは陽イオン界面活性成分であり、一般細菌や真菌類には効果を示しますが、ウイルスに対する殺菌消毒効果はありません。
- b:正
- 点鼻薬の成分は鼻粘膜の血管から容易に吸収されて全身循環に入ることがあり、全身的な副作用を生じるおそれがあります。
- c:正
- 一般用医薬品の鼻炎用点鼻薬の効能・効果は、急性鼻炎、アレルギー性鼻炎又は副鼻腔炎による諸症状の緩和であり、慢性の蓄膿症は対象外です。
- d:誤
- 外用痔疾用薬に配合されるアドレナリン作動成分は、局所の血管を収縮させて止血することを目的としており、殺菌消毒成分ではありません。
覚えるポイント
- 第四級アンモニウム塩系(塩化ベンゼトニウム等)はウイルスや結核菌には無効です。
- 点鼻薬の成分は鼻粘膜から速やかに吸収され、全身的な副作用を起こすことがあります。
間違えやすいところ
- 外用痔疾用薬におけるアドレナリン作動成分の役割を「殺菌消毒」と取り違えないように注意しましょう。
出題の前提:静岡県登録販売者試験過去問(平成20年度第1回前半・問26)
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.27 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
眼科用薬に配合される調節機能改善成分の作用機序
主な医薬品とその作用 · 眼科用薬 / メチル硫酸ネオスチグミン / アセチルコリン / コリンエステラーゼ
眼科用薬に配合される成分に関する以下の記述について、( a )〜( c )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせを選びなさい。 自律神経系の伝達物質である( a )は、水晶体の周りを囲んでいる毛様体に作用して、目の調節機能に関与している。目を酷使すると、( a )を分解する酵素である( b )の働きが活発になり、目の調節機能が低下し、目の疲れやかすみといった症状を生じる。 ( c )は、( b )の働きを抑える作用を示し、毛様体における( a )の働きを助けることで、目の調節機能を改善する効果を目的として用いられる。
解答・解説を表示
解答
1
解説
眼のピント調節は毛様体筋の収縮弛緩により行われ、副交感神経伝達物質であるアセチルコリンが関与しています。メチル硫酸ネオスチグミンはアセチルコリン分解酵素であるコリンエステラーゼの働きを可逆的に阻害することでアセチルコリンの作用を高め、ピント調節機能を改善します。
解き方
- ( a )について、毛様体に作用してピント調節に関与する伝達物質「アセチルコリン」を特定する。
- ( b )について、アセチルコリンを分解する酵素「コリンエステラーゼ」を特定する。
- ( c )について、コリンエステラーゼ阻害作用により目の調節機能を改善する成分「メチル硫酸ネオスチグミン」を特定する。
- これらの組み合わせに該当する選択肢1を選択する。
- 選択肢 1正解
- aにアセチルコリン、bにコリンエステラーゼ、cにメチル硫酸ネオスチグミンが入り、正しい組み合わせです。
- 選択肢 2不正解
- aのアドレナリン、bのモノアミン酸化酵素はピント調節改善成分の機序に関する記述と一致しないため誤りです。
- 選択肢 3不正解
- a、b、cのいずれも眼のピント調節機能改善の作用機序・成分名として誤りです。
- 選択肢 4不正解
- bのモノアミン酸化酵素、cの塩酸ジフェンヒドラミン(抗ヒスタミン成分)が誤りです。
- 選択肢 5不正解
- aのアドレナリン、cの塩酸メチルエフェドリンが誤りです。
答えの内訳
- a:アセチルコリン
- 毛様体の副交感神経終末から放出され、ピント調節に関与する自律神経伝達物質はアセチルコリンです。
- b:コリンエステラーゼ
- アセチルコリンを分解する酵素はコリンエステラーゼです。
- c:メチル硫酸ネオスチグミン
- コリンエステラーゼの働きを阻害してアセチルコリンの分解を抑え、目のピント調節機能を改善する成分はメチル硫酸ネオスチグミンです。
覚えるポイント
- メチル硫酸ネオスチグミンはコリンエステラーゼの働きを抑えて目の調節機能を改善します。
- 毛様体の調節に関わる神経伝達物質はアセチルコリンです。
間違えやすいところ
- アセチルコリンを分解する酵素はコリンエステラーゼであり、モノアミン酸化酵素(MAO)と混同しないようにしましょう。
出題の前提:静岡県登録販売者試験過去問(平成20年度第1回前半・問27)
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.28 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
みずむし・たむし等治療薬の適用と成分・生活指導
主な医薬品とその作用 · みずむし・たむし用薬 / 剤形の選択 / イミダゾール系抗真菌成分 / 生活指導
みずむし等の治療に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを選びなさい。 a 一般的に、じゅくじゅくと湿潤している患部には、液剤が適するとされる。軟膏及びクリームは有効成分の浸透性が高く、患部に対する刺激が強い。皮膚が厚く角質化している部分には、軟膏又はクリームが適している。 b 湿疹とみずむし等の初期症状は類似していることが多く、湿疹に抗真菌作用を有する成分を使用すると、かえって湿疹の悪化を招くことがある。 c 硝酸オキシコナゾール、塩酸ネチコナゾール等は、イミダゾール系の抗真菌薬と呼ばれ、皮膚糸状菌の細胞膜を構成する成分の産生を妨げたり、細胞膜の透過性を変化させることによって、その増殖を抑える。 d みずむし等の基礎的なケアとして、足(特に、指の間)を毎日石鹸で洗った後、できるだけ保湿した状態で保つことにより、みずむしが発生しにくい環境作りにつながる。
解答・解説を表示
解答
2
解説
みずむし治療薬の剤形の使い分け(湿潤患部には軟膏、角質肥厚には液剤やクリーム等)、抗真菌成分の作用機序(細胞膜合成阻害等)、誤認による悪化リスク、および白癬菌の繁殖を防ぐための生活指導(清潔と乾燥)の理解を問う問題です。
解き方
- aについて、湿潤患部に液剤が適するとする記述は誤りと判断する(軟膏が適する)。
- bについて、湿疹への抗真菌薬使用による悪化リスクに関する記述は正しいと判断する。
- cについて、イミダゾール系成分の作用機序(細胞膜合成阻害・透過性変化)に関する記述は正しいと判断する。
- dについて、患部を「保湿した状態」ではなく「乾燥させた状態」に保つ必要があるため誤りと判断する。
- 正しい組み合わせは(b, c)であるため、選択肢2を選択する。
- 選択肢 1不正解
- aの記述において、湿潤患部に液剤を用いると強い刺激となるため適さず、誤りです。
- 選択肢 2正解
- bおよびcの記述はいずれも正しく、適切な組み合わせです。
- 選択肢 3不正解
- dの記述において、白癬菌の繁殖を抑えるには保湿ではなく乾燥状態を保つ必要があるため誤りです。
- 選択肢 4不正解
- aおよびdの記述がともに誤りであるため不適切です。
答えの内訳
- a:誤
- じゅくじゅくと湿潤している患部に液剤を用いると刺激が強すぎるため適さず、刺激の少ない軟膏が適します。液剤は刺激が強く、亀裂やびらんのない患部に適します。
- b:正
- 湿疹とみずむしの初期症状は類似しており、湿疹に対して抗真菌薬を使用すると症状を悪化させることがあります。
- c:正
- イミダゾール系抗真菌成分は、真菌の細胞膜の構成成分であるエルゴステロールの合成を阻害するなどして真菌の増殖を抑えます。
- d:誤
- 白癬菌は高温多湿を好むため、足を洗った後は水分を十分に拭き取り、乾燥させた状態を保つことが予防・改善につながります(保湿した状態ではありません)。
覚えるポイント
- 湿潤患部には刺激の少ない軟膏が適し、液剤は適しません。
- みずむし対策では足を清潔にし、十分に乾燥させることが基本です。
間違えやすいところ
- 白癬菌は真菌(カビ)であり湿気を好むため、「保湿」ではなく「乾燥」させる必要があります。
出題の前提:静岡県登録販売者試験過去問(平成20年度第1回前半・問28)
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.28 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
外皮用薬使用時の受診勧奨
主な医薬品とその作用 · 外皮用薬 / 受診勧奨 / アトピー性皮膚炎
外皮用薬を購入する者に対する受診勧奨に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
4
解説
外皮用薬によるセルフメディケーションは一時的な対症療法が基本であり、完治が見込めない慢性疾患や原因特定が必要な広範囲の皮膚症状では早期の受診勧奨が必要です。
解き方
- 各選択肢の外皮用薬の適用限界と受診勧奨の判断基準を確認する。
- アトピー性皮膚炎に対する一般用医薬品の位置づけの誤りを特定して正答を判断する。
- 選択肢 1不正解
- 記述の通り、外皮用薬での対処は対症療法であるため、5〜6日間使用しても改善がみられない場合は漫然と使用を続けず受診を勧奨します。
- 選択肢 2不正解
- 激しい痛みや脱臼・骨折等の深部組織の損傷が疑われるときは、一般用医薬品での自己治療を行わず整形外科や外科等の受診が必要です。
- 選択肢 3不正解
- 慢性の湿疹や広範囲に及ぶ皮疹は全身性疾患や感染症が関与している可能性が高いため、医療機関の受診を促すことが適切です。
- 選択肢 4正解
- アトピー性皮膚炎は一般用医薬品により初期段階で完治できる疾患ではなく、医師による適切な診断と指導のもとで治療を行うべきであるため誤りです。
覚えるポイント
- アトピー性皮膚炎は一般用医薬品での完治は不可能であり医師の受診が基本となる。
間違えやすいところ
- 外皮用薬を2週間漫然と連用させてよいと誤解し、受診勧奨の遅れを招かないように注意する。
出題の前提:手引き「外皮用薬」の受診勧奨に関する記述に基づく。
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.29 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
化膿性皮膚疾患とにきび桿菌の性質
主な医薬品とその作用 · 化膿性皮膚疾患用薬 / にきび桿菌 / 皮膚常在菌
にきび・吹き出物等の治療に関する次の記述の空欄に入れるべき正しい字句を選べ。 「にきび、吹き出物は、最も一般的に生じる化膿性皮膚疾患である。化膿性皮膚疾患用薬を漫然と使用していると、( )であるにきび桿菌が静菌化される一方で、化膿菌である黄色ブドウ球菌等は耐性を獲得するおそれがある。」
解答・解説を表示
解答
1
解説
にきび桿菌(アクネ菌)は皮膚常在菌の一種であり、皮脂の過剰分泌や毛穴の閉塞に伴って増殖し炎症を引き起こしますが、抗菌成分を漫然と連用すると他の化膿菌が薬剤耐性を獲得する危険があります。
解き方
- にきび桿菌の生物学的・医学的な分類(皮膚常在菌)を把握する。
- 文脈に合致する字句として選択肢1の「皮膚常在菌」を正答と判定する。
- 選択肢 1正解
- にきび桿菌は皮膚常在菌であり、化膿性皮膚疾患用薬を漫然と使用することで静菌化されつつも耐性菌を生じる原因となります。
- 選択肢 2不正解
- 連鎖球菌は化膿性皮膚疾患や咽頭炎などの原因となる病原菌の分類であり、にきび桿菌そのものを指す言葉ではありません。
- 選択肢 3不正解
- 乳酸菌は腸内や生殖器などに生息する有益菌などを指し、皮膚のにきび桿菌の説明としては不適当です。
- 選択肢 4不正解
- 皮膚糸状菌は白癬菌などの真菌(カビ)の仲間であり、細菌であるにきび桿菌とは全く異なります。
- 選択肢 5不正解
- ウイルスは細胞構造を持たない病原体であり、細菌(桿菌)であるにきび桿菌の説明には該当しません。
覚えるポイント
- にきび桿菌(アクネ菌)は細菌に分類される「皮膚常在菌」である。
間違えやすいところ
- 真菌である「皮膚糸状菌」や球菌の「黄色ブドウ球菌」と混同しないように整理する。
出題の前提:手引き「皮膚に用いる薬(化膿性皮膚疾患用薬)」の記述に基づく。
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.29 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
毛髪用薬の配合成分とその作用・副作用
主な医薬品とその作用 · 毛髪用薬 / 塩化カルプロニウム / エストラジオール / カシュウ
毛髪用薬に配合される成分に関する記述 a 〜 d の正誤の正しい組み合わせを選べ。 a 塩化カルプロニウムは、末梢組織(適用局所)において、頭皮の血管を拡張、毛根への血行を促すことによる発毛効果を期待して用いられる。 b 塩化カルプロニウムの副作用として、局所又は全身性の発汗、それに伴う寒気、震え、吐き気が現れることがある。 c 脱毛は男性ホルモンの働きが過少であることも一因とされているため、男性ホルモン成分の一種である安息香酸エストラジオールが配合されている場合がある。 d 生薬成分であるカシュウは、タデ科ツルドクダミの塊根を用いた生薬で、頭皮における脂質代謝を高めて、余分な皮脂を取り除く作用を期待して用いられる。
解答・解説を表示
解答
3
解説
毛髪用薬には頭皮の血行促進成分(塩化カルプロニウム等)、余分な皮脂代謝促進の生薬成分(カシュウ等)、過剰な男性ホルモン作用を抑制する女性ホルモン成分(エストラジオール等)が目的に応じて配合されます。
解き方
- 各記述 a 〜 d の正誤を個別成分の薬理・副作用に基づき判定する。
- c において安息香酸エストラジオールは女性ホルモンであり、過少ではなく過剰な男性ホルモンを抑えるものであるため誤りと判断する。
- a:正, b:正, c:誤, d:正 の組み合わせである選択肢3を選択する。
- 選択肢 1不正解
- aの記述は塩化カルプロニウムの血行促進・発毛作用として正しいため誤りです。
- 選択肢 2不正解
- bの記述は塩化カルプロニウムの全身性副交感神経刺激様副作用として正しいため誤りです。
- 選択肢 3正解
- aが正、bが正、cが誤(女性ホルモン成分)、dが正であり、正しい組み合わせです。
- 選択肢 4不正解
- dのカシュウの基原・作用に関する記述は正しいため誤りです。
- 選択肢 5不正解
- cの記述が誤りであるため、全て正とする選択肢5は誤りです。
答えの内訳
- a:正
- 塩化カルプロニウムはアセチルコリン様作用により局所の血管を拡張し、毛根への血流を増やして発毛を促します。
- b:正
- 塩化カルプロニウムのコリン作動性の副作用として、発汗、悪寒(寒気)、震え、吐き気などが知られています。
- c:誤
- 安息香酸エストラジオールは女性ホルモン成分であり、脱毛の原因となる過剰な男性ホルモンの作用を抑える目的で配合されます。
- d:正
- カシュウはタデ科ツルドクダミの塊根で、頭皮の脂質代謝を活発にして余分な皮脂を除去する効果を期待して配合されます。
覚えるポイント
- エストラジオールは女性ホルモン成分であり、男性ホルモンの過剰な働きに対抗する目的で用いられる。
間違えやすいところ
- エストラジオールを男性ホルモン成分と取り違えないように注意する。
出題の前提:手引き「毛髪用薬」に記載された配合成分(塩化カルプロニウム、エストラジオール、カシュウ)に基づく。
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.30 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
歯槽膿漏薬の配合成分とその主な効能
主な医薬品とその作用 · 歯槽膿漏薬 / カルバゾクロム / 止血成分 / 組織修復成分
歯槽膿漏薬に関する以下の記述のうち、誤っているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
2
解説
歯槽膿漏薬には、殺菌消毒、抗炎症、組織修復、止血、血行促進などの作用を持つ成分が配合され、カルバゾクロムは止血(毛細血管強化)作用、トコフェロール酢酸エステル等が血行促進作用を担います。
解き方
- 各選択肢に挙げられた成分の薬効群(止血、抗炎症、組織修復等)を照合する。
- カルバゾクロムの主な作用が「止血(毛細血管の補強)」であり、「血行促進」ではない点を見抜く。
- 選択肢 1不正解
- ヒノキチオールやチョウジ油は殺菌消毒成分であり、抗炎症作用も併せ持つため正しい記述です。
- 選択肢 2正解
- カルバゾクロムは毛細血管の透過性を抑えて出血を防ぐ止血成分であり、血行促進作用ではないため誤りです。
- 選択肢 3不正解
- 銅クロロフィリンナトリウムは傷ついた組織の修復を促す成分(組織修復成分)として正しく配合されます。
- 選択肢 4不正解
- ビタミンC(アスコルビン酸)は結合組織の生成や毛細血管の強化を助け、歯肉の出血や腫れを抑える目的で配合されます。
覚えるポイント
- カルバゾクロムは止血成分(毛細血管強化)、血行促進成分はトコフェロール(ビタミンE)である。
間違えやすいところ
- 止血成分と血行促進成分の役割を混同しないように区別して覚える。
出題の前提:手引き「歯槽膿漏薬」に記載された止血成分(カルバゾクロム)の作用に基づく。
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.30 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
禁煙補助剤の使用期間とニコチン離脱症状
主な医薬品とその作用 · 禁煙補助剤 / ニコチン離脱症状 / 使用制限
禁煙補助剤の使用に関する次の記述の空欄( a )、( b )に入る字句の正しい組み合わせを選べ。 「禁煙に伴うニコチン離脱症状は、通常、禁煙開始から( a )の間に起きることが多い。禁煙補助剤は長期間に渡って使用されるべきものでなく、使用期間は3ヶ月を目途とし、( b )を超える使用は避けることとされている。」
解答・解説を表示
解答
4
解説
禁煙補助剤はニコチンを低用量補充して離脱症状を和らげる対症療法薬ですが、製剤自身への依存形成を避けるため、使用期間は最長6ヶ月までに制限されています。
解き方
- ニコチン離脱症状が好発する期間(禁煙開始から1〜2週間)を確認する。
- 製剤への依存を防ぐための最大許容使用期間(6ヶ月)を確認し、組み合わせを選ぶ。
- 選択肢 1不正解
- bの期間が2年となっており、禁煙補助剤の適正使用基準(最長6ヶ月)から大きく逸脱しています。
- 選択肢 2不正解
- 離脱症状が多発する期間(a)は1ヶ月ではなく「1〜2週間」であるため誤りです。
- 選択肢 3不正解
- a(1ヶ月)およびb(2年)のいずれの期間も基準と異なっているため誤りです。
- 選択肢 4正解
- aが「1〜2週間」、bが「6ヶ月」であり、手引きの適正使用基準と正確に一致しています。
- 選択肢 5不正解
- aが1ヶ月、bが1年となっており、いずれの期間設定も基準と合致しないため誤りです。
答えの内訳
- a:1~2週間
- 禁煙開始後の強いニコチン離脱症状(イライラや渇望)は通常1〜2週間の間にピークを迎えて生じます。
- b:6ヶ月
- 禁煙補助剤(ニコチン製剤)の依存性を防止するため、3ヶ月を目途とし、最長でも6ヶ月を超えて使用してはなりません。
覚えるポイント
- 禁煙補助剤は使用開始3ヶ月を目途とし、最大でも「6ヶ月」を超えて使用しない。
間違えやすいところ
- 離脱症状の起きやすい初期期間(1〜2週間)と目安の使用期間(3ヶ月・最大6ヶ月)を取り違えないこと。
出題の前提:手引き「禁煙補助剤」の使用上の注意・使用期間に関する記述に基づく。
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.31 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
滋養強壮保健薬の配合成分とその特徴
主な医薬品とその作用 · 滋養強壮保健薬 / システイン / カルシウム / グルクロノラクトン / ヘスペリジン
滋養強壮保健薬に配合される成分に関する記述 a 〜 d の正誤の正しい組み合わせを選べ。 a システインは、髪や爪、肌などに存在するアミノ酸の一種で、皮膚におけるメラニンの生成を抑える働きや、アセトアルデヒドと直接反応して代謝を促す働きがあるとされる。 b カルシウムを含む成分は、胃腸薬等、カルシウムの補給を目的としない医薬品においても配合されているため、カルシウム主薬製剤との併用によりカルシウムの過剰摂取を生じることのないよう留意される必要がある。 c グルクロノラクトンは、肝臓の働きを助け、肝血流を促進する働きがあり、全身倦怠感や疲労時の栄養補給を目的として配合されている場合がある。 d ヘスペリジンは、ビタミン様物質であり、ビタミンAの吸収を助ける作用があるとされる。
解答・解説を表示
解答
5
解説
滋養強壮保健薬のアミノ酸・無機塩類・ビタミン様物質等は各々の生理活性を有し、ヘスペリジン(ビタミンP)は毛細血管補強作用とともにビタミンCの吸収を助けます。
解き方
- 記述 a 〜 c の薬効機序および過剰摂取時の注意事項が手引きの記載と合致することを確認する。
- d について、ヘスペリジンが助けるのはビタミンAではなくビタミンCである点から誤りと判定する。
- a:正, b:正, c:正, d:誤 となる組み合わせ(選択肢5)を選択する。
- 選択肢 1不正解
- dの記述(ビタミンAの吸収を助ける)が誤りであるため不正解です。
- 選択肢 2不正解
- aのシステインに関する記述は正しいため、aを誤とする選択肢は誤りです。
- 選択肢 3不正解
- bのカルシウムの過剰摂取に関する注意事項は正しいため、bを誤とする選択肢は誤りです。
- 選択肢 4不正解
- cのグルクロノラクトンに関する記述は正しいため、cを誤とする選択肢は誤りです。
- 選択肢 5正解
- aが正、bが正、cが正、dが誤(ビタミンCの吸収促進が正しい)であり、正しい組み合わせです。
答えの内訳
- a:正
- システインはメラニン生成抑制やアセトアルデヒドとの抱合による解毒・代謝促進作用を持ちます。
- b:正
- カルシウムは制酸成分等としても多くの医薬品に含まれており、主薬製剤と併用した際の過剰摂取に注意が必要です。
- c:正
- グルクロノラクトンは肝血流促進や解毒作用を助け、滋養強壮保健薬の有効成分として用いられます。
- d:誤
- ヘスペリジンはビタミン様物質ですが、ビタミンAではなく「ビタミンC」の吸収を助ける作用があります。
覚えるポイント
- ヘスペリジンはビタミンPとも呼ばれるビタミン様物質で、ビタミンCの吸収を助ける。
間違えやすいところ
- ヘスペリジンが協調して働くビタミンを「ビタミンA」と誤認しないこと。
出題の前提:手引き「滋養強壮保健薬」の配合成分(システイン、カルシウム、グルクロノラクトン、ヘスペリジン)に基づく。
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.31 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
骨形成を助けるビタミン成分
主な医薬品とその作用 · ビタミンD / エルゴカルシフェロール / コレカルシフェロール / くる病予防
滋養強壮保健薬に配合されるビタミン成分に関する次の記述の空欄に入るべき正しい字句を選べ。 「( )は、腸管でのカルシウム吸収及び尿細管でのカルシウム再吸収を促して、骨の形成を助ける栄養素である。 ( )主薬製剤は、エルゴカルシフェロール又はコレカルシフェロールが主薬として配合された製剤で、骨歯の発育不良、くる病の予防、また妊娠・授乳期、発育期、老年期の( )の補給に用いられる。」
解答・解説を表示
解答
4
解説
ビタミンDはカルシウム代謝を調節して骨や歯の正常な発育・形成を維持する脂溶性ビタミンであり、エルゴカルシフェロールやコレカルシフェロールなどの同等成分が存在します。
解き方
- カルシウム代謝調節(腸管吸収・尿細管再吸収の促進)と骨形成という機能からビタミンDを想起する。
- エルゴカルシフェロールおよびコレカルシフェロールがビタミンDの化学名である点と一致することを確認する。
- 選択肢 1不正解
- ビタミンA(レチノール)は夜間視力や皮膚・粘膜の維持に関与するビタミンであり、カルシウム吸収促進ではありません。
- 選択肢 2不正解
- ビタミンB1(チアミン)は糖質代謝と神経機能維持に関与するビタミンであり、骨形成主薬ではありません。
- 選択肢 3不正解
- ビタミンC(アスコルビン酸)はコラーゲン生成や抗酸化作用を持ちますが、カルシウム再吸収を促進する本記述には合致しません。
- 選択肢 4正解
- 記述内容はビタミンD(エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール)の作用および適応症に完全に一致します。
- 選択肢 5不正解
- ビタミンE(トコフェロール)は抗酸化作用や末梢血行促進に関与する脂溶性ビタミンです。
覚えるポイント
- ビタミンDの代表成分名はエルゴカルシフェロール(D2)とコレカルシフェロール(D3)である。
間違えやすいところ
- カルシウム吸収を助ける脂溶性ビタミンDと、コラーゲン形成に関わる水溶性ビタミンCを混同しないこと。
出題の前提:手引き「滋養強壮保健薬(ビタミンD)」の記述に基づく。
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.32 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
漢方処方製剤および生薬成分の適応と基原
主な医薬品とその作用 · 防已黄耆湯 / 黄連解毒湯 / カッコン / ブクリョウ
漢方処方製剤・生薬製剤に関する記述 a 〜 d のうち、正しいものの組み合わせを選べ。 a 防已黄耆湯は、色白で疲れやすく、汗をかきやすい傾向のある人における、肥満症、関節痛、むくみの症状に適すとされる。 b 黄連解毒湯は、比較的体の虚弱な人で、のぼせぎみで、いらいらする傾向のある人における、鼻出血、不眠症に適すとされる。 c カッコンは、マメ科のクズの根を用いた生薬で、解熱、鎮痙等の作用を期待して用いられる。 d ブクリョウは、モクセイ科のレンギョウの果実を用いた生薬で、鎮痛、抗菌等の作用を期待して用いられる。
解答・解説を表示
解答
2
解説
漢方処方製剤では体力基準(証)の正確な把握が必須であり、生薬製剤では基原植物・部位と薬効の対応関係を正確に記憶することが重要です。
解き方
- a 〜 d 各項目の証(体力)や基原植物の記述を確認する。
- 黄連解毒湯が「体力中等度以上」である点、ブクリョウが菌核である点から b と d を誤りと判定する。
- 正しい組み合わせ(a, c)である選択肢2を選ぶ。
- 選択肢 1不正解
- bの黄連解毒湯は体力中等度以上の実証向け処方であり、虚弱な人向けではないため誤りです。
- 選択肢 2正解
- aの防已黄耆湯の適応と、cのカッコンの基原・作用はいずれも正しいため、正しい組み合わせです。
- 選択肢 3不正解
- bの証の記述、dのブクリョウの基原(正しくはマツホドの菌核)の双方が誤りです。
- 選択肢 4不正解
- dのブクリョウの説明が誤り(レンギョウの説明が混同されている)であるため誤りです。
答えの内訳
- a:正
- 防已黄耆湯は体力虚弱で色白、多汗症、水太り(肥満症)、関節痛や浮腫に適した処方です。
- b:誤
- 黄連解毒湯は「体力中等度以上」でのぼせぎみ、顔色が赤くイライラする人に適し、体の虚弱な人には不適です。
- c:正
- カッコン(葛根)はマメ科クズの根を基原とし、発汗・解熱・鎮痙作用を持ちます。
- d:誤
- ブクリョウはサルノコシカケ科マツホドの菌核です。モクセイ科レンギョウの果実を基原とする生薬はレンギョウ(連翹)です。
覚えるポイント
- 黄連解毒湯は体力中等度以上、ブクリョウはサルノコシカケ科マツホドの菌核である。
間違えやすいところ
- 生薬レンギョウ(果実)とブクリョウ(菌核)の基原を取り違えないこと。
出題の前提:手引き「漢方処方製剤(防已黄耆湯、黄連解毒湯)」および生薬(カッコン、ブクリョウ)の記述に基づく。
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.32 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
生薬成分の特徴(ブシ)
主な医薬品とその作用 · 生薬成分 / ブシ / 心臓病薬・強心薬
次の第1欄の記述に該当する生薬成分として、正しいものを第2欄から1つ選びなさい。 【第1欄】 キンポウゲ科のハナトリカブトの塊根であり、心筋の収縮力を高めて血液循環を改善する作用を持つ。血液循環が高まることによる利尿作用を示すほか、鎮痛作用を示す。 【第2欄】 1 サイコ 2 ブシ 3 ショウマ 4 カンゾウ 5 ボウフウ
解答・解説を表示
解答
2
解説
ブシ(附子)はキンポウゲ科のハナトリカブトの塊根を弱毒処理した生薬で、心筋の収縮力を高めて血行を改善し、利尿・鎮痛作用を発揮します。
解き方
- 問題文の基原植物(キンポウゲ科のハナトリカブトの塊根)と主な薬効(心筋収縮力増大、利尿、鎮痛)を確認します。
- 選択肢の生薬の基原や作用を比較し、ハナトリカブトを基原とするブシ(2)を選択します。
- 選択肢 1不正解
- サイコはセリ科のミシマサイコ等の根を基原とする生薬であり、抗炎症・解熱・鎮痛作用等を期待して用いられます。
- 選択肢 2正解
- ブシはキンポウゲ科のハナトリカブト等の塊根を基原とし、心筋の収縮力を高め血行を改善して利尿や鎮痛の作用を示します。
- 選択肢 3不正解
- ショウマはキンポウゲ科のサラシナショウマ等の根茎を基原とする生薬であり、解熱・解毒・抗炎症作用などを期待して用いられます。
- 選択肢 4不正解
- カンゾウはマメ科のウラルカンゾウ等の根及び根茎を基原とし、抗炎症作用や鎮痛痙攣緩和などを期待して用いられます。
- 選択肢 5不正解
- ボウフウはセリ科のボウフウの根及び根茎を基原とし、発汗・解熱・鎮痛・抗炎症作用などを期待して用いられます。
覚えるポイント
- ブシ(附子)はキンポウゲ科ハナトリカブトの塊根で、強心作用や利尿・鎮痛作用を持つ。
間違えやすいところ
- 同じキンポウゲ科生薬であるショウマ(サラシナショウマの根茎)と混同しないよう注意する。
出題の前提:平成20年度登録販売者試験問題作成の手引き
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.33 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
衛生害虫及び殺虫剤・忌避剤の基礎知識
主な医薬品とその作用 · 衛生害虫 / 殺虫剤・忌避剤 / ディート / ピレスロイド系
衛生害虫及びその防除を目的とする殺虫剤・忌避剤に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを1つ選びなさい。 a 疾病を媒介したり、物を汚染するなどして、保健衛生上の害を及ぼす昆虫等を衛生害虫という。ハエ、蚊、ゴキブリ、シラミ、ツツガムシは衛生害虫である。 b 屋内塵性ダニであるヒョウヒダニ類は、ツメダニ類と異なり、ヒトを刺すことはないため、ダニの糞や死骸がアレルゲンとはならない。 c ピレスロイド系殺虫成分のフェノトリンは、除虫菊の成分から開発された成分で、自然界への残留性が高い。 d ディートを含有する忌避剤は、生後6ヶ月未満の乳児への使用を避けることとされている。
解答・解説を表示
解答
4
解説
ピレスロイド系成分は速効性があり残留性が低いことが特徴です。また、ヒョウヒダニ類の糞や死骸は重要な吸入性アレルゲンとなります。
解き方
- 各記述の正誤を判定します。aは衛生害虫の正しい説明(正)。
- bはヒョウヒダニ類の糞・死骸がアレルゲンとなるため誤り。
- cはピレスロイド系成分は自然界での残留性が低いため誤り。
- dはディートの乳児(生後6ヶ月未満)への使用制限に関する正しい記述(正)。よって正解は(a, d)の4です。
- 選択肢 1不正解
- 記述bが誤っているため、組み合わせとして正しくありません。
- 選択肢 2不正解
- 記述bおよび記述cの双方が誤っているため、正しくありません。
- 選択肢 3不正解
- 記述cが誤っているため、組み合わせとして正しくありません。
- 選択肢 4正解
- 記述aおよび記述dがともに正しいため、この組み合わせが正解です。
覚えるポイント
- ディート含有忌避剤は生後6ヶ月未満の乳児には使用しない。
- ヒョウヒダニ類はヒトを刺さないが、糞や死骸が喘息やアレルギーの原因となる。
間違えやすいところ
- ピレスロイド系殺虫成分は、環境中や体内での分解が速く残留性が低い特徴を持つ点を見落とさないこと。
出題の前提:平成20年度登録販売者試験問題作成の手引き
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.33 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
消毒薬の特徴と適用範囲(クレゾール石鹸)
主な医薬品とその作用 · 消毒薬 / クレゾール石鹸液 / 殺菌スペクトル
次の第1欄の記述に該当する消毒薬として、正しいものを第2欄から1つ選びなさい。 【第1欄】 結核菌を含む一般細菌類、真菌類に対して比較的広い殺菌消毒作用を示すが、ウイルスに対する殺菌消毒作用はない。 原液を水で希釈して用いられるが、刺激性が強いため、原液が直接皮膚に付着しないように注意する必要がある。付着した場合には直ちに石鹸水と水で洗い流す。 【第2欄】 1 次亜塩素酸ナトリウム 2 消毒用エタノール 3 サラシ粉 4 クレゾール石鹸 5 ジクロルイソシアヌル酸ナトリウム
解答・解説を表示
解答
4
解説
クレゾール石鹸液は結核菌を含む一般細菌・真菌に有効ですがウイルスには無効です。原液は腐食性・刺激性があり、皮膚付着時は速やかに石鹸水と大量の水で洗い流します。
解き方
- 殺菌スペクトルを確認します(結核菌・一般細菌・真菌に有効、ウイルスに無効)。塩素系消毒薬やエタノールはウイルスにも有効であるため除外されます。
- 原液皮膚付着時の処置(石鹸水と水で洗い流す)の記述から、クレゾール石鹸(4)であると特定します。
- 選択肢 1不正解
- 次亜塩素酸ナトリウムは塩素系消毒薬であり、ウイルスに対しても強い殺菌消毒効果を示します。
- 選択肢 2不正解
- 消毒用エタノールは一般細菌や真菌、一部のウイルスにも有効であり、原液希釈の手順も該当しません。
- 選択肢 3不正解
- サラシ粉は塩素系消毒薬であり、ウイルスに対しても有効です。
- 選択肢 4正解
- クレゾール石鹸液は結核菌を含む細菌・真菌に有効ですがウイルスには無効で、原液付着時は石鹸水と水で洗い流します。
- 選択肢 5不正解
- ジクロルイソシアヌル酸ナトリウムは塩素系消毒薬であり、ウイルスにも有効です。
覚えるポイント
- クレゾール石鹸液は結核菌に有効だが、ウイルス・芽胞には無効。
- 原液が皮膚についたら直ちに石鹸水と水で洗い流す。
間違えやすいところ
- 塩素系殺菌消毒成分(次亜塩素酸ナトリウム等)はウイルスにも有効である点と取り違えないこと。
出題の前提:平成20年度登録販売者試験問題作成の手引き
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.34 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
一般用検査薬(妊娠検査薬)の適正使用
主な医薬品とその作用 · 妊娠検査薬 / hCG / 使用時期 / 保管方法
妊娠検査薬に関する記述の正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。 a 妊娠検査薬は、確実な検査結果を得るために冷蔵又は冷凍保管が適している。 b 妊娠検査薬は、妊娠の早期判定の補助とするものであるが、ホルモン剤を使用している人では、妊娠していなくても検査結果が陽性となることがある。 c 妊娠が成立すると、体内でヒト絨毛性性腺刺激ホルモン(hCG)が分泌される。妊娠検査薬は、尿中のhCGの有無を調べるものである。 d 一般的な妊娠検査薬は、月経予定日の概ね1週間前の検査が推奨されている。
解答・解説を表示
解答
2
解説
妊娠検査薬は尿中hCGを検出する試薬であり、室温保管が基本です。また、判定に適した時期は月経予定日の概ね1週間後以降です。
解き方
- 記述a:妊娠検査薬は室温保存が原則であり、冷蔵・冷凍保管は結露等の原因となるため不適です(誤)。
- 記述b:hCG含有製剤などのホルモン剤を使用している場合、偽陽性となることがあります(正)。
- 記述c:受精卵が着床すると分泌される尿中hCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)を検出します(正)。
- 記述d:通常、月経予定日の「概ね1週間後以降」の検査が推奨されています。1週間前ではないため誤りです(誤)。
- したがって、正誤の組み合わせは「誤・正・正・誤」となり、選択肢2が正解です。
- 選択肢 1不正解
- aが正、cが誤となっているため誤りです。
- 選択肢 2正解
- aが誤、bが正、cが正、dが誤となっており、正しい組み合わせです。
- 選択肢 3不正解
- bが誤、dが正となっているため誤りです。
- 選択肢 4不正解
- bが誤、cが誤、dが正となっているため誤りです。
- 選択肢 5不正解
- aが正、bが誤となっているため誤りです。
覚えるポイント
- 妊娠検査薬の検査時期は月経予定日の「約1週間後以降」。
- 妊娠検査薬の保管は「室温(常温)」で行い、冷蔵庫での保管は避ける。
間違えやすいところ
- 月経予定日の「1週間前」と「1週間後」を読み違えやすいため注意が必要です。
出題の前提:平成20年度登録販売者試験問題作成の手引き
出典:静岡県『2008年度 第1回 静岡県 前半』
平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) p.34 ↗(www.pref.shizuoka.jp)
2008年度 第1回 静岡県 前半
参照した公式資料
静岡県が公開した2008年度 第1回 静岡県 前半の問題・解答資料です。
- 平成20年度第1回(前半) (PDF 1.0MB) ↗ — www.pref.shizuoka.jp(PDF・36ページ)
- 平成20年度第1回(正答) (PDF 11.5KB) ↗ — www.pref.shizuoka.jp(PDF・1ページ)

