日本FP協会・金融財政事情研究会の公式問題・模範解答を、級・学科/実技・公開年度に分けて収録しています。CBT公開問題は1セットの公表問題で、全受験者への出題を網羅するものではありません。
2019年5月 3級 実技 保険顧客資産相談業務の概要
遺族基礎年金の年金額の計算
ライフプランニングと資金計画 · 遺族給付 / 遺族基礎年金 / 子の加算
会社員のAさん(38歳)が死亡した場合、生計を維持されている妻Bさん(37歳)に支給される遺族基礎年金の年金額(2018年度価額)の計算式として、長男Cさん(4歳)および二男Dさん(0歳)の2人の子がいる前提において最も適切なものを1つ選びなさい。
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解答
3
解説
遺族基礎年金は、受給要件を満たす被保険者が死亡した際に、その者によって生計を維持されていた「子のある配偶者」または「子」に支給されます。年金額は基本額に子の数に応じた加算額を合算して求めます。
解き方
- 遺族基礎年金の基本額(2018年度価額:779,300円)を確認します。
- 加算対象となる子の人数を確認し、第1子・第2子は各224,300円、第3子以降は各74,800円を加算します。
- 選択肢 1不正解
- 子が2人いるにもかかわらず1人分の加算額しか考慮されていないため誤りです。
- 選択肢 2不正解
- 2人目の子の加算額が第3子以降の額(74,800円)で計算されているため誤りです。
- 選択肢 3正解
- 基本額に第1子および第2子の加算額(各224,300円)を正しく加算した計算式です。
覚えるポイント
- 遺族基礎年金の子の加算額は第1子・第2子が同額で、第3子以降から金額が低くなります。
間違えやすいところ
- 第2子の加算額を第3子以降の低額な加算額と混同しないように注意しましょう。
出題の前提:2018年10月1日現在施行の法令等(2018年度年金額)
出典:金融財政事情研究会『2019年5月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.3(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.4(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
遺族厚生年金の給付内容および中高齢寡婦加算
ライフプランニングと資金計画 · 遺族給付 / 遺族厚生年金 / 中高齢寡婦加算
Aさんが死亡した場合に妻Bさんに支給される遺族厚生年金に関するFPのMさんの説明として、次のうち最も適切なものを1つ選びなさい。
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解答
3
解説
遺族厚生年金は、被保険者等の死亡により遺族に支給されます。報酬比例部分の4分の3相当が基本となり、短期要件での期間が300月未満の場合は300月とみなします。また、子の年齢要件終了後に一定年齢を満たす配偶者には中高齢寡婦加算が行われます。
解き方
- 報酬比例部分の乗率(4分の3)および短期要件のみなし月数(300月)を確認します。
- 遺族基礎年金終了時における妻の年齢要件(40歳以上65歳未満)と中高齢寡婦加算の支給要件を照合します。
- 選択肢 1不正解
- 遺族厚生年金の額は、原則として報酬比例部分の「4分の3」相当額となるため誤りです。
- 選択肢 2不正解
- 厚生年金保険の被保険者期間が300月未満の場合のみなし期間は「300月」であるため誤りです。
- 選択肢 3正解
- 末子の18歳年度末終了時に40歳以上65歳未満となる妻には、中高齢寡婦加算が加算されます。
覚えるポイント
- 遺族厚生年金の額は報酬比例部分の4分の3であり、短期要件の最低保障月数は300月です。
間違えやすいところ
- 中高齢寡婦加算が加算される対象は遺族基礎年金ではなく遺族厚生年金である点に注意が必要です。
出題の前提:2018年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2019年5月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.3(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.4(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
公的介護保険の被保険者および保険給付の要件
リスク管理 · 公的介護保険 / 第1号被保険者 / 第2号被保険者 / 特定疾病
公的介護保険制度に関するFPのMさんの説明として、次のうち最も適切なものを1つ選びなさい。
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解答
3
解説
公的介護保険は市区町村が保険者となり、65歳以上が第1号被保険者、40歳以上65歳未満の公的医療保険加入者が第2号被保険者となります。要介護認定の事務は市区町村が行います。
解き方
- 公的介護保険における被保険者の年齢区分(65歳を境とする)を確認します。
- 要介護認定の権限主体が都道府県ではなく市区町村(特別区を含む)であることを確認します。
- 第2号被保険者の給付要件が特定疾病に起因することであることを確認します。
- 選択肢 1不正解
- 第1号被保険者は「65歳以上」、第2号被保険者は「40歳以上65歳未満」であるため誤りです。
- 選択肢 2不正解
- 要介護認定等の認定を行う主体は都道府県知事ではなく「市町村(特別区)」です。
- 選択肢 3正解
- 第2号被保険者は、初老期認知症や脳血管疾患など加齢に伴う16種類の特定疾病が原因でなければ給付を受けられません。
覚えるポイント
- 公的介護保険の第1号は65歳以上、第2号は40歳以上65歳未満の医療保険加入者です。
間違えやすいところ
- 要介護認定を行う機関を都道府県と混同しないように市区町村であることを徹底しましょう。
出題の前提:2018年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2019年5月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.3(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.4(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
必要保障額の計算
リスク管理 · 生命保険 / 必要保障額 / 生活資金準備
下記の条件に基づき、会社員のAさん(32歳)が現時点で死亡した場合の必要保障額(必要保障額=遺族に必要な生活資金等の総額-遺族の収入見込金額)として最も適切なものを1つ選びなさい。 <条件> ・長女Cさんが独立するまで(21年間)の生活費:日常生活費(月額25万円)の70% ・長女独立後の妻Bさんの生活費(38年間):日常生活費(月額25万円)の50% ・長女の教育資金・結婚援助資金:1,500万円 ・死亡整理資金・緊急予備資金:500万円 ・保有金融資産合計額:1,400万円 ・公的年金等収入見込額:6,100万円 ・既存生命保険の保障金額は考慮外
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解答
1
解説
必要保障額は、世帯主に万一があった場合に遺族が必要とする支出総額(生活費・教育費・予備資金等)から、準備可能な収入総額(公的給付・既存資産等)を差し引いた不足分として計算します。
解き方
- 長女独立までの生活費(25万円×70%×12月×21年=4,410万円)を計算します。
- 長女独立後の生活費(25万円×50%×12月×38年=5,700万円)を計算します。
- 遺族に必要な資金総額(4,410万円+5,700万円+1,500万円+500万円=12,110万円)を算出します。
- 遺族の収入見込額(1,400万円+6,100万円=7,500万円)を算出します。
- 支出総額から収入総額を差し引き、必要保障額(12,110万円-7,500万円=4,610万円)を求めます。
- 選択肢 1正解
- 支出合計12,110万円から収入見込7,500万円を控除した4,610万円が正しい必要保障額です。
- 選択肢 2不正解
- 金融資産1,400万円の控除が漏れている計算結果(6,010万円)であるため誤りです。
- 選択肢 3不正解
- 生活費の合計(4,410万円+5,700万円=10,110万円)のみの金額であり誤りです。
覚えるポイント
- 必要保障額=総支出(生活費+教育費+整理資金)-総収入見込(保有資産+遺族年金等)です。
間違えやすいところ
- 月額の生活費を年額換算する際に12倍することを忘れないよう留意してください。
出題の前提:設例の試算条件に基づく
出典:金融財政事情研究会『2019年5月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.5(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.6(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
生命保険・医療特約のアドバイスの適切性
リスク管理 · 生命保険の加入設計 / 先進医療特約 / 公的医療保険
生命保険への加入設計等に関するFPのMさんのAさんに対するアドバイスとして、次のうち最も不適切なものを1つ選びなさい。
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解答
3
解説
先進医療に係る費用において、全額自己負担となるのは先進医療ごとの「技術料」部分です。通常の診察、検査、投薬、入院料等に係る費用は一般の保険診療と同様に公的医療保険が適用されます。
解き方
- 保険料支出と家計収支のバランスを考慮した提案が適切であることを確認します。
- 医療保険の保障内容確認に関する提案が適切であることを確認します。
- 先進医療における基礎的診療部分(公的医療保険適用)と技術料(全額自己負担)の区分を確認します。
- 選択肢 1不正解
- 必要保障額だけでなく家計の支払い余力に合わせた保険料設定を助言することは適切です。
- 選択肢 2不正解
- 医療事情の変化に応じた商品特性や保障範囲を確認して加入を勧めることは適切です。
- 選択肢 3正解
- 診察料や投薬料などの基礎的診療部分は公的医療保険が適用され、全額自己負担となるのは技術料のみであるため不適切です。
覚えるポイント
- 先進医療で全額自己負担となるのは「技術料」のみで、通常の診察・投薬・入院費には公的医療保険が適用されます。
間違えやすいところ
- 先進医療にかかる全額が公的医療保険適用外であると誤解しないように注意しましょう。
出題の前提:2018年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2019年5月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.5(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.6(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
提案された各種特約の保障内容と税務
リスク管理 · 重度疾病保障特約 / 収入保障特約 / 生命保険料控除
Aさんが提案を受けた生命保険(主契約:終身保険、特約:定期保険、収入保障、重度疾病保障、総合医療等)について、FPのMさんの説明として最も適切なものを1つ選びなさい。
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解答
2
解説
収入保障特約は死亡保険金を年金形式で受け取る特約で、年金額×残存期間が受取総額となります。重度疾病保険金が支払われた特約は消滅し、死亡保険金は重複して受け取れません。また、収入保障特約の保険料は一般生命保険料控除の対象です。
解き方
- 重度疾病保障特約の支払後の消滅条件(注2)を確認します。
- 収入保障特約の年金額(年60万円)に残存期間(20年)を乗じて総額(1,200万円)を算出します。
- 収入保障特約の保険料が一般生命保険料控除の対象となることを確認します。
- 選択肢 1不正解
- 重度疾病保険金が支払われた場合、特約は消滅するため以後の死亡保険金は支払われません。
- 選択肢 2正解
- 40歳死亡時から60歳満了までの残存期間20年間、毎年60万円を受け取れるため受取総額は1,200万円となります。
- 選択肢 3不正解
- 収入保障特約の保険料は、一般生命保険料控除の対象となるため誤りです。
覚えるポイント
- 収入保障保険(特約)の受取総額は、死亡から契約満了時までの残存期間の年金額の合計です。
間違えやすいところ
- 特定疾病や重度疾病の一時金を受け取った後、同一特約から死亡保険金も重ねて出ると思い込まないよう注意しましょう。
出題の前提:設例記載の特約条件に基づく
出典:金融財政事情研究会『2019年5月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.5(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.7(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
役員退職金に係る退職所得の金額の計算
タックスプランニング · 退職所得 / 退職所得控除額 / 役員退職金
役員在任期間(勤続年数)40年であるAさんが、将来X社から役員退職金5,000万円を受け取った場合の退職所得の金額として、次のうち最も適切なものを1つ選びなさい。なお、障害退職ではなく、他に退職手当等はないものとする。
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解答
1
解説
退職所得の金額は、原則として「(収入金額-退職所得控除額)×1/2」で計算します。勤続年数が20年を超える場合の退職所得控除額は「800万円+70万円×(勤続年数-20年)」となります。
解き方
- 勤続年数40年の退職所得控除額を求めます:800万円+70万円×(40年-20年)=2,200万円。
- 退職手当等の収入金額から控除額を差し引きます:5,000万円-2,200万円=2,800万円。
- 差引額に2分の1を乗じて退職所得の金額を算出します:2,800万円×1/2=1,400万円。
- 選択肢 1正解
- 退職所得控除額2,200万円を差し引き、2分の1を乗じた1,400万円が正しい退職所得の金額です。
- 選択肢 2不正解
- 計算手順や控除額の算出に誤りがある数値です。
- 選択肢 3不正解
- 収入金額から控除額を差し引いた後、2分の1を乗じるのを忘れた金額(2,800万円)であるため誤りです。
覚えるポイント
- 退職所得=(収入金額-退職所得控除額)×1/2。勤続20年超の控除額=800万円+70万円×(勤続年数-20年)。
間違えやすいところ
- 最後の2分の1掛けを忘れて差引金額のまま解答してしまう誤りに注意しましょう。
出題の前提:2018年10月1日現在施行の所得税法
出典:金融財政事情研究会『2019年5月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.9(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
法人契約の終身保険の保険料払込時の経理処理
リスク管理 · 法人保険 / 終身保険 / 保険料積立金 / 経理処理
契約者および死亡保険金受取人がX社、被保険者がAさんである無配当終身保険(特約なし・年払保険料200万円)の第1回保険料払込時におけるX社の経理処理(仕訳)として、最も適切なものを1つ選びなさい。
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解答
2
解説
法人が契約者(保険料負担者)および死亡保険金受取人となり、役員・従業員を被保険者とする終身保険に加入した場合、支払った保険料は全額を資産計上(保険料積立金)として処理します。
解き方
- 保険の種類(終身保険)と契約形態(契約者=受取人=法人、被保険者=役員)を確認します。
- 終身保険では満期保険金はないものの積立性があり、受取人が法人の場合は全額資産計上(保険料積立金)となる経理処理を適用します。
- 選択肢 1不正解
- 終身保険の保険料は損金算入(定期保険料)できず、全額資産計上となるため誤りです。
- 選択肢 2正解
- 契約者・受取人がともに法人の終身保険料は、全額を「保険料積立金」として資産計上します。
- 選択肢 3不正解
- ハーフタックスプランなどの養老保険や長期平準定期保険の処理と混同した誤った仕訳です。
覚えるポイント
- 法人が保険金受取人となる終身保険の支払保険料は、全額資産計上(保険料積立金)です。
間違えやすいところ
- 養老保険のハーフタックスプラン(2分の1損金・2分の1資産計上)と混同しないように注意しましょう。
出題の前提:法人税法基本通達(保険料の取扱い)
出典:金融財政事情研究会『2019年5月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.9(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.10(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
法人契約の終身保険の経理処理と特徴
リスク管理 · 契約者貸付制度 / 法人契約の生命保険 / 解約時の経理処理
無配当終身保険(契約者・死亡保険金受取人:X社、被保険者:Aさん)に関するファイナンシャル・プランナーMさんの説明として、最も不適切なものはどれか。
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解答
2
解説
法人が契約する終身保険では、解約時に解約返戻金と保険料積立金の差額を雑収入または雑損失として処理します。契約者貸付制度は解約返戻金の一定範囲内で貸付けを受けられる制度ですが、保険会社所定の利息が発生します。
解き方
- 解約時の処理:解約返戻金4,330万円から保険料積立金4,800万円を控除した差額(470万円)は雑損失として計上されるため、記述1は適切と判断します。
- 契約者貸付の確認:契約者貸付は無利息ではなく保険会社所定の利息が付されるため、記述2は不適切と判断します。
- 退職金としての現物支給:契約者・受取人を役員個人・相続人に変更して役員退職金として支給することは認められているため、記述3は適切と判断します。
- 選択肢 1不正解
- 払込満了時の解約返戻金が保険料積立金の累計額を下回る場合、その差額は雑損失として損金計上するため適切です。
- 選択肢 2正解
- 契約者貸付制度は解約返戻金の一定範囲内で融資を受けられる制度ですが、保険会社所定の利息が発生するため不適切です。
- 選択肢 3不正解
- 法人が契約していた終身保険の名義変更(契約者を退任役員、受取人をその相続人)を行い、役員退職金の現物支給として個人へ引き継ぐことは可能です。
覚えるポイント
- 契約者貸付制度は無利息ではなく、所定の借入利息が付帯します。
間違えやすいところ
- 契約者貸付を自己資金の引き出しと混同し、利息がかからないと勘違いしないように注意しましょう。
出題の前提:2018年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2019年5月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.9(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.10(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
生命保険契約の満期金・解約返戻金と所得税の確定申告
タックスプランニング · 一時所得 / 金融類似商品 / 確定申告の要件
Aさんの2018年分の所得税の確定申告に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
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解答
2
解説
一時払養老保険等の差益が金融類似商品として源泉分離課税となるのは、保険期間が5年以下、または5年超であっても5年以内に解約・満期となった場合です。一時所得として総合課税される場合、給与所得以外の所得が20万円超となれば確定申告を要します。
解き方
- 一時払養老保険の確認:保険期間10年で10年満期を迎えているため、金融類似商品(源泉分離課税)には該当せず、一時所得(総合課税)の対象となります(記述1は誤り)。
- 一時所得の総所得金額算入額の計算:総収入金額(満期金1,100万円+解約金490万円=1,590万円)から支出金額(1,000万円+420万円=1,420万円)と特別控除50万円を控除し、120万円。これを1/2にして60万円となります。これは20万円を超えるため確定申告が必要です(記述2は適切)。
- 提出先の確認:所得税の確定申告書は、原則として納税者の住所地を所轄する税務署長に直接提出するため、勤務先経由・勤務先所轄ではありません(記述3は誤り)。
- 選択肢 1不正解
- 本問の一時払養老保険は保険期間10年で満期を迎えているため、金融類似商品には該当せず総合課税(一時所得)の対象となります。
- 選択肢 2正解
- 給与所得者が給与以外の各種所得(一時所得の金額×1/2など)の合計額が20万円を超える場合、所得税の確定申告が必要です。
- 選択肢 3不正解
- 確定申告書は、納税者の住所地を所轄する税務署長に提出するものであり、勤務先を経由して勤務先所轄の税務署長へ提出するものではありません。
覚えるポイント
- 一時払養老保険等の差益は、契約期間が5年超かつ5年超保有であれば総合課税(一時所得)となります。
間違えやすいところ
- 一時所得の金額(収入-支出-50万円)だけでなく、総所得金額に算入される段階で1/2になる点に注意が必要です。
出題の前提:2018年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2019年5月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.11(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.12(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
所得控除(社会保険料控除・配偶者控除・扶養控除)
タックスプランニング · 社会保険料控除 / 配偶者控除 / 特定扶養親族 / 一般扶養親族
Aさんの2018年分の所得税における所得控除(社会保険料控除・配偶者控除・扶養控除)に関する空欄①~③に入る語句の組合せとして、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
3
解説
生計を一にする親族の社会保険料を納税者が支払った場合、その全額が社会保険料控除の対象です。配偶者控除は納税者の合計所得金額に応じて控除額が変動します。扶養控除は、年末時点の年齢により一般扶養親族(16歳以上19歳未満、23歳以上70歳未満)は38万円、特定扶養親族(19歳以上23歳未満)は63万円となります。
解き方
- 空欄①の判定:生計を一にする長男Cさんの国民年金保険料をAさんが支払った場合、Aさんの社会保険料控除の対象に「なる」。
- 空欄②の判定:Aさんの給与収入980万円に対する給与所得控除額は218万円(980万円×10%+120万円)、給与所得金額は762万円(980万円-218万円)。一時所得の総所得金額算入額は60万円であり、合計所得金額は822万円(900万円以下)。妻Bさんは収入ゼロ(50歳・一般の控除対象配偶者)のため、控除額は「38万円」。
- 空欄③の判定:長男Cさん(20歳)は特定扶養親族で63万円、長女Dさん(17歳)は一般の控除対象扶養親族で38万円。合計で「101万円(63万円+38万円)」。
- 以上より、①なる、②38万円、③101万円の組み合わせを選択します。
- 選択肢 1不正解
- 親族の年金保険料は社会保険料控除の対象になり、またAさんの合計所得金額は900万円以下であるため配偶者控除額は38万円となります。
- 選択肢 2不正解
- 配偶者控除額は38万円であり、扶養控除額は長男(63万円)と長女(38万円)の合計で101万円となります。
- 選択肢 3正解
- ①社会保険料控除の対象になる、②合計所得金額900万円以下のため配偶者控除額38万円、③長男63万円+長女38万円=101万円で正しく一致しています。
覚えるポイント
- 特定扶養親族(19歳以上23歳未満)の扶養控除額は63万円、一般扶養親族(16歳以上19歳未満等)は38万円です。
間違えやすいところ
- 長男(大学生・20歳)の控除額63万円に高校生である長女(17歳)の38万円を加算し忘れないようにしましょう。
出題の前提:2018年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2019年5月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.11(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.12(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
給与所得および一時所得に係る総所得金額の計算
タックスプランニング · 給与所得控除 / 給与所得 / 一時所得 / 総所得金額
Aさんの2018年分の所得税における総所得金額として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
1
解説
総所得金額は、給与所得や一時所得の1/2相当額などの総合課税対象の各所得金額を合計して算出します。一時所得の金額は「総収入金額-支出金額-特別控除(最高50万円)」で計算し、その1/2を総所得金額に算入します。
解き方
- 給与所得の計算:給与収入980万円に対する給与所得控除額は「980万円×10%+120万円=218万円」。給与所得金額は「980万円-218万円=762万円」。
- 一時所得の計算:満期保険金収入1,100万円(支出1,000万円)と解約返戻金収入490万円(支出420万円)の総収入金額は1,590万円、支出金額は1,420万円。一時所得の金額は「1,590万円-1,420万円-50万円=120万円」。
- 総所得金額への算入:一時所得の1/2(120万円×1/2=60万円)を給与所得に合算する。「762万円+60万円=822万円」。
- 選択肢 1正解
- 給与所得762万円に一時所得の1/2である60万円を加算すると822万円となり適切です。
- 選択肢 2不正解
- 一時所得の特別控除後金額120万円を1/2にせず全額合算した場合の金額(762万+120万=882万円)であり誤りです。
- 選択肢 3不正解
- 特別控除50万円を差し引かずに計算した場合などの誤った数値です。
覚えるポイント
- 一時所得を総所得金額に算入する際は、特別控除後の金額を2分の1にします。
間違えやすいところ
- 一時所得の2分の1計算を忘れて全額を給与所得に合算してしまうミスが起きやすいです。
出題の前提:2018年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2019年5月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.11(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.13(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
公正証書遺言の作成要件と特徴
相続・事業承継 · 公正証書遺言 / 証人の欠格事由 / 公証役場での保管
公正証書遺言に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
2
解説
公正証書遺言は証人2人以上の立会いのもと公証人が作成し、その原本は公証役場で厳重に保管されます。推定相続人や受遺者等は証人になれず、また公証人手数料令に基づく作成手数料が必要です。
解き方
- 証人の適格性の確認:推定相続人(妻Bさん、長女Cさん)は公正証書遺言の証人の欠格事由に該当するため証人になれません(記述1は誤り)。
- 保管機能の確認:原本が公証役場に保管されるため、偽造や紛失・隠匿等のリスクを防止できます(記述2は適切)。
- 費用の確認:公正証書遺言の作成には法令で定められた公証人手数料が発生します(記述3は誤り)。
- 選択肢 1不正解
- 推定相続人や受遺者、その配偶者および直系血族は、証人としての欠格事由に該当するため証人になれません。
- 選択肢 2正解
- 原本が公証役場に保管されるため、紛失や偽造・改ざんのリスクを防ぐことができ安全性が高くなります。
- 選択肢 3不正解
- 公証人に公正証書遺言を作成してもらう場合、財産の価額等に応じた公証人手数料が発生します。
覚えるポイント
- 推定相続人や受遺者、未成年者などは公正証書遺言の証人になれません。
間違えやすいところ
- 「遺言の秘密を守るために家族を証人にする」という誤った提案肢に惑わされないようにしましょう。
出題の前提:2018年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2019年5月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.15(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
遺産に係る基礎控除額・死亡保険金の非課税限度額・小規模宅地等の特例
相続・事業承継 · 遺産に係る基礎控除額 / 生命保険金の非課税限度額 / 特定居住用宅地等
Aさんの相続等に関する文章の空欄①~③に入る数値の組合せとして、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
3
解説
遺産に係る基礎控除額は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」です。生命保険金の非課税限度額は「500万円×法定相続人の数」です。小規模宅地等の特例において特定居住用宅地等は限度面積330㎡まで80%減額されます。
解き方
- 空欄①の計算:法定相続人は妻B・長女Cの2人。「3,000万円+600万円×2=4,200万円」。
- 空欄②の計算:生命保険金の非課税限度額は「500万円×2=1,000万円」。受取保険金1,500万円から非課税限度額1,000万円を差し引いた課税価格算入額は「1,500万円-1,000万円=500万円」。
- 空欄③の計算:自宅敷地300㎡(限度面積330㎡以内)は80%減額されるため、課税価格に算入すべき価額は「3,000万円×(1-0.8)=600万円」。
- 以上より、①4,200、②500、③600の組み合わせを選択します。
- 選択肢 1不正解
- 基礎控除額は「3,000万円+600万円×2=4,200万円」であり、小規模宅地等の特例による課税価格算入額は600万円です。
- 選択肢 2不正解
- 死亡保険金1,500万円から非課税限度額1,000万円を引いた残額500万円が課税価格算入額であり、小規模宅地等の算入額は600万円です。
- 選択肢 3正解
- 基礎控除額4,200万円、保険金算入額500万円、自宅敷地の課税価格算入額600万円がすべて正しく一致しています。
覚えるポイント
- 特定居住用宅地等は330㎡まで80%減額されるため、課税価格に算入される額は元の評価額の20%となります。
間違えやすいところ
- 問われているのが「非課税限度額・減額される金額」なのか「課税価格に算入される金額」なのかを取り違えないよう確認が必要です。
出題の前提:2018年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2019年5月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.15(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.16(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
課税遺産総額に基づく相続税の総額の計算
相続・事業承継 · 相続税の総額の計算 / 法定相続分 / 税率速算表
課税遺産総額が2億円であった場合の相続税の総額として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
1
解説
相続税の総額は、課税遺産総額を法定相続人が法定相続分に応じて取得したものと仮定して各人の取得金額を算出し、速算表を適用して算出した各人の税額を合計して求めます。
解き方
- 法定相続分の取得金額の計算:法定相続人は妻B(1/2)と長女C(1/2)。各人の取得金額は「2億円×1/2=1億円」。
- 速算表を用いた税額の計算:1億円に対する税率は30%、控除額は700万円。「1億円×30%-700万円=2,300万円」。
- 相続税の総額の算出:妻Bと長女Cの税額を合計する。「2,300万円+2,300万円=4,600万円」。
- 選択肢 1正解
- 各法定相続人の税額2,300万円を2人分合計した4,600万円となり適切です。
- 選択肢 2不正解
- 2億円を1人の取得金額として直接速算表(2億円×40%-1,700万円=6,300万円)を適用した値など、誤った計算による数値です。
- 選択肢 3不正解
- 課税遺産総額2億円に対して直接速算表を適用した場合の金額(2億円×40%-1,700万円=6,300万円)であり、誤りです。
覚えるポイント
- 相続税の総額の計算では、実際の遺産分割割合にかかわらず「法定相続分」で一度仮分割して税率を適用します。
間違えやすいところ
- 課税遺産総額全体に直接税率表を適用してしまうミスに注意してください。
出題の前提:2018年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2019年5月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.15(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.16(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
2019年5月 3級 実技 保険顧客資産相談業務
参照した公式資料
金融財政事情研究会が公開した2019年5月 3級 実技 保険顧客資産相談業務の問題・解答資料です。
- 公式問題(公式掲載ページ) ↗ — www.kinzai.or.jp(資料の掲載案内)
- 公式模範解答(公式掲載ページ) ↗ — www.kinzai.or.jp(資料の掲載案内)
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