日本FP協会・金融財政事情研究会の公式問題・模範解答を、級・学科/実技・公開年度に分けて収録しています。CBT公開問題は1セットの公表問題で、全受験者への出題を網羅するものではありません。
2018年1月 3級 実技 保険顧客資産相談業務の概要
国民年金の受給資格期間と付加年金の仕組み
年金・社会保険 · 老齢基礎年金 / 受給資格期間 / 付加年金
国民年金の制度に関する次の文章の空欄①~③に入る数値の組合せとして、最も適切なものはどれか。 「老齢基礎年金を受給するためには、原則として、国民年金の保険料納付済期間と保険料免除期間を合算した期間が( ① )年必要です。Aさんは、原則として65歳から老齢基礎年金を受給することができます。 Aさんが老後の年金収入を増やすために、所定の手続により、国民年金の定額保険料に加えて、月額( ② )円の付加保険料を納付し、Aさんが老齢基礎年金の受給を65歳から開始した場合、Aさんは、老齢基礎年金と『( ③ )円×付加保険料納付済期間の月数』の算式で計算した付加年金を受け取ることができます」
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解答
1
解説
公的年金制度における老齢基礎年金の受給資格期間は法改正により10年に短縮され、第1号被保険者が任意で上乗せできる付加保険料は月額400円、年金額の加算は「200円×月数」として計算されます。
解き方
- 受給資格期間の原則年数を確認し、平成29年8月の法改正により25年から10年になったことを把握します。
- 付加年金制度における毎月の付加保険料額(400円)と受給時の年金額計算式(200円×月数)を適用します。
- 選択肢 1正解
- ①受給資格期間は10年、②付加保険料は月額400円、③付加年金の加算式は200円×月数であり、すべて正しい組合せです。
- 選択肢 2不正解
- 受給資格期間は改正前が25年でしたが現行では10年であり、付加年金の算式に乗じる金額も400円ではなく200円のため誤りです。
- 選択肢 3不正解
- 受給資格期間の原則は10年、付加保険料は月額400円、付加年金額の算式は200円×月数であるため、数値が一致せず誤りです。
覚えるポイント
- 老齢基礎年金の受給資格期間は原則10年
- 付加保険料は月額400円、年金額加算は200円×月数(2年で元が取れる)
間違えやすいところ
- かつての受給資格期間要件であった25年と混同しないこと
- 付加保険料(400円)と年金額算出時の乗数(200円)を取り違えないこと
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等(2017年8月施行の受給資格期間10年短縮を含む)
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.4(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
老齢基礎年金の年金額試算
年金・社会保険 · 老齢基礎年金 / 年金額計算 / 未納期間
Aさんが老齢基礎年金の受給を65歳から開始した場合の年金額の計算式として、最も適切なものはどれか。なお、老齢基礎年金の年金額は平成29年度価額(満額779,300円)に基づいて計算し、見込み期間を含めて納付するものとする。
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解答
1
解説
老齢基礎年金の満額に対する年金額は、保険料納付済月数および所定の割合を乗じた保険料免除月数を合算して480月で除して算出しますが、保険料未納期間は年金額の計算において一切反映されません。
解き方
- 資料より保険料納付済月数を合算する:納付済267月+納付予定141月=408月。
- 未納期間72月は年金額に反映されない(0月として扱う)ことを確認し、満額779,300円×408月/480月の式を導きます。
- 選択肢 1正解
- 未納期間は年金額に反映されず、納付済(予定含む)の408月のみが算入されるため、この計算式が最も適切です。
- 選択肢 2不正解
- 未納期間(72月)に対して1/2などの国庫負担分を加算することはできず、未納分は年金額に一切反映されません。
- 選択肢 3不正解
- 未納期間は免除期間とは異なり国庫負担相当分も反映されないため、72月に1/3を乗じて加算する式は誤りです。
覚えるポイント
- 保険料免除期間は年金額に一部反映されるが、未納期間は年金額計算に一切反映されない
間違えやすいところ
- 未納期間を免除期間と混同して1/2や1/3などを掛けて加算してしまうミス
出題の前提:2017年10月1日現在施行の国民年金法
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.3(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.4(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
個人事業主の老後資金準備制度
年金・社会保険 · 小規模企業共済 / 確定拠出年金 / 国民年金基金
老後の年金収入を増やす方法に関するファイナンシャル・プランナーの説明として、最も不適切なものはどれか。
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解答
3
解説
国民年金の第1号被保険者は、老齢基礎年金への上乗せとして国民年金基金や確定拠出年金(iDeCo)を利用でき、国民年金基金の1口目は必ず終身年金でなければなりません。
解き方
- 小規模企業共済制度の掛金限度額(月額1,000円~70,000円、500円単位)と控除区分を確認します。
- 個人型確定拠出年金(iDeCo)の掛金全額が小規模企業共済等掛金控除の対象となることを確認します。
- 国民年金基金の給付設計について、1口目が終身年金であることが必須要件である点を確認し、誤りを特定します。
- 選択肢 1不正解
- 小規模企業共済の掛金月額は1,000円から70,000円までの500円単位で選択できるため適切です。
- 選択肢 2不正解
- 個人型確定拠出年金の掛金は全額が小規模企業共済等掛金控除として所得控除の対象となるため適切です。
- 選択肢 3正解
- 国民年金基金の1口目は終身年金(A型またはB型)でなければならず、確定年金のみの加入はできないため不適切です。
覚えるポイント
- 国民年金基金の1口目は必ず終身年金を選択しなければならない
- 小規模企業共済の掛金は月1,000円~70,000円(500円単位)
間違えやすいところ
- 国民年金基金に確定年金の型(一口目以外で選択可能)が存在するため、終身年金がないと誤認しやすい
出題の前提:2017年10月1日現在施行の国民年金基金制度および所得税法
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.4(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
公的介護保険の保険給付と自己負担
リスク管理 · 公的介護保険 / 第2号被保険者 / 区分支給限度基準額
公的介護保険の保険給付に関するファイナンシャル・プランナーの説明として、最も適切なものはどれか。
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解答
3
解説
公的介護保険において、第2号被保険者(40歳以上65歳未満)は加齢に起因する特定疾病により要介護・要支援状態となった場合に限り給付対象となります。また、居宅サービスの支給限度額超過分は全額自己負担となります。
解き方
- 第2号被保険者の給付要件が「特定疾病(16疾病)による要介護・要支援状態」に限定されていることを確認します(病気の原因を問わないのは第1号被保険者)。
- 介護サービスの自己負担割合が原則1割(一定以上所得者は2割・3割)であることを確認します。
- 居宅サービスの支給限度額を超えた利用分は保険給付の対象外となり、全額自己負担となる規定を適用します。
- 選択肢 1不正解
- 第2号被保険者(40歳以上65歳未満)は、初老期における認知症や末期がん等の16の特定疾病が原因で要介護状態になった場合に限定されるため不適切です。
- 選択肢 2不正解
- 介護保険サービスの利用者負担割合は原則として1割(所得により2割等)であり、一律3割負担ではないため不適切です。
- 選択肢 3正解
- 居宅介護サービスの利用限度額(区分支給限度基準額)を超過した部分の費用は、保険給付の対象とならず全額が自己負担となります。
覚えるポイント
- 第2号被保険者は加齢に伴う「特定疾病(16種類)」が原因でなければ介護給付を受けられない
- 支給限度基準額を超えた居宅サービス費用は全額自己負担
間違えやすいところ
- 第1号被保険者(原因を問わない)と第2号被保険者(特定疾病に限定)の受給要件の相違を混同しやすい
出題の前提:2017年10月1日現在施行の介護保険法
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.6(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
介護終身保障保険の保障内容と払込期間
リスク管理 · 民間介護保険 / 保険料払込期間 / 有期払込と終身払込
設例の生命保険(5年ごと利差配当付介護終身保障保険)の保障内容等に関するファイナンシャル・プランナーの説明として、最も不適切なものはどれか。
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解答
1
解説
保険期間が終身である保険において、保険料払込期間を終身払込から一定年齢までの有期払込に変更すると、短期間で同じ保障原資を払い込むことになるため、1回あたりの払込保険料は高くなります。
解き方
- 終身保険等における終身払込と有期払込の月払保険料の比較を行う(有期払込の方が短期間で払い込むため月額負担は高くなる)。
- 設例の資料(注3:介護年金支払により死亡給付金が段階的に減少、医療保障の有無等)と選択肢2・3の整合性を確認します。
- 選択肢 1正解
- 有期払込にすると払込期間が短縮される分、1回あたり(毎月)の保険料負担は増加するため、記述は不適切です。
- 選択肢 2不正解
- 介護状態による本人の収入減や配偶者の介護離職・休職への備えとして介護年金や一時金を確保することは適切なアドバイスです。
- 選択肢 3不正解
- 設例の注3に年金支払で死亡給付金が減少する旨が明記されており、また医療保障がないため見直し前の保障確認を促すのは適切です。
覚えるポイント
- 同じ終身保障であれば、有期払込は終身払込に比べて1回あたりの保険料負担が大きくなる
間違えやすいところ
- 有期払込と終身払込の月額保険料の大小関係を逆に取り違えやすい
出題の前提:生命保険契約の一般的な設計理論
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.5(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.6(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
介護保険・特約給付金の税務処理
リスク管理 · 介護医療保険料控除 / 介護保険の税務 / 非課税所得
設例の生命保険の課税関係に関するファイナンシャル・プランナーの説明として、最も不適切なものはどれか。
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解答
2
解説
所得税法上、身体の傷害、疾病、重度障害等に基因して支払われる保険金・給付金(入院給付金、手術給付金、介護一時金、介護年金等)は非課税所得とされています。
解き方
- 新契約における介護医療保険料控除の所得税限度額(4万円)および住民税限度額(2.8万円)を確認します。
- 介護一時金および介護年金が病気・要介護状態に基因する給付金として非課税所得に該当することを確認します。
- 指定代理請求人が代理受領した場合であっても非課税の性質は変わらないことを確認します。
- 選択肢 1不正解
- 平成24年以降の新契約に基づく介護医療保険料控除の限度額は所得税40,000円、個人住民税28,000円であるため適切です。
- 選択肢 2正解
- 介護一時金は身体の傷害・疾病に基因して受け取る給付金であるため非課税所得となり、一時所得として課税されないため不適切です。
- 選択肢 3不正解
- 指定代理請求人が代理請求した場合でも、被保険者本人のために使われる給付金であるため、贈与税等は課されず非課税所得となります。
覚えるポイント
- 病気・怪我・介護状態を原因として受け取る給付金・保険金は原則として非課税
- 新生命保険料控除の各枠の最高限度額:所得税4万円、住民税2.8万円
間違えやすいところ
- 満期保険金や解約返戻金(一時所得)と、身体への給付金(非課税)を取り違えないこと
出題の前提:2017年10月1日現在施行の所得税法(所得税法施行令第30条)
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.6(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
退職所得の金額の計算
タックスプランニング · 退職所得 / 退職所得控除額 / 勤続年数35年
将来X社がAさんに役員退職金5,000万円を支給した場合、Aさんが受け取る役員退職金に係る退職所得の金額として、最も適切なものはどれか。なお、役員在任期間(勤続年数)は35年とし、他の退職手当等はなく障害退職ではないものとする。
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解答
1
解説
一般の退職所得の金額は、「(収入金額 - 退職所得控除額)× 1/2」により計算します。勤続年数が20年を超える場合、退職所得控除額は「800万円 + 70万円 ×(勤続年数 - 20年)」となります(役員等であっても勤続年数が5年を超える場合は1/2計算が適用されます)。
解き方
- 勤続年数35年に応じた退職所得控除額を算出する:800万円 + 70万円 × (35年 - 20年) = 800万円 + 1,050万円 = 1,850万円。
- 役員勤続年数は35年(5年超)であるため、特定役員退職手当等(1/2計算の排除)には該当しないことを確認します。
- 退職所得の金額を算出する:(5,000万円 - 1,850万円) × 1/2 = 3,150万円 × 1/2 = 1,575万円。
- 選択肢 1正解
- 退職所得控除額1,850万円を差し引いた3,150万円に1/2を乗じると1,575万円となり適切です。
- 選択肢 2不正解
- 1,850万円は退職所得控除額そのものであり、退職所得の金額ではないため誤りです。
- 選択肢 3不正解
- 3,150万円は退職所得控除後の残額であり、1/2を乗じる計算が行われていないため誤りです。
覚えるポイント
- 勤続年数20年超の退職所得控除額=800万円+70万円×(勤続年数-20年)
- 退職所得の金額=(収入金額-退職所得控除額)×1/2(役員勤続5年超は1/2適用)
間違えやすいところ
- 退職所得控除額を算出した後に「× 1/2」を掛け忘れて控除後残額をそのまま選んでしまうミス
出題の前提:2017年10月1日現在施行の所得税法第30条
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.7(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
法人保険(長期平準定期保険)の経理処理と機能
リスク管理 · 長期平準定期保険 / 法人契約の保険 / 死亡保険金の経理処理 / 契約者貸付
設例の資料①「長期平準定期保険」に関するアドバイスとして、最も不適切なものはどれか。
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解答
3
解説
法人が受取人として死亡保険金を受け取ったときは、受取保険金額から資産計上されていた前払保険料等を差し引いた残額を「雑収入(益金)」として経理処理します。
解き方
- 長期平準定期保険の解約返戻金による退職金原資の積立効果を確認します。
- 契約者貸付制度の利息発生と解約を伴わない資金調達機能を判断します。
- 法人が受け取る死亡保険金の仕訳((借方)現預金 /(貸方)前払保険料・雑収入)を確認し、差額が通常は雑収入(益金)となる点から選択肢3の誤りを特定します。
- 選択肢 1不正解
- 70歳時点の解約返戻金が5,966万円あり、役員退職金の原資として有効に活用できるため適切です。
- 選択肢 2不正解
- 解約返戻金の一定範囲内で解約することなく資金調達でき、所定の利息が発生するため適切です。
- 選択肢 3正解
- 死亡保険金(1億円)は積立資産額を上回るため、資産計上分を取り崩した差額は雑損失ではなく「雑収入」として益金算入されるため不適切です。
覚えるポイント
- 法人が受け取る死亡保険金の経理処理:(受取保険金 - 資産計上額) は「雑収入(益金)」
間違えやすいところ
- 解約返戻金や保険金を受け取ったときの差額を「損失(損金)」と取り違えてしまうミス
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法人税基本通達
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.7(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.8(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
法人が契約する無配当定期保険の経理処理と特徴
リスク管理 · 法人保険 / 定期保険の経理処理 / 保険の更新
設例の<資料>②無配当定期保険(契約者・死亡保険金受取人:X社、被保険者:Aさん、保険期間・払込期間:10年更新型、年払保険料14万円)に関するアドバイスとして、次のうち最も不適切なものはどれか。
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解答
2
解説
法人が契約者・受取人となる定期保険の保険料は原則として損金算入されますが、中途解約により解約返戻金を受け取った場合は、資産計上額がないため受取全額を益金(雑収入等)として計上する必要があります。
解き方
- 法人が契約者かつ死亡保険金受取人となる定期保険(掛捨てタイプ)の保険料は、支払時に全額損金算入されることを確認します。
- 解約返戻金を受け取った際には、これまで資産計上されていないため、受取金額全額を益金に算入する経理処理が必要であることを判断します。
- 選択肢 1不正解
- 法人が受け取った死亡保険金は事業継続資金や債務弁済資金に充てることができ、解約返戻金のない(または極めて少額な)定期保険は長期平準定期保険等と比べて割安な保険料で死亡保障を確保できます。
- 選択肢 2正解
- 法人が解約返戻金を受け取った場合、入金された解約返戻金全額を益金の額(雑収入)に算入する経理処理を行う必要があるため、経理処理が不要とする本記述は誤りです。
- 選択肢 3不正解
- 定期保険を更新する場合、更新時の被保険者の年齢およびその時点での保険料率に基づいて更新後の保険料が再計算されます。
覚えるポイント
- 全額損金算入タイプの定期保険で解約返戻金を受け取った場合、受取全額が益金(雑収入)算入となる。
間違えやすいところ
- 支払時に全額損金処理しているからといって、受取時にも経理処理が不要になるわけではない点に注意する。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の税法および法人保険の取扱通達に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.7(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.8(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
青色申告制度の特典と控除要件
タックスプランニング · 青色申告特別控除 / 青色事業専従者給与 / 純損失の繰越控除
所得税における青色申告制度に関する以下の文章の空欄①~③に入る数値の組合せとして、最も適切なものはどれか。 ⅰ)「事業所得に係る取引を正規の簿記の原則に従い記帳し、その記帳に基づいて作成した貸借対照表、損益計算書その他の計算明細書を添付した確定申告書を法定申告期限内に提出することにより、事業所得の金額の計算上、青色申告特別控除として最高( ① )万円を控除することができます。なお、確定申告書を法定申告期限後に提出した場合、青色申告特別控除額は最高( ② )万円となります」 ⅱ)「青色申告者が受けられる税務上の特典として、青色申告特別控除のほかに、青色事業専従者給与の必要経費算入、純損失の( ③ )年間の繰越控除、純損失の繰戻還付、棚卸資産の評価について低価法を選択できることなどが挙げられます」
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解答
2
解説
所得税の青色申告特別控除は、複式簿記により記帳し貸借対照表等を添付して期限内に申告すれば最高65万円(本試験基準日当時)、期限後申告や簡易簿記の場合は最高10万円となります。また、純損失の繰越控除は3年間認められます。
解き方
- 事業所得者が正規の簿記の原則で記帳し期限内申告した場合の青色申告特別控除額(最高65万円)と、期限後申告の場合の控除額(最高10万円)を確認します。
- 青色申告者が事業で生じた純損失を翌年以後に繰り越して控除できる年数(3年間)を確認します。
- ①65万円、②10万円、③3年間の組み合わせとなっている選択肢2を選択します。
- 選択肢 1不正解
- ①が55万円、②が38万円となっているため誤りです(本試験当時の正規要件控除額は65万円、期限後は10万円です)。
- 選択肢 2正解
- ①は65万円、②は10万円、③は3年間であり、すべての数値が正しい組み合わせです。
- 選択肢 3不正解
- ②が38万円、③が7年間となっているため誤りです(純損失の繰越控除は3年間です)。
覚えるポイント
- 青色申告特別控除:期限内・複式簿記は最高65万円、期限後・簡易簿記は最高10万円。純損失繰越は3年。
間違えやすいところ
- 法人の青色申告の欠損金繰越控除期間(最大9年または10年)と、個人の純損失繰越控除期間(3年)を混同しないようにする。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の所得税法に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.9(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.10(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
個人事業主の所得税(配偶者控除・公的年金等控除・変額個人年金解約返戻金)
タックスプランニング · 配偶者控除 / 青色事業専従者給与 / 公的年金等控除 / 一時払変額個人年金の税務
設例のAさんの平成29年分の所得税の課税に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
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解答
3
解説
契約者と受取人が同一の一時払変額個人年金保険を中途解約して得た返戻金は一時所得として総合課税の対象となります。金融類似商品(源泉分離課税)に該当するのは、一時払養老保険等で保険期間5年以下または5年以内に解約されたもの等であり、変額個人年金保険は対象外です。
解き方
- 青色事業専従者給与の支払を受けている配偶者は、配偶者控除・配偶者特別控除の対象外となる規定を確認します。
- 65歳未満の者の公的年金等控除額は最低70万円であるため、受給額が30万円であれば公的年金等に係る雑所得の金額は0円になることを確認します。
- 契約者=受取人の一時払変額個人年金保険を解約した場合の返戻金の所得区分が「一時所得(総合課税)」であることを確認し、金融類似商品(源泉分離課税)とする記述が不適切であると判定します。
- 選択肢 1不正解
- 青色事業専従者給与の支払を受けている者は控除対象配偶者になれないため、所得金額にかかわらず配偶者控除の適用は受けられません。
- 選択肢 2不正解
- 65歳未満の者の公的年金等控除額は最低70万円であるため、収入金額30万円から70万円を控除すると0円以下となり、雑所得の金額は算出されません(0円)。
- 選択肢 3正解
- 一時払変額個人年金保険は金融類似商品に該当せず、本人が解約して受け取る返戻金は一時所得として総合課税の対象となるため誤りです。
覚えるポイント
- 一時払変額個人年金保険の解約差益は金融類似商品に該当せず、一時所得として総合課税される。
間違えやすいところ
- 保険期間5年以内の一時払養老保険等の差益が源泉分離課税とされる規定と、変額個人年金保険の取扱いの違いを混同しないようにする。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の所得税法に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.9(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.10(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
平成29年分の総所得金額の計算
タックスプランニング · 事業所得 / 公的年金等控除 / 一時所得 / 総所得金額
設例の資料に基づいて計算した、Aさんの平成29年分の所得税における総所得金額として、最も適切なものはどれか。 ・事業所得の金額:400万円(青色申告特別控除後) ・特別支給の老齢厚生年金:30万円(Aさんは62歳) ・一時払変額個人年金保険の解約返戻金:750万円(一時払保険料500万円、平成20年5月契約、契約者・被保険者Aさん)
解答・解説を表示
解答
2
解説
総所得金額は、事業所得等の各種所得の合計額です。一時所得は「総収入金額-支出金額-特別控除額(最高50万円)」で計算し、その金額の2分の1を総所得金額に算入します。65歳未満の公的年金等の雑所得は、年金収入が70万円以下の場合は0円となります。
解き方
- 各所得金額を計算します。事業所得は400万円です。
- 62歳の公的年金収入30万円に対する公的年金等控除額は70万円であるため、雑所得の金額は0円(30万円-70万円≦0)です。
- 一時払変額個人年金保険の解約返戻金の一時所得を計算します:750万円-500万円-50万円(特別控除)=200万円。総所得金額に算入する額はその1/2である100万円となります。
- 総所得金額を合算します:400万円(事業所得)+ 0円(雑所得)+ 100万円(一時所得の1/2)= 500万円。
- 選択肢 1不正解
- 公的年金収入30万円をそのまま加算し、一時所得の1/2(100万円)を加算していない計算であり誤りです。
- 選択肢 2正解
- 事業所得400万円に、一時所得200万円の2分の1である100万円を加算した500万円が正しい総所得金額です。
- 選択肢 3不正解
- 雑所得30万円と一時所得100万円の双方を事業所得に加算した計算であり誤りです。
覚えるポイント
- 一時所得の総所得金額算入額は「(総収入-支出経費-最高50万円)× 1/2」である。
間違えやすいところ
- 一時所得の金額(200万円)をそのまま総所得金額に算入してしまったり、公的年金等控除(最低70万円)を控除し忘れたりするミスが多い。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の所得税法に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.9(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.10(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
公正証書遺言の特徴と要件
相続・事業承継 · 公正証書遺言 / 遺言の証人欠格事由 / 検認手続
公正証書遺言に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
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解答
2
解説
公正証書遺言は、証人2人以上の立会いのもと公証人が作成する公文書です。推定相続人や受遺者等は利害関係があるため証人になれません(民法974条)。また、公証人の作成手数料は遺言者が負担し、相続開始後の家庭裁判所による検認は不要です。
解き方
- 公正証書遺言の作成手数料は、目的財産の価額等に応じて遺言者が公証人手数料を支払う必要がある点を確認します。
- 民法上の証人欠格事由として、推定相続人や受遺者およびその配偶者・直系血族は証人になれないことを確認します。
- 公正証書遺言は原本が公証役場に保管されるため、家庭裁判所における検認手続が不要である点を確認します。
- 選択肢 1不正解
- 公証役場での作成手数料は税金で賄われるわけではなく、財産価額に応じた所定の手数料を遺言者が負担します。
- 選択肢 2正解
- 公正証書遺言の作成には2人以上の証人の立会いが必要ですが、推定相続人や受遺者等は証人の欠格事由に該当するため証人になれません。
- 選択肢 3不正解
- 公正証書による遺言は家庭裁判所の検認を受ける必要がありません(自筆証書遺言や秘密証書遺言で必要となります)。
覚えるポイント
- 公正証書遺言:証人2人以上必要、推定相続人・受遺者は証人不可、家庭裁判所の検認は不要。
間違えやすいところ
- 公正証書遺言でも検認が必要であると誤認しないようにする(検認が不要なのが公正証書遺言の大きなメリット)。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の民法および公証人法に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.11(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
生命保険金の非課税限度額・遺留分・小規模宅地等の特例
相続・事業承継 · 死亡保険金の非課税金額 / 遺留分の算定 / 特定居住用宅地等の限度面積
Aさんの相続等に関する以下の文章の空欄①~③に入る数値の組合せとして、最も適切なものはどれか。 ⅰ)「Aさんが加入を検討している一時払終身保険の死亡保険金は、みなし相続財産として相続税の課税対象となります。当該生命保険の加入後にAさんが亡くなった場合、長女Cさんが受け取る死亡保険金のうち、相続税の課税価格に算入される金額は( ① )万円となります」 ⅱ)「妻Bさんおよび長女Cさんが相続財産の大半を取得した場合、長男Dさんの遺留分を侵害する可能性があります。仮に、遺留分算定の基礎となる財産の価額が2億円である場合、長男Dさんの遺留分の金額は( ② )万円です」 ⅲ)「妻Bさんが自宅の敷地を相続により取得し、『特定居住用宅地等』として小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例の適用を受けた場合、その敷地は( ③ )㎡までの部分について80%の減額が受けられます」
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解答
3
解説
死亡保険金の非課税限度額は「500万円×法定相続人の数」です。直系卑属が相続人である場合の総遺留分は財産の2分の1であり、各人の遺留分は総遺留分に法定相続分を乗じて求めます。また、特定居住用宅地等の限度面積は330㎡(減額割合80%)です。
解き方
- 法定相続人は妻B・長女C・長男Dの3人です。死亡保険金の非課税限度額=500万円×3人=1,500万円。長女Cが受取人となる死亡保険金2,000万円から1,500万円を引いた500万円が課税価格算入額(①)となります。
- 遺留分の計算:基礎財産2億円×総遺留分1/2×長男の法定相続分1/4(子2人で分けるため1/2×1/2)=2億円×1/8=2,500万円(②)となります。
- 小規模宅地等の特例において、特定居住用宅地等の限度面積は330㎡(③)となります。
- 選択肢 1不正解
- ②が5,000万円、③が240㎡となっており誤りです(240㎡は旧制度の限度面積です)。
- 選択肢 2不正解
- ①が1,500万円(非課税金額そのもの)、②が5,000万円となっており誤りです。
- 選択肢 3正解
- ①課税価格算入額500万円、②遺留分2,500万円、③限度面積330㎡のすべてが正しい組み合わせです。
覚えるポイント
- 死亡保険金非課税限度額:500万円×法定相続人の数。特定居住用宅地等:330㎡まで80%減額。
間違えやすいところ
- ①で「課税価格に算入される金額」を聞かれているのに「非課税限度額(1,500万円)」を選んでしまわないように注意する。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の相続税法および民法に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.11(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.12(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
相続税の総額の計算
相続・事業承継 · 課税遺産総額 / 法定相続分 / 相続税の速算表 / 相続税の総額
仮に、Aさんの相続が現時点(平成30年1月28日)で開始し、Aさんの相続に係る課税遺産総額(課税価格の合計額-遺産に係る基礎控除額)が1億円であった場合の相続税の総額は、次のうちどれか。 <法定相続人> 妻B、長女C、長男Dの3人 <速算表> ・1,000万円以下:10%(控除額なし) ・1,000万円超3,000万円以下:15%(控除額50万円) ・3,000万円超5,000万円以下:20%(控除額200万円)
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解答
1
解説
相続税の総額は、課税遺産総額を各法定相続人が民法に定める法定相続分に従って取得したものと仮定して取得金額を計算し、それぞれに税率を適用して各人の算出税額を計算したうえで、それらを合計して求めます。
解き方
- 法定相続人の法定相続分を求めます。妻B:1/2、長女C:1/4、長男D:1/4です。
- 課税遺産総額1億円を法定相続分で按分します。妻B:5,000万円、長女C:2,500万円、長男D:2,500万円。
- 速算表を用いて各人の税額を算出します。妻B:5,000万円×20%-200万円=800万円。長女C:2,500万円×15%-50万円=325万円。長男D:2,500万円×15%-50万円=325万円。
- 全員の税額を合計します。800万円 + 325万円 + 325万円 = 1,450万円。
- 選択肢 1正解
- 妻800万円、長女325万円、長男325万円を合計した1,450万円が正しい相続税の総額です。
- 選択肢 2不正解
- 課税遺産総額1億円に対してそのまま税率30%・控除額700万円を適用した2,300万円の計算であり、誤りです。
- 選択肢 3不正解
- 各相続分の計算や速算表の適用が誤っており、不適切な金額です。
覚えるポイント
- 相続税の総額は、実際の按分割合ではなく、必ず「法定相続分で取得したと仮定」して計算する。
間違えやすいところ
- 課税遺産総額に直接速算表の税率をかけてしまう間違いが非常に多いので注意する。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の相続税法に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.11(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.12(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
2018年1月 3級 実技 保険顧客資産相談業務
参照した公式資料
金融財政事情研究会が公開した2018年1月 3級 実技 保険顧客資産相談業務の問題・解答資料です。
- 公式問題(公式掲載ページ) ↗ — www.kinzai.or.jp(資料の掲載案内)
- 公式模範解答(公式掲載ページ) ↗ — www.kinzai.or.jp(資料の掲載案内)
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