CBT移行後の問題は、実際の出題から選ばれた公開問題です。全受験者に出題された問題の全件記録ではありません。年度ごとに公式問題と解答を確認できます。
ITパスポート試験 平成22年度 秋期分の概要
電子メール送信における受信者への配慮
ストラテジ系 · 電子メールの利用マナー / 情報セキュリティ / プライバシー保護
電子メールを送信する際の取り扱いにおいて、情報漏えい防止や受信者の負担軽減など、受信者への配慮として最も適切なものはどれか。
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解答
エ
解説
電子メール送信において、ToやCcに入力されたメールアドレスは全受信者に公開されます。無関係な第三者間でアドレスを隠蔽し個人情報の漏えいを防ぐにはBccを用います。また、相手のメール環境を圧迫しないファイルサイズへの配慮も重要です。
解き方
- To・Cc・Bccの機能的な相違と、アドレス開示範囲の違いを確認する。
- 一斉配信時に他者の個人情報が開示されない適切な送信方法である選択肢エを選択する。
- 選択肢 ア不正解
- To欄に多数の顧客アドレスを指定すると全員にメールアドレスが漏えいするため不適切です。
- 選択肢 イ不正解
- 大容量ファイルを非圧縮で送信すると相手のメールボックスを圧迫するため不適切です。
- 選択肢 ウ不正解
- Cc欄に他顧客のアドレスを入れると相互に連絡先が開示されるため個人情報保護上不適切です。
- 選択肢 エ正解
- Bcc欄を指定することで他の受信者にアドレスが公開されずプライバシーに配慮された送信方法です。
覚えるポイント
- 複数の社外宛先に同報配信する際は個人情報保護のためBccを用いる。
間違えやすいところ
- ToとCcの宛先は全受信者に見えるため同報メールでの設定誤りに注意する。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(情報モラル・セキュリティ管理)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.3 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
プロジェクト開始時における品質・コスト・納期の目標値設定段階
ストラテジ系 · 共通フレーム / システム化構想・計画 / QCD管理
情報システムの構築プロジェクトを立ち上げる際、事業目標を達成するために「品質(Q)」「コスト(C)」「納期(D)」の目標値を設定する最も適切な段階はどれか。
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解答
ア
解説
システム開発の上流プロセスである「システム化計画の立案」では、経営戦略に沿ったシステム構築の目的、実現範囲、費用(コスト)、スケジュール(納期)、達成すべき品質水準などの基本方針および全体目標値を決定します。
解き方
- システム構築におけるライフサイクル各プロセスの役割(構想、計画、要件定義等)を把握する。
- プロジェクト開始時の全体枠組みやQCDの目標値を定める段階としてシステム化計画の立案を特定する。
- 選択肢 ア正解
- システム化計画立案段階においてプロジェクト全体の品質・コスト・納期の目標値を定めます。
- 選択肢 イ不正解
- システム要件定義は、計画に基づきシステムが備えるべき業務機能や性能を具体化する工程です。
- 選択肢 ウ不正解
- ソフトウェア導入計画の作成は、完成したソフトウェアの受け入れや配置を準備する後続段階です。
- 選択肢 エ不正解
- ソフトウェア要件定義は、システム要件の中でソフトウェアが担当する機能等を詳細化する工程です。
覚えるポイント
- システム化計画の立案段階でプロジェクト全体のQCD目標値を設定する。
間違えやすいところ
- 具体的な機能や仕様を定義するシステム要件定義工程と全体目標を設定する計画段階を混同しない。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(企画プロセス・システム化計画)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.3 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
オフショアアウトソーシングの事例
ストラテジ系 · オフショアアウトソーシング / 外部調達 / 業務委託
企業活動におけるアウトソーシング形態のうち、「オフショアアウトソーシング」に該当する適切な事例はどれか。
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解答
イ
解説
オフショア(Offshore)は「海外・国外」を意味し、アウトソーシング(Outsourcing)は「外部委託」を意味します。したがって、コスト削減や専門人材の確保を目的として海外の事業者に自社業務を委託することをオフショアアウトソーシングと呼びます。
解き方
- 用語の構成要素である「オフショア(海外)」と「アウトソーシング(外部委託)」の意味を確認する。
- 海外の外部企業にサービスデスク業務を委託している事例を選択肢イから特定する。
- 選択肢 ア不正解
- 派遣社員の受け入れは人材派遣であり、海外事業者への外部委託ではありません。
- 選択肢 イ正解
- 海外のサービス事業者に社内業務を委託しているため、オフショアアウトソーシングに合致します。
- 選択肢 ウ不正解
- 国内企業への委託は通常の国内アウトソーシング(ニアショア等)でありオフショアではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 他社との共同配送は共同物流アライアンスの事例であり、海外への業務委託ではありません。
覚えるポイント
- オフショア=海外、アウトソーシング=外部委託。
間違えやすいところ
- 国内ベンダへの委託や社内への労働者派遣と海外事業者への委託を取り違えないように注意する。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(企業活動・調達マネジメント)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.3 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
提案依頼書(RFP)に基づく開発ベンダの選定方法
ストラテジ系 · RFP / 提案依頼書 / 調達マネジメント / ベンダ選定
複数のシステム開発事業者から提案依頼書(RFP)に基づく提案書を受領した。開発ベンダを選定する方法として最も適切なものはどれか。
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解答
ア
解説
RFP(Request for Proposal)に基づく提案評価では、公平性・透明性を確保し最適な発注先を選ぶため、機能適合性、技術力、価格、保守体制などを網羅した評価基準(採点方式など)を事前に定めておき、それに基づいて比較選定します。
解き方
- ベンダ選定における公平性と選定の妥当性評価プロセスを確認する。
- 事前に決定した統一の評価基準に基づいて客観的に各社提案を比較する選択肢アを選ぶ。
- 選択肢 ア正解
- 事前に定めた客観的な評価基準に沿って提案内容を比較・採点して決定するのが最も適切です。
- 選択肢 イ不正解
- 費用のみで選定すると要求要件を満たせないリスクがあるため不適切です。
- 選択肢 ウ不正解
- SWOT分析は自社等の戦略立案に用いる手法であり提案自体の評価手法としては不十分です。
- 選択肢 エ不正解
- ファンクションポイント法は規模見積もりの手法であり総合的な提案選定には適しません。
覚えるポイント
- RFPの評価は事前に設定した総合的な評価基準を用いて公平・客観的に行う。
間違えやすいところ
- 単に価格の安さだけで判断したり開発規模測定法を評価選定そのものと混同しない。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(調達マネジメント・ベンダ選定)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.4 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
環境保護とIT活用(グリーンIT)
ストラテジ系 · グリーンIT / 環境配慮 / 省エネルギー
情報通信機器自体の省エネルギー化や資源有効利用にとどまらず、ITを活用して社会全体の省エネを推進し環境負荷を低減する考え方はどれか。
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解答
ウ
解説
グリーンITは、ハードウェアの省電力化・長寿命化を指す「ITのグリーン化(Green of IT)」と、情報システム導入により物流効率化やペーパーレス化を促し社会全体の環境負荷を減らす「ITによるグリーン化(Green by IT)」の両面を含みます。
解き方
- IT機器自体の省エネとIT利用による社会の省エネを包含する概念を整理する。
- ITを通じた地球環境保護の取り組みである「グリーンIT」を選択肢ウから選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- エコファームは環境保全型農業や関連施設を指す用語であり、IT分野の取り組みではありません。
- 選択肢 イ不正解
- 環境アセスメントは開発事業等が環境に及ぼす影響を事前に調査・予測・評価する制度です。
- 選択肢 ウ正解
- 情報機器の省エネ化やIT利用を通じた社会全体の環境保護を推進する考え方はグリーンITです。
- 選択肢 エ不正解
- ゼロエミッションは産業活動に伴う廃棄物を可能な限りゼロに近づける資源循環型の構想です。
覚えるポイント
- グリーンIT=IT自体の省エネ+ITを活用した社会全体の省エネ推進。
間違えやすいところ
- 廃棄物を再資源化するゼロエミッションや事前影響調査である環境アセスメントと混同しない。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(持続可能な社会への取組)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.4 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ワークフローシステムの活用事例
ストラテジ系 · ワークフローシステム / 電子決裁 / 業務改善
電子的な回覧・承認手続きを実現するワークフローシステムの活用事例として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
ワークフローシステムは、組織内における起票、回覧、承認、決裁などの一連の事務処理手続きを電子化し、進捗状況の可視化、手続きの迅速化、ペーパーレス化を実現する情報システムです。
解き方
- ワークフローシステムが対象とする「組織内の手続き・承認・決裁フロー」の定義を確認する。
- 稟議決裁の手続きをネットワーク上で実施している事例である選択肢アを特定する。
- 選択肢 ア正解
- 機器購入の申請・稟議・決裁の流れをネットワーク上で処理しており、典型的な活用事例です。
- 選択肢 イ不正解
- サプライチェーン全体で在庫削減を図る仕組みはSCM(サプライチェーンマネジメント)です。
- 選択肢 ウ不正解
- 企業間で商取引データを電子交換する仕組みはEDI(電子データ交換)に該当します。
- 選択肢 エ不正解
- 後工程が必要な分を前工程から引き取る仕組みはジャストインタイム(かんばん方式)です。
覚えるポイント
- ワークフローシステム=申請・承認・稟議などの社内手続きプロセスの電子化。
間違えやすいところ
- 企業間取引を行うEDIやサプライチェーンを統括するSCMと役割を取り違えないように注意する。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(業務改革・グループウェア)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.4 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
コトラーの競争地位戦略(フォロワの戦略)
ストラテジ系 · コトラーの競争地位 / 競争戦略 / フォロワ戦略
コトラーの競争地位類型(リーダ、チャレンジャ、フォロワ、ニッチャ)において、業界内でフォロワの地位にある企業が採るべき競争戦略として最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
フィリップ・コトラーの競争地位戦略では、シェア首位の「リーダ(全方位・市場拡大)」、首位奪取を狙う「チャレンジャ(差別化・報復覚悟)」、追従型の「フォロワ(模倣・低コスト)」、特定小規模市場に特化する「ニッチャ(集中化)」に分類されます。
解き方
- 競争地位4類型(リーダ、チャレンジャ、フォロワ、ニッチャ)それぞれの戦略特性を整理する。
- リーダの模倣と低コストを基本方針とするフォロワ戦略に合致する記述を選択肢イから選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- 特定の小規模市場で専門性を極めるのは「ニッチャ」の戦略に該当します。
- 選択肢 イ正解
- 上位企業を模倣して開発費を抑制し、摩擦を避けて低価格などで追随するのは「フォロワ」の戦略です。
- 選択肢 ウ不正解
- 市場規模全体の拡大を図りシェア維持に努めるのは首位である「リーダ」の戦略です。
- 選択肢 エ不正解
- トップシェア奪取を目指して差別化戦略で挑むのは2番手以下の「チャレンジャ」の戦略です。
覚えるポイント
- フォロワ=リーダの模倣・低コスト追随、摩擦回避。
間違えやすいところ
- 差別化して戦う「チャレンジャ」と、模倣して追随する「フォロワ」を混同しないようにする。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(経営戦略手法・マーケティング戦略)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.5 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
投資回収期間の計算
ストラテジ系 · 投資評価 / 回収期間法 / IT投資効果
新規システムの構築について、表に示された4つの案(ア〜エ)がある。年間正味利益(効果額 − 運用費 − 保守料)から初期投資額を回収する場合、初期投資額の回収年数が最少となるものはどれか。 〔各案の条件(金額単位:万円)〕 ・案ア:新規開発,初期投資額 1,250,効果額 720/年,運用費 240/年,保守料 180/年 ・案イ:新規開発,初期投資額 900,効果額 510/年,運用費 170/年,保守料 90/年 ・案ウ:パッケージ採用,初期投資額 800,効果額 440/年,運用費 120/年,保守料 160/年 ・案エ:パッケージ採用,初期投資額 600,効果額 300/年,運用費 80/年,保守料 120/年
解答・解説を表示
解答
イ
解説
回収期間法(ペイバック法)における投資回収年数は、「初期投資額 ÷ 年間正味キャッシュフロー(年間効果額 − 年間ランニングコスト)」で計算されます。この値が小さいほど早期に投資を回収でき、投資リスクが低くなります。
解き方
- 各案の年間の正味回収額(効果額 − 運用費 − 保守料)を計算する。 ア:720 − 240 − 180 = 300万円/年 イ:510 − 170 − 90 = 250万円/年 ウ:440 − 120 − 160 = 160万円/年 エ:300 − 80 − 120 = 100万円/年
- 初期投資額を年間回収額で割り、各案の回収年数を比較する。 ア:1,250 ÷ 300 ≒ 4.17年 イ:900 ÷ 250 = 3.60年 ウ:800 ÷ 160 = 5.00年 エ:600 ÷ 100 = 6.00年 よって、3.6年で回収できる案イが最少となる。
- 選択肢 ア不正解
- 1,250 ÷ (720 − 240 − 180) = 1,250 ÷ 300 ≒ 4.17年です。
- 選択肢 イ正解
- 900 ÷ (510 − 170 − 90) = 900 ÷ 250 = 3.6年となり、4案の中で最少です。
- 選択肢 ウ不正解
- 800 ÷ (440 − 120 − 160) = 800 ÷ 160 = 5.0年です。
- 選択肢 エ不正解
- 600 ÷ (300 − 80 − 120) = 600 ÷ 100 = 6.0年です。
覚えるポイント
- 回収年数 = 初期投資額 ÷ (効果額 − 年間諸費用)。
間違えやすいところ
- 年間効果額から運用費や保守料などの継続費用を引き忘れて計算しないようにする。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(IT投資評価・回収期間法)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.5 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
データウェアハウスの役割と特徴
ストラテジ系 · データウェアハウス / 情報分析基盤 / 意思決定支援
物流や販売などの部門ごとに散在していた、過去から現在までの全社的な業務データを時系列で統合管理し、経営戦略の立案や分析に役立てる仕組みとして、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
データウェアハウス(DWH: Data Warehouse)は「データの倉庫」を意味し、基幹業務システムなどの複数ソースから抽出されたデータを主題ごとに統合し、時系列で消去・更新せずに蓄積することで、意思決定支援のための分析基盤として機能します。
解き方
- 問題文に示された「散在する全社データの統合管理」「過去から現在までの蓄積」「経営戦略の立案支援」という要件を確認します。
- 時系列で統合された大規模分析用データベースであるデータウェアハウス(ア)が該当すると判断します。
- 選択肢 ア正解
- データウェアハウスは、社内の様々なシステムから集めたデータを時系列に統合蓄積して意思決定に活用するシステムです。
- 選択肢 イ不正解
- データ中心アプローチ(DOA)は、業務のプロセスではなく対象データ構造に着目してシステムを設計・構築する開発手法です。
- 選択肢 ウ不正解
- データマイニングは、大量のデータから統計的・数学的手法を用いて未知のパターンや関連性・規則性を探り出す分析手法です。
- 選択肢 エ不正解
- データモデリングは、現実世界の業務対象やデータ構造をE-R図などを用いて抽象化・設計する手法のことです。
覚えるポイント
- データウェアハウスは「主題別・統合的・時系列・不揮発」の4要件を持つ分析用DBです。
間違えやすいところ
- データの蓄積基盤(ウェアハウス)と、その中から傾向を発見する手法(データマイニング)の混同に注意しましょう。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(ストラテジ系 企業活動/情報システム戦略)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.6 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
労働者派遣における日常の就業時間承認者
ストラテジ系 · 労働者派遣法 / 指揮命令権 / 就業管理
A社では、自社で勤務する派遣会社B社からの派遣社員の就業管理用に、B社のWeb版就業管理システムをインターネット経由で利用している。このシステムにおいて、当該派遣社員の日常の就業時間の承認者として最も適切な者はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
労働者派遣契約では、雇用関係は派遣元と労働者の間にありますが、指揮命令関係は派遣先と労働者の間に生じます。したがって、日々の労働状況を把握・管理し、就業時間を直接確認して承認する責任は、指揮命令を行う派遣先の担当・業務責任者が担います。
解き方
- 派遣労働において、雇用関係(派遣元)と指揮命令関係(派遣先)の分離を確認します。
- 日常の具体的な作業指示や実労働時間の管理・確認は派遣先で行われるため、承認者は派遣先A社の業務責任者(イ)が適切であると導きます。
- 選択肢 ア不正解
- システム管理者はシステムの運用・保守を担う立場であり、個々の派遣社員の就労実態を直接承認する立場ではありません。
- 選択肢 イ正解
- 派遣先で指揮命令権を持ち、日常の業務や勤怠実績を直接把握できる派遣先A社の業務責任者が承認を行うのが適切です。
- 選択肢 ウ不正解
- 派遣元のシステム管理者はアプリケーションの運用保守担当であり、日常の勤務実績の承認者には適しません。
- 選択肢 エ不正解
- 派遣元B社は現場での日々の実労働の状況を直接現認できないため、日常の就業時間の承認は派遣先が行います。
覚えるポイント
- 派遣契約では雇用関係は派遣元、指揮命令権は派遣先にあります。
間違えやすいところ
- 使用しているシステムが派遣元B社のWebシステムであっても、実労働の確認・承認は派遣先が行う点を見落とさないようにします。
出題の前提:労働者派遣法および関連法令・ITパスポート法務シラバス
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.6 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
フランチャイズチェーンの仕組みと特徴
ストラテジ系 · フランチャイズ組織 / 流通チャネル / ロイヤルティ
本部が契約した加盟店に対して、営業権や商標の使用権、出店や運営のノウハウなどを提供し、その対価として加盟店からロイヤルティを徴収するという契約関係を有する小売業態はどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
フランチャイズチェーンは、本部(フランチャイザー)が加盟店(フランチャイジー)に対し、一定の対価(ロイヤルティ)と引き換えに、商標・標章の使用権や、店舗運営に関するノウハウ・指導を提供する契約形態です。コンビニエンスストアなどで広く採用されています。
解き方
- 問題文に記載された「本部と加盟店の関係」「営業権や商標の利用」「運営ノウハウの提供」「ロイヤルティの徴収」という要素を確認します。
- この契約関係および経営形態に合致する業態としてフランチャイズチェーン(ウ)を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- アウトレットストアは、メーカーやブランドが売れ残り在庫や型落ち品などを割引価格で直販する店舗形態です。
- 選択肢 イ不正解
- アンテナショップは、消費者の動向調査や自社・自治体製品の宣伝・知名度向上を主目的として設置される店舗です。
- 選択肢 ウ正解
- 本部が商標やノウハウを提供し、加盟店がロイヤルティを支払って事業を行うチェーン形態であり、記述に完全に一致します。
- 選択肢 エ不正解
- ボランタリチェーンは、独立した小売店同士が仕入れや共同プロモーションなどのメリットを得るために自主的に連携する組織形態です。
覚えるポイント
- フランチャイズは本部と加盟店の主従契約でロイヤルティが発生します。
間違えやすいところ
- 独立小売店同士が対等・自主的に組織するボランタリチェーンと混同しないようにしましょう。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(ストラテジ系 企業と法務/ビジネスインダストリ)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.6 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
意匠法における意匠の定義
ストラテジ系 · 意匠法 / 知的財産権 / デザインの保護
知的財産権法の一つである意匠法において保護対象となる「意匠」の説明として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
意匠法第2条において、意匠とは「物品の形状、模様若しくは色彩若しくはこれらの結合、建築物の形状等又は画像であって、視覚を通じて美感を起こさせるもの」と定義されています。工業製品等の外観デザインを保護する法律です。
解き方
- 知的財産権の各法が保護する対象(特許=発明、著作権=創作的表現、商標=商品マーク、意匠=デザイン)を整理します。
- 「物の形状や模様、色彩などで表した商品のデザイン」に該当するエが意匠の定義に合致することを判定します。
- 選択肢 ア不正解
- 自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度なものは、特許法における「発明」の定義です。
- 選択肢 イ不正解
- 思想または感情を創作的に表現した文芸・学術・美術・音楽の範囲に属するものは、著作権法における「著作物」の定義です。
- 選択肢 ウ不正解
- 文字、図形、記号などから構成され、商品や役務を識別するために用いられるマークは、商標法における「商標」の定義です。
- 選択肢 エ正解
- 物品の形状、模様、色彩またはこれらの結合などによって視覚的な美感を起こさせる工業デザインは、意匠法における「意匠」の説明です。
覚えるポイント
- 特許法=技術的発明、意匠法=物品のデザイン、商標法=ブランドマーク、著作権法=文化的創作物。
間違えやすいところ
- 商標(ロゴ・マーク)と意匠(製品そのものの外観・デザイン)の保護対象を混同しないように整理してください。
出題の前提:意匠法第2条(意匠の定義)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.6 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
JIS Q 9000における「品質」の定義と評価
ストラテジ系 · JIS Q 9000 / 品質管理 / 顧客満足
JIS Q 9000では、品質とは「本来備わっている特性の集まりが、要求事項を満たす程度」と定義されている。この定義に基づいて評価したとき、品質の良い製品として最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
JIS Q 9000(品質マネジメントシステム規格)における品質とは、単に高価な部品や高度な製造技術を用いることではなく、「顧客や関係者が求める明示・暗黙の要求事項をどれだけ満たしているか」を尺度とします。したがって、顧客の要求を満足させ不満(クレーム)が生じない状態が品質の高さを示します。
解き方
- 問題文の品質の定義「本来備わっている特性の集まりが、要求事項を満たす程度」を確認します。
- 要求事項を満たしている度合いを直接表す「顧客満足度が高くクレームが少ない」状態を選択肢アに見出します。
- 選択肢 ア正解
- 顧客の要求事項が満たされた結果としてクレームが少なく顧客満足度が高くなるため、定義に最も適合します。
- 選択肢 イ不正解
- 自社生産か外部委託かは製造形態の手段であり、製品が要求事項を満たしているかどうかの指標とはなりません。
- 選択肢 ウ不正解
- CAD/CAMの導入は設計や加工の手段・手法であり、それ自体が直接的に製品の品質の高さを保証するものではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 良質な材料や部品を用いることは手段の一つにすぎず、顧客の要求事項を満たしていなければ品質が良いとはいえません。
覚えるポイント
- 品質の定義は「要求事項を満たす程度」であり、顧客満足度が最大の指標となります。
間違えやすいところ
- 高品質=高価格な材料・最新技術と捉えがちですが、JIS等の規格では「要求事項への適合度」で評価します。
出題の前提:JIS Q 9000(品質マネジメントシステム―基本及び用語)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.7 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
部品調達・加工・組立の日程計画(クリティカルパス計算)
ストラテジ系 · 生産管理 / 納入リードタイム / 工程計画
ある工場では、部品A、Bから成る製品Pを組立生産している。部品Aの加工には部品Cを必要とし、加工期間は1週間である。購買品である部品B、Cの納入リードタイムはそれぞれ2週間と3週間である。製品Pは部品A、Bがそろって初めて組み立てることができ、その組立生産に1週間掛かるとするとき、部品の在庫がない状態から製品Pを1個生産するために最短で何週間必要か。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
製品の完成までに必要な最短期間(総所要期間)は、並行して行える工程のうち最も時間を要する経路(クリティカルパス)の所要時間に組立時間を加算して求めます。部品Aの準備期間と部品Bの準備期間を比較し、遅い方に合わせて組立を開始します。
解き方
- 部品Aの準備期間を計算:部品Cの調達リードタイム(3週)+部品Aの加工時間(1週)=4週。
- 部品Bの準備期間を確認:部品Bの調達リードタイム=2週。
- 製品Pの組立開始にはAとBの両方が必要なため、並行手配時の所要時間はmax(4週, 2週) = 4週。
- 製品Pの組立時間(1週)を加算し、全体最短期間は 4 + 1 = 5週間となります。
- 選択肢 ア不正解
- 4週間は部品Aが完成するまでの時間であり、製品Pの組立生産時間(1週間)が含まれていません。
- 選択肢 イ正解
- 部品C手配(3週)+部品A加工(1週)+製品P組立(1週)=5週間となり、これが全体の最長経路です。
- 選択肢 ウ不正解
- 部品Bの手配(2週)を直列に足してしまう等の誤りであり、並行作業を考慮していません。
- 選択肢 エ不正解
- すべての工程を並行させずに単純合計した期間(3+1+2+1=7週)であり、最短期間の計算として誤りです。
覚えるポイント
- 並行可能な工程は最大所要時間の経路(クリティカルパス)を特定して計算します。
間違えやすいところ
- 部品Bと部品Cを同時に発注できる並行関係を見落とし、直列に加算してしまわないように注意しましょう。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(ストラテジ系 企業活動/生産・販売活動)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.7 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
JANコードの構成要素
ストラテジ系 · JANコード / バーコード規格 / チェックディジット
JANコード(標準タイプ13桁)を構成している項目の枠組み「[ a ],商品アイテムコード,[ b ]」において、空欄 a および b に入る語句の組合せとして適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
JANコード(国際的なEANコードと互換性のある日本のバーコード規格)は、標準13桁の場合、「国コード(日本は45または49)+事業者(メーカー)コード」+「商品アイテムコード」+「チェックディジット(誤り検出符号)」で構成されます。価格情報は含まれず、POSシステムのレジ側でデータベースを参照して価格を特定します。
解き方
- JANコードの先頭部 [ a ] には事業者を表すメーカーコード(GS1事業者コード)が入ることを確認します(小売店コードではない)。
- JANコードの末尾 [ b ] には読み取りエラー検出用のチェックディジットが入ることを確認します(商品価格はコードに含まれない)。
- aがメーカコード、bがチェックディジットである組み合わせ(エ)を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- JANコードは製造元・発売元を示すメーカコードから始まり、価格そのものはコード内に直接保持しません。
- 選択肢 イ不正解
- aは小売店コードではなくメーカコードです。小売業者が独自に付ける場合はインストアコードと呼ばれます。
- 選択肢 ウ不正解
- JANコードには価格情報は含まれず、POSシステムのデータベースを照合して価格を判別します。
- 選択肢 エ正解
- aにメーカコード、bに誤り検出用のチェックディジットが入る構成が正確です。
覚えるポイント
- JANコード=事業者(メーカ)コード+商品アイテムコード+チェックディジット。
間違えやすいところ
- バーコード内に価格情報が直接埋め込まれていると勘違いしやすいので注意しましょう。
出題の前提:JIS X 0507(バーコードシンボル表示仕様―EAN/UPC)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.7 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
バランススコアカード(BSC)の4つの視点
ストラテジ系 · バランススコアカード / BSCの4つの視点 / 経営戦略マネジメント
バランススコアカード(BSC)において、企業の業績を多面的に評価・管理するための四つの視点として一般的なものは、「財務の視点」、「内部ビジネスプロセスの視点」、「学習と成長の視点」ともう一つはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
バランススコアカード(Balanced Scorecard: BSC)は、キャプランとノートンによって提唱された戦略立案・業績評価マネジメント手法です。財務的な指標だけでなく、非財務的な「顧客の視点」「内部ビジネスプロセスの視点」「学習と成長の視点」を取り入れ、バランスよく目標管理・戦略遂行を行う枠組みを提供します。
解き方
- バランススコアカードにおける4つの評価軸(財務、顧客、内部ビジネスプロセス、学習と成長)を想起します。
- 問題文で既に挙げられている「財務」「内部ビジネスプロセス」「学習と成長」以外の1つとして「顧客(顧客の視点)」を選択します。
- 選択肢 ア正解
- BSCの4つの視点は「財務」「顧客」「内部ビジネスプロセス」「学習と成長」であり、顧客が該当します。
- 選択肢 イ不正解
- 情報は学習と成長の視点等における手段や資本として位置付けられますが、4つの視点の独立した1つではありません。
- 選択肢 ウ不正解
- 戦略はBSCを通じて策定・実行される全体方針であり、4つの個別視点の枠組み名称ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 品質は内部ビジネスプロセスや顧客満足度の中で測定される指標項目であり、4大視点の名称ではありません。
覚えるポイント
- BSCの4つの視点は「財務・顧客・内部ビジネスプロセス・学習と成長」の4つです。
間違えやすいところ
- 品質や情報といった個別の管理項目と、大枠の「視点(視座)」とを取り違えないようにしましょう。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(ストラテジ系 経営戦略マネジメント/経営戦略手法)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.8 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
CIOの役割と責任
ストラテジ系 · 企業活動 / 役職・組織形態
経営戦略に基づいた情報システム戦略の策定とその実現に直接の責任をもつ役職として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
企業の経営陣であるCxO(Chief x Officer)職において、情報システムやIT戦略の統括・執行責任を負うのがCIOです。
解き方
- 各役職の略称が表す役割(Information、Financial、Operating、Compliance/Customerなど)を確認します。
- 情報システム戦略の策定および実行を管轄する最高情報責任者としてCIOを選択します。
- 選択肢 ア不正解
- CCO(Chief Compliance Officer:最高コンプライアンス責任者、またはChief Customer Officer:最高顧客責任者)であり、情報システム戦略の責任者ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- CFO(Chief Financial Officer:最高財務責任者)は、企業の財務や資金調達・財務戦略を統括する役職です。
- 選択肢 ウ正解
- CIO(Chief Information Officer:最高情報責任者)は、情報戦略の立案・実行および情報システムの管理に直接の責任を持ちます。
- 選択肢 エ不正解
- COO(Chief Operating Officer:最高執行責任者)は、日々の業務執行全体を統括・指揮する役職です。
覚えるポイント
- CIO(Chief Information Officer)は経営陣としてIT投資や情報戦略を指揮する最高情報責任者です。
間違えやすいところ
- CFO(財務)やCOO(業務執行)などの他のCxO役職と頭文字の意味を混同しないように注意しましょう。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(企業と法務:経営組織と各役職の役割)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.8 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
重み付け評価法による戦略総合評価の計算
ストラテジ系 · 経営戦略 / 評価手法
A社では前年度に実施したビジネス戦略の評価を進めている。表に示す条件の場合、総合評価の評点は何点か。 〔評価条件〕 ・売上高増加率(定量項目):目標2.5%、実績2.4%。評価基準[2%以上ならば110点、1%以上2%未満ならば100点、0%を超え1%未満ならば90点、上記以外は0点]、評点の重み付け0.5 ・新製品開発件数(定量項目):目標2件、実績1件。評価基準[2件以上ならば110点、1件ならば100点、上記以外は0点]、評点の重み付け0.3 ・顧客満足度(定性項目):目標4、実績4。評価基準[顧客満足度の実績が目標よりも1ランク以上向上すれば100点、上記以外は0点]、評点の重み付け0.2 〔総合評価の方法〕 (1) 戦略項目ごとの評価方法・基準によって評点を求める。 (2) (1)の評点に重み付けしたものを合計して総合評価の評点を求める。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
重み付け評価法では、各項目の実績値から基準に応じた素点を決定し、それぞれに指定された重み係数を掛けて総和を算出します。
解き方
- 売上高増加率の実績2.4%を基準に当てはめると「2%以上」に該当するため110点です。重み付け計算は 110 × 0.5 = 55点となります。
- 新製品開発件数の実績1件は「1件ならば」に該当するため100点です。重み付け計算は 100 × 0.3 = 30点となります。
- 顧客満足度は実績4で目標4と等しく「目標よりも1ランク以上向上」を満たさないため「上記以外」の0点となります。重み付け計算は 0 × 0.2 = 0点です。
- すべての重み付け評点を合算して、55 + 30 + 0 = 85点を導きます。
- 選択肢 ア不正解
- 計算結果は85点となるため、75点は誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- 計算結果は85点となるため、82点は誤りです。
- 選択肢 ウ正解
- 各項目の評点(売上高増加率55点、開発件数30点、顧客満足度0点)の合計である85点と一致しています。
- 選択肢 エ不正解
- 顧客満足度の評点を誤って100点(加算値20点)とみなした場合に85+20=105点となりますが、目標達成(同ランク維持)は向上ではないため誤りです。
覚えるポイント
- 条件式において「向上すれば」とある場合、目標と同じ値(現状維持)は対象外となる点に注意して判定します。
間違えやすいところ
- 顧客満足度で「目標と同じ4だから達成している」と早合点して100点を与えてしまうミスが多く見られます。
出題の前提:ITパスポート試験公式問題に基づく計算問題
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.8 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
損益計算書における5つの利益区分
ストラテジ系 · 財務・会計 / 損益計算書
損益計算書に記載されるA~Eの五つの利益のうち、Cに当てはまるものはどれか。 売上高:100 売上原価:75 A:25 販売費及び一般管理費:10 B:15 営業外収益:3 営業外費用:7 C:11 特別損失:2 D:9 法人税・住民税及び事業税:3 E:6 (単位:億円)
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
損益計算書の利益は、上から順に「売上総利益」「営業利益」「経常利益」「税引前当期純利益」「当期純利益」の5段階で計算されます。
解き方
- 損益計算書の構造を確認します。Aは売上高-売上原価=売上総利益、Bは売上総利益-販売費及び一般管理費=営業利益です。
- Cは営業利益+営業外収益-営業外費用=経常利益となります(15+3-7=11億円)。
- 選択肢 ア不正解
- 売上総利益はA(売上高100-売上原価75=25億円)に該当します。
- 選択肢 イ不正解
- 営業利益はB(売上総利益25-販管費10=15億円)に該当します。
- 選択肢 ウ正解
- 経常利益はC(営業利益15+営業外収益3-営業外費用7=11億円)に該当します。
- 選択肢 エ不正解
- 当期純利益はE(税引前当期純利益Dの9億円-法人税等3億円=6億円)に該当します。
覚えるポイント
- 5大利益の順序:①売上総利益、②営業利益、③経常利益、④税引前当期純利益、⑤当期純利益。
間違えやすいところ
- 本業の儲けである「営業利益」と、本業外の収支を含めた経常的活動の儲けである「経常利益」の順番を取り違えやすいので注意しましょう。
出題の前提:企業会計原則・損益計算書原則に基づく標準形式
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.9 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
調達における検収の定義
ストラテジ系 · システム調達 / 契約・購買管理
ベンダに対して行う検収を説明したものとして、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
発注者は納品された成果物を検査(受入テストや数量・仕様の照合)し、契約通りの品質と仕様を満たしていることを確認(検収)することで、代金の支払義務が確定します。
解き方
- 「検収」の本来の意味である「検査して受け収める(受領する)」という業務プロセスを確認します。
- 各選択肢の調達フェーズ(情報提供依頼、提案依頼、発注、検収)を照らし合わせ、適切な選択肢を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 見積書を確認して注文を行うプロセスは「発注」です。
- 選択肢 イ正解
- 納品物が事前に要求した仕様や品質を満たしているかを検査して確認することが「検収」の正確な説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- システム提案の検討依頼を行うことは「RFP(提案依頼書)の提示」に該当します。
- 選択肢 エ不正解
- 情報収集のための情報提供依頼を行うことは「RFI(情報提供依頼書)の提示」に該当します。
覚えるポイント
- 検収=納品物の仕様・品質・数量の検査と受領の確定。
間違えやすいところ
- 検収(納品確認)と発注(注文)や受入テスト前の納品行為自体を混同しないように整理しましょう。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(企業活動:調達と検収業務)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.9 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
キャッシュフロー計算書の区分
ストラテジ系 · 財務・会計 / 財務諸表
財務諸表のうち,“営業活動”,“投資活動”,“財務活動”の三つの活動区分に分けて表すものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
キャッシュフロー計算書は、企業の実際の現金の流れ(流入・流出)を、本業による「営業活動」、設備投資等の「投資活動」、借入や株式発行等の「財務活動」の3つに分類して開示する財務諸表です。
解き方
- 問題文に示された3つの区分(営業活動によるキャッシュフロー、投資活動によるキャッシュフロー、財務活動によるキャッシュフロー)に着目します。
- これら3区分を持つ財務諸表がキャッシュフロー計算書であることを特定します。
- 選択肢 ア正解
- キャッシュフロー計算書は、資金の増減を「営業活動」「投資活動」「財務活動」の3つの活動区分に分けて表示します。
- 選択肢 イ不正解
- 損益計算書(P/L)は、一会計期間の収益と費用を対応させ、各段階の利益を表示する書類です。
- 選択肢 ウ不正解
- 貸借対照表(B/S)は、決算日時点における資産、負債、純資産の状態を表す書類です。
- 選択肢 エ不正解
- 有価証券報告書は、上場企業等が金融商品取引法に基づいて開示する広範な企業情報・決算情報の開示書類一式です。
覚えるポイント
- キャッシュフロー計算書の3区分:営業活動(本業)、投資活動(設備・有価証券売買)、財務活動(借入・返済・増資等)。
間違えやすいところ
- 損益計算書とキャッシュフロー計算書を混同しないように、現金の流れを3区分で表す点がC/Fの特徴であると覚えましょう。
出題の前提:企業会計基準(連結キャッシュ・フロー計算書等の作成基準)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.9 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
CSR(企業の社会的責任)の定義
ストラテジ系 · 企業活動 / CSR・サステナビリティ
CSRの説明として,最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
CSRとは、企業が収益性や経済性だけでなく、環境保護、法令遵守、人権配慮、地域貢献などの社会的要求に誠実に応えることで、持続可能な発展と企業価値向上を目指す概念です。
解き方
- CSRの英単語「Corporate Social Responsibility(企業の社会的責任)」の意味を確認します。
- 社会や環境への配慮・責任を重視する考え方を説明した選択肢を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 他社の優れた業務プロセス等を分析して学ぶ手法は「ベンチマーキング」の説明です。
- 選択肢 イ正解
- 経済的成長にとどまらず環境や社会への責任を果たして価値向上を図る考え方は、まさにCSRの説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- 経営者の暴走を防ぎ正しく牽制・規律する仕組みは「コーポレートガバナンス(企業統治)」の説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 他社が容易に模倣できない企業の中核的な競争力は「コアコンピタンス」の説明です。
覚えるポイント
- CSR=Corporate Social Responsibility=企業の社会的責任(環境・社会貢献・法令遵守など)。
間違えやすいところ
- コーポレートガバナンス(企業統治)やコンプライアンス(法令遵守)との違いを明確に把握しておきましょう。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(企業活動:企業の社会的責任とガバナンス)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.10 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
業務プロセスの作業工数削減率の計算
ストラテジ系 · 業務改善 / 工数計算
A作業,B作業,C作業からなる業務プロセスがある。情報システムを導入することで改善が実現できるとき,製品を1個製造するために必要な作業工数は改善前に比べて何%削減されるか。ここで,作業工数は 要員数×作業時間 で計算する。 〔改善前〕 ・各作業の要員数は10名 ・製品1個当たりの所要作業時間は,A作業は3時間,B作業は3時間,C作業は4時間である。 〔改善後〕 ・A作業に必要な要員数が半分になる。 ・C作業の製品1個当たりの所要作業時間が半分になる。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
作業工数(人時など)は「要員数×所要作業時間」で算出されます。改善前後の全工程の総工数を求め、削減された割合(削減量÷改善前工数)を計算します。
解き方
- 改善前の工数を求めます。A作業は 10名×3時間=30人時、B作業は 10名×3時間=30人時、C作業は 10名×4時間=40人時となり、合計は 30+30+40=100人時です。
- 改善後の工数を求めます。A作業は要員数が半分(5名)で 5名×3時間=15人時、B作業は変更なく30人時、C作業は所要時間が半分(2時間)で 10名×2時間=20人時となり、合計は 15+30+20=65人時です。
- 工数の削減率を求めます。(100人時-65人時)÷ 100人時 × 100 = 35% です。
- 選択肢 ア不正解
- A作業のみの工数削減量(15人時分=15%)だけを反映した誤答です。
- 選択肢 イ不正解
- C作業のみの工数削減量(20人時分=20%)だけを反映した誤答です。
- 選択肢 ウ不正解
- 計算結果は35%であり、30%は誤りです。
- 選択肢 エ正解
- 改善前の100人時から改善後の65人時へと35人時減少するため、削減率は35%で正しいです。
覚えるポイント
- 工数=要員数×時間。全体の削減率は、各作業の削減工数を合算してから全体の初期工数で割ることで算出できます。
間違えやすいところ
- 所要時間のクリティカルパスによる時間短縮の計算と混同して、工数(人時)ではなく所要時間そのものを計算してしまわないよう注意してください。
出題の前提:ITパスポート試験公式問題に基づく工数計算
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.10 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
物流業務改善のためのシステム化機能
ストラテジ系 · ビジネスシステム / SCM・ロジスティクス
住宅建材の製造・販売を行うA社は,物流業務の問題と,それを解決するための改善案を取りまとめた。改善案を実現するために,システム化すべき機能として,最も適切なものはどれか。 〔問題〕 営業所で商品を発注してから納品されるまでに数日掛かるので,欠品を恐れた営業所が全取扱商品ごとに在庫を抱えてしまっている。その結果,A社全体で多大な在庫コストが発生している。 〔改善案〕 営業地域の主要エリアに物流倉庫を設置して,配送トラックを追加し,営業所からの発注受付後,当日中に配送ができるようにする。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
業務プロセスの改善案を実現するための情報システム化では、改善案に明記された目標条件(ここでは発注当日の配送)を直接達成・支援する機能を特定します。
解き方
- 問題点(納品に数日かかるため営業所が過剰在庫を抱えている)と改善案(物流倉庫を新設し、発注後即日配送する)を把握します。
- 即日配送を実現するために、システムとして何が直ちに必要な機能(発注内容の物流倉庫への即時伝達)であるかを検討します。
- 選択肢 ア不正解
- 新規住宅着工件数の照会は将来の需要予測には役立ちますが、発注後即日配送を実現する直接の機能ではありません。
- 選択肢 イ正解
- 発注当日中に配送するためには、営業所で行われた発注データを物流倉庫へ即座に共有・指示する仕組みが不可欠です。
- 選択肢 ウ不正解
- 在庫コストの把握は現状認識に役立ちますが、即日配送を可能にする業務プロセスの直接的なシステム化機能ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 販売成績の比較分析機能は経営管理目的であり、営業所から物流倉庫への配送スピード短縮とは関係ありません。
覚えるポイント
- 業務改善問題では、「改善案で提示された運用フローを成立させるために不可欠な機能」を選ぶことが鉄則です。
間違えやすいところ
- 需要予測やコスト把握など、一般的な経営・管理視点として正しそうな選択肢に惑わされないようにしましょう。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(企業活動:業務改善と情報システム)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.11 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ERP(Enterprise Resource Planning)の定義
ストラテジ系 · 企業活動 / ERP
ERPの説明として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
ERPは「Enterprise Resource Planning(企業資源計画)」の略称であり、販売、購買、生産、会計、人事などの基幹業務データを統合データベースで一元的に管理・運用することで、業務効率化や経営判断の迅速化を図る経営手法および情報システムです。
解き方
- ERPが「企業全体の経営資源を統合・最適化する」概念であることを確認します。
- 各選択肢の定義(BPR、CRM、ナレッジマネジメント等)と照らし合わせ、ERPに一致する選択肢「ア」を特定します。
- 選択肢 ア正解
- ERP(Enterprise Resource Planning)の適切な説明です。
- 選択肢 イ不正解
- 業務プロセスや組織構造を抜本的に再設計・革新するBPR(Business Process Reengineering)の説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- 顧客情報を全部門で共有し良好な関係を築くCRM(Customer Relationship Management)の説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 個人の知識や経験を組織全体で共有・活用するナレッジマネジメント(Knowledge Management)の説明です。
覚えるポイント
- ERPは企業全体の資源を一元管理して最適化を図る経営手法
間違えやすいところ
- 業務を抜本的に再設計するBPRや顧客関係管理のCRMと混同しないようにする
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・ストラテジ系企業活動分野における経営管理システム(ERP)の定義に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.11 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
製品の総原価の構成要素
ストラテジ系 · 企業活動 / 原価計算
A社は製品Bの製造及び販売を行っている。このとき、製品Bの総原価を計算する方法のうち、適切なものはどれか。ここで、総原価は製品Bの販売までに要したすべての原価を指す。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
原価計算において、製品の販売価格(売価)は「総原価+営業利益」で構成されます。そして「総原価」は、製品をつくるための「製造原価」と、販売・管理するための「営業費(販売費及び一般管理費)」を足し合わせたものとなります。
解き方
- 製品原価の構成要素を確認します(総原価 = 製造原価 + 営業費)。
- 選択肢の中から「製造原価+営業費」となっている「ウ」を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- 売上高から営業費を引いても総原価にはなりません(製造原価+営業利益が残ります)。
- 選択肢 イ不正解
- 売上高から製造原価を引いたものは売上総利益であり、総原価ではありません。
- 選択肢 ウ正解
- 総原価は製造原価に営業費(販売費および一般管理費)を加えたものであるため適切です。
- 選択肢 エ不正解
- 製造原価に営業利益を足しても総原価にはなりません。
覚えるポイント
- 総原価 = 製造原価 + 営業費(販売費および一般管理費)
間違えやすいところ
- 総原価と売上総利益の計算式を混同しないように注意する
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・ストラテジ系企業活動分野における原価計算および総原価の構成要素に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.12 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
MOT(技術経営)の定義
ストラテジ系 · 経営戦略 / MOT
MOTの説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
MOT(Management of Technology:技術経営)とは、技術開発の成果を事業やビジネスに結びつけ、市場で競争力を確立し持続的な発展を目指す戦略的な経営手法のことです。
解き方
- MOTが「Management of Technology(技術経営)」の略であることを確認します。
- 各選択肢の内容(M&A、MOT、MBO、MRP)を吟味し、イノベーション創出と技術投資を軸とする「イ」を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 企業の合併・買収を意味するM&A(Mergers and Acquisitions)の説明です。
- 選択肢 イ正解
- 技術開発に投資してイノベーションを促進し発展させるMOT(技術経営)の適切な説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- 経営陣が自社の株式を買い取って経営権を取得するMBO(Management Buyout)の説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 資材所要量計画であるMRP(Material Requirements Planning)の説明です。
覚えるポイント
- MOTは技術開発投資を通じて事業を持続的に成長させる「技術経営」
間違えやすいところ
- M&A(合併・買収)やMBO(自社買収)などの類似したアルファベット略語と混同しない
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・ストラテジ系経営戦略分野におけるMOT(技術経営)の定義に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.12 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
民法における請負契約の特徴
ストラテジ系 · 法務 / 請負契約
別段の取決めがない請負契約の場合、民法に基づき、当事者である注文者又は請負人に課せられている義務のうち、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
請負契約は「仕事の完成」を目的とする契約類型です。請負人は仕事を完成させる義務を負い、特約がなければ下請負人を使うことも可能です。また、担保責任には期間の制限(民法上の存続期間)があり、報酬は原則として後払い(仕事の目的物の引渡しと同時)とされています。
解き方
- 請負契約の本質が「仕事の完成を約する契約」であることを確認します。
- 他の選択肢(再委託の可否、責任期間、前払義務の有無)が民法の基本原則と反していないかを検証し、「ア」を正答と判断します。
- 選択肢 ア正解
- 請負契約の本質は仕事の完成を目的とすることであり、請負人は仕事を完成させる義務を負います。
- 選択肢 イ不正解
- 請負契約では、別段の定めがない限り、請負人は下請負人等を利用して仕事を履行させることが可能です。
- 選択肢 ウ不正解
- 契約不適合責任(担保責任)には法律上の権利行使期間が定められており、恒久的に責任を負うわけではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 民法上、請負代金(報酬)の支払いは仕事の完成物引渡しと同時履行(後払い)が原則です。
覚えるポイント
- 請負契約の本質は「仕事の完成」に対する義務
間違えやすいところ
- 委任・準委任契約(善管注意義務による役務提供)と請負契約(仕事の完成義務)の違いを混同しない
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・ストラテジ系法務分野(民法の請負規定)に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.12 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
CSF(重要成功要因)の概念
ストラテジ系 · 経営戦略 / CSF
経営戦略の目標や目的を達成する上で、重要な要因を表すものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
CSF(Critical Success Factors:重要成功要因・主要成功要因)とは、企業が経営戦略上の目標を達成する過程で、最も注力し成功させなければならない決定的な要因を指します。KPI(重要業績評価指標)の目標設定のベースにもなります。
解き方
- 「目標や目的を達成する上で重要な要因」を意味する用語を想起します。
- 略語(CSF、ERP、MRP、SCM)の意味を確認し、Critical Success Factorsに該当する「ア」を選びます。
- 選択肢 ア正解
- CSF(Critical Success Factors:重要成功要因)の適切な説明です。
- 選択肢 イ不正解
- ERP(Enterprise Resource Planning)は全社の経営資源を一元管理して最適化を図る経営手法です。
- 選択肢 ウ不正解
- MRP(Material Requirements Planning)は資材の必要量を計算して調達を管理する生産管理手法です。
- 選択肢 エ不正解
- SCM(Supply Chain Management)は供給連鎖全体を統合管理して最適化を図る手法です。
覚えるポイント
- CSF(Critical Success Factors)= 目標達成のための重要成功要因
間違えやすいところ
- 評価指標であるKPIやKGI、全体最適化手法のERPやSCMと用語を混同しない
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・ストラテジ系経営戦略分野における戦略立案用語(CSF)に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.13 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
リスクマネジメントにおけるリスク対応(低減)
ストラテジ系 · システム戦略 / リスクマネジメント
災害による事業中断へのリスク対策として、データセンタを関東と関西の2か所に設置することとした。このリスク対策は、リスクマネジメントにおける四つのリスク対応のうち、どれに該当するか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
リスク対応(処理)には主に「回避」「低減(軽減)」「移転(共有)」「保有(受容)」の4つがあります。リスク発生の可能性を下げる、または発生時の損失・影響を小さく抑えるための技術的・組織的な対策は「リスク低減」に分類されます。
解き方
- データセンタを2か所に分散配置する目的を整理します(一方被災時でも事業継続を可能にし、損失・影響を小さくする)。
- 4つのリスク対応(回避・移転・低減・保有)に照らし、影響を小さくする対策である「ウ:低減」を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- 保険加入や業務委託などによりリスクを他者に移転・転嫁する対策であり、該当しません。
- 選択肢 イ不正解
- 事業の中止や危険な処理の撤廃などによりリスク要因そのものを排除する対策であり、該当しません。
- 選択肢 ウ正解
- 遠隔地への多重化配置によって被災時の被害・損失の大きさを小さく抑える対策であり、低減に該当します。
- 選択肢 エ不正解
- 特段の対策を行わずにリスクをそのまま許容・受け入れる対応であり、該当しません。
覚えるポイント
- バックアップや分散配置による被害軽減はリスク「低減」
間違えやすいところ
- リスク要因そのものをなくす「回避」と、影響を小さく抑える「低減」を取り違えないように注意する
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・ストラテジ系システム戦略分野(リスクマネジメントにおける4つのリスク対応)に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.13 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
業務モデルとデータモデルの手法
ストラテジ系 · システム戦略 / モデリング手法
業務をモデル化する際のモデリング手法の適切な組合せはどれか。 〔選択肢の対応表〕 ・業務プロセスモデル ・データモデル
解答・解説を表示
解答
ア
解説
DFD(データフロー図)はデータの流れに着目して業務プロセスの手順や処理をモデル化する手法です。E-R図は実体(エンティティ)と関連(リレーションシップ)を表現し、データベースの論理設計などでデータ構造(データモデル)をモデル化する手法です。PERTは日程計画の管理手法です。
解き方
- 業務プロセス(処理やデータの流れ)をモデル化する手法としてDFDを同定します。
- データ構造(実体と関連)をモデル化する手法としてE-R図を同定します(PERTは日程管理手法)。
- 適切な組み合わせである「ア」を選択します。
- 選択肢 ア正解
- 業務プロセスモデルにDFD、データモデルにE-R図を割り当てる正しい組み合わせです。
- 選択肢 イ不正解
- PERTはプロジェクトの日程計画や工程管理に用いられる手法であり、データモデルではありません。
- 選択肢 ウ不正解
- 業務プロセスモデルとデータモデルの対応が逆になっています。
- 選択肢 エ不正解
- E-R図はデータモデルの手法であり、PERTは工程管理手法です。
覚えるポイント
- DFD=業務プロセス(データの流れ)、E-R図=データモデル(実体と関連)
間違えやすいところ
- DFDとE-R図のモデル化対象を逆に覚えてしまわないように注意する
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・ストラテジ系システム戦略分野における分析・モデリング手法に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.13 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ソフトウェアパッケージ購入時の権利帰属
ストラテジ系 · 法務 / 知的財産権 / 著作権法
CD-ROMに記録されたPCのソフトウェアパッケージを購入することによって、購入者に帰属する権利はどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
パッケージソフトウェアを購入しても、プログラムの「著作権」などの知的財産権は開発者・販売元に留保されます。購入者が取得するのは、契約や許諾に基づきPC等でソフトウェアを利用・実行する「使用権(ライセンス)」および記憶媒体(CD-ROM盤面そのもの)の「所有権」のみです。
解き方
- ソフトウェアパッケージを購入した際に取得できる権利の範囲を確認します。
- 著作権などの知的財産権は著作者に留保され購入者には移転しないため、購入者に帰属するのは「使用権」である「ア」を選択します。
- 選択肢 ア正解
- パッケージ購入者に認められるのは、利用許諾に基づくプログラムの「使用権」です。
- 選択肢 イ不正解
- プログラムの著作権は制作者・著作権者に留保され、パッケージ購入者に移転しません。
- 選択肢 ウ不正解
- 意匠権などの工業所有権がパッケージ購入者に譲渡されることはありません。
- 選択肢 エ不正解
- 記録媒体を含め著作権自体が購入者に帰属することはありません(媒体自体の所有権のみ取得します)。
覚えるポイント
- ソフトウェア購入者が得るものは「使用権(ライセンス)」であり「著作権」ではない
間違えやすいところ
- 物理的なパッケージを購入すると著作権まで手に入ると誤解しないようにする
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・ストラテジ系法務分野(著作権法およびソフトウェアライセンス)に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.13 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ITサービスマネジメントにおける問題管理の活動
マネジメント系 · ITサービスマネジメント / 問題管理 / インシデント管理
ITサービスマネジメントのプロセスには、インシデント管理、問題管理、リリース管理などの活動がある。問題管理の活動に該当するものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
ITサービスマネジメント(ITIL)において、インシデント管理はサービスの中断から可能な限り迅速に正常状態へ復旧させることを目的とし、問題管理はインシデントの根本原因を突き止めて恒久的な解決や再発防止を図ることを目的とします。
解き方
- 各選択肢の活動内容が「迅速な復旧・対症療法(インシデント管理)」なのか「根本原因の究明・再発防止(問題管理)」なのかを分類します。
- 「原因を究明するために技術者を招集し、情報収集を開始した」というエの記述が、根本原因究明を目的とする問題管理の活動に合致することを判断します。
- 選択肢 ア不正解
- サービスを再開するために代替系へ切り替える応急復旧の対応であり、インシデント管理に該当します。
- 選択肢 イ不正解
- 利用者からの個別の問合せに対して設定変更で迅速に復旧させる対応であり、サービスデスクやインシデント管理に該当します。
- 選択肢 ウ不正解
- 故障部品の交換を行い障害状態から復旧させる回復作業であり、インシデント管理や変更管理に関連する対応です。
- 選択肢 エ正解
- ダウンした原因を究明して恒久的な対策に繋げるための調査・情報収集活動であり、問題管理の活動として適切です。
覚えるポイント
- インシデント管理は迅速な復旧、問題管理は根本原因の究明と再発防止
間違えやすいところ
- 障害復旧作業そのものを問題管理と混同しないように注意する
出題の前提:ITIL(ITサービスマネジメント)のプロセス定義に基づく
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.14 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
プロトタイピングによる要求事項の明確化
マネジメント系 · システム開発手法 / プロトタイピング / 要求分析
システム開発を上流工程から下流工程まで順番に進めるとき、システムの利用者によるテストの段階で大幅な手戻りが生じることがある。それを防ぐために、早い段階で試作ソフトウェアを作成して利用者の要求事項を明確にする方法はどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
プロトタイピング(prototyping)とは、システムの開発初期段階で画面や操作感を確認できる試作ソフトウェアを作成し、利用者のフィードバックを得ることで要求事項の齟齬やテスト段階での大幅な手戻りを防ぐ開発アプローチです。
解き方
- 問題文から「早い段階で試作ソフトウェアを作成して利用者の要求事項を明確にする方法」という要件を読み取ります。
- 試作モデルを作成・検証する手法である「プロトタイピング」を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- オブジェクト指向は、データとその操作(メソッド)を一体化して扱うソフトウェア設計・実装の考え方です。
- 選択肢 イ不正解
- スパイラルモデルは、設計・開発・テスト・評価のサイクルを反復しながらリスクを低減させ完成度を高める開発モデルです。
- 選択肢 ウ不正解
- データ中心アプローチ(DOA)は、業務手順よりも変化の少ないデータの構造や流れに着目してシステムを設計する手法です。
- 選択肢 エ正解
- 試作ソフトウェア(プロトタイプ)を早期に作成し、利用者に提示して要件を確定させる手法であり、設問の記述と一致します。
覚えるポイント
- 試作ソフトウェアを利用して要件を確定させる手法=プロトタイピング
間違えやすいところ
- 反復型モデルであるスパイラルモデルとプロトタイピングの主眼(試作による要求確定)を混同しないようにする
出題の前提:システム開発手法(共通フレーム/ソフトウェアエンジニアリング)に基づく
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.14 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
内部統制におけるモニタリング
マネジメント系 · 内部統制 / モニタリング / 内部統制の基本的要素
内部統制が有効に機能していることを継続的に評価するプロセスはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
内部統制の基本的要素には「統制環境」「リスクの評価と対応」「統制活動」「情報と伝達」「モニタリング(監視活動)」「IT(情報技術)への対応」の6つがあります。このうちモニタリングは、内部統制が適切に機能し続けているかを日常的・定期的に評価・検証するプロセスです。
解き方
- 内部統制の6つの基本的要素を想起します。
- 「有効に機能していることを継続的に評価するプロセス」という定義に合致する「モニタリング(監視活動)」を選定します。
- 選択肢 ア不正解
- 暗号化対策は、データの機密性を保つための技術的セキュリティ対策です。
- 選択肢 イ不正解
- 災害復旧対策(ディザスタリカバリ)は、自然災害等によるシステム停止から迅速に復旧するための施策です。
- 選択肢 ウ不正解
- ベンチマーキングは、優良企業の事例や業界標準と比較分析して自社の業務等を改善する経営管理手法です。
- 選択肢 エ正解
- 内部統制が有効に機能していることを日常的業務や独立的評価を通じて継続的に評価するプロセスそのものです。
覚えるポイント
- 内部統制が有効に機能しているかを継続評価する基本的要素=モニタリング(監視活動)
間違えやすいところ
- 監査そのものとモニタリングプロセスの包含関係を混同しないようにする
出題の前提:財務庁「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準」の基本的要素に基づく
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.14 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
システム監査の流れにおいて被監査側が実施する事項
マネジメント系 · システム監査 / 被監査部門 / 業務改善 / フォローアップ
システム監査の流れの中で、被監査側が実施するものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
システム監査基準において、監査人は監査計画の立案、監査の実施、監査報告書の作成、改善勧告に対するフォローアップ(改善状況の確認)を行います。これに対し、監査報告書で指摘・勧告された問題点を是正し、業務改善を実施する責任は被監査側(対象部門・組織)にあります。
解き方
- システム監査の一連のプロセス(計画、実施、報告、改善、フォローアップ)における主体(監査人 vs 被監査側)を整理します。
- 選択肢のうち、監査人ではなく被監査側が当事者として実行する行動である「業務改善」を特定します。
- 選択肢 ア不正解
- 改善状況の確認(フォローアップ)は、監査人が改善勧告の実施状況を確かめるために行います。
- 選択肢 イ不正解
- 監査計画作成は、監査人が監査を円滑・適切に実施するために作成します。
- 選択肢 ウ不正解
- 監査報告書作成は、監査結果を取りまとめて依頼者に報告するために監査人が行います。
- 選択肢 エ正解
- 監査報告書の改善勧告に基づいて実際の課題を是正・改善する「業務改善」は被監査側の役割です。
覚えるポイント
- 業務改善(改善措置)を行うのは被監査側、改善の確認(フォローアップ)を行うのは監査人
間違えやすいところ
- 「改善の確認」を被監査側の自己確認と誤認しないようにする(フォローアップは監査人が担当)
出題の前提:経済産業省「システム監査基準」に基づく
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.15 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ITサービスマネジメントにおけるインシデントの定義
マネジメント系 · ITサービスマネジメント / インシデント / ITIL
ITサービスマネジメントにおけるインシデントの説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
ITサービスマネジメント(ITIL)におけるインシデント(Incident)は、ITサービスの計画外の中断、またはITサービスの品質の低下、あるいは将来的に中断・品質低下をもたらす可能性のある事象を指します。
解き方
- ITILにおけるインシデントの用語定義を思い浮かべます。
- 「サービスの中断やサービス品質の低下を引き起こすもの」というイの記述が的確な説明であることを確認します。
- 選択肢 ア不正解
- サービスの提供者と利用者の間で合意された合意文書はSLA(サービスレベル合意書)です。
- 選択肢 イ正解
- サービス品質の低下や中断を引き起こす、または引き起こす恐れのある事象をインシデントと呼びます。
- 選択肢 ウ不正解
- 課金情報の提供は財務管理(ITサービス財務管理)などに関する事項です。
- 選択肢 エ不正解
- サービスレベルを監視・維持・向上させる活動はSLM(サービスレベル管理)です。
覚えるポイント
- インシデント=計画外のサービス中断または品質の低下を引き起こす事象
間違えやすいところ
- SLA(合意書)やSLM(管理プロセス)の定義と混同しないようにする
出題の前提:ITIL(ITサービスマネジメント)の用語定義に基づく
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.15 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ソフトウェア品質特性における機能性テスト
マネジメント系 · ソフトウェア品質特性 / 機能性 / JIS X 0129 / システムテスト
ソフトウェアの品質評価の基準である品質特性には、機能性、信頼性、使用性、効率性などがある。機能性に関するテストとして、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
ソフトウェアの品質特性(JIS X 0129 / ISO 9126)の主な分類: ・機能性:指定された要件・目的を満たす機能を提供する能力 ・信頼性:障害の発生を防ぎ、障害時に機能を維持・回復する能力 ・使用性:利用者にとって分かりやすく、操作しやすい能力 ・効率性:適切な資源の量で所定の性能・応答時間を発揮する能力
解き方
- 各選択肢がどの品質特性を検証しているかを照合します。
- アは「効率性」、イは「機能性」、ウは「信頼性」、エは「使用性」に対応することを確認し、機能性であるイを選択します。
- 選択肢 ア不正解
- 応答時間や処理時間などの性能を検証するのは「効率性」に関するテストです。
- 選択肢 イ正解
- 定められた仕様や要求に従って正しく機能が動作するかを検証するのは「機能性」に関するテストです。
- 選択肢 ウ不正解
- 必要時の利用可能性や回復性を検証するのは「信頼性」(回復性等)に関するテストです。
- 選択肢 エ不正解
- 利用者の理解・習得・操作のしやすさを検証するのは「使用性」に関するテストです。
覚えるポイント
- 機能性=仕様どおり正しく動くか、効率性=処理性能・応答時間、使用性=使いやすさ、信頼性=壊れにくさ・回復力
間違えやすいところ
- 性能テスト(効率性)と機能テスト(機能性)を混同しないようにする
出題の前提:JIS X 0129-1(ソフトウェア製品の品質)に基づく
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.15 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
システム監査人の独立性
マネジメント系 · システム監査 / 監査人の独立性 / 監査人の選定
情報システムの運用状況を監査する場合、監査人として適切な立場の者は誰か。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
システム監査基準の一般基準において、監査人は「監査対象から独立した客観的な立場で監査を実施しなければならない」と規定されています。監査対象業務の責任者や担当者、指導に関わった者が監査を行うと、自己監査となり公平・客観的な評価が担保できなくなります。
解き方
- システム監査人の重要な適格要件である「独立性と客観性」の原則を確認します。
- 監査対象の運用に関与している者(イ、ウ)や指導・構築に関わった者(エ)は独立性を欠くため排除し、直接かかわっていない「ア」を選定します。
- 選択肢 ア正解
- 監査対象システムと利害関係や直接の関与がない第三者であり、独立性が確保されています。
- 選択肢 イ不正解
- 監査対象システムの運用管理者本人は自己の管理業務を監査することになるため、独立性がありません。
- 選択肢 ウ不正解
- 監査対象システムの運用担当者は自己の日常業務を監査することになるため、客観的な監査ができません。
- 選択肢 エ不正解
- 運用を自ら指導しているコンサルタントは、自身の指導内容を評価することになるため独立性が損なわれます。
覚えるポイント
- システム監査人には監査対象から独立した客観的立場(独立性の保持)が必須
間違えやすいところ
- 知識が豊富だからといって対象システムの運用管理者や指導者が監査人になれるわけではない
出題の前提:経済産業省「システム監査基準」一般基準(独立性の保持)に基づく
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.15 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
セキュリティパッチの適用影響評価と変更管理
マネジメント系 · ITサービスマネジメント / 変更管理 / セキュリティパッチ
ソフトウェアベンダから提供されたセキュリティパッチの内容を確認し、自社システムに適用する場合の影響を評価した。この作業はシステムの運用管理業務のうちどれに該当するか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
ITサービスマネジメントにおいて、変更管理はシステムの変更(パッチ適用、設定変更等)に伴うリスクやサービスへの影響を評価・審査し、承認・スケジューリングを行うプロセスです。実際に稼働環境へ展開・配布するプロセスは「リリース管理」、IT資産や構成情報を把握・維持するプロセスは「構成管理」です。
解き方
- 「パッチの内容を確認し、自社システムに適用する場合の影響を評価した」という作業の目的(変更の事前評価・リスク評価)を把握します。
- ITILの各管理プロセスの中から、変更のリスク評価・承認を担う「変更管理」を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- インシデント管理は、発生した障害や問合せから迅速に通常業務を回復させるための管理プロセスです。
- 選択肢 イ不正解
- 構成管理は、ITサービスを構成するハードウェアやソフトウェアなどの構成品目(CI)の情報を正確に維持・管理するプロセスです。
- 選択肢 ウ正解
- パッチ適用等のシステム変更による影響を事前に調査・評価してリスクをコントロールする作業は、変更管理プロセスに該当します。
- 選択肢 エ不正解
- リリース管理は、変更管理で承認されたソフトウェアやパッチを実際に本番稼働環境へ安全に導入・展開するプロセスです。
覚えるポイント
- 変更に伴うリスクや影響を評価・承認するのは変更管理、本番環境に実際に導入するのはリリース管理
間違えやすいところ
- パッチの適用作業そのもの(リリース管理)と、適用前の影響評価・承認(変更管理)を取り違えないようにする
出題の前提:ITIL(ITサービスマネジメント)の変更管理プロセスに基づく
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.16 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
システム方式設計の作業内容
マネジメント系 · システム開発技術 / 共通フレーム / システム方式設計
システム開発プロセスには、システム要件定義、システム方式設計、ソフトウェア方式設計、ソフトウェア詳細設計などがある。このうちシステム方式設計において実施する作業として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
システム開発プロセスにおいて、システム要件定義で業務要件をシステムの仕様として整理した後、システム方式設計ではそれを実現するための全体構成(ハードウェア構成、ソフトウェア構成、ネットワーク構成、手作業分担など)を明確にします。個々のソフトウェア内部の設計を行う前段階として、システム全体のアーキテクチャを決定するプロセスです。
解き方
- 各開発プロセスの役割(要件定義、システム方式設計、ソフトウェア方式設計・詳細設計)を整理する。
- システム方式設計の目的である「要件をハードウェアやソフトウェアなどの構成要素に配分して全体構成を明確にする」記述を選択肢から特定する。
- 選択肢 ア不正解
- 端末の画面設計など利用者インターフェースの具体的な設計は、ソフトウェア方式設計や詳細設計などの後続工程で実施されます。
- 選択肢 イ不正解
- システムの機能及び能力を定義する作業は、システム方式設計の前段階である「システム要件定義」において実施されます。
- 選択肢 ウ不正解
- システムの信頼性を含む非機能要件を定義する作業は、「システム要件定義」プロセスにおいて実施されます。
- 選択肢 エ正解
- システム方式設計では、要件を実現するためにシステム全体のハードウェア構成やソフトウェア構成を明確にします。
覚えるポイント
- システム方式設計は要件をハードウェア・ソフトウェア等の構成要素に割り当てる工程です。
間違えやすいところ
- 要件を定義する「システム要件定義」と、実現構成を決める「システム方式設計」を混同しないように注意しましょう。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・共通フレーム(SLCP)におけるシステム開発プロセスの定義に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.16 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
プロジェクトマネージャの役割
マネジメント系 · プロジェクトマネジメント / プロジェクトマネージャの責務
利用部門からの要望を受けて、開発部門でシステム開発のプロジェクトを立ち上げた。このとき、プロジェクトマネージャの役割として最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
プロジェクトマネージャ(PM)は、プロジェクト全体の運営・統轄責任者であり、目標達成に向けてQ(品質)、C(コスト)、D(納期)をコントロールします。進捗管理、要員管理、リスク管理などを行い、遅延やトラブルの未然防止や解決を図るのが主たる役割です。
解き方
- プロジェクトにおける各ステークホルダー(利用部門、経営陣・スポンサー、開発チーム、プロジェクトマネージャ)の役割を確認する。
- プロジェクトの推進・統轄・進捗管理を担当するプロジェクトマネージャ固有の役割を述べた選択肢を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- システムに対する業務上の要件を提示するのは、システムを利用する「利用部門(ユーザ部門)」の役割です。
- 選択肢 イ正解
- プロジェクト全体の進捗状況を把握し、遅延や問題の発生を防止するために適切な処置を講じるのは、プロジェクトマネージャの主要な役割です。
- 選択肢 ウ不正解
- プロジェクトの提案書を作成するのは、主に企画担当部門や受託開発を行う営業・提案担当者の役割です。
- 選択肢 エ不正解
- プロジェクトの資金調達や予算承認は、経営陣やプロジェクトスポンサー(発注責任者)の役割です。
覚えるポイント
- プロジェクトマネージャはプロジェクトの進行管理・品質・コスト・納期の管理責任を負います。
間違えやすいところ
- 利用部門の役割(要件提示)やスポンサーの役割(資金調達)と混同しないように整理しましょう。
出題の前提:PMBOK等のプロジェクトマネジメント標準におけるプロジェクトマネージャの職責に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.16 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
コーディング規約を定める目的
マネジメント系 · ソフトウェア開発 / コーディング規約 / 保守性向上
変数の命名規則やコメントの書き方など、プログラムの標準的な記述方式(コーディング規約)を定める目的として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
コーディング規約(標準的な記述方式)は、変数・関数等の命名規則、インデント、コメントの記述ルールなどを統一するものです。これによりソースコードの可読性や一貫性が保たれ、作成者以外のメンバによるレビューや、将来的なバグ修正・機能改修などの「保守」が円滑に行えるようになります。
解き方
- 「変数の命名規則やコメントの書き方」がプログラムのソースコードに対する規律であることを確認する。
- コードの書き方を統一することで得られる直接的なメリット(読みやすさ・修正のしやすさ=保守性)に合致する選択肢を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- いつ・どのようなテストを行うかを明確にするのは、テスト計画やテスト仕様書の目的です。
- 選択肢 イ不正解
- 仕様書の品質向上は要件定義や設計工程のレビュー等で図るものであり、ソースコードの書き方を定めても前提となる仕様書の品質は直接向上しません。
- 選択肢 ウ正解
- コードの記述様式を統一すると可読性が高まり、修正や機能拡張を容易に行えるようになるため、保守性が向上します。
- 選択肢 エ不正解
- データベース設計の品質向上は、適切なデータモデリングや正規化などの設計手法によって実現されるものです。
覚えるポイント
- コーディング規約(命名規則やコメントの統一)の最大の狙いはプログラムコードの可読性と保守性の向上です。
間違えやすいところ
- プログラムの実行速度の向上や仕様書の品質向上など、直接的な因果関係のない項目を選ばないようにしましょう。
出題の前提:ITパスポート試験シラバスにおけるソフトウェア開発標準・品質管理の定義に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.17 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
決定事項を明確に伝えるための活動
マネジメント系 · プロジェクトマネジメント / コミュニケーション管理 / 議事録
プロジェクトメンバの間で、プロジェクトに関する決定事項を明確に伝えるために行う活動として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
プロジェクトコミュニケーション管理において、会議や打ち合わせでの合意事項・決定事項・担当者・期限などを正確に記録し、関係者間で共有して齟齬を防ぐためには「議事録」の作成および共有ルールを確立することが極めて重要です。
解き方
- 問題文の狙いである「メンバ間で決定事項を明確に伝える」というコミュニケーションの目的に注目する。
- 各選択肢の目的(タスク抽出、進捗把握、品質検証、意思決定の記録・共有)を比較し、決定事項の伝達に直結するものを選ぶ。
- 選択肢 ア正解
- 議事録作成のルールを定めて会議での決定事項を正確に記録・共有することは、メンバ間に決定事項を明確に伝えるための適切な活動です。
- 選択肢 イ不正解
- 作業タスクの洗い出しは、WBS作成やスコープ定義、スケジュール計画のために行う活動です。
- 選択肢 ウ不正解
- 進捗の定量的管理は、プロジェクトの遅延を発見・是正するためのスケジュール管理活動です。
- 選択肢 エ不正解
- 成果物のレビューは、仕様書やプログラムなどの成果物の誤りを早期に検出して品質を確保するための活動です。
覚えるポイント
- 会議等での決定事項を明確に残し関係者へ確実に伝達する活動は議事録の作成と管理です。
間違えやすいところ
- 成果物レビューも情報共有を兼ねることがありますが、決定事項の伝達そのものを目的とした活動は議事録ルール化です。
出題の前提:ITパスポート試験シラバスにおけるプロジェクト・コミュニケーション管理の知識に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.17 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
システム開発アプローチの分類
マネジメント系 · ソフトウェア開発技術 / プロセス中心アプローチ / データ中心アプローチ / オブジェクト指向
ソフトウェア開発で利用される手法に関する記述a〜cと、手法の名称の適切な組合せはどれか。 a 業務の処理手順に着目して,システム分析を実施する。 b 対象とする業務をデータの関連に基づいてモデル化し,分析する。 c データとデータに関する処理を一つのまとまりとして管理し,そのまとまりを組み合わせて開発する。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
システム分析・設計手法には主に以下のものがあります。 ・プロセス中心アプローチ(POA: Process Oriented Approach):業務の処理手順や機能の流れに着目して分析・設計を行う。 ・データ中心アプローチ(DOA: Data Oriented Approach):業務で扱われるデータの構造や関連性に着目してモデル化を行う。 ・オブジェクト指向(Object-Oriented):データとそれに対する操作(手続き)をカプセル化して一体の「オブジェクト」としてまとめ、組み合わせてシステムを構築する。
解き方
- 記述a「業務の処理手順に着目」から、プロセス(手続き)を中心とする「プロセス中心アプローチ」と対応付ける。
- 記述b「データの関連に基づいてモデル化」から、データを中心とする「データ中心アプローチ」と対応付ける。
- 記述c「データとデータに関する処理を一つのまとまりとして管理」から、カプセル化を特徴とする「オブジェクト指向」と対応付ける。
- a, b, cの対応(プロセス中心アプローチ、データ中心アプローチ、オブジェクト指向)に一致する選択肢エを選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- aがオブジェクト指向、cがプロセス中心アプローチとなっているため誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- aがデータ中心アプローチ、bがオブジェクト指向、cがプロセス中心アプローチとなっているため誤りです。
- 選択肢 ウ不正解
- bがオブジェクト指向、cがデータ中心アプローチとなっているため誤りです。
- 選択肢 エ正解
- aがプロセス中心アプローチ、bがデータ中心アプローチ、cがオブジェクト指向の正確な組合せです。
覚えるポイント
- 処理手順=プロセス中心(POA)、データの関連=データ中心(DOA)、データと処理の一体化=オブジェクト指向。
間違えやすいところ
- DOA(データ構造重視)とオブジェクト指向(データと処理の一体化)を混同しないように区別しましょう。
出題の前提:ITパスポート試験シラバスにおけるシステム分析・設計手法の定義に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.17 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
アローダイヤグラムにおける工程遅延の特定
マネジメント系 · プロジェクトマネジメント / タイムマネジメント / アローダイヤグラム / クリティカルパス
図のアローダイアグラムで示される日程のプロジェクトが開始されてから5週が経過した。各工程の進捗率が表に示すとおりの場合、プロジェクト完了の遅延につながる工程はどれか。ここで、今後の各工程の作業は、当初の予定どおり進むものとする。 〔工程情報〕 工程A(所要期間4週、進捗率100%) 工程B(所要期間5週、進捗率80%) 工程C(所要期間2週、進捗率100%) 工程D(所要期間1週、先行工程A、進捗率100%) 工程E(所要期間4週、先行工程A、進捗率25%) 工程F(所要期間4週、先行工程D・B、進捗率0%) 工程G(所要期間8週、先行工程C、進捗率25%)
解答・解説を表示
解答
エ
解説
アローダイアグラムにおいて、プロジェクト全体の最短完了日数は最長経路(クリティカルパス)の所要期間で決まります。途中経過時点でのプロジェクト全体の完了予定時期は、「経過時間+各経路の残作業時間」の最大値で求められ、それが当初の所要期間を超過する原因となっている工程が全体の遅延を引き起こします。
解き方
- 当初計画における各経路の所要期間を計算する: ・経路1(A→E):4 + 4 = 8週 ・経路2(A→D→F):4 + 1 + 4 = 9週 ・経路3(B→F):5 + 4 = 9週 ・経路4(C→G):2 + 8 = 10週 最長経路はC→Gであり、当初のプロジェクト期間は10週である。
- 5週経過時点での各工程の残り所要期間を計算する: ・A: 完了(残0週) ・B: 5週の80%完了=4週分完了、残1週 ・C: 完了(残0週) ・D: 完了(残0週) ・E: 4週の25%完了=1週分完了、残3週 ・F: 未着手、残4週 ・G: 8週の25%完了=2週分完了、残6週
- 5週時点からの各経路の完了予定週(5週+残り所要時間)を算出する: ・経路1(E):5 + 3 = 8週目に完了 ・経路2/3(BまたはD完了後にF):Dは完了済だがBの残り1週が必要なため、Fの開始は第6週。Fの所要期間4週を加えると、6 + 4 = 10週目に完了 ・経路4(G):5 + 6 = 11週目に完了
- 経路4(工程G)の完了が11週となり、当初予定の10週から1週遅延するため、プロジェクト完了の遅延につながる工程はGであると判定する。
- 選択肢 ア不正解
- 工程Bの残りは1週であり、後続の工程F(4週)と合わせると 5 + 1 + 4 = 10週目に完了するため、当初のプロジェクト完了予定(10週)には遅延しません。
- 選択肢 イ不正解
- 工程Eの残りは3週であり、5 + 3 = 8週目に完了するため、全体の完了に影響を与えません。
- 選択肢 ウ不正解
- 工程Fは先行するBの残り作業(1週)が終わり次第開始され、4週で完了するため、第10週に終了し遅延の原因にはなりません。
- 選択肢 エ正解
- 工程Gは5週時点で残り6週分の作業があり、完了が第11週となるため、プロジェクト全体の完了(10週)を遅延させます。
覚えるポイント
- クリティカルパス上の残作業期間の合計に現在までの経過週数を加算して完了予定を比較します。
間違えやすいところ
- 工程Bが進捗率80%で遅れているように見えますが、Bを通る経路はもともと余裕(スラック)があるため、クリティカルパスである工程Gの遅れ(残6週)が見落とされがちです。
出題の前提:ITパスポート試験シラバスにおける日程管理・PERT(アローダイアグラム)の計算手法に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.18 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
移行計画書に含めるべき事項
マネジメント系 · サービスマネジメント / 移行計画 / システム移行
現行システムを新システムに切り替えるに当たり、現行システムから新システムに移行すべきデータ、移行に必要な資源などを整理して、移行計画書を作成した。移行計画書に含める事項として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
システム移行とは、旧システムから新システムへデータや運用環境を切り替える活動です。移行計画書には、移行対象データ・移行手順・スケジュール・実施体制(役割分担)・判定基準・トラブル時の切り戻し(フォールバック)手順などを記載します。
解き方
- 移行フェーズの目的である「新システムへの確実な切り替え作業」に必要な要素を考える。
- 運用マニュアル、要件定義書、運用手順書などの他フェーズの成果物と切り分け、移行計画書に記載すべき事項を選択肢から見出す。
- 選択肢 ア不正解
- 画面や帳票の操作手順は、「操作手引書(操作マニュアル)」に含める事項です。
- 選択肢 イ正解
- 新システムへの切り替えを円滑に進めるための具体的な日程スケジュールや作業実施体制は、移行計画書に含めるべき重要な項目です。
- 選択肢 ウ不正解
- 新システムに求められる機能要件は、「要件定義書」に含める事項です。
- 選択肢 エ不正解
- データの定期的なバックアップ手順は、本番稼働後の「システム運用手順書(運用規程)」に含める事項です。
覚えるポイント
- 移行計画書には移行作業のスケジュール、体制、手順、判定基準、切り戻し手順を定めます。
間違えやすいところ
- 本番運用後の手順(バックアップ手順や操作マニュアル)と移行期間中の切り替え計画を混同しないようにしましょう。
出題の前提:ITパスポート試験シラバスにおけるシステム導入・移行の定義に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.18 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
開発工程とテスト工程の対応(V字モデル)
マネジメント系 · ソフトウェア開発技術 / V字モデル / テスト工程 / システムテスト / 結合テスト
システム開発プロセスを要件定義、外部設計、内部設計、プログラミングに分け、テストの種類を運用テスト、結合テスト、システムテスト、単体テストに分けたとき、図のa〜cに入れる字句の適切な組合せはどれか。 〔図の対応関係〕 要件定義 <---> c 外部設計 <---> b 内部設計 <---> a プログラミング <---> 単体テスト
解答・解説を表示
解答
イ
解説
システム開発の「V字モデル」では、上流から下流へ向かう設計工程と、下流から上流へ向かうテスト工程が1対1に対応します。 ・プログラミング ⇔ 単体テスト(モジュール単体の動作検証) ・内部設計 ⇔ 結合テスト(モジュール間の連携・データ受け渡しの検証) ・外部設計 ⇔ システムテスト(外部から見た仕様やシステム全体機能の検証) ・要件定義 ⇔ 運用テスト/受入テスト(利用者の要求や業務運用を満たすかの検証)
解き方
- V字モデルにおける各設計工程とテスト工程の対応関係を確認する。
- 内部設計(詳細な構造設計)に対応する「結合テスト」をaに当てはめる。
- 外部設計(利用者の視点からの仕様設計)に対応する「システムテスト」をbに当てはめる。
- 要件定義(業務上の要求)に対応する「運用テスト」をcに当てはめる。
- a: 結合テスト, b: システムテスト, c: 運用テスト の組合せである「イ」を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- 内部設計に運用テストが対応づけられており誤りです。
- 選択肢 イ正解
- 内部設計と結合テスト(a)、外部設計とシステムテスト(b)、要件定義と運用テスト(c)の正しい対応関係を示しています。
- 選択肢 ウ不正解
- 内部設計にシステムテスト、外部設計に運用テストが対応づけられており誤りです。
- 選択肢 エ不正解
- 内部設計にシステムテスト、外部設計に結合テストが対応づけられており逆になっています。
覚えるポイント
- V字モデルの対応:要件定義⇔運用テスト、外部設計⇔システムテスト、内部設計⇔結合テスト、プログラミング⇔単体テスト。
間違えやすいところ
- 外部設計と内部設計のどちらが結合テスト・システムテストに対応するかを混同しないように注意しましょう。
出題の前提:ITパスポート試験シラバスにおけるソフトウェアテスト・V字モデルの定義に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.19 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
システム要件定義における作業内容
マネジメント系 · システム要件定義 / 開発プロセス / 非機能要件
システム開発プロセスには、システム要件定義、ソフトウェア要件定義、ソフトウェア方式設計、ソフトウェア詳細設計などの工程が存在する。このうち、システム要件定義において実施する作業として最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
システム要件定義は、業務上の要求事項を基にシステム全体が満たすべき機能要件や性能・セキュリティなどの非機能要件を定義する最上流の設計工程です。具体的な内部構造やアルゴリズム、個別データ構造の決定は後続のソフトウェア要件定義や各設計工程で行われます。
解き方
- 各選択肢の作業内容がシステム開発プロセスのどの段階(システム要件定義、ソフトウェア要件定義、方式設計、詳細設計など)に該当するかを分析する。
- 「応答時間の目標値の決定」はシステム全体の性能要件(非機能要件)の定義であるため、システム要件定義に合致すると判断する。
- 選択肢 ア正解
- 応答時間の目標値設定は、システム全体が満たすべき性能(非機能要件)を定義する作業であり、システム要件定義で実施されます。
- 選択肢 イ不正解
- データベースのレコードや主キーの決定は、ソフトウェア方式設計や詳細設計の段階で実施する具体的なデータ構造の設計作業です。
- 選択肢 ウ不正解
- 処理アルゴリズムの決定は、個別のプログラムモジュールの内部構造を決めるソフトウェア詳細設計などの工程で実施されます。
- 選択肢 エ不正解
- プログラム間で受け渡すデータの形式の決定は、モジュール間インターフェースを具体化するソフトウェア詳細設計工程で実施されます。
覚えるポイント
- システム要件定義は機能要件と非機能要件(応答時間やセキュリティなど)を決定する工程です。
間違えやすいところ
- データベース設計やプログラム単位の設計をシステム要件定義と混同しないように注意が必要です。
出題の前提:共通フレーム(SLCP)におけるシステム開発プロセスの要件定義工程基準
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.19 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
セキュリティワイヤの用途
マネジメント系 · 物理的セキュリティ / 盗難防止 / セキュリティワイヤ
物理的セキュリティ対策の一つであるセキュリティワイヤの用途として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
情報資産を保護するための物理的セキュリティ対策には、入退室管理や施錠管理、盗難防止器具の導入などがあります。セキュリティワイヤ(セキュリティスロット用ワイヤロック)は、持ち運びが容易な小型端末を什器に固定し、物理的な持ち出しや盗難を防ぐ役割を持ちます。
解き方
- セキュリティワイヤという器具の物理的特徴(金属製ワイヤと鍵で机などに固定する器具)を思い出す。
- 各選択肢の目的と照らし合わせ、ノート型PCの物理的な持ち去り・盗難防止に合致するものを選択する。
- 選択肢 ア不正解
- 火災による焼失を防ぐ器具ではなく、耐火金庫や消火設備の用途に該当します。
- 選択肢 イ正解
- セキュリティワイヤは、机などにPC本体を繋ぎ止めて物理的な持ち去りや盗難を防止するために使用されます。
- 選択肢 ウ不正解
- 画面の盗み見(ショルダーハッキング)を防止するために用いるのは覗き見防止フィルターです。
- 選択肢 エ不正解
- 停電時にシステムへ電力を供給する装置はUPS(無停電電源装置)です。
覚えるポイント
- セキュリティワイヤはPC等を机に繋ぎ止めて盗難や持ち出しを防ぐ物理的対策器具です。
間違えやすいところ
- 画面の覗き見防止フィルターやUPS(無停電電源装置)の用途と混同しないようにしましょう。
出題の前提:情報セキュリティマネジメントにおける物理的セキュリティ対策
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.20 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
成果物の品質評価指標
マネジメント系 · 品質管理 / テスト網羅率 / テストカバー率
システム開発プロジェクトにおいて、作成された成果物(ソフトウェア)の品質を評価するために使用する指標として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
プロジェクト管理における評価指標には、進捗(日程)、工数(コスト)、調達、および品質に関する指標があります。成果物(プログラムなど)の品質を検証・評価する指標としては、テスト網羅率(テストカバー率)やバグ密度、バグ摘出数などが利用されます。
解き方
- 提示された各選択肢がプロジェクトマネジメントのどの領域(コスト・進捗・品質・調達)を測定する指標かを分類する。
- ソフトウェア成果物のテストの網羅度や検証度合いを示す「テストカバー率」が品質評価指標であると判定する。
- 選択肢 ア不正解
- 外部調達率は外部業者や市販品を利用した割合を表す指標であり、調達管理やコスト管理に関する指標です。
- 選択肢 イ正解
- テストカバー率はプログラムの処理経路などがどれだけテストされたかを示す網羅率であり、成果物の品質評価に用いられます。
- 選択肢 ウ不正解
- 投入した延べ人数は要した人的資源の量を示すものであり、工数管理やコスト管理の指標です。
- 選択肢 エ不正解
- プロジェクト経過日数はスケジュールの消化度合いを示すものであり、工程・進捗管理の指標です。
覚えるポイント
- テストカバー率(網羅率)やバグ密度はソフトウェア成果物の品質を評価する代表的指標です。
間違えやすいところ
- 工数管理(延べ人数)や進捗管理(経過日数)などのプロジェクト統制指標と品質指標を混同しないようにします。
出題の前提:プロジェクト品質マネジメントにおける定量的品質評価の基準
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.20 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
WBSにおける要素分解の原則
マネジメント系 · WBS / ワークパッケージ / スコープ管理
プロジェクトマネジメントにおけるWBS(Work Breakdown Structure)の要素分解に関する記述のうち、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
WBSはプロジェクトの成果物や作業を階層構造に分解する手法です。その最下層に位置する要素は「ワークパッケージ」と呼ばれ、担当者の割り当て、スケジュールやコストの見積り・管理が正確に行える粒度まで分解することが基本原則とされています。
解き方
- WBSの目的と最下層(ワークパッケージ)の適切な粒度に関する定義を確認する。
- 細かすぎる分解は管理オーバーヘッドを増やすこと、要素ごとに複雑さが異なるため階層の深さは均一でないことを踏まえ、各選択肢を検討する。
- 見積りと進捗管理が成立するレベルまで分解するという記述が適切であると判断する。
- 選択肢 ア正解
- 最下位の作業単位(ワークパッケージ)は、コスト見積りやスケジュール作成、責任者の設定が適切に行える粒度まで分解します。
- 選択肢 イ不正解
- 要素分解の粒度はプロジェクトの規模、複雑さ、リスクや管理方針に応じて柔軟に決定されるべきものです。
- 選択肢 ウ不正解
- 成果物や作業の性質によって難易度や工程数が異なるため、すべての要素で同じ階層の深さにする必要はありません。
- 選択肢 エ不正解
- 要素分解を過度に細かくしすぎると管理コストや報告負担が増加し、かえって全体の作業効率を低下させます。
覚えるポイント
- WBSの最下層(ワークパッケージ)はコストと期間を見積もり管理できるレベルに設定します。
間違えやすいところ
- 細かく分解すればするほど良いと誤解しがちですが、過剰な分解は管理オーバーヘッドを生みます。
出題の前提:PMBOKにおけるスコープ・マネジメント(WBS作成基準)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.20 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
情報セキュリティにおける完全性の侵害
テクノロジ系 · 情報セキュリティの三大要素 / 完全性 / 改ざん
情報セキュリティの三大要素(機密性、完全性、可用性)において、“完全性”が損なわれる行為として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
情報セキュリティの特性において、機密性は許可された者だけがアクセスできること、完全性は情報が正確で完全であり改ざんされていないこと、可用性は必要なときにいつでも利用できることを指します。データの改ざんや破壊は完全性の損失に当たります。
解き方
- 完全性(Integrity)の定義が「情報資産の正確さや改ざんされていない状態を維持すること」であることを確認する。
- 選択肢の攻撃行為が機密性・完全性・可用性のどれを損なうかを照合する。
- 「Webページの改ざん」がデータ内容の不正な変更であり完全性の侵害に該当すると結論付ける。
- 選択肢 ア不正解
- DoS攻撃は過剰な負荷をかけてサービスを停止させる攻撃であり、「可用性」を損なう行為です。
- 選択肢 イ正解
- Webページの改ざんは情報が不正に書き換えられる行為であり、情報の正確性を損なうため「完全性」の侵害に該当します。
- 選択肢 ウ不正解
- サーバの各ポートへの順次アクセス(ポートスキャン)は攻撃の事前調査であり、直接完全性を損なう行為ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 通信データの盗聴は許可されていない第三者に情報を盗み見られる行為であり、「機密性」を損なう行為です。
覚えるポイント
- 完全性はデータの改ざん防止、機密性は盗聴防止、可用性はサービス停止防止に対応します。
間違えやすいところ
- 盗聴(機密性の侵害)やDoS攻撃(可用性の侵害)と完全性の侵害を混同しないように整理しましょう。
出題の前提:JIS Q 27000における情報セキュリティの定義(CIA)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.21 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
プログラミング言語Javaの特徴
テクノロジ系 · Java / オブジェクト指向 / プラットフォーム非依存
プログラミング言語であるJavaに関する記述として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
Javaは「Write once, run anywhere(一度書けばどこでも動く)」を標榜して開発された言語です。コンパイルによって生成されるバイトコードをJava仮想マシン(JVM)が解釈して実行するため、プラットフォーム非依存性を持ち、本格的なオブジェクト指向言語としての特徴を備えています。
解き方
- Java言語の主要な特徴(仮想マシンによる環境非依存性、オブジェクト指向)を整理する。
- 他の選択肢が指す言語(HTML、FORTRAN、COBOLなど)との差異を比較検討する。
- 環境非依存およびオブジェクト指向について正しく述べている選択肢ウを選択する。
- 選択肢 ア不正解
- Webページを記述するためのマークアップ言語はHTMLに関する説明です。
- 選択肢 イ不正解
- 科学技術計算向けに開発された代表的な言語はFORTRANに関する説明です。
- 選択肢 ウ正解
- JavaはJVMにより特定のハードウェアやOSに依存せず動作し、オブジェクト指向を採用している言語です。
- 選択肢 エ不正解
- 事務処理計算向けに開発された代表的な手続き型言語はCOBOLに関する説明です。
覚えるポイント
- JavaはJVM上で動作しプラットフォーム非依存性を持つオブジェクト指向言語です。
間違えやすいところ
- JavaScript(Webブラウザ上で動作するスクリプト言語)やマークアップ言語のHTMLと混同しないように注意しましょう。
出題の前提:ITパスポート・基本情報技術者試験における代表的プログラミング言語の基本定義
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.21 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
暗号化技術とディジタル署名
テクノロジ系 · 公開鍵暗号方式 / 共通鍵暗号方式 / ディジタル署名
データ通信における暗号化技術に関する記述のうち、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
公開鍵暗号方式は対となる公開鍵と秘密鍵を使用します。通信内容の秘匿だけでなく、送信者の秘密鍵でハッシュ値を暗号化し受信者が公開鍵で検証する「ディジタル署名」の基盤技術としても利用されます。共通鍵暗号方式に比べて鍵配送問題が生じにくく、不特定多数との安全な通信に適しています。
解き方
- 公開鍵暗号方式と共通鍵暗号方式の仕組み・特徴(鍵配送問題、計算速度、利用用途)を整理する。
- 暗号化そのものは盗聴(機密性)を防ぐものであり、改ざんや破壊を直接防ぐ機能ではないことを確認する。
- ディジタル署名が公開鍵暗号技術(秘密鍵による暗号化・公開鍵による検証)を応用している点に合致する記述を見出す。
- 選択肢 ア不正解
- 暗号化に用いる公開鍵は一般に公開できるため安全な配送の工夫は不要です。鍵配送問題が生じるのは共通鍵暗号方式です。
- 選択肢 イ不正解
- 暗号化は第三者による盗聴を防ぐ(機密性)ためのものであり、通信途中のデータ破壊や改ざんを物理的に防ぐものではありません。
- 選択肢 ウ正解
- ディジタル署名は公開鍵暗号の仕組み(送信者の秘密鍵で署名し公開鍵で検証)を利用して実現されています。
- 選択肢 エ不正解
- 共通鍵暗号方式では通信相手ごとに秘密鍵を共有する必要があり鍵管理が困難なため、不特定多数との通信には公開鍵暗号方式が適しています。
覚えるポイント
- ディジタル署名は公開鍵暗号の仕組みを利用して作成者証明と非改ざん性を証明します。
間違えやすいところ
- 暗号化を行うだけで改ざんや破壊自体を防止できると勘違いしないようにしましょう(改ざん検知にはハッシュや電子署名が必要です)。
出題の前提:暗号技術およびディジタル署名の基礎理論
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.21 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
XMLの特徴とタグの独自定義
テクノロジ系 · XML / HTML / マークアップ言語
文書の構造などに関する指定を記述する、「<」と「>」に囲まれるタグを、利用者が目的に応じて独自に定義して使うことができる言語はどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
マークアップ言語において、HTMLはあらかじめ規格で決められたタグを用いて文書の表示構造を記述します。これに対してXML(Extensible Markup Language)は「拡張可能」という名前の通り、利用者が独自のタグを自由に定義してデータ構造や意味を表現・交換できる仕様を持っています。
解き方
- 問題文にある「<」と「>」で囲まれたタグを用いるマークアップ言語を候補とする(HTML、XML)。
- タグが固定的に定義されているHTMLと、利用者が目的に応じて自由に定義できるXMLの特性の違いを比較する。
- 独自にタグを定義できる言語としてXMLを選択する。
- 選択肢 ア不正解
- COBOLは事務処理計算向けのプログラミング言語であり、タグ形式で文書構造を定義する言語ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- HTMLはWebページ表示用のタグがあらかじめ標準規格で決められており、利用者が勝手に独自タグを定義して使うことは想定されていません。
- 選択肢 ウ不正解
- Javaはオブジェクト指向プログラミング言語であり、タグで文書構造を記述するマークアップ言語ではありません。
- 選択肢 エ正解
- XMLは利用者が目的に応じて独自のタグを定義し、文書やデータの意味・構造を記述できる拡張可能なマークアップ言語です。
覚えるポイント
- XMLはユーザーが独自にタグを定義・拡張できるマークアップ言語です。
間違えやすいところ
- 同じくタグを用いるHTMLと混同しやすいですが、HTMLはタグが固定(あらかじめ規定)されている点が異なります。
出題の前提:W3C勧告および情報規格におけるマークアップ言語(XML・HTML)の定義
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.22 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
プロセッサのクロック周波数と命令実行時間
テクノロジ系 · クロック周波数 / 命令実行時間 / 単位変換
クロック周波数が2GHzのプロセッサにおいて、1つの命令が5クロックで実行できるとき、この1命令の実行に必要な時間は何ナノ秒か。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
クロック周波数とは1秒間に繰り返されるクロック信号の回数であり、その逆数が1クロックあたりの時間(クロック周期)となります。命令の実行時間は「1クロックの時間 × 必要クロック数」で求められます。また、1ナノ秒(ns)は10^-9秒です。
解き方
- クロック周波数2GHzから1クロックの周期を計算する:1 / (2 × 10^9) = 0.5 × 10^-9秒(0.5ナノ秒)。
- 命令実行に必要なクロック数(5クロック)を掛ける:0.5ナノ秒 × 5 = 2.5ナノ秒。
- 選択肢 ア不正解
- 0.1ナノ秒は、例えば10GHzで1クロックを処理する場合などの誤った計算結果です。
- 選択肢 イ不正解
- 0.5ナノ秒は1クロックあたりの時間であり、5クロック分の計算が反映されていません。
- 選択肢 ウ正解
- 1クロックが0.5ナノ秒であり、5クロックで0.5 × 5 = 2.5ナノ秒となるため正しいです。
- 選択肢 エ不正解
- 10.0ナノ秒は周波数とクロック数の掛け算を誤るなどした場合の数値です。
覚えるポイント
- 1GHzは10^9Hzであり、その1周期は0.5ナノ秒(1ns=10^-9秒)となります。
間違えやすいところ
- 1クロックの時間をそのまま回答として選んでしまうこと。
出題の前提:ITパスポート試験 平成22年度秋期 問57
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.22 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ISMSのPDCAサイクルにおける処置フェーズ
テクノロジ系 · ISMS / PDCAサイクル / 改善活動
情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)のPDCA(計画・実行・点検・処置)サイクルにおいて、処置(Act)フェーズで実施するものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
ISMS(JIS Q 27001)におけるPDCAサイクルは、Plan(確立)、Do(導入及び運用)、Check(監視及びレビュー)、Act(維持及び改善)の4つのフェーズで構成されています。
解き方
- 問題文の要求である「処置(Act)フェーズ」で実施する活動を確認する。
- PDCAの対応関係(Plan=確立、Do=導入及び運用、Check=監視及びレビュー、Act=維持及び改善)と照らし合わせ、「ISMSの維持及び改善」を選択する。
- 選択肢 ア正解
- 処置(Act)フェーズで実施される活動は「ISMSの維持及び改善」です。
- 選択肢 イ不正解
- ISMSの確立は計画(Plan)フェーズで実施されます。
- 選択肢 ウ不正解
- ISMSの監視及びレビューは点検(Check)フェーズで実施されます。
- 選択肢 エ不正解
- ISMSの導入及び運用は実行(Do)フェーズで実施されます。
覚えるポイント
- ISMSのPDCAサイクル:Plan=確立、Do=導入及び運用、Check=監視及びレビュー、Act=維持及び改善。
間違えやすいところ
- Check(監視及びレビュー)とAct(維持及び改善)を取り違えること。
出題の前提:ITパスポート試験 平成22年度秋期 問58
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.22 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
Webブラウザにおけるクッキー(Cookie)の性質と注意点
テクノロジ系 · クッキー / Webセキュリティ / 情報漏えい対策
クッキー(Cookie)に関する記述a~cのうち、適切なものだけをすべて挙げたものはどれか。 a. Webサイトを前回閲覧した際に入力したIDやパスワードなどは、別のPCを使用して閲覧する場合でもクッキーで引き継がれるので再入力が要らない。 b. インターネットカフェなどで一時的にPCを借用してWebサイトを閲覧したときは、閲覧が終わったらクッキーを消去すべきである。 c. クッキーに個人情報が保存されている場合、クロスサイトスクリプティングなどで、その個人情報が盗まれることがある。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
クッキー(Cookie)は、WebサーバとWebブラウザの間で状態(セッションや認証情報、閲覧履歴など)を保持するためにクライアント端末側のブラウザに保存されるテキストデータです。保存先が特定の端末であるため別端末へ自動共有されず、共用端末での残存や悪意あるスクリプトによる窃取などのセキュリティリスクが存在します。
解き方
- 記述aを検討:クッキーはブラウザ(端末)ごとに保存されるため、別のPCに自動的に引き継がれることはなく不適切。
- 記述bを検討:共用PCでは後続の利用者にセッションを悪用される危険があるため、利用後にクッキーを消去すべきであり適切。
- 記述cを検討:Webアプリケーションにクロスサイトスクリプティング(XSS)等の脆弱性があると、悪意あるスクリプトによってクッキー情報が盗まれる危険があり適切。
- 適切な記述の組み合わせとして「b, c」を選択する。
- 選択肢 ア不正解
- aが含まれていますが、クッキーは端末ごとの保存であるため別のPCには引き継がれず誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- aが含まれているため誤りです。
- 選択肢 ウ不正解
- aが含まれており、またbが含まれていないため誤りです。
- 選択肢 エ正解
- bとcの記述がともに適切であるため正解です。
覚えるポイント
- クッキーはクライアント(利用者の端末のブラウザ)に保存されるファイルです。
間違えやすいところ
- クッキー情報がサーバ側に保存されてどのPCからでも引き継がれると誤解すること。
出題の前提:ITパスポート試験 平成22年度秋期 問59
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.22 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
IPv6の特徴と仕様
テクノロジ系 · IPv6 / IPv4 / IPアドレス枯渇問題
インターネットで用いられている通信プロトコルIPv4とIPv6に関する説明のうち、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
IPv4は32ビット(約43億個)でアドレス枯渇が問題となったため、128ビット(約3.4×10^38個)に拡張したIPv6が策定されました。ビット長は32ビットから128ビットへと4倍になっています。IPv6ではIPsecによる暗号化機能が標準機能として組み込まれており、デュアルスタックやトンネリング等によりIPv4との共存・移行技術も用意されています。
解き方
- IPv4のアドレス長(32ビット)とIPv6のアドレス長(128ビット)を確認する。
- 128ビットは32ビットのちょうど4倍であり、膨大なアドレス空間によってアドレス枯渇が回避できる記述が適切であると判断する。
- 選択肢 ア不正解
- デュアルスタックやトンネリング技術などにより、IPv4ネットワークと共存可能です。
- 選択肢 イ正解
- IPv4の32ビットに対してIPv6は128ビットと4倍のビット長をもち、アドレス枯渇問題を解消します。
- 選択肢 ウ不正解
- IPv6アドレスも数値(128ビットの2進数値を16進数で表記したもの)で構成されます。
- 選択肢 エ不正解
- IPv6ではネットワーク層での暗号化通信を可能にするIPsecが標準仕様として組み込まれています。
覚えるポイント
- IPv4のアドレス長は32ビット、IPv6のアドレス長は128ビット(4倍)です。
間違えやすいところ
- アドレス数が4倍になると勘違いしないこと(アドレス空間は2の96乗倍に激増します)。
出題の前提:ITパスポート試験 平成22年度秋期 問60
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.23 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
表計算ソフトによるチェックディジットの計算式
テクノロジ系 · 表計算 / 関数 / チェックディジット / 剰余
表計算ソフトを用いて社員コード中のチェックディジットを検算する。社員コードは3けたの整数値で、最下位の1けたをチェックディジットとして利用しており、上位2けたの各桁の数を加算した値の1の位と同じ値が設定されている。セルB2に社員コードからチェックディジットを算出する計算式を入力し、セルB2をセルB3~B5に複写するとき、セルB2に入力する計算式として適切なものはどれか。 なお、A2の値は370、A3は549、A4は538、A5は763である。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
3桁の整数XYZにおいて、百の位Xは「整数部(XYZ / 100)」、十の位Yは「剰余(整数部(XYZ / 10), 10)」で抽出できます。問題の条件は「XとYの和の1の位」なので、(X + Y) を10で割った余り、すなわち「剰余(X + Y, 10)」で計算されます。
解き方
- 百の位の抽出方法を確認する:A2が370の場合、370/100=3.7となり、整数部(A2/100)=3となる。
- 十の位の抽出方法を確認する:A2/10=37であり、整数部(A2/10)=37。その1の位を求めるには10で割った余りを取るので、剰余(整数部(A2/10), 10)=7となる。
- 両者の和の1の位を求める式を組み立てる:百の位と十の位を加算して10で割った余りを取るため、剰余(整数部(A2/100)+剰余(整数部(A2/10), 10), 10) となる。
- 選択肢 ア不正解
- 「10-」という余分な減算が含まれており、かつ全体の剰余が計算されていません。
- 選択肢 イ不正解
- 十の位の取り出しで10の剰余を取っておらず、整数部(A2/10)(値は37)がそのまま加算されてしまいます。
- 選択肢 ウ正解
- 百の位の抽出、十の位の抽出、およびその和の1の位(10で割った余り)を求める手順が正しく表現されています。
- 選択肢 エ不正解
- 10で割った整数部を取っているため、商(十の位以上)が求まってしまい、1の位(余り)になりません。
覚えるポイント
- 数値の特定の桁を取り出す際、整数部関数と剰余(MOD)関数を組み合わせて求めます。
間違えやすいところ
- 1の位を求める操作を「10で割った整数部」と混同すること。
出題の前提:ITパスポート試験 平成22年度秋期 問61
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.23 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
シングルサインオンの概念
テクノロジ系 · シングルサインオン / SSO / ユーザ認証
シングルサインオン(SSO)の説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
シングルサインオン(SSO)とは、システムごとにIDやパスワードを入力して認証を受ける煩雑さを解消し、一度の認証成功によって連携する複数のシステムへのアクセスを可能にする認証連携技術です。
解き方
- 用語「シングルサインオン(Single Sign-On)」の意味(1回のサインオンで複数システムを利用可能)を確認する。
- 選択肢の中から「一度の認証で複数のシステムを利用できる」と合致するイを選択する。
- 選択肢 ア不正解
- システムごとに毎回個別に認証を受けることは、シングルサインオンとは正反対の従来の認証形態です。
- 選択肢 イ正解
- 一度の認証で連携する複数のシステムが利用可能になる仕組みを説明しており適切です。
- 選択肢 ウ不正解
- 会員登録の手続きを行うこと自体は、アカウント登録やプロビジョニングに関する説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 初回ログイン時のパスワード変更機能に関する説明であり、シングルサインオンではありません。
覚えるポイント
- シングルサインオン(SSO)=1回の認証で複数のシステムやサービスを利用できる仕組み。
間違えやすいところ
- 1要素認証(単一のパスワード認証)と名称を混同しないこと。
出題の前提:ITパスポート試験 平成22年度秋期 問62
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.24 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
関係データベースにおける正規化の目的
テクノロジ系 · 関係データベース / 正規化 / 冗長性の排除 / 保守性向上
関係データベースを構築するに当たり、データの正規化を行う目的はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
関係データベースの正規化は、テーブル内の重複項目や従属関係を整理して複数の表に分割する作業です。データの冗長性を排除することで、データの不整合(更新時異状、挿入時異状、削除時異状)を防止し、データベースの整合性と保守性を向上させます。
解き方
- 関係データベースにおける「正規化」の定義と目的を思い出す。
- 「重複(冗長性)の排除」「不整合の防止」「保守性の向上」という要素が含まれる選択肢イを特定する。
- 選択肢 ア不正解
- チェックサムの付与は誤り検出の目的で行われるものであり、正規化の目的ではありません。
- 選択肢 イ正解
- データの冗長性を排除し、更新時異状を防いで保守性を高めることが正規化の本来の目的です。
- 選択肢 ウ不正解
- 文字コードの統一はデータ連携や文字化け防止のための施策であり、正規化ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- データの暗号化は機密性確保のためのセキュリティ対策であり、正規化とは無関係です。
覚えるポイント
- 正規化のキーワード=「データの冗長性(重複)の排除」「更新時異状の防止」。
間違えやすいところ
- 性能向上(検索速度向上)が主目的であると誤解すること(むしろ表結合が増えて検索が遅くなる場合もあります)。
出題の前提:ITパスポート試験 平成22年度秋期 問63
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.24 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
システムの稼働率計算(直列システムと並列システム)
テクノロジ系 · 稼働率 / 直列システム / 並列システム / 信頼性設計
3つの装置A, B, Cの稼働率はそれぞれ0.90, 0.95, 0.95である。これらを組み合わせた図のア~エのシステムのうち、最も稼働率が高いものはどれか。ここで、並列に接続されている部分はどちらかの装置が稼働していればよく、直列に接続されている部分はすべての装置が稼働していなければならない。 ア: AとBの直列接続 イ: AとBとCの直列接続 ウ: Aと、(BとCの並列接続)の直列接続 エ: (BとCの並列接続)
解答・解説を表示
解答
エ
解説
直列システムの稼働率は各稼働率の積(R1 × R2)となり、元の稼働率よりも低下します。並列システムの稼働率は 1 - (1 - R1)(1 - R2) となり、いずれか一方が稼働していればよいため、個々の稼働率よりも高くなります。
解き方
- アの稼働率を計算する:0.90 × 0.95 = 0.855。
- イの稼働率を計算する:0.90 × 0.95 × 0.95 = 0.81225。
- ウの稼働率を計算する:BとCの並列部分は 1 - (1 - 0.95) × (1 - 0.95) = 1 - 0.05 × 0.05 = 0.9975。これにA(0.90)を直列接続するので 0.90 × 0.9975 = 0.89775。
- エの稼働率を計算する:BとCの並列部分単体なので 1 - (1 - 0.95)^2 = 0.9975。
- 計算結果(ア: 0.855、イ: 0.81225、ウ: 0.89775、エ: 0.9975)を比較し、最も高いエを選択する。
- 選択肢 ア不正解
- 稼働率は 0.90 × 0.95 = 0.855 であり、エより低いです。
- 選択肢 イ不正解
- 稼働率は 0.90 × 0.95 × 0.95 = 約0.812 であり、直列接続が最も多いため選択肢の中で最も低くなります。
- 選択肢 ウ不正解
- 稼働率は 0.90 × 0.9975 = 0.89775 であり、エより低いです。
- 選択肢 エ正解
- 稼働率は 1 - (1 - 0.95)^2 = 0.9975 であり、4つのシステムの中で最も高いです。
覚えるポイント
- 直列に繋ぐと稼働率は下がり、並列に繋ぐと稼働率は上がります。
間違えやすいところ
- 装置の数が多いシステムほど稼働率が高くなると安易に判断してしまうこと。
出題の前提:ITパスポート試験 平成22年度秋期 問64
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.24 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
Web通信におけるプロトコル階層
テクノロジ系 · ネットワーク / プロトコル / HTTP / TCP/IP
ネットワークを介したアプリケーション間の通信において用いられるプロトコルに関する次の記述中の空欄 a、b に入るプロトコル名の適切な組合せはどれか。 「インターネットで Web ページを閲覧する場合,ブラウザと Web サーバは,[ a ] というプロトコルを使用する。この [ a ] による通信は,その下層の [ b ] と,さらにその下層の IP というプロトコルを使用する。」
解答・解説を表示
解答
イ
解説
インターネット通信は階層構造(TCP/IPモデル)で実現されており、アプリケーション層のHTTP、トランスポート層のTCP、ネットワーク層のIP、そしてネットワークインタフェース層の各プロトコルが順に連携して動作します。
解き方
- WebブラウザとWebサーバが通信するために使うアプリケーション層プロトコルがHTTPであることを特定し、空欄 a をHTTPと定めます。
- HTTP通信を支え、IPプロトコルの直上にあるトランスポート層プロトコルがTCPであることを特定し、空欄 b をTCPと定めます。
- 選択肢 ア不正解
- FTPはファイル転送用プロトコルであり、Ethernetはデータリンク層・物理層の規格であるため誤りです。
- 選択肢 イ正解
- Web閲覧に用いるプロトコルaはHTTP、その下層で通信を支えるプロトコルbはTCPであるため適切です。
- 選択肢 ウ不正解
- SMTPはメール送信・転送用、POP3はメール受信用のプロトコルであり、Webページの閲覧には用いられません。
- 選択肢 エ不正解
- WWWは仕組みやシステム全体の概念であり、HTMLは文書記述言語であって通信プロトコルではありません。
覚えるポイント
- Web閲覧のプロトコル階層:HTTP(アプリ層)→ TCP(トランスポート層)→ IP(ネットワーク層)
間違えやすいところ
- HTML(文書記述言語)とHTTP(通信プロトコル)を混同しないこと。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(ネットワークとプロトコル階層)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.25 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式解答 p.1 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
有向グラフによる順序関係の表現
テクノロジ系 · 基礎理論 / 離散数学 / 有向グラフ / 順序関係
ものとものとのつながりを抽象化してとらえるとき,X から Y へのつながり(順序関係という)を (X, Y) と記し,X から Y への矢印(X → Y)と図示するものとする。3組の順序関係 (A, B),(A, C),(B, D) を図で示したものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
順序対 (X, Y) において、X を始点、Y を終点とする有向辺(矢印)を結ぶことで、グラフ表現において関係性の向きを正確に可視化できます。
解き方
- 与えられた順序対の定義より、(A, B) は A → B、(A, C) は A → C、(B, D) は B → D であることを整理します。
- 各選択肢の矢印の向きを確認し、AからB、AからC、BからDへ向かう矢印を持つ図(エ)を選び出します。
- 選択肢 ア不正解
- CからA(C → A)およびDからB(D → B)となっており、順序関係と矢印の向きが逆です。
- 選択肢 イ不正解
- DからB(D → B)となっており、(B, D) の向きと逆です。
- 選択肢 ウ不正解
- BからA(B → A)となっており、(A, B) の向きと逆です。
- 選択肢 エ正解
- A → B、A → C、B → D の3本の矢印がすべて正確に描かれています。
覚えるポイント
- 順序対 (始点, 終点) は 始点 → 終点 の矢印で表される。
間違えやすいところ
- 矢印の始点と終点を逆にとらえてしまうこと。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(離散数学・グラフ理論の基礎)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.25 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式解答 p.1 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ファイルシステムの役割
テクノロジ系 · システム構成要素 / オペレーティングシステム / ファイルシステム
PC のファイルシステムの役割として,適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
ファイルシステムは、ストレージデバイス上のセクタやブロックなどの物理配置を管理し、利用者やアプリケーションに対して一貫したファイル入出力インタフェースを提供します。
解き方
- ファイルシステムの基本機能(物理媒体の抽象化、ディレクトリ構造によるファイル管理)を想起します。
- 各選択肢の役割(CPUスケジューリング、文字コード変換、ウイルス対策など)を比較し、ファイルシステム本来の役割と合致するアを選択します。
- 選択肢 ア正解
- 記録媒体の差異を隠蔽し、統一的なファイル操作インタフェースを提供するのがファイルシステムの役割です。
- 選択肢 イ不正解
- I/O待ち時に他のプロセスへCPUを割り当てるのは、OSのタスク管理(プロセッサスケジューリング)の役割です。
- 選択肢 ウ不正解
- 文字コードの解釈や変換はアプリケーション層の役割であり、ファイルシステムが自動変換する機能ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- ファイルアクセス時のウイルス検査は、ウイルス対策ソフトウェア(アンチウイルスソフト)の機能です。
覚えるポイント
- ファイルシステムは物理的な記憶媒体の違いを隠蔽し論理的なファイルアクセスを提供する。
間違えやすいところ
- タスク管理(スケジューリング)やセキュリティソフトの機能をファイルシステムの機能と混同すること。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(オペレーティングシステム・ファイル管理)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.26 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式解答 p.1 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ビットごとの排他的論理和(XOR)演算の性質
テクノロジ系 · 基礎理論 / 論理演算 / 排他的論理和 / XOR
任意の8ビットのデータXと,8ビットのデータ 00001111 をビットごとに排他的論理和をとった結果はどれか。ここで,各1ビットのデータAとデータBの排他的論理和をとった結果Cは問題の真理値表(A=0, B=0で0;A=0, B=1で1;A=1, B=0で1;A=1, B=1で0)のように表される。また,データの左方を上位,右方を下位と呼ぶ。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
排他的論理和(XOR)において、任意のビット x に対して x ⊕ 0 = x(保持)、x ⊕ 1 = NOT(x)(反転)という性質が常に成り立ちます。
解き方
- 上位4ビットのマスク「0000」とのXORを検討すると、x ⊕ 0 = x であるため、上位4ビットは変化せずそのまま残ります。
- 下位4ビットのマスク「1111」とのXORを検討すると、x ⊕ 1 = NOT(x) であるため、下位4ビットの 0 と 1 は反転します。
- 上位4ビットはそのまま残り、下位4ビットは反転するという記述を選択肢から探すと、エが正解となります。
- 選択肢 ア不正解
- 0とのXORで反転することはなく、1とのXORで常に1になるわけではないため誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- 上位と下位の挙動が逆転して説明されているため誤りです。
- 選択肢 ウ不正解
- 上位4ビットは0になるのではなく、元のビット列がそのまま保持されるため誤りです。
- 選択肢 エ正解
- 0とのXORは値が保持され、1とのXORは値が反転するため、上位4ビットはそのまま、下位4ビットは反転します。
覚えるポイント
- XOR演算の特性:0との排他的論理和は「値保持」、1との排他的論理和は「値反転」
間違えやすいところ
- 論理積(AND)や論理和(OR)のマスク処理と混同しないように注意する。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(基数・論理演算)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.26 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式解答 p.1 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
手続のトレースと変数の変化
テクノロジ系 · アルゴリズムとプログラミング / アルゴリズム / トレース / ループ処理
二つの変数 x と y に対して,次の手続を (1) から順に実行する。処理が終了したとき,x の値は幾らになるか。 〔手続〕 (1) x に 2 を代入し,y に 3 を代入する。 (2) y の値から 1 を引いたものを y に代入する。 (3) x の値と y の値を加えたものを x に代入する。 (4) y ≠ 1 なら手続 (2) に戻り,y = 1 なら処理を終了する。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
アルゴリズムのトレースでは、各ステップごとに変数の値がどのように更新されるかを表に書き出して正確に追跡します。
解き方
- 初期設定: x = 2, y = 3。
- 1回目の実行: (2) y = y - 1 = 2、(3) x = x + y = 2 + 2 = 4、(4) y ≠ 1(y=2)のため (2) に戻る。
- 2回目の実行: (2) y = y - 1 = 1、(3) x = x + y = 4 + 1 = 5、(4) y = 1 が成立するため処理を終了する。
- 終了時の x の値である 5 を導出します。
- 選択肢 ア不正解
- 1回目のループ終了時の値(x=4)であり、終了条件判定を満たす前の値です。
- 選択肢 イ正解
- 2回目のループで y=1 となって終了し、そのときの x の値は 4 + 1 = 5 です。
- 選択肢 ウ不正解
- ループ回数を誤って3回実行した場合などの値であり誤りです。
- 選択肢 エ不正解
- 計算手順や代入順序を取り違えているため誤りです。
覚えるポイント
- ループの終了判定条件(満たしたときに終了するか、継続するか)を確実に確認してトレースする。
間違えやすいところ
- y=1 のときに終了する条件を見落とし、余分にループを回してしまうこと。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(アルゴリズムの基本)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.27 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式解答 p.1 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
USBインタフェースの特徴
テクノロジ系 · コンピュータシステム / ハードウェア / 入出力インタフェース / USB
USB は,PC にハードディスク,プリンタなどの様々な周辺機器を接続できるインタフェースである。USB 2.0 に関する記述のうち,適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
USB(Universal Serial Bus)はシリアル転送方式を採用したインタフェース規格であり、プラグアンドプレイ、ホットプラグ、およびケーブルを通じた給電(バスパワー)に対応しています。
解き方
- USBの主要な機能(シリアル転送、バスパワー給電、多様なコネクタ形状、転送モードの自動認識)を整理します。
- 各選択肢を検証し、バスパワーについて正しく述べられているウを選択します。
- 選択肢 ア不正解
- USBコネクタにはType-A、Type-B、Mini-USB、Micro-USBなど多様な形状があり、1種類ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- 転送速度モード(ハイスピード、フルスピード等)は機器に応じて自動ネゴシエーションされ、利用者が任意に設定するものではありません。
- 選択肢 ウ正解
- USBケーブル経由でPCから電力を供給するバスパワー方式により、省電力な機器は外部電源なしで動作可能です。
- 選択肢 エ不正解
- USBは「シリアル(Serial)」インタフェースであり、同一バス上で複数機器が通信すると帯域を共有するため速度が低下することがあります。
覚えるポイント
- USBはシリアルインタフェースであり、ケーブルから電力を供給するバスパワー機能を持つ。
間違えやすいところ
- USB(Universal Serial Bus)をパラレル方式と混同しないこと。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(入出力インタフェース)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.27 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式解答 p.1 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ユニバーサルデザインの概念
テクノロジ系 · ヒューマンインタフェース / ユーザビリティ / ユニバーサルデザイン / アクセシビリティ
ユニバーサルデザインの考え方として,適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
ユニバーサルデザイン(Universal Design)は、障害者を対象にバリアを取り除くバリアフリーをさらに包括化し、初めからすべての人にとって使いやすく設計する概念です。
解き方
- ユニバーサルデザインの定義(すべての人が利用しやすい設計思想)を確認します。
- 選択肢の中から、多様な人々(年齢、文化、能力、障害の有無など)を包摂して利用できるようにするという内容を記述しているエを選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 長期的な保守性や互換性に関する考え方であり、ユニバーサルデザインの定義ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- 製品の製造標準化やグローバル品質管理の考え方であり誤りです。
- 選択肢 ウ不正解
- 製造容易性やコスト削減(VE/IEなど)に関する考え方であり誤りです。
- 選択肢 エ正解
- 年齢、文化、能力の違いや障害の有無にかかわらず誰でも利用しやすく設計するというユニバーサルデザインの定義に合致します。
覚えるポイント
- ユニバーサルデザイン:障害の有無や年齢・性別・文化などを問わず、すべての人が利用しやすい設計
間違えやすいところ
- 特定の障害者向けに対策を後付けする「バリアフリー」との違いに注意する。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(ヒューマンインタフェース・UX/UI)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.27 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式解答 p.1 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
格子上の最短経路問題の組合せ数
テクノロジ系 · 基礎理論 / 離散数学 / 順列・組合せ / 最短経路問題
図1の A1 地点から C2 地点へ行くとき,通過する地点が最も少なくてすむ最短経路は,図2のように数えることによって 3 通りあることが分かる。A1 地点から,C2 地点を経由して,D4 地点へ行く最短経路は何通りあるか。 (図1の配置) 行は下から A、B、C、D、列は左から 1、2、3、4 の格子状経路。 A1: (1, 1), C2: (2, 3), D4: (4, 4)
解答・解説を表示
解答
イ
解説
経由地点を持つ最短経路の総数は、出発点から経由点までの経路数と、経由点から目的地点までの経路数の積(積の法則)によって求まります。
解き方
- A1からC2への最短経路数は、問題文および図2より 3通り(上へ2回、右へ1回の並べ替え 3!/(2!1!) = 3)と与えられています。
- C2からD4への最短経路を求めます。行方向(上)に C→D の1ステップ、列方向(右)に 2→4 の2ステップ進む必要があるため、合計3ステップの移動となり、経路数は 3! / (1! × 2!) = 3通りです。
- 積の法則を適用し、A1からC2を経由してD4へ至る経路数は 3 × 3 = 9通りと算出します。
- 選択肢 ア不正解
- 3 + 3 = 6 と誤って足し算をしてしまった場合の値です。
- 選択肢 イ正解
- A1からC2までの3通りと、C2からD4までの3通りを掛け合わせて 3 × 3 = 9通りとなります。
- 選択肢 ウ不正解
- 区間数の計算ミス等による誤った値です。
- 選択肢 エ不正解
- C2を経由せず、A1からD4へ直接行く最短経路の総数(上3、右3の 6!/(3!3!) = 20通り)です。
覚えるポイント
- 経由地点がある経路の総数は「前半の経路数 × 後半の経路数」の積の法則で求める。
間違えやすいところ
- 各区間の経路数を足し算してしまうミスや、経由地を無視して全体の最短経路数を計算してしまうミス。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(離散数学・順列と組合せ)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.28 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式解答 p.1 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
認証局(CA)が発行するディジタル証明書
テクノロジ系 · 公開鍵暗号方式 / 認証局 / ディジタル証明書
電子商取引において,取引当事者から独立している第三者機関である認証局(CA)が発行するものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
公開鍵暗号方式では、相手の公開鍵が本人のものであるかを第三者が保証する仕組みが必要です。信頼された第三者機関である認証局(CA)が、利用者の身元確認を行った上でその利用者の公開鍵に対してディジタル署名を付与した「ディジタル証明書(公開鍵証明書)」を発行することで、なりすましや改ざんを防止します。
解き方
- 認証局(CA)の役割が「公開鍵と所有者の対応付けを証明すること」であると確認します。
- 秘密鍵は本人のみが厳重に管理するものであり、認証局が証明書を発行する対象ではないことを確認します。
- 取引当事者の公開鍵に対してディジタル証明書を発行するという記述を選択します。
- 選択肢 ア正解
- 認証局は取引当事者から申請された公開鍵が正当な所有者のものであることを確認し、公開鍵証明書を発行します。
- 選択肢 イ不正解
- ディジタル署名は、電子文書やメッセージの送信者本人が自身の秘密鍵を用いて生成するものです。
- 選択肢 ウ不正解
- 取引当事者のパスワードは利用者が設定・管理するものであり、第三者機関である認証局が発行するものではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 秘密鍵は所有者自身だけが厳重に保持すべきものであり、認証局に預けたり認証局から証明書を発行されたりすることはありません。
覚えるポイント
- 認証局(CA)が発行するのは「公開鍵に対するディジタル証明書」である。
間違えやすいところ
- 秘密鍵と公開鍵を取り違えて、秘密鍵に対する証明書と誤認すること。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・情報セキュリティ(公開鍵基盤・PKIの役割)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.28 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
URLの定義と役割
テクノロジ系 · URL / インターネット / ネットワーク技術
URLに関する説明として,適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
URL(Uniform Resource Locator)は、インターネット上に存在するファイルやWebページなどの情報資源の場所を統一的に特定するためのアドレス表記形式です。通信プロトコル(httpやhttpsなど)、サーバのホスト名やドメイン名、ディレクトリ階層、ファイル名などを組み合わせて表記します。
解き方
- URLの語源(Uniform Resource Locator: 資源の所在特定子)からその役割を把握します。
- 通信プロトコル(HTTPなど)やマークアップ言語(HTML)との概念の違いを整理します。
- 「Webページの場所を示すための表記法」であるエを選択します。
- 選択肢 ア不正解
- Webページとブラウザとの通信を行うための通信規約(プロトコル)はHTTPやHTTPSです。
- 選択肢 イ不正解
- Webページの更新履歴や要約を配信するための仕組みはRSSなどのフィード技術です。
- 選択肢 ウ不正解
- Webページの本文や構造を記述するための文法・言語はHTML(HyperText Markup Language)などです。
- 選択肢 エ正解
- URLはインターネット上に存在するWebページなどの情報資源の位置を指定するための表記法です。
覚えるポイント
- URLはインターネット上の情報資源(Webページなど)の所在場所を示す表記法である。
間違えやすいところ
- 通信プロトコルであるHTTPや、記述言語であるHTMLとURLの定義を混同してしまうこと。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・インターネット技術(URL/URIの基本概念)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.28 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
偽サイトへ誘導し個人情報を盗むフィッシング
テクノロジ系 · フィッシング / ソーシャルエンジニアリング / サイバー攻撃手法
銀行やクレジットカード会社などを装った偽のWebページを開設し,金融機関や公的機関などを装った偽の電子メールなどで,利用者を巧みに誘導して,暗証番号やクレジットカード番号などの個人情報を盗み取る行為を何と呼ぶか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
フィッシング(Phishing)は、有名企業や金融機関を装った電子メールを不特定多数に送りつけ、本物そっくりの偽サイトへリンクを誘導して、ログインID、パスワード、クレジットカード番号などの機密情報を入力させて不正に詐取する攻撃手法です。技術的な脆弱性だけでなく人間の心理的な隙を突くソーシャルエンジニアリングの一種でもあります。
解き方
- 問題文に示された手口(金融機関を装った偽メール、偽サイトへの誘導、個人情報の詐取)を確認します。
- 攻撃手法の用語定義(クラッキング、バッファオーバフロー、フィッシング、ボット)と比較します。
- 偽メールから偽Webサイトに誘導して情報を盗み取る行為に該当する「フィッシング」を特定します。
- 選択肢 ア不正解
- クラッキングは、コンピュータシステムに不正に侵入し、破壊やデータの改ざんなどを行う悪意ある行為全般を指します。
- 選択肢 イ不正解
- バッファオーバフローは、用意されたメモリ領域を超える大量のデータを入力させてシステムを異常終了させたり不正コードを実行させたりする技術的な脆弱性や攻撃です。
- 選択肢 ウ正解
- 正規の企業を装った偽メールから偽サイトに誘い込み、重要情報を不正に入手する行為はフィッシングです。
- 選択肢 エ不正解
- ボットは、外部からの指示を受けて遠隔操作で悪意ある動作を自動実行するマルウェアの一種です。
覚えるポイント
- 実在組織を装った偽メールで偽サイトへ誘引し個人情報を詐取する行為はフィッシングである。
間違えやすいところ
- 不正アクセス全般を指すクラッキングと、偽装による詐取に特化したフィッシングを混同すること。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・情報セキュリティ(脅威の種類と攻撃手法)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.29 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
情報セキュリティポリシの運用方針と適用対象
テクノロジ系 · 情報セキュリティポリシ / 情報セキュリティ基本方針 / 従業者
情報セキュリティポリシに関する考え方のうち,適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
情報セキュリティポリシは、企業が保有する情報資産を守るための方針や行動基準を定めたものです。情報資産を扱うあらゆる人が遵守しなければセキュリティホールが生じるため、雇用形態(正社員、パート、派遣社員など)を問わず全従業者を適用対象とし、基本方針を周知徹底する必要があります。また、資産の重要度に応じた対策費用のかけ方や、自社の事業実態に即した内容の策定が求められます。
解き方
- 情報セキュリティポリシの適用範囲について検討します。情報を取り扱うすべての従業者を対象とする必要があります。
- 対策費用は資産の重要度やリスクに応じて傾斜をつけるべきであり、一律同一ではないことを確認します。
- 基本方針は社内外に広く公開・周知されるべきものであり、幹部限定ではないことを確認します。
- 他社のポリシの丸写しではなく、自社の環境やリスクに合わせた策定が必要であることを確認します。
- 選択肢 ア不正解
- セキュリティ対策の費用は、情報資産の重要性やリスクの大きさに応じて配分すべきであり、すべての資産に対して同一にするのは不適切です。
- 選択肢 イ不正解
- 基本方針は組織のセキュリティに対する根本姿勢を示すものであり、幹部だけでなく全従業者や必要に応じて社外にも周知・公開すべきものです。
- 選択肢 ウ正解
- 情報資産を取り扱う可能性のあるすべての人が対象となるため、正社員だけでなくパートやアルバイト、派遣社員を含めた全従業者に適用します。
- 選択肢 エ不正解
- 保有する情報資産や業務プロセス、想定されるリスクは企業ごとに異なるため、自社の実態に合わせた策定が必要です。
覚えるポイント
- 情報セキュリティポリシは、雇用形態に関わらず情報に接する全従業者を対象とする。
間違えやすいところ
- 基本方針を機密情報と混同し、経営陣や幹部だけに限定開示するものと思い込むこと。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・情報セキュリティ(情報セキュリティポリシの策定と運用)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.29 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
オープンソースソフトウェア(OSS)の定義
テクノロジ系 · OSS / オープンソースソフトウェア / OSD
OSSに関する次の記述中のa,bに入れる字句の適切な組合せはどれか。 「OSSの配布に当たっては,配布先となる個人やグループを制限[ a ]。また,OSSを複製したり改良したりして再配布することは許可されて[ b ]。」
解答・解説を表示
解答
イ
解説
オープンソースソフトウェア(OSS)は、ソースコードが無償で公開されているだけでなく、「オープンソースの定義(OSD)」を満たすライセンスの下で配布されるソフトウェアです。OSDでは、再配布の自由、ソースコードの提供、派生物の作成と再配布の許可、特定の個人やグループに対する差別の禁止(利用や配布を制限してはいけないこと)などが明確に規定されています。
解き方
- 空欄aについて検討します。オープンソースの定義では特定の個人や団体を排除・制限することを禁じているため、「してはいけない」が入ります。
- 空欄bについて検討します。OSSでは複製、改変(改良)、およびそれらの再配布の自由が保証されているため、「いる」が入ります。
- aが「してはいけない」、bが「いる」となっている組み合わせを選択します。
- 選択肢 ア不正解
- 空欄bについて、OSSでは改良や複製の再配布が認められているため、「いない」は誤りです。
- 選択肢 イ正解
- OSSの配布先を制限してはならず(差別禁止)、改変したものの再配布は許可されているため、a・bともに適切です。
- 選択肢 ウ不正解
- 空欄aで配布先を制限することは禁止されており、空欄bでも再配布は許可されているため、両方とも誤りです。
- 選択肢 エ不正解
- 空欄aについて、特定の個人やグループを差別して配布を制限することは認められていません。
覚えるポイント
- OSSの要件:特定の個人・集団に対する差別(配布制限)の禁止、改良や再配布の自由の許可。
間違えやすいところ
- 商用利用や特定の人への配布を制限できると誤解してしまうこと。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・ソフトウェア(オープンソースソフトウェアの定義とライセンス)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.29 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
職場における情報セキュリティ活動(クリアデスク・クリアスクリーン)
テクノロジ系 · 機密性 / 完全性 / クリアデスク / クリアスクリーン
情報の“機密性”や“完全性”を維持するために職場で実施される情報セキュリティの活動a〜dのうち,適切なものだけをすべて挙げたものはどれか。 a PCは,始業時から終業時までロックせず常に操作可能な状態にしておく。 b 重要な情報が含まれる資料やCD-Rなどの電子記録媒体は,利用時以外は施錠した棚に保管する。 c ファクシミリで送受信した資料は,トレイに放置せずにすぐに取り去る。 d ホワイトボードへの書込みは,使用後直ちに消す。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
職場のセキュリティ管理では、機密情報が第三者の目に触れたり持ち出されたり改ざんされたりすることを防ぐため、「クリアデスク(机上に書類を放置せず施錠保管する)」「クリアスクリーン(離席時に画面をロックする)」の実践が求められます。紙媒体や電子媒体の施錠保管、FAXトレイからの速やかな回収、ホワイトボードの消去はこれらに合致する重要な対策です。
解き方
- 記述aを検討:PCを終日ロックしないでおくと、離席時に勝手に操作されたり閲覧されたりするため不適切です。
- 記述bを検討:重要資料や媒体を利用時以外に施錠保管するのは、盗難・紛失・漏えいを防ぐ適切な対策です。
- 記述cを検討:FAX送受信資料を放置せず取り去るのは、第三者による盗み見や誤廃棄を防ぐ適切な対策です。
- 記述dを検討:会議等で使用したホワイトボードの板書を直ちに消去するのは、後から入室した第三者への機密漏えいを防ぐ適切な対策です。
- 適切な活動であるb、c、dの組み合わせを選択します。
- 選択肢 ア不正解
- 記述aは離席中の不正利用を招くため不適切であり、適切な活動cとdが含まれていません。
- 選択肢 イ不正解
- 記述aが含まれており、適切な活動cが含まれていないため誤りです。
- 選択肢 ウ不正解
- 適切な活動であるc(FAX資料の速やかな回収)が含まれていないため不十分です。
- 選択肢 エ正解
- b(施錠保管)、c(FAX資料回収)、d(ホワイトボード消去)はいずれも情報の機密性・完全性を守る適切な活動です。
覚えるポイント
- クリアデスク・クリアスクリーンの徹底により、覗き見や不正持ち出しを未然に防ぐ。
間違えやすいところ
- 利便性を優先してPCのロックを解除したままにすることを適切な運用と錯覚すること。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・情報セキュリティ(人的・物理的セキュリティ対策)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.30 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
関係データベースにおける参照整合性とデータ追加順序
テクノロジ系 · 関係データベース / 外部キー / 参照整合性制約
関係データベースで管理された“業者”表,“仕入明細”表及び“商品”表がある。新たな業者から新たな商品を仕入れた場合,表にデータを追加する順序のうち,適切なものはどれか。ここで,下線は主キーを示し,破線は外部キーを示す。解答群の→はデータを追加する表の順序を示す。 “業者”表(業者コード,業者名) “仕入明細”表(伝票番号,枝番,日付,商品コード,数量) ※商品コードは外部キー “商品”表(商品コード,商品名,業者コード,単価) ※業者コードは外部キー
解答・解説を表示
解答
イ
解説
関係データベースの参照整合性制約(外部キー制約)では、外部キーの値は参照先の表(親表)の主キーに必ず存在していなければなりません。そのため、新しいデータを追加する場合は、参照される側の表(親表)から順に登録し、その後に参照する側の表(子表)へデータを登録する必要があります。
解き方
- 各表の外部キーによる参照関係を確認します。“商品”表の「業者コード」は“業者”表を参照し、“仕入明細”表の「商品コード」は“商品”表を参照しています。
- 親表から子表への依存関係を整理します:“業者”表(最上位親)→“商品”表(業者を参照、仕入明細の親)→“仕入明細”表(商品を親として参照)。
- 参照整合性エラーを起こさずに追加できる順序として、「“業者”表 → “商品”表 → “仕入明細”表」を導きます。
- 選択肢 ア不正解
- “仕入明細”表を“商品”表より先に追加すると、参照先の商品コードが未登録であるため参照整合性エラーが発生します。
- 選択肢 イ正解
- まず参照先のない“業者”表を追加し、次にその業者を参照する“商品”表、最後にその商品を参照する“仕入明細”表を追加する順序が正しいです。
- 選択肢 ウ不正解
- “仕入明細”表を最初に追加しようとしても、商品コードも業者コードも存在しないため制約違反になります。
- 選択肢 エ不正解
- “商品”表を“業者”表より先に追加すると、指定した業者コードが存在しないため制約違反になります。
覚えるポイント
- 外部キー制約のあるデータ追加は、参照される側(親表)から参照する側(子表)の順に行う。
間違えやすいところ
- 業務の流れ(仕入れ伝票の入力など)の直感に引きずられて、表の依存関係を逆に考えてしまうこと。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・データベース(関係データベースの主キーと外部キー、参照整合性制約)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.30 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
SSLとサーバ証明書により確認・保証できる事項
テクノロジ系 · SSL/TLS / サーバ証明書 / 情報セキュリティ
オンラインショッピングサイトに接続したとき,ブラウザにSSL鍵マークが表示された。さらに,サーバ証明書が,目的のオンラインショッピングサイトの運営者のものであることを確認した。このとき,次のa〜cのうち,判断できるもの(○)と判断できないもの(×)の適切な組合せはどれか。 a アクセスしているショッピングサイト運営者の財務状況は安定している。 b アクセスしているショッピングサイトは偽のサイトではない。 c 利用者が入力した個人情報,注文情報を途中経路で盗み見られることはない。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
SSL/TLSによる通信とサーバ証明書の提示により担保されるのは、「通信相手の真正性(サーバが証明書に記載された運営者本人のものであること)」と「通信内容の暗号化による盗聴防止(機密性)・改ざん検知(完全性)」です。認証局は組織の実在性等を確認して証明書を発行しますが、その企業の財務内容や倒産リスク、販売商品の品質などを保証するものではありません。
解き方
- 記述aについて:サーバ証明書は財務状況の健全性を審査・保証するものではないため「判断できない(×)」と判定します。
- 記述bについて:信頼できる認証局発行のサーバ証明書で運営者が確認されたため、偽サイトではないと「判断できる(○)」と判定します。
- 記述cについて:SSL/TLSによりブラウザとサーバ間の通信が暗号化されるため、伝送経路上での盗聴は防止でき「判断できる(○)」と判定します。
- aが×、bが○、cが○となっている組合せを選択します。
- 選択肢 ア不正解
- aの財務状況の安定性はSSLやサーバ証明書で判断することはできないため誤りです。
- 選択肢 イ正解
- 財務状況は判断できません(a: ×)が、正規サイトであることの確認(b: ○)および通信暗号化による盗聴防止(c: ○)は判断できます。
- 選択肢 ウ不正解
- SSL鍵マークが表示されている通信ではデータが暗号化されるため、途中経路で盗み見られないことは判断可能です(cは○)。
- 選択肢 エ不正解
- 正当なサーバ証明書により接続先が目的の運営者であることが確認できているため、偽サイトではないと判断できます(bは○)。
覚えるポイント
- SSL/サーバ証明書が保証するのは「通信の暗号化」と「サーバの実在性・真正性」であり、企業の経営状態等は保証しない。
間違えやすいところ
- 認証局の審査を「企業の信用度や経営健全性の保証」と拡大解釈してしまうこと。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・情報セキュリティ(Webセキュリティ・SSL/TLS技術の機能と効果)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.31 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
シンクライアントの特徴とセキュリティ効果
テクノロジ系 · シンクライアント / 情報セキュリティ / 情報漏えい対策
シンクライアントシステムが備える特徴として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
シンクライアント(Thin Client)とは、クライアント端末に必要な機能を最小限(画面表示や入力装置)に絞り、アプリケーションの実行やファイル保存などの実質的な処理をサーバ側で一元管理する仕組みです。クライアント側に業務データが保存されないため、PCの盗難や紛失時の情報漏えいリスクを大幅に低減できます。
解き方
- シンクライアントの基本構造(端末側にはデータを保持せず、サーバ側で処理・保管する)を確認します。
- 端末内に重要データが残らないという特性から、盗難・紛失対策として有効であることを説明した選択肢アを選定します。
- 選択肢 ア正解
- シンクライアントは端末内部にデータを保存しない構造であるため、端末の紛失や盗難に伴う情報漏えいを防止する対策として適切です。
- 選択肢 イ不正解
- データを複数のディスクに分散配置して可用性や性能を高める技術は、RAID(Redundant Array of Inexpensive Disks)などの説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- 1回の認証で複数の独立したシステムやサービスを利用可能にする仕組みは、シングルサインオン(SSO)の説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 指紋や虹彩などの身体的特徴を認証に利用する仕組みは、バイオメトリクス認証(生体認証)の説明です。
覚えるポイント
- シンクライアントは端末にデータを持たせないため情報漏えい防止に極めて有効
間違えやすいところ
- シングルサインオンや生体認証など他のセキュリティ技術の定義と混同しないように注意する
出題の前提:平成22年度秋期ITパスポート試験公式問題冊子 問81
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.31 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
順列・組み合わせによる並び方の総数計算
テクノロジ系 · 順列 / 場合の数 / アルゴリズムと基礎理論
a, b, c, d, e, f の6文字すべてを任意の順序で一列に並べるとき、a と b が両端に配置される並び方は全部で何通りあるか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
特定の要素が両端に並ぶ順列の総数は、両端の位置の決め方(何通りあるか)と、その間に配置される残りの要素の並び順(何通りあるか)をそれぞれ求めて積の法則を適用することで計算できます。
解き方
- 両端の文字の配置を考えます。左端がaで右端がbの場合と、左端がbで右端がaの場合の合計2通り(2! = 2通り)が存在します。
- 両端に挟まれる内側の4箇所に、残りの4文字(c, d, e, f)を一列に並べる場合の数を計算します。これは 4! = 4 × 3 × 2 × 1 = 24通り です。
- 両端の配置と間の配置を掛け合わせ、2 × 24 = 48通り を導き出します。
- 選択肢 ア不正解
- 24通りは残りの4文字の並び順(4!)のみを計算し、aとbの両端での入れ替え(2通り)を考慮していないため誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- 計算手順の誤りによる数値であり、順列の積の法則から導かれる48通りとは合致しません。
- 選択肢 ウ正解
- 両端の決め方2通りと内部4文字の並べ方24通りを掛け合わせた48通りであり、正しい計算結果です。
- 選択肢 エ不正解
- 360通りは6文字全体の並び方の半分(6! ÷ 2)などを想定した誤った数値です。
覚えるポイント
- 両端が決まっている順列は「両端の配置パターン × 内部の並び方」で求める
間違えやすいところ
- 両端の要素(aとb)が入れ替わる2通りのケースを掛け忘れるミスに注意する
出題の前提:平成22年度秋期ITパスポート試験公式問題冊子 問82
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.31 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
DVD-Rの容量と書籍ページ数の換算計算
テクノロジ系 · 記憶容量 / 文字データ量 / 補助記憶装置
片面1層記録のDVD-Rは約4.7Gバイトの記憶容量をもつ。1ページ当たり日本語700文字が印刷されている書籍の場合、約何万ページ分をこのDVD-Rに保存できるか。ここで、日本語1文字を2バイトとし、文字情報のみを記録するものとする。また、1Gバイト=10億バイトとする。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
記憶媒体に保存できるデータ件数は「媒体の総記憶容量 ÷ 1件当たりのデータ量」によって算出されます。問題文で指定された文字あたりのバイト数や単位の定義(1Gバイト=10億バイト=10^9バイト)に従って正確に単位を揃えて計算することが基本です。
解き方
- 1ページ当たりのデータ量を計算します。700文字 × 2バイト = 1,400バイト です。
- DVD-Rの容量をバイト単位に換算します。1Gバイト=10億(10^9)バイトなので、4.7Gバイト = 4,700,000,000バイト です。
- 保存可能なページ数を求めます。4,700,000,000 ÷ 1,400 = 47,000,000 ÷ 14 ≒ 3,357,142.8ページ となります。
- 「何万ページ分」であるかを求めるため10,000で割ると、約335.7万ページとなり、四捨五入して約336万ページとなります。
- 選択肢 ア不正解
- 計算途中で桁数や文字あたりのバイト数の換算を誤った場合に生じる数値です。
- 選択肢 イ不正解
- 1ページのデータ量を誤って大きく見積もった場合の数値であり不適です。
- 選択肢 ウ正解
- 総容量4,700,000,000バイトを1ページ当たり1,400バイトで割ると約336万ページとなり正しいです。
- 選択肢 エ不正解
- 日本語1文字を1バイトとして計算してしまった場合の数値(約671万ページ)であり誤りです。
覚えるポイント
- 文字データ量は「文字数 × 1文字のバイト数」、総容量との単位統一を確実に行う
間違えやすいところ
- 日本語1文字を1バイトとして計算してしまう誤りや、1Gバイトの桁数換算ミスに注意する
出題の前提:平成22年度秋期ITパスポート試験公式問題冊子 問83
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.32 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
関係データベースの結合と売上集計
テクノロジ系 · 関係データベース / 表の結合 / データ集計
関係データベースで管理されている“商品”表(商品コード、商品名、価格)と“売上”表(売上番号、商品コード、数量、売上日、配達日)を結合して、5月の売上合計金額が最も大きい商品を求めよ。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
関係データベースにおいて売上金額を集計する際は、まず抽出条件(対象期間の特定)を満たすレコードを正確に絞り込み、次に共通の外部キー(商品コード)を通じてマスター表(商品表)と結合し、「数量 × 価格」を算出して商品ごとに合算します。
解き方
- “売上”表の中から、売上日が5月(5/1〜5/31)であるレコードを抽出します(配達日ではなく売上日基準である点に注意)。該当は Z00002(0001, 1個), Z00003(0003, 2個), Z00004(0001, 3個), Z00005(0002, 3個), Z00006(0001, 2個), Z00007(0002, 1個) です。
- 商品ごとの5月の売上数量を合計します。商品A(0001)は 1 + 3 + 2 = 6個、商品B(0002)は 3 + 1 = 4個、商品C(0003)は 2個、商品D(0004)は 0個 です。
- 各商品の価格を掛けて5月の売上合計金額を算出します。商品A:6個 × 2,000円 = 12,000円、商品B:4個 × 4,000円 = 16,000円、商品C:2個 × 7,000円 = 14,000円、商品D:0円 です。
- 比較した結果、売上合計金額が最も大きいのは商品B(16,000円)です。
- 選択肢 ア不正解
- 商品Aの5月売上合計金額は 12,000円 であり、商品Bの16,000円よりも小さいため不適です。
- 選択肢 イ正解
- 商品Bの5月売上合計金額は 16,000円(3個+1個=4個 × 4,000円)となり、全商品の中で最も大きいため正解です。
- 選択肢 ウ不正解
- 商品Cの5月売上合計金額は 14,000円(2個 × 7,000円)であり、商品Bよりも小さいため不適です。
- 選択肢 エ不正解
- 商品Dの売上レコードZ00001は売上日が4/30であるため5月の売上には含まれず、0円となります。
覚えるポイント
- 売上集計では「売上日」と「配達日」などの日付項目の取り違えに注意して抽出する
間違えやすいところ
- 売上日ではなく配達日を見てZ00001(配達日5/2)を5月売上に含めてしまうミス
出題の前提:平成22年度秋期ITパスポート試験公式問題冊子 問84
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.32 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ランレングス符号化による画像データの圧縮率計算
テクノロジ系 · データ圧縮 / ランレングス符号化 / 画像処理
白黒の画素を行ごとに走査し、同一色の連続(2文字以上)を「色文字+連続数」で表す圧縮手法がある。図2に示す5×5の図形(白地に黒で「C」の字型が描かれた画素パターン)にこの手法を適用した場合、圧縮率は何%になるか。ここで、圧縮率は「圧縮後の文字数 ÷ 圧縮前の文字数」で定義される。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
ランレングス符号化は、連続して現れる同一データを「データ値 + 連続する長さ」の組で表現してデータ量を削減する可逆圧縮手法です。問題のルールでは、連続が1文字の場合は文字単体(1文字)、2文字以上の場合は文字と数値の2文字で表現されます。
解き方
- 図2の5×5画素(全25画素)を左上から1行ずつ右方向へ走査します。1行目:WWWWW、2行目:WBBBW、3行目:WBWWW、4行目:WBBBW、5行目:WWWWW となっています。
- 連続する文字をまとめると、Wが6個、Bが3個、Wが2個、Bが1個、Wが4個、Bが3個、Wが6個 の順に並びます。
- ルールに従い圧縮表記に変換します。W6(2文字)+ B3(2文字)+ W2(2文字)+ B(1文字)+ W4(2文字)+ B3(2文字)+ W6(2文字)= 「W6B3W2BW4B3W6」となり、合計文字数は 2+2+2+1+2+2+2 = 13文字 です。
- 圧縮率を計算します。13文字 ÷ 25文字 = 0.52 となり、52.0% が得られます。
- 選択肢 ア不正解
- 12文字(48.0%)と誤認した計算結果であり不適です。
- 選択肢 イ正解
- 圧縮後の文字数13文字を元の文字数25文字で割ると 13÷25=0.52(52.0%)となり正しいです。
- 選択肢 ウ不正解
- 圧縮後の文字数を19文字と誤認した場合の計算値(76.0%)であり不適です。
- 選択肢 エ不正解
- 圧縮後の文字数を22文字と誤認した場合の計算値(88.0%)であり不適です。
覚えるポイント
- 行を跨いでも同じ文字が連続する場合はひとまとまりとして計数する
間違えやすいところ
- 行末と次の行の先頭の同一画素が連続していることを見落とし、行ごとに区切って数えてしまうミス
出題の前提:平成22年度秋期ITパスポート試験公式問題冊子 問85
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.33 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
システムの性能評価指標と評価手法
テクノロジ系 · ターンアラウンドタイム / スループット / ベンチマークテスト / システム性能評価
システムの性能評価に関する記述中の a〜c に入る字句の適切な組合せはどれか。 「利用者が処理依頼を行ってから結果の出力が終了するまでの時間を [ a ] タイム、単位時間当たりに処理される仕事の量を [ b ] という。また、システムの使用目的に合致した標準的なプログラムを実行してシステムの性能を評価する方法を [ c ] という。」
解答・解説を表示
解答
エ
解説
システムの処理性能を評価する代表的な指標として、処理要求から完全な出力終了までの経過時間を示す「ターンアラウンドタイム」と、単位時間内に処理可能な仕事量を示す「スループット」があります。また、標準的な測定用プログラムを実際に稼働させて処理速度を測定・比較する評価手法を「ベンチマークテスト」と呼びます。
解き方
- 空欄aについて確認します。利用者が処理を依頼してから結果の全出力が完了するまでの時間は「ターンアラウンドタイム」です。
- 空欄bについて確認します。システムが単位時間(例:1秒や1分)あたりに処理できる仕事やトランザクションの量は「スループット」です。
- 空欄cについて確認します。標準的なベンチマークプログラムを実行してシステムの性能を実測・比較する手法は「ベンチマークテスト」です。
- a=ターンアラウンド、b=スループット、c=ベンチマークテスト の組み合わせである選択肢エを選定します。
- 選択肢 ア不正解
- aとbの用語が逆になっており、cのシミュレーションは数理モデル等による模擬実験を指すため誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- aにスループット、bにターンアラウンドが入っており、定義が逆になっているため不適です。
- 選択肢 ウ不正解
- aとbは適切ですが、cの標準プログラムを用いた実測手法はシミュレーションではなくベンチマークテストです。
- 選択肢 エ正解
- aがターンアラウンド、bがスループット、cがベンチマークテストであり、すべての対応が正しいです。
覚えるポイント
- ターンアラウンドタイムは処理完了までの時間、スループットは単位時間あたりの処理量
間違えやすいところ
- ターンアラウンドタイム(処理完了まで)とレスポンスタイム(最初の反応が返るまで)を混同しないようにする
出題の前提:平成22年度秋期ITパスポート試験公式問題冊子 問86
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.33 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
リレーショナルデータベースにおけるテーブル結合と外部キー設計
テクノロジ系 · 関係データベース / 主キー / 外部キー / 表の結合
“部署”表(主キー:部署コード、部署名)、“都道府県”表(主キー:都道府県コード、都道府県名)及び“社員”表を結合して、A表(主キー:社員番号、社員名、部署名、都道府県名、年齢)を作成した。この結合の元となった“社員”表として適切なものはどれか。ここで、下線は主キーを示し、破線は外部キーを示す。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
関係データベースで複数のテーブル同士を結合(JOIN)して1つのビューや結果表を作成する場合、参照する側のテーブルには被参照テーブルの主キーと対応する「外部キー」を属性として保持している必要があります。
解き方
- 結合後の表Aに含まれる項目(社員番号、社員名、部署名、都道府県名、年齢)を確認します。
- 部署名を取得するためには、“部署”表と結合するための「部署コード」が社員表に必要です。
- 都道府県名を取得するためには、“都道府県”表と結合するための「都道府県コード」が社員表に必要です。
- したがって、元の“社員”表には主キーである社員番号に加えて、属性である社員名、年齢、および外部キーとなる「部署コード」と「都道府県コード」の両方が含まれている必要があります。
- 選択肢 ア不正解
- 部署コードも都道府県コードも含まれていないため、部署表や都道府県表と結合して名称を取得できません。
- 選択肢 イ不正解
- 部署コードが含まれていないため、部署表と結合して部署名を取得することができません。
- 選択肢 ウ不正解
- 都道府県コードが含まれていないため、都道府県表と結合して都道府県名を取得することができません。
- 選択肢 エ正解
- 主キー(社員番号)と属性に加え、部署コードと都道府県コードの両方が外部キーとして定義されており適切です。
覚えるポイント
- 別表の属性(名称など)を結合で取り出すには、その表の主キーを外部キーとして持つ必要がある
間違えやすいところ
- 結合後の表に含まれる名称そのものを社員表が直接保持していると勘違いしないように注意する
出題の前提:平成22年度秋期ITパスポート試験公式問題冊子 問87
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.34 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
桁の数字の和を用いたチェックディジットの算出
テクノロジ系 · チェックディジット / 誤り検出 / 基礎理論
9けたの数字に対して、次のルールに従って最後尾に1けたのチェックディジットを付加する。正しくチェックディジットが付加された10けたの数字はどれか。 ルール1:各けたの数字を合計する。 ルール2:ルール1で得られた数が2けたの場合には、その数の各けたの数字を合計する。この操作を得られた数が1けたになるまで繰り返す。 ルール3:最終的に得られた1けたの数をチェックディジットとする。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
チェックディジットは、データの入力誤りや転送誤りを検出するために、元のデータ列から一定の計算規則に基づいて算出して末尾などに付加する検査用数字です。本問では数字根(デジタルルート)の計算手順が適用されています。
解き方
- 各選択肢の先頭9桁を取り出し、各位の数字の総和を求めます。
- 合計が2桁になった場合は、1桁になるまで各位の和を計算する操作を繰り返します。
- 得られた1桁の数値が、10桁目のチェックディジットと一致するかを各選択肢で検証します。
- 選択肢エについて:先頭9桁「6+6+5+5+3+3+3+3+3 = 37」→「3+7 = 10」→「1+0 = 1」となり、末尾の「1」と一致するため正解と判定します。
- 選択肢 ア不正解
- 前9桁の和は 1+2+...+9 = 45 → 4+5 = 9 となり、末尾が0であるため誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- 前9桁の和は 4×9 = 36 → 3+6 = 9 となり、末尾が4であるため誤りです。
- 選択肢 ウ不正解
- 前9桁の和は 5+5+4+4+3+3+2+2+1 = 29 → 2+9 = 11 → 1+1 = 2 となり、末尾が1であるため誤りです。
- 選択肢 エ正解
- 前9桁の和は 37 → 3+7 = 10 → 1+0 = 1 となり、付加された末尾の数字1と完全に一致します。
覚えるポイント
- チェックディジットは誤り検出用であり、指定された加算・剰余ルールを正確に辿る
間違えやすいところ
- 10桁すべてを足してしまうミスや、2桁になった後の再加算(ルール2)を途中で止めてしまうミスに注意する
出題の前提:平成22年度秋期ITパスポート試験公式問題冊子 問88
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.34 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
中問A(問89)テストデータの作成理由
マネジメント系 · ソフトウェアテスト / デシジョンテーブル / テスト設計
Mさんがプログラムのテストに使うデータを準備するために表2の出力結果表を作成した理由として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
ブラックボックステストにおいて、入力条件の組合せを網羅的に整理・可視化する手法としてデシジョンテーブル(決定表)などが用いられます。これにより要件定義から導かれる全ケースを漏れなく確認できます。
解き方
- 表2の構成を確認すると、地区4種×サイズ区分3種×重量区分3種=全36パターンの組合せがすべて列挙されていることを把握する。
- 全パターンを網羅して抜け漏れを防ぐ目的であることを表す選択肢を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- 間違いが起こりそうな特定の境界値などのケースのみを抽出しているのではなく、すべての組合せ(全36通り)を作成しています。
- 選択肢 イ不正解
- 内部命令の実行順序に着目するのはホワイトボックステストの手法であり、要件から入出力の組合せを表にする目的とは異なります。
- 選択肢 ウ不正解
- 発生頻度の高いケースに絞り込むのではなく、考えられるすべての組合せ(36通り)を網羅しています。
- 選択肢 エ正解
- 地区4通り、サイズ区分3通り、重量区分3通りの組合せ全36ケースを漏れなくテストするために作成されています。
覚えるポイント
- 全ケースを網羅するテスト設計表は、仕様から導かれる条件の抜け漏れを防ぐために作成されます。
間違えやすいところ
- 頻度の高いケースのみをテストする効率化と、全ケース網羅の目的を混同しないように注意が必要です。
出題の前提:ITパスポート試験平成22年秋期問89の出題文及び公式解答に基づきます。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.36 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
中問A(問90)出力結果表の予想出力の算出
ストラテジ系 · 料金計算ルール / 仕様解釈 / アルゴリズム
表2の出力結果表の「a」に入る予想出力(円)として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
料金計算の要件において、複数の区分(3辺計と重量)を比較して『どちらか大きい方の区分を適用する』という仕様がある場合、両方の区分を判定し、値が大きい方の区分に対応する料金を料金表から引きます。
解き方
- 表2の列3における入力条件を読み取ると、地区「A」、3辺計「80まで(区分1)」、重量「20まで(区分3)」である。
- 要件(1)に従い、区分1と区分3を比較して大きい方の区分である「区分3」を適用する。
- 表1(料金表)の地区A・区分3に対応する料金を確認すると「2,000」円である。
- 選択肢 ア不正解
- 1,300円は地区Aの区分1の料金であり、大きい方の区分3が適用されていないため誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- 1,600円は地区Aの区分2の料金であり、条件に合致しないため誤りです。
- 選択肢 ウ正解
- 3辺計区分1と重量区分3のうち大きい方の区分3が適用され、地区Aの区分3の料金は2,000円です。
- 選択肢 エ不正解
- 3,400円は地区Dの区分3の料金であり、地区Aの料金ではないため誤りです。
覚えるポイント
- 宅配料金計算では、寸法区分と重量区分のうち『大きい方の区分』を採用するルールを正確に適用します。
間違えやすいところ
- 小さい方の区分を採用してしまったり、表1の地区列を取り違えて数値を読み取ったりするミスがあります。
出題の前提:ITパスポート試験平成22年秋期問90の出題文及び公式解答に基づきます。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.35 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.36 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.37 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
中問A(問91)テスト結果の正誤判断
マネジメント系 · ソフトウェアテスト / テスト結果検証 / 欠陥検出
問91の表は、テストデータ(地区、3辺計、重量)を用いて実際にテストを行った結果の一部である。この結果の判断として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
テストの合否判定では、入力値から仕様に基づいて期待される正しい値(予想出力)を計算し、実際の出力結果と比較して一致するかどうかを一件ずつ検証します。
解き方
- 1行目(C, 60cm, 5kg):60cm(区分1)、5kg(区分1)→区分1、地区Cの正解は1,150円だが結果は1,400円で誤り。
- 2行目(C, 101cm, 8kg):101cm(区分3)、8kg(区分2)→区分3、地区Cの正解は1,800円で結果と一致(正常)。
- 3行目(D, 60cm, 5kg):60cm(区分1)、5kg(区分1)→区分1、地区Dの正解は1,800円だが結果は2,350円で誤り。
- 4行目(D, 101cm, 8kg):101cm(区分3)、8kg(区分2)→区分3、地区Dの正解は3,400円で結果と一致(正常)。
- 以上より、「3辺計が60cmで重量が5kgのときの出力結果に誤りがある」と判断できる。
- 選択肢 ア正解
- 3辺計60cm・重量5kg(区分1)の期待値は地区Cが1,150円、地区Dが1,800円ですが、それぞれ区分2の料金が出力されているため誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- 区分3(3辺計101cm・重量8kg)のときの出力結果(地区C:1,800円、地区D:3,400円)は料金表と一致しており正常です。
- 選択肢 ウ不正解
- 区分1のテストケース2件において、本来の料金と異なる金額が出力されているため誤りがあります。
- 選択肢 エ不正解
- 地区Cだけでなく、地区Dの1行目(60cm, 5kg)でも誤った出力結果となっているため誤りです。
覚えるポイント
- テスト結果の判定では、すべてのテストケースについて期待値を手計算し、出力値との差異を確認します。
間違えやすいところ
- 区分1のケースを区分2と誤認して「誤りはない」と判断してしまうミスに注意が必要です。
出題の前提:ITパスポート試験平成22年秋期問91の出題文及び公式解答に基づきます。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.35 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.37 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
中問A(問92)出力結果表の列に対応するテストデータ
マネジメント系 · ソフトウェアテスト / テストケース設計 / 境界値分析
表2の出力結果表のb, cで示すそれぞれの列のテストデータ(地区, 3辺計, 重量)の組合せとして、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
テストデータがどの条件区分に属するかを特定するには、表2でYesが付いている行(地区、3辺計の範囲、重量の範囲)を確認し、それぞれの範囲内に収まる数値を正しく選択します。
解き方
- 表2におけるb列のYes条件を確認する:地区は「A」、3辺計は「100まで(80超〜100)」、重量は「10まで(5超〜10)」である。
- 表2におけるc列のYes条件を確認する:地区は「A」、3辺計は「100まで(80超〜100)」、重量は「20まで(10超〜20)」である。
- 選択肢を照合すると、イのb(A, 90, 10)は3辺計90(100まで)、重量10(10まで)を満たし、c(A, 90, 11)は3辺計90(100まで)、重量11(20まで)を満たしている。
- 選択肢 ア不正解
- 3辺計が80cmの場合、表1の定義上「80まで(区分1)」に該当するため、100までの区分に合致しません。
- 選択肢 イ正解
- bの(90cm, 10kg)は3辺計区分2・重量区分2に該当し、cの(90cm, 11kg)は3辺計区分2・重量区分3に該当し、表2の条件と合致します。
- 選択肢 ウ不正解
- bの重量11kgは「20まで(区分3)」であり、cの重量21kgは受付けできない範囲であるため誤りです。
- 選択肢 エ不正解
- bの重量5kgは「5まで(区分1)」であり、表2のb列の条件「10まで(区分2)」と一致しません。
覚えるポイント
- 区分の境界条件(「〜まで」はその値を含む)を確認し、各テストデータがどの区分に属するかを照合します。
間違えやすいところ
- 「80まで」に80が含まれることを失念し、80を区分2と誤認してしまうミスに注意が必要です。
出題の前提:ITパスポート試験平成22年秋期問92の出題文及び公式解答に基づきます。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.35 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.36 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.37 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
中問B(問93)入室管理のポリシ設定(DENYポリシ)
テクノロジ系 · アクセス制御 / ポリシ設定 / セキュリティ管理
表の許可区分の設定について、ポリシの許可区分をDENYにしたときの設定の記述として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
アクセス制御リスト等のポリシ設定において、デフォルトポリシを拒否(DENY)とする場合は、許可すべき対象(ACCEPT)をすべてホワイトリスト方式で明示的に登録する必要があります。
解き方
- 問題文の表を確認すると、許可(○)は「執務室・営業課員」「応接室・来客者」「応接室・営業課員」の3つである。
- ポリシをDENYにした場合、記載のないものはすべてDENYとなるため、許可すべき○の項目のみをACCEPTとして2行目以降に記述する。
- 執務室のACCEPTに対象区分「営業課員」、応接室のACCEPTに対象区分「来客者, 営業課員」を記述している選択肢エが正しい。
- 選択肢 ア不正解
- 応接室の記述がないため、応接室の来客者および営業課員が入室禁止(DENY)となってしまいます。
- 選択肢 イ不正解
- 執務室の記述がないため、執務室の営業課員が入室禁止(DENY)となってしまいます。
- 選択肢 ウ不正解
- ポリシがDENYのときに執務室の来客者をDENYと記述しても、執務室の営業課員が記述されていないため営業課員が拒否されてしまいます。
- 選択肢 エ正解
- 許可対象である執務室の営業課員、および応接室の来客者・営業課員をACCEPTとして過不足なく記述しています。
覚えるポイント
- デフォルトDENYのときは許可したいアクセス(ACCEPT)のみをリストアップして記述します。
間違えやすいところ
- デフォルトACCEPTの記述と混同して、DENYルールを記述しようとしてしまう間違いに注意が必要です。
出題の前提:ITパスポート試験平成22年秋期問93の出題文及び公式解答に基づきます。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.38 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.39 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
中問B(問94)ポリシをDENYとした場合の最小行数
テクノロジ系 · アクセス制御設定 / 設定最適化 / 行数計算
問94の表に示す許可区分の設定について、ポリシの許可区分をDENYにしたときの設定の記述は、形式1を記述する行を含めて、最低何行必要か。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
形式2の規則(4)により、「施設に対して許可区分が同じ対象区分については、コンマで区切って複数記述できる」ため、1つの施設についてのACCEPT設定は1行に集約できます。
解き方
- 形式1の記述「ポリシ|DENY」で1行必要となる。
- 表中の○(許可)を確認する: ・会議室:営業課員, 技術課員(ACCEPTで1行) ・執務室1:営業課員(ACCEPTで1行) ・執務室2:技術課員(ACCEPTで1行) ・応接室:来客者, 営業課員, 技術課員(ACCEPTで1行)
- 4つの施設ごとにそれぞれACCEPTの行が1行ずつ必要となるため、形式2は計4行。
- 形式1の1行+形式2の4行=合計5行となる。
- 選択肢 ア不正解
- 4行では形式1(1行)に加えて3施設分しか記述できず、4施設すべての許可を設定できません。
- 選択肢 イ正解
- 形式1で1行、会議室・執務室1・執務室2・応接室の4施設に対するACCEPTの行が各1行(計4行)必要であり、合計5行となります。
- 選択肢 ウ不正解
- 同一施設内の複数対象区分をコンマでまとめずに記述した場合は行数が増えますが、最低行数としては5行で記述可能です。
- 選択肢 エ不正解
- ○の個数分(7個)をすべて別行にした場合の行数(1+7=8)や不要な行を含んだ数であり、最小行数ではありません。
覚えるポイント
- 同一施設に対する同一許可区分はコンマ区切りで1行に集約できるため、施設ごとに1行でまとめられます。
間違えやすいところ
- 形式1(ポリシ行)の1行をカウントし忘れて4行と回答してしまうミスに注意が必要です。
出題の前提:ITパスポート試験平成22年秋期問94の出題文及び公式解答に基づきます。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.38 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.40 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
中問B(問95)設定の評価順序と追加位置
テクノロジ系 · アクセス制御リスト / 優先順位 / ファーストマッチルール
問95において、新たに「課長」という対象区分を設け、特別会議室への入室を許可するために、図2の設定(特別会議室|ACCEPT|課長)を追加する位置として適切なものは①〜④のどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
パケットフィルタやアクセス制御リスト(ACL)の多くは「上から順に評価し、最初に一致したルールを適用して終了する(ファーストマッチ方式)」を採用しています。例外的な許可ルールは、より広範な拒否ルールよりも前に配置する必要があります。
解き方
- 課長は「課長」であると同時に「営業課員」または「技術課員」にも属している。
- 現在の図1の1行目には「特別会議室|DENY|来客者, 営業課員, 技術課員」がある。
- もしこの行の後に課長のACCEPT行(②〜④)を置くと、課長であっても「営業課員」または「技術課員」として特別会議室DENYが先に適用されてしまう。
- したがって、特別会議室のDENY行よりも前である「①」の位置に配置しなければならない。
- 選択肢 ア正解
- 特別会議室の全員DENY行よりも前(①)に配置することで、課長が「課長」として判定されACCEPTが適用されます。
- 選択肢 イ不正解
- 特別会議室のDENY行の後に配置すると、営業課員や技術課員として先にDENY行に合致し、課長が入室できなくなります。
- 選択肢 ウ不正解
- 特別会議室のDENY行より後ろにあるため、課長の入室許可ルールが評価される前に拒否されます。
- 選択肢 エ不正解
- 末尾に置いた場合、特別会議室のDENY行が先に合致するため、課長が入室許可されなくなります。
覚えるポイント
- ファーストマッチルールでは、個別・例外的な許可設定を、包括的な拒否設定よりも上位に配置します。
間違えやすいところ
- 末尾に追加すればよいと考え、④を選択してしまうミスに注意が必要です。
出題の前提:ITパスポート試験平成22年秋期問95の出題文及び公式解答に基づきます。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.38 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.41 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
中問B(問96)防犯の観点に立ったデフォルトポリシの選定
テクノロジ系 · フェールセーフ / デフォルト拒否 / 情報セキュリティ
新たに施設や対象区分を追加する際に、形式2による設定に漏れがあった場合、防犯の観点に立ったときの形式1によるポリシの許可区分の設定方法として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
セキュリティの基本原則として「デフォルト拒否(Default Deny)」があります。未定義や設定漏れがある場合に安全側に倒す(入室・アクセスを不許可にする)ことで、意図しないアクセスやセキュリティインシデントを防ぎます。
解き方
- 防犯の観点から、設定に漏れがあった場合に誰でも入室できてしまう状態(ACCEPT)は避けるべきである。
- 安全性を最優先とし、個別設定がない対象はすべて入室不可(DENY)となるようにデフォルトポリシを設定する。
- したがって「設定に漏れがあった場合,入室できないように DENY に設定する」が適切である。
- 選択肢 ア不正解
- ACCEPTに設定すると、個別設定のない対象区分がすべて入室可能になってしまうため防犯上不適切です。
- 選択肢 イ正解
- 防犯上のフェールセーフ設計として、未設定の場合に入室を拒否するためにポリシをDENYに設定するのが適切です。
- 選択肢 ウ不正解
- 入室できるようにすることは防犯上のリスクを高めるため不適切です。
- 選択肢 エ不正解
- DENYに設定すると入室できなくなるため、記述内容自体が矛盾しています。
覚えるポイント
- セキュリティにおける基本方針はデフォルト拒否(Default Deny/フェールセーフ)です。
間違えやすいところ
- 利便性を優先して設定漏れでも利用できるようにする(ACCEPT)と考えてしまう誤りに注意が必要です。
出題の前提:ITパスポート試験平成22年秋期問96の出題文及び公式解答に基づきます。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.38 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.42 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
並行して実施可能な作業の抽出
ストラテジ系 · 日程計画 / 先行作業 / 並行作業
新販売管理システムへの切替作業計画において、一連の作業の中で並行して実施可能な作業を抜き出した組合せをすべて挙げているものはどれか。なお、各作業の先行作業は次のとおりである。 ・①(先行なし) ・②、③(先行作業:①) ・④(先行作業:②、③) ・⑤、⑥、⑦(先行作業:④) ・⑧(先行作業:⑤、⑥、⑦)
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
先行作業が同じであり、かつ互いに前後関係(依存関係)が存在しない作業同士は、同時に並行して実施することが可能です。全体のスケジュールを短縮するためには、このような並行関係を正確に把握することが重要です。
解き方
- 各作業の先行作業を確認し、先行作業が同一で分岐している作業のまとまりを特定します。
- 作業①の完了によって着手可能となる作業②と作業③は、互いに先行・後続関係がないため並行して実施できます。
- 作業④の完了によって着手可能となる作業⑤、作業⑥、作業⑦も、互いに依存関係がないため並行して実施できます。
- 並行して実施可能な組合せを網羅している「(②, ③) と (⑤, ⑥, ⑦)」を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- 作業(②, ③)は並行可能ですが、作業(⑤, ⑥, ⑦)の組合せが含まれておらず不十分です。
- 選択肢 イ不正解
- 作業④は作業⑤および作業⑥の先行作業であり、直列関係にあるため並行して実施することはできません。
- 選択肢 ウ正解
- 作業①の完了後に並行実施できる(②, ③)と、作業④の完了後に並行実施できる(⑤, ⑥, ⑦)の双方が正しく網羅されています。
- 選択肢 エ不正解
- 作業(⑤, ⑥, ⑦)は並行可能ですが、作業(②, ③)の組合せが含まれておらず不十分です。
覚えるポイント
- 先行作業が共通で互いに依存しないタスク群は並行して実施できる。
間違えやすいところ
- 先行作業とその後の作業(直列関係の④と⑤など)を誤って並行可能と判断してしまうこと。
出題の前提:ITパスポート試験 平成22年度秋期 中問C 問97
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.43 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
クリティカルパスの特定
ストラテジ系 · クリティカルパス / アローダイアグラム / 所要時間計算
作業計画の一覧(作業①〜⑧)において、クリティカルパス上の作業の順序を示しているものはどれか。 各作業の所要時間は、①:0.5時間、②:2時間、③:1時間、④:3時間、⑤:2時間、⑥:3時間、⑦:1.5時間、⑧:2時間である。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
クリティカルパスとは、プロジェクトの開始から終了に至る複数の経路のうち、所要時間の合計が最も長い経路のことです。この経路上にある作業が遅延すると、プロジェクト全体の完了時期もそのまま遅延します。
解き方
- 分岐する作業区間ごとに所要時間が長い作業を特定します。区間1(②:2時間 vs ③:1時間)では作業②が長い(2時間)です。
- 区間2(⑤:2時間 vs ⑥:3時間 vs ⑦:1.5時間)では作業⑥が最長(3時間)です。
- 共通する作業①(0.5h)、④(3h)、⑧(2h)と最長作業を組み合わせると、最長経路は ①→②→④→⑥→⑧(計10.5時間)となります。
- 選択肢 ア不正解
- 所要時間の合計は 0.5 + 2 + 3 + 2 + 2 = 9.5時間となり、最長経路ではありません。
- 選択肢 イ正解
- 所要時間の合計は 0.5 + 2 + 3 + 3 + 2 = 10.5時間となり、全経路の中で最長であるためクリティカルパスです。
- 選択肢 ウ不正解
- 作業③(1時間)を通るため、所要時間合計は 0.5 + 1 + 3 + 3 + 2 = 9.5時間となり最長ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 作業③(1時間)と作業⑦(1.5時間)を通るため、所要時間合計は 0.5 + 1 + 3 + 1.5 + 2 = 8.0時間となり最長ではありません。
覚えるポイント
- クリティカルパスはプロジェクト全体の所要時間を決定する最長経路である。
間違えやすいところ
- 所要時間の短い経路を近道と捉えてクリティカルパスと誤解してしまうこと。
出題の前提:ITパスポート試験 平成22年度秋期 中問C 問98
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.44 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
全体の最早終了時間の計算
マネジメント系 · 最短所要時間 / 日程計算 / プロジェクトマネジメント
作業計画の一覧(作業①〜⑧)において、作業全体が最も早く終了する時間(最短所要時間)は何時間か。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
並行して実施可能な作業をすべて並行して進めた場合、全体が完了するまでに必要な最短時間は、最も時間を要する経路(クリティカルパス)の合計所要時間によって決まります。
解き方
- 並行作業の各グループで律速となる最長所要時間を求めます。作業②(2h)と作業③(1h)では2時間、作業⑤(2h)・作業⑥(3h)・作業⑦(1.5h)では3時間が必要です。
- 直列に行う作業①(0.5h)、作業④(3h)、作業⑧(2h)に、並行作業の各最大時間を加算します。
- 合計時間 = 0.5 + 2 + 3 + 3 + 2 = 10.5時間となります。
- 選択肢 ア不正解
- 10時間では作業⑥(3時間)を含むクリティカルパス上の作業を完了できません。
- 選択肢 イ正解
- クリティカルパス上の作業合計時間(0.5 + 2 + 3 + 3 + 2 = 10.5時間)が全体の最短終了時間です。
- 選択肢 ウ不正解
- 11時間は実際のクリティカルパスの所要時間(10.5時間)より長いです。
- 選択肢 エ不正解
- 11.5時間は実際のクリティカルパスの所要時間(10.5時間)より長いです。
覚えるポイント
- プロジェクトの全体最早終了時間はクリティカルパスの長さに一致する。
間違えやすいところ
- すべての作業時間を単純合計(15時間)してしまうこと。
出題の前提:ITパスポート試験 平成22年度秋期 中問C 問99
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.44 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
全体作業時間の短縮方策の選定
マネジメント系 · 日程短縮 / クリティカルパスの短縮 / ボトルネック
作業計画において、全体の作業時間を最も短縮できる方策はどれか。なお、並行して実施可能な作業はすべて並行して実施するものとする。 各作業の当初時間は、①:0.5h、②:2h、③:1h、④:3h、⑤:2h、⑥:3h、⑦:1.5h、⑧:2h である。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
作業時間を短縮する際はクリティカルパス上の作業を短縮する必要があります。ただし、並行作業が存在する区間では、別の並行作業の所要時間が下限(新たなクリティカルパス)となるため、短縮効果が制限される点に注意が必要です。
解き方
- 各選択肢を適用した後の全体所要時間を計算し短縮幅を比較します。
- ア:作業②を2hから0.5hに短縮すると、並行する作業③(1h)が律速となり、区間の所要時間は1h(短縮幅1.0h、全体9.5h)となります。
- イ:作業④を3hから1.5hに短縮すると、並行作業がないため全体所要時間がそのまま1.5h短縮されます(短縮幅1.5h、全体9.0h)。
- ウ:作業⑤はクリティカルパス上にないため、短縮しても全体の所要時間は変化しません(短縮幅0h、全体10.5h)。
- エ:作業⑥を3hから1hに短縮すると、並行する作業⑤(2h)が律速となり、区間の所要時間は2h(短縮幅1.0h、全体9.5h)にとどまります。
- 以上より、最も短縮効果が大きいのは短縮幅1.5時間の選択肢イです。
- 選択肢 ア不正解
- 作業②を0.5時間にしても並行する作業③(1時間)で待たされるため、全体の短縮幅は1.0時間にとどまります。
- 選択肢 イ正解
- 作業④は並行作業のない直列部分であるため、1.5時間短縮した分がそのまま全体の短縮(1.5時間短縮)につながり最大となります。
- 選択肢 ウ不正解
- 作業⑤はクリティカルパス上の作業ではないため、短縮しても全体の所要時間は全く短縮されません。
- 選択肢 エ不正解
- 作業⑥を1時間にしても並行する作業⑤(2時間)で待たされるため、全体の短縮幅は1.0時間にとどまります。
覚えるポイント
- 並行作業区間を短縮する場合、他の並行作業の所要時間が短縮の限界(ボトルネック)となる。
間違えやすいところ
- 並行作業の存在を考慮せず、短縮時間の数値(エの2時間短縮)だけで選んでしまうこと。
出題の前提:ITパスポート試験 平成22年度秋期 中問C 問100
出典:IPA『ITパスポート試験 平成22年度 秋期分』
公式問題冊子 p.44 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ITパスポート試験 平成22年度 秋期分
参照した公式資料
IPAが公開したITパスポート試験 平成22年度 秋期分の問題・解答資料です。

