日本FP協会・金融財政事情研究会の公式問題・模範解答を、級・学科/実技・公開年度に分けて収録しています。CBT公開問題は1セットの公表問題で、全受験者への出題を網羅するものではありません。
2023年5月 2級 生保顧客資産相談業務の概要
老齢基礎年金および老齢厚生年金の年金額の計算
ライフプランニングと資金計画 · 老齢基礎年金 / 老齢厚生年金 / 経過的加算 / 加給年金
Aさん(1963年12月11日生まれ)の公的年金加入歴等に基づき、原則として65歳から受給できる老齢基礎年金および老齢厚生年金の年金額(2022年度価額)について、次の<計算の手順>の空欄①~④に入る数値を求めなさい。 <Aさんの年金加入歴> ・20歳~22歳:国民年金未加入期間(28月) ・22歳~65歳:厚生年金保険被保険者期間512月(2003年3月以前204月・平均標準報酬月額28万円、2003年4月以後308月・平均標準報酬額44万円) ※20歳以上60歳未満の厚生年金保険被保険者期間は452月。 <計算の手順> 1.老齢基礎年金の年金額(円未満四捨五入):( ① )円 2.老齢厚生年金の年金額 (1)報酬比例部分の額(円未満四捨五入):( ② )円 (2)経過的加算額(円未満四捨五入):( ③ )円 (3)基本年金額(上記「(1)+(2)」の額):□□□円 (4)加給年金額(要件を満たしている場合のみ加算) (5)老齢厚生年金の年金額:( ④ )円
解答・解説を表示
解答
① 732,428(円) ② 1,149,765(円) ③ 45,652(円) ④ 1,584,317(円)
解説
老齢給付の算定では、老齢基礎年金は20歳以上60歳未満の納付済月数に基づき、老齢厚生年金は報酬比例部分・経過的加算・加給年金額(厚生年金加入20年以上の受給権者が生計維持する65歳未満の配偶者等がいる場合)を合算して求めます。
解き方
- 老齢基礎年金額を、20歳以上60歳未満の厚生年金加入期間(452月)を納付済月数として算定する。
- 報酬比例部分を2003年3月以前と4月以後に分けて計算し、合算して円未満四捨五入する。
- 経過的加算額を「定額部分(1,621円×上限480月)-老齢基礎年金相当額」の算式に当てはめて計算する。
- 基本年金額に加給年金額の加算要件(被保険者期間240月以上、生計を維持する65歳未満の配偶者の有無)を確認し、加算して総額を算出する。
答えの内訳
- ①:732,428
- 老齢基礎年金額は「777,800円×(保険料納付済月数/480月)」で計算します。Aさんの保険料納付済月数は20歳以上60歳未満の厚生年金被保険者期間である452月なので、777,800円×452月/480月=732,428.33…円となり、円未満を四捨五入して732,428円となります。
- ②:1,149,765
- 報酬比例部分の額は、2003年3月以前分「280,000円×(7.125/1,000)×204月=406,980円」と、2003年4月以後分「440,000円×(5.481/1,000)×308月=742,784.64円」の合計額「406,980円+742,784.64円=1,149,764.64円」となり、円未満四捨五入して1,149,765円となります。
- ③:45,652
- 経過的加算額は「1,621円×被保険者期間の月数(上限480月)-777,800円×(20歳以上60歳未満の厚生年金被保険者期間の月数/480月)」で計算します。1,621円×480月-777,800円×(452月/480月)=778,080円-732,428.33…円=45,651.66…円となり、円未満四捨五入して45,652円となります。
- ④:1,584,317
- 老齢厚生年金の基本年金額は「1,149,765円(報酬比例部分)+45,652円(経過的加算)=1,195,417円」です。Aさんは被保険者期間が20年以上あり、65歳到達時に生計を維持している65歳未満の配偶者(妻Bさん)がいるため加給年金(388,900円)が加算されます。合計は1,195,417円+388,900円=1,584,317円となります。
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覚えるポイント
- 経過的加算の第1項の被保険者期間の上限月数は480月であること。
- 加給年金の支給要件として厚生年金の被保険者期間が原則20年(240月)以上必要であること。
間違えやすいところ
- 老齢基礎年金の月数に60歳以降の厚生年金加入月数(60月)を含めて計算してしまう誤り。
- 経過的加算の第1項で実月数512月をそのまま掛けてしまい上限480月を適用し忘れるミス。
出題の前提:2022年10月1日現在施行の法令等(2022年度価額)
出典:金融財政事情研究会『2023年5月 2級 生保顧客資産相談業務』
公式問題 p.3(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.4(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
公的年金制度の老齢給付(特別支給・繰上げ・繰下げ)
ライフプランニングと資金計画 · 特別支給の老齢厚生年金 / 老齢年金の繰上げ受給 / 老齢年金の繰下げ受給
Aさん夫妻が受給できる公的年金制度からの老齢給付に関する次の記述①~③について、適切なものには○印を、不適切なものには×印をつけなさい。 ① Aさんは特別支給の老齢厚生年金を受給することができませんが、妻Bさんは64歳から報酬比例部分のみの特別支給の老齢厚生年金を受給することができます。 ② 仮に、Aさんが60歳0カ月で老齢基礎年金および老齢厚生年金の繰上げ支給を請求した場合の減額率は24%となります。繰上げ支給を請求した場合は、一生涯減額された年金額を受け取ることになります。 ③ Aさんが希望すれば、66歳以後、老齢基礎年金および老齢厚生年金の繰下げ支給の申出をすることができます。Aさんの場合、繰下げの上限年齢は70歳です。
解答・解説を表示
解答
① × ② ○ ③ ×
解説
公的年金の受給開始時期に関して、特別支給の老齢厚生年金は生年月日により段階的に廃止されている一方、年金制度改正により繰上げ減額率は月0.4%に縮小され、繰下げ受給の上限年齢は75歳に引き上げられています。
解き方
- 妻Bさんの生年月日(1967年10月20日)から特別支給の老齢厚生年金の対象となるかを確認する(1966年4月2日以降生まれの女性は対象外)。
- Aさんの生年月日から改正後の繰上げ減額率(月0.4%)を適用し、60月繰り上げた場合の減額率(24%)と減額が生涯続く点を確認する。
- 改正法における繰下げ受給の上限年齢(75歳)を照らし合わせ、記述の誤りを判定する。
小問ごとの答え
- 小問 ①:×
- 女性の特別支給の老齢厚生年金(報酬比例部分)の支給開始年齢は段階的に引き上げられており、1966年(昭和41年)4月2日以降生まれの女性は受給対象外です。妻Bさんは1967年10月20日生まれであるため、受給することはできません。
- 小問 ②:○
- 2022年4月以降に60歳に達する者(1962年4月2日以後生まれ)の繰上げ減額率は月0.4%です。1963年12月生まれのAさんが60歳0カ月で請求した場合、繰上げ月数は60月となり減額率は24%(0.4%×60月)となります。また減額率は生涯適用されます。
- 小問 ③:×
- 2022年4月の年金制度改正により、繰下げ支給の上限年齢が70歳から75歳に引き上げられました(1952年4月2日以後生まれが対象)。1963年生まれのAさんの繰下げ上限年齢は75歳であるため、70歳とする記述は誤りです。
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覚えるポイント
- 特別支給の老齢厚生年金は女性の場合、昭和41年(1966年)4月2日以降生まれには支給されないこと。
- 繰上げ受給の減額率は月0.4%(最大24%)、繰下げ受給の上限年齢は75歳(最大増額率84%)に改定されたこと。
間違えやすいところ
- 女性の特別支給の老齢厚生年金が男性より5年遅れで実施されていることから、妻Bさんが受給できると誤認してしまうミス。
- 法改正前の繰上げ減額率(月0.5%・最大30%)や繰下げ上限年齢(70歳)の古い知識で判断してしまうミス。
出題の前提:2022年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2023年5月 2級 生保顧客資産相談業務』
公式問題 p.3(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.5(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
雇用保険の高年齢雇用継続基本給付金と在職老齢年金
ライフプランニングと資金計画 · 高年齢雇用継続基本給付金 / 在職老齢年金 / 支給停止調整額
MさんがAさんに対して説明した、雇用保険の高年齢雇用継続基本給付金および在職老齢年金に関する次の文章の空欄①~③に入る最も適切な語句または数値を、語句群の中から選びなさい。 Ⅰ 「AさんがX社の継続雇用制度を利用して、60歳以後も引き続きX社に勤務し、かつ、60歳以後の各月(支給対象月)に支払われた賃金額(みなし賃金を含む)が60歳到達時の賃金月額の( ① )%未満となる場合、Aさんは、所定の手続により、原則として、高年齢雇用継続基本給付金を受給することができます。 高年齢雇用継続基本給付金の額は、支給対象月ごとに、その月に支払われた賃金額の低下率に応じて、一定の方法により算定されますが、賃金額が60歳到達時の賃金月額の61%未満となる場合、原則として、当該金額は賃金額の( ② )%に相当する額になります」 Ⅱ 「Aさんが、65歳以後も引き続き厚生年金保険の被保険者としてX社に勤務し、かつ、65歳から老齢厚生年金を受給する場合、Aさんの老齢厚生年金の報酬比例部分の額に基づく基本月額と総報酬月額相当額との合計額が( ③ )(支給停止調整額、2022年度価額)以下のときは調整が行われず、老齢厚生年金は全額支給されます」 〈語句群〉 イ.15 ロ.20 ハ.25 ニ.75 ホ.80 ヘ.85 ト.40万円 チ.47万円 リ.50万円
- イ
- 15
- ロ
- 20
- ハ
- 25
- ニ
- 75
- ホ
- 80
- ヘ
- 85
- ト
- 40万円
- チ
- 47万円
- リ
- 50万円
解答・解説を表示
解答
① ニ ② イ ③ チ
解説
雇用保険の高年齢雇用継続基本給付金は、60歳以上65歳未満の継続雇用で賃金が60歳到達時の75%未満に低下した被保険者に支給され、低下率が61%未満の場合は支給対象月賃金の最大15%が支給されます。また、65歳以降の在職老齢年金は、総報酬月額相当額と基本月額の合計額が支給停止調整額(2022年度は47万円)を超える場合に年金の一部または全部が支給停止となります。
解き方
- 高年齢雇用継続基本給付金の受給資格要件である賃金低下率(75%未満)を確認し、空欄①に該当する記号(ニ)を選ぶ。
- 賃金が61%未満に低下した場合の給付率(各月の賃金額の15%)を確認し、空欄②に該当する記号(イ)を選ぶ。
- 法令基準日(2022年度)における在職老齢年金の支給停止調整額(47万円)を確認し、空欄③に該当する記号(チ)を選ぶ。
小問ごとの答え
- 小問 ①:ニ
- 高年齢雇用継続基本給付金は、60歳到達時点の賃金月額と比較して、60歳以後の賃金が75%未満に低下した場合に支給されます。
- 小問 ②:イ
- 支給対象月に支払われた賃金額が60歳到達時賃金月額の61%未満となった場合、給付金の支給額は支払われた賃金額の最高限度である15%相当額となります。
- 小問 ③:チ
- 在職老齢年金の支給停止調整額は、2022年10月1日施行の法令(2022年度価額)において47万円と定められています。
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覚えるポイント
- 高年齢雇用継続基本給付金の支給基準は賃金75%未満低下、最大支給率は61%未満低下で15%です。
- 60歳以降の在職老齢年金の支給停止調整額は2022年4月以降一元化され47万円(2022年度)です。
間違えやすいところ
- 高年齢雇用継続基本給付金の最大支給率15%が適用される境界である61%未満と、支給開始基準の75%未満を取り違えないように注意が必要です。
出題の前提:2022年10月1日現在施行の法令等(2022年度価額)に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2023年5月 2級 生保顧客資産相談業務』
公式問題 p.5(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
必要保障額および定期保険特約付終身保険の死亡保険金額の計算
リスク管理 · 必要保障額 / 定期保険特約付終身保険 / 死亡保険金額
Mさんは、Aさんに対して、必要保障額および現在加入している定期保険特約付終身保険の保障金額について説明した。以下の文章の空欄①、②に入る最も適切な数値を求めなさい。 「生命保険の見直しをするにあたって、現時点での必要保障額を算出し、準備すべき死亡保障の額を把握しましょう。下記の<算式>および<条件>を参考にすれば、Aさんが現時点で死亡した場合の必要保障額は( ① )万円となります。 Aさんが現時点で死亡(不慮の事故や所定の感染症以外)した場合、定期保険特約付終身保険から妻Bさんに支払われる死亡保険金額は( ② )万円となります。他方、Aさんが不慮の事故で180日以内に死亡した場合の死亡保険金額は□□□万円となります」 <算式> 必要保障額=遺族に必要な生活資金等の支出の総額-遺族の収入見込金額 <条件> 1.現在の毎月の日常生活費は35万円であり、Aさん死亡後の妻Bさんの生活費は、現在の日常生活費の50%とする。 2.現時点の妻Bさんの年齢における平均余命は、34年とする。 3.Aさんの死亡整理資金(葬儀費用等)・緊急予備資金は、500万円とする。 4.住宅ローン(団体信用生命保険に加入)の残高は、400万円とする。 5.死亡退職金見込額とその他金融資産の合計額は、2,500万円とする。 6.Aさん死亡後に妻Bさんが受け取る公的年金等の総額は、4,900万円とする。 7.現在加入している生命保険の死亡保険金額は考慮しなくてよい。
解答・解説を表示
解答
① 240 ② 2,500
解説
必要保障額は、世帯主死亡後の遺族に必要な生活資金や整理資金等の総支出見込額から、遺族年金や死亡退職金、自己資金等の総収入見込額を差し引いて算出します。また、定期保険特約付終身保険における普通死亡時の保険金には、終身保険・定期保険特約・特定疾病保障特約(死亡時も給付対象)が含まれますが、事故等を要件とする傷害特約や災害割増特約は含まれません。
解き方
- 妻Bさんの生涯生活資金(35万円×50%×12月×34年=7,140万円)に死亡整理資金等500万円を加えて支出総額(7,640万円)を算出する(団信加入の住宅ローンは返済不要となるため除外)。
- 死亡退職金・その他金融資産2,500万円と公的年金等総額4,900万円を合算して収入見込額(7,400万円)を算出し、支出総額から差し引いて必要保障額240万円を求める。
- 契約内容より、通常死亡で支払われる終身保険200万円、定期保険特約2,000万円、特定疾病保障定期保険特約300万円を合算して死亡保険金額2,500万円を求める。
答えの内訳
- ①:240
- 支出総額=妻Bさんの生活資金(35万円×50%×12カ月×34年=7,140万円)+死亡整理・緊急予備資金500万円=7,640万円(住宅ローンは団信で相殺されるため0円)。収入見込額=死亡退職金・金融資産2,500万円+公的年金等4,900万円=7,400万円。必要保障額=7,640万円-7,400万円=240万円となります。
- ②:2,500
- 病気死亡等の通常死亡時に支払われる死亡保険金は、終身保険200万円+定期保険特約2,000万円+特定疾病保障定期保険特約300万円の合計2,500万円です。傷害特約および災害割増特約は不慮の事故等の場合に限られるため含まれません。
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覚えるポイント
- 団体信用生命保険に加入している住宅ローンは死亡時に保険金で一括弁済されるため、遺族の支出総額には加算しません。
- 特定疾病保障定期保険特約は、特定疾病で所定の状態になった場合のほか、死亡・高度障害時にも同額の保険金が支払われます。
間違えやすいところ
- 団体信用生命保険加入済みの住宅ローン残高を誤って支出総額に含めてしまうミスが多いため注意が必要です。
- 普通死亡の保険金額に、事故や所定の感染症を原因とする傷害特約や災害割増特約を含めてしまわないように注意が必要です。
出題の前提:2022年10月1日現在施行の法令等に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2023年5月 2級 生保顧客資産相談業務』
公式問題 p.7(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.8(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
公的介護保険の認定・被保険者区分・施設利用・自己負担割合
ライフプランニングと資金計画 · 公的介護保険 / 要介護認定 / 施設サービス / 利用者負担割合
公的介護保険の概要に関する次の文章の空欄①~④に入る最も適切な語句または数値を、語句群の中から選びなさい。 Ⅰ 「公的介護保険の被保険者が、当該制度から保険給付を受けるためには、( ① )から要介護認定または要支援認定を受ける必要があります。ただし、Aさんのように40歳以上( ② )歳未満の第2号被保険者については、要介護状態または要支援状態となった原因が、末期がん、脳血管疾患などの加齢に伴う特定疾病によって生じたものでなければ保険給付は受けられません」 Ⅱ 「要介護認定を受けた被保険者は介護給付を受けることができ、要支援認定を受けた被保険者は予防給付を受けることができます。ただし、介護給付の施設サービスのうち、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)を新たに利用することができる要介護被保険者は、原則として、要介護状態区分が( ③ )以上の者に限られています」 Ⅲ 「公的介護保険の保険給付を受ける者は、原則として、費用(食費、居住費等を除く)の( ④ )割を事業者に支払うことになります。ただし、第1号被保険者のうち、一定額以上の所得を有する者については、自己負担割合が□□□割または□□□割となります」
- イ
- 1
- ロ
- 2
- ハ
- 3
- ニ
- 4
- ホ
- 5
- ヘ
- 65
- ト
- 70
- チ
- 75
- リ
- 市町村(特別区を含む)
- ヌ
- 都道府県
解答・解説を表示
解答
① リ ② ヘ ③ ハ ④ イ
解説
公的介護保険は市町村(特別区を含む)を保険者として運営され、被保険者は65歳以上の第1号被保険者と40歳以上65歳未満の医療保険加入者である第2号被保険者に区分されます。第2号被保険者は加齢に伴う16種類の特定疾病により要介護・要支援認定を受けた場合に限り給付対象となります。
解き方
- 保険給付の前提となる要介護・要支援認定を実施する実施機関(保険者)が市町村(特別区を含む)であることを確認する。
- 第2号被保険者の年齢要件(40歳以上65歳未満)および特定疾病が原因である給付要件を適用する。
- 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)の新規入所要件が原則として要介護3以上である点を確認する。
- 介護保険給付における利用者負担割合の原則が1割(高所得者は2割・3割)であることを特定する。
小問ごとの答え
- 小問 ①:リ
- 介護保険の保険者は市町村および特別区であり、要介護認定・要支援認定の申請および認定の決定は市町村(特別区を含む)が行います。
- 小問 ②:ヘ
- 公的介護保険の第2号被保険者は、40歳以上65歳未満の医療保険加入者を指します。
- 小問 ③:ハ
- 指定介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)への新規入所は、原則として要介護3以上の要介護被保険者に限定されています。
- 小問 ④:イ
- 公的介護保険のサービスを利用した際の自己負担割合は、原則として1割(一定以上の所得者は2割または3割)です。
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覚えるポイント
- 介護保険の保険者は市町村および特別区である点
- 第2号被保険者は40歳以上65歳未満で特定疾病に限定される点
- 特養の新規入所は原則として要介護3以上である点
間違えやすいところ
- 認定を行う主体を都道府県と誤認しやすい点
- 特養の新規入所基準を要介護1や2と混同しやすい点
出題の前提:2022年10月1日現在施行の法令等に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2023年5月 2級 生保顧客資産相談業務』
公式問題 p.9(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式模範解答 p.2(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
生命保険の見直し(公的介護との組合せ・終身医療保険・契約転換制度)
リスク管理 · 公的介護保険 / 終身医療保険 / 契約転換制度 / 告知義務
Mさんは、Aさんに対して、Aさんが現在加入している生命保険の見直しについて説明した。Mさんが説明した次の記述①~③について、適切なものには○印を、不適切なものには×印を判定しなさい。 ① 「公的介護保険の保険給付は、主に訪問介護や通所介護(デイサービス)などの現物給付による介護サービスです。現在加入している生命保険の死亡保険金額を減額し、民間の介護保険に新規加入することで、一定額の介護年金や介護一時金の保障を準備することは検討に値すると思います」 ② 「医療保障については、保障が一生涯続く終身医療保険に見直しを行うことも検討事項の1つです。終身医療保険は、保障内容を変更しなければ、主契約の保険料は保険期間の途中で上がることはありません」 ③ 「現在加入している定期保険特約付終身保険を見直す方法として、契約転換制度の活用が考えられます。契約転換時の告知や医師の診査は不要で、健康状態にかかわらず、保障内容を見直すことができます」
解答・解説を表示
解答
① ○ ② ○ ③ ×
解説
公的介護保険は要介護状態等に対して介護サービスを支給する現物給付方式をとるため、自由な使途に使える金銭の給付は民間介護保険が補完します。終身保険・終身医療保険の主契約保険料は保険期間を通じて一定です。一方、契約転換制度は現在加入中の保険の責任準備金等を下取りして新たな保険を契約する制度であり、新規加入と同様に告知や診査が必要です。
解き方
- 記述①について、公的介護保険の給付形態(現物給付)と民間介護保険(金銭給付)の機能の違いを照らし合わせて妥当性を判定する。
- 記述②について、終身医療保険の保険料払込期間中における主契約保険料の改定(更新)の有無を確認して判定する。
- 記述③について、契約転換制度における告知・診査の要否および引受基準の取扱いを確認して判定する。
答えの内訳
- ①:○
- 公的介護保険の給付は原則として介護サービスを提供する現物給付です。そのため、現金給付(介護年金や一時金)が受けられる民間の介護保険に加入して備えることは適切な見直し策です。
- ②:○
- 終身医療保険は終身にわたり保障が継続する保険であり、保障内容を変更しない限り主契約の保険料は契約時の水準から途中で引き上げられることはありません。
- ③:×
- 契約転換制度を利用して新たな保険契約を結ぶ際には、原則として新規契約と同様に健康状態についての告知や医師の診査が必要となります。告知不要で健康状態にかかわらず見直せるわけではありません。
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覚えるポイント
- 公的介護保険は原則として現物給付(サービス提供)である点
- 終身タイプの保険は主契約の更新がなく保険料が上がらない点
- 契約転換制度では新規加入時と同様に告知・診査が必要である点
間違えやすいところ
- 契約転換制度を契約内容の部分変更と誤解し告知が不要と思い込むこと
- 公的介護保険を金銭給付であると誤認すること
出題の前提:2022年10月1日現在施行の法令等に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2023年5月 2級 生保顧客資産相談業務』
公式問題 p.9(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式模範解答 p.2(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
役員退職金の退職所得控除額および退職所得の金額の計算
タックスプランニング · 退職所得 / 退職所得控除 / 役員退職金
X社がAさんに役員退職金4,000万円を支給した場合におけるAさんの退職手当等について、次の①退職所得控除額および②退職所得の金額を求めなさい。なお、Aさんの役員在任期間(勤続年数)は18年4カ月とし、これ以外に退職手当等の収入はなく、障害者となったことが退職の直接の原因ではないものとする。金額は万円単位で解答すること。
解答・解説を表示
解答
① 760(万円) ② 1,620(万円)
解説
退職所得控除額の勤続年数は端数切り上げを行い、勤続年数が20年以下の場合は「40万円×勤続年数」で計算します。役員等勤続年数が5年を超える役員退職金は、収入金額から退職所得控除額を差し引いた残額の2分の1が退職所得の金額となります。
解き方
- 勤続年数18年4カ月の端数を切り上げて19年とする。
- 40万円×19年=760万円を計算して退職所得控除額を求める。
- 役員等勤続年数が5年超であることを確認し、(4,000万円-760万円)×1/2=1,620万円を計算する。
答えの内訳
- ①:760(万円)
- 退職所得控除額の計算において、勤続年数に1年未満の端数がある場合は切り上げて1年とします。したがって勤続年数は19年となります。勤続年数20年以下の算式は「40万円×勤続年数(最低80万円)」であるため、40万円×19年=760万円となります。
- ②:1,620(万円)
- Aさんの役員在任期間(役員等勤続年数)は5年を超えているため、特定役員退職手当等(2分の1課税の適用除外)には該当せず通常の退職所得の算式が適用されます。計算式は「(退職手当等の収入金額-退職所得控除額)×1/2」となるため、(4,000万円-760万円)×1/2=1,620万円となります。
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覚えるポイント
- 勤続年数の端数は月単位であっても切り上げて1年として計算する
- 役員等勤続年数が5年以下の場合は2分の1を乗じる措置が適用されないが、5年超なら適用される
間違えやすいところ
- 勤続年数の4カ月を切り捨てて18年として計算してしまう誤り
- 特定役員退職手当等の2分の1不適用ルール(5年以下)と混同して2分の1を掛け忘れる誤り
出題の前提:所得税法第30条(退職所得)
出典:金融財政事情研究会『2023年5月 2級 生保顧客資産相談業務』
公式問題 p.11(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.12(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
法人が契約する長期平準定期保険の解約時における経理処理(仕訳)
生命保険 · 法人保険の経理処理 / 長期平準定期保険 / 解約返戻金 / 資産計上額
<資料1>の長期平準定期保険(2008年9月1日契約、契約者・死亡保険金受取人:X社、被保険者:Aさん)を現時点で解約した場合のX社の経理処理(仕訳)について、下記の<条件>を基に空欄①~④に入る最も適切な語句または数値を語句群から選びなさい。 <条件> ・X社が解約時までに支払った保険料の総額は4,500万円である。 ・解約返戻金の金額は3,500万円である。 ・配当等、上記以外の条件は考慮しないものとする。 <解約返戻金受取時のX社の経理処理(仕訳)> 借方:現金・預金 ( ① )万円 貸方:前払保険料 ( ② )万円 / ( ③ ) ( ④ )万円
- イ
- 1,000
- ロ
- 1,250
- ハ
- 1,700
- ニ
- 1,800
- ホ
- 2,250
- ヘ
- 3,500
- ト
- 4,500
- チ
- 雑収入
- リ
- 雑損失
解答・解説を表示
解答
① ヘ ② ホ ③ チ ④ ロ
解説
法人が契約者および受取人となる長期平準定期保険(2019年税制改正前の契約)の保険料は、保険期間の前半6割期間において支払保険料の2分の1を資産計上(前払保険料)、2分の1を損金算入します。解約時は、受取額を現金・預金とし、これまで積み立てた前払保険料を取り崩し、受取額が前払保険料を上回る場合は貸方に雑収入を計上します。
解き方
- 受け取った解約返戻金額3,500万円を借方の「現金・預金」に計上する(①はヘ)。
- 累計払込保険料4,500万円の2分の1である2,250万円を貸方の「前払保険料」として取り崩す(②はホ)。
- 解約返戻金と前払保険料の差額(3,500万円-2,250万円=1,250万円)を計算し、貸方に「雑収入」1,250万円を計上する(③はチ、④はロ)。
- 選択肢 イ不正解
- 1,000万円は払込総額4,500万円と解約返戻金3,500万円の差額ですが、仕訳上の計上額ではありません。
- 選択肢 ロ正解
- 解約返戻金3,500万円から資産計上額2,250万円を引いた差額の1,250万円(雑収入)として適切です。
- 選択肢 ハ不正解
- 1,700万円は本問のいずれの計算過程にも合致しない数値です。
- 選択肢 ニ不正解
- 1,800万円は本問のいずれの計算過程にも合致しない数値です。
- 選択肢 ホ正解
- 払込保険料累計額4,500万円の2分の1に相当する資産計上額2,250万円として適切です。
- 選択肢 ヘ正解
- 解約返戻金として受け入れた現金・預金の金額3,500万円として適切です。
- 選択肢 ト不正解
- 4,500万円は支払保険料の総額であり、解約時の現金・預金や資産計上額ではありません。
- 選択肢 チ正解
- 解約返戻金が資産計上額(前払保険料)を超えているため、貸方差額の勘定科目は雑収入となります。
- 選択肢 リ不正解
- 雑損失は解約返戻金が資産計上額を下回る場合に借方に計上される科目であり、本問では不適切です。
答えの内訳
- ①:ヘ
- 解約時に受け取った解約返戻金の額がそのまま借方の現金・預金に計上されるため、3,500(万円)が入ります。
- ②:ホ
- 2019年7月7日以前に契約した長期平準定期保険の前半6割期間では、支払保険料の2分の1を資産(前払保険料)計上しています。累計払込保険料4,500万円の2分の1である2,250(万円)の前払保険料を取り崩します。
- ③:チ
- 解約返戻金額(3,500万円)が前払保険料の資産計上額(2,250万円)を上回っているため、差額は貸方に「雑収入」として益金算入します。
- ④:ロ
- 解約返戻金額3,500万円と前払保険料累計額2,250万円との差額は、3,500万円-2,250万円=1,250(万円)となります。
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覚えるポイント
- 2019年改正前の長期平準定期保険は保険料の2分の1を前払保険料として資産計上する
- 解約返戻金受取額が資産計上額を上回る場合は雑収入、下回る場合は雑損失として処理する
間違えやすいところ
- 支払保険料の全額を前払保険料として資産計上していたと誤認して損失計上してしまう誤り
- 貸借の左右を取り違えて雑収入と雑損失を逆に選択してしまう誤り
出題の前提:法人税基本通達9-3-5(2019年7月8日改正前の長期平準定期保険の取扱い)
出典:金融財政事情研究会『2023年5月 2級 生保顧客資産相談業務』
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法人契約の無配当特定疾病保障定期保険(無解約返戻金型)の活用と税務
生保顧客資産相談業務 · 特定疾病保障定期保険 / 法人の保険金受取と益金算入 / 法人の支払保険料の損金算入
Mさんは、長男Bさんに対して、<資料2>の生命保険(契約者・死亡保険金受取人:X社、被保険者:長男Bさん、無配当特定疾病保障定期保険・無解約返戻金型、保険期間10年更新型、年払保険料30万円)について説明した。Mさんが説明した次の記述①~③の正誤を判定しなさい。 ① 「X社が受け取る特定疾病保険金は、取引先への買掛金支払や金融機関への借入金返済など、長男Bさんが、がん等の重度の疾患で長期間不在となった場合に会社を存続するための事業資金として活用することができます」 ② 「X社が特定疾病保険金を受け取った場合、法人税法上、当該保険金は非課税所得となりますので、益金に計上する必要はありません」 ③ 「当該生命保険の支払保険料は、その全額を損金の額に算入することができます」
- ①
- X社が受け取る特定疾病保険金は、取引先への買掛金支払や金融機関への借入金返済など、長男Bさんが、がん等の重度の疾患で長期間不在となった場合に会社を存続するための事業資金として活用することができます
- ②
- X社が特定疾病保険金を受け取った場合、法人税法上、当該保険金は非課税所得となりますので、益金に計上する必要はありません
- ③
- 当該生命保険の支払保険料は、その全額を損金の額に算入することができます
解答・解説を表示
解答
① ○ ② × ③ ○
解説
法人が契約者および保険金受取人となる生命保険において、法人が受け取る保険金には個人の非課税規定は適用されず益金に算入されます。また解約返戻金のない短期定期保険等の保険料は原則として全額損金算入されます。
解き方
- 法人が役員の特定疾病に対して保険金を受け取る目的(事業資金・借入金返済等への充当)の妥当性を確認する。
- 法人税法における保険金の受贈・受取の取扱い(益金算入義務)を確認する。
- 契約形態が無解約返戻金型・掛け捨ての定期保険であることから、支払保険料の損金算入可否を判断する。
- 選択肢 ①正解
- 役員の病気休業による売上低下や資金繰り悪化に備え、受取保険金を事業資金や債務返済に充てることができるため適切です。
- 選択肢 ②不正解
- 法人税法上、法人が受け取る保険金に非課税の取扱いはなく、全額を益金の額に算入しなければならないため不適切です。
- 選択肢 ③正解
- 無解約返戻金型かつ特約付加なしの特定疾病保障定期保険の支払保険料は、全額を損金の額に算入することができるため適切です。
答えの内訳
- ①:○
- 法人が受取人となる特定疾病保険金は、役員の長期療養に伴う売上減少や固定費の補填、借入金返済などの運転資金・事業保障資金として活用できます。
- ②:×
- 法人が受け取る保険金や給付金には個人における非課税規定が適用されないため、特定疾病保険金は全額を益金(雑収入等)に計上する必要があります。
- ③:○
- 被保険者が役員・従業員で、解約返戻金のない掛け捨ての特定疾病保障定期保険の支払保険料は、法人の損金(保険料)として全額算入することができます。
覚えるポイント
- 法人が受け取る保険金や給付金はすべて益金算入となり非課税にはならない
- 無解約返戻金型の定期保険の支払保険料は全額損金算入が可能である
間違えやすいところ
- 個人が受け取る身体の傷害等に基因する保険金の非課税規定を、法人受取の場合と混同するミス
出題の前提:2022年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2023年5月 2級 生保顧客資産相談業務』
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不動産所得の損益通算、一時払変額個人年金の解約返戻金、青色申告の承認手続
生保顧客資産相談業務 · 不動産所得の損失と土地負債利子 / 一時払変額個人年金の解約と一時所得 / 青色申告承認申請書の提出期限
Aさんの2022年分の所得税の課税に関する次の記述①~③の正誤を判定しなさい。 ① 「不動産所得の金額の計算上生じた損失の金額のうち、当該不動産所得を生ずべき土地の取得に係る負債の利子20万円に相当する部分の金額は、他の所得の金額と損益通算することはできません」 ② 「Aさんが受け取った一時払変額個人年金保険の解約返戻金は、一時所得の収入金額として総合課税の対象になります」 ③ 「Aさんが2022年分の所得税の確定申告をするときに、納税地の所轄税務署長に青色申告承認申請書を提出すれば、2022年分の総所得金額から、青色申告特別控除額を控除することができます」
- ①
- 不動産所得の金額の計算上生じた損失の金額のうち、当該不動産所得を生ずべき土地の取得に係る負債の利子20万円に相当する部分の金額は、他の所得の金額と損益通算することはできません
- ②
- Aさんが受け取った一時払変額個人年金保険の解約返戻金は、一時所得の収入金額として総合課税の対象になります
- ③
- Aさんが2022年分の所得税の確定申告をするときに、納税地の所轄税務署長に青色申告承認申請書を提出すれば、2022年分の総所得金額から、青色申告特別控除額を控除することができます
解答・解説を表示
解答
① ○ ② ○ ③ ×
解説
所得税において不動産所得の損失のうち土地取得に係る借入金利子は損益通算の対象から除外されます。また、一時払個人年金保険(変額保険含む)を契約から5年超で解約した場合の返戻金は一時所得(総合課税)となります。青色申告の承認申請は原則として適用を受けようとする年の3月15日までに提出する必要があります。
解き方
- 不動産所得の赤字における土地負債利子部分の損益通算制限ルールを適用する。
- 一時払変額個人年金保険の契約期間(2013年8月〜2022年、5年超)および受取人関係から課税区分(一時所得・総合課税)を判定する。
- 既存事業者における青色申告承認申請書の提出期限(その年の3月15日まで)と、確定申告時提出の可否を確認する。
- 選択肢 ①正解
- 不動産所得の損失の金額のうち土地取得に係る負債利子に相当する金額は、他の所得と損益通算できないため適切です。
- 選択肢 ②正解
- 契約から5年を超えて解約した契約者=受取人の一時払変額個人年金保険の解約返戻金は、一時所得として総合課税の対象となるため適切です。
- 選択肢 ③不正解
- 2022年分から青色申告の適用を受けるには、原則として2022年3月15日までに承認申請書を提出する必要があるため不適切です。
答えの内訳
- ①:○
- 不動産所得の損失のうち、不動産所得を生ずべき土地等を取得するために要した負債の利子に相当する部分の金額は損益通算の対象外とされます。
- ②:○
- 契約者と保険金受取人が同一人の一時払変額個人年金保険を5年超経過後に解約して得た解約返戻金は、一時所得として総合課税の対象となります。
- ③:×
- 従来から業務を行っている者がその年分から青色申告の適用を受けるには、原則としてその年の3月15日までに承認申請書を提出する必要があり、確定申告時の提出ではその年分に適用できません。
覚えるポイント
- 不動産所得の赤字のうち土地取得に係る負債利子は損益通算できない
- 青色申告承認申請書の提出期限は原則としてその年の3月15日(新規開業は2カ月以内)である
間違えやすいところ
- 確定申告書と一緒に青色申告承認申請書を出せばその年分から適用できると誤解するミス
- 一時払養老保険等で5年以内の差益課税(20.315%源泉分離課税)と5年超の場合の一時所得課税を混同するミス
出題の前提:2022年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2023年5月 2級 生保顧客資産相談業務』
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配偶者控除および扶養控除の適用判定と控除額の計算
タックスプランニング · 配偶者控除 / 扶養控除 / 所得控除
設例の家族構成および所得の状況に基づき、Aさんの2022年分の所得税における所得控除(配偶者控除および扶養控除)に関する空欄①~③に入る適切な数値を語句群から選択しなさい。 Ⅰ 「Aさんの合計所得金額は( ① )万円以下であるため、Aさんは38万円の配偶者控除の適用を受けることができます。仮に、Aさんの合計所得金額が( ① )万円を超えると、配偶者控除の額は段階的に縮小し、合計所得金額が( ② )万円を超えると、適用を受けることができません」 Ⅱ 「Aさんが適用を受けることができる扶養控除の額は、( ③ )万円です」
- イ
- 38
- ロ
- 63
- ハ
- 76
- ニ
- 101
- ホ
- 900
- ヘ
- 950
- ト
- 1,000
- チ
- 1,500
- リ
- 2,000
解答・解説を表示
解答
① ホ ② ト ③ ニ
解説
配偶者控除は生計を一にする合計所得金額48万円以下の配偶者がいる場合に適用され、控除額は納税者本人の合計所得金額(900万円以下、950万円以下、1,000万円以下)に応じて判定します。扶養控除は16歳以上の扶養親族に適用され、一般扶養控除は38万円、その年の12月31日現在の年齢が19歳以上23歳未満の特定扶養親族は63万円が控除されます。
解き方
- 納税者本人の合計所得金額に応じた配偶者控除の基準(満額適用の900万円以下、適用上限の1,000万円以下)を確認して①と②を判定する。
- 長男Cさん(24歳)の所得要件(0円≦48万円)と年齢区分(一般扶養親族)から控除額38万円を求める。
- 長女Dさん(20歳)の給与所得(給与収入80万円-給与所得控除55万円=25万円≦48万円)と年齢区分(特定扶養親族)から控除額63万円を求める。
- 長男と長女の控除額を合算して扶養控除の合計額(38万円+63万円=101万円)を算出し③を判定する。
小問ごとの答え
- 小問 ①:ホ
- 控除を受ける納税者本人の合計所得金額が900万円以下であれば、一般の配偶者控除の額は満額の38万円となります。
- 小問 ②:ト
- 納税者本人の合計所得金額が900万円を超えると控除額は逓減し、1,000万円を超えると配偶者控除の適用対象外となります。
- 小問 ③:ニ
- 長男Cさん(24歳・所得0円)は一般扶養控除38万円、長女Dさん(20歳・給与所得25万円)は特定扶養控除63万円が適用され、合計101万円となります。
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覚えるポイント
- 配偶者控除の本人所得要件:900万円以下で満額(38万円)、1,000万円超で適用なし
- 特定扶養親族の対象年齢:その年12月31日時点で19歳以上23歳未満(控除額63万円)
間違えやすいところ
- 長男(24歳・大学生)を学生だからといって特定扶養親族と誤認しない(23歳以上は一般扶養親族)。
- 給与収入80万円の給与所得控除(最低55万円)を引いた後の所得金額(25万円)で扶養要件を判定すること。
出題の前提:2022年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2023年5月 2級 生保顧客資産相談業務』
公式問題 p.13(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.14(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
総所得金額・各種所得控除・所得税算出税額の計算
タックスプランニング · 総所得金額 / 生命保険料控除 / 基礎控除 / 所得税の税額計算
設例の資料および問題文の<資料>に基づき、Aさんの2022年分の所得税の算出税額の計算過程における空欄①~④に入る最も適切な数値を求めなさい。 (a)総所得金額: ( ① )円 生命保険料控除: ( ② )円 基礎控除: ( ③ )円 (c)課税総所得金額((a)-(b)): 3,350,000円 (d)算出税額((c)に対する所得税額): ( ④ )円
解答・解説を表示
解答
① 6,150,000(円) ② 40,000(円) ③ 480,000(円) ④ 242,500(円)
解説
総所得金額は、給与所得、不動産所得の通算可能損失、一時所得の金額の2分の1を合算して求めます。不動産所得の赤字のうち土地取得に要した負債の利子部分は損益通算の対象外です。生命保険料控除の新制度では支払保険料80,000円超で一律40,000円が控除限度となります。所得税額は課税総所得金額に速算表の税率を乗じて控除額を差し引いて算出します。
解き方
- 給与所得控除額を計算する:800万円×10%+110万円=190万円。給与所得=800万円-190万円=610万円。
- 不動産所得の通算可能損失を計算する:損失40万円から土地取得利子20万円を除外した20万円を通算可能とする。
- 一時所得の金額および総所得算入額を計算する:600万円-500万円-特別控除50万円=50万円。総所得算入額=50万円×1/2=25万円。
- 総所得金額を合算する:610万円-20万円+25万円=6,150,000円(①)。
- 生命保険料控除額を計算する:新契約・介護医療保険料93,000円>80,000円のため、控除限度額40,000円(②)。
- 合計所得金額615万円≦2,400万円より基礎控除額480,000円を特定する(③)。
- 速算表に基づき課税総所得金額3,350,000円に対する所得税額を計算する:3,350,000円×20%-427,500円=242,500円(④)。
答えの内訳
- ①:6,150,000
- 給与所得(800万円-190万円=610万円)、損益通算可能な不動産所得の損失(▲40万円のうち土地負債利子20万円を除いた▲20万円)、一時所得の総所得金額算入額((600万円-500万円-50万円)×1/2=25万円)を合計し、610万円-20万円+25万円=6,150,000円となります。
- ②:40,000
- 2022年5月契約の介護医療保険料は新制度が適用され、年間の支払保険料が93,000円(80,000円超)であるため、介護医療保険料控除額は最高限度額の40,000円となります。
- ③:480,000
- Aさんの合計所得金額は615万円であり、2,400万円以下であるため、基礎控除額は480,000円となります。
- ④:242,500
- 課税総所得金額3,350,000円に対し、所得税の速算表(330万円超695万円以下)より税率20%・控除額427,500円を適用して、3,350,000円×20%-427,500円=242,500円となります。
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覚えるポイント
- 不動産所得の損失計算において、土地取得に係る借入金利子部分は損益通算の対象外
- 一時所得の総所得金額への算入割合は2分の1(50万円の特別控除後)
- 新制度の生命保険料控除は各枠の支払保険料が8万円超で上限の4万円
間違えやすいところ
- 不動産所得の赤字40万円を全額他の所得から差し引いてしまうミス(土地負債利子20万円は除外する)。
- 一時所得の金額(50万円)をそのまま総所得金額に足してしまい、2分の1にするのを忘れるミス。
出題の前提:2022年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2023年5月 2級 生保顧客資産相談業務』
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相続税の総額の計算
資産承継・相続設計 · 相続税の総額 / 基礎控除額 / 法定相続分に応ずる取得金額
Aさんの相続が開始した場合における相続税の総額を試算する。相続税の課税価格の合計額を5億円、法定相続人を妻Bさん、長男Cさん、長女Dさんの計3人とした場合、下記の計算表の空欄①~③に入る適切な数値を求めなさい。 <計算表> (a)相続税の課税価格の合計額:5億円 (b)遺産に係る基礎控除額:( ① )万円 課税遺産総額((a)-(b)):□□□万円 相続税の総額の基となる税額 妻Bさん:( ② )万円 長男Cさん:□□□万円 長女Dさん:□□□万円 (c)相続税の総額:( ③ )万円
解答・解説を表示
解答
① 4,800(万円) ② 7,470(万円) ③ 13,110(万円)
解説
相続税の総額の計算では、課税価格の合計額から遺産に係る基礎控除額を差し引いて課税遺産総額を求め、それを民法上の法定相続分で按分した各法定相続人の取得金額に超過累進税率を適用して各税額を算出した後、これらを合算します。
解き方
- 法定相続人の数(配偶者と子2人の計3人)から遺産に係る基礎控除額(3,000万円+600万円×3=4,800万円)を算出する。
- 課税価格の合計額5億円から基礎控除額を控除して課税遺産総額4億5,200万円を算出する。
- 各法定相続人の法定相続分(妻1/2、長男1/4、長女1/4)に応じて取得金額を按分する。
- 速算表に基づき各人の税額を計算し、それらを合算して相続税の総額を求める。
答えの内訳
- ①:4,800
- 遺産に係る基礎控除額は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で計算します。法定相続人は配偶者である妻Bさん、長男Cさん、長女Dさんの計3人であるため、3,000万円+600万円×3人=4,800万円となります。
- ②:7,470
- 課税遺産総額は5億円-4,800万円=4億5,200万円(45,200万円)です。妻Bさんの法定相続分は2分の1なので取得金額は2億2,600万円となります。速算表より「20,000万円超30,000万円以下(税率45%、控除額2,700万円)」を適用し、22,600万円×45%-2,700万円=7,470万円となります。
- ③:13,110
- 長男Cさんおよび長女Dさんの法定相続分はそれぞれ4分の1(1億1,300万円)です。速算表より「10,000万円超20,000万円以下(税率40%、控除額1,700万円)」を適用すると、各自の税額は11,300万円×40%-1,700万円=2,820万円となります。したがって相続税の総額は、妻Bさん分7,470万円+長男Cさん分2,820万円+長女Dさん分2,820万円=13,110万円(1億3,110万円)となります。

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覚えるポイント
- 遺産に係る基礎控除額の算式「3,000万円+600万円×法定相続人の数」を確実に覚えること。
- 相続税の総額の計算過程では、実際の遺産分割割合ではなく法定相続分で仮に按分して税額を合算する点に留意すること。
間違えやすいところ
- 法定相続人の数に相続放棄者を含めないなど人数カウントを誤ること。
- 課税遺産総額を実際の遺産分割比率で按分して税率を掛けてしまう計算順序の誤り。
出題の前提:2022年10月1日現在施行の税法および設例の条件に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2023年5月 2級 生保顧客資産相談業務』
公式問題 p.17(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.18(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
類似業種比準価額および事業承継税制(特例措置)
事業承継・相続設計 · 類似業種比準価額 / 非上場株式等についての贈与税の納税猶予及び免除の特例 / 事業承継税制
X社株式の評価および事業承継税制(特例措置)に関する以下の文章の空欄①~④に入る最も適切な語句を〈語句群〉から選び、その記号を答えなさい。 Ⅰ「X社株式の価額の1つである類似業種比準価額は、類似業種の株価ならびに1株当たりの配当金額、1株当たりの( ① )、1株当たりの純資産価額の3つの比準要素を基に計算されます。Aさんへの役員退職金の支給は、1株当たりの( ① )および純資産価額を引き下げるため、X社の株価は下がります」 Ⅱ「『非上場株式等についての贈与税の納税猶予及び免除の特例』の適用を受けるためには、特例承継計画を策定して2024年3月31日までに( ② )に提出し、その確認を受ける必要があります。長男CさんがAさんからX社株式の贈与を受け、本特例の適用を受けた場合、原則として、Aさんの死亡時まで本特例の対象となるX社株式の贈与に係る贈与税額の( ③ )の納税が猶予されます。Aさんが死亡した場合、本特例の適用を受けたX社株式は、( ④ )の価額により相続税の課税価格に算入されますが、所定の要件を満たせば、『非上場株式等の特例贈与者が死亡した場合の相続税の納税猶予及び免除の特例』の適用を受けることができます」
- イ
- 売上金額
- ロ
- 資本金等の額
- ハ
- 利益金額
- ニ
- 内閣総理大臣
- ホ
- 都道府県知事
- ヘ
- 所轄税務署長
- ト
- 50%相当額
- チ
- 80%相当額
- リ
- 全額
- ヌ
- 贈与時
- ル
- 相続時
解答・解説を表示
解答
① ハ ② ホ ③ リ ④ ヌ
解説
取引相場のない株式の類似業種比準方式は配当・利益・純資産の3要素を比準して評価します。また、事業承継税制の特例措置では特例承継計画を都道府県知事に提出・確認を受け、全株式を対象に贈与税額の全額が納税猶予され、死亡時は贈与時価額で相続税課税価格に算入されます。
解き方
- 類似業種比準価額の3要素(配当・利益・純資産)から空欄①を「利益金額(ハ)」と判定する。
- 特例承継計画の提出先から空欄②を「都道府県知事(ホ)」と特定する。
- 事業承継税制の特例措置における贈与税納税猶予割合から空欄③を「全額(リ)」と判定する。
- 特例贈与者死亡時に相続税課税価格に算入される評価時点から空欄④を「贈与時(ヌ)」と判定する。
小問ごとの答え
- 小問 ①:ハ
- 類似業種比準価額を算出する際の3つの比準要素は、「配当金額」「利益金額」「純資産価額(簿価)」です。退職金支給は利益金額と純資産価額を減少させます。
- 小問 ②:ホ
- 法人版事業承継税制の特例措置の適用を受けるためには、策定した特例承継計画を都道府県知事に提出して確認を受ける必要があります。
- 小問 ③:リ
- 特例措置(法人版事業承継税制)では、対象となる非上場株式の議決権割合制限がなく、贈与税額の全額(100%)が納税猶予されます。
- 小問 ④:ヌ
- 特例贈与者が死亡した際、納税猶予の適用を受けていた非上場株式は「贈与時の価額」により相続税の課税価格に算入されます。
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覚えるポイント
- 類似業種比準価額の3要素は「1株当たりの配当金額・利益金額・純資産価額」であること。
- 法人版事業承継税制の特例措置では計画提出先が都道府県知事、納税猶予割合が全額、相続税算入価額が贈与時価額であること。
間違えやすいところ
- 特例承継計画の提出先を「所轄税務署長」と誤認しやすい点。
- 特例贈与者の死亡時に相続税課税価格へ算入する価額を「相続時」の評価額と勘違いしやすい点。
出題の前提:2022年10月1日現在施行の租税特別措置法および関連法令に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2023年5月 2級 生保顧客資産相談業務』
公式問題 p.17(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.19(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
相続対策と遺留分・小規模宅地等の特例
相続・事業承継 · 公正証書遺言の証人欠格事由 / 遺留分の算定 / 小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例
Aさんの相続に関する次の記述①~③について、適切なものには○印を、不適切なものには×印を解答しなさい。 ① 「円滑な遺産分割のための手段として遺言の作成を検討してください。公正証書遺言を作成する場合、後継者の長男Cさんが証人になることが望ましいでしょう」 ② 「遺言により、相続財産の大半を妻Bさんおよび長男Cさんが相続した場合、長女Dさんの遺留分を侵害するおそれがあります。仮に、遺留分を算定するための財産の価額を7億円とした場合、長女Dさんの遺留分の額は1億7,500万円となります」 ③ 「妻Bさんが自宅の敷地および建物を相続により取得した場合、相続税の申告期限までに自宅の敷地を売却しても、自宅の敷地は特定居住用宅地等として『小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例』の適用を受けることができます」
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解答
① × ② × ③ ○
解説
公正証書遺言における証人の欠格事由、民法に規定された法定相続分および遺留分額の算定方法、小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例(特定居住用宅地等)における配偶者の適用要件について正確な理解が求められます。
解き方
- 公正証書遺言の作成手続において、推定相続人およびその関係者が証人の欠格事由に該当するかどうかを確認する。
- 相続人の構成(配偶者と子2人)から全体の遺留分割合と各人の法定相続分を把握し、遺留分割合を計算して遺留分額を算出する。
- 小規模宅地等の特例(特定居住用宅地等)について、取得者が配偶者である場合の継続要件(居住要件・所有要件)の有無を確認する。
小問ごとの答え
- 小問 ①:×
- 公正証書遺言を作成する際、未成年者、推定相続人及び受遺者並びにこれらの配偶者及び直系血族は、証人または立会人となることができません(民法974条)。したがって、推定相続人である長男Cさんは証人になることができません。
- 小問 ②:×
- Aさんの推定相続人は妻Bさん(配偶者)、長男Cさん(子)、長女Dさん(子)の3人です。相続人が配偶者と子の場合、遺留分全体の割合は被相続人の財産の2分の1となります。長女Dさんの法定相続分は4分の1(子全体で2分の1、それを均等分)であるため、長女Dさんの遺留分割合は「2分の1×4分の1=8分の1」です。遺留分算定の基礎となる財産の価額を7億円とした場合、長女Dさんの遺留分の額は8,750万円(7億円×1/8)となります。
- 小問 ③:○
- 被相続人の配偶者が特定居住用宅地等を取得する場合、取得後の居住継続要件や申告期限までの所有継続要件は一切課されません。したがって、妻Bさんが相続税の申告期限までに自宅の敷地を売却したとしても、当該敷地は特定居住用宅地等として小規模宅地等の特例の適用を受けることができます。
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覚えるポイント
- 推定相続人や受遺者、その配偶者および直系血族は、遺言の証人・立会人になることができない。
- 配偶者と子が相続人の場合、総遺留分は財産の1/2であり、子1人あたりの遺留分は(1/2)×法定相続分となる。
- 配偶者が特定居住用宅地等を取得する場合、相続税申告期限までの居住継続要件や所有継続要件は不要である。
間違えやすいところ
- 長女Dの遺留分を計算する際に、全体の遺留分割合(1/2)を掛け忘れ、法定相続分(1/4)をそのまま乗じて1億7,500万円としてしまう。
- 特定居住用宅地等の適用において、配偶者であっても申告期限まで敷地を所有し続けなければならないと誤認してしまう。
出題の前提:2022年10月1日現在施行の民法および相続税法
出典:金融財政事情研究会『2023年5月 2級 生保顧客資産相談業務』
公式問題 p.17(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.19(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
2023年5月 2級 生保顧客資産相談業務
参照した公式資料
金融財政事情研究会が公開した2023年5月 2級 生保顧客資産相談業務の問題・解答資料です。
- 公式問題(公式掲載ページ) ↗ — www.kinzai.or.jp(資料の掲載案内)
- 公式模範解答(公式掲載ページ) ↗ — www.kinzai.or.jp(資料の掲載案内)
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