日本FP協会・金融財政事情研究会の公式問題・模範解答を、級・学科/実技・公開年度に分けて収録しています。CBT公開問題は1セットの公表問題で、全受験者への出題を網羅するものではありません。
2022年1月 3級 実技 保険顧客資産相談業務の概要
老齢基礎年金の年金額の計算
タックス・年金 · 老齢基礎年金 / 公的年金加入期間 / 第2号被保険者
Mさんは、《設例》の<Aさんとその家族に関する資料>に基づき、Aさん(1963年10月20日生まれ)が老齢基礎年金の受給を65歳から開始した場合の年金額(2021年度価額)を試算した。Mさんが試算した老齢基礎年金の年金額の計算式として、次のうち最も適切なものはどれか。
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解答
1
解説
老齢基礎年金の額は、20歳以上60歳未満の40年間(480月)のうち、保険料納付済月数や免除月数等に応じて計算されます。第2号被保険者(厚生年金加入者)としての期間であっても、老齢基礎年金の年金額計算に反映されるのは原則として20歳以上60歳未満の期間に限られ、60歳以降の期間は反映されません。
解き方
- 老齢基礎年金の算入対象期間が20歳到達月から60歳到達月の前月までの480月であることを確認します。
- Aさんの20歳から60歳までの480月のうち、未加入期間である30月を除いた納付済期間(450月)を算出します。
- 60歳から65歳までの厚生年金加入期間(60月)は老齢基礎年金の算定対象に含まれないことを確認し、満額に450月/480月を乗じる式を選択します。
- 選択肢 1正解
- 老齢基礎年金の計算の対象となるのは20歳以上60歳未満の期間(480月)であり、未加入の30月を除く450月が保険料納付済期間となるため適切です。
- 選択肢 2不正解
- Aさんには学生時代の国民年金未加入期間が30月存在するため、分子を480月とする計算式は誤りです。
- 選択肢 3不正解
- 厚生年金の全加入期間(510月)を分子に用いていますが、老齢基礎年金の額に反映されるのは60歳未満の期間に限られるため誤りです。
覚えるポイント
- 老齢基礎年金の額の計算対象となる期間は20歳以上60歳未満の最大480月である。
間違えやすいところ
- 60歳以降の厚生年金加入期間も老齢基礎年金の年金額計算にそのまま算入できると誤認しやすい点に注意が必要です。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.3(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.4(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
公的年金制度の老齢給付(特別支給・加給年金・振替加算)
タックス・年金 · 特別支給の老齢厚生年金 / 加給年金 / 振替加算
Mさんは、Aさんおよび妻Bさんが受給することができる公的年金制度からの老齢給付について説明した。MさんのAさんに対する説明として、次のうち最も不適切なものはどれか。
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解答
1
解説
特別支給の老齢厚生年金は、男性は昭和36年4月1日以前生まれ、女性は昭和41年4月1日以前生まれで、1年以上の厚生年金被保険者期間等がある人に支給されます。また、厚生年金加入期間が20年以上ある者が65歳到達時に生計を維持している65歳未満の配偶者がいれば加給年金が加算され、その配偶者が65歳に達すると一定条件で配偶者自身の老齢基礎年金に振替加算が行われます。
解き方
- Aさん(1963年10月生まれの男性)は昭和36年4月2日以後生まれのため特別支給の老齢厚生年金は支給されないことを確認します。
- 妻Bさん(1965年3月生まれの女性)は昭和41年4月1日以前生まれで被保険者期間が1年以上あるため、特別支給の老齢厚生年金(報酬比例部分)が支給されることを確認します。
- 「妻Bさんには支給がない」とする選択肢1が不適切であると判断します。
- 選択肢 1正解
- 妻Bさんは1965年(昭和40年)3月10日生まれの女性であり、1年以上の厚生年金期間を有するため63歳から特別支給の老齢厚生年金を受給できます。したがって本肢の説明は不適切です。
- 選択肢 2不正解
- Aさんは厚生年金の被保険者期間が20年以上あり、65歳到達時に生計維持関係にある65歳未満の妻Bさんがいるため、加給年金が加算されます。説明として適切です。
- 選択肢 3不正解
- 妻Bさんは昭和41年4月1日以前生まれで、厚生年金期間が20年未満であり、Aさんの加給年金の対象であったため、65歳到達時に老齢基礎年金に振替加算が行われます。説明として適切です。
覚えるポイント
- 特別支給の老齢厚生年金の支給開始年齢引き上げスケジュールは、女性は男性より5年遅れて適用される。
間違えやすいところ
- 特別支給の老齢厚生年金の生年月日要件において、女性の引き上げスケジュールが男性より5年遅いことを見落とし、一律に支給なしと誤認しやすい点に注意が必要です。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.3(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.4(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
国民年金の学生納付特例制度
ライフプランニングと資金計画 · 公的年金 / 国民年金保険料の免除・猶予 / 学生納付特例制度
国民年金の学生納付特例制度に関する次の文章の空欄①~③に入る語句または数値の組合せとして、最も適切なものはどれか。 「本制度は、国民年金の第1号被保険者で大学等の所定の学校に在籍する学生について、( ① )の前年所得が一定額以下の場合、所定の申請に基づき、国民年金保険料の納付を猶予する制度です。なお、本制度の適用を受けた期間は、老齢基礎年金の( ② )されます。 本制度の適用を受けた期間の保険料は、( ③ )年以内であれば、追納することができます。ただし、本制度の承認を受けた期間の翌年度から起算して、3年度目以降に保険料を追納する場合には、承認を受けた当時の保険料額に経過期間に応じた加算額が上乗せされます」
解答・解説を表示
解答
2
解説
国民年金の学生納付特例制度は、所得が少ない学生の保険料納付を猶予する制度です。所得審査は学生本人の所得のみが対象となり、承認期間は老齢基礎年金の受給資格期間には算入されますが、追納を行わない限り将来の受給額には反映されません。追納は過去10年以内の期間について可能です。
解き方
- 所得判定基準を確認する:一般の保険料免除制度と異なり、学生納付特例は世帯主や配偶者の所得は問われず「学生本人」の所得のみで審査されます。
- 年金上の取り扱いを確認する:承認された期間は合算対象期間ではなく受給資格期間にそのまま算入されますが、保険料を納付していないため年金額の計算には反映されません。
- 追納可能期間を確認する:免除・猶予を受けた保険料は10年以内であれば追納可能であることを確認し、適切な選択肢を選びます。
- 選択肢 1不正解
- 所得要件は世帯主ではなく学生本人であり、追納可能期間は5年ではなく10年以内であるため誤りです。
- 選択肢 2正解
- ①学生本人、②受給資格期間に算入、③10年の組み合わせがすべて正しく適切です。
- 選択肢 3不正解
- 所得判定は学生本人のみで行われ、また追納しない限り老齢基礎年金の年金額には反映されないため誤りです。
答えの内訳
- ①:学生本人
- 学生納付特例制度の所得基準は、世帯主の所得は問われず「学生本人」の前年所得のみで判定されます。
- ②:受給資格期間に算入
- 学生納付特例の承認期間は、受給資格期間(10年)には算入されますが、追納しない限り老齢基礎年金の年金額には反映されません。
- ③:10
- 保険料の追納可能期間は、追納が承認された日の属する月前10年以内と定められています。
覚えるポイント
- 学生納付特例の所得基準は「学生本人」のみ(親・世帯主の所得は不問)。
- 承認期間は受給資格期間に算入されるが、年金額には反映されない(追納が必要)。
- 保険料の追納期間は10年以内(3年度目以降は加算額あり)。
間違えやすいところ
- 一般の保険料免除(全額免除等)と混同して、世帯主の所得も審査対象になると誤認しやすい。
- 学生納付特例の期間が自動的に年金額にも反映されると勘違いしやすい(国庫負担分も反映されない)。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の国民年金法に基づいて解答
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.4(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
遺族の必要保障額の計算
リスク管理 · 生命保険 / 必要保障額の算定 / 遺族生活資金
設例の会社員Aさん(40歳)が現時点で死亡した場合における必要保障額として、与えられた<算式>および<条件>に基づいて試算した金額として最も適切なものはどれか。 <算式> 必要保障額=遺族に必要な生活資金等の支出の総額-遺族の収入見込金額 <条件> 1. 長男Cさんが独立する年齢は、22歳(大学卒業時)とする(現時点から22年間)。 2. Aさんの死亡後から長男Cさんが独立するまでの生活費は現在の日常生活費(月額30万円)の70%とし、独立した後の妻Bさんの生活費は現在の日常生活費の50%とする。 3. 長男Cさん独立時の妻Bさんの平均余命は32年とする。 4. Aさんの死亡整理資金、緊急予備資金は500万円とする。 5. 長男Cさんの教育資金の総額は1,300万円とする。 6. 長男Cさんの結婚援助資金の総額は200万円とする。 7. 住宅ローン(団体信用生命保険に加入)の残高は2,000万円とする。 8. 死亡退職金見込額とその他金融資産の合計額は1,800万円とする。 9. Aさん死亡後に妻Bさんが受け取る公的年金等の総額は7,500万円とする。
解答・解説を表示
解答
1
解説
必要保障額は、世帯主が万一死亡した場合に遺族が必要とする「支出の総額」から、公的年金や死亡退職金、自己資金などの「収入見込金額」を差し引いて算出します。住宅ローンに団体信用生命保険が付加されている場合、死亡時に残債が保険金で完済されるため、遺族の支出項目には計上しません。
解き方
- 末子独立までの遺族生活費を計算する:月額30万円×70%×12カ月×22年=5,544万円。
- 末子独立後の配偶者の生活費を計算する:月額30万円×50%×12カ月×32年=5,760万円。
- その他の支出項目を合計して支出総額を求める:5,544万円+5,760万円+500万円(整理・予備資金)+1,300万円(教育資金)+200万円(結婚援助資金)=1億3,304万円(団信加入の住宅ローン残高は支出不要)。
- 収入見込金額の合計を求める:1,800万円(退職金・金融資産)+7,500万円(公的年金等)=9,300万円。
- 支出総額から収入見込金額を減算する:1億3,304万円-9,300万円=4,004万円。
- 選択肢 1正解
- 支出総額1億3,304万円から収入見込額9,300万円を差し引いた4,004万円が正しく求められています。
- 選択肢 2不正解
- 団体信用生命保険で弁済される住宅ローン残高2,000万円を誤って支出に含めて計算した場合の金額(4,004万円+2,000万円=6,004万円)です。
- 選択肢 3不正解
- 住宅ローン残高を含めた支出総額(1億5,304万円)から金融資産・死亡退職金(1,800万円)のみを差し引き、公的年金を控除し忘れた等の誤った計算値です。
答えの内訳
- 支出の総額:1億3,304万円
- 長男独立までの生活費:30万円×70%×12カ月×22年=5,544万円。長男独立後の生活費:30万円×50%×12カ月×32年=5,760万円。これに死亡整理・予備資金500万円、教育資金1,300万円、結婚援助資金200万円を加算(団信により住宅ローン残高は相殺消滅)し、合計1億3,304万円となります。
- 収入見込金額:9,300万円
- 死亡退職金見込額とその他金融資産1,800万円+公的年金等総額7,500万円=9,300万円となります。
- 必要保障額:4,004万円
- 支出の総額1億3,304万円-収入見込金額9,300万円=4,004万円となります。
覚えるポイント
- 必要保障額=遺族に必要な支出総額-遺族の収入見込金額
- 団体信用生命保険に加入している住宅ローン残高は、死亡時に保険金で一括返済されるため遺族の支出に含めない。
間違えやすいところ
- 団体信用生命保険(団信)に加入している住宅ローンの残高を支出に加算してしまうミス。
- 月額生活費に12カ月を掛け忘れて年換算を誤るミス。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等に基づいて解答
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.6(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
必要保障額の推移と生命保険の活用法
リスク管理 · 必要保障額の推移 / 生命保険の設計・見直し
Aさんが提案を受けた生命保険および必要保障額の考え方に関するファイナンシャル・プランナーMさんの説明として、最も不適切なものを1つ選びなさい。
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解答
2
解説
必要保障額(遺族の生活費や教育費などの支出見込額から遺族の公的年金や資産などの収入見込額を控除した差額)は、子どもの成長に伴って独立までの残存年数が短くなり必要な生活費や教育費が減っていくため、通常は時間の経過とともに減少(逓減)していきます。
解き方
- 提案された生命保険の死亡保障額(終身200万円+定期3,000万円=3,200万円)と現時点の必要保障額(4,004万円)を比較し、選択肢1が適切であることを確認する。
- 子どもの成長に伴う必要保障額の推移(逓減していく性質)を考慮し、選択肢2の記述の誤りを判定する。
- 選択肢 1不正解
- 提案された死亡保険金の合計は3,200万円(終身保険特約200万円+定期保険特約3,000万円)であり、現時点の必要保障額4,004万円に満たないため適切な説明です。
- 選択肢 2正解
- 必要保障額は、子どもの成長とともに独立までの教育費や生活費の必要年数が減るため通常「逓減(減少)」します。「逓増」とする本記述は不適切です。
- 選択肢 3不正解
- 葬儀費用などの死後整理資金や教育資金は一時金タイプで備え、遺族の日常生活費は毎月等で分割受取できる収入保障保険等で備えるのは目的に応じた合理的な設計です。
覚えるポイント
- 子どもの成長とともに必要保障額は逓減(減少)する。
間違えやすいところ
- 成長とともに支出が増えるというイメージから、必要保障額が逓増すると誤解しやすい点に注意が必要です。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.5(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.6(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
三大疾病一時金特約および先進医療特約の保障内容
リスク管理 · がんの免責期間 / 先進医療特約 / 医療保険の特約
Aさんが提案を受けた生命保険の特約保障内容(三大疾病一時金特約、総合医療特約、先進医療特約)に関するファイナンシャル・プランナーMさんの説明として、最も不適切なものを1つ選びなさい。
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解答
1
解説
がん保険や三大疾病保障特約などのがん保障では、契約(責任開始日)から90日間または3カ月間の免責期間(不担保期間・待機期間)が設定されており、この期間中にがんと診断確定されても給付金は支払われません。
解き方
- 三大疾病一時金特約のがんに関する責任開始期・免責期間(通例90日または3カ月)を確認する。
- 選択肢1の「4カ月間の免責期間」という期間の誤りを特定し、不適切と判断する。
- 選択肢 1正解
- がん保障の免責期間(待機期間)は通常「3カ月間(または90日間)」と定められており、「4カ月間」とする説明は不適切です。
- 選択肢 2不正解
- 日帰り入院や短期入院での一時金給付、三大疾病特化型への変更など、顧客のニーズに応じて医療保障を見直す提案として適切です。
- 選択肢 3不正解
- 先進医療特約は厚生労働大臣が定めた先進医療の技術料と同額が支給され、所定の提携医療機関に対して保険会社が直接技術料を支払うサービス等も存在するため適切です。
覚えるポイント
- がん保険・がん保障の免責期間は通常3カ月(または90日)である。
間違えやすいところ
- 免責期間の月数(3カ月・90日)を半年や4カ月などの他の期間と混同しないように注意が必要です。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.5(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.7(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
役員退職金に係る退職所得の金額の計算
タックスプランニング · 退職所得控除額 / 退職所得の金額 / 役員退職金
将来X社がAさんに役員退職金5,000万円を支給した場合、Aさんが受け取る役員退職金に係る退職所得の金額として最も適切なものはどれか。なお、役員在任期間(勤続年数)は38年とし、他に退職手当等はなく、障害者となったことが退職の直接原因ではないものとする。
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解答
2
解説
退職所得の金額は、原則として「(退職手当等の収入金額-退職所得控除額)×1/2」で計算します。勤続年数が20年を超える場合の退職所得控除額は「800万円+70万円×(勤続年数-20年)」となります。
解き方
- 勤続年数38年に基づき、退職所得控除額を「800万円+70万円×(38年-20年)=2,060万円」と算出します。
- 収入金額5,000万円から退職所得控除額2,060万円を控除し、残額に2分の1を乗じて「2,940万円×1/2=1,470万円」を求めます。
- 選択肢 1不正解
- 1,170万円は退職所得控除額などの計算式を誤って適用した場合の誤った数値です。
- 選択肢 2正解
- 退職所得控除額2,060万円を差し引いた2,940万円に2分の1を乗じた1,470万円が正解です。
- 選択肢 3不正解
- 2,940万円は退職手当等の金額から退職所得控除額を引いた値であり、2分の1を乗じる前の計算結果です。
覚えるポイント
- 勤続20年超の退職所得控除額は800万円+70万円×(年数-20年)で計算します。
間違えやすいところ
- 控除額を引いた後の金額に2分の1を掛け忘れないように注意が必要です。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.9(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
法人契約の終身保険の経理処理と契約者貸付制度
リスク管理 · 法人保険の経理処理 / 契約者貸付制度 / 契約者名義変更 / 現物支給
設例の終身保険(契約者:法人、被保険者:役員、死亡保険金受取人:法人)に関するFPのMさんの説明として、最も適切なものはどれか。
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解答
2
解説
法人が契約者・死亡保険金受取人、役員が被保険者となる終身保険の支払保険料は全額が資産計上されます。契約者貸付制度により解約せずに資金調達が可能であり、役員退職金として契約を現物支給(名義変更)する際は法人側で資産の取崩し等の経理処理が必要です。
解き方
- 法人が契約者・受取人で役員が被保険者の終身保険は全額資産計上(保険料積立金等)となるルールを確認します。
- 契約者貸付制度の特徴(契約を維持したまま解約返戻金の範囲内で資金調達できる)を確認し、各肢の正誤を判断します。
- 選択肢 1不正解
- 法人が契約者・死亡保険金受取人、役員が被保険者である終身保険の支払保険料は、全額を資産計上(保険料積立金等)します。
- 選択肢 2正解
- 契約者貸付制度を利用すれば、終身保険を解約することなく所定の解約返戻金の範囲内で資金を調達することができます。
- 選択肢 3不正解
- 保険契約を役員退職金として現物支給する場合、名義変更時の解約返戻金相当額をもって退職金処理し、積立金の取崩し等の経理処理が必要です。
覚えるポイント
- 法人が保険金受取人となる終身保険の支払保険料は全額資産計上となります。
間違えやすいところ
- 契約者名義変更による現物支給時でも、法人側での資産取崩し・退職金計上処理は省略できません。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.9(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.10(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
中小企業退職金共済制度(中退共)の仕組み
タックスプランニング/リスク管理 · 中小企業退職金共済制度 / 掛金の税務処理 / 退職金の受取方法
中小企業退職金共済制度(中退共)の特徴に関する次の文章の空欄①~③に入る語句の組合せとして、最も適切なものはどれか。 「中退共は、中小企業の事業主が退職金を社外に積み立てる退職金準備の共済制度です。毎月の掛金は、原則として、被共済者(従業員)1人につき月額5,000円から30,000円のなかから任意に選択することができ、その( ① )を損金の額に算入することができます。また、新しく中退共に加入する事業主に対して、原則として、掛金月額の( ② )(従業員ごと上限5,000円)を加入後4カ月目から1年間、国が助成する制度があります。被共済者(従業員)が中途(生存)退職したときは、退職金が( ③ )支給されます」
解答・解説を表示
解答
3
解説
中小企業退職金共済制度(中退共)は、単独では退職金制度を設けることが困難な中小企業のために国が設けた共済制度です。掛金全額の損金算入や国による掛金助成などの税制上・財政上の優遇措置があり、受給権保護のため退職金は共済機構から従業員へ直接支払われます。
解き方
- 法人が納付する中退共掛金の税務上の取扱いは全額損金算入であることを確認します。
- 新規加入時の国の掛金助成率が「掛金月額の2分の1(上限5,000円)」であることを確認します。
- 退職金の支払経路が、会社経由ではなく「従業員本人に直接」支給される規定であることを確認します。
- 選択肢 1不正解
- 空欄②が「3分の1」、空欄③が「法人を経由して従業員に」となっている点が誤りです。助成率は2分の1であり、退職金は従業員本人に直接支給されます。
- 選択肢 2不正解
- 空欄①が「2分の1」、空欄②が「3分の1」となっている点が誤りです。掛金は全額損金算入され、助成率は2分の1です。
- 選択肢 3正解
- ①全額損金算入、②国の助成率は掛金月額の2分の1(上限5,000円)、③退職金は従業員本人に直接支給されるため、すべて正しい記述です。
答えの内訳
- ①:全額
- 事業主が負担した中退共の掛金は、法人であれば全額損金算入(個人事業主であれば全額必要経費算入)が認められています。
- ②:2分の1
- 新規加入助成として、新しく加入する事業主に対しては、掛金月額の2分の1(従業員ごとに上限5,000円)が加入後4カ月目から1年間、国から助成されます。
- ③:従業員本人に直接
- 中退共の退職金は、事業主を介さずに退職した従業員本人(または遺族)の口座へ直接支給されます。
覚えるポイント
- 中退共の掛金は全額損金算入(個人は全額必要経費)。
- 新規加入助成は掛金月額の2分の1(上限5,000円)を1年間助成。
- 退職金は会社を通さず従業員本人へ直接支払われる。
間違えやすいところ
- 国の掛金助成割合を「3分の1」と混同しないよう注意が必要です。
- 退職金が会社を経由して支払われると誤解しやすい点に注意が必要です。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.10(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
所得税の人的控除(配偶者控除・扶養控除)
タックスプランニング · 配偶者控除 / 扶養控除 / 特定扶養親族 / 老人扶養親族
Aさんの2021年分の所得税における所得控除に関する以下の文章の空欄①~③に入る数値の組合せとして、次のうち最も適切なものはどれか。 ⅰ)「Aさんが適用を受けることができる配偶者控除の額は、( ① )万円です」 ⅱ)「長女Cさんは特定扶養親族に該当するため、Aさんが適用を受けることができる長女Cさんに係る扶養控除の額は、( ② )万円です」 ⅲ)「母Dさんは老人扶養親族の同居老親等に該当するため、Aさんが適用を受けることができる母Dさんに係る扶養控除の額は、( ③ )万円です」
解答・解説を表示
解答
2
解説
所得税の人的控除において、配偶者控除は納税者本人の合計所得金額(900万円以下等)に応じて控除額が決定されます(最高38万円)。扶養親族(合計所得金額48万円以下)に対する扶養控除額は年齢区分等に応じて異なり、一般の控除対象扶養親族は38万円、特定扶養親族(19歳以上23歳未満)は63万円、老人扶養親族(70歳以上)は同居老親等が58万円、同居老親等以外が48万円と定められています。
解き方
- 納税者Aさんの給与年収750万円(所得900万円以下)および妻Bさんの収入ゼロを確認し、配偶者控除額が38万円であることを導きます。
- 長女Cさんの年齢(20歳)から特定扶養親族(19歳以上23歳未満)に該当することを確認し、控除額が63万円であることを導きます。
- 母Dさんの年齢(79歳、70歳以上)および同居の事実から同居老親等に該当することを確認し、控除額が58万円であることを導きます。
- 選択肢 1不正解
- 空欄①が26万円、空欄③が48万円(同居老親等以外の場合の額)となっており不適切です。
- 選択肢 2正解
- 配偶者控除38万円、特定扶養親族63万円、同居老親等の老人扶養親族58万円と、すべての空欄の数値が合致しています。
- 選択肢 3不正解
- 空欄②が58万円(特定扶養親族は63万円)、空欄③が48万円(同居老親等は58万円)となっており不適切です。
答えの内訳
- ①:38
- 控除を受けるAさんの合計所得金額が900万円以下で、控除対象配偶者である妻Bさんの合計所得金額が48万円以下(収入なし)であるため、配偶者控除額は38万円となります。
- ②:63
- 長女Cさん(20歳)は、その年12月31日現在の年齢が19歳以上23歳未満であるため特定扶養親族に該当し、扶養控除額は63万円となります。
- ③:58
- 母Dさん(79歳)は70歳以上でAさんと同居しているため、老人扶養親族の「同居老親等」に該当し、扶養控除額は58万円(同居老親等以外は48万円)となります。
覚えるポイント
- 配偶者控除:納税者の合計所得金額900万円以下かつ配偶者合計所得48万円以下で38万円。
- 特定扶養親族(19歳以上23歳未満)の控除額は63万円。
- 老人扶養親族(70歳以上)は同居老親等が58万円、非同居(その他)は48万円。
間違えやすいところ
- 老人扶養親族について、同居老親等(58万円)と同居老親等以外(48万円)を取り違えやすい点に注意が必要です。
- 特定扶養親族の控除額63万円と老人扶養親族の控除額(58万円/48万円)を混同しないように整理して覚える必要があります。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.11(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.12(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
一時払変額個人年金保険の解約返戻金および社会保険料控除
タックスプランニング · 一時所得 / 源泉分離課税 / 社会保険料控除
Aさんの2021年分の所得税の課税関係に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
3
解説
納税者が自己または自己と生計を一にする配偶者や親族の社会保険料を支払った場合、その全額を社会保険料控除として所得金額から控除することができます。また、契約から5年超経過して解約した一時払変額年金保険の差益は一時所得として総合課税の対象となります。
解き方
- 一時払変額個人年金保険の契約期間を確認し(2013年契約・2021年解約で5年超)、源泉分離課税ではなく一時所得に該当することを判断する。
- 一時所得の金額(差益50万円-特別控除額50万円=0円)を求め、確定申告要件に該当しないことを確認する。
- 生計を一にする長女の国民年金保険料全額がAさんの社会保険料控除の対象となる規定を確認し、選択肢3を正解と特定する。
- 選択肢 1不正解
- 本問の契約は2013年9月締結で解約まで5年を超えているため、金融類似商品としての源泉分離課税の対象にはならず、総合課税の一時所得となります。
- 選択肢 2不正解
- 一時所得の金額は「解約返戻金550万円-払込保険料500万円-特別控除額50万円=0円」となり所得が生じないため、この解約返戻金を理由とする確定申告義務は生じません。
- 選択肢 3正解
- 納税者が生計を一にする親族が負担すべき国民年金保険料を実際に支払った場合、その支払った全額が社会保険料控除の対象となります。
覚えるポイント
- 生計を一にする親族の国民年金保険料を支払った場合、支払った者の社会保険料控除となる。
間違えやすいところ
- 一時払養老保険等で5年以内に解約した場合は金融類似商品として源泉分離課税となるが、5年超経過している場合は一時所得になる点に注意する。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.11(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.12(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
所得税における総所得金額の計算
タックスプランニング · 給与所得控除 / 給与所得 / 総所得金額
設例の資料に基づいて計算した、Aさんの2021年分の所得税における総所得金額として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
1
解説
総所得金額は、給与所得や一時所得(2分の1後)などの総合課税対象の各所得金額を合計して算出します。給与所得は「給与等の収入金額-給与所得控除額」で計算します。
解き方
- 給与収入750万円に対する給与所得控除額を算式「収入金額×10%+110万円」により計算する(750万円×10%+110万円=185万円)。
- 給与収入から給与所得控除額を差し引いて給与所得を算出する(750万円-185万円=565万円)。
- 一時所得の金額(550万円-500万円-特別控除50万円=0円)を確認し、総所得金額が565万円+0円=565万円となることを導く。
- 選択肢 1正解
- 給与所得金額は565万円(750万円-185万円)であり、一時所得金額は0円となるため、総所得金額は565万円となります。
- 選択肢 2不正解
- 給与所得控除額の計算または一時所得の特別控除・2分の1処理などを誤って加算した場合の誤った数値です。
- 選択肢 3不正解
- 一時所得の差益50万円を給与所得565万円にそのまま全額加算してしまった場合の誤った数値です。
覚えるポイント
- 一時所得の計算式「総収入金額-支出金額-特別控除額(最高50万円)」および総所得金額へ算入する際は2分の1にすることを押さえる。
間違えやすいところ
- 一時所得の特別控除50万円を差し引く前に総所得金額へ合算してしまう計算ミスに注意する。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.11(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.12(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
代襲相続における法定相続分・基礎控除額・申告期限
相続・事業承継 · 代襲相続 / 法定相続分 / 遺産に係る基礎控除額 / 相続税の申告期限
被相続人Aさんの相続に関する次の文章の空欄①~③に入る語句または数値の組合せとして、最も適切なものを1つ選びなさい。 ⅰ)「Aさんの相続に係る法定相続人の数は5人となり、孫Fさんおよび孫Gさんの法定相続分はそれぞれ( ① )です」 ⅱ)「Aさんの相続における遺産に係る基礎控除額は、( ② )万円です」 ⅲ)「相続税の申告書の提出期限は、原則として、相続の開始があったことを知った日の翌日から( ③ )カ月以内となります」
解答・解説を表示
解答
3
解説
相続開始前に子が死亡している場合はその直系卑属が代襲相続人となり、本来その子が受けるべき法定相続分を等分で引き継ぎます。基礎控除額の計算における法定相続人の数にも代襲相続人がそのままカウントされます。
解き方
- 法定相続人を特定し(妻B、長女C、二女D、代襲相続人である孫F・孫Gの計5人)、各人の法定相続分を算出する(代襲相続分:1/2×1/3×1/2=1/12)。
- 法定相続人5人を用いて遺産に係る基礎控除額(3,000万円+600万円×5人=6,000万円)を計算する。
- 相続税の申告書の提出期限(相続開始を知った日の翌日から10カ月以内)を確認し、該当する組合せを選択する。
- 選択肢 1不正解
- 孫Fさん・孫Gさんの法定相続分は8分の1ではなく12分の1であり、相続税の申告期限は4カ月以内ではなく10カ月以内であるため不適切です(4カ月以内は被相続人の所得税の準確定申告期限)。
- 選択肢 2不正解
- 孫の法定相続分(正しくは12分の1)および基礎控除額(法定相続人5人のため正しくは6,000万円)の計算が誤っているため不適切です。
- 選択肢 3正解
- 空欄①(12分の1)、空欄②(6,000万円)、空欄③(10カ月)の数値の組合せがすべて正しく適切です。
答えの内訳
- ①:12分の1
- 被相続人の配偶者Bさんの法定相続分は2分の1、子全体の法定相続分は2分の1です。子は本来3人(長女C・二女D・長男E)であるため、各人の法定相続分はそれぞれ6分の1(2分の1×3分の1)となります。相続開始前に死亡している長男Eさんを孫Fさんと孫Gさんの2人が代襲相続するため、孫1人あたりの法定相続分は「6分の1×2分の1=12分の1」です。
- ②:6,000
- 遺産に係る基礎控除額は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で計算します。本問の法定相続人は配偶者Bさん、長女Cさん、二女Dさん、孫Fさん、孫Gさんの計5人であるため、「3,000万円+600万円×5人=6,000万円」となります。
- ③:10
- 相続税の申告書の提出期限および納期限は、原則として、相続の開始があったことを知った日の翌日から10カ月以内です。
覚えるポイント
- 代襲相続人の法定相続分は、被代襲者が受けるはずだった相続分を代襲者間で均等に配分する。
- 相続税の申告・納付期限は「知った日の翌日から10カ月以内」、準確定申告は「4カ月以内」。
間違えやすいところ
- 長男が既に死亡している場合に、代襲相続を考慮せず法定相続人を3人や4人と誤認してしまうこと。
- 相続税の申告期限(10カ月以内)と、所得税の準確定申告の期限(4カ月以内)を混同すること。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の民法および相続税法に基づく
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.13(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.14(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
自筆証書遺言の検認・生命保険金の非課税限度額・相続税額の2割加算
相続・事業承継 · 自筆証書遺言の検認 / 死亡保険金の非課税金額 / 相続税額の2割加算 / 代襲相続人
被相続人Aさんの相続に関する次の記述のうち、最も不適切なものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
3
解説
相続税法において、被相続人の配偶者および一親等の血族以外の者が遺産を取得した場合は税額が2割加算されます。ただし、被相続人の子が相続開始前に死亡したことにより代襲相続人となった孫(直系卑属)は、一親等の血族に準じて2割加算の対象から除外されます。
解き方
- 自筆証書遺言書保管制度を利用していない自宅保管の自筆証書遺言は、家庭裁判所での検認が必要であることを確認する(記述1は適切)。
- 死亡保険金の非課税限度額(500万円×法定相続人の数5人=2,500万円)を計算し、課税価格算入額(3,000万円-2,500万円=500万円)を確認する(記述2は適切)。
- 代襲相続人となった孫が相続税額の2割加算の対象から除外される規定を適用し、記述3の誤りを判定する。
- 選択肢 1不正解
- 法務局の自筆証書遺言書保管制度を利用していない自筆証書遺言を保管または発見した者は、相続の開始を知った後、遅滞なく家庭裁判所に提出して検認を請求しなければならないため適切です。
- 選択肢 2不正解
- 死亡保険金の非課税限度額は「500万円×法定相続人の数」であり、本問では「500万円×5人=2,500万円」となります。妻Bさんが受け取る死亡保険金3,000万円から2,500万円を控除した500万円が課税価格に算入されるため適切です。
- 選択肢 3正解
- 被相続人の子が相続開始前に死亡したことにより代襲相続人となった孫(直系卑属)は、相続税額の2割加算の対象外となるため不適切(これが正答)です。
覚えるポイント
- 孫が遺贈や養子縁組によって財産を取得した場合は原則2割加算の対象だが、子の代襲相続人として取得した場合は2割加算の対象外となる。
- 死亡保険金の非課税枠の計算式は「500万円×法定相続人の数」。
間違えやすいところ
- 孫養子に対する2割加算(代襲相続人を除く)の規定と混同し、代襲相続人である孫も2割加算の対象になると誤認してしまうこと。
- 法務局に保管された自筆証書遺言(検認不要)と、自宅保管の自筆証書遺言(検認必要)の取扱いを混同すること。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の民法および相続税法第18条(相続税額の加算)に基づく
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.13(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.14(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
相続税の総額の計算
相続・事業承継 · 相続税の総額の計算 / 法定相続分 / 代襲相続
Aさんの相続に係る課税遺産総額(「課税価格の合計額-遺産に係る基礎控除額」)が3億円であった場合の相続税の総額として、最も適切なものを次のうちから選びなさい。なお、法定相続人は妻Bさん、長女Cさん、二女Dさん、孫Fさん、孫Gさん(死亡した長男Eさんの代襲相続人)の5人である。
解答・解説を表示
解答
1
解説
相続税の総額は、課税遺産総額を実際の遺産分割割合ではなく各法定相続人が法定相続分に応じて取得したものと仮定して各人の取得金額を計算し、それぞれに税率を適用して算出した各人分の税額を合算して求めます。
解き方
- 各法定相続人の法定相続分(妻B:1/2、長女C:1/6、二女D:1/6、孫F:1/12、孫G:1/12)に基づき、課税遺産総額3億円を按分してそれぞれの法定相続分に応ずる取得金額を算出します(妻B:1億5,000万円、長女C:5,000万円、二女D:5,000万円、孫F:2,500万円、孫G:2,500万円)。
- 速算表より各人の算出税額を計算します。妻Bは1億5,000万円×40%-1,700万円=4,300万円、長女Cと二女Dはそれぞれ5,000万円×20%-200万円=800万円、孫Fと孫Gはそれぞれ2,500万円×15%-50万円=325万円となります。
- 求めた各人の税額をすべて合算します(4,300万円+800万円+800万円+325万円+325万円=6,550万円)。
- 選択肢 1正解
- 法定相続分に応じた各人の税額を合計した金額(4,300万円+800万円+800万円+325万円+325万円=6,550万円)と一致しており適切です。
- 選択肢 2不正解
- 法定相続分による按分や速算表の適用計算が誤っており、不適切です。
- 選択肢 3不正解
- 課税遺産総額3億円に対して直接税率を適用するなど誤った計算による金額であり、不適切です。
覚えるポイント
- 相続税の総額の計算は、実際の遺産分割割合に関わらず必ず「法定相続分」で按分して各人の税額を求めてから合算します。
間違えやすいところ
- 被相続人の長男が先に死亡している場合の代襲相続分(本来の長男の取り分を代襲相続人の頭数で等分する)の計算ミスに注意が必要です。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.13(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.14(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
2022年1月 3級 実技 保険顧客資産相談業務
参照した公式資料
金融財政事情研究会が公開した2022年1月 3級 実技 保険顧客資産相談業務の問題・解答資料です。
- 公式問題(公式掲載ページ) ↗ — www.kinzai.or.jp(資料の掲載案内)
- 公式模範解答(公式掲載ページ) ↗ — www.kinzai.or.jp(資料の掲載案内)
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