CBT移行後の問題は、実際の出題から選ばれた公開問題です。全受験者に出題された問題の全件記録ではありません。年度ごとに公式問題と解答を確認できます。
ITパスポート試験 平成23年度 秋期分の概要
スキル習得におけるOJTの具体例
ストラテジ系 · 人的資源管理 / OJT / 人材育成
情報システム部門の技術スキル向上施策のうち、実務を通じてスキルを習得するOJT(On the Job Training)に該当するものはどれか。
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解答
ア
解説
OJT(On the Job Training)は、実際の職場や業務の中で実務を通じて知識・技能・態度を計画的に習得させる教育訓練手法です。対して、通常の業務現場を離れて行われる集合研修や通信教育などはOff-JT(Off the Job Training)と呼ばれます。
解き方
- 各選択肢の教育訓練方法が『実際の業務現場内(実務の遂行)』で行われているかを確認します。
- プロジェクトの実務の一部を実際に担当してスキルを習得しているアをOJTと判断します。
- 選択肢 ア正解
- 実際のプロジェクト業務を担当しながらスキルを習得しているため、OJTの定義に合致しています。
- 選択肢 イ不正解
- 自身の将来像やスキル計画を自主的に策定する行動は、キャリア開発(自己啓発)の取り組みでありOJTではありません。
- 選択肢 ウ不正解
- 通常の業務を離れて社外セミナーを受講する教育訓練は、Off-JTに該当します。
- 選択肢 エ不正解
- 通信教育によるスキル学習は実務を離れて行う自己学習やOff-JTに分類され、OJTではありません。
覚えるポイント
- OJTは職場での実際の業務を通じて指導・育成を受ける手法、Off-JTは業務を離れて受講する研修手法です。
間違えやすいところ
- 業務目標に組み込まれている通信教育などをOJTと混同しがちですが、実務を伴わない学習はOff-JTです。
出題の前提:平成23年度秋期 ITパスポート試験 ストラテジ系 問1
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.3 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
CIOの役割と責任
ストラテジ系 · CIO / 企業組織 / ITガバナンス
企業におけるCIO(Chief Information Officer:最高情報責任者)の役割として、最も適切なものはどれか。
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解答
イ
解説
CIO(Chief Information Officer)は情報システムを統括する最高責任者であり、経営戦略と合致した情報戦略の立案、IT投資の最適化、システム構築や運用の推進を主導する役目を担います。
解き方
- CIOが『情報(Information)』に関する最高責任者であることを確認します。
- ITや情報戦略の立案・執行を主導する記述として最も適切なイを選定します。
- 選択肢 ア不正解
- 客観的な立場からITの統制を検証・評価するのはシステム監査人や監査役の役割です。
- 選択肢 イ正解
- 経営戦略に基づき情報化戦略を立案・執行する役目はCIOの本来の職務そのものです。
- 選択肢 ウ不正解
- 人事制度の構築や労務管理を統括するのはCHRO(最高人事責任者)などの役割です。
- 選択肢 エ不正解
- 資金効率の向上や財務会計を管理・統括するのはCFO(最高財務責任者)の役割です。
覚えるポイント
- CIOは最高情報責任者(IT戦略推進)、CFOは最高財務責任者、CEOは最高経営責任者です。
間違えやすいところ
- システム監査人の職務(客観的な統制評価・監査)とCIOの業務執行責任を混同しないように注意が必要です。
出題の前提:平成23年度秋期 ITパスポート試験 ストラテジ系 問2
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.3 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
DFDの利用目的と業務分析
ストラテジ系 · DFD / データフロー図 / 業務モデリング
業務分析を行うにあたり、DFD(Data Flow Diagram)を用いて検討・可視化するのに最も適しているものはどれか。
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解答
エ
解説
DFD(Data Flow Diagram:データフロー図)は、システムや業務におけるデータの流れを「プロセスの円」「データの流れの矢印」「データストア」「源泉/吸収(外部実体)」の4つの記号で視覚的に表現する技法です。時間の順序やコストではなく、情報のやり取りの構造を明らかにするため、業務プロセスの流れや改善点の分析に活用されます。
解き方
- DFDが表現する対象が「データ(情報)の流れと処理の関連性」であることを確認します。
- 時間や日程(PERT図やガントチャート)や費用ではなく、業務の流れの分析・改善に適しているエを選択します。
- 選択肢 ア不正解
- クリティカルパスの把握にはアローダイアグラム(PERT図)が適しています。
- 選択肢 イ不正解
- 作業コストの分析には原価計算書やコスト管理表などが適しています。
- 選択肢 ウ不正解
- 作業日程の分析・管理にはガントチャートなどが適しています。
- 選択肢 エ正解
- データのやり取りと処理の流れを視覚化することで、重複や滞留などの業務の流れの改善点を発見できます。
覚えるポイント
- DFDはデータの流れを表現する図であり、時間経過や日程、コストを表す図ではありません。
間違えやすいところ
- 日程やクリティカルパスを分析するアローダイアグラム(PERT)とDFDを混同しないようにしましょう。
出題の前提:平成23年度秋期 ITパスポート試験 ストラテジ系 問3
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.3 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
コンピュータプログラムの著作権帰属
ストラテジ系 · 著作権法 / 職務著作 / 知的財産権
コンピュータプログラムに関する著作権の説明として、最も適切なものはどれか。
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解答
エ
解説
著作権法における「職務著作(法人著作)」の規定では、法人の発意に基づき、その法人の業務に従事する者が職務上作成したプログラムの著作権は、契約や勤務規則等に別段の定めがない限り、その法人が著作者となります(著作権法第15条2項)。
解き方
- 著作権法における職務著作の成立要件(法人の発意、職務上の作成、法人名義での公表要件不要など)を確認します。
- 委託開発では原則受託者に、派遣労働者の場合は派遣先企業に帰属することを考慮し、各選択肢の正誤を判定します。
- 選択肢 ア不正解
- 改変によって新たに生じた創作的表現(二次的著作物)の著作権は、改変を行った者に生じます。
- 選択肢 イ不正解
- 委託開発されたプログラムの著作権は、契約で別段の合意がない限り原則として受託元(開発者)に帰属します。
- 選択肢 ウ不正解
- 派遣労働者が派遣先の指揮命令を受けて業務上作成したプログラムは、原則として派遣先企業が著作者となります。
- 選択肢 エ正解
- 著作権法第15条第2項に基づき、別段の定めがない限り法人が著作者となります。
覚えるポイント
- 職務著作によりプログラムは法人が著作者となる。派遣社員の作成物は指揮命令権を持つ派遣先に原則帰属する。
間違えやすいところ
- 委託開発の成果物は委託元に自動帰属すると誤解しがちですが、契約上の取り決めがない限り受託者に帰属します。
出題の前提:著作権法 第15条第2項
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.4 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ITアウトソーシングサービスの分類
ストラテジ系 · ハウジング / ホスティング / SaaS / クラウドサービス
業務で利用されるIT関連サービスに関する記述a~cについて、サービス名称との適切な組合せはどれか。 a: 自社のサーバや通信機器を専門業者の施設内に預けて使用する。 b: 専門業者の通信設備やサーバの一部を利用者が利用できる。 c: ソフトウェアの必要な機能だけを必要時に、利用者がネットワーク経由で利用できる。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
ハウジング(コロケーション)は自社のサーバ機器を通信回線や電源設備が整った専門業者の施設(データセンタ)に預けるサービスです。ホスティングは事業者が所有するサーバや通信設備を借りて利用するサービスです。SaaS(Software as a Service)はソフトウェアの機能をネットワーク経由で提供するサービスです。
解き方
- 記述a「自社のサーバを預ける」は機器の置き場所を借りるハウジングであることを確認します。
- 記述b「業者のサーバの一部を利用する」はレンタルサーバであるホスティングであることを確認します。
- 記述c「ソフトウェアの機能をネットワーク経由で利用する」はSaaSであることを確認し、該当する組合せを選択します。
- 選択肢 ア不正解
- aがSaaS、cがハウジングとなっており誤りです。
- 選択肢 イ正解
- aがハウジング、bがホスティング、cがSaaSに対応しており正解です。
- 選択肢 ウ不正解
- bとcの対応が逆になっています。
- 選択肢 エ不正解
- aとbの対応が逆になっています。
覚えるポイント
- ハウジング=自前の箱(機器)を預ける、ホスティング=事業者のサーバを借りる、SaaS=アプリの機能を使う。
間違えやすいところ
- ハウジング(場所借り)とホスティング(機器借り)を取り違えないように注意が必要です。
出題の前提:平成23年度秋期 ITパスポート試験 ストラテジ系 問5
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.4 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
損益分岐点分析に基づく単位当たり変動費の計算
ストラテジ系 · 損益計算 / 固定費 / 変動費 / 管理会計
単価200円の商品を5万個販売したところ、300万円の利益を得た。固定費が300万円のとき、商品1個当たりの変動費は何円か。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
利益は「売上高 - 総費用(変動費 + 固定費)」で求められます。したがって、「総変動費 = 売上高 - 固定費 - 利益」であり、商品1個当たりの変動費は「総変動費 ÷ 販売数量」で算出できます。
解き方
- 売上高を計算します:単価200円 × 50,000個 = 10,000,000円(1,000万円)。
- 総変動費を計算します:1,000万円 - 固定費300万円 - 利益300万円 = 400万円。
- 1個当たりの変動費を計算します:4,000,000円 ÷ 50,000個 = 80円。
- 選択肢 ア不正解
- 60円の場合、総変動費は300万円となり、利益は400万円になってしまうため誤りです。
- 選択肢 イ正解
- 総変動費400万円 ÷ 5万個 = 80円となり、条件を満たす正しい値です。
- 選択肢 ウ不正解
- 100円の場合、総変動費は500万円となり、利益は200万円になってしまうため誤りです。
- 選択肢 エ不正解
- 140円の場合、総変動費は700万円となり、利益は0円になってしまうため誤りです。
覚えるポイント
- 利益=売上高-変動費-固定費。単位当たり変動費=総変動費÷販売個数。
間違えやすいところ
- 固定費や利益を差し引く計算で符号を誤り、売上高から固定費だけを引いてしまう誤りに注意しましょう。
出題の前提:平成23年度秋期 ITパスポート試験 ストラテジ系 問6
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.4 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
電子入札と電子証明書の検証手順
ストラテジ系 · 電子入札 / 電子署名 / PKI / 認証局
電子証明書の申請から電子入札までの手続において、図の手順①〜⑥(①電子入札参加企業から認証局へ電子証明書の申請、②認証局から企業へ、③企業から入札実施団体へ、④入札実施団体から認証局へ、⑤認証局から団体へ、⑥団体から企業へ)が行われるとき、④で行う手続として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
PKI(公開鍵基盤)を用いた電子入札では、入札参加企業が認証局から電子証明書を取得し(①②)、入札書に電子署名と証明書を付して入札を実施します(③)。入札実施団体は受領した電子証明書の有効性を認証局に問い合わせて確認し(④⑤)、その後に開札等を行います(⑥)。
解き方
- 図中の各要素間の矢印の流れを確認します:④は「入札実施団体」から「認証局」への矢印です。
- 入札団体が認証局に対して行う行為は、受領した電子証明書の有効性(失効確認・真正性)の問い合わせであるためウを選択します。
- 選択肢 ア不正解
- 開札結果の連絡は入札実施団体から参加企業への連絡であり、手続⑥に該当します。
- 選択肢 イ不正解
- 電子証明書の発行は認証局から参加企業への提供であり、手続②に該当します。
- 選択肢 ウ正解
- 入札実施団体が認証局へ電子証明書が有効であるかを照会する手続であるため適切です。
- 選択肢 エ不正解
- 電子入札の実施は参加企業から入札実施団体への入札書提出であり、手続③に該当します。
覚えるポイント
- 電子署名・証明書の受領側は、発行元である認証局(CA)に対して失効・有効性の確認を行います。
間違えやすいところ
- 矢印の向きを見落として、企業と認証局の間のやり取りと混同しないように図をしっかり読み取る必要があります。
出題の前提:平成23年度秋期 ITパスポート試験 ストラテジ系 問7
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.5 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
イノベーター理論におけるオピニオンリーダー
ストラテジ系 · イノベーター理論 / オピニオンリーダー / アーリーアダプター / マーケティング
新商品の市場への浸透において重要であるといわれているオピニオンリーダ(アーリーアダプター)の説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
ロジャースのイノベーター理論(普及理論)では、消費者を導入期から順に「革新者(イノベーター:2.5%)」「初期採用者(アーリーアダプター:13.5%)」「前期追随者(アーリーマジョリティ:34%)」「後期追随者(レイトマジョリティ:34%)」「遅滞者(ラガード:16%)」の5層に分類します。このうちアーリーアダプターはオピニオンリーダーと呼ばれ、市場への普及拡大の鍵を握ります。
解き方
- イノベーター理論におけるオピニオンリーダー(アーリーアダプター)の役割と特徴を思い出します。
- ただ新しいもの好きなイノベーター(冒険的購入)とは異なり、価値を見極めて購入し他者に強い影響を与えるウを選択します。
- 選択肢 ア不正解
- 周囲の普及状況を見届けてから購入する層はレイトマジョリティ(後期追随者)の特徴です。
- 選択肢 イ不正解
- 慎重でありながら早期購入者の意見を参考にして購入する層はアーリーマジョリティ(前期追随者)の特徴です。
- 選択肢 ウ正解
- 自らの判断でいち早く導入し、周囲の消費者に大きな影響を与える層がオピニオンリーダー(アーリーアダプター)です。
- 選択肢 エ不正解
- 新しさそのものを好んで冒険的に購入する最も早い層はイノベーター(革新者)の特徴です。
覚えるポイント
- イノベーター理論の5層:イノベーター(冒険者)、アーリーアダプター(オピニオンリーダー)、アーリーマジョリティ、レイトマジョリティ、ラガード。
間違えやすいところ
- 最も早く購入するイノベーター(冒険的層)と、影響力を持って普及を牽引するオピニオンリーダー(初期採用者)の差異を混同しやすいです。
出題の前提:平成23年度秋期 ITパスポート試験 ストラテジ系 問8
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.5 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
損益計算書における営業利益の算出費用
ストラテジ系 · 損益計算書 / 営業利益 / 販売費及び一般管理費
企業の損益計算書において、営業利益を算出する際に関係する費用として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
損益計算書(P/L)は企業の一定期間の経営成績を示す書類です。本業の営業活動による儲けを示す「営業利益」は、「売上高 − 売上原価 = 売上総利益」から、商品の販売活動や企業の全社的管理業務にかかる「販売費及び一般管理費(販管費)」を差し引いて求められます。
解き方
- 損益計算書の構造(売上高、売上総利益、営業利益、経常利益、税引前当期純利益、当期純利益)と費用の分類を確認します。
- 提示された各費用が、売上原価、販売費及び一般管理費、営業外費用、特別損失、法人税等のいずれに区分されるかを分類し、営業利益より上で差し引かれる費用を特定します。
- 選択肢 ア正解
- 広告宣伝費は、商品の宣伝や企業イメージ向上のための営業活動にかかる費用であり、販売費及び一般管理費に計上されるため、営業利益の算出に関係します。
- 選択肢 イ不正解
- 固定資産売却損は、臨時的・例外的に生じた損失であるため特別損失に計上され、税引前当期純利益の算出に関係します。
- 選択肢 ウ不正解
- 支払利息は、企業の資金調達など財務活動に伴って発生する費用であり、営業外費用として経常利益の算出に関係します。
- 選択肢 エ不正解
- 法人税(法人税、住民税及び事業税)は、税引前当期純利益から差し引かれて最終的な当期純利益を求める際に計算されます。
覚えるポイント
- 営業利益=売上総利益−販売費及び一般管理費(広告宣伝費や人件費など)
- 経常利益=営業利益+営業外収益−営業外費用(支払利息など)
間違えやすいところ
- 本業の費用(販管費)と、財務活動の費用(営業外費用である支払利息)を混同して判断してしまう誤り。
出題の前提:ITパスポート試験 平成23年度秋期問9(公式解答:ア)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.5 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
クロスライセンスの定義と実施権
ストラテジ系 · 知的所有権 / 特許権 / クロスライセンス
自社が保有する特許の活用法の一つであるクロスライセンスにおいて、特許の実施権に関する説明として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
クロスライセンス(Cross-licensing)は、異なる企業同士がお互いに保有する特許権の実施権(ライセンス)を相互に許諾し合う契約です。これにより、自社の特許を利用させると同時に相手の特許技術を利用できるようになり、特許侵害訴訟のリスクを回避し、莫大な開発費やライセンス料の相殺・削減が可能になります。
解き方
- 「クロス(相互に)」という言葉が示す通り、2社以上の特許権者が互いの特許を許諾し合う取引形態であることを想起します。
- 排他的独占実施許諾、再許諾(サブライセンス)、パテントプールといった類似のライセンス形態と区別して正しい選択肢を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- 相手に対して独占的な利用を認める契約は、専用実施権の設定などの排他的・独占的ライセンスに関する記述です。
- 選択肢 イ不正解
- ライセンスを受けた者がさらに第三者へ許諾することは、再許諾(サブライセンス)の説明です。
- 選択肢 ウ正解
- 特許を有する2社の間で、互いの保有する特許の実施権を相互に許諾し合う仕組みであり、クロスライセンスの定義として適切です。
- 選択肢 エ不正解
- 複数の企業が特許を集中管理し、参加企業に包括的に実施許諾を行う仕組みはパテントプール(Patent Pool)の説明です。
覚えるポイント
- クロスライセンス=2社以上の特許権者が相互に実施権を許諾し合う契約
- パテントプール=複数企業の特許を一括集中管理してライセンス供与する仕組み
間違えやすいところ
- 第三者への再許諾(サブライセンス)や、特許集中管理(パテントプール)と用語を取り違える誤り。
出題の前提:ITパスポート試験 平成23年度秋期問10(公式解答:ウ)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.6 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
電化製品への組込みシステム採用の利点
ストラテジ系 · 組込みシステム / ソフトウェア更新 / 製品開発
電化製品などに組込みシステムを採用する利点として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
組込みシステム(Embedded System)とは、特定の機能を実現するために家電製品、自動車、産業機器などに組み込まれるマイクロプロセッサと制御用ソフトウェアで構成されるシステムです。ハードウェアを全面的に再設計・再製造しなくても、ソフトウェアの変更やアップデートによって仕様の変更や機能向上が図れるという大きな利点があります。
解き方
- 組込みシステムが電化製品等の特定用途機器に導入される技術的背景と特徴を考えます。
- 「ウイルスフリーである」「ハードウェア制約がない」「安全対策が不要である」といった過剰または不正確な記述を排除し、ソフトウェアによる機能柔軟性を説明した肢を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 組込みシステムであってもネットワークに接続される機器や外部記憶媒体を介してウイルスに感染するリスクは存在します。
- 選択肢 イ不正解
- 組込みシステムは、プロセッサ能力、メモリ容量、消費電力、設置スペースなど、ハードウェアの厳しい制約下で設計されます。
- 選択肢 ウ正解
- ハードウェアの再設計を行わなくても、組み込まれたソフトウェアを変更するだけで一定の機能改善や追加が可能となる点が利点です。
- 選択肢 エ不正解
- 安全性を確保するためのフェールセーフ機能は、製品の用途や危険度に応じてシステムごとに個別に設計・実装する必要があります。
覚えるポイント
- 組込みシステムの利点=ハードウェアを物理的に変更せずにソフトウェア変更で機能追加・修正ができる点
- 組込みシステムの制約=リソース(CPU・メモリ・電力・コスト等)の制限が厳しい
間違えやすいところ
- 組込みシステムはハードウェア専用機だからウイルス感染しない、またはハードウェアの制約を受けないと誤認すること。
出題の前提:ITパスポート試験 平成23年度秋期問11(公式解答:ウ)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.6 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
投資プロジェクトの投資回収期間の計算
ストラテジ系 · 投資効果評価 / 回収期間法 / キャッシュフロー計算
システム開発に関する投資プロジェクトA〜Dのうち、最も早く初期投資を回収できるものはどれか。ここで、毎年の維持管理費用として初期投資の10%が毎年発生するものとする。 [各プロジェクトの初期投資と利益計画 (単位: 百万円)] ・A: 初期投資 200、1年目 50、2年目 150、3年目 200 ・B: 初期投資 300、1年目 100、2年目 200、3年目 300 ・C: 初期投資 500、1年目 200、2年目 400、3年目 400 ・D: 初期投資 600、1年目 300、2年目 400、3年目 400
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
投資回収期間を求める際は、各年度の「計画利益」から「年間の維持管理費用(初期投資×10%)」を差し引いた実質的な純利益(キャッシュインフロー)を毎年度求め、その累計額が初期投資額に達する時期を比較します。
解き方
- 各プロジェクトの年間維持管理費用(初期投資の10%)を求めます。A: 20百万円、B: 30百万円、C: 50百万円、D: 60百万円。
- 毎年の純利益(利益計画 − 維持費)と累計額を算出します。 A: 1年目 30(累計30)、2年目 130(累計160 < 200)、3年目に回収。 B: 1年目 70(累計70)、2年目 170(累計240 < 300)、3年目に回収。 C: 1年目 150(累計150)、2年目 350(累計500 = 500)。2年目終了時点でちょうど回収完了。 D: 1年目 240(累計240)、2年目 340(累計580 < 600)、3年目に回収。
- 累計回収額が初期投資に最も早く達するのはプロジェクトC(ちょうど2年)であると判定します。
- 選択肢 ア不正解
- Aの毎年の純利益は1年目30、2年目130で2年目累計160百万円であり、投資額200百万円の回収は3年目途中(約2.22年)になります。
- 選択肢 イ不正解
- Bの毎年の純利益は1年目70、2年目170で2年目累計240百万円であり、投資額300百万円の回収は3年目途中(約2.22年)になります。
- 選択肢 ウ正解
- Cの毎年の純利益は1年目150、2年目350であり、2年目終了時点で累計500百万円となり、初期投資500百万円をちょうど2年で回収完了できます。
- 選択肢 エ不正解
- Dの毎年の純利益は1年目240、2年目340で2年目累計580百万円であり、投資額600百万円の回収には2年を超える(約2.06年)ため、Cより遅くなります。
覚えるポイント
- 純回収額=毎年の計画利益−維持管理費(初期投資×指定比率)
- 回収期間法=累計純利益が初期投資額を上回るまでの期間を求める評価法
間違えやすいところ
- 問題文にある「初期投資の10%の維持管理費用」を各年の利益から差し引き忘れて計算してしまう誤り。
出題の前提:ITパスポート試験 平成23年度秋期問12(公式解答:ウ)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.6 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ストレージサービスの評価における可用性の観点
ストラテジ系 · 情報セキュリティ特性 / 可用性 / ストレージサービス
外部のストレージサービスの利用を検討している。可用性の観点でサービスを評価する項目として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
情報セキュリティの基本要素(CIA)のうち、「可用性(Availability)」はシステムやデータが必要なときに支障なく利用可能である状態を指します。稼働率、故障発生頻度(MTBF)、平均修復時間(MTTR)、計画外停止時間などが評価の代表的な指標となります。
解き方
- 「可用性」の概念(利用者がいつでも使えること)を整理します。
- 各選択肢が「可用性(停止時間)」「使用性・操作性」「アクセス制御・機密性」「経済性・コスト」のどれに該当するかを照らし合わせます。
- 選択肢 ア正解
- サービスの計画外の停止時間は、利用者がアクセスできなくなる時間を直接示すため、可用性を評価する項目として適切です。
- 選択肢 イ不正解
- ユーザインタフェースの分かりやすさは、使いやすさを測る「使用性(ユーザビリティ)」の観点です。
- 選択肢 ウ不正解
- アクセス権の設定の自由度は、アクセス制御の柔軟性や「機密性」の維持に関係する観点です。
- 選択肢 エ不正解
- 単位容量当たりの費用は、コストパフォーマンスや「経済性」を評価する観点です。
覚えるポイント
- 可用性(Availability)=必要なときにいつでも使えること(停止時間や稼働率が指標)
- 機密性=認可者のみアクセス可、完全性=正確で改ざんされていないこと
間違えやすいところ
- 可用性(Availability)を使用性(Usability)と混同してしまう誤り。
出題の前提:ITパスポート試験 平成23年度秋期問13(公式解答:ア)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.7 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
パレート図の特徴とグラフ構成
ストラテジ系 · QC7つ道具 / パレート図 / ABC分析
品質管理などで用いられる図表のうち、パレート図の説明として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
パレート図は「QC7つ道具」の一つで、不良件数や損失額などのデータを原因項目別に大きい順に並べた棒グラフと、累積比率を表す折れ線グラフを重ねて描いた図です。重点的に対策すべき重要項目(上位2割の要因で全体の8割を占める等)を視覚的に特定するために用いられます。
解き方
- パレート図の構成要素(降順の棒グラフと累積比率の折れ線グラフの組合せ)を思い浮かべます。
- 選択肢に示された各図表(アローダイアグラム、散布図、パレート図、レーダーチャート)の形状や特徴と比較して一致するものを選択します。
- 選択肢 ア不正解
- 矢線と丸印(結合点)で作業の流れと日程を表した図は、アローダイアグラム(PERT図)の説明です。
- 選択肢 イ不正解
- 二次元のデータを縦軸と横軸にプロットして相関関係を見る図は、散布図の説明です。
- 選択肢 ウ正解
- 件数の多い順に並べた棒グラフと、累積構成比を示す折れ線グラフを複合させた図であり、パレート図の説明として適切です。
- 選択肢 エ不正解
- 中心から放射状に伸びる軸に数値をプロットして線で結んだ多角形の図は、レーダーチャートの説明です。
覚えるポイント
- パレート図=件数の降順棒グラフ+累積比率の折れ線グラフ(重要項目を特定)
- 散布図=2変数の相関、アローダイアグラム=日程・クリティカルパス
間違えやすいところ
- パレート図とヒストグラム(度数分布を表す棒グラフ)を混同しないように注意する。
出題の前提:ITパスポート試験 平成23年度秋期問14(公式解答:ウ)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.7 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
標準化規格(IEEE 802.3、ISO 9001、ISO 14001)の対象分野
ストラテジ系 · 標準化規格 / ISO 9001 / ISO 14001 / IEEE 802.3
標準化規格である「IEEE 802.3」「ISO 9001」「ISO 14001」とその対象分野の組合せとして、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
国際規格・業界標準において、IEEE 802.3はEthernet(有線LAN)の標準規格です。また、ISO(国際標準化機構)のマネジメントシステム規格として、ISO 9000シリーズ(代表規格:ISO 9001)は品質保証・品質マネジメント、ISO 14000シリーズ(代表規格:ISO 14001)は環境マネジメントを対象としています。
解き方
- IEEE 802.3がLAN(イーサネット)の通信規格であることを確認します。
- ISO 9001が品質管理(Quality)、ISO 14001が環境保全(Environment)のマネジメント規格であることを対応付けます。
- 【LAN / 品質マネジメント / 環境マネジメント】の並びになっている選択肢「イ」を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- ISO 9001とISO 14001の対象分野が逆になっています。ISO 9001が品質、ISO 14001が環境です。
- 選択肢 イ正解
- IEEE 802.3はLAN、ISO 9001は品質マネジメント、ISO 14001は環境マネジメントに対応しており正解です。
- 選択肢 ウ不正解
- IEEE 802.3はLANの規格であり、環境マネジメントではありません。
- 選択肢 エ不正解
- IEEE 802.3およびISO 14001の対応関係が誤っています。
覚えるポイント
- ISO 9001=品質マネジメントシステム(QMS)
- ISO 14001=環境マネジメントシステム(EMS)
- IEEE 802.3=有線LAN(イーサネット)の規格、IEEE 802.11=無線LAN
間違えやすいところ
- ISO 9001とISO 14001の「品質」と「環境」を混同して逆に覚えてしまう誤り。
出題の前提:ITパスポート試験 平成23年度秋期問15(公式解答:イ)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.7 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
株式会社における監査役の選任機関
ストラテジ系 · コーポレートガバナンス / 会社法 / 監査役 / 株主総会
株式会社において、監査役を選任する者又は機関として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
監査役は、取締役の職務執行を監督・監査する重要な機関です。取締役や代表取締役(社長)からの独立性を担保し、公正な監査を実施するため、取締役会や社長ではなく、会社の所有者である株主によって構成される最高意思決定機関「株主総会」の決議により直接選任されます。
解き方
- 監査役の役割(取締役の職務執行の監査)と独立性の必要性を確認します。
- 監査される側である社長や取締役会が自ら監査役を選任できないことを理解し、株主総会が選任機関であることを導きます。
- 選択肢 ア不正解
- 会計監査人は公認会計士や監査法人が務める外部監査機関であり、会社の監査役を選任する権限はありません。
- 選択肢 イ正解
- 会社法の規定に基づき、監査役は取締役から独立して監査を行うため、株主総会の決議によって選任されます。
- 選択肢 ウ不正解
- 代表取締役である社長は監査を受ける側であるため、監査役を選任することはできません。
- 選択肢 エ不正解
- 取締役会は取締役の業務執行を決定・監督する機関であり、自身を監査する監査役を選任することはできません。
覚えるポイント
- 監査役・取締役の選任・解任=株主総会の決議事項
- 監査役は取締役の不正を防ぎ監査するため、取締役会から独立していなければならない
間違えやすいところ
- 取締役会が監査役を選任できると誤認する誤り(監査される側が監査する側を選任することはできない)。
出題の前提:ITパスポート試験 平成23年度秋期問16(公式解答:イ)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.7 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
SOAの概念とシステム構築
ストラテジ系 · SOA / システム構築手法
情報システムの構築において、業務プロセス上の独立した業務機能単位で部品化(サービス化)しておき、それらを組み合わせることで柔軟なシステム変更や他システムでの再利用を可能にするアプローチはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
SOA(Service Oriented Architecture:サービス指向アーキテクチャ)は、業務上の処理(受発注、在庫照会など)を「サービス」と呼ばれる独立した部品として実装し、それらを標準的な手順で連携させて柔軟にシステムを構築・変更する設計思想です。
解き方
- 問題文から「独立した業務機能という視点で部品化」「部品を容易に利用できる仕組み」というキーワードを確認します。
- サービス単位で部品化・再利用を図るアーキテクチャであるSOA(エ)を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- ASP(Application Service Provider)は、アプリケーションソフトウェアをネットワーク経由でサービスとして提供する事業者や仕組みのことです。
- 選択肢 イ不正解
- DOA(Data Oriented Approach:データ指向アプローチ)は、業務プロセスではなくデータの構造や関連性を中心にシステム設計を行う手法です。
- 選択肢 ウ不正解
- ISP(Internet Service Provider)は、顧客にインターネットへの接続環境を提供する事業者のことです。
- 選択肢 エ正解
- SOAは業務機能をサービスとして部品化し、柔軟な変更や他システムでの再利用を容易にする設計手法であり、問題文の記述と合致します。
覚えるポイント
- SOAは「サービス指向アーキテクチャ」であり、業務機能を部品化して再利用する設計手法です。
間違えやすいところ
- DOA(データ指向)やASP(事業者・配信形態)と頭文字の類似により混同しないようにしましょう。
出題の前提:平成23年度秋期ITパスポート試験公式問題冊子 問17
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.8 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
製造物責任法(PL法)の適用対象
ストラテジ系 · 製造物責任法 / 法務
製造物責任法(PL法)によって責任を問われる事例として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
製造物責任法(PL法)は、製造物の欠陥によって消費者の生命、身体または他の財産に損害(拡大損害)が生じた場合に、被害者が製造業者等に対して過失を証明することなく損害賠償を請求できることを定めた法律です。
解き方
- 製造物責任法(PL法)が「製品の欠陥による人身・財産への損害責任」を対象としていることを想起します。
- 各選択肢の違反法令を精査し、製品の欠陥による身体被害(やけど)に関する記述であるウを選定します。
- 選択肢 ア不正解
- 再販売価格の維持拘束は独占禁止法(不公正な取引方法)で原則禁止されている行為であり、PL法の対象ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- 誇大広告や優良誤認表示は景品表示法や不正競争防止法等に抵触する事項であり、PL法の対象ではありません。
- 選択肢 ウ正解
- 通常の使用方法に従っているにもかかわらず過熱してやけどを負わせる恐れのある欠陥製品の販売は、製造物責任法(PL法)における欠陥責任の対象です。
- 選択肢 エ不正解
- 軍事転用可能な貨物の無許可輸出は外国為替及び外国貿易法(外為法)の違反事例であり、PL法の対象ではありません。
覚えるポイント
- PL法は「製品の欠陥による生命・身体・拡大財産損害」に対して無過失責任を問う法律です。
間違えやすいところ
- 景品表示法違反(誇大広告)や独占禁止法違反(再販価格指示)とPL法の目的を混同しないように注意が必要です。
出題の前提:平成23年度秋期ITパスポート試験公式問題冊子 問18
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.8 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
セル生産方式の特徴
ストラテジ系 · セル生産方式 / 生産管理
ベルトコンベア方式による分業型の流れ作業ではなく、1人又は少人数で最初の工程から最後の工程までを担当する、多品種少量生産向きの生産方式はどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
セル生産方式は、U字型などの作業台(セル)を囲み、1人または数名の作業者が最初から最後まで製品を組み立てる生産方式です。作業者の柔軟な配置転換やライン変更が容易であり、多品種少量生産や需要変動への適応に適しています。
解き方
- 問題文の「ベルトコンベア方式による分業ではない」「1人又は少人数で全工程を担当」「多品種少量生産向き」という特徴を確認します。
- 該当する生産形態であるセル生産方式(ア)を選択します。
- 選択肢 ア正解
- 少人数または1人で組立の全工程を担当し、多品種少量生産に柔軟に対応できる方式はセル生産方式です。
- 選択肢 イ不正解
- ファブレス生産方式は、自社で製造工場を持たずに製品の企画・開発に特化し、製造は外部委託する形態です。
- 選択肢 ウ不正解
- ライン生産方式は、ベルトコンベア等に沿って工程ごとに作業者を配置し、少品種を大量に生産する流れ作業方式です。
- 選択肢 エ不正解
- ロット生産方式は、一定のまとまり(ロット)ごとに同じ製品をまとめて製造する方式です。
覚えるポイント
- セル生産方式は「屋台方式」とも呼ばれ、1人〜少人数で全工程を担当する多品種少量向けの方式です。
間違えやすいところ
- 大量生産に適した「ライン生産方式」や工場を持たない「ファブレス」との定義の違いを整理しておきましょう。
出題の前提:平成23年度秋期ITパスポート試験公式問題冊子 問19
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.8 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ビジネスモデル特許と知的財産権
ストラテジ系 · 特許権 / ビジネスモデル特許 / 知的財産権
コンピュータソフトウェアを活用した新しいビジネスの方法に関して取得できる知的財産権として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
知的財産権のうち産業財産権(工業所有権)には特許権・実用新案権・意匠権・商標権があります。ITやソフトウェアを活用して技術的に具現化されたビジネスアイデアは「ビジネスモデル特許」として特許法の保護対象(発明)となります。実用新案権は「物品の形状、構造又は組合せ」に限定され、ソフトウェア等の無体物は対象外です。
解き方
- 「ソフトウェアを用いた新しいビジネスの方法」が知的財産権の何に該当するかを検討します。
- 実用新案は物品の形状等に限られること、意匠はデザイン、商標はマークであることから、特許権(エ)を導きます。
- 選択肢 ア不正解
- 意匠権は、工業製品の形状、模様、色彩など視覚を通じて美感を起こさせるデザインを保護する権利です。
- 選択肢 イ不正解
- 実用新案権は物品の形状や構造に関する考案を保護するものであり、ソフトウェアや方法の発明は対象外です。
- 選択肢 ウ不正解
- 商標権は、商品やサービスを識別するための文字、図形、記号などのマーク(ブランド名やロゴ)を保護する権利です。
- 選択肢 エ正解
- コンピュータソフトウェアを組み込んだ新規性・進歩性のあるビジネス手法は、ビジネス関連発明として特許権の保護対象となります。
覚えるポイント
- ビジネス手法であってもITを利用して技術的に具体化されていれば「特許権」の対象となります。
間違えやすいところ
- 実用新案権は「物品の形状・構造」に限られ、プログラムやビジネス方法は登録できない点に注意が必要です。
出題の前提:平成23年度秋期ITパスポート試験公式問題冊子 問20
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.8 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
電子商取引の形態(B to C)
ストラテジ系 · 電子商取引 / B to C
電子商取引(EC)の形態のうち、B to C(Business to Consumer)に該当するものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
電子商取引(EC)は取引当事者の主体によって分類されます。B(Business:企業)、C(Consumer:消費者)、G(Government:行政・政府)とし、B to Cは「企業対個人消費者」、B to Bは「企業間」、C to Cは「個人間」、B to Eは「企業対従業員(Employee)」を指します。
解き方
- B to Cが「企業(Business)から一般消費者(Consumer)」への取引であることを確認します。
- 各選択肢の取引主体を照合し、企業が消費者に販売するイが合致することを判定します。
- 選択肢 ア不正解
- 一般消費者同士が売買を行うオークションサイトは、個人間取引であるC to C(Consumer to Consumer)に該当します。
- 選択肢 イ正解
- 企業が一般消費者に向けて商品を販売するインターネット通販サイトは、B to C(Business to Consumer)に該当します。
- 選択肢 ウ不正解
- 企業間で原材料などを取引するサイトは、企業間取引であるB to B(Business to Business)に該当します。
- 選択肢 エ不正解
- 自社従業員を対象とした福利厚生目的の販売サイトは、企業と従業員の取引であるB to E(Business to Employee)に該当します。
覚えるポイント
- BはBusiness(企業)、CはConsumer(消費者)、EはEmployee(従業員)、GはGovernment(政府)を表します。
間違えやすいところ
- オークションサイト等で個人が出品しているものはC to Cであり、B to Cではない点に注意しましょう。
出題の前提:平成23年度秋期ITパスポート試験公式問題冊子 問21
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.9 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
コアコンピタンスの定義
ストラテジ系 · コアコンピタンス / 経営戦略
顧客に価値をもたらし、企業にとって競争優位の源泉となる、競合他社には模倣されにくい中核的なスキルや技術を指す用語はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
コアコンピタンス(Core Competence)とは、他社に容易に模倣されない、自社ならではの圧倒的な中核能力や強みのことです。顧客に明確な価値を提供し、複数の市場へ展開可能であるという特徴を持ち、企業の持続的な競争優位の源泉となります。
解き方
- 問題文中の「競争優位の源泉」「模倣されにくいスキルや技術」という定義を確認します。
- 企業の固有の中核能力を表すコアコンピタンス(イ)を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- アカウンタビリティ(Accountability)は、企業の経営者や担当者が利害関係者に対して果たすべき「説明責任」のことです。
- 選択肢 イ正解
- コアコンピタンスは、他社が容易に真似できない自社独自の中核技術や能力であり、設問の記述と完全に合致します。
- 選択肢 ウ不正解
- コーポレートガバナンス(企業統治)は、企業の不祥事を防ぎ健全で透明な経営を保つための統制・管理体制のことです。
- 選択肢 エ不正解
- パーソナルスキルは、個人の職務遂行能力や対人能力(ヒューマンスキルなど)を指す用語です。
覚えるポイント
- コアコンピタンス=他社に模倣されにくい、企業の競争優位の源泉となる中核能力。
間違えやすいところ
- コーポレートガバナンス(企業統治)やアカウンタビリティ(説明責任)と混同しないようにしましょう。
出題の前提:平成23年度秋期ITパスポート試験公式問題冊子 問22
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.9 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
キャッシュフロー計算書の区分
ストラテジ系 · キャッシュフロー計算書 / 財務会計
商品の販売による収入は、キャッシュフロー計算書におけるどの区分に記載されるか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
キャッシュフロー計算書(C/F)は、一会計期間における現金の増減要因を以下の3つの区分で示します。 1. 営業活動によるキャッシュフロー:本業の営業取引(商品の販売、仕入、人件費支払など)に伴う現金収支。 2. 投資活動によるキャッシュフロー:固定資産の取得・売却、有価証券の取得・売却など将来の投資に伴う現金収支。 3. 財務活動によるキャッシュフロー:資金調達や返済(借入、社債発行、株式発行、配当金支払など)に伴う現金収支。
解き方
- 「商品の販売による収入」が企業活動のどの活動に属するかを分類します。
- 商品販売は企業の本業活動であるため、「営業活動によるキャッシュフロー」(ア)を選定します。
- 選択肢 ア正解
- 商品販売による現金の獲得は本業の事業活動に直結するため、「営業活動によるキャッシュフロー」に分類されます。
- 選択肢 イ不正解
- 財務活動によるキャッシュフローは、銀行からの借入れ・返済、株式の発行、配当金の支払いなどの資金調達や返済に関わる収支です。
- 選択肢 ウ不正解
- 投資活動によるキャッシュフローは、設備投資や固定資産・有価証券の購入および売却などに伴う現金の収支です。
- 選択肢 エ不正解
- 商品の販売による現金の受取は、キャッシュフロー計算書の重要項目として必ず記載されます。
覚えるポイント
- 営業CF=本業の販売・仕入、投資CF=設備・有価証券の売買、財務CF=借入・株式・配当。
間違えやすいところ
- 固定資産(工場や車両など)の売却収入は投資CFになるため、通常の商品販売収入(営業CF)と混同しないようにしましょう。
出題の前提:平成23年度秋期ITパスポート試験公式問題冊子 問23
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.9 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ゲーム理論に基づく意思決定(後ろ向き帰納法)
ストラテジ系 · ゲーム理論 / 意思決定 / 期待値
A社と競合B社の相互の意思決定において、A社先手で相互に3手目まで進める。表は3手目の局面におけるA社の期待値(単位:億円)である。A社は自社の期待値を最大化し、B社は3手目の結果を予測してA社の期待値を最小化するよう選択する。3手目の局面におけるA社の期待値は何億円か。 〔表:3手目の局面におけるA社の期待値〕 ・1手目A「値引きする」、2手目B「値引きする」のとき:3手目A「広告する」=9、「広告しない」=2 ・1手目A「値引きする」、2手目B「値引きしない」のとき:3手目A「広告する」=15、「広告しない」=8 ・1手目A「値引きしない」、2手目B「値引きする」のとき:3手目A「広告する」=0、「広告しない」=-6 ・1手目A「値引きしない」、2手目B「値引きしない」のとき:3手目A「広告する」=10、「広告しない」=4
解答・解説を表示
解答
イ
解説
交互に意思決定を行う展開型ゲームでは、ゲームの最後の段階から合理的な選択を逆算していく「後ろ向き帰納法(バックワード・インダクション)」を用いて最適戦略を導き出します。自社の利得を最大化したいプレイヤーは最大値を選び、相手の利得を最小化したいプレイヤーは最小値を選択します。
解き方
- 【3手目:A社の選択(最大化)】各分岐で大きい方を選択します。 ・(値引き, 値引き) → max(9, 2) = 9 ・(値引き, 値引きなし) → max(15, 8) = 15 ・(値引きなし, 値引き) → max(0, -6) = 0 ・(値引きなし, 値引きなし) → max(10, 4) = 10
- 【2手目:B社の選択(Aの利得を最小化)】 ・A社が1手目で「値引きする」を選んだ場合:B社は min(9, 15) = 9 を選択(値引きする) ・A社が1手目で「値引きしない」を選んだ場合:B社は min(0, 10) = 0 を選択(値引きする)
- 【1手目:A社の選択(自社利得の最大化)】 ・「値引きする」を選べば 9億円、「値引きしない」を選べば 0億円となるため、A社は max(9, 0) = 9億円(値引きする)を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- 8億円はB社が「値引きしない」を選んだ場合の非合理な選択肢であり、誤りです。
- 選択肢 イ正解
- 後ろ向き帰納法で各局面の合理的な行動を逆算すると、A社は1手目に値引きし、B社も値引き、3手目にA社が広告することになり、期待値は9億円となります。
- 選択肢 ウ不正解
- 10億円はA社が値引きせず、B社も値引きしない場合の利得ですが、B社はA社の利得を最小化するため値引きを選択(0億円)します。
- 選択肢 エ不正解
- 15億円はA社にとって最も高い利得ですが、競合B社が「値引きしない」というA社に有利な選択をすることはないため実現しません。
覚えるポイント
- ゲーム木・展開型ゲームの最適解は、最後の局面から逆算する「後ろ向き帰納法」で求めます。
間違えやすいところ
- 相手プレイヤー(B社)がA社の利得を最小化する選択を行う点を見落とし、単純に最大値(15)を選ばないように注意しましょう。
出題の前提:平成23年度秋期ITパスポート試験公式問題冊子 問24
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.10 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
RFP(提案依頼書)の目的
ストラテジ系 · 調達計画・実施 / RFP
ある業務システムの新規開発を計画している企業が、SIベンダに出すRFP(Request for Proposal:提案依頼書)の目的として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
情報システムの調達において、発注者が自社の要求事項や調達条件をベンダに提示し、具体的なシステム構築・運用プランや見積りの提出を求める文書がRFP(提案依頼書)です。各社からの提案書を評価して最適な調達先を決定します。
解き方
- RFPの定義である「要求事項を提示してベンダに具体的な提案書および見積りの提出を促す文書」を確認します。
- 提出された提案内容を比較評価して最適な委託先を決定するという目的に合致する選択肢を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 技術的な実現性や最新技術の動向などの情報を得る目的で発行される文書はRFI(情報提供依頼書)です。
- 選択肢 イ不正解
- 候補企業の能力や実績を把握して一次スクリーニングを行う目的は、主にRFI(情報提供依頼書)に該当します。
- 選択肢 ウ正解
- ベンダ各社から提案書の提出を受け、その内容や費用等を比較検討して最適な開発依頼先を選定することがRFPの主たる目的です。
- 選択肢 エ不正解
- 機密保持契約(NDA)の締結は調達活動や情報開示の前段階で取り交わす法的手続きであり、RFPを提示する目的ではありません。
覚えるポイント
- RFPは提案と見積りを依頼する文書
- RFIは情報提供を依頼する文書
間違えやすいところ
- RFI(技術・市場動向などの情報収集)とRFP(具体的な提案と見積りの要求)の混同に注意が必要です。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・調達マネジメント
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.10 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
品切れ確率に基づく必要在庫数の計算
ストラテジ系 · 在庫管理 / 累積分布
ある商店で販売している商品Aの1週間の売上個数の分布は表のとおりである。商品Aの発注から納入までのリードタイムが1週間のとき、品切れになる確率を10%未満にするため、発注時に最低限必要な在庫は何個か。 〔分布〕 86個: 1%、87個: 5%、88個: 11%、89個: 20%、90個: 26%、91個: 20%、92個: 11%、93個: 5%、94個: 1%(分布計: 100%)
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
発注から納入までの期間の需要に対して品切れ確率を一定値未満に抑えるには、需要量が在庫量以下となる累積確率(サービス率・充足率)が「100% - 許容品切れ確率」を超える最小の在庫量を求めます。
解き方
- 品切れ確率を10%未満にする条件は、需要が在庫数以下に収まる累積確率が90%超(90%より大きい)となることです。
- 売上個数の分布を小さい方から累積します。86個: 1%、87個: 1+5=6%、88個: 6+11=17%、89個: 17+20=37%、90個: 37+26=63%、91個: 63+20=83%、92個: 83+11=94%。
- 在庫が91個の場合、需要が92個以上になる確率は11+5+1=17%で10%以上となります。在庫が92個の場合、品切れになる確率(93個以上需要)は5+1=6%となり10%未満を満たします。したがって最低限必要な在庫は92個です。
- 選択肢 ア不正解
- 在庫が87個の場合、88個以上の需要が発生する確率は94%であり、大幅に品切れとなります。
- 選択肢 イ不正解
- 在庫が88個の場合、89個以上の需要が発生する確率は83%であり、品切れ確率10%未満を満たしません。
- 選択肢 ウ正解
- 在庫が92個であれば、需要が92個以下に収まる確率は94%となり、品切れ確率は6%(10%未満)となります。
- 選択肢 エ不正解
- 93個あれば品切れ確率は1%となりますが、最低限必要な個数としては92個で条件を満たします。
覚えるポイント
- 充足率(品切れしない確率)+品切れ確率=100%
- 累積確率を求めて目標充足率を超える最小値を特定する
間違えやすいところ
- 上位確率(93個以上の和=6%)と下位累積確率の計算方向を逆にしてしまう誤りに注意が必要です。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・OR・在庫管理
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.11 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
不正アクセス禁止法の規定
ストラテジ系 · 法務 / 不正アクセス禁止法
不正アクセス禁止法に関する記述のうち、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
不正アクセス禁止法(不正アクセス行為の禁止等に関する法律)は、電気通信回線を通じて行われるアクセス制御機能で保護された特定電子計算機への不正侵入行為や、他人の識別符号(パスワード等)の不正取得・助長行為を処罰する法律です。未遂や実害の有無にかかわらず、侵入行為自体が成立します。
解き方
- 不正アクセス行為は結果犯ではなく、アクセス制御を侵害して利用可能な状態にした時点で成立することを確認します。
- ネットワークの範囲(インターネットに限らずLANやイントラネット等の電気通信回線全般が対象)や、パスワードの第三者への不正提供(助長行為)の禁止規定と照らし合わせます。
- 選択肢 ア不正解
- 電気通信回線を通じて行われるものであれば、イントラネット経由であっても個人使用PCへの不正アクセスは処罰対象です。
- 選択肢 イ正解
- 不正アクセス禁止法では、侵入によってデータの改ざんや破壊等の被害が生じなくても、不正アクセス行為自体が違反として処罰されます。
- 選択肢 ウ不正解
- 他人の識別符号(ID・パスワード)を不正アクセスに利用させる目的で第三者に提供する行為は「不正アクセス助長行為」として禁止されています。
- 選択肢 エ不正解
- インターネットに限定されず、LANやイントラネットなど電気通信回線を経由して行われるアクセス全般が対象となります。
覚えるポイント
- 実害(データ破壊・盗難)がなくとも侵入行為自体で成立する
- 他人のパスワードを第三者に無断で提供する行為も助長行為として禁止
間違えやすいところ
- インターネット経由に限定されると誤解しやすいですが、イントラネットや社内LANも対象となります。
出題の前提:不正アクセス行為の禁止等に関する法律(不正アクセス禁止法)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.11 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
プロバイダ責任制限法の対象事例
ストラテジ系 · 法務 / プロバイダ責任制限法
プロバイダ責任制限法によって、プロバイダの対応責任の対象となり得る事例はどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
プロバイダ責任制限法(特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律)は、電子掲示板等を通じた情報の流通によって名誉毀損や権利侵害が生じた場合のプロバイダの賠償責任制限と、被害者による送信防止措置(削除依頼)や発信者情報開示請求について定めています。
解き方
- プロバイダ責任制限法の主たる対象が「公衆通信(掲示板やSNS等)を通じた他者の権利侵害(名誉毀損・プライバシー侵害・著作権侵害等)」であることを確認します。
- 各選択肢の行為が該当する法律(不正アクセス禁止法、特定電子メール法、個人情報保護法など)を区別し、掲示板への誹謗中傷の書込みが対象であることを特定します。
- 選択肢 ア正解
- 掲示板等への誹謗中傷投稿は名誉毀損にあたり、プロバイダに対する送信防止措置要請や発信者情報開示請求の対象となります。
- 選択肢 イ不正解
- コンピュータへの不正アクセス行為は、不正アクセス禁止法によって規制されます。
- 選択肢 ウ不正解
- 広告・宣伝用電子メールの無承諾送信(スパムメール)は、特定電子メール法(特定電子メールの送信の適正化等に関する法律)によって規制されます。
- 選択肢 エ不正解
- 利用目的外での個人情報の利用は、個人情報保護法(個人情報の保護に関する法律)によって規制されます。
覚えるポイント
- プロバイダ責任制限法はウェブ上の権利侵害(名誉毀損・著作権侵害等)に対する送信防止措置や発信者情報開示請求を規定する
間違えやすいところ
- 特定電子メール法(迷惑メール)や不正アクセス禁止法と混同しないように整理が必要です。
出題の前提:特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律(プロバイダ責任制限法)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.11 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ソフトウェアライフサイクルにおける企画プロセス
ストラテジ系 · システム化構想・計画 / 企画プロセス
企画プロセス,要件定義プロセス,開発プロセス,保守プロセスと続くソフトウェアライフサイクルにおいて,企画プロセスの段階で行う作業として,適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
共通フレーム等のソフトウェアライフサイクルプロセスにおいて、企画プロセスは要件定義の前段階であり、企業の経営目標や経営戦略を達成するために業務の課題・ニーズを分析し、システム化の目標や範囲、投資対効果などを明確にしてシステム化構想・計画を立案するプロセスです。
解き方
- ライフサイクルの流れ(企画プロセス → 要件定義プロセス → 開発プロセス → 運用・保守プロセス)を確認します。
- 企画プロセスで扱う内容(経営ニーズ・課題の明確化、システム化構想・計画の策定)と他のプロセスで扱う内容(要件定義、システム設計等)を比較・識別します。
- 選択肢 ア不正解
- 機能要件および非機能要件の定義は、「要件定義プロセス」で実施する作業です。
- 選択肢 イ正解
- 経営戦略に基づき経営上のニーズや解決すべき課題を確認することは、「企画プロセス」で実施する作業です。
- 選択肢 ウ不正解
- システム方式の設計と評価は、「開発プロセス(システム要件定義後のシステム方式設計)」で実施する作業です。
- 選択肢 エ不正解
- ソフトウェア方式の設計と評価は、「開発プロセス(ソフトウェア方式設計)」で実施する作業です。
覚えるポイント
- 企画プロセス:経営方針・課題の確認、システム化構想・計画の策定
- 要件定義プロセス:業務要件や機能・非機能要件の定義
間違えやすいところ
- 企画プロセスと要件定義プロセスで行う内容の境界を混同しやすいので注意が必要です。
出題の前提:共通フレーム(SLCP-JCF)企画プロセス
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.12 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
民法における請負人の義務
ストラテジ系 · 法務 / 請負契約
民法では,請負契約における注文者と請負人の義務が定められている。記述a~cのうち,民法上の請負人の義務となるものだけを全て挙げたものはどれか。 a 請け負った仕事の欠陥に対し,期間を限って責任を負う。 b 請け負った仕事を完成する。 c 請け負った全ての仕事を自らの手で行う。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
請負契約は当事者の一方(請負人)がある仕事を完成することを約し、相手方(注文者)がその仕事の結果に対して報酬を支払う契約です(民法632条)。請負人は仕事完成義務を負い、成果物に欠陥がある場合は担保責任を負います。また、仕事の性質や特約がない限り下請負人に仕事を再委託できるため、自ら直接履行する義務はありません。
解き方
- 記述a:仕事の目的物に欠陥がある場合、請負人は期間を限って担保責任(契約不適合責任・瑕疵担保責任)を負うため正しいです。
- 記述b:請負契約の本質は仕事の完成であるため、仕事を完成させる義務を負い正しいです。
- 記述c:請負人は特約がなければ下請負人を使用できるため、自ら直接行わなければならない義務はなく誤りです。
- 以上より、正しい記述の組合せは「a, b」です。
- 選択肢 ア不正解
- aだけでなく、仕事を完成させる義務(b)も請負人の基本的な義務であるため不十分です。
- 選択肢 イ正解
- 請負人は仕事を完成する義務(b)と、欠陥に対して責任を負う義務(a)を負います。
- 選択肢 ウ不正解
- 請負人は特約がない限り第三者に下請け(再委託)させることが可能であるため、cは誤りです。
- 選択肢 エ不正解
- 請負契約では再委託が可能なためcは義務ではなく、またbが含まれていないため誤りです。
覚えるポイント
- 請負契約は「仕事の完成」を目的とし完成責任を負う
- 特約がなければ請負人は再委託(下請け)が可能
間違えやすいところ
- 請負人が下請けを使えることを忘れ、すべての作業を自ら行わなければならないと誤解しやすい点に注意が必要です。
出題の前提:民法(請負契約・瑕疵担保責任/契約不適合責任)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.12 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
SFAシステムで管理すべき情報
ストラテジ系 · ビジネスシステム / SFA
営業活動の支援と管理強化を目的とした SFA システムの運用において,管理すべき情報として,最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
SFA(営業支援システム)は、営業活動に関する情報(商談の進捗状況、顧客へのアプローチ履歴、見積・受注状況など)を一元管理し、営業担当者間の情報共有やナレッジ共有、組織的な営業マネジメントを支援する仕組みです。
解き方
- SFAが営業部門のプロセスマネジメントや活動支援を行うシステムであることを確認します。
- 人事管理、POS(販売時点情報管理)、MRP(資材所要量計画)など他のシステムで管理される情報とSFAの対象情報を識別します。
- 選択肢 ア正解
- 顧客へのアプローチ履歴や商談の進捗状況、取引状況などはSFAで管理する中核的な情報です。
- 選択肢 イ不正解
- 社員のスキルや研修受講履歴などは、人事管理システム(HRM)で管理される情報です。
- 選択肢 ウ不正解
- 店頭等での販売日時、販売個数、金額などは、POS(販売時点情報管理)システムなどで管理される情報です。
- 選択肢 エ不正解
- 製品の生産計画や構成部品の所要数などは、生産管理システムやMRPシステムで管理される情報です。
覚えるポイント
- SFA(Sales Force Automation)=営業活動の支援・商談進捗情報の共有
間違えやすいところ
- 販売実績データを記録するPOSシステムと、商談プロセスを管理するSFAシステムの違いを整理しておきましょう。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・エンタープライズ系システム(SFA)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.12 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ソフトウェア保守作業の要因分析(初期不良)
マネジメント系 · ソフトウェア保守 / バスタブ曲線
昨年1月1日に本番稼働を開始したソフトウェアの保守作業の件数を1月から12月まで月別に集計したところ,図のようなグラフになった。このグラフにおける要因Aに該当する保守作業のうち,最も適切なものはどれか。 〔グラフ概要〕 要因Aの件数は本番稼働直後の1月・2月に集中して発生し、3月以降は急激に減少して数件程度で推移している。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
システムやソフトウェアの本番稼働直後には、テスト工程で発見できなかったバグや障害が集中して顕在化し、時間とともに解消されて発生頻度が低下します。この稼働初期に集中して発生する欠陥への対応を「初期不良対応(初期流動管理)」と呼びます。
解き方
- 問題文とグラフから要因Aの推移(1月1日の稼働開始直後である1月・2月に高く、3月以降激減している)を読み取ります。
- ハードウェアの更新(6月のみ突出)、改善要望(運用期間を通じて定常的または増加傾向)、定期的なデータ追加(4月のみ突出)などの選択肢の特徴とグラフの傾向を照合します。
- 選択肢 ア不正解
- 6月のバージョンアップに伴う作業であれば、6月以降に件数のピークが現れるはずです。
- 選択肢 イ不正解
- ソフトウェアの改善要望は運用の進行に伴って継続的または増加傾向で発生するため、稼働初期にのみ集中する傾向とは合致しません。
- 選択肢 ウ正解
- 1月1日の稼働開始直後に集中し、月を追うごとに急速に減少しているため、本番稼働初期のバグを改修する「初期不良への対応」と判断できます。
- 選択肢 エ不正解
- 毎年4月に実施するデータ追加作業であれば、4月に件数のピークが発生するはずです。
覚えるポイント
- 初期不良:稼働直後に集中し、時間経過とともに急減して安定する
間違えやすいところ
- 改善要望対応と初期不良対応を混同しないようにしましょう。改善要望は運用が進むにつれてユーザーから出されるため、初期にだけ集中することはありません。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・サービスマネジメント・システム保守
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.13 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
顧客検索時間の短縮目標を設定する工程
マネジメント系 · システム要件定義 / 開発工程 / 非機能要件
現在5分程度掛かっている顧客検索を、次期システムでは1分以下で完了するようにしたい。この目標を設定する工程として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
システム開発において、利用者が求める機能や処理性能・稼働環境などの非機能要件を明確にし、開発対象システムに求める仕様・目標として定義する作業はシステム要件定義工程で実施されます。
解き方
- 顧客検索にかかる時間を5分から1分以下に短縮するという内容が、システムに対する性能要件(非機能要件)であることを識別します。
- 要件や目標を具体的に取り決める開発工程はシステム要件定義工程であるため、「ウ」を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- システム設計は、要件定義で決定した要件を実現するための構造や詳細な仕様を設計する工程です。
- 選択肢 イ不正解
- システムテストは、完成したシステムが要件を満たしているかを検証する工程であり、目標値そのものを設定する工程ではありません。
- 選択肢 ウ正解
- 処理時間などの性能目標を決定してシステムに求める要件としてまとめる工程は、システム要件定義工程です。
- 選択肢 エ不正解
- ソフトウェア受入れは、完成して納入されたソフトウェアが発注側の要件を満たしているかを確認して受け入れる工程です。
覚えるポイント
- システムの性能や処理時間などの非機能要件は、開発初期のシステム要件定義で決定されます。
間違えやすいところ
- 目標値の設定と、その目標値を達成するための設計工程(システム設計)や検証工程(システムテスト)を混同しないように注意が必要です。
出題の前提:平成23年度秋期ITパスポート試験問33の出題条件およびソフトウェアライフサイクルプロセス(SLCP)の定義に基づきます。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.13 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ソフトウェア品質特性における使用性
マネジメント系 · ソフトウェア品質特性 / 使用性 / 品質管理
ソフトウェアの品質特性は、機能性、使用性、信頼性、移植性などに分けられる。このうち使用性に分類されるものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
ソフトウェアの品質特性には、指定された機能を提供する「機能性」、利用者が容易に理解し操作できる「使用性」、障害なく安定稼働する「信頼性」、異なる環境へ移行しやすい「移植性」などがあります。
解き方
- 各選択肢がどの品質特性に対応しているかを確認します。
- アは機能性、イは信頼性、ウは移植性、エは使用性(使いやすさ・理解しやすさ)に該当することを判別し、エを選択します。
- 選択肢 ア不正解
- 仕様書どおりに機能が提供されていることは「機能性」に関する記述です。
- 選択肢 イ不正解
- 平均故障間隔(MTBF)が長く安定して機能し続けることは「信頼性」に関する記述です。
- 選択肢 ウ不正解
- 他のOS環境でも稼働できる性質は「移植性」に関する記述です。
- 選択肢 エ正解
- 利用者が操作を容易に習得でき、習熟時間が短いことは「使用性(ユーザビリティ)」に分類されます。
覚えるポイント
- 使用性(Usability)は、利用者がソフトウェアを理解しやすく、習得しやすく、操作しやすい度合いを示します。
間違えやすいところ
- 仕様書どおりの機能を持つ「機能性」と、ユーザーにとって使いやすい「使用性」を取り違えないよう区別します。
出題の前提:平成23年度秋期ITパスポート試験問34の出題基準(ソフトウェア品質モデルの品質特性分類)に基づきます。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.14 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
暫定的な回避策による迅速な復旧プロセス
マネジメント系 · ITサービスマネジメント / インシデント管理 / ITIL
ITサービスマネジメントが担う情報システムの管理作業のうち、システムの不具合の暫定的な回避策を実施し迅速な復旧を行うプロセスはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
ITILなどのITサービスマネジメントにおいて、インシデント管理は「一刻も早いサービスの復旧」を目的とし、根本原因の究明と恒久対策を目的とする「問題管理」と役割が分担されています。
解き方
- 問題文から「暫定的な回避策の実施」および「迅速な復旧」という目的を把握します。
- サービスの速やかな復旧を担当する管理プロセスが「インシデント管理」であることを確認し、アを選択します。
- 選択肢 ア正解
- 暫定的な回避策を適用してITサービスを可能な限り迅速に正常復旧させるプロセスは、インシデント管理です。
- 選択肢 イ不正解
- 変更管理は、システム変更に伴うリスクを評価し、変更作業を計画的かつ安全に実施・承認するプロセスです。
- 選択肢 ウ不正解
- 問題管理は、インシデントの根本原因を究明し、再発防止策を策定するプロセスです。
- 選択肢 エ不正解
- リリース管理は、承認された変更内容を実際の運用環境へ正しく展開・適用するプロセスです。
覚えるポイント
- インシデント管理は迅速なサービス復旧を最優先し、問題管理は根本原因の究明と再発防止を目的とします。
間違えやすいところ
- 根本原因を突き止める「問題管理」と、暫定回避策でいち早く復旧させる「インシデント管理」の目的の違いに注意しましょう。
出題の前提:平成23年度秋期ITパスポート試験問35およびITILサービス運用の基本プロセスに基づきます。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.14 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
内部統制に関する記述の正誤判断
マネジメント系 · 内部統制 / 経営者の責任 / 費用対効果
内部統制に関する記述a~cのうち、適切なものだけを全て挙げたものはどれか。 a 経営者は内部統制の整備と運用の責任をもっている。 b 内部統制の運用については、組織の全員が自らの業務との関連において一定の役割を担っている。 c 費用対効果にかかわらず、内部統制は整備すべきである。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
内部統制は業務の有効性と効率性、財務報告の信頼性、法令遵守、資産の保全を目的として組織内に組み込まれるプロセスです。経営者が統制の最終責任者であり、全従業員が各自の業務で関与しますが、構築にあたっては費用対効果(コストとベネフィット)の検討が不可欠です。
解き方
- aを検討:経営者が内部統制の整備と運用の最終責任を負うため、aは正しい記述です。
- bを検討:組織の全員が自らの業務遂行において内部統制の役割を担うため、bは正しい記述です。
- cを検討:内部統制の構築にはコストがかかるため、得られる効果とのバランス(費用対効果)を考慮する必要があり、cは誤りです。
- 適切なものはaとbのみであるため、「ア」を選択します。
- 選択肢 ア正解
- aとbが適切でcが不適切であるため、正しい組み合わせです。
- 選択肢 イ不正解
- cは費用対効果を考慮する必要があるため不適切であり、誤りです。
- 選択肢 ウ不正解
- bが含まれておらず、誤りのcが含まれているため不適切です。
- 選択肢 エ不正解
- aが含まれておらず、誤りのcが含まれているため不適切です。
覚えるポイント
- 内部統制の最終責任者は経営者であり、全従業員が関与します。また、費用対効果の考慮が必要です。
間違えやすいところ
- 内部統制はコンプライアンス等を含むため費用に関係なく無制限に整備すべきと誤認しがちですが、費用対効果の制約が存在します。
出題の前提:平成23年度秋期ITパスポート試験問36および財務庁企業会計審議会「内部統制の基準」に基づきます。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.14 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
モジュール間結合テストの所要時間計算
マネジメント系 · 結合テスト / 組合せ計算 / 工数計算
インタフェースを一つだけもつモジュールが6個ある。これらのモジュールが相互に結合できるかを試験したい。1組のモジュールの結合テストに4時間を要するとき、全ての組合せのテストに合計何時間掛かるか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
異なるn個の対象から2個を取り出す全組み合わせ数は、組合せの公式 nC2 = n(n-1)/2 で求められます。全組み合わせ数に1回あたりのテスト時間を掛けることで、総テスト時間を算出できます。
解き方
- 6個のモジュールから2個を選ぶ組み合わせの数を求めます: 6C2 = (6 × 5) / (2 × 1) = 15組。
- 1組あたりのテスト所要時間が4時間なので、全体の時間を計算します: 15組 × 4時間 = 60時間。
- 計算結果に合致する「ウ」を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- 20時間は誤りです。組み合わせ数(15組)に4時間を掛けると60時間になります。
- 選択肢 イ不正解
- 24時間は 6×4時間 の計算であり、モジュール同士の組み合わせ数が考慮されていません。
- 選択肢 ウ正解
- 15組 × 4時間 = 60時間となり、正解です。
- 選択肢 エ不正解
- 120時間は順列 6P2 = 30通り に4時間を掛けた値であり、モジュール間の組み合わせ(重複なし)に反するため誤りです。
覚えるポイント
- n個のモジュール間の総組合せ数は n(n-1)/2 組で計算します。
間違えやすいところ
- 単なるモジュール数×時間(6×4=24)としたり、順列(30通り×4=120)としてしまわないよう、2要素の非順序組合せであることを意識します。
出題の前提:平成23年度秋期ITパスポート試験問37の出題条件および数学の組合せ公式に基づきます。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.14 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
過去のリスクチェックリストの活用方法
マネジメント系 · プロジェクトリスクマネジメント / リスク特定 / リスクチェックリスト
財務システムの機能追加プロジェクトのプロジェクトマネージャに任命されたAさんは、プロジェクトのリスクチェックリストを作成するために、過去のプロジェクトで使用したリスクチェックリストを手に入れた。リスクチェックリストに関する記述のうち、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
プロジェクトには独自性(有期性とともにプロジェクトの基本的特性)があるため、過去のプロジェクトと全く同一のリスクが発生するわけではありません。過去のチェックリストを有効な参考情報としつつ、今回のプロジェクト固有のリスクを洗い出すことが必要です。
解き方
- 過去のリスクチェックリストの位置づけ(過去の知見の蓄積であり有効なツール)と、プロジェクトの独自性を整理します。
- そのまま使用する、または過去のリストを完全に無視するのではなく、「参考として活用しながら今回のリスクを検討する」と述べている「ア」を選択します。
- 選択肢 ア正解
- 過去のチェックリストを参考情報として活用し、新規プロジェクト向けに検討することは適切です。
- 選択肢 イ不正解
- プロジェクトには独自のリスクが存在するため、過去のリストにないリスクの検討が不要と判断するのは不適切です。
- 選択肢 ウ不正解
- プロジェクト固有の状況やリスクが反映されないため、過去のリストをそのまま流用するのは不適切です。
- 選択肢 エ不正解
- 過去のリスクも今回のプロジェクトで再発する可能性があるため、過去のリストに載っていないものだけに限定するのは不適切です。
覚えるポイント
- プロジェクトの独自性に対応するため、過去の資産は参考にしつつ固有のリスクを洗出し・追加します。
間違えやすいところ
- 過去のチェックリストをそのまま流用して済ませたり、逆に過去の知見を全く使わず新規のものだけにする極端な選択肢に惑わされないようにします。
出題の前提:平成23年度秋期ITパスポート試験問38およびプロジェクトリスクマネジメントの知識体系(PMBOK)に基づきます。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.15 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ITサービス運用における変更管理の役割
マネジメント系 · ITサービスマネジメント / 変更管理 / ITIL
情報システムの運用における変更管理に関する記述として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
変更管理プロセスでは、システムやサービスの変更要求(RFC)に対してリスクや影響度を評価・承認し、変更作業の実施計画を策定して確実・円滑に実施されるようコントロールします。
解き方
- 選択肢の記述がITILのどの管理プロセスに該当するかを分析します。
- アはインシデント管理、イは問題管理、エは構成管理・資産管理に対応し、ウが「変更管理」の説明に該当することを判断します。
- 選択肢 ア不正解
- ITサービスの中断からできるだけ早く復旧させるのは「インシデント管理」の役割です。
- 選択肢 イ不正解
- 障害の原因を究明し再発防止策を策定するのは「問題管理」の役割です。
- 選択肢 ウ正解
- 承認された変更について計画を立て、確実に実施・処理することは「変更管理」の役割です。
- 選択肢 エ不正解
- IT資産を把握して適切な維持・管理を行うのは「構成管理」や「資産管理」の役割です。
覚えるポイント
- 変更管理は変更の評価・承認・計画・実施管理を行い、変更に伴うリスクやサービス停止を防止します。
間違えやすいところ
- 変更に伴うIT機器の情報を記録・管理する「構成管理」や、変更後に展開する「リリース管理」と混同しないようにします。
出題の前提:平成23年度秋期ITパスポート試験問39およびITILサービス移行・サービス運用の変更管理プロセスに基づきます。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.15 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ITILの概要と位置づけ
マネジメント系 · ITIL / ITサービスマネジメント / ベストプラクティス
ITILの説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
ITILは英国政府が開発した、ITサービスの提供・運用管理における業界標準のベストプラクティス集です。特定のソフトウェアパッケージや開発手法そのものではなく、高品質なITサービスを提供・維持するための管理フレームワークです。
解き方
- ITILの略称(Information Technology Infrastructure Library)と位置づけ(ITサービスマネジメントの成功事例集)を想起します。
- ITILはソフトウェア製品(パッケージ)や開発モデルではなく「ベストプラクティス集」であることを確認し、「イ」を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- ITILは運用管理の手法を体系化した知識体系(ベストプラクティス集)であり、特定のソフトウェアパッケージではありません。
- 選択肢 イ正解
- ITサービスを効率的・効果的に運用管理するための成功事例を体系化したベストプラクティス集であり、適切な記述です。
- 選択肢 ウ不正解
- ソフトウェア開発や取引の作業項目を定義したフレームワークは、共通フレーム(SLCP)などの説明です。
- 選択肢 エ不正解
- ソフトウェア開発のモデルは、ウォーターフォールモデルやアジャイルモデルなどの説明です。
覚えるポイント
- ITILはITサービスマネジメント(ITSM)のベストプラクティス集(成功事例集)です。
間違えやすいところ
- ITILをソフトウェア製品の名前と誤認したり、開発プロセスの規格(共通フレームなど)と混同しないように注意します。
出題の前提:平成23年度秋期ITパスポート試験問40およびITIL(Information Technology Infrastructure Library)の定義に基づきます。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.15 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ソフトウェア開発プロセスにおける結合テスト
マネジメント系 · 結合テスト / システム開発技術
ソフトウェア開発プロセスにおける結合テストの実施内容として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
ソフトウェア開発のテスト工程は、最小単位を検証する単体テスト、それらを組み合わせた結合テスト、システム全体としての機能や性能を検証するシステムテスト、利用者が運用環境で確認する受入テストの順に進みます。
解き方
- ソフトウェアテストの各工程(単体・結合・システム・受入)の定義と目的を整理する。
- 「プログラム同士を組み合わせ、インタフェースや連動を確認する」という記述が結合テストに合致することを判断する。
- 選択肢 ア不正解
- LAN環境におけるファイル共有テストであり、ネットワーク環境やインフラの受入・動作確認に関する内容です。
- 選択肢 イ不正解
- PCと周辺装置の物理的な接続確認であり、ハードウェアの設置確認に関する内容です。
- 選択肢 ウ不正解
- ISP契約後のインターネット接続確認であり、インフラ導入後の運用確認に関する内容です。
- 選択肢 エ正解
- 単体テスト済みのプログラム同士を組み合わせてインタフェースや連動を確認することは、結合テストの定義そのものです。
覚えるポイント
- 結合テストは「モジュール間のインタフェース(連動性)」を検証するテスト工程である。
間違えやすいところ
- ネットワーク機器やPC同士をケーブルで物理的につなぐ試験と混同しないように注意する。
出題の前提:平成23年度秋期 ITパスポート試験公式問題 問41
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.16 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
プロジェクト作業の階層的分解手法(WBS)
マネジメント系 · WBS / プロジェクトマネジメント
新営業店システム開発プロジェクトの作業を、図のように階層的に表現する手法はどれか。 (図はプロジェクト名の下に「要件定義」「システム設計」「プログラミング」「結合テスト」があり、「結合テスト」の下に「テスト計画」「テスト実施」、「テスト計画」の下に「品質基準定義」「テスト計画書作成」とツリー状に作業がブレークダウンされている)
解答・解説を表示
解答
イ
解説
WBS(Work Breakdown Structure)は、プロジェクトで実施すべき作業をトップダウンで階層構造に分解・整理した図であり、スコープの明確化やスケジュール・コスト管理の基礎となります。
解き方
- 設問の図がプロジェクトのタスクを階層構造(木構造)で詳細化していることを確認する。
- 作業を階層的に分解・構成する手法であるWBS(Work Breakdown Structure)を選択する。
- 選択肢 ア不正解
- PERTは、作業の順序関係や所要時間を矢印(アロー)を用いたアローダイアグラムなどで表現し、日程計算やクリティカルパスを分析する手法です。
- 選択肢 イ正解
- WBS(Work Breakdown Structure)は、プロジェクトの作業をトップダウンで階層的に細分化して整理する手法です。
- 選択肢 ウ不正解
- 構造化プログラミングは、「順次」「選択」「繰返し」の3つの基本構造を用いてプログラムを記述する手法です。
- 選択肢 エ不正解
- ファンクションポイント法は、ソフトウェアの機能数や複雑度に基づいて開発規模や工数を見積もる手法です。
覚えるポイント
- WBS(Work Breakdown Structure)=作業を階層的に細分化・構造化した図。
間違えやすいところ
- 日程計画用のPERT(アローダイアグラム)や規模見積もりのファンクションポイント法と定義を混同しないようにする。
出題の前提:平成23年度秋期 ITパスポート試験公式問題 問42
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.16 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
無停電電源装置(UPS)の利用目的
マネジメント系 · UPS / ファシリティマネジメント
無停電電源装置の利用方法に関する説明のうち、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
UPS(Uninterruptible Power Supply:無停電電源装置)は、商用電源の瞬停や停電から機器を保護し、一時的な給電によってシステムの安全停止や補助発電機への切り替えを支援する設備です。
解き方
- UPSの本来の目的(一時的な電力供給と瞬時電圧低下の防止)を確認する。
- 長時間の電力供給(非常用発電機など)ではなく、「一時的な電力供給」や「電圧低下防止」を述べている選択肢を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- モバイルバッテリー(携帯用予備バッテリー)の説明であり、コンピュータ用のUPSの目的ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- 長時間の電力供給には自家発電設備(非常用発電機)が用いられ、UPSは発電機が立ち上がるまでの短時間を担います。
- 選択肢 ウ正解
- 停電時の一時的な給電や、瞬間的な電圧低下(瞬低)の影響を防ぐために利用されるという説明が適切です。
- 選択肢 エ不正解
- 野外での長時間駆動を目的としたポータブル電源や発電機の説明であり、UPSの主目的ではありません。
覚えるポイント
- UPSは停電時の一時的な給電と瞬低防止が目的であり、長時間の連続稼働用には自家発電機を用いる。
間違えやすいところ
- UPS単体で何時間も電力を供給し続けられると誤解しないようにする。
出題の前提:平成23年度秋期 ITパスポート試験公式問題 問43
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.17 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
システム開発におけるシステムテストの検証内容
マネジメント系 · システムテスト / システム開発技術
システム開発において、システムテストで検証する内容として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
システムテスト(総合テスト)は、ハードウェアやネットワークを含めたシステム全体を対象とし、機能要件だけでなく、応答性能、負荷耐性、セキュリティ、運用性などの非機能要件を検証する工程です。
解き方
- 各選択肢がどのテスト工程(単体テスト、結合テスト、システムテスト)に該当するかを分析する。
- 応答時間の検証などシステム全体の性能要件の確認が「システムテスト」に該当することを確認する。
- 選択肢 ア不正解
- 個々のプログラム間のインタフェース整合性を検証するのは「結合テスト」の内容です。
- 選択肢 イ正解
- 端末からの照会処理の応答時間(レスポンスタイム)を検証する性能テストは、「システムテスト」で実施されます。
- 選択肢 ウ不正解
- 全命令を網羅する命令網羅テストは、プログラム単体を対象とする「単体テスト」の内容です。
- 選択肢 エ不正解
- プログラム内部の分岐条件を網羅するホワイトボックステストは、主に「単体テスト」で実施されます。
覚えるポイント
- システムテスト=システム全体の機能要件や応答時間・負荷耐性等の性能(非機能)要件を検証する。
間違えやすいところ
- 単体テスト(内部コード網羅)や結合テスト(インタフェース検証)と混同しないようにする。
出題の前提:平成23年度秋期 ITパスポート試験公式問題 問44
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.17 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
社内システム監査実施部門の適切な位置付け
マネジメント系 · システム監査 / 内部統制
社内でのシステム監査実施部門の位置付けとして、図のa〜dのうち適切なものはどれか。 (組織図:aは社長の上、bは社長の直属スタッフ部門、cは経理部内、dは情報システム部内を示している)
解答・解説を表示
解答
イ
解説
システム監査基準において「独立性」は重要な原則です。監査人が客観的な意見を述べるためには、被監査部門からの独立性を保ち、最高責任者(取締役会や社長)直属の組織形態をとることが求められます。
解き方
- システム監査人が客観的かつ独立した立場を保つための組織的位置付けを理解する。
- 被監査部門(経理部、営業部、情報システム部)の指揮系統から独立し、経営トップ直属となる「b」を選択する。
- 選択肢 ア不正解
- aは社長の上位組織(株主総会など)を想定する位置であり、社内の日常的な業務監査・システム監査の実施部門の位置付けとしては一般的ではありません。
- 選択肢 イ正解
- 社長の直属組織とすることで、各業務部門(情報システム部や経理部など)からの独立性と監査の権限を担保できます。
- 選択肢 ウ不正解
- 経理部内に監査部門を置くと、経理部門自身に対する客観的なシステム監査が阻害されるため不適切です。
- 選択肢 エ不正解
- 情報システム部内に置くと、監査対象であるシステム管理部門自身の自己監査となり独立性を確保できません。
覚えるポイント
- システム監査部門は客観性を保つため「被監査部門から独立した経営トップ(社長)直属」に配置する。
間違えやすいところ
- ITの専門部門だからといって「情報システム部内」に配置しては独立性が損なわれるため誤り。
出題の前提:システム監査基準(経済産業省)に基づく出題
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.17 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
SLAの項目分類における可用性
マネジメント系 · SLA / サービスレベル管理
SLAのサービスレベルの項目は、可用性、信頼性、性能などに分けられる。可用性に分類されるものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
可用性(Availability)とは、認可された利用者が要求したときにいつでもシステムやサービスを利用できる特性のことです。稼働率、年間停止可能時間、計画サービス提供時間などが可用性の評価指標になります。
解き方
- SLAにおける各評価指標(性能、可用性、セキュリティ、信頼性)の定義を確認する。
- 「利用者が利用可能な時間帯」を規定する「サービス時間」が可用性に該当することを導く。
- 選択肢 ア不正解
- オンライン応答時間(レスポンスタイム)は、処理速度の指標であり「性能」に分類されます。
- 選択肢 イ不正解
- 外部接続性はネットワークの接続性やインターフェースの互換性等に関する機能的要件です。
- 選択肢 ウ正解
- サービス時間(サービス提供時間帯)は、利用者がシステムを利用できる状態を保証する「可用性」の項目です。
- 選択肢 エ不正解
- 通信の暗号化レベル(鍵長や暗号化方式)は、「機密性」や「セキュリティ」に分類されます。
覚えるポイント
- 可用性=いつでも使えること(サービス時間、稼働率、MTBFなど)。
間違えやすいところ
- 応答速度(レスポンスタイム)は「性能」であり「可用性」ではない点に注意する。
出題の前提:平成23年度秋期 ITパスポート試験公式問題 問46
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.18 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
インシデントの根本原因究明と再発防止を行うプロセス
マネジメント系 · 問題管理 / サービスマネジメント / ITIL
ITサービスマネジメントのプロセスのうち、インシデントの根本原因を追究し、再発を防止するプロセスはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
ITILにおいて、「インシデント管理」の目的はサービスの迅速な復旧(一時的な回避策を含む)であるのに対し、「問題管理」の目的はインシデントの根本原因を究明・排除して再発を防ぐことにあります。
解き方
- ITILの主要プロセスの役割(インシデント管理、問題管理、変更管理など)を照合する。
- 「根本原因の追究」および「再発防止」を担うプロセスとして「問題管理」を特定する。
- 選択肢 ア不正解
- インシデント管理の主目的は、中断したサービスを暫定回避策等を用いてできるだけ迅速に復旧させることです。
- 選択肢 イ不正解
- 変更管理の主目的は、システムの変更作業に伴うリスクを評価・承認し、円滑に実施されるよう統括することです。
- 選択肢 ウ正解
- 問題管理は、発生したインシデントの根本原因を突き止め、恒久対応により再発を防止するプロセスです。
- 選択肢 エ不正解
- リリース管理の主目的は、承認された変更内容(ハードウェアやソフトウェア)を本番環境へ安全に導入・移行することです。
覚えるポイント
- インシデント管理=迅速な復旧、問題管理=根本原因の究明と再発防止。
間違えやすいところ
- 迅速な復旧を図るインシデント管理と、原因を追究する問題管理の役割の違いを混同しやすい。
出題の前提:ITIL(Information Technology Infrastructure Library)フレームワーク
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.18 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
本番環境への移行作業を実施する工程
マネジメント系 · ソフトウェア導入 / 共通フレーム
受託したシステムの新規開発において、ソフトウェアを本番環境に移行するための計画を顧客に説明した。この計画に基づいた作業を実施する工程として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
共通フレーム(SLCP)等の開発プロセスにおいて、テスト工程を経て完成したソフトウェアをターゲット環境(本番環境)へ移行・配置し稼働可能な状態にする作業は「ソフトウェア導入(導入プロセス)」として定義されています。
解き方
- 本番環境への移行および初期導入作業がどの開発工程に属するかを整理する。
- 開発したソフトウェアを本番環境に配備・稼働可能にする「ソフトウェア導入」を選択する。
- 選択肢 ア不正解
- 結合テストは、単体モジュールを結合して動作を検証するテスト工程です。
- 選択肢 イ不正解
- システムテストは、システム全体としての機能や性能を総合的に検証するテスト工程です。
- 選択肢 ウ正解
- 完成したソフトウェアを本番環境に移行し、利用可能な状態に配備・導入する工程はソフトウェア導入です。
- 選択肢 エ不正解
- ソフトウェア保守は、本番稼働開始後に不具合の修正や機能改善・変更を行う工程です。
覚えるポイント
- 本番環境への移行・配備を行う工程は「ソフトウェア導入(移行)」である。
間違えやすいところ
- 稼働後の継続的な改善や修正を行う「ソフトウェア保守」と移行時点の作業を混同しないようにする。
出題の前提:平成23年度秋期 ITパスポート試験公式問題 問48
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.18 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
システム方式設計の役割と実施順序
マネジメント系 · 共通フレーム / システム開発プロセス / システム要件定義 / システム方式設計
システム開発において、システム要件定義を完了した後にシステム化を具体的に進める際、最初に行うべき適切な作業はどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
システム開発プロセスの標準的な流れ(共通フレーム)では、システム要件定義プロセスに続いて「システム方式設計プロセス」を実施します。システム方式設計では、システム要件を満たすために最上位レベルのアーキテクチャを決定し、どの機能をハードウェア、ソフトウェア、手作業に分担させるかを決定します。
解き方
- 開発プロセスの流れ(要件定義→システム方式設計→ソフトウェア要件定義・方式設計)を確認します。
- システム要件定義の直後の工程であるシステム方式設計で実施する作業(ハードウェア・ソフトウェアの機能分担の明確化)を特定します。
- 選択肢 ア不正解
- システムの移行計画は、方式設計や詳細な開発が進んだ後の導入・運用準備等の段階で具体化されるため、最初に行う作業ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- システムテスト計画の検討は並行して進められることもありますが、システム化推進の初手としてはまず全体の構造や機能分担を決める必要があります。
- 選択肢 ウ正解
- システム要件定義の直後に行うシステム方式設計において、システム全体の機能をハードウェアやソフトウェア等に割り振って明確化します。
- 選択肢 エ不正解
- プログラミング可能なレベルの詳細設計(ソフトウェア詳細設計)は、ソフトウェア方式設計のさらに後に行う工程です。
覚えるポイント
- システム要件定義の次は「システム方式設計」であり、機能のハード・ソフトへの割り振りを決定する。
間違えやすいところ
- ソフトウェアの設計(詳細設計など)にいきなり入ると誤認しがちですが、その前にハードとソフトの分担を決める必要があります。
出題の前提:JIS X 0160(共通フレーム)におけるシステム開発プロセスの手順
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.18 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ITガバナンスの定義
マネジメント系 · ITガバナンス / コーポレートガバナンス / IT統制
ITガバナンスの説明として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
ITガバナンスは、コーポレートガバナンス(企業統治)の観点から、経営陣が主導して組織全体でITの導入や活用を戦略的に管理・統制する枠組みや能力のことを指します。
解き方
- ITガバナンスという用語の定義(経営陣によるITの統制と活用能力)を整理します。
- 選択肢の中から「ITを適切に活用する組織能力」を説明しているものを選定します。
- 選択肢 ア不正解
- IT政策を所管する府省庁は行政機関(経済産業省や総務省、デジタル庁など)を指す記述であり、ガバナンスの定義ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- 利用者の満足度はITサービスマネジメントや顧客満足度(CS)の指標の一つであり、ITガバナンスの説明ではありません。
- 選択肢 ウ正解
- 企業の経営戦略に合致させてIT投資や運用を効果的・効率的に統制する組織能力を指すため、適切です。
- 選択肢 エ不正解
- ITを利用した顧客管理の仕組みはCRM(Customer Relationship Management)の説明です。
覚えるポイント
- ITガバナンス=経営方針に沿ってITを適切にコントロールし活用する組織能力。
間違えやすいところ
- ITサービスマネジメントやCRMなど、現場レベルの個別運用・管理システムと混同しないように注意が必要です。
出題の前提:経済産業省「ITガバナンス指導指針」等の標準的な定義
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.19 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
プロジェクトマネジメントにおける進捗管理
マネジメント系 · プロジェクトマネジメント / 進捗管理 / コスト管理 / 品質管理
プロジェクト管理における記述a〜dのうち、進捗管理に関する記述だけを全て挙げたものはどれか。 a 成果物に不具合があったとき、その修正内容が仕様どおりであることを確認する。 b 成果物の手直しなどの問題対策が予算超過につながらないことを確認する。 c 総合テストの開始までに発注先から成果物が納品されることを確認する。 d マイルストーンで予定どおりに成果物が作成されたことを確認する。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
プロジェクト管理の主要領域において、進捗管理(スケジュール管理)は作業の進み具合や締切・マイルストーンの遵守を監視・コントロールする活動です。仕様への合致や欠陥対応は「品質管理」、予算や費用の管理は「コスト管理」に分類されます。
解き方
- 各記述の管理対象を分析します:aは品質基準への合致(品質管理)、bは予算管理(コスト管理)、cは期日内の納品確認(進捗管理)、dはスケジュール上の節目遵守(進捗管理)。
- 進捗管理に該当するcとdの組み合わせである選択肢エを選択します。
- 選択肢 ア不正解
- aは成果物の不具合修正が仕様通りかを確認する品質管理、bは予算超過を防ぐコスト管理です。
- 選択肢 イ不正解
- bは予算超過の防止に関するコスト管理の記述であるため誤りです。
- 選択肢 ウ不正解
- bはコスト管理であり、進捗管理の組み合わせとしては不適切です。
- 選択肢 エ正解
- cはテスト開始期日までの納品確認、dはマイルストーンでの予定進捗の確認であり、ともに進捗管理に該当します。
覚えるポイント
- 進捗管理=スケジュール・期日・マイルストーンの管理。品質管理=欠陥・仕様適合の管理。コスト管理=予算・費用の管理。
間違えやすいところ
- 成果物の修正自体が進捗遅延を生む原因になり得ると考え、不具合対応(品質管理)を進捗管理と混同してしまう間違いがあります。
出題の前提:PMBOKにおける知識エリア(進捗・品質・コストの区分)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.19 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
業務処理統制における自動処理と手作業の組み合わせ
マネジメント系 · 内部統制 / 業務処理統制 / IT全般統制 / 承認機能
ITを利用した業務処理の統制のうち、ソフトウェアによる自動処理と人手による処理を組み合わせた統制について記述しているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
内部統制における業務処理統制には、システムによる完全な自動統制(自動チェックや自動連動)のほか、システムによる条件判定等の自動処理と人による目視確認・承認手続き等の手作業統制を連携させた統制手続きが存在します。
解き方
- 選択肢の各処理について、「ソフトウェアの自動判定・処理」と「人間の判断・手作業」の両方が組み込まれているかを評価します。
- イでは、閾値判定という自動処理と、管理者による承認という人手の処理が組み合わされていることを確認します。
- 選択肢 ア不正解
- 本人が直接入力する人手のみの統制に関する記述であり、自動処理との組み合わせではありません。
- 選択肢 イ正解
- システムによる金額条件の自動チェック・制御と、管理者による人手の承認操作が組み合わされた統制です。
- 選択肢 ウ不正解
- 専門担当者が手作業で入力を行うという人手主体の記述であり、自動処理との組み合わせではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 受注データから製造指示データを生成する完全な自動処理の記述であり、人手との組み合わせではありません。
覚えるポイント
- 「システムによる閾値・条件判定(自動)」+「上長等の確認・承認(人手)」が代表的な組み合わせ統制。
間違えやすいところ
- エはヒューマンエラーをなくす自動処理ですが、人手による処理が含まれていない点を見落とさないようにします。
出題の前提:財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準(業務処理統制)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.19 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
データベース管理システム(DBMS)の利用目的
テクノロジ系 · データベース / DBMS / 同時実行制御 / データ共有
データベース管理システム(DBMS)を利用する目的として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
DBMS(Database Management System)は、大量のデータを効率的かつ安全に管理するためのソフトウェアです。複数ユーザーによる同時アクセス時の不整合を防ぐ同時実行制御、障害時の回復機能、データの独立性の確保などの役割を持ちます。
解き方
- DBMSが提供する主な機能(同時実行制御、障害回復、データ独立性、セキュリティ管理など)を思い起こします。
- 「複数の利用者がデータの一貫性を保ちながら共有する」という選択肢エがDBMSの中核目的であると判断します。
- 選択肢 ア不正解
- DBMS自体がOS上で動作するソフトウェアであるため、OSがなくても動作可能にするわけではありません。
- 選択肢 イ不正解
- DBMSを利用しても物理的なディスク障害に備えるバックアップ作業は依然として必須です。
- 選択肢 ウ不正解
- ネットワーク通信の暗号化はSSL/TLSなどの通信プロトコルの役割であり、DBMSの主要な利用目的ではありません。
- 選択肢 エ正解
- 排他制御などにより複数人からの同時更新でもデータの一貫性を維持して共有できることがDBMSの基本的な目的です。
覚えるポイント
- DBMSの重要機能:データの一貫性(整合性)保持、同時実行制御、バックアップ・リカバリ支援。
間違えやすいところ
- DBMSにバックアップ支援機能があることから「バックアップを不要にする」と誤解しないよう注意が必要です。
出題の前提:データベース管理システムの基本概念・機能
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.20 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
サーバの仮想化技術
テクノロジ系 · サーバ仮想化 / 仮想マシン / ハイパーバイザ
サーバの仮想化に関する記述として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
サーバ仮想化は、物理的なハードウェアリソース(CPU、メモリ、ディスク等)を抽象化し、単一の物理サーバ上に複数の仮想コンピュータ(ゲストOS)を独立して同時に稼働させる技術です。サーバ統合やリソースの有効活用に役立ちます。
解き方
- 選択肢の各概念を照合します:アはVR(バーチャルリアリティ)、イはリモートデスクトップ、ウはサーバ仮想化、エは仮想記憶(仮想メモリ)。
- サーバの仮想化に正しく合致するウを選択します。
- 選択肢 ア不正解
- 現実感を伴う仮想世界を構築する技術はVR(バーチャルリアリティ:仮想現実)の説明です。
- 選択肢 イ不正解
- ネットワーク越しに他端末のGUI画面を操作する技術はリモートデスクトップなどの説明です。
- 選択肢 ウ正解
- 物理サーバ上で複数の仮想サーバを独立して動作させる技術であり、サーバ仮想化の正確な説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 補助記憶装置を用いて主記憶の見かけの容量を拡大する技術は仮想記憶(仮想メモリ)の説明です。
覚えるポイント
- サーバ仮想化=1台の物理サーバで複数の仮想マシン(OS)を動かす技術。
間違えやすいところ
- 同じ「仮想」という用語を含む「仮想記憶(仮想メモリ)」や「VR(仮想現実)」と混同しやすい点に注意します。
出題の前提:仮想化技術の基本概念
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.20 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
オンラインストレージの特徴
テクノロジ系 · オンラインストレージ / クラウドサービス / ファイル共有
インターネットに接続されているサーバ上のディスクスペースを、ファイル保管用に貸し出すサービスであり、自宅や外出先などから利用者がデータを読み書きできるものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
オンラインストレージは、事業者が運用するインターネット上のストレージ容量をユーザーに提供するクラウドサービスです。インターネット接続環境があれば、PCやスマートフォンなどの各種端末から場所を選ばずにファイルへアクセスできます。
解き方
- 問題文が説明している「インターネット経由でサーバのディスク領域をファイル保管用に貸し出すサービス」の用語を確認します。
- 選択肢の中からクラウド上でファイル保管を行うサービス名(オンラインストレージ)を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- アーカイブは消去してはならないデータを長期保存のために別の媒体等に移管・保管することを指します。
- 選択肢 イ不正解
- オーサリングは文字・音声・画像などを組み合わせてマルチメディアコンテンツなどを編集・作成する作業を指します。
- 選択肢 ウ正解
- ネットワーク上の記憶領域をファイル保存用に貸し出し、遠隔から読み書きを可能にするサービスです。
- 選択肢 エ不正解
- フラッシュメモリはUSBメモリやSSDなどに用いられる半導体メモリ(物理的な記憶装置)のことです。
覚えるポイント
- オンラインストレージ=インターネット経由で利用できる外部のファイル保管領域。
間違えやすいところ
- 長期保存を意味する「アーカイブ」や、物理デバイスである「フラッシュメモリ」と用語を混同しないようにします。
出題の前提:インターネット応用サービス・クラウドサービスの用語
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.20 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
データ伝送速度を表す単位
テクノロジ系 · データ伝送速度 / bps / 単位
ネットワークのデータ伝送速度を表す単位はどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
コンピュータネットワークにおいて、通信路を流れる情報の速さは単位時間(1秒間)あたりに送信可能な情報量(ビット数)で表現され、bits per second(bps)が標準的な単位として用いられます。
解き方
- 各選択肢の単位の意味を確認します:bps=ビット毎秒(通信速度)、fps=フレーム毎秒(動画フレーム数)、ppm=ページ毎分(プリンタ印刷速度)または100万分の1、rpm=回転毎分(回転速度)。
- データ伝送速度を表す単位であるbps(ア)を選択します。
- 選択肢 ア正解
- bits per secondの略で、1秒間に送受信できるビット数を表すデータ伝送速度の単位です。
- 選択肢 イ不正解
- frames per secondの略で、動画において1秒間に表示される画面(フレーム)数を表す単位です。
- 選択肢 ウ不正解
- pages per minuteの略(プリンタが1分間に印刷できるページ数)や濃度単位(parts per million)を表します。
- 選択肢 エ不正解
- revolutions per minuteの略で、ハードディスクやエンジンなどの1分間当たりの回転数を表す単位です。
覚えるポイント
- 伝送速度=bps(bits per second)。fpsは動画フレーム数、ppmは印刷速度、rpmは回転数。
間違えやすいところ
- 同じアルファベット3文字の単位であるfps(画面更新速度)やrpm(ディスク回転速度)と混同しないようにします。
出題の前提:情報通信およびコンピュータシステムの基礎的な単位系
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.20 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
社員表と部署表のE-R図における多重度の判別
テクノロジ系 · E-R図 / データベース設計 / 多重度
社員数が50人、部署数が10ある企業において、関係データベースで管理する“社員”表と“部署”表の関係を示したE-R図として適切なものはどれか。ここで、1人の社員が複数の部署に所属することはないものとする。表の主キーは実線の下線、外部キーは破線の下線で示されており、問題文の表記法に従う。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
エンティティ間の対応関係(カーディナリティ/多重度)では、1つの実体に対して相手の実体が最大いくつ対応するかを考えます。本問の表記規則では、矢印の向きが『1』側から『多』側を指すルール(a <- b で aが多、bが1)になっていることを確認する必要があります。
解き方
- 社員と部署の対応関係を整理します。1人の社員は1つの部署にのみ所属し、1つの部署には複数人の社員が所属可能であるため、社員対部署は『多対1』の関係です。
- 与えられた表記法を確認すると、『a <- b』が『aとbが多対1の関係』を示しているため、社員側に矢じりがある『社員 <- 部署』の形(ウ)を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- 社員と部署が1対多(社員1人に対して複数の部署が存在する)関係を示しているため誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- 社員と部署が1対1の関係を示しているため誤りです。社員50人に対して部署は10であり、1つの部署に複数社員が所属します。
- 選択肢 ウ正解
- 社員が複数、部署が単一に対応する多対1の関係を正しく表現しているため適切です。
- 選択肢 エ不正解
- 社員と部署が多対多の関係を示しているため誤りです。1人の社員が複数部署を兼務することはないと明記されています。
覚えるポイント
- E-R図の多重度表記は試験問題ごとに凡例(表記法)が定義されるため、必ず凡例の矢印の意味を確認する。
間違えやすいところ
- 一般的な図表記(鳥の足記号や矢印の向きが逆の記法)の思い込みで判断し、問題文に示された矢印の定義を見落とすミス。
出題の前提:問題冊子の〔表記法〕および表定義に基づく出題条件。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.21 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ネットワークインタフェースカード(NIC)の役割
テクノロジ系 · LAN / NIC / ネットワークハードウェア
ネットワークインタフェースカード(NIC)の役割として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
NIC(Network Interface Card)は、コンピュータや周辺機器をネットワーク(LAN)に接続するための拡張カードや回路モジュールです。固有の物理アドレスであるMACアドレスを持ち、物理層およびデータリンク層でのデータ送受信を担います。
解き方
- 各選択肢が説明しているネットワーク機器・機能を特定します。
- アはターミナルアダプタ(TA)、イはNIC、ウはPLCモデム、エはDNSの役割であることを照合し、イを選択します。
- 選択肢 ア不正解
- これはターミナルアダプタ(TA: Terminal Adapter)の役割に関する説明です。
- 選択肢 イ正解
- NIC(LANカード)の役割を的確に説明しているため正解です。
- 選択肢 ウ不正解
- これは電力線搬送通信を行うPLC(Power Line Communication)モデムの役割に関する説明です。
- 選択肢 エ不正解
- これはDNS(Domain Name System)サーバ等の名前解決機能に関する説明です。
覚えるポイント
- NICはコンピュータをLANに接続するためのハードウェア装置(LANポートや無線LANチップ)である。
間違えやすいところ
- TA(ターミナルアダプタ)やルータ、モデムなど、他の接続装置の役割と混同しやすい。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・テクノロジ系ネットワーク機器の基本用語定義に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.21 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
迷惑メールを受信したときの不適切な行動
テクノロジ系 · 情報セキュリティ / 迷惑メール / セキュリティ対策
迷惑メール(スパムメール)を受信したときに避けるべき行動はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
迷惑メールへの返信や本文内の配信停止リンクの安易なクリックは、送信者に受信者の存在を知らせる結果となります。収集リストとしての価値を高めてしまい、被害が拡大するため、無視して破棄するか通報・フィルタリングを行うのが鉄則です。
解き方
- 迷惑メールを受信した際のセキュリティ上のリスクを検討します。
- 返信という行為が送信者に「受信・利用されているアドレス」であることを認知させる悪影響をもたらすため、避けるべき行動としてイを選定します。
- 選択肢 ア不正解
- 送信元プロバイダ等の不正利用受付窓口へ通報することは推奨される正しい対処法の一つです。
- 選択肢 イ正解
- 返信するとメールアドレスが実在し活動中であることが知られ、被害が悪化するため避けるべき行動です。
- 選択肢 ウ不正解
- 不用意に添付ファイルやリンクを開かず、そのまま削除することは適切な行動です。
- 選択肢 エ不正解
- 迷惑メールフィルタを活用して受信フォルダから隔離・振り分けを行うことは適切な行動です。
覚えるポイント
- 迷惑メールには絶対に返信しない。返信すると有効なアドレスだと攻撃者に特定される。
間違えやすいところ
- 抗議や配信停止依頼の返信を出すことが正当な対処だと誤認してしまうミス。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・情報セキュリティ利用者のモラルとセキュリティ対策に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.22 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
PKIを利用したディジタル署名の効果
テクノロジ系 · ディジタル署名 / PKI / 改ざん検知 / なりすまし防止
受信した電子メールにPKI(公開鍵基盤)を利用したディジタル署名が付与されている場合に、受信側で判断・確認できることだけを全て挙げたものはどれか。 a 電子メールの添付ファイルはウイルスに感染していない。 b 電子メールの内容は通信途中において、他の誰にも盗み見られていない。 c 電子メールの発信者は、なりすましされていない。 d 電子メールは通信途中で改ざんされていない。
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解答
エ
解説
ディジタル署名は、送信者が自身の秘密鍵を用いてハッシュ値を暗号化し付与する仕組みです。受信者が送信者の公開鍵で検証することで、発信者の本人確認(なりすまし防止)とデータの完全性(改ざん検知)を保証します。暗号化通信(盗聴防止)やウイルス検知機能は含みません。
解き方
- 各記述についてディジタル署名の役割と合致するかを評価します。
- aはウイルス対策ソフトの役割、bは暗号化(機密性)の役割であるため除外します。
- c(発信者の確認)とd(改ざんの有無の確認)がディジタル署名本来の機能であるため、cとdを含む選択肢エを正解とします。
- 選択肢 ア不正解
- a(ウイルス対策)およびb(盗聴防止・機密性)はいずれもディジタル署名単体では判断・保証できません。
- 選択肢 イ不正解
- cは正しいですが、aのウイルス感染の有無はディジタル署名では判断できません。
- 選択肢 ウ不正解
- dは正しいですが、bの盗聴防止は本文の暗号化によって達成されるもので署名単体では判断できません。
- 選択肢 エ正解
- ディジタル署名により判断できる「なりすましの防止(c)」と「改ざんの検知(d)」の組み合わせであるため適切です。
覚えるポイント
- ディジタル署名の2大効果は「送信元の真正性(なりすまし防止)」と「完全性(改ざん検知)」。機密性(盗聴防止)は暗号化の役割。
間違えやすいところ
- 「署名」と「本文暗号化」を混同し、署名があれば盗聴も防げると誤解してしまうミス。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・暗号技術とディジタル署名の機能定義に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.22 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ウイルス対策ソフトの特徴と限界
テクノロジ系 · ウイルス対策ソフト / パターンファイル / ゼロデイ攻撃
ウイルス対策ソフトに関する記述 a〜c のうち、適切なものだけを全て挙げたものはどれか。 a USBメモリから感染するタイプのウイルスを検知できるものがある。 b 定期的にウイルス対策ソフトとウイルス定義ファイルの更新を行っていても、ウイルスを検知できないことがある。 c ボットウイルスを検知できるものがある。
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解答
イ
解説
ウイルス対策ソフトは、ファイルスキャンやふるまい検知によりUSBメモリ経由の感染やボットを含む多様なマルウェアを検出します。しかし、既知のウイルスパターンを登録した定義ファイル方式では、未登録の新種・亜種やゼロデイ脆弱性を突いた攻撃を完全に防ぐことはできません。
解き方
- 記述a:USBメモリ内のファイルを自動スキャンしてウイルスを検知できる機能を持つ製品が一般的であり、適切です。
- 記述b:最新定義ファイルを適用していても、未知の新種ウイルスやゼロデイ攻撃は検知できない場合があるため、適切です。
- 記述c:ボット(遠隔操作型マルウェア)もウイルス対策ソフトの検知対象に含まれるため、適切です。
- 以上より、a, b, cのすべてが適切であるイを選択します。
- 選択肢 ア不正解
- cのボットウイルスも対策ソフトの検知対象に含まれるため、cを除外している本肢は誤りです。
- 選択肢 イ正解
- 記述a、b、cがいずれもウイルス対策ソフトの機能や実態として正しいため正解です。
- 選択肢 ウ不正解
- aおよびcも適切な記述であるため、bのみとする本肢は誤りです。
- 選択肢 エ不正解
- aのUSBメモリ感染型ウイルス検知も対策ソフトの標準的機能であるため、aを除外している本肢は誤りです。
覚えるポイント
- ウイルス定義ファイル(パターンファイル)を常に最新にしていても、未知のウイルス(ゼロデイ攻撃)は検知できないことがある。
間違えやすいところ
- 「定義ファイルを最新にしていれば100%ウイルスを防げる」と過信してしまう誤り。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・マルウェア対策とセキュリティ製品の特徴に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.22 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
Webアクセシビリティの定義
テクノロジ系 · Webアクセシビリティ / ユーザビリティ / ユニバーサルデザイン
Webアクセシビリティの説明として、適切なものはどれか。
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解答
ウ
解説
アクセシビリティ(Accessibility)は「近づきやすさ」「利用しやすさ」を意味し、Webアクセシビリティは視覚・聴覚などの身体的制限や機器・環境に関わらず、全ての利用者がWebコンテンツにアクセスし利用できる度合いを指します(JIS X 8341-3等で標準化)。
解き方
- アクセシビリティの本来の語義(利用しやすさ・誰でも使える度合い)を確認します。
- 選択肢の中から、多様な条件(年齢や身体的条件)をもつ誰もが利用可能であることを示しているウを選びます。
- 選択肢 ア不正解
- Webマーケティングに関する記述であり、Webアクセシビリティの説明ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- CSS(スタイルシート)やCMS(コンテンツ管理システム)などデザイン管理の説明です。
- 選択肢 ウ正解
- 年齢や障害の有無などの条件を問わずWebを利用できる度合いという定義に合致しており正解です。
- 選択肢 エ不正解
- CGIやサーバーサイドスクリプトによる動的Webページ生成の仕組みを説明したものです。
覚えるポイント
- アクセシビリティ=年齢や障害の有無にかかわらず誰でも利用できること。ユーザビリティ=使いやすさ。
間違えやすいところ
- Webアクセシビリティと、使い勝手を表すユーザビリティやデザイン統一の仕組みとを混同するミス。
出題の前提:JIS X 8341-3(高齢者・障害者等配慮設計指針)およびシラバス記載の定義に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.23 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
データベースの同時実行制御における整合性対策の要否
テクノロジ系 · データベース / 同時実行制御 / 排他制御 / トランザクション
複数の利用者が同一データベースに同時にアクセスする処理のうち、データの整合性を保つための対策(排他制御など)が不要な処理はどれか。
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解答
ウ
解説
データベースへの同時アクセスにおいて不整合(ロストアップデート等)が発生するのは、少なくとも1つの処理がデータの更新・挿入・削除(書き込み処理)を行う場合です。すべての利用者が参照(検索・読み取り)のみを行う処理では、データの内容が変更されないため排他制御は不要となります。
解き方
- 各選択肢の処理が「データの更新を伴う処理」か「参照のみの処理」かを分類します。
- ア(入札)、イ(申込み)、エ(座席予約)はすべてデータの書き込みや更新が発生します。
- ウ(検索処理)は参照のみであり、データを変更しないため整合性を保つための対策が不要と判断します。
- 選択肢 ア不正解
- 入札価格や入札履歴のデータ更新を伴うため、二重入札や競合を防ぐ排他制御が必要です。
- 選択肢 イ不正解
- 在庫数の減算や注文レコードの追加など更新を伴うため、整合性維持対策が必要です。
- 選択肢 ウ正解
- データの参照(読み取り)のみを行う処理であり、データベースの内容を変更しないため排他制御は不要です。
- 選択肢 エ不正解
- 座席の空き状況の更新を行うため、二重予約(重複割当て)を防ぐ排他制御が必要です。
覚えるポイント
- 排他制御などの整合性対策が必要なのはデータの「更新(書き込み)」時。参照(読み取り)のみなら不要。
間違えやすいところ
- 検索処理でもアクセス集中による負荷分散対策と、データベースのデータ整合性対策(ACID特性関連)を混同してしまうミス。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・データベースのトランザクション管理と同時実行制御に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.23 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
状態遷移図と余り算による遷移の追跡
テクノロジ系 · 状態遷移 / アルゴリズム / 剰余算
1〜4の番号をもつ四つの状態が円形につながれており(上から時計回りに1, 2, 3, 4)、時計回りや反時計回りに遷移できる。 現在、状態1にいて、次の〔手順〕を2回実施した後はどの状態にいるか。 〔手順〕 今いる状態の番号を11倍し、それを3で割った余りによって次の処理を行う。 ・余りが0の場合:時計回りに一つ次の状態に遷移する。 ・余りが1の場合:反時計回りに一つ次の状態に遷移する。 ・余りが2の場合:時計回りに二つ次の状態に遷移する。
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解答
エ
解説
状態遷移モデルにおいて、現在の状態と与えられた計算規則に従って1ステップずつ遷移先を決定します。剰余演算(割り算の余り)の結果と、条件分岐で指定された遷移規則(時計回り・反時計回りおよび進む数)を順番に正確にトレースします。
解き方
- 1回目の遷移:初期状態は1。計算式は 1 × 11 = 11。11 を 3 で割ると 11 ÷ 3 = 3 余り 2 です。余り2のルール『時計回りに二つ次の状態』に従い、1 → 2 → 3 と遷移して状態3になります。
- 2回目の遷移:現在の状態は3。計算式は 3 × 11 = 33。33 を 3 で割ると 33 ÷ 3 = 11 余り 0 です。余り0のルール『時計回りに一つ次の状態』に従い、3 → 4 と遷移して状態4になります。
- したがって、2回実施した後の状態は4(選択肢エ)です。
- 選択肢 ア不正解
- 1回目の遷移で状態3、2回目の遷移で状態4となるため、状態1には戻りません。
- 選択肢 イ不正解
- 1回目の遷移先の計算ミス、または時計回りと反時計回りの方向を誤ると至る値です。
- 選択肢 ウ不正解
- これは手順を1回だけ実施した直後の状態であり、問題の「2回実施した後」の条件を満たしていません。
- 選択肢 エ正解
- 1回目で状態3へ、2回目で状態4へと正しく遷移した結果を示しているため正解です。
覚えるポイント
- トレース問題では手順の実施回数(本問では2回)を見落とさず、1ステップごとに状態を確実に更新する。
間違えやすいところ
- 1回目の遷移が終わった段階(状態3)で満足して選択肢ウを選んでしまう早とちり。
- 時計回りと反時計回りの向きを逆に動かしてしまうミス。
出題の前提:問題文に示された状態遷移図および〔手順〕に基づく計算。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.23 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
関係データベースの和集合演算と共通集合演算
テクノロジ系 · データベース / 集合演算 / 和集合 / 共通集合
関係データベースのA表とB表に対して、和集合演算(A∪B)および共通集合演算(A∩B)を行った結果は、提示されたP表、Q表、R表のどれに対応するか。適切な組合せを一つ選べ。
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解答
ウ
解説
関係データベースの集合演算において、和集合(UNION:∪)は双方の表に存在する行を重複を除去して合わせたものであり、共通集合(INTERSECTION:∩)は双方の表の両方に共通して存在する行のみを取り出したものです。
解き方
- A表(P001, P003, P007, P012, P019)とB表(P003, P007, P020)の両方に含まれるレコードを確認すると、P003とP007であり、これはP表と一致するため(A∩B)はP表です。
- A表とB表のいずれかに含まれる全レコードを重複を除いて合わせると、P001, P003, P007, P012, P019, P020の6行となり、これはR表と一致するため(A∪B)はR表です。
- 選択肢 ア不正解
- 和集合と共通集合の対応が逆になっています。P表は共通集合、R表は和集合です。
- 選択肢 イ不正解
- Q表はA表からB表のレコードを除いた差集合(A-B)であり、和集合ではありません。
- 選択肢 ウ正解
- 和集合(A∪B)の結果がR表、共通集合(A∩B)の結果がP表と正しく対応しています。
- 選択肢 エ不正解
- 共通集合(A∩B)はP表であり、差集合であるQ表ではありません。
覚えるポイント
- 和集合(∪)は重複を除いた全件の結合、共通集合(∩)は両方に含まれる要素の抽出です。
間違えやすいところ
- 差集合(片方にのみ存在するデータ)と共通集合を混同しないように注意しましょう。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・関係データベースの基本演算
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.24 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
オープンソースソフトウェア(OSS)の利用規定
テクノロジ系 · オープンソースソフトウェア / OSSの定義 / ソフトウェアライセンス
OSS(Open Source Software)の利用に関する記述として、適切なものはどれか。
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解答
エ
解説
OSS(オープンソースソフトウェア)は、ソースコードが無償で公開され、利用・改変・再頒布が自由に認められているソフトウェアです。特定の利用分野や個人・団体を差別して制限することは禁止されています。
解き方
- OSSの定義を確認し、ソースコードの改変や派生ソフトウェアの頒布の自由が認められているかを照合します。
- 選択肢エは派生ソフトウェアのOSSとしての公開を認める記述であり、OSSの基本精神に合致します。
- 選択肢 ア不正解
- OSSは基本的にロイヤリティフリーであり、利用者が開発者に対価を支払う義務はありません。
- 選択肢 イ不正解
- OSSは有償での販売や無償での再配布を行う自由が認められています。
- 選択肢 ウ不正解
- 特定の利用分野(研究分野や商用利用など)に対する利用制限や差別は禁止されています。
- 選択肢 エ正解
- OSSを改良して作成した派生ソフトウェアを、OSSとして公開・再頒布することは認められています。
覚えるポイント
- OSSは改変や再頒布が自由であり、特定分野やユーザーに対する利用制限は禁止されています。
間違えやすいところ
- OSSは商用利用や有料販売が禁止されていると誤解しがちですが、再頒布時の課金も認められています。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・オープンソースソフトウェア(OSD基準)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.25 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
システムの平均修復時間(MTTR)の計算
テクノロジ系 · 信頼性評価指標 / MTTR / 平均修復時間
あるコンピュータシステムを1,200時間稼働させたとき、正常稼働と故障修理の状況が提示された表のとおりであった。このシステムの平均修復時間は何時間か。
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解答
イ
解説
MTTR(Mean Time To Repair:平均修復時間)は、システムが故障してから復旧(修理完了)するまでに要した平均時間です。修理時間の合計を故障回数(修理回数)で割ることにより算出されます。
解き方
- 表から故障修理が発生した期間と時間を特定します。250〜265(15時間)、580〜600(20時間)、990〜1,000(10時間)の計3回です。
- 修理時間の合計を求めます。15 + 20 + 10 = 45時間です。
- 修理回数である3回で合計修理時間を割ります。45 ÷ 3 = 15時間となり、これが平均修復時間です。
- 選択肢 ア不正解
- 10時間は3回目の故障修理の時間であり、全体の平均修復時間ではありません。
- 選択肢 イ正解
- 合計修理時間45時間を故障回数3回で割った15時間が正解です。
- 選択肢 ウ不正解
- 20時間は2回目の故障修理の時間であり、全体の平均値ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 45時間は故障修理に要した合計時間であり、1回あたりの平均値ではありません。
覚えるポイント
- MTTRは修理時間の合計を故障回数で割った値、MTBFは稼働時間の合計を故障回数で割った値です。
間違えやすいところ
- 合計修理時間をそのまま答えてしまったり、正常稼働の時間と混同して計算しないように注意しましょう。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・システム信頼性の計算指標(MTTR/MTBF)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.25 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
室内LAN構築に必要な機器
テクノロジ系 · ネットワーク機器 / LAN / ハブ
室内の複数のコンピュータを相互に接続するLANを構築したい。この構築に直接必要なものはどれか。
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解答
ウ
解説
有線LANにおいて複数のコンピュータ同士を相互接続するためには、LANケーブルを集中させて信号を中継・集線する「ハブ(スイッチングハブ)」が必須となります。外部網と接続しない閉じたLANであれば、インターネットやモデムは不要です。
解き方
- 室内の複数コンピュータ間を物理的に集約・接続するネットワーク機器の要件を整理します。
- LANケーブルを複数接続して相互通信を可能にする集線装置である「ハブ」を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- インターネットは世界規模の外部ネットワークであり、室内の閉じたローカルエリアネットワーク(LAN)構築そのものには必須ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- スプリッタはADSL回線等で電話の音声信号とデータ通信の信号を周波数で分離するための装置です。
- 選択肢 ウ正解
- ハブは複数のコンピュータをLANケーブルで繋ぎ、集線・相互通信を行うための集線装置です。
- 選択肢 エ不正解
- モデムはアナログ信号とディジタル信号を相互変換して公衆電話回線等と通信するための変復調装置です。
覚えるポイント
- ハブはLANの集線装置であり、複数の機器を有線接続して相互通信を可能にします。
間違えやすいところ
- LAN構築=インターネット接続と混同し、モデムやプロバイダ回線が室内通信に必須であると誤認しないようにしましょう。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・LANの構成要素とネットワーク機器
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.25 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
表計算ソフトにおける相対参照と絶対参照の計算式
テクノロジ系 · 表計算ソフト / 条件付個数 / 相対参照と絶対参照
セルB2〜D100に学生の成績が科目ごとに入力されている。セルB102〜D105に成績ごとの学生数を科目別に集計して表示したい。セルB102に計算式を入力し、それをセルB102〜D105に複写するとき、セルB102に入力する計算式として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
複写時に行や列の位置を固定する場合は「$」を付けた絶対参照を用い、複写先に応じて移動させる場合は相対参照にします。列だけ固定する場合は列文字の前に「$」、行だけ固定する場合は行番号の前に「$」を付けます(複合参照)。
解き方
- 集計対象の範囲について考えます。右のC列・D列へ複写した際は科目列を追従させるため列参照は相対(B列)、下方向の複写では対象行がずれないよう行参照を固定($2〜$100)するため、範囲は「B$2〜B$100」となります。
- 検索条件(成績の評価名)について考えます。右に複写しても常にA列の評価名を参照するため列参照を固定($A)、下に複写した際は各行の評価名(優・良・可・不可)を順に参照するため行参照は相対(102行)とするので、「=$A102」となります。
- 選択肢 ア不正解
- 範囲の列が「$B」と固定されているため、英語(C列)や数学(D列)に複写しても国語(B列)の人数を数えてしまいます。
- 選択肢 イ不正解
- 範囲の列が固定されており、さらに検索条件の行が「A$102」と固定されているため下の行に複写しても「優」しか検索されません。
- 選択肢 ウ正解
- 範囲の行番号と条件の列文字がそれぞれ適切に絶対参照となっており、全複写先で正しい集計が行われます。
- 選択肢 エ不正解
- 検索条件が「=A$102」となっているため、下方向のセルへ複写した際に103行目以降の「良」「可」「不可」を参照できず「優」のまま固定されます。
覚えるポイント
- 右に動かして列を変えたいなら列文字に$を付けず、下に動かしても行を固定したいなら行番号の前に$を付けます。
間違えやすいところ
- 列固定($A1)と行固定(A$1)のドルマークの位置による固定挙動を逆に覚えてしまう誤りに注意しましょう。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・表計算ソフトの機能(絶対参照と相対参照)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.26 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.45 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.46 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
VPN(Virtual Private Network)の特徴
テクノロジ系 · ネットワークセキュリティ / VPN / 暗号化 / トンネリング
社外からインターネット経由でPCを職場のネットワークに接続するときなどに利用するVPN(Virtual Private Network)に関する記述として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
VPN(仮想閉域網)は、インターネットなどの公衆ネットワーク上に、接続元の認証やデータの暗号化技術を組み合わせることで、あたかも専用線で接続されているかのような安全な仮想通信路を構築する仕組みです。
解き方
- VPNの目的である「公衆網を通じた安全な拠点間・リモート接続」の技術要素を想起します。
- 通信データの盗聴や改ざんを防ぐための暗号化および正当な利用者を確認する認証を行う記述(エ)を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- 回線を複数用意して可用性を高める仕組みは、回線の冗長化(マルチホーム接続など)の説明です。
- 選択肢 イ不正解
- 遅延時間を制御・保証する技術は、QoS(Quality of Service)などの帯域・遅延制御の説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- データ圧縮による通信効率化は帯域の保証(ギャランティ)を行うものではありません。
- 選択肢 エ正解
- 認証と暗号化技術によって公衆ネットワーク上で高い安全性を確保するというVPNの機能と完全に合致します。
覚えるポイント
- VPNは「認証」と「暗号化(およびトンネリング)」により、公衆網上に安全な仮想専用線を構築します。
間違えやすいところ
- VPNを通信速度の高速化や帯域保証のための仕組みと誤認しないように注意しましょう。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・通信プロトコルとネットワークセキュリティ(VPN)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.26 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
SSL(Secure Sockets Layer)の機能と特徴
テクノロジ系 · セキュリティプロトコル / SSL/TLS / 通信暗号化
SSLに関する記述のうち、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
SSL(Secure Sockets Layer)は、インターネット上で送受信されるデータを暗号化して盗聴を防ぎ、電子証明書によって接続先サーバのなりすましを防ぎ、ハッシュ値等によって改ざんを検知するプロトコルです。
解き方
- SSLが提供する主要なセキュリティ機能(通信の暗号化、相手の認証、改ざん検知)を整理します。
- 通信経路上での盗聴・情報漏えいを暗号化によって防ぐという選択肢ウを適切と判断します。
- 選択肢 ア不正解
- SSLは通信の安全性を確保する技術であり、個人情報保護体制の適合性を示すプライバシーマークの取得状況を保証するものではありません。
- 選択肢 イ不正解
- 認証局(CA)は電子証明書を発行して正当性を証明する機関であり、個別の通信を中継するわけではありません。
- 選択肢 ウ正解
- SSLはクライアントとサーバ間の通信を暗号化することで、通信経路での盗聴や情報漏えいを防止します。
- 選択肢 エ不正解
- 改ざんを検知して通信を破棄・警告することは可能ですが、改ざんされた内容を元のデータに復元する機能はありません。
覚えるポイント
- SSL/TLSの三大機能は「通信の暗号化(盗聴防止)」「サーバ認証(なりすまし防止)」「完全性の確認(改ざん検知)」です。
間違えやすいところ
- 改ざんを「検知」できることと「自動復元」できることを混同しないようにしましょう。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・インターネットセキュリティプロトコル(SSL/TLS)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.27 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ビット表現による基数変換(2進数と10進数)
テクノロジ系 · 基数変換 / 2進数 / ビット表現
10進数の2, 5, 10, 21を、五つの升目の白黒で次のように表す。 2 :□□□■□ 5 :□□■□■ 10:□■□■□ 21:■□■□■ それぞれの升目が白のときは0、黒のときは升目の位置によって決まった異なる正の値を意味し、この五つの升目の値を合計して10進数を表すものとするとき、「■■□□□」が表す数値はどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
コンピュータの数値表現の基礎である2進数では、白を0、黒を1とみなすと、各桁(升目の位置)は右から順に2の0乗(1)、2の1乗(2)、2の2乗(4)、2の3乗(8)、2の4乗(16)という重みを持ちます。
解き方
- 例示された白黒の並びから各升目の値を特定します。2は右から2番目のみ黒なので右から2番目=2です。5は右から3番目と1番目が黒なので4+1=5より右から1番目=1、3番目=4です。
- 同様に10(8+2)より右から4番目=8、21(16+4+1)より一番左=16であることがわかり、左から「16, 8, 4, 2, 1」の重みを持つ2進数表現であることが確定します。
- 求めるパターン「■■□□□」について、黒の升目の重みを足し合わせます。16 + 8 + 0 + 0 + 0 = 24となります。
- 選択肢 ア不正解
- 12は8+4であり、升目で表すと「□■■□□」となります。
- 選択肢 イ不正解
- 20は16+4であり、升目で表すと「■□■□□」となります。
- 選択肢 ウ正解
- 一番左(16)と左から2番目(8)が黒なので、16 + 8 = 24となり正しいです。
- 選択肢 エ不正解
- 30は16+8+4+2であり、升目で表すと「■■■■□」となります。
覚えるポイント
- 5桁の2進数の重みは左から順に16, 8, 4, 2, 1となります。
間違えやすいところ
- 升目の桁の並び順(左側が上位桁か右側が上位桁か)を見誤って逆順に計算しないよう注意しましょう。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・基礎理論(基数と数値の表現)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.27 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ワイルドカードを用いた文字列のパターンマッチング
テクノロジ系 · ワイルドカード / パターンマッチング
文字列照合において、ワイルドカード「%」を0文字以上の任意の文字列、「_」を任意の1文字と定義します。パターン文字列「%イ%ン_」と完全に一致する文字列として、適切なものはどれですか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
SQLのLIKE句などに用いられるワイルドカードでは、「%」が0文字以上の任意の文字列を表し、「_」が任意の1文字を表します。末尾が「ン_」となっている場合、文字列全体の最後から2文字目が「ン」であり、末尾にちょうど1文字続いて終了することを意味します。
解き方
- パターンの末尾に着目し、「ン_」であるため最後から2文字目が「ン」で終わる単語を絞り込みます。
- 各候補について、「イ」が現れた後に「ン」、そして任意の1文字で終了する構造になっているか照合します。
- 選択肢 ア正解
- 「アクセスポイント」は、先頭の任意文字列「アクセスポ」、文字「イ」、任意文字列「(0文字)」、文字「ン」、末尾1文字「ト」と分解でき、完全に一致します。
- 選択肢 イ不正解
- 「イベントドリブン」は末尾が「ン」で終わっており、末尾の「_(任意の1文字)」が存在しないため不一致です。
- 選択肢 ウ不正解
- 「クライアントサーバ」は「ン」の後に「トサーバ」と3文字続いており、末尾の1文字指定「_」に適合しません。
- 選択肢 エ不正解
- 「リバースエンジニアリング」は末尾が「グ」でその前が「ン」ですが、それ以前に「イ」が「エンジニア」の中に存在しないため適合しません(「リバース」の後に「イ」はありません)。
覚えるポイント
- SQLのLIKE演算子で「%」は0文字以上、「_」は任意のちょうど1文字を表す。
間違えやすいところ
- 「%」を1文字以上と誤認したり、「_」を任意の文字数と混同して末尾の一致判定を誤る。
出題の前提:ITパスポート試験公式シラバス・データベースSQL関連事項
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.27 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ディレクトリ構造とパスの定義
テクノロジ系 · カレントディレクトリ / 絶対パス / ルートディレクトリ
階層型ディレクトリ構造のファイルシステムに関する用語「カレントディレクトリ」「絶対パス」「ルートディレクトリ」と、記述a〜dの適切な組合せはどれですか。 a 階層の最上位にあるディレクトリを意味する。 b 階層の最上位のディレクトリを基点として、目的のファイルやディレクトリまで、全ての経路をディレクトリ構造に従って示す。 c 現在作業を行っているディレクトリを意味する。 d 現在作業を行っているディレクトリを基点として、目的のファイルやディレクトリまで、全ての経路をディレクトリ構造に従って示す。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
階層型ファイルシステムにおいて、最上位の階層を「ルートディレクトリ」と呼びます。利用者が現在作業対象としている階層を「カレントディレクトリ」と呼び、ルートを基点にした経路表記を「絶対パス」、カレントディレクトリを基点にした経路表記を「相対パス」と呼びます。
解き方
- 記述a〜dの内容をそれぞれの用語に照合します。aはルートディレクトリ、bは絶対パス、cはカレントディレクトリ、dは相対パスです。
- 表の列(カレントディレクトリ、絶対パス、ルートディレクトリ)に対してc、b、aの順に並んでいる選択肢を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- カレントディレクトリにa(ルートディレクトリの説明)が割り当てられているため誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- カレントディレクトリにaが割り当てられ、絶対パスにd(相対パスの説明)が割り当てられているため誤りです。
- 選択肢 ウ正解
- カレントディレクトリがc、絶対パスがb、ルートディレクトリがaの正しい組合せとなっています。
- 選択肢 エ不正解
- 絶対パスの位置にd(カレントディレクトリを基点とする相対パスの説明)が指定されているため誤りです。
覚えるポイント
- 最上位を起点にするのが絶対パス、作業中の現在地を起点にするのが相対パス。
間違えやすいところ
- 絶対パスと相対パスの起点(ルートディレクトリかカレントディレクトリか)を取り違えるミスが多い。
出題の前提:ITパスポート試験公式シラバス・ファイルシステム構造
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.28 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
電子メールの安全性と信頼性
テクノロジ系 · 電子メールのセキュリティ / 送信元詐称 / 通信の安全性
電子メールの安全性や信頼性に関する記述として、適切なものはどれですか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
標準的な電子メール転送プロトコル(SMTP)は平文で転送が行われ、通信経路上の盗聴や改ざんの危険性があります。また、差出人ヘッダ(Fromアドレス)は送信者が自由に指定できる仕組みであったため、容易になりすまし(送信元詐称)が可能です。
解き方
- 電子メールの標準プロトコル(SMTP)におけるセキュリティ上の脆弱性(平文通信、なりすまし可能性、不達の可能性)を思い起こします。
- 差出人アドレスは偽装可能であるため、「知人のアドレスでも本人とは限らない」とする記述が適切であると判断します。
- 選択肢 ア不正解
- 電子メールは暗号化しない場合、平文で通信経路を流れるため、経路上で第三者が盗聴・閲覧することが可能です。
- 選択肢 イ正解
- メールヘッダのFrom欄は容易に偽装できるため、知人のメールアドレスが表示されていてもなりすましメールの可能性があります。
- 選択肢 ウ不正解
- 相手側サーバの障害、容量超過、アドレス誤り、ネットワーク障害などにより、送信したメールが不達になることがあります。
- 選択肢 エ不正解
- 通信途中で暗号化やデジタル署名などの保護を行わない場合、悪意ある第三者によって改ざんされる危険性があります。
覚えるポイント
- 電子メールの送信元(From)は偽装可能であり、デジタル署名等がない限り差出人は保証されない。
間違えやすいところ
- メールアドレスが表示されているからといって、送信元認証技術なしに送信者が本人であると過信してしまうこと。
出題の前提:ITパスポート試験公式シラバス・インターネット応用・電子メールセキュリティ
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.28 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
プラグアンドプレイの機能
テクノロジ系 · プラグアンドプレイ / デバイスドライバ / PC周辺機器
周辺機器をPCに接続したとき、システムへのデバイスドライバの組込みや設定を自動的に行う機能はどれですか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
プラグアンドプレイ(PnP)は、PCに接続された拡張カードやUSBなどの周辺機器をOSが自動的に認識し、必要なデバイスドライバのロードやリソース(割り込み番号等)の割り当てをユーザーの手を介さず自動で行う仕組みです。
解き方
- 問題文に示された「周辺機器の接続時にドライバ組込みや設定を自動的に行う機能」の定義を確認します。
- プラグ(挿す)してすぐにプレイ(使える)状態にするという名称の由来を持つ「プラグアンドプレイ」を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- オートコンプリートは、入力履歴などから入力候補を表示し入力を補完する機能です。
- 選択肢 イ不正解
- スロットインは、CDやDVDなどの光ディスクをトレイに載せず、直接挿入口に引き込ませる方式のことです。
- 選択肢 ウ正解
- プラグアンドプレイは、周辺機器をPCに接続したときにOSが自動で認識し、ドライバの導入や設定を行う機能です。
- 選択肢 エ不正解
- プラグインは、Webブラウザやアプリケーションに機能を追加するための拡張モジュールのことです。
覚えるポイント
- プラグアンドプレイ(PnP):周辺機器の接続時に自動でドライバ組み込み・設定を行う仕組み。
間違えやすいところ
- ソフトウェアの拡張機能である「プラグイン」と「プラグアンドプレイ」を用語として混同する。
出題の前提:ITパスポート試験公式シラバス・コンピュータシステム構成
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.29 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ネットワークプロトコルの役割
テクノロジ系 · SMTP / HTTP / POP / HTML
ネットワークプロトコルに関する記述として、適切なものはどれですか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
インターネット上の主要なプロトコルとして、電子メールの送信・転送にはSMTP、電子メールの受信(メールボックスからの取り出し)にはPOP3やIMAP4、Webページの転送にはHTTPが用いられます。なおHTMLは通信規約(プロトコル)ではなく文書を記述するためのマークアップ言語です。
解き方
- 各プロトコルおよび用語の定義・役割を確認します。
- SMTPが電子メール送信プロトコルとして正しく記述されている選択肢エを特定します。
- 選択肢 ア不正解
- HTMLはWebページの構造を記述するためのマークアップ言語であり、送受信のためのプロトコルではありません。
- 選択肢 イ不正解
- HTTPはWebサーバとブラウザ間でWebデータを送受信するプロトコルです。ネットワーク監視用にはSNMPなどが用いられます。
- 選択肢 ウ不正解
- POPはメールサーバから電子メールを受信(取得)するためのプロトコルです。遠隔操作用にはSSHやTelnetが用いられます。
- 選択肢 エ正解
- SMTPは、電子メールを送信・転送するための標準的な通信プロトコルです。
覚えるポイント
- メール送信はSMTP、メール受信はPOP/IMAP、Web通信はHTTP。
間違えやすいところ
- 電子メールの送信(SMTP)と受信(POP)を取り違える誤りが多い。
出題の前提:ITパスポート試験公式シラバス・ネットワークプロトコル
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.29 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
データ量の単位の大小関係
テクノロジ系 · 記憶容量の単位 / キロ・メガ・ギガ・テラ
データ量の単位(kバイト、Mバイト、Gバイト、Tバイト)の大小関係として、正しいものはどれですか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
情報量・データ量の接頭辞は、小規模なものから順に k(キロ、10^3または2^10)、M(メガ、10^6または2^20)、G(ギガ、10^9または2^30)、T(テラ、10^12または2^40)、P(ペタ)と1,000倍(または1,024倍)ごとに大きくなります。
解き方
- 各接頭辞の大きさを小さい順に整理します:k(キロ) < M(メガ) < G(ギガ) < T(テラ)。
- この順序どおり不等号で結ばれている選択肢アを選びます。
- 選択肢 ア正解
- k(キロ) < M(メガ) < G(ギガ) < T(テラ)の順に昇順となっており、正しい大小関係を示しています。
- 選択肢 イ不正解
- 1Tバイトが1Gバイトよりも小さい位置に置かれているため誤りです。
- 選択肢 ウ不正解
- 1Tバイトが1Mバイトや1Gバイトよりも小さい位置に置かれているため誤りです。
- 選択肢 エ不正解
- 最大の単位である1Tバイトが最も小さい位置に置かれているため誤りです。
覚えるポイント
- 容量単位の昇順:キロ(k)→メガ(M)→ギガ(G)→テラ(T)→ペタ(P)。
間違えやすいところ
- G(ギガ)とT(テラ)の順序を混同してしまうミスに注意する。
出題の前提:ITパスポート試験公式シラバス・基礎理論・情報量の単位
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.29 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
記憶装置のアクセス速度の比較
テクノロジ系 · 記憶階層 / レジスタ / 主記憶 / 補助記憶
コンピュータにおける記憶装置(主記憶、補助記憶、レジスタ)を、データの読み書きが高速な順に左側から並べたものはどれですか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
コンピュータの記憶階層では、CPUに近いほどアクセス速度が高速で容量あたりのコストが高く、CPUから遠いほど低速で大容量・低コストになります。速度の順序は「レジスタ > キャッシュメモリ > 主記憶 > 補助記憶(SSD・HDD・磁気テープ等)」です。
解き方
- 提示された3つの記憶装置の速度を比較します。CPU内部にある「レジスタ」が最速です。
- 次に高速なのは半導体メモリで構成される「主記憶」、磁気ディスクやSSDなどの「補助記憶」が最も低速です。
- したがって「レジスタ、主記憶、補助記憶」の順となる選択肢ウを選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 最速であるレジスタが末尾になっており、順序が逆転しているため誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- レジスタは主記憶よりも高速であるため、主記憶が先頭になっている本選択肢は誤りです。
- 選択肢 ウ正解
- 高速な順に「レジスタ > 主記憶 > 補助記憶」と正しく並んでいます。
- 選択肢 エ不正解
- 主記憶は補助記憶装置よりもはるかに高速であるため、補助記憶が主記憶より先にある並びは誤りです。
覚えるポイント
- 記憶階層の速度順:レジスタ > キャッシュメモリ > 主記憶 > 補助記憶。
間違えやすいところ
- 主記憶(RAM)と補助記憶(HDD/SSD)の速度の上下を取り違えるミス。
出題の前提:ITパスポート試験公式シラバス・コンピュータ構成要素・記憶階層
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.29 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
情報セキュリティの三大要素(可用性)
テクノロジ系 · 情報セキュリティの3要素 / 可用性 / 機密性 / 完全性
情報セキュリティにおける三大要素の一つである「可用性(アベイラビリティ)」の説明として、適切なものはどれですか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
情報セキュリティの3大要素(CIA)は以下の通り定義されます。 1. 機密性(Confidentiality):許可された者だけが情報にアクセスできること。 2. 完全性(Integrity):情報が正確かつ最新であり、改ざんや欠損がないこと。 3. 可用性(Availability):認可された利用者が、必要なときに確実に情報やサービスを利用できること。
解き方
- 情報セキュリティの3大要素(機密性・完全性・可用性)の各定義を確認します。
- 「認可された者がいつでも利用可能であること」を指す「可用性」に合致する記述(選択肢ウ)を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 動作や出力が仕様通りであることは信頼性や正確性に関わる説明であり、可用性の定義ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- 情報が改ざんされず正確な状態を維持することは「完全性(Integrity)」の説明です。
- 選択肢 ウ正解
- 認可された利用者が要求したときに利用可能であることを維持する「可用性(Availability)」の正しい定義です。
- 選択肢 エ不正解
- 許可されていない者やプロセスに情報を漏洩させず非公開に保つことは「機密性(Confidentiality)」の説明です。
覚えるポイント
- セキュリティの3要素:機密性=漏洩防止、完全性=改ざん防止、可用性=必要な時に使えること。
間違えやすいところ
- 「完全性(改ざん防止)」と「可用性(利用可能であること)」の言葉の響きを混同する。
出題の前提:ITパスポート試験公式シラバス・情報セキュリティの概念(JIS Q 27000 / ISO/IEC 27000)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.30 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
職場におけるパスワード取扱いの基本ルール
テクノロジ系 · 情報セキュリティ / パスワード管理
職場におけるパスワードの取扱いに関する記述a〜dのうち、適切なものだけを全て挙げたものはどれか。 a 業務で使用するパスワードをプライベートのWebサービスでも利用する。 b 個人用パスワードはシステム管理者であっても教えない。 c パスワードは定期的な変更だけでなく、第三者に漏えいした疑いがある場合にも速やかに変更する。 d 初期設定として付与されたパスワードは、最初のログイン時に変更する。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
パスワードは本人確認のための極めて重要な認証情報であり、第三者への漏えい防止や使い回しによる被害拡大を防ぐための適切な運用が求められます。
解き方
- 記述a〜dの内容について、セキュリティ管理上の妥当性を個別に確認します。
- aはプライベートとの使い回しを肯定しているため不適切、b・c・dは正しい運用方針であると判断し、ウを選択します。
- 選択肢 ア不正解
- aが含まれているため誤りです。業務用のパスワードを私用のWebサービス等で使い回すと、外部漏えい時に社内システムまで侵害される危険があります。
- 選択肢 イ不正解
- aが含まれており、かつ適切なbやdが含まれていないため誤りです。
- 選択肢 ウ正解
- 管理者にも開示しない(b)、漏えいの恐れがある際の変更(c)、初期パスワードの初回変更(d)はいずれも適切なセキュリティ運用です。
- 選択肢 エ不正解
- 管理者への非開示(b)も適切な運用であるため、bが含まれておらず不十分です。
覚えるポイント
- パスワードは他サービスと使い回さず、初期値は初回利用時に変更する。
間違えやすいところ
- システム管理者からの問い合わせであっても個人用パスワードは教えてはならない。
出題の前提:ITパスポート試験平成23年度秋期問81の出題条件に準拠。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.30 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
RAID1(ミラーリング)の特徴
テクノロジ系 · RAID / 信頼性設計 / ハードウェア
ハードディスクの耐障害性を高める技術であるRAID1(ミラーリング)の特徴として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
RAID(Redundant Arrays of Inexpensive/Independent Disks)は複数台の物理ディスクを組み合わせて冗長性やアクセス速度を向上させる技術です。
解き方
- RAIDの各レベル(RAID0、RAID1、RAID5など)の仕組みと特徴を整理します。
- RAID1が同一データを並行して複製記録する「ミラーリング」であることと一致する記述を選択します。
- 選択肢 ア正解
- 複数台の磁気ディスクに同一の内容を多重書きすることで耐障害性と可用性を向上させるRAID1の正確な説明です。
- 選択肢 イ不正解
- 複数ディスクを単に連結して1台の大きな仮想ディスクとして扱う方式はJBOD(Span)などの説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- データをブロック単位に分散して並行アクセスすることで高速化を図る方式はRAID0(ストライピング)の説明です。
- 選択肢 エ不正解
- データとともにパリティ情報を分散記録して可用性と速度を高める方式はRAID5の説明です。
覚えるポイント
- RAID0はストライピング(高速化)、RAID1はミラーリング(二重化)。
間違えやすいところ
- RAID1は冗長性を高める方式であり、容量効率は50%以下になる点に注意する。
出題の前提:ITパスポート試験平成23年度秋期問82の出題条件に準拠。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.30 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
情報セキュリティ基本方針の定義と位置付け
テクノロジ系 · 情報セキュリティポリシー / セキュリティマネジメント
組織の情報セキュリティ方針群において最上位に位置付けられる「情報セキュリティ基本方針」の説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
情報セキュリティポリシーは「基本方針」「対策基準」「実施手順」の3階層から構成され、基本方針はその頂点として組織の基本姿勢と方向性を定めます。
解き方
- 情報セキュリティポリシーの階層構造(基本方針、対策基準、実施手順)を確認します。
- 基本方針が経営層による承認および組織内外への宣言・公表を伴う最上位文書であることを識別します。
- 選択肢 ア不正解
- 環境の変化、法令改正、新たな脅威の出現などに伴い、基本方針も定期的に見直しや改定を行う必要があります。
- 選択肢 イ正解
- 基本方針は組織の最高経営層によって策定・承認され、組織の取り組み方針として社内外に公表されます。
- 選択肢 ウ不正解
- 基本方針は自組織の情報資産を守るための基本方針であり、セキュリティ事業拡大などの営業戦略方針ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 具体的な施策や基準を定めたものは、基本方針の下位に位置する「対策基準」や「実施手順」の説明です。
覚えるポイント
- セキュリティ基本方針は経営トップが承認・公表する最高位の宣言である。
間違えやすいところ
- 具体的な施策やマニュアルを規定する対策基準・実施手順と混同しない。
出題の前提:ITパスポート試験平成23年度秋期問83の出題条件に準拠。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.31 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
暗号化・復号で使用する鍵の秘匿管理
テクノロジ系 · 共通鍵暗号方式 / 公開鍵暗号方式 / 暗号鍵管理
暗号化又は復号で使用される鍵a〜cのうち、第三者に漏れないよう厳重に秘密管理すべき鍵だけを全て挙げたものはどれか。 a 共通鍵暗号方式の共通鍵 b 公開鍵暗号方式の公開鍵 c 公開鍵暗号方式の秘密鍵
解答・解説を表示
解答
イ
解説
共通鍵暗号は暗号化と復号に同じ秘密鍵を用い、公開鍵暗号は公開してもよい公開鍵と、所有者本人のみが厳重に保持する秘密鍵のペアを用います。
解き方
- 鍵a〜cの性質を分類します。共通鍵(a)は送受信者間のみで秘密共有すべき鍵です。
- 公開鍵(b)は広く一般に公開して配布する鍵であり、秘密鍵(c)は所有者本人のみが厳重管理すべき鍵です。
- したがって秘密管理が必要なのはaとcとなり、選択肢イを選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 公開鍵暗号方式の公開鍵(b)は第三者に広く公開することを前提とした鍵であるため誤りです。
- 選択肢 イ正解
- 共通鍵暗号の共通鍵(a)と公開鍵暗号方式の秘密鍵(c)は、解読やなりすましを防ぐため第三者に漏れないよう厳重に管理する必要があります。
- 選択肢 ウ不正解
- 公開鍵(b)は秘密にする必要がなく、共通鍵(a)の秘密管理が含まれていないため誤りです。
- 選択肢 エ不正解
- 共通鍵暗号の共通鍵(a)も同様に第三者に知られてはならない鍵であるため、cのみでは不十分です。
覚えるポイント
- 公開鍵暗号方式では「公開鍵」は一般公開し、「秘密鍵」のみを秘匿する。
間違えやすいところ
- 共通鍵暗号の共通鍵も送信者と受信者の間だけの秘密情報である点を見落とさない。
出題の前提:ITパスポート試験平成23年度秋期問84の出題条件に準拠。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.31 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
シングルサインオン(SSO)の仕組み
テクノロジ系 · ユーザー認証 / シングルサインオン / アクセス制御
利用者が一度の認証手続きを行うだけで、利用を許可されている複数のサーバやWebアプリケーションなどを利用可能にする仕組みはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
シングルサインオン(SSO)は、ユーザーの認証情報を一元化することで利便性を高め、パスワード管理の煩雑さを低減するアクセス管理機構です。
解き方
- 問題文の「一度の認証で複数のサーバやアプリケーションを利用できる仕組み」という要件を読み取ります。
- 認証の回数を1回に集約する仕組みを表す用語であるシングルサインオンを選択します。
- 選択肢 ア正解
- 一度のログイン認証で複数の業務システムやWebサービスを透過的に利用できる仕組みであり、正しい記述です。
- 選択肢 イ不正解
- ICチップを内蔵したカードのことであり、物理的な情報記録・認証媒体を指します。
- 選択肢 ウ不正解
- 指紋や顔、静脈などの身体的・行動的特徴を利用して本人認証を行う技術のことです。
- 選択肢 エ不正解
- 一度きりの利用に限定され、短時間で失効する使い捨てパスワードのことです。
覚えるポイント
- シングルサインオン(SSO)は1回の認証で複数システムにアクセス可能。
間違えやすいところ
- ワンタイムパスワード(使い捨てパスワード)と名称の響きで混同しないように注意。
出題の前提:ITパスポート試験平成23年度秋期問85の出題条件に準拠。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.31 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
シンクライアント端末の特徴
テクノロジ系 · クライアントサーバシステム / シンクライアント / 端末機能
セキュリティ強化や集中管理を目的として導入される「シンクライアント端末」の説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
クライアント端末にハードディスクなどの記憶媒体を持たせず、処理やデータ保持をすべてサーバ側に集約することで、データ漏えい防止や保守効率化を図ります。
解き方
- 「Thin(薄い、少ない)」という語義から、端末側が最小限の構成・機能(UI表示・入力)であることを把握します。
- 処理や記憶管理の大半をサーバ側に委ねるアーキテクチャを示している選択肢アを特定します。
- 選択肢 ア正解
- 端末側にはハードディスク等の記憶装置を極力持たせず、アプリ処理やデータ保存をすべてサーバ側で担うシンクライアントの特徴を示しています。
- 選択肢 イ不正解
- モバイルPCや高性能ノートPCの特徴についての記述であり、シンクライアントの定義ではありません。
- 選択肢 ウ不正解
- 特定業務用の専用端末(POS端末など)の説明であり、シンクライアントの説明ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- ドライブ暗号化機能を備えたPC端末の説明です。シンクライアント端末はそもそも内部にハードディスクを持たない構成が一般的です。
覚えるポイント
- シンクライアントは内部ディスクを持たず、処理・管理をサーバ側で行う端末。
間違えやすいところ
- 単に薄型・軽量のノートPC(物理的に薄い端末)のことではない。
出題の前提:ITパスポート試験平成23年度秋期問86の出題条件に準拠。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.32 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
フィッシング詐欺の定義
テクノロジ系 · 情報セキュリティ脅威 / サイバー攻撃 / フィッシング
サイバー犯罪や攻撃手法の一つである「フィッシング」の説明として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
フィッシング(Phishing)はソーシャルエンジニアリング的手法を用い、利用者を信用させて偽サイトにアクセスさせ機密情報を詐取する攻撃です。
解き方
- 選択肢の各攻撃手法の特徴(ボットネット、フィッシング、クロスサイトスクリプティング、スパイウェア)を照合します。
- 偽メールから偽サイトへ誘導して認証情報を騙し取る手法であるイを選択します。
- 選択肢 ア不正解
- 感染PCを外部から遠隔操作する手法は、ボット(ボットネット)やトロイの木馬による攻撃の説明です。
- 選択肢 イ正解
- 金融機関などの正規組織を騙るメールで偽サイトへ誘導し、暗証番号やクレデンシャルを不正取得するフィッシングの説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- Webアプリケーションの脆弱性を突いてスクリプトを実行させるクロスサイトスクリプティング(XSS)の説明です。
- 選択肢 エ不正解
- PCに潜伏して操作履歴やデータを不正送信するスパイウェア(キーロガーなど)の説明です。
覚えるポイント
- フィッシングは偽メールで偽サイト(フィッシングサイト)に誘導して情報を詐取する手法。
間違えやすいところ
- 通信を盗聴するスニフィングや、脆弱性を突くXSSと混同しない。
出題の前提:ITパスポート試験平成23年度秋期問87の出題条件に準拠。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.32 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
無線インタフェース規格(Bluetooth)
テクノロジ系 · 通信規格 / 無線インタフェース / Bluetooth
PCと周辺機器(キーボード、マウス、イヤホンなど)を近距離で無線接続するためのインタフェース規格はどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
PCと周辺機器を結ぶインタフェースには有線と無線の規格があり、用途・伝送距離・速度に応じて選定されます。
解き方
- 提示された選択肢の中で「無線」で接続する規格を判別します。
- IEEE 1394、PCI、USB 2.0は有線規格であり、無線接続規格はBluetoothであるためアを選択します。
- 選択肢 ア正解
- 2.4GHz帯の電波を用いて数m〜数十m程度の近距離無線通信を行う規格であり、PCと周辺機器の無線接続に広く普及しています。
- 選択肢 イ不正解
- AV機器や外付けハードディスクなどの接続に用いられた高速有線シリアルバス規格です。
- 選択肢 ウ不正解
- PCのマザーボード上に拡張カードを装着するための有線内部バス規格です。
- 選択肢 エ不正解
- ケーブルを用いてPCと周辺機器を接続する有線のシリアルインタフェース規格です。
覚えるポイント
- Bluetoothは2.4GHz帯の電波を使用する近距離無線通信規格。
間違えやすいところ
- USBやIEEE 1394は代表的な有線接続規格である。
出題の前提:ITパスポート試験平成23年度秋期問88の出題条件に準拠。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.32 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
画像データの出力形式
テクノロジ系 · 画像処理 / データ表現
縦7画素×横7画素の白黒画像を、白を'w'、黒を'b'として1行1列から7行7列まで行単位・左から右の順にカンマ区切りで出力する。圧縮せずに出力したデータ列において、29文字目から41文字目が'w,b,w,w,w,b,w'となるディジタル画像はどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
非圧縮の画素データ列では、各画素を表す1文字とカンマが交互に出現するため、k番目の画素は2k-1文字目に位置します。行ごとの画素数から特定範囲が画像のどの行・列に対応するかを導き出せます。
解き方
- 29文字目から41文字目に含まれる画素の位置番号を算出すると、(29+1)/2=15番目から(41+1)/2=21番目の画素に該当することがわかります。
- 1行は7画素であるため、15〜21番目の画素はちょうど3行目の第1列から第7列に一致します。
- 指定のパターン'w,b,w,w,w,b,w'は「白黒白白白黒白」であり、3行目の画素構成がこれと完全に合致する画像は「9」を表すエのみです。
- 選択肢 ア不正解
- 数字「2」の3行目は1列目から5列目まで白が続いており、指定パターンと一致しません。
- 選択肢 イ不正解
- 数字「5」の3行目は2列目から6列目まで黒が連続しており、指定パターンと一致しません。
- 選択肢 ウ不正解
- 数字「6」の3行目は2列目のみが黒で3〜7列目は白となっており、指定パターンと一致しません。
- 選択肢 エ正解
- 数字「9」の3行目は左から「白・黒・白・白・白・黒・白」となっており、指定の画素列と完全に一致します。
覚えるポイント
- 区切り文字を含むデータ列では、n番目の要素の文字位置をインデックス計算で特定できる。
間違えやすいところ
- カンマの文字数を数え忘れ、文字目と画素番号を直接同一視してしまう誤りに注意する。
出題の前提:ITパスポート試験 平成23年度秋期問89
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.33 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.34 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ランレングス圧縮の文字数計算
テクノロジ系 · ランレングス符号化 / データ圧縮
白を'w'、黒を'b'とし、同じ色の画素が連続する場合は色記号の後に連続数を付加し(連続数が1の場合は数値を省略)、各データをカンマで区切って出力する圧縮方式がある。図2に示す数字の「1」の7×7画素画像をこの方式で圧縮したとき、カンマを含めた総文字数は何文字になるか。
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解答
イ
解説
ランレングス圧縮は連続する同一データの並びをデータ記号と反復回数の組に変換する手法です。行をまたいで同一色が続く場合は1つの連続データとしてまとめられます。
解き方
- 全49画素を行優先で走査し、連続する色の長さをカウントして符号列を作成します:w3, b, w5, b2, w6, b, w6, b, w6, b, w6, b, w4, b5, w。
- 得られたデータ項目は15個であり、各項目の文字数は2文字が9個、1文字が6個で合計25文字となります。
- 項目間を区切るカンマは15-1=14個必要となるため、総文字数は25 + 14 = 39文字と計算されます。
- 選択肢 ア不正解
- 34文字は、行末と行頭の画素の連結処理や文字長計算に誤りがある場合の数値です。
- 選択肢 イ正解
- 圧縮データ列の文字数25とカンマ14個の合計が39文字となり正解です。
- 選択肢 ウ不正解
- 42文字は、連続する画素のまとめ忘れなどによりトークン数が増えた誤った計算です。
- 選択肢 エ不正解
- 44文字は、連続数が1の場合にも数字を付与した場合などに近い誤った数値です。
覚えるポイント
- 行をまたぐ走査では前行の末尾画素と次行の先頭画素の同一色判定・連結を忘れない。
間違えやすいところ
- 連続数1のときに「b1」「w1」と記述してしまうと問題の定義に反するので注意する。
出題の前提:ITパスポート試験 平成23年度秋期問90
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.33 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.34 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
画像回転アルゴリズムの流れ図
テクノロジ系 · アルゴリズム / 画像変換
7×7画素のディジタル画像を右に90度回転させる処理を表す流れ図において、i行・j列(それぞれ1〜7)を走査して「回転前の i 行 j 列の画素を回転後の [ a ] の画素に設定する」処理を行う。[ a ] に入る適切な字句はどれか。
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解答
エ
解説
N×N正方行列を右へ90度回転する場合、元の(i, j)成分は回転後の(j, N + 1 - i)成分へ移動します。四隅などの具体的な座標を代入して確認することで一般式を検証できます。
解き方
- 具体例として、元の1行1列(i=1, j=1)が右90度回転後に1行7列へ移動することを確認します。
- また、元の1行7列(i=1, j=7)は回転後に7行7列へ、元の7行1列(i=7, j=1)は回転後に1行1列へ移動します。
- 行成分がj、列成分が(8-i)となっているエの「j行 (8-i)列」がすべての移動条件を満たします。
- 選択肢 ア不正解
- 上下を反転(上下反転・鏡像)させる変換になっており、90度回転にはなりません。
- 選択肢 イ不正解
- 左に90度回転(または右に270度回転)させる場合の座標変換式です。
- 選択肢 ウ不正解
- 左右を反転(左右反転・鏡像)させる変換になっており、90度回転にはなりません。
- 選択肢 エ正解
- 元のi行j列を右に90度回転させるとj行(8-i)列に正しくマッピングされます。
覚えるポイント
- 右90度回転のインデックス変換は「新行=旧列、新列=サイズ+1-旧行」となる。
間違えやすいところ
- 左回転(反時計回り)や線対称の鏡像反転と混同して添字を逆にしてしまうミス。
出題の前提:ITパスポート試験 平成23年度秋期問91
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.35 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
画像圧縮後の文字数比較と回転
テクノロジ系 · ランレングス符号化 / データ圧縮 / 画像回転
図4に示すディジタル画像①、②、③をそれぞれ右に90度回転させたとき、「回転前の画素データを圧縮した文字数から、回転後の画素データを圧縮した文字数を引いた値」が大きい順に並べたものはどれか。なお、文字数には区切りのコンマも含める。
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解答
イ
解説
行単位で同色が長く続く画像ほどランレングス圧縮後の文字数が小さくなります。画像①を90度回転すると横縞主体の画像②になる関係性、および画像③が4回回転対称(90度回転しても同一パターン)である性質を利用して比較します。
解き方
- 画像①を行順に走査すると白黒の切り替えが多く圧縮後の文字数が大きくなりますが、右90度回転させると画像②と同一になり、横方向に黒が連続して文字数が大幅に減少するため、(前-後)は正の値となります。
- 画像②は逆に回転前が少なく回転後(画像①相当)が多くなるため、(前-後)は負の値となります。
- 画像③は90度回転対称の図形であるため、回転前後で画素データおよび圧縮文字数は完全に一致し、(前-後)は0となります。
- したがって、値の大きさは「正の値(画像①)> 0(画像③)> 負の値(画像②)」の順となります。
- 選択肢 ア不正解
- 画像②の差は負の値となるため、差が0である画像③よりも小さくなります。
- 選択肢 イ正解
- 差の値が画像①は正、画像③は0、画像②は負となるため、大きい順として正しい並びです。
- 選択肢 ウ不正解
- 画像②は回転後に文字数が増えるため差が最も小さくなり、先頭には来ません。
- 選択肢 エ不正解
- 画像②の差は負であり最小となるため、この並び順は誤りです。
覚えるポイント
- 回転前後で互いに移り変わる図形同士では差の正負が逆になり、回転対称図形では差が0になる。
間違えやすいところ
- 「引いた値」の順序を取り違え、(回転後-回転前)を計算してしまう誤りに注意する。
出題の前提:ITパスポート試験 平成23年度秋期問92
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.36 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
システム開発プロセスの順序
マネジメント系 · システム受託開発 / 開発工程
通販システムの開発におけるAさんのメモ((1)要求・要望のヒアリング、(2)委託先への要件伝達と成果物受領、(3)実装すべきシステム要件の文書化、(4)受取システムのテスト実施、(5)稼働判定と販売開始)を実施順に並べたとき、2番目(a)に該当する作業はどれか。
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解答
ウ
解説
システム開発を外部委託する場合、まず利用者の要求・要望をヒアリングして自社内で要件定義書として体系化し、それを委託先に伝えて開発を進め、納品後に受入テストを行って稼働判定を行います。
解き方
- 各工程の依存関係を整理すると、まず(1)従業員や顧客へのヒアリングを行い要求事項を収集します。
- 次に(1)の結果に基づいて、(3)通販システムで実装すべき要件を文書としてまとめます。
- その要件定義書を(2)で委託先に伝えて開発を依頼し、完成後にシステムを受領します。
- 受領したシステムに対して(4)で自社テストを実施し、最後に(5)で稼働判定を行って本稼働に至るため、全体の順序は(1)→(3)→(2)→(4)→(5)となり、2番目は(3)です。
- 選択肢 ア不正解
- (1)は開発の最初に実施するヒアリング作業であり、1番目となります。
- 選択肢 イ不正解
- (2)は要件定義文書をまとめた後に委託先へ依頼する作業であるため、3番目となります。
- 選択肢 ウ正解
- (3)はヒアリング内容を基にシステム要件を定義する作業であり、全体の2番目として適切です。
- 選択肢 エ不正解
- (4)はシステム受領後に実施する受入テストであるため、4番目となります。
覚えるポイント
- 外部委託開発の流れ:要求獲得 → 要件定義 → 委託・開発受領 → 受入テスト → 稼働判定。
間違えやすいところ
- 要件定義書をまとめる前に委託先へ丸投げしてしまうような順序の混乱に注意する。
出題の前提:ITパスポート試験 平成23年度秋期問93
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.37 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.38 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
打合せ時間を考慮した必要人数の算出
マネジメント系 · 工数計算 / コミュニケーションコスト
300ページのシステム要件文書を10日間で作成したい。作業者は1人当たり1日8ページ記述できるが、複数人の場合は作業者2人ずつの打合せが毎日1回発生し、1組当たり0.5ページ記述分の時間が差し引かれる。この条件で10日間に作成を完了するために最低限必要な作業者数は何人か。
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解答
イ
解説
作業人数n人が増えると1人あたりの打合せ回数(n-1)が増加し、実作業可能時間が減少します。人数nにおける1日あたりのチーム全体の生産量を立式して必要最小人数を求めます。
解き方
- 10日間で300ページ作成するためには、チーム全体で1日当たり30ページ以上の記述能力が必要です。
- 作業者数がn人のとき、1人当たりの1日の記述可能ページ数は 8 - 0.5×(n-1) ページとなります。
- チーム全体の1日あたりの作成ページ数 P(n) は n × [8 - 0.5(n-1)] と表されます。
- n=4 のとき: 4 × (8 - 1.5) = 26ページ(10日で260ページとなり不足)。
- n=5 のとき: 5 × (8 - 2.0) = 30ページ(10日で300ページとなり達成)。
- したがって、目標を達成するために最低限必要な人数は5人です。
- 選択肢 ア不正解
- 4人の場合は1日26ページ、10日間で260ページしか作成できず、目標の300ページに届きません。
- 選択肢 イ正解
- 5人の場合は1人当たり1日6ページ、5人で1日30ページ作成でき、10日間で300ページを達成できます。
- 選択肢 ウ不正解
- 6人でも完了可能ですが、最低限必要な人数を問われているため最小の5人が正解です。
- 選択肢 エ不正解
- 7人でも完了可能ですが、最小人数を求める設問の要件を満たしません。
覚えるポイント
- 人数が増加するとコミュニケーションパス n(n-1)/2 に比例して打合せ負荷が増大する。
間違えやすいところ
- 打合せ時間を差し引かずに「300ページ÷10日=30ページ/日、30÷8=3.75→4人」と単純計算してしまう誤り。
出題の前提:ITパスポート試験 平成23年度秋期問94
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.38 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
アローダイアグラムとクリティカルパス
マネジメント系 · 日程計画 / クリティカルパス
表1に示す小作業項目(テスト1〜4、テスト報告書作成)の日数と依存関係がある。この全作業のクリティカルパスに掛かる日数は何日か。 [依存関係] ・テスト1: 3日(先行なし) ・テスト2: 4日(先行: テスト1) ・テスト3: 2日(先行なし) ・テスト4: 5日(先行: テスト1, テスト3) ・テスト報告書作成: 2日(先行: テスト2, テスト4)
解答・解説を表示
解答
エ
解説
クリティカルパスとは、プロジェクト開始から終了までに至る一連の作業経路の中で、所要日数の合計が最も長くなる最長経路のことであり、プロジェクト全体の最短完了期間を決定します。
解き方
- 先行関係から開始から終了に至るすべての作業経路を列挙します。
- 経路1: テスト1(3日) → テスト2(4日) → 報告書作成(2日) = 合計9日。
- 経路2: テスト1(3日) → テスト4(5日) → 報告書作成(2日) = 合計10日。
- 経路3: テスト3(2日) → テスト4(5日) → 報告書作成(2日) = 合計9日。
- これらの中で最長の日数は経路2の10日であるため、クリティカルパスの日数は10日となります。
- 選択肢 ア不正解
- 7日はテスト4完了までの最短日数などに過ぎず、全体の完了日数ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- 8日はテスト4の完了時点(3+5=8日)であり、報告書作成の日数を含んでいません。
- 選択肢 ウ不正解
- 9日は経路1や経路3の所要日数ですが、最長経路ではないためクリティカルパスではありません。
- 選択肢 エ正解
- 最長経路である「テスト1→テスト4→テスト報告書作成」の所要日数10日と一致します。
覚えるポイント
- 複数先行タスクがある合流点では、先行する全タスクの中で最も遅い完了時刻に合わせて次タスクが開始される。
間違えやすいところ
- 先行タスクが複数あるテスト4の開始時期を、テスト3の終了時(2日後)と誤認してしまうミスに注意する。
出題の前提:ITパスポート試験 平成23年度秋期問95
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.39 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
受入テストと稼働判定に必要な成果物
マネジメント系 · 受入テスト / システム稼働判定
M社が通販システムの稼働判定会議を行うにあたり、次の記述の空欄 b, c に入る適切な文書記号の組合せはどれか。 「通販システムの稼働判定は、[ b ] の結果を基に実施する。また、[ b ] に記載された内容の過不足の確認は、[ c ] を参照し、判定する。」 [作成された文書記号] ① 顧客等からの要求要望をまとめた文書 ② X社のプログラム設計書 ③ X社のテスト報告書 ④ 実装すべきシステム要件をまとめた文書 ⑤ M社のテスト報告書
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解答
エ
解説
発注側の稼働判定は、委託先任せにせず自社が実施した受入テストの結果に基づいて行われます。また、テスト内容が網羅的であるかは自社で定めたシステム要件定義書と対比して評価します。
解き方
- メモ(5)に「M社がテストした結果を基に、通販システムの妥当性の確認を行い、稼働判定を実施する」と明記されているため、bには⑤(M社のテスト報告書)が入ります。
- 受入テストが要件を漏れなく検証しているか(内容の過不足)を確認するには、システムで実装すべき要件を規定した④(実装すべきシステム要件をまとめた文書)と突き合わせる必要があります。
- したがって、b=⑤、c=④となるエが正解です。
- 選択肢 ア不正解
- ③は委託先X社のテスト報告書であり、M社自身の受入テスト結果による稼働判定には該当しません。
- 選択肢 イ不正解
- 稼働判定の主体となるテスト報告書は自社(M社)が実施した⑤であるべきです。
- 選択肢 ウ不正解
- ②は委託先の内部設計書であり、発注者がシステム要件の充足性を判定するための参照先としては不適切です。
- 選択肢 エ正解
- 稼働判定はM社のテスト報告書⑤を基にし、その妥当性はシステム要件文書④を参照して確認するため正しい組合せです。
覚えるポイント
- 受入テスト・稼働判定は発注側の責任で行い、テスト結果は要件定義書と照合して評価する。
間違えやすいところ
- 受託先X社のテスト報告書(③)だけで稼働判定を行うと誤解してしまう点に注意する。
出題の前提:ITパスポート試験 平成23年度秋期問96
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.40 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
定性調査におけるインタビュー調査の特徴
ストラテジ系 · 業務調査手法 / インタビュー調査 / 定性調査
店舗の販売促進活動の現状や課題を把握するための調査手法として、アンケート調査ではなくインタビュー調査を採用するメリット・理由として最も適切なものを1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
インタビュー調査は対象者と直接対話することで、相手の回答に応じた柔軟な深掘り質問や背景要因の把握が可能な定性調査手法です。一方、アンケート調査は画一的な質問を多数の対象者に低コストで一斉配布する定量調査に適しています。
解き方
- アンケート調査とインタビュー調査のそれぞれの長所・短所を比較整理する。
- 個別店舗の実態に応じた柔軟な確認ができるというインタビューならではの特徴に合致する選択肢を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- 質問項目の統一や定型化は、インタビューよりもアンケート調査の典型的な特徴です。
- 選択肢 イ正解
- 対面形式のインタビューでは、相手の反応や店舗事情に応じて柔軟に質問を深掘りできます。
- 選択肢 ウ不正解
- 短時間・低コストで一斉に広く実施できる手法はアンケート調査の利点です。
- 選択肢 エ不正解
- インタビュー調査はインタビュアーのスキルや主観が入りやすいため、主観の排除には向きません。
覚えるポイント
- インタビュー調査は個別事情の柔軟な深掘りに適した定性調査である。
間違えやすいところ
- アンケート調査の特徴(画一性・低コスト・大規模実施)と混同しないようにする。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・システム調査手法
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.41 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.42 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
インタビュー調査の実施手順と注意点
ストラテジ系 · 業務調査 / インタビューの留意点 / 要件定義
提示された「インタビュー調査の注意点」に則った、適切なインタビューの進め方として最もふさわしいものを1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
インタビュー調査では限られた時間で目的を果たすため、あらかじめ論理的な質問順序を準備し、調査目的から外れないよう適切にコントロールするとともに、調査側と回答側での認識の食い違いを防ぐためにヒアリング結果の確認を行うことが重要です。
解き方
- 設問本文にあるインタビュー調査の3つの注意点(事前準備・論理的展開・認識ずれの防止)を確認する。
- 各選択肢の行動を注意点と照らし合わせ、注意点(3)「認識のずれが生じないようにする」に合致する行動を選択する。
- 選択肢 ア不正解
- 目的外の業務まで網羅的に質問すると、短い時間で効率よく調査するという注意点に反します。
- 選択肢 イ不正解
- 目的から外れた回答が続く場合は、軌道修正して本来の目的に沿った質問に戻す必要があります。
- 選択肢 ウ正解
- 終了後にメモの内容を確認して誤解を正すことで、双方の認識のずれを確実に防ぐことができます。
- 選択肢 エ不正解
- 販促活動の実態や問題点の把握が目的であるため、好調な商品だけに絞ると課題が見えなくなります。
覚えるポイント
- インタビュー調査では双方の認識合わせ(ヒアリング結果の相互確認)が不可欠である。
間違えやすいところ
- 相手の話を遮らないことが尊重だと誤解し、目的から逸れた会話を放置してしまうこと。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・ヒアリング手法
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.41 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.42 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
課題解決に向けた因果関係のシナリオ順序
ストラテジ系 · 問題解決技法 / 因果関係分析 / 施策立案
店舗の課題と要望である(1)「商品知識・流行情報の教育実施」、(2)「顧客満足度向上による売上目標達成」、(3)「商品質問への適切な回答や好みに応じた推薦の実施」について、原因の解決が次の結果を促進するという因果関係(先行要因→結果)に沿って並べたものとして適切な順序を選べ。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
業務改善や施策立案のシナリオでは、「基礎的な行動・施策の実施」が「業務プロセスの品質向上・現場の行動変容」をもたらし、それが最終的な「経営目標や成果の達成」につながるという論理的な因果関係(手段から目的への連鎖)に基づいて組み立てます。
解き方
- 各項目を「手段(基礎)」、「プロセス(行動)」、「最終目標(成果)」に分類する。
- (1)教育が(3)接客スキルの発揮を可能にし、(3)優れた接客が(2)顧客満足と売上増をもたらすという因果の流れを特定する。
- 選択肢 ア不正解
- 売上目標達成(2)の後に適切な接客(3)が来る順序は、因果関係が逆転しています。
- 選択肢 イ正解
- 商品教育(1)を実施することで的確な接客・推薦(3)が実現し、それにより売上目標達成(2)が達成されます。
- 選択肢 ウ不正解
- 最終目標である売上達成(2)から教育(1)に向かう順序は、因果の解決フローとして不自然です。
- 選択肢 エ不正解
- 的確な商品推薦(3)を行うためには事前の商品知識教育(1)が必要であるため、順序が逆です。
覚えるポイント
- 因果関係のシナリオは「基盤施策 → 業務改善・行動 → 最終業績」の順で連鎖する。
間違えやすいところ
- 最終目標(KGI)と中間指標・手段(KPI・施策)の前後関係を混同してしまうこと。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・問題解決とロジカルシンキング
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.41 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.43 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
期待値を用いた販売促進策の意思決定
ストラテジ系 · 意思決定論 / 期待値計算 / 費用対効果分析
4つの販売促進策について、費用および効果(大・中・小)の見込みが表のように設定されている。効果の発生確率が大=0.2、中=0.5、小=0.3であるとき、効果の期待値から費用を差し引いた予想利益が最大となる施策はどれか。 〔費用と効果(単位:百万円)〕 ・商品発表会兼商談会への招待:費用7、効果(大15、中12、小6) ・ダイレクトメール:費用6、効果(大15、中10、小5) ・電子メール:費用3、効果(大10、中8、小5) ・電話:費用5、効果(大12、中10、小5)
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
不確実な状況における意思決定では、各事象の数値にその発生確率を乗じて合計した「期待値(期待金額)」を求めます。本問では「予想利益 = 効果の期待値 - 費用」を計算し、その値が最も大きい施策を選択します。
解き方
- 効果の期待値を計算する(効果期待値 = 大×0.2 + 中×0.5 + 小×0.3)。
- 各施策の効果期待値から費用を差し引いて予想利益を算出する。
- 商談会招待:(15×0.2+12×0.5+6×0.3)-7 = 10.8-7 = 3.8百万円。
- DM:(15×0.2+10×0.5+5×0.3)-6 = 9.5-6 = 3.5百万円。
- 電子メール:(10×0.2+8×0.5+5×0.3)-3 = 7.5-3 = 4.5百万円。
- 電話:(12×0.2+10×0.5+5×0.3)-5 = 8.9-5 = 3.9百万円。
- 算出した予想利益を比較し、最大である電子メール(4.5百万円)を選択する。
- 選択肢 ア不正解
- 期待値10.8百万円から費用7百万円を引いた予想利益は3.8百万円となり、電子メールより低いです。
- 選択肢 イ不正解
- 期待値9.5百万円から費用6百万円を引いた予想利益は3.5百万円となり、電子メールより低いです。
- 選択肢 ウ正解
- 期待値7.5百万円から費用3百万円を引いた予想利益は4.5百万円となり、4施策の中で最大です。
- 選択肢 エ不正解
- 期待値8.9百万円から費用5百万円を引いた予想利益は3.9百万円となり、電子メールより低いです。
覚えるポイント
- 期待値 = Σ(各事象の値 × 発生確率)。予想利益は効果の期待値から費用を差し引いて求める。
間違えやすいところ
- 効果の期待値だけを比較して、費用の引き忘れで商談会招待を選んでしまう誤り。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・意思決定手法(期待値計算)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成23年度 秋期分』
公式問題冊子 p.41 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.43 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ITパスポート試験 平成23年度 秋期分
参照した公式資料
IPAが公開したITパスポート試験 平成23年度 秋期分の問題・解答資料です。

