CBT移行後の問題は、実際の出題から選ばれた公開問題です。全受験者に出題された問題の全件記録ではありません。年度ごとに公式問題と解答を確認できます。
ITパスポート試験 平成21年度 春期分の概要
コンプライアンス経営の定義
ストラテジ系 · 企業活動 / コンプライアンス / 企業倫理
コンプライアンス経営の内容を適切に説明しているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
コンプライアンス(法令・社会規範の遵守)は、単に法律に違反しないことにとどまらず、社内規則や社会通念・倫理規範に従って公正誠実に事業を運営することを指します。
解き方
- コンプライアンスという用語の概念(法令・規則・社会規範の遵守)を確認します。
- 選択肢の中から法令遵守および社会的ルールの遵守を説明している記述(ウ)を特定します。
- 選択肢 ア不正解
- 経営管理が適切に行われているかを監視・点検する仕組みは、コーポレートガバナンス(企業統治)の説明です。
- 選択肢 イ不正解
- 利害関係者に対して経営実績などの説明責任を果たすことは、アカウンタビリティの説明です。
- 選択肢 ウ正解
- 企業倫理に基づき、社内ルールや体制を整備して法令や社会規範を守って事業活動を行うコンプライアンス経営の正確な説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 投資家やアナリストに向けて経営情報や財務状況を適時開示する活動は、IR(インベスター・リレーションズ)の説明です。
覚えるポイント
- コンプライアンスは法律だけでなく社会規範や倫理の遵守も含む
間違えやすいところ
- コーポレートガバナンス(統治機構)やIR(情報開示)と混同しないように注意する
出題の前提:平成21年度春期 ITパスポート試験 ストラテジ系
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.3 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
個人情報保護法における「個人情報」の定義
ストラテジ系 · 法務 / 個人情報保護法
個人情報保護法において、「個人情報」の対象として該当するものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
個人情報保護法における「個人情報」とは、生存する個人に関する情報であって、氏名や生年月日その他の記述により特定の個人を識別できるものをいいます。法人情報は含まれません。
解き方
- 生存する「個人」に関する情報であり、特定の個人を識別できるかどうかを確認します。
- 法人に関する情報や、統計化・集計化されて個人が識別できない情報を除外し、特定の個人を特定可能な「ウ」を選定します。
- 選択肢 ア不正解
- 法人の名称や法人所在地などの情報は法人情報であり、生存する個人に関する情報ではないため個人情報には該当しません。
- 選択肢 イ不正解
- 回答結果のみを集計・統計化した報告書からは特定の個人を識別できないため、個人情報には該当しません。
- 選択肢 ウ正解
- 氏名、生年月日、住所が記載されている顧客台帳は、生存する特定の個人を識別できるため個人情報に該当します。
- 選択肢 エ不正解
- 年代別の人数分布や売上高などの統計データは、特定の個人を直接識別できないため個人情報には該当しません。
覚えるポイント
- 個人情報は生存する個人を特定できる情報であり法人は対象外
間違えやすいところ
- 法人情報や統計処理済みの匿名データを個人情報と誤認しないように区別する
出題の前提:個人情報の保護に関する法律(平成21年時点の出題基準)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.3 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
RFP(提案依頼書)の提示元および提示先
ストラテジ系 · システム企画 / RFP / 提案依頼書
システム開発に関するRFP(Request For Proposal)の提示元および提示先として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
RFP(Request For Proposal:提案依頼書)は、発注元が自社のシステム調達・開発要件を明記し、開発を委託する外部ベンダに対して具体的な提案書や見積もりの提出を依頼する書類です。
解き方
- RFP(Request For Proposal)が「提案を依頼する書類」であることを把握します。
- 提案を依頼するのは発注側(自社情報システム部門など)であり、依頼先は受託側(ベンダ)であることから関係性を特定します。
- 選択肢 ア不正解
- CIO(最高情報責任者)への社内報告や方針承認のための文書ではないため不適切です。
- 選択肢 イ正解
- 情報システム部門などの発注側が、システム構築提案を募るためにITベンダへ提示するものがRFPです。
- 選択肢 ウ不正解
- 社内の利用部門に対して提案を依頼するものではないため不適切です。
- 選択肢 エ不正解
- ベンダから発注側に提示される文書は提案書(Proposal)や見積書であり、RFPではありません。
覚えるポイント
- RFPは発注側から外部ベンダへ提案を依頼する文書
間違えやすいところ
- ベンダが提出する提案書そのものと、発注側が提示するRFP(提案依頼書)の立場を逆にしない
出題の前提:平成21年度春期 ITパスポート試験 ストラテジ系
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.3 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
競争戦略におけるニッチ戦略
ストラテジ系 · 経営戦略マネジメント / ニッチ戦略 / コトラーの競争地位別戦略
商品市場での過当な競争を避け、まだ顧客のニーズが満たされていない市場のすき間(小さな市場セグメント)に焦点を合わせた事業展開で競争優位を確保しようとする企業戦略はどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
ニッチ戦略とは、大手企業が参入しにくい特定の狭い市場(ニッチ市場・すき間市場)に経営資源を集中投下し、高い専門性や独自性によって競争優位を確立する戦略です。
解き方
- 問題文中の「市場のすき間」「小さな市場セグメントへの焦点」というキーワードを特定します。
- すき間市場を意味する英語「niche」に由来するニッチ戦略(ア)を選択します。
- 選択肢 ア正解
- 過当競争を避けて満たされていない小規模な市場セグメントに特化する戦略であり、ニッチ戦略の説明として正しいです。
- 選択肢 イ不正解
- プッシュ戦略は、メーカーが流通業者や販売員を通じて顧客へ能動的に商品を売り込む販売促進戦略です。
- 選択肢 ウ不正解
- ブランド戦略は、自社商品やサービスの独自性・信頼性を高めてブランド価値を向上させる戦略です。
- 選択肢 エ不正解
- プル戦略は、広告宣伝などを通じて消費者の購買意欲を刺激し、指名買いを促すプロモーション戦略です。
覚えるポイント
- ニッチ戦略は特定・狭小な市場のすき間(ニッチ)に特化する戦略
間違えやすいところ
- プッシュ戦略やプル戦略などの流通促進策と企業全体の競争戦略を混同しない
出題の前提:平成21年度春期 ITパスポート試験 ストラテジ系
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.4 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
顧客関係管理(CRM)の特徴
ストラテジ系 · 企業活動 / CRM / 情報システム戦略
情報技術を利用して顧客に関する情報を収集、分析し、長期的視点から顧客と良好な関係を築いて自社の顧客として囲い込み、収益の拡大を図る経営手法はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)は、購買履歴や問い合わせ情報など顧客データを一元管理・分析し、個々の顧客に合わせたアプローチを行うことで顧客満足度と企業収益を向上させる手法です。
解き方
- 問題文の「顧客に関する情報を収集・分析」「顧客と良好な関係を築く」という特徴を確認します。
- 略語の意味(Customer Relationship Management)と合致するCRM(イ)を選定します。
- 選択肢 ア不正解
- BSC(Balanced Scorecard)は、財務、顧客、業務プロセス、学習と成長の4つの視点から戦略実行を評価・管理する手法です。
- 選択肢 イ正解
- 顧客情報を管理・分析して長期的な関係性を深め、顧客満足度や生涯価値を高める手法として合致しています。
- 選択肢 ウ不正解
- ERP(Enterprise Resource Planning)は、企業の経営資源(人・物・金・情報)を一元的に管理して効率化を図る手法です。
- 選択肢 エ不正解
- PPM(Product Portfolio Management)は、市場成長率と市場占有率の2軸で事業や製品の資源配分を分析する手法です。
覚えるポイント
- CRMは顧客(Customer)との関係性(Relationship)を管理する手法
間違えやすいところ
- ERP(統合基幹業務管理)やBSC(バランススコアカード)など他の英略語との混同に注意する
出題の前提:平成21年度春期 ITパスポート試験 ストラテジ系
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.4 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
SaaS(Software as a Service)の概念
ストラテジ系 · 情報システム戦略 / SaaS / クラウドサービス
SaaS(Software as a Service)の説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
SaaS(Software as a Service)は、従来のパッケージ導入型とは異なり、ベンダー側で稼働しているアプリケーションソフトウェアの機能を、インターネットなどのネットワーク経由でサービスとして提供するモデルです。
解き方
- SaaSが「ソフトウェアの機能をネットワーク経由でサービス提供する形態」であることを確認します。
- ハードウェア提供や業務アウトソーシング、ダウンロード販売と区別し、ネットワーク経由でソフトウェア機能を提供する「ウ」を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- ハードウェアや通信機器などの設備インフラを提供するサービスは、IaaSやHaaS、ハウジング等の説明です。
- 選択肢 イ不正解
- 情報システム部門の業務の一部や運用を受託するのは、アウトソーシング(ITアウトソーシング)の説明です。
- 選択肢 ウ正解
- ソフトウェアの各機能をネットワーク越しに提供し、サービス利用料を課金する形態であり、SaaSの正確な説明です。
- 選択肢 エ不正解
- ソフトウェア本体を手元にダウンロードして永続ライセンス等を購入する形態は、従来のパッケージ/ダウンロード販売です。
覚えるポイント
- SaaSはソフトウェアをインストールせずネット経由のサービスとして利用する
間違えやすいところ
- IaaS(インフラ提供)やPaaS(プラットフォーム提供)とのレイヤーの違いを整理しておく
出題の前提:平成21年度春期 ITパスポート試験 ストラテジ系
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.4 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
不確実性下の意思決定(期待値の計算)
ストラテジ系 · 意思決定 / 期待値計算 / 投資判断
時価100円の4つの株式(A、B、C、D)があり、そのうち1つに投資したい。経済成長率が高成長(確率0.4)、中成長(確率0.4)、低成長(確率0.2)であるとき、予想値上がり幅の期待値が最も高い株式はどれか。各株式の値上がり幅(円)は次の表のとおりとする。 株式A:高成長 20、中成長 10、低成長 15 株式B:高成長 30、中成長 20、低成長 5 株式C:高成長 25、中成長 5、低成長 20 株式D:高成長 40、中成長 10、低成長 -10
解答・解説を表示
解答
イ
解説
期待値は、各事象における値にその事象の発生確率を乗じ、それらを合計することで算出されます。 期待値 = (高成長時の値 × 0.4) + (中成長時の値 × 0.4) + (低成長時の値 × 0.2)
解き方
- 各株式について、値上がり幅にそれぞれの確率(0.4, 0.4, 0.2)を乗じて合計します。
- 株式A:20×0.4 + 10×0.4 + 15×0.2 = 8 + 4 + 3 = 15円
- 株式B:30×0.4 + 20×0.4 + 5×0.2 = 12 + 8 + 1 = 21円
- 株式C:25×0.4 + 5×0.4 + 20×0.2 = 10 + 2 + 4 = 16円
- 株式D:40×0.4 + 10×0.4 + (-10)×0.2 = 16 + 4 - 2 = 18円
- 計算結果を比較し、最も期待値の高い株式B(イ)を特定します。
- 選択肢 ア不正解
- 株式Aの期待値は15円(8+4+3)であり、株式B(21円)より低いため誤りです。
- 選択肢 イ正解
- 株式Bの期待値は21円(12+8+1)であり、4銘柄の中で最も高いため正解です。
- 選択肢 ウ不正解
- 株式Cの期待値は16円(10+2+4)であり、株式Bより低いため誤りです。
- 選択肢 エ不正解
- 株式Dの期待値は18円(16+4-2)であり、株式Bより低いため誤りです。
覚えるポイント
- 期待値=各状態の値×確率の総和
間違えやすいところ
- 株式Dのようにマイナスの値がある場合に符号の加減算を間違えないように注意する
出題の前提:平成21年度春期 ITパスポート試験 ストラテジ系
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.5 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
商品識別バーコード(JANコード)
ストラテジ系 · 情報システム戦略 / POSシステム / JANコード
POSシステムなどで商品を一意に識別するために、バーコードとして商品に印刷されているコードはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
JAN(Japanese Article Number)コードは、日本の流通業界で広く利用されている商品識別用バーコード規格で、国際的なEANコードと互換性があり、国コード、事業者コード、商品アイテムコード、チェックデジットで構成されます。
解き方
- POSシステムで商品を個別に特定・識別するためにパッケージに印刷されているバーコード規格を特定します。
- 日本における一次元の商品識別コード規格であるJAN(ア)を選択します。
- 選択肢 ア正解
- POSシステム等で商品の識別・会計に標準的に使われている一次元バーコード規格であり正しいです。
- 選択肢 イ不正解
- JAS(日本農林規格)は農林物資の品質基準を定める規格であり、バーコードの規格ではありません。
- 選択肢 ウ不正解
- JIS(日本産業規格)は日本の鉱工業品や情報技術に関する国家標準規格の総称です。
- 選択肢 エ不正解
- QRコードは二次元コードの一種であり、通常POSシステムでの一般的な商品一意識別バーコードの総称としてはJANコードが用いられます。
覚えるポイント
- POSシステムで使われる一次元商品識別コードはJANコード
間違えやすいところ
- QRコード(二次元シンボル)と一次元の商品バーコード(JANコード)を混同しない
出題の前提:平成21年度春期 ITパスポート試験 ストラテジ系
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.5 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
不正競争防止法における営業秘密の要件
ストラテジ系 · 法務 / 不正競争防止法 / 営業秘密
不正競争防止法において「営業秘密」として法的に保護される対象に該当するものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
不正競争防止法における「営業秘密」とは、秘密として管理されていること(秘密管理性)、事業活動に有用な技術上又は営業上の情報であること(有用性)、公然と知られていないこと(非公知性)の3要件をすべて満たすものを指します。
解き方
- 営業秘密の成立に必要な3要件(秘密管理性・有用性・非公知性)を確認する。
- 各選択肢の状況が3要件をすべて満たしているかを検証し、正解を特定する。
- 選択肢 ア不正解
- インターネットで公開されている情報は公然と知られているため、「非公知性」を満たさず営業秘密には該当しません。
- 選択肢 イ不正解
- 反社会的な不正取引の記録などは公序良俗に反し、正当な事業活動に役立つ情報ではないため「有用性」を満たしません。
- 選択肢 ウ不正解
- 客観的に秘密として認識できるように管理されていなければならず、管理の有無にかかわらない取り扱いでは「秘密管理性」を満たしません。
- 選択肢 エ正解
- 秘密保持契約を締結し部外秘表示を行っているため秘密管理性があり、未公開の設計書であれば有用性および非公知性も備えるため営業秘密に該当します。
覚えるポイント
- 営業秘密の3要件は秘密管理性、有用性、非公知性である。
間違えやすいところ
- 社外秘と印字するだけでは十分でなく、アクセス制限などの秘密管理体制が実質的に求められる点に注意する。
出題の前提:不正競争防止法第2条第6項(営業秘密の定義)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.6 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
プロダクトポートフォリオマネジメント(PPM)の象限
ストラテジ系 · 経営戦略手法 / PPM / 事業ポートフォリオ
プロダクトポートフォリオマネジメント(PPM)では,市場成長率と市場占有率を軸にした4つの象限で製品の位置付けを分析する。市場成長率は低いが市場占有率を高く保っている製品の位置付けはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
プロダクトポートフォリオマネジメント(PPM)は、縦軸に「市場成長率」、横軸に「市場占有率」を取り、事業や製品を「花形(高成長・高占有)」「問題児(高成長・低占有)」「金のなる木(低成長・高占有)」「負け犬(低成長・低占有)」の4つに分類して経営資源の配分を最適化する手法です。
解き方
- 問題文で与えられた条件「市場成長率は低い」「市場占有率は高い」を確認する。
- PPMの4象限の定義と照合し、該当する名称(金のなる木)を選択する。
- 選択肢 ア正解
- 市場成長率が低く市場占有率が高い位置付けは「金のなる木」であり、大きな追加投資を要さず安定して現金を獲得できる事業です。
- 選択肢 イ不正解
- 「花形製品」は、市場成長率が高く市場占有率も高い位置付けであり、投資も大きいが将来の利益源となる事業です。
- 選択肢 ウ不正解
- 「負け犬」は、市場成長率が低く市場占有率も低い位置付けであり、撤退や縮小が検討される事業です。
- 選択肢 エ不正解
- 「問題児」は、市場成長率は高いが市場占有率は低い位置付けであり、シェア拡大のための積極投資が必要な事業です。
覚えるポイント
- PPMの4領域:花形(高高)、問題児(高低)、金のなる木(低高)、負け犬(低低)。
間違えやすいところ
- 縦軸と横軸の高低の組み合わせを取り違えないように整理しておく。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・ストラテジ系(経営戦略マネジメント手法)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.6 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
業務プロセスのモデルの定義
ストラテジ系 · ビジネスプロセス / 業務モデリング / システム化計画
業務プロセスのモデルを説明したものとして,適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
業務プロセスモデルとは、企業活動の目的を達成するための一連の業務手順、役割分担、および業務間でやり取りされる情報の流れを視覚的・論理的に図式化して整理したものです。システム化要件の整理や業務改善(BPR)の前提として用いられます。
解き方
- 「業務プロセス」という用語が意味する「業務活動の手順・情報の流れ」を把握する。
- 各選択肢を精査し、ビジネス活動やデータの流れを表現している説明を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- プログラム作成に必要なデータや機能を記載したものは、プログラム設計書などのシステム内部設計書の説明です。
- 選択肢 イ不正解
- システム開発の外部委託時に提案を募るための条件を明記した文書は、RFP(提案依頼書)の説明です。
- 選択肢 ウ正解
- 業務プロセスモデルは、業務の一連の手順やデータの流れを体系的に図式化・可視化したものであるため適切です。
- 選択肢 エ不正解
- 開発・運用・保守に必要な組織や資源をまとめたものは、プロジェクト計画書や運用管理基準などの説明です。
覚えるポイント
- 業務プロセスモデルは、業務の手順と情報の流れを可視化したもの。
間違えやすいところ
- システムそのものの内部構造や開発体制計画と混同しないようにする。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・ストラテジ系(システム戦略・業務プロセスの把握)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.6 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
サプライチェーンマネジメント(SCM)の導入効果
ストラテジ系 · SCM / 企業活動 / 情報システム戦略
サプライチェーンマネジメント(SCM)の効果として,適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
SCM(Supply Chain Management)とは、資材調達から製造、在庫管理、物流、販売までの供給連鎖(サプライチェーン)に関わる企業内外のプロセスを全体最適の観点から統合的に管理し、リードタイムの短縮や在庫・流通コストの削減を実現する管理手法です。
解き方
- SCMの対象範囲(調達・製造・流通・販売の供給連鎖全体)を確認する。
- 各選択肢の業務内容と突き合わせ、供給連鎖全体の最適化を述べているものを選択する。
- 選択肢 ア不正解
- 小売店舗での販売情報をリアルタイムに収集・把握するシステムは、POS(販売時点情報管理)システムの効果です。
- 選択肢 イ不正解
- 社員の知識やノウハウをデータベース化して共有・活用する手法は、ナレッジマネジメント(KM)の説明です。
- 選択肢 ウ正解
- 調達から販売までの一連の流れを一元管理して納期やコストの最適化を図ることは、SCMの代表的な効果です。
- 選択肢 エ不正解
- 多様な手段による顧客からの問い合わせ窓口を一元化して対応する仕組みは、コンタクトセンターやCRMの説明です。
覚えるポイント
- SCMは調達・製造・物流・販売の一連の供給連鎖を最適化し、在庫削減や納期短縮を図る。
間違えやすいところ
- 販売情報のみを扱うPOSや顧客対応を行うCRMと適用範囲を混同しないようにする。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・ストラテジ系(サプライチェーンマネジメント)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.7 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
株式会社における最高意思決定機関
ストラテジ系 · コーポレートガバナンス / 企業活動 / 会社法
株式会社における最高意思決定機関はどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
株式会社において、会社の所有者は株式を保有する株主です。したがって、株式会社の基本事項や重要事項を決定する最高意思決定機関は、株主によって構成される「株主総会」となります。一方、経営・業務の執行方針を決定するのは取締役会です。
解き方
- 株式会社の所有構造(株主が所有者であること)を確認する。
- 会社の重要事項を決定する最高権能を持つ機関として「株主総会」を導く。
- 選択肢 ア正解
- 株主総会は、株式会社の基本事項や役員の選任・解任などを決定する株式会社の最高意思決定機関です。
- 選択肢 イ不正解
- 監査役会は、取締役の業務執行を監査するための監査機関であり、最高意思決定機関ではありません。
- 選択肢 ウ不正解
- 代表取締役は、会社を代表して業務を執行する執行責任者であり、最高意思決定機関ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 取締役会は、日常的な業務執行の意思決定を行う機関ですが、最高意思決定機関は所有者で構成される株主総会です。
覚えるポイント
- 株式会社の所有者は株主であり、最高意思決定機関は株主総会である。
間違えやすいところ
- 日頃の経営判断を行う「取締役会」を誤って最高機関と捉えないように注意する。
出題の前提:会社法第295条(株主総会の権限)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.7 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
損益分岐点分析による必要追加販売数量の計算
ストラテジ系 · 損益分岐点分析 / 限界利益 / 財務会計
売価が20万円の新商品を売り出して,8,000万円を売り上げた。固定費は4,000万円であり,利益は2,000万円のマイナスであった。利益をマイナスにしないためには,あと何個以上売る必要があるか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
利益は「売上高 - 変動費 - 固定費」で計算され、1個売るごとに得られる限界利益(売価 - 単位あたり変動費)が固定費を回収していきます。利益が0以上になる販売数量(損益分岐点数量)は「固定費 ÷ 単位あたり限界利益」で求められます。
解き方
- 現在の販売数量を計算する:8,000万円 ÷ 20万円/個 = 400個。
- 総変動費を求める:利益 = 売上高 - 変動費 - 固定費 より、-2,000万円 = 8,000万円 - 変動費 - 4,000万円 となり、変動費 = 6,000万円。
- 1個あたりの変動費と限界利益を計算する:単位あたり変動費 = 6,000万円 ÷ 400個 = 15万円。単位あたり限界利益 = 20万円 - 15万円 = 5万円。
- 利益を0にする(マイナスにしない)総販売数量を計算する:4,000万円 ÷ 5万円/個 = 800個。
- 追加で必要な販売個数を求める:800個 - 400個 = 400個。
- 選択肢 ア不正解
- 100個追加しても限界利益は500万円の増加にとどまり、赤字が解消されません。
- 選択肢 イ不正解
- 200個追加では限界利益が1,000万円増えるだけで、依然として1,000万円の赤字が残ります。
- 選択肢 ウ正解
- あと400個追加販売すると限界利益が400個×5万円=2,000万円増加し、赤字2,000万円が解消されて利益が0以上になります。
- 選択肢 エ不正解
- 800個は利益をマイナスにしないための「総販売数量」であり、設問が問うている「あと何個以上売る必要があるか(追加数量)」ではありません。
覚えるポイント
- 損益分岐点販売数量 = 固定費 ÷ 1個あたり限界利益。追加必要数量 = 目標数量 - 現在数量。
間違えやすいところ
- 損益分岐点となる「総数量(800個)」と「追加で必要な数量(400個)」を混同してエを選ばないように注意する。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・ストラテジ系(損益分岐点分析と限界利益の計算)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.7 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
知的財産権の無方式主義(著作権)
ストラテジ系 · 知的財産権 / 著作権法 / 無方式主義
知的財産権のうち,権利の発生のために申請や登録の手続を必要としないものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
知的財産権のうち、特許権・実用新案権・意匠権・商標権などの産業財産権は特許庁への出願・登録が必要な「方式主義」をとっています。これに対し、著作権法で保護される著作権は、著作物が創作された瞬間に何らの手続きも要さずに自然発生する「無方式主義」を採用しています。
解き方
- 産業財産権(特許、実用新案、意匠、商標)が「方式主義(申請・登録が必要)」であることを確認する。
- 著作権が創作と同時に発生する「無方式主義(手続不要)」であることを適用し、該当する選択肢を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- 意匠権は産業財産権の一つであり、権利の発生には特許庁への出願・登録手続きが必要です。
- 選択肢 イ不正解
- 実用新案権は産業財産権の一つであり、権利の発生には特許庁への出願・登録手続きが必要です。
- 選択肢 ウ正解
- 著作権は創作時に自動的に権利が発生する「無方式主義」が採用されているため、申請や登録の手続きは不要です。
- 選択肢 エ不正解
- 特許権は産業財産権の一つであり、権利の発生には特許庁への出願・審査・登録手続きが必要です。
覚えるポイント
- 著作権は無方式主義(手続き不要)、産業財産権は方式主義(特許庁への出願・登録が必要)。
間違えやすいところ
- 特許権や実用新案権などの産業財産権と、著作権の発生要件の違いを取り違えないように注意する。
出題の前提:著作権法第17条第2項(著作権の成立手続等)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.7 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
財務諸表における損益計算書(P/L)の定義
ストラテジ系 · 損益計算書 / 財務諸表 / 財務会計
損益計算書を説明したものとして,適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
財務諸表のうち、損益計算書(P/L: Profit and Loss statement)は一定期間(一会計期間)における企業の活動成果である「経営成績(収益・費用・利益)」を表す書類です。一方、貸借対照表(B/S)は期末などの「一時点における財政状態(資産・負債・純資産)」を示します。
解き方
- 損益計算書の基本概念である「一会計期間の経営成績」を確認する。
- 他の財務諸表(貸借対照表、キャッシュフロー計算書、株主資本等変動計算書)の定義と見比べる。
- 選択肢 ア正解
- 一会計期間における企業の収益と費用を対応させ、経営成績を表示する書類が損益計算書です。
- 選択肢 イ不正解
- 一会計期間における現金および現金同等物の収支(入金・出金)を表示するものはキャッシュフロー計算書です。
- 選択肢 ウ不正解
- 決算日などの一時点における資産・負債・純資産の財務状態を表示するものは貸借対照表です。
- 選択肢 エ不正解
- 貸借対照表の純資産の部の変動理由や変動額を表示するものは株主資本等変動計算書です。
覚えるポイント
- 損益計算書=一定期間の「経営成績」、貸借対照表=一時点の「財政状態」。
間違えやすいところ
- 損益計算書(期間の成績)と貸借対照表(時点の状態)を混同しないようにする。
出題の前提:会社計算規則・企業会計原則(損益計算書原則)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.8 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
グループウェアの導入目的
ストラテジ系 · グループウェア / 情報共有 / 業務効率化
組織内での協調作業を支援するソフトウェアであるグループウェアを導入する主たる目的として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
グループウェアは、ネットワークを介して複数の利用者がスケジュール、電子掲示板、ワークフローなどの情報を共有・共同利用し、組織的な業務遂行を効率化・円滑化するためのソフトウェア群です。
解き方
- グループウェアが提供する主要な機能(スケジュール共有、掲示板、ワークフローなど)の目的を想起します。
- 共同作業や情報共有を通じて組織の業務効率を高めるという記述に合致する選択肢を選定します。
- 選択肢 ア不正解
- 機器内部に組み込まれてハードウェアを直接制御する仕組みは、ファームウェアや組込みOSの説明です。
- 選択肢 イ正解
- グループウェアの定義そのものであり、組織内の共同作業の場を提供して業務効率化を図る目的として適切です。
- 選択肢 ウ不正解
- 統合脅威管理(UTM)やファイアウォールといったセキュリティ機器・アプライアンスの説明です。
- 選択肢 エ不正解
- ERPパッケージや基幹系業務パッケージソフトウェアなどの導入効果に関する説明です。
覚えるポイント
- グループウェアは複数人での情報共有・共同作業を支援するソフトウェア(スケジュール、掲示板等)。
間違えやすいところ
- 業務基盤全体を統合管理するERPパッケージとの混同に注意が必要です。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・ストラテジ系(企業活動・業務分析と業務支援ツール)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.8 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
即時決済型決済手段の識別
ストラテジ系 · 電子決済 / デビットカード / キャッシュレス
保有している銀行のキャッシュカードを用いて、商品購入時に預金口座から即時に購入代金が引き落とされる決済手段はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
キャッシュレス決済には、事前にチャージする「前払い(プリペイド)」、取引時に預金口座から即時引き落とされる「即時払い(デビット)」、一定期間後にまとめて支払う「後払い(クレジット)」の3形態があります。
解き方
- 問題文にある「キャッシュカードを利用」「リアルタイムに代金を直接引き落とし」という特徴を確認します。
- 即時払い方式に分類される決済サービスの名称(デビットカード)を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- 有料道路の料金収受を無線通信で自動化するためのカードであり、通常は後払いのクレジットカードに紐付いて決済されます。
- 選択肢 イ正解
- 銀行の預金残高から決済時にリアルタイムで直接引き落としが行われる即時決済方式のカードです。
- 選択肢 ウ不正解
- あらかじめ金銭価値を前払い(チャージ)して利用するプリペイド方式のカードです。
- 選択肢 エ不正解
- 買い物金額等に応じてポイントを蓄積・還元するための会員証的カードです。
覚えるポイント
- デビット=即時引き落とし、クレジット=後払い、プリペイド=前払い。
間違えやすいところ
- クレジットカード(後払い)やプリペイドカード(前払い)と引き落としタイミングを混同しないようにしましょう。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・ストラテジ系(電子商取引と決済方式)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.8 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
コアコンピタンス経営の定義
ストラテジ系 · コアコンピタンス / 経営戦略 / 競争優位
経営戦略における「コアコンピタンス経営」に関する説明として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
コアコンピタンス(Core Competence)は、競合他社が真似できない、顧客に対して特有の価値を提供する企業中核の強みのことです。経営資源を自社のコアコンピタンスに集中させることが戦略の基本となります。
解き方
- コアコンピタンスのキーワードである「他社が模倣困難」「中核となる強みや技術」「経営資源の集中」を整理します。
- 各選択肢の概念(M&A、シナジー効果、ベンチマーキング)を照合し、コアコンピタンスに該当する記述を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 他社の事業や経営資源を買収・統合して獲得する手法は、M&A(企業の合併・買収)などの説明です。
- 選択肢 イ不正解
- 事業の最適な組み合わせによって相乗効果を生み出す考え方は、事業ポートフォリオ管理やシナジー効果の説明です。
- 選択肢 ウ正解
- 他社に真似のできない独自のノウハウや中核技術に資源を集中して競争優位を確立する方針であり、コアコンピタンス経営の説明として適切です。
- 選択肢 エ不正解
- 他社のベストプラクティスを指標として自社プロセスを改善する手法は、ベンチマーキングの説明です。
覚えるポイント
- コアコンピタンス=他社が真似できない、中核となる独自の強み・技術。
間違えやすいところ
- 他社のベストプラクティスを指標にするベンチマーキングやBPRとの混同に注意しましょう。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・ストラテジ系(経営戦略手法・コアコンピタンス)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.9 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
BPR(Business Process Reengineering)の定義
ストラテジ系 · BPR / 業務改革 / プロセス改善
企業の業務改革手法である「BPR(Business Process Reengineering)」を説明したものとして、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
BPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング)は、従来の仕事のやり方を部分的に改善するのではなく、業務の流れ(ビジネスプロセス)そのものを白紙から根本的に見直し、組織や情報システムを含めて再設計する取り組みです。
解き方
- BPRのキーワードである「既存ルールの根本的・抜本的な見直し」「プロセスの再構築」を確認します。
- 選択肢の中から、CRM(ア)、バリューチェーン・SCM(イ)、バランススコアカード(エ)を排除し、BPRに合致するウを選択します。
- 選択肢 ア不正解
- 顧客満足度向上のために顧客接点や情報を統合管理する手法はCRM(Customer Relationship Management)です。
- 選択肢 イ不正解
- 一連の事業活動の流れを調達からサービスまで体系化して捉える手法は、バリューチェーン分析やSCMの説明です。
- 選択肢 ウ正解
- 既存の業務フローやルール、組織を抜本的・全面的に見直して再構築するBPRの説明として正しいです。
- 選択肢 エ不正解
- 財務・顧客・業務プロセス・学習と成長の4つの視点から戦略を実行・評価する枠組みは、バランススコアカード(BSC)です。
覚えるポイント
- BPRは業務プロセスの「抜本的・根本的な再設計(Reengineering)」を意味する。
間違えやすいところ
- 部分的な改善(カイゼン)とBPR(抜本的・全面的な再構築)の違いに注意が必要です。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・ストラテジ系(ビジネスプロセス改革・BPR)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.9 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
クレジットカード決済の取引手順
ストラテジ系 · クレジットカード取引 / 決済システム / 商取引
クレジットカード決済取引の手順を示した図において、⑤(クレジットカード会社から利用者への矢印)に該当する行為として適切なものはどれか。 〔図の概要〕 ・①(加盟店→利用者):商品の引渡し又はサービスの提供 ・②(利用者→加盟店):カード提示及び売上票へのサイン ・③(加盟店→カード会社):売上票又は売上データの送付(売上請求) ・④(カード会社→加盟店):加盟店への代金立替払い ・⑤(カード会社→利用者):? ・⑥(利用者→カード会社):利用代金の支払(口座引落し)
解答・解説を表示
解答
エ
解説
クレジットカード決済では、利用者と加盟店、カード会社の3者間で取引が行われます。店舗での売上データは加盟店からカード会社へ請求され(③)、カード会社は店舗へ代金を立て替え(④)、その後利用者へ明細とともに請求書を送付し(⑤)、最後に利用者が代金を支払います(⑥)。
解き方
- 図中の⑤の矢印の向きを確認します(クレジットカード会社から利用者への処理)。
- 直後の⑥が「利用者からカード会社への代金支払」であるため、それに先行する⑤は「カード会社から利用者への利用代金の請求(明細書送付)」であると判断します。
- 選択肢 ア不正解
- 加盟店からクレジットカード会社に対して行われる③の処理に該当します。
- 選択肢 イ不正解
- 店舗購入時に利用者から加盟店に対して行われる②の処理に該当します。
- 選択肢 ウ不正解
- 利用者からクレジットカード会社へ口座振替等で代金が支払われる⑥の処理に該当します。
- 選択肢 エ正解
- クレジットカード会社から利用者へ利用明細を送付して代金を請求する⑤の処理に該当します。
覚えるポイント
- 加盟店→カード会社は売上請求、カード会社→利用者は利用代金請求(明細送付)。
間違えやすいところ
- ③の加盟店による売上請求と、⑤のカード会社による利用者への請求を混同しないようにしましょう。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・ストラテジ系(電子商取引と決済の仕組み)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.10 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
経営理念の定義
ストラテジ系 · 経営理念 / 企業の社会的責任 / 企業行動指針
企業経営における「経営理念」を説明したものとして、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
経営理念とは、企業が活動を行うにあたっての根本的な信念、ミッション、ビジョン、バリューなどを言語化したものであり、全社員の行動指針や意思決定の拠り所となります。
解き方
- 「経営理念」の核心である「企業の存在意義」「基本的価値観・行動の指針」を示す記述を探します。
- 他の選択肢が指す概念(経営資源、経営計画、企業風土/文化)を識別し、アを正解として確定します。
- 選択肢 ア正解
- 企業の存在意義や価値観、活動の指針となる根本的な考え方を示しており、経営理念の説明として適切です。
- 選択肢 イ不正解
- 人・物・金・情報などに分類されるものは「経営資源(リソース)」の説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- ビジョンを具現化するために期間ごとに策定される計画は「経営計画」の説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 長年の活動の中で醸成された企業独自の個性や社風は「企業風土」または「企業文化」の説明です。
覚えるポイント
- 経営理念=企業の存在意義(パーパス・ミッション)や基本的価値観。
間違えやすいところ
- 経営計画(期間ごとの目標計画)や企業風土(定着した社風)と混同しやすい点に注意しましょう。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・ストラテジ系(企業活動・経営理念と経営方針)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.10 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
部品の正味所要量の計算
ストラテジ系 · MRP / 正味所要量 / 生産管理
製品Aは1個あたり「部品Bが3個」と「部品Cが2個」で構成されている。ある期間における製品Aの生産計画(需要量)が10個であるとき、部品Bの正味所要量(総所要量から引当可能在庫量を引いたもの)は何個か。なお、部品Bの在庫残は5個であり、その他の在庫残や仕掛残、注文残などはないものとする。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
資材所要量計画(MRP)において、総所要量は製品の生産量に必要な全部品の数量(製品必要数 × 構成比)です。実際に手配(発注・製造)が必要な正味所要量は、総所要量から有効な在庫量(引当可能在庫量)を差し引いて求めます。
解き方
- 製品Aを10個作るために必要な部品Bの総所要量を計算します:10個 × 3個 = 30個。
- 問題文に定義されている正味所要量の計算式(総所要量 - 引当可能在庫量)に従い、30個 - 5個 = 25個 を算出します。
- 選択肢 ア不正解
- 部品Cの総所要量(10×2=20個)などの誤った数値です。
- 選択肢 イ正解
- 総所要量30個から在庫数5個を差し引いた正味所要量は25個となり、正しいです。
- 選択肢 ウ不正解
- 在庫残を差し引く前の「総所要量(30個)」です。
- 選択肢 エ不正解
- 計算手順の誤りによる数値です。
覚えるポイント
- 正味所要量 = 総所要量 - 引当可能在庫量。
間違えやすいところ
- 製品Aに対する部品Bの所要数(3個)ではなく部品Cの数量(2個)を使ってしまうミスに注意しましょう。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・ストラテジ系(生産管理・MRP手法)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.11 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
不正アクセス禁止法における違法行為
ストラテジ系 · 不正アクセス禁止法 / 法務 / サイバーセキュリティ
「不正アクセス行為の禁止等に関する法律(不正アクセス禁止法)」において、違法となる行為はどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
不正アクセス禁止法では、電気通信回線を通じてアクセス制御機能を持つコンピュータに、他人のパスワードを無断入力してアクセスする行為(なりすまし型)や、セキュリティホールを突いて侵入する行為(セキュリティホール攻撃型)を禁止しています。
解き方
- 各選択肢が違反している対象法令を特定します。
- 他人のID/パスワードの不正利用によるログイン行為が不正アクセス禁止法の処罰対象であることを確認します。
- 選択肢 ア不正解
- 通信販売における事業者情報の表記義務違反は、特定商取引法に抵触する行為です。
- 選択肢 イ不正解
- 音楽作品などの無断複製・販売は、著作権法に抵触する侵害行為です。
- 選択肢 ウ不正解
- 本人の同意を得ない個人データの第三者提供は、個人情報保護法に抵触する行為です。
- 選択肢 エ正解
- 他人のIDやパスワードを勝手に入力してオンラインサービスを利用する行為は、不正アクセス禁止法違反に該当します。
覚えるポイント
- 他人のID・パスワードの無断入力(なりすまし)は不正アクセス禁止法違反。
間違えやすいところ
- 著作権法違反や個人情報保護法違反と法律の対象範囲を混同しないように区別しましょう。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・ストラテジ系(法務・情報セキュリティ関連法規)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.11 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
要件定義プロセスの説明
ストラテジ系 · 共通フレーム / 要件定義プロセス
システム開発における要件定義プロセスを説明したものとして、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
要件定義プロセスでは、システムに対するユーザや業務の要求を分析・整理し、システムが備えるべき機能や満たすべき条件を明確化して利害関係者間で合意を形成します。
解き方
- 要件定義プロセスの目的である「利用者の業務要件やシステム仕様の明確化と合意」に合致する記述を確認する。
- アが要件定義の説明であり、イは企画プロセス、ウは開発プロセス(設計・構築)、エはテストプロセスの説明であることを判別する。
- 選択肢 ア正解
- 業務やシステムの仕様、システム化の範囲や機能を明確にして利害関係者間で合意する要件定義プロセスの説明として適切です。
- 選択肢 イ不正解
- システム化の方針や実現計画を策定するのは、システム企画(構想・企画)プロセスの説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- 方式設計を行いシステムやソフトウェアを構築するのは、設計・開発プロセスの説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 要件どおりに実現されているかを検証するのは、テスト(適格性確認・受入テスト)プロセスの説明です。
覚えるポイント
- 要件定義は業務・システムの仕様や範囲を明確化して利害関係者間で合意すること。
間違えやすいところ
- システム化構想や実現計画を策定する「企画プロセス」と混同しないように注意する。
出題の前提:ITパスポート試験 平成21年春期 公式問題 問25
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.11 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
SWOT分析の外部環境分析の観点
ストラテジ系 · SWOT分析 / 経営戦略手法
企業の経営戦略策定に使用されるSWOT分析において,外部環境分析の観点はどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
SWOT分析は、自社の内部環境を「強み(Strengths)」と「弱み(Weaknesses)」、自社を取り巻く外部環境を「機会(Opportunities)」と「脅威(Threats)」の4軸で評価・分析する手法です。
解き方
- SWOTの各頭文字が表す4要素(Strengths, Weaknesses, Opportunities, Threats)を思い出す。
- 自社の経営資源や能力である強み・弱みが内部環境、市場動向や競合などの機会・脅威が外部環境であることから、「機会・脅威」を選択する。
- 選択肢 ア正解
- 機会(Opportunities)と脅威(Threats)は、市場の動向や競合など外部環境を分析する観点です。
- 選択肢 イ不正解
- 資源や技術は、通常自社が保有する経営資源として内部環境分析で評価される対象です。
- 選択肢 ウ不正解
- 市場や顧客は環境要因の一部ですが、SWOT分析の直接の分類軸(観点)ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 強み(Strengths)と弱み(Weaknesses)は、自社がコントロール可能な内部環境分析の観点です。
覚えるポイント
- SWOTの内訳:内部環境=強み(S)・弱み(W)、外部環境=機会(O)・脅威(T)。
間違えやすいところ
- 強み・弱みが内部環境、機会・脅威が外部環境であることを逆に覚えてしまわないようにする。
出題の前提:ITパスポート試験 平成21年春期 公式問題 問26
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.12 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
移動平均を用いた製造量の算出式
ストラテジ系 · 移動平均 / 生産計画 / 在庫管理
翌月の製造量は、「翌月の販売見込量-当月末の在庫量」で算出される。翌月の販売見込量が、当月までの3か月の販売実績量の移動平均によって設定されるとき、表の記号を用いた9月の製造量の算出式として、適切なものはどれか。 〔表〕 ・販売実績量:5月=A, 6月=C, 7月=E, 8月=G, 9月=I ・月末在庫量:5月=B, 6月=D, 7月=F, 8月=H, 9月=J
解答・解説を表示
解答
イ
解説
翌月の製造量を求める時点は「当月末」です。9月が翌月となる場合、当月は8月となります。したがって、直近3か月(6月、7月、8月)の実績値から9月の販売見込量を予測し、8月末時点の在庫量を差し引いて製造量を求めます。
解き方
- 求めたいのが「9月の製造量」なので、翌月=9月、当月=8月と整理する。
- 翌月の販売見込量は、当月(8月)までの3か月(6月=C, 7月=E, 8月=G)の移動平均であるため (C+E+G)/3 となる。
- 当月末(8月末)の在庫量は H である。
- 「翌月の販売見込量-当月末の在庫量」に代入すると ((C+E+G)/3)-H と求まる。
- 選択肢 ア不正解
- 在庫量は当月末(8月末)の値Hを引くべきであり、在庫量の平均を引く計算は誤りです。
- 選択肢 イ正解
- 当月(8月)までの3か月の平均(C+E+G)/3から、8月末在庫量Hを引く正しい算出式です。
- 選択肢 ウ不正解
- 9月時点の販売実績量Iや月末在庫量Jは9月終了時まで確定しないため、9月の計画には使えません。
- 選択肢 エ不正解
- 9月時点の実績値Iや在庫量Jを用いており、翌月計画の時点(8月末)では得られない値です。
覚えるポイント
- 「当月までの3か月」は、計画対象月(翌月)の前月までの直近3か月分を指す。
間違えやすいところ
- 計画対象の9月を当月と誤認して7〜9月のデータを使ってしまわないこと。
出題の前提:ITパスポート試験 平成21年春期 公式問題 問27
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.12 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ジャストインタイム生産方式
ストラテジ系 · ジャストインタイム / JIT / 生産管理方式
ジャストインタイム生産方式を説明したものとして、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
ジャストインタイム(JIT)は、トヨタ生産方式の柱の一つであり、徹底的な無駄の排除を目的として、工程間で「必要な物を、必要なときに、必要な量だけ」供給・生産する仕組みです。
解き方
- ジャストインタイム(JIT)の定義・スローガンである「必要な物を、必要なときに、必要な量だけ」を確認する。
- 選択肢の中からエがその定義に完全に一致することを確認する。
- 選択肢 ア不正解
- 1人または数人で全工程を担当するのは「セル生産方式」の説明です。
- 選択肢 イ不正解
- 注文を受けてから生産を開始するのは「受注生産方式」の説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- 事前に立てた計画に基づいて需要を予測して生産するのは「見込生産方式」の説明です。
- 選択肢 エ正解
- 「必要な物を、必要なときに、必要な量だけ生産する」というジャストインタイム生産方式の定義に合致します。
覚えるポイント
- ジャストインタイム(JIT)=「必要な物を、必要なときに、必要な量だけ」。
間違えやすいところ
- セル生産方式(少人数・多品種少量向け)や受注生産方式と混同しないようにする。
出題の前提:ITパスポート試験 平成21年春期 公式問題 問28
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.12 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
事業部制組織の特徴
ストラテジ系 · 事業部制組織 / 組織形態
経営組織のうち,事業部制組織の説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
事業部制組織は、製品・市場・地域などの単位で組織を編成し、各事業部に開発から製造・販売までの機能と大幅な権限を委譲して独立採算制(利益責任単位)をとらせる組織構造です。
解き方
- 事業部制組織の要件である「製品別・市場別などの分割」「利益責任(独立採算性)」を確認する。
- 各選択肢の組織形態(職能別組織、マトリックス組織など)を照合し、ウが事業部制に該当することを判断する。
- 選択肢 ア不正解
- アメーバ組織などの自律的分権的組織についての説明です。
- 選択肢 イ不正解
- 職能(機能)ごとに組織を分割するのは「職能別組織(機能別組織)」の説明です。
- 選択肢 ウ正解
- 製品や市場ごとに分割され、利益責任単位として権限と目標が与えられる事業部制組織の説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 職能組織とプロジェクト組織など2つの異なる組織体系に所属するのは「マトリックス組織」の説明です。
覚えるポイント
- 事業部制組織は「製品別・市場別」「権限委譲」「独立採算(利益責任)」がキーワード。
間違えやすいところ
- 職能別組織(機能ごと)やマトリックス組織(2重の指揮命令系統)と混同しないようにする。
出題の前提:ITパスポート試験 平成21年春期 公式問題 問29
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.13 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
情報戦略策定における最重要事項
ストラテジ系 · 情報戦略 / 経営戦略と情報戦略の整合性
企業の情報戦略を策定する場合,最も考慮すべき事項はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
情報化投資やIT利活用は、企業全体の目的・戦略を実現するために行われます。したがって、情報戦略は経営戦略の上位目標に合致し、支援するものでなければならず、経営戦略との整合性が最重要となります。
解き方
- 情報戦略の存在意義が「経営戦略の達成支援」にあることを理解する。
- 技術や現行システム、競合も参考にはなるが、根本的に整合させるべき対象は「経営戦略」であると特定する。
- 選択肢 ア不正解
- 最新技術の採用は重要ですが、経営戦略に寄与しない過度な技術導入は本末転倒となるため最優先ではありません。
- 選択肢 イ正解
- 情報戦略は経営戦略を達成するための手段であるため、経営戦略との整合性が最も重要です。
- 選択肢 ウ不正解
- 現行システムの維持に固執すると抜本的な業務改革や競争力向上の足枷になる場合があります。
- 選択肢 エ不正解
- 競合分析は参考情報の一つに過ぎず、自社の経営戦略の実現が最優先です。
覚えるポイント
- 情報戦略は経営戦略を具現化・支援するために策定される(経営戦略との整合性が最優先)。
間違えやすいところ
- 技術の新しさ(IT技術の進化)を第一目標として選んでしまわないように注意する。
出題の前提:ITパスポート試験 平成21年春期 公式問題 問30
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.13 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
プロダクトライフサイクル
ストラテジ系 · プロダクトライフサイクル / PLC / マーケティング戦略
プロダクトライフサイクルに関する記述のうち,最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
プロダクトライフサイクル(PLC)は、製品が市場に投入されてから姿を消すまでの過程を「導入期」「成長期」「成熟期」「衰退期」の4段階に分類したモデルです。成長期には需要拡大とともに競合が増加するため、差別化やラインナップ拡充を図ります。
解き方
- PLCの4段階(導入期・成長期・成熟期・衰退期)の市場環境と戦略特性を整理する。
- 各選択肢を検証し、イの成長期における差別化戦略が適切であることを確認する。
- 選択肢 ア不正解
- 導入期は開発費用の回収や初期投資・広告費がかさむため、キャッシュフローは通常マイナスになります。
- 選択肢 イ正解
- 成長期は市場拡大に伴い競合が本格的に参入してくるため、製品の改良や他社との差別化戦略をとります。
- 選択肢 ウ不正解
- 他社からの新規参入が相次ぎ市場が急拡大するのは「成長期」の特徴です。成熟期は市場が飽和しシェア争いが中心となります。
- 選択肢 エ不正解
- 衰退期は需要が減少していく時期であり、広告費は削減・撤退に向けた投資回収を進めるのが一般的です。
覚えるポイント
- 導入期:赤字/投資先行、成長期:競合参入/差別化、成熟期:安定/利益最大、衰退期:需要縮小/撤退検討。
間違えやすいところ
- 成熟期と成長期の特徴(新規参入が急増するのは成長期)を取り違えないようにする。
出題の前提:ITパスポート試験 平成21年春期 公式問題 問31
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.13 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
プロジェクトにおけるリスク管理
マネジメント系 · リスク管理 / プロジェクトマネジメント
システム開発プロジェクトにおけるリスク管理として,適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
プロジェクト管理におけるリスクマネジメントは、プロジェクトの目標達成に悪影響を及ぼす不確実な事象を特定・分析・対応する活動です。予防措置(発生確率の低減)だけでなく、実際に顕在化した場合の被害軽減(影響度の緩和・緊急時対応計画)の両面からアプローチします。
解き方
- リスク管理の基本姿勢(事前予防と事後対応の両立、プロジェクト全期間・全要素が対象)を理解する。
- 選択肢を比較し、予防措置と被害最小化(事後対策)の双方に言及しているウが適切であると判断する。
- 選択肢 ア不正解
- リスク管理はプロジェクトの立ち上げ・計画段階など、プロジェクトの初期から全期間を通じて継続的に実施します。
- 選択肢 イ不正解
- 要員のスキル不足や離脱といった人的資源に関するリスクも、リスク管理の重要な対象です。
- 選択肢 ウ正解
- リスクの発生を予防する対策と、発生してしまった場合の被害を最小化する対策の双方が必要です。
- 選択肢 エ不正解
- どんなに予防措置を徹底してもリスクの発生を完全にゼロにすることはできないため、事後対策は常に準備しておく必要があります。
覚えるポイント
- リスク管理は「発生予防(確率低減)」と「被害最小化(影響度低減)」の両方が必要。
間違えやすいところ
- 予防措置を行えば事後対策が不要になると考えるのは典型的な誤り。
出題の前提:ITパスポート試験 平成21年春期 公式問題 問32
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.14 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
基幹業務システムにおける障害対策の基本方針
マネジメント系 · システム運用管理 / 障害対策 / フォールトトレラント
事業者の基幹となる業務で使用しているシステムにおける障害対策の考え方のうち、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
情報システムにおいて障害の発生を100%防ぐことは不可能であるため、システムの一部に障害が発生しても全体への波及を防ぎ、事業を継続できるようにする耐障害性(フォールトトレランス)の設計や事業継続計画(BCP)が重要となります。
解き方
- 基幹システムにおける障害対策の基本姿勢として、障害の発生を前提とした備え(フェールセーフ、冗長化など)が必要であることを確認します。
- 連絡の迅速性や定行手順の遵守、証拠保全を無視した自己判断・暫定対応を促す選択肢を排除し、全体の停止を回避する方針を示す選択肢を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 障害発生時は影響範囲を把握して速やかに関係部門へ第一報を通知する必要があり、復旧後の連絡では業務遅延などの二次被害を招きます。
- 選択肢 イ不正解
- ログの取得やメモリダンプ等の原因究明に必要な情報を保全せずに安易に再起動すると、再発防止策が打てなくなる危険があります。
- 選択肢 ウ不正解
- 現場の独断ではなく、あらかじめ策定された障害対応マニュアルやエスカレーション手順に従って統一的かつ安全に対処すべきです。
- 選択肢 エ正解
- 障害は不可避であるという前提に立ち、多重化や局所化によってシステム全体の停止や業務の完全停止を防ぐ対策を整えることが最も適切です。
覚えるポイント
- 障害対策は「障害は必ず起きる」前提で設計・準備することが基本となります。
間違えやすいところ
- 復旧を急ぐあまり、関連部署への連絡遅れや証拠ログの保全を怠る手順を選んでしまわないように注意が必要です。
出題の前提:ITパスポート試験 平成21年春期 公開問題 問33
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.14 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
プロジェクト立ち上げ時の初動活動
マネジメント系 · プロジェクトマネジメント / プロジェクト憲章 / 目標設定
プロジェクトを立ち上げるときに,最初に行うことはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
プロジェクトは独自の目標を達成するための有期的な活動です。立ち上げフェーズでは、ステークホルダー間で共有できる達成目標(スコープ、品質、納期、コスト等の大枠)を明確に定義し、プロジェクト憲章などを通じて合意することがすべての計画立案の前提となります。
解き方
- プロジェクト活動のライフサイクル(立ち上げ、計画、実行、監視・コントロール、終結)を整理します。
- 立ち上げ段階においてスケジュールや予算の立案、進捗管理の前に行うべき最優先事項である目標の明確化を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- 進捗管理は、計画が策定された後の実行フェーズおよび監視・コントロールフェーズで行う活動です。
- 選択肢 イ不正解
- スケジュール立案は計画フェーズで行うものであり、プロジェクト目標や作業範囲(スコープ)が明確になってから行います。
- 選択肢 ウ正解
- プロジェクトを立ち上げる段階では、まずプロジェクトが目指す目的や完了条件(目標)を明確にすることが最初に行うべき事項です。
- 選択肢 エ不正解
- 予算立案は計画フェーズで行うものであり、目標やスコープに基づいた資源見積もりを行ってから策定します。
覚えるポイント
- プロジェクトの立ち上げでは、計画立案に先立って「目標の明確化」を最初に行います。
間違えやすいところ
- スケジュールや予算の作成から入るのではなく、目的や達成基準の定義が先行することを意識しましょう。
出題の前提:ITパスポート試験 平成21年春期 公開問題 問34
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.14 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
サービスデスクの主要な業務内容
マネジメント系 · ITサービスマネジメント / サービスデスク / インシデント対応
サービスデスクの主要な業務内容はどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
サービスデスクは、ITサービスを提供する側と利用者(エンドユーザー)との間の単一の窓口(SPOC: Single Point of Contact)として機能し、障害受付や技術的な質問、サービス要求に対応して利用者の利便性を維持・向上させる役割を持ちます。
解き方
- サービスデスクの機能と役割(利用者向け単一問合せ窓口、一次対応)を定義します。
- 選択肢の中から、利用者の問合せやトラブル対応に合致する記述を選び出します。
- 選択肢 ア不正解
- サービスレベルの評価や分析は、サービスレベル管理(SLM)プロセスで主に実施される業務です。
- 選択肢 イ不正解
- バグの原因追究や根本原因の解決は、問題管理プロセスや開発・保守部門が担当する業務です。
- 選択肢 ウ不正解
- システム化要望のヒアリングや次期システムの企画は、企画プロセスや要求分析フェーズの業務です。
- 選択肢 エ正解
- 利用者からのトラブル報告や各種問合せの窓口となり、迅速に回答・対応して利便性を高めることがサービスデスクの主要業務です。
覚えるポイント
- サービスデスク=ユーザーに対する単一の連絡窓口(SPOC)であり、問合せや障害の受付を行う組織です。
間違えやすいところ
- 根本原因を究明する「問題管理」や、SLAを評価・改善する「サービスレベル管理」の役割と混同しないようにしましょう。
出題の前提:ITパスポート試験 平成21年春期 公開問題 問35
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.15 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
プロジェクト管理におけるマイルストーン
マネジメント系 · プロジェクトマネジメント / マイルストーン / 進捗管理
プロジェクト管理においてマイルストーンに分類されるものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
マイルストーン(Milestone)とは、プロジェクトのスケジュール上で進捗管理の節目となる重要な時点やイベントを指します。期間(所要日数)を持つアクティビティや工程とは異なり、所要期間がゼロの「時点(特定の日時)」として定義されます。
解き方
- マイルストーンの定義が「作業期間を持たない、特定の節目となる時点(ポイント)」であることを確認します。
- 選択肢の中で期間を伴う作業・工程(結合テスト、コーディング、保守)と、時点を示す項目(開始日)を区別します。
- 選択肢 ア不正解
- 結合テスト工程は期間(日数)を伴って実施される工程(フェーズ)であり、時点を示すマイルストーンではありません。
- 選択肢 イ不正解
- コーディング作業は期間を要して行う具体的な作業(アクティビティ)であり、マイルストーンではありません。
- 選択肢 ウ正解
- 設計レビュー開始日は特定の日付(節目となる時点)を表しており、所要期間がゼロであるマイルストーンに該当します。
- 選択肢 エ不正解
- 保守作業はシステムの運用期間中に継続して実施される業務群であり、特定時点のマイルストーンではありません。
覚えるポイント
- マイルストーンは期間(所要時間)がゼロの「節目の時点(日時・イベント)」です。
間違えやすいところ
- 「〜工程」や「〜作業」のような期間を持つタスクと、完了日・開始日などの特定時点(マイルストーン)を取り違えないようにしましょう。
出題の前提:ITパスポート試験 平成21年春期 公開問題 問36
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.15 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
アローダイアグラムにおける作業所要日数の逆算
マネジメント系 · アローダイアグラム / クリティカルパス / 日程短縮
図の作業について,全体の作業終了までの日数は24日間であった。作業Cの日数を3日短縮できたので,全体の作業終了までの日数が1日減った。作業Dの所要日数は何日か。ここで、図の作業関係と所要日数は以下のとおりである。 ・経路1:作業A(5日)→ 作業B(5日)→ 作業D(x日)→ 作業F(5日) ・経路2:作業A(5日)→ 作業C(10日)→ 作業E(4日)→ 作業F(5日)
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
アローダイアグラムにおける全体の所要日数は、最も所要日数が長い経路(クリティカルパス)によって決定されます。ある経路の作業を短縮しても、別の並行経路の長さ以上には全体工期は短縮されず、クリティカルパスが移行します。
解き方
- 当初の経路2(A→C→E→F)の日数を計算すると 5 + 10 + 4 + 5 = 24日であり、これが当初の全体所要日数24日と一致します。
- 作業Cを3日短縮すると経路2は 24 - 3 = 21日になりますが、実際の全体日数は1日しか減らず 24 - 1 = 23日になりました。
- これは並行する経路1(A→B→D→F)が新たなクリティカルパスとなり、その所要日数が23日であることを意味します。
- 経路1の日数式 5 + 5 + x + 5 = 23 より、15 + x = 23 を解いて x = 8日を求めます(当初の x=8 のとき経路1は23日なので24日以下を満たし整合します)。
- 選択肢 ア不正解
- x=6の場合、経路1の日数は15+6=21日となり、作業Cを3日短縮したときの全体日数は21日(3日減)となるため条件に合いません。
- 選択肢 イ不正解
- x=7の場合、経路1の日数は15+7=22日となり、短縮後の全体日数は22日(2日減)となるため条件に合いません。
- 選択肢 ウ正解
- x=8の場合、経路1の日数は15+8=23日となります。短縮後の経路2(21日)より経路1(23日)が長くなり、全体日数は当初の24日から1日減って23日となり条件と完全に一致します。
- 選択肢 エ不正解
- x=9の場合、経路1の日数は15+9=24日となり、当初から経路1・2ともに24日となりますが、Cを短縮しても全体日数は24日のまま(0日減)となるため矛盾します。
覚えるポイント
- クリティカルパス上の作業を短縮しても、並行する他のパスの日数以下には縮まりません。
間違えやすいところ
- 作業Cを短縮したのに1日しか減らなかった理由が「もう一方のパスがボトルネックになったこと」にある点を見落とさないようにしましょう。
出題の前提:ITパスポート試験 平成21年春期 公開問題 問37
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.15 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ウォーターフォールモデルの長所
マネジメント系 · ソフトウェア開発プロセス / ウォーターフォールモデル / プロジェクト管理
ソフトウェア開発プロセスを“要件定義”,“システム設計”,“プログラミング”,“テスト”の各工程に区切って,この順に進める手法の長所はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
ウォーターフォールモデルは、前工程が完了してから次工程へ進む線形順次型の開発手法です。各工程の終了時に成果物(仕様書や設計書等)を厳密にレビュー・承認して進めるため、全体の進捗状況の把握やスケジュールの管理が容易であるという長所を持っています。
解き方
- 問題文に示された「要件定義→システム設計→プログラミング→テスト」と順に進める手法がウォーターフォールモデルであることを特定します。
- ウォーターフォールモデルの長所(工程管理・進捗把握が容易)と短所(後戻りや仕様変更への対応が困難)を比較し、適切な記述を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- 仕様変更への柔軟な対応はアジャイル開発などの特徴であり、前工程への後戻りを原則としないウォーターフォールモデルの短所・弱点です。
- 選択肢 イ正解
- 工程ごとに完了基準と成果物が明確に定義されているため、プロジェクト全体の進捗状況を把握・管理しやすいという長所があります。
- 選択肢 ウ不正解
- 後工程での手戻りを防ぐため、上流工程で綿密なレビューを行い品質を担保する必要があるため、レビュー工数は多くなります。
- 選択肢 エ不正解
- 早い時期の試用ができるのはプロトタイピングモデルの特徴です。ウォーターフォールでは後工程のテスト段階まで動くソフトウェアを利用者が試用できません。
覚えるポイント
- ウォーターフォールモデルの長所は「進捗把握・工程管理のしやすさ」、短所は「手戻り・仕様変更への弱さ」です。
間違えやすいところ
- アジャイルやプロトタイピングモデルの長所(仕様変更への柔軟性や早期試用)と混同しないようにしましょう。
出題の前提:ITパスポート試験 平成21年春期 公開問題 問38
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.16 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ITサービスにおける可用性の定義
マネジメント系 · サービスマネジメント / 可用性 / SLA
ITサービスにおいて,合意したサービス時間中に実際にサービスをどれくらい利用できるかを表す用語はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
可用性(Availability)とは、情報システムやサービスが必要なときにいつでも使用可能な状態に維持されている度合いを指します。ITサービスマネジメントや情報セキュリティの基本要素であり、稼働率などの指標によって測定されます。
解き方
- 「サービス提供時間中に実際に利用できる度合い」という定義を確認します。
- 応答性(レスポンス)、完全性(データの正確さ)、機密性(アクセスの制限)、可用性(利用可能性)の各用語の意味を対比して特定します。
- 選択肢 ア不正解
- 応答性(レスポンスタイム)は、システムに処理を要求してから応答が返ってくるまでの処理速度や早さを表します。
- 選択肢 イ正解
- 可用性(Availability)は、合意された時間帯において利用者がサービスを利用可能な状態にある割合や能力を表す用語です。
- 選択肢 ウ不正解
- 完全性(Integrity)は、データや情報が改ざんや欠落なく正確で完全な状態に保たれている特性を表します。
- 選択肢 エ不正解
- 機密性(Confidentiality)は、許可された正規の利用者のみが情報にアクセスできるように保護されている特性を表します。
覚えるポイント
- 可用性=必要なときに利用できること(稼働率など)。機密性・完全性と並ぶセキュリティの3大要素の一つでもあります。
間違えやすいところ
- 応答性(レスポンスの速さ)や完全性(データの正しさ)を用語の意味の違いから混同しないように整理しましょう。
出題の前提:ITパスポート試験 平成21年春期 公開問題 問39
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.16 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
インシデント管理の目的
マネジメント系 · ITサービスマネジメント / ITIL / インシデント管理
システムの運用管理におけるインシデント管理の目的として,適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
ITILにおけるインシデント管理(Incident Management)の最大の目的は、ITサービスの中断や標準的な運用からの逸脱(インシデント)が発生した際に、回避策(ワークアラウンド)の適用などを含めて迅速にサービスを回復させ、事業への悪影響を最小化することです。根本的な原因究明を行う問題管理とは明確に区別されます。
解き方
- インシデント管理の本質的な目標が「迅速なサービス復旧」であることを想起します。
- 構成管理(IT資産の把握)、変更管理(変更の確実な実装)、サービスデスク(問合せの単一窓口)など他のプロセス・機能の説明を区別して正解を導きます。
- 選択肢 ア不正解
- IT資産や構成要素の情報を正確に把握・維持する活動は、構成管理の目的です。
- 選択肢 イ正解
- インシデント管理の主目的は、中断したサービスを可及的速やかに復旧させて業務への影響を最小限にとどめることです。
- 選択肢 ウ不正解
- ハードウェアやソフトウェアの変更を計画・評価して安全に実施するのは、変更管理およびリリースマネジメントの目的です。
- 選択肢 エ不正解
- 利用者に対する単一の窓口として問合せに対応するのは、サービスデスクという組織機能の役割です。
覚えるポイント
- インシデント管理の目的は「迅速な復旧」です。原因の究明・恒久対策は「問題管理」が担います。
間違えやすいところ
- 「迅速な復旧(インシデント管理)」と「根本原因の究明(問題管理)」の違いを明確に意識しましょう。
出題の前提:ITパスポート試験 平成21年春期 公開問題 問40
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.16 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ファンクションポイント法
マネジメント系 · ソフトウェア開発 / 見積り手法 / ファンクションポイント法
ファンクションポイント法に関する記述として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
ソフトウェアの見積り手法には、プログラムコードの行数を基準にするLOC(Lines of Code)法や、外部入出力や内部論理ファイルなどの機能数を基準にするファンクションポイント法などがあります。ファンクションポイント法は開発言語やプラットフォームに依存せず、要件定義などの上流工程から利用できる特徴があります。
解き方
- 問題文がファンクションポイント法(FP法)の定義を問うていることを確認する。
- 提示された各選択肢の見積り手法(LOC法、三点見積り、COCOMOなど)と対比し、機能数を基準とするアを選択する。
- 選択肢 ア正解
- ファンクションポイント法は、入出力やファイル数などの機能の数を基にソフトウェア規模を見積もる手法であり、正しい記述です。
- 選択肢 イ不正解
- プログラム行数を基に見積もる手法は、LOC(Lines of Code)法(プログラムステップ法)の説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- 楽観値や悲観値、最頻値を重み付け計算して見積もる手法は、三点見積り法(PERT)の説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 予想コード行数に各種補正係数を掛け合わせて工数や期間を算出する手法は、COCOMO(Constructive Cost Model)の説明です。
覚えるポイント
- ファンクションポイント法=機能(外部入力・出力・ファイル等)の数を基に規模を見積もる
間違えやすいところ
- プログラム行数を基にするLOC法や、補正係数を用いるCOCOMOと混同しないように注意する。
出題の前提:ITパスポート試験 シラバス・出題基準(ソフトウェア規模・工数見積り手法)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.17 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ブラックボックステスト
マネジメント系 · ソフトウェアテスト / ブラックボックステスト / ホワイトボックステスト
入力と出力だけに着目して様々な入力に対して仕様書どおりの出力が得られるかどうかを確認していく、システムの内部構造とは無関係に外部から見た機能について検証するテスト手法はどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
テスト設計の代表的手法には、プログラムの内部ロジックや制御構造に着目する「ホワイトボックステスト」と、内部構造を見ずに外部仕様・機能に着目して入出力の関係を検証する「ブラックボックステスト」があります。同値分割や限界値分析(境界値分析)はブラックボックステストの代表的技法です。
解き方
- 問題文から「システムの内部構造とは無関係」「入力と出力だけに着目して仕様書どおりの出力を確認」という特徴を捉える。
- 内部構造をブラックボックス(黒い箱)とみなして検証する手法であるブラックボックステスト(選択肢ウ)を導き出す。
- 選択肢 ア不正解
- 運用テストは、本番稼働前に実際の運用環境や業務手順に従ってシステムが正常に動作するかを検証するテスト工程です。
- 選択肢 イ不正解
- 結合テストは、複数のモジュールを組み合わせてモジュール間のインターフェースや連携動作を検証するテスト工程です。
- 選択肢 ウ正解
- ブラックボックステストは、内部構造を意識せず、仕様に基づいた入力と期待される出力が一致するかを検証する手法です。
- 選択肢 エ不正解
- ホワイトボックステストは、プログラムの内部構造や論理経路(分岐網羅や命令網羅など)に着目して検証する手法です。
覚えるポイント
- 内部構造を意識しない外部仕様中心=ブラックボックステスト、内部ロジック網羅=ホワイトボックステスト
間違えやすいところ
- テスト工程(単体・結合・システム・運用)と、テスト技法(ブラックボックス・ホワイトボックス)の区別を混同しやすい。
出題の前提:ITパスポート試験 シラバス・出題基準(システム開発手法・テスト手法)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.17 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
受入れ時の確認項目
マネジメント系 · 調達管理 / 受入検査 / 納品
発注したソフトウェアが納品されたときに確認する項目として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
システム開発の調達における検収・受入れプロセスでは、完成品として納品された成果物が、当初合意した仕様や要求要件を全て満たしているか(不具合がないか、機能が実装されているか)を検証する受入テストや内容確認が行われます。
解き方
- 開発プロセスの「納品時(受入れ段階)」に行うべき活動を特定する。
- 見積もりや計画立案は契約前・初期段階、進捗確認は開発途中の活動であるため除外し、成果物自体の検証であるウを選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- 費用見積りの妥当性の確認は、発注前の提案・見積り選定段階で実施する作業です。
- 選択肢 イ不正解
- 作業進捗状況の確認は、開発プロジェクト遂行期間中に定期的に行う管理作業です。
- 選択肢 ウ正解
- 納品された完成品が仕様書通りの機能を備えているかを確認することは、受入検査・検収の主要な目的です。
- 選択肢 エ不正解
- 品質管理計画の立案は、プロジェクトの立ち上げや計画フェーズで実施する作業です。
覚えるポイント
- 納品時の検収=発注仕様通りの機能・品質が実現できているかを受入検査で確認すること
間違えやすいところ
- プロジェクトの「初期(計画・見積り)」「実行中(進捗管理)」「完了・納品時(受入検査)」の時系列を意識すること。
出題の前提:ITパスポート試験 シラバス・出題基準(プロジェクト調達マネジメント・受入検査)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.17 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
システム監査人の役割
マネジメント系 · システム監査 / 監査人の独立性 / 保証と助言
システム監査人の役割として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
経済産業省の「システム監査基準」において、システム監査は「情報システムにまつわるリスクに対するコントロールが適切に整備・運用されているかを、独立かつ専門的な立場のシステム監査人が総合的に検証・評価し、助言・勧告等を行うこと」と定義されています。監査人は被監査対象の運用や開発を行ってはならず、外観的・精神的独立性が求められます。
解き方
- システム監査人の定義と本質(「独立性」および「客観的な検証・評価」)を思い出す。
- 構築・運用等の実務担当者ではなく、客観的立場で検証・評価を行う記述であるエを選択する。
- 選択肢 ア不正解
- システムの運用・監視・保守は、運用部門や保守委託先(運用担当者)の役割です。
- 選択肢 イ不正解
- 情報化戦略の立案・実行は、CIO(最高情報責任者)や経営層、情報システム部門の役割です。
- 選択肢 ウ不正解
- システムの構築・導入の請負は、システム開発ベンダやSIerの役割です。
- 選択肢 エ正解
- 被監査対象から独立した立場で専門的に情報システムを検証・評価することがシステム監査人の役割です。
覚えるポイント
- システム監査人=「独立した立場」から「客観的に検証・評価・助言する」役割
間違えやすいところ
- 監査人が運用や開発の当事者になってしまうと客観的な監査ができないため、実務を請け負う役割と誤認しないようにする。
出題の前提:ITパスポート試験 シラバス・出題基準(システム監査基準)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.18 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
テスト環境の選定
マネジメント系 · システム開発 / テスト環境 / 本番移行
既に稼働中のシステムに機能を追加するために、プログラムの一部を変更した。本番稼働してよいかどうかを判断するために、稼働中のシステムに影響を与えることなくテストを行う環境として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
修正・追加したプログラムをリリース前に検証する受入テストや移行テストでは、稼働中の本番システムに障害やデータ破損などの影響を及ぼさないよう本番環境から分離されている必要があります。同時に、動作保証を確実にするためハードウェアやOS、ミドルウェアの設定が「本番環境と同等」に整備された環境であることが必須です。
解き方
- 問題文の「稼働中のシステムに影響を与えないこと」と「本番稼働してよいか正確に判断できること」という2つの要件を確認する。
- 本番環境直接のテストは影響を与えるため不可、プログラミング環境や別システム環境は設定差異で検証不十分となるため、エが適切と判断する。
- 選択肢 ア不正解
- プログラミング環境は開発者のPC等であり、本番とはOS設定やDB構成、リソースが大きく異なるため稼働判定には不適切です。
- 選択肢 イ不正解
- 他システム用のテスト環境では構成や依存関係が異なり、正しい動作検証が行えません。
- 選択肢 ウ不正解
- 本番環境で直接テストを行うと、稼働中の現行業務の停止や実データの破壊・漏えいなどの深刻な影響を及ぼす危険があります。
- 選択肢 エ正解
- 本番稼働中の環境に影響を与えず、かつ本番同様の振る舞いを正確に検証できるため、本番環境と同等のテスト環境が最適です。
覚えるポイント
- リリース判定・受入テスト=「本番環境と同等のテスト環境(ステージング環境等)」で実施する
間違えやすいところ
- 影響を与えないことだけを考えて開発環境等を選ぶと、本番環境でのトラブルを見逃す原因になります。
出題の前提:ITパスポート試験 シラバス・出題基準(テスト環境・移行管理)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.18 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
SLAの目的
マネジメント系 · サービスマネジメント / SLA / サービスレベル合意書
ITサービスの提供者と顧客の間でサービスレベルに関して取り交わすSLAの目的はどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
SLA(Service Level Agreement:サービス品質合意書)とは、ITサービスの提供者(ベンダ側)と利用者(顧客側)の間で、提供されるITサービスの範囲、稼働率、復旧時間、性能要件などのサービス水準を明文化し、相互に合意した契約または合意文書のことです。これにより、サービスに対する双方の期待値のズレを解消し、品質トラブルを防ぎます。
解き方
- SLAの名称(Service Level Agreement)から、「サービス水準・品質に関する合意」であることを把握する。
- 各選択肢を吟味し、提供範囲や品質水準を明確にする記述であるアを選択する。
- 選択肢 ア正解
- SLAは顧客と提供者の間で、提供されるサービスの適用範囲および目標とする品質水準を合意・明文化するものです。
- 選択肢 イ不正解
- サービスマネジメントを定期的に点検する手順は、内部のPDCAサイクルや監査・マネジメントレビューで定める内容です。
- 選択肢 ウ不正解
- システム化目標の明確化は、システム化構想立案や要件定義などの上流開発フェーズで行う事項です。
- 選択肢 エ不正解
- 要員教育計画の策定は、人的資源管理やプロジェクト組織計画で取り扱う内容です。
覚えるポイント
- SLA=Service Level Agreement(サービスの範囲と品質基準を顧客と明確に取り交わす合意書)
間違えやすいところ
- SLM(サービスレベル管理:SLAの維持・向上を図る活動全体)とSLA(合意書そのもの)の用語を正しく区別する。
出題の前提:ITパスポート試験 シラバス・出題基準(サービスレベル合意・ITIL基礎)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.18 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
外部設計の作業
マネジメント系 · システム開発 / 外部設計 / 内部設計
システム開発の外部設計において行う作業はどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
システム設計は大きく「外部設計(概要設計)」と「内部設計(詳細設計)」に分かれます。外部設計はユーザの視点に立って、画面や帳票のインターフェース、操作手順、論理データ構造などを設計する工程です。内部設計は開発者の視点に立って、プログラム構造の分割や物理データベース設計など、実装に直結する内部仕様を設計する工程です。
解き方
- 「外部設計(ユーザ視点)」と「内部設計(開発者・実装視点)」の作業内容を切り分ける。
- ユーザーが直接確認・利用する「画面・帳票レイアウトの設計」が外部設計に該当することを確認する。
- 選択肢 ア正解
- 画面や帳票レイアウトの設計は、ユーザーから見た仕様を定める外部設計の代表的な作業です。
- 選択肢 イ不正解
- 性能要件の確定などのシステムに求められる要件の決定は、設計に先立つ「要件定義」工程で実施されます。
- 選択肢 ウ不正解
- 物理データ(データベースの物理格納方式やテーブル構造詳細等)の設計は、内部設計工程で行われます。
- 選択肢 エ不正解
- プログラムのモジュール分割やアルゴリズム詳細などのプログラム設計は、内部設計工程で行われます。
覚えるポイント
- 外部設計=画面・帳票などユーザから見える部分の設計、内部設計=プログラム分割や物理データなど実装詳細
間違えやすいところ
- 要件定義(何を求めるか)、外部設計(外からどう見えるか)、内部設計(中でどう実現するか)の境界を整理しておく。
出題の前提:ITパスポート試験 シラバス・出題基準(ソフトウェア開発プロセス・設計工程)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.18 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
全体の進捗率の計算
マネジメント系 · プロジェクトマネジメント / 進捗管理 / 進捗率の加重平均計算
あるシステムの設計工程における設計書作成の予定所要工数、及び現在の各設計書の進捗率は表のとおりである。予定どおりの所要工数で完了まで進むものとして、すべての設計書の完了を100%としたとき、現在の全体の進捗率(%)は幾らか。 [表] 外部設計書: 予定所要工数 500時間、現在の進捗率 100% 内部設計書: 予定所要工数 700時間、現在の進捗率 50% プログラム設計書: 予定所要工数 900時間、現在の進捗率 30%
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
工数が異なる複数の作業からなる全体の進捗率は、単に各作業の進捗率を単純平均するのではなく、各作業の予定工数を重みとした加重平均(出来高工数の合計 ÷ 予定総工数)によって計算します。
解き方
- 全体の予定総工数を合計する: 500 + 700 + 900 = 2,100時間。
- 現在の完了済み出来高工数を計算する: 外部設計書は 500 × 1.00 = 500時間、内部設計書は 700 × 0.50 = 350時間、プログラム設計書は 900 × 0.30 = 270時間。出来高の合計は 500 + 350 + 270 = 1,120時間。
- 全体の進捗率を計算する: (1,120 ÷ 2,100) × 100 = 53.333...% となり、四捨五入して53%(選択肢ウ)が得られる。
- 選択肢 ア不正解
- 40%は計算結果と一致しません。
- 選択肢 イ不正解
- 47%は計算結果と一致しません。
- 選択肢 ウ正解
- 完了工数合計1,120時間を総工数2,100時間で割ると約0.533となり、全体の進捗率は53%です。
- 選択肢 エ不正解
- 進捗率の単純平均 (100 + 50 + 30) / 3 = 60% を計算するとエの60%になりますが、工数の重みが異なるため誤りです。
覚えるポイント
- 全体進捗率=各作業の出来高工数(予定工数×進捗率)の合計 ÷ 予定総工数(加重平均)
間違えやすいところ
- 各工程の進捗率を足して単純に3で割って60%としてしまう誤りに注意する。
出題の前提:ITパスポート試験 シラバス・出題基準(進捗管理・EVM・加重平均)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.19 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
プログラミング工程の定義
マネジメント系 · ソフトウェア開発プロセス / プログラミング / 単体テスト
ソフトウェア開発プロセスにおける「プログラミング」の説明として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
プログラミング工程では、詳細設計書に基づきプログラミング言語の仕様に従ってコードを作成(コーディング)し、作成したプログラムが単体で正しく動作するか検証(単体テスト・デバッグ)を行います。
解き方
- 各選択肢が示す作業工程(結合テスト、内部設計、プログラミング、詳細設計)を判別する。
- プログラム言語による記述と誤り検証を行っている選択肢「ウ」を正答として特定する。
- 選択肢 ア不正解
- 個々のプログラムを結合して動作を検証する作業は「結合テスト」の説明です。
- 選択肢 イ不正解
- ソフトウェアを階層構造に基づいて機能分割する作業は「内部設計(モジュール設計)」の説明です。
- 選択肢 ウ正解
- 言語の文法に従ってコードを記述し、手順に誤りがないか検証する作業は「プログラミング(コーディング及び単体テスト)」に合致しています。
- 選択肢 エ不正解
- プログラムの処理手順を図式化する作業は「プログラム設計(詳細設計)」におけるフローチャート作成などの説明です。
覚えるポイント
- プログラミングはコーディングと単体テスト・デバッグを含む工程である。
間違えやすいところ
- 単体テスト完了後のモジュール同士をつなぐ結合テストと混同しないようにする。
出題の前提:ITパスポート試験 シラバス・過去問題(マネジメント系 プロジェクトマネジメント/ソフトウェア開発)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.19 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
工程管理図(ガントチャート)の特徴
マネジメント系 · プロジェクト日程計画 / ガントチャート / 工程管理
時間を横軸にとり、タスク(作業項目)を縦軸に配置して、所要期間に比例した長さの横棒で表現した工程管理図はどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
ガントチャートは進捗管理や日程計画に用いられる棒グラフ状の工程管理図です。縦軸にタスク、横軸に時間を配置し、予定期間と実績を視覚的に把握するのに適しています。
解き方
- 問題文にある「横軸に時間、縦軸にタスク、所要期間に比例した長さの棒」という特徴を確認する。
- 選択肢の中から該当する管理図(ガントチャート)を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- E-R図はデータ間の実体(エンティティ)と関連(リレーションシップ)を表す図です。
- 選択肢 イ不正解
- アローダイアグラムは作業間の先行・後続関係を矢印で結び、クリティカルパスを分析するための図です。
- 選択肢 ウ正解
- 横軸を時間、縦軸を作業項目とし、所要期間を横棒の長さで表した工程管理図であるため適切です。
- 選択肢 エ不正解
- 状態遷移図は時間の経過やイベントによってシステムの内部状態がどのように変化するかを表す図です。
覚えるポイント
- ガントチャートは横軸が時間、縦軸がタスクで、進捗把握が容易な工程管理図。
間違えやすいところ
- 作業の前後関係やクリティカルパスを求めるアローダイアグラム(PERT図)と特徴を取り違えないように注意する。
出題の前提:ITパスポート試験 シラバス・過去問題(マネジメント系 プロジェクトマネジメント/タイムマネジメント)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.19 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
請負契約における発注側の義務と役割
マネジメント系 · 請負契約 / 外部委託 / 労働者派遣法 / 調達マネジメント
ソフトウェア開発を請負契約によって外部委託する場合、発注側が行わなければならないこととして適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
請負契約(民法第632条等)は、受託者が仕事を完成することを約し、発注者がその仕事の結果に対して報酬を支払う契約です。作業者への指揮命令権は受託側にあり、発注側は完成すべき成果物の内容や納期を提示する義務があります。
解き方
- 請負契約の本質が「仕事の完成(成果物に対する責任)」であることを確認する。
- 受託側の独立性(指揮命令権が発注側にないこと)を考慮し、不適切な指示や干渉(偽装請負に該当しうる行為)を排除する。
- 発注側として必須となる「求める成果物と納期の提示」を選択肢エに見出す。
- 選択肢 ア不正解
- 契約締結前の作業着手指示はコンプライアンス上極めて不適切であり、トラブルの原因となります。
- 選択肢 イ不正解
- 請負契約では作業者の特定や個別選定に関与すべきではなく、偽装請負と疑われる恐れがあります。
- 選択肢 ウ不正解
- 請負では原則として受注側が自らの機材や環境を用意して仕事を完成させます(発注側の手配義務ではありません)。
- 選択肢 エ正解
- 請負契約では「仕事の完成」が目的となるため、発注側が成果物一覧や納期を明確に提示する必要があります。
覚えるポイント
- 請負契約は「仕事の完成」を目的とし、発注側は作業者への指揮命令権を持たず、成果物と納期を提示する。
間違えやすいところ
- 労働者派遣契約(派遣先が作業者に直接指揮命令できる)と請負契約のルールを混同しないようにする。
出題の前提:ITパスポート試験 シラバス・過去問題(マネジメント系 プロジェクト調達マネジメント/法務・労働関連法規)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.20 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ITガバナンスの定義
マネジメント系 · ITガバナンス / 経営統治 / IT戦略
ITガバナンスについて説明したものとして、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
ITガバナンスは、コーポレートガバナンスの重要な構成要素であり、企業が持続的成長と競争優位の確立を目指してIT投資やIT活用を統制・統制する組織能力や仕組みを意味します。
解き方
- 「ガバナンス(統治・指導能力)」と「マネジメント(管理・実務手法)」の違いを整理する。
- IT戦略の策定・実行を導く組織能力を指している選択肢イを正答とする。
- 選択肢 ア不正解
- ITサービス運用のベストプラクティスをまとめたフレームワークは「ITIL(Information Technology Infrastructure Library)」の説明です。
- 選択肢 イ正解
- 企業が競争優位性を得るために、IT戦略の策定・実行をコントロールして適切な方向へ導く組織能力であり、ITガバナンスの説明として適切です。
- 選択肢 ウ不正解
- ベンダにシステム提案を要求する仕様書は「RFP(提案依頼書)」の説明です。
- 選択肢 エ不正解
- サービスの品質や水準を定義して合意する文書は「SLA(サービスレベル合意書)」の説明です。
覚えるポイント
- ITガバナンスは「経営陣がIT戦略をコントロールし競争優位へ導く組織能力」。
間違えやすいところ
- 運用のベストプラクティス集であるITILや、合意書であるSLAと混同しないようにする。
出題の前提:ITパスポート試験 シラバス・過去問題(マネジメント系/ストラテジ系 システム監査/ITガバナンス)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.20 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
プログラムテストの適切な実施方法
マネジメント系 · プログラムテスト / リグレッションテスト / テストケース設計
プログラムテストに関する記述として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
プログラムの改修後は、改修箇所自体の検証だけでなく、以前にパスした機能に悪影響が及んでいないかを確認する「回帰テスト(リグレッションテスト)」を実施することが重要です。
解き方
- 各選択肢のソフトウェア品質管理やテストの原則を照らし合わせる。
- 修正後の再テストにおいて、修正用データだけでなく過去のテストデータも再実行する「イ」が適切と判断する。
- 選択肢 ア不正解
- 品質はテスト段階で後から保証するのではなく、上流工程(設計段階など)から作り込むことが鉄則です。
- 選択肢 イ正解
- 修正箇所の確認に加え、修正による予期せぬ悪影響(デグレード)を検知するため、既存のテストデータも併せて再実行することが推奨されます。
- 選択肢 ウ不正解
- テストでは正常系だけでなく、異常値や境界値などエラーを誘発するデータを用いたテストも必須です。
- 選択肢 エ不正解
- 作成者本人は思い込みが生じやすいため、テストケースの設計やテストの実施は第三者(専任のテスター等)が行うことが望ましいとされています。
覚えるポイント
- プログラム修正後は、過去のテストケースも再実行して退行(デグレード)を防ぐ。
間違えやすいところ
- 「テストは正常系データだけで十分」「プログラム作成者がテストするのが一番良い」という誤った思い込みに注意する。
出題の前提:ITパスポート試験 シラバス・過去問題(マネジメント系 ソフトウェア開発管理/テスト手法)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.20 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
情報セキュリティポリシの策定と運用
テクノロジ系 · 情報セキュリティポリシ / セキュリティマネジメント / トップマネジメントの責任
企業の情報セキュリティポリシの策定及び運用に関する記述のうち、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
情報セキュリティポリシは「基本方針」「対策基準」「実施手順」の3階層で構成されます。基本方針は経営トップの意図を表明するものであり、組織内に定着させるには経営トップ自らが率先して推進することが重要です。
解き方
- 情報セキュリティポリシの策定手順(基本方針から順に作成)と階層構造を確認する。
- 特定の製品選定や詳細設定に依存せず、トップマネジメントのリーダーシップが求められる原則を照合して「イ」を選択する。
- 選択肢 ア不正解
- 個別のソフトウェア設定値などは最下層の「実施手順(マニュアル)」の領域であり、ポリシ(方針・基準)自体に規定する内容ではありません。
- 選択肢 イ正解
- 経営トップがリーダーシップを発揮し、セキュリティ方針や重要性を社内へ率先して周知・推進することが極めて重要です。
- 選択肢 ウ不正解
- ポリシ策定では、まず上位概念である「情報セキュリティ基本方針」を策定し、その後に具体的な「対策基準」や「実施手順」を策定します。
- 選択肢 エ不正解
- セキュリティポリシは遵守すべき方針や基準を定めるものであり、特定の導入製品を決定するための文書ではありません。
覚えるポイント
- 情報セキュリティポリシの策定・運用には経営トップの強いリーダーシップと推進が必須。
間違えやすいところ
- ポリシ策定の第一段階は「対策基準」ではなく「基本方針」である点に注意する。
出題の前提:ITパスポート試験 シラバス・過去問題(テクノロジ系 セキュリティ/情報セキュリティマネジメント)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.21 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
オープンソースソフトウェア(OSS)の特徴
テクノロジ系 · オープンソースソフトウェア / OSS / 著作権 / ソフトウェアライセンス
オープンソースソフトウェア(OSS)に関する記述として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
オープンソースソフトウェア(OSS)は、ソースコードが無償で公開され、利用、改変、再配布が許諾されているソフトウェアです。著作権は作者に帰属しており放棄されておらず、ライセンス条件に基づいて提供されます。
解き方
- OSSの基本定義(ソースコードの公開、改変・再配布の自由、著作権の保持)を確認する。
- 選択肢の中から、ソースコードの改良・改変が許可されている「イ」を選択する。
- 選択肢 ア不正解
- 一定期間試用後に有料となる形態は「シェアウェア」の説明です。
- 選択肢 イ正解
- OSSはソースコードの公開だけでなく、入手したコードを自由に改変(改良)して利用・再配布することが認められています。
- 選択肢 ウ不正解
- OSSは著作権を放棄しておらず、著作権者が定めたライセンス条件(GPL、MIT等)のもとで利用を許諾しています。
- 選択肢 エ不正解
- OSS自体は無償であっても、企業などが導入支援や保守などの有償サポートサービスを提供することが可能です。
覚えるポイント
- OSSは著作権を保持したまま、ソースコードの公開・改変・再配布を許可している。
間違えやすいところ
- 「著作権が放棄されている(パブリックドメイン)」と混同しないよう注意する。
出題の前提:ITパスポート試験 シラバス・過去問題(テクノロジ系 システム構成要素/ソフトウェア/オープンソース)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.21 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ルータの機能と役割
テクノロジ系 · ネットワーク機器 / ルータ / ルーティング / IPアドレス
IPネットワークにおいて利用されるルータに関する記述のうち、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
ルータは異なるネットワーク間を相互接続する通信機器です。受信したパケットのIPアドレスを解析し、ルーティングテーブルを参照して転送先を決定する経路選択(ルーティング)を行います。
解き方
- ネットワーク機器(ルータ、モデム、DNSサーバ、各種サーバ等)の役割を整理する。
- IPアドレスに基づいて中継経路を選択する機能(ルーティング)を説明している選択肢「イ」を特定する。
- 選択肢 ア不正解
- IPアドレスとドメイン名を対応付けて名前解決を行うのは「DNS(Domain Name System)サーバ」の機能です。
- 選択肢 イ正解
- パケットのヘッダに含まれるIPアドレスを参照し、適切な宛先へ中継する経路を選択(ルーティング)する機器がルータです。
- 選択肢 ウ不正解
- アナログ信号とディジタル信号を相互変換するのは「モデム(MODEM)」の機能です。
- 選択肢 エ不正解
- 他のコンピュータからの要求に応じてデータやサービスを提供する機能は「サーバ」の説明です。
覚えるポイント
- ルータはIPアドレスをもとにパケットの経路選択(ルーティング)を行う。
間違えやすいところ
- 名前解決を行うDNSサーバや、信号変換を行うモデムと役割を混同しないようにする。
出題の前提:ITパスポート試験 シラバス・過去問題(テクノロジ系 ネットワーク/ネットワーク機器)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.21 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
相対パスによるファイル指定
テクノロジ系 · ディレクトリ構造 / 相対パス
ツリー構造のファイルシステムにおいて、ルートディレクトリD1の下にディレクトリD2およびD3が存在し、D2の下にはD4およびD5が存在している。現在位置(カレントディレクトリ)がD3であるとき、D4配下にあるファイルaを相対パスで指定する表記として、適切なものはどれか。なお、1階層上の親ディレクトリは“..”で、ディレクトリやファイルの区切りには“¥”を用いるものとする。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
階層型ファイル構造において、カレントディレクトリを基準にファイルやディレクトリの位置を示す方法を相対パスと呼びます。自ディレクトリは「.」、1つ上の親ディレクトリは「..」で表します。
解き方
- 現在位置がD3であるため、まず親ディレクトリであるD1へ1階層上がる記号「..」を先頭に置きます。
- D1から目的のファイルaが存在するディレクトリD4へ進むため、D2を経由して「..¥D2¥D4¥a」と記述します。
- 選択肢 ア不正解
- 親ディレクトリに上がった後にカレントディレクトリを表す「.」を挟む必要はなく、不自然な指定です。
- 選択肢 イ正解
- D3の親ディレクトリD1(..)を経由してD2、D4へと進み、ファイルaを指定しているため正しい記述です。
- 選択肢 ウ不正解
- 先頭に「..」がない場合、カレントディレクトリD3配下のD1を探すことになり、該当するディレクトリが存在しません。
- 選択肢 エ不正解
- 先頭に親ディレクトリの指定がないため、D3の直下にD2が存在することを前提とした誤ったパス指定です。
覚えるポイント
- 「.」はカレントディレクトリ、「..」は1つ上の階層(親ディレクトリ)を表す。
間違えやすいところ
- ルートディレクトリからの絶対パスと、現在位置を起点とする相対パスの指定方法を混同しないように注意する。
出題の前提:平成21年春期 ITパスポート試験 問57
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.22 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
データベース管理システムの役割
テクノロジ系 · DBMS / データベース管理システム
オンライントランザクション処理システムを構成するサーバ上のソフトウェアのうち、データベース管理システム(DBMS)の果たす役割として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
データベース管理システム(DBMS)は、複数の利用者やアプリケーションからのデータアクセス要求を一元管理し、データの整合性保持や効率的な検索・更新を実現するソフトウェアです。
解き方
- 設問で問われているDBMSの主たる役割(データの検索・更新・管理の一元化)を確認します。
- 業務処理や通信制御、アプリケーション起動など他のコンポーネントが担う機能と区別して適切な記述を選択します。
- 選択肢 ア正解
- アプリケーションからの要求に応じてデータベース内のデータの検索や更新を実行するのは、DBMSの中核機能です。
- 選択肢 イ不正解
- クライアントからの要求を受け付けて対応する業務プログラムを起動するのは、トランザクションモニタ(TPモニタ)やWeb/APサーバの役割です。
- 選択肢 ウ不正解
- 要求に応じてDBMSへデータ操作の要求を発行し、業務ロジックを処理するのはアプリケーションプログラムの役割です。
- 選択肢 エ不正解
- ネットワークを介してクライアントとの間でデータ通信を行うのは、Webサーバや通信制御ソフトウェアの役割です。
覚えるポイント
- DBMSはデータの検索・更新・同時実行制御・障害回復・完全性維持を担う基盤ソフトウェア。
間違えやすいところ
- 業務処理を行うアプリケーション本体や、通信を受け付けるWebサーバなどの役割と混同しやすい。
出題の前提:平成21年春期 ITパスポート試験 問58
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.23 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
DNSの機能と役割
テクノロジ系 · DNS / 名前解決 / IPアドレス
ネットワーク技術におけるDNS(Domain Name System)の説明として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
インターネット上のノードはIPアドレスで識別されますが、数値の羅列は人間にとって扱いづらいためドメイン名が用いられます。両者を紐付けて変換する仕組みがDNSです。
解き方
- DNSの正式名称(Domain Name System)および主目的である「名前解決」の概念を想起します。
- ホスト名(ドメイン名)とIPアドレスの対応付けを行っている選択肢を特定します。
- 選択肢 ア不正解
- Web上の情報を検索する仕組みは検索エンジン(サーチエンジン)の説明です。
- 選択肢 イ正解
- ホスト名(ドメイン名)とIPアドレスの相互変換(名前解決)を提供するシステムであり、正しい説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- 安全な取引のための個人認証システムは、公開鍵基盤(PKI)や認証局(CA)などに関連する説明です。
- 選択肢 エ不正解
- メールアドレスを管理してメールの配送を行うのは、メールサーバやディレクトリサービスの役割です。
覚えるポイント
- DNS=ドメイン名(ホスト名)とIPアドレスを相互変換する仕組み(名前解決)。
間違えやすいところ
- 検索エンジンやメールアドレスの配信管理など、一般的なインターネットサービスと混同しないようにする。
出題の前提:平成21年春期 ITパスポート試験 問59
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.23 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
プラグインの特徴と機能
テクノロジ系 · プラグイン / ソフトウェア機能拡張
ブラウザなどのソフトウェアに組み込むことで機能を拡張でき、個別にアップデートが可能で不要になれば本体に影響を与えずに削除できるソフトウェアの形態として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
基本となるアプリケーションソフトウェアの標準機能だけでは対応できない処理を追加するため、後から組み込んで機能を拡張する独立したプログラムをプラグインと呼びます。
解き方
- 「アプリケーションに組み込んで機能拡張する」「単体で追加・削除が可能」という特徴を読み取ります。
- 機能拡張用ソフトウェアモジュールを指す用語であるプラグインを選択します。
- 選択肢 ア不正解
- スクリプトは簡易的なプログラミング言語で記述された一連の処理手順であり、拡張モジュールそのものを指す用語ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- パッチはソフトウェアの不具合修正やセキュリティ向上を目的として適用される差分更新データのことです。
- 選択肢 ウ正解
- 親ソフトウェアに組み込んで機能を拡張し、独立して導入・削除できる仕組みはプラグインの特徴と合致します。
- 選択肢 エ不正解
- マクロは表計算ソフトなどで一連の定型操作を記録し自動実行させる仕組みのことです。
覚えるポイント
- プラグイン(アドオン)=アプリケーションに組み込んで機能を拡張する追加モジュール。
間違えやすいところ
- 不具合を直す「パッチ」や定型処理を自動化する「マクロ」を用語として混同しない。
出題の前提:平成21年春期 ITパスポート試験 問60
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.23 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
システムの稼働評価指標(MTBF・MTTR・稼働率)
テクノロジ系 · MTBF / MTTR / 稼働率 / 信頼性設計
あるシステムにおいて、運用時間5,000時間のうち故障回数が20回、故障時間の合計が2,000時間であった。このシステムにおけるMTBF(平均故障間隔)、MTTR(平均修復時間)、稼働率のおよその組合せとして、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
MTBF(Mean Time Between Failures)は故障と故障の間の平均稼働時間、MTTR(Mean Time To Repair)は平均修理時間です。稼働率は「稼働可能時間÷全運用時間」または「MTBF÷(MTBF+MTTR)」で計算されます。
解き方
- 全運用時間5,000時間から合計故障時間2,000時間を引き、実際の正常稼働時間を3,000時間と算出します。
- MTBFを計算します:3,000時間 ÷ 20回 = 150時間。
- MTTRを計算します:2,000時間 ÷ 20回 = 100時間。
- 稼働率を計算します:3,000時間 ÷ 5,000時間 = 0.60(60%)。
- 選択肢 ア不正解
- 稼働時間ではなく故障時間を故障回数で割った値をMTBFとするなど、計算式が入れ替わっています。
- 選択肢 イ不正解
- MTBFとMTTRの値が逆に算出されているため不適切です。
- 選択肢 ウ不正解
- MTBFとMTTRは正しいですが、稼働率が故障率(40%)と誤認されています。
- 選択肢 エ正解
- MTBF=150時間、MTTR=100時間、稼働率=60%となっており、すべての数値が正しく合致します。
覚えるポイント
- MTBF=稼働時間÷故障回数、MTTR=修理時間÷故障回数、稼働率=MTBF÷(MTBF+MTTR)。
間違えやすいところ
- MTBFの計算で分子に「運用時間(稼働+故障)」を使ってしまう誤りや、故障率と稼働率の取り違えに注意する。
出題の前提:平成21年春期 ITパスポート試験 問61
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.24 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
アクセス権限ビットと継承ルール
テクノロジ系 · アクセス制御 / アクセス権
属性情報(3ビット:左から参照、更新、追加・削除を表し、1で許可、0で禁止)を用いてアクセス制御を行うシステムがある。グループの属性は個人の属性が未登録の場合のみ適用される。人事部グループの属性が「110」、所属するAさんが「100」、Bさんが「110」、Cさんが「001」、Dさんが「未登録」であるとき、人事ファイルを参照可能な人数と更新可能な人数の組合せはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
アクセス権の判定において、個人固有の設定が存在する場合はそれが最優先され、個人の設定がない(未登録)場合に上位のグループ権限が適用(継承)されます。ビット位置ごとに許可(1)と禁止(0)を評価します。
解き方
- 各メンバーの適用される権限ビットを求めます。Aさんは「100」、Bさんは「110」、Cさんは「001」、Dさんは未登録のためグループ設定の「110」となります。
- 参照権限(1ビット目=1)を持つ人を数えると、Aさん、Bさん、Dさんの3人です。
- 更新権限(2ビット目=1)を持つ人を数えると、Bさん、Dさんの2人です。
- 選択肢 ア不正解
- Dさんにグループ権限が適用される点を見落としているため、人数が過小になっています。
- 選択肢 イ不正解
- 参照権限を持つ人数が3人であるのに対し、2人としているため誤りです。
- 選択肢 ウ不正解
- 更新権限を持つ人数が2人(BさんとDさん)であるのに対し、1人としているため誤りです。
- 選択肢 エ正解
- 参照可能な人数は3人(A、B、D)、更新可能な人数は2人(B、D)であり、正しく合致しています。
覚えるポイント
- 未登録の属性はグループ設定が適用される点と、ビットの対応順序(参照、更新、追加・削除)を確認する。
間違えやすいところ
- Dさんの未登録を「すべて禁止(000)」と誤解してグループ属性の継承を忘れてしまうミスに注意する。
出題の前提:平成21年春期 ITパスポート試験 問62
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.24 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
生体認証(バイオメトリクス認証)の定義
テクノロジ系 · バイオメトリクス認証 / 生体認証 / 利用者認証
利用者認証の手法のうち、バイオメトリクス認証(生体認証)に該当するものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
認証の3要素には「知識情報(パスワードなど)」「所持情報(ICカードなど)」「生体情報(指紋や虹彩などの身体的特徴)」があります。バイオメトリクス認証は生体情報を利用する認証方式です。
解き方
- バイオメトリクス認証が生体(身体的・行動的特徴)を利用する認証方式であることを定義から確認します。
- 指紋や虹彩といった身体的特徴を利用している記述を選択します。
- 選択肢 ア正解
- 指紋や虹彩といった身体的な生体情報を用いて本人を識別するため、バイオメトリクス認証の説明として正しいです。
- 選択肢 イ不正解
- パスワードや暗証番号などの「知識認証」に該当します。
- 選択肢 ウ不正解
- 歪んだ文字列を読み取らせるCAPTCHAなど、人間かコンピュータかを判別する仕組みに関連する記述です。
- 選択肢 エ不正解
- クイズやパズルの解答能力を測るテストであり、バイオメトリクス認証ではありません。
覚えるポイント
- 認証の3要素:知識(パスワード)、所持(カード・トークン)、生体(指紋・静脈・虹彩)。
間違えやすいところ
- CAPTCHAのような「人間らしさ」を確かめる仕組みと、個人の生体情報を用いた認証を混同しないようにする。
出題の前提:平成21年春期 ITパスポート試験 問63
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.25 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
2進数の乗算
テクノロジ系 · 2進数 / 基数変換 / 2進数の計算
2進数「10110」を3倍した結果を2進数で表したものとして、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
2進数の乗算は、10進数に変換してから掛けて再び2進数に戻す方法や、3倍を「2倍(1ビット左シフト)+元の値」として2進数のまま筆算で足し合わせる方法で求めることができます。
解き方
- 解法1(2進数のまま加算):ある数Xの3倍は「2X + X」です。10110を1ビット左シフトした「101100」に、元の「10110」を加えます。
- 101100 + 10110 = 1000010 と算出されます。
- 解法2(10進数経由):10110(2) = 16 + 4 + 2 = 22(10)。22 × 3 = 66(10)。66 = 64 + 2 = 1000010(2) と一致することを確認します。
- 選択肢 ア不正解
- 111010は10進数で32+16+8+2=58であり、誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- 111110は10進数で32+16+8+4+2=62であり、誤りです。
- 選択肢 ウ正解
- 1000010は10進数で64+2=66となり、22の3倍と一致するため正しいです。
- 選択肢 エ不正解
- 10110000は元の数「10110」を3ビット左シフト(8倍)した値であり、誤りです。
覚えるポイント
- 3倍は「2倍(1ビット左シフト)+ 元の数」の加算で素早く計算できる。
間違えやすいところ
- 3倍を「左に3ビットシフト(8倍)」と勘違いして末尾に0を3つ付けてしまう誤りに注意する。
出題の前提:平成21年春期 ITパスポート試験 問64
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.25 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
フェールセーフの概念
テクノロジ系 · 信頼性設計 / フェールセーフ
システムの信頼性設計に関する記述のうち、フェールセーフを説明したものとして適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
システム設計における安全思想には、障害発生時に安全側へ倒すフェールセーフ、一部が壊れても機能を縮小して稼働を継続するフェールソフト、誤操作自体をさせないフールプルーフなどがあります。
解き方
- 各選択肢が示す信頼性設計やセキュリティ概念の特徴を読み取ります。
- 「障害発生時に安全を保つ」というフェールセーフの定義に合致する選択肢を選びます。
- 選択肢 ア正解
- 故障や操作ミスが発生しても安全を保つ仕組みであり、フェールセーフの正しい説明です。
- 選択肢 イ不正解
- 障害時に正常な機能だけで処理を縮小継続する仕組みは、フェールソフト(フォールトトレラント設計の一部)の説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- 外部からの不正侵入を防ぐ技術は、ファイアウォールなどのセキュリティ対策の説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 特定の条件を満たすデータのみを受け付ける仕組みは、入力バリデーション(入力データチェック)の説明です。
覚えるポイント
- フェールセーフは「障害時に安全側(Safe)へ倒す」設計思想です。
間違えやすいところ
- 縮小運転して稼働を維持するフェールソフトと混同しないように区別します。
出題の前提:平成21年度春期ITパスポート試験公式問題問65および解答
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.25 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
アナログ音声のディジタル化と復元精度
テクノロジ系 · マルチメディア / サンプリング / 量子化
アナログ音声信号をディジタル化する場合、元の波形により近い波形を復元できる条件として、サンプリング周期と量子化の段階数の適切な組合せはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
音声のディジタル化(A/D変換)では、時間軸方向で信号を切り取る「標本化(サンプリング)」と、振幅軸方向の値を離散値に丸める「量子化」を行います。サンプリング周期を短くし、量子化段階数を多くするほど情報量が増加し、原音の波形を高精度に再現できます。
解き方
- 時間軸方向において波形を細かく捉えるためには、測定間隔であるサンプリング周期を短く(サンプリング周波数を高く)する必要があることを確認します。
- 振幅方向において電圧レベルの誤差(量子化誤差)を小さくするためには、量子化の段階数を多くする必要があることを確認します。
- 両条件を満たす「サンプリング周期:短い、量子化の段階数:多い」の組合せを選択します。
- 選択肢 ア不正解
- サンプリング周期が長いと時間変化を捉えきれず、高周波成分が失われて再現性が低下します。
- 選択肢 イ不正解
- サンプリング周期が長く、量子化段階数が少ない場合、時間方向・振幅方向ともに粗くなり復元精度が最も低下します。
- 選択肢 ウ正解
- サンプリング周期を短くし、量子化の段階数を多くすることで、原波形に最も近い形に復元できます。
- 選択肢 エ不正解
- 量子化の段階数が少ないと、振幅の丸め誤差(量子化誤差)が大きくなり波形の歪みが生じます。
覚えるポイント
- 標本化周期は短く(周波数は高く)、量子化段階数は多くするほど原音に近くなります。
間違えやすいところ
- サンプリング周波数(高いほど良い)とサンプリング周期(短いほど良い)を混同しないように注意します。
出題の前提:平成21年度春期ITパスポート試験公式問題問66および解答
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.25 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ユーザインタフェース設計(初期値の設定)
テクノロジ系 · ヒューマンインタフェース / 入力画面設計
営業伝票を入力する画面の設計において、リストボックスの初期値設定により作業効率を高めたい。次の入力作業条件において、取引先所在地(関東地方の1都6県)を選択するリストボックスで、画面表示時にあらかじめ選択された状態にしておく値として最も適切なものはどれか。 〔入力作業に関する事項〕 (1) 営業担当者ごとの取引先の所在地は、1つ又は隣接する2つの都府県にある。 (2) 営業担当者は、伝票を取引先ごとに分類して、入力作業担当者に渡す。 (3) 入力作業は、営業担当者ごとの伝票をまとめて行う。 (4) まとめて入力する伝票の数は、都道府県ごとに複数枚ある。 (5) 1画面の入力操作で、1枚の伝票が入力できる。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
UI設計では、連続入力作業における操作負担を軽減するために、直前に入力した値(前画面の値)を初期値として引き継ぐリピート入力支援を行うことで、利用者の再選択・再入力を最小化できます。
解き方
- 条件(2)〜(4)から、伝票は同一の取引先・同一の都道府県ごとにまとまって連続して入力される作業形態であることを把握します。
- 同じ都道府県の伝票が複数枚連続する場合、初期値として「直前に入力された都道府県」が設定されていれば、変更操作が不要になり入力効率が最大化されることを導きます。
- 選択肢 ア不正解
- 営業成績の良否は各伝票の連続入力効率に寄与せず、不適切な設定基準です。
- 選択肢 イ不正解
- 全体として東京都の会社数が多くても、他の県をまとめて入力している最中は毎回変更操作が必要になり非効率です。
- 選択肢 ウ不正解
- 五十音順の先頭という機械的な並び順は、実際の作業グループの流れを考慮しておらず効率化になりません。
- 選択肢 エ正解
- 同一都道府県の伝票が連続して処理されるため、前画面の入力を初期値とすることで選択変更の手間を大幅に省けます。
覚えるポイント
- まとまりごとに連続入力する画面では「直前に入力した値」を初期値にすると効率が上がります。
間違えやすいところ
- 単に全体で最も頻度が高い固定値(東京都など)を選ぶのではなく、作業手順の連続性に着目する必要があります。
出題の前提:平成21年度春期ITパスポート試験公式問題問67および解答
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.26 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
DoS攻撃の目的
テクノロジ系 · 情報セキュリティ / セキュリティ攻撃手法 / DoS攻撃
サーバに対するDoS攻撃のねらいとして、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
DoSは「Denial of Service(サービス不能・サービス拒否)」の略称です。過剰なパケット送信や大量のリクエストによってサーバ資源やネットワーク帯域を枯渇させ、正当な利用者がサービスを利用できない状態に追い込むことを目的とします。
解き方
- DoSの名称(Denial of Service:サービスの拒否・停止)の意味を確認します。
- 情報の窃取や改ざんではなく「システムの正常な機能・サービスの提供を妨害すること」を直接の目的とする選択肢を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 管理者権限の奪取(特権昇格)は、パスワードクラックやバッファオーバーフロー攻撃などの目的です。
- 選択肢 イ正解
- 過大な負荷をかけてシステムを停止・機能不全にし、サービスを妨害することがDoS攻撃のねらいです。
- 選択肢 ウ不正解
- データの改ざんは、SQLインジェクションやWebサイト改ざん攻撃などの目的です。
- 選択肢 エ不正解
- データの盗難(機密情報の窃取)は、不正アクセスやスパイウェア、情報漏えい攻撃の目的です。
覚えるポイント
- DoS(Denial of Service)攻撃の目的はサービスの妨害・停止です。
間違えやすいところ
- データ窃取や改ざんと混同しないように、DoSは可用性を損なわせる攻撃であると整理します。
出題の前提:平成21年度春期ITパスポート試験公式問題問68および解答
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.26 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
キャッシュメモリの利用目的
テクノロジ系 · コンピュータ構成要素 / メモリ階層 / キャッシュメモリ
PCのプロセッサ内にあるキャッシュメモリの利用目的として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
CPUの演算速度は主記憶(DRAM)の読み書き速度よりも大幅に高速です。そのため、CPU内部または近傍に高速・小容量のキャッシュメモリ(SRAM)を置き、頻繁に利用するデータや命令を保持することで、主記憶への低速なアクセスを抑制し処理効率を高めます。
解き方
- CPUと主記憶の速度差を解消するために設置される記憶装置がキャッシュメモリであることを確認します。
- 主記憶へのアクセス時間を見かけ上短縮してCPUの処理効率を向上させるという記述を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- 電源遮断時にも記憶を保持するのは、フラッシュメモリやハードディスクなどの不揮発性メモリの特性です。
- 選択肢 イ不正解
- 書き換えない情報を記録するのは、BIOSなどを格納するROM(Read Only Memory)の役割です。
- 選択肢 ウ正解
- 主記憶との速度差を緩和し、実質的なアクセス時間を短縮してCPUの処理効率を高めることがキャッシュメモリの目的です。
- 選択肢 エ不正解
- IDやパスワードなどの機密情報は、暗号化されて不揮発性ストレージや専用のセキュリティ領域に保管されます。
覚えるポイント
- キャッシュメモリはCPUと主記憶の速度差を埋めるために配置されます。
間違えやすいところ
- キャッシュメモリ(揮発性のSRAM)と不揮発性メモリ(ROMやフラッシュメモリ)を混同しないようにします。
出題の前提:平成21年度春期ITパスポート試験公式問題問69および解答
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.27 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
直列システムの稼働率計算
テクノロジ系 · システムの信頼性 / 稼働率 / 直列システム
2台の処理装置からなるシステムがある。両方の処理装置が正常に稼働しないとシステムは稼働しない。処理装置の稼働率がいずれも0.90であるときのシステムの稼働率は幾らか。ここで、0.90の稼働率とは、不定期に発生する故障の発生によって運転時間の10%は停止し、残りの90%は正常に稼働することを表す。2台の処理装置の故障には因果関係はないものとする。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
システム全体が動作するために構成要素すべてが稼働していなければならない構成を「直列システム」と呼びます。構成要素の故障が独立である場合、システム全体の稼働率は各要素の稼働率の積(R1 × R2)で求められます。
解き方
- 「両方の処理装置が正常に稼働しないと稼働しない」という条件から、直列システムの構成であることを確認します。
- 独立した各装置の稼働率がいずれも0.90であるため、全体の稼働率は 0.90 × 0.90 = 0.81 と計算します。
- 選択肢 ア正解
- 直列システムの稼働率の計算式「0.90 × 0.90 = 0.81」に合致しており正しいです。
- 選択肢 イ不正解
- 単一の装置の稼働率と同じ値であり、直列接続によって低下することが考慮されていません。
- 選択肢 ウ不正解
- 直列システムの稼働率は個々の装置の稼働率以下になるため、0.90を超えることはありません。
- 選択肢 エ不正解
- 0.99は、いずれか片方が稼働していればよい並列システムの場合の稼働率(1 − (1 − 0.90)^2 = 0.99)です。
覚えるポイント
- 直列システムの稼働率は要素の積(R = R1 × R2)で計算します。
間違えやすいところ
- 並列システムの計算式(1 − (1 − R1)(1 − R2))と混同して0.99と答えないように注意します。
出題の前提:平成21年度春期ITパスポート試験公式問題問70および解答
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.27 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ベン図と論理演算条件
テクノロジ系 · 基礎理論 / 集合と論理演算 / ベン図
集合A、B、Cを表すベン図において、円Bと円Cが重なる領域のうち円Aに含まれない部分が黒色で塗りつぶされている。この黒色で塗りつぶした部分を表す論理演算の検索条件はどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
ベン図における領域表現において、共通部分は論理積「and」、和集合は論理和「or」、指定集合の外部は否定「not」で表されます。複数条件がすべて成立する領域はandで結合します。
解き方
- 黒色に塗られた部分が、円Bの中かつ円Cの中にあることから「B and C」の領域内であることを確認します。
- 同時に、その領域が円Aの外側にあることから「not A」の条件も同時に満たす必要があります。
- これらすべての条件を同時に満たす論理積をとるため、「(not A) and B and C」となります。
- 選択肢 ア正解
- 「Aに含まれず、かつBに含まれ、かつCに含まれる」領域を示しており、図の黒色部分と完全に一致します。
- 選択肢 イ不正解
- 「(not A) and (B or C)」は、Aの外側にあるBまたはCの領域全体を指すため、B単独・C単独の部分も含まれてしまいます。
- 選択肢 ウ不正解
- 「or」で結合されているため、Aの外側すべてが含まれてしまい、黒塗り以外の広大な領域が対象となります。
- 選択肢 エ不正解
- 全体をorで結んでいるため、図のほぼ全域(A単独でBにもCにも含まれない部分以外すべて)を指すことになります。
覚えるポイント
- 重なり合っている領域は「and」、その外側は「not」で表します。
間違えやすいところ
- and条件とor条件の適用範囲を取り違えないように、図の境界を慎重に確認します。
出題の前提:平成21年度春期ITパスポート試験公式問題問71および解答
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.27 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
演算ボックスの連結処理アルゴリズム
テクノロジ系 · アルゴリズム / ユークリッドの互除法 / 数値処理
二つの正の数値A1、A2を読み取り、二つの数値B1、B2を出力するボックスがある。このボックスは、B1にはA2と同じ値を出力し、B2にはA1をA2で割った余りを出力する(図1)。図2のようにこのボックスを2個直列につないだ場合、初段の入力として A1=15、A2=6 を与えたとき、後方のボックスのB1に出力される数値は幾らか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
ボックスの仕様はユークリッドの互除法の1ステップを表しています。上の出力B1は下の入力A2をそのまま出力し、下の出力B2はA1をA2で割った剰余を出力します。ボックスを直列に接続した場合、前段の出力を次段の入力に対応づけて順次計算します。
解き方
- 1つ目のボックスの入力を確認します:A1 = 15、A2 = 6。
- 1つ目の出力を計算します:B1 = A2 = 6、B2 = 15 ÷ 6 の余り = 3。
- 2つ目のボックスへ入力を接続します:上の入力 A1 = 6、下の入力 A2 = 3。
- 2つ目のボックスの出力 B1 を求めます:仕様より B1 = A2 = 3 となります。
- 選択肢 ア不正解
- 0は、2つ目のボックスの下側の出力B2(6を3で割った余り)の値であり、B1の値ではありません。
- 選択肢 イ正解
- 1つ目のB2(余り3)が2つ目のA2に入力され、2つ目のB1はA2と同じ値を出力するため3となります。
- 選択肢 ウ不正解
- 6は、1つ目のボックスの出力B1(または2つ目のボックスの入力A1)の値です。
- 選択肢 エ不正解
- 15は、初期入力A1の値であり、後方の出力B1とは異なります。
覚えるポイント
- ボックスや関数の連結処理では、前段の出力を正しく次段の対応する入力に割り当てます。
間違えやすいところ
- 後方ボックスのB1(上側の出力)を問われているのに、余りを出力するB2(下側の出力)の値を答えてしまわないように注意します。
出題の前提:平成21年度春期ITパスポート試験公式問題問72および解答
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.28 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
システムの高信頼化構成(クラスタシステム)
テクノロジ系 · クラスタシステム / フォールトトレランス / コンピュータシステム
複数のコンピュータを相互に連携させ、利用者や外部からは全体で1台の高性能コンピュータであるかのように見せて運用する技術がある。連携するコンピュータの一部に障害が発生した場合でも、ほかのコンピュータが自動的に処理を引き継ぐ(フェールオーバする)ことで、システム全体を停止させずに稼働継続できるシステム形態として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
クラスタシステム(Clustering)は、複数の独立したコンピュータをLAN等で接続し、1台のシステムのように振る舞わせる技術です。処理能力を分散・向上させる負荷分散クラスタ(ロードバランシング)や、1台が故障しても別のコンピュータが肩代わりして業務を継続する高可用性クラスタ(HAクラスタ)などがあります。
解き方
- 問題文にある『複数のコンピュータを連携させ、全体を1台の高性能のコンピュータであるかのように利用する』『障害発生時にほかのコンピュータに処理を肩代わりさせる』という特徴を抽出します。
- この特徴は高可用性(HA)や負荷分散を目的としたクラスタシステムの説明に完全に合致します。
- デュアルシステムやデュプレックスシステムなど他の高信頼化構成の定義と照合し、正答を絞り込みます。
- 選択肢 ア正解
- 複数のコンピュータを連携させて1台の仮想的なシステムとして運用し、障害時には処理を引き継ぐ構成であるため正解です。
- 選択肢 イ不正解
- デュアルシステムは、2台のコンピュータで同一の処理を同時に行い、結果を照合しながら稼働する高信頼化構成です。
- 選択肢 ウ不正解
- デュプレックスシステムは、現用系(本番処理)と待機系(バックアップや別業務)の2系統を用意し、主系障害時に副系へ切り替える構成です。
- 選択肢 エ不正解
- マルチプロセッサシステムは、1台のコンピュータ内部に複数のCPU(プロセッサ)を搭載して並列処理を行うハードウェア構成です。
覚えるポイント
- クラスタシステムは複数台の独立したコンピュータを結合して1台に見せる技術であること。
間違えやすいところ
- 2台で同じ処理を同時に行い照合するデュアルシステムと、複数台を束ねるクラスタシステムを混同しないこと。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・コンピュータシステムの基礎理論に基づく出題。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.28 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ネットワーク境界防御(ファイアウォール)
テクノロジ系 · ファイアウォール / ネットワークセキュリティ / 不正アクセス対策
外部ネットワークであるインターネットからの不正アクセスや脅威を防御することを目的として、インターネットと内部ネットワーク(LAN)の境界に設置され、パケットの通過や遮断を制御する仕組みとして適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
ファイアウォール(Firewall:防火壁)は、内部ネットワーク(社内LAN等)とインターネットなどの外部ネットワークの境界に設置され、通信データ(パケット)の送信元・送信先IPアドレスやポート番号などを検査し、許可された通信のみを通過させ、不正な通信を遮断・防御するセキュリティ機構です。
解き方
- 問題文から『インターネットからの不正アクセスを防ぐ』『インターネットと内部ネットワークの間に設置する』というセキュリティ目的の仕組みを確認します。
- ネットワーク機器や機能の中で、アクセスの制御や不正アクセスの遮断を行う機器を特定します。
- 選択肢の中からセキュリティ境界防御装置である『ファイアウォール』を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- DNSサーバは、ドメイン名とIPアドレスの相互変換(名前解決)を行うサーバであり、不正アクセス防止を直接の目的とする境界防御装置ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- WAN(Wide Area Network)は地理的に離れた拠点を公衆回線などで結ぶ広域ネットワークのことです。
- 選択肢 ウ正解
- ファイアウォールは、あらかじめ設定したルールに従って不要・不正なトラフィックを遮断し、内部ネットワークを保護する仕組みです。
- 選択肢 エ不正解
- ルータは異なるネットワーク同士を接続して最適な経路でパケットを中継する機器であり、それ単体が不正アクセス防止に特化したセキュリティ機構ではありません。
覚えるポイント
- ファイアウォールは外部との境界で通信を監視・制御し不正アクセスを防ぐ防御装置である。
間違えやすいところ
- ルータにも簡易パケットフィルタリング機能はあるが、セキュリティ専用の境界防御機構としてはファイアウォールが適切。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・セキュリティ対策機器に関する出題。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.28 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
電子メール送受信プロトコル(SMTPとPOP)
テクノロジ系 · SMTP / POP / 電子メールプロトコル
PC端末間で電子メールを送受信する際に、それぞれのクライアントPCとメールサーバとの通信において一般的に利用される通信プロトコルの組み合わせとして、適切な記述はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
インターネット電子メールでは役割ごとにプロトコルが分かれています。SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)はメールの送信およびメールサーバ間の転送を担当します。一方、POP(Post Office Protocol、主にPOP3)やIMAPは、受信側のメールサーバのメールボックスに蓄積されたメールをクライアントPCに取り出す(受信する)ために使用されます。
解き方
- 電子メールの送信・転送用プロトコルと受信(取り出し)用プロトコルの役割を整理します。
- PCからメールサーバへのメール送信にはSMTPが用いられます。
- メールサーバからPCへのメール受信にはPOP(POP3)が用いられます。
- 送信=SMTP、受信=POPの対応になっている選択肢イを選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 送信と受信のプロトコルが逆になっています。送信がSMTP、受信がPOPです。
- 選択肢 イ正解
- PCからメールサーバへのメール送信にはSMTP、メールサーバからの受信にはPOPが利用されるため適切です。
- 選択肢 ウ不正解
- POPはメールサーバからメールを受信(取得)するためのプロトコルであり、送信には使用できません。
- 選択肢 エ不正解
- SMTPはメールの送信や転送に利用されるプロトコルであり、クライアントがサーバからメールを受信する用途には通常POPやIMAPが使われます。
覚えるポイント
- 送信・サーバ間転送はSMTP、クライアントでの受信・取得はPOP(またはIMAP)。
間違えやすいところ
- 送信プロトコルと受信プロトコルの名称を逆に覚えてしまう誤りに注意する。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・ネットワークプロトコルに関する出題。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.29 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ソフトウェアパッケージ導入の利点
マネジメント系 · ソフトウェアパッケージ / システム開発 / コスト削減
企業において業務アプリケーションソフトウェアを一から独自開発(スクラッチ開発)せず、市販のソフトウェアパッケージを導入して利用する主な目的として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
ソフトウェアパッケージの導入は、既に製品として完成しているソフトウェアを購入して業務に適用する手法です。一から自社専用に構築するカスタム開発(自社開発)に比べて、設計・プログラミング等の工数が不要となるため、開発コストの削減や短期間での稼働開始が可能となるメリットがあります。
解き方
- 独自開発(スクラッチ開発)とパッケージソフトウェア導入の違いを比較します。
- パッケージ導入では自社で開発作業を行わないため、開発に関わる期間や費用(開発コスト)を大幅に圧縮できる点に着目します。
- 選択肢の中でパッケージ導入の直接的な目的・メリットを表している『開発コストの削減』を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- ソフトウェアパッケージを導入しても、社内の開発環境そのものを充実させることにはつながりません。
- 選択肢 イ正解
- 独自開発に必要なプログラミング等の工程を省くことができるため、開発コストを大幅に削減できます。
- 選択肢 ウ不正解
- 自社で開発を行わないため、社内の開発手法の習熟を図る目的には適しません。
- 選択肢 エ不正解
- 自社で設計やプログラミングを行わないため、開発担当者のプログラミングや設計スキルの向上にはつながりません。
覚えるポイント
- パッケージ導入の最大の利点は『開発コストの削減』と『導入期間(納期)の短縮』。
間違えやすいところ
- 自社業務にパッケージを合わせる適合性や、社内エンジニアの育成が目的であると誤認しないこと。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・システム開発手法および調達に関する出題。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.29 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
暗号化技術の基本概念
テクノロジ系 · 暗号化 / 共通鍵暗号方式 / 公開鍵暗号方式 / 電子署名
情報セキュリティにおける暗号化技術に関する記述として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
暗号化とは平文を第三者に解読できない暗号文に変換すること、暗号文を平文に戻すことを『復号(ふくごう)』といいます。共通鍵暗号方式は暗号化と復号に同じ鍵を用い、鍵の共有・送達が安全に行われる必要があります。公開鍵暗号方式は暗号化と復号に異なる鍵(公開鍵と秘密鍵のペア)を用い、一方の鍵で暗号化したものはもう一方の鍵でしか復号できません。電子署名はこの公開鍵暗号方式の仕組みを応用して秘密鍵で署名を作成します。
解き方
- 暗号用語および各方式の基礎定義を整理します。
- 暗号文を平文に戻す処理は『復号』であるため、アは誤りです。
- 共通鍵方式で暗号文と共通鍵を同送すると第三者に盗聴されて復号されてしまうため、イは誤りです。
- 公開鍵暗号方式は、暗号化鍵(公開鍵)と復号鍵(秘密鍵)が異なる特徴を持つため、ウは正しいです。
- 電子署名には送信者本人の秘密鍵を用いるため、公開鍵暗号方式の技術が基盤となり、エは誤りです。
- 選択肢 ア不正解
- 暗号文を平文に戻す処理は『復号(デクリプション)』と呼びます。リセットではありません。
- 選択肢 イ不正解
- 共通鍵暗号方式で共通鍵を暗号文と一緒に平文で送信すると、盗聴者に鍵を奪われて復号されてしまうため極めて危険です。
- 選択肢 ウ正解
- 公開鍵暗号方式では暗号化用の鍵(公開鍵)と復号用の鍵(秘密鍵)という異なる2つの鍵を使用します。
- 選択肢 エ不正解
- 電子署名には、署名者本人の秘密鍵で生成し公開鍵で検証する『公開鍵暗号方式』が使用されます。
覚えるポイント
- 暗号文を平文に戻すのは復号。公開鍵暗号方式は暗号化鍵と復号鍵が異なる。
間違えやすいところ
- 電子署名が共通鍵暗号方式であると誤認しないこと(電子署名は公開鍵暗号を応用)。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・暗号化技術に関する出題。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.29 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
マルチメディアファイル形式(MP3)
テクノロジ系 · MP3 / 音声ファイル形式 / マルチメディア技術
マルチメディアで利用されるファイル形式のうち、MP3(MPEG Audio Layer-3)に該当する説明として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
MP3は、人間の聴覚特性(聞こえにくい帯域の音や大きな音の直後の微細な音)を間引く知覚符号化技術を用いた非可逆圧縮方式の音声ファイル形式です。音質の大幅な劣化を抑えつつ、音楽CDなどの非圧縮PCMデータに比べて約10分の1程度に容量を圧縮できます。
解き方
- MP3の正式名称(MPEG Audio Layer-3)から、対象となるメディア種別を確認します。
- 静止画像(JPEGなど)、動画像(MPEG-2、MPEG-4など)、音声(MP3、AAC、WAVなど)の各代表形式を整理します。
- MP3が音声データ用の不可逆圧縮形式であることを特定し、選択肢イを選択します。
- 選択肢 ア不正解
- G4ファクシミリ通信データにはMMR(Modified Modified READ)などの二値画像圧縮方式が使われます。
- 選択肢 イ正解
- MP3(MPEG Audio Layer-3)は人間の聴覚特性を利用した音声データの高能率ファイル圧縮形式です。
- 選択肢 ウ不正解
- カラー静止画像データの圧縮形式としてはJPEGやPNGなどが代表的です。
- 選択肢 エ不正解
- ディジタル動画データのファイル圧縮形式としてはMPEG-2やMPEG-4(H.264/AVCなど)が該当します。
覚えるポイント
- MP3はMPEG規格の一部から作られた音声データの圧縮規格である。
間違えやすいところ
- MPEGという名称から動画圧縮形式と即断せず、末尾の『Audio Layer-3』から音声規格であると判断する。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・マルチメディア応用に関する出題。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.29 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
サーバの形態と特徴(ブレード型サーバ)
テクノロジ系 · ブレード型サーバ / ハードウェア / サーバ集約
従来の個々のサーバが独立して備えていた電源装置、冷却ファン、ネットワークなどの外部インタフェースを専用のシャーシ(筐体)内で共有し、複数台の薄型サーバボードを挿入することで高密度化および省スペース化を実現したサーバシステムはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
ブレード型サーバ(Blade Server)は、CPUやメモリ、最小限のストレージなどを搭載した『ブレード』と呼ばれる薄い板状のサーバユニットを、専用の大型筐体(エンクロージャ/シャーシ)に高密度に差し込んで稼働させる形態です。電源や冷却機構、配線、ネットワーク機器を筐体側で集約・共有するため、省スペース化、ケーブル削減、消費電力の効率化などの利点があります。
解き方
- 問題文にある『電源装置や外部インタフェースなどをサーバ間で共有』『高密度化、省スペース化』という特徴を確認します。
- サーバの形状(タワー型、デスクトップ型、ラックマウント型、ブレード型)の構造的特徴を比較します。
- ラックマウント型は個別サーバごとに電源やインタフェースを持つ独立機器であるのに対し、それらを共有筐体で集約するのがブレード型サーバであると識別します。
- 選択肢 ア不正解
- タワー型サーバは独立した縦置きの箱型筐体であり、電源や外部インタフェースを他サーバと共有する高密度集約型ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- デスクトップ型サーバは机上等に置くタイプの一般的なPC型筐体であり、複数台で電源等を共有する構造ではありません。
- 選択肢 ウ正解
- ブレード型サーバは、薄型のボード状サーバを専用シャーシに挿入し、電源やファン、ネットワーク装置などを共有して省スペース・高密度化を図ったサーバ形態です。
- 選択肢 エ不正解
- ラックマウント型サーバは19インチ規格のラックに積み重ねて搭載する形状ですが、基本的には各サーバユニットごとに個別の電源や入出力端子を備えています。
覚えるポイント
- 電源やインタフェースを共有してシャーシに差し込む高密度サーバはブレード型サーバ。
間違えやすいところ
- ラックマウント型もラックに集約するが、電源等の部品共有までは行わない点がブレード型との大きな違い。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・コンピュータの構成要素(サーバ機器形態)に関する出題。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.30 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
度数分布と分散の比較
テクノロジ系 · 度数分布 / 分散 / 統計基礎
横軸を点数(0〜10点)、縦軸を人数とする度数分布グラフにおいて、黒の棒グラフとグレーの棒グラフが示されている。黒の棒グラフは1点から9点まで山形に広く分布しており、グレーの棒グラフは4点・5点・6点の3区分のみにデータが集中している。両グラフの平均値がともに5点付近に対称に位置するとき、二つのデータの『分散』を比較した記述として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
分散とは、各データ値と平均値との差(偏差)を2乗した値の平均であり、データが平均値のまわりにどれくらい散らばっているか(ばらつきの大きさ)を示す指標です。平均値付近にデータが集中しているほど分散は0に近くなり、平均値から離れたデータが多い(裾野が広い)ほど分散は大きくなります。
解き方
- 黒の棒グラフとグレーの棒グラフの分布の形状を確認します。両グラフとも5点を中心に対称形となっており、平均値はいずれも5点です。
- 黒のグラフは1点〜9点まで広くデータが存在し、平均値5から離れたデータが多く含まれています。
- グレーのグラフは4点(5人)、5点(11人)、6点(5人)のみに全データが集中しており、平均値5からの偏差が極めて小さいです。
- 分散はばらつき度合いを表すため、集中度の高いグレーの棒グラフの分散は、広く散らばる黒の棒グラフの分散よりも小さくなります。
- 選択肢 ア不正解
- グレーのグラフは中心に集中しており散らばりが小さいため、分散が黒より大きくなることはありません。
- 選択肢 イ正解
- 分散は平均値からの散らばりの度合いを示すため、中心値(5点)付近にデータが集まっているグレーの棒グラフの分散は黒の棒グラフより小さくなります。
- 選択肢 ウ不正解
- 散らばり度合いが明らかに異なるため、分散が等しくなることはありません。
- 選択肢 エ不正解
- 各階級ごとの人数(度数)が視覚的・数値的に確認でき、中心からのばらつき具合が明らかなため、このグラフから分散の大小を直接比較・判断できます。
覚えるポイント
- 分散は平均値からのばらつき(散らばり)の大きさ。中央に集中するほど分散は小さい。
間違えやすいところ
- グラフの高さ(5点のピークの高さ)が高いからといって分散が大きいと勘違いしないこと。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・数学的基礎理論(統計・確率の概念)に関する出題。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.30 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
マクロウイルスの特徴
テクノロジ系 · マクロウイルス / マルウェア / 情報セキュリティ
マクロウイルスの説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
マクロウイルスは、オフィスソフト(ワープロや表計算ソフトなど)の定型作業自動化機能である「マクロ機能」を悪用して感染・増殖する不正プログラムです。通常の実行可能ファイル(.exe等)だけでなく、文書やワークシートなどのデータファイルを開くだけで感染・実行される点が特徴です。
解き方
- マクロ機能がどのようなソフトウェア(表計算ソフトやワープロソフトなど)で動作するかを確認します。
- データファイルそのものにマクロとして埋め込まれ、感染を広げる特徴を持つ選択肢を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 画面上に広告を強制的に表示させる不正プログラムはアドウェアの説明です。
- 選択肢 イ不正解
- ネットワークを介して自己複製を繰り返しながら拡散するプログラムはワームの説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- 外部から遠隔操作を行ったり情報を窃取したりするプログラムはトロイの木馬やボットの説明です。
- 選択肢 エ正解
- マクロウイルスはワープロソフトや表計算ソフトのマクロ機能を悪用してデータファイルに感染します。
覚えるポイント
- マクロウイルスは文書・表計算ファイルのマクロ機能を利用して感染する
間違えやすいところ
- 単独で増殖するワームや遠隔操作を行うトロイの木馬・ボットと特徴を混同しないように注意する
出題の前提:平成21年度春期 ITパスポート試験出題条件による
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.31 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式解答 p.1 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
並行処理とデータの更新(ロストアップデート)
テクノロジ系 · トランザクション / 並行処理 / 排他制御
データDを更新する二つの処理A, Bが、①→③→②→④のタイミングで実行された場合、Dの値は幾らになるか。ここで、Dの初期値は2とする。 〔処理A〕 ① Dを読み込み、3倍する。 ② ①の結果を、Dに書き込む。 〔処理B〕 ③ Dを読み込み、5を加える。 ④ ③の結果を、Dに書き込む。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
複数の処理が同一のデータを排他制御を行わずに並行して更新すると、一方の更新内容が他方の更新によって上書きされて失われる現象(更新消失/ロストアップデート)が発生します。各手順でどの値が読み込まれ、計算され、いつ書き込まれるかを時系列順に追跡して最終値を求めます。
解き方
- ステップ①:処理AがDの初期値2を読み込み、3倍して手元の計算結果を6とします(この時点ではD本体は2のままです)。
- ステップ③:処理BがDを読み込みますが、まだ②が行われていないためDの値は2です。これに5を加えて手元の計算結果を7とします。
- ステップ②:処理Aが手元の結果6をDに書き込みます(Dの値は6になります)。
- ステップ④:処理Bが手元の結果7をDに書き込みます(Dの値は6から7に上書きされます)。したがって最終値は7です。
- 選択肢 ア不正解
- 6は②の時点で処理Aによって書き込まれた値ですが、その後④で処理Bにより7に上書きされます。
- 選択肢 イ正解
- 時系列に処理を追うと、④で処理Bの計算結果(2+5=7)が書き込まれて確定するため7になります。
- 選択肢 ウ不正解
- 11は処理Aが先に完了(2×3=6)した後に処理Bが実行(6+5=11)された場合の値です。
- 選択肢 エ不正解
- 21は処理Bが先に完了(2+5=7)した後に処理Aが実行(7×3=21)された場合の値です。
覚えるポイント
- 並行処理では書き込みのタイミングと読み込み時点のデータ値に注意して順を追ってトレースする
間違えやすいところ
- 処理Aが書き込む前に処理Bが読み込んでいる点を見落として直列に計算してしまう誤りに注意する
出題の前提:平成21年度春期 ITパスポート試験出題条件による
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.31 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式解答 p.1 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
HTMLの特徴と役割
テクノロジ系 · HTML / マークアップ言語 / Web技術
HTMLに関する記述のうち、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
HTML(HyperText Markup Language)は、Webページを構成・記述するためのマークアップ言語です。見出しや段落、ハイパーリンクなどの文書の論理構造や意味を「<tag>...</tag>」というタグを用いて表現します。WebブラウザとWebサーバ間の転送には主にHTTPプロトコルが使用されます。
解き方
- HTMLの基本的な用途(Webページ作成)と表現方法(タグによる文書構造化)を確認します。
- 通信プロトコル(HTTP)や派生元(SGMLから派生)など関連規格との関係を確認し、正しい記述を選定します。
- 選択肢 ア不正解
- HTML文書をブラウザに転送するために主として用いられる通信プロトコルはHTTPです。
- 選択肢 イ不正解
- HTMLはSGMLを基にして開発された言語であり、SGMLの基になったわけではありません。
- 選択肢 ウ正解
- HTMLはWebページを記述するための言語であり、タグを用いて論理構造を記述します。
- 選択肢 エ不正解
- XMLの機能を縮小して開発されたわけではなく、HTMLおよびXMLはともにSGMLを基に発展した言語です。
覚えるポイント
- HTMLはタグを用いてWebページの論理構造を記述する言語であり、主にHTTPで通信される
間違えやすいところ
- ファイル転送プロトコルのFTPとWeb転送プロトコルのHTTPを混同しないこと
出題の前提:平成21年度春期 ITパスポート試験出題条件による
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.31 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式解答 p.1 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
マルウェア感染の疑いがある際の初期対応
テクノロジ系 · インシデント対応 / セキュリティ対策 / ウイルス感染対応
業務中に受信した電子メールの添付文書をワープロソフトで開いたら、ワープロソフトが異常終了した。受け取った電子メールがウイルスを含んでいた可能性が考えられる場合、適切な処置はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
ウイルス感染が疑われるインシデントが発生した際の基本原則は、「感染拡大の防止(隔離)」と「管理者への迅速な報告」です。LANケーブルを抜くなどしてネットワークから切り離し、他の端末への感染や情報漏洩を防止した上で、自己判断で原因究明や初期化を行わず専門の管理部門に報告して指示を仰ぎます。
解き方
- まず被害を拡大させないために行うべき初動措置(ネットワークからの遮断)を確認します。
- 次に一般従業員の行動規範として、自己判断による改変を避け、管理担当者へ報告する手順が示されている選択肢を特定します。
- 選択肢 ア不正解
- 自己判断でOSを再インストールすると証拠保全ができなくなり、原因究明が困難になります。
- 選択肢 イ正解
- ネットワークから遮断して感染拡大を防ぎ、管理部門へ速やかに報告することが適切な初動対応です。
- 選択肢 ウ不正解
- 現象を確かめるために再実行すると、ウイルスの活動を活発化させ被害を広げる危険があります。
- 選択肢 エ不正解
- 一般従業員が全社へ警告メールを送信すると不要なパニックを招く恐れがあり、連絡は管理部門を通じて行います。
覚えるポイント
- ウイルス感染の疑いがあるときは「ネットワークから即時切断」「管理部門へ連絡」が鉄則
間違えやすいところ
- 独断で再起動やソフトの再インストール、OS初期化を行うと証拠が消えてしまうため不適切
出題の前提:平成21年度春期 ITパスポート試験出題条件による
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.32 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式解答 p.1 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
LRU(Least Recently Used)アルゴリズム
テクノロジ系 · LRU / キャッシュメモリ / ページ置換アルゴリズム
ファイルを4冊だけ置くことができる机で、A~Fの6冊のファイルを使って仕事をする。机上に5冊目のファイルを置きたいとき、机上の4冊のファイルのうち、最後に参照してから最も時間が経過しているファイルを引き出しにしまうことにする。ファイルが A, B, C, D, B, A, E, A, B, F の順で必要になった場合、最後に引き出しにしまうファイルはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
LRU(Least Recently Used)は、限られた容量(今回は4枠)がいっぱいになったとき、最も長い間参照されていない要素を追い出す(引き出しにしまう)アルゴリズムです。参照されるたびにその要素を最新の位置に移動させ、常に最も古い参照の要素を特定します。
解き方
- 1〜4番目の参照「A, B, C, D」により、机上の状態は[古い順:A, B, C, D]となります。
- 5番目の参照「B」により、Bが最新になります。[古い順:A, C, D, B]
- 6番目の参照「A」により、Aが最新になります。[古い順:C, D, B, A]
- 7番目の参照「E」により、机が満杯なため最古の「C」が引き出しにしまわれ、Eが入ります。[古い順:D, B, A, E]
- 8番目の参照「A」により、Aが最新になります。[古い順:D, B, E, A]
- 9番目の参照「B」により、Bが最新になります。[古い順:D, E, A, B]
- 10番目の参照「F」を机上に置くため、最古である「D」が引き出しにしまわれます。
- 選択肢 ア不正解
- Aは直前(8番目)に参照されているため、机上に残ります。
- 選択肢 イ不正解
- Bは直前(9番目)に参照されているため、最新の状態で机上に残ります。
- 選択肢 ウ正解
- Fを追加する時点で、机上の4冊(D, E, A, B)の中で最も過去に参照されたのはD(4番目)であるため、Dがしまわれます。
- 選択肢 エ不正解
- Eは7番目に参照されており、4番目に参照されたDよりも新しいため退避されません。
覚えるポイント
- LRUは「最も過去に参照されたもの(最後に参照されてから最も時間が経過したもの)」を追い出す方式
間違えやすいところ
- 参照回数の多寡(LFU)や最初に入った順(FIFO)と混同して計算順序を誤らないこと
出題の前提:平成21年度春期 ITパスポート試験出題条件による
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.32 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式解答 p.1 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ディジタル署名の役割と効果
テクノロジ系 · ディジタル署名 / 公開鍵暗号方式 / 改ざん検知
ディジタル署名に関する記述のうち、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
ディジタル署名は、送信者が文書のハッシュ値を自身の秘密鍵で暗号化して添付する仕組みです。受信者は送信者の公開鍵で署名を復号し、受信文書から再計算したハッシュ値と比較します。ハッシュ値が一致すれば「通信途中で改ざんされていないこと」と「送信者本人が作成したこと」が証明されます。文書自体の暗号化(盗聴防止)とは目的が異なります。
解き方
- ディジタル署名の2大目的が「改ざんの検知」と「発信元の証明(なりすまし防止・否認防止)」であることを確認します。
- 暗号化通信(盗聴防止)との違いを意識して、適切な記述を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 公開鍵は署名の検証のために広く一般に公開されるものであり、秘匿するものではありません。
- 選択肢 イ正解
- ディジタル署名はハッシュ値の一致を検証することにより、データの改ざんを確実に検知できます。
- 選択肢 ウ不正解
- 文書そのものを暗号化しているわけではないため、内容の盗聴(機密性の確保)を防ぐ効果はありません。
- 選択肢 エ不正解
- 秘密鍵は署名者本人が厳重に管理すべきものであり、相手に送信することは絶対にありません。
覚えるポイント
- ディジタル署名の役割は「改ざん検知」と「送信者の本人確認(なりすまし・否認防止)」である
間違えやすいところ
- ディジタル署名単体で文書の「盗聴防止(暗号化)」ができると誤解しやすい点に注意する
出題の前提:平成21年度春期 ITパスポート試験出題条件による
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.32 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式解答 p.1 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
表計算ソフトにおける累積和の計算式
テクノロジ系 · 表計算ソフト / 相対参照と絶対参照 / 合計関数
セルA1~A10に表のような数値が入力されており、セルB1~B10に計算式が入力されている。このときのセルB1~B10の計算結果とセルC1~C10の計算結果がそれぞれ同じ数値となるようにするために、最初にセルC10に計算式を入力し、次にセルC10をセルC1~C9に複写したい。セルC10に入力する計算式として、正しいものはどれか。 〔セルBの計算式〕 B1: A1 B2: B1+A2 B3: B2+A3 … B10: B9+A10
解答・解説を表示
解答
ア
解説
B列の式を確認すると、B1=A1、B2=A1+A2、…、Bk=A1+…+Akとなっており、各行において「A1からその行までの累積合計」を求めています。C列の行番号kに対して「A1からAkまでの合計」を算出するためには、開始行番号1を絶対参照(A$1)、終了行番号を相対参照(A10)にした「合計(A$1~A10)」を入力し、上に複写することで終了行が各行番号kに自動調整されます。
解き方
- B列の各セルの値が何を表しているか(A1から該当行までの累積和)を分析します。
- C10に「合計(A$1~A10)」を設定した場合、C10からC1〜C9へ複写すると相対参照部分「A10」が「A1」〜「A9」へ変化し、セルCkは「合計(A$1~Ak)」となることを確認します。
- 選択肢 ア正解
- セルC10に「合計(A$1~A10)」を入力して上へ複写すると、セルCnは「合計(A$1~An)」となりBnの計算結果と一致します。
- 選択肢 イ不正解
- C10に入力すると「合計(A$1~A$10)-合計($A$1~A10)」=0となってしまい、B10と一致しません。
- 選択肢 ウ不正解
- 全体の合計から末尾付近を引く式となり、累積和のBnとは異なる値になります。
- 選択肢 エ不正解
- C10で計算すると0+A10=A10となり、累積和であるB10(全合計)と一致しません。
覚えるポイント
- 累積和を1つの式の複写で求める際は、始点を固定(A$1)し、終点を相対参照(An)にする
間違えやすいところ
- 絶対参照「$」が付いている行番号は複写しても変化しないという規則を見誤らないこと
出題の前提:平成21年度春期 ITパスポート試験出題条件(表計算仕様)による
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.33 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式解答 p.1 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
データベースの障害回復とログファイル
テクノロジ系 · ログファイル / 障害回復 / データベース管理システム
データベースの障害回復に用いられ、データベースの更新に関する情報が格納されているファイルはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
DBMS(データベース管理システム)では、データの更新が行われるたびにその履歴情報(更新前イメージ・更新後イメージ、トランザクションのコミット記録など)をログファイル(ジャーナルファイル)に記録します。障害が発生した際には、このログファイルを用いてロールフォワード(前進復帰)やロールバック(後退復帰)を行い、データの整合性を復旧します。
解き方
- データベースの「更新に関する履歴情報」を逐次記録するファイルを想起します。
- 障害回復(ロールバック・ロールフォワード)で用いられるファイル名が「ログファイル」であることを特定します。
- 選択肢 ア不正解
- インデックスファイルはデータの検索速度を向上させるための索引情報が格納されたファイルです。
- 選択肢 イ不正解
- バックアップファイルはある時点のデータベース全体または一部の複製であり、日々の更新情報が逐次格納されるものではありません。
- 選択肢 ウ正解
- ログファイル(ジャーナルファイル)はデータベースの更新履歴が逐一記録され、ロールバックやロールフォワードなどの障害回復に使用されます。
- 選択肢 エ不正解
- ロードモジュールファイルはコンパイル・リンクされて実行可能な形式となったプログラムファイルのことです。
覚えるポイント
- データベース更新履歴を記録しロールフォワード/ロールバックに使うのはログファイル(ジャーナル)
間違えやすいところ
- バックアップファイル(時点のバックアップ)とログファイル(差分の更新履歴)の役割の違いに注意する
出題の前提:平成21年度春期 ITパスポート試験出題条件による
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.33 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式解答 p.1 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
中問A LAN障害の一次切り分け(障害候補の絞り込み)
テクノロジ系 · ネットワーク / 障害切り分け / LAN構成
PC2台(PC1, PC2)、サーバ1台、プリンタ1台を、ハブ1台および4本のケーブルa〜dで接続したLANがある。プリンタはプリントサーバ機能を有し、各PCから直接出力可能である。PC1からプリンタへの印刷を試みたが出力できなかった。障害は複数箇所で同時に発生せず、PC1自体には障害が発生していないとするとき、障害の原因と考えられる構成要素は、PC2、サーバ、プリンタ、ハブ、ケーブルa〜dの8つの中に幾つあるか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
ネットワークの障害切り分けでは、通信が成立しない送信元から宛先までの通信経路上にある機器や伝送路を特定し、無関係な経路上の構成要素を排除して原因候補を絞り込みます。
解き方
- PC1からプリンタへの通信経路を辿り、通過する構成要素を特定する(PC1 → ケーブルc → ハブ → ケーブルb → プリンタ)。
- 問題の前提条件より「PC1自体は正常」であり、経路に含まれない機器(PC2、サーバ、ケーブルa、ケーブルd)を除外して、残る4要素(ケーブルc、ハブ、ケーブルb、プリンタ)を候補として数える。
- 選択肢 ア不正解
- 現時点の切り分け情報だけでは、通信経路上にある4つの要素のいずれに障害があるか特定できていません。
- 選択肢 イ不正解
- 通信経路上にはケーブルc、ハブ、ケーブルb、プリンタの計4要素が存在するため、2つに絞り込むことはできません。
- 選択肢 ウ不正解
- ケーブルc、ハブ、ケーブルb、プリンタのいずれも障害原因の可能性があり、候補は3つではなく4つです。
- 選択肢 エ正解
- PC1からプリンタへの通信経路を構成する「ケーブルc」「ハブ」「ケーブルb」「プリンタ」の4つが障害原因として考えられます。
覚えるポイント
- ネットワークトラブルでは通信経路上の機器・配線を順に洗い出して原因を切り分けます。
間違えやすいところ
- 通信経路に関係のないサーバやPC2、それぞれの接続ケーブルまで障害候補に含めてしまうミスに注意しましょう。
出題の前提:ITパスポート平成21年春期中問A問89問題文
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.34 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.35 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
中問A ケーブル差し替えによる障害箇所の特定
テクノロジ系 · ネットワーク / 障害切り分け / 保守運用
問89の状況において、障害原因を追究するため、PC2からプリンタへ出力できるかを確認した。さらに、PC1とPC2をハブにつないでいるケーブルcとdをハブ側で差し替えた場合にも、PC2からプリンタへ出力できるかを確認した。どちらの場合もPC2から出力できたとき、障害の原因と考えられる構成要素は、PC2、サーバ、プリンタ、ハブ、ケーブルa〜dの8つの中に幾つあると考えられるか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
代替の通信経路をテストして正常に動作することを確認することで、共有されている構成要素の正常性を証明し、問題のある単一の構成要素を特定(切り分け)できます。
解き方
- 通常の接続でPC2からプリンタへ印刷できたことから、プリンタ、ケーブルb、ハブ内部の転送機能が正常であることを確認する。
- ハブ側でケーブルcとdを差し替えてPC2から印刷できたことから、元々PC1(ケーブルc)がつながっていたハブのポートも正常であると確認する。
- 当初の候補4箇所(ケーブルc、ハブのポート、ケーブルb、プリンタ)のうちハブ、ケーブルb、プリンタが正常と分かったため、残る「ケーブルc」1つに絞り込まれる。
- 選択肢 ア不正解
- PC1からの印刷が失敗している事実があるため、障害原因となる要素が0になることはありません。
- 選択肢 イ正解
- 2回の確認によってプリンタ、ケーブルb、ハブ(ポート含む)が正常であることが確認されたため、障害原因はケーブルcの1つに特定されます。
- 選択肢 ウ不正解
- ハブのポートも含めて正常性が確認できているため、残る原因要素は2つではなく1つです。
- 選択肢 エ不正解
- テストによって多くの正常性が確認されたため、3つも原因候補が残ることはありません。
覚えるポイント
- 正常に通信できる別の機器やポートと入れ替えてテストすることで被疑箇所を1つに特定できます。
間違えやすいところ
- ケーブルの差し替えによってハブのポート(ソケット)の正常性まで検証できていることを見落としがちです。
出題の前提:ITパスポート平成21年春期中問A問90問題文
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.34 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.35 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
中問A 障害切り分けフローの判断(ケーブル差し替え失敗時の原因)
テクノロジ系 · ネットワーク / 障害切り分け / フローチャート
Mさんは障害原因を特定する手順を流れ図にまとめている。流れ図において、「PC2からプリンタに出力できるか」の判定がYesであり、続いて「PC1とPC2をハブにつないでいるケーブルcとdをハブ側で差し替え、PC2からプリンタに出力できるか」の判定がNoとなった。このとき、分岐先Xに入る適切な字句はどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
動作していた構成要素を維持したまま接続先ポートのみを変更して通信不能となった場合、変更先となった接続ポート(ソケット側)の不具合であることが特定できます。
解き方
- 1つ目の判定Yesにより、PC2、ケーブルd、ハブ内部、ケーブルb、プリンタが正常であることを確認する。
- 差し替え後にNoとなった通信経路(PC2 → ケーブルd → ハブの旧PC1接続ポート → プリンタ)のうち、変更された要素は「ハブの旧PC1側ソケット」だけであるため、ここが障害原因であると判断する。
- 選択肢 ア正解
- 正常動作していたPC2およびケーブルdを接続した先のハブソケットで不具合が起きたため、ハブ(ソケット)の障害と判断できます。
- 選択肢 イ不正解
- ケーブルcはPC1側に残されており、この差し替えテスト(PC2からの通信)では使用されていません。
- 選択肢 ウ不正解
- 最初の判定でPC2からプリンタへの出力に成功しているため、ケーブルbは正常です。
- 選択肢 エ不正解
- 最初の判定でPC2からプリンタに出力できているため、プリンタ自体の障害ではありません。
覚えるポイント
- 差し替えて障害が再現・移動した際、何が入れ替わったのか(ポートかケーブルか)に着目します。
間違えやすいところ
- ケーブルc自体の不具合と混同しないよう、テスト時にどの機器・配線を経由しているかを正確に追跡しましょう。
出題の前提:ITパスポート平成21年春期中問A問91問題文
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.34 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.36 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
中問A 障害切り分けフローの判断(別機器アクセス失敗時の原因)
テクノロジ系 · ネットワーク / 障害切り分け / トラブルシューティング
障害原因を特定する流れ図において、「PC2からプリンタに出力できるか」がNoであったため、次に「PC1からサーバにアクセスできるか」を確認したところNoであった。このとき、分岐先Yに入る適切な字句はどれか。なお、障害は1箇所のみで発生し、PC1自体には障害がないものとする。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
複数の独立した通信経路で同時に通信障害が発生している場合、障害が単一箇所であるならば、それらの経路すべてに共通して存在する中継機器(ハブなど)に障害が存在すると推論できます。
解き方
- PC1とPC2の双方がプリンタにアクセスできない状況と、PC1からサーバへのアクセスもできない状況を整理する。
- 障害は1箇所のみでPC1は正常という前提から、プリンタやケーブルbの障害であればPC1からサーバへのアクセスは成功するはずであるため除外する。
- プリンタ宛ておよびサーバ宛ての通信の共通交差点である「ハブ」に障害があると判断する。
- 選択肢 ア正解
- PC1からサーバへのアクセスも失敗していることからプリンタ系統の単独障害ではなく、共通中継点であるハブの障害と特定できます。
- 選択肢 イ不正解
- ケーブルbの障害であれば、PC1からサーバへの通信には影響しないはずです。
- 選択肢 ウ不正解
- PC1からサーバへのアクセス失敗により、プリンタ系統(ケーブルb)のみの障害である可能性は排除されます。
- 選択肢 エ不正解
- プリンタの障害であれば、PC1からサーバへの通信は正常に行えるはずです。
覚えるポイント
- 異なる複数の通信経路が同時に遮断されている場合、それらに共通する集線装置(ハブ)を疑います。
間違えやすいところ
- PC1とサーバ間のテスト結果を無視してプリンタ側の障害を選ばないように注意が必要です。
出題の前提:ITパスポート平成21年春期中問A問92問題文
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.34 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.37 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
中問B 会員表と入館表からの会員利用分析表の作成
テクノロジ系 · データベース / 関係演算 / 結合
フィットネスジムにおいて、会員表(会員番号、会員名、性別、年齢)と入館表(会員番号、日付、入館時刻)から、全属性を含む会員利用分析表(会員番号、会員名、性別、年齢、日付、入館時刻)を作成したい。適切な作成方法はどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
リレーショナルデータベースにおいて、共通するキー項目を手がかりに複数の表をつなぎ合わせて新たな表を作る操作を「結合(Join)」と呼びます。
解き方
- 会員表の属性(会員番号、会員名、性別、年齢)と入館表の属性(会員番号、日付、入館時刻)を確認する。
- 両表に共通するキー属性「会員番号」を用いて行を関連づけ、すべての属性を併せ持つ表を作成する操作は「結合」であると判断する。
- 選択肢 ア正解
- 共通のキーである「会員番号」を基準に2つの表を横方向につなぎ合わせる「結合」が適切な操作です。
- 選択肢 イ不正解
- 射影は表から特定の「列」を取り出す操作であり、複数の表を合わせる操作ではありません。
- 選択肢 ウ不正解
- 選択は条件に一致する特定の「行」を取り出す操作であり、表同士を結びつける操作ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 整列(並べ替え)や選択では、2つの表の列を統合して新しい分析表を作成することはできません。
覚えるポイント
- 関係データベースの基本演算:選択(行の抽出)、射影(列の抽出)、結合(共通キーによる表の連結)。
間違えやすいところ
- 射影(列の取り出し)や選択(行の絞り込み)と、表同士をつなぐ結合を混同しないようにしましょう。
出題の前提:ITパスポート平成21年春期中問B問93問題文
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.38 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.39 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
中問B 性別年代別利用者数一覧のデータ分析
ストラテジ系 · データ分析 / 表の読み取り / 利用者傾向分析
性別年代別利用者数一覧(男性:20代 56人、30代 114人、40代 227人、50代 295人/女性:20代 100人、30代 215人、40代 348人、50代 227人)の分析として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
一覧表のデータを分析する際は、各カテゴリ(性別ごと、年代ごと)の最大値・大小関係などの数値を正確に比較・確認します。
解き方
- 男性の年代別数値(56, 114, 227, 295)から、最大が50代(295人)であることを確認する。
- 女性の年代別数値(100, 215, 348, 227)から、最大が40代(348人)であることを確認し、各選択肢の正誤を照合する。
- 選択肢 ア不正解
- 女性30代は215人、男性40代は227人であるため、女性30代の方が少ないです。
- 選択肢 イ不正解
- 50代では男性が295人、女性が227人であり、男性の方が多いため誤りです。
- 選択肢 ウ正解
- 男性は50代(295人)、女性は40代(348人)がそれぞれの性別内で最多となっています。
- 選択肢 エ不正解
- 女性の利用者数が最も多いのは50代ではなく40代です。
覚えるポイント
- 表の分析設問では、主語と対象の数値を1つずつ表と照らし合わせて確認します。
間違えやすいところ
- 「すべての年代で」という全体条件を見落とし、例外となる50代の数値を確認し忘れるミスに注意しましょう。
出題の前提:ITパスポート平成21年春期中問B問94問題文
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.38 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.39 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
中問B 構成比円グラフの項目特定
ストラテジ系 · グラフ表現 / 円グラフ / 構成比
性別年代別の利用者数一覧のデータ(延べ1,582人)を構成比の円グラフにした。円グラフの構成比は大きい順に、22%、Z(19%)、14%、14%、14%、7%、6%、4% と並んでいる。グラフ中の「Z」に入る適切な項目名はどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
円グラフの構成比は、各項目の数値を全体合計で割ることで求められ、通常は構成比の大きい順に時計回りで並べられます。
解き方
- 全体の利用者総数を算出する(男性小計692 + 女性小計890 = 1,582人)。
- 人数の多い上位項目を確認すると、1位は女性40代の348人(348/1,582 ≒ 22%)、2位は男性50代の295人(295/1,582 ≒ 18.6% → 19%)となる。
- グラフで2番目に大きい項目Z(19%)は「男性50代」であると特定する。
- 選択肢 ア不正解
- 女性30代は215人であり、構成比は約13.6%(14%)となります。
- 選択肢 イ不正解
- 女性40代は348人(約22%)であり、グラフ中で最大(22%)の項目です。
- 選択肢 ウ不正解
- 男性40代は227人であり、構成比は約14.3%(14%)となります。
- 選択肢 エ正解
- 男性50代は295人であり、全体の約18.6%(四捨五入して19%)を占めるためZに該当します。
覚えるポイント
- 構成比(%)=(各項目の数値 ÷ 全体の合計値)× 100 で求めます。
間違えやすいところ
- 最大項目(女性40代:22%)と2番目の項目(男性50代:19%)を混同しないように注意しましょう。
出題の前提:ITパスポート平成21年春期中問B問95問題文
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.38 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.40 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
中問B 年代別時間帯推移グラフの増加率の比較分析
ストラテジ系 · データ分析 / 増加率の計算 / 積上げ棒グラフ
女性会員について、時間帯別(10〜14時、14〜18時、18〜22時)の入館者数の推移をグラフ化した。各時間帯の人数は、10〜14時が20代15人・30代25人・40代75人・50代44人、14〜18時が20代35人・30代75人・40代53人・50代45人、18〜22時が20代50人・30代115人・40代220人・50代138人である。この分析として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
増加率は「(変化後の値 - 変化前の値)÷ 変化前の値」で計算します。単なる人数の増分(絶対数)ではなく、元の値に対する比率で比較する必要があります。
解き方
- 30代の前半の増加率を計算する:(75 - 25) / 25 = 50 / 25 = 2.0(200%増)。
- 40代の後半の増加率を計算する:(220 - 53) / 53 = 167 / 53 ≒ 3.15(約315%増)。
- 3.15 > 2.0 であるため、40代の増加率の方が大きいと正しく判断する。
- 選択肢 ア正解
- 30代の増加率2.0(200%増)に対し、40代の増加率は約3.15(約315%増)であり、40代の方が大きいため正しいです。
- 選択肢 イ不正解
- 10〜14時から14〜18時への増加率は、50代は (45-44)/44 ≒ 2.3%増にとどまり、30代の200%増の方がはるかに大きいです。
- 選択肢 ウ不正解
- 14〜18時から18〜22時への増加率は、40代が約315%増で最大であり、30代の (115-75)/75 ≒ 53.3%増は最大ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 40代は10〜14時の75人から14〜18時の53人へと一時的に減少しているため誤りです。
覚えるポイント
- 増加率=(増加量 ÷ 基準となる前の値)であり、単なる人数の差分と混同しないように計算します。
間違えやすいところ
- 「人数の増分(差)」と「増加率(比率)」を取り違えて計算してしまうミスに注意しましょう。
出題の前提:ITパスポート平成21年春期中問B問96問題文
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.41 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
単独作業における1日の業務量の計算
マネジメント系 · 仕事算 / 作業効率 / 工数管理
F社の通販業務において、1週間分の業務をAさんが1人で担当する場合、完了までに36時間を要する。F社の1日の勤務時間が8時間であるとき、Aさんが1人で1日に処理できる業務量は、1週間分の全業務量に対してどれだけになるか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
仕事算では、全体の業務量を基準の「1」と置き、所要時間から単位時間あたりの作業量を算出します。1日あたりの作業量を求めるには、1時間あたりの作業量に1日の所要勤務時間(実働時間)を掛け算して求めます。
解き方
- Aさんが全体の業務量を完了するのに36時間かかるため、1時間あたりの業務量を1/36と整理します。
- 1日の勤務時間が8時間であることから、1日あたりの業務量は8×(1/36)=8/36を計算し、約分して2/9を導きます。
- 選択肢 ア不正解
- 1日の勤務時間である8時間を単に分母にした値であり、全体の所要時間である36時間が考慮されていないため誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- 週の就業日数である5日を分子にした5/36となっており、1日の勤務時間(8時間)に基づく計算ではないため誤りです。
- 選択肢 ウ不正解
- 1/6は6時間分の業務量(6/36)に相当し、1日の勤務時間である8時間と合致しないため誤りです。
- 選択肢 エ正解
- 1時間あたりの作業量1/36に1日の勤務時間8時間を掛けた8/36を約分すると2/9となり、正しい値です。
覚えるポイント
- 仕事算は「全体の仕事量を1」と置き、1時間あたりの仕事量を分数で表すことが基本です。
間違えやすいところ
- 1週間の勤務日数(5日)と1日の勤務時間(8時間)を取り違えて計算しないように注意が必要です。
出題の前提:問題文に示された前提条件(Aさんの所要時間36時間、1日の勤務時間8時間)に基づきます。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.42 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.43 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
共同作業における進捗率グラフの判別
ストラテジ系 · 進捗管理 / グラフ分析 / 共同作業
1週間の通販業務に対して、Aさん1人の作業時間と進捗率の関係を線分a(36時間で100%)、Bさん1人の関係を線分b(45時間で100%)で表す。AさんとBさんの2人が同時に作業を行う場合、作業時間と進捗率の関係を表す線分として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
作業時間(横軸)と進捗率(縦軸)の関係において、作業効率が高い(単位時間あたりの進捗が大きい)ほど直線の傾きは急になり、より短時間で進捗率100%の目標値に到達します。2人で作業する場合は1人で行う場合よりも所要時間が短くなります。
解き方
- Aさん単独では36時間、Bさん単独では45時間で進捗率100%に達することを確認します。
- 2人が協力して作業すると単位時間あたりの作業量が増加するため、完了時間はAさん単独の36時間よりも必ず短くなります。
- グラフ上で原点から伸びる直線のうち、線分aよりも傾きが急で36時間未満で100%に達している線分①を選定します。
- 選択肢 ア正解
- 2人で作業すると36時間より早く終わるため、線分aよりも左側にあって傾きが急な線分①が適切です。
- 選択肢 イ不正解
- 線分②は線分aと線分bの間に位置しており、所要時間が36時間から45時間の間になることを意味するため誤りです。
- 選択肢 ウ不正解
- 線分③はBさん単独(45時間)よりもさらに時間がかかることを示しているため誤りです。
- 選択肢 エ不正解
- 線分④は時間が経つにつれて進捗率が低下する右下がりのグラフを表しているため誤りです。
覚えるポイント
- 共同作業では単位時間あたりの仕事量が足し算されるため、完了時間は単独作業より必ず短くなります。
間違えやすいところ
- 2人の作業時間の平均(線分aと線分bの間)を選んでしまう誤りに注意が必要です。
出題の前提:問題図に示された線分a(36時間)、線分b(45時間)および各線分の傾きに基づきます。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.42 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.43 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
2人共同作業による所要時間の算出
マネジメント系 · 仕事算 / 工数計算 / 共同作業所要時間
週の初めからAさんとBさんの2人が一緒に通販業務を行う場合、その週の業務は何時間で完了するか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
異なる作業能率を持つ複数人が同時に作業を行う場合、全体の作業能率はそれぞれの単位時間あたりの作業量の和になります。全体の作業量「1」をこの合計作業能率で割ることで、完了に必要な合計作業時間が得られます。
解き方
- AさんとBさんの1時間あたりの作業量をそれぞれ1/36、1/45と求めます。
- 通分して2人の1時間あたりの合計作業量を計算します:(5+4)/180=9/180=1/20。
- 全体の仕事量1を1時間あたりの仕事量1/20で除算し、完了時間1÷(1/20)=20時間を求めます。
- 選択肢 ア不正解
- 計算結果は正確に20時間となるため、19時間は誤りです。
- 選択肢 イ正解
- 1時間あたり1/20の仕事量をこなすため、全体の仕事量1を終わらせるのに要する時間は20時間となり適切です。
- 選択肢 ウ不正解
- 2人の所要時間の平均値に近い値((36+45)/2=40.5)などの誤った直感に基づく数値であり誤りです。
- 選択肢 エ不正解
- 単純な平均値計算に近い誤った見積もりであり、共同作業の所要時間として不適切です。
覚えるポイント
- 共同作業の所要時間は「全体の仕事量 ÷ 単位時間あたりの仕事量の合計」で求めます。
間違えやすいところ
- 所要時間を単純に足して割る平均値計算をしてしまわないよう注意が必要です。
出題の前提:問題文の前提条件(Aさんは36時間/週、Bさんは45時間/週)に基づきます。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.42 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.44 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
担当引き継ぎ時における残余作業時間の算出
マネジメント系 · 仕事算 / 残作業量計算 / 工数見積り
ある週の通販業務において、月曜日(勤務時間8時間)はBさんが担当した。火曜日以降はAさんが残りの業務を担当することになった場合、Aさんは残りの作業をおよそ何時間で終えることができるか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
作業者が途中で交代する場合、まず交代時点までに完了した仕事量を計算して全体の「1」から差し引き、残りの仕事量を求めます。その残りの仕事量を後任者の単位時間あたりの作業能率で割ることで、後任者に必要な所要時間を算出します。
解き方
- Bさんの1時間あたりの作業量は1/45、月曜の勤務時間は8時間なので、月曜の完了分は8/45となります。
- 残りの業務量を計算します:1-8/45=37/45。
- 残りの業務量をAさんの1時間あたりの作業量1/36で割ります:(37/45)÷(1/36)=37×(36/45)=37×0.8=29.6時間。
- 計算結果の約29.6時間に最も近い選択肢として30時間(ウ)を選定します。
- 選択肢 ア不正解
- 20時間は2人が同時に最初から作業した場合の所要時間であり、引き継ぎ後の残作業時間としては誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- 計算値である29.6時間から大きく乖離しているため誤りです。
- 選択肢 ウ正解
- 残作業量37/45をAさんの作業能率1/36で処理すると29.6時間となり、およそ30時間であるため適切です。
- 選択肢 エ不正解
- Aさん単独の全所要時間である36時間から月曜の8時間を単純に引いた28時間や、それに近い大雑把な見積もりとは異なり、不適切です。
覚えるポイント
- 担当交代時は「残作業量=1-既済作業量」を求めた後、交代後の担当者の作業能率で除算します。
間違えやすいところ
- Aさんの全所要時間36時間からBさんの作業時間8時間を直接差し引いて28時間とするような、作業能率の違いを無視した引き算を行わないようにします。
出題の前提:問題文の前提条件(月曜8時間勤務、Bさん45時間/週、Aさん36時間/週)に基づきます。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 春期分』
公式問題冊子 p.42 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.44 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ITパスポート試験 平成21年度 春期分
参照した公式資料
IPAが公開したITパスポート試験 平成21年度 春期分の問題・解答資料です。

