日本FP協会・金融財政事情研究会の公式問題・模範解答を、級・学科/実技・公開年度に分けて収録しています。CBT公開問題は1セットの公表問題で、全受験者への出題を網羅するものではありません。
2014年5月 3級 実技 保険顧客資産相談業務の概要
国民年金の学生納付特例制度
ライフプランニングと資金計画 · 公的年金 / 国民年金保険料の免除・猶予 / 学生納付特例制度
国民年金保険料の学生納付特例制度に関する次の文章の空欄①~③に入る語句の組合せとして、最も適切なものはどれか。 「国民年金の第1号被保険者で一定の学校に在籍する学生は、( ① )の前年の所得が一定額以下の場合、申請により、在学中の国民年金保険料の納付が猶予されます。これが国民年金保険料の学生納付特例制度です。 学生納付特例制度により納付が猶予された保険料は、所定の手続により、( ② )前まで遡って納付(追納)することができます。 なお、保険料を追納しなかった場合、納付が猶予された期間は、老齢基礎年金の( ③ )の計算の基礎となる期間には算入されません。」
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解答
2
解説
学生納付特例制度は、所得が少ない学生の国民年金保険料の納付を猶予する仕組みです。一般の保険料免除制度と異なり世帯主等の所得要件はなく本人所得のみで判定されます。猶予期間は受給資格期間には算入されますが、追納しない限り老齢基礎年金の年金額には反映されません。
解き方
- 所得要件について確認する:学生納付特例制度では世帯主の所得は問われず、申請者である「被保険者本人」の所得基準により判定されます(①=被保険者本人)。
- 追納可能期間を確認する:承認を受けた月から「10年」以内の期間について保険料を追納することができます(②=10年)。
- 未追納時の扱いを確認する:追納しない場合、猶予期間は受給資格期間には算入されるものの、「年金額」を計算する基礎期間には反映されません(③=年金額)。
- 選択肢 1不正解
- 所得要件の判定対象は世帯主ではなく「被保険者本人」であり、追納可能期間は2年ではなく「10年」であるため不適切です。
- 選択肢 2正解
- ①被保険者本人、②10年、③年金額の組合せはいずれも学生納付特例制度の規定と合致しており最も適切です。
- 選択肢 3不正解
- 所得判定の対象は「被保険者本人」であり、また追納しない場合でも「受給資格期間」には合算されるため不適切です。
覚えるポイント
- 学生納付特例制度は「本人の所得」のみで判定され、世帯主や親の所得は問われません。
- 猶予された保険料は10年以内であれば追納可能ですが、3年度目以降の追納には加算額がつきます。
間違えやすいところ
- 一般の免除制度(全額・一部免除)は本人・配偶者・世帯主全員の所得が問われるのに対し、学生納付特例は本人の所得のみで判定される点を取り違えやすいです。
出題の前提:2013年10月1日現在施行の国民年金法等
出典:金融財政事情研究会『2014年5月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.3(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.4(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
老齢基礎年金および付加年金の年金額の計算
ライフプランニングと資金計画 · 公的年金 / 老齢基礎年金 / 付加年金
設例のAさんが原則として65歳から受給することができる老齢基礎年金および付加年金の年金額を試算した計算式として、最も適切なものはどれか。なお、Aさんは65歳になるまで厚生年金保険に加入し続けるものとし、老齢基礎年金の年金額は、平成25年10月時点の価額(物価スライド特例措置による金額778,500円)に基づいて計算するものとする。
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解答
2
解説
老齢基礎年金の満額受給には20歳から60歳までの480月の保険料納付済期間が必要です。厚生年金保険の被保険者期間のうち20歳以上60歳未満の期間は国民年金の第2号被保険者期間として老齢基礎年金の算定対象に含まれます。付加年金の受給額は「200円×付加保険料納付済月数」で算出されます。
解き方
- 老齢基礎年金の月数を計算する:Aさんは20歳から22歳まで国民年金に任意加入(35月)、22歳から60歳まで厚生年金保険に加入(445月)しており、20歳以上60歳未満の納付済月数の合計は480月(上限480月)に達します。
- 付加年金の年金額の計算式を確認する:付加年金は「200円×付加保険料納付月数」で計算され、設例より付加保険料納付月数は35月です(付加年金保険料の月額400円と混同しない)。
- 合算した計算式を導出する:778,500円×(480月/480月) + 200円×35月となります。
- 選択肢 1不正解
- 老齢基礎年金の対象月数を国民年金任意加入の35月のみとして計算しており、また付加年金額の乗数を保険料額の400円としているため誤りです。
- 選択肢 2正解
- 老齢基礎年金の算定期間が満額の480月/480月であり、付加年金額が「200円×納付月数35月」として正しく計算されています。
- 選択肢 3不正解
- 付加年金の受給額計算に乗じる金額は納付保険料(月額400円)ではなく「200円」であるため誤りです。
覚えるポイント
- 付加年金の保険料は「月額400円」、もらえる年金額は「200円×納付月数」(2年受給すれば納付額の元が取れる計算です)。
- 20歳以上60歳未満の厚生年金被保険者期間は、国民年金の第2号被保険者期間として老齢基礎年金の計算基礎月数になります。
間違えやすいところ
- 付加保険料の月額400円を年金額の算定式にそのまま掛けてしまうミスが多いため、年金額は「200円×月数」であることを意識してください。
- 厚生年金保険の加入期間を老齢基礎年金の計算から除外してしまう誤り。
出題の前提:2013年10月1日現在施行の国民年金法等
出典:金融財政事情研究会『2014年5月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.3(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.4(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
老齢厚生年金の仕組みと受給要件
ライフプランニングと資金計画 · 老齢厚生年金 / 在職老齢年金 / 加給年金 / 支給繰下げ
公的年金制度における老齢厚生年金の給付および仕組みに関する説明のうち、最も不適切なものはどれか。
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解答
3
解説
老齢厚生年金(65歳以降の本来支給の老齢厚生年金)および老齢基礎年金は、受給権を取得した日から1年を経過した日(66歳到達日)以後に支給繰下げの申出をすることができ、繰り下げた月数に応じて増額された年金が生涯支給されます。また、厚生年金保険の被保険者期間が20年以上ある者が老齢厚生年金の受給権を取得した時点で、一定の生計維持要件を満たす65歳未満の配偶者等がいる場合には加給年金が加算されます。
解き方
- 設例の条件(Aさんの厚生年金被保険者期間が20年以上、妻Bさんが年下で生計維持関係にある等)を確認し、加給年金の加算要件や在職老齢年金の仕組みを検討する。
- 老齢厚生年金の支給繰下げ制度の可否を法令規定に基づいて判定し、不適切な記述を選択する。
- 選択肢 1不正解
- 厚生年金保険に加入しながら受給する特別支給の老齢厚生年金は、総報酬月額相当額と基本月額の合計額に応じて年金の一部または全部が支給停止となる在職老齢年金の仕組みが適用されます。
- 選択肢 2不正解
- 厚生年金保険の被保険者期間が20年以上ある者が受給する65歳以後の老齢厚生年金には、生計を維持している65歳未満の配偶者(妻Bさん)がいる場合、加給年金額が加算されます。
- 選択肢 3正解
- 65歳から受給権が発生する本来支給の老齢厚生年金は、老齢基礎年金と同様に66歳以降に支給繰下げを請求することができます。繰下げができないとする本記述は不適切です。
覚えるポイント
- 65歳到達による老齢厚生年金と老齢基礎年金はそれぞれ単独で繰下げが可能
- 特別支給の老齢厚生年金は繰下げができない点に注意
間違えやすいところ
- 60歳代前半の「特別支給の老齢厚生年金」には繰下げ制度がないことと混同しやすい
- 加給年金は配偶者が65歳に達すると加算が終了し、配偶者自身の老齢基礎年金に振替加算される
出題の前提:2013年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2014年5月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.4(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
退職後の公的医療保険の選択と給付
リスクマネジメント · 健康保険任意継続 / 国民健康保険 / 一部負担金割合 / 高額療養費
会社を退職して個人事業主となる者の退職後の公的医療保険に関する次の文章の空欄①~③に入る語句の組合せとして、最も適切なものはどれか。 ⅰ)Aさんは,退職によって健康保険の被保険者資格を喪失し,原則として,その後は国民健康保険に加入することになります。ただし,資格喪失の日から原則として( ① )以内に任意継続被保険者となるための申出をすることにより,引き続き最長で2年間,健康保険の被保険者となることもできます。 ⅱ)70歳未満(義務教育就学前を除く)の者に係る医療費の一部負担金(自己負担額)の割合は,原則として,健康保険,国民健康保険のいずれも( ② )です。 ⅲ)健康保険,国民健康保険のいずれの給付にも,医療機関等で同一月に支払った一部負担金等の額が高額となった場合に,一定の金額(自己負担限度額)を超えた額が支給される( ③ )があります。
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解答
2
解説
会社を退職した者は、原則として国民健康保険に加入するか、退職前の健康保険の被保険者期間が継続して2カ月以上ある場合は資格喪失日(退職日の翌日)から20日以内に申請することで最長2年間の任意継続被保険者を選択できます。公的医療保険制度における70歳未満の自己負担割合は原則3割であり、月ごとの限度額超過分を払い戻す制度を高額療養費制度といいます(なお傷病手当金は病気休業時の所得保障であり国民健康保険には原則ありません)。
解き方
- 空欄①について健康保険の任意継続申出期限(資格喪失の日から20日以内)を確認する。
- 空欄②について70歳未満の自己負担(一部負担金)割合(原則3割)を確認する。
- 空欄③について自己負担限度額を超えた医療費を支給する制度(高額療養費制度)を確認し、該当する組合せを選択する。
- 選択肢 1不正解
- 自己負担割合が2割(正しくは3割)であり、③が高額療養費ではなく傷病手当金となっているため不適切です。
- 選択肢 2正解
- 任意継続被保険者の申出期限は「20日以内」、70歳未満の自己負担割合は「3割」、自己負担限度額を超えた分を支給する制度は「高額療養費」であり、すべて適切です。
- 選択肢 3不正解
- 任意継続被保険者の申出期限は30日ではなく「20日以内」、70歳未満の自己負担割合は2割ではなく「3割」であるため不適切です。
覚えるポイント
- 任意継続被保険者の申請期限は退職日の翌日(資格喪失日)から20日以内
- 70歳未満の公的医療保険の自己負担割合は原則3割
間違えやすいところ
- 国民健康保険の加入届出期限(14日以内)と任意継続の申出期限(20日以内)の混同
- 高額療養費(医療費負担の軽減)と傷病手当金(病気療養中の休業補償)の制度趣旨の混同
出題の前提:2013年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2014年5月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.6(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
一時払終身保険の特徴と税務上の取扱い
リスクマネジメント · 一時払終身保険 / 生命保険料控除 / 生命保険契約者保護機構
個人事業主への転身および退職金の運用を検討しているAさん(55歳)に対し、ファイナンシャル・プランナーのMさんが銀行窓口で提案された一時払終身保険(契約者・被保険者:Aさん、受取人:妻Bさん)の特徴や留意点について説明した。次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
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解答
3
解説
一時払終身保険は、契約時に保険料全額を一括で払い込むため、生命保険料控除の適用は保険料を支払った契約年分のみとなります。また、契約初期の解約返戻金は支払保険料を下回ることが一般的であり、銀行窓口で販売された契約であっても預金保険機構ではなく生命保険契約者保護機構の補償対象となります。
解き方
- 契約初期の解約返戻金が支払保険料を下回る可能性(元本割れリスク)の有無を確認する。
- 金融機関の窓口販売におけるセーフティネット制度の適用主体(預金保険機構ではなく生命保険契約者保護機構)を確認する。
- 一時払保険料に対する生命保険料控除の適用年度が「保険料を実際に払い込んだ年」に限られることを確認する。
- 選択肢 1不正解
- 一時払終身保険であっても、契約から早期に解約した場合には解約返戻金の額が払込保険料を下回り、元本割れとなることがあります。
- 選択肢 2不正解
- 銀行窓口等の代理店を通じて加入した生命保険であっても、生命保険会社の引き受けとなるため、預金保険機構ではなく生命保険契約者保護機構による保護対象となります。
- 選択肢 3正解
- 一時払終身保険の保険料は払い込んだ年分の生命保険料控除の対象となりますが、翌年以降は保険料の払込みがないため控除の対象とすることはできません。
覚えるポイント
- 一時払保険料の生命保険料控除は払込年のみ対象
- 銀行窓口販売の生命保険も生命保険契約者保護機構の対象
間違えやすいところ
- 銀行等の金融機関窓口で加入した保険商品を預金保険の対象と混同しやすい点
- 一時払保険料を保険期間にわたって按分して生命保険料控除を受けられると誤認する点
出題の前提:2013年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2014年5月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.5(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.6(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
個人事業主の生命保険・公的医療保険と税務
リスクマネジメント · 個人事業主のリスクマネジメント / 国民健康保険の給付制限 / 事業所得の必要経費
会社を早期退職して家業を継ぎ個人事業主となる予定のAさんに対し、ファイナンシャル・プランナーのMさんがアドバイスした。次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
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解答
3
解説
個人事業主は健康保険とは異なり国民健康保険において傷病手当金の支給が原則としてないため民間の医療・休業補償の確保が重要となります。また、個人事業主本人を被保険者とする生命保険料は事業上の必要経費にはならず、生命保険料控除として所得から差し引くことになります。
解き方
- 個人事業主が加入する国民健康保険には原則として傷病手当金がないことを確認する。
- 事業主死亡時の必要保障額に遺族の生活資金だけでなく事業上の当面の経費や負債清算資金が含まれることを確認する。
- 個人事業主本人を被保険者とする生命保険料が事業所得の必要経費に該当するか(家事費・家事関連費として必要経費不算入となるか)を確認する。
- 選択肢 1不正解
- 国民健康保険には健康保険のような傷病手当金(休業補償)が原則として設けられていないため、病気やケガによる就業不能や医療費負担に備えて医療保険等を検討することは適切です。
- 選択肢 2不正解
- 個人事業主本人が死亡した場合、事業主個人の債務(買掛金等)の決済や当面の事業運転資金(人件費等)も必要となるため、生活資金と併せて死亡保障額に織り込むことは適切です。
- 選択肢 3正解
- 個人事業主本人を被保険者とする生命保険料は家事上の経費であり、事業所得の必要経費に算入することはできず、生命保険料控除の対象となるのみです。
覚えるポイント
- 国民健康保険には原則として傷病手当金がない
- 個人事業主本人を被保険者とする生命保険料は必要経費に算入できない(生命保険料控除の対象)
間違えやすいところ
- 個人事業主の生命保険料を法人の役員保険のように損金・必要経費に算入できると誤認する点
- 国民健康保険でも会社員の健康保険と同様に傷病手当金が受給できると思い込む点
出題の前提:2013年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2014年5月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.5(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.7(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
養老保険(ハーフタックスプラン)の満期保険金受取時の経理処理
タックスプランニング · 法人保険 / ハーフタックスプラン / 満期保険金 / 経理処理
X社がAさんを被保険者として加入している養老保険(契約者:X社、満期保険金受取人:X社、死亡保険金受取人:被保険者の遺族)から満期保険金3,000万円を受け取った場合におけるX社の経理処理(仕訳)として、最も適切なものを1つ選びなさい。なお、払込保険料総額は2,800万円であり、配当については考慮しないものとする。
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解答
1
解説
ハーフタックスプラン(福利厚生プラン)の養老保険では、契約者を法人、被保険者を全役員・従業員、満期保険金受取人を法人、死亡保険金受取人を遺族とします。保険料払込時には支払額の2分の1を「保険料積立金」(資産)、残り2分の1を「福利厚生費」等(損金)として処理します。そのため法人が満期保険金を受け取った際は、これまで積み立ててきた「保険料積立金」を取り崩し、受け取った保険金額との差額を「雑収入」(益金)として計上します。
解き方
- 保険料払込時に計上されていた保険料積立金の残高を計算する(2,800万円 × 1/2 = 1,400万円)。
- 受け取った満期保険金3,000万円を借方(現金・預金)に記入し、貸方に保険料積立金1,400万円を振り替える。
- 満期保険金と保険料積立金との差額(3,000万円 - 1,400万円 = 1,600万円)を貸方の雑収入に計上する仕訳を選択する。
- 選択肢 1正解
- 保険料払込時に2分の1(1,400万円)が資産計上されているため、満期受取時は積立金1,400万円を取り崩し、差額1,600万円を雑収入として計上する仕訳が適切です。
- 選択肢 2不正解
- 払込保険料全額(2,800万円)が資産計上されるのは受取人が満期・死亡ともに法人である場合であり、本問のハーフタックスプランには該当しません。
- 選択肢 3不正解
- 保険料支払時に積み立ててきた保険料積立金1,400万円を取り崩していないため、誤りです。
覚えるポイント
- ハーフタックスプラン(受取人:満期が法人、死亡が遺族)の保険料は半分が資産計上、半分が損金算入となる。
間違えやすいところ
- 全額を資産計上する法人受取の養老保険と混同して、積立金取崩額を払込総額全額にしてしまうミスに注意する。
出題の前提:2013年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2014年5月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.9(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.10(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
役員退職慰労金に係る退職所得の金額の計算
タックスプランニング · 退職所得 / 退職所得控除額 / 勤続年数 / 役員退職慰労金
仮に、X社がAさんに役員退職慰労金5,000万円を支給した場合、Aさんが受け取る役員退職慰労金に係る退職所得の金額を求める計算式として、最も適切なものを1つ選びなさい。なお、Aさんの役員在任期間(勤続期間)は30年10カ月で、これ以外に退職手当等の収入はなく、障害者になったことが退職の直接の原因ではないものとする。
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解答
2
解説
退職所得の金額は、原則として「(退職手当等の収入金額 - 退職所得控除額)× 1/2」により計算されます。勤続年数に1年未満の端数がある場合は切り上げて1年として計算します。勤続年数が20年を超える場合の退職所得控除額は「800万円 + 70万円 ×(勤続年数 - 20年)」となります。なお、勤続年数が5年を超える役員であるため、1/2計算の特例除外規定の対象とはならず通常の計算が適用されます。
解き方
- 勤続期間(役員在任期間)30年10カ月の1年未満の端数を切り上げ、勤続年数を31年とする。
- 勤続年数20年超の退職所得控除額の算式「800万円 + 70万円 × (勤続年数 - 20年)」に31年を代入し、控除額を算出する(800万円 + 70万円 × 11年 = 1,570万円)。
- 収入金額5,000万円から退職所得控除額1,570万円を差し引き、1/2を乗じて退職所得の金額を求める((5,000万円 - 1,570万円) × 1/2 = 1,715万円)。
- 選択肢 1不正解
- 勤続年数20年超の控除額の算式(70万円加算)や勤続年数の端数切上げが正しく適用されていないため、誤りです。
- 選択肢 2正解
- 30年10カ月を切り上げて31年とし、20年超の退職所得控除額「800万円+70万円×(31年-20年)」を控除して1/2を乗じており、最も適切です。
- 選択肢 3不正解
- 勤続期間30年10カ月の端数月(10カ月)を切り捨てて30年として計算しているため、誤りです。
覚えるポイント
- 退職所得控除の勤続年数は端数切上げであり、20年超の部分は1年あたり70万円を加算する。
間違えやすいところ
- 月数の端数を切り捨てて年数を計算してしまうミスや、20年超の加算額(70万円)と20年以下の加算額(40万円)を取り違えるミスに注意する。
出題の前提:2013年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2014年5月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.9(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.10(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
長期平準定期保険の特徴とクーリング・オフ制度
リスク管理 · 長期平準定期保険 / クーリング・オフ / 法人契約の経理処理
X社(法人)が後継者である長男Bさん(33歳)を被保険者、死亡保険金受取人をX社とする長期平準定期保険(保険期間100歳満了)への加入を検討している。この生命保険の特徴および関連法令に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
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解答
3
解説
長期平準定期保険は保険期間が長期に及ぶ定期保険であり、契約中盤で解約返戻金がピークに達した後は保険期間満了時に向けて減少し最後はゼロになります。また、法人が契約者となる保険契約にはクーリング・オフ制度は適用されません。
解き方
- 法人が契約者となる保険契約に対してクーリング・オフ制度が適用されるかを確認する(法人は対象外)。
- 長期平準定期保険の支払保険料の経理処理(前半6割期間は2分の1資産計上・2分の1損金算入、後半4割期間は全額損金算入および資産取崩し)のルールを確認する。
- 長期平準定期保険の解約返戻金の推移(中盤でピークに達し、満了時には0になる性質)を確認して正誤を判定する。
- 選択肢 1不正解
- 保険業法に基づくクーリング・オフ制度は個人の保険契約者を保護するための制度であり、法人が契約者となる契約には適用されません。
- 選択肢 2不正解
- 長期平準定期保険の支払保険料は、保険期間の前半6割相当期間は2分の1を資産計上・2分の1を損金算入しますが、後半4割相当期間は支払保険料を全額損金算入し、それまでに積み立てた資産を均等に取り崩して損金算入するため、「全期間を通じて」ではありません。
- 選択肢 3正解
- 長期平準定期保険は定期保険の一種であるため、解約返戻金額は一定のピーク時まで増加しますが、その後は減少し、保険期間満了時には0(ゼロ)になります。
覚えるポイント
- 法人契約の生命保険にはクーリング・オフ制度が適用されない点
- 長期平準定期保険の解約返戻金は満期時に必ず0(ゼロ)になる点
間違えやすいところ
- 長期平準定期保険の経理処理を全期間通じて2分の1損金・2分の1資産計上と勘違いしやすい(後半4割期間は資産取崩しと全額損金算入)。
- 法人の契約でもクーリング・オフができると誤認しやすい。
出題の前提:2013年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2014年5月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.9(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.10(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
配偶者控除・扶養控除(特定扶養親族)・基礎控除の適用要件
タックスプランニング · 所得税 / 配偶者控除 / 特定扶養親族 / 扶養控除 / 基礎控除
会社員Aさん(50歳、給与収入1,300万円)の平成25年分の所得税における所得控除に関して、妻Bさん(48歳、給与収入80万円)および長男Cさん(20歳・大学生、給与収入60万円)の扶養状況等を踏まえた次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、家族全員が同居・生計一であり、年齢は平成25年12月31日現在のものである。
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解答
2
解説
扶養親族のうち年末時点の年齢が19歳以上23歳未満の者は「特定扶養親族」となり控除額は63万円です。控除対象配偶者や扶養親族の合計所得金額要件は38万円以下(給与収入のみなら103万円以下)であり、基準当時の所得税法では基礎控除に納税本人の所得制限はありませんでした。
解き方
- 妻Bさんの給与所得を計算する(収入80万円-給与所得控除65万円=15万円)。合計所得金額が38万円以下であるため配偶者控除の対象となることを確認する。
- 長男Cさんの合計所得金額を計算し(収入60万円-控除65万円=0円≦38万円)、年齢(20歳)が19歳以上23歳未満であることから特定扶養親族(控除額63万円)に該当することを確認する。
- 基準日当時の基礎控除に本人の合計所得金額の上限規制がないことを確認する。
- 選択肢 1不正解
- 配偶者控除の要件は「合計所得金額が38万円以下」であり、給与収入80万円の場合、給与所得控除65万円を差し引いた所得金額は15万円となり要件を満たすため、Aさんは配偶者控除の適用を受けることができます。
- 選択肢 2正解
- 長男Cさんは合計所得金額が38万円以下(給与収入60万円-控除65万円=0円)であり、控除対象扶養親族のうち年齢が19歳以上23歳未満であるため特定扶養親族に該当し、控除額63万円の扶養控除が適用されます。
- 選択肢 3不正解
- 平成25年分の所得税法において、基礎控除(控除額38万円)には納税者本人の合計所得金額による所得制限はなく、すべての納税者に一律で適用されます。
覚えるポイント
- 特定扶養親族の年齢要件はその年12月31日現在で19歳以上23歳未満、控除額は63万円
- 給与収入のみの場合、103万円以下(給与所得控除65万円を引いて所得38万円以下)で控除対象
間違えやすいところ
- 給与「収入」38万円以下と給与「所得」38万円以下(給与収入103万円以下)を混同しやすい。
- 改正後の基礎控除所得制限(合計所得2,400万円超など)や配偶者控除の所得制限(1,000万円超)と当時の基礎控除を一律混同しやすい。
出題の前提:2013年10月1日現在施行の法令等(平成25年分所得税法)
出典:金融財政事情研究会『2014年5月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.11(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.12(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
総所得金額の計算(給与所得と損益通算)
タックスプランニング · 給与所得控除 / 給与所得の計算 / 損益通算の範囲 / 総所得金額
会社員Aさんの平成25年分の収入等は、給与収入金額1,300万円、上場株式の譲渡損失の金額60万円である。資料の給与所得控除額の計算表に基づいて計算した場合、Aさんの平成25年分の総所得金額として最も適切なものを1つ選びなさい。
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解答
3
解説
総所得金額は利子・配当・不動産・事業・給与・譲渡・一時・雑の各所得(分離課税を除く)を合算して計算します。上場株式等の譲渡損失は分離課税であり、給与所得などの総合課税の所得とは損益通算できません。
解き方
- 給与収入1,300万円に対する給与所得控除額を計算する(1,300万円×5%+170万円=235万円)。
- 給与収入から給与所得控除額を差し引いて給与所得を算出する(1,300万円-235万円=1,065万円)。
- 上場株式の譲渡損失は総合課税の給与所得と損益通算できないことを確認し、総所得金額を1,065万円と確定する。
- 選択肢 1不正解
- 給与所得1,065万円から譲渡損失60万円を差し引き、さらに別の誤った控除等を引いた計算であり、不適切です。
- 選択肢 2不正解
- 給与所得1,065万円から上場株式の譲渡損失60万円の一部などを通算した誤った計算値であり、損益通算は認められません。
- 選択肢 3正解
- 給与所得控除額が235万円となるため給与所得は1,065万円となり、上場株式の譲渡損失は損益通算できないため総所得金額は1,065万円です。
覚えるポイント
- 株式等の譲渡損失は申告分離課税の上場株式等配当所得とのみ損益通算が可能で、給与所得等とは損益通算できません。
間違えやすいところ
- 損益通算ができる所得の損失は「不動産・事業・山林・譲渡(総合)」の4つであり、株式等の分離課税の譲渡損失を総所得金額から引いてしまう間違いに注意しましょう。
出題の前提:2013年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2014年5月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.11(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.12(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
一時払変額個人年金保険を解約した場合の課税関係
リスク管理 · 一時払個人年金保険 / 金融類似商品 / 源泉分離課税 / 一時所得
Aさんが平成22年10月に加入した一時払変額個人年金保険を平成26年中に解約した場合の課税関係に関する説明文について、空欄①~③に入る語句の組合せとして最も適切なものを1つ選びなさい。 「年金種類が確定年金の場合、保険期間の初日から( ① )以内の解約であるため、いわゆる金融類似商品として、解約差益は20.315%の税率による( ② )の対象となる。他方、年金種類が終身年金の場合、解約差益は( ③ )として総合課税の対象となる。」
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解答
1
解説
一時払の生命保険や確定年金保険等で、保険期間が5年以下または5年以内に解約された場合の一時払差益は、金融類似商品として20.315%(所得税15%、復興特別所得税0.315%、地方税5%)の源泉分離課税となります。ただし終身年金は金融類似商品から除外され、受取人・契約者が同一なら一時所得となります。
解き方
- 契約年月(平成22年10月)から平成26年中の解約までの期間が5年以内であることを確認する。
- 確定年金の場合は金融類似商品に該当し、解約差益が一律20.315%の源泉分離課税となることを判定する。
- 終身年金の場合は金融類似商品から除外され、契約者=受取人であることから解約差益は一時所得(総合課税)になることを判定する。
- 選択肢 1正解
- ①が5年、②が源泉分離課税、③が一時所得であり、すべての語句の組合せが適切です。
- 選択肢 2不正解
- 金融類似商品の税率は申告分離課税ではなく源泉分離課税であり、終身年金の解約差益は雑所得ではなく一時所得であるため不適切です。
- 選択肢 3不正解
- 金融類似商品の基準期間は10年ではなく5年であり、終身年金の解約差益は雑所得ではなく一時所得であるため不適切です。
覚えるポイント
- 一時払養老保険や一時払変額年金(確定年金)等の契約後5年以内の解約差益は、金融類似商品として20.315%の源泉分離課税となります。
間違えやすいところ
- 年金として受け取る場合は雑所得ですが、一括で受け取る解約返戻金差益は一時所得(5年以内確定年金等なら金融類似商品として源泉分離課税)となる点を取り違えないようにしましょう。
出題の前提:2013年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2014年5月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.11(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.13(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
相続税の申告期限・提出先および基礎控除額
相続・事業承継 · 相続税の申告手続 / 遺産に係る基礎控除額 / 法定相続人の数
被相続人Aさん(死亡時の相続人は妻Bさん、実子である長女Cさん、普通養子である養子Dさんの3人)の相続に係る相続税の申告および相続税額の計算に関する次の文章の空欄①~③に入る語句の組合せとして、最も適切なものはどれか。 「Aさんから相続または遺贈により財産を取得したすべての者に係る相続税の課税価格の合計額が遺産に係る基礎控除額を超える場合において、納付すべき相続税額が算出される者は、原則として、その相続の開始があったことを知った日の翌日から( ① )以内に、相続税の申告書を( ② )の住所地を管轄する税務署長に提出することとされている。 Aさんの相続における遺産に係る基礎控除額は、( ③ )である。」
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解答
1
解説
相続税の申告は相続開始を知った日の翌日から10カ月以内に被相続人の死亡当時の住所地を所轄する税務署へ行います。本試験基準法令(2015年改正前)の基礎控除額は「5,000万円+1,000万円×法定相続人の数」で算定されます。
解き方
- 申告期限が「相続の開始があったことを知った日の翌日から10カ月以内」、提出先が「被相続人(Aさん)の住所地を管轄する税務署長」であることを確認する。
- 実子がいる場合の法定相続人の数に算入できる養子の限度(1人)を確認し、法定相続人の数が3人(妻B、長女C、養子D)であることを特定する。
- 当時の基礎控除計算式「5,000万円+1,000万円×3人=8,000万円」を計算し、正しい組合せを選択する。
- 選択肢 1正解
- 申告書の提出期限は10カ月以内、提出先は被相続人(Aさん)の住所地の所轄税務署長、当時の基礎控除額は5,000万円+1,000万円×3人=8,000万円となり、すべて適切です。
- 選択肢 2不正解
- 提出先は「各相続人」の住所地ではなく「被相続人(Aさん)」の住所地を管轄する税務署長です。また、基礎控除額も7,000万円ではなく8,000万円であるため誤りです。
- 選択肢 3不正解
- 申告書の提出期限は「6カ月」ではなく「10カ月」以内です。また、4,800万円は2015年1月1日以降適用となる改正後の計算式(3,000万円+600万円×3人)による金額であり、本試験の基準日法令では8,000万円となるため誤りです。
覚えるポイント
- 相続税申告書の提出先は「被相続人」の死亡時の住所地を所轄する税務署長であること。
- 相続税の申告期限は相続開始を知った日の翌日から10カ月以内であること。
間違えやすいところ
- 相続税申告書の提出先を「相続人」の住所地を管轄する税務署と混同してしまうこと。
- 実子がいる場合の普通養子の法定相続人算入人数(1人まで)を誤認してしまうこと。
出題の前提:2013年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2014年5月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.15(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.16(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
死亡保険金の非課税金額の計算
リスク管理 · 生命保険金等の非課税枠 / 生命保険金非課税限度額の按分計算
Aさんの相続(法定相続人3人:妻Bさん、長女Cさん、養子Dさん)において、長女Cさんが死亡保険金1,000万円、養子Dさんが死亡保険金1,500万円を受け取った場合、長女Cさんと養子Dさんが受け取った死亡保険金からそれぞれ控除することができる非課税金額の組合せとして、最も適切なものはどれか。
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解答
3
解説
相続人が受け取った生命保険の死亡保険金のうち、「500万円×法定相続人の数」までの金額が非課税となります。受け取った保険金合計額が限度額を超える場合、各相続人の非課税額は受取保険金額の比率で按分計算します。
解き方
- 生命保険金の非課税限度額の合計を「500万円×法定相続人の数(3人)=1,500万円」と計算する。
- 各受取人の受取保険金の比率(長女C:1,000万円、養子D:1,500万円、合計2,500万円より、40%と60%)を求める。
- 非課税限度額1,500万円を按分し、長女Cは1,500万円×(1,000/2,500)=600万円、養子Dは1,500万円×(1,500/2,500)=900万円と算出する。
- 選択肢 1不正解
- 普通養子である養子Dさんも法定相続人であり、生命保険金の非課税枠の適用を受ける権利があるため、養子Dさんの非課税額がゼロとなるのは誤りです。
- 選択肢 2不正解
- 非課税限度額は受取人ごとに均等(500万円ずつ)に割り振るのではなく、取得した保険金の額の比率に応じて按分するため誤りです。
- 選択肢 3正解
- 非課税限度額合計1,500万円を保険金受取額の比率(長女C:養子D=1,000万円:1,500万円)で按分するため、長女Cさんは600万円、養子Dさんは900万円となり適切です。
覚えるポイント
- 死亡保険金の非課税限度額は「500万円×法定相続人の数」で計算すること。
- 受取人各人の非課税額は、全体の非課税限度額を受取保険金の割合で比例按分すること。
間違えやすいところ
- 各人が均等に500万円ずつ控除できると勘違いして按分計算を忘れてしまうこと。
- 養子は非課税枠の適用を受けられないと誤認してしまうこと。
出題の前提:2013年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2014年5月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.15(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.16(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
相続税の総額の計算
相続・事業承継 · 相続税の総額 / 法定相続分 / 相続税の速算表
被相続人Aさんの相続に係る課税遺産総額が2億1,000万円であった場合における相続税の総額として、最も適切なものはどれか。なお、法定相続人は妻Bさん、長女Cさん、養子Dさん(普通養子)の3人とし、与えられた相続税の速算表を用いること。
解答・解説を表示
解答
2
解説
相続税の総額は、課税遺産総額を法定相続人が法定相続分に応じて取得したものと仮定して各人の取得金額を計算し、それぞれに税率を乗じて控除額を引いた税額を求め、それらを合計して算出します。
解き方
- 法定相続人の法定相続分を確認します。配偶者である妻Bさんが2分の1、実子である長女Cさんと普通養子である養子Dさんが残りの2分の1を等分するため各4分の1となります。
- 課税遺産総額2億1,000万円を法定相続分で按分します。妻Bさんは1億500万円(2億1,000万円×1/2)、長女Cさんと養子Dさんはそれぞれ5,250万円(2億1,000万円×1/4)となります。
- 速算表を用いて各人の算出税額を計算します。妻Bさんは1億500万円×40%-1,700万円=2,500万円、長女Cさんと養子Dさんはそれぞれ5,250万円×30%-700万円=875万円となります。
- 各人の税額を合算して相続税の総額を求めます。2,500万円+875万円+875万円=4,250万円となります。
- 選択肢 1不正解
- 妻Bの算出税額の控除前金額(1億500万円×40%=4,200万円)などの誤った計算結果であり、不適切です。
- 選択肢 2正解
- 妻Bの税額2,500万円、長女Cの税額875万円、養子Dの税額875万円を合算した4,250万円であり、正しい金額です。
- 選択肢 3不正解
- 課税遺産総額2億1,000万円に直接税率40%を乗じて控除額1,700万円を差し引いた金額(6,700万円)であり、法定相続分に応じた按分を行っていないため不適切です。
覚えるポイント
- 相続税の総額の計算では、実際の遺産分割割合ではなく「法定相続分」で一旦按分して税額を合算します。
- 実子がいる場合の普通養子の法定相続人の数への算入限度は1人までです。
間違えやすいところ
- 課税遺産総額に直接速算表の税率を掛けて計算してしまうミスに注意が必要です。
- 実子がいる場合の法定相続人の数に含められる養子の人数制限(1人)の適用を誤認しないように注意しましょう。
出題の前提:2013年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2014年5月 3級 実技 保険顧客資産相談業務』
公式問題 p.15(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.16(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
2014年5月 3級 実技 保険顧客資産相談業務
参照した公式資料
金融財政事情研究会が公開した2014年5月 3級 実技 保険顧客資産相談業務の問題・解答資料です。
- 公式問題(公式掲載ページ) ↗ — www.kinzai.or.jp(資料の掲載案内)
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