CBT移行後の問題は、実際の出題から選ばれた公開問題です。全受験者に出題された問題の全件記録ではありません。年度ごとに公式問題と解答を確認できます。
ITパスポート試験 平成22年度 春期分の概要
他社の技術と人材の獲得戦略
ストラテジ系 · M&A / 企業提携 / 経営資源
他社が開発した先進的な技術や、高い研究開発能力をもつ人材を、自社固有の経営資源として自社内に直接取り込むことが可能な経営戦略として、適切なものはどれか。
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解答
ア
解説
企業の成長戦略において外部資源を活用する際、提携にとどまらず技術や人材を自社組織内の固有資源として完全に一体化・内製化する手法がM&A(Mergers and Acquisitions:企業の合併・買収)です。
解き方
- 問題文にある「自社固有の経営資源として取り込む」という要件に着目します。
- 他社と独立した組織を保ったまま協力する提携関係と、資本関係により会社ごと自社に取り込む買収・合併の違いを判別します。
- 選択肢 ア正解
- M&A(企業の合併・買収)によって他社を傘下に収めることで、その企業の技術や研究開発人材を自社固有の経営資源として獲得できます。
- 選択肢 イ不正解
- R&D(Research and Development)は研究開発そのものを指し、自社で行う研究や開発活動のことであり、他社を取り込む戦略ではありません。
- 選択肢 ウ不正解
- アライアンスは他社との業務提携や資本提携を指し、自社固有の経営資源として完全に内部へ取り込む形態ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 技術提携は契約に基づいて技術を共有・供与し合う関係であり、相手企業の人材や資源そのものを自社固有のものとして取り込むわけではありません。
覚えるポイント
- M&Aは他社の経営資源(人材・技術・設備等)を自社のものとして直接取り込む手法である点
間違えやすいところ
- 提携関係(アライアンスや技術提携)と、完全に取り込むM&Aの定義を取り違えやすい点
出題の前提:ITパスポート試験 シラバス(ストラテジ系・企業活動・経営戦略手法)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.4 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
売上高の伸び率と売上高営業利益率の分析
ストラテジ系 · 売上高伸び率 / 売上高営業利益率 / 財務分析
2006年から2008年におけるA社およびB社の売上高と営業利益のグラフが与えられている。売上高はA社が1,000億円から1,200億円、B社が600億円から1,300億円へ推移し、2008年の営業利益はA社が500億円、B社が400億円であるとき、両社の比較に関する記述として適切なものはどれか。
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解答
イ
解説
売上高の伸び率は「(当期売上高 - 基準期売上高) ÷ 基準期売上高」で求められ、売上高営業利益率は「営業利益 ÷ 売上高」によって算出します。
解き方
- 2006年から2008年の売上高伸び率を計算します。A社は(1,200 - 1,000) ÷ 1,000 = 20%、B社は(1,300 - 600) ÷ 600 ≈ 116.7%となり、伸び率はA社の方が低いです。
- 2008年の売上高営業利益率を計算します。A社は500 ÷ 1,200 ≈ 41.7%、B社は400 ÷ 1,300 ≈ 30.8%となり、営業利益率はA社の方が高いです。
- 選択肢 ア不正解
- A社の売上高伸び率は20%でB社(約117%)より低いため誤りです。
- 選択肢 イ正解
- A社は売上高の伸び率がB社より低く、2008年の売上高営業利益率はA社(約41.7%)がB社(約30.8%)より高いため正しいです。
- 選択肢 ウ不正解
- A社の売上高の伸び率はB社よりも低いため誤りです。
- 選択肢 エ不正解
- 2008年の売上高営業利益率はA社の方が高いため誤りです。
覚えるポイント
- 売上高営業利益率は営業利益を売上高で割った値であり、収益性の指標である点
間違えやすいところ
- 売上高の伸び率を単なる増加額(差額)と混同して計算比率を間違える点
出題の前提:ITパスポート試験 平成22年度春期 問2
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.4 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ブレーンストーミングの4大原則
ストラテジ系 · ブレーンストーミング / 発想法 / 問題解決手法
問題解決手法の一つであるブレーンストーミングのルール(4大原則)として、適切なものはどれか。
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解答
エ
解説
ブレーンストーミングは集団でアイデアを出し合う手法で、「批判厳禁」「自由奔放」「質より量」「結合・便乗(他人の意見の改善・結合)」の4つの基本ルールが定められています。
解き方
- ブレーンストーミングの4大原則(批判厳禁、自由奔放、質より量、結合発展)を想起します。
- 提示された各選択肢が4原則に合致しているかを1つずつ照合します。
- 選択肢 ア不正解
- ブレーンストーミングは「質より量」を重視するため、質が高いものだけに選別することは禁忌です。
- 選択肢 イ不正解
- 発言の阻害を防ぐため「批判厳禁(判断遅延)」が基本原則であり、批判は禁止されています。
- 選択肢 ウ不正解
- 他人のアイデアに便乗して発展・改良させる「結合改善」は積極的に奨励されます。
- 選択肢 エ正解
- 奇抜な発想から新たな視点が得られるため、「自由奔放」な発言は歓迎されます。
覚えるポイント
- ブレーンストーミングの4原則は「批判厳禁」「自由奔放」「質より量」「結合改善」である点
間違えやすいところ
- アイデアを絞り込む収束段階のルールを発散段階であるブレーンストーミングに当てはめてしまう点
出題の前提:ITパスポート試験 シラバス(ストラテジ系・問題解決手法)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.5 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
情報システムの調達におけるRFPの役割
ストラテジ系 · RFP / システム調達 / 提案依頼書
企業が情報システムを調達する際、IT部門がシステム要求事項や調達先選定基準を策定した後に作成・配布し、ベンダ企業が受領して提案書を作成する契機となる文書aとして、適切なものはどれか。
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解答
ウ
解説
情報システム調達において、発注者が自社の要求仕様や契約条件を取りまとめてベンダ企業に提示し、提案書の提出を求める文書をRFP(Request for Proposal:提案依頼書)と呼びます。
解き方
- 図中の流れを確認し、発注側IT部門が作成・配布してベンダ企業が提案書を作成するための入力となる文書を特定します。
- RFI(情報提供依頼)、RFP(提案依頼書)、SLA(サービスレベル合意書)、NDA(秘密保持契約)の各略語の役割を比較検討します。
- 選択肢 ア不正解
- NDA(Non-Disclosure Agreement)は秘密保持契約であり、提案書作成の依頼書面ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- RFI(Request for Information)はベンダ企業に対して技術情報や製品情報の提供を依頼する文書であり、具体的なシステム提案書を求める前の段階で用いられます。
- 選択肢 ウ正解
- RFP(Request for Proposal)は提案依頼書であり、ベンダに具体的な提案書の作成・提示を求めるために配布されます。
- 選択肢 エ不正解
- SLA(Service Level Agreement)はサービスの品質水準を定めた合意書であり、調達前の提案依頼とは異なります。
覚えるポイント
- RFIは情報収集のための情報提供依頼書、RFPは具体的な提案を求める提案依頼書である点
間違えやすいところ
- 提案前の情報収集であるRFIと、提案書作成を依頼するRFPを混同しやすい点
出題の前提:ITパスポート試験 シラバス(ストラテジ系・システム企画・調達)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.5 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
損益計算書における営業利益の計算
ストラテジ系 · 損益計算書 / 営業利益 / 売上総利益
損益計算書において、売上高が7,500百万円、売上原価が6,000百万円、販売費及び一般管理費が1,000百万円、営業外収益が160百万円、営業外費用が110百万円、特別利益が20百万円、特別損失が10百万円、法人税等が260百万円であるとき、営業利益は何百万円か。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
企業の損益計算書において、本業の営業活動による儲けを示す「営業利益」は、売上高から売上原価を引いた「売上総利益」から、さらに「販売費及び一般管理費(販管費)」を差し引いて求めます。
解き方
- 売上総利益を求めます:7,500百万円 - 6,000百万円 = 1,500百万円。
- 売上総利益から販売費及び一般管理費を引いて営業利益を求めます:1,500百万円 - 1,000百万円 = 500百万円。
- 選択肢 ア不正解
- 300百万円は当期純利益(経常利益550+特別損益10-法人税等260)の計算値です。
- 選択肢 イ正解
- 売上高7,500 - 売上原価6,000 - 販管費1,000 = 500百万円となり正しいです。
- 選択肢 ウ不正解
- 550百万円は経常利益(営業利益500+営業外収益160-営業外費用110)の計算値です。
- 選択肢 エ不正解
- 1,500百万円は売上総利益(売上高7,500-売上原価6,000)の計算値です。
覚えるポイント
- 営業利益=売上高-売上原価-販売費及び一般管理費(営業外損益や特別損益は含まない)
間違えやすいところ
- 経常利益(営業外損益の加減後)や売上総利益と営業利益の計算範囲を取り違える点
出題の前提:ITパスポート試験 シラバス(ストラテジ系・企業活動・財務諸表)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.6 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
損益分岐点比率と利益の関係
ストラテジ系 · 損益分岐点比率 / 損益分岐点売上高 / 固定費と変動費
損益分岐点比率 = 損益分岐点売上高 ÷ 売上高、損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ (1 - 変動費率)、変動費率 = 変動費 ÷ 売上高 の式が与えられているとき、これらの式から導かれる適切な記述はどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
損益分岐点比率とは、現在の売上高のうち利益がゼロ(トントン)になる売上高が占める割合です。損益分岐点比率が低いほど、損益分岐点を大きく上回って売上を上げていることを意味するため、売上に対する利益率は高くなり経営の安全性が向上します。
解き方
- 損益分岐点比率(損益分岐点売上高 ÷ 売上高)の意味を整理します。100%未満であれば黒字であり、値が小さいほど利益剰余が大きい状態です。
- 各選択肢について、固定費・変動費の増減と損益分岐点比率、および利益との関係を照合します。
- 選択肢 ア不正解
- 固定費が大きくなると損益分岐点売上高が高くなり、損益分岐点比率は上昇して利益は減少します。
- 選択肢 イ不正解
- 損益分岐点比率が高いほど、売上高が損益分岐点に近いため利益は少なくなります。
- 選択肢 ウ正解
- 損益分岐点比率が低いほど、損益分岐点を大きく超えて売り上げている状態であり、売上に対する利益は多くなります。
- 選択肢 エ不正解
- 変動費率が高くなると分母(1-変動費率)が小さくなり、損益分岐点売上高および損益分岐点比率は高くなります。
覚えるポイント
- 損益分岐点比率は低いほど黒字幅が大きく経営の安全性が高い指標である点
間違えやすいところ
- 比率が「高い」ほど利益が出る指標(利益率など)と混同して、損益分岐点比率が高い方を好ましいと誤認する点
出題の前提:ITパスポート試験 シラバス(ストラテジ系・企業活動・損益分岐点分析)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.6 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ビジネスモデルの法的保護
ストラテジ系 · 特許法 / ビジネスモデル特許 / 知的財産権
コンピュータを活用した新しいビジネスモデルを構築した。このビジネスモデルを保護する法律として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
単なる商売の方法自体は自然法則を利用した技術的思想ではないため特許になりませんが、コンピュータやネットワーク等のIT技術と具体的に結びついたビジネスモデルは「発明」として特許法により保護されます(通称:ビジネスモデル特許)。
解き方
- 問題文にある「コンピュータを活用したビジネスモデル」の保護対象となる法律を考えます。
- 意匠(デザイン)、商標(マーク・ブランド)、著作権(創作的表現)、特許(技術的アイデア・発明)の各対象を識別します。
- 選択肢 ア不正解
- 意匠法は物品の形状、模様、色彩などのデザイン(意匠)を保護する法律です。
- 選択肢 イ不正解
- 商標法は商品やサービスを区別するための文字やマーク(商標・ブランド)を保護する法律です。
- 選択肢 ウ不正解
- 著作権法は思想や感情を創作的に表現した文芸・学術・美術・音楽・プログラムなどの著作物を保護する法律です。
- 選択肢 エ正解
- コンピュータやソフトウェア等の情報技術を具体的に用いて実現されたビジネスモデルは、特許法上の発明として保護されます。
覚えるポイント
- ITと結合したビジネス手法(ビジネスモデル特許)は特許法で保護される点
間違えやすいところ
- プログラムのコード自体を保護する著作権法と、アイデアや仕組みを保護する特許法を混同する点
出題の前提:ITパスポート試験 シラバス(ストラテジ系・法務・知的財産権)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.7 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
営業部門の組織力強化を実現する情報システム
ストラテジ系 · SFA / 営業支援システム / エンタープライズ系システム
経営戦略が策定され、その戦略の一つとして「営業部門の組織力強化」が掲げられた。この戦略を実現するための情報システムとして、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
SFA(Sales Force Automation:営業支援システム)は、営業活動の進捗状況、商談履歴、顧客情報などを一元管理して営業部門内で共有・分析し、営業組織全体の効率化や組織力強化を図るための情報システムです。
解き方
- 設問のキーワードである「営業部門の組織力強化」に対応するシステムを特定します。
- 選択肢のアルファベット略語(MRP, POS, SCM, SFA)それぞれの対象業務領域を照合します。
- 選択肢 ア不正解
- MRP(Material Requirements Planning)は製造現場における資材所要量計画システムです。
- 選択肢 イ不正解
- POS(Point of Sale)は小売店舗等で販売時点の売上情報を管理するシステムです。
- 選択肢 ウ不正解
- SCM(Supply Chain Management)は調達から製造・流通・販売に至る供給連鎖全体を最適化するシステムです。
- 選択肢 エ正解
- SFA(Sales Force Automation)は営業活動の支援・情報共有を行い、営業部門の組織力強化を推進するシステムです。
覚えるポイント
- SFA(Sales Force Automation)=営業活動の自動化・営業支援システム
間違えやすいところ
- 店舗販売管理のPOSやサプライチェーン全体のSCMと営業活動支援のSFAを混同する点
出題の前提:ITパスポート試験 シラバス(ストラテジ系・ビジネスシステム・エンタープライズ系)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.7 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
バリューチェーン分析の概念
ストラテジ系 · バリューチェーン / 企業活動分析
企業の活動を購買、製造、出荷物流、販売などの「主活動」と、人事管理、技術開発などの「支援活動」に分類し、どの活動で付加価値が生み出されているかを分析する考え方として、適切なものはどれか。
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解答
イ
解説
バリューチェーン(価値連鎖)はマイケル・ポーターが提唱したフレームワークで、事業活動を主活動(購買物流、製造、出荷物流、販売・マーケティング、サービス)と支援活動(全般管理、人事労務管理、技術開発、調達)に分類し、競争優位の源泉や付加価値の発生箇所を分析します。
解き方
- 問題文に示された『購買、製造、出荷物流、販売などの主活動』と『人事管理、技術開発などの支援活動』という分類に着目します。
- 事業プロセス全体での付加価値(バリュー)の連鎖を分析する経営管理手法であるバリューチェーンを選択します。
- 選択肢 ア不正解
- コアコンピタンスは、他社には真似できない企業独自の中核となる強みや技術力を指します。
- 選択肢 イ正解
- 主活動と支援活動に分類して付加価値の創出構造を分析する手法であり、記述と一致します。
- 選択肢 ウ不正解
- プロダクトポートフォリオマネジメント(PPM)は、市場成長率と市場占有率の軸で事業の資源配分を検討する手法です。
- 選択肢 エ不正解
- プロダクトライフサイクルは、製品が導入期、成長期、成熟期、衰退期を経て市場から消退するまでの経過を表す概念です。
覚えるポイント
- バリューチェーンは主活動と支援活動に分類して付加価値を分析する手法
間違えやすいところ
- コアコンピタンス(強みの中核)とバリューチェーン(活動ごとの付加価値連鎖)を混同しないようにする
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(ストラテジ系・企業活動・経営戦略手法)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.7 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
連結財務諸表の種類と特徴
ストラテジ系 · 連結財務諸表 / 連結貸借対照表
親会社が子会社を含めた企業集団の決算日における資産、負債、純資産を対比して示し、企業集団の財政状態を表す連結財務諸表はどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
貸借対照表(B/S)は、決算日における企業の財政状態(資産・負債・純資産のバランス)を示す財務諸表です。企業集団を一つの単位として作成するものを連結貸借対照表と呼びます。損益計算書(P/L)が一会計期間の経営成績を表すのに対し、貸借対照表は特定時点の財政状態を表します。
解き方
- 問題文に示された『決算日における資産と負債、純資産を対比』および『財政状態を表す』という定義を確認します。
- 資産・負債・純資産から構成され、財政状態を示す計算書である貸借対照表(連結貸借対照表)を特定します。
- 選択肢 ア不正解
- 連結株主資本等変動計算書は、貸借対照表の純資産の部における各項目の変動状況を表す財務諸表です。
- 選択肢 イ不正解
- 連結キャッシュフロー計算書は、一会計期間における企業集団の現金の増減(資金収支)を表す書類です。
- 選択肢 ウ不正解
- 連結損益計算書は、一会計期間における企業集団の収益と費用を対比させて経営成績を表す書類です。
- 選択肢 エ正解
- 連結貸借対照表は、決算日時点における企業集団全体の資産、負債、純資産を対比して財政状態を示す諸表です。
覚えるポイント
- 貸借対照表は一時点の財政状態、損益計算書は一定期間の経営成績を示す
間違えやすいところ
- 経営成績を示す損益計算書と、財政状態を示す貸借対照表の定義を取り違えないこと
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(ストラテジ系・企業活動・財務会計)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.7 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
期待値を用いた予想利益の計算
ストラテジ系 · 期待値計算 / 意思決定論 / 予想利益
市場が拡大、現状維持、縮小する場合の商品A、B、Cの販売利益が表のとおり見込まれ、それぞれの発生確率が0.2、0.5、0.3であるとき、予想利益が最高となる商品はどれか。ここで予想利益は、販売利益の期待値から開発コスト(Aは20億円、Bは10億円、Cは15億円)を差し引いたものとする。 [販売利益の表(単位:億円)] 商品A: 拡大60、現状維持50、縮小40 商品B: 拡大80、現状維持40、縮小20 商品C: 拡大100、現状維持40、縮小0
解答・解説を表示
解答
イ
解説
期待値は、各事象の数値とその発生確率を掛け合わせた値の総和です。本問では「予想利益 = 販売利益の期待値 − 開発コスト」という式に基づいて各商品の予想利益を求め、最も高いものを選択します。
解き方
- 商品Aの販売利益期待値は 60×0.2 + 50×0.5 + 40×0.3 = 12+25+12 = 49億円。予想利益は 49 − 20 = 29億円。
- 商品Bの販売利益期待値は 80×0.2 + 40×0.5 + 20×0.3 = 16+20+6 = 42億円。予想利益は 42 − 10 = 32億円。
- 商品Cの販売利益期待値は 100×0.2 + 40×0.5 + 0×0.3 = 20+20+0 = 40億円。予想利益は 40 − 15 = 25億円。
- 各商品の予想利益(A:29億円、B:32億円、C:25億円)を比較すると、商品Bが最高となります。
- 選択肢 ア不正解
- 商品Aの予想利益は49−20=29億円であり、商品Bの32億円よりも低くなります。
- 選択肢 イ正解
- 商品Bの予想利益は42−10=32億円であり、商品Aや商品Cよりも高いため正解です。
- 選択肢 ウ不正解
- 商品Cの予想利益は40−15=25億円であり、最も低くなります。
- 選択肢 エ不正解
- 各商品の予想利益はそれぞれ異なるため、誤りです。
覚えるポイント
- 期待値=Σ(発生確率×結果の数値)、最終比較では開発コストの引き忘れに注意
間違えやすいところ
- 販売利益の期待値だけで比較してしまい、開発コストを差し引く処理を忘れるミス
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(ストラテジ系・OR・意思決定手法)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.8 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
企画プロセスにおけるシステム化計画の立案
ストラテジ系 · ソフトウェアライフサイクル / 企画プロセス / システム化計画
ソフトウェアライフサイクルの主プロセスを企画、要件定義、開発、運用、保守に分けたとき、企画プロセスで「システム化計画の立案」を行う際に実施する作業として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
共通フレーム等のソフトウェアライフサイクルにおいて、「企画プロセス」の「システム化計画の立案」では、経営課題を解決するためのシステム化構想を具体化し、現行業務の分析や新業務の機能モデル化、全体スケジュールや投資対効果の検討を行います。「業務要件定義」は要件定義プロセス、「システム要件定義」や「テスト仕様書作成」は開発プロセスに属します。
解き方
- 企画プロセスで実施する活動内容(構想立案、システム化計画の立案など)の範囲を整理します。
- 選択肢の中から、要件定義プロセスや開発プロセスに属する詳細化作業を除外します。
- システム化計画の立案作業として、業務内容を俯瞰してモデル化する「イ」を特定します。
- 選択肢 ア不正解
- 業務要件を具体的に明らかにする作業は、企画プロセス後の「要件定義プロセス」で実施します。
- 選択肢 イ正解
- システム化計画の立案段階において、対象業務を確認・分析して業務機能をモデル化します。
- 選択肢 ウ不正解
- システム要件を定義する作業は、「開発プロセス(システム要件定義)」で実施します。
- 選択肢 エ不正解
- テスト仕様書の作成は、「開発プロセス」の設計やテスト工程において実施します。
覚えるポイント
- 業務機能のモデル化はシステム化計画立案、業務要件の明確化は要件定義プロセスで実施
間違えやすいところ
- 企画プロセスと要件定義プロセスの作業範囲(業務機能モデル化と業務要件定義の違い)の混同
出題の前提:共通フレーム(SLCP・共通フレーム2007等に準拠)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.8 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ASP (Application Service Provider) の定義
ストラテジ系 · ASP / クラウドサービス / アウトソーシング
ASPの説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
ASP(Application Service Provider)とは、自社サーバに導入されたビジネス向けアプリケーションソフトを、インターネット等のネットワークを通じて顧客に有料・無料で提供する事業者およびその提供形態を指します。顧客側は高価なソフトウェアを購入・保守することなく、Webブラウザ等を通じて利用できます(今日のSaaSの前身)。
解き方
- ASP(Application Service Provider)の略称と目的を確認します。
- ネットワーク経由で「アプリケーションソフトウェア」を提供する形態を説明している選択肢を探します。
- 選択肢 ア不正解
- 通信回線やインターネット接続を提供する事業者は、ISP(インターネットサービスプロバイダ)です。
- 選択肢 イ不正解
- 会員向けに限定したコミュニティを形成するサービスは、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)などの説明です。
- 選択肢 ウ正解
- サーバ上のアプリケーションをインターネット経由で提供する事業者・サービス形態であり、ASPの定義と合致しています。
- 選択肢 エ不正解
- 製品ではなくサービス視点で情報システムを構築する設計思想は、SOA(サービス指向アーキテクチャ)などの説明です。
覚えるポイント
- ASPはネットワーク経由でアプリケーション機能を提供するプロバイダ
間違えやすいところ
- ISP(通信回線接続)とASP(アプリケーション提供)の混同に注意
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(ストラテジ系・システム戦略・アウトソーシング)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.9 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
DFD (データフロー図) の特徴
ストラテジ系 · DFD / 業務プロセスモデリング / データフロー図
業務プロセスの分析時に作成するDFDの説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
DFD(Data Flow Diagram:データフロー図)は、システムの入力から出力に至る「データの流れ」に着目して業務プロセスの構造を視覚化する技法です。「プロセス(処理)」「データフロー(データの流れ)」「データストア(データの蓄積場所)」「外部実体(データの源泉・吸収先)」の4つの構成要素で記述されます。
解き方
- DFD(Data Flow Diagram)がデータの流れ(フロー)を表現する図であることを確認します。
- 処理とデータの受け渡しの流れを記述している「ウ」を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- データとその相互関係(エンティティ間のリレーション)を示す図は、E-R図(実体関連図)です。
- 選択肢 イ不正解
- データを階層的に分解して構造化して示す図は、データ構造図などの説明です。
- 選択肢 ウ正解
- 業務の処理とその間でやり取りされるデータの流れを表現する図であり、DFDの説明として適切です。
- 選択肢 エ不正解
- 処理内容を階層的に詳細化して示す図は、HIPOや機能情報関連図、機能階層図などの説明です。
覚えるポイント
- DFDはプロセス間を行き交うデータの流れ(データフロー)を可視化する図
間違えやすいところ
- データの関係性を示すE-R図や、機能階層を示す構造図と混同しないこと
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(ストラテジ系・システム戦略・業務プロセスモデリング)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.9 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
組込みソフトウェアの具体例
ストラテジ系 · 組込みソフトウェア / 組込みシステム / 機器制御
組込みソフトウェアに該当するものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
組込みソフトウェアとは、家電製品、自動車、産業機器、携帯電話などの機器(ハードウェア)の内部に組み込まれ、その機器を制御するために専用設計されたソフトウェアのことです。PCなどの汎用コンピュータ上で動作する汎用的なアプリケーションソフトウェアとは区別されます。
解き方
- 組込みソフトウェアの定義(特定機器内部に組み込まれ、機器の動作を制御するソフトウェア)を確認します。
- PC上で稼働する汎用アプリケーションを除外します。
- 自動車という特定機械に組み込まれてエンジン制御を行う「イ」を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- 工業製品の設計・製図・モデリングを行うソフトはCADであり、主にPCやワークステーション上で動作する汎用アプリケーションです。
- 選択肢 イ正解
- 自動車の電子制御ユニット(ECU)に組み込まれ、燃料噴射等のエンジン動作を制御するソフトウェアであり、組込みソフトウェアに該当します。
- 選択肢 ウ不正解
- PC上で動作する画像編集ソフトウェアは、一般的なPC用アプリケーションソフトウェアです。
- 選択肢 エ不正解
- 表計算ソフトのマクロ機能は、表計算アプリケーション内の自動化機能であり組込みソフトウェアではありません。
覚えるポイント
- 組込みソフトウェアは家電や自動車などの専用機器内部で機器を制御するソフトウェア
間違えやすいところ
- PC上で動作する専用ソフト(CADやフォトレタッチなど)を組込みソフトと誤認しないようにする
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(ストラテジ系・システム戦略・組込みシステム)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.9 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
経営理念の定義
ストラテジ系 · 経営理念 / 企業理念 / 経営戦略
企業の経営に対する信念や価値観を社員や顧客、社会に対して示すものとして最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
経営理念(企業理念)とは、企業の存在意義や社会的使命、事業運営の根本的な信念や価値観を言語化したものです。すべての事業活動、経営戦略、経営計画、行動規範の基礎となります。
解き方
- 問題文に示された『経営に対する信念や価値観を社員や顧客、社会に対して示すもの』という定義を確認します。
- 戦略、計画、課題といった具体的な実行施策の上流にある、価値観・信念を表す用語として「経営理念」を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- 経営課題は、企業が事業目的を達成する上で解決すべき障壁や解決すべき具体的なテーマのことです。
- 選択肢 イ不正解
- 経営計画は、経営目標を達成するために策定された具体的な数値目標や行動スケジュールのことです。
- 選択肢 ウ不正解
- 経営戦略は、目標達成や競争優位を確立するために経営資源を最適配分する長期的な方針や方策のことです。
- 選択肢 エ正解
- 企業の基本的な存在意義や信念、価値観を社内外に示すものであり、定義と合致しています。
覚えるポイント
- 経営理念は企業の信念・価値観・存在意義を示す最も上位の概念
間違えやすいところ
- 経営戦略(目標達成のための方策)や経営計画(具体的な行動計画)と経営理念の混同
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(ストラテジ系・企業と法務・企業活動)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.10 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
TOB(株式公開買付)の特徴と定義
ストラテジ系 · 企業活動 / M&A / TOB
企業の買収手法の一つであるTOB(株式公開買付)の説明として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
TOB(Take Over Bid:株式公開買付)とは、発行済株式の大量取得を目的として、買付け期間・買付け価格・買付予定株式数などを公表し、市場外で不特定多数の株主から株式を買い集める制度および行為のことです。
解き方
- TOB(株式公開買付)の概念である「価格や期間を公告して市場外で買い集める」点を確認します。
- 各選択肢の記述(持株会社、自社株買い、MBO、TOB)を照らし合わせ、適切な選択肢を選定します。
- 選択肢 ア正解
- 買付け価格や期間等をあらかじめ公表し、市場外で不特定多数の株主から株式を買い集める手法であり、TOBの正しい説明です。
- 選択肢 イ不正解
- 株式の所有を通じて他企業を支配・統括することは、ホールディングカンパニー(持株会社)などの事業形態や親会社の説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- 自社が発行した株式を市場で買い入れる行為は「自社株買い(金庫株の取得)」の説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 現経営陣が自社の株式や事業部門を買収して経営権を取得する行為は、MBO(Management Buyout)の説明です。
覚えるポイント
- TOBは買付価格と期間を公表し市場外で不特定多数から株を買う手法
間違えやすいところ
- 経営陣による買収であるMBOや、自社株式の買い戻しである自社株買いと混同しないこと。
出題の前提:ITパスポート試験 平成22年度 春期 問17
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.10 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
業務要件定義の内容と役割
ストラテジ系 · システム戦略 / 業務要件定義 / システム化構想
情報システム開発の上流工程における「業務要件の定義」に関する記述として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
業務要件定義は、システム化の対象となる業務を分析し、新しい業務の流れや手順、関連する組織の責任・権限、利用者のニーズなどを明確に定義する工程です。システムの機能や技術的な仕様を決める前に実施されます。
解き方
- 「業務要件」が業務そのものの手順や利用者の運用ルールを定める工程であることを確認します。
- 選択肢の中から、システム自体の仕様やプロジェクト計画ではなく、業務手順や組織の責任・権限に言及している記述を選定します。
- 選択肢 ア不正解
- 開発に必要な体制や資源を定義するのは、プロジェクト計画策定やシステム化計画プロセスの作業です。
- 選択肢 イ不正解
- システム戦略に基づいてシステム全体の枠組みや方向性を定めるのは、システム化構想やシステム化計画の工程です。
- 選択肢 ウ不正解
- ソフトウェアの動作や処理内容を具体的に定義するのは、システム要件定義やソフトウェア要件定義の工程です。
- 選択肢 エ正解
- 利用者のニーズを踏まえ、システム化対象となる業務手順や関係組織の責任・権限を明確にするのは業務要件定義の記述として適切です。
覚えるポイント
- 業務要件定義はシステム化対象の業務手順や組織の責任・権限を明確化する工程
間違えやすいところ
- ソフトウェアの処理内容を決める「システム要件定義」や「ソフトウェア要件定義」と混同しやすいので注意する。
出題の前提:ITパスポート試験 平成22年度 春期 問18
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.10 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
企業情報の外部開示(ディスクロージャ)
ストラテジ系 · 企業活動 / ディスクロージャ / コーポレートガバナンス
企業の財務諸表や経営成績などの経営状況を、株主や投資家をはじめとする外部の利害関係者に公開することを何というか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
ディスクロージャ(Disclosure:企業情報開示)とは、企業が投資家や株主、債権者、顧客などのステークホルダーに対して、財務諸表や経営状況、リスク情報などを公正かつ適時に公開することを指します。
解き方
- 問題文にある「企業の経営状況を外部に公開すること」に対応するビジネス用語を確認します。
- 各選択肢の意味(株式公開、格付け、法令遵守、情報開示)を比較し、適切な用語を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 株式公開(IPO)は、未上場企業が証券取引所に株式を上場させ、一般投資家が売買できるようにすることです。
- 選択肢 イ不正解
- 企業格付けは、専門の格付機関が企業の債務返済能力や信用度を等級などで評価することです。
- 選択肢 ウ不正解
- コンプライアンスは、法令や社会規範、企業倫理を遵守して事業活動を行うことです。
- 選択肢 エ正解
- 企業の財務状況や経営成績などの情報を利害関係者へ広く開示する行為は、ディスクロージャと呼ばれます。
覚えるポイント
- ディスクロージャは企業の経営状況や財務情報の公正な外部公開
間違えやすいところ
- 株式を市場に上場させる「株式公開(IPO)」と企業情報の開示である「ディスクロージャ」を取り違えないようにする。
出題の前提:ITパスポート試験 平成22年度 春期 問19
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.10 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
バランススコアカード(BSC)の4つの視点
ストラテジ系 · 経営戦略手法 / バランススコアカード / KPI
消費財メーカにおけるBSC(バランストスコアカード)において、「顧客の視点」に関する業績評価指標として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
バランススコアカード(BSC)は、企業の業績を「財務の視点」「顧客の視点」「内部ビジネスプロセスの視点」「学習と成長の視点」という4つの異なる視点からバランスよく評価・管理するマネジメント手法です。
解き方
- BSCの4つの視点(財務、顧客、内部プロセス、学習と成長)の定義を思い出します。
- 提示された指標を分類します:キャッシュフローは「財務」、開発効率は「内部プロセス」、特許取得件数は「学習と成長」、市場占有率は「顧客」。
- 「顧客の視点」に合致する指標として市場占有率を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- 開発効率や業務の生産性などは、「内部ビジネスプロセスの視点」に分類される業績評価指標です。
- 選択肢 イ不正解
- キャッシュフローや売上高、利益率などは、「財務の視点」に分類される業績評価指標です。
- 選択肢 ウ正解
- 市場占有率(シェア)や顧客満足度、新規顧客獲得数などは、「顧客の視点」に該当する適切な指標です。
- 選択肢 エ不正解
- 特許取得件数や従業員の研修受講実績などは、「学習と成長の視点」に分類される指標です。
覚えるポイント
- BSCの4視点:財務、顧客、内部ビジネスプロセス、学習と成長
間違えやすいところ
- 市場占有率を売上関連として「財務の視点」と勘違いしやすいが、顧客市場での浸透度を表す「顧客の視点」に位置づけられる。
出題の前提:ITパスポート試験 平成22年度 春期 問20
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.11 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
システム投資の採算性評価の計算
ストラテジ系 · システム企画 / 投資効果 / 採算性評価
表に示すシステム開発案件A,B,Cのうち、採算性があるものはどれか。ここで、採算検討の対象期間はサービス開始後の5年目まで(計5年間)とし、サービス開始後は毎年、初期投資額の10%のメンテナンス費用が発生するものとする。 〔表(単位:百万円)〕 案件A:初期投資額 250、毎年のシステム効果 80 案件B:初期投資額 450、毎年のシステム効果 140 案件C:初期投資額 700、毎年のシステム効果 200
解答・解説を表示
解答
ア
解説
システム開発の採算性を評価する場合、対象期間における総便益(総システム効果)から、初期投資額と運用保守費用の累計を合算した総費用を差し引き、利益(純効果)が正(プラス)となる案件を「採算性がある」と判断します。
解き方
- 各案件の年間の保守費用を「初期投資額 × 10%」として算出します。
- 5年間の「総効果」と「総費用(初期投資額 + 年間保守費 × 5年)」をそれぞれ計算します。
- 案件A:総効果は80×5=400百万円。総費用は250+(250×0.1)×5=375百万円。差引利益は400-375=+25百万円となり採算あり。
- 案件B:総効果は140×5=700百万円。総費用は450+(450×0.1)×5=675百万円。差引利益は700-675=+25百万円となり採算あり。
- 案件C:総効果は200×5=1000百万円。総費用は700+(700×0.1)×5=1050百万円。差引利益は1000-1050=-50百万円となり採算なし。
- よって採算性があるのはAとBの2つです。
- 選択肢 ア正解
- 案件A(差引利益+25百万円)と案件B(差引利益+25百万円)はいずれも効果が費用を上回り採算性があります。
- 選択肢 イ不正解
- 案件Cは5年間の総効果1,000百万円に対し総費用が1,050百万円で損失が生じるため誤りです。
- 選択肢 ウ不正解
- 案件Cは赤字となり採算性が得られないため誤りです。
- 選択肢 エ不正解
- 案件Cが含まれているため誤りです。採算が取れるのは案件Aと案件Bのみです。
覚えるポイント
- 採算性検討は初期投資額だけでなく運用保守費用の累計も含めて比較する
間違えやすいところ
- 毎年のメンテナンス費用(初期投資の10%)を5年分加算することを忘れないよう注意する。
出題の前提:ITパスポート試験 平成22年度 春期 問21
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.11 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ハウジングサービスの特徴と効果
ストラテジ系 · アウトソーシング / ハウジングサービス / ホスティングサービス
ハウジングサービスを利用することによって得られる効果として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
ハウジングサービス(コロケーション)とは、事業者が提供する耐震設備や空調、安定電源、高速通信回線などを備えたデータセンターのスペースに、顧客が自前で用意したサーバ類を設置・運用するサービスです。サーバハードウェア自体は自社で所有・管理します。
解き方
- ハウジングサービスとホスティングサービス、SaaSなどの違いを整理します。
- ハウジングでは「サーバ機械そのものは自社のもの」を持ち込み、「設置場所・電源・回線」を借りる点に着目します。
- 自社サーバを運用するための施設やネットワーク設備の費用を低減できる記述を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- 業務アプリケーションの利用や更新に関する費用を低減できるのは、SaaSやASPなどのサービスを利用した場合の効果です。
- 選択肢 イ不正解
- ハウジングではサーバ自体は自社で購入・所有するため、サーバ購入費用の低減にはなりません(これはホスティングやIaaSの説明です)。
- 選択肢 ウ不正解
- 自社サーバを預けるハウジングでは、OSやソフトウェアの管理・更新は自社で行う必要があります。
- 選択肢 エ正解
- データセンターの高品質な施設や通信回線を共同利用することで、自社で施設や通信網を一から整備・維持するコストを低減できます。
覚えるポイント
- ハウジングは場所・回線・電源の借用、ホスティングはサーバ機械の借用
間違えやすいところ
- サーバ機器そのものを事業者が用意して貸し出す「ホスティングサービス(レンタルサーバ)」と混同しないこと。
出題の前提:ITパスポート試験 平成22年度 春期 問22
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.11 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
品質管理手法:ABC分析の特徴
ストラテジ系 · QC七つ道具 / パレート図 / ABC分析
品質管理や在庫管理などで用いられる「ABC分析」の説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
ABC分析は、パレートの法則(全体の大部分の数値は一部の要素によって生み出されるという経験則)に基づき、品目を売上高や在庫額などの大きい順に並べ、累積構成比に応じてA(最重要)・B(中程度)・C(低度)の3段階にランク分けして効率的な管理を行う手法です。
解き方
- ABC分析の目的が「累積構成比による重要度のランク付けと重点管理」であることを確認します。
- 選択肢に登場するQC手法(特性要因図、散布図、抜取検査、ABC分析)を識別して正答を導きます。
- 選択肢 ア不正解
- 結果と原因の因果関係を魚の骨のような形状で系統的に整理する手法は、「特性要因図(フィッシュボーン図)」の説明です。
- 選択肢 イ不正解
- 2つの変数の相関関係をプロットして解析する手法は、「散布図」の説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- 母集団から標本を抜き取ってロットの合格・不合格を判定する手法は、「抜取検査」の説明です。
- 選択肢 エ正解
- 売上高などの累積構成比を基に重要度のランク付けを行い、重点的に管理すべき対象を明確にする手法はABC分析の正しい説明です。
覚えるポイント
- ABC分析は累積構成比からA・B・Cにランク付けして重点管理する手法
間違えやすいところ
- 特性要因図(原因分析)や散布図(相関分析)など他のQC手法と混同しないようにする。
出題の前提:ITパスポート試験 平成22年度 春期 問23
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.12 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
JANコードに含まれる情報
ストラテジ系 · 商品コード / バーコード / JANコード
流通業界等で広く利用されている商品識別用のバーコードである「JANコード」の中に、データとして組み込まれている情報はどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
JANコード(Japanese Article Number)は、日本の共通商品コード規格(国際的にはEAN/GS1規格に準拠)です。標準タイプ(13桁)は「国コード(日本は45または49)」「GS1事業者コード(製造会社・発売元)」「商品アイテムコード」「チェックデジット」で構成され、どのメーカーのどの商品かを一意に識別します。製造年月日や個別ロット番号などの可変情報は含まれません。
解き方
- JANコードの構成要素(国コード、事業者コード、商品アイテムコード、チェックデジット)を想起します。
- 「事業者コード」が商品の製造会社(ブランドオーナー)を表す情報であることを確認します。
- 製造日やロット番号などの動的・個体識別情報は含まれないことを確認し、選択肢アを選定します。
- 選択肢 ア正解
- JANコード内のGS1事業者コードによって、商品の製造会社(発売元・供給元)が識別されます。
- 選択肢 イ不正解
- JANコードは商品アイテムごとに固定的に付与されるコードであり、製造日などの可変情報は含まれません。
- 選択肢 ウ不正解
- どの流通ルートを経由したかという流通経路情報はJANコードのデータには含まれません。
- 選択肢 エ不正解
- 製造ロット番号のような個々の生産単位に関する情報は、一般的なJANコードには組み込まれていません。
覚えるポイント
- JANコードは国コード+事業者コード(メーカー)+商品アイテムコード+チェックデジット
間違えやすいところ
- 賞味期限やロット番号などの個体・製造単位ごとの情報が含まれていると誤認しやすいが、JANコードは商品種類ごとの固定コードである。
出題の前提:ITパスポート試験 平成22年度 春期 問24
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.12 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
著作権法における私的使用のための複製
ストラテジ系 · 著作権法 / 私的使用のための複製
著作者の了解を得ずに行った行為のうち、著作権法に照らして適法と認められる行為として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
著作権法では原則として著作権者の許諾なく著作物を複製することを禁じていますが、個人的にまたは家庭内その他これに準ずる限られた範囲内で使用することを目的とする場合(私的使用のための複製)は許諾なく複製が認められています。ただし、公衆送信や不特定多数への配布は私的使用の範囲外となります。
解き方
- 各行為が著作権法上の私的使用(個人的または家庭内などの限られた範囲での利用)に留まるかを確認する。
- 公衆への送信可能化や外部顧客への無断配布を行っている選択肢を排除し、個人利用のみの選択肢を特定する。
- 選択肢 ア正解
- 私的使用を目的とした複製(著作権法第30条)に該当するため、権利者の許諾がなくても適法です。
- 選択肢 イ不正解
- Webサイト上に音楽ファイルをアップロードして公衆からダウンロード可能にする行為は公衆送信権(送信可能化権)の侵害となり違法です。
- 選択肢 ウ不正解
- 雑誌記事を複製して外部の顧客に配布する行為は私的使用の範囲を超えており、複製権や譲渡権の侵害となります。
- 選択肢 エ不正解
- 録画したテレビ番組を動画共有サイトへ無断でアップロードする行為は、公衆送信権侵害となり違法です。
覚えるポイント
- 私的使用のための複製は家庭内など限定的利用に限られる。公衆への公開や配布は違法。
間違えやすいところ
- 購入したCDであっても、ネット公開や会社業務での配布は私的使用とみなされない点に注意する。
出題の前提:著作権法第30条(私的使用のための複製)等の規定に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.12 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
電子契約における契約成立時期
ストラテジ系 · 電子契約法 / 契約の成立時期 / 到達主義
インターネット上の通信販売において、特段の取り決めがない場合、取引(契約)が成立する時点はどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
民法上の原則や電子契約法(電子消費者契約及び電子承諾通知に関する民法の特例に関する法律)に基づき、隔地者間の契約における承諾通知は「到達主義」が適用されます。発信時ではなく、注文者のメールサーバ等に承諾通知が到達し、注文者が受信可能な状態になった時点で契約が成立します。
解き方
- 電子商取引における承諾の通知に関する法令(電子契約法)のルール(到達主義)を想起する。
- 業務フローの中で販売者からの承諾通知が注文者に到達するタイミング(受注承諾メール受信)を特定する。
- 選択肢 ア不正解
- 注文メールの送信は契約の「申込み」にすぎず、販売者の承諾通知が到達するまで契約は成立しません。
- 選択肢 イ不正解
- 販売者が内部で受注処理を行っただけでは、承諾の意思表示が注文者に到達していないため契約は成立しません。
- 選択肢 ウ正解
- 販売者からの承諾通知である受注承諾メールが注文者に到達(受信)した時点で契約が成立します。
- 選択肢 エ不正解
- 代金支払は成立した契約に基づく義務の履行段階であり、契約成立の基準時点ではありません。
覚えるポイント
- 電子契約法により承諾の通知は発信主義ではなく到達主義が適用される。
間違えやすいところ
- 従来の民法の旧隔地者間発信主義と混同せず、承諾通知が届いた時点(到達主義)であると押さえる。
出題の前提:電子消費者契約及び電子承諾通知に関する民法の特例に関する法律に基づく出題。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.13 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ロングテールの概念
ストラテジ系 · ロングテール / ネットビジネス / 販売戦略
ロングテールの考え方を活用したインターネットにおけるビジネスの説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
従来の店舗販売では陳列スペースの制約から売れ筋上位2割の商品(パレートの法則)に依存していました。しかしネット通販では低廉な保管・展示コストを活かし、販売数が少ない多数のニッチ商品(売上グラフの長い裾野=テール)を長期間陳列・販売することで、全体として大きな利益を得ることが可能となります。
解き方
- 「ロングテール」が売れ筋以外の多数の多品種・少数量商品の累積売上に着目した概念であることを確認する。
- 各選択肢のビジネス形態(オークション、モール、アフィリエイト等)を分析し、ニッチ商品の長期販売に言及している記述を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- 個人が出品した物品に入札して購入する仕組みはインターネットオークションの説明です。
- 選択肢 イ不正解
- 仮想商店を集めて出店料を得るモデルはオンラインショッピングモール(仮想商店街)の説明です。
- 選択肢 ウ正解
- 実店舗と異なり展示制約が少ないため、需要の少ない商品でも幅広く長期的に販売できるロングテールの説明です。
- 選択肢 エ不正解
- リンクを経由した購入などの成果に応じて報酬を支払う仕組みはアフィリエイト(成果報酬型広告)の説明です。
覚えるポイント
- ロングテールはパレートの法則と対比され、多品種少量販売による裾野の売上を狙う。
間違えやすいところ
- オークションやアフィリエイトなどの他の一般的なネットビジネスモデルと混同しないようにする。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・経営戦略・マーケティング戦略用語。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.13 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
機械導入の採算性評価(費用対効果)
ストラテジ系 · 採算性評価 / 費用対効果 / 投資回収
機械の導入について10年間の採算性評価を行う。導入により毎年110万円の利益が得られ、保守費用として毎年取得費用の1%が発生する。採算がとれるための機械の取得費用として、適切な上限(万円未満)はどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
投資の採算性評価では、評価期間内に得られる利益の総和が、期間内に発生する総費用(初期取得費用+保守費用の総和)を上回る必要があります。不等式を設定して初期費用の条件を求めます。
解き方
- 機械の取得費用をX万円とおき、10年間の総費用を立式する:総費用=X+(0.01X×10)=1.1X(万円)。
- 10年間に得られる利益の合計を計算する:利益合計=110万円×10=1,100(万円)。
- 採算がとれる不等式「総費用<利益合計」を解く:1.1X<1,100より、X<1,000(万円未満)。
- 選択肢 ア正解
- 取得費用が1,000万円未満であれば、10年間の総費用が1,100万円未満となり採算がとれます。
- 選択肢 イ不正解
- 保守費用を考慮せず利益総額(1,100万円)をそのまま取得費用としてしまうと計算が誤りになります。
- 選択肢 ウ不正解
- 計算式の逆算誤り(1,000/(1-0.1)等)による誤った数値です。
- 選択肢 エ不正解
- 1,100万円に1.1を掛けるなど、計算手順を取り違えた誤りです。
覚えるポイント
- 採算性計算では初期費用だけでなく期間内のランニングコスト(保守費など)も合算する。
間違えやすいところ
- 毎年の保守費用(10年間で取得費用の10%相当)の加算を忘れて1,100万円としないこと。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・企業活動・投資効果の評価手法。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.14 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
業務プロセスの図式表現技法
ストラテジ系 · UML / アクティビティ図 / モデリング手法
業務の流れを図式的に記述することができるものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
システムの分析・設計や業務分析において、処理フローや業務の流れを視覚的に表現するツールが用いられます。UML(Unified Modeling Language)には、オブジェクト指向設計のクラス図だけでなく、業務フローや処理手順を記述できるアクティビティ図などが定義されています。
解き方
- 設問の「業務の流れ(処理フロー)」を表現できる図式表現を検討する。
- 選択肢の各図法の主目的(E-R図はデータ構造、親和図法は定性情報の分類、ロジックツリーは問題解決の分解)を識別し、UMLを選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- E-R図は実体(エンティティ)とその相互関係を図式化し、データベースの論理構造を記述するものです。
- 選択肢 イ正解
- UMLのアクティビティ図やシーケンス図などを用いることで、業務の流れを図式的に記述できます。
- 選択肢 ウ不正解
- 親和図法は散乱した言語データを親和性によってグループ化して課題を整理・構造化する手法です。
- 選択肢 エ不正解
- ロジックツリーは問題の原因や解決策をツリー状に論理的に細分化・整理する思考ツールです。
覚えるポイント
- UMLのアクティビティ図は業務フロー図と同様に業務の流れを表現できる。
間違えやすいところ
- E-R図は「データの関連」を表すものであり、「処理や業務の流れ」を表すものではない。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・システム戦略・業務プロセスの可視化手法。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.14 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
不正アクセス禁止法の禁止行為
ストラテジ系 · 不正アクセス禁止法 / 情報セキュリティ関連法規
不正アクセス禁止法(不正アクセス行為の禁止等に関する法律)が禁じている行為はどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
不正アクセス禁止法では、電気通信回線(ネットワーク)を経由して、アクセス制御機能を持つコンピュータに対し、他人のID・パスワードを無断入力して利用可能にする行為や、セキュリティホールを攻撃して利用可能にする行為などを禁じています。
解き方
- 不正アクセス禁止法の保護対象が「アクセス制御機能を持つコンピュータへのネットワーク経由の無断侵入」であることを確認する。
- 他人のIDとパスワードを不正に使用してログインする行為(識別符号窃用型不正アクセス)を選択する。
- 選択肢 ア不正解
- 公序良俗に反する画像の公開は刑法のわいせつ物頒布罪等に抵触し得ますが、不正アクセス禁止法の規制対象ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- メールサーバをダウンさせる行為は電子計算機損壊等業務妨害罪(刑法)等に該当しますが、不正アクセス行為ではありません。
- 選択肢 ウ不正解
- 他人の著作物を無断利用する行為は著作権法違反に該当します。
- 選択肢 エ正解
- 他人の認証情報を用いてネットワーク経由でログインする行為は、不正アクセス禁止法で明確に禁止されています。
覚えるポイント
- 不正アクセス禁止法はネットワーク経由で他人のID/パスワードを無断入力する行為などを処罰する。
間違えやすいところ
- DoS攻撃や著作権侵害など、他のIT犯罪・法規違反と不正アクセス行為を混同しないようにする。
出題の前提:不正アクセス行為の禁止等に関する法律(不正アクセス禁止法)第2条・第3条の規定に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.14 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
共同作業における所要日数の計算(仕事算)
マネジメント系 · 工数計算 / 仕事算 / プロジェクト日程計画
あるプログラム開発作業について、Aさん1人だと10日、Bさん1人だと15日かかる。AさんとBさんが一緒に作業した場合、作業効率が変わらないとすると何日かかるか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
複数人で作業を分担する場合の所要日数は、全体の作業量を1(または最小公倍数)として各人の1日あたりの作業能率を算出し、それらを足し合わせた合成能率で全体の作業量を割ることで求められます。
解き方
- 作業全体の量を30(10と15の最小公倍数)と仮定する。
- Aさんの1日あたりの作業量は30÷10=3、Bさんの1日あたりの作業量は30÷15=2となる。
- 2人同時に作業した場合の1日あたりの作業量は3+2=5となる。
- 全体の作業にかかる日数を求める:30÷5=6(日)。
- 選択肢 ア不正解
- 日数の差(15-10=5)や単なる半減値などを誤って選んだ数値です。
- 選択肢 イ正解
- 2人の1日あたりの作業割合の合計(1/10+1/15=1/6)より、所要日数は6日となります。
- 選択肢 ウ不正解
- 15日の半分などの根拠のない計算から生じる誤りです。
- 選択肢 エ不正解
- 2人の日数の平均値((10+15)/2=12.5日)を求めてしまう誤りです。
覚えるポイント
- 仕事算では日数の平均ではなく、1日あたりの作業量を求めて合算する。
間違えやすいところ
- 2人の平均日数(12.5日)にしてしまわないこと。協力すれば最短の1人(10日)よりも日数は短くなる。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・プロジェクトマネジメント・スケジュール管理手法。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.15 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
サービスマネジメントにおけるPDCAサイクル(Act)
マネジメント系 · ITサービスマネジメント / PDCAサイクル / 改善活動
サービスマネジメントのPDCAサイクルのうち、A(Act:処置・改善)で実施することとして、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
PDCAサイクルは、Plan(計画:適用範囲・目標・資源等の明確化)、Do(実行:プロセスの運用・管理)、Check(評価・点検:測定や監視)、Act(改善・処置:見直しや継続的改善)の4段階を繰り返すことで品質を継続的に向上させる手法です。
解き方
- PDCA各フェーズの定義(Plan=計画、Do=実行、Check=監視・測定、Act=改善・見直し)を確認する。
- 各選択肢をフェーズに分類し、プロセスの改善や目標設定を行うActに対応する記述を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- サービスマネジメントの適用範囲や必要資源の明確化は、Plan(計画)段階で実施します。
- 選択肢 イ不正解
- 資源の活用状況の測定やプロセスの監視は、Check(点検・評価)段階で実施します。
- 選択肢 ウ正解
- プロセスの改善や改善目標の設定を行うことは、Act(改善・処置)段階に該当します。
- 選択肢 エ不正解
- 割り当てられた資源や運用チームの日常管理は、Do(実行・運用)段階で実施します。
覚えるポイント
- Actは単なる「行動」ではなく、評価結果を受けた「改善・見直し(Action)」を指す。
間違えやすいところ
- ActをDo(運用・実行)と取り違えて日常業務の管理を選んでしまわないように注意する。
出題の前提:JIS Q 20000(ITサービスマネジメントシステム)規格に基づくPDCAの定義。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.15 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
システムテストで不具合が多発した場合のプロジェクトマネージャの初期対応
マネジメント系 · プロジェクトマネジメント / 品質管理 / システムテスト
ソフトウェア結合テストを完了し、システムの機能を確認するシステムテストを実施している開発プロジェクトにおいて、あるプログラムで不具合が多発しているという報告を受けた。このときプロジェクトマネージャが最初に行うべき対応として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
プロジェクト管理における問題発生時の初期対応は、まず事実確認と影響度・原因の調査・分析を行い、その結果に基づいて適切な是正処置を決定することです。
解き方
- 不具合多発の報告を受け、該当プログラムのバグの傾向や品質状況を客観的に再評価する。
- システムテスト全体のスケジュールや他モジュールへの影響範囲を明確に把握し、その後の対策方針を検討する。
- 選択肢 ア不正解
- 影響範囲や原因が明確になっていない段階で、プロジェクト全体に関わるシステムテストを中断して結合テストからやり直すのは過剰な対応であり不適切です。
- 選択肢 イ不正解
- 品質に根本的な問題があるプログラムに対して要員を増やすだけでは、不具合の解決や品質向上にはつながりません。
- 選択肢 ウ正解
- 問題のあるプログラムの品質を客観的に再評価し、システムテスト全体やスケジュールへの波及影響を把握することが最初に行うべき適切な初期対応です。
- 選択肢 エ不正解
- 影響や原因を調査・分析する前に、テスト対象から除外してプログラムを作り直す決定をするのは拙速であり不適切です。
覚えるポイント
- トラブル発生時の初期対応は「現状把握と影響度分析」が最優先である。
間違えやすいところ
- 影響範囲の調査を行わないまま、いきなり結合テストのやり直しや人員追加を行ってしまうこと。
出題の前提:平成22年度春期ITパスポート試験問33の出題条件による。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.15 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ソフトウェア結合テストの目的と内容
マネジメント系 · システム開発技術 / ソフトウェア結合テスト / インタフェース検証
ソフトウェア開発における「ソフトウェア結合テスト」に関して説明したものとして、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
結合テスト(統合テスト)は、単体テストが完了した複数のプログラムモジュールを結合し、モジュール間のデータ受け渡しや連携動作の整合性を検証する開発工程です。
解き方
- 各選択肢のテスト内容が、どのテストレベル(単体テスト、結合テスト、システムテスト、静的解析など)に対応しているかを確認する。
- 「プログラム間のインタフェースの整合性を確認する」という結合テストの定義に合致する記述を選択する。
- 選択肢 ア不正解
- 他システムや外部業務処理システムと結合して正常稼働を確認するのは、システム結合テストやシステムテストの説明です。
- 選択肢 イ不正解
- 命令網羅や分岐網羅などのホワイトボックステストを用いて個々のプログラム単体の動作を確認するのは、単体テストの説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- コーディング基準への準拠をチェックリスト等で確認する作業は、コードレビューや静的解析の説明です。
- 選択肢 エ正解
- 単体テストを終えた複数のプログラムを結合し、プログラム間のインタフェースが整合していることを確認するのがソフトウェア結合テストです。
覚えるポイント
- 結合テストの主目的は「モジュール(プログラム)間のインタフェース検証」である。
間違えやすいところ
- 単体テスト(モジュール単体の内部構造確認)やシステムテスト(全体結合後の機能確認)と混同すること。
出題の前提:平成22年度春期ITパスポート試験問34の出題条件による。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.16 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
アローダイアグラムにおける作業の最大許容遅延日数の計算
マネジメント系 · プロジェクトマネジメント / アローダイアグラム / クリティカルパス / フロート計算
図のアローダイアグラムで、AからGに至る全体の作業日数に影響を与えないことを条件に、作業C→Fの遅れは最大何日間まで許容できるか。 〔各作業の所要日数〕 A→B: 3日, A→C: 3日, A→E: 7日 B→D: 4日, C→D: 3日, C→F: 6日 D→F: 6日, E→F: 4日, E→G: 7日 F→G: 4日
解答・解説を表示
解答
エ
解説
作業全体の所要期間に影響を与えない作業の許容遅延日数(トータルフロート)は、「後続結合点の最遅結合点時刻(LF) - 先行結合点の最早結合点時刻(ES) - 当該作業の所要日数」で求められます。
解き方
- 各ノードの最早結合点時刻(ET)を前向き計算で求める:ET(A)=0, ET(B)=3, ET(C)=3, ET(E)=7, ET(D)=max(3+4, 3+3)=7, ET(F)=max(7+6, 3+6, 7+4)=13, ET(G)=max(13+4, 7+7)=17日。
- プロジェクト全体の所要日数は17日であり、クリティカルパスは A→B→D→F→G である。
- 最遅結合点時刻(LT)を後ろ向き計算で求める:LT(G)=17, LT(F)=17-4=13日。
- 作業C→Fの許容遅延日数を計算する:LT(F) - ET(C) - (所要日数) = 13 - 3 - 6 = 4日。
- 選択肢 ア不正解
- 計算結果は4日であるため、1日は誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- 計算結果は4日であるため、2日は誤りです。
- 選択肢 ウ不正解
- 計算結果は4日であるため、3日は誤りです。
- 選択肢 エ正解
- Cの最早結合点時刻が3日、Fの最遅結合点時刻が13日であり、作業所要日数が6日であるため、許容できる遅延は 13 - 3 - 6 = 4日間 です。
覚えるポイント
- トータルフロート(全余裕時間)= 終了ノードの最遅時刻 - 開始ノードの最早時刻 - 所要日数。
間違えやすいところ
- ノードFの最早時刻(13)からC→Fの完了時刻(9)を引くフリーフロートと混同しやすいですが、ここでは全体の作業日数に影響を与えない最大遅延日数(トータルフロート)を求めます(本問ではいずれも4日)。
出題の前提:平成22年度春期ITパスポート試験問35の出題条件による。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.16 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
要件確定後の変更管理プロセス
マネジメント系 · プロジェクトマネジメント / 変更管理 / 変更管理委員会
合意済みのシステム要件に対し、機能追加となる変更依頼を顧客から受けた。このときの受託側の対応として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
合意済み要件に対する変更要求はプロジェクトのスコープ、コスト、納期に直結するため、確立された変更管理プロセスに則り、プロジェクト責任者や変更管理委員会(CCB)が審査・承認を行う必要があります。
解き方
- 一度合意されたシステム要件に変更要求が発生した場合の管理プロセス(変更管理)を確認する。
- 個別の担当者(営業、開発、運用)単独ではなく、公式な決定権を持つ会議体や責任者が影響を評価して判断すべきであることを確認する。
- 選択肢 ア不正解
- 運用設計担当者の一存でシステム全体の要件変更の可否を判断することはできません。
- 選択肢 イ正解
- 変更管理プロセスに従い、プロジェクトマネージャや変更管理委員会など、正式な決定権をもつ会議や責任者が影響を評価して可否を判断します。
- 選択肢 ウ不正解
- 営業担当者が開発側やプロジェクト全体の精査を経ずに単独で要件変更の可否を判断することは不適切です。
- 選択肢 エ不正解
- 開発担当者が勝手に変更を受け入れて作業を行うとスコープクリープを招くため、不適切です。
覚えるポイント
- 要件変更は担当者の独断で行わず、変更管理委員会(CCB)や責任者が正式に判断する。
間違えやすいところ
- 開発担当者や営業担当者が顧客の要望をその場で安易に受け入れてしまうこと。
出題の前提:平成22年度春期ITパスポート試験問36の出題条件による。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.17 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ソフトウェアライフサイクルプロセスの標準化(SLCP)
マネジメント系 · 共通フレーム / SLCP / ソフトウェア工学
ソフトウェア開発とその取引の適正化に向けて、それらのベースとなる作業項目を一つ一つ定義し、標準化したものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
SLCP(ソフトウェアライフサイクルプロセス、ISO/IEC 12207)は、発注者と受注者の間で用語や作業内容の共通理解を形成し、取引の適正化を図るために各プロセスや作業項目を標準化した規格です。
解き方
- 問題文に示された「ソフトウェア開発とその取引の適正化に向け、作業項目を定義・標準化したもの」という記述を確認する。
- 各略語・手法の意味を照合し、ソフトウェアライフサイクルプロセスを表す SLCP を選択する。
- 選択肢 ア正解
- SLCP(Software Life Cycle Processes)は、取引の適正化や共通のものさしとすることを目的に、作業項目を体系的に定義・標準化した規格です。
- 選択肢 イ不正解
- WBS(Work Breakdown Structure)は、プロジェクトで実施すべき作業を階層的に細分化して整理する手法です。
- 選択肢 ウ不正解
- オブジェクト指向は、データとその操作(メソッド)を一体化した「オブジェクト」を基本要素としてシステムを構築する設計・開発手法です。
- 選択肢 エ不正解
- データ中心アプローチ(DOA)は、業務プロセスよりも変化の少ないデータ構造を中心にしてシステム設計を行うアプローチです。
覚えるポイント
- SLCP(共通フレーム)= ソフトウェアライフサイクルの作業項目を標準化したもの。
間違えやすいところ
- プロジェクトの作業を階層分解する図・構造であるWBSと混同しないようにする。
出題の前提:平成22年度春期ITパスポート試験問37の出題条件による。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.17 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
健全かつ効率的な組織運営のための内部統制
ストラテジ系 · 企業活動 / 内部統制 / コンプライアンス / コーポレートガバナンス
ある企業では、業務を遂行する上で違法行為や不正、ミスやエラーなどを防止し、組織が健全かつ有効・効率的に運営されるように基準や業務手続を定め、管理・監視を行うことにした。これを表すものとして最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
内部統制(Internal Control)とは、企業の経営目標を達成するために、業務の有効性・効率性、財務報告の信頼性、関連法規の遵守、資産の保全を目的として社内に組み込まれる統制活動やプロセスのことです。
解き方
- 問題文の「違法行為や不正、ミスの防止」「健全かつ有効・効率的な組織運営のための基準・手続きの設定と管理・監視」という定義を確認する。
- 該当する経営管理の概念である「内部統制」を選択する。
- 選択肢 ア不正解
- 情報モラルは、情報社会で適切に行動するために個人が身に付けるべき道徳やマナーのことです。
- 選択肢 イ不正解
- 内部設計は、システム開発において外部設計をもとにプログラミング可能なレベルまで仕様を詳細化する設計工程のことです。
- 選択肢 ウ正解
- 業務の有効性・効率性や法令遵守などを達成するために、組織内に業務ルールや手続を定め、運用・監視する仕組みそのものを内部統制といいます。
- 選択肢 エ不正解
- プライバシーは、個人の私生活や個人情報を他者から干渉・侵害されない権利のことです。
覚えるポイント
- 内部統制 = 企業の不正防止と業務の有効性・効率性・法令遵守等を確保する社内体制。
間違えやすいところ
- システム開発の「内部設計」と名称が似ているため混同しないよう注意する。
出題の前提:平成22年度春期ITパスポート試験問38の出題条件による。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.17 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
部門サーバに対するファシリティマネジメント
サービスマネジメント · ファシリティマネジメント / 物理的セキュリティ / 施設・設備管理
部門サーバに対するファシリティマネジメントにおける環境整備の実施事項として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
ファシリティマネジメント(FM)とは、企業・団体が保有する土地、建物、設備、執務環境などの物理的資源を最適に管理・運用する手法です。ITにおいてはサーバ室の電源、空調、耐震、防災・漏水対策などの物理環境管理が含まれます。
解き方
- ファシリティマネジメントの対象が「施設・設備・物理的環境」であることを確認する。
- ソフトウェアやネットワーク上の論理的対策(ウイルス対策、暗号化、自動運用)と、建物の物理的環境対策を区別する。
- 配水管からの水漏れ防止という施設配置上の物理的対策である「ウ」を選択する。
- 選択肢 ア不正解
- ウイルス対策ソフトの導入は、ソフトウェアおよび論理的セキュリティ対策に分類されます。
- 選択肢 イ不正解
- 自動バックアップなどの運用自動化は、システム運用管理に分類されます。
- 選択肢 ウ正解
- サーバの設置場所として配水管の近くを避けることは、漏水による機器故障を防ぐ物理的な設備環境整備(ファシリティマネジメント)に該当します。
- 選択肢 エ不正解
- 伝送経路の暗号化は、ネットワークセキュリティや論理的セキュリティ対策に分類されます。
覚えるポイント
- ファシリティ(Facility)= 施設・設備。物理的環境(電源・空調・耐震・防水・防犯)の管理。
間違えやすいところ
- 暗号化やアンチウイルスなどのITソフトウェア的なセキュリティ対策と、物理施設管理のファシリティマネジメントを混同すること。
出題の前提:平成22年度春期ITパスポート試験問39の出題条件による。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.18 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ワークシートをプログラムと見なした結合テストの事例
マネジメント系 · システム開発技術 / ソフトウェアテスト / 結合テスト
表計算ソフトを利用して作成した3種類のワークシート((1)上半期、(2)下半期、(3)上半期と下半期の合計を加えて年間売上を自動計算しグラフ表示する年間)をそれぞれプログラムと考えるとき、これらの動作を確認するテストのうち、結合テストに相当するものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
単体テストが個々のモジュール(本問では各ワークシート単体)の機能や計算動作を検証するのに対し、結合テストは複数のモジュールを連携させ、モジュール間でのデータの引き渡しや連動が正常に行われるかを検証します。
解き方
- ワークシート(1)・(2)・(3)がそれぞれ1つのプログラム(モジュール)に対応するという前提を整理する。
- モジュール単体の中で完結するテスト(単体テスト)と、モジュール同士がデータをやり取りする連携テスト(結合テスト)を区別する。
- ワークシート“上半期”・“下半期”の計算結果が“年間”に正しく反映されるかを確認している「ウ」を結合テストとして選択する。
- 選択肢 ア不正解
- 各シート単体における未入力時のエラー処理を検証するものであり、単体テストに該当します。
- 選択肢 イ不正解
- 各ワークシートの内部で半期の計算が正しく行われるかを検証するものであり、単体テストに該当します。
- 選択肢 ウ正解
- 独立したプログラムである「上半期」「下半期」の出力が、別のプログラムである「年間」に正しく渡り連動することを確認しているため、結合テストに該当します。
- 選択肢 エ不正解
- 手計算の結果同士を比較確認する行為であり、システムやプログラムモジュール間の結合テストの説明としては不適切です。
覚えるポイント
- 単体テスト=モジュール内部の機能検証、結合テスト=複数モジュール間の連携・インタフェース検証。
間違えやすいところ
- 各シート単独の合計処理や入力エラー確認(単体テスト)を結合テストと混同すること。
出題の前提:平成22年度春期ITパスポート試験問40の出題条件による。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.18 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ITサービスマネジメントにおける構成管理の役割
マネジメント系 · サービスサポート / 構成管理 / ITIL / 構成アイテム
ITILのサービスサポートに含まれる管理プロセスのうち、ハードウェアやソフトウェアなどのIT資産を漏れなく把握し、それらの構成情報を管理台帳等に記録・保守する活動として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
構成管理は、ITサービスを提供する基盤となるハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク機器、文書などのIT資産(構成アイテム)の属性や関係性を正確に把握・追跡し、構成管理データベース(CMDB)等で一元管理するプロセスです。
解き方
- 設問が求める『IT資産を網羅的に洗い出し、管理台帳に記録して管理する』機能の定義を確認する。
- ITILのサービスサポートにおける各プロセスの役割(インシデント管理、問題管理、リリース管理、構成管理)を対比し、構成管理が該当することを導く。
- 選択肢 ア不正解
- インシデント管理は、システムの障害や不具合によるサービスの中断から可能な限り迅速に正常状態へ復旧させる活動です。
- 選択肢 イ正解
- 構成管理は、IT資産の仕様や設置場所、バージョンなどの構成情報を台帳等で維持・管理するプロセスであり、設問の記述に合致します。
- 選択肢 ウ不正解
- 問題管理は、発生したインシデントの根本原因を究明し、再発防止策や恒久対策を講じる活動です。
- 選択肢 エ不正解
- リリース管理は、変更管理で承認されたハードウェアやソフトウェアの変更を実環境へ安全に導入・移行する活動です。
覚えるポイント
- 構成管理はIT資産(CI)の情報を台帳やCMDBで正確に記録・維持するプロセス
間違えやすいところ
- 資産情報の管理を行う構成管理と、障害の復旧を担うインシデント管理を混同しないこと。
出題の前提:ITパスポート 平成22年度春期試験(マネジメント系サービスマネジメント分野)の出題基準
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.19 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
内部監査におけるシステム監査の実施内容
マネジメント系 · システム監査 / 内部監査 / 独立性 / 客観性
企業の内部監査の一環として行われるシステム監査の実施内容として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
システム監査は、情報システムに関わるリスクを適切に管理・統制できているかを、被監査部門から独立した立場の監査人が客観的な証拠に基づいて点検・評価し、助言や勧告を行う活動です。監査人には独立性と客観性が求められます。
解き方
- システム監査の原則である『被監査対象からの独立性』および『客観的評価』の要件を確認する。
- 各選択肢の実施者と対象の関係を比較し、被監査部門(システム部門)から独立した者が客観的に検証している選択肢を選択する。
- 選択肢 ア不正解
- システム運用者自身による確認は自己点検(セルフアセスメント)であり、独立した立場からのシステム監査には該当しません。
- 選択肢 イ不正解
- 開発者による利用者へのアンケート調査は、システム開発工程における要件定義作業の一環であり、監査ではありません。
- 選択肢 ウ正解
- 被監査部門とは独立したシステム部門以外の担当者が、ルール遵守状況を客観的に検証しているため、内部監査の一環としてのシステム監査に合致します。
- 選択肢 エ不正解
- システム部門の者が行う実地棚卸しは通常の業務管理や資産管理作業であり、独立した監査人が行うシステム監査ではありません。
覚えるポイント
- システム監査人には被監査部門からの独立性と客観的な証拠に基づく検証が必須
間違えやすいところ
- 日常的な業務点検や自己チェック(セルフアセスメント)を第三者によるシステム監査と混同しないこと。
出題の前提:ITパスポート 平成22年度春期試験(マネジメント系システム監査基準)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.19 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
停電時における無停電電源装置(UPS)の役割
マネジメント系 · UPS / 無停電電源装置 / 電源設備 / 自家発電設備 / ファシリティマネジメント
業務用サーバの停電対策において、自家発電設備が起動して安定した電源を供給するまでに1分間を要する。この1分間の電源供給を維持するために接続すべき適切な装置はどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
UPS(Uninterruptible Power Supply:無停電電源装置)は、停電や電圧変動が発生した際に、内蔵された蓄電池からコンピュータ等へ瞬断なく一定時間電力を供給し続ける装置です。自家発電装置が安定稼働するまでのつなぎとして併用されます。
解き方
- 停電感知から発電機の給電開始までに生じる『1分間の電力空白期間』を補うための要件を把握する。
- 短時間の電力供給を担うバッテリ装置としてUPS(無停電電源装置)を特定する。
- 選択肢 ア不正解
- A/Dコンバータは、アナログ信号をデジタル信号に変換するための電子回路・装置です。
- 選択肢 イ不正解
- RAIDは、複数の磁気ディスク装置を組み合わせて冗長性や高速性を高めるディスクアレイ技術です。
- 選択肢 ウ正解
- UPSは蓄電池を備えており、自家発電設備が稼働するまでの間、サーバに電力を継続供給してシステム停止を防ぎます。
- 選択肢 エ不正解
- ファイアウォールは、ネットワーク間の不正アクセスを遮断するための通信セキュリティ装置・ソフトウェアです。
覚えるポイント
- UPSは停電発生から自家発電設備の起動・安定までの間や安全シャットダウンまでの電源を確保する装置
間違えやすいところ
- ディスクの冗長化を図るRAIDと電源の冗長化・継続を図るUPSを混同しないように注意する。
出題の前提:ITパスポート 平成22年度春期試験(マネジメント系ファシリティマネジメント分野)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.19 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
プロジェクトマネジメントにおける開発予算の管理
マネジメント系 · プロジェクトコストマネジメント / 開発予算 / 予算差異分析 / 進捗管理
プロジェクト管理における開発予算に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
プロジェクトコストマネジメントでは、個別作業の見積りを積み上げて予算を配分(ボトムアップ見積り)し、実行フェーズにおいて計画値と実績値の差異を継続的にモニタリング・コントロールして、予算内での完了を目指します。
解き方
- コストマネジメントの基本手順(見積り・予算設定・コントロール)を確認する。
- 予算管理の実践として、予算と実績の差異分析および計画の是正管理を正しく述べている肢を選択する。
- 選択肢 ア不正解
- 各作業(WBS要素)の見積りをボトムアップで積算して予算計画を策定することは標準的な手法であり、誤りです。
- 選択肢 イ正解
- 予算と支出実績との差異を継続して追跡・監視し、予算超過の兆候があれば見直しや計画変更を行うことは適切なコスト管理です。
- 選択肢 ウ不正解
- 開発予算には資材・機器費だけでなく、プロジェクトに投入される自社要員や外注要員の人件費も主要コストとして計上されます。
- 選択肢 エ不正解
- 類似プロジェクトの実績がある場合は類推見積りを用いるなど、状況に応じた柔軟な見積り手法を選択します。
覚えるポイント
- プロジェクトコスト管理では予算と実績の差異を監視し必要に応じてコントロール(計画変更等)を行う
間違えやすいところ
- 社員の人件費を開発予算に含めなくてよいと誤認しないこと(人件費は開発コストの大半を占める)。
出題の前提:ITパスポート 平成22年度春期試験(マネジメント系プロジェクトマネジメント分野)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.20 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
内部統制の整備および運用における最終責任者
マネジメント系 · 内部統制 / 経営者 / ガバナンス / 内部統制基準
企業の基本方針に基づいて内部統制を整備し、かつ運用する役割と最終責任を有する者はだれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
内部統制の基本的枠組みにおいて、経営者は全社的な基本方針に基づき内部統制を整備・運用する最終的な責任を負っています。取締役会はその基本方針を決定・監督し、監査役や内部監査人は独立した立場で評価・検証を行います。
解き方
- 内部統制における各ステークホルダー(経営者、取締役会、監査役、内部監査人)の役割分担を確認する。
- 『整備及び運用を行う実行責任と最終責任』を担う主体が経営者であることを特定する。
- 選択肢 ア不正解
- 株主は企業の所有者であり、総会で取締役の選任等を行いますが、業務執行である内部統制の整備・運用の責任者ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- 監査役は、取締役の職務執行および内部統制の整備・運用状況を独立して監査・監督する役割を担います。
- 選択肢 ウ正解
- 経営者は、基本方針に基づいて組織内に有効な内部統制を整備し、継続的に運用する最終責任を有しています。
- 選択肢 エ不正解
- 内部監査人は、経営者の指示等に基づき内部統制の有効性を独立して評価・報告する役割であり、整備運用の最終責任者ではありません。
覚えるポイント
- 内部統制の整備・運用における最終責任者は経営者である
間違えやすいところ
- 監査を行う「監査役」や「内部監査人」が内部統制の整備・運用の最終責任を負うと勘違いしやすい点に注意。
出題の前提:ITパスポート 平成22年度春期試験(マネジメント系内部統制分野)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.20 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
プロジェクトマネジメントにおけるコミュニケーション計画
マネジメント系 · プロジェクトコミュニケーションマネジメント / コミュニケーション計画 / ステークホルダー
プロジェクトマネージャが実施するステークホルダーとのコミュニケーション管理に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
プロジェクトコミュニケーションマネジメントでは、情報伝達の齟齬を防ぐため、プロジェクトの立ち上げ・計画段階で情報の受信者、伝達頻度、報告形式、伝達手段などを定義したコミュニケーション計画を策定することが基本です。
解き方
- プロジェクトにおける情報共有・伝達計画の重要性と基本原則を整理する。
- 事前のコミュニケーション計画策定を正しく述べているアを選択し、他の非効率・不適切な記述を排除する。
- 選択肢 ア正解
- 報告の対象、時期、形式、伝達方法をプロジェクト開始時にあらかじめ定めておくことは、計画的な情報流通を保証するために極めて重要です。
- 選択肢 イ不正解
- 発注者への報告では、対象者の関心や理解度に合わせて集約・要約するなどの編集が必要であり、現場の作業報告をそのまま渡すのは不適切です。
- 選択肢 ウ不正解
- 迅速な連絡も大切ですが、指示や重要事項を口頭のみで済ませると誤認や言った・言わないのトラブルを生むため、文書化やメール併用が必須です。
- 選択肢 エ不正解
- 関係者全員を集める会議は非効率であり、関係者の役割や利害関係に応じた適切な単位で個別または階層的に開催すべきです。
覚えるポイント
- コミュニケーション計画は「誰に・何を・いつ・どうやって」伝えるかを事前に決めておく
間違えやすいところ
- 関係者全員を毎回招集する会議が常に望ましいわけではなく、参加者の時間コストや情報の粒度を考慮する必要がある。
出題の前提:ITパスポート 平成22年度春期試験(マネジメント系プロジェクトマネジメント分野)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.20 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
プログラムの単体テストにおける実施内容
マネジメント系 · 単体テスト / ホワイトボックステスト / 網羅性 / テスト工程
ソフトウェア開発における単体テストに関する記述として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
単体テスト(モジュールテスト)は、作成された個々のモジュールやプログラム単位で仕様どおりに動作するかを検証する工程です。内部論理構造に着目したホワイトボックステストを用いて、命令網羅や分岐網羅などのロジック網羅性を確保します。
解き方
- V字モデルにおける単体テストの位置づけ(詳細設計に対応)およびテスト手法(ホワイトボックステスト等)を確認する。
- プログラム内部のロジック網羅性を検証する記述となっているエを正解と判定する。
- 選択肢 ア不正解
- 複数のプログラムを組み合わせて一括で行うテストは結合テストであり、単体テストは個々のプログラム単位で実施します。
- 選択肢 イ不正解
- 単体テストの仕様は、システム要件定義ではなくプログラム詳細設計の工程で作成されます。
- 選択肢 ウ不正解
- 単体テスト用のテストデータは通常、プログラムの内部仕様を熟知している開発担当者が作成します。
- 選択肢 エ正解
- プログラム内部の条件分岐や命令が正しく実行されるか、論理構造の網羅性(カバレッジ)を考慮してテストを実施します。
覚えるポイント
- 単体テストではモジュール内部ロジックの網羅性(命令網羅・分岐網羅など)を検証する
間違えやすいところ
- 単体テスト仕様書の作成時期を「要件定義時」と混同しないこと(要件定義に対応するのはシステムテストや受入テスト)。
出題の前提:ITパスポート 平成22年度春期試験(マネジメント系ソフトウェア開発管理技術)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.21 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ITサービスマネジメントにおけるインシデント管理の目的
マネジメント系 · サービスサポート / インシデント管理 / ITIL / 迅速な復旧
ITサービス運営における問題解決プロセスのうち、インシデント管理の目的・説明として最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
ITILにおけるインシデント管理は、予期しないサービスの中断や品質低下が発生した際に、迅速に通常のサービスレベルを回復させることを最大の目標とします。根本原因の究明や恒久対策を担う「問題管理」とは明確に役割が分かれています。
解き方
- インシデント管理と問題管理の役割の違い(応急復旧 vs 根本原因究明・再発防止)を整理する。
- 『迅速なサービス復旧』を目的としているイを選択する。
- 選択肢 ア不正解
- 問題発生を未然に防ぐ予防活動は、プロアクティブな「問題管理」の役割です。
- 選択肢 イ正解
- インシデント管理の最優先目標は、回避策の適用などにより利用者の業務への影響を最小限に抑え、迅速にサービスを復旧させることです。
- 選択肢 ウ不正解
- サービス変更を効果的かつ効率的に統制・実施するプロセスは「変更管理」です。
- 選択肢 エ不正解
- 根本原因の究明や恒久的な解決策の策定を行うプロセスは「問題管理」です。
覚えるポイント
- インシデント管理は「迅速な復旧」、問題管理は「根本原因の究明と再発防止」
間違えやすいところ
- 根本原因の究明や恒久対応をインシデント管理の役割と混同しがちなので注意する。
出題の前提:ITパスポート 平成22年度春期試験(マネジメント系サービスマネジメント分野)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.21 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ソフトウェアの受入れ
マネジメント系 · プロジェクトマネジメント / ソフトウェア受入れ
ソフトウェアの受入れに関する記述として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
受入れプロセスは、完成したソフトウェアやシステムが発注者の要求どおりに動作するかを取得者自身が確認・判定する工程です。開発者が代行するのではなく、取得者が主体となり、開発者は必要なサポートを行います。
解き方
- 受入れの主体が開発者ではなく発注者(取得者)であることを確認します。
- 開発者が支援を行う役割分担が示されている選択肢エを選択します。
- 選択肢 ア不正解
- 受入れを円滑に進めるため、開発者による環境構築や操作説明などの支援が不可欠です。
- 選択肢 イ不正解
- 取得者が行う受入テストは、詳細設計書ではなくシステム要件定義書や要求仕様に基づいて実施されます。
- 選択肢 ウ不正解
- 受入れを主体的に行うのは開発者ではなく、発注者である取得者です。
- 選択肢 エ正解
- 受入れはソフトウェアの取得者が主導して実施し、開発者が受入れ作業を支援するのが適切です。
覚えるポイント
- 受入れテストの主体は取得者(発注者・ユーザ)であること
間違えやすいところ
- 受入れを開発者が実施して結果だけを取得者に報告すると誤認すること
出題の前提:JIS X 0160(ソフトウェアライフサイクルプロセス)等における受入れプロセスの規定に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.21 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ソフトウェア開発工程(詳細設計)
マネジメント系 · ソフトウェアライフサイクル / ソフトウェア詳細設計 / 流れ図
図は開発するソフトウェアの動作ロジックを検討し,その結果を文書化した流れ図の一部である。このような作業を実施するのはソフトウェア開発のどの段階か。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
ソフトウェア開発プロセスでは、要件定義で要求を明確化し、方式設計で全体構造やモジュール分割を行い、詳細設計で各モジュール・プログラム単位の具体的な動作ロジックやアルゴリズムを決定します。
解き方
- 提示された図が条件分岐(IN≧1、IN≧4 AND IN≦9など)を表現した詳細なアルゴリズムの流れ図であることを読み取ります。
- 個々のプログラムの内部ロジックや処理手順を決定する工程である「ソフトウェア詳細設計」を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- システム方式設計は、システム全体のハードウェアやソフトウェアの構成を大枠で決定する工程です。
- 選択肢 イ不正解
- システム要件定義は、システム全体の機能や性能などの利用者の要求を明確化する工程です。
- 選択肢 ウ正解
- モジュールやプログラムの具体的な動作アルゴリズムや処理手順を流れ図などで検討・文書化する作業は、ソフトウェア詳細設計で行われます。
- 選択肢 エ不正解
- ソフトウェア要件定義は、ソフトウェアが果たすべき機能やインタフェース等の要件を定める工程です。
覚えるポイント
- アルゴリズムや処理ロジックの流れ図を作成するのは詳細設計工程
間違えやすいところ
- 方式設計(上位の大枠設計)と詳細設計(下位の具体的アルゴリズム設計)を混同すること
出題の前提:ソフトウェアライフサイクルプロセス(共通フレーム)の各設計工程の定義に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.22 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ソフトウェア要件定義の作業
マネジメント系 · ソフトウェアライフサイクル / ソフトウェア要件定義
表計算ソフトのマクロ機能を活用し,製品ごとの営業イベントの成果を分析するプログラムを作成しようとしている。このプログラムのソフトウェア要件定義の作業として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
ソフトウェア要件定義は、利用者のニーズを満たすためにソフトウェアにどのような機能やデータ、性能が必要であるかを明確にする工程です。実装やロジック設計、コーディングの前段階として行われます。
解き方
- 選択肢の中から「何を作るか(要件・仕様)」を定義している作業を特定します。
- 「集計に必要なデータ項目を洗い出す」という要件抽出の作業が該当するため、ウを選択します。
- 選択肢 ア不正解
- 動作ロジックの検討やコーディングは、ソフトウェア詳細設計およびプログラミング工程に該当します。
- 選択肢 イ不正解
- テスト用データで動作確認を行う作業は、単体テストなどのテスト工程に該当します。
- 選択肢 ウ正解
- 集計に必要なデータ項目を洗い出す作業は、どのようなデータを取り扱うかを決定するソフトウェア要件定義に該当します。
- 選択肢 エ不正解
- 実データの入力はシステムの完成後に行う運用業務や実務作業に該当します。
覚えるポイント
- 要件定義は「何が必要か(機能・データ)」を決める工程
間違えやすいところ
- コーディングやロジックの作成を要件定義と混同すること
出題の前提:ソフトウェアライフサイクルプロセス(共通フレーム)における要件定義プロセスの定義に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.22 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
2進数の基数変換(小数)
テクノロジ系 · 基礎理論 / 基数変換 / 2進数
2進数 1.101 を10進数で表現したものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
2進数の小数は、小数点第1位が2^(-1)=0.5、第2位が2^(-2)=0.25、第3位が2^(-3)=0.125といった各桁の重み(2のべき乗)を持ちます。各桁の数字に重みを掛けて合算することで10進数へ変換できます。
解き方
- 2進数1.101の各桁の重みを確認します:整数部1の重みは1、小数第1位は0.5、小数第2位は0.25、小数第3位は0.125。
- 各位の値を計算します:1×1 + 1×0.5 + 0×0.25 + 1×0.125 = 1 + 0.5 + 0.125 = 1.625。
- 選択肢 ア不正解
- 2進数の小数は単純に10進数の位取りと対応しないため、1.2は誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- 1.5は小数第1位まで(2進数で1.1)しか計算していないため誤りです。
- 選択肢 ウ不正解
- 1.505は小数第3位の計算が正しくないため誤りです。
- 選択肢 エ正解
- 1 + 0.5 + 0.125 = 1.625 と正しく計算されています。
覚えるポイント
- 2進数の小数位は0.5、0.25、0.125、0.0625のように半減していく
間違えやすいところ
- 2進数の「.101」を10進数の「.101」と見間違えて計算してしまうこと
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・テクノロジ系基礎理論(基数変換)に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.23 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
変数の値の入替えアルゴリズム
テクノロジ系 · アルゴリズムとプログラミング / スワップ
変数 A と B に格納されているデータを入れ替えたい。データを一時的に格納するための変数を TMP とすると,データが正しく入れ替わる手順はどれか。ここで “x ← y” は,y のデータで x の内容を置き換えることを表す。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
2つの変数の値を入れ替える(スワップ)際、直接代入すると上書きにより元の値が消えてしまうため、作業用変数(TMP)に片方の値を一時退避させてから順次代入する必要があります。
解き方
- 初期状態をA=1, B=2と仮定して各選択肢の代入結果を追跡します。
- 選択肢イでは、TMP←1、次にA←2、最後にB←TMP(=1)となり、A=2, B=1へ正しく入れ替わります。
- 選択肢 ア不正解
- 最後の「B ← A」により、2行目で更新されたAの値(Bの値)が再びBに代入されるため、両方とも元のBの値になってしまいます。
- 選択肢 イ正解
- Aの初期値をTMPへ退避し、AにBを代入した後、BにTMPの値を代入することで正しく値が交換されます。
- 選択肢 ウ不正解
- 2行目の「A ← B」によりAの値が失われ、最後の「B ← TMP」でBには元のBが代入されるため、両方とも元のBの値になってしまいます。
- 選択肢 エ不正解
- 退避したTMPが一度も使われず、両方の変数が元のBの値になってしまいます。
覚えるポイント
- スワップは「TMPへ退避 → 上書き → 退避した値を復元」の3段階
間違えやすいところ
- 代入元の変数と代入先の変数の向き(矢印の向き)を取り違えること
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・テクノロジ系基礎理論(基本的なアルゴリズム)に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.23 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
公開鍵暗号方式による電子メールの暗号化
テクノロジ系 · セキュリティ / 公開鍵暗号方式 / 電子メール暗号化
X さんは,Y さんにインターネットを使って電子メールを送ろうとしている。電子メールの内容を秘密にする必要があるので,公開鍵暗号方式を用いて暗号化して送信したい。電子メールの内容を暗号化するのに使用する鍵はどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
公開鍵暗号方式において通信の機密性を保つ場合、送信者は「受信者の公開鍵」で暗号化し、受信者は自分だけが持つ「受信者の秘密鍵」で復号します。これにより第三者が盗聴しても復号できません。
解き方
- 送信者はXさん、受信者はYさんであることを確認します。
- 目的が「内容を秘密にする(暗号化)」であるため、受信者本人しか復号できないよう「受信者(Yさん)の公開鍵」で暗号化します。
- 選択肢 ア不正解
- 送信者であるXさんの公開鍵で暗号化すると、Xさんの秘密鍵を持つXさん本人しか復号できなくなります。
- 選択肢 イ不正解
- 送信者であるXさんの秘密鍵で暗号化するのはディジタル署名の作成時です(機密性保持のための暗号化ではありません)。
- 選択肢 ウ正解
- 受信者であるYさんの公開鍵で暗号化することで、Yさんの秘密鍵を持つYさんだけが電子メールを復号して閲覧できます。
- 選択肢 エ不正解
- Yさんの秘密鍵はYさん本人しか保持しておらず、送信者のXさんは利用できません。
覚えるポイント
- 暗号化(機密性)=受信者の公開鍵で暗号化、受信者の秘密鍵で復号
- 署名(本人確認・改ざん防止)=送信者の秘密鍵で署名、送信者の公開鍵で検証
間違えやすいところ
- ディジタル署名と混同して送信者の鍵を選んでしまうこと
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・テクノロジ系セキュリティ(公開鍵暗号方式)に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.23 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
表計算ソフトの絶対参照と相対参照
テクノロジ系 · 表計算ソフト / 絶対参照 / 相対参照
セル D2 と E2 に設定した 2 種類の仮の消費税率でセル A4 と A5 の商品の税込み価格を計算するために,セル D4 に入れるべき計算式はどれか。ここで,セル D4 に入力する計算式は,セル D5,E4 及び E5 に複写して使うものとする。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
表計算のセル参照では、列や行の前に「$」を付けることでその位置を固定(絶対参照)できます。下方向(行)や右方向(列)に複写する際、参照先を維持したい側(列または行)のみに$を付けます(複合参照)。
解き方
- 税抜き価格はB列にあり、D5へ下へ複写したときはB5を参照し、E4へ右へ複写してもB列を参照し続ける必要があるため、列のみを固定して「$B4」とします。
- 税率は2行目にあり、E4へ右へ複写したときはE2を参照し、D5へ下へ複写しても2行目を参照し続ける必要があるため、行のみを固定して「D$2」とします。
- 両者を組み合わせた計算式「$B4 * (1.0 + D$2)」を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- すべて相対参照のため、E4に複写すると税抜き価格が「C4」を参照してしまい誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- 税抜き価格の行が固定($4)されているため、D5に複写した際に商品Bの税抜き価格(B5)を参照できず誤りです。
- 選択肢 ウ正解
- 税抜き価格は列固定($B4)、消費税率は行固定(D$2)とすることで、縦横いずれのセルに複写しても正しい計算式になります。
- 選択肢 エ不正解
- 全て絶対参照になっているため、他のセルに複写しても常に商品Aと消費税率1の値しか計算できず誤りです。
覚えるポイント
- 下へ複写して行を動かしたくないときは行番号の前に$(例:D$2)
- 横へ複写して列を動かしたくないときは列英字の前に$(例:$B4)
間違えやすいところ
- 列の固定と行の固定を逆に指定してしまうこと
出題の前提:問題冊子末尾「表計算ソフトの機能・用語」の絶対参照の仕様に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.24 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.51 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
OS(オペレーティングシステム)の役割
テクノロジ系 · オペレーティングシステム / リソース管理 / コンピュータシステム
PC の OS に関する記述のうち,適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
OS(オペレーティングシステム)は、ハードウェアの抽象化と資源(CPU時間、メモリ領域、入出力装置、ディスクなど)の管理を行い、アプリケーションプログラムが効率的かつ安全に動作するための共通機能を提供する基本ソフトウェアです。
解き方
- OSの代表的な基本機能(プロセス管理、メモリ管理、ファイル管理、入出力管理)を想起します。
- 「CPUやメモリなどのコンピュータ資源を割り当てる」というリソース管理機能について正しく述べている選択肢イを選択します。
- 選択肢 ア不正解
- OSによってAPI(システムコール)などのインタフェース仕様が異なるため、通常はOSの種別に応じたプログラムが必要です。
- 選択肢 イ正解
- OSの基本的な役割であり、複数のプログラムに対してCPUや主記憶などのリソースを適切に配分・管理します。
- 選択肢 ウ不正解
- 文字コードの自動変換はOSの一般的な標準機能ではなく、文字コードの違いを完全に隠蔽することはできません。
- 選択肢 エ不正解
- OSのソースコード公開は義務付けられておらず、Windowsなど多くの商用OSはプロプライエタリ(非公開)です。
覚えるポイント
- OSの基本機能はハードウェア資源(CPU・メモリ・記憶装置)の管理と割当て
間違えやすいところ
- オープンソースOS(Linuxなど)の存在から、全OSにソースコード公開義務があると誤解すること
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・テクノロジ系コンピュータシステム(オペレーティングシステム)に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.24 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
システムの平均故障間隔(MTBF)の計算
テクノロジ系 · システム信頼性 / MTBF / 稼働管理
あるシステムの運転状況において、区間A(稼働中300時間、故障修理中10時間、稼働中200時間、故障修理中20時間、稼働中100時間の範囲)における平均故障間隔(MTBF)は何時間か。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
MTBF(Mean Time Between Failures:平均故障間隔)は、システムが故障から復旧して次に故障するまでの平均稼働時間を表し、合計稼働時間を故障回数で割って求めます。修理時間(ダウンタイム)は計算に含めません。
解き方
- 区間Aに含まれるシステムの稼働時間を合算して合計稼働時間を求めます(300時間+200時間+100時間=600時間)。
- 区間Aで発生した故障の回数を数えます(各稼働期間の終了ごとに故障が起きているため計3回)。
- 合計稼働時間600時間を故障回数3回で割り、平均故障間隔を算出します(600÷3=200時間)。
- 選択肢 ア不正解
- 故障修理時間から求めたMTTR(平均修理時間=(10+20+30)÷3=20時間、または区間A内修理の平均)であり誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- 稼働時間と修理時間を混同した誤った計算による数値であり不適切です。
- 選択肢 ウ正解
- 区間Aの総稼働時間600時間を故障回数3回で割った値である200時間となり正しいです。
- 選択肢 エ不正解
- 総稼働時間と総修理時間の和(660時間)を3回で割った平均故障間隔の誤認(MTTF+MTTR)であり不適切です。
覚えるポイント
- MTBFは稼働時間の合計÷故障回数で計算し、修理時間は含めないこと
間違えやすいところ
- 故障修理時間を合計稼働時間に含めて割ってしまうミス
出題の前提:基本情報技術者試験・ITパスポート試験におけるRASIS信頼性評価指標の定義に基づく
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.25 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
MIME(Multipurpose Internet Mail Extensions)の役割
テクノロジ系 · 電子メール / MIME / ネットワークプロトコル
電子メールで使用されるMIME(Multipurpose Internet Mail Extensions)に関する記述として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
SMTPは本来ASCII文字(7ビットコード)しか送信できません。MIMEはASCII以外のデータ(画像、音声、動画、多言語文字など)をBase64等の形式で文字列にエンコードし、電子メールで転送できるようにする拡張規格です。
解き方
- 電子メールの標準プロトコル(SMTP)が本来テキスト(英数7ビット文字)のみしか送信できない仕様であることを確認します。
- 添付ファイルやマルチメディアデータを電子メールで扱えるように拡張した仕組みであるMIMEの定義と選択肢を照合します。
- 選択肢 ア正解
- MIMEはテキスト以外の画像や音声などのファイルを電子メールに添付して送信するための拡張仕様です。
- 選択肢 イ不正解
- 公開鍵暗号を用いてメールを暗号化・署名する仕組みはS/MIMEやPGPなどの説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- HTMLメールの説明であり、MIMEそのものの定義として最も中核的な説明ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- メールサーバから端末へメールを受信転送する仕組みはPOP3やIMAP4の説明です。
覚えるポイント
- MIMEは電子メールで画像などのバイナリデータ送信を可能にする拡張規格
間違えやすいところ
- 暗号化機能を持つS/MIMEと単なるMIMEを混同してしまうこと
出題の前提:RFC 2045等で定義される電子メール規格に基づく
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.25 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
WebにおけるCookieの仕組み
テクノロジ系 · Web技術 / Cookie / HTTP
Webで使用されるCookieに関する記述として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
HTTPプロトコルは本来ステートレス(接続ごとに状態を保持しない)ですが、Webブラウザ側にCookieという小さなテキストデータを保存させることで、ログイン状態やショッピングカートの保持といった状態管理(ステートフルなやり取り)を実現します。
解き方
- Cookieが担う機能(Webサイトが閲覧者のブラウザ側にデータを保存させる仕組み)を確認します。
- 提示された選択肢から、クライアント側(ブラウザ)に情報を保存する記述を選び出します。
- 選択肢 ア不正解
- HTML文章のスタイルやレイアウトを細かく指定する規格はCSS(Cascading Style Sheets)の説明です。
- 選択肢 イ不正解
- HTTPにSSL/TLSによる暗号化機能を追加したプロトコルはHTTPSの説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- Webサーバが外部プログラムを呼び出して動的Webページを生成する仕組みはCGIなどの説明です。
- 選択肢 エ正解
- CookieはWebサーバからの指示でブラウザ側に利用者の情報等を一時的に保存・管理する仕組みです。
覚えるポイント
- CookieはWebサーバがブラウザ側にデータを一時保存させる仕組み
間違えやすいところ
- サーバ側でセッションを動的に処理するCGIとクライアント保存のCookieの混同
出題の前提:HTTPステート管理機構(RFC 6265)に基づく
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.25 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
音声ディジタル化における量子化ビット数
テクノロジ系 · マルチメディア / PCM / 量子化ビット数
ある音をコンピュータのファイルにデータとして記録するとき、符号化ビット数を8ビットとしている。符号化ビット数を16ビットに変更し、同じ音を同じサンプリング周波数で記録したときの説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
音声のディジタル化(PCM)では、横軸(時間)を標本化周波数で細かく区切り、縦軸(音の振幅)を量子化ビット数で段階分けします。量子化ビット数を8ビット(256段階)から16ビット(65,536段階)に増やすと、音の強弱・振幅をよりきめ細かく記録できます。
解き方
- 音声信号の標本化(時間方向のサンプリング)と量子化・符号化(振幅方向の数値化)の役割を区別します。
- 符号化ビット数(8ビット→16ビット)の増加が、表現できる振幅の段階数(階調)を増大させることを導きます。
- 選択肢 ア正解
- 符号化ビット数を増やすことで、振幅を表す段階数が256段階から65,536段階へと大幅に増え、より細かく記録できます。
- 選択肢 イ不正解
- 1サンプルあたりのデータ量が8ビットから16ビットへと2倍になるため、総データ量は増加します。
- 選択肢 ウ不正解
- データサイズが倍増するため、処理に必要なメモリやCPU負荷は一般に増加します。
- 選択肢 エ不正解
- 記録できる周波数の上限(サンプリング定理による上限)を決定するのはサンプリング周波数であり、ビット数ではありません。
覚えるポイント
- サンプリング周波数は周波数の上限を決め、量子化ビット数は振幅の細かさを決める
間違えやすいところ
- サンプリング周波数(時間分解能)と量子化ビット数(振幅分解能)を混同すること
出題の前提:音声ディジタル信号処理の標本化・量子化理論に基づく
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.26 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
情報セキュリティポリシーの体系
テクノロジ系 · 情報セキュリティポリシー / 基本方針 / 対策基準 / 実施手順
情報セキュリティの文書を詳細化の順(抽象的・包括的なものから具体的なものへ)に上から並べたピラミッド図がある。上から①、②、③に当てはまる用語の組合せとして、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
情報セキュリティポリシーは「基本方針(理念・目的などの包括的な方針)」「対策基準(守るべき具体的な規程・ルール)」「実施手順(業務ごとの具体的な作業手順やマニュアル)」の3層構造で策定・運用されます。詳細化するにつれて下位の階層になります。
解き方
- 情報セキュリティポリシーの3階層構造における抽象度・具体性の高低を整理します。
- 頂点(最も抽象的・包括的)が「基本方針」、中間(遵守基準)が「対策基準」、底面(最も具体的・詳細)が「実施手順」となる組合せを選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 実施手順が対策基準より上位(中位)に置かれており、詳細化の順序として誤りです。
- 選択肢 イ正解
- 最も包括的な「基本方針」が①、規程となる「対策基準」が②、具体的な作業手順の「実施手順」が③となり正しいです。
- 選択肢 ウ不正解
- 対策基準が基本方針より上位に置かれており、階層構造として不適切です。
- 選択肢 エ不正解
- 最上位に基本方針がなく、順序が逆転しているため不適切です。
覚えるポイント
- 情報セキュリティポリシーは上から「基本方針」→「対策基準」→「実施手順」の順
間違えやすいところ
- 対策基準(ルール)と実施手順(具体的なマニュアル)の上下関係の取り違え
出題の前提:情報セキュリティポリシに関するガイドライン等の標準的階層モデルに基づく
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.26 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ADSL回線の特徴
テクノロジ系 · 通信回線 / ADSL / アクセスネットワーク
ADSL回線に関する記述として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
ADSLは既存のアナログ電話線(メタリックツイストペア線)を利用し、音声通話では使用しない高周波帯域を使って高速データ通信を行います。また、家庭でのインターネット利用は受信が中心であるため、上りと下りで帯域幅を非対称(Asymmetric)に割り当てています。
解き方
- ADSLの名称「Asymmetric(非対称)」の意味を確認し、上りと下りの通信速度が異なる点に着目します。
- 既存のアナログ回線(銅線)の全区間を用いることや、収容局からの距離による減衰の影響を考慮して選択肢の正誤を判定します。
- 選択肢 ア不正解
- ADSLは収容局から宅内までメタル回線(銅線)を使用する技術であり、光ファイバが入ると利用できません。
- 選択肢 イ不正解
- 収容局からの距離が遠くなるほど信号が減衰し、通信速度が低下する特性があります。
- 選択肢 ウ不正解
- スプリッタにより音声信号とデータ通信の周波数帯を完全に分離しているため、同時利用でも通信速度は低下しません。
- 選択肢 エ正解
- 非対称型通信(Asymmetric)であるため、下り(ダウンロード)の通信速度が上り(アップロード)よりも速く設定されています。
覚えるポイント
- ADSLのAはAsymmetric(非対称)で、下り(受信)が上り(送信)より速い
間違えやすいところ
- 電話とネットを同時使用すると速度が落ちると誤解すること(周波数分離のため干渉しない)
出題の前提:ADSL通信規格(ITU-T G.992シリーズ等)の標準技術仕様に基づく
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.27 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
XMLにおける文章構造の記述方法
テクノロジ系 · マークアップ言語 / XML / タグ
XMLで、文章の論理構造を記述する方法はどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
XMLはユーザが独自の意味を持つタグを定義できるマークアップ言語です。データを<開始タグ>値</終了タグ>のようにタグで挟むことで、データの意味や階層的な論理構造をコンピュータが解釈できるように表現します。
解き方
- XML(Extensible Markup Language)の基本的な記法と構造表現の仕組みを確認します。
- 要素をタグ(< >)で囲んで階層や意味を示すマークアップ言語の特徴に一致する選択肢を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 引用符(クォーテーション)で囲むのはプログラミング言語の文字列リテラル等の記法であり不適切です。
- 選択肢 イ不正解
- コンマでデータを区切るのはCSV形式の記述方法です。
- 選択肢 ウ正解
- XMLは要素を<name>...</name>のようにタグで囲むことで文章の論理構造やデータの意味を記述します。
- 選択肢 エ不正解
- タブ文字でデータを区切るのはTSV形式の記述方法です。
覚えるポイント
- XMLは利用者が独自に定義したタグでデータを囲み論理構造を記述する
間違えやすいところ
- CSV(コンマ区切り)やTSV(タブ区切り)とマークアップ言語(タグ付け)の混同
出題の前提:W3C勧告のXML規格に基づく
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.27 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ルータの機能
テクノロジ系 · ネットワーク機器 / ルータ / ルーティング
ルータの機能の説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
ネットワーク機器には階層ごとに異なる役割があります。物理層のリピータ、データリンク層のブリッジやスイッチングハブに対し、ネットワーク層で異なるLAN同士やインターネットを相互接続し、パケット中継経路を制御するのがルータです。
解き方
- ルータの主要機能(経路制御・ルーティング、異なるネットワークの相互接続)を思い出します。
- 選択肢の中から通信経路の制御およびネットワーク間の中継を正しく述べているものを特定します。
- 選択肢 ア不正解
- 光学的に画像や文字を読み取ってディジタル化する装置はスキャナの説明です。
- 選択肢 イ不正解
- ディジタル信号とアナログ信号を相互に変換する装置はモデムの説明です。
- 選択肢 ウ正解
- ルータはIPアドレスなどのネットワーク層情報に基づいてパケットの宛先経路を決定し、通信を中継する機器です。
- 選択肢 エ不正解
- Webページのデータを蓄積しブラウザに提供する装置はWebサーバの説明です。
覚えるポイント
- ルータはネットワーク層でIPアドレスを基に最適経路を選択して中継する
間違えやすいところ
- モデム(信号変換)やスイッチングハブ(同一ネットワーク内中継)とルータ(経路制御)の混同
出題の前提:OSI参照モデルおよびTCP/IPプロトコル体系に基づく
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.27 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ディジタル署名の役割
テクノロジ系 · 情報セキュリティ / ディジタル署名 / 公開鍵暗号
電子商取引において利用されるディジタル署名によって実現できる事項として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
ディジタル署名は公開鍵暗号技術とハッシュ関数を組み合わせ、データの作成者が本人であることの証明と、途中で内容が改ざんされていないことの確認を提供する技術です。
解き方
- ディジタル署名の主目的である「送信元の認証」と「改ざん検知」を整理します。
- 暗号化(機密性保持)やウイルス検査とは異なる機能であることを踏まえて選択肢を照合します。
- 選択肢 ア不正解
- 意図しない第三者のアクセス防止は、アクセス制御や暗号化によって達成される機能です。
- 選択肢 イ不正解
- ファイルがコンピュータウイルスに感染していないかどうかの検知は、ウイルス対策ソフトの役割です。
- 選択肢 ウ不正解
- 伝送路における盗聴や情報漏えいの防止は、通信経路の暗号化によって実現されます。
- 選択肢 エ正解
- ディジタル署名により、送信者が本人であること(取引相手の証明)と内容の非改ざん性を確認できます。
覚えるポイント
- ディジタル署名が担保するのは「完全性(改ざん検知)」と「真正性(本人性確認)」です。
間違えやすいところ
- ディジタル署名自体にデータの秘匿性(暗号化による盗聴防止)があると誤解しないように注意します。
出題の前提:平成22年度春期ITパスポート試験公式問題問65
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.27 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
キャッシュメモリの役割
テクノロジ系 · コンピュータシステム / メモリ階層 / キャッシュメモリ
パーソナルコンピュータ(PC)におけるキャッシュメモリの説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
CPUの処理速度と主記憶(メインメモリ)のアクセス速度の間には大きな速度差があるため、その間に配置された高速小容量のキャッシュメモリに必要なデータを一時保管して処理を高速化します。
解き方
- キャッシュメモリがCPUと主記憶の間に置かれる高速メモリであることを確認します。
- 他の選択肢が表す技術(RAID1、仮想記憶、メモリインタリーブ)を識別して排除します。
- 選択肢 ア正解
- CPUコアと主記憶のアクセス速度差を埋めるため、データを高速に読み書きする目的で設置されます。
- 選択肢 イ不正解
- 同一データを2か所に二重書きして信頼性を高める技術は、ストレージにおけるミラーリング(RAID1)などの説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- 主記憶容量を超える大きなプログラムを実行可能にする仕組みは、仮想記憶(仮想メモリ)の説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 主記憶を複数バンクに分割して連続アクセスを並列・高速化する技術は、メモリインタリーブの説明です。
覚えるポイント
- キャッシュメモリはCPUと主記憶の間に置かれ、アクセス速度差を埋めるための高速メモリです。
間違えやすいところ
- 主記憶の容量不足を補助する「仮想記憶」と、アクセス速度を補助する「キャッシュメモリ」を混同しやすいです。
出題の前提:平成22年度春期ITパスポート試験公式問題問66
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.28 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
組み合わせ条件による残行数の計算
テクノロジ系 · 基礎理論 / データ分析 / 条件付き抽出
表のA列とB列に0から9までの数字のすべての組合せが入っており、全部で100行ある。この表からA列の値がB列の値以下である行をすべて取り除いた場合、残りは何行になるか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
2つの変数が取り得る値の総組み合わせの中から、等しい場合、一方より大きい場合、小さい場合の対称性を利用して条件に合致する要素数を正確に算出します。
解き方
- A列とB列の値は0から9の10通りずつで、行数は10×10=100行です。
- A=Bとなる行は(0,0)から(9,9)までの10行存在します。
- 残りの90行は対称性からA<Bが45行、A>Bが45行に分かれます。
- A列の値がB列の値以下(A≦B)である行は10+45=55行なので、これを取り除くと残りは100-55=45行です。
- 選択肢 ア不正解
- 40行という計算は、A=Bの10行を二重に引いてしまうなどの誤算による値です。
- 選択肢 イ正解
- A≦Bを満たす55行(A=Bの10行とA<Bの45行)を取り除くため、残る行(A>B)は45行となります。
- 選択肢 ウ不正解
- 50行は、A=Bの10行の存在を考慮せず100行を単純に2等分した場合の誤りです。
- 選択肢 エ不正解
- 55行は取り除かれる行数(A≦B)そのものであり、残る行数ではありません。
覚えるポイント
- A≦Bを除いた残りは「A>B」を満たす行数です。全100行から対称性を活用して素早く数えられます。
間違えやすいところ
- 「A列の値がB列以下を取り除く」と「取り除いた後の残り(A>B)」を取り違えて55行を選びやすいです。
出題の前提:平成22年度春期ITパスポート試験公式問題問67
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.28 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ファイアウォールの役割
テクノロジ系 · ネットワーク / ネットワークセキュリティ / ファイアウォール
ネットワークにおいて、外部からの不正アクセスを防ぐために内部ネットワークと外部ネットワークの境界に置かれる装置や仕組みはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
ファイアウォール(防火壁)は、内部ネットワークと外部ネットワーク(インターネット等)の間に設置され、IPアドレスやポート番号などのルールに基づき通信の通過・遮断を制御するセキュリティシステムです。
解き方
- 内部ネットワークと外部ネットワークの境界で不正アクセスを防ぐ装置の機能を確認します。
- 各選択肢の役割(名前解決、検索、LAN中継、通信制御)を比較して該当する装置を特定します。
- 選択肢 ア不正解
- DNSサーバはドメイン名とIPアドレスの相互変換(名前解決)を行うサーバです。
- 選択肢 イ不正解
- サーチエンジンはWeb上の情報を検索するための検索サービスやシステムです。
- 選択肢 ウ不正解
- スイッチングハブは同一ネットワーク(LAN)内でMACアドレスを基にデータを中継する集線装置です。
- 選択肢 エ正解
- ファイアウォールは内外ネットワークの境界に置かれ、通信パケットを検査して不正アクセスを遮断します。
覚えるポイント
- ファイアウォールは内部ネットワークと外部の境界に置かれ、通信を制御・監視して不正アクセスを防ぎます。
間違えやすいところ
- LAN内の通信機器であるスイッチングハブや、名前解決を行うDNSサーバと混同しないようにします。
出題の前提:平成22年度春期ITパスポート試験公式問題問68
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.28 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
集合演算の関係式
テクノロジ系 · 基礎理論 / 離散数学 / 集合論
二つの集合AとBについて、常に成立する関係を記述したものはどれか。ここで、(X ∩ Y)はXとYの共通部分(積集合)、(X ∪ Y)はX又はYの少なくとも一方に属する部分(和集合)を表す。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
積集合(A ∩ B)の要素は集合Aと集合Bの両方に属する要素からなるため、定義上、常に(A ∩ B) ⊆ A および (A ∩ B) ⊆ B が成り立ちます。
解き方
- 共通部分(積集合)と和集合の定義を確認します。
- (A ∩ B)に含まれる任意の要素xは、必ずAの要素でもあるため、(A ∩ B) ⊆ A が恒常的に成り立つことを確認します。
- 選択肢 ア不正解
- (A ∩ B)の要素はAに属しているため、Aでない集合(補集合)の部分集合にはなり得ません。
- 選択肢 イ正解
- (A ∩ B)の要素はすべてAに含まれるため、(A ∩ B)は常に集合Aの部分集合です。
- 選択肢 ウ不正解
- 一般に(A ∩ B)が(A ∪ B)の部分集合であり、包含関係が逆になっています。
- 選択肢 エ不正解
- (A ∪ B)にはBにのみ属する要素も含まれるため、常にAの部分集合になるとは限りません。
覚えるポイント
- 積集合は各元の集合の部分集合となり((A∩B)⊆A)、各元の集合は和集合の部分集合となります(A⊆(A∪B))。
間違えやすいところ
- 和集合(A ∪ B)と積集合(A ∩ B)の記号や包含関係の向きを混同しないように注意します。
出題の前提:平成22年度春期ITパスポート試験公式問題問69
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.29 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
共通鍵暗号方式における鍵数の計算
テクノロジ系 · 情報セキュリティ / 共通鍵暗号方式 / 組み合わせ計算
共通鍵暗号方式では通信の組合せごとに鍵が1個必要となる。例えばA~Dの4人が相互に通信を行う場合は、AB、AC、AD、BC、BD、CDの組合せの6個の鍵が必要である。10人が相互に通信を行うためには何個の鍵が必要か。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
n人が相互に1対1で共通鍵を用いて秘密通信を行う場合、必要となる鍵の総数は相異なる2者の組み合わせ数 nC2 = n(n - 1) / 2 で算出されます。
解き方
- 相互通信を行う参加者の人数 n = 10 を確認します。
- 組み合わせの計算式 10 × (10 - 1) / 2 = 10 × 9 / 2 = 45 を適用します。
- 選択肢 ア不正解
- 15は6人の場合の組み合わせ数(6×5/2)などの誤った計算値です。
- 選択肢 イ不正解
- 20は10×2などの無関係な演算による誤りです。
- 選択肢 ウ正解
- 10人が相互に通信する場合のペア数は 10 × 9 ÷ 2 = 45通りとなり、45個の鍵が必要です。
- 選択肢 エ不正解
- 50は全ペア数を考慮せず10×5などで求めてしまった誤った値です。
覚えるポイント
- 共通鍵暗号でn人が相互通信する場合の鍵数は n(n-1)/2 個(公開鍵暗号なら2n個)です。
間違えやすいところ
- 通信の方向を区別した順列(n(n-1)=90)と混同したり、2で割り忘れたりしないように注意します。
出題の前提:平成22年度春期ITパスポート試験公式問題問70
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.29 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
SSLによるサーバ認証
テクノロジ系 · ネットワークセキュリティ / SSL/TLS / 公開鍵基盤
クライアントPCのブラウザからの接続要求に対し、Webサーバが電子証明書などを送信し、クライアントPC側でWebサーバを認証するために用いられる技術・プロトコルはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
SSL(Secure Sockets Layer)およびその後継であるTLSは、トランスポート層で通信を暗号化するとともに、認証局が発行したディジタル証明書を用いて接続先Webサーバの真正性を認証します。
解き方
- WebブラウザとWebサーバ間で電子証明書を用いてサーバ認証を行うプロトコルを特定します。
- 各略語(インターネット接続業者、画像形式、電子メール暗号化、暗号化通信規格)の意味を比較します。
- 選択肢 ア不正解
- ISP(Internet Service Provider)はインターネットへの接続サービスを提供する通信事業者です。
- 選択肢 イ不正解
- PNG(Portable Network Graphics)は可逆圧縮を採用した画像ファイル形式の一つです。
- 選択肢 ウ不正解
- S/MIMEは電子メールの内容の暗号化やディジタル署名に用いられる規格です。
- 選択肢 エ正解
- SSLはWebブラウザとWebサーバ間で電子証明書を利用してサーバ認証と通信暗号化を実現します。
覚えるポイント
- Web通信の暗号化とサーバの真正性確認を行う技術はSSL(TLS)です。
間違えやすいところ
- 電子メールを暗号化・署名する「S/MIME」とWeb通信を暗号化する「SSL」を混同しないように注意します。
出題の前提:平成22年度春期ITパスポート試験公式問題問71
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.29 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ハードディスク廃棄時のデータ消去方法
テクノロジ系 · 情報セキュリティ / ストレージ管理 / データ消去
PCやハードディスクを譲渡したり返却したりする前に実施しておくこととして、ハードディスクからの情報漏えいを防ぐ最も確実な方法はどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
OS上のファイル削除や通常の論理フォーマットでは管理情報(インデックス)が初期化されるだけで、記憶媒体上の実際のデータ領域は残留しており、データ復元ソフトで容易に復元可能です。防止には全領域への無意味データの上書きや物理的破壊が必要です。
解き方
- データ漏えいを防ぐために、市販の復元ソフト等を用いても読み出せない状態にする手法を検討します。
- ごみ箱を空にする操作や論理フォーマットでは実データが残存することを踏まえ、完全上書き消去を選択します。
- 選択肢 ア正解
- 記憶領域全体に固定値や乱数を複数回上書きすることで、元の記録磁気を完全に消去し復元を防止できます。
- 選択肢 イ不正解
- 論理フォーマットはファイル管理情報領域を初期化するだけであり、実データ領域は復元ツールで読み出せます。
- 選択肢 ウ不正解
- ごみ箱を空にしてもファイルへの参照ポインタが削除されるだけで、ディスク上のデータ実体は残存します。
- 選択肢 エ不正解
- パスワードロックは専用機器や基板の取り外しによって回避・解析される恐れがあり、根本的なデータ消去にはなりません。
覚えるポイント
- ハードディスクの安全な廃棄・譲渡には「全領域への無意味データ上書き」または「物理的破壊・消磁」が必要です。
間違えやすいところ
- 「フォーマット(論理初期化)」や「ごみ箱を空にする」だけでデータが完全に消えると誤解しやすいです。
出題の前提:平成22年度春期ITパスポート試験公式問題問72
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.30 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
画面解像度の変更に伴う表示の変化
テクノロジ系 · 解像度 / ディスプレイ表示
PCの画面表示の設定において、全画面表示の解像度を1,280×960ピクセルから1,024×768ピクセルに変更した場合、ディスプレイの表示状態はどのように変化するか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
ディスプレイの画面サイズ(物理的なインチ数)が同じ場合、解像度(縦横のピクセル数)を下げると、1つのピクセルが占める面積が広くなります。このため、ピクセル単位の大きさで描画される文字やアイコンは画面上で相対的に大きく見えるようになります。
解き方
- 変更前(1,280×960)と変更後(1,024×768)の解像度を比較し、縦横ともにピクセル数が少なくなっていることを確認する。
- 物理画面サイズが変わらずピクセル数が減るため、1ピクセルあたりの物理的サイズが大きくなり、文字やオブジェクトが拡大表示されることを導く。
- 選択肢 ア不正解
- 動画の再生速度はフレームレートや動画ファイルの仕様によって決まり、解像度の変更によって再生速度が変化することはありません。
- 選択肢 イ正解
- 画面全体のピクセル数が減ることで1ピクセル当たりの物理的表示サイズが大きくなり、文字が大きく表示されます。
- 選択肢 ウ不正解
- 解像度を下げると画面全体の表示可能ピクセル数が減るため、高解像度のJPEG画像を等倍表示できる範囲は狭くなります。
- 選択肢 エ不正解
- ディスプレイの表示色数(色深度)はカラー設定(ビット数)に依存し、解像度を変更したこと自体によって色数が減少するわけではありません。
覚えるポイント
- 同一画面サイズでは解像度を下げると文字やアイコンは大きく、情報量は少なくなる
間違えやすいところ
- 解像度を上げることと下げることが表示サイズに与える影響を逆に取り違える
出題の前提:ITパスポート試験 平成22年度 春期分 問73
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.30 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
電子透かし技術の用途と特徴
テクノロジ系 · 電子透かし / 著作権保護
電子透かし技術によってできることとして、最も適切なものはどれか。(※問題文の正誤表を反映)
解答・解説を表示
解答
エ
解説
電子透かし(デジタルウォーターマーク)は、デジタルコンテンツ(静止画、動画、音声など)に著作権者情報や利用者情報、作成日時などを人の知覚では認識できない形で埋め込み、不正利用の摘発や著作権保護に役立てる技術です。
解き方
- 電子透かし(透かし技術)の定義・特徴(人間の知覚で認知できないように情報を埋め込む手法など)を確認する。
- 各選択肢を照らし合わせ、一見して分からないように著作権情報等を埋め込むエが合致することを判断する。
- 選択肢 ア不正解
- 解読鍵がなければ利用できないようにするのは暗号化技術の説明であり、電子透かしの説明ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- 透けて見える画像を視覚的に重ね合わせる可視透かしもありますが、一般的な電子透かし技術の本質的・代表的な特徴は知覚困難な不可視型透かしです。
- 選択肢 ウ不正解
- データのコピー回数を制限するのはDRM(デジタル著作権管理)機能(SCMSやCPRMなど)の説明です。
- 選択肢 エ正解
- 人間の目や耳では変化が認識できないように著作権情報や作成情報を埋め込むことができるのが電子透かしの特徴です。
覚えるポイント
- 電子透かしは人間の知覚では分からないように著作権情報などをデータへ埋め込む技術
間違えやすいところ
- 紙の透かしのように「目に見える半透明のロゴを重ねる」ことのみを電子透かしと混同する
出題の前提:ITパスポート試験 平成22年度 春期分 問74(正誤表反映済み)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.2 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.30 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
CAPTCHAの利用目的
テクノロジ系 · CAPTCHA / Webセキュリティ / Bot対策
電子掲示板やブログに投稿するとき、ゆがんだ文字の画像が表示され、それを読み取って入力するよう求められることがある。その目的として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
CAPTCHA(Completely Automated Public Turing test to tell Computers and Humans Apart)は、応答者がコンピュータ(プログラム・Bot)ではなく人間であることを識別するためのテストです。コンピュータプログラムによる掲示板へのスパム投稿や不正な連続アカウント登録を防ぐために導入されます。
解き方
- 問題文にある「ゆがんだ文字画像を表示し、読み取って入力させる」仕組みがCAPTCHAであることを把握する。
- CAPTCHAの目的である「人間とコンピュータの識別による自動プログラムの排除」に一致する選択肢を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- ブラウザの表示機能の判定は、ブラウザ情報(User-Agent)やJavaScriptの機能チェックで行われ、CAPTCHAの目的ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- 事前に許可された利用者であるかの確認はユーザー認証(ID・パスワード等)で行うものであり、CAPTCHAは人間かどうかの判定を行います。
- 選択肢 ウ不正解
- ディスプレイの表示機能の診断やテストを目的とした仕組みではありません。
- 選択肢 エ正解
- プログラム(ボット)によるスパムや連続投稿などの自動投稿を防止する目的として適切です。
覚えるポイント
- CAPTCHAは歪んだ文字などで「人間とコンピュータ」を識別しBotの自動処理を防ぐ
間違えやすいところ
- 特定の登録会員かどうかを認証するユーザー認証と混同する
出題の前提:ITパスポート試験 平成22年度 春期分 問75
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.31 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
到着順(FIFO)スケジューリングにおける所要時間の計算
テクノロジ系 · タスクスケジューリング / FIFO / ターンアラウンド時間
OSが、ジョブを到着順に、前のジョブが終わってから次のジョブを処理する場合について考える。各ジョブの到着時刻と処理時間が表のとおりであるとき、ジョブ4は、到着してからその処理が終了するまでに何秒を要するか。ここで、4つのジョブ以外の処理に要する時間は無視でき、表の到着時刻はジョブ1が到着した時刻を開始時刻(0秒)とする。 [表] ジョブ1: 到着時刻 0秒後, 処理時間 3秒 ジョブ2: 到着時刻 4秒後, 処理時間 4秒 ジョブ3: 到着時刻 5秒後, 処理時間 3秒 ジョブ4: 到着時刻 7秒後, 処理時間 5秒
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
到着順(FCFS/FIFO)スケジューリングでは、CPUが空いた時点で到着済みのジョブが順次実行されます。あるジョブの「到着してから処理が終了するまでの時間(応答時間・ターンアラウンド時間)」は、「そのジョブの終了時刻 - そのジョブの到着時刻」で求められます。
解き方
- 各ジョブの実行スケジュールを時系列で追跡する: ・ジョブ1: 到着0秒、開始0秒、終了3秒(0+3=3秒)。 ・ジョブ2: 到着4秒。3秒〜4秒はCPU空き。開始4秒、終了8秒(4+4=8秒)。 ・ジョブ3: 到着5秒。ジョブ2終了の8秒時点で待機中。開始8秒、終了11秒(8+3=11秒)。 ・ジョブ4: 到着7秒。ジョブ3終了の11秒時点で待機中。開始11秒、終了16秒(11+5=16秒)。
- ジョブ4の到着時刻(7秒後)から終了時刻(16秒後)までの所要時間を計算する:16 - 7 = 9秒。
- 選択肢 ア不正解
- 5秒はジョブ4の純粋な処理時間であり、待ち時間が考慮されていません。
- 選択肢 イ不正解
- ジョブ2の終了時刻(8秒後)や計算途中の数値であり誤りです。
- 選択肢 ウ正解
- ジョブ4は7秒後に到着し、ジョブ3が終了する11秒後まで4秒待ち、その後5秒間処理されて16秒後に終了するため、所要時間は 16 - 7 = 9秒です。
- 選択肢 エ不正解
- ジョブ2〜4の処理時間の合計(4+3+5=12)などを用いた誤った計算です。
覚えるポイント
- 所要時間(ターンアラウンド時間)= 待ち時間 + 処理時間 = 終了時刻 - 到着時刻
間違えやすいところ
- ジョブ1終了からジョブ2到着までのアイドル時間(1秒)を見落として計算してしまう
出題の前提:ITパスポート試験 平成22年度 春期分 問76
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.31 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
直列接続システムの稼働率グラフ
テクノロジ系 · 稼働率 / 直列システム / 信頼性
2台の処理装置が直列に接続されているシステムがある。両方の処理装置が正常に動作しないとシステムは稼働しない。両方の処理装置の故障の発生は独立しており、稼働率が等しい場合の、処理装置の稼働率とシステムの稼働率の関係を表すグラフの形はどれか。ここで、破線は処理装置の稼働率とシステムの稼働率が等しい場合を表す。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
同一の稼働率p(0≦p≦1)をもつ2台の装置が直列に接続されている場合、両方が同時に稼働していなければシステム全体が動かないため、全体の稼働率は R = p × p = p^2 となります。0 < p < 1 の範囲では常に p^2 < p となり、グラフは45度線(y = p の破線)の下側を通る下に凸の放物線となります。
解き方
- 装置単体の稼働率をp(0〜1)として、直列システムの稼働率の式 R = p^2 を立てる。
- p=0のときR=0、p=0.5のときR=0.25、p=1のときR=1 となることを確認する。
- 破線 y = p に対して、常に y = p^2 は下側に位置し、下に凸の曲線を描く「イ」のグラフを選択する。
- 選択肢 ア不正解
- 破線より上を通る上に凸の曲線は、並列システムの稼働率 1 - (1 - p)^2 を表すグラフです。
- 選択肢 イ正解
- 直列システムの稼働率は p^2 であり、破線(y = p)の下側を通る下に凸の曲線となります。
- 選択肢 ウ不正解
- 稼働率の関係式は p^2 という2次関数(曲線)であり、直線にはなりません。
- 選択肢 エ不正解
- 0から1まで滑らかに増加する2次曲線であり、途中で破線に交差・接近するような形状ではありません。
覚えるポイント
- 直列システムの稼働率は掛け算(p^2)、並列システムの稼働率は 1 - (1 - p)^2
間違えやすいところ
- 直列接続と並列接続の稼働率の公式を取り違えて並列(ア)を選んでしまう
出題の前提:ITパスポート試験 平成22年度 春期分 問77
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.32 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
非接触型ICカードに用いられる技術
テクノロジ系 · RFID / 非接触ICカード / 近距離無線通信
電車の定期券などとして利用される非接触型ICカードに用いられている技術はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
RFID(Radio Frequency Identification)は、微弱な電波や電磁界を利用して、非接触でICチップ内のタグ情報を読み書きする技術です。SuicaやPASMOなどの交通系非接触ICカード(FeliCa等)の基本技術として広く普及しています。
解き方
- 交通系定期券などの非接触ICカードの動作方式(電波を用いて近づけるだけで通信・給電する仕組み)を確認する。
- 該当する技術用語として電磁波通信による個体識別技術であるRFIDを選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- IrDAは赤外線を用いた近距離データ通信規格であり、非接触ICカードには用いられません。
- 選択肢 イ正解
- RFIDは電波を用いて非接触でデータの読み書きを行う技術であり、電車のIC定期券などに用いられています。
- 選択肢 ウ不正解
- バーコードは白黒の縞模様を光学的・可視的に読み取る技術であり、ICカードの無線通信技術ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 無線LAN(Wi-Fi等)はローカルエリアネットワークを無線化した規格であり、非接触ICカードの通信には用いられません。
覚えるポイント
- 非接触ICカード(交通系カード・電子マネー等)にはRFID技術(NFC/FeliCa)が利用される
間違えやすいところ
- 赤外線通信(IrDA)や無線LAN(Wi-Fi)など、他のワイヤレス通信規格と混同する
出題の前提:ITパスポート試験 平成22年度 春期分 問78
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.32 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
デシジョンテーブルによる報奨金の判定
テクノロジ系 · デシジョンテーブル / 条件判定
業務の改善提案に対する報奨を次の表に基づいて決めるとき、改善額が200万円で、かつ、期間短縮が3日の改善提案に対する報奨は何円になるか。ここで表は、条件が成立の場合はYを、不成立の場合はNを記入し、これらの条件に対応したときの報奨を○で表してある。 [表の条件と報奨] 改善額100万円未満: [Y, Y, N, N] 期間短縮1週間未満: [Y, N, Y, N] ・5,000円: 改善額Y かつ 期間短縮Y ・10,000円: 改善額N かつ 期間短縮Y ・15,000円: 改善額Y かつ 期間短縮N ・30,000円: 改善額N かつ 期間短縮N
解答・解説を表示
解答
イ
解説
デシジョンテーブル(意思決定表)は、複雑な複数の条件の組み合わせと、それに応じて実行すべき動作(アクション)を整理した表です。与えられた具体的な事例の各条件の真偽(Y/N)を1つずつ判定し、該当する列のアクションを読み取ります。
解き方
- 第1条件「改善額100万円未満」を判定する:提案の改善額は200万円であり、100万円以上なので不成立(N)。
- 第2条件「期間短縮1週間未満」を判定する:1週間は7日であり、短縮期間は3日なので「1週間未満」が成立(Y)。
- 条件の組み合わせは「改善額100万円未満=N」「期間短縮1週間未満=Y」となる第3列(左から3番目)を参照する。
- 対応する報奨の行を確認すると、10,000円の行に○がついているため、報奨は10,000円であると求まる。
- 選択肢 ア不正解
- 5,000円は改善額100万円未満(Y)かつ期間短縮1週間未満(Y)の場合の報奨です。
- 選択肢 イ正解
- 改善額200万円は100万円未満が「N」、期間短縮3日は1週間未満が「Y」となり、条件「N, Y」に対応する報奨は10,000円です。
- 選択肢 ウ不正解
- 15,000円は改善額100万円未満(Y)かつ期間短縮1週間以上(N)の場合の報奨です。
- 選択肢 エ不正解
- 30,000円は改善額100万円以上(N)かつ期間短縮1週間以上(N)の場合の報奨です。
覚えるポイント
- デシジョンテーブルでは与えられた条件が「未満」か「以上」かを慎重に判定して列を選ぶ
間違えやすいところ
- 「100万円未満」の否定(N)と「1週間未満」の肯定(Y)を取り違えて別の列を参照してしまう
出題の前提:ITパスポート試験 平成22年度 春期分 問79
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.33 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
TCP/IPにおけるポート番号の役割
テクノロジ系 · TCP/IP / ポート番号 / トランスポート層
TCP/IPのポート番号によって識別されるものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
インターネット通信(TCP/IPプロトコル)において、IP層の「IPアドレス」はネットワーク上の機器(コンピュータ)を特定します。一方、トランスポート層の「ポート番号(0〜65535)」は、その機器上で動作しているどのアプリケーション(Web、メールなど)と通信するかを識別するために使用されます。
解き方
- TCP/IPの各階層における識別子を確認する(MACアドレス=NIC/ハードウェア、IPアドレス=ホスト/ノード、ポート番号=アプリケーション)。
- 選択肢の中からポート番号に対応する「アプリケーションソフトウェア」を選択する。
- 選択肢 ア不正解
- コンピュータに装着されたLANカード(NIC)を識別するのは物理アドレスであるMACアドレスです。
- 選択肢 イ正解
- ポート番号は、コンピュータ内で動作する通信相手のアプリケーションソフトウェア(プロセス)を識別するために用いられます。
- 選択肢 ウ不正解
- 通信相手のコンピュータをネットワーク上で識別するのはIPアドレスです。
- 選択肢 エ不正解
- 無線LANのアクセスポイントを識別するのはSSIDやBSSID(MACアドレス)などです。
覚えるポイント
- IPアドレスは「通信相手のコンピュータ」、ポート番号は「アプリケーション」を識別する
間違えやすいところ
- IPアドレス(コンピュータの識別)とポート番号(アプリケーションの識別)の役割を混同する
出題の前提:ITパスポート試験 平成22年度 春期分 問80
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.33 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
フラッシュメモリの特徴
テクノロジ系 · 記憶媒体 / 半導体メモリ / 不揮発性メモリ
半導体メモリの一種であるフラッシュメモリに関する記述として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
半導体メモリには電源を切ると記憶内容が消える揮発性メモリ(RAMなど)と、電源を切っても内容が消えない不揮発性メモリ(ROMやフラッシュメモリなど)があります。フラッシュメモリは電気的に一括またはブロック単位で消去・書き込みができる不揮発性メモリです。
解き方
- フラッシュメモリの基本特性(電気的消去・書き換え可能な不揮発性メモリ)を確認する。
- 電源供給の有無とデータ保持の関係を評価し、不揮発性メモリに合致する選択肢を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- 一度だけ書き込めるメモリはPROM(特にワンタイムPROM)の説明であり、フラッシュメモリは何度も書き換えが可能です。
- 選択肢 イ正解
- フラッシュメモリは不揮発性メモリであるため、記憶内容を保持するための電力供給を必要としません。
- 選択肢 ウ不正解
- フラッシュメモリは小型・軽量化が容易であり、SDカードやUSBメモリとしてディジタルカメラの記憶媒体に広く利用されています。
- 選択肢 エ不正解
- レーザ光を用いて読み書きを行うのはCDやDVD、Blu-ray Discなどの光ディスクであり、フラッシュメモリは電気的な信号で読み書きを行います。
覚えるポイント
- フラッシュメモリは電気的に書き換え可能な不揮発性メモリ(電源OFFでも保持)
間違えやすいところ
- DRAM(リフレッシュ動作が必要な揮発性メモリ)と不揮発性メモリの特徴を混同すること
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・テクノロジ系ハードウェア分野の基礎知識
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.33 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
並行更新処理とロストアップデート
テクノロジ系 · データベース / 排他制御 / 並行処理
2台のPCから一つのファイルを並行して更新した。ファイル中の同一データ(データ1)に対する処理が①~④の順に行われたとき、データ1はどの値になるか。ここで、データ1の初期値は5であった。 ・PC-Aの処理①:データ1を読み込み、10を足す。 ・PC-Bの処理②:データ1を読み込み、1を引く。 ・PC-Aの処理③:①の結果を、データ1に書き込む。 ・PC-Bの処理④:②の結果を、データ1に書き込む。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
複数の端末が排他制御を行わずに同一データを並行して更新すると、後から書き込んだ処理によって直前の更新内容が上書きされて消失する「更新消失(ロストアップデート)」が発生します。各処理の読み込み時の値と書き込みの順番を時系列で追う必要があります。
解き方
- 処理①でPC-Aがファイルから初期値5を読み込み、手元で 5 + 10 = 15 を計算して保持する。
- 処理②でPC-Bがファイルから初期値5(まだ書き込まれていない)を読み込み、手元で 5 - 1 = 4 を計算して保持する。
- 処理③でPC-Aが保持していた15をデータ1に書き込み、ファイルの値が15になる。
- 処理④でPC-Bが保持していた4をデータ1に上書きするため、最終的なデータ1の値は4になる。
- 選択肢 ア正解
- 時系列順に処理を実行すると、最後にPC-Bが自身の計算結果である4を上書きして保存するため正しいです。
- 選択肢 イ不正解
- 5は初期値であり、いずれかの処理によって更新されるため、ファイルの値が5のまま残ることはありません。
- 選択肢 ウ不正解
- 14は排他制御が行われて 5 + 10 - 1 が正しく直列実行された場合の値であり、本問では排他制御がないため誤りです。
- 選択肢 エ不正解
- 15は処理③で書き込まれた時点の値ですが、直後の処理④で上書きされてしまうため誤りです。
覚えるポイント
- 排他制御がない並行更新では、最後に書き込んだトランザクションの値で上書きされる
間違えやすいところ
- 排他制御が自動的に働いて正常に両方の計算が反映される(14になる)と誤認すること
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・データベース分野(排他制御・並行処理)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.34 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
関係データベースにおける主キーの役割
テクノロジ系 · データベース / 関係データベース / 主キー
関係データベースにおいて主キーを指定する目的として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
関係データベースのテーブルにおいて、レコード(行)を一意に識別するための列(属性)または列の組み合わせを主キー(プライマリキー)と呼びます。主キーには「重複する値を持たない(一意性)」および「NULL(空値)を持たない(非NULL制約)」という特性があります。
解き方
- 主キーの定義(テーブル内の各行を一意に識別するための制約・キー)を確認する。
- 「一意に識別できる」という目的に合致する選択肢を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- 主キーは複数のレコードを同時に特定するのではなく、ただ1つのレコードを一意に特定するためのものです。
- 選択肢 イ正解
- 主キーの目的は、テーブル内の各レコード(行)を一意(ユニーク)に識別することです。
- 選択肢 ウ不正解
- 検索条件は主キー以外の任意の属性に対しても指定可能であるため、主キーを設定する固有の目的ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 算術演算の対象となるかどうかはデータ型(数値型など)に依存し、主キーの指定とは無関係です。
覚えるポイント
- 主キー=レコードを一意に識別するためのキー(一意性制約・NOT NULL制約)
間違えやすいところ
- 主キーでなければ検索条件に指定できないと勘違いすること
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・データベース分野(関係モデルと主キー)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.34 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
TCO (Total Cost of Ownership) の定義
テクノロジ系 · システム企画 / 費用対効果 / TCO
TCO (Total Cost of Ownership) の説明として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
TCO(Total Cost of Ownership:総所有コスト)とは、コンピュータシステムなどの設備の導入(初期投資、イニシャルコスト)から、運用・保守・維持管理・廃棄に至るまで(ランニングコスト)にかかるすべての費用の合計額を指します。
解き方
- TCOが「イニシャルコスト」と「ランニングコスト」の両方を含む概念であることを確認する。
- 導入時の費用と導入後の運用・管理費を合わせた総額を説明している選択肢を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- 導入後の運用・管理費のみはランニングコストであり、初期費用が含まれていないためTCOの説明としては不十分です。
- 選択肢 イ不正解
- 障害対応費用はTCOの一部に過ぎず、全体の総所有コストを表す説明ではありません。
- 選択肢 ウ正解
- 導入時のイニシャルコストと、その後に発生する運用・管理等のランニングコストを合算した総額を表しています。
- 選択肢 エ不正解
- 導入時に発生する費用の総額はイニシャルコスト(初期費用)の説明であり、TCOではありません。
覚えるポイント
- TCO = 初期費用(イニシャルコスト) + 運用・保守費用(ランニングコスト)
間違えやすいところ
- TCOを購入費用(導入時のみの費用)のことだと誤解すること
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・システム企画および企業活動のIT投資評価
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.34 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
スタック操作によるデータ出力順序
テクノロジ系 · データ構造 / スタック / LIFO
下から上へデータを積み上げ、上にあるデータから順に取り出すデータ構造(スタック)がある。右側から入力されたデータの順番を変化させて、左側に出力する装置を考える。操作は次の3通りである。 ① 右側から入力されたデータをそのまま左側に出力する。 ② 右側から入力されたデータをスタックに積み上げる。 ③ スタックの1番上にあるデータを取り出して左側に出力する。 この装置の右側から順番に X, Y, Z を入力した場合に、①~③の操作を組み合わせても、左側に出力できない順番はどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
スタックは後入れ先出し(LIFO: Last-In First-Out)のデータ構造です。最後に入れたデータが最初に取り出されます。本問では、入力順がX→Y→Zであるため、Zを最初に出力するにはXとYをスタックに保持しておく必要があります。その場合、スタック内は底がX、上がYとなるため、取り出し順は必ずYが先、Xが後になります。
解き方
- 各選択肢の出力順が操作①〜③で実現可能か検証する。
- ア(X, Z, Y):Xを出力(①)→Yを積む(②)→Zを出力(①)→Yを取り出す(③)で可能。
- イ(Y, Z, X):Xを積む(②)→Yを出力(①)→Zを出力(①)→Xを取り出す(③)で可能。
- エ(Z, Y, X):Xを積む(②)→Yを積む(②)→Zを出力(①)→Yを取り出す(③)→Xを取り出す(③)で可能。
- ウ(Z, X, Y):Zを出力した時点でスタックには下からX、Yと積まれているため、取り出し順は必ずY→Xとなり、X→Yの順で出力することは不可能であると判断する。
- 選択肢 ア不正解
- ①(X出力)→②(Yプッシュ)→①(Z出力)→③(Yポップ)の手順で出力可能です。
- 選択肢 イ不正解
- ②(Xプッシュ)→①(Y出力)→①(Z出力)→③(Xポップ)の手順で出力可能です。
- 選択肢 ウ正解
- Zを最初に出力した直後のスタックの先頭はYであるため、Yより先にXを出力することはできず、出力不可能です。
- 選択肢 エ不正解
- ②(Xプッシュ)→②(Yプッシュ)→①(Z出力)→③(Yポップ)→③(Xポップ)の手順で出力可能です。
覚えるポイント
- スタックは後入れ先出し(LIFO)。Zを最初に出すと、スタックに残ったXとYは必ずY→Xの順でしか取り出せない
間違えやすいところ
- キュー(先入れ先出し:FIFO)とスタックの取り出し順を混同すること
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・アルゴリズムとデータ構造(スタック)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.35 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
サーバの仮想化技術
テクノロジ系 · システム構成要素 / サーバ仮想化 / ハイパーバイザ
サーバの仮想化技術に関する記述として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
サーバ仮想化技術とは、物理的な1台のハードウェア(CPU、メモリ、ストレージなど)をソフトウェア技術によって論理的に分割・統合し、複数の仮想的なサーバマシンとして独立して稼働させる仕組みです。これにより物理マシンの集約やリソースの有効活用が可能となります。
解き方
- 「サーバ仮想化」の定義(1台の物理ハードウェア上で複数のOSやサーバ環境を独立稼働させること)を確認する。
- 他分野の「仮想」技術(VPN、VR、仮想記憶など)との違いを識別して適切な選択肢を選ぶ。
- 選択肢 ア正解
- サーバの仮想化技術の正確な定義であり、1台の物理サーバで複数の仮想サーバを動作させます。
- 選択肢 イ不正解
- 公衆回線を仮想的に専用線のように利用する技術はVPN(Virtual Private Network)の説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- 仮想的に現実感をもつ空間を作り出す技術はVR(Virtual Reality:仮想現実)の説明です。
- 選択肢 エ不正解
- ハードディスクを主記憶の代替として利用する技術はOSの「仮想記憶(バーチャルメモリ)」の説明です。
覚えるポイント
- サーバ仮想化=1台の物理マシン上で複数の独立した仮想OS/サーバを稼働させる技術
間違えやすいところ
- 仮想記憶(主記憶の拡張)やVPN(通信回線の仮想化)など、「仮想」が付く別概念と混同すること
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・システム構成技術(仮想化技術)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.35 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ソーシャルエンジニアリングの手法
テクノロジ系 · セキュリティ / ソーシャルエンジニアリング / なりすまし
攻撃者が、システムの利用者になりすましてシステム管理者に電話をかけ、パスワードを忘れたと言ってパスワードを初期化してもらい、システムに侵入した。このような行為を何というか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
情報セキュリティにおける攻撃手法のうち、技術的な脆弱性ではなく、人間の心理的盲点や過失、親切心、社会的関係(なりすまし電話、肩越しに画面を覗き見るショルダーハッキング、ゴミ箱を漁るトラッシングなど)を利用して機密情報を盗み出す手口を「ソーシャルエンジニアリング」と総称します。
解き方
- 問題文の手口(電話による正規利用者へのなりすまし・管理者への心理誘導)の特徴を確認する。
- 人的・心理的な弱みを突く攻撃手法の名称(ソーシャルエンジニアリング)を特定する。
- 選択肢 ア不正解
- DoS攻撃は、対象のサーバやネットワークに大量のリクエストを送りつけてサービスを停止させる攻撃です。
- 選択肢 イ不正解
- 総当たり攻撃(ブルートフォース攻撃)は、パスワードの組み合わせを端から順に試行して突破を試みる技術的攻撃です。
- 選択肢 ウ正解
- 人間の心理的隙や関係性(利用者のふりをして電話で管理者からパスワードを聞き出すなど)を悪用する行為はソーシャルエンジニアリングに該当します。
- 選択肢 エ不正解
- バックドア(裏口)は、一度侵入したシステムへ後から容易に再侵入できるようにあらかじめ設置しておく秘密の侵入経路です。
覚えるポイント
- ソーシャルエンジニアリング=人の心理的弱みや油断を突いて情報を盗み出す非技術的手法
間違えやすいところ
- 技術的なクラッキング手法(総当たり攻撃など)と人間を騙す手法を混同すること
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・セキュリティ攻撃手法分野
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.36 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
音声信号の標本化・量子化・符号化
テクノロジ系 · マルチメディア / A/D変換 / サンプリング / 量子化
音声信号をディジタル化する。時刻1から時刻5のタイミングで標本化を行い、4段階に量子化(標本点に最も近い段階を選択)を行った後、2ビットで符号化した。例の図では結果が“11 01 00 10 11”であった。同じ手法でディジタル化を行うと“01 00 10 11 01”となる音声信号を示す図はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
アナログ信号をディジタル化する(A/D変換)手順は、一定時間ごとに値を抽出する「標本化(サンプリング)」、抽出した連続値を最も近い離散値の段階に当てはめる「量子化」、その段階をビット列に変換する「符号化」の3段階からなります。本問では2ビットで4段階(下から00, 01, 10, 11)が割り当てられています。
解き方
- 目標とする符号列“01 00 10 11 01”を時刻1から5に分解する(時刻1=01、時刻2=00、時刻3=10、時刻4=11、時刻5=01)。
- 各選択肢のグラフについて、時刻1〜5における波形の振幅がどの段階に最も近いかを読み取る。
- アは時刻2で01付近、ウは時刻3で00付近、エは時刻3で01付近を通るため不適。
- イは時刻1が01、時刻2が00、時刻3が10、時刻4が11、時刻5が01に最も近くなっており、目標符号列と完全に一致する。
- 選択肢 ア不正解
- 時刻2の波形が01の段階に近く、2番目の符号が00にならないため誤りです。
- 選択肢 イ正解
- 時刻1が01、時刻2が00、時刻3が10、時刻4が11、時刻5が01の段階に最も近く、符号列“01 00 10 11 01”と合致します。
- 選択肢 ウ不正解
- 時刻3の波形が00付近を通っており、3番目の符号が10にならないため誤りです。
- 選択肢 エ不正解
- 時刻3の波形が01の段階に最も近く、3番目の符号が10にならないため誤りです。
覚えるポイント
- ディジタル化の3手順=標本化(時間を区切る)→量子化(数値を丸める)→符号化(ビットに直す)
間違えやすいところ
- 時刻と振幅の対応関係を読み違えたり、上下のビット割り当て(00が下、11が上)を取り違えたりすること
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・マルチメディア技術(標本化・量子化・符号化)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.36 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
WBSによる作業分割の階層構造
マネジメント系 · WBS / プロジェクトマネジメント / システムライフサイクル
WBS(Work Breakdown Structure)による作業分割において、最上位の「システム」直下に「システム要件定義」および各「サブシステム」が並んでいる。システム要件定義と同じくシステム開発全体にかかわる作業として、同じ階層に記載すべき適切な作業はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
WBSは成果物や作業を階層的に細分化する手法です。開発工程全体に影響するシステム全体の統合的な作業(要件定義、システム結合、総合テストなど)は上位のシステム全体階層に置き、各サブシステム内部の作業(ソフトウェア方式設計、モジュール実装、結合テストなど)はサブシステムの下位階層に配置します。
解き方
- WBSの最上位「システム」の直下に置かれている項目が「システム全体にかかわる工程」であることを確認します。
- 選択肢の中から、個別サブシステム単位の作業ではなく、システム全体を対象とする統合的な開発作業を選定します。
- 選択肢 ア不正解
- システム監査は開発プロジェクトから独立した立場で評価・検証を行う活動であり、開発作業のWBS階層には含めません。
- 選択肢 イ正解
- システム結合は個々のサブシステムを組み合わせてシステム全体を統合・検証する工程であり、システム要件定義と同じくシステム全体に関わる階層に配置します。
- 選択肢 ウ不正解
- ソフトウェア結合は各サブシステム内のソフトウェア要素を結合する作業であるため、サブシステムより下位の階層に配置されます。
- 選択肢 エ不正解
- ソフトウェアコード作成及びテストはサブシステム内の各プログラムを実装・単体テストする作業であり、下位の詳細な階層に配置されます。
覚えるポイント
- WBSの同一階層には同等の粒度や対象範囲(全体か個別コンポーネントか)を持つ作業を配置する。
間違えやすいところ
- システム監査を開発プロジェクト内の作業工程と混同しないように注意する。
出題の前提:ITパスポート試験 平成22年春期 問題冊子 問89
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.38 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
サブシステムにおける作業分割の基準
マネジメント系 · WBS / 工程別作業分割 / 開発プロセス
作業分割の図では、第1階層でシステム全体にかかわるものと各サブシステムに分割している。図において、サブシステム1の下位の段階で実施された作業分割の説明として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
WBSの展開アプローチには、成果物(コンポーネント)別に細分化する方法と、開発ライフサイクルの工程(フェーズ)別に細分化する方法があります。サブシステム直下で方式設計や詳細設計といった設計フェーズごとに枝分かれしている場合は工程別分割に該当します。
解き方
- 図の「サブシステム1」から分岐している直下の要素(ソフトウェア方式設計、ソフトウェア詳細設計など)を確認します。
- これらが開発ライフサイクルにおける設計工程(フェーズ)を示していることから、工程別の分割であると判断します。
- 選択肢 ア正解
- サブシステムの直下に「ソフトウェア方式設計」「ソフトウェア詳細設計」などの開発工程が配置されているため、工程別の分割です。
- 選択肢 イ不正解
- 要件定義項目ごとの分割ではなく、設計の各工程(フェーズ)に沿って分割されています。
- 選択肢 ウ不正解
- 個々のソフトウェア単位ではなく、方式設計や詳細設計という開発工程ごとに分割されています。
- 選択肢 エ不正解
- モジュール単位での分割は詳細設計よりもさらに下位の実装レベルで行われるため誤りです。
覚えるポイント
- WBSの分割基準にはフェーズ(工程)による分割と成果物(プロダクト)による分割がある。
間違えやすいところ
- ソフトウェアやモジュールといった成果物構成要素と、方式設計などの工程フェーズを取り違えないこと。
出題の前提:ITパスポート試験 平成22年春期 問題冊子 問90
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.39 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
クリティカルパスと作業日数の計算
マネジメント系 · アローダイアグラム / クリティカルパス / 日程計画
画面設計の作業において、以下の表と先行関係が与えられている。画面一覧(4人日)、画面フロー(6人日)、画面レイアウト(3人日)、画面入出力項目(2人日)である。画面一覧の後に画面フローを実施する経路と、画面レイアウトの後に画面入出力項目を実施する並行経路がある場合、画面設計全体のクリティカルパスの作業日数は何日か。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
アローダイアグラムにおいて、プロジェクト開始から終了までに最も日数を要する最長経路をクリティカルパスと呼びます。全体の作業完了日はこの最長経路によって決定されます。
解き方
- 並行して実施される2つの経路の所要日数をそれぞれ計算します。上経路は「画面一覧(4) + 画面フロー(6) = 10日」です。
- 下経路は「画面レイアウト(3) + 画面入出力項目(2) = 5日」です。
- 全体の終了を左右する最長経路(クリティカルパス)は10日となります。
- 選択肢 ア不正解
- 5日は画面レイアウト(3)+画面入出力項目(2)の短い方の経路の日数です。
- 選択肢 イ不正解
- 9日はどの経路の合計とも一致しない誤った計算結果です。
- 選択肢 ウ正解
- 画面一覧(4日)+画面フロー(6日)=10日となり、最長経路(クリティカルパス)の日数と一致します。
- 選択肢 エ不正解
- 15日は4つの作業を並行せずすべて直列に足し合わせた日数(4+6+3+2)です。
覚えるポイント
- クリティカルパスはプロジェクト全体の所要日数を決定する「最長所要時間の経路」である。
間違えやすいところ
- 並行して実行できる作業を単純に全加算してしまわないように注意する。
出題の前提:ITパスポート試験 平成22年春期 問題冊子 問91
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.39 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
要員制約を考慮したスケジュール計画
マネジメント系 · スケジュール作成 / リソース制約 / 要員計画
土日休みの6月カレンダーにおいて、田中さんが担当する「画面フロー(工数6人日、6月9日開始)」と、佐藤さんと田中さんの2名が担当する「帳票レイアウト(工数10人日、6月13日開始、6月19日終了予定)」が設定されている。このスケジュールに対する指摘として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
同一担当者が複数のタスクを兼任する場合、担当者の稼働可能日(リソース制約)を考慮してスケジュールを組む必要があります。前作業の終了前に次作業の専従を前提とすると、重複期間が生じて計画遅延の原因になります。
解き方
- 田中さんの画面フローの期間を確認します。開始日は6月9日(月)、工数は6人日のため、9日(月)・10日(火)・11日(水)・12日(木)・13日(金)・16日(月)の6営業日が必要です。
- 田中さんが画面フローを完了できるのは6月16日であるため、6月13日〜19日の帳票レイアウトに6月13日から専従することはできず、前作業と重複して予定どおり完了できません。
- 選択肢 ア不正解
- 2名体制で実施する場合の工数消化計算と合致せず、不適切な指摘です。
- 選択肢 イ正解
- 田中さんの画面フロー作業は6月16日までかかるため、6月13日開始の帳票レイアウトと重なり、6月19日までに終了させることはできません。
- 選択肢 ウ不正解
- 田中さんの稼働制約があるため、さらに終了日を早めて6月18日に完了させることはできません。
- 選択肢 エ不正解
- 工数が多いからといって無条件に期間を長めに見積もるべきという指摘は計画の論理的根拠として不適切です。
覚えるポイント
- プロジェクトの日程計画ではタスクの順序だけでなく同一要員の重複(リソース競合)を必ず確認する。
間違えやすいところ
- 土日を作業日としてカウントしてしまい、前作業の終了日を誤算定するミスに注意する。
出題の前提:ITパスポート試験 平成22年春期 問題冊子 問92
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.40 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
リレーショナルデータベースにおける主キーの決定
テクノロジ系 · 関係データベース / 主キー / 複合主キー
文献管理システムにおいて、同一文献番号の文献は複数保有しない。貸出期間は最長2週間で、返却された文献をその日のうちに別の社員に貸し出すことは可能であるが、同日中に同一社員へ再度貸し出すことはない。このとき、貸出表の主キーとして適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
主キー(Primary Key)はテーブル内の各行(タスクや事実)を一意に識別するための属性または属性の組合せです。業務ルール上、重複が発生する可能性のある列の組合せは主キーになれず、すべての状況で重複しない最小の項目セットを選定します。
解き方
- 同一文献が異なる日付で同じ社員に貸し出される履歴が残るため、「文献番号」と「社員番号」だけでは過去の履歴と重複して一意になりません。
- 同日に別社員への貸出があり得るため、「文献番号」と「貸出日」だけでも特定できません。
- 「同じ社員に対して返却した同一文献をその日のうちに貸し出すことはない」という条件から、「文献番号」「社員番号」「貸出日」の3つを組み合わせることで一意性が保証されます。
- 選択肢 ア不正解
- 過去に同じ社員が同じ文献を借りた履歴が存在する場合にキーが重複するため主キーになりません。
- 選択肢 イ正解
- 同一文献・同一社員・同一貸出日の貸出は1回しか発生しない制約があるため、この3つの組合せが主キーとなります。
- 選択肢 ウ不正解
- 社員番号だけでは1人の社員が複数の本を借りた履歴を区別できないため、貸出表の主キーにはできません。
- 選択肢 エ不正解
- 文献番号だけでは同一文献の複数回の貸出履歴を区別できないため、貸出表の主キーにはできません。
覚えるポイント
- 履歴を保持するテーブルでは、対象物のID・利用者のID・利用日時などを組み合わせた複合主キーが必要となることが多い。
間違えやすいところ
- 現在貸出中の1件だけではなく、過去の返却済み履歴も同じ貸出表に蓄積される点を見落とさないこと。
出題の前提:ITパスポート試験 平成22年春期 問題冊子 問93
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.41 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.42 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
業務処理とDFDのデータストア表現
ストラテジ系 · DFD / データフロー図 / プロセスモデル
文献管理システムの「貸出処理」と「返却処理」を表すDFDにおいて、外部実体「社員」から入力データを受け取りデータストア「b 表」へレコードを新規登録する処理「a」、および「b 表」のレコードを更新する処理「c」の組合せとして適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
DFD(Data Flow Diagram)では、丸(円)が処理プロセス、平行二本線がデータストア、四角が外部実体を表します。データの流れの向き(矢印)から、新規追加(プロセスからデータストアへの片方向矢印)か、検索・更新(双方向のデータのやり取り)かを読み取ります。
解き方
- 処理aからデータストアbへデータが流れ込んでいるため、新規に貸出レコードを作成・追加する「貸出」処理であり、対象は「貸出」表です。
- 処理cはデータストアbから該当レコードを抽出し、返却日を設定して更新するため、「返却」処理に該当します。
- したがって、aが貸出、bが貸出、cが返却となります。
- 選択肢 ア正解
- aは貸出レコードを追加する貸出処理、bは貸出表、cは返却日を更新する返却処理となり整合します。
- 選択肢 イ不正解
- bが文献表では、貸出処理時にレコードが追加される仕様(貸出表への追加)と矛盾します。
- 選択肢 ウ不正解
- aが返却処理、cが貸出処理となっており、データの流れの向きと仕様が逆です。
- 選択肢 エ不正解
- 処理の対応関係が逆であり、データストアbも文献表ではないため誤りです。
覚えるポイント
- DFDの矢印の向きに注目し、データストアに対する「書き込み・追加」か「参照・更新」かを判別する。
間違えやすいところ
- 貸出処理で参照する文献表と、レコードの登録先である貸出表を取り違えないこと。
出題の前提:ITパスポート試験 平成22年春期 問題冊子 問94
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.42 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.43 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
フローチャートによる貸出可否判定ロジック
テクノロジ系 · 流れ図 / アルゴリズム / 在庫確認
文献検索機能の処理手順において、該当文献が存在した後の処理d、および貸出レコードの有無に応じた表示e・fに入る字句の組合せとして適切なものはどれか。 ① "貸出可能" と表示する ② "貸出中" と表示する ③ 文献番号で貸出表を検索し、返却日が空白値の貸出レコードを抽出する ④ 文献番号で貸出表を検索し、最も古い貸出日の貸出レコードを抽出する
解答・解説を表示
解答
ア
解説
貸出中であるかどうかの判定は、返却されていない状態(返却日が空白値)のレコードが存在するかどうかで調べます。該当レコードがある(Yes)場合は現在誰かに借りられている状態(貸出中)であり、ない(No)場合は貸出可能です。
解き方
- 仕様より、貸出中は返却日に空白値が設定されているため、dには「文献番号で貸出表を検索し、返却日が空白値の貸出レコードを抽出する(③)」が入ります。
- 判断「該当する貸出レコードはあるか」でYes(存在する)に進むfは「貸出中(②)」の表示です。
- No(存在しない)に進むeは「貸出可能(①)」の表示となります。
- 選択肢 ア正解
- dに③(返却日空白値の抽出)、eに①(貸出可能)、fに②(貸出中)が入る組合せが正解です。
- 選択肢 イ不正解
- eとfの表示内容が逆になっており、未返却レコードがあるときに貸出可能となってしまいます。
- 選択肢 ウ不正解
- 最も古い貸出日のレコードを抽出しても、現在の貸出中判定には使えません。
- 選択肢 エ不正解
- dの検索条件が不適切であり、かつeとfの表示も逆になっています。
覚えるポイント
- データベースで「未完了・進行中」の状態を検索する際は、完了日時列がNULL(空白値)であることを条件にする。
間違えやすいところ
- 分岐のYes(該当あり)とNo(該当なし)に対する「貸出中」「貸出可能」の割り当てを取り違えないこと。
出題の前提:ITパスポート試験 平成22年春期 問題冊子 問95
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.44 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.45 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
未返却および延滞レコードの抽出条件
テクノロジ系 · SQL条件式 / データ抽出 / 延滞管理
貸出日を含んで2週間を超えても返却していない社員に対して連絡するため、該当者を抽出したい。貸出表から抽出する方法として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
特定の条件に合致するデータを抽出する際は、すべての要件を漏れなく論理積(AND)で結合します。「未返却である」状態は「返却日 IS NULL(空白値)」、「2週間超過」は「貸出日 <= 調査日 - 2週間(2週間以上前)」と表現されます。
解き方
- 要件1「返却していない」を表現する条件を特定します。返却が完了していないため「返却日が空白値」となります。
- 要件2「2週間を超えている」を表現する条件を特定します。貸出日から調査日までの経過期間が2週間超であるため「貸出日が調査日から2週間以上前」となります。
- 2つの条件を「かつ」で結んだ選択肢ウを選定します。
- 選択肢 ア不正解
- 貸出日は必ず設定されており空白値にはならず、条件が全く逆です。
- 選択肢 イ不正解
- 返却日に関する条件がないため、すでに2週間以上前に返却済みのレコードまで抽出してしまいます。
- 選択肢 ウ正解
- 「返却日が空白値(未返却)」かつ「貸出日が調査日から2週間以上前(期限超過)」の両方を満たすレコードを正しく抽出できます。
- 選択肢 エ不正解
- 返却日が空白値のレコードをすべて抽出すると、2週間以内の正常な貸出中レコードまで含まれてしまいます。
覚えるポイント
- 延滞者の抽出には「現在未返却(返却日=空白)」と「貸出日が期日以前」の2つの条件のANDが必要。
間違えやすいところ
- 返却済みかどうかの条件を忘れて貸出日だけで判断してしまうミスに注意する。
出題の前提:ITパスポート試験 平成22年春期 問題冊子 問96
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.45 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
SWOT分析のマトリックス分類
ストラテジ系 · SWOT分析 / 経営戦略手法
S社の状況のうち、(1)「営業拠点数が他社よりも少ない」および(2)「競合するT社の健康菓子事業の撤退が決まった」について、内部環境/外部環境と有利な面/不利な面で構成されるマトリックス(a〜d)に分類したとき、適切な組合せはどれか。 〔マトリックス〕 ・a:内部環境かつ有利な面(強み:Strength) ・b:内部環境かつ不利な面(弱み:Weakness) ・c:外部環境かつ有利な面(機会:Opportunity) ・d:外部環境かつ不利な面(脅威:Threat)
解答・解説を表示
解答
ア
解説
SWOT分析は、企業の経営環境を「自社で統制可能な内部環境(強み・弱み)」と「自社では直接統制できない外部環境(機会・脅威)」に分け、それぞれ有利・不利の軸で4象限に整理する手法です。
解き方
- 条件(1)「営業拠点数が他社より少ない」を分析すると、自社の組織・設備という内部環境におけるマイナス要因(弱み:b)と判断できます。
- 条件(2)「競合T社の事業撤退」を分析すると、競合や市場動向という外部環境において自社シェア拡大を狙えるプラス要因(機会:c)と判断できます。
- 選択肢 ア正解
- (1)は内部環境の不利な面(弱み・b)、(2)は外部環境の有利な面(機会・c)に正しく分類されています。
- 選択肢 イ不正解
- (2)の競合の撤退は自社にとってシェア獲得の好機(機会・c)であり、脅威(d)ではありません。
- 選択肢 ウ不正解
- (1)の営業拠点数は自社の内部資源に関する事項であり、外部環境の脅威(d)ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- (1)は内部の弱み(b)、(2)は外部の機会(c)であるため、ともに外部環境の脅威(d)とするのは誤りです。
覚えるポイント
- 内部環境は自社の経営資源(強み・弱み)、外部環境は市場・競合・法律などの環境(機会・脅威)を指します。
間違えやすいところ
- 競合他社の動きは自社で直接コントロールできないため、内部要因ではなく外部環境に分類される点に注意が必要です。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・ストラテジ系「経営戦略手法(SWOT分析)」に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.46 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.47 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
SWOT分析における「強み」の抽出
ストラテジ系 · SWOT分析 / 強み(Strength)
S社の状況(1)〜(8)のうち、SWOT分析において「強み(Strength)」に分類される項目の組合せとして、適切なものはどれか。 〔S社の状況〕 (1) 営業拠点数が他社よりも少ない。 (2) 競合するT社の健康菓子事業の撤退が決まった。 (3) 競合他社よりも高い商品企画力をもっている。 (4) 健康志向の高まりで、健康食品への関心が高まっている。 (5) 工場の老朽化が進んでいる。 (6) 少子化によって子供の人口が減少している。 (7) 食品の安全性に対する消費者の目が厳しくなっている。 (8) 顧客の会員化によって顧客情報が集まり、富裕層の会員獲得にも成功している。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
SWOT分析の「強み」とは、競合他社と比較して優位にある自社の保有資源、ノウハウ、技術、顧客基盤など、内部環境における有利な特性を指します。
解き方
- 各項目を内部/外部、有利/不利に分類します。(1)は弱み、(2)は機会、(3)は強み、(4)は機会、(5)は弱み、(6)は脅威、(7)は脅威、(8)は強みに該当します。
- 自社の内部要因かつ有利な面である「強み」を抽出すると、(3)と(8)の組合せになります。
- 選択肢 ア不正解
- (1)の拠点不足および(5)の工場老朽化は、いずれも内部環境の不利な面である「弱み」に分類されます。
- 選択肢 イ不正解
- (2)の競合撤退および(4)の健康志向の高まりは、外部環境の有利な面である「機会」に分類されます。
- 選択肢 ウ正解
- (3)の商品企画力と(8)の富裕層顧客基盤は、ともに競合優位性を持つ内部資源であり「強み」に分類されます。
- 選択肢 エ不正解
- (6)の少子化や(7)の安全意識の高まりは、外部環境の不利な面(市場の縮小や要求水準の上昇)である「脅威」に分類されます。
覚えるポイント
- 強み(Strength)は自社内部のプラス要因、機会(Opportunity)は外部環境(市場・顧客の動向)のプラス要因です。
間違えやすいところ
- 市場の健康志向の高まり(4)は自社にとって有利ですが、市場全体の動向(外部要因)であるため「強み」ではなく「機会」です。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・ストラテジ系「SWOT分析」に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.46 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.47 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
強みを活かす情報システム戦略の立案
ストラテジ系 · 情報システム戦略 / CRM / SWOT分析
方針案1「強みを更に伸ばすために、情報システムを強化する」に沿って、S社の強みを更に伸ばすための方策に関する記述として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
情報システム戦略では、自社の競争優位の源泉(強み)を把握し、それを直接強化・活用できるシステム(CRMなど)を適合させて投資効果を最大化することが重要です。
解き方
- S社の強みを確認します。問98で特定した通り「高い商品企画力(3)」および「顧客情報と富裕層会員の獲得(8)」が該当します。
- 各選択肢の方策がどの要素に対応しているかを照合します。アは弱み(1)の補完、ウは脅威(7)への対応、エはシステムの用途(POSは人口動態統計ではなく店頭販売実績を記録するもの)として不整合であり、イが強み(8)を伸長するCRM構築に合致すると判断します。
- 選択肢 ア不正解
- 営業拠点数が少ないという「弱み(1)」を補うための施策であり、強みを更に伸ばす方針案1とは目的が異なります。
- 選択肢 イ正解
- 会員顧客情報や富裕層基盤という自社の「強み(8)」を活かし、関係性を深めて売上を伸ばすCRMの施策として適切です。
- 選択肢 ウ不正解
- 工場の老朽化という弱み(5)や安全基準の厳格化という脅威(7)への対応策であり、強みの伸長ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- POSシステムは店頭での販売時点情報管理を行うシステムであり、地域の人口分布統計データを分析する用途とは一致しません。
覚えるポイント
- CRM(Customer Relationship Management)は顧客との関係性を管理・分析し、顧客満足度やLTVを向上させる手法です。
間違えやすいところ
- 問題文の指示が「弱みの克服」ではなく「強みを更に伸ばす」方針であることを読み落とさないように注意が必要です。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・ストラテジ系「業務システム(CRM、POS)」に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.46 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.48 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
競争地位戦略に基づく事業戦略
ストラテジ系 · コトラーの競争地位戦略 / 市場シェア / チャレンジャー戦略
方針案2(T社事業の買収)を進めた場合、S社はT社のシェア(10%)をほぼ確保できる見込みである。買収前の市場シェアがQ社25%、R社16%、S社12%、T社10%、その他37%であるとき、市場シェアに基づく表の戦略に従った場合、買収後のS社が採るべき戦略に関する記述として適切なものはどれか。 〔市場シェアと採る戦略の対応表〕 ・市場シェアが1位の企業:市場全体の規模拡大 ・市場シェアが2位の企業:自社の強みで他社を攻撃 ・市場シェアが3位以下だが、特定商品の市場シェアは1位の企業:特定ニーズへの適応 ・上記以外:模倣によるコストの節約
解答・解説を表示
解答
エ
解説
コトラーの競争地位戦略では、企業の市場シェア順位に応じてリーダー(1位:周辺需要拡大)、チャレンジャー(2位:差別化による攻撃)、フォロワー(模倣・低コスト)、ニッチャー(特定分野特化)に分類されます。
解き方
- 買収後の市場シェアを計算します。S社は自社シェア12%にT社の10%を加え、計22%となります。市場順位はQ社25%に次ぐ2位(R社16%を上回る)になります。
- 問題文の対応表から、市場シェア2位の企業が採る戦略は「自社の強みで他社を攻撃」することを確認します。
- S社の強みである「高い商品企画力」を活用して差別化商品を企画・販売する戦略である選択肢エを選定します。
- 選択肢 ア不正解
- 他社の類似商品を低価格で模倣してコストを節約する手法は、上記以外のフォロワー企業が採る戦略です。
- 選択肢 イ不正解
- 特定市場に特化して高収益を狙う手法は、特定ニーズに適応するニッチャー企業が採る戦略です。
- 選択肢 ウ不正解
- 市場全体の需要そのものを拡大させる手法は、市場シェア1位のリーダー企業(Q社)が採る戦略です。
- 選択肢 エ正解
- 2位となったS社が自社の強みである「高い商品企画力」を武器に優れた差別化商品を投入して上位を攻撃する、チャレンジャー戦略として適切です。
覚えるポイント
- 市場シェア2位のチャレンジャー企業は、トップ企業との差別化を図り、自社の強みを活かしてシェア拡大を狙います。
間違えやすいところ
- 買収後のシェア計算(12%+10%=22%)を行わずに元の3位のまま判断して、ニッチャー戦略(イ)などを選んでしまう誤りに注意が必要です。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・ストラテジ系「コトラーの競争地位戦略」に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 春期分』
公式問題冊子 p.46 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.48 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ITパスポート試験 平成22年度 春期分
参照した公式資料
IPAが公開したITパスポート試験 平成22年度 春期分の問題・解答資料です。

