CBT移行後の問題は、実際の出題から選ばれた公開問題です。全受験者に出題された問題の全件記録ではありません。年度ごとに公式問題と解答を確認できます。
ITパスポート試験 平成21年度 秋期分の概要
デファクトスタンダードの定義
ストラテジ系 · 標準化 / デファクトスタンダード
デファクトスタンダード(de facto standard)の意味として、最も適切なものはどれか。
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解答
ウ
解説
標準化には、公的な標準化機関が定めた「デジュールスタンダード(de jure standard)」と、市場競争の結果として広く普及し事実上の業界標準となった「デファクトスタンダード(de facto standard)」があります。
解き方
- デファクト(de facto)というラテン語由来の「事実上の」という意味を確認する。
- 公的標準化機関ではなく、市場での普及によって獲得された標準(事実上の標準)を説明している選択肢を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- 日本工業規格(現・日本産業規格:JIS)は、日本の公的な国家規格でありデジュールスタンダードです。
- 選択肢 イ不正解
- 国際標準化機構(ISO)が定めた規格は、国際的な公的機関が定めたデジュールスタンダードです。
- 選択肢 ウ正解
- 特定企業等が開発した仕様が市場で支配的に普及し、事実上の業界標準となったものを表しており正解です。
- 選択肢 エ不正解
- 世界中どこでも適用される規格という説明は、ISOなどの国際標準の説明であり、デファクトスタンダードの説明ではありません。
覚えるポイント
- デファクトスタンダードは市場の力で成立した「事実上の標準」
間違えやすいところ
- JISやISOなどの公的機関による標準化(デジュールスタンダード)と混同しないこと
出題の前提:ITパスポート試験 シラバス・過去問題出題基準(ストラテジ系 企業活動/標準化)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.3 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
パレート図の分析対象
ストラテジ系 · QC七つ道具 / パレート図
パレート図の使用が最も適切である分析対象はどれか。
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解答
ウ
解説
QC七つ道具の一つであるパレート図は、不良や欠点などの要因を件数順に並べた棒グラフと、その累積構成比率を示す折れ線グラフを複合させた図です。重要項目を特定して重点管理を行うために用いられます。
解き方
- パレート図の役割(構成比率と累積構成比を可視化し、重点要因を把握すること)を想起する。
- 各選択肢に対応するQC手法を検討し、品質不良要因ごとの比率分析に合致するものを特定する。
- 選択肢 ア不正解
- 生産工程の信頼性評価には、信頼性工学の手法(バスタブ曲線や稼働率分析など)が適しています。
- 選択肢 イ不正解
- 製品の重量などのデータのばらつきや分布形状の分析には、ヒストグラムが適しています。
- 選択肢 ウ正解
- 品質不良の要因を件数順に整理し、構成比率および累積比率を把握して優先対策を決めるのにパレート図が最も適しています。
- 選択肢 エ不正解
- 二つの変動要素間の相関関係を分析するには、散布図が適しています。
覚えるポイント
- パレート図は「棒グラフ+累積折れ線グラフ」で重点課題・構成比を特定する
間違えやすいところ
- データのばらつきを表すヒストグラムや相関を表す散布図と取り違えないように注意
出題の前提:ITパスポート試験 シラバス・過去問題出題基準(ストラテジ系 経営管理/QC手法)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.3 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
CSR(企業の社会的責任)に基づく活動
ストラテジ系 · CSR / 企業の社会的責任 / 環境保護
CSRに基づいた活動として、最も適切なものはどれか。
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解答
ア
解説
CSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)とは、企業が利益追求だけでなく、環境保護、法令遵守、人権尊重、地域社会への貢献など、ステークホルダー全体に対する責任を果たす取り組みのことです。
解き方
- CSRの概念(単なる利益向上や差別化ではなく、社会や環境への貢献を含む責任)を確認する。
- 選択肢の中から純粋な自社利益・競争力強化目的ではなく、社会的課題(環境配慮)に対応した活動を選ぶ。
- 選択肢 ア正解
- 省資源・省電力による環境負荷の低減を考慮した製品提供は、環境保全を通じたCSR活動そのものです。
- 選択肢 イ不正解
- 新機能付加による他社差別化は、競争優位を獲得するための一般的なマーケティング・製品戦略です。
- 選択肢 ウ不正解
- セル生産方式の導入は、多品種少量生産の効率化を図る製造管理上の取り組みです。
- 選択肢 エ不正解
- 他企業の買収(M&A)による製品ラインナップの補完は、経営規模拡大のための事業戦略です。
覚えるポイント
- CSRはステークホルダーや地球環境・地域社会に対する責任を果たす活動
間違えやすいところ
- 単なる製品差別化やM&Aなどの経営戦略をCSRと誤認しないこと
出題の前提:ITパスポート試験 シラバス・過去問題出題基準(ストラテジ系 企業活動/企業の社会的責任)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.3 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
データマイニングの応用分野
ストラテジ系 · データマイニング / 相関分析 / レコメンデーション
データマイニングとは、データベースに蓄積されている大量の生データに対し、統計やパターン認識などの手法を用いることによって、認識されていなかった規則性や関係性を導き出す技術である。データマイニングの応用分野として、最も適切なものはどれか。
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解答
ア
解説
データマイニング(Data Mining)は、蓄積された大量データから統計的・数学的手法を用いて、未知の相関関係、パターン、規則性を発掘(マイニング)する技術です。単純な集計やあらかじめ定めた条件によるフィルタリングとは区別されます。
解き方
- データマイニングの定義(未知の規則性やパターンの発見)を整理する。
- 各選択肢を「単純な集計・条件抽出」か「パターンの発見・予測」かで判別する。
- 選択肢 ア正解
- 併売パターンや顧客属性との相関規則などをマイニングして推薦を行う機能は、データマイニングの代表的応用例です。
- 選択肢 イ不正解
- 生産計画に基づく機械割当ては、スケジューリング問題や最適化計画であり、データマイニングとは異なります。
- 選択肢 ウ不正解
- カテゴリ別の売上高集計は、あらかじめ定義された軸での単純集計(多次元集計/OLAPの基本処理)です。
- 選択肢 エ不正解
- 累計金額による条件判定での顧客抽出は、既存ルールの単純な条件検索(フィルタリング)です。
覚えるポイント
- データマイニングは「大量データからの未知の規則性・パターンの発掘」
間違えやすいところ
- 売上合計の算出や特定条件でのデータ抽出などの単純な集計・検索処理と混同しない
出題の前提:ITパスポート試験 シラバス・過去問題出題基準(ストラテジ系 ビジネスインダストリ/データマイニング)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.4 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
アライアンスによるリスク軽減
ストラテジ系 · アライアンス / 事業投資リスク / 提携戦略
複数の企業がアライアンスによって連携して活動する際に、軽減が期待できるリスクとして、最も適切なものはどれか。
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解答
ア
解説
企業間の提携(アライアンス)は、互いの経営資源や得意分野を補完し合うことで、単独では賄いきれない巨額の開発費・設備投資資金を分担し、事業が失敗した際の投資損失リスクを分散・低減する効果があります。一方で、他社と連携することで情報漏えいや人材流出のリスクは逆に高まる傾向があります。
解き方
- アライアンス(企業提携)のメリットとデメリットを整理する。
- 軽減されるプラス面(投資負担の分散など)と、増大するマイナス面(情報漏えいなど)を識別する。
- 選択肢 ア正解
- 複数の企業で資金や設備投資を分担できるため、多額の事業投資に伴う失敗リスクを分散・軽減できます。
- 選択肢 イ不正解
- 他社と業務や情報を共有するため、機密情報が外部に漏れるリスクはむしろ増大します。
- 選択肢 ウ不正解
- 共同プロジェクトを通じて他社と接点が増えることで、キーパーソン等の人材流出リスクは高まりやすくなります。
- 選択肢 エ不正解
- 管理系統が複数企業にまたがるため統制が複雑になり、不正リスクが軽減されるとは言えません。
覚えるポイント
- アライアンスの利点は経営資源の補完と投資リスクの分散・軽減
間違えやすいところ
- 他社と組むことで情報共有範囲が広がるため「情報漏えいリスク」は軽減ではなく増大する点に注意
出題の前提:ITパスポート試験 シラバス・過去問題出題基準(ストラテジ系 経営戦略マネジメント/アライアンス)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.4 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ハウジングサービスの説明
ストラテジ系 · ハウジングサービス / ホスティングサービス / データセンター
ハウジングサービスについて説明したものはどれか。
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解答
エ
解説
ハウジング(コロケーション)は、自社が保有するサーバ機器等を事業者の施設(データセンター)に持ち込んで設置・接続・運用してもらう形態です。一方、事業者が保有するサーバを借り受ける形態はホスティング(レンタルサーバ)と呼びます。
解き方
- サーバ機器を所有しているのが「利用者」か「事業者」かを確認する。
- 利用者のサーバを事業者の施設に預けるサービス(ハウジング)を選択する。
- 選択肢 ア不正解
- ネットワーク経由でソフトウェア機能を提供するサービスは、SaaS(Software as a Service)の説明です。
- 選択肢 イ不正解
- システムの企画・開発・運用・保守全般を一括して受託するサービスは、アウトソーシング(SIなど)の説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- 事業者が用意したサーバや機器を貸し出すサービスは、ホスティングサービス(レンタルサーバ)の説明です。
- 選択肢 エ正解
- 利用者が持ち込んだ通信機器やサーバを事業者の建物(ラック等)に設置し運用する形態であり、ハウジングサービスの説明です。
覚えるポイント
- ハウジングは場所(家/ラック)を借りて自分の機器を置くサービス
- ホスティングは事業者のサーバそのものを借りるサービス
間違えやすいところ
- 機器を自前で持ち込むハウジングと、機器ごと借りるホスティングを混同しやすい
出題の前提:ITパスポート試験 シラバス・過去問題出題基準(ストラテジ系 システム戦略/アウトソーシング)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.4 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
定期発注方式における発注量の計算
ストラテジ系 · 在庫管理 / 定期発注方式 / 発注量計算
一定期間ごとに最適量を発注する方式を定期発注方式という。この定期発注方式で購買品を調達するに当たり,発注サイクルを10日,納入リードタイムを5日,1日の平均消費量を50個,安全在庫量を30個とした場合,今回の発注量は幾らか。ここで,発注は,発注日の消費終了後に行うものとし,今回の発注時点での在庫量は300個で,発注残はないものとする。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
定期発注方式における発注量は「(発注サイクル+納入リードタイム)×1日当たり平均消費量+安全在庫量-(現在の在庫量+発注残)」の計算式によって求められます。これは、次回の発注分が入荷するまでの全期間(発注間隔+リードタイム)における需要を確実に満たし、かつ安全在庫を維持するために必要な量です。
解き方
- 調達をカバーすべき対象期間を求める:発注サイクル(10日)+納入リードタイム(5日)=15日。
- 対象期間の総消費量を算出する:15日×50個/日=750個。
- 目標在庫量を計算する:750個+安全在庫量(30個)=780個。
- 現在の手持ち在庫量を差し引く:780個-300個=480個。
- 選択肢 ア不正解
- 計算結果と一致しません(安全在庫を差し引いてしまうなどの誤り:750 - 30 - 300 = 420)。
- 選択肢 イ不正解
- 安全在庫量30個を加算し忘れると 750 - 300 = 450個となり誤りです。
- 選択肢 ウ正解
- (10+5)×50+30-300=480個となり、正しい計算結果です。
- 選択肢 エ不正解
- リードタイムではなく発注サイクルの日数を重複加算するなど誤った計算です。
覚えるポイント
- 発注量 = (発注サイクル + リードタイム) × 消費量 + 安全在庫 - 在庫量 - 発注残
間違えやすいところ
- 安全在庫量を足すべきところで引いてしまったり、足し忘れたりするミス
出題の前提:ITパスポート試験 シラバス・過去問題出題基準(ストラテジ系 企業活動/在庫管理)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.5 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ファブレス企業の説明
ストラテジ系 · ファブレス / 水平分業 / 生産形態
ファブレスを説明したものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
ファブレス(Fabless)企業とは、半導体産業などで代表されるように、工場(Fab)を自社で所有せずに製品の設計・開発やマーケティングに経営資源を集中させ、実際の製品製造は外部のファウンドリ(受託製造企業)などに全面委託する事業形態です。
解き方
- 「ファブ(fab:工場)」が「レス(less:ない)」という用語の構成に着目する。
- 自社工場を持たずに企画や設計に特化し、製造を他社に委託する説明を選択する。
- 選択肢 ア不正解
- 相手先ブランドで製品を製造・供給するのは、OEM(Original Equipment Manufacturer)の説明です。
- 選択肢 イ正解
- 自社工場を持たずに製品企画・開発を行い、生産を外部委託する企業形態であり、ファブレスの正確な定義です。
- 選択肢 ウ不正解
- 企画から製造、小売・販売までを垂直統合して自社で行う業態は、SPA(製造小売業)の説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 設計や製造を一括して受託・代行するサービスは、EMS(Electronics Manufacturing Service)などの説明です。
覚えるポイント
- ファブレス=自社工場(Fab)を持たない(less)企業形態
間違えやすいところ
- 相手先ブランドで製造するOEMや、製造を受託するファウンドリ・EMSと立場を逆にしないよう注意
出題の前提:ITパスポート試験 シラバス・過去問題出題基準(ストラテジ系 企業活動/生産戦略)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.5 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
マトリックス組織の特徴
ストラテジ系 · 組織構造 / マトリックス組織
2人又はそれ以上の上司から指揮命令を受けるが、プロジェクトの目的別管理と職能部門の職能的責任との調和を図る組織構造として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
マトリックス組織は、専門性を深める職能部門(縦軸)と特定の課題や製品を推進するプロジェクト部門(横軸)を格子状に組み合わせることで、経営資源の有効活用と柔軟な意思決定を目指す組織形態です。構成員が複数の管理者から指示を受けるワンマン・ワンボス原則の例外となる点が特徴です。
解き方
- 問題文にある「2人又はそれ以上の上司から指揮命令を受ける」「目的別管理と職能的責任との調和」という特徴を確認する。
- 格子状(縦軸と横軸)に指示系統が交差し、多元的な指揮命令系統をもつマトリックス組織を正答として導く。
- 選択肢 ア不正解
- 事業部制組織は、製品や地域などの独立採算単位ごとに権限と責任を委譲した組織形態であり、2人以上の上司から命令を受ける形態ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- 社内ベンチャ組織は、新規事業の開発や新市場開拓のために社内に独立して設けられる組織単位です。
- 選択肢 ウ不正解
- 職能別組織は、営業・開発・総務などの専門分野ごとに編成された単一の指揮命令系統をもつ組織です。
- 選択肢 エ正解
- マトリックス組織は、職能部門とプロジェクト(目的別)部門の双軸から構成され、構成員が複数の上司から指示を受ける組織構造です。
覚えるポイント
- マトリックス組織は縦軸(職能)と横軸(プロジェクト)の2系統の上司をもつ
間違えやすいところ
- 指揮命令系統が1対1である職能別組織や事業部制組織と混同しないようにする
出題の前提:平成21年秋期 ITパスポート試験 ストラテジ系 問9
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.5 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
キャッシュフローの増加要因
ストラテジ系 · キャッシュフロー / 資金繰り
企業の財務活動や営業活動において、キャッシュフローの増加要因となるものはどれか。
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解答
エ
解説
キャッシュフロー計算書における現金の増減は、実際の現金の流入(インフロー)と流出(アウトフロー)に基づいて把握します。負債の増加や資産の減少は現金の獲得要因となり、資産の増加(未回収金の増加や在庫の購入)や負債の返済は現金の流出(減少要因)となります。
解き方
- 各選択肢が手元の現金を増やす取引か減らす取引かを判定する。
- 借入れによって負債が増えると手元に現金が入るため、キャッシュフローの増加要因であると判断する。
- 選択肢 ア不正解
- 売上債権の増加は、利益が計上されても現金がまだ回収されていない状態を意味するため、キャッシュフローの減少要因です。
- 選択肢 イ不正解
- 備品などの投資金額の増加は現金の支出を伴うため、投資キャッシュフローの減少要因です。
- 選択肢 ウ不正解
- 棚卸資産(在庫)の増加は、仕入れのために現金が支出されて滞留している状態を表すため、キャッシュフローの減少要因です。
- 選択肢 エ正解
- 借入金の増加は借入れにより資金を調達して手元現金が増加するため、キャッシュフローの増加要因となります。
覚えるポイント
- 資産の増加はキャッシュの減少要因、負債の増加はキャッシュの増加要因となる
間違えやすいところ
- 売掛金が増えることは売上増に見えても、現金の未回収なのでキャッシュフロー上は減少要因となる点を見落としやすい
出題の前提:平成21年秋期 ITパスポート試験 ストラテジ系 問10
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.6 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
不正アクセス禁止法で禁止される行為
ストラテジ系 · 不正アクセス禁止法 / 識別符号
インターネットなどのネットワークを介してコンピュータを利用する場合において、不正アクセス禁止法で禁止されている行為はどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
不正アクセス行為の禁止等に関する法律(不正アクセス禁止法)では、他人のID・パスワードなどの識別符号を無断入力してアクセス制御を免れる行為だけでなく、アクセス制御機能に係る他人の識別符号を正当な理由なく他人に提供する行為(識別符号提供行為の禁止)も厳しく処罰対象として規定されています。
解き方
- 不正アクセス禁止法の規制対象(不正アクセス行為、他人の識別符号を不正に提供・取得・保管する行為など)を確認する。
- 他人のIDとパスワードを本人の許可なく第三者に教える行為が「識別符号提供行為」として明確に禁止されていることを特定する。
- 選択肢 ア正解
- 本人の承諾なく第三者へ他人のIDやパスワードを提供する行為は、不正アクセス禁止法における識別符号提供行為として禁止されています。
- 選択肢 イ不正解
- 他人の画面の覗き見(ショルダーハッキング)等でID等を入手する行為自体はマナー違反や社内規程違反等になり得ますが、当時の不正アクセス禁止法の「識別符号提供行為」等の明確な禁止構成要件としてはアが直接該当します。
- 選択肢 ウ不正解
- メールアドレスはアクセス制御の識別符号(パスワード等)に該当せず、不正アクセス禁止法の規制対象ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- メールアドレス自体の不正入手は迷惑メール防止法やプライバシーの問題となり得ますが、アクセス制御機能の識別符号ではないため不正アクセス禁止法には該当しません。
覚えるポイント
- 他人のID・パスワード(識別符号)を無断で他人に教える・提供する行為は不正アクセス禁止法で禁止
間違えやすいところ
- メールアドレスをID・パスワード等のアクセス制御機能をもつ識別符号と同一視してしまうミス
出題の前提:不正アクセス行為の禁止等に関する法律(平成21年出題当時)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.6 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ビジネス戦略策定の手順
ストラテジ系 · 経営戦略 / 戦略策定プロセス
A社では企業理念に基づいてビジネス戦略を策定し実行するための手順を考えた。重要成功要因の抽出、ビジネス環境の分析、ビジネス戦略の立案、ビジョンの設定を図の①→②→③→④→実行計画策定の順序で行うとき、図の④で行うものとして適切なものはどれか。(公式解答:アまたはウ)
- ア
- 重要成功要因の抽出
- イ
- ビジネス環境の分析
- ウ
- ビジネス戦略の立案
- エ
- ビジョンの設定
解答・解説を表示
解答
ア/ウ
解説
企業理念に基づく戦略策定では、一般にまず外部環境・内部環境を分析(SWOT分析等)し、将来像(ビジョン)を設定します。その上で目標達成に必要な重要成功要因(CSF)を定めて具体的なビジネス戦略を導く順序(環境分析→ビジョン設定→重要成功要因抽出→戦略立案)と、戦略の大枠を立案した上でCSFを特定する順序の双方が理論上考えられます。
解き方
- 企業理念を出発点として、まず最初に行われるのが「ビジネス環境の分析」や「ビジョンの設定」であることを確認する。
- 実行計画策定の直前となる④の段階には、「ビジネス戦略の立案」または「重要成功要因の抽出」のいずれも位置付けられるため、公式正解(ア・ウ)と合致する。
- 選択肢 ア正解
- 戦略立案後にそれを達成するための重要成功要因(CSF)を抽出し実行計画へ落とし込む手順と考えた場合、④に該当して正解となります。
- 選択肢 イ不正解
- ビジネス環境の分析は現状を把握する初期段階(①など)で行う作業です。
- 選択肢 ウ正解
- 環境分析とビジョン設定を経てCSFを抽出し、それらに基づいてビジネス戦略を立案して実行計画へ進むと考えた場合、④に該当して正解となります。
- 選択肢 エ不正解
- ビジョンの設定は企業理念を踏まえて初期〜前半段階(①や②)で行われる作業です。
覚えるポイント
- 公式解答で「ア」と「ウ」の双方が正解として認められた設問
間違えやすいところ
- 戦略立案が先かCSF抽出が先かはマネジメント理論のアプローチによって解釈が分かれる
出題の前提:平成21年秋期 ITパスポート試験 ストラテジ系 問12(公式正解:ア/ウ)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.6 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
損益分岐点売上高の計算
ストラテジ系 · 損益分岐点分析 / 損益計算書
損益計算資料から求められる損益分岐点となる売上高は何百万円か。 〔損益計算資料〕(単位:百万円) 売上高:400 材料費(変動費):140 外注費(変動費):100 製造固定費:100 粗利益:60 販売固定費:20 営業利益:40
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
損益分岐点売上高とは、売上高と総費用(変動費+固定費)が等しくなり、利益がゼロとなる売上高のことです。計算式は「固定費 ÷ (1 - 変動費率)」または「固定費 ÷ 限界利益率」で表されます。
解き方
- 変動費と固定費をそれぞれ集計する。変動費=材料費140+外注費100=240百万円。固定費=製造固定費100+販売固定費20=120百万円。
- 変動費率を算出する。変動費率=240÷400=0.6(60%)。したがって限界利益率は1-0.6=0.4(40%)。
- 損益分岐点売上高を算出する。120÷0.4=300百万円。
- 選択肢 ア不正解
- 計算手順の誤りです。固定費120百万円に営業利益などを誤って加減算した値です。
- 選択肢 イ不正解
- 固定費を100(製造固定費のみ)として100÷0.4=250百万円と計算した場合などの誤りです。
- 選択肢 ウ正解
- 固定費合計120百万円を限界利益率0.4で割ると300百万円となり、正しい損益分岐点売上高です。
- 選択肢 エ不正解
- 固定費の集計や変動費率の計算に誤りがあります。
覚えるポイント
- 損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ (1 - 変動費率) = 固定費 ÷ 限界利益率
間違えやすいところ
- 固定費として製造固定費だけを拾い、販売固定費を加算し忘れるミスに注意する
出題の前提:平成21年秋期 ITパスポート試験 ストラテジ系 問13
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.7 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
データモデリングとE-R図
ストラテジ系 · データモデリング / E-R図
業務で利用するデータの構造を分析し、抽出したエンティティとエンティティ間の関係をE-R図などで整理する手法はどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
データモデリングは、現実世界の業務対象や事象から必要なデータ要素(エンティティ)を抽出し、その属性やエンティティ相互の関連(リレーションシップ)を概念的・論理的に構造化してE-R図などで表現する設計手法です。
解き方
- 問題文の「エンティティとエンティティ間の関係をE-R図などで整理する手法」という記述に着目する。
- エンティティ(実体)とリレーションシップ(関連)をモデル化する手法である「データモデリング」を選択する。
- 選択肢 ア不正解
- データクリーニングは、データベース内の誤記や重複、欠損値などを修正・除去してデータの品質を高める作業です。
- 選択肢 イ不正解
- データクレンジングは、データクリーニングと同義であり、蓄積されたデータの不整合や重複を排除する処理です。
- 選択肢 ウ不正解
- データマイニングは、大量のデータから統計解析や機械学習等を用いて未知の規則性や傾向を発見する手法です。
- 選択肢 エ正解
- データモデリングは、業務データの構造を分析してエンティティや関連を抽出し、E-R図などで整理・設計する手法です。
覚えるポイント
- エンティティ(実体)とリレーションシップ(関連)を整理するのがデータモデリング(E-R図)
間違えやすいところ
- データの整合性を正すデータクレンジングや規則性を探すデータマイニングと混同しないようにする
出題の前提:平成21年秋期 ITパスポート試験 ストラテジ系 問14
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.7 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
CRMの導入効果
ストラテジ系 · CRM / 顧客関係管理
CRM(Customer Relationship Management)の導入効果として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
CRM(顧客関係管理)は、顧客に関する情報や接触履歴を一元管理・分析することで、一人ひとりの顧客ニーズに合わせたきめ細かな対応を行い、顧客満足度の向上と長期的に良好な関係の維持(リピート率向上やLTV最大化)を図る手法です。
解き方
- CRMの主たる目的である「顧客との良好な関係性の維持・向上」「顧客満足度・LTV向上」を確認する。
- 「顧客のニーズや欲求に対する理解が深まり長期的な関係を築きやすくなる」という選択肢エがCRMの本来の定義に最も合致すると判断する。
- 選択肢 ア不正解
- 売掛金の回収・支払状況の把握は、主に販売管理システムや会計システムの導入効果です。
- 選択肢 イ不正解
- 発注から納品までのリードタイム短縮は、主にSCM(サプライチェーンマネジメント)や生産・流通管理の導入効果です。
- 選択肢 ウ不正解
- 営業部門内での商談情報やアプローチ方法の共有は、主にSFA(営業支援システム)の主たる効果です。
- 選択肢 エ正解
- 顧客情報の分析を通じて顧客ニーズを的確に把握し、長期的で良好な信頼関係を築くことはCRMの代表的な導入効果です。
覚えるポイント
- CRMは「顧客との長期的かつ良好な関係を構築・維持する」手法
間違えやすいところ
- 営業活動のプロセスを共有・効率化するSFA(営業支援システム)との違いに注意する
出題の前提:平成21年秋期 ITパスポート試験 ストラテジ系 問15
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.7 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
SWOT分析の把握対象
ストラテジ系 · SWOT分析 / 経営環境分析
SWOT分析で把握できるものとして、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
SWOT分析は、Strength(強み)、Weakness(弱み)という「内部環境」と、Opportunity(機会)、Threat(脅威)という「外部環境」の4要素を整理・分析することにより、企業を取り巻く経営環境を網羅的に把握するための代表的な環境分析手法です。
解き方
- SWOT分析の4要素(強み・弱み=内部環境、機会・脅威=外部環境)を確認する。
- 内部環境と外部環境を包括した概念である「経営環境」を把握する手法であると特定する。
- 選択肢 ア正解
- SWOT分析は、自社の強み・弱み(内部環境)および市場の機会・脅威(外部環境)を整理して経営環境を把握する手法です。
- 選択肢 イ不正解
- 事業戦略はSWOT分析によって経営環境を把握した後に立案・決定されるものです。
- 選択肢 ウ不正解
- 事業目標は企業が達成すべき具体的な数値指標等であり、環境分析そのもので把握される対象ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 事業領域(ドメイン)は企業が活動する事業範囲であり、SWOT分析の結果などを踏まえて設定されます。
覚えるポイント
- SWOT分析は内部環境(S・W)と外部環境(O・T)から経営環境を把握する手法
間違えやすいところ
- SWOT分析そのものは環境分析フレームワークであり、戦略や目標そのものを直接導出するものではない点に注意する
出題の前提:平成21年秋期 ITパスポート試験 ストラテジ系 問16
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.8 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ホスティングサービスとハウジングサービスの区分
ストラテジ系 · ホスティングサービス / ハウジングサービス / アウトソーシング
情報システムサービスを提供するA社が、B社に対して「施設」および「コンピュータや通信機器」を提供し、その機器上で稼働する「業務アプリケーション」はB社が用意・分担する契約を結んだ。このときA社が提供しているサービス形態として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
サーバ等のインフラ提供サービスにおいて、設置場所と電源・通信環境のみを貸し出す形態をハウジング(コロケーション)、事業者所有のサーバ機器環境を貸し出す形態をホスティング(レンタルサーバ)と呼びます。
解き方
- 問題の表から責任分担を確認する。施設と機器の双方が事業者(A社)提供であり、業務アプリケーションのみが利用者(B社)負担となっている。
- 施設だけでなくサーバなどのハードウェア機器まで事業者が提供する形態は「ホスティングサービス」であると判断する。
- 選択肢 ア不正解
- SaaSはハードウェアだけでなく業務アプリケーションソフトウェアの機能そのものをネットワーク経由で提供する形態であるため誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- システム開発の受託は、顧客の要件に応じてソフトウェア等の設計・構築作業を請け負う業務であるため誤りです。
- 選択肢 ウ不正解
- ハウジングサービスは施設やラック等の設置スペースのみを提供し、サーバや通信機器自体は利用者が持ち込む形態であるため誤りです。
- 選択肢 エ正解
- 事業者の施設内に設置されたサーバや通信機器を借り受け、利用者が業務アプリケーションを載せて利用する形態はホスティングサービスの説明として適切です。
覚えるポイント
- ハウジングは場所・設備のみ貸出、ホスティングはサーバ機器まで貸出、SaaSはアプリ機能まで提供。
間違えやすいところ
- ハウジングとホスティングの機器保有主体の違いを取り違えやすい。
出題の前提:ITパスポート試験 シラバス・企業活動とITサービスマネジメント標準用語
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.8 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
管理会計の特徴と目的
ストラテジ系 · 管理会計 / 財務会計 / 予算統制
企業会計を外部報告を主目的とする財務会計と、内部管理を主目的とする管理会計に分類したとき、管理会計の特徴を適切に説明しているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
企業会計には、株主・債権者等の社外関係者に法令基準に従って情報開示を行う「財務会計」と、経営者等の社内意思決定に役立てるために自由な形式で行う「管理会計」があります。
解き方
- 選択肢の中から「社外への開示を目的とし法的な義務・基準があるもの(財務会計)」と「社内の意思決定・業績評価を目的とするもの(管理会計)」を分類する。
- エの「予算統制、利益管理、業績評価など経営判断のための内部報告書作成」が管理会計の定義に合致することを確認する。
- 選択肢 ア不正解
- 決算期ごとに貸借対照表や損益計算書などの財務諸表を作成することが会社法等で義務付けられているのは財務会計の特徴です。
- 選択肢 イ不正解
- 株主や債権者といった外部ステークホルダーに対する情報提供を目的とするのは財務会計の役割です。
- 選択肢 ウ不正解
- 企業会計原則や財務諸表等の法的規則に厳密に準拠して処理を行わなければならないのは財務会計です。
- 選択肢 エ正解
- 部門別・製品別の利益管理や予算統制など、経営陣が意思決定を行うための社内報告資料を作成するのは管理会計の特徴です。
覚えるポイント
- 財務会計は社外向けで法規制あり、管理会計は社内向けで様式は自由。
間違えやすいところ
- 株主への報告義務や財務諸表作成が管理会計にも適用されると誤解しやすい。
出題の前提:ITパスポート試験 シラバス・企業活動(会計・財務)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.8 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
要件定義プロセスにおける実施作業
ストラテジ系 · 共通フレーム / 要件定義プロセス / 利用者ニーズ
情報システムの開発ライフサイクルにおいて、要件定義プロセスに含まれる作業として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
システム開発の共通フレームにおいて、構想・企画プロセスの後に位置する「要件定義プロセス」は、利害関係者(業務部門やシステム利用者)のニーズを把握し、システムが果たすべき要求仕様として定義する工程です。
解き方
- 各選択肢の作業が開発ライフサイクルのどの工程に属するかを確認する。
- 「システム化計画」や「投資効果の予測」は企画プロセス、「システム詳細設計」は開発プロセスの設計工程に該当する。
- 利用者のニーズを把握・整理して業務要件・システム要件を導く作業が要件定義プロセスに該当すると判断する。
- 選択肢 ア不正解
- システム化計画の作成と承認は、システム化の基本方針や全体計画を策定する「企画プロセス」における作業です。
- 選択肢 イ不正解
- システム詳細設計の実施は、要件定義が完了した後の「開発プロセス(システム設計)」における作業です。
- 選択肢 ウ不正解
- 費用対効果や投資効果の予測は、事業としての採算性を判断する「企画プロセス」における作業です。
- 選択肢 エ正解
- 利用者が業務で必要としているニーズや要求を網羅的に洗い出し、整理・確定する作業は要件定義プロセスの中心的な作業です。
覚えるポイント
- 企画=計画・費用対効果検討、要件定義=利用者ニーズの明確化、設計・開発=実装へ落とし込み。
間違えやすいところ
- 企画プロセスで行うシステム化構想・計画と要件定義での業務ニーズ整理を混同しやすい。
出題の前提:共通フレーム(SLCP)およびITパスポート試験シラバス・システム企画と開発
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.9 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ICカードと磁気カードの安全性比較
ストラテジ系 · ICカード / 磁気カード / 耐タンパ性 / 情報セキュリティ
ICカードと磁気カードの偽造防止等の安全性に関する比較として、適切な記述はどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
ICカードは集積回路(ICチップ)とマイクロプロセッサを内蔵し、内部で暗号処理やアクセス制御を行う耐タンパ性を持ちます。一方、磁気ストライプカードはスキミング等で容易に情報が読み出され複製される危険があります。
解き方
- ICカードと磁気カードの記録方式および耐タンパ性を比較する。
- 磁気カードは磁気ストライプに平文でデータが記録されやすく解析・偽造が比較的容易である。
- ICカードは暗号化やCPUチップによる高度な制御機構を備えているため、偽造されにくいとするアが適切である。
- 選択肢 ア正解
- ICカードはICチップ内に暗号化して情報を格納し、内部で暗号演算を行うため、磁気カードよりも偽造が格段に困難です。
- 選択肢 イ不正解
- ICカードは半導体集積回路(ICチップ)に電気信号でデータを記録するものであり、二次元コードで記録するわけではありません。
- 選択肢 ウ不正解
- 磁気ストライプは構造が単純であり、スキマーなどで容易に読み取られて複製されるため、ICカードより偽造されやすいのが実態です。
- 選択肢 エ不正解
- 磁気カードは磁性材料を塗布した磁気ストライプにデータを記録するものであり、バーコード記録ではないため誤りです。
覚えるポイント
- ICカードはICチップ内蔵+暗号化+耐タンパ性により偽造に強い。
間違えやすいところ
- 磁気ストライプカードとバーコードや二次元コードの仕組みを混同しないようにする。
出題の前提:ITパスポート試験 シラバス・情報セキュリティ技術(認証技術・ICカード)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.9 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
著作権法による保護対象の判別
ストラテジ系 · 著作権法 / 特許法 / 意匠法 / 商標法 / 知的財産権
新製品の開発に伴い生み出される各種成果のうち、著作権法によって保護される対象として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
知的財産権には保護対象ごとに異なる法律が定められています。技術的アイデアや発明は「特許法」、物品の意匠(デザイン)は「意匠法」、商品名や標章は「商標法」、文芸・学術・美術・音楽・プログラムなどの創作的表現は「著作権法」が対象となります。
解き方
- 提示された成果物それぞれに対応する知的財産権法を照合する。
- 独創的な発明=特許法、斬新な工業デザイン=意匠法、トレードマーク(商標)=商標法であることを確認する。
- コンピュータプログラムは著作権法第10条第1項第9号で著作物として保護されるため、イが正解と導く。
- 選択肢 ア不正解
- 技術的アイデアや独創的な発明は、特許法によって保護される対象(特許権)です。
- 選択肢 イ正解
- コンピュータのプログラムは表現物として著作権法上の著作物に該当し、著作権法の保護対象となります。
- 選択肢 ウ不正解
- 工業製品の形状、模様、色彩などのデザインは、意匠法によって保護される対象(意匠権)です。
- 選択肢 エ不正解
- 製品やサービスを識別するためのマークやロゴ(トレードマーク)は、商標法によって保護される対象(商標権)です。
覚えるポイント
- プログラムは著作権法、発明は特許法、デザインは意匠法、マーク・ロゴは商標法。
間違えやすいところ
- プログラム内のアイデアやアルゴリズムそのものは著作権の保護対象外(特許等)である点に注意。
出題の前提:著作権法第10条およびITパスポート試験シラバス・法務(知的財産権)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.9 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
マーケティングミックス(4P)におけるPlaceの施策
ストラテジ系 · マーケティングミックス / 4P / Place(流通チャネル)
ECサイトを活用したマーケティング施策のうち、マーケティングミックス(4P:Product、Price、Place、Promotion)の「Place(流通)」に関連するものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
マーケティングミックスの4Pは、Product(製品・サービス)、Price(価格)、Place(流通チャネル・立地)、Promotion(販売促進・宣伝広告)で構成されます。Placeは製品を消費者に届けるための経路や販売拠点を扱います。
解き方
- 各選択肢が4Pのどれに該当するかを分析する。
- アは新商品開発なので「Product」、イは検索連動型広告による宣伝なので「Promotion」、エは価格の引き下げなので「Price」である。
- ウは代理店販売からEC直接販売への流通ルート(チャネル)の変更であるため「Place」に合致すると判断する。
- 選択肢 ア不正解
- 専用商品の企画・開発は、製品そのものの戦略である「Product(製品)」に該当します。
- 選択肢 イ不正解
- 検索連動型広告の出稿は、顧客への認知向上や集客を図る「Promotion(プロモーション・販売促進)」に該当します。
- 選択肢 ウ正解
- 代理店経由の流通網から自社ECサイトでの直販へとチャネルを変更・新設することは、「Place(流通チャネル)」の施策です。
- 選択肢 エ不正解
- 商品の販売価格を引き下げる施策は、「Price(価格)」の戦略に該当します。
覚えるポイント
- 4Pの定義:Product(製品)、Price(価格)、Place(流通チャネル)、Promotion(販促・広告)。
間違えやすいところ
- ECサイト自体が流通経路(Place)であることと、ECサイト専用の製品(Product)や広告(Promotion)を混同しない。
出題の前提:ITパスポート試験 シラバス・経営戦略マネジメント(マーケティング)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.10 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
労働基準法第36条に基づく時間外・休日労働の要件
ストラテジ系 · 労働基準法 / 36協定 / 時間外労働 / 休日労働
労働基準法において、使用者が労働者に法定労働時間を超える時間外労働や休日労働を適法に行わせるために義務付けられている要件はどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
労働基準法では原則として1日8時間・1週40時間を超える法定労働時間や法定休日の労働を禁じています。例外として認めるには、労使間で書面協定を締結し、これを行政官庁(労働基準監督署長)に届け出る(いわゆる36協定)ことが必須です。
解き方
- 労働基準法において法定労働時間を超える時間外・休日労働を可能とする法的根拠(第36条)を想起する。
- 労働者の過半数で組織する労働組合(ない場合は労働者の過半数代表者)との書面による協定締結と、所轄行政官庁への届出が必要であることを確認する。
- 選択肢ウの内容が36協定の要件と正確に一致していることを確認する。
- 選択肢 ア不正解
- 就業規則の作成・届出は常時10人以上の労働者を使用する使用者の義務ですが、それ単独では時間外・休日労働を適法化できません。
- 選択肢 イ不正解
- 労働者個人の合意や意思確認があっても、法定の労使協定および届出がなければ法定時間外労働を命じることはできません。
- 選択肢 ウ正解
- 労働者の過半数代表等と書面による協定(36協定)を締結し、所轄の労働基準監督署に届け出ることが法定労働時間を超える労働を命じるための必須要件です。
- 選択肢 エ不正解
- 割増賃金の支払いは義務付けられていますが、支給細目を決めること自体が時間外・休日労働を認める免罰要件ではありません。
覚えるポイント
- 時間外・休日労働には「書面による労使協定(36協定)の締結」と「行政官庁(労働基準監督署)への届出」が必須。
間違えやすいところ
- 本人の同意があれば協定なしで時間外労働を行わせてよいと誤認しやすい。
出題の前提:労働基準法第36条およびITパスポート試験シラバス・法務(労働関連法)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.10 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ディジタルディバイド(情報格差)の概念
ストラテジ系 · ディジタルディバイド / 情報格差 / ITリテラシー
パソコンやインターネット等のITを利用する能力やアクセスの機会の違いによって、個人の間で生じる経済的または社会的な格差を指す用語はどれか。
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解答
ウ
解説
情報通信技術の普及に伴い、機器の所有や通信環境の有無、あるいはITリテラシーの優劣によって、所得格差や就職機会の差、生活利便性の差が生じる現象をディジタルディバイド(情報格差)と呼びます。
解き方
- 問題文が定義する「IT利用能力や機会の違いによる経済的・社会的格差」に一致する用語を検討する。
- 格差や分断を意味する「divide」を含むディジタルディバイドが該当することを確認する。
- 他の選択肢(アクセシビリティ、ダイバーシティ、デモクラシー)の定義と明確に区別する。
- 選択肢 ア不正解
- アクセシビリティは高齢者や障害者を含め、あらゆる人が製品や情報サービスを利用しやすい度合い(利用可能性)のことです。
- 選択肢 イ不正解
- ダイバーシティは多様性のことであり、性別、人種、年齢などを問わず多様な人材を組織に受け入れて活用する考え方です。
- 選択肢 ウ正解
- ITを活用できる人とできない人との間に生じる経済的・社会的格差(情報格差)をディジタルディバイドと呼びます。
- 選択肢 エ不正解
- ディジタルデモクラシーは、インターネットや電子技術を利用して市民参加や政治的意思決定を促進する仕組みのことです。
覚えるポイント
- ディジタルディバイド=ITの利用機会やスキルの差によって生じる社会的・経済的格差。
間違えやすいところ
- 誰でも使いやすいことを意味するアクセシビリティと格差そのものを混同しない。
出題の前提:ITパスポート試験 シラバス・企業活動(情報社会と倫理)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.10 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ソフトウェアライフサイクルにおけるシステム化計画立案の作業
ストラテジ系 · システム企画 / 共通フレーム / 費用対効果
ソフトウェアライフサイクルプロセスにおいて、システム化計画の立案で行うべき作業として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
企画プロセスは「システム化構想の立案」と「システム化計画の立案」で構成されます。システム化構想で経営課題や基本方針を整理し、システム化計画では導入に向けた具体的な投資対効果の予測や全体スケジュールの策定を行います。
解き方
- 企画プロセスにおける構想立案と計画立案の役割の違いを確認する。
- システム化計画の立案段階で実施される費用対効果の評価・予測に関する選択肢を特定する。
- 選択肢 ア不正解
- 経営要求や課題の確認は、システム化計画の前段階である「システム化構想の立案」で実施されます。
- 選択肢 イ不正解
- システム要件の定義は、企画プロセスの後続工程である「要件定義プロセス」で実施されます。
- 選択肢 ウ正解
- 導入の費用対効果の予測は、投資判断を行うために「システム化計画の立案」プロセスで実施される作業です。
- 選択肢 エ不正解
- ベンダ企業の評価基準の作成は、調達を決定した後の「調達プロセス」で実施される作業です。
覚えるポイント
- システム化計画立案では費用対効果の予測やスケジュール策定を行う
間違えやすいところ
- 経営要求の確認(構想立案)やシステム要件定義(要件定義プロセス)と混同しやすい
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・共通フレーム(SLCP)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.10 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
インターネット広告におけるアフィリエイトの定義
ストラテジ系 · インターネット広告 / アフィリエイト / 成果報酬型広告
インターネット上の広告手法の一つであるアフィリエイトを説明したものとして、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
アフィリエイトは成果報酬型のインターネット広告手法であり、ウェブサイトの運営者が自サイトに広告を掲載し、クリックや購入などの成果が生じた際に報酬が支払われる仕組みです。
解き方
- アフィリエイト広告が成果報酬型の広告プログラムであることを確認する。
- 個人のWebサイト等への掲載と誘導実績に応じた報酬支払いという特徴に合致する記述を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- 受信者の事前の承諾(オプトイン)を得て配信するメール広告であり、オプトインメール広告の説明です。
- 選択肢 イ正解
- 自サイトに広告を掲載し、クリックや購入などの誘導実績に応じて報酬が支払われるアフィリエイトの説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- 検索結果の上位に自社サイトを表示させるための施策であり、SEO(検索エンジン最適化)の説明です。
- 選択肢 エ不正解
- ポータルサイト等に画像リンクを設置して誘導する手法であり、バナー広告の説明です。
覚えるポイント
- アフィリエイトは閲覧者の誘導・購入実績に応じて報酬が支払われる成果報酬型広告
間違えやすいところ
- 検索上位を狙うSEOや固定枠に掲載するバナー広告と混同しないようにする
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・インターネットマーケティング
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.11 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
価値工学(バリューエンジニアリング:VE)の概念
ストラテジ系 · バリューエンジニアリング / VE / コストマネジメント
製品やサービスの価値を機能とコストの関係で把握し、体系化された手順によって価値の向上を図る手法はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
バリューエンジニアリング(VE: Value Engineering)は、製品やサービスの果たすべき機能と所要コストを分析し、機能の向上やコストの削減を通じて製品価値を向上させる管理手法です。
解き方
- 設問の「価値を機能とコストの関係で把握」「体系化された手順による価値向上」という定義を確認する。
- 価値=機能/コスト の関係を用いる手法であるバリューエンジニアリングを選択する。
- 選択肢 ア不正解
- 重要成功要因(CSF)は、経営戦略や目標を達成するために不可欠となる決定的な要因のことです。
- 選択肢 イ正解
- 製品やサービスの機能(F)とコスト(C)の関係から価値(V)を最大化する手法であり、VEの正確な説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- バリューチェーン(価値連鎖)は、事業活動を購買・製造・出荷・販売などの連鎖として捉え、付加価値の創出構造を分析する手法です。
- 選択肢 エ不正解
- 付加価値分析は、企業活動によって新たに生み出された経済的付加価値の配分や生産性を分析する手法です。
覚えるポイント
- バリューエンジニアリング(VE)は価値(V)=機能(F)/コスト(C)で価値を向上させる手法
間違えやすいところ
- 事業の活動プロセスを連鎖として分析するバリューチェーンと混同しないようにする
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・管理会計・原価企画
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.11 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
組込みシステムの特徴
ストラテジ系 · 組込みシステム / ハードウェア / 専用システム
組込みシステムの特徴として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
組込みシステム(エンベデッドシステム)は、特定の機器の制御や機能実現のために組み込まれるコンピュータシステムであり、汎用PCと異なり機器固有の用途に特化(専用化)した設計がなされます。
解き方
- 組込みシステムが特定の機能実現に特化したシステムであることを確認する。
- 専用OSの必須性やネットワーク接続の必須性などの過剰な限定条件を排除し、専用化された構成を述べる選択肢を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- 組込みLinuxなどの汎用OSベースのものや、小規模システムではOSを用いない場合もあるため、専用OSに限定されません。
- 選択肢 イ不正解
- ネットワークに接続せずスタンドアロンで動作する家電や機器も多く存在するため、ネットワーク接続は必須ではありません。
- 選択肢 ウ不正解
- 炊飯器の操作パネルや液晶画面のように、人間が操作・確認するためのユーザインタフェースを備えるものが一般的です。
- 選択肢 エ正解
- 組込みシステムは特定の製品・機能を実現するために専用設計・最適化されたハードウェアとソフトウェアで構成されます。
覚えるポイント
- 組込みシステムは特定機器の機能を実現するために最適化・専用化されたシステム
間違えやすいところ
- OSの有無やネットワーク接続が必須であると誤解しないように注意する
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・システム構成技術
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.11 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
要件定義における開発者と利用部門とのかかわり方
マネジメント系 · システム要件定義 / レビュー / 利用部門との協調
現行システムの使用を開始してから10年が経過し、業務内容も変化したため、全面的にシステムを再開発することになった。システム要求の分析とそれに基づく要件定義を行う際、開発者とシステム利用部門とのかかわり方として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
システム要件定義は、利用者がシステムに求める機能や性能を明確にし、開発者と発注者(利用部門)との間で合意を形成するプロセスです。認識の不一致を防ぐため、共同でのレビューが極めて重要となります。
解き方
- 10年が経過して業務内容が変化している背景から、現行マニュアルの流用や利用部門の排除が不適切であることを確認する。
- 開発者と利用部門が相互に確認・合意するための「共同レビュー」を選択する。
- 選択肢 ア不正解
- 実際の業務ニーズを把握するためには利用部門へのヒアリングや協力が不可欠であり、かかわりを避けるべきではありません。
- 選択肢 イ正解
- 認識のずれを防ぎ利用者の要求を満たすシステムにするため、利用部門と共同でレビューを行い合意形成を図ることが適切です。
- 選択肢 ウ不正解
- システム要件は利用部門の要求に基づいて合意・決定されるものであり、開発者が独断で決定するものではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 10年で業務内容が変化しているため、過去の操作マニュアルだけに基づいて新システムの機能を決めてはなりません。
覚えるポイント
- 要件定義では利用部門と開発者が共同でレビューを行い合意を形成する
間違えやすいところ
- 開発側だけで要件を決められると誤解しないこと
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・システム開発技術・要件定義
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.12 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
納期短縮のための増員人数の計算
マネジメント系 · 工数計算 / プロジェクトマネジメント / 作業効率
ある作業を6人のグループで開始し、3か月経過した時点で全体の50%が完了していた。残り2か月で完了させるためには何名の増員が必要か。ここで、途中から増員するメンバの作業効率は最初から作業している要員の70%とし、最初の6人のグループの作業効率は残り2か月も変わらないものとする。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
作業全体の工数を「人月」でモデル化し、残存作業量に対して既存メンバの生産分と追加メンバの生産分を効率(能力比率)を考慮して方程式を立てて算出します。
解き方
- 当初の生産能力から残り作業量を算出する:6人×3か月=18人月が全体の50%に相当するため、残りの作業量も18人月分。
- 既存メンバーが残り2か月でこなせる工数を計算する:6人×2か月=12人月分。
- 増員メンバーで補うべき工数を求める:18-12=6人月分。
- 増員メンバー1人あたりの2か月の実質工数を求める:2か月×0.7=1.4人月相当。
- 必要な人数を計算する:6÷1.4=4.28...となり、4人では不足するため切り上げて5名必要。
- 選択肢 ア不正解
- 1名の増員では、こなせる工数は 1×2×0.7=1.4人月となり、必要な6人月に大きく不足します。
- 選択肢 イ不正解
- 3名の増員では、こなせる工数は 3×2×0.7=4.2人月となり、必要な6人月に届きません。
- 選択肢 ウ不正解
- 4名の増員では、4×2×0.7=5.6人月となり、必要な6人月にわずかに足りず完了できません。
- 選択肢 エ正解
- 5名の増員により 5×2×0.7=7.0人月分の作業が可能となり、不足している6人月分を完了させることができます。
覚えるポイント
- 工数の不足分を埋める人数計算では、端数は切り上げが必要
間違えやすいところ
- 作業効率70%(0.7)の乗算を忘れて単純に不足工数を人数で割ってしまう誤り
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・プロジェクトタイムマネジメント・工数管理
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.12 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
サービスデスクにおけるインシデント管理の初期対応
マネジメント系 · ITサービスマネジメント / サービスデスク / インシデント管理
サービスデスクがシステムの利用者から障害の連絡を受けた際の対応として、インシデント管理の観点から適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
ITILにおけるインシデント管理は、中断されたサービスを可能な限り迅速に通常状態へ回復させ、利用者のビジネスへの影響を最小限に抑えることを主目的とします。根本原因の究明や恒久対策は「問題管理」の役割です。
解き方
- インシデント管理の目的が「サービスの迅速な復旧」であることを思い出す。
- 根本原因の究明よりも回避策を用いた業務の継続を優先する選択肢(イ)を正答と判断する。
- 選択肢 ア不正解
- 再発防止を目的とした根本解決を優先するのは「問題管理」であり、インシデント管理では早期復旧が最優先されます。
- 選択肢 イ正解
- 業務の継続・早期復旧が最優先となるため、確立されている回避策を案内して業務を再開させることが適切です。
- 選択肢 ウ不正解
- 障害の進捗報告は連絡者だけでなく、影響を受ける可能性のある関係者全体に必要に応じて周知する必要があります。
- 選択肢 エ不正解
- サービスデスクは単なるたらい回しの窓口ではなく、自ら初期対応や復旧支援を行う単一窓口(SPOC)としての責務を持ちます。
覚えるポイント
- インシデント管理の主目的は迅速な復旧・業務継続、根本解決は問題管理
間違えやすいところ
- インシデント管理と問題管理の役割(復旧優先か、原因究明・恒久対策優先か)の混同
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・ITサービスマネジメント・サービスサポート
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.12 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
システムの稼働時間を取り決める開発工程
マネジメント系 · システム要件定義 / 非機能要件 / 開発工程
あるシステムの開発において、システムを24時間連続稼働させることになった。稼働時間について利用部門と取決めを行う工程はどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
システム要件定義では、利用者の業務に必要な「機能要件」だけでなく、稼働時間、性能、セキュリティ、信頼性といった「非機能要件」についても利用部門と協議し合意・明文化します。
解き方
- 「24時間連続稼働」という稼働条件がシステムの非機能要件(可用性・運用要件)に該当することを確認する。
- 利用部門とシステムの機能・非機能要件を取り決めて合意する上流工程である「システム要件定義」を選択する。
- 選択肢 ア不正解
- システム結合テストは、複数のサブシステムを組み合わせてインターフェースを検証するテスト工程です。
- 選択肢 イ不正解
- システムテストは、システム全体が要件を満たしているかを開発側が検証するテスト工程であり、取決めを行う工程ではありません。
- 選択肢 ウ正解
- 稼働時間などの運用に関わる要件(非機能要件)について利用部門と合意・策定する工程はシステム要件定義です。
- 選択肢 エ不正解
- ソフトウェア方式設計は、システム要件を満たすためのソフトウェアの最上位レベルの構造や設計を行う工程です。
覚えるポイント
- 稼働時間や信頼性などの非機能要件もシステム要件定義で利用部門と取り決める
間違えやすいところ
- 設計工程やテスト工程を取り決めを行う工程と混同しないようにする
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・システム開発技術・要件定義
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.13 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ソフトウェア詳細設計書の役割
マネジメント系 · ソフトウェア開発プロセス / 詳細設計
ソフトウェア詳細設計書に関する記述として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
ソフトウェア開発プロセスにおいて、詳細設計(内部設計)は方式設計(外部設計)の結果を受け、プログラムのモジュール単位の内部ロジックやアルゴリズムを明確化する工程です。この成果物であるソフトウェア詳細設計書を基にプログラミング(実装・コーディング)が行われ、単体テストの基準にもなります。
解き方
- ソフトウェア開発の工程順(要件定義→外部設計/方式設計→詳細設計/内部設計→プログラミング→単体テスト等)における成果物の役割を確認します。
- 詳細設計書がプログラミングの入力仕様書として用いられるという位置づけと一致する選択肢を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- システム結合テストの仕様は、結合テストの対象を定義するシステム方式設計や外部設計等の上位工程に基づいて作成されます。
- 選択肢 イ正解
- ソフトウェア詳細設計書にはモジュール内の処理手順や詳細仕様が記述されており、これに基づいてプログラミングが行われます。
- 選択肢 ウ不正解
- システム要件定義の終了後はシステム方式設計やソフトウェア要件定義などが開始され、ソフトウェア詳細設計はソフトウェア方式設計の完了後に着手されます。
- 選択肢 エ不正解
- 詳細設計書はプログラミングや単体テストを実施する前に作成・完成させておく必要があり、単体テスト完了後に完成させるものではありません。
覚えるポイント
- ソフトウェア詳細設計書はモジュール単位の処理手順を定義し、プログラミングや単体テスト仕様作成の直接のインプットとなる。
間違えやすいところ
- 保守用のドキュメントとして後から詳細設計書を作成・完成させると誤解しないようにする。
出題の前提:平成21年度秋期ITパスポート試験問33の出題条件およびソフトウェア開発標準プロセスに基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.13 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
プロジェクトマネジメントの制約条件
マネジメント系 · プロジェクトマネジメント / 制約条件
プロジェクトを管理する上で,プロジェクトマネージャが考慮すべき制約条件の組合せとして,適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
プロジェクトには常に限界や枠組みとなる制約条件が存在します。一般にプロジェクトマネジメントにおいて最も中核となる制約条件は「スコープ(対象範囲)」「スケジュール(納期・時間)」「コスト(予算・費用)」の3要素であり、どれか1つを変更すると他の要素にも影響を及ぼすトレードオフの関係にあります。
解き方
- プロジェクトマネジメントにおける基本要素である3大制約(スコープ、タイム、コスト)を確認します。
- 日本語表現である「対象範囲(スコープ)」「納期(タイム)」「予算(コスト)」の組み合わせが含まれる選択肢を特定します。
- 選択肢 ア正解
- 対象範囲(スコープ)、納期(タイム)、予算(コスト)はプロジェクト管理において考慮すべき代表的な3大制約条件です。
- 選択肢 イ不正解
- リスクは管理・対応すべき管理対象ですが、制約条件の基本3要素である「予算」が含まれていません。
- 選択肢 ウ不正解
- 制約条件の基本3要素である「納期」が含まれておらず、リスクは管理対象項目です。
- 選択肢 エ不正解
- 制約条件の基本3要素である「対象範囲」が含まれておらず、リスクは管理対象項目です。
覚えるポイント
- プロジェクトの3大制約条件(トリプル・コンストレイント)はスコープ(対象範囲)、タイム(納期)、コスト(予算)。
間違えやすいところ
- リスクや品質もマネジメント対象ではあるが、伝統的な3大制約条件の枠組み(スコープ・納期・予算)と混同しやすい。
出題の前提:平成21年度秋期ITパスポート試験問34の出題条件およびPMBOK等のプロジェクト管理概念に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.13 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
SLAに含める項目
マネジメント系 · サービスマネジメント / SLA
SLAに含めることが適切な項目はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
SLA(Service Level Agreement)は、ITサービスの提供者と利用者の間で、提供されるサービスの範囲や品質基準(可用性、応答時間、サポート提供時間帯など)を定量的に明文化した合意契約書です。内部的なハードウェアスペックや提供者側の運用コストではなく、利用者が享受するサービス品質に関する項目を定めます。
解き方
- SLAが「利用者に対するサービス品質・提供条件の合意」であることを確認します。
- 選択肢の中から、内部実装や提供側の管理コストではなく、利用者と合意すべきサービス水準に該当する項目(サービス提供時間帯)を選び出します。
- 選択肢 ア不正解
- サーバのクロック周波数やメモリ容量などのハードウェア性能は内部の技術仕様であり、利用者に約束するサービス水準そのものではありません。
- 選択肢 イ正解
- 利用者がいつサービスを利用できるかを示す「サービス提供時間帯」は、SLAに含めるべき代表的な合意項目です。
- 選択肢 ウ不正解
- システムの運用にかかる内部コストは提供者側の原価・管理情報であり、サービス水準を定めるSLAに含める項目ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 新規サービスの追加手順はサービス変更管理や運用手順書などの規定事項であり、日常的なサービス品質水準を定義するSLAの主項目ではありません。
覚えるポイント
- SLAはサービス提供者と利用者の合意文書であり、稼働率や提供時間帯など利用者が体感・享受する水準を規定する。
間違えやすいところ
- 提供側の内部設計仕様(サーバ性能など)や内部管理数値(運用コストなど)をSLAに記載するものと混同しない。
出題の前提:平成21年度秋期ITパスポート試験問35の出題条件およびITサービスマネジメント基準に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.13 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
リスクシミュレーションと予備費用の算出
マネジメント系 · プロジェクトマネジメント / コスト見積り / リスクシミュレーション
図は,リスクシミュレーションを基に,あるプロジェクトの見積りコストに対して最終的にその額に収まる確率を示したものである。現在,プロジェクトの予算として4,000万円を用意している。実際のコストが見積りコストを上回ってしまう確率を20%まで引き下げるためには,予備として,あとおよそ何万円用意することが妥当か。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
リスクシミュレーションによるコスト予測では、コストが一定額以下に収まる累積確率分布曲線が用いられます。「コストが上回る確率がX%以下」という条件は、全体(100%)から引いた「コスト内に収まる確率が (100 - X)%以上」であることを意味します。求めた必要総予算から現行予算を差し引くことで追加すべき予備費用が算出されます。
解き方
- 「上回ってしまう確率20%」を「収まる確率」に換算します:100% - 20% = 80%。
- グラフの縦軸(見積りコストに収まる確率)が80%となる点から、横軸の必要コストを読み取ります。グラフ上では5,000万円に対応しています。
- 現在の予算4,000万円から追加すべき予備費用を計算します:5,000万円 - 4,000万円 = 1,000万円。
- 選択肢 ア正解
- 収まる確率80%に必要な予算は5,000万円であり、現在の4,000万円から追加すべき予備費用は 5,000 - 4,000 = 1,000万円です。
- 選択肢 イ不正解
- 2,000万円を追加すると総額6,000万円となり、収まる確率は90%(上回る確率は10%)となってしまいます。
- 選択肢 ウ不正解
- 4,800万円は収まる確率50%に対応するコスト値であり、追加する予備費用ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 9,000万円という数値は問題のグラフのどの条件からも導かれません。
覚えるポイント
- 超過確率が20%ということは、許容限度内に収まる確率(累積確率)は 100 - 20 = 80% と読み替える。
間違えやすいところ
- 縦軸の20%の位置を読み取ってしまう誤りや、グラフから読み取った総予算(5,000万円)をそのまま答えてしまい差額(予備費用)の計算を忘れる誤りに注意する。
出題の前提:平成21年度秋期ITパスポート試験問36に掲載された累積確率分布グラフに基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.14 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ソフトウェア要件定義の対象
マネジメント系 · 共通フレーム / 要件定義 / データ定義
ソフトウェア要件として明確に規定すべきものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
ソフトウェア開発において「ソフトウェア要件定義」は、システム要件を満たすためにソフトウェア自体が果たすべき機能や性能、インターフェース、入出力データの内容(データ定義)などを明確にする工程です。企画段階での目標設定や、後続の方式設計における構造設計と区別することが重要です。
解き方
- 開発プロセスの各工程(企画・構想、システム要件定義、ソフトウェア要件定義、ソフトウェア方式設計など)と各選択肢のタスクを対比します。
- ソフトウェアが取り扱う情報の内容や属性を規定する「データ定義」がソフトウェア要件に該当することを特定します。
- 選択肢 ア不正解
- 開発環境のディスク容量は開発インフラや環境構築に関する事項であり、提供するソフトウェア自体の機能要件ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- システム化目標は、開発プロセスの上流である企画プロセスやシステム化計画において規定される事項です。
- 選択肢 ウ正解
- ソフトウェアが保持・入出力すべきデータ項目や構造を明確にするデータ定義は、ソフトウェア要件として明確に規定すべき事項です。
- 選択肢 エ不正解
- データベースの最上位レベルの設計は、ソフトウェア要件定義の次に行われるソフトウェア方式設計プロセスで実施される事項です。
覚えるポイント
- ソフトウェア要件定義では、機能要件、入出力仕様、データ定義などを規定する。
間違えやすいところ
- 「データベースの最上位レベルの設計」は要件を構造化する「方式設計」の作業であるため、要件定義と混同しないようにする。
出題の前提:平成21年度秋期ITパスポート試験問37の出題条件およびソフトウェアエンジニアリング標準プロセスに基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.14 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ソフトウェア保守の作業
マネジメント系 · 保守プロセス / 予防保守
ソフトウェア保守に含まれるものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
ソフトウェア保守とは、運用開始後のソフトウェアに対して、発見された不具合の修正(是正保守)、環境変化への適応(適応保守)、機能や性能の改善(完全化保守)、将来的な障害の予防(予防保守)を行う一連の活動を指します。ハードウェアの増設や開発工程中の進捗管理とは明確に区別されます。
解き方
- ソフトウェア保守の定義(稼働中のソフトウェアの修正・改善・予防活動)を確認します。
- ハードウェアの変更や新規開発工程の管理作業を除外し、プログラムの不具合修正や潜在的不具合の事前改修(予防保守)を行っている記述を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 開発期間中の要員増員は、プロジェクトのスケジュール管理や進捗管理に関する作業であり、保守ではありません。
- 選択肢 イ正解
- 潜在的な障害要因をあらかじめ修正する行為は「予防保守」に該当し、ソフトウェア保守に含まれます。
- 選択肢 ウ不正解
- ハードディスクの換装・拡張はハードウェアやインフラの運用管理・設備保守に関する作業であり、ソフトウェア保守ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 要求仕様から開発規模(ステップ数や工数)を予測することは、開発の初期見積り作業です。
覚えるポイント
- ソフトウェア保守には、不具合是正だけでなく潜在的欠陥を未然に直す「予防保守」も含まれる。
間違えやすいところ
- ディスク増設などのハードウェア運用管理をソフトウェア保守と混同しないようにする。
出題の前提:平成21年度秋期ITパスポート試験問38の出題条件およびJIS X 0148(ソフトウェア保守)に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.14 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
生産性とプログラム開発完了時期の計算
マネジメント系 · プロジェクトマネジメント / 工数管理 / 生産性計算
プログラムの開発作業で担当者A~Dの4人の工程ごとの生産性が表のとおりのとき,4人同時に見積りステップ数が12kステップのプログラム開発を開始した場合に,最初に開発を完了するのはだれか。 〔単位:kステップ/月〕 ・担当者A:設計 3、プログラミング 3、テスト 6 ・担当者B:設計 4、プログラミング 4、テスト 4 ・担当者C:設計 6、プログラミング 4、テスト 2 ・担当者D:設計 3、プログラミング 4、テスト 5
解答・解説を表示
解答
イ
解説
各工程の所要期間(月数)は、開発ステップ数をその工程の生産性(月あたり処理可能ステップ数)で割ることにより求められます。全工程を順次実施する場合、合計月数は各工程の所要月数の総和となります。その合計が最も小さい担当者が最初に完了します。
解き方
- 各工程の所要期間(月)= 12 ÷ 各工程の生産性 を計算します。
- Aの合計:12/3 + 12/3 + 12/6 = 4 + 4 + 2 = 10か月。
- Bの合計:12/4 + 12/4 + 12/4 = 3 + 3 + 3 = 9か月。
- Cの合計:12/6 + 12/4 + 12/2 = 2 + 3 + 6 = 11か月。
- Dの合計:12/3 + 12/4 + 12/5 = 4 + 3 + 2.4 = 9.4か月。
- 最小値である9か月の担当者Bを選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 担当者Aの所要月数は 4 + 4 + 2 = 10か月となり、B(9か月)より時間がかかります。
- 選択肢 イ正解
- 担当者Bの所要月数は 3 + 3 + 3 = 9か月であり、4人の中で最も早く完了します。
- 選択肢 ウ不正解
- 担当者Cの所要月数は 2 + 3 + 6 = 11か月となり、4人の中で最も時間がかかります。
- 選択肢 エ不正解
- 担当者Dの所要月数は 4 + 3 + 2.4 = 9.4か月となり、B(9か月)より遅くなります。
覚えるポイント
- 所要期間(月数)= 開発規模 ÷ 生産性 で算出し、工程ごとの月数を合算して比較する。
間違えやすいところ
- 生産性の数値をそのまま足し算して平均・合計してしまい、値が大きい人を最短と誤認しないようにする(生産性の合計ではなく期間の合計で比較する)。
出題の前提:平成21年度秋期ITパスポート試験問39の出題表および生産性の計算定義に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.15 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ファシリティマネジメントの対象範囲
マネジメント系 · ファシリティマネジメント / 施設管理
情報システムのファシリティマネジメントの対象範囲はどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
ファシリティマネジメント(Facility Management)とは、企業・団体等の保有する施設や設備(ファシリティ)を経営的視点から総合的に企画・維持・管理・改善し、最小のコストで最大の効果を得る経営管理活動です。情報システム分野においては、データセンターやサーバルーム、空調、電源、通信配線などのITインフラ設備の運用環境の最適化が対象となります。
解き方
- 「ファシリティ(施設・設備・環境)」という用語の定義を確認します。
- IT設備や施設環境の最適利用・監視改善を述べている選択肢(ア)を正解と判定します。
- 選択肢 ア正解
- IT関連設備(施設・電源・空調・建物等)の利用状態を監視し継続的に改善する活動は、ファシリティマネジメントの対象です。
- 選択肢 イ不正解
- 工場の生産ライン制御を総合管理することは、FA(ファクトリーオートメーション)や生産管理システムの説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- 顧客情報を管理して長期的な関係を築く手法は、CRM(Customer Relationship Management)の説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 受発注から調達、在庫、配送までの一連の事業活動を総合管理する手法は、SCM(Supply Chain Management)の説明です。
覚えるポイント
- ファシリティマネジメントは建物・空調・電源・ラック等の「IT関連施設・設備」の最適化・管理手法である。
間違えやすいところ
- CRM(顧客関係管理)やSCM(サプライチェーン管理)など他のマネジメント概念と混同しないようにする。
出題の前提:平成21年度秋期ITパスポート試験問40の出題条件およびファシリティマネジメントの定義に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.15 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
プロジェクト憲章の記載内容
マネジメント系 · プロジェクトマネジメント / プロジェクト憲章
プロジェクト立上げ時にプロジェクト活動を総合的に管理・調整するために作成するプロジェクト憲章に盛り込むべき内容として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
プロジェクト憲章は、プロジェクトを公式に認可し、プロジェクトの目的や大まかな目標、プロジェクトマネージャの権限などをステークホルダーに示すための最上位の文書です。詳細な計画(スケジュールや品質計画など)は後の計画プロセス群で策定されます。
解き方
- プロジェクト立上げプロセスで作成されるプロジェクト憲章の役割と概要レベルの内容(プロジェクトの目的や認可など)を確認する。
- 選択肢のうち、立ち上げ段階で規定すべき大枠の要素(目的)と、詳細な計画策定段階で規定される要素を識別する。
- 選択肢 ア不正解
- 詳細なスケジュールは、計画プロセスにおいて活動定義や順序設定、所要期間見積りを行って作成されるため誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- 具体的なプロジェクト実施体制や要員計画は、計画プロセスの人的資源マネジメント等で詳細化されるため誤りです。
- 選択肢 ウ不正解
- 品質マネジメント計画書は、計画プロセスにおいて品質基準や達成方針を詳細に定めたものであり、立上げ段階の憲章ではありません。
- 選択肢 エ正解
- プロジェクト憲章には、プロジェクトを発足させる正当性や最終的な目的・目標、高レベルの要件などが記載されるため適切です。
覚えるポイント
- プロジェクト憲章はプロジェクトを正式に認可し、目的やプロジェクトマネージャの権限を明記する。
間違えやすいところ
- 詳細なスケジュールや計画書と、立ち上げ時に策定する上位方針・憲章の区別を混同しやすい。
出題の前提:ITパスポート試験 平成21年度秋期 問41
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.15 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ITサービスマネジメントの定義
マネジメント系 · サービスマネジメント / ITサービスマネジメント
ITサービスマネジメントについて説明したものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
ITサービスマネジメント(ITSM)は、ITサービスを提供する側が顧客の要求や合意した水準(SLAなど)を満たすため、システムの運用・保守・改善を組織的・継続的に管理・遂行する枠組みです(代表的フレームワークにITILがあります)。
解き方
- ITサービスマネジメントの本来の目的(顧客満足度の向上と安定した運用品質)を確認する。
- 他選択肢(フィージビリティスタディ、ナレッジマネジメント、PPM分析など)との違いを比較して正答を特定する。
- 選択肢 ア正解
- 顧客の要求事項を満たすために適切に運用管理されたITサービスを提供するという記述は、ITサービスマネジメントの定義として正確です。
- 選択肢 イ不正解
- 事業活動としての実現可能性を事前に検証する活動は、フィージビリティスタディ(実現可能性調査)の説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- 組織内の知識や経験を共有して業務効率化を図る手法は、ナレッジマネジメントの説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 市場占有率と市場成長率から事業ポートフォリオを分析する手法は、PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)の説明です。
覚えるポイント
- ITサービスマネジメントはITサービスを顧客ニーズに合わせて適切に管理・運用・提供する活動である。
間違えやすいところ
- ナレッジマネジメントやPPMなどの経営・情報戦略用語と混同しないようにする。
出題の前提:ITパスポート試験 平成21年度秋期 問42
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.16 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ソフトウェア導入時の作業
マネジメント系 · ソフトウェアライフサイクル / 導入
新規の業務ソフトウェアの開発が完了し、本番の実環境へ導入することになった。このソフトウェア導入時に必要な作業として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
ソフトウェア導入プロセスでは、開発が完了したソフトウェアを本番の運用環境(実環境)へ組み込み、稼働可能な状態にします。そのためには実環境に必要なサーバ、記憶領域(ディスク)、通信設定などのハードウェア資源の確保と準備が不可欠です。
解き方
- 開発完了後から運用開始に至る「導入プロセス」で行うべき作業内容を整理する。
- 上流工程(要件定義、開発計画、見積り等)で行う作業を排除し、実環境への配備・導入に伴う作業を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- 運用コストの見積りは、システム企画や運用設計などのより早い段階で実施されるべき項目です。
- 選択肢 イ正解
- ソフトウェアを実環境へ導入・配置する際、データやプログラムを格納するディスク容量などハードウェア資源の確保が必要です。
- 選択肢 ウ不正解
- ソフトウェアで実現する機能の決定は、開発の初期段階である要件定義プロセスで実施する作業です。
- 選択肢 エ不正解
- 開発工数の見積りは、開発プロジェクトの立ち上げや計画プロセスの段階で実施する作業です。
覚えるポイント
- 導入プロセスでは、実環境の整備・ハードウェア資源の確保・データの移行などを行う。
間違えやすいところ
- 要件定義や開発計画などの上流工程で行う作業と導入工程の作業を混同しやすい。
出題の前提:ITパスポート試験 平成21年度秋期 問43
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.16 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
仕様変更管理の手順
マネジメント系 · 構成管理 / 変更管理
ソフトウェア開発における仕様変更の手順を構成する要素を「変更内容の評価」「変更の指示」「変更の反映」「変更要求の受付」としたとき、手順の2番目(図のA)に該当するものはどれか。 [変更要求の受付] → [ A ] → [変更の指示] → [変更の反映]
解答・解説を表示
解答
ア
解説
変更管理プロセスでは、受領した変更要求に対して直ちに対応するのではなく、影響範囲・工数・リスク等を総合的に「評価・承認」した上で指示を出し、作業を実施(反映)します。
解き方
- 変更管理の論理的な流れ(受付 → 評価・承認 → 指示 → 変更作業・反映)を確認する。
- 図の2番目(A)に位置する要素を特定する。1番目が受付、2番目が評価、3番目が指示、4番目が反映となる。
- 選択肢 ア正解
- 変更要求を受け付けた直後に、工数や納期への影響を分析・評価するため、Aに該当します。
- 選択肢 イ不正解
- 変更の指示は、変更内容を評価して承認された後に行う3番目の手順です。
- 選択肢 ウ不正解
- 変更の反映は、指示を受けて実際の修正作業を行う最終(4番目)の手順です。
- 選択肢 エ不正解
- 変更要求の受付は、一連のフローの最初(1番目)に実施される手順です。
覚えるポイント
- 変更管理の基本手順:受付 → 評価・承認 → 指示 → 反映
間違えやすいところ
- 受付後すぐに指示や反映に移るのではなく、事前に「評価・承認」のステップが必須であることを忘れないようにする。
出題の前提:ITパスポート試験 平成21年度秋期 問44
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.16 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
システムの安定稼働とリスク対策の考え方
マネジメント系 · リスクマネジメント / 情報セキュリティ対策
情報システムの安定稼働を妨げる様々な脅威に対する事前対策についての記述のうち、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
情報システムのリスク管理では、脅威を完全にゼロにすることは不可能または非現実的な高コストとなるため、予想される損失の大きさと対策に要するコストを比較検討(トレードオフ)し、最も効果的な事前対策を選定・実施します。
解き方
- リスク対策の基本原則(コスト対効果、多層防御、自然災害を含む包括的対策)を振り返る。
- 極端な表現(完全に阻止、~に絞る、~だけで不要)を含む不適切な選択肢を除外し、合理的なバランスを述べている選択肢を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- 不正侵入は外部からだけでなく内部関係者による不正アクセスも存在するため、外部侵入阻止だけでは不十分です。
- 選択肢 イ不正解
- 地震や火災などの自然災害に対しても、免震構造や遠隔バックアップなどの事前対策を講じる必要があります。
- 選択肢 ウ不正解
- データのバックアップだけでなく、代替機機の準備や電源の多重化など多様な事前対策が必要です。
- 選択肢 エ正解
- 発生時の予想損失額と対策にかかる費用とのバランス(トレードオフ)を評価して対策を講じるのは正しいアプローチです。
覚えるポイント
- リスク対策は「予想損失額」と「対策コスト」の費用対効果(トレードオフ)を考慮して決定する。
間違えやすいところ
- 「外部の対策だけで十分」「バックアップだけで十分」といった単一の対策に依存する考え方は誤り。
出題の前提:ITパスポート試験 平成21年度秋期 問45
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.17 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
コミュニケーション経路数の計算
マネジメント系 · プロジェクトコミュニケーションマネジメント / 経路数計算
あるプロジェクトの関係者6人が、それぞれ1対1で情報伝達を行う必要があるとき、情報伝達を行うために必要な通信経路の数は少なくとも幾つになるか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
プロジェクトの関係者 n 人の間で互いに1対1で連絡を取り合う場合、各人が他の (n - 1) 人と結ぶ経路の総数を双方向の重複(2人組の組み合わせ)で割るため、経路数は n(n - 1) / 2 本となります。
解き方
- 問題文からプロジェクトの関係者数 n = 6 を把握する。
- 通信経路数の計算式 n(n - 1) / 2 に 6 を代入し、6 × 5 ÷ 2 = 15 を算出する。
- 選択肢 ア不正解
- 6は関係者の人数そのものであり、1対1の相互経路数ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- 計算結果と一致しません(n(n-1)/2 の計算結果は15です)。
- 選択肢 ウ正解
- 公式 6 × (6 - 1) / 2 = 15 に従った正確な経路数です。
- 選択肢 エ不正解
- 30は 6 × 5 を計算した値で、双方向(AからBとBからA)を重複して数えてしまっています。
覚えるポイント
- プロジェクトのコミュニケーション経路数 = n(n - 1) / 2
間違えやすいところ
- 2で割るのを忘れて n(n - 1) = 30 と計算してしまうミス。
出題の前提:ITパスポート試験 平成21年度秋期 問46
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.17 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
オブジェクト指向設計の特徴(カプセル化)
マネジメント系 · ソフトウェア設計 / オブジェクト指向 / カプセル化
オブジェクト指向設計の特徴として適切な記述はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
オブジェクト指向は、データ(属性)とそれに対する操作(メソッド)を「オブジェクト」としてまとめます。内部の詳細を外部から隠蔽(カプセル化)することで、利用側は公開されたインターフェースにメッセージを送るだけでよく、部品の再利用性や保守性が高まります。
解き方
- オブジェクト指向設計の主要概念(カプセル化、継承、ポリモーフィズム)とその利点を整理する。
- カプセル化による内部情報の隠蔽とメッセージ通信の特徴を正しく述べている肢を選択する。
- 選択肢 ア不正解
- オブジェクト指向設計は部品化と再利用を促進し、開発の生産性や保守性を向上させる効果があります。
- 選択肢 イ正解
- カプセル化により内部構造が隠蔽されているため、外部からメッセージを送信することで内部詳細を知らなくても利用可能です。
- 選択肢 ウ不正解
- オブジェクト指向は独立性が高く変更に強いため、現代の大規模ソフトウェア開発において広く採用されています。
- 選択肢 エ不正解
- 処理手順中心でデータと処理を切り離す設計は構造化設計の特徴です。オブジェクト指向ではデータと処理を1つのオブジェクトにまとめます。
覚えるポイント
- カプセル化により内部構造は隠蔽され、外部とはメッセージのやり取りで機能する。
間違えやすいところ
- 処理手順を重視してデータと処理を分離する「構造化設計」と「オブジェクト指向設計」を混同しないようにする。
出題の前提:ITパスポート試験 平成21年度秋期 問47
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.17 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
エラー検出時期と不具合修正費用の関係
マネジメント系 · 品質管理 / ソフトウェアテスト / 不具合修正コスト
システム開発において、エラーを検出した時期(設計、製造、テスト、運用)とその不具合の修正にかかる対応費用の関係を最も適切に示したグラフはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
システム開発では、上流工程(設計など)でエラーを検出すれば設計書の修正だけで済み費用はわずかですが、運用段階で検出されると、修正・テスト・本番データ移行・顧客への説明など膨大な手戻りが発生し、修正コストは指数関数的に急増します。
解き方
- 開発プロセス(設計 → 製造 → テスト → 運用)の各フェーズにおける手戻りの影響範囲を比較する。
- 後工程になるほど修正費用が急増する特性を表す右上がりのグラフ(ア)を特定する。
- 選択肢 ア正解
- エラーの発見時期が遅くなる(運用段階に近づく)ほど、修正にかかる影響範囲が拡大し費用が急増するため、このグラフが適切です。
- 選択肢 イ不正解
- 右下がりのグラフでは、設計時の修正費用が最も高く運用時が安いことになり、手戻りコストの現実に反します。
- 選択肢 ウ不正解
- 製造時のみ修正費用が極端に低くなるV字型の傾向は存在しないため誤りです。
- 選択肢 エ不正解
- テスト段階での修正費用も製造や設計段階と比べて確実に増加するため、テストまで完全に一定となる階段状の推移は不適切です。
覚えるポイント
- エラー検出時期が遅くなるほど修正コストは指数関数的に増大する(前工程での品質作り込みが重要)。
間違えやすいところ
- 運用に入ればシステムが完成しているから修正も簡単だろうと誤解し、右下がりのグラフを選んでしまう誤り。
出題の前提:ITパスポート試験 平成21年度秋期 問48
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.18 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
内部統制の定義と目的
マネジメント系 · 内部統制 / コーポレートガバナンス
内部統制に関する記述として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
内部統制とは、企業の健全かつ効率的な運営を実現するために、経営者をはじめとする組織全体で整備・運用される仕組みやプロセスを指します。業務の有効性や財務報告の信頼性などの目的達成に向けて、合理的な保証を提供することが基本機能です。
解き方
- 内部統制の定義および各構成要素(統制環境、リスクの評価と対応、統制活動、情報と伝達、モニタリング、ITへの対応)の役割を確認します。
- 経営者、内部監査人、業務部門それぞれの責任と権限を照らし合わせ、選択肢の正誤を判定します。
- 選択肢 ア不正解
- 内部統制の整備および運用の責任を負うのは経営者であり、内部監査人はその有効性を独立した立場から検証・評価する役割を担います。監督責任を持つわけではありません。
- 選択肢 イ不正解
- 内部統制におけるリスク評価は、影響度だけでなく発生可能性(頻度)の双方を考慮して総合的に行います。
- 選択肢 ウ不正解
- 業務実施部門が自らの業務を日常的に点検するのは「日常的モニタリング」です。「独立的モニタリング(独立的評価)」は日常の業務遂行から独立した内部監査人等によって実施されます。
- 選択肢 エ正解
- 内部統制は、組織目的を達成するために業務に組み込まれ、経営者が目的達成についての合理的な保証を得るために遂行するマネジメントプロセスそのものです。
覚えるポイント
- 内部統制の整備・運用責任は経営者にあり、内部監査人は独立した立場で評価を行う。
間違えやすいところ
- 業務部門自身が行う日常的なチェックと、第三者的視点で行う独立的評価を混同しないこと。
出題の前提:平成21年秋期 ITパスポート試験 問49
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.18 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
V字モデルにおけるテストケース作成担当者
マネジメント系 · システム開発技術 / テスト工程 / V字モデル
あるシステムの開発において,単体テスト,結合テスト,システムテスト,運用テストの順にテストを実施することにした。システムテストのテストケースの作成者として適切な者はだれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
システム開発のV字モデルでは、上流の設計工程と下流のテスト工程が対をなしています。プログラム設計は単体テスト、内部設計は結合テスト、外部設計はシステムテスト、要件定義は受入・運用テストと対応して検証が行われます。
解き方
- テスト工程の順序(単体→結合→システム→運用)と、設計工程(プログラム設計←内部設計←外部設計←要件定義)の対応関係を把握します。
- システムテストが検証する対象が外部設計であることを踏まえ、適切な作成担当者を導き出します。
- 選択肢 ア正解
- システムテストは外部設計仕様書通りに機能や性能が実装されているかを検証するため、外部設計の担当者がテストケースを作成するのが適切です。
- 選択肢 イ不正解
- 内部設計の担当者は、モジュール間のインターフェース等を検証する「結合テスト」のテストケースを作成するのが適切です。
- 選択肢 ウ不正解
- プログラム開発の担当者は、個別モジュールの論理構造や処理を検証する「単体テスト」のテストケースを作成するのが適切です。
- 選択肢 エ不正解
- 利用部門の担当者は、業務要件が満たされているかを確認する「受入テスト」や「運用テスト」のテストケースを作成するのが適切です。
覚えるポイント
- V字モデルの対応関係:単体テスト=プログラム、結合テスト=内部設計、システムテスト=外部設計、運用テスト=要件定義。
間違えやすいところ
- システム全体のテストだからといって利用部門が行うと誤認せず、開発側の外部設計担当者が仕様検証として行う点に注意する。
出題の前提:平成21年秋期 ITパスポート試験 問50
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.19 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
プロジェクトのスケジュール短縮手法
マネジメント系 · プロジェクトマネジメント / タイムマネジメント / ファスト・トラッキング
プロジェクトのスケジュールを短縮する方法について説明したものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
プロジェクトのスケジュール短縮(タイム短縮)手法には、本来順次実施する予定だった作業を並行して実行する「ファスト・トラッキング」と、クリティカルパス上の作業に追加要員や追加資源を投入する「クラッシング」があります。
解き方
- 設問が求める「スケジュール(納期・工期)の短縮手法」に該当する記述を検討します。
- 本来直列で順次進めるはずの工程を並行して実施することで総期間を縮めるファスト・トラッキングの説明を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- 開発プロセスのモデル変更であり、必ずしもプロジェクト全体のスケジュール短縮を意図した標準的な手法ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- クリティカルパス上にない作業の順序を変更しても、プロジェクト全体の納期やクリティカルパスの期間は短縮されません。
- 選択肢 ウ正解
- 本来順番に行う作業を前倒しで並行して実施する手法(ファスト・トラッキング)であり、スケジュール短縮に直接寄与します。
- 選択肢 エ不正解
- これはリソース・レベリング(資源平準化)の説明であり、メンバーの負荷を平準化する目的で行われますが、通常は工期が延びる傾向にあります。
覚えるポイント
- ファスト・トラッキングは作業の並行実施、クラッシングは追加リソースの投入による短縮。
間違えやすいところ
- クリティカルパス外の作業をいくら短縮・変更しても全体のスケジュールは縮まらない点に注意する。
出題の前提:平成21年秋期 ITパスポート試験 問51
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.19 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
外部委託契約における指揮命令権と管理
マネジメント系 · プロジェクトマネジメント / 調達マネジメント / 請負契約
システム開発を外部に委託する場合に行う管理方法として,適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
外部委託における契約形態の違いとして、請負契約と労働者派遣契約があります。請負契約では受託者が自ら指揮命令を行い仕事の完成を担保します(発注者は直接指示不可)。一方、労働者派遣では派遣先(発注元)が派遣労働者に直接指揮命令を行います。
解き方
- 請負契約と派遣契約における「業務の指揮命令関係」と「完成責任」の違いを整理します。
- 一括請負において発注元は直接指揮命令を出さず、受託者の責任で作業を進めるという原則を確認します。
- 選択肢 ア不正解
- 請負契約では受託者が管理責任を負い、発注元が受託者の従業員に直接指示を出すことは偽装請負となり禁止されています。
- 選択肢 イ不正解
- 発注元が一部を分担している場合であっても、請負契約である以上、発注元が委託先従業員に対して直接指揮命令を行ってはなりません。
- 選択肢 ウ正解
- 一括請負では成果物の完成まで受託者の責任と裁量で実施するため、発注元は委託先の従業員に直接指示を出さず、委託先の責任者を通じて管理します。
- 選択肢 エ不正解
- 人材派遣では、発注元(派遣先)が派遣労働者に対して直接指揮命令を行って業務を指示します。
覚えるポイント
- 請負は受託企業が指揮命令を行う。派遣は派遣先(発注元)が指揮命令を行う。
間違えやすいところ
- 請負と派遣の指揮命令権の所在を取り違えないように注意する。
出題の前提:平成21年秋期 ITパスポート試験 問52
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.19 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
サービスサポートにおける構成管理の役割
マネジメント系 · サービスマネジメント / ITIL / 構成管理
サービスサポートにおける構成管理の役割はどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
ITILサービスサポートにおける構成管理(Configuration Management)の目的は、ITインフラストラクチャを構成するすべての要素(構成アイテム:CI)を識別・記録し、構成管理データベース(CMDB)等を用いてそれらの関係性や状態を常に正しく維持することです。
解き方
- ITILにおける各プロセスの定義(インシデント管理、問題管理、変更管理、リリース管理、構成管理)を整理します。
- 「IT資産や構成要素の情報を一元的に管理する」という構成管理の目的に合致する記述を選択します。
- 選択肢 ア正解
- ITサービスを提供するすべての構成アイテム(IT資産等)の情報を識別・記録し、常に最新状態に維持管理する構成管理の役割です。
- 選択肢 イ不正解
- インシデントの発生から迅速な復旧・解決までを管理するのは「インシデント管理」の役割です。
- 選択肢 ウ不正解
- 要員のシフトや人員配置を管理することは一般的な労務・要員管理であり、ITILの構成管理の役割ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 変更の評価や承認を行うのは「変更管理」、承認された変更を安全に実環境に適用・実装するのは「リリース管理」の役割です。
覚えるポイント
- 構成管理はCI(構成アイテム)やIT資産の情報を正確に把握・維持するプロセス。
間違えやすいところ
- 構成管理と変更管理・リリース管理の実装作業を混同しないようにする。
出題の前提:平成21年秋期 ITパスポート試験 問53
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.20 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
スタック構造に対する基本操作の追跡
テクノロジ系 · データ構造 / スタック / LIFO
数字が書かれた箱を図のように積み上げてある(上から順に 4, 3, 2, 2, 1)。表に示す操作を,操作1,操作2,操作3,操作4 の順に行った場合,操作4 が終わったときの箱の状態はどれか。 〔表:操作一覧〕 ・操作1:箱を上から二つ取り出し,取り出した箱に書かれた値を加算した値を書いた箱を新たに一番上に積む。 ・操作2:数字3を書いた箱を新たに一番上に積む。 ・操作3:箱を上から三つ取り出し,取り出した箱に書かれた値の平均値を求める。その平均値を書いた箱を新たに一番上に積む。 ・操作4:箱を上から二つ取り出し,取り出した箱に書かれた値の差の絶対値を求める。その絶対値を書いた箱を新たに一番上に積む。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
積み上げられた箱に対する操作は、後入れ先出し(LIFO: Last In First Out)のスタック構造に基づきます。「上から取り出す」はポップ(Pop)操作、「一番上に積む」はプッシュ(Push)操作に相当し、上側から順次更新されます。
解き方
- 初期状態のスタックを確認します:上から [4, 3, 2, 2, 1](一番下が1)。
- 操作1:上から2個(4と3)を取り出し、和 4 + 3 = 7 を一番上に積みます → 上から [7, 2, 2, 1]。
- 操作2:数字3の箱を一番上に積みます → 上から [3, 7, 2, 2, 1]。
- 操作3:上から3個(3, 7, 2)を取り出し、平均 (3 + 7 + 2) ÷ 3 = 4 を一番上に積みます → 上から [4, 2, 1]。
- 操作4:上から2個(4と2)を取り出し、差の絶対値 |4 - 2| = 2 を一番上に積みます → 上から [2, 1](下から順に 1, 2)。
- 選択肢 ア不正解
- 操作完了後のスタックには2個の箱が残るため、箱が1個(値0)とするのは誤りです。
- 選択肢 イ正解
- 操作を順に実行した結果、下から1、その上に2が積まれた2段の状態となります。
- 選択肢 ウ不正解
- 操作3終了時の状態(下から1, 2, 4)であり、操作4が実行されていません。
- 選択肢 エ不正解
- 操作1の加算やその後の処理の取り出し・プッシュが正しく反映されていません。
覚えるポイント
- 箱の積み上げ問題はスタック(LIFO)として上から順に取り出して計算する。
間違えやすいところ
- 上と下の向きを反転させて計算したり、取り出した箱の個数を数え間違えたりしないこと。
出題の前提:平成21年秋期 ITパスポート試験 問54
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.21 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
TCP/IPにおけるポート番号の役割
テクノロジ系 · ネットワーク / 通信プロトコル / ポート番号
インターネットのプロトコルで使用されるポート番号の説明として,適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
TCP/IPの通信では、IPアドレスによって通信相手の端末(ホスト)を特定し、トランスポート層(TCP/UDP)の「ポート番号」によってその端末内で動作している具体的なアプリケーションやプロトコル(HTTPなら80、SMTPなら25など)を識別します。
解き方
- ネットワークにおける識別子の役割(MACアドレス=物理層/データリンク層機器識別、IPアドレス=ネットワーク層端末識別、ポート番号=トランスポート層アプリケーション識別)を整理します。
- アプリケーションごとの識別やデータの出入口を示す記述を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- Ethernetの物理ポート(NIC)に割り当てられる固有の値はMACアドレスです。
- 選択肢 イ不正解
- スイッチングハブのLANケーブルを挿す物理ポート番号(物理位置)ではありません。
- 選択肢 ウ不正解
- パケット送受信においてコンピュータやネットワーク機器(端末)そのものを識別するのはIPアドレスです。
- 選択肢 エ正解
- ポート番号は、HTTP、FTP、SMTPなどのアプリケーション層のサービスやプロセスを識別するための情報の出入口を示す論理的な番号です。
覚えるポイント
- IPアドレスは端末の住所、ポート番号は部屋番号(アプリケーションの出入口)。
間違えやすいところ
- 物理的なハブやルータのコネクタ番号(物理ポート)と混同しないこと。
出題の前提:平成21年秋期 ITパスポート試験 問55
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.21 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
情報セキュリティポリシーの策定と意義
テクノロジ系 · 情報セキュリティ / セキュリティ管理 / 情報セキュリティポリシー
情報セキュリティポリシーに関する記述のうち,適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
情報セキュリティポリシーは、組織が保有する情報資産を適切に保護するために策定する基本方針(ポリシー)です。一般に「基本方針」「対策基準」「実施手順」の3階層で構成され、組織全体のセキュリティ目標と行動指針を定めます。
解き方
- 情報セキュリティポリシーの目的と位置づけ(組織全体の包括的な基本方針、役員・従業員の行動規範)を確認します。
- 法令(会社法等)の義務づけや個別システム単位の限定適用、対外公表義務などの誤った制約を排除し、適切な記述を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 情報セキュリティポリシーの策定や承認は経営陣(取締役会等)の責任において行われるものであり、会社法によって株主総会決議が義務付けられているわけではありません。
- 選択肢 イ不正解
- セキュリティポリシーは個別のシステム単位ではなく、企業や組織全体を包括する統一的な方針として定義されます。
- 選択肢 ウ不正解
- 自社システムの具体的な脆弱性を対外的に公表することは、攻撃を誘発する重大なセキュリティリスクとなるため不適切です。
- 選択肢 エ正解
- 組織のセキュリティ水準を維持・達成するために、従業員等が守るべき行為規範や判断基準を明確に示すことが情報セキュリティポリシーの重要な役割です。
覚えるポイント
- 情報セキュリティポリシーは組織全体の行動指針であり、基本方針・対策基準・実施手順からなる。
間違えやすいところ
- システムごとに個別作成するのではなく、全社的な基準として一貫して策定・運用される。
出題の前提:平成21年秋期 ITパスポート試験 問56
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.22 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
SSDの特徴と留意点
テクノロジ系 · 記憶装置 / フラッシュメモリ / SSD
フラッシュメモリを用いた記憶装置であるSSD(Solid State Drive)をハードディスクの代替として利用する際に、留意すべき特徴として最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
SSDは半導体素子であるフラッシュメモリを用いた補助記憶装置です。物理的な駆動部(磁気ヘッドや回転円盤)を持たないため、静音性・耐衝撃性に優れ、ランダムアクセスも高速です。しかし、フラッシュメモリの構造上、記録素子への書込み・消去を繰り返すことで劣化が進むため、書込み回数に上限があるという弱点があります。
解き方
- SSDを構成する半導体素子(フラッシュメモリ)の物理的な性質や制約事項を確認します。
- 機械的な駆動部がないため衝撃に強く読出しが高速である一方、素子の書込み寿命(上限)が存在することと一致する選択肢を選びます。
- 選択肢 ア正解
- フラッシュメモリは素子の物理的劣化が伴うため、書込み回数に上限があることが留意点として適切です。
- 選択肢 イ不正解
- SSDは消去や書込み処理に時間がかかるため、通常は書込みのほうが読出しよりも遅くなります。
- 選択肢 ウ不正解
- SSDはハードディスクのような磁気ヘッドや回転機構を持たないため、振動や衝撃には強いという特徴があります。
- 選択肢 エ不正解
- 機械的なシーク時間が不要なため、ファイルの断片化(フラグメンテーション)による顕著な読出し速度低下は起こりません。
覚えるポイント
- SSDは物理駆動部がなく耐衝撃性と読出速度に優れるが、書込み回数に上限がある。
間違えやすいところ
- HDDとSSDの特徴を逆にして、SSDが衝撃に弱いと誤認してしまうこと。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・コンピュータシステムにおける補助記憶装置の特性
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.22 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
マルウェアの分類とワームの特徴
テクノロジ系 · 情報セキュリティ / マルウェア / ワーム
インターネットなどのネットワークを介して、自分自身の複製を電子メールに添付して勝手に送信したり、ネットワーク上のほかのコンピュータに自身をコピーしたりして、自己増殖するプログラムはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
悪意のあるソフトウェア(マルウェア)には感染様式によって様々な分類があります。ウイルスは宿主となるファイルに寄生して増殖しますが、ワームは宿主を必要とせず単独プログラムとして動作し、ネットワークやメールを介して自動的に自己増殖を行うのが決定的な特徴です。
解き方
- 問題文から「ネットワークを介して」「自身の複製を送信/コピー」「自己増殖する」という性質を読み取ります。
- 宿主を必要とせず自立してネットワーク上で自己増殖・感染拡大するプログラムである「ワーム」を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- クッキー(Cookie)はWebサーバとブラウザ間で状態を維持・管理するために端末に保存されるテキストデータであり、マルウェアではありません。
- 選択肢 イ不正解
- スパイウェアは利用者に気づかれないように個人情報や端末の利用履歴などを収集して外部へ送信するプログラムです。
- 選択肢 ウ不正解
- トロイの木馬は一見有用なソフトウェアを装いながら不正動作を行うプログラムですが、自身を複製して増殖する機能は持ちません。
- 選択肢 エ正解
- 自立して動作し、ネットワークやメールを介して自身の複製を拡散・増殖させるマルウェアはワームです。
覚えるポイント
- ワームは宿主ファイル不要で単独動作し、ネットワークを介して自己増殖する。
間違えやすいところ
- トロイの木馬と混同しやすいが、トロイの木馬には自己増殖(自己複製)機能がない。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・情報セキュリティにおけるマルウェアの分類
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.22 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
仮想記憶方式の目的
テクノロジ系 · OS / メモリ管理 / 仮想記憶方式
OSが提供するメモリ管理機能の一つである「仮想記憶方式」の主たる目的として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
コンピュータの主記憶(実メモリ)の物理容量には限りがあります。仮想記憶方式(バーチャルメモリ)は、補助記憶装置の一部を主記憶の延長として利用し、OSがアドレス変換を行うことで、実際の主記憶容量よりも広大な仮想アドレス空間をプログラムに提供する技術です。
解き方
- 仮想記憶(Virtual Memory)の基本的な概念と導入目的を整理します。
- 物理的な主記憶の実容量以上のメモリ空間を論理的に見せかけ、大きなプログラムの実行を可能にするという選択肢を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- メモリ保護機能(メモリプロテクション)に関する説明であり、仮想記憶の主たる目的ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- ノートPC等で利用される休止状態(ハイバネーション)に関する説明です。
- 選択肢 ウ正解
- 補助記憶を活用して広大なメモリ空間を実現し、主記憶容量を超えるプログラムを実行可能にするのが仮想記憶の目的です。
- 選択肢 エ不正解
- 主記憶とCPUの間に配置されるキャッシュメモリの目的についての説明です。
覚えるポイント
- 仮想記憶は、補助記憶を利用して物理主記憶よりも大きなプログラムを実行可能にする方式。
間違えやすいところ
- CPUと主記憶の速度差を埋める「キャッシュメモリ」の機能と混同しないようにする。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・オペレーティングシステム(OS)の記憶管理機能
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.23 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ビット演算・加減算による情報表現(味覚の符号化)
テクノロジ系 · 情報表現 / 基数・ビット / 符号化
“甘味”,“うま味”,“塩味”,“酸味”,“苦味”の5種類の味覚を、6ビット(2進数6桁)の数値で符号化する。これらを組み合わせた複合味を数値の加減算で表現できるようにしたい。例えば“甘味”と“酸味”を組み合わせた“甘酸っぱい”をそれぞれの数値の加算で表現し、逆に“甘酸っぱい”から“甘味”成分を取り除いた“酸味”を減算で表現できるようにしたい。味覚の符号として適切なものはどれか。
- ア
- 甘味:000000, うま味:000001, 塩味:000010, 酸味:000011, 苦味:000100
- イ
- 甘味:000001, うま味:000010, 塩味:000011, 酸味:000100, 苦味:000101
- ウ
- 甘味:000001, うま味:000010, 塩味:000100, 酸味:001000, 苦味:010000
- エ
- 甘味:000001, うま味:000011, 塩味:000111, 酸味:001111, 苦味:011111
解答・解説を表示
解答
ウ/エ
解説
各成分を独立に加減算して合成(加算)および成分の抽出・除去(減算)を行うには、各味覚に1ビットずつ割り当てる(1ホット表現)のが基本です。各味覚のビット位置が重ならないウでは、桁上がり(キャリー)や桁借りが発生せず、どの組み合わせでも加減算で正しく合成・除去できます。なお本問は公式発表で「ウ」および「エ」の双方が正解とされています。
解き方
- 加算で複合味を合成し、減算で成分を除去するためには、各味覚を表すビット同士が加算によって他の味覚コードと衝突・混同しない符号化(独立した桁割り当て等)を検討します。
- 選択肢ウは各味覚に1ビットずつ(1, 2, 4, 8, 16)割り当てられており、加算・減算しても桁上がりが起きず各成分の有無が完全に保存されます。またエも同様の加減算の成立条件等の解釈から公式正解として認められました。
- 選択肢 ア不正解
- 甘味が000000であるため、甘味を加算しても数値が変化せず、甘味成分が含まれているか判別できなくなります。
- 選択肢 イ不正解
- 甘味(1)とうま味(2)を加算すると3となり、これは塩味(000011)と同じ値になってしまい区別がつきません。
- 選択肢 ウ正解
- 各味覚に独立した1ビットが割り振られているため、加算しても桁上がりが発生せず、加減算によって自在に合成および除去が可能です。
- 選択肢 エ正解
- 試験実施機関(IPA)の解答発表において、正解肢としてウと共に正解として認められました。
覚えるポイント
- 複数要素の組み合わせを加減算で表現する場合、各要素を独立したビット位置に割り振る(1ホット表現)。
間違えやすいところ
- 単純な連番(0, 1, 2, 3...)を割り振ると、加算時に別の要素の値と重複してしまい区別できなくなる点を見落とすこと。
出題の前提:ITパスポート試験平成21年度秋期公式解答(問60はウ・エの複数正解指定)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.23 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式解答 p.1 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
システムの処理能力を表す指標(スループット)
テクノロジ系 · システム性能 / スループット / 処理能力
コンピュータシステムが単位時間当たりに処理できるジョブやトランザクションなどの処理件数のことであり、コンピュータの処理能力を表す指標はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
システムの性能評価指標には「時間」に関するもの(応答時間、処理時間、待ち時間)と、「処理量」に関するものがあります。スループット(Throughput)は一定時間(例えば1秒間や1時間)にどれだけの処理を完了できるかを示す指標であり、単位時間当たりの処理件数(TPS:Transactions Per Secondなど)で表されます。
解き方
- 問題文に示された「単位時間当たりに処理できる件数」というキーワードを確認します。
- 処理時間ではなく処理能力(処理量)を表す指標である「スループット」を選択肢から特定します。
- 選択肢 ア不正解
- アクセスタイム(アクセス時間)は、記憶装置に対してデータの読出しや書込みの指示を出してから完了するまでの時間のことです。
- 選択肢 イ正解
- スループットは、単位時間当たりに処理できるジョブやトランザクションの量を表す指標です。
- 選択肢 ウ不正解
- タイムスタンプは、電子文書やデータがその日時に存在していたことや改ざんされていないことを証明する日時の記録です。
- 選択肢 エ不正解
- レスポンスタイム(応答時間)は、システムへ処理要求を送信完了してから最初の応答が返り始めるまでの時間のことです。
覚えるポイント
- スループット=単位時間当たりの処理量(能力)、レスポンスタイム=応答にかかる時間。
間違えやすいところ
- レスポンスタイム(応答にかかる時間)とスループット(時間当たりの処理能力)を混同すること。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・システム性能の評価指標
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.23 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
暗号化アルゴリズムの復号逆算
テクノロジ系 · アルゴリズム / 暗号化 / 剰余算
小文字の英字からなる文字列を次の規則で暗号化する。英字を文字番号(a=1, b=2, …, z=26)に変換し、1文字目には1、2文字目には2、…、n文字目にはnを加える。それぞれの数を26で割った余りを新たに文字番号とみなし(余りが0の場合は26とみなす)、表から対応する英字に変換する。この手順で暗号化した結果が“tmb”であるとき、元の文字列はどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
暗号化の手順は「n文字目の文字番号 + n」を計算し、26で割った余りを求めることです。したがって元の文字を求める復号の手順は逆算となり、「暗号文のn文字目の文字番号 − n」を計算します。計算結果が0以下の場合は26を加えることで1〜26の範囲に戻します。
解き方
- 暗号文「tmb」の各文字を文字番号に変換します。t = 20, m = 13, b = 2 です。
- 1文字目は1を減算: 20 - 1 = 19。文字番号19に対応する英字は 's' です。
- 2文字目は2を減算: 13 - 2 = 11。文字番号11に対応する英字は 'k' です。
- 3文字目は3を減算: 2 - 3 = -1。26で割った余りの逆算なので26を加えると -1 + 26 = 25。文字番号25に対応する英字は 'y' です。
- 復号された文字列は「sky」となります。
- 選択肢 ア不正解
- sheを暗号化すると、s(19)+1=20(t)、h(8)+2=10(j)、e(5)+3=8(h)となり「tjh」になります。
- 選択肢 イ不正解
- shyを暗号化すると、s(19)+1=20(t)、h(8)+2=10(j)、y(25)+3=28→余り2(b)となり「tjb」になります。
- 選択肢 ウ不正解
- skiを暗号化すると、s(19)+1=20(t)、k(11)+2=13(m)、i(9)+3=12(l)となり「tml」になります。
- 選択肢 エ正解
- skyを暗号化すると、s(19)+1=20(t)、k(11)+2=13(m)、y(25)+3=28(26で割ると余り2=b)となり「tmb」に一致します。
覚えるポイント
- 暗号化手順の逆算(減算)を行い、値が0以下になる場合は法の数(26)を足して戻す。
間違えやすいところ
- 3文字目の計算で 2 - 3 を負の数として扱い方を誤り、末尾文字の特定に失敗すること。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・アルゴリズムと基礎理論(剰余算)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.24 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
関係データベースの正規化の目的
テクノロジ系 · データベース / 関係データベース / 正規化
関係データベースを利用する際に、データの正規化を行う主たる目的として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
関係データベースの正規化とは、データの従属性に基づいて表を分割し、データの重複を排除してデータ構造を整理する手法です。これにより、データの冗長性が削減され、保守性が高まるとともに、更新・挿入・削除時に一部のデータだけが更新されて生じるデータの矛盾(更新時不整合)を防止できます。
解き方
- 関係データベースにおける「正規化」の定義と主要な目的(重複排除・保守性向上・不整合防止)を想起します。
- データの重複や更新時の矛盾防止について正しく言及している選択肢を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 異機種間の互換性を保証するのは文字コードやデータ通信規格、ミドルウェアなどの役割です。
- 選択肢 イ正解
- データの重複を排除して整理し、データの追加・修正・削除時に矛盾が生じないようにするのが正規化の目的です。
- 選択肢 ウ不正解
- 通信不可な文字の除去(サニタイジングやエンコード)はネットワーク通信や入力チェックの役割です。
- 選択肢 エ不正解
- 複数の記憶媒体を論理的に一つの領域に見せかけるのは、ストレージの仮想化やボリューム管理機能の役割です。
覚えるポイント
- 正規化の最大の目的は「データの冗長性(重複)の排除」と「更新時における矛盾(不整合)の防止」。
間違えやすいところ
- ストレージの仮想化やデータ互換性の確保といったインフラ・通信側の機能と混同すること。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・データベース設計と正規化
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.24 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
基数変換(8進数から16進数への変換)
テクノロジ系 · 基礎理論 / 基数変換 / 2進数・8進数・16進数
8進数の「55」を16進数で表したものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
8進数と16進数の基数変換は、2進数を仲介させると簡単に行えます。8は2の3乗なので8進数の1桁は2進数3桁に対応します。また16は2の4乗なので16進数の1桁は2進数4桁に対応します。8進数を各桁3ビットの2進数に展開した後、下位桁から4ビットずつ区切って16進数に変換します。
解き方
- 8進数「55」の各桁を3ビットの2進数に変換します。「5」は 101 なので、全体で 101 101(2進数)となります。
- この2進数を下位から4ビットごとにまとめます。「0010」と「1101」になります。
- 4ビットごとに16進数へ変換します。0010 = 2、1101 = 13 = D(16進数)です。
- 並べると「2D」となります。(※10進数を経由しても、5×8 + 5 = 45、45 ÷ 16 = 2 余り 13(D) より「2D」と求まります)
- 選択肢 ア正解
- 8進数55は10進数で45であり、これを16進数で表すと16×2 + 13(D)より「2D」となります。
- 選択肢 イ不正解
- 2Eは10進数で 2×16 + 14 = 46(8進数では56)です。
- 選択肢 ウ不正解
- 4Dは10進数で 4×16 + 13 = 77(8進数では115)です。
- 選択肢 エ不正解
- 4Eは10進数で 4×16 + 14 = 78(8進数では116)です。
覚えるポイント
- 8進数1桁は2進数3桁、16進数1桁は2進数4桁に対応させて変換すると速く正確に計算できる。
間違えやすいところ
- 16進数の13をC(12)やE(14)と取り違えてしまうこと(A=10, B=11, C=12, D=13, E=14, F=15)。
出題の前提:ITパスポート試験シラバス・情報表現と基数変換
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.24 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
IPアドレスの特性とプライベートIPアドレスの運用
テクノロジ系 · IPアドレス / IPv4 / プライベートIPアドレス
IPアドレスに関する記述として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
IPv4アドレスは32ビット(4バイト)で構成され、全体で約43億個存在します。インターネット上で一意である必要があるグローバルIPアドレスはICANNなどの国際機関が一元管理しますが、閉じたプライベートネットワーク内でのみ利用されるプライベートIPアドレスは各組織が規則に従い自由に設定可能です。
解き方
- IPv4アドレスの総数(2の32乗=約43億個)と設問の数値(人口約70億人)を比較して選択肢アの誤りを判断します。
- グローバルIPアドレスの管理主体(国際的な非営利組織ICANN/JPNIC等)とインターネット全体での一意性の必要性から選択肢イとウを排除します。
- ローカルネットワーク内で自由に重複なく割り当て可能なプライベートIPアドレスの性質を確認し、選択肢エを選択します。
- 選択肢 ア不正解
- 4バイト(32ビット)のIPv4アドレスの総数は2の32乗(約43億個)であり、地球上の人口(約70億人)より少ないため誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- IPアドレスは各国政府ではなく、ICANNなどの国際的な標準化・管理組織および地域ごとのレジストリによって一元管理されています。
- 選択肢 ウ不正解
- インターネットに接続するグローバルIPアドレスは、国ごとではなく全世界で一意(重複がない状態)である必要があります。
- 選択肢 エ正解
- プライベートIPアドレスは、インターネットから隔離された同一社内などのローカルネットワーク内であれば自由に重複なく割り当てて運用できます。
覚えるポイント
- IPv4アドレスは32ビット(4バイト)で約43億個
- プライベートIPアドレスは組織内ネットワークで自由に割当可能
間違えやすいところ
- IPv4のアドレス総数(約43億個)を人口(約70億〜80億)より多いと勘違いしやすい
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(ネットワーク構成要素、IPアドレスの基礎)に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.25 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
情報セキュリティにおける物理的脅威の分類
テクノロジ系 · 情報セキュリティ / セキュリティ脅威 / 物理的脅威
セキュリティ事故の例のうち、原因が物理的脅威に分類されるものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
情報セキュリティ上の脅威は、地震・水害・機器損壊・盗難などの「物理的脅威」、不正アクセス・マルウェア感染・DoS攻撃などの「技術的脅威」、誤操作・紛失・情報漏えい・内部不正などの「人的脅威」に分類されます。
解き方
- 各選択肢のインシデントの発生原因を分類(物理的・技術的・人的)します。
- 大雨による浸水・機器停止が自然災害による実体的な損害(物理的脅威)であることを見極めます。
- 選択肢 ア正解
- 大雨による浸水や自然災害、火災、機器の破損などは、実体・設備に物理的な被害をもたらす「物理的脅威」に分類されます。
- 選択肢 イ不正解
- 大量のデータを送りつけてサーバを停止させるDoS攻撃は、ネットワークやシステムを通じた「技術的脅威」に分類されます。
- 選択肢 ウ不正解
- ネットワークを介した不正侵入やファイルの改ざん・破壊は「技術的脅威」に分類されます。
- 選択肢 エ不正解
- 社員によるコンピュータの誤操作や過失によるデータ破壊は「人的脅威」に分類されます。
覚えるポイント
- 物理的脅威:地震、水害、停電、機器破壊、盗難
- 技術的脅威:不正侵入、マルウェア、DoS攻撃
- 人的脅威:誤操作、紛失、内部不正
間違えやすいところ
- 人間の誤操作(人的脅威)と設備の故障・災害(物理的脅威)の区別が曖昧になる
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(情報セキュリティの脅威の種類)に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.25 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
信頼性設計手法(フールプルーフの概念)
テクノロジ系 · フールプルーフ / フェールセーフ / 信頼性設計
フールプルーフの考え方として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
フールプルーフは「人は誤りを犯すもの」という前提に立ち、誤操作を防止するか、誤操作があっても安全を保つ設計方針です。一方、機器の故障時に安全側へ倒す設計は「フェールセーフ」、障害時でも機能を縮退維持する設計は「フェールソフト」、故障確率そのものを低減する活動は「フォールトアボイダンス」と呼びます。
解き方
- フールプルーフの定義(人間の操作ミスに対する防御機構)を確認します。
- 他の信頼性設計概念(フェールセーフ、フォールトトレランス、フォールトアボイダンス)と各選択肢を照合します。
- 操作ミス時にも安全性と信頼性を維持するという記述である選択肢エを正答とします。
- 選択肢 ア不正解
- 障害発生時に安全な状態へ移行させる考え方は「フェールセーフ」の説明です。
- 選択肢 イ不正解
- 機器を多重化して障害の影響を抑え稼働を維持する考え方は「フォールトトレランス」の説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- 高品質な部品の採用などにより故障発生確率を極力ゼロに近づける考え方は「フォールトアボイダンス」の説明です。
- 選択肢 エ正解
- 人間が誤操作を行っても重大な事故や障害にならず、システムの安全性と信頼性を保持する設計がフールプルーフです。
覚えるポイント
- フールプルーフ:人の誤操作を防ぐ・安全を保つ
- フェールセーフ:故障時に安全側へ倒す
- フェールソフト:一部故障時に機能を落として継続稼働する
- フォールトトレランス:多重化で障害を耐え抜く
間違えやすいところ
- フールプルーフ(誤操作対策)とフェールセーフ(故障時の安全対策)の混同
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(システムの信頼性設計)に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.25 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
Webブラウザ上で動作するアプレットの定義
テクノロジ系 · アプレット / Javaアプレット / クライアントサイドプログラム
アプレットに関する記述として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
アプレット(Applet)は、単独では完結せず他のホスト環境(Webブラウザなど)に組み込まれて動作する小さなアプリケーションソフトウェアです。主にJavaアプレットを指し、サーバからWebページと共に送られ、クライアント側のブラウザに組み込まれた実行環境で動作します。
解き方
- アプレットの役割(他のアプリケーション環境上で動作する小さなプログラム)を想起します。
- 選択肢ア(Cookie)、イ(HTMLなど)、エ(SQL)の内容を特定して除外します。
- ブラウザに組み込まれて実行されるプログラムを説明している選択肢ウを選択します。
- 選択肢 ア不正解
- Webサイトから送信され利用者のPCに保存されるテキストや文書ファイルは「Cookie(クッキー)」などの説明です。
- 選択肢 イ不正解
- Webページを作成するための言語は「HTML」や「CSS」などの説明です。
- 選択肢 ウ正解
- アプレットは、WebサーバからダウンロードされクライアントのWebブラウザ上で実行されるプログラムのことです。
- 選択肢 エ不正解
- データベースのデータ操作や定義を行う言語は「SQL」の説明です。
覚えるポイント
- アプレット:ブラウザにダウンロードされてクライアント側で実行されるプログラム
- サーブレット:サーバ側で実行されるプログラム
間違えやすいところ
- Cookie(データ保持用テキスト)やサーブレット(サーバ側動作)と混同しない
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(Webアプリケーション技術、クライアント側技術)に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.26 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
電子メール送受信・転送プロトコルの組み合わせ
テクノロジ系 · SMTP / POP3 / 電子メールプロトコル
図のメールの送受信で利用されるプロトコル①〜③の組合せとして、適切なものはどれか。 [図の構成] ①メールクライアントからメールサーバへの「メール送信」 ②メールサーバからメールクライアントへの「メール受信」 ③メールサーバから別のメールサーバへの「メール転送」
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
電子メールシステムにおいて、端末からサーバへのメール送信およびサーバ同士のメール転送には「SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)」が用いられます。一方、利用者がメールサーバから自端末へメールを取り出して受信する際には「POP3(Post Office Protocol version 3)」や「IMAP」が用いられます。
解き方
- ①メールクライアントから送信メールサーバへの送信プロトコル(SMTP)を確認します。
- ②メールサーバからメールクライアントへの受信プロトコル(POP3)を確認します。
- ③メールサーバ間で宛先サーバへメールを配送・転送するプロトコル(SMTP)を確認します。
- ①がSMTP、②がPOP3、③がSMTPとなっている組合せ(ウ)を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- POP3は受信専用プロトコルであり、メールの送信や転送には利用できません。
- 選択肢 イ不正解
- ①の送信がPOP3、②の受信がSMTPと指定されており、送受信の役割が逆になっています。
- 選択肢 ウ正解
- ①のクライアントからの送信はSMTP、②のクライアントでの受信はPOP3、③のサーバ間転送はSMTPが適切です。
- 選択肢 エ不正解
- ②の受信にSMTPが指定されていますが、通常のクライアントによるメール受信にはPOP3やIMAPを使用します。
覚えるポイント
- SMTP:送信およびサーバ間転送
- POP3/IMAP:クライアントへの受信
間違えやすいところ
- メール送信とメール転送で異なるプロトコルを使うと誤解しやすいが、どちらもSMTPを用いる
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(ネットワークプロトコル、電子メールシステム)に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.26 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
一様乱数における大小比較の期待値計算
テクノロジ系 · 確率 / 期待値 / 一様乱数
0から1までの一様乱数からXとYを取り出すことを600回繰り返す。このときY < Xを満たす回数の期待値は幾らか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
0から1までの連続型一様乱数から独立に2つの実数X, Yを選ぶとき、X = Yとなる確率は0です。XとYの分布の対称性から、X > Y(すなわちY < X)となる確率とX < Yとなる確率は等しく、それぞれ1/2となります。試行回数をn、事象の発生確率をpとするとき、期待値Eは E = n × p で求まります。
解き方
- XとYが互いに独立して0〜1の一様分布に従うため、Y < Xとなる確率pを求めます(対称性よりp = 1/2)。
- 試行回数n = 600に確率p = 1/2を乗じ、600 × 0.5 = 300を算出します。
- 選択肢 ア不正解
- 150は確率が1/4の場合の計算結果であり、誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- 200は確率が1/3の場合の計算結果であり、誤りです。
- 選択肢 ウ正解
- Y < Xとなる確率は1/2であるため、600回繰り返した際の期待値は 600 × 1/2 = 300回となります。
- 選択肢 エ不正解
- 400は確率が2/3の場合の計算結果であり、誤りです。
覚えるポイント
- 独立した連続一様乱数2つの大小関係の確率は対称性から各1/2
- 期待値 = 試行回数 × 確率
間違えやすいところ
- X = Yとなる境界の確率を過剰に考慮してしまうことによる誤認
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(基礎理論、確率と統計)に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.26 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
迷惑メール(スパムメール)の定義
テクノロジ系 · スパムメール / 迷惑メール / 情報セキュリティ
スパムメールの説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
スパムメール(迷惑メール)は、宣伝・広告、詐欺などを目的として、受信側の意向を無視して無差別に大量送信される電子メールです。これに対し、受信者が連鎖的に転送を繰り返すものは「チェーンメール」、登録者全員に一斉配信する正規の仕組みは「メーリングリスト」と呼ばれます。
解き方
- スパムメールの本質である「受信者の承諾なし」「無差別・大量送信」という条件を整理します。
- 選択肢イ(メーリングリスト)、ウ(チェーンメール)、エ(電子掲示板システム等)の定義を確認して排除します。
- 選択肢アがスパムメールの正しい定義であることを判定します。
- 選択肢 ア正解
- 受信者の事前の承諾(オプトイン)を得ることなく、無差別に大量に送信される迷惑メールをスパムメールと呼びます。
- 選択肢 イ不正解
- あらかじめ登録した参加者全員に同じメールを一斉配信する仕組みは「メーリングリスト」の説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- 受信者に転送を促しネズミ算式に拡散させるメールは「チェーンメール」の説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 不特定多数の利用者がメッセージを投稿・閲覧して情報交換するシステムは「電子掲示板(BBS)」やフォーラムの説明です。
覚えるポイント
- スパムメール:受信者の承諾なしに無差別一斉送信される迷惑メール
- チェーンメール:受信者が次々に転送して連鎖的に増殖するメール
間違えやすいところ
- チェーンメール(転送連鎖)とスパムメール(発信者からの無差別送信)の混同
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(ネットワークとセキュリティ、迷惑メール対策)に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.27 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
コンピュータの5大機能における演算機能と制御機能の役割
テクノロジ系 · コンピュータの5大機能 / 演算機能 / 制御機能 / CPU
コンピュータを構成する一部の機能の説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
コンピュータの5大機能(制御、演算、記憶、入力、出力)において、全体の指示や指令を司るのは「制御機能」です。制御機能が記憶機能から命令を取り出して解読し、各装置に指示を出します。演算機能は制御機能の指示に従って記憶機能からデータを取り出して四則演算や論理演算を実行し、結果を記憶機能に返します。記憶機能自身が演算や出力を「依頼」することはありません。
解き方
- 制御機能が全体に命令・指示を出し、他の機能がそれに従うという5大装置の関係を整理します。
- 演算機能のデータ受渡し相手は主に「記憶機能」であり、入出力機能と直接やり取りしないことを確認してイを排除します。
- 記憶機能は受動的にデータを格納・提供する機能であり、他へ能動的な依頼を出さないことからウとエを排除します。
- 制御機能からの指示で演算を行うという選択肢アを正解とします。
- 選択肢 ア正解
- 演算機能は、プログラムの命令を解読した制御機能からの指示を受け取って算術演算や論理演算を実行します。
- 選択肢 イ不正解
- 演算機能は主に記憶機能との間でデータの受渡しを行い、入力装置や出力装置と直接データのやり取りは行いません。
- 選択肢 ウ不正解
- 記憶機能はデータの保存を行う受動的な機能であり、演算機能に対して演算を依頼する主体ではありません(依頼・指示を出すのは制御機能です)。
- 選択肢 エ不正解
- 出力機能に対してデータ出力の指示を出すのは制御機能であり、記憶機能自らが出力依頼を出すことはありません。
覚えるポイント
- 5大機能:制御・演算(CPU)、記憶(主記憶/補助記憶)、入力、出力
- 命令・指示を出すのは常に「制御機能」
間違えやすいところ
- 記憶機能がプログラムを実行・指示していると誤解しやすいが、指示を出すのは制御機能である
出題の前提:ITパスポート試験シラバス(コンピュータシステムの構成、5大装置)に基づく。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.27 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
マルウェア「ボット」の特徴
テクノロジ系 · ボット / マルウェア / サイバーセキュリティ
コンピュータセキュリティにおけるマルウェアの一種である「ボット」の説明として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
ボット(Bot)はロボット(Robot)に由来し、侵入した多数の端末(ボットネット)を外部の攻撃者が遠隔制御して、特定標的への一斉攻撃や迷惑メール送信などを実行させるプログラムです。
解き方
- ボットの基本的性質である「遠隔操作」「指令による一斉動作」というキーワードを確認します。
- 提示された各選択肢のセキュリティ用語(ワンクリック詐欺、ルートキット、ボット、スパイウェア)と照合して判断します。
- 選択肢 ア不正解
- Webサイト閲覧やクリックのみで不当に代金を請求する手法は、ワンクリック詐欺(不正請求)の説明です。
- 選択肢 イ不正解
- 侵入後にログ消去やバックドア設置などを行う不正ツール群をまとめて隠蔽する仕組みは、ルートキット(rootkit)の説明です。
- 選択肢 ウ正解
- 多数のコンピュータに潜伏感染し、外部指令に従ってDDoS攻撃などを一斉に実行するボットの説明として適切です。
- 選択肢 エ不正解
- 利用者の同意なしに潜入し、閲覧履歴や個人情報をひそかに収集して送信するプログラムは、スパイウェアの説明です。
覚えるポイント
- ボットは遠隔操作によって多数の端末から一斉攻撃(DDoS)やスパム送信を行うマルウェアです。
間違えやすいところ
- スパイウェア(情報収集)やルートキット(侵入痕跡隠蔽ツール群)との定義の混同に注意が必要です。
出題の前提:平成21年秋期 ITパスポート試験問73の出題条件に基づく
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.27 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
公開鍵暗号方式によるセキュリティ効果
テクノロジ系 · 公開鍵暗号方式 / 盗聴防止 / 暗号化
データの送信側が受信者の公開鍵を用いて暗号化し、受信側が自身の秘密鍵によって復号することによって実現できるセキュリティ対策はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
公開鍵暗号方式において、「受信者の公開鍵で暗号化」すると「受信者の秘密鍵」でのみ復号可能となるため盗聴防止(秘匿性確保)が実現されます。一方、「送信者の秘密鍵で暗号化(署名)」した場合は送信者本人性の証明(なりすまし・改ざん検知)に用いられます。
解き方
- 問題文の暗号化鍵と復号鍵を確認します(暗号化:受信者の公開鍵、復号:受信者の秘密鍵)。
- 受信者の秘密鍵を持つ本人のみが内容を閲覧できることから、第三者に対する「盗聴防止(機密性保持)」が目的であると判断します。
- 選択肢 ア不正解
- 送信者のなりすまし防止や否認防止には、送信者の秘密鍵を用いて生成するデジタル署名技術を使用します。
- 選択肢 イ正解
- 受信者本人しか復号できないため、ネットワーク経路上で傍受されても中身が漏洩せず、盗聴防止を実現できます。
- 選択肢 ウ不正解
- 暗号化は通信回線のノイズや障害による物理的な伝送エラーを防止する技術ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 暗号化自体に改ざんされたデータを自動復元する機能はありません(誤り訂正符号等の役割です)。
覚えるポイント
- 受信者の公開鍵暗号化は「盗聴防止(秘匿性)」、送信者の秘密鍵暗号化は「デジタル署名(認証・改ざん検知)」です。
間違えやすいところ
- デジタル署名(送信者の秘密鍵で暗号化)の役割である「なりすまし防止」と混同しないように整理が必要です。
出題の前提:平成21年秋期 ITパスポート試験問74の出題条件に基づく
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.28 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
Webサイトの更新情報記述フォーマット
テクノロジ系 · RSS / XML / メタデータ
ブログやニュースサイト、電子掲示板などのWebサイトにおいて、効率的な情報収集や情報発信を行うために用いられ、記事の見出しや要約、更新日時などのメタデータを構造化して記述するためのXMLベースの文書形式はどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
RSSは、Webサイトの更新情報をメタデータとして構造化して配信するXML仕様です。ユーザーやRSSリーダーはWebサイトを個別に巡回することなく、更新記事をまとめて把握できます。
解き方
- 問題文の条件「Webサイトの更新情報(見出し・要約・更新日時など)の構造化」「XMLベースの文書形式」を確認します。
- 選択肢からWebフィード規格に該当するRSSを選定します。
- 選択肢 ア不正解
- API(Application Programming Interface)は、ソフトウェア同士が機能やデータを連携・呼び出しするための規約です。
- 選択肢 イ不正解
- Open XMLは、ワープロや表計算などのオフィスソフト用電子文書を記述するためのファイル形式規格です。
- 選択肢 ウ正解
- RSSは、見出しや記事要約、公開日時などのメタデータをXML形式で配信し、効率的な情報収集を実現する技術です。
- 選択肢 エ不正解
- XHTMLは、HTMLをXML規格に適合するように再定義したWebページ記述用のマークアップ言語です。
覚えるポイント
- RSSはブログやニュースサイトの見出し・要約・更新日時などを配信するXMLベースの規格です。
間違えやすいところ
- Webページの表示レイアウトを記述するXHTMLと、更新メタデータを配信するRSSの役割を混同しないようにします。
出題の前提:平成21年秋期 ITパスポート試験問75の出題条件に基づく
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.28 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
機密性に応じたデータベース内容のアクセス制御
テクノロジ系 · アクセス権管理 / 機密性 / データベースセキュリティ
データベースの内容を、利用者の業務の機密性に応じて限定的に表示したい。その手法として最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
データベースのセキュリティ管理では、情報の一元性を保ちつつ機密性を担保するため、ユーザーやグループごとに閲覧・更新可能なデータ範囲(テーブル、カラム、ビューなど)に対するアクセス権(特権)を設定・制御します。
解き方
- 機密性に応じて安全かつ整合性を維持しながら表示制限をかける要件を把握します。
- 複製配布や列の濫造ではなく、アクセス権限(認可制御)による統制が適切であると判断します。
- 選択肢 ア正解
- データと利用者の関係に基づいて適切なアクセス権(参照権限等)を設定することで、権限に応じた限定的な閲覧制御を確実に行えます。
- 選択肢 イ不正解
- データベースの複製を個別配布すると、データの多重管理による不整合や情報漏洩のリスクが高まり不適切です。
- 選択肢 ウ不正解
- 利用者ごとに個別の列を設計・追加していく方法は、テーブル設計の保守性を著しく損ねるため適切ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 膨大な件数の各レコードに個別のパスワードを設けて運用することは、運用管理上現実的ではありません。
覚えるポイント
- 機密性に応じたデータアクセス制限は「利用者とデータ(またはビュー)の組合せにアクセス権を設定」して実現します。
間違えやすいところ
- データベースを複製して配布すると更新の不整合が生じるため、分散ではなくアクセス権制御で解決します。
出題の前提:平成21年秋期 ITパスポート試験問76の出題条件に基づく
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.28 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
加入者線の光ファイバ化技術(FTTH)
テクノロジ系 · FTTH / 通信回線 / ブロードバンド
通信事業者の収容局から一般家庭までの加入者線(ラストワンマイル)が、光ファイバケーブルで構成されているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
FTTH(Fiber To The Home)は、収容局から個人の家庭までを全区間光ファイバケーブルで結ぶアクセス回線方式です。既存のアナログ電話線(銅線・メタル線)を利用するDSL技術やISDNとは異なり、伝送損失が極めて少なく高速な通信が可能です。
解き方
- 各通信技術の伝送媒体(メタル線か光ファイバか)を整理します。
- 名称の通り「Fiber to the Home(家庭まで光ファイバ)」を意味するFTTHを選択します。
- 選択肢 ア不正解
- ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)は、既存のアナログ電話回線(銅線・ツイストペア線)の高周波帯を利用する通信方式です。
- 選択肢 イ正解
- FTTHは収容局から家庭まで直接光ファイバケーブルを敷設・接続する通信サービスであり、条件に合致します。
- 選択肢 ウ不正解
- HDSL(High-bit-rate Digital Subscriber Line)は、複数対の銅線メタルケーブルを用いて高速伝送を行うDSL技術の一種です。
- 選択肢 エ不正解
- ISDN(Integrated Services Digital Network)は、従来の銅線電話網を利用してデジタル通信を行う規格です。
覚えるポイント
- FTTHは「Fiber To The Home」の略で、収容局から家庭まで光ファイバを用いるブロードバンド方式です。
間違えやすいところ
- ADSLやISDNは従来のメタル電話線(銅線)を利用する技術である点を取り違えないようにします。
出題の前提:平成21年秋期 ITパスポート試験問77の出題条件に基づく
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.28 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
RAIDの目的と効果
テクノロジ系 · RAID / 信頼性 / ストライピング / ミラーリング
コンピュータシステムにおけるRAIDの利用目的として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
RAID技術は、複数のハードディスクを統合して仮想的な単一の記憶装置として扱います。データを分散書き込みして並行アクセスする「ストライピング(RAID 0)」による高速化や、同一データを二重書きする「ミラーリング(RAID 1)」・誤り訂正用のパリティを付加する「RAID 5」等による耐故障性の確保が主な目的です。
解き方
- RAIDの定義(複数ディスクの統合による冗長化・高速化)を確認します。
- 省スペース化、世代バックアップ、ネットワーク共有といった無関係な記述を除外し、「分散書き込み、高速性や耐故障性を高める」という記述を選びます。
- 選択肢 ア正解
- RAIDは複数ディスクへのデータ分散配置(ストライピング)や冗長化(ミラーリング/パリティ)により、アクセス高速化と耐障害性向上を実現します。
- 選択肢 イ不正解
- RAIDの主目的はディスク筐体の省スペース化ではありません。
- 選択肢 ウ不正解
- 世代バックアップの運用方針に関する記述であり、RAIDの基本機能・定義とは異なります。
- 選択肢 エ不正解
- ネットワークを介して複数PCからファイル共有ストレージを利用する形態は、NASやSANなどの説明です。
覚えるポイント
- RAIDは複数ハードディスクの統合により「高速性(性能向上)」と「耐故障性(冗長性確保)」を実現する技術です。
間違えやすいところ
- ネットワーク経由で複数PCが共有する仕組み(NAS/SAN)とRAIDのディスクアレイ構成を混同しないようにします。
出題の前提:平成21年秋期 ITパスポート試験問78の出題条件に基づく
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.29 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
DMZ(非武装地帯)の概念と役割
テクノロジ系 · DMZ / ファイアウォール / ネットワークセキュリティ
ファイアウォールを設置することによって構成され、インターネットからもイントラネット(内部ネットワーク)からもアクセス可能であるが、その領域からイントラネットへの直接アクセスは禁止されているネットワーク上の領域はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
DMZ(Demilitarized Zone)は、外部の信頼できないネットワーク(インターネット)と内部の保護すべきネットワーク(イントラネット)の間に配置される隔離領域です。外部に公開するサーバ群をDMZに配置し、DMZから内部ネットワークへの通信方向を厳格に遮断することで、公開サーバが乗っ取られた場合でも内部ネットワークへの被害拡大を食い止めます。
解き方
- 問題文の条件「外部および内部からアクセス可能」「そこから内部への通信は禁止」という隔離ネットワークの性質を確認します。
- ネットワーク用語から「非武装地帯」を意味するDMZを選択します。
- 選択肢 ア不正解
- DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)は、ネットワーク接続機器にIPアドレスなどを自動割り当てするプロトコルです。
- 選択肢 イ正解
- DMZは、インターネットと内部LANの間に設置され、公開サーバを配置して内部への直接通信を遮断する緩衝地帯です。
- 選択肢 ウ不正解
- DNS(Domain Name System)は、ドメイン名とIPアドレスの相互変換(名前解決)を行う仕組みです。
- 選択肢 エ不正解
- DoS(Denial of Service)は、過剰な負荷をかけてサービスを妨害・停止させるサイバー攻撃手法です。
覚えるポイント
- DMZはインターネットと社内LANの中間に位置し、公開サーバを隔離配置するネットワーク領域です。
間違えやすいところ
- ネットワークの隔離区域を表す略語(DMZ)と、名前解決のDNSや攻撃手法のDoSなどの頭文字を混同しないようにします。
出題の前提:平成21年秋期 ITパスポート試験問79の出題条件に基づく
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.29 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
オーサリングソフトの機能と定義
テクノロジ系 · オーサリングソフト / マルチメディア / コンテンツ制作
マルチメディアを扱うオーサリングソフトの説明として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
オーサリング(Authoring:著作・構築)ソフトとは、専門的なプログラミング知識が少なくても、文字・音声・動画・画像といった個別のマルチメディア素材を時間軸や画面上に配置・統合して、ひとつのまとまったコンテンツ(Webページ、CD-ROM/DVDタイトル、デジタル教材など)を制作できるソフトウェアのことです。
解き方
- 「オーサリング(authoring)」という言葉が制作・構築を意味する点に着目します。
- 各種素材(静止画・動画・音声・テキスト等)を組み合わせて統合的なコンテンツを作成するという説明を選択します。
- 選択肢 ア正解
- 文字、画像、動画、音声などの様々な素材を統合・編集してマルチメディアコンテンツを制作するソフトウェアの説明として適切です。
- 選択肢 イ不正解
- ネットワークを介した各種情報の検索は、検索エンジン(サーチエンジン)等の機能です。
- 選択肢 ウ不正解
- ファイルの種類や機能を示す画面上の小さな図柄は、GUIにおける「アイコン」の説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 著作権の登録手続きを代行・実施するソフトウェアではなく、著作物制作そのものを支援するツールです。
覚えるポイント
- オーサリングソフトは、文字・画像・音声・動画などの多様な素材を組み合わせてひとつのコンテンツに仕上げるソフトです。
間違えやすいところ
- アイコン(画面上の小さな図柄)や検索エンジン、著作権管理システムとの意味の混同に注意します。
出題の前提:平成21年秋期 ITパスポート試験問80の出題条件に基づく
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.29 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
情報セキュリティの3要素(可用性)
テクノロジ系 · 情報セキュリティ / セキュリティの3要素 / 可用性
システムの通信に用いているネットワークケーブルを過失により切断してしまい、通信が行えない状態になった。この事象によって低下したと考えられる、情報セキュリティマネジメントの要素として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
情報セキュリティの三大要素は、認可された者だけがアクセスできる「機密性」、情報が改ざんされず正確である「完全性」、必要なときに利用可能である「可用性」から構成されます。
解き方
- 通信ケーブルの切断によって発生した被害(システムへのアクセス遮断、利用不可)を把握します。
- 情報セキュリティの基本特性(機密性・完全性・可用性)の定義と照らし合わせ、利用可能であることを表す可用性の低下に該当すると判断します。
- 選択肢 ア正解
- 可用性は認可された利用者が要求時にいつでも情報やシステムを利用できる性質であり、ケーブル切断で使用不能となった状態は可用性の低下に該当します。
- 選択肢 イ不正解
- 完全性はデータやシステムが改ざんされず正確・最新である性質のことであり、単なる通信途絶による利用不可はこれに該当しません。
- 選択肢 ウ不正解
- 機密性は許可されていない第三者への情報漏えいを防ぐ性質のことであり、通信が物理的に遮断された事態は情報漏えいではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 保全性は一般に機器やシステムの状態を維持・保守することを指す用語であり、情報セキュリティマネジメントにおける基本三大要素ではありません。
覚えるポイント
- 情報セキュリティの3大要素:機密性(Confidentiality)、完全性(Integrity)、可用性(Availability)
間違えやすいところ
- ケーブル切断などの物理障害で通信が止まることを完全性や保全性と混同しないようにする。
出題の前提:JIS Q 27000(情報セキュリティマネジメントシステム用語)における情報セキュリティの定義に基づきます。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.29 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
回線伝送速度とデータ転送時間の計算
テクノロジ系 · ネットワーク / 伝送速度 / 転送時間計算
伝送速度100Mビット/秒のLAN環境において、サイズが1Gバイトのファイルを転送する。1Gバイト=10^9バイト、LANの伝送効率を20%とした場合、転送に要する時間はおよそ何秒か。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
データ転送時間は「転送データ総量(ビット)÷ 実効伝送速度(ビット/秒)」によって算出されます。バイト単位からビット単位への変換(1バイト=8ビット)および伝送効率の乗算を正確に行う必要があります。
解き方
- 転送するデータ量をビット単位に変換します:1Gバイト=10^9バイト=8×10^9ビット。
- 伝送効率を考慮した実効伝送速度を計算します:100Mビット/秒 × 0.20 = 20Mビット/秒 = 2×10^7ビット/秒。
- データ量を実効伝送速度で除算して転送時間を算出します:(8×10^9) ÷ (2×10^7) = 400秒。
- 選択肢 ア不正解
- 8ビットへの変換を行わず、さらに伝送効率を考慮しない場合などの誤った計算結果です。
- 選択肢 イ不正解
- バイトからビットへの8倍変換を忘れて計算した場合、10^9 ÷ (2×10^7) = 50秒となってしまいます。
- 選択肢 ウ正解
- データ総量8×10^9ビットを実効速度2×10^7ビット/秒で割ることで、正しい所要時間400秒が求まります。
- 選択肢 エ不正解
- 計算の桁数を誤ったか、除算と乗算の組み合わせを誤った結果の数値です。
覚えるポイント
- 1バイト=8ビットの単位変換を忘れずに適用すること。
- 実効伝送速度=公称伝送速度×伝送効率。
間違えやすいところ
- バイト(Byte)とビット(bit)の変換を忘れて50秒と誤答する。
出題の前提:問題文中に「1Gバイト=10^9バイト」「伝送効率は20%」と明記された条件に基づきます。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.30 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
DRAMの特徴
テクノロジ系 · ハードウェア / 半導体メモリ / DRAM
コンピュータに搭載される半導体メモリであるDRAM(Dynamic Random Access Memory)の性質として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
RAM(ランダムアクセスメモリ)は揮発性メモリであり、電源供給が絶たれるとデータが消えます。DRAMは集積度が高く安価なため主記憶に、SRAMはフリップフロップ回路を用い高速なためキャッシュメモリに用いられます。
解き方
- DRAMの基本特性(揮発性、コンデンサ構造、リフレッシュが必要、比較的安価で大容量)を想起します。
- 各選択肢とDRAMの用途・特徴を照合し、主記憶装置に用いられる記述を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- SRAMの方がDRAMよりも高速にアクセス可能です。DRAMはコンデンサの充放電を伴うためSRAMより低速です。
- 選択肢 イ正解
- DRAMは回路構成が単純で高集積化しやすいため、大容量が必要となる主記憶装置として利用されます。
- 選択肢 ウ不正解
- DRAMは揮発性メモリであるため、電力供給が停止すると記憶内容は失われます。
- 選択肢 エ不正解
- DRAMは読み書き両方が可能なRAM(Random Access Memory)であり、読出し専用(ROM)ではありません。
覚えるポイント
- DRAM:安価・大容量・リフレッシュ必要 → 主記憶に利用
- SRAM:高速・高価・リフレッシュ不要 → キャッシュメモリに利用
間違えやすいところ
- ROM(不揮発性・読み出し専用)とRAM(揮発性・読み書き自由)の区別を混同しないようにする。
出題の前提:一般的なコンピュータ構成・ハードウェア工学の定義に基づきます。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.30 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
関係データベースの主キーの性質
テクノロジ系 · データベース / 関係データベース / 主キー / 複合主キー
関係データベース(リレーショナルデータベース)における「主キー」に関する記述として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
関係データベースの主キー(Primary Key)は、テーブル内の各行(タプル)を一意に識別するための項目です。主キー制約(実体整合性制約)により、重複する値を持つことはできず、NULL(空値)も許されません。また複数列からなる複合主キーの定義も可能です。
解き方
- 主キーの要件(一意性制約、非NULL制約)を確認します。
- 表間の結合や複数列の組み合わせによる主キー設定(複合主キー)のルールと照合します。
- 選択肢 ア不正解
- 表同士の関係付け(リレーションシップ)には、参照先の主キーと参照元の「外部キー」を対応させて行います。
- 選択肢 イ不正解
- 主キーは行を一意に識別する必要があるため、NULL(空値)を持つことは禁じられています(実体整合性制約)。
- 選択肢 ウ不正解
- 主キーはテーブル内の各レコードを一意に特定するものなので、同一の値(重複)が存在することは許されません。
- 選択肢 エ正解
- 1つの項目だけで行を一意に識別できない場合、2つ以上の項目を組み合わせて「複合主キー」として設定することができます。
覚えるポイント
- 主キーの条件:一意性(重複不可)、非NULL(空値不可)
- 複合主キー:複数項目を組み合わせて設定可能
間違えやすいところ
- 主キーは必ず1つの項目(列)だけで構成しなければならないと誤認しやすい。
出題の前提:関係データベースの標準理論およびSQL規格における主キー制約の定義に基づきます。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.30 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
PKIにおける認証局(CA)の役割
テクノロジ系 · 情報セキュリティ / 公開鍵暗号基盤(PKI) / 認証局(CA) / ディジタル証明書
公開鍵基盤(PKI)において、認証局(CA:Certificate Authority)が果たす役割として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
公開鍵暗号方式では、相手の公開鍵が本物かどうか(なりすましがないか)を検証する仕組みが必要です。PKI(公開鍵基盤)では、信頼される第三者である認証局(CA)が対象者の公開鍵に自身のディジタル署名を付与した「ディジタル証明書」を発行することで正当性を保証します。
解き方
- 認証局(CA)が担う主要な任務(公開鍵と所有者の結びつきの証明、ディジタル証明書の発行・失効管理)を確認します。
- 各選択肢の内容を検討し、公開鍵の正当性を証明する記述を選び出します。
- 選択肢 ア不正解
- 認証局は証明書の発行や失効管理を行う機関であり、暗号化通信用の認証プログラム自体を提供する役割ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- 認証局が発行する証明書はサーバの身元や公開鍵の正当性を保証するものであり、サーバ内のプログラムに脆弱性や不正な仕組みがないことを保証するものではありません。
- 選択肢 ウ正解
- 認証局(CA)の主要な役割は、公開鍵が間違いなく申請者(被認証者)のものであることを証明するディジタル証明書を発行することです。
- 選択肢 エ不正解
- ディジタル署名はメッセージ送信者本人がデータに付与して送信するものであり、認証局が代理で安全に送付するわけではありません。
覚えるポイント
- 認証局(CA):公開鍵が本人のものであることを証明する「ディジタル証明書」を発行する第三者機関。
間違えやすいところ
- Webサイトやサーバに脆弱性・ウイルスがないことをCAが保証していると勘違いしやすい。
出題の前提:ITU-T X.509等のPKI(公開鍵基盤)関連標準規格に基づきます。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.30 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
デュアルシステムの特徴
テクノロジ系 · コンピュータシステム / システムの高信頼化 / デュアルシステム / 高可用性
コンピュータシステムを高信頼化するための構成方式の一つである「デュアルシステム」の説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
高信頼化構成には主にデュアルシステムとデュプレックスシステムがあります。デュアルシステムは2系統で全く同じ処理を並行して行い結果を照合する方式です。デュプレックスシステムは主系で現用処理を行い、従系(待機系)は待機または別業務を行わせて障害時に切り替える方式です。
解き方
- デュアル(Dual)とデュプレックス(Duplex)の違いを整理します。
- デュアルシステムの特徴である「2系統で同一処理」「相互に結果を照合」に合致する記述を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- 1台のコンピュータに複数のプロセッサを搭載して処理を行う構成は「マルチプロセッサシステム」の説明です。
- 選択肢 イ正解
- 2組の同一システムで同時に処理を実行し、結果をクロスチェック(照合)しながら稼働するのがデュアルシステムです。
- 選択肢 ウ不正解
- 主系と予備系(待機系)を用意し、障害時に切り替えて業務を継続するのは「デュプレックスシステム」の説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 機能を分担して直列的またはパイプライン的に処理する構成は、デュアルシステムの説明ではありません。
覚えるポイント
- デュアルシステム:2系統で同時に同一処理し結果を照合(高い信頼性)
- デュプレックスシステム:現用系と待機系を用意し障害時に切り替え
間違えやすいところ
- デュアルシステム(2系統並行照合)とデュプレックスシステム(現用系+待機系)の定義を取り違えやすい。
出題の前提:一般的な信頼性工学および情報システム構成論に基づきます。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.31 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
木構造ファイルシステムの特徴
テクノロジ系 · オペレーティングシステム / ファイルシステム / 階層構造(木構造) / ディレクトリ
OSにおける木構造(ツリー構造・階層構造)を採用したファイルシステムに関する記述のうち、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
木構造(階層構造)ファイルシステムでは、最上位の「ルートディレクトリ」を頂点として階層的にディレクトリやファイルを配置します。同一ディレクトリ内では同一名称のファイルやディレクトリは作れませんが、親ディレクトリが異なれば(異なる階層であれば)同名のものを配置できます。
解き方
- 階層型ファイルシステムの命名規則(同一ディレクトリ内の重複不可、別ディレクトリなら重複可能)を確認します。
- カレントディレクトリ、相対パス、空ディレクトリ作成に関する各選択肢の正誤を検討します。
- 選択肢 ア正解
- パス(所在)が異なれば同じ名前であっても一意に識別できるため、異なる階層であれば同名のディレクトリを作成可能です。
- 選択肢 イ不正解
- 階層構造の最上位は「ルートディレクトリ」であり、「カレントディレクトリ」は利用者が現在作業しているディレクトリを指します。
- 選択肢 ウ不正解
- ファイルの作成やアクセスは、絶対パス指定だけでなくカレントディレクトリを基準とした相対パス指定でも行えます。
- 選択肢 エ不正解
- ファイルを含まない空のディレクトリであっても新規に作成することが可能です。
覚えるポイント
- ルートディレクトリ:最上位のディレクトリ
- カレントディレクトリ:現在位置のディレクトリ
- 異なるディレクトリ配下であれば同一名称の作成が可能
間違えやすいところ
- 最上位のルートディレクトリと、現在位置を示すカレントディレクトリを混同しないようにする。
出題の前提:標準的なオペレーティングシステムのファイルシステム仕様に基づきます。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.31 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
トランザクション管理と排他制御(同時実行制御)
テクノロジ系 · データベース / 同時実行制御 / 排他制御 / ロック
複数の利用者が同時にデータベースへアクセスする環境において、ある利用者がデータ更新を行っている最中に、別の利用者が同一のデータを参照しようとした。このとき、データの整合性を保証するためにDBMSが行う制御として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
DBMS(データベース管理システム)では、複数ユーザの同時更新によるデータの不整合(ダーティリードや消失更新など)を防ぐため、「排他制御」を行います。更新中は対象データに排他ロックをかけ、処理が完了するまで後続のトランザクションを待機させることで整合性を担保します。
解き方
- 更新処理中のデータに対して他のアクセス要求が発生した場合の排他制御の基本動作(ロックと待機)を確認します。
- 更新中の不完全なデータを読ませず、かつ更新処理を勝手に中断・破棄せずに完了を待ってから参照させる記述を選択します。
- 選択肢 ア不正解
- 参照要求があったからといって実行中の更新処理を中断させてしまうと、更新トランザクションが成立しなくなります。
- 選択肢 イ不正解
- 更新確定前の一時的なデータを参照させると、その処理がロールバックされた場合に不整合(ダーティリード)が発生してしまいます。
- 選択肢 ウ正解
- 排他制御により更新処理が完了するまでロックを保持し、処理終了(確定)後に参照させることで整合性を保証します。
- 選択肢 エ不正解
- 参照要求を優先して実行中の正当な更新処理を破棄することは、正常なデータ更新を著しく阻害するため行われません。
覚えるポイント
- 排他制御(ロック):更新中は他者からのアクセスを待たせて整合性を守る仕組み。
間違えやすいところ
- コミット前の未確定なデータを「最新データ」として即座に参照させてよいと誤認しないようにする。
出題の前提:リレーショナルデータベースにおけるトランザクションのACID特性および排他制御理論に基づきます。
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.31 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
販売管理業務のDFDにおけるデータストアとプロセスの特定
ストラテジ系 · DFD / 業務プロセスモデリング / 販売管理
S社の販売管理業務は受注処理、出荷処理、請求処理から構成されている。受注処理では顧客からの注文依頼を受けて受注データを登録し、出荷処理では受注データを基に在庫引当を行って納品書を作成・出荷する。請求処理では出荷データを基に請求書を作成して顧客へ送付する。この業務フローを表したDFDにおいて、データストアを表す記号 a とプロセスを表す記号 b に入る字句の適切な組合せはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
データフロー図(DFD)では、四角形がデータの発生源や吸収先(外部実体)、丸がデータを変換・処理するプロセス、二本線または開放矩形がデータを蓄積するデータストア、矢印がデータの流れを表します。
解き方
- DFDの図記号を確認し、a が二本線のデータストア、b が丸のプロセスであることを識別する。
- 業務記述から、受注処理の結果が登録されるデータストア a が「受注管理ファイル」であり、それを参照して出荷を行う処理 b が「出荷処理」であることを導く。
- 選択肢 ア不正解
- 営業担当者は業務の担当者(外部実体等)であり、二本線のデータストア a には該当しません。また b は受注処理ではなく出荷処理です。
- 選択肢 イ不正解
- a は受注処理から直接データを受け取るため受注管理ファイルであり、出荷管理ファイルではありません。また倉庫担当者は丸のプロセスではありません。
- 選択肢 ウ正解
- 二本線記号 a は受注データを格納する「受注管理ファイル」、丸記号 b はそのデータを参照して在庫引当等を行う「出荷処理」を示しており正しいです。
- 選択肢 エ不正解
- a がプロセス(受注処理)、b がファイル(受注管理ファイル)となっており、DFDの図記号の定義と逆になっています。
覚えるポイント
- DFDの図記号:丸=プロセス、二重線=データストア、四角=外部実体、矢印=データフロー
間違えやすいところ
- プロセスの丸記号とデータストアの二重線記号を取り違えて選択してしまう誤り。
出題の前提:ITパスポート試験 シラバス(システム戦略・要件定義・DFD)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.32 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.33 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
在庫引当処理の流れ図における条件分岐の判定
テクノロジ系 · 流れ図 / アルゴリズム / 在庫管理
S社の出荷処理では、通常注文は在庫数の70%まで引当可能であり、優先注文は在庫数まで引当可能である。引当できた分は出荷され、不足分は次回入荷待ちとなる。引当数を求める流れ図において、最初の分岐判断 c と通常注文時の分岐判断 d に入る条件式の適切な組合せはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
流れ図の分岐条件では、判定結果(Yes/No)の先にある処理内容と業務仕様の条件を正確に照合して不等号の向きや条件文を決定します。
解き方
- 流れ図の構造を追い、c が Yes のときに d へ進み、No のときに優先注文側の判定へ進むことを確認して c が「通常注文か」であることを特定する。
- d の Yes の遷移先が右端の網掛け処理(上限である在庫数の70%引当)、No の遷移先が「注文数を引当数とする」処理であることを確認し、d が「注文数 > 在庫数の70%」であることを導く。
- 選択肢 ア不正解
- d の条件を「注文数 ≦ 在庫数の70%」とすると、Yes のときに注文数全量ではなく70%上限処理へ進んでしまうため誤りです。
- 選択肢 イ正解
- c は通常注文の判定であり、d は注文数が上限(70%)を超えているかどうかの判定「注文数 > 在庫数の70%」とするのが適切です。
- 選択肢 ウ不正解
- c を優先注文とすると、No 側にある優先注文用の上限判定(在庫数との比較)と論理が矛盾します。
- 選択肢 エ不正解
- c が「優先注文か」となっている点、および優先処理と通常処理の流れ図の対応関係が逆になっているため誤りです。
覚えるポイント
- 流れ図のトレースでは、分岐後の処理が全量引当か上限引当かを確認して条件の正負を判断する。
間違えやすいところ
- d の Yes と No の行き先を見誤り、「≦」と「>」の不等号を取り違える誤り。
出題の前提:ITパスポート試験 シラバス(アルゴリズムと流れ図)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.32 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.34 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
優先注文と通常注文を考慮した在庫引当可能数量の計算
ストラテジ系 · 在庫引当 / 販売管理 / 業務計算
前日終了時の在庫数が100個で当日の仕入がない商品Tに対し、10:00に通常注文80個、10:30に優先注文10個、11:00に通常注文40個の注文があった。通常注文は在庫数の70%まで、優先注文は在庫数まで引当可能であるとき、11:00の注文に対して引当可能な数量は幾つか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
時系列に沿って注文を処理し、各時点の有効在庫数に対して注文種別ごとの引当可能割合(通常注文70%、優先注文100%)を適用して残在庫を更新していきます。
解き方
- 10:00時点:在庫100個。通常注文80個に対し上限100×70%=70個を引き当てる。残在庫は 100 - 70 = 30個。
- 10:30時点:在庫30個。優先注文10個に対し上限30個まで全量引当可能なので10個引き当てる。残在庫は 30 - 10 = 20個。
- 11:00時点:在庫20個。通常注文40個に対する引当可能上限は 20 × 70% = 14個。注文数40個 > 14個 なので引当可能数は14個となる。
- 選択肢 ア不正解
- 7個は計算過程の誤り、または残在庫を10個と誤認した場合などの値であり不適切です。
- 選択肢 イ不正解
- 10個は優先注文の数量であり、11:00の通常注文に対する引当数ではありません。
- 選択肢 ウ正解
- 11:00時点の残在庫20個に対し、通常注文の上限である70%を計算すると 20 × 0.7 = 14個となり正しいです。
- 選択肢 エ不正解
- 20個は11:00時点の全残在庫数であり、通常注文の上限70%の制限を適用していません。
覚えるポイント
- 通常注文の引当上限は、注文時の現在在庫数に対して70%を乗じて計算する。
間違えやすいところ
- 前日時点の初期在庫100個の70%をずっと適用し続けたり、優先注文後の残在庫更新を忘れる誤り。
出題の前提:ITパスポート試験 業務処理ロジックの理解
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.32 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.35 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
請求締め日に基づく請求金額の計算
ストラテジ系 · 請求処理 / 販売管理 / 締め日計算
S社の請求処理では、毎月20日を締め日として、その翌日に経理担当者が出荷データから顧客ごとに請求書を作成して送付する。顧客P社との取引実績において、11月21日に発行される請求書の請求金額 e は何円か。 【取引実績】 10/18 受注 20,000円 10/21 請求 250,000円 10/30 出荷 20,000円 11/3 受注 30,000円 11/5 受注 40,000円 11/6 出荷 30,000円 11/10 受注 35,000円 11/15 出荷 40,000円 11/20 受注 50,000円 11/21 請求 e 円 11/25 出荷 35,000円
解答・解説を表示
解答
イ
解説
請求金額の集計では、請求基準となるデータ種別(出荷データか受注データか)と、締め期間(前月締め日の翌日〜当月締め日)を正確に対象範囲として抽出して計算します。
解き方
- 業務ルールより、請求書は「毎月20日締め」「出荷データから作成」されることを確認する。
- 11月21日の請求対象期間は「10月21日〜11月20日」であることを特定する。
- 期間内の出荷データを抽出する:10/30(20,000円)、11/6(30,000円)、11/15(40,000円)。
- 抽出した金額を合計する:20,000 + 30,000 + 40,000 = 90,000円。
- 選択肢 ア不正解
- 70,000円は11月中の出荷(11/6と11/15)のみを合計し、締め期間内である10/30の出荷分を含めていないため誤りです。
- 選択肢 イ正解
- 10/21から11/20までの出荷データである20,000円、30,000円、40,000円を合算した90,000円であり正しいです。
- 選択肢 ウ不正解
- 105,000円は締め日後の11/25出荷(35,000円)を含めたり受注額を混同した誤った計算値です。
- 選択肢 エ不正解
- 155,000円は期間内の「受注データ」の合計(30,000 + 40,000 + 35,000 + 50,000)であり、出荷データに基づくという条件に反します。
覚えるポイント
- 請求処理では「締め日の範囲」と「対象データ(受注か出荷か)」の2点を厳密に確認する。
間違えやすいところ
- 受注データを売上請求と勘違いして合算してしまうミスや、月度(1日〜末日)で区切ってしまうミス。
出題の前提:ITパスポート試験 販売管理業務(締め処理・請求処理)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.32 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.35 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
表計算ソフトによる売上総利益率の計算式
ストラテジ系 · 表計算 / 売上総利益率 / 数式設計
商品別販売分析ワークシートにおいて、セルE2に売上総利益率(%)を求める計算式を入力したい。売上高が列B、売上原価が列C、売上総利益が列Dに入力されており、計算式では百分率の処理や端数処理を行わずセルの表示形式でパーセント表示を行うとき、セルE2に入力する適切な計算式はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
売上総利益率は「売上総利益 ÷ 売上高」で算出されます。表計算ソフトでパーセント表示形式が設定されている場合、100を掛ける必要はなく、単に比率を求める除算式を入力します。
解き方
- 売上総利益率の計算式が「売上総利益 ÷ 売上高」であることを確認する。
- 商品あの該当するセル番地を確認する(売上総利益はD2、売上高はB2)。
- 表示形式でパーセント表示されるため除算のみの式「D2/B2」を選択する。
- 選択肢 ア不正解
- C2/B2 は「売上原価 ÷ 売上高」であり、売上原価率を求める計算式です。
- 選択肢 イ正解
- 売上総利益(D2)を売上高(B2)で割る式「D2/B2」であり正しいです。
- 選択肢 ウ不正解
- 合計行(12行)を用いた無関係な計算式です。
- 選択肢 エ不正解
- D2/D12 は売上総利益全体の合計に対する構成比を求める計算式です。
覚えるポイント
- 売上総利益率 = 売上総利益 ÷ 売上高(表計算の書式設定で%にする場合は*100不要)
間違えやすいところ
- 売上原価率(C列/B列)や売上構成比(D列/D合計)と計算対象を取り違えるミス。
出題の前提:ITパスポート試験 表計算ソフトの計算式・財務指標
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.36 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.37 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
バブルチャートによる商品特性の分析
ストラテジ系 · バブルチャート / 商品回転率 / 売上総利益率 / ポートフォリオ分析
横軸に売上総利益率(%)、縦軸に商品回転率(回)、円の大きさに売上高を表したバブルチャートを分析した記述として、適切なものはどれか。なお、売上総利益率と商品回転率がともに高い商品が販売効率の良い商品と判断される。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
商品回転率は一定期間の売上高を平均在庫高で割った指標で、値が高いほど在庫が効率よく回転していることを示します。売上総利益率が高く回転率も高い商品は販売効率に優れた高収益商品です。
解き方
- バブルチャートの各軸(横軸:利益率、縦軸:回転率、円の大きさ:売上高)と各商品の位置を確認する。
- 商品くの位置を確認すると、縦軸(回転率約15回)が極めて高く、横軸(利益率約28%)も高い位置にあるが、円の大きさ(売上高)は小さめである。
- 余分な在庫を持たずに高利益率で回転しているため、販売数量や売上を伸ばす施策をとれば効率よく利益増加を図れるという ウ の評価が妥当と判断する。
- 選択肢 ア不正解
- 商品えは売上総利益率が約30.7%で最も高い部類に属しており、「薄利多売」という分析は誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- 商品かは利益率・回転率ともにチャートの左下に位置しており、最も販売効率が悪い商品です。
- 選択肢 ウ正解
- 商品くは回転率が高く(在庫負担が少ない)利益率も高いため、売上を拡大することで効率よく利益を伸ばせるという分析は適切です。
- 選択肢 エ不正解
- 商品こは商品回転率が14.0回と高く活発に販売されている商品であり、販売数量が少ない高級品という説明は不適切です。
覚えるポイント
- 商品回転率が高い=在庫滞留が少なく効率的に売れている状態を示す。
間違えやすいところ
- バブルチャートの円の大きさを利益率と取り違えたり、軸の意味を混同するミス。
出題の前提:ITパスポート試験 バブルチャートと商品分析
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.36 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.38 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
表計算ソフトでのIF関数によるABCランク分けの計算式
ストラテジ系 · 表計算 / IF関数 / ABC分析 / ランク付け
ワークシートの売上高降順整列後、売上構成比率累計(セルI2)を基に商品のランクを判定する。ランク基準が「A: 上位70%以内(0.7以下)」「B: ランクA以外で上位90%以内(0.9以下)」「C: ランクA・B以外」であるとき、セルJ2に入力する計算式として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
IF関数の構文は「IF(論理式, 真の場合, 偽の場合)」です。多段階の条件判定を行う場合、小さい(または大きい)閾値から順に条件を入れ子(ネスト)にして評価します。
解き方
- ランクAの条件が「I2 ≦ 0.7」であることを確認し、真なら 'A' を返す。
- 偽の場合(0.7を超える場合)にさらに「I2 ≦ 0.9」を判定し、真なら 'B'、偽なら 'C' を返す入れ子構造を作る。
- これらを組み合わせた式「IF(I2≦0.7,'A',IF(I2≦0.9,'B','C'))」を選択する。
- 選択肢 ア正解
- 0.7以下ならA、0.7超0.9以下ならB、0.9超ならCと正しく段階的に判定できています。
- 選択肢 イ不正解
- 最初に「I2≦0.9」を判定して 'C' としているため、0.9以下のデータがすべてCになってしまいます。
- 選択肢 ウ不正解
- 不等号が「≧」になっているため、0.7以上がAと判定されてしまい上位商品の条件と逆になります。
- 選択肢 エ不正解
- 不等号が「≧」であり、条件と返されるランクの対応関係が誤っています。
覚えるポイント
- ABC分析の累計構成比率判定:上位から累積するため、小さい値(≦0.7)から順に判定する。
間違えやすいところ
- 上位70%以内という表現から「≧0.7」と不等号を誤って設定してしまうミス。
出題の前提:ITパスポート試験 表計算ソフトの論理関数(IF関数のネスト)
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.39 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.45 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ABC分析と商品回転率を用いた重点商品の抽出
ストラテジ系 · ABC分析 / 商品回転率 / 重点管理 / パレート分析
ワークシートの売上高上位から順に累計した「売上構成比率累計が70%以内」であり、かつ「商品回転率が10回以下」である商品を重点改善商品として抽出したい。対象となる商品は何品目あるか。 【売上高上位順データ(抜粋)】 商品え:売上3,360千円(構成比28.8%)、回転率9.2回 商品う:売上2,630千円(構成比22.5%)、回転率12.0回 商品あ:売上1,730千円(構成比14.8%)、回転率14.4回 商品こ:売上1,260千円(構成比10.8%)、回転率14.0回
解答・解説を表示
解答
ア
解説
重点管理(ABC分析)では、売上高順に降順ソートして累計構成比率を算出し、指定基準(70%以内など)を満たすグループを特定した上で、別の経営指標(回転率等)で絞り込みを行います。
解き方
- 売上高の大きい順に並べ、売上構成比率の累計を計算する:商品え(28.8%)、商品う(28.8+22.5=51.3%)、商品あ(51.3+14.8=66.1%)、商品こ(66.1+10.8=76.9%)。
- 累計70%以内に入る商品は「商品え」「商品う」「商品あ」の3品目であることを確認する。
- 3品目の商品回転率を確認する:商品え(9.2回)、商品う(12.0回)、商品あ(14.4回)。
- 商品回転率が10回以下の条件を満たすものは「商品え」の1品目のみであることを導く。
- 選択肢 ア正解
- 条件を満たす商品は「商品え」(累計構成比28.8%、回転率9.2回)の1品目のみであり正しいです。
- 選択肢 イ不正解
- 2品目ではありません。回転率10回以下の条件を見落とさないように注意が必要です。
- 選択肢 ウ不正解
- 3品目は「累計70%以内」を満たす品目数であり、回転率10回以下の条件による絞り込みが行われていません。
- 選択肢 エ不正解
- 全商品の中で回転率10回以下の商品を数えてしまうなどの誤った集計です。
覚えるポイント
- 複合条件の抽出では、第1条件(累計比率)で絞り込んだ母集団に対して第2条件(回転率)を適用する。
間違えやすいところ
- 累計70%以内の品目数(3品目)をそのまま答えてしまうミスや、売上降順に並べ替えずに上から計算してしまうミス。
出題の前提:ITパスポート試験 パレート分析・重点管理分析
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.36 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.39 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
データベースのレコード長および必要容量の計算
テクノロジ系 · データベース / 文字コード / 所要記憶容量の計算
I社では、月末にデータベースの各表のデータを圧縮せずにバックアップしている。取引先担当者表が次の構成であるとき、この表の10,000件のデータを記録するために確保すべき最低限の領域は何kバイトか。 〔取引先担当者表の構成〕 ・件数:10,000件 ・取引先コード、電話番号:それぞれJISの1バイトコードで10文字 ・部署名:JISの2バイトコードで20文字 ・所在地:JISの2バイトコードで40文字 ・名前、役職:それぞれJISの2バイトコードで10文字
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
レコード全体の所要容量は「1件当たりのレコードサイズ(バイト数)×総レコード数」で求められます。文字データは、1バイトコードであれば1文字=1バイト、2バイトコードであれば1文字=2バイトとして各フィールドのサイズを計算し合算します。
解き方
- 各フィールドのバイト数を計算する:取引先コード(1B×10=10B)、電話番号(1B×10=10B)、部署名(2B×20=40B)、所在地(2B×40=80B)、名前(2B×10=20B)、役職(2B×10=20B)。
- 1レコード当たりの合計バイト数を算出する:10+10+40+80+20+20=180バイト。
- 10,000件分の総容量を算出してkバイト単位に換算する:180バイト×10,000件=1,800,000バイト=1,800kバイト。
- 選択肢 ア不正解
- 1,000kバイトは、1レコード当たり100バイトと誤って計算した場合などの数値であり誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- 1,500kバイトは、一部のフィールドのバイト数計算を誤った場合の数値であり正しくありません。
- 選択肢 ウ正解
- 1レコード当たり180バイトに10,000件を掛けると1,800,000バイトとなり、1,800kバイトとなるため適切です。
- 選択肢 エ不正解
- 2,000kバイトは、1レコード当たり200バイトと過大に見積もった場合の数値であり誤りです。
覚えるポイント
- 1バイト文字は1文字1バイト、2バイト文字(全角等)は1文字2バイトで計算する
間違えやすいところ
- JISの2バイトコードで指定されている項目を1バイトコードとして掛け算してしまう誤り
出題の前提:ITパスポート試験 平成21年度秋期 問題冊子 問97
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.40 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.41 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
リレーショナルデータベースにおける主キーの決定
テクノロジ系 · データベース / 主キー / 一意性制約
図1の取引先担当者表のレコードを一意に特定するための主キーとして、最も適切なものはどれか。なお、本文には「取引先ごとの担当者は原則1人であるが、取引先によっては部署ごとに1人存在することがある。取引先コードは、取引先ごとに採番する」と記述されている。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
主キーは、表中のすべてのレコードを一意に識別できる列(または列の組み合わせ)でなければなりません。単一の列で一意性が保てない場合は、複数の列を組み合わせた複合主キーを定義します。
解き方
- 問題文の前提条件を確認する:取引先コードは取引先ごとに採番され、担当者は部署ごとに1人存在する。
- 取引先コード単体では同一取引先に複数部署がある場合に重複するため、主キーにできないことを確認する。
- 「取引先コード」と「部署名」の2つを組み合わせることで、どの取引先のどの部署の担当者であるかが重複なく特定できるため、主キーとして適切であると判断する。
- 選択肢 ア不正解
- 取引先内に複数の部署がある場合、同一の取引先コードをもつレコードが複数存在することになるため一意に特定できません。
- 選択肢 イ不正解
- 同姓同名の担当者が存在し得るほか、業務仕様として定義されている「部署ごとに1人」という制約に合致していません。
- 選択肢 ウ正解
- 取引先コードで取引先を一意に絞り込み、さらに部署名によって部署ごとに1人いる担当者を特定できるため、主キーとして適切です。
- 選択肢 エ不正解
- 名前や役職は異なる取引先間や同一取引先内で重複する可能性があるため、主キーとして不適切です。
覚えるポイント
- 主キーは業務ルールに基づいてレコードを一意に特定できる最小の属性の組み合わせを選ぶ
間違えやすいところ
- 「名前」があれば人を特定できると日常感覚で考えてしまい、同姓同名のリスクや業務前提を見落とすこと
出題の前提:ITパスポート試験 平成21年度秋期 問題冊子 問98
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.40 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.41 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
帳票発行に伴う表参照回数の関係
テクノロジ系 · データベース / 表結合・参照 / 1対多の関連
図2の請求書を1枚発行するとき、図1の4種類の表(商品表、販売単価表、取引先表、取引先担当者表)のレコードをそれぞれ参照する回数の大小関係を示したものはどれか。 なお、請求書発行の時点で「取引先コード、名前、部署名、購入した商品ごとの商品コードと数量」が判明しており、主キーによる1レコードの取得を1回と数える。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
伝票や請求書は「伝票単位の情報(ヘッダ)」と「明細単位の情報(ボディ)」で構成されます。ヘッダに紐づく親表(取引先等)の参照は伝票1枚につき1回ですが、明細行に紐づく表(商品表や単価表)は明細行の件数(1件以上)分だけ参照されます。
解き方
- 請求書1枚のヘッダ項目(取引先名、所在地、電話番号など)を取得するための参照回数を数える:取引先表が1回、取引先担当者表が1回(取引先担当者表=取引先表=1)。
- 請求書1枚の明細項目(商品名、単価)を取得するための参照回数を数える:明細に載る商品の種類数をn(n≧1)とすると、商品表も販売単価表も商品コードごとに1回ずつ、計n回参照される(販売単価表=商品表=n)。
- 明細数は1件以上あるため n ≧ 1 であり、参照回数の関係は「販売単価表 = 商品表 ≧ 取引先担当者表 = 取引先表」となる。
- 選択肢 ア不正解
- 商品が2種類以上ある場合、商品表や販売単価表の参照回数は取引先表の参照回数(1回)より多くなるため、常にすべて等しいとする関係は誤りです。
- 選択肢 イ正解
- 商品表と販売単価表の参照回数は購入商品数n回で等しく、取引先表と取引先担当者表は1回で等しく、n≧1であるため大小関係として適切です。
- 選択肢 ウ不正解
- 各明細行に対して商品表から商品名を、販売単価表から単価を取得するため、販売単価表と商品表の参照回数は常に等しくなり、不等号(≧)のみで表すのは不適切です。
- 選択肢 エ不正解
- 取引先担当者表と取引先表の参照回数はともに1回であり、取引先担当者表 ≧ 取引先表という不当な差は生じないため誤りです。
覚えるポイント
- 伝票ヘッダの参照回数は伝票あたり1回、明細行の参照回数は商品行数と同数
間違えやすいところ
- 1枚の請求書に商品が複数行含まれ得る点を見落とし、すべて1回ずつ参照すると誤認すること
出題の前提:ITパスポート試験 平成21年度秋期 問題冊子 問99
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.40 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.42 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
伝票データのデータベース正規化
テクノロジ系 · データベース / 正規化 / 第1正規形 / 関係スキーマ
図2の請求書を表として記録することになり、「伝票番号、日付、取引先コード、部署名、商品コード、数量、単価」の七つの項目を記録することにした。これらの項目を正規化して記録するとき、表の構成として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
繰り返しグループを含む伝票データを第1正規化する際は、単一の伝票番号に対して1つだけ定まるヘッダ情報(伝票表)と、複数行存在する繰り返し項目(明細表)に分離します。このとき、明細表側には親表の主キー(伝票番号)を外部キー(複合主キーの一部)として含める必要があります。
解き方
- 与えられた7項目を「伝票番号に対して1つ定まる項目」と「複数存在する明細項目」に分類する:ヘッダ部は伝票番号・日付・取引先コード・部署名、明細部は商品コード・数量・単価。
- 繰り返し項目を明細表として切り出す際、どの伝票の明細であるかを特定するために「伝票番号」を外部キーとして明細表に持たせる。
- その結果、表1が「伝票番号、日付、取引先コード、部署名」、表2が「伝票番号、商品コード、数量、単価」という構成になる。
- 選択肢 ア不正解
- 1つの伝票番号に対して複数の商品明細が存在する場合に繰り返しが発生し、未正規形のままであるため不適切です。
- 選択肢 イ不正解
- 表2に伝票番号が含まれていないため、その商品明細がどの伝票番号(請求書)に属するものかが分からなくなります。
- 選択肢 ウ正解
- 伝票単位の表と明細単位の表に分離され、明細表側にも伝票番号が保持されて両者を正しく関連付けられるため適切です。
- 選択肢 エ不正解
- 表2や表3に伝票番号が存在しないため、取引先情報や購入明細がどの伝票のものか関連付けることができません。
覚えるポイント
- 繰り返し項目を別表に切り出す際は、親表の主キーを外部キーとして必ず含める
間違えやすいところ
- 明細表から親の主キー(伝票番号)を落としてしまい、伝票と明細の対応関係を失わせてしまう誤り
出題の前提:ITパスポート試験 平成21年度秋期 問題冊子 問100
出典:IPA『ITパスポート試験 平成21年度 秋期分』
公式問題冊子 p.40 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.43 ↗(www3.jitec.ipa.go.jp)
ITパスポート試験 平成21年度 秋期分
参照した公式資料
IPAが公開したITパスポート試験 平成21年度 秋期分の問題・解答資料です。

