日本FP協会・金融財政事情研究会の公式問題・模範解答を、級・学科/実技・公開年度に分けて収録しています。CBT公開問題は1セットの公表問題で、全受験者への出題を網羅するものではありません。
2015年1月 3級 実技 個人資産相談業務の概要
公的介護保険の被保険者と給付
ライフプランニングと資金計画 · 公的介護保険 / 第2号被保険者 / 自己負担割合
公的介護保険の概要に関する次の文章の空欄①~③に入る語句の組合せとして、最も適切なものを1つ選びなさい。 「介護保険の被保険者は,第1号被保険者と第2号被保険者に区分されます。第2号被保険者は,市町村または特別区の区域内に住所を有する40歳以上( ① )未満の公的医療保険加入者です。介護保険の第2号被保険者は,保険者から( ② )要介護状態または要支援状態と認定された場合に,保険給付を受けることができます。介護保険の介護給付または予防給付のサービスを受けた者は,原則として,実際にかかった費用(食費,居住費等を除く)の( ③ )を自己負担することになります」
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解答
3
解説
公的介護保険において、第1号被保険者は65歳以上の者で原因を問わず要介護・要支援認定で給付対象となりますが、第2号被保険者は40歳以上65歳未満の医療保険加入者で、初老期認知症や脳血管疾患などの加齢に伴う政令指定の特定疾病(16種類)が原因である場合に限られます。サービス利用時の自己負担額は原則1割です。
解き方
- 第2号被保険者の年齢要件が40歳以上65歳未満であることを確認し、①を65歳と特定します。
- 第2号被保険者の保険給付対象が特定疾病による場合に限定されることを確認し、②を特定疾病によると判断します。
- 介護サービス利用時の原則的な自己負担割合が1割であることを確認し、③を1割と特定して選択肢3を選びます。
- 選択肢 1不正解
- 第2号被保険者の対象上限年齢は60歳ではなく65歳であり、自己負担割合は3割ではなく原則1割であるため不適切です。
- 選択肢 2不正解
- 第2号被保険者の対象上限年齢は65歳未満であり、原因を問わず給付対象となるのは第1号被保険者であるため不適切です。
- 選択肢 3正解
- ①65歳、②特定疾病による、③1割の組み合わせであり、公的介護保険の規定として最も適切です。
覚えるポイント
- 第1号被保険者は65歳以上で原因不問、第2号被保険者は40歳以上65歳未満で特定疾病が原因の場合に給付対象となります。
間違えやすいところ
- 第2号被保険者の給付原因について、第1号被保険者と同様に原因を問わないと誤認しないように注意が必要です。
出題の前提:2014年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2015年1月 3級 実技 個人資産相談業務』
公式問題 p.3(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.4(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
老齢基礎年金の年金額の計算式
ライフプランニングと資金計画 · 老齢基礎年金 / 保険料全額免除期間 / 国庫負担割合
Aさんが60歳に達するまで国民年金の保険料を納付した場合、原則として65歳から受給することができる老齢基礎年金の年金額(平成26年度価額772,800円基準)を算出する計算式として、最も適切なものを1つ選びなさい。 なお、Aさんの国民年金加入歴(見込み含む)は以下のとおりである。 ・平成7年4月~平成11年7月(20歳~24歳):保険料全額免除期間 51月 ・平成11年7月~平成27年1月(24歳~39歳):保険料納付済期間 186月 ・平成27年1月~平成47年4月(39歳~60歳):保険料納付予定期間 243月
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解答
1
解説
老齢基礎年金の満額に対する年金額の計算では、平成21年3月以前の全額免除期間については国庫負担割合が3分の1として計算され、平成21年4月以後の全額免除期間については国庫負担が2分の1に引き上げられたため2分の1として計算されます。納付済期間はそのまま全額反映されます。
解き方
- 保険料納付済期間186月と納付予定期間243月を合算し、納付月数が429月であることを確認します。
- 全額免除期間51月は平成7年4月から平成11年7月までであり、平成21年3月以前の期間であるため、反映割合が3分の1(1/3)となることを判断します。
- 計算式「772,800円 × (429月 + 51月 × 1/3) / 480月」を導き出し、選択肢1を選択します。
- 選択肢 1正解
- 平成21年3月以前の全額免除月数には3分の1を乗じて算入するため、この計算式が最も適切です。
- 選択肢 2不正解
- 免除期間に乗じている「1/2」は平成21年4月以後の全額免除期間に適用される割合であるため不適切です。
- 選択肢 3不正解
- 全額免除期間に対して「2/3」を乗じる規定は存在しないため不適切です。
覚えるポイント
- 全額免除期間の老齢基礎年金への反映割合は、平成21年3月以前が3分の1、平成21年4月以後が2分の1となります。
間違えやすいところ
- 平成21年4月の法改正前後の時期を取り違えて、平成21年3月以前の免除期間に1/2を乗じてしまう誤りに注意が必要です。
出題の前提:2014年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2015年1月 3級 実技 個人資産相談業務』
公式問題 p.3(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.4(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
老齢年金を増額する方法(付加年金・国民年金基金・確定拠出年金)
ライフプランニングと資金計画 · 付加年金 / 国民年金基金 / 個人型確定拠出年金
国民年金の第1号被保険者である個人事業主のAさん(39歳)が老後の年金収入を増やす方法について、ファイナンシャル・プランナーのMさんが行ったアドバイスに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
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解答
3
解説
国民年金の第1号被保険者は、定額保険料に上乗せして付加保険料を納付したり、国民年金基金や個人型確定拠出年金に加入することで将来の老齢年金受給額を増額させることができます。それぞれの加入資格要件や税制上の優遇措置を正確に把握しておく必要があります。
解き方
- 各制度(付加年金、国民年金基金、個人型確定拠出年金)の加入要件や特徴を整理する。
- 当時の法令基準(2014年10月1日時点)における個人型確定拠出年金の加入上限年齢が「60歳未満」であることを確認し、誤っている記述を特定する。
- 選択肢 1不正解
- 国民年金第1号被保険者は、月額400円の付加保険料を納付することで「200円×付加保険料納付済月数」で算出される付加年金を老齢基礎年金に上乗せして受給できます。
- 選択肢 2不正解
- 国民年金第1号被保険者は国民年金基金に加入可能であり、支払った掛金の全額が社会保険料控除として所得控除の対象になります。
- 選択肢 3正解
- 試験基準日現在、確定拠出年金の個人型年金(iDeCo)の加入資格は国民年金の第1号被保険者等の「60歳未満」と定められており、65歳になるまで加入することはできません。
覚えるポイント
- 付加年金と国民年金基金は併用して加入することができない。
- 国民年金基金の掛金は全額が社会保険料控除、個人型確定拠出年金の掛金は小規模企業共済等掛金控除の対象となる。
間違えやすいところ
- 法改正前の基準(2014年10月1日時点では60歳未満)と近年の法改正(65歳未満への拡大など)を混同しないよう注意が必要です。
出題の前提:2014年10月1日現在施行の法令等に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2015年1月 3級 実技 個人資産相談業務』
公式問題 p.3(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.4(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
外貨預金の特徴(為替相場・金利・預金保険制度)
金融資産運用 · 外貨預金 / 為替レート / 預金保険制度
外貨預金(為替予約なしの米ドル建定期預金)について、ファイナンシャル・プランナーのMさんが会社員のAさんに対して行った説明に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
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解答
1
解説
外貨預金は外貨建てで元本・利息が確定していても、円換算ベースの利回りは預入時と払戻時の為替相場によって変動します。また、預金保険制度の保護対象から除外されている点や、内外金利差の拡大が為替相場に及ぼす影響を正しく理解することが重要です。
解き方
- 外貨預金における為替レート変動(円安・円高)が円換算利回りに与える影響を検討する。
- 日米金利差の拡大が為替需給に与える影響(円売り・米ドル買いによる円安要因)を確認する。
- 預金保険制度における外貨預金の保護対象の有無を確認する。
- 選択肢 1正解
- 満期時に円安・米ドル高となると、外貨を円に戻した際に為替差益が発生するため、円換算での運用利回りは向上します。
- 選択肢 2不正解
- 米国の金利が上昇し日本の金利が低下すると、米ドルを買って円を売る動きが進むため、「円安・米ドル高」要因となります。
- 選択肢 3不正解
- 外貨預金は、国内金融機関に預け入れられたものであっても預金保険制度による保護の対象外となります。
覚えるポイント
- 外貨預金は国内金融機関の取扱であっても預金保険制度の保護対象外である。
- 円安・外貨高になると円換算利回りは向上し、円高・外貨安になると利回りは低下(元本割れの可能性)する。
間違えやすいところ
- 国内銀行に預けているからといって外貨預金が預金保険制度の対象になると誤認しやすい点に注意が必要です。
出題の前提:2014年10月1日現在施行の法令等に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2015年1月 3級 実技 個人資産相談業務』
公式問題 p.5(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
外貨預金に係る課税関係
金融資産運用 · 外貨預金の利子所得 / 為替差損益の課税 / 損益通算
外貨預金に係る課税関係についてファイナンシャル・プランナーが説明した次の文の空欄①~③に入る語句の組合せとして、最も適切なものはどれか。 ⅰ)「外貨預金の利子に係る利子所得は、日本円の預金に係る利子所得と同様に、所得税(復興特別所得税を含む)、住民税あわせて20.315%の税率による( ① )の対象となります」 ⅱ)「為替差益は、( ② )として所得税(復興特別所得税を含む)および住民税の対象となります。なお、為替差損による損失の金額は、外貨預金の利子に係る利子所得の金額と損益通算することが( ③ )」
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解答
2
解説
個人が預け入れる外貨預金の利子は利子所得として20.315%(所得税15%、復興特別所得税0.315%、住民税5%)の源泉分離課税の対象となり、原則として確定申告は不要です。一方、為替差益は雑所得として総合課税の対象となります。また、雑所得の損失は他の各種所得(利子所得、給与所得、譲渡所得等)と損益通算することはできません。
解き方
- 外貨預金の利子の課税方式を確認する(利子所得・20.315%の源泉分離課税により完結するため、①は「源泉分離課税」)。
- 外貨預金の為替差益の所得区分を確認する(為替予約のない外貨預金の為替差益は原則として総合課税の「雑所得」となるため、②は「雑所得」)。
- 為替差損と利子所得との損益通算の可否を判断する(雑所得の損失は利子所得など他の所得と損益通算できないため、③は「できません」)。
- 空欄の組合せが「① 源泉分離課税 ② 雑所得 ③ できません」となっている選択肢2を選択する。
- 選択肢 1不正解
- 為替差益は一時所得ではなく「雑所得」であり、為替差損を利子所得と損益通算することは「できない」ため誤りです。
- 選択肢 2正解
- 外貨預金の利子は「源泉分離課税」、為替差益は「雑所得」、為替差損と利子所得の損益通算は「できません」であり、すべて正しく記述されています。
- 選択肢 3不正解
- 外貨預金の利子は申告分離課税ではなく「源泉分離課税」であり、為替差損を利子所得と損益通算することは「できない」ため誤りです。
覚えるポイント
- 外貨預金の利子は円預金と同様に20.315%の源泉分離課税であること。
- 為替予約のない外貨預金の為替差益は雑所得(総合課税)に分類されること。
- 雑所得内の赤字であっても他の所得区分との損益通算はできないこと。
間違えやすいところ
- 外貨預金の為替差益を一時所得や譲渡所得と混同してしまう誤り。
- 雑所得の為替差損を同一金融機関の利子所得と相殺(損益通算)できると誤認してしまうこと。
出題の前提:2014年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2015年1月 3級 実技 個人資産相談業務』
公式問題 p.5(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
外貨定期預金の満期時元利金円換算額の計算
金融資産運用 · 外貨預金の計算 / 為替レート(TTS・TTB)の選択 / 外貨預金の満期元利金
設例において、為替予約を付けずに円貨を外貨に交換して10,000米ドルを期間1年・年率0.5%(満期時一括支払)の米ドル建定期預金に預け入れ、満期時に円貨で受け取った場合における元利金の合計額として、最も適切なものはどれか。なお、税金は考慮しないものとし、満期時の為替レートはTTS:107円、TTM:106円、TTB:105円とする。
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解答
1
解説
外貨定期預金の満期時の元利金は、「預入元本+受取利息(預入元本×年利率×預入年数)」として米ドル建てで計算します。満期時に外貨を円貨に払い戻す(顧客が外貨を売却して円を買う)際に適用される為替レートは、金融機関から見た買い相場であるTTB(Telegraphic Transfer Buying rate)です。
解き方
- 米ドルベースの満期受取利息を計算する:10,000米ドル × 0.5% × 1年 = 50米ドル。
- 米ドルベースの元利合計額を算出する:10,000米ドル + 50米ドル = 10,050米ドル。
- 満期時に外貨から円貨に換算する為替レートを判断する(顧客が外貨を売って円に交換するため、金融機関の買値であるTTB=105円を適用)。
- 円換算の元利金合計額を計算する:10,050米ドル × 105円/米ドル = 1,055,250円。
- 選択肢 1正解
- 米ドルベースの元利合計10,050米ドルに満期時払戻しレートのTTB(105円)を乗じた1,055,250円であり、適切です。
- 選択肢 2不正解
- 中値であるTTM(106円)を用いて計算した金額(10,050米ドル×106円=1,065,300円)であるため誤りです。
- 選択肢 3不正解
- 円を外貨に換える際のTTS(107円)を用いて計算した金額(10,050米ドル×107円=1,075,350円)であるため誤りです。
覚えるポイント
- 円から外貨への交換(預入時)はTTS、外貨から円への交換(払戻時)はTTBを適用すること。
- 為替レートは「金融機関(銀行)から見た視点」でTTS(Sell)・TTB(Buy)と名付けられていること。
間違えやすいところ
- 満期時に円に戻す際に、TTSや仲値(TTM)を適用してしまう計算ミス。
- 問題文で「税金は考慮しない」と指示されているにもかかわらず、利息から税率20.315%を差し引いてしまう誤り。
出題の前提:2014年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2015年1月 3級 実技 個人資産相談業務』
公式問題 p.5(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.6(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
住宅借入金等特別控除の適用要件と手続き
タックスプランニング · 住宅借入金等特別控除 / 適用要件 / 確定申告・年末調整
住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)の要件や手続きに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
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解答
1
解説
住宅借入金等特別控除は、住宅の新築・取得・増改築のために返済期間10年以上の一定の借入金を有する場合に所得税額から一定額を控除できる税額控除制度です。
解き方
- 住宅ローン控除の対象となる借入金の償還期間の要件が10年以上であることを確認する。
- 家屋の床面積要件(50㎡以上かつ居住用割合2分の1以上)および給与所得者の適用手続き(初年分は確定申告、2年目以降は年末調整)を確認して誤っている記述を判定する。
- 選択肢 1正解
- 住宅ローン控除の対象となる借入金等の償還期間要件は「10年以上」です。15年以上ではないため不適切です。
- 選択肢 2不正解
- 対象家屋の床面積要件は登記簿上50㎡以上であり、かつ床面積の2分の1以上が専ら自己の居住用でなければならないため適切です。
- 選択肢 3不正解
- 給与所得者の住宅ローン控除は、初年分は確定申告を行う必要がありますが、2年目以降は年末調整で控除を受けられるため適切です。
覚えるポイント
- 住宅ローン控除の返済期間要件は「10年以上」であること。
- 給与所得者でも住宅ローン控除を受ける初年度は必ず確定申告が必要であること。
間違えやすいところ
- 住宅ローン控除の償還期間を「15年」や「20年」と混同しないように注意する。
出題の前提:2014年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2015年1月 3級 実技 個人資産相談業務』
公式問題 p.7(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.8(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
源泉徴収票に基づく所得控除(配偶者控除・扶養控除・生命保険料控除)の判定
タックスプランニング · 源泉徴収票 / 配偶者控除 / 扶養控除 / 特定扶養親族 / 生命保険料控除
設例のAさんの平成26年分の給与所得の源泉徴収票および家族状況に基づく所得税の計算に関する記述のうち、最も不適切なものはどれか。
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解答
2
解説
扶養控除は扶養親族の年齢区分に応じて控除額が異なり、16歳以上19歳未満および23歳以上70歳未満は一般扶養控除(38万円)ですが、19歳以上23歳未満は特定扶養親族として63万円が控除されます。
解き方
- 家族関係と年齢を確認し、妻Bさんは控除対象配偶者(38万円控除)、子Cさんは19歳で特定扶養親族(63万円控除)に該当することを確認する。
- 源泉徴収票の旧生命保険料支払額96,000円から控除額(96,000円×1/4+25,000円=49,000円)を計算し、各記述の正誤を判定する。
- 選択肢 1不正解
- 専業主婦の妻Bさんについて、源泉徴収票上で控除対象配偶者の欄に該当しており、配偶者控除の適用を受けているため適切です。
- 選択肢 2正解
- 子Cさんは19歳であり、特定扶養親族に該当するため控除額は63万円となります。38万円とする本記述は不適切です。
- 選択肢 3不正解
- 旧生命保険料の支払額が96,000円(5万円超10万円以下)であるため、控除額は「96,000円×1/4+25,000円=49,000円」となり適切です。
覚えるポイント
- 特定扶養親族の年齢は「19歳以上23歳未満」で控除額は「63万円」であること。
- 旧契約に基づく生命保険料控除の限度額は5万円(年間支払額10万円超)であること。
間違えやすいところ
- 19歳の子を一般扶養親族(38万円控除)と誤認して計算しないように注意する。
出題の前提:2014年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2015年1月 3級 実技 個人資産相談業務』
公式問題 p.7(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.8(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
住宅借入金等特別控除額の計算
タックスプランニング · 所得税 / 住宅借入金等特別控除 / 税額控除
平成26年6月に消費税率8%が適用された新築の一般戸建住宅を購入・入居したAさんの、平成26年分の所得税における住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)の控除額として、最も適切なものを次の選択肢の中から1つ選びなさい。なお、住宅取得のための銀行借入金(20年割賦償還)の平成26年年末残高は2,170万円、住宅の取得対価の合計は3,620万円(建物1,620万円・敷地2,000万円)である。
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解答
2
解説
住宅借入金等特別控除は、住宅ローンを利用して要件を満たす居住用家屋を取得等した場合に、年末の住宅ローン残高に応じた一定額を所得税額から直接差し引くことができる税額控除の特例制度です。
解き方
- 適用される年末残高の限度額(一般住宅・消費税率8%適用時は4,000万円)と控除率(1.0%)を確認する。
- 年末残高2,170万円に限度額を適用し(2,170万円≦4,000万円)、控除率1.0%を乗じて「2,170万円×1.0%=217,000円」と算出する。
- 選択肢 1不正解
- 200,000円は消費税率5%適用時の一般住宅における最大控除額(2,000万円×1.0%)であり、本問の控除額としては誤りです。
- 選択肢 2正解
- 平成26年6月取得(消費税率8%)の一般住宅に係る年末残高限度額は4,000万円、控除率は1.0%であるため、2,170万円×1.0%=217,000円となります。
- 選択肢 3不正解
- 220,000円は当初借入金額2,200万円に1.0%を乗じた金額であり、基準となる年末残高2,170万円に基づかないため誤りです。
覚えるポイント
- 住宅ローン控除額の算出基準は「年末残高」であり、「当初借入額」ではない点に注意する。
間違えやすいところ
- 借入当初金額(2,200万円)に控除率を掛けて計算してしまうミスに注意する。
出題の前提:2014年10月1日現在施行の税法基準
出典:金融財政事情研究会『2015年1月 3級 実技 個人資産相談業務』
公式問題 p.7(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.8(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
不動産の権利・登記および売買契約の手付金
不動産 · 不動産登記 / 登記事項証明書 / 手付金解除
土地を購入する場合の留意点に関する次の記述のうち、最も不適切なものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
1
解説
不動産登記制度は取引の安全と円滑を図るため公開が原則とされており、登記事項証明書は誰でも交付を請求できます。また、登記記録の権利部甲区には所有権に関する事項が記載されます。
解き方
- 登記事項証明書の交付請求において所有者の許可・同意が必要かどうか(登記の公開性)を判定する。
- 権利部甲区・乙区の記録事項および手付解除の要件(買主は手付放棄、相手方の履行着手前)を確認する。
- 選択肢 1正解
- 登記事項証明書は誰でも手数料を納付して交付請求できるため、所有者から得た許可を証明する書面等を提出する必要はなく、不適切です。
- 選択肢 2不正解
- 登記記録の権利部甲区には所有権に関する事項、乙区には所有権以外の権利(抵当権等)に関する事項が記載されるため適切です。
- 選択肢 3不正解
- 解約手付が交付されている場合、相手方が契約の履行に着手するまでは、買主はその手付金を放棄することで契約を解除できるため適切です。
覚えるポイント
- 不動産登記事項証明書は法務局で誰でも取得可能であり、所有者の承諾は一切不要。
間違えやすいところ
- 権利部甲区(所有権)と権利部乙区(所有権以外の権利)の対象を混同しないようにする。
出題の前提:2014年10月1日現在施行の不動産登記法・民法基準
出典:金融財政事情研究会『2015年1月 3級 実技 個人資産相談業務』
公式問題 p.9(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.10(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
不動産の取得・保有に係る各種税金
不動産 · 不動産取得税 / 登録免許税 / 固定資産税評価額の評価替え
Aさんが土地上に賃貸アパートを新築・保有する場合の税金に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
3
解説
不動産の取得時には不動産取得税や登録免許税が課され、保有中には固定資産税や都市計画税が課されます。固定資産税評価額は3年ごとの基準年度に評価替えが行われます。
解き方
- 不動産取得税の本則税率(4%)および特例税率の規定を確認し、選択肢1の誤りを判定します。
- 所有権保存登記における登録免許税の課税関係を確認し、選択肢2の誤りを判定します。
- 固定資産税評価額の評価替え周期が原則3年ごと(基準年度)であることを確認し、選択肢3が適切であると判断します。
- 選択肢 1不正解
- 不動産取得税の標準税率は本則4%(住宅および土地については特例により3%)であり、5%ではありません。
- 選択肢 2不正解
- 新築した建物の所有権保存登記を行う場合、原則として登録免許税が課されます(非課税とはなりません)。
- 選択肢 3正解
- 固定資産税評価額は、適正な時価を反映させるため、原則として3年ごとに評価替えが行われます。
覚えるポイント
- 固定資産税評価額の評価替えは3年に1度(基準年度)行われることを押さえましょう。
間違えやすいところ
- 不動産取得税や登録免許税が新築時に非課税になると勘違いしないように注意しましょう。
出題の前提:2014年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2015年1月 3級 実技 個人資産相談業務』
公式問題 p.9(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.10(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
建築基準法における延べ面積の限度の計算
不動産 · 容積率 / 前面道路幅員による制限 / 延べ面積
設例の甲土地(間口15m、奥行15m、幅員6mの公道に接面、第一種中高層住居専用地域、指定建ぺい率60%、指定容積率200%、前面道路幅員による容積率の制限:道路幅員×4/10、防火地域)において、賃貸アパートを建築する場合の最大延べ面積を求める計算式として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
3
解説
建物の延べ面積の最高限度は、敷地面積に容積率を乗じて算出します。前面道路の幅員が12m未満の場合、道路幅員に法定の乗数を乗じた値と指定容積率を比較し、いずれか小さい方を適用容積率とします。
解き方
- 敷地面積を計算します(15m×15m=225㎡)。
- 前面道路幅員による容積率の制限を計算します(幅員6m×4/10=240%)。
- 指定容積率(200%)と前面道路による制限(240%)を比較し、小さい方の200%を適用容積率として決定します。
- 敷地面積に適用容積率を乗じて延べ面積の限度を求めます(15m×15m×200%=450㎡)。
- 選択肢 1不正解
- 15m×15m×60%は指定建ぺい率を用いた建築面積の計算式であり、延べ面積の計算式ではありません。
- 選択肢 2不正解
- 15m×15m×70%は建ぺい率の緩和等を考慮した建築面積の計算式であり、延べ面積の計算式ではありません。
- 選択肢 3正解
- 適用容積率は200%(指定200%と道路制限240%の小さい方)となるため、延べ面積の限度は15m×15m×200%=450㎡となります。
覚えるポイント
- 建築面積は建ぺい率を、延べ面積(床面積の合計)は容積率を用いて計算します。
間違えやすいところ
- 建築面積(建ぺい率)と延べ面積(容積率)の算定式を混同しないようにしましょう。
出題の前提:2014年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2015年1月 3級 実技 個人資産相談業務』
公式問題 p.9(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.10(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
自筆証書遺言の検認および相続税の申告手続
相続・事業承継 · 遺言書の検認 / 相続税の申告期限 / 申告書の提出先
被相続人が残した自筆証書遺言の検認手続、および相続税の申告期限と提出先に関する説明文の空欄①〜③に入る語句の組合せとして、最も適切なものを選択肢の中から1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
2
解説
自筆証書遺言を発見した者は偽造・変造を防ぐため遅滞なく家庭裁判所に提出して検認を請求する必要があります。また、相続税申告は相続開始を知った日の翌日から10カ月以内に、相続人ではなく被相続人の住所地を所轄する税務署へ行います。
解き方
- 自筆証書遺言の保管者や発見者が検認を請求する先が家庭裁判所であることを確認する。
- 相続税の申告期限が「相続の開始があったことを知った日の翌日から10カ月以内」であることを確認する。
- 相続税の申告先が「相続人」ではなく「被相続人」の住所地を所轄する税務署であることを確認し、適切な組合せを選択する。
- 選択肢 1不正解
- 相続税の申告期限は相続開始を知った日の翌日から10カ月以内であり、提出先は被相続人の住所地を所轄する税務署であるため誤りです(4カ月以内は被相続人の準確定申告の期限です)。
- 選択肢 2正解
- ①家庭裁判所、②10カ月、③被相続人となり、記述されているすべての語句の組合せが適切です。
- 選択肢 3不正解
- 遺言書の検認を行うのは家庭裁判所であり公証役場ではありません。また、申告書の提出先は被相続人の住所地を所轄する税務署であるため誤りです。
覚えるポイント
- 自筆証書遺言の検認請求先は家庭裁判所であること
- 相続税申告の提出先は被相続人の住所地所轄税務署で期限は10カ月以内であること
間違えやすいところ
- 被相続人の所得税の準確定申告期限(4カ月以内)と相続税申告期限(10カ月以内)を混同しやすい
- 申告書の提出先を「相続人の住所地」と勘違いしやすい
出題の前提:2014年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2015年1月 3級 実技 個人資産相談業務』
公式問題 p.11(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.12(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
相続税の配偶者控除・死亡保険金非課税・生前贈与加算
相続・事業承継 · 配偶者の税額軽減 / 生命保険金の非課税限度額 / 生前贈与加算
Aさんの相続に係る相続税に関する記述として、最も適切なものを選択肢の中から1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
2
解説
相続人が受け取る生命保険金には「500万円×法定相続人の数」の非課税限度額が設けられています。配偶者の税額軽減には婚姻期間の要件はなく、生前贈与加算(当時の税制)は相続開始前3年以内の贈与が対象となります。
解き方
- 相続税における配偶者の税額軽減に婚姻期間要件が存在するかを確認する(贈与税の配偶者控除と異なり婚姻期間要件はない)。
- 生命保険金の非課税限度額の算式が「500万円×法定相続人の数」であることを確認する。
- 長女への贈与時期(平成21年5月)と相続開始時期(平成26年11月)を比較し、生前贈与加算の対象期間(相続開始前3年以内)に含まれるか判定する。
- 選択肢 1不正解
- 相続税の「配偶者に対する相続税額の軽減」には婚姻期間の要件はありません(婚姻期間20年以上が必要なのは贈与税の配偶者控除です)。
- 選択肢 2正解
- 相続人が取得した死亡保険金については、「500万円×法定相続人の数」までが非課税限度額となるため適切です。
- 選択肢 3不正解
- 当時の法令において生前贈与加算の対象となるのは相続開始前3年以内の贈与です。平成21年5月の贈与は相続開始(平成26年11月)の3年以上前であるため加算されません。
覚えるポイント
- 生命保険金の非課税限度額=500万円×法定相続人の数
- 相続税の配偶者の税額軽減には婚姻期間要件がないこと
- 暦年課税における生前贈与加算は相続開始前3年以内(当時の規定)であること
間違えやすいところ
- 贈与税の配偶者控除(おしどり贈与)の要件「婚姻期間20年以上」を相続税の配偶者軽減と混同しやすい
- 生前贈与加算の対象年数を確認せずに過去の贈与をすべて加算対象と考えてしまう
出題の前提:2014年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2015年1月 3級 実技 個人資産相談業務』
公式問題 p.11(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.12(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
法定相続人と法定相続分
相続・事業承継 · 相続人の順位 / 法定相続分の計算
被相続人Aさん(死亡)には配偶者である妻Bさん、実子である長男Cさんと長女Dさん、そして直系尊属である母Eさん(父はすでに死亡)がいます。Aさんの相続における民法上の法定相続人およびその法定相続分の組合せとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
1
解説
民法上、配偶者は常に相続人となります。血族相続人には優先順位があり、第1順位が子(直系卑属)、第2順位が直系尊属、第3順位が兄弟姉妹です。先順位の相続人が1人でもいる場合、後順位の者は相続人になれません。配偶者と第1順位の子が相続人となる場合、法定相続分は配偶者が2分の1、子が2分の1(複数の場合は均等分割)となります。
解き方
- 親族関係図から法定相続人を確定します。配偶者である妻Bさんは常に相続人であり、第1順位の子(長男Cさん・長女Dさん)が存在するため、第2順位の母Eさんは相続人になりません。
- 民法上の法定相続分を計算します。配偶者が2分の1、子全体で2分の1となります。子は長男Cさんと長女Dさんの2人であるため、それぞれ2分の1×1/2=4分の1ずつとなります。
- 選択肢 1正解
- 法定相続人は妻Bさん、長男Cさん、長女Dさんの3人であり、法定相続分は妻Bさんが2分の1、長男Cさんと長女Dさんがそれぞれ4分の1となるため適切です。
- 選択肢 2不正解
- 配偶者と子が相続人となる場合の配偶者の法定相続分は2分の1(全体を3等分するのではない)であるため不適切です。
- 選択肢 3不正解
- 第1順位の子(長男Cさん、長女Dさん)が存在するため、第2順位である母Eさんは法定相続人になれず、不適切です。
覚えるポイント
- 第1順位(子)がいる場合は、第2順位(親・直系尊属)や第3順位(兄弟姉妹)は相続人になれません。
間違えやすいところ
- 直系尊属が存命であっても、子がいる限り尊属に相続権は発生しない点を見落として合算してしまうミス。
出題の前提:2014年10月1日現在施行の民法
出典:金融財政事情研究会『2015年1月 3級 実技 個人資産相談業務』
公式問題 p.11(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.12(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
2015年1月 3級 実技 個人資産相談業務
参照した公式資料
金融財政事情研究会が公開した2015年1月 3級 実技 個人資産相談業務の問題・解答資料です。
- 公式問題(公式掲載ページ) ↗ — www.kinzai.or.jp(資料の掲載案内)
金財のPDFは公式掲載ページからご覧ください。古い資料は現在の一覧に掲載されていない場合があります。

