日本FP協会・金融財政事情研究会の公式問題・模範解答を、級・学科/実技・公開年度に分けて収録しています。CBT公開問題は1セットの公表問題で、全受験者への出題を網羅するものではありません。
2018年9月 3級 実技 保険顧客資産相談業務の概要
老齢基礎年金の年金額の算定
ライフプランニングと資金計画 · 老齢基礎年金 / 公的年金加入歴 / 受給額計算
個人事業主のAさん(47歳)および妻Bさん(47歳)の公的年金加入歴に基づき、原則として65歳から受給できる平成30年度価額における老齢基礎年金の計算式の組合せとして、最も適切なものを選びなさい。
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解答
3
解説
老齢基礎年金の満額(平成30年度は779,300円)に対する受給額は、20歳から60歳までの480月を分母とし、保険料納付済月数(厚生年金被保険者期間である第2号被保険者期間や第3号被保険者期間を含む)を分子として比例計算します。未納月数は分子に含まれません。
解き方
- Aさんの20歳から60歳までの加入歴から、厚生年金180月、国民年金納付済114月、納付予定151月を合算し、445月(480月-未納35月)を算出します。
- 妻Bさんの加入歴から、厚生年金84月、第3号被保険者96月、国民年金納付済114月、納付予定153月を合算し、447月(480月-未納33月)を算出します。
- 満額779,300円にそれぞれの月数比率(445/480、447/480)を乗じる式を選択します。
- 選択肢 1不正解
- Aさんの厚生年金被保険者期間や妻Bさんの第3号被保険者期間などを老齢基礎年金の月数から除外して計算しているため誤りです。
- 選択肢 2不正解
- 妻Bさんの計算において、第3号被保険者期間(96月)が除外されて351月となっているため誤りです。
- 選択肢 3正解
- Aさん445月、妻Bさん447月の計算式が正しく示されているため最も適切です。
覚えるポイント
- 第2号被保険者期間(20歳以上60歳未満)および第3号被保険者期間は、老齢基礎年金の計算において保険料納付済期間として算入されます。
間違えやすいところ
- 第3号被保険者期間や厚生年金加入期間を国民年金の計算から除外してしまうミスに注意が必要です。
出題の前提:2018年4月1日現在施行の法令等(平成30年度価格:満額779,300円)
出典:金融財政事情研究会『2018年9月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.3(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.4(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
個人事業主の老後資金準備制度
ライフプランニングと資金計画 · 国民年金基金 / 付加年金 / 小規模企業共済
自営業者であるAさんの老後の年金収入を増やす各種方法に関するFPの説明として、最も不適切なものを選びなさい。
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解答
1
解説
国民年金基金の掛金は一律ではなく、加入時の年齢や性別、選択した型によって異なります。付加年金の受給額は「200円×納付月数」で計算され、小規模企業共済の掛金は月額1,000円から70,000円(500円単位)の範囲で設定できます。
解き方
- 各選択肢に記載された各制度(国民年金基金、付加年金、小規模企業共済)の規定を確認します。
- 国民年金基金の掛金設定が「年齢や性別を問わず一律」となっている記述が誤りであることを判定します。
- 選択肢 1正解
- 国民年金基金の掛金は、選択した給付型・加入口数に加え、加入時の年齢や性別によって異なるため不適切です。
- 選択肢 2不正解
- 付加年金の年金額は「200円×付加保険料納付済期間の月数」で計算されるため適切です。
- 選択肢 3不正解
- 小規模企業共済の掛金月額は1,000円から70,000円(500円単位)で任意に選択できるため適切です。
覚えるポイント
- 国民年金基金の掛金は年齢・性別・給付型によって決まります。付加年金と国民年金基金は併用できません。
間違えやすいところ
- 付加保険料(月額400円)と受給する付加年金額(年額200円×月数)の数値を混同しないようにしましょう。
出題の前提:2018年4月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年9月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.3(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.4(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
個人型確定拠出年金(iDeCo)の概要
ライフプランニングと資金計画 · iDeCo / 拠出限度額 / 通算加入者等期間 / 国民年金基金連合会
確定拠出年金の個人型年金(iDeCo)に関する説明文の空欄①~③に入る語句または数値の組合せとして、最も適切なものを選びなさい。
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解答
3
解説
国民年金第1号被保険者のiDeCo掛金限度額は月額68,000円(年額816,000円)です。老齢給付金を原則の60歳から受給するには10年以上の通算加入者等期間が必要であり、制度の実施主体は国民年金基金連合会です。
解き方
- Aさんは個人事業主(第1号被保険者)であるため、掛金限度額は月額68,000円(年額81.6万円)であることを確認します。
- 60歳から老齢給付金を受け取るために必要な通算加入者等期間は「10年」であることを確認します。
- 個人型年金の実施主体であり加入時手数料等を支払う機関は「国民年金基金連合会」であることを確認します。
- 選択肢 1不正解
- 第1号被保険者の掛金上限、受給資格期間、および実施団体の名称がいずれも誤りです。
- 選択肢 2不正解
- 27万6,000円は確定給付企業年金等のない第2号被保険者の限度額であり、受給可能要件の年数も誤りです。
- 選択肢 3正解
- ①81万6,000円、②10年、③国民年金基金連合会のすべてが正しく合致しています。
覚えるポイント
- iDeCoの第1号被保険者の掛金限度額は月額68,000円(国民年金基金と合算枠)です。
間違えやすいところ
- 会社員の限度額(月額23,000円など)と自営業者の限度額(月額68,000円)を取り違えないように注意が必要です。
出題の前提:2018年4月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年9月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.3(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.4(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
必要保障額の計算
リスク管理 · 必要保障額 / 生活資金 / 遺族収入
設例の<算式>および<条件>に基づき、Aさん(61歳)が現時点で死亡した場合の妻Bさん(60歳)の必要保障額を計算しなさい。
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解答
2
解説
必要保障額=「遺族に必要な生活資金等の総額」-「遺族の収入見込金額」で計算します。住宅ローンは団体信用生命保険により死亡時に完済されるため、死亡後の支出には含めません。
解き方
- 遺族に必要な生活資金等の総額を計算します。妻の生活費(月30万円×50%×12月×29年=5,220万円)+死亡整理資金200万円+緊急予備資金300万円=5,720万円(団信加入のため住宅ローン残高は支出不要)。
- 遺族の収入見込金額を計算します。金融資産2,000万円+公的年金等5,800万円=7,800万円。
- 必要保障額を算出します。5,720万円-7,800万円=▲2,080万円。
- 選択肢 1不正解
- 団体信用生命保険で弁済される住宅ローン残高500万円を支出に誤って加算した場合の金額(▲1,580万円)です。
- 選択肢 2正解
- 支出総額5,720万円から収入見込額7,800万円を差し引いた▲2,080万円と正しく一致しています。
- 選択肢 3不正解
- 緊急予備資金や生活費の計算月数などを誤って控除した場合の誤った計算結果です。
覚えるポイント
- 団体信用生命保険に加入している住宅ローンは死亡時に保険金で清算されるため、遺族の必要資金にローン残高を加算しません。
間違えやすいところ
- 住宅ローン残高を必要資金にそのまま計上してしまうミスが多く見られます。
出題の前提:2018年4月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年9月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.5(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.6(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
健康保険の給付および任意継続被保険者制度
リスク管理 · 健康保険 / 一部負担金割合 / 高額療養費制度 / 任意継続被保険者
退職後の健康保険および医療保険制度に関するMさんの説明として、最も適切なものを選びなさい。
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解答
2
解説
健康保険の一部負担割合は70歳未満は原則3割です。高額療養費制度は健康保険だけでなく国民健康保険にも同様に設けられています。また、任意継続被保険者の加入期間は最長2年間です。
解き方
- 任意継続被保険者制度の期間要件を確認します(資格喪失日から20日以内に申出、期間は最長2年間であり65歳までではありません)。
- 70歳未満の一部負担割合(3割)および高額療養費制度の概要を確認します。
- 国民健康保険における高額療養費制度の有無を確認します(国保にも高額療養費は存在します)。
- 選択肢 1不正解
- 任意継続被保険者として加入できる期間は最長「2年間」であり、65歳になるまでではありません。
- 選択肢 2正解
- 70歳未満の一部負担割合は3割であり、高額療養費制度により窓口での負担を限度額までとすることができるため適切です。
- 選択肢 3不正解
- 国民健康保険にも高額療養費制度は存在するため、支給がないとする説明は誤りです。
覚えるポイント
- 健康保険の任意継続被保険者の期間は「最長2年間」、申出期限は「資格喪失日から20日以内」です。
間違えやすいところ
- 国民健康保険には高額療養費制度がないと誤認しないようにしましょう(傷病手当金や出産手当金が任意給付であることとの混同に注意)。
出題の前提:2018年4月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年9月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.5(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.6(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
生命保険の見直しと払済保険への変更
リスク管理 · 払済保険 / 生命保険の見直し / 特約の消滅
Aさんの生命保険の見直しに関するFPのアドバイスとして、最も不適切なものを選びなさい。
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解答
3
解説
払済保険への変更は、以降の保険料払込みを中止し、その時点の解約返戻金をもとに元の契約と同じ保険期間の保障を購入する手続きです。保険金額は減額され、付加されていた各種特約は原則として消滅します。
解き方
- 必要保障額がマイナスのときの死亡保障の要否および介護保障充実の提案の妥当性を確認します。
- 払済保険に変更した際の主契約と特約の取扱規程を確認します。
- 特約(入院特約等)は継続せず消滅するため、「入院特約は残り」という記述が誤りであることを判定します。
- 選択肢 1不正解
- 死亡保障の必要性が低く、生活保障や介護保障等の生前給付を検討するアドバイスとして適切です。
- 選択肢 2不正解
- 近年の医療保険の保障内容や特徴を踏まえたアドバイスとして適切です。
- 選択肢 3正解
- 払済保険に変更すると付加されている特約は原則として消滅するため、「入院特約は残り」とする説明は不適切です。
覚えるポイント
- 払済保険や延長定期保険に変更すると、原則として付加されていた各種特約は消滅します。
間違えやすいところ
- 払済保険への変更後も医療特約や災害特約などの特約部分が引き継がれると勘違いしやすいので注意が必要です。
出題の前提:2018年4月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年9月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.5(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.7(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
役員退職金に係る退職所得の計算
タックスプランニング · 退職所得 / 退職所得控除額 / 役員退職金
X社がAさんに役員退職金5,000万円を支給した場合の、Aさんの役員退職金に係る退職所得の金額を計算しなさい(勤続年数30年、障害退職ではない)。
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解答
1
解説
退職所得の金額は、(収入金額-退職所得控除額)×1/2 で計算します。勤続年数が20年を超える場合の退職所得控除額は「800万円+70万円×(勤続年数-20年)」です(役員等であっても勤続年数が5年を超える場合は1/2計算が適用されます)。
解き方
- 勤続年数30年の退職所得控除額を算出します。800万円+70万円×(30年-20年)=1,500万円。
- 役員在任期間が5年を超えるため、通常の1/2課税を適用します。
- (5,000万円-1,500万円)×1/2=1,750万円 を算出します。
- 選択肢 1正解
- 控除額1,500万円を差し引いた残額3,500万円の2分の1である1,750万円と正しく一致しています。
- 選択肢 2不正解
- 退職所得控除の計算式を誤って適用した場合の計算値です。
- 選択肢 3不正解
- 退職所得の計算における2分の1を乗じる前の金額(3,500万円)です。
覚えるポイント
- 勤続年数20年超の退職所得控除額:800万円+70万円×(勤続年数-20年)。最後に1/2を乗じることを忘れないようにします。
間違えやすいところ
- 特定役員退職手当等(勤続5年以下)と混同して1/2を掛け忘れてしまう間違いに注意しましょう。
出題の前提:2018年4月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年9月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.9(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
法人が加入する逓増定期保険の性質と活用法
リスク管理 · 逓増定期保険 / 解約返戻金 / 払済保険への変更 / 契約者貸付
設例の法人契約の逓増定期保険に関するMさんの説明として、最も不適切なものを選びなさい。
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解答
1
解説
逓増定期保険は、保険期間の経過に伴い死亡保険金が一定倍率まで増加する定期保険です。解約返戻金率は保険期間の一定時期にピークを迎えた後、満期に向けて急激に減少し、満了時にはゼロになります。満了直前まで増加し続けることはありません。
解き方
- 逓増定期保険の解約返戻金の推移の特徴(ピーク後に減少し満期でゼロになる)を確認します。
- 10年後は保険期間満了(72歳)となるため、解約返戻金がなくなっていることを確認します。
- したがって解約返戻金が10年後まで増加し続けるとする記述が誤りであることを判定します。
- 選択肢 1正解
- 逓増定期保険は満期(72歳満了=10年後)に向けて解約返戻金が急激に減少しゼロになるため、10年後まで増加し続けるとする説明は不適切です。
- 選択肢 2不正解
- 払済終身保険へ変更し、名義変更により現物として役員退職金に充当することは可能であるため適切です。
- 選択肢 3不正解
- 法人が契約者貸付制度を利用したときは、貸付金相当額を借入金として負債計上するため適切です。
覚えるポイント
- 逓増定期保険の解約返戻金はピークを過ぎると急激に減少し、満期時には必ずゼロになります。
間違えやすいところ
- 終身保険のように解約返戻金がずっと積み上がり続けると誤解しないよう注意が必要です。
出題の前提:2018年4月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年9月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.9(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.10(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
逓増定期保険の解約時の経理処理
リスク管理 · 法人保険 / 逓増定期保険 / 経理処理
X社が加入している無配当逓増定期保険(契約年月日:平成22年11月1日、契約者・死亡保険金受取人:X社、被保険者:Aさん)を現時点で解約した場合における、X社の経理処理(仕訳)として最も適切なものを選択肢の中から1つ選びなさい。なお、解約時までに支払った保険料総額は5,600万円、現時点の解約返戻金額は4,600万円とする。
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解答
1
解説
法人が契約者および受取人となる逓増定期保険において、保険料払込期間中に支払った保険料のうち資産計上(前払保険料)された部分は、解約時に全額を取り崩し、受け取った解約返戻金との差額を雑収入(または雑損失)として益金(または損金)に算入します。
解き方
- 既払込保険料5,600万円のうち、資産計上されている前払保険料の金額(2分の1相当額である2,800万円)を確認します。
- 受け取った解約返戻金4,600万円を借方の現金・預金に計上し、貸方で前払保険料2,800万円を取り崩し、差額1,800万円を雑収入に計上します。
- 選択肢 1正解
- 解約返戻金4,600万円が入金され、資産計上額である前払保険料2,800万円を取り崩し、差額1,800万円を雑収入に計上する処理は適切です。
- 選択肢 2不正解
- 支払保険料全額(5,600万円)を前払保険料として資産計上していたわけではないため、不適切です。
- 選択肢 3不正解
- 解約返戻金を受け取る処理であるにもかかわらず、現金・預金を貸方に計上しているため誤りです。
覚えるポイント
- 法人の生命保険解約時は、資産計上額を取り崩し、受取解約返戻金との差額を雑収入または雑損失とします。
間違えやすいところ
- 既払込保険料全額を資産計上額と混同して損失を計算してしまう誤りに注意が必要です。
出題の前提:2018年4月1日現在施行の法令・法人税基本通達等
出典:金融財政事情研究会『2018年9月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.10(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
扶養控除および所得控除の適用要件
タックスプランニング · 所得控除 / 扶養控除 / 年末調整 / 寄附金控除
Aさんの平成30年分の所得税における所得控除に関する次の文章の空欄①~③に入る語句または数値の組合せとして、最も適切なものを選択肢の中から1つ選びなさい。 ⅰ)Aさんが適用を受けることができる長女Cさん(24歳、無収入)に係る扶養控除の控除額は、( ① )万円である。 ⅱ)長男Dさん(20歳、給与収入120万円)の合計所得金額は( ② )万円を超えるため、Aさんは長男Dさんに係る扶養控除の適用を受けることはできない。 ⅲ)雑損控除、( ③ )および寄附金控除の3種類の所得控除については、年末調整では適用を受けることができない。Aさんが、ふるさと納税に係る寄附金控除の適用を受けるためには、所得税の確定申告が必要となる。
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解答
1
解説
所得税の控除対象扶養親族は生計を一にする合計所得金額38万円以下の親族(16歳以上)であり、19歳以上23歳未満の特定扶養親族(控除額63万円)を除き、一般の扶養控除額は38万円です。また、雑損控除・医療費控除・寄附金控除の3つは年末調整で控除できず、確定申告が必要です。
解き方
- 長女Cさんは24歳で特定扶養親族(19歳以上23歳未満)ではないため、一般の控除対象扶養親族となり控除額は38万円と判定します。
- 長男Dさんの給与所得は120万円-65万円=55万円であり、扶養控除の要件である合計所得金額38万円を超えるため控除対象外と判定します。
- 年末調整で受けることができず確定申告が必要な3つの所得控除(雑損控除・医療費控除・寄附金控除)から空欄③を特定します。
- 選択肢 1正解
- ①38万円、②38万円、③医療費控除のすべての組み合わせが法令の規定に合致します。
- 選択肢 2不正解
- 長女Cさんは24歳であり特定扶養親族(63万円)ではなく一般扶養親族(38万円)である点、また小規模企業共済等掛金控除は年末調整可能である点が誤りです。
- 選択肢 3不正解
- 長女Cさんの控除額は38万円であり、扶養親族の所得要件の基準は「合計所得金額38万円以下」(給与収入基準では103万円以下)であるため誤りです。
覚えるポイント
- 年末調整で適用できない所得控除は「雑損控除」「医療費控除」「寄附金控除」の3つです。
間違えやすいところ
- 扶養控除の合計所得金額要件(38万円以下)と給与収入の目安(103万円以下)を混同しないようにしましょう。
出題の前提:2018年4月1日現在施行の所得税法
出典:金融財政事情研究会『2018年9月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.11(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.12(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
一時払変額個人年金保険の解約返戻金に係る課税
タックスプランニング · 一時所得 / 解約返戻金 / 確定申告 / 源泉徴収
Aさんが平成30年中に解約した一時払変額個人年金保険(契約年月:平成22年5月、契約者・被保険者:Aさん、解約返戻金額:750万円、一時払保険料:500万円)に関する次の記述のうち、最も適切なものを選択肢の中から1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
2
解説
契約者と受取人が同一である一時払変額個人年金保険を契約から5年超経過して解約した場合の解約差益は、金融類似商品としての源泉分離課税ではなく、一時所得として総合課税の対象となります。給与所得者は給与所得以外の各種所得の合計額(一時所得は総所得金額算入後の金額)が20万円を超える場合に確定申告義務が生じます。
解き方
- 契約(平成22年5月)から解約(平成30年中)まで5年を超えているため、源泉分離課税ではなく総合課税の一時所得に該当することを確認します。
- 一時所得の金額=750万円-500万円-特別控除50万円=200万円、総所得金額に算入される額=200万円×1/2=100万円を計算します。
- 給与所得以外の所得金額が100万円となり20万円を超えるため、確定申告が必要であると判断します。
- 選択肢 1不正解
- 契約日から5年を超えて解約しているため、金融類似商品としての源泉分離課税ではなく総合課税の一時所得となります。
- 選択肢 2正解
- 総所得金額に算入される一時所得の金額が100万円となり、20万円を超えるため確定申告が必要となる記述は適切です。
- 選択肢 3不正解
- 総合課税の一時所得となる解約返戻金については源泉徴収は行われません。
覚えるポイント
- 契約から5年超経過した一時払個人年金保険等の解約返戻金は総合課税の一時所得となります。
間違えやすいところ
- 5年以内の解約(金融類似商品として20.315%の源泉分離課税)と、5年超の解約(一時所得として総合課税)のルールを取り違えないようにしましょう。
出題の前提:2018年4月1日現在施行の所得税法
出典:金融財政事情研究会『2018年9月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.11(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.12(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
総所得金額の計算
タックスプランニング · 総所得金額 / 給与所得控除 / 給与所得 / 一時所得
給与収入900万円を得ている会社員のAさんが、平成30年中に一時払変額個人年金保険(一時払保険料500万円、解約返戻金額750万円、契約から5年超経過)を解約した場合における、Aさんの平成30年分の所得税の総所得金額として最も適切なものを選択肢の中から1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
2
解説
総所得金額は、給与所得や一時所得(総所得金額への算入は1/2後)などの総合課税対象の各所得を合計して算出します。給与所得は給与収入から給与所得控除額を差し引いて計算します。
解き方
- 資料の速算表より、給与収入900万円に対する給与所得控除額=900万円×10%+120万円=210万円を求め、給与所得=900万円-210万円=690万円を計算します。
- 一時所得の金額=750万円-500万円-特別控除50万円=200万円を計算し、総所得金額に算入する金額=200万円×1/2=100万円を求めます。
- 給与所得690万円+一時所得の算入額100万円=790万円を合算して総所得金額を算出します。
- 選択肢 1不正解
- 一時所得分を加算せず給与所得のみ(690万円)の金額となっているため誤りです。
- 選択肢 2正解
- 給与所得690万円と一時所得の1/2算入額100万円を合算した790万円であり適切です。
- 選択肢 3不正解
- 一時所得を1/2せずに200万円全額を加算した計算(690万円+200万円=890万円)になっているため誤りです。
覚えるポイント
- 一時所得を総所得金額に算入する際は、特別控除(最高50万円)を差し引いた後の金額の「2分の1」を算入します。
間違えやすいところ
- 一時所得を総所得金額へ合算する際に2分の1にするステップを忘れて全額合算してしまうミスに注意しましょう。
出題の前提:2018年4月1日現在施行の所得税法
出典:金融財政事情研究会『2018年9月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.11(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.12(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
代襲相続人の法定相続分・配偶者の税額軽減・申告期限
相続・事業承継 · 法定相続分 / 代襲相続 / 配偶者の税額軽減 / 相続税の申告期限
Aさんの相続に関する次の文章の空欄①~③に入る語句の組合せとして、最も適切なものを選択肢の中から1つ選びなさい。 ⅰ)孫Eさんの法定相続分は、( ① )である。 ⅱ)配偶者に対する相続税額の軽減の適用を受けた場合、妻Bさんが相続により取得した財産の金額が、配偶者の法定相続分相当額と1億6,000万円とのいずれか( ② )金額までであれば、納付すべき相続税額は算出されない。 ⅲ)相続税の申告書は、原則として、相続の開始があったことを知った日の翌日から( ③ )以内に提出しなければならない。申告書の提出先は、原則として、被相続人の死亡の時における住所地の所轄税務署長となる。
解答・解説を表示
解答
3
解説
被相続人の子が相続開始前に死亡している場合はその直系卑属が代襲相続し、代襲相続人が複数いる場合は被代襲者の相続分を均等按分します。配偶者の税額軽減は配偶者の法定相続分相当額または1億6,000万円のいずれか「多い」金額まで相続税が非課税となり、申告期限は相続開始を知った日の翌日から「10カ月」以内です。
解き方
- 妻Bの相続分は1/2、子全体の相続分は1/2です。二男Dの本来の相続分は1/4であり、これを孫E・孫Fが代襲相続するため、孫Eの法定相続分は1/4×1/2=1/8と求めます。
- 配偶者の税額軽減の対象限度額は「法定相続分相当額と1億6,000万円のいずれか多い額」である点を確認します。
- 相続税の申告期限が相続開始を知った日の翌日から10カ月以内であることを確認します。
- 選択肢 1不正解
- 孫Eの相続分が6分の1である点、および配偶者控除の限度額が「少ない」金額とされている点が誤りです。
- 選択肢 2不正解
- 配偶者の税額軽減の基準が「少ない」となっている点、および申告期限が3年10カ月となっている点が誤りです。
- 選択肢 3正解
- ①8分の1、②多い、③10カ月の組合せが正しく法令の定めに合致しています。
覚えるポイント
- 配偶者の税額軽減は「1億6,000万円」または「配偶者の法定相続分相当額」のいずれか『多い』金額まで税額が発生しません。
間違えやすいところ
- 「いずれか多い金額」を「いずれか少ない金額」と取り違えないように注意しましょう。
出題の前提:2018年4月1日現在施行の民法および相続税法
出典:金融財政事情研究会『2018年9月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.13(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.14(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
相続税の遺産に係る基礎控除額
相続・事業承継 · 遺産に係る基礎控除額 / 法定相続人の数 / 代襲相続
Aさんの相続税の計算における遺産に係る基礎控除額として、最も適切なものを選択肢の中から1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
3
解説
相続税の遺産に係る基礎控除額は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」の算式によって計算します。相続開始前に子が死亡している場合、代襲相続人となった孫が法定相続人の数に含まれます。
解き方
- 法定相続人を数えます。妻Bさん、長男Cさん、死亡した二男Dさんを代襲相続した孫Eさん・孫Fさんの合計4人です。
- 基礎控除額の算式に当てはめます。3,000万円+600万円×4人=5,400万円と求まります。
- 選択肢 1不正解
- 法定相続人を2人として計算した金額(3,000万円+600万円×2=4,200万円)であり誤りです。
- 選択肢 2不正解
- 代襲相続人を1人とみなすなどして法定相続人を3人として計算した金額(3,000万円+600万円×3=4,800万円)であり誤りです。
- 選択肢 3正解
- 法定相続人4人(妻B、長男C、孫E、孫F)に基づいて計算した5,400万円であり適切です。
覚えるポイント
- 代襲相続人が複数いる場合、その代襲相続人の数だけ法定相続人の数としてカウントします。
間違えやすいところ
- 被代襲者(死亡した二男)を1人としてカウントして法定相続人を3人としてしまう間違いに注意しましょう。
出題の前提:2018年4月1日現在施行の相続税法
出典:金融財政事情研究会『2018年9月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.13(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.14(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
準確定申告・死亡保険金の非課税・小規模宅地等の特例
相続・事業承継 · 死亡保険金の非課税金額 / 準確定申告 / 小規模宅地等の特例
Aさんの相続に関する次の記述のうち、最も適切なものを選択肢の中から1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
2
解説
被相続人の死亡によって取得した生命保険金のうち、相続人が取得したものは「500万円×法定相続人の数」まで非課税となります。所得税の準確定申告の期限は「相続開始を知った日の翌日から4カ月以内」であり、特定居住用宅地等の適用限度面積は「330㎡まで」です。
解き方
- 選択肢1の準確定申告の期限を確認します。翌年2月16日〜3月15日ではなく「相続の開始を知った日の翌日から4カ月以内」であるため不適切と判断します。
- 選択肢2の生命保険金の非課税枠を確認します。500万円×法定相続人4人=2,000万円であり、受取額2,000万円全額が非課税となるため適切と判断します。
- 選択肢3の特定居住用宅地等の限度面積を確認します。限度面積は330㎡(減額割合80%)であるため、240㎡とする記述は不適切と判断します。
- 選択肢 1不正解
- 準確定申告の提出期限は原則として相続の開始があったことを知った日の翌日から4カ月以内です。
- 選択肢 2正解
- 非課税限度額は「500万円×4人=2,000万円」であり、受取額2,000万円全額が非課税となるため課税価格に算入されないという記述は適切です。
- 選択肢 3不正解
- 小規模宅地等の特例における特定居住用宅地等の限度面積は330㎡まで(80%減額)であるため、240㎡とする記述は誤りです。
覚えるポイント
- 死亡保険金の非課税限度額は「500万円×法定相続人の数」で計算します。
間違えやすいところ
- 所得税の準確定申告期限(4カ月以内)と相続税の申告期限(10カ月以内)、通常の確定申告期間を混同しないようにしましょう。
出題の前提:2018年4月1日現在施行の所得税法および相続税法
出典:金融財政事情研究会『2018年9月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.13(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.14(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
2018年9月 3級 実技 保険顧客資産相談業務
参照した公式資料
金融財政事情研究会が公開した2018年9月 3級 実技 保険顧客資産相談業務の問題・解答資料です。
- 公式問題(公式掲載ページ) ↗ — www.kinzai.or.jp(資料の掲載案内)
- 公式模範解答(公式掲載ページ) ↗ — www.kinzai.or.jp(資料の掲載案内)
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