日本FP協会・金融財政事情研究会の公式問題・模範解答を、級・学科/実技・公開年度に分けて収録しています。CBT公開問題は1セットの公表問題で、全受験者への出題を網羅するものではありません。
2022年1月 2級 学科の概要
FPの行為と関連法規
ライフプランニングと資金計画 · ファイナンシャル・プランナーの職業倫理と関連法規 / 金融商品取引法
ファイナンシャル・プランナー(FP)の顧客に対する行為に関する次の記述のうち、関連法規に照らし最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
1
解説
FPは業務を行うにあたり、弁護士法、税理士法、金融商品取引法、保険業法、社会保険労務士法などの各士業法・業法を遵守しなければなりません。特定の資格や登録がない場合、個別具体的な助言や独占業務を行ってはならず、一般的な法制度や仕組みの説明にとどめる必要があります。
解き方
- 各選択肢におけるFPの行為が、専門資格や許認可の独占業務に抵触しているかを確認する。
- 特定銘柄に関する具体的な投資助言は金融商品取引業の登録が必要であるため、無登録で行う行為が不適切であると判定する。
- 選択肢 1正解
- 金融商品取引業の登録を受けずに、特定銘柄の価値の分析や投資判断の助言を有償で行うことは、金融商品取引法(投資助言・代理業)に抵触するため不適切です。
- 選択肢 2不正解
- 生命保険募集人の登録がなくても、生命保険商品の一般的な活用法や仕組みを説明することは、保険業法に抵触せず適切です。
- 選択肢 3不正解
- 任意後見受任者になるための特別な公的資格は不要であり、司法書士資格がなくても任意後見契約の受任者となることは可能です。
- 選択肢 4不正解
- 公的年金の受給要件や一般的な請求手続きの手順を説明する行為は、社会保険労務士法に違反しないため適切です。
覚えるポイント
- 特定銘柄の売買助言は有償・無償を問わず投資助言業の登録が必要となる点に留意する。
間違えやすいところ
- 無償であれば特定銘柄の投資助言を行ってもよいと誤認しやすいので注意する。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.3(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
個人情報保護法
ライフプランニングと資金計画 · 個人情報の保護に関する法律 / コンプライアンス
「個人情報の保護に関する法律」(個人情報保護法)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
2
解説
個人情報保護法における個人情報取扱事業者とは、個人情報データベース等を事業の用に供している者を指します。かつて設けられていた「取り扱う個人データが5,000人分以下の小規模事業者を除外する要件」は改正により撤廃されており、取り扱い件数の多寡にかかわらず事業者は法の規制を受けます。
解き方
- 個人情報保護法における個人情報取扱事業者の定義および範囲の改正点を確認する。
- 5,000件要件の有無を照合し、取り扱い件数による限定が誤りであることを判定する。
- 選択肢 1不正解
- 指紋認証データや顔認識データ、DNA情報などの身体的特徴を電子計算機のために変換した符号は、個人識別符号に該当します。
- 選択肢 2正解
- 取り扱う個人データの件数に関わらず、個人情報データベース等を事業の用に供している事業者はすべて個人情報取扱事業者に該当します。
- 選択肢 3不正解
- 書面や電磁的方法を通じて本人から直接個人情報を取得する場合、原則としてあらかじめ本人に対しその利用目的を明示しなければなりません。
- 選択肢 4不正解
- 人の生命、身体または財産の保護のために必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難であるときは、事前の本人同意なく要配慮個人情報を取得できます。
覚えるポイント
- 個人情報取扱事業者の5,000人(件)要件は法改正により撤廃された。
間違えやすいところ
- 古い知識のまま「5,000件超の個人データ」を取り扱う事業者に限定されると誤認しやすい。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.3(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
公的医療保険制度
ライフプランニングと資金計画 · 健康保険 / 国民健康保険 / 後期高齢者医療制度
公的医療保険に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
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解答
3
解説
協会けんぽ(全国健康保険協会管掌健康保険)の一般保険料率は、地域の医療費水準を反映して都道府県ごとに異なって設定されます。これに対して、介護保険料率は全国一律の料率が定められています。
解き方
- 公的医療保険制度の被扶養者要件、後期高齢者医療制度への移行、協会けんぽの保険料率、任意継続被保険者要件をそれぞれ整理する。
- 協会けんぽにおいて、一般保険料率が「都道府県別」、介護保険料率が「全国一律」であることを確認し、記述の誤りを判定する。
- 選択肢 1不正解
- 直系尊属、配偶者、子、孫、弟妹以外の親族(甥・姪・兄・姉など)が健康保険の被扶養者となるには、被保険者と同一世帯に属していることが必要です。
- 選択肢 2不正解
- 国民健康保険や健康保険の被保険者は、75歳に達するとそれまでの公的医療保険の資格を喪失し、後期高齢者医療制度の被保険者となります。
- 選択肢 3正解
- 協会けんぽの一般保険料率は都道府県ごとに設定され、介護保険料率は全国一律であるため、記述が逆になっています。
- 選択肢 4不正解
- 資格喪失日の前日までに継続して2カ月以上被保険者であった者は、喪失日から20日以内に申し出ることで最長2年間、任意継続被保険者となることができます。
覚えるポイント
- 協会けんぽは「一般保険料率=都道府県別」「介護保険料率=全国一律」である。
間違えやすいところ
- 一般保険料率と介護保険料率のどちらが全国一律でどちらが都道府県別かを逆に覚えてしまう。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.3(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
育児休業給付および介護休業給付
ライフプランニングと資金計画 · 雇用保険 / 育児休業給付金 / 介護休業給付金
雇用保険法に基づく育児休業給付および介護休業給付に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、記載されたもの以外の要件はすべて満たしているものとする。
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解答
2
解説
育児休業給付金は、休業中に賃金が支払われた場合、賃金額が休業開始時賃金月額(休業開始時賃金日額×支給日数)の13%超80%未満のときは減額支給され、80%以上のときは支給されません。67%や50%という支給率と混同しないよう注意が必要です。
解き方
- 育児休業給付金および介護休業給付の支給要件・限度・支給対象家族を確認する。
- 休業期間中に就労して賃金を得た場合の育児休業給付金の不支給要件である「賃金80%以上」の規定と照合する。
- 選択肢 1不正解
- 一般被保険者または高年齢被保険者が、原則として1歳未満の子を養育するために育児休業を取得した場合、受給資格を満たせば育児休業給付金が支給されます。
- 選択肢 2正解
- 育児休業給付金が支給されなくなるのは、支給単位期間に支払われた賃金額が休業開始時賃金の80%相当額以上である場合です。60%ではありません。
- 選択肢 3不正解
- 介護休業給付金は、同一の対象家族について通算3回まで、合計93日を限度として支給されます。
- 選択肢 4不正解
- 介護休業給付金の対象家族には、配偶者、父母、子、配偶者の父母、祖父母、兄弟姉妹、孫が含まれます。
覚えるポイント
- 育児休業期間中の賃金が休業開始時賃金の80%以上支払われると給付金はゼロになる。
間違えやすいところ
- 支給率である67%(180日まで)や50%(181日以後)と、賃金支払による不支給基準の80%を混同しやすい。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.4(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
公的年金の遺族給付
ライフプランニングと資金計画 · 遺族基礎年金 / 遺族厚生年金 / 寡婦年金
公的年金の遺族給付に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
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解答
3
解説
遺族基礎年金の受給対象者は「生計を維持されていた子のある配偶者」または「子」に限定されています。一方、遺族厚生年金では優先順位に従い配偶者・子・父母・孫・祖父母が対象になり得ますが、基礎年金と厚生年金で受給対象となる遺族の範囲が異なる点に注意が必要です。
解き方
- 遺族基礎年金と遺族厚生年金の受給対象遺族の範囲を比較する。
- 遺族基礎年金の対象が「子のいる配偶者」または「子」のみであることを確認し、父母・孫・祖父母を含めている記述が誤りであると判断する。
- 選択肢 1不正解
- 夫の死亡時に子のない30歳未満の妻に対する遺族厚生年金は、5年間の有期給付となります。
- 選択肢 2不正解
- 寡婦年金の支給期間は、受給権者である妻が60歳に達した日の属する月の翌月から65歳に達する日の属する月までです。
- 選択肢 3正解
- 遺族基礎年金の受給対象者は「子のいる配偶者」または「子」に限られます。父母、孫、祖父母が含まれるのは遺族厚生年金です。
- 選択肢 4不正解
- 遺族厚生年金の基本年金額は、原則として死亡した者の老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3相当額となります。
覚えるポイント
- 遺族基礎年金は「子のいる配偶者」または「子」のみが受給対象である。
間違えやすいところ
- 遺族厚生年金の受給対象遺族(配偶者・子・父母・孫・祖父母)と遺族基礎年金の受給対象遺族を混同しやすい。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.4(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
中退共・小規模企業共済・国民年金基金
ライフプランニングと資金計画 · 中小企業退職金共済 / 小規模企業共済 / 国民年金基金
中小企業退職金共済、小規模企業共済および国民年金基金に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
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解答
1
解説
各種共済制度・年金基金制度の加入要件や給付内容を正確に押さえる必要があります。中退共の掛金は事業主が全額負担し月額上限は3万円です。小規模企業共済の加入要件(常時使用する従業員数)は、商業・サービス業では5人以下です。国民年金基金には障害給付は存在しません。
解き方
- 中退共の掛金負担者(事業主全額)および上限額(3万円)の適否を確認する。
- 小規模企業共済の業種別従業員規模要件(卸売業は5人以下)、国民年金基金の給付内容(障害給付なし)、海外居住の任意加入被保険者の加入可否を検証する。
- 選択肢 1正解
- 中退共の掛金は原則として事業主が全額負担し、掛金月額は被共済者1人あたり5,000円から30,000円(16種類)の範囲で上限は3万円です。
- 選択肢 2不正解
- 小規模企業共済において、卸売業や小売業、サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)の個人事業主は、常時使用する従業員数が「5人以下」でなければ加入できません。
- 選択肢 3不正解
- 国民年金基金の給付には「老齢年金」と「遺族一時金」があり、障害に関する一時金や年金などの給付はありません。
- 選択肢 4不正解
- 日本国籍を有し海外に居住する国民年金の任意加入被保険者も、国民年金基金に加入することができます。
覚えるポイント
- 小規模企業共済の従業員要件:商業・サービス業は5人以下、製造業等は20人以下。
- 国民年金基金には障害給付がない。
間違えやすいところ
- 小規模企業共済において卸売業を「20人以下」の枠に含めてしまうミスが多い。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.4(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
住宅ローン(返済方式とフラット35の利用条件)
ライフプランニングと資金計画 · 住宅ローン / 元利均等返済 / 元金均等返済 / フラット35
住宅購入に伴って住宅ローンの利用を検討しているAさんに関する次の記述の空欄(ア)、(イ)にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。なお、記載以外の要件はすべて満たしているものとする。 「給与所得者であるAさん(40歳)は将来、相応の金利上昇を見込んで固定金利型の住宅ローンを利用し、返済方法については、毎月の返済額が一定で返済計画を立てやすい( ア )を選ぶつもりである。Aさんは、専有面積50m2の2DKタイプの居住用マンションの購入を考えており、この場合、住宅金融支援機構と金融機関が提携した住宅ローンであるフラット35(買取型)を利用することは( イ )。」
解答・解説を表示
解答
3
解説
住宅ローンの返済方法として、毎回の返済額(元金+利息)が一定であるものを「元利均等返済」、毎回の元金返済額が一定で初期の支払額が高く徐々に減少するものを「元金均等返済」といいます。また、フラット35の対象住宅の技術基準における床面積要件は、一戸建て住宅が70㎡以上、マンション(共同建て)が30㎡以上となっています。
解き方
- 空欄(ア)について、毎月の返済額が一定で返済計画を立てやすい方式が「元利均等返済」であることを確認する。
- 空欄(イ)について、フラット35のマンション(共同建て)の住宅規模要件が「30㎡以上」であることを確認し、専有面積50㎡は要件を満たすため「できる」と判断する。
- 選択肢 1不正解
- 専有面積50㎡のマンションはフラット35の床面積要件(30㎡以上)を満たすため、「できない」とする点が誤りです。
- 選択肢 2不正解
- 毎月の返済額が一定なのは「元利均等返済」であり、またフラット35は利用可能であるため不適切です。
- 選択肢 3正解
- (ア)は毎月の返済額が一定である「元利均等返済」、(イ)はマンションの床面積要件30㎡以上を満たしているため「できる」となり適切です。
- 選択肢 4不正解
- 元金均等返済は元金が一定で利息の減少に伴い毎月の返済額が減少していく方式であるため、(ア)の記述に合致しません。
答えの内訳
- ア:元利均等返済
- 元金と利息の合計である毎月の返済額が一定となる返済方式は「元利均等返済」です。
- イ:できる
- フラット35(買取型)の対象となる住宅の床面積要件は、マンションなどの共同住宅の場合「30㎡以上」であるため、専有面積50㎡であれば利用可能です。
覚えるポイント
- フラット35の床面積基準:一戸建て70㎡以上、マンション(共同住宅)30㎡以上。
間違えやすいところ
- 住宅ローン減税の面積要件(原則50㎡以上、一部特例40㎡以上)とフラット35の床面積要件(一戸建て70㎡、マンション30㎡)を混同しやすい。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.5(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
奨学金および教育ローン
ライフプランニングと資金計画 · 日本学生支援機構奨学金 / 国の教育ローン / 教育一般貸付
奨学金および教育ローンに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
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解答
3
解説
日本政策金融公庫の「教育一般貸付(国の教育ローン)」を利用する際の保証については、(公財)教育資金融資保証基金による保証を利用する方法と、連帯保証人を立てる方法のいずれかを選択することができ、保証基金の利用が必須(義務付け)とされているわけではありません。
解き方
- 日本学生支援機構の貸与奨学金(一種・二種、返還方式)の制度内容を確認する。
- 日本政策金融公庫の教育一般貸付における保証要件(保証基金利用または連帯保証人)を確認し、義務付けではないことを判断する。
- 選択肢 1不正解
- 日本学生支援機構の貸与奨学金には、無利息の第一種奨学金と利息付(在学中は無利息)の第二種奨学金があります。
- 選択肢 2不正解
- 第一種奨学金の返還方式には、定額で返還する「定額返還方式」と、前年の所得に連動して月々の返還額が決まる「所得連動返還方式」が設けられています。
- 選択肢 3正解
- 国の教育ローンの保証は、教育資金融資保証基金を利用するほか、連帯保証人を立てることも可能であり、保証基金の利用は義務付けられていません。
- 選択肢 4不正解
- 国の教育ローンの資金使途には、学校納付金や受験費用のほか、住居費用(アパート敷金・家賃等)や通学費用なども幅広く認められています。
覚えるポイント
- 国の教育ローンは「保証基金の利用」か「連帯保証人」を選択可能。
間違えやすいところ
- 民間ローンと同様に保証会社の利用が必須であると誤解しやすい。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.5(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
中小法人の財務分析と資金計画
ライフプランニングと資金計画 · 財務比率 / 固定比率 / 自己資本比率 / 掛取引
中小法人の資金計画および財務諸表の分析指標に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
4
解説
企業の長期的な財務健全性を測定する指標として、固定比率は固定資産が返済義務のない自己資本でどれだけ賄われているかを示します。
解き方
- 貸借対照表の各構成要素と取引形態の基礎的な定義(減価償却、掛取引、自己資本比率)を確認します。
- 固定比率の計算式(固定資産/自己資本)と照らし合わせ、総資産に対する比率としている選択肢4の誤りを判定します。
- 選択肢 1不正解
- 有形固定資産のうち建物や機械装置などの減価償却資産は、耐用年数にわたり規則的に費用化(減価償却)されます。
- 選択肢 2不正解
- 掛取引は売買成立時に現金を授受せず、後日決められた期日に代金を決済する信用取引のことです。
- 選択肢 3不正解
- 自己資本比率は「自己資本(純資産)÷総資本(負債・純資産合計)×100(%)」で算出される安全性の指標です。
- 選択肢 4正解
- 固定比率は「固定資産÷自己資本×100(%)」で算出され、固定資産が自己資本で賄われている割合を表すため不適切です。
覚えるポイント
- 固定比率は固定資産÷自己資本、固定長期適合率は固定資産÷(自己資本+固定負債)です。
間違えやすいところ
- 固定資産構成比(固定資産÷総資産)と固定比率(固定資産÷自己資本)の計算式を混同しないようにしましょう。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.5(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
クレジットカードの利用と規制
ライフプランニングと資金計画 · クレジットカード / 割賦販売法 / 貸金業法 / 総量規制
クレジットカード会社(貸金業者)が発行するクレジットカードの一般的な利用に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
3
解説
クレジットカード機能にはショッピング枠とキャッシング枠があり、借入れに該当するキャッシング枠は貸金業法上の総量規制の対象となります。
解き方
- クレジットカードの契約形態・利用方法(所有権、暗証番号決済、分割払い)の妥当性を確認します。
- 貸金業法における総量規制の適用範囲を整理し、キャッシング枠が総量規制の対象であることを確認して誤りを判断します。
- 選択肢 1不正解
- カードの所有権はカード会社に帰属し、会員へは貸与されているため、名義人本人以外の家族等であっても使用は認められません。
- 選択肢 2不正解
- ICチップ搭載カードでは、対応端末機において暗証番号(PIN)を入力することでサインレス(署名不要)決済が可能です。
- 選択肢 3正解
- ショッピング枠は割賦販売法の規制を受けますが、キャッシング枠は貸金業法の貸付けに該当し総量規制の対象となるため不適切です。
- 選択肢 4不正解
- 分割払いは、購入時に指定した支払回数(3回、6回等)に応じて利用代金を分割して支払う方法です。
覚えるポイント
- キャッシングは貸金業法の総量規制の対象、ショッピングは割賦販売法の対象で総量規制の対象外です。
間違えやすいところ
- キャッシング機能もショッピング機能も両方とも総量規制の対象外であると誤認しないようにしましょう。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.6(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
少額短期保険の特徴と税務
リスク管理 · 少額短期保険 / 保険業法 / 契約者保護機構 / 死亡保険金の非課税枠
少額短期保険に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
4
解説
少額短期保険は保険業法上の登録業者が販売する保険であり、保険契約者保護機構の救済対象外ですが、死亡保険金の相続税非課税規定は適用されます。
解き方
- 少額短期保険に対する適用法令(保険法・保険業法)および引受限度額(原則1,000万円)を確認します。
- 保護制度(契約者保護機構は対象外)と相続税法上の取扱い(死亡保険金の非課税規定は対象)を照らし合わせて適切肢を判断します。
- 選択肢 1不正解
- 少額短期保険業者は保険業法上の登録を受けて事業を行うため、保険業法および保険法の双方の適用を受けます。
- 選択肢 2不正解
- 少額短期保険業者が同一の被保険者から引き受けることができる保険金額の合計額は、原則として1,000万円が上限です。
- 選択肢 3不正解
- 少額短期保険業者との保険契約は、生命保険契約者保護機構および損害保険契約者保護機構による補償制度の対象外です。
- 選択肢 4正解
- 相続人が受け取った少額短期保険の死亡保険金には、相続税法の「500万円×法定相続人の数」の非課税枠が適用されます。
覚えるポイント
- 少額短期保険は保護機構の対象外ですが、相続税の死亡保険金非課税枠は適用されます(所得税の生命保険料控除は対象外)。
間違えやすいところ
- 生命保険料控除の対象外であることから、相続税の死亡保険金の非課税枠も使えないと誤解しやすい点に注意が必要です。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.6(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
死亡保障保険の仕組みと更新
リスク管理 · 定期保険特約付終身保険 / 終身保険 / 収入保障保険 / 逓増定期保険
死亡保障を目的とする生命保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、記載のない特約については考慮しないものとする。
解答・解説を表示
解答
2
解説
定期保険の更新では更新時の被保険者の年齢に応じた保険料が適用されるため、通常、更新後の保険料は高くなります。
解き方
- 各保険商品(終身保険、定期保険特約付終身保険、収入保障保険、逓増定期保険)の保険料と保険金の性質を検討します。
- 更新時の保険料算定ルール(年齢上昇による保険料増加)に基づき、選択肢2の妥当性を確認します。
- 選択肢 1不正解
- 有期払いは保険料払込期間が短いため、同一条件であれば払込み1回当たりの保険料は終身払いよりも高くなります。
- 選択肢 2正解
- 定期保険特約を同一の保険金額で更新すると、更新時の年齢が高くなっているため、更新後の保険料は更新前より高くなります。
- 選択肢 3不正解
- 年金形式で受取期間中に利息が付与されるため、受取総額は一時金で一括受取する場合の受取額よりも多くなります。
- 選択肢 4不正解
- 逓増定期保険は保険金額が段階的に増加しますが、保険期間を通じて保険料は平準化されており一定です。
覚えるポイント
- 収入保障保険の受取総額は「年金受取>一時金受取」、逓増定期保険の保険料は契約期間中一定です。
間違えやすいところ
- 逓増定期保険において、保険金額が増加するにつれて毎年の保険料も高くなると勘違いしないように注意しましょう。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.6(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
個人年金保険の商品性と特徴
リスク管理 · 個人年金保険 / 確定年金 / 保証期間付終身年金 / 死亡給付金
個人年金保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
1
解説
個人年金保険は老後の生存給付を主たる目的としており、払込期間中の死亡給付金は年金総額ではなく既払込保険料相当額に抑えられています。
解き方
- 個人年金保険の年金受取前死亡給付金の水準(既払込保険料相当額)を確認します。
- 受取総額と同額とする選択肢1の誤りを判定し、他の据置期間や平均余命による男女差等の記述が正しいことを確認します。
- 選択肢 1正解
- 払込期間中に被保険者が死亡した場合の死亡保険金額は、基本年金額の受取総額ではなく、既払込保険料相当額となるため不適切です。
- 選択肢 2不正解
- 据置期間を長くすると、その期間に責任準備金の運用益が蓄積されるため、年金の受取総額を増やすことができます。
- 選択肢 3不正解
- 保証期間付終身年金では、保証期間中に被保険者が死亡しても、遺族(継続受取人・相続人等)が残余期間の年金等を受領できます。
- 選択肢 4不正解
- 女性は男性よりも平均余命が長く年金の受給期間が長くなると見込まれるため、同一条件の終身年金では女性の保険料の方が高くなります。
覚えるポイント
- 個人年金保険の払込期間中死亡給付金は「既払込保険料相当額」、終身年金の保険料は女性の方が割高になります。
間違えやすいところ
- 死亡保険では男性の保険料が高くなりますが、終身年金では長生きリスクに備えるため女性の保険料が高くなる点を取り違えやすいです。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.7(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
所得税の生命保険料控除
リスク管理 · 生命保険料控除 / 自動振替貸付 / 特定疾病保障定期保険 / 一時払個人年金保険
所得税における生命保険料控除に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、各選択肢において、ほかに必要とされる要件等はすべて満たしているものとする。
解答・解説を表示
解答
1
解説
生命保険料控除は、その年中に実際に払い込まれた保険料(自動振替貸付による充当を含む)を対象とし、保障内容に応じた区分に適用されます。
解き方
- 自動振替貸付による保険料払込みが控除対象となる法令上の取扱いを確認します。
- 支払年基準(実際に支払った年の控除)や、特定疾病保障定期保険(一般枠)、一時払年金(一般枠)の区分誤りを判定します。
- 選択肢 1正解
- 解約返戻金の範囲内で自動振替貸付により保険料に充当された金額は、保険料の払込みとみなされ生命保険料控除の対象となります。
- 選択肢 2不正解
- 生命保険料控除は実際に支払った年分の控除対象となるため、2022年1月に支払った保険料は2022年分の対象となります。
- 選択肢 3不正解
- 特定(三大)疾病保障定期保険は、死亡時にも同額の保険金が支払われるため、一般生命保険料控除の対象となります。
- 選択肢 4不正解
- 一時払個人年金保険は保険料払込期間が10年以上等の税制適格要件を満たせないため、一般生命保険料控除の対象となります。
覚えるポイント
- 自動振替貸付による保険料充当分は控除対象、一時払個人年金や特定疾病保障定期保険は一般枠の対象です。
間違えやすいところ
- 病気に対する保障がある特定疾病保障保険を介護医療保険料控除の対象と勘違いしないように注意しましょう。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.7(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
法人契約における生命保険料の経理処理
リスク管理 · 法人税 / 経理処理 / 定期保険 / 医療保険 / 養老保険
法人を契約者(=保険料負担者)とする生命保険に係る保険料の経理処理に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、いずれの保険契約も保険料は年払いかつ全期払いで、2021年10月に締結したものとする。
解答・解説を表示
解答
4
解説
法人契約の生命保険は受取人の設定や解約返戻率に応じて資産計上と損金算入の割合が税法上明確に定められています。
解き方
- 各保険商品の契約形態(受取人・被保険者設定、解約返戻率)を整理します。
- 医療保険の全期払いで解約返戻金がないものは全額損金算入できるという規定に基づき、選択肢4を適切と判断します。
- 選択肢 1不正解
- 満期保険金受取人および死亡保険金受取人がともに役員・従業員側である場合、支払保険料の全額が給与扱い(損金算入)となります。
- 選択肢 2不正解
- 死亡保険金受取人が法人である終身保険の支払保険料は、将来資産として回収されるため全額資産計上(保険料積立金)となります。
- 選択肢 3不正解
- 最高解約返戻率が50%超70%以下の定期保険は、前半40%期間において40%を資産計上し、残り60%を損金算入するため不適切です。
- 選択肢 4正解
- 解約返戻金のない医療保険等の第三分野保険の保険料(全期払い)は、全額を損金の額に算入することができます。
覚えるポイント
- 法人受取の終身保険は全額資産計上、解約返戻金のない医療保険(全期払)は全額損金算入です。
間違えやすいところ
- 最高解約返戻率50%超70%以下の定期保険では、40%が「資産計上」であり、損金算入されるのは残りの60%です。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.7(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
自動車保険の補償内容
リスク管理 · 自動車保険 / 人身傷害保険 / 対人賠償保険 / 対物賠償保険 / 車両保険
任意加入の自動車保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、記載のない事項については考慮しないものとする。
解答・解説を表示
解答
2
解説
人身傷害補償保険は、過失割合による減額を行わずに実損害額を迅速に補償する自己の傷害に対する保険です。
解き方
- 自動車保険の各種補償(対人、対物、車両、人身傷害)の基本規定を確認します。
- 人身傷害保険の特徴である「過失相殺による減額を行わない(本人の過失割合分も支払われる)」点と照合して選択肢2の誤りを判定します。
- 選択肢 1不正解
- 対人賠償保険は自賠責保険の上乗せ保険として位置づけられており、自賠責保険の支払限度額を超える損害を補償します。
- 選択肢 2正解
- 人身傷害補償保険は、被保険者側の過失割合にかかわらず、過失分を差し引かずに損害額が支払われるため不適切です。
- 選択肢 3不正解
- 対物賠償保険では、他人の財物の直接損壊に伴って生じた休業損害などの間接損害も法律上の損害賠償責任の範囲として補償されます。
- 選択肢 4不正解
- 一般車両保険では、衝突・接触事故のほか、台風・洪水・高潮などの自然災害による水没損害も補償対象に含まれます。
覚えるポイント
- 人身傷害補償保険は過失割合に関係なく実損額が補償されます(搭乗者傷害保険は定額払い)。
間違えやすいところ
- 相手方への損害賠償と混同して、人身傷害保険でも自身の過失分が差し引かれると思い込まないように注意しましょう。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.8(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
傷害保険の一般的な商品性
リスク管理 · 傷害保険 / 普通傷害保険 / 海外旅行傷害保険 / 家族傷害保険
傷害保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、特約については考慮しないものとする。
解答・解説を表示
解答
3
解説
傷害保険は「急激・偶然・外来」の事故による傷害を補償する保険であり、商品ごとに補償される事故の範囲(国内外、業務中、地震の免責有無など)や被保険者の範囲が明確に定められています。
解き方
- 各傷害保険(海外旅行傷害保険、国内旅行傷害保険、普通傷害保険、家族傷害保険)の補償範囲・被保険者の定義を想起する。
- 地震・津波の補償有無(海外旅行傷害保険は補償対象、国内旅行傷害保険は原則対象外)を確認する。
- 普通傷害保険が国内外の日常生活・業務中を幅広く補償すること、家族傷害保険は事後加入手続なく補償対象となることを確認して正誤を判定する。
- 選択肢 1不正解
- 海外旅行傷害保険では、旅行中に発生した地震や津波・噴火による傷害も特約なしで補償の対象となります。
- 選択肢 2不正解
- 国内旅行傷害保険では、原則として地震や噴火、これらを原因とする津波による傷害は補償の対象外となります。
- 選択肢 3正解
- 普通傷害保険は国内外を問わず、日常生活や業務中の事故によるケガが補償の対象となります。
- 選択肢 4不正解
- 家族傷害保険では、保険期間中に生まれた子であっても特段の通知手続き等を要さず自動的に被保険者となります。
覚えるポイント
- 海外旅行傷害保険は地震・津波も補償されるが、国内旅行傷害保険・普通傷害保険は原則補償されない。
間違えやすいところ
- 普通傷害保険は海外での事故も補償対象に含まれる点を見落としやすいです。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令・保険商品規定に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.8(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
個人契約の損害保険に係る税金
リスク管理 · 損害保険と税金 / 地震保険料控除 / 死亡保険金の課税 / 所得補償保険
個人を契約者(=保険料負担者)および被保険者とする損害保険の税金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
3
解説
損害保険に係る税金では、保険料支払時の所得控除(地震保険料控除や介護医療保険料控除)と、保険金受取時の課税関係(身体・財物の損害填補は非課税、契約者死亡による死亡保険金は相続税)を整理して理解する必要があります。
解き方
- 各選択肢の保険料支払時控除および保険金受取時の課税関係を確認する。
- 地震保険料控除は火災保険料を含まず、地震保険料部分のみが対象である点から選択肢3の不適切性を判断する。
- 選択肢 1不正解
- 契約者=被保険者の契約で、被保険者死亡により相続人である配偶者が受け取った死亡保険金は「みなし相続財産」として相続税の課税対象となります。
- 選択肢 2不正解
- 突発的な事故により資産に加えられた損害について受ける損害賠償金や保険金は、実際に修理したか否かにかかわらず非課税となります。
- 選択肢 3正解
- 地震保険料控除の対象となるのは地震保険に係る保険料のみであり、火災保険の保険料は控除対象に含まれません。
- 選択肢 4不正解
- 所得補償保険の保険料は、新生命保険料控除制度において介護医療保険料控除の対象となります。
覚えるポイント
- 地震保険料控除の対象は「地震保険料部分」のみで火災保険部分は対象外。
間違えやすいところ
- 損害保険の車両保険金や損害保険金について、実際に修繕しなければ課税されると誤認しやすいです。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の所得税法・相続税法に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.8(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
医療保険等の一般的な商品性
リスク管理 · 医療保険 / 特定疾病保障定期保険 / がん保険 / 先進医療特約
医療保険等の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
1
解説
医療・疾病保険の支払要件や契約消滅条件を正しく把握します。特定疾病保障定期保険は、三大疾病による保険金・死亡保険金・高度障害保険金が同額設定されており、いずれか1つが支払われると契約が終了します。
解き方
- 特定三大疾病保障定期保険の給付金支払後の契約状態(いずれかの保険金支払いで契約終了)を確認する。
- がん保険の免責期間(90日または3か月)、人間ドック後の治療目的入院の給付判定、先進医療の認定基準時点(療養を受けた時点)の適切性をそれぞれ判定する。
- 選択肢 1正解
- 特定(三大)疾病保障定期保険は、特定疾病保障保険金が支払われた場合、その時点で保険契約は消滅(終了)します。
- 選択肢 2不正解
- がん保険には通常90日間または3カ月間の免責期間があり、その期間中にがんと診断確定されても給付金は支払われません。
- 選択肢 3不正解
- 人間ドック自体は治療ではないため給付対象外ですが、異常が認められて医師の指示の下で治療目的の入院をした場合は入院給付金の対象となります。
- 選択肢 4不正解
- 先進医療特約の対象となる先進医療は、契約時ではなく「療養を受けた時点」で厚生労働大臣により定められているものを指します。
覚えるポイント
- 特定疾病保障定期保険は「三大疾病・死亡・高度障害」のいずれか1つの保険金支払いで契約消滅。
間違えやすいところ
- 先進医療特約の対象範囲を契約時点のものと混同しやすい点に注意が必要です。
出題の前提:2021年10月1日現在の一般的な生命保険・医療保険の約款規定に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.9(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
損害保険を利用した事業活動のリスク管理
リスク管理 · 法人向け損害保険 / 地震保険 / 施設所有管理者賠償責任保険 / 生産物賠償責任保険(PL保険)
損害保険を利用した事業活動のリスク管理に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
4
解説
地震保険法に基づく地震保険は、被災者の生活の安定を目的としているため、居住用の建物および家財(生活用動産)のみを対象としており、商品・製品・設備などの事業用資産を対象とすることはできません(法人の事業用地震リスクは一般の地震拡張特約等で手当てします)。
解き方
- 各損害保険の補償対象と事業活動のリスクを照らし合わせる。
- 地震保険の対象が「居住用建物および家財」に限定され、事業用の商品や設備等は加入できないことを確認する。
- 選択肢 1不正解
- 労働災害総合保険は、政府労災保険の給付の上乗せとして法定外補償や使用者賠償責任を補償する保険であり適切です。
- 選択肢 2不正解
- 施設所有(管理)者賠償責任保険は、施設の構造上の欠陥や施設内外での業務遂行に起因する事故による賠償責任を補償する保険であり適切です。
- 選択肢 3不正解
- 生産物賠償責任保険(PL保険)は、製造・販売した製品や提供した飲食物に起因する事故(食中毒等)による賠償責任を補償するため適切です。
- 選択肢 4正解
- 地震保険法に基づく地震保険の補償対象は居住用建物と生活用動産(家財)に限られ、業務用の「商品」や什器・備品等は対象外です。
覚えるポイント
- 地震保険の対象は「居住用建物」と「家財(生活用動産)」のみで、商品や什器備品は対象外。
間違えやすいところ
- 店舗併用住宅であっても、事業用資産・商品は地震保険の対象とならない点に注意が必要です。
出題の前提:2021年10月1日現在の地震保険に関する法律および関連損害保険約款に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.9(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
預金の一般的な商品性
金融資産運用 · 期日指定定期預金 / 貯蓄預金 / スーパー定期預金 / 外貨定期預金
金融機関で取り扱う預金の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
4
解説
各預金商品の商品性を正確に理解します。期日指定定期預金は預金者が満期日を指定でき、貯蓄預金は決済機能(自動振替・自動受取)を持たず、スーパー定期の複利型は個人限定です。また、外貨預金では為替変動が円換算リターンに直結します。
解き方
- 期日指定定期預金の満期日指定権者(預金者)を確認する。
- 貯蓄預金の決済用口座としての利用可否(不可)を確認する。
- スーパー定期預金の複利型利用対象(個人のみ)を確認する。
- 為替レートが円高に動いた場合の外貨建て資産の円換算利回りへの影響(為替差損により低下)を確認する。
- 選択肢 1不正解
- 期日指定定期預金は、据置期間(1年)経過後から最長預入期日(3年)までの間で「預金者」が指定した日が満期日となります。
- 選択肢 2不正解
- 貯蓄預金は、給与や年金の自動受取口座や公共料金・クレジットカード等の自動振替口座として利用することはできません。
- 選択肢 3不正解
- スーパー定期預金の半年複利型を利用することができるのは「個人」に限られ、法人は単利型のみ利用可能です。
- 選択肢 4正解
- 為替先物予約がない外貨定期預金では、満期時の為替レートが預入時より円高になると為替差損が生じるため、円換算の利回りは低くなります。
覚えるポイント
- スーパー定期の半年複利型は「個人」限定(法人は単利型のみ)。
- 貯蓄預金は自動振替・自動受取口座に指定できない。
間違えやすいところ
- 期日指定定期預金において、満期日を指定するのは金融機関ではなく預金者である点を取り違えやすいです。
出題の前提:2021年10月1日現在の預金商品の一般的な商品約款に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.9(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
株式投資信託の運用手法
金融資産運用 · トップダウン・アプローチ / ボトムアップ・アプローチ / グロース運用 / パッシブ運用
株式で運用する投資信託の一般的な運用手法等に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
2
解説
投資信託の運用手法には、マクロ分析から個別銘柄へ落とし込むトップダウンと個別銘柄の調査から積み上げるボトムアップがあり、銘柄選定ではグロース型(割高でも成長性重視)とバリュー型(割安感重視)があります。
解き方
- ロング・ショート戦略のロング(買い)とショート(売り)の対象銘柄(割安を買って割高を売る)を確認する。
- トップダウン・アプローチの定義(マクロ環境要因から比率決定)を確認する。
- グロース運用の特徴(PERやPBRが高めになる傾向)を確認する。
- パッシブ運用とアクティブ運用の運用コスト差(パッシブの方が低い)を確認する。
- 選択肢 1不正解
- ロング・ショート戦略では、「割安な銘柄を買い持ち(ロング)」にし、「割高な銘柄を売り持ち(ショート)」にします。
- 選択肢 2正解
- マクロ経済動向などの予測に基づいて国別や業種別の資産配分を決定し、その枠組みに従って個別銘柄を選定する手法をトップダウン・アプローチといいます。
- 選択肢 3不正解
- 企業の成長性を重視するグロース運用では、株価が先行して買われるためPERやPBRが高い銘柄中心のポートフォリオとなる傾向があります。
- 選択肢 4不正解
- パッシブ運用はベンチマークに連動させるため調査・分析費用が抑えられ、アクティブ運用に比べて運用コストが低くなる傾向があります。
覚えるポイント
- トップダウン=マクロ分析から個別銘柄へ。
- ボトムアップ=個別企業のファンダメンタルズ分析から積み上げ。
間違えやすいところ
- ロング・ショート戦略における「割安」「割高」の買い持ち・売り持ちの組み合わせを逆に理解しやすいです。
出題の前提:投資信託およびポートフォリオ運用の基本理論に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.10(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
固定利付債券の利回り計算
金融資産運用 · 債券利回り / 所有期間利回り / 最終利回り / 単利計算
表面利率が0.30%で、償還までの残存期間が5年の固定利付債券を、額面100円当たり101円で購入した投資家が、2年後に、その固定利付債券を額面100円当たり102円で売却した。この場合の所有期間利回りは( ア )であり、償還期限まで5年間保有した場合の最終利回りよりも( イ )。空欄(ア)、(イ)にあてはまる組み合わせとして、最も適切なものはどれか。なお、手数料、経過利子、税金等については考慮しないものとし、計算結果は表示単位の小数点以下第3位を四捨五入するものとする。
解答・解説を表示
解答
4
解説
固定利付債券の単利利回り(年率)は、1年当たりのインカムゲイン(表面利率)とキャピタルゲイン/ロス(償還または売却損益の年換算額)の合計を、購入価格で除して算出します。
解き方
- 所有期間利回りを計算する:[0.30 + (102 - 101) ÷ 2] ÷ 101 × 100 = 0.80 ÷ 101 × 100 ≒ 0.792% → 0.79%。
- 最終利回りを計算する:[0.30 + (100 - 101) ÷ 5] ÷ 101 × 100 = 0.10 ÷ 101 × 100 ≒ 0.099% → 0.10%。
- 所有期間利回り(0.79%)と最終利回り(0.10%)を比較し、所有期間利回りの方が「高い」と判定する。
- 選択肢 1不正解
- 所有期間利回りは0.79%であり、最終利回り(約0.10%)より高いため不適切です。
- 選択肢 2不正解
- アの0.10%は最終利回りの計算結果と混同しており不適切です。
- 選択肢 3不正解
- 所有期間利回りは0.79%ですが、最終利回り(約0.10%)よりも高いため「低い」とする記述は不適切です。
- 選択肢 4正解
- 所有期間利回りは0.79%であり、満期まで保有した場合の最終利回り(約0.10%)よりも高くなります。
答えの内訳
- ア:0.79%
- 所有期間利回り = [表面利率0.30 + (売却価格102 - 購入価格101) ÷ 所有年数2] ÷ 購入価格101 × 100 = (0.30 + 0.50) ÷ 101 × 100 = 0.80 ÷ 101 × 100 ≒ 0.792...% → 小数点以下第3位四捨五入で0.79%となります。
- イ:高い
- 最終利回り = [0.30 + (100 - 101) ÷ 5] ÷ 101 × 100 = (0.30 - 0.20) ÷ 101 × 100 = 0.10 ÷ 101 × 100 ≒ 0.099%(約0.10%)となるため、所有期間利回り(0.79%)は最終利回りよりも高くなります。
覚えるポイント
- 所有期間利回り = [表面利率 + (売却価格 - 購入価格) ÷ 所有年数] ÷ 購入価格 × 100
- 最終利回り = [表面利率 + (額面100 - 購入価格) ÷ 残存年数] ÷ 購入価格 × 100
間違えやすいところ
- 所有期間利回りの計算で、所有年数「2」で割るべきところを残存期間「5」で割ってしまう計算ミスに注意が必要です。
出題の前提:固定利付債券の単利利回り計算式に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.10(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
債券のデュレーション
金融資産運用 · デュレーション / 平均回収期間 / 金利感応度 / 割引債券
債券のデュレーションに関する次の記述の空欄(ア)、(イ)にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。 「デュレーションは、債券への投資資金の平均回収期間を表すとともに、債券投資における金利変動リスクの度合い(金利変動に対する債券価格の感応度)を表す指標としても用いられる。他の条件が同じであれば、債券の表面利率が低いほど、また残存期間が長いほど、デュレーションは( ア )。なお、割引債券のデュレーションは、残存期間( イ )。」
解答・解説を表示
解答
1
解説
デュレーションは投資資金の「平均回収期間」であると同時に「金利変動に対する債券価格の感応度」を示します。中途でのキャッシュフロー(利息)が小さい(表面利率が低い)ほど、また満期までの期間が長いほどデュレーションは長くなります。
解き方
- 表面利率と残存期間がデュレーションに与える影響を整理する(クーポンが低いほど・期間が長いほど、平均回収期間は「長くなる」)。
- 割引債券(中途利払いなし)のキャッシュフローの発生時点から、デュレーションが「残存期間と等しくなる」ことを導き、適切な組み合わせを選択する。
- 選択肢 1正解
- 表面利率が低いほど・残存期間が長いほどデュレーションは「長くなり」、中途利払いのない割引債券のデュレーションは残存期間「と等しくなります」。
- 選択肢 2不正解
- アは「長くなる」、イは「と等しくなる」が入るため不適切です。
- 選択肢 3不正解
- 利息の出る利付債券のデュレーションは残存期間より短くなりますが、割引債券のデュレーションは残存期間「と等しくなる」ため不適切です。
- 選択肢 4不正解
- 表面利率が低いほど途中の資金回収が遅くなるためデュレーションは長くなります。短くなるとする記述は誤りです。
答えの内訳
- ア:長くなる
- 表面利率が低いほど途中の利払いによる回収が少なくなり、残存期間が長いほど資金回収までに時間がかかるため、平均回収期間であるデュレーションは長くなります。
- イ:と等しくなる
- 割引債券(ゼロクーポン債)は途中の利払い(クーポン)がなく、満期償還時に全額を一度に回収するため、平均回収期間であるデュレーションは残存期間と等しくなります。
覚えるポイント
- 表面利率が低いほど・残存期間が長いほどデュレーションは長い。
- 割引債券(ゼロクーポン債)のデュレーション = 残存期間。
間違えやすいところ
- 利付債券はデュレーション<残存期間ですが、割引債券はデュレーション=残存期間である点を見落としやすいです。
出題の前提:債券分析におけるマコーレー・デュレーション等の基本理論に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.11(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
国内上場株式の配当金受取方法
金融資産運用 · 上場株式の配当金受取方法 / 株式数比例配分方式 / 登録配当金受領口座方式
国内上場株式の配当金の受取方法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、本問においては、NISA(少額投資非課税制度)により投資収益が非課税となる口座をNISA口座という。
解答・解説を表示
解答
3
解説
上場株式の配当金受取方法には、配当金領収証方式、個別銘柄指定方式、登録配当金受領口座方式、株式数比例配分方式があります。このうち登録配当金受領口座方式と株式数比例配分方式は、投資家が保有するすべての銘柄・すべての口座に対して一括して適用される仕組みとなっています。
解き方
- 各選択肢における配当金受取方式の特徴や選択のルールを確認する。
- 登録配当金受領口座方式および株式数比例配分方式は口座ごとに別々の受取方式を選択できない点に照らして誤りを見つける。
- 選択肢 1不正解
- 配当金領収証方式は、郵送された領収証を郵便局や指定金融機関の窓口に持参して現金で受け取る方法であり適切です。
- 選択肢 2不正解
- 登録配当金受領口座方式では、指定できる金融機関口座にゆうちょ銀行の預金口座を指定することはできないため適切です。
- 選択肢 3正解
- 登録配当金受領口座方式や株式数比例配分方式は、口座ごとや銘柄ごとに選択することはできず、全口座・全銘柄に適用されるため不適切です。
- 選択肢 4不正解
- NISA口座で保有する国内上場株式の配当金を非課税とするためには、受取方法として株式数比例配分方式を選択する必要があるため適切です。
覚えるポイント
- NISA口座の上場株式配当金を非課税にするには株式数比例配分方式の選択が必須であること
- 登録配当金受領口座方式と株式数比例配分方式は証券会社や銘柄ごとの個別選択は不可であること
間違えやすいところ
- 証券会社ごとに受取方式を分けられると誤解しやすい点
- 配当金領収証方式等を選択するとNISA口座であっても配当金が課税扱いになる点を見落とすこと
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.11(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
株式の信用取引の仕組み
金融資産運用 · 信用取引 / 制度信用取引 / 一般信用取引 / 委託保証金
株式の信用取引の一般的な仕組みに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
2
解説
信用取引は、顧客が委託保証金を担保として証券会社に差し入れ、資金または株式を借りて売買を行う取引です。取引所が弁済期限や品貸料などの規則を定める制度信用取引と、顧客と証券会社の間で条件を取り決める一般信用取引の2種類があり、一度建てた建玉の種別を変更することはできません。
解き方
- 信用取引の基本規則(空売り、制度信用と一般信用の違い、委託保証金の法定要件、追証)を確認する。
- 制度信用取引と一般信用取引の建玉の変更可否について判断する。
- 選択肢 1不正解
- 信用取引では証券会社から株式を借りて売却することができるため、現物を所有していなくても「売り」から入ることができます。
- 選択肢 2正解
- 制度信用取引の建株を一般信用取引に変更することも、一般信用取引の建株を制度信用取引に変更することもいずれもできないため不適切です。
- 選択肢 3不正解
- 相場変動等により委託保証金率が最低委託保証金維持率を下回った場合は、追加保証金(追証)を差し入れて解消する必要があるため適切です。
- 選択肢 4不正解
- 金融商品取引法令上、信用取引を行う際の委託保証金は30万円以上かつ約定代金の30%以上と定められているため適切です。
覚えるポイント
- 制度信用取引と一般信用取引の間で建玉の変更は一切できないこと
- 法定の最低委託保証金は30万円以上かつ30%以上であること
間違えやすいところ
- 制度信用から一般信用への片方向なら変更可能であると誤解しやすい点
- 追証の解消手段として追加担保差し入れだけでなく現引き・現渡しや反対売買による建玉決済もあることを混同すること
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.12(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
ポートフォリオ理論の考え方
金融資産運用 · アセットアロケーション / ポートフォリオのリスク低減効果 / ポートフォリオの期待収益率
ポートフォリオ理論の一般的な考え方等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
4
解説
ポートフォリオ運用では、異なる値動きをする複数資産を組み合わせることで非市場リスク(個別リスク)を低減します。ポートフォリオ全体の期待収益率は各資産の期待収益率の投資比率による加重平均値となりますが、リスク(標準偏差)は相関係数に応じて単純な加重平均よりも低くなります。
解き方
- アセットアロケーションの定義およびポートフォリオのリスク分散効果の性質を確認する。
- ポートフォリオの期待収益率の算出方法が加重平均である点と選択肢の「単純平均」の記述を対比する。
- 選択肢 1不正解
- アセットアロケーションとは、リスクとリターンを勘案して運用資金を国内外の株式・債券等の各資産クラスに配分することであり適切です。
- 選択肢 2不正解
- 投資家の年齢、財産状況、リスク許容度や市場環境の変化に応じて定期的にアセットアロケーションを見直すことは適切です。
- 選択肢 3不正解
- 組入れ銘柄数を増やすことで個別リスクは低減しますが、市場全体のリスク(システマティック・リスク)は消去できないため、一定水準以上になるとリスクは減少しにくくなります。
- 選択肢 4正解
- ポートフォリオの期待収益率は、各資産の期待収益率を組入比率で「加重平均」して算出するため、「単純平均」とする本記述は不適切です。
覚えるポイント
- ポートフォリオの期待収益率は各資産の加重平均であること
- 分散投資で低減できるのはアンシステマティック・リスク(個別リスク)であり市場全体のリスクは消去できないこと
間違えやすいところ
- 期待収益率の算出において単純平均と加重平均を混同すること
- 銘柄数を無限に増やせばリスクがゼロになると誤認すること
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.12(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
シャープレシオによるパフォーマンス評価
金融資産運用 · シャープレシオ / 投資効率の測定 / リスク調整後リターン
下表のファンドAおよびファンドBのパフォーマンス評価指標に関する次の記述の空欄(ア)、(イ)にあてはまる語句または数値の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。 〔表〕 ファンドA:収益率 10.0%、標準偏差 3.0% ファンドB:収益率 9.0%、標準偏差 2.0% 無リスク資産の収益率:1.0% シャープレシオは、ポートフォリオの投資効率を測ることができる指標である。ファンドAのシャープレシオは( ア )で、ファンドAとファンドBを比べると、( イ )の方が、投資効率が高いといえる。
解答・解説を表示
解答
2
解説
シャープレシオは「(ポートフォリオの収益率-無リスク資産の収益率)÷標準偏差」で計算され、リスク1単位あたりに得られた超過リターンを表します。この数値が大きいほど、取ったリスクに対して得られたリターンが大きく、投資効率が優れていると評価されます。
解き方
- ファンドAのシャープレシオを計算する:(10.0%-1.0%) / 3.0% = 9.0% / 3.0% = 3.0。
- ファンドBのシャープレシオを計算する:(9.0%-1.0%) / 2.0% = 8.0% / 2.0% = 4.0。
- ファンドA(3.0)とファンドB(4.0)を比較し、値が大きいファンドBの方が投資効率が高いと判断する。
- 選択肢 1不正解
- 空欄(ア)は3.0で正しいですが、ファンドBのシャープレシオ(4.0)の方が大きいため(イ)はファンドBとなり誤りです。
- 選択肢 2正解
- ファンドAのシャープレシオは3.0であり、ファンドB(4.0)と比較するとファンドBの方が値が大きいため適切です。
- 選択肢 3不正解
- 無リスク資産の収益率を引かずに10.0%÷3.0%≒3.3と計算するのは誤りです。
- 選択肢 4不正解
- 超過リターンを分子とする公式に反して無リスク資産収益率を差し引いていないため誤りです。
覚えるポイント
- シャープレシオ=(収益率-安全資産利子率)÷標準偏差
- シャープレシオは数値が大きいほど運用効率が良好であること
間違えやすいところ
- 分子の超過収益率計算で無リスク資産利子率を引き忘れること
- 標準偏差が小さい方や収益率が高い方を単純に選んでしまいシャープレシオの大小関係を見誤ること
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.13(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
一般NISAおよびつみたてNISAの制度概要
金融資産運用 · 少額投資非課税制度 / 一般NISA / つみたてNISA / 非課税要件
一般NISA(非課税上場株式等管理契約に係る少額投資非課税制度)およびつみたてNISA(非課税累積投資契約に係る少額投資非課税制度)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、本問においては、一般NISAにより投資収益が非課税となる勘定を一般NISA勘定といい、つみたてNISAにより投資収益が非課税となる勘定をつみたてNISA勘定という。
解答・解説を表示
解答
1
解説
つみたてNISAは長期・積立・分散投資を支援するための制度であり、金融庁の定める一定の要件を満たした投資信託等に対象が厳選されています。また、NISA口座内で生じた損失は税務上「ないもの」とみなされるため、特定口座等の利益との損益通算や繰越控除は一切できません。
解き方
- つみたてNISAの投資対象商品が要件を満たす公募投信・ETFに限定されていることを確認する。
- 損益通算の可否、ロールオーバーの金額上限規定、当時の税制改正法案の枠組みについて各選択肢の正誤を検討する。
- 選択肢 1正解
- つみたてNISAの対象商品は、長期・積立・分散投資に適した要件を満たす公募株式投資信託やETFに限定されているため適切です。
- 選択肢 2不正解
- つみたてNISA勘定で生じた譲渡損失は税法上ないものとみなされるため、特定口座や一般口座の譲渡益との損益通算はできず不適切です。
- 選択肢 3不正解
- 一般NISAのロールオーバーでは、翌年の非課税投資枠(120万円)を超える時価であっても、全額を翌年の勘定に移管できるため不適切です。
- 選択肢 4不正解
- 基準日時点における2024年以降の改正法(2階建てNISA)では1階枠20万円・2階枠102万円と定められており、100万円とする記述は誤りです(不適切)。
覚えるポイント
- NISA口座で生じた売却損は他の課税口座の利益と損益通算できないこと
- 一般NISAのロールオーバー時は120万円の上限を超えて時価全額移行可能であること
間違えやすいところ
- NISA口座の損失を特定口座等の譲渡益と損益通算できると誤認すること
- ロールオーバー時に120万円を超える部分が課税口座へ払い出されると勘違いすること
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.13(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
金融取引に係る各種法規制
金融資産運用 · 消費者契約法 / 金融商品取引法 / 犯罪収益移転防止法 / コモディティデリバティブ
金融商品の取引に係る各種法規制に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、本問においては、「犯罪による収益の移転防止に関する法律」を犯罪収益移転防止法という。
解答・解説を表示
解答
3
解説
金融商品や消費者保護に関する法律には、金商法、消費者契約法、犯罪収益移転防止法などがあります。消費者契約法は誤認や困惑による意思表示の「取消し」を定めた法律であり(損害賠償請求は定めていない)、時効期間は追認できる時から1年・契約締結時から5年です。また、犯罪収益移転防止法の取引記録の保存期間は7年間と規定されています。
解き方
- 消費者契約法における取消権と損害賠償請求、行使期間の規定を確認する。
- 商品関連市場デリバティブの金商法上の位置づけおよび犯罪収益移転防止法の記録保存年限(7年)を確認して判断する。
- 選択肢 1不正解
- 消費者契約法に規定されているのは不当勧誘による意思表示の「取消権」であり、同法自体に損害賠償請求の規定はないため不適切です。
- 選択肢 2不正解
- 消費者契約法に基づく取消権は、追認をすることができる時から「1年」または契約締結時から「5年」で消滅するため、6ヵ月とする記述は不適切です。
- 選択肢 3正解
- 金や白金、大豆などのコモディティ(商品)を対象とする市場デリバティブ取引は、法改正により金融商品取引法の対象となったため適切です。
- 選択肢 4不正解
- 犯罪収益移転防止法において、特定事業者が作成した取引記録等の保存期間は、原則として「7年間」と定められているため不適切です。
覚えるポイント
- 消費者契約法の取消権の行使期間は追認できる時から1年、契約締結時から5年であること
- 犯罪収益移転防止法における取引記録・本人確認記録の保存期間は7年間であること
間違えやすいところ
- 消費者契約法に損害賠償請求規定があると誤認すること(損害賠償は金販法や民法)
- 記録の保存年数を5年(税法等の一般的な年数)と7年で混同すること
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.14(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
わが国の税制の基本構造
タックスプランニング · 税の分類 / 所得税の所得区分 / 申告納税方式 / 国税と地方税
わが国の税制に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
1
解説
税金は、課税権者(国税・地方税)、担税者と納税義務者の一致関係(直接税・間接税)、税額確定の手続き(申告納税方式・賦課課税方式)により体系的に分類されます。所得税・法人税・相続税・贈与税は国税・直接税・申告納税方式に分類されます。
解き方
- 所得税の所得区分(10種類)の定義を確認する。
- 贈与税の確定方式(申告納税方式)、相続税の性格(直接税)、不動産取得税の種別(道府県税・地方税)を検証する。
- 選択肢 1正解
- 所得税では所得の性質に応じて10種類に区分し、それぞれの計算方法に従って所得金額を算出するため適切です。
- 選択肢 2不正解
- 贈与税は納税者自らが税額を計算して申告納付する「申告納税方式」を採用しているため不適切です。
- 選択肢 3不正解
- 相続税は、税金を負担する者と納付する者が同一である「直接税」に該当するため不適切です(消費税や酒税などが間接税)。
- 選択肢 4不正解
- 不動産取得税は都道府県が課す「地方税(道府県税)」であり、国税ではないため不適切です。
覚えるポイント
- 所得税の所得区分は全部で10種類であること
- 所得税・法人税・相続税・贈与税はすべて国税・直接税・申告納税方式であること
- 不動産取得税と固定資産税はいずれも地方税であること
間違えやすいところ
- 贈与税や相続税を賦課課税方式(住民税や固定資産税の方式)と混同すること
- 不動産取得税を国税と誤解すること
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.14(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
所得税における各種所得の区分
タックスプランニング · 退職所得 / 配当所得 / 不動産所得 / 経済的利益(給与所得)
所得税における各種所得に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
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解答
2
解説
所得税法では、原因や取引の実態に応じて所得区分が厳格に定められています。株式の剰余金の配当等は常に配当所得となり、事業資金で購入したものであっても事業所得にはなりません。また、不動産の貸付けは事業的規模(5棟10室基準等)であっても「不動産所得」となり、勤務先からの経済的利益供与は原則として「給与所得」を構成します。
解き方
- 各選択肢の取引事実がどの所得区分に該当するかを所得税法の規定に基づき整理する。
- 事業用資金で購入した株式の配当であっても配当所得となる点を確認し正答を選択する。
- 選択肢 1不正解
- 「退職所得の受給に関する申告書」を提出している場合は正規の退職所得控除を適用して源泉徴収されます。支給額の20.42%が源泉徴収されるのは申告書を「提出していない」場合です。
- 選択肢 2正解
- 株式の配当金は事業資金から購入した株式であっても事業所得とはならず、配当所得に該当するため適切です。
- 選択肢 3不正解
- 不動産の貸付けによる所得は、事業的規模で行われている場合であっても「事業所得」ではなく「不動産所得」に該当するため不適切です。
- 選択肢 4不正解
- 役員や使用人が勤務先から無利息または低利で金銭の貸付けを受けたことによる経済的利益は、原則として「給与所得」として課税されるため不適切です。
覚えるポイント
- 不動産の貸付けは事業的規模であっても「不動産所得」であること
- 退職所得申告書を提出しない場合は一律20.42%の源泉徴収となること
- 勤務先からの無利子融資等の経済的利益は「給与所得」となること
間違えやすいところ
- 事業的規模の不動産賃貸を事業所得と誤認すること
- 退職所得申告書を「提出したとき」と「提出しなかったとき」の課税関係を逆に取り違えること
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.14(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
所得税における損益通算の対象と範囲
タックスプランニング · 所得税 / 損益通算 / 一時所得 / 上場株式等譲渡損失
所得税の損益通算に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
3
解説
所得税において損益通算の対象となる損失は、原則として不動産所得・事業所得・山林所得・譲渡所得の4つの所得(不・事・山・譲)から生じたものに限られます。一時所得や雑所得の金額の計算上生じた損失は、他の所得の黒字と損益通算することはできません。
解き方
- 所得税法上、他の所得との損益通算が認められている4つの所得区分(不動産・事業・山林・譲渡)を確認します。
- 一時所得の損失が損益通算の対象に含まれるかどうかを検討し、通算対象外であることを判断します。
- 選択肢 1不正解
- 不動産所得の計算上生じた損失は原則として損益通算できます。土地取得に要した負債利子部分などは損益通算の対象外ですが、本肢は全額自己資金による購入であるため、全額を給与所得等と損益通算できます。
- 選択肢 2不正解
- 事業所得の計算上生じた損失は、損益通算の対象となる所得に該当するため、不動産所得の黒字から控除することができます。
- 選択肢 3正解
- 一時所得の計算上生じた損失の金額は、損益通算の対象となる所得(不動産・事業・山林・譲渡)に含まれないため、公的年金等に係る雑所得と損益通算することはできません。
- 選択肢 4不正解
- 上場株式等の譲渡損失は、申告分離課税を選択した上場株式等に係る配当所得等の金額と損益通算することができます(一般口座・特定口座を問いません)。
覚えるポイント
- 損益通算ができる所得は「不・事・山・譲(富士山乗)」の4つのみです。
間違えやすいところ
- 不動産所得の損失であっても、土地の取得に要した借入金の利子相当額は損益通算の対象外となる点に注意が必要です。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の所得税法
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.15(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
所得税における各種所得控除の控除額の計算
タックスプランニング · 所得税 / 所得控除 / 社会保険料控除 / 医療費控除 / 生命保険料控除
所得税における所得控除に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
2
解説
所得税の所得控除には、実額全額が控除されるもの(社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除など)と、計算式や上限・足切り額が定められているもの(医療費控除、生命保険料控除、寄附金控除など)があります。
解き方
- 各所得控除の控除限度額および足切り基準(計算式)を確認します。
- 支払った金額の全額がそのまま控除対象となる控除を正しく特定します。
- 選択肢 1不正解
- 医療費控除額は、支払った医療費から保険金等で補填される金額を差し引き、さらに原則として10万円(総所得金額等が200万円未満の場合はその5%)を差し引いた額(上限200万円)であり、全額控除ではありません。
- 選択肢 2正解
- 納税者が支払った自己または生計を一にする親族の負担すべき社会保険料は、金額の多寡にかかわらず、その年中に実際に支払った金額の全額を社会保険料控除として控除できます。
- 選択肢 3不正解
- 生命保険料控除には所定の限度額(新契約の場合、一般・介護医療・個人年金でそれぞれ最高4万円、合計で最高12万円)が設けられており、支払った金額の全額を控除できるわけではありません。
- 選択肢 4不正解
- 寄附金控除額は、特定寄附金の額(総所得金額等の40%が上限)から2,000円を差し引いた金額であり、支払った金額の全額を控除できるわけではありません。
覚えるポイント
- 社会保険料控除と小規模企業共済等掛金控除は、支払った「全額」が控除されます。
間違えやすいところ
- 寄附金控除や医療費控除には2,000円や10万円などの足切り額がある点を見落とさないようにします。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の所得税法
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.15(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
所得税における住宅借入金等特別控除の要件および手続き
タックスプランニング · 所得税 / 住宅借入金等特別控除 / 住宅ローン控除 / 床面積要件 / 確定申告
所得税における住宅借入金等特別控除(以下「住宅ローン控除」という)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
4
解説
住宅借入金等特別控除を受けるためには、取得する家屋の床面積(原則50平方メートル以上)、居住用割合(2分の1以上)、所得要件(原則3,000万円以下、2021年10月時点)などの要件を満たし、初年度は確定申告を行う必要があります。
解き方
- 家屋の床面積要件(原則50m2以上)および居住用割合(2分の1以上)の規定を確認します。
- 適用を受ける年の合計所得金額の制限(3,000万円以下)と初年度申告手続の規定を照合して正誤を判定します。
- 選択肢 1不正解
- 住宅ローン控除の対象となる家屋の床面積は、原則として50m2以上でなければならず(特例により40m2以上50m2未満の場合もありますが上限規定はありません)、30m2以上330m2以下ではありません。
- 選択肢 2不正解
- 家屋の床面積の2分の1(半分)以上に相当する部分が専ら自己の居住の用に供されるものでなければなりません。
- 選択肢 3不正解
- 住宅ローン控除の適用を受ける年分の合計所得金額は、原則として3,000万円以下でなければなりません(2,500万円以下ではありません)。
- 選択肢 4正解
- 住宅ローン控除の適用を受ける最初の年分については、給与所得者であっても確定申告書に所定の計算明細書や登記事項証明書、残高証明書等を添付して税務署に提出する必要があります。
覚えるポイント
- 住宅ローン控除の床面積は登記簿上「50㎡以上」、居住用割合は「2分の1以上」、初年度は必ず「確定申告」が必要です。
間違えやすいところ
- 小規模宅地等の特例の限度面積(330㎡など)と住宅ローン控除の面積要件を混同しないように注意します。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の租税特別措置法
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.15(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
所得税の確定申告・準確定申告および青色申告の手続き
タックスプランニング · 所得税 / 確定申告不要制度 / 準確定申告 / 青色申告承認申請書 / 青色申告の取りやめ
所得税の申告に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
1
解説
公的年金等受給者の確定申告不要制度、被相続人にかかる準確定申告の期限(4カ月以内)、青色申告承認申請の新規開業時の期限(開業日から2カ月以内)、取りやめ届出書の期限(翌年3月15日まで)など、申告に係る手続要件が正確に定められています。
解き方
- 公的年金等の確定申告不要制度の2つの条件(公的年金等収入400万円以下、かつ他の所得20万円以下)を満たしているか確認します。
- 準確定申告(4カ月)、青色申告新規開業(2カ月)、取りやめ届出(翌年3月15日)の各期限をチェックして正誤を判断します。
- 選択肢 1正解
- 公的年金等の収入金額が400万円以下で、かつ公的年金等に係る雑所得以外の各種所得金額が20万円以下であるため、所得税の確定申告不要制度の対象となり、確定申告を行う必要はありません。
- 選択肢 2不正解
- 年の中途で死亡した者の準確定申告は、相続の開始があったことを知った日の翌日から「4カ月以内」(3カ月以内ではない)に行わなければなりません。
- 選択肢 3不正解
- その年の1月16日以後に新たに開業した者がその年分から青色申告の適用を受けようとする場合、開業した日から「2カ月以内」(3カ月以内ではない)に申請書を提出する必要があります。
- 選択肢 4不正解
- 青色申告を取りやめようとする者は、取りやめようとする年の翌年「3月15日まで」(3月31日ではない)に「所得税の青色申告の取りやめ届出書」を提出しなければなりません。
覚えるポイント
- 準確定申告の期限は「4カ月以内」、新規開業(1/16以降)の青色申告申請は「2カ月以内」です。
間違えやすいところ
- 民法の相続放棄の熟慮期間(3カ月)と、税法の準確定申告期限(4カ月)を混同しないようにします。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の所得税法
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.16(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
法人税における損金算入の取扱い
タックスプランニング · 法人税 / 役員給与 / 減価償却 / 交際費等 / 租税公課
法人税の損金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
1
解説
役員給与の損金算入類型には定期同額給与、事前確定届出給与、業績連動給与などがありますが、役員退職給与は事前確定届出給与の届出対象外であり、適正額であれば原則として損金算入されます。
解き方
- 役員退職給与の損金算入ルール(事前の届出は原則不要)を確認します。
- 建物附属設備の減価償却方法(定額法のみ)、1人5,000円以下の飲食費の除外規定、事業税の損金算入時期(申告書提出年度)の各整合性を検証します。
- 選択肢 1正解
- 役員退職給与は、事前確定届出給与に関する届出書を税務署長に提出する必要はなく、不相当に高額な部分を除き原則として損金の額に算入されます。
- 選択肢 2不正解
- 2016年(平成28年)4月1日以後に取得した建物附属設備および構築物の法人税法上の法定減価償却方法は、定額法のみとされています。
- 選択肢 3不正解
- 得意先等との飲食費等で、参加者1人当たり5,000円以下のものは、所定の事項を記載した書類を保存している場合、交際費等の範囲から除外され、全額を損金算入できます。
- 選択肢 4不正解
- 損金に算入される法人事業税は、原則としてその申告書を提出した日の属する事業年度の損金の額に算入されます。
覚えるポイント
- 事前確定届出給与の届出が必要なのは非常勤役員等の賞与等であり、役員退職給与には不要です。
間違えやすいところ
- 2016年4月1日以後の建物附属設備・構築物は「定額法のみ」であり、定率法は選択できない点に注意します。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法人税法
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.16(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
消費税の納税義務および取引区分の原則的取扱い
タックスプランニング · 消費税 / 非課税取引 / 免税事業者 / 課税事業者選択届出書 / 確定申告期限
消費税の原則的な取扱いに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
2
解説
消費税において土地の譲渡・貸付けは非課税取引です。免税事業者の判定には基準期間だけでなく特定期間も関係し、課税事業者選択届出書による適用後は原則2年間継続適用され、個人の確定申告期限は翌年3月31日です。
解き方
- 土地の譲渡が消費税法上どの取引区分(課税・非課税・免税・不課税)に分類されるかを確認します。
- 基準期間・特定期間の判定、課税事業者選択の拘束期間(2年)、個人の消費税確定申告期限(3月31日)を精査して正誤を導きます。
- 選択肢 1不正解
- 基準期間における課税売上高が1,000万円以下であっても、特定期間(前事業年度開始の日以後6カ月間、個人事業者は前年1月1日〜6月30日)の課税売上高(または給与等支払額)が1,000万円を超えた場合は課税事業者となります。
- 選択肢 2正解
- 消費税の課税事業者が行う土地の譲渡は、消費という概念になじまないため非課税取引とされています。
- 選択肢 3不正解
- 「消費税課税事業者選択届出書」を提出して課税事業者となった場合、事業を廃止した場合を除き、原則として「2年間」(3年間ではない)は免税事業者に戻ることができません。
- 選択肢 4不正解
- 個人の消費税の確定申告書の提出および納付期限は、原則として翌年「3月31日まで」(所得税の3月15日とは異なる)です。
覚えるポイント
- 個人の消費税確定申告期限は「3月31日」、課税事業者選択届出の拘束期間は「2年間」です。
間違えやすいところ
- 所得税の申告期限(3月15日)と個人の消費税の申告期限(3月31日)を混同しないように注意します。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の消費税法
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.16(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
会社と役員間の取引に係る税務上の取扱い
タックスプランニング · 法人税 / 所得税 / 役員間取引 / 低額譲渡 / みなし譲渡所得課税
会社と役員間の取引に係る所得税・法人税に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
4
解説
個人が法人に対して著しく低い価額(時価の2分の1未満)で資産を譲渡した場合、所得税法第59条のみなし譲渡所得課税により、時価で譲渡したものとみなして譲渡所得が計算されます。
解き方
- 個人から法人への低額譲渡における所得税法上のみなし譲渡所得課税の規定(時価の2分の1未満の譲渡で時価課税)を確認します。
- 肢4の「時価の2分の1に相当する金額が算入される」という記述が誤り(正しくは「時価」)であることを判断します。
- 選択肢 1不正解
- 会社が役員に時価より高い価額で資産を譲渡した場合、実際の譲渡価額と適正時価との差額は、役員から会社への贈与とみなされ、会社の受贈益(益金)となります。
- 選択肢 2不正解
- 会社が役員に無利息で金銭を貸し付けた場合、適正な利息額を収受したものとして会社の益金に算入され、同額が役員への給与(役員賞与等)として処理されます。
- 選択肢 3不正解
- 役員が会社の社宅に無償で居住している場合、原則として通常収受すべき賃貸料相当額(または所定の計算式による賃貸料相当額)が役員の経済的利益として給与所得の収入金額に算入されます。
- 選択肢 4正解
- 役員が時価の2分の1未満の価額で会社に土地を譲渡した場合、みなし譲渡所得課税が適用され、「時価の2分の1」ではなく「時価そのもの」が譲渡所得の総収入金額に算入されます。
覚えるポイント
- 法人への著しく低い価額(時価の1/2未満)の譲渡は、「時価」で譲渡したものとみなされます。
間違えやすいところ
- 譲渡所得の収入金額とされるのは「時価の2分の1」ではなく「時価全額」である点を取り違えないようにします。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の所得税法および法人税法
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.17(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
決算書の構成および損益計算書の利益概念
タックスプランニング · 財務諸表 / 貸借対照表 / 損益計算書 / 経常利益 / 営業利益
決算書に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
4
解説
損益計算書では、売上高-売上原価=「売上総利益」、売上総利益-販売費及び一般管理費=「営業利益」、営業利益+営業外収益-営業外費用=「経常利益」という段階的な利益計算を行います。
解き方
- 損益計算書の各利益(売上総利益、営業利益、経常利益、税引前当期純利益、当期純利益)の計算順序と定義を確認します。
- 「売上総利益-販管費」が営業利益であることを確認し、経常利益とする肢4が不適切であると判定します。
- 選択肢 1不正解
- 累積損失等により繰越利益剰余金のマイナスが資本金等を上回ると、純資産の部の合計額がマイナス(債務超過)になることがあります。
- 選択肢 2不正解
- 複式簿記の原則(貸借平均の原理)により、貸借対照表の「資産の部合計」は常に「負債の部合計+純資産の部合計」と一致します。
- 選択肢 3不正解
- 売上総利益(粗利)は、売上高から売上原価を差し引いて計算されます。
- 選択肢 4正解
- 売上総利益から販売費及び一般管理費を差し引いた額は「営業利益」です。経常利益は営業利益に営業外収益を加え、営業外費用を控除した額です。
覚えるポイント
- 売上総利益-販売費及び一般管理費=「営業利益」、営業利益±営業外損益=「経常利益」です。
間違えやすいところ
- 営業利益(本業の利益)と経常利益(財務活動等を含めた経常的な利益)の計算ステップを混同しないようにします。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の企業会計基準・会社法
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.17(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
不動産の登記および調査
不動産 · 不動産登記 / 対抗要件 / 登記記録の構成
不動産の登記や調査に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
2
解説
不動産登記は法務局が管轄し、表題部と権利部(甲区・乙区)から構成され、対抗要件としての効力を持ちます。
解き方
- 登記記録の管轄機関が市区町村役場ではなく登記所(法務局)であることを確認する。
- 権利部乙区の記載事項、建物の床面積計算方法、二重譲渡における対抗要件の正誤を検討する。
- 選択肢 1不正解
- 権利部乙区には、抵当権や地上権など所有権以外の権利に関する事項が記載されます。
- 選択肢 2正解
- 不動産の登記記録が備えられているのは、管轄の登記所(法務局)であり、市区町村役場ではありません。
- 選択肢 3不正解
- 一戸建てなどの一般建物は壁芯面積で記録されますが、マンション等の区分建物は内法面積で記録されます。
- 選択肢 4不正解
- 二重売買における譲受人同士の優劣は、契約締結の前後ではなく、登記を先に備えた者が第三者に対抗できます。
覚えるポイント
- 不動産登記は法務局管轄であり、区分所有建物の登記床面積は内法計算です。
間違えやすいところ
- 固定資産課税台帳が市区町村役場にあることと、登記記録が法務局にあることの混同に注意が必要です。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の不動産登記法および民法
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.17(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
不動産鑑定評価の手法
不動産 · 収益還元法 / DCF法 / 直接還元法 / 取引事例比較法 / 原価法
不動産鑑定評価基準における不動産の価格を求める鑑定評価の手法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
2
解説
不動産の価格を求める3手法(原価法・取引事例比較法・収益還元法)の定義と計算メカニズムを正確に理解する必要があります。
解き方
- 収益還元法の直接還元法における計算要素が純収益(総収入-諸経費)である点を確認する。
- DCF法、取引事例比較法の時点修正、原価法の再調達原価と減価修正の定義が合致しているか確認する。
- 選択肢 1不正解
- DCF法は連続する保有期間の各期純収益と期間満了時の復帰価格を現在価値に割り引いて合算する手法です。
- 選択肢 2正解
- 直接還元法で還元利回りを適用するのは一期間の「純収益」であり、「総収入」をそのまま用いるのは不適切です。
- 選択肢 3不正解
- 取引事例と価格時点の時期のずれによる地価変動を反映するため、時点修正を行う必要があります。
- 選択肢 4不正解
- 原価法は、価格時点で同一建物を再調達する場合の費用から減価修正を行って積算価格を求めます。
覚えるポイント
- 直接還元法の計算式は「純収益÷還元利回り」であり、総収入から諸経費を控除した純収益を用います。
間違えやすいところ
- 直接還元法とDCF法の違い、および総収入と純収益の用語の混同に注意しましょう。
出題の前提:不動産鑑定評価基準(国土交通省)
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.18(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
民法における不動産売買契約の規定
不動産 · 手付解除 / 契約不適合責任 / 危険負担 / 履行不能と解除
不動産の売買契約に係る民法の規定に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、特約については考慮しないものとする。
解答・解説を表示
解答
4
解説
民法上の売買において、履行不能による解除は無催告で可能であり、危険負担や手付解除、不適合責任の悪意売主に対する特則が定められています。
解き方
- 各肢の解除要件(手付倍額償還、悪意売主の1年通知期間制限排除、履行不能の無催告解除)を吟味する。
- 危険負担において買主が代金支払を拒絶できる現行民法の規定を確認する。
- 選択肢 1不正解
- 売主から手付解除を行うためには、受領した手付金を単に返還するだけでなく、倍額を現実に提供する必要があります。
- 選択肢 2不正解
- 売主が引渡し時に不適合について悪意または重過失であった場合は、買主が1年以内に通知しなくても解除等の権利を行使できます。
- 選択肢 3不正解
- 当事者の責めに帰することができない事由により目的物が滅失したときは、買主は代金の支払いを拒むことができます。
- 選択肢 4正解
- 債務の全部の履行が不能であるときは、催告をしても履行される見込みがないため、催告なしに直ちに解除できます。
覚えるポイント
- 債務の全部履行不能は無催告解除が可能であり、売主の手付解除は「手付倍額の現実の提供」が必要です。
間違えやすいところ
- 手付解除で買主は手付放棄、売主は手付倍額の償還が必要である点を取り違えないようにしましょう。
出題の前提:2020年4月1日施行改正民法(債権法改正対応)
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.18(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
借地借家法および民法上の建物賃貸借
不動産 · 普通借家契約 / 原状回復義務 / 定期建物賃貸借契約 / 賃料改定特約
民法および借地借家法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、本問においては、借地借家法第38条による定期建物賃貸借契約を定期借家契約といい、それ以外の建物賃貸借契約を普通借家契約という。また、記載された特約以外のものについては考慮しないものとする。
解答・解説を表示
解答
1
解説
借地借家法では賃借人を保護するため賃貸人からの更新拒絶に正当事由を要求しますが、賃借人からの解約や更新拒絶には正当事由は不要です。
解き方
- 普通借家契約における正当事由制度が賃貸人側に課せられた制限である点を確認する。
- 通常損耗・経年変化の原状回復免除、定期借家の事前説明書面、賃料改定特約の有効性をそれぞれ確認する。
- 選択肢 1正解
- 更新しない旨の通知に正当事由が要求されるのは賃貸人側のみであり、賃借人側には正当事由は不要です。
- 選択肢 2不正解
- 通常の使用損耗や経年劣化による建物の損耗について、賃借人は原状回復義務を負いません。
- 選択肢 3不正解
- 定期借家契約では、契約書とは別に、契約更新がなく期間満了により終了する旨の事前書面を交付して説明する必要があります。
- 選択肢 4不正解
- 定期借家契約においては、賃料を増減額しない旨の特約(不増減特約)を結んだ場合、その特約は有効となります。
覚えるポイント
- 普通借家契約で正当事由が必要なのは「賃貸人」からの更新拒絶・解約申入れのみです。
間違えやすいところ
- 普通借家では賃料減額請求権を排除する特約が無効となりますが、定期借家では賃料不減額特約も有効である点に注意しましょう。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の借地借家法および民法
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.19(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
都市計画法上の区域区分と用途地域
不動産 · 市街化区域 / 開発許可制度 / 用途地域の種類 / 市街化調整区域
都市計画法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
3
解説
都市計画法では、無秩序な市街化を防ぐための区域区分や、適正な土地利用を実現するための13種類の用途地域などが定められています。
解き方
- 用途地域が住居系8、商業系2、工業系3の計13地域である知識と選択肢3の記載を対比する。
- 市街化区域の定義、開発許可面積要件、農林漁業従事者の住宅等の開発許可適用除外を確認する。
- 選択肢 1不正解
- 市街化区域は既成市街地とおおむね10年以内に計画的に市街化を図るべき区域と定義されています。
- 選択肢 2不正解
- 市街化区域では、原則1,000㎡未満(三大都市圏等の特例区域は500㎡未満)の開発行為は許可が不要です。
- 選択肢 3正解
- 用途地域は、住居系8種類、商業系2種類、工業系3種類の合計13種類です(11地域ではありません)。
- 選択肢 4不正解
- 市街化調整区域内であっても、農林漁業を営む者の居住用建築物の建築目的で行う開発行為は開発許可が不要です。
覚えるポイント
- 用途地域は全部で13種類(住居系8、商業系2、工業系3)あります。
間違えやすいところ
- 用途地域の数え上げで商業系(近隣商業・商業)を見落とさないように注意しましょう。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の都市計画法
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.19(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
建築基準法における道路・斜線制限・日影規制
不動産 · 容積率の前面道路制限 / 建蔽率・容積率の緩和 / 隣地斜線制限 / 日影規制
都市計画区域および準都市計画区域内における建築基準法の規定に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
4
解説
建築基準法では、敷地と前面道路の幅員に応じた容積率制限、建蔽率の緩和条件、用途地域ごとの高さ制限(斜線制限や日影規制)を規定しています。
解き方
- 日影規制が適用除外とされる用途地域(商業地域・工業地域・工業専用地域)を想起する。
- 選択肢4において商業地域が除外対象から漏れている点を見つけ、不適切と判定する。
- 選択肢 1不正解
- 前面道路幅員が12m未満の場合、指定容積率と道路幅員×法定乗数のいずれか小さい方が限度となります。
- 選択肢 2不正解
- 防火地域内の耐火建築物により建蔽率は10%加算または100%となる緩和がありますが、容積率に同様の緩和はありません。
- 選択肢 3不正解
- 低層住居専用地域および田園住居地域には、絶対高さ制限や北側斜線制限があるため、隣地斜線制限は適用されません。
- 選択肢 4正解
- 日影規制の対象外となる用途地域は、商業地域、工業地域、工業専用地域であり、商業地域も適用除外とされます。
覚えるポイント
- 日影規制が適用されない用途地域は「商業地域」「工業地域」「工業専用地域」の3つです。
間違えやすいところ
- 商業地域は日影規制の適用を受けない用途地域であることを見落としやすいです。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の建築基準法
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.20(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
不動産に係る固定資産税および都市計画税
不動産 · 固定資産税の標準税率 / 賦課期日 / 住宅用地の課税標準の特例 / 都市計画税の課税対象
不動産に係る固定資産税および都市計画税に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
3
解説
固定資産税・都市計画税は1月1日時点の所有者に課される地方税であり、住宅用地には課税標準を減額する特例(小規模住宅用地は200㎡まで6分の1)が設けられています。
解き方
- 住宅用地の課税標準の特例における小規模住宅用地の上限面積(200㎡)を確認する。
- 固定資産税の標準税率1.4%、賦課期日(1月1日)、都市計画税の課税対象区域(市街化区域)の正誤を確認する。
- 選択肢 1不正解
- 固定資産税の標準税率は1.4%ですが、市町村は財政上必要があるときは異なる税率を定めることができます。
- 選択肢 2不正解
- 固定資産税の賦課期日は毎年1月1日であり、同日現在の所有者に1年分の税額が課税されます。
- 選択肢 3正解
- 課税標準が価格の6分の1になる小規模住宅用地は住宅1戸当たり「200㎡以下」の部分であり、330㎡ではありません。
- 選択肢 4不正解
- 都市計画税は、原則として都市計画区域内の市街化区域に所在する土地や家屋の所有者に課税されます。
覚えるポイント
- 住宅用地の固定資産税の課税標準特例:200㎡以下の部分は6分の1、200㎡超の部分は3分の1。
間違えやすいところ
- 小規模宅地等の相続税特例(特定居住用330㎡)の数値と、固定資産税の住宅用地特例(200㎡)を混同しないようにしましょう。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の地方税法
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.20(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
個人の土地譲渡に係る譲渡所得
不動産 · 相続取得財産の所有期間 / 長期譲渡所得の税率 / 譲渡費用 / 概算取得費
個人が土地を譲渡した場合の譲渡所得に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
1
解説
相続や遺贈で取得した不動産の所有期間は被相続人の取得時期を引き継ぎ、譲渡年の1月1日現在で5年超か否かで短期・長期を判定します。
解き方
- 相続による取得資産の取得時期が被相続人の取得時期を引き継ぐルールを確認する。
- 長期譲渡所得の税率(所得税15%・復興0.315%・住民税5%)、仲介手数料の譲渡費用性、概算取得費(5%)の正誤を確認する。
- 選択肢 1正解
- 相続により取得した土地の所有期間判定では、相続時の登記日ではなく、被相続人の取得の日が引き継がれます。
- 選択肢 2不正解
- 土地の長期譲渡所得に対する税率は、所得税15%、復興特別所得税0.315%、住民税5%の合計20.315%です。
- 選択肢 3不正解
- 土地を売却するために直接要した仲介手数料は、譲渡費用として収入金額から控除できます。
- 選択肢 4不正解
- 実際の取得費が不明な場合、譲渡代金(収入金額)の5%相当額を概算取得費として計算できます。
覚えるポイント
- 相続による不動産の譲渡では、所有期間・取得費ともに「被相続人のものを引き継ぐ」のが原則です。
間違えやすいところ
- 所有期間の起算点を「相続開始日」や「所有権移転登記の日」と誤認しないようにしましょう。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の所得税法および租税特別措置法
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.20(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
居住用財産の譲渡所得の特例
不動産 · 居住用財産の3,000万円特別控除 / 居住用財産の軽減税率の特例
居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除および長期譲渡所得の課税の特例(軽減税率の特例)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
1
解説
居住用財産を譲渡した際の税制優遇措置(3,000万円特別控除や軽減税率の特例)は、居住用資産の買換えや処分を支援する制度ですが、親族間売買などの租税回避を防止するため特別な関係者への譲渡は対象外とされ、適用要件(居住しなくなってからの期間、所有期間等)が厳格に定められています。
解き方
- 3,000万円特別控除の適用対象外となる相手方(配偶者、直系血族等)の要件を確認する。
- 居住の用に供さなくなった場合の譲渡期限要件(3年後の12月31日)を確認する。
- 軽減税率の特例の要件(所有期間10年超、適用限度額6,000万円以下)を確認し正誤を判断する。
- 選択肢 1正解
- 譲渡の相手方が配偶者や直系血族などの特別な関係者である場合、3,000万円特別控除の適用を受けることはできません。
- 選択肢 2不正解
- 以前に居住していた家屋等を譲渡する場合、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡すれば適用対象となります。「6ヵ月を経過する日まで」ではありません。
- 選択肢 3不正解
- 軽減税率の特例の適用を受けるためには、譲渡した年の1月1日時点において所有期間が10年を超えている必要があります。「5年を超えていれば」ではありません。
- 選択肢 4不正解
- 軽減税率が適用されるのは課税長期譲渡所得金額の「6,000万円以下」の部分であり、「1億円以下」ではありません。なお、6,000万円超の部分は通常の長期譲渡所得の税率となります。
覚えるポイント
- 3,000万円控除の居住後期限は3年目の12月31日まで
- 軽減税率の特例は所有期間10年超、対象は6,000万円以下の部分
間違えやすいところ
- 軽減税率の所有期間要件を通常の長期譲渡所得(5年超)と混同しないこと
- 軽減税率の適用限度(6,000万円以下)を他の特例の限度額と取り違えないこと
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.21(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
不動産の有効活用手法
不動産 · 等価交換方式 / 事業受託方式 / 建設協力金方式 / 定期借地権方式
不動産の有効活用の手法等の一般的な特徴に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
1
解説
土地活用の各手法は、資金負担者・リスク負担者・土地や建物の権利帰属が異なります。等価交換方式では土地の持分と建物の専有部分等を等価で引き換えるため、建物を単独で全部取得するわけではありません。
解き方
- 各不動産活用手法における土地所有者と事業者の役割・権利移転関係を整理する。
- 等価交換方式において、土地所有者が取得する建物の権利割合(出資比率に見合う一部区分所有権)を確認する。
- 記述の「建物を全部取得することとなる」が誤りであることを判定する。
- 選択肢 1正解
- 等価交換方式では、土地所有者は土地の所有権等の一部をデベロッパーに譲渡し、その対価として建物の一部(専有部分等)を取得します。建物を全部取得するわけではありません。
- 選択肢 2不正解
- 事業受託方式は、事業企画や管理運営の実務をデベロッパー等の専門家に委託し、事業資金の調達および返済の責任は土地所有者が負う方式です。
- 選択肢 3不正解
- 建設協力金方式は、出店予定のテナントから保証金や建設協力金などの名目で資金を無利息または低利で借り入れ、建物を建築して賃貸する方式です。
- 選択肢 4不正解
- 定期借地権方式では、土地所有者が土地を借地権者に賃貸して地代を得ます。建設される建物の所有名義は借地権者となります。
覚えるポイント
- 等価交換方式は出資割合に応じて区分所有権等を取得する(全部取得ではない)
- 事業受託方式の資金調達・返済負担は土地所有者にある
間違えやすいところ
- 事業受託方式と等価交換方式の資金調達主体や権利関係の混同に注意する
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.21(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
民法上の贈与契約
相続・事業承継 · 定期贈与 / 死因贈与 / 書面によらない贈与 / 負担付贈与
民法上の贈与に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
4
解説
民法上の贈与は当事者の一方が無償で財産を相手方に与える意思を表示し、相手方がこれを受諾することによって成立する契約です。契約の類型ごとに解除制限、効力発生・失権要件などが定められています。
解き方
- 書面によらない贈与の解除規定(履行の終わった部分は解除不可)を確認する。
- 死因贈与の法的性質(単独行為ではなく契約であること)を確認する。
- 定期贈与の失効要件(民法第552条:いずれかの死亡により失効)を確認し、最も適切な記述を特定する。
- 選択肢 1不正解
- 書面によらない贈与は各当事者が解除できますが、履行の終わった部分については解除することができません(民法550条ただし書)。
- 選択肢 2不正解
- 負担付贈与における受贈者の負担から利益を受ける者は、贈与者に限られず、第三者とすることも可能です。
- 選択肢 3不正解
- 死因贈与は贈与者の一方的な意思表示(単独行為)ではなく、贈与者と受贈者の合意によって成立する「契約」です(単独行為である遺贈と異なります)。
- 選択肢 4正解
- 定期の給付を目的とする定期贈与は、贈与者または受贈者の死亡によってその効力を失います(民法552条)。
覚えるポイント
- 死因贈与は契約(合意が必要)、遺贈は単独行為
- 定期贈与は贈与者または受贈者の死亡により終了する
間違えやすいところ
- 死因贈与と遺贈の法的性質(契約か単独行為か)を混同しやすいので注意する
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.21(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
親族等に係る民法の規定
相続・事業承継 · 親族の範囲 / 養子縁組 / 扶養義務 / 法定相続分(非嫡出子)
親族等に係る民法の規定に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
4
解説
民法では親族の範囲(6親等内血族・配偶者・3親等内姻族)や扶養義務の範囲、相続権が規定されています。嫡出でない子の相続分については法改正(2013年公布・施行)により嫡出子と同等と改められました。
解き方
- 親族の範囲(6親等内の血族、配偶者、3親等内の姻族)を確認する。
- 普通養子縁組における実方父母との親族関係継続性を確認する。
- 嫡出でない子の法定相続分が嫡出子と同等であることを確認し、誤りの選択肢を特定する。
- 選択肢 1不正解
- 民法第725条により、親族の範囲は「6親等内の血族」「配偶者」「3親等内の姻族」と定められています。
- 選択肢 2不正解
- 普通養子縁組が成立しても、養子と実方の父母およびその血族との親族関係は終了しません(特別養子縁組の場合は終了します)。
- 選択肢 3不正解
- 直系血族および兄弟姉妹は相互に扶養義務を負いますが、家庭裁判所は特別の事情があるときには3親等内の親族間にも扶養義務を負わせることができます(民法877条)。
- 選択肢 4正解
- 民法第900条の改正により、嫡出でない子の法定相続分は嫡出子の法定相続分と同一(同等)となっています。「2分の1」ではありません。
覚えるポイント
- 親族の範囲:6親等内血族、配偶者、3親等内姻族
- 嫡出子と非嫡出子の法定相続分は同じ
間違えやすいところ
- 改正前の民法規定(非嫡出子は2分の1)と現在の同等規定を混同しないようにする
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.22(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
贈与税の課税財産とみなし贈与
相続・事業承継 · みなし贈与財産 / 低額譲受 / 債務免除益 / 離婚による財産分与
贈与税の課税財産に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
1
解説
贈与税では、本来の贈与契約による財産取得だけでなく、実質的に無償・低廉な対価による財産移転があった場合に「みなし贈与」として課税されます。著しく低い対価による譲渡では、原則として客観的交換価値である「時価」と譲渡対価との差額が課税対象となります。
解き方
- 低額譲受におけるみなし贈与の計算基準(原則として「時価」基準)を確認する。
- 債務免除(資力喪失時)や離婚による財産分与の課税要件を確認する。
- 生命保険金受取における保険料負担者と受取人の関係による税目(父負担・子受取は贈与税)を確認する。
- 選択肢 1正解
- 著しく低い価額の対価で財産を譲り受けた場合、原則として「適正な時価」と支払った対価との差額に相当する金額が贈与により取得したものとみなされます。「相続税評価額」との差額ではありません。
- 選択肢 2不正解
- 債務者が資力を喪失して債務弁済が困難なときに債務免除を受けた場合、弁済困難な部分の金額については贈与税の課税対象外とされます。
- 選択肢 3不正解
- 離婚による財産分与で取得した財産は、過当な部分がなく租税回避と認められない限り、原則として贈与税は課税されません。
- 選択肢 4不正解
- 契約者(保険料負担者)が父、被保険者が母、受取人が子の場合、父から子への贈与とみなされ、死亡保険金は贈与税の課税対象となります。
覚えるポイント
- 低額譲受けのみなし贈与額の基準は「時価」との差額
- 契約者父・被保険者母・受取人子の死亡保険金は贈与税
間違えやすいところ
- みなし贈与の低額譲受の判定基準を「相続税評価額」と混同しないこと
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.22(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
贈与税の計算構造
相続・事業承継 · 暦年課税の基礎控除 / 贈与税の配偶者控除 / 相続時精算課税制度 / 超過累進税率
贈与税の計算に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
2
解説
贈与税の暦年課税における基礎控除110万円は、受贈者(もらう側)を基準に年間で計算されるため、複数の贈与者から贈与を受けても受贈者1人あたり年間110万円が控除限度となります。
解き方
- 暦年課税の基礎控除の単位(受贈者基準で年110万円)を確認する。
- 同一配偶者からの贈与税配偶者控除が一生に一度しか適用できないことを確認する。
- 相続時精算課税の特別控除(2,500万円)後の税率が一律20%であることを確認し、誤りを特定する。
- 選択肢 1不正解
- 暦年課税の贈与税率は、課税価格が高くなるにつれて税率が高くなる超過累進税率(一般税率・特例税率)が適用されます。
- 選択肢 2正解
- 暦年課税の基礎控除は受贈者(もらう人)1人につき年110万円です。複数の贈与者から贈与を受けても、合計額から控除できる基礎控除額は受贈者につき最高110万円です。
- 選択肢 3不正解
- 贈与税の配偶者控除(おしどり贈与)は、同一の配偶者間においては一生に一度しか適用を受けることができません。
- 選択肢 4不正解
- 相続時精算課税制度を選択した場合、特別控除額(2,500万円)を超えた金額に対して適用される税率は一律20%です。
覚えるポイント
- 暦年課税の基礎控除110万円は「もらう人(受贈者)」基準
- 配偶者控除は同一配偶者につき一生に1回限り
- 相続時精算課税の税率は一律20%
間違えやすいところ
- 基礎控除が贈与者(あげる人)ごとに110万円取れると勘違いしないこと
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.22(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
民法上の法定相続人と養子
相続・事業承継 · 養子の人数制限(民法) / 相続順位 / 代襲相続 / 胎児の相続権
民法上の相続人等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
1
解説
民法上の養子縁組には人数の制限がありません。これに対して、相続税法上では税負担の過度な軽減を防止するため、基礎控除や非課税枠の計算に算入できる養子の数に「実子がいる場合は1人まで、いない場合は2人まで」という制限が設けられています。
解き方
- 民法上の養子縁組の要件(成年に達した者、尊属・年長者でない者等)と人数の自由度を確認する。
- 相続税法における養子のカウント制限(実子あり1人、なし2人)と民法の違いを照合する。
- 民法において人数制限があるとする選択肢1が不適切であると判断する。
- 選択肢 1正解
- 民法上、縁組できる養子の人数に制限はありません。実子の有無に応じて1人または2人まで制限されるのは「相続税法」における法定相続人の数に含める養子の制限です。
- 選択肢 2不正解
- 民法上、被相続人の配偶者は常に相続人となり、子が第1順位の相続人となります(民法887条、890条)。
- 選択肢 3不正解
- 相続人となるべき子が「相続開始前の死亡」「欠格」「廃除」により相続権を失った場合、その者の子が代襲相続人となります(相続放棄は代襲原因になりません)。
- 選択肢 4不正解
- 胎児は相続については既に生まれたものとみなされ、死産でなければ相続権が認められます(民法886条)。
覚えるポイント
- 民法上の養子の人数は何人でも無制限
- 相続税法上の養子算入制限:実子あり1人まで/実子なし2人まで
- 代襲原因:死亡・欠格・廃除(放棄は代襲しない)
間違えやすいところ
- 民法の規定と相続税法(基礎控除等)の規定を混同しないように区別する
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.23(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
民法上の遺言制度
相続・事業承継 · 自筆証書遺言の財産目録 / 遺言適齢 / 公正証書遺言の証人 / 自筆証書遺言書保管制度(検認不要)
民法上の遺言に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
2
解説
自筆証書遺言の方式緩和により、財産目録については自書によらずパソコン作成や通帳のコピー等の添付が可能となりましたが、偽造・改ざん防止のためにそのすべてのページ(毎葉)に遺言者の署名・押印が必須とされています。
解き方
- 自筆証書遺言の財産目録緩和要件(毎葉に署名・押印が必要)を確認する。
- 遺言能力の年齢要件(満15歳以上で単独可)を確認する。
- 公正証書遺言の証人要件(2人以上)および法務局保管制度による検認免除規定を確認する。
- 選択肢 1不正解
- 遺言は満15歳に達した者であれば、意思能力がある限り法定代理人の同意を得ずに単独で行うことができます(民法961条)。
- 選択肢 2正解
- 自筆証書遺言に添付する財産目録を自書以外の方法(パソコン作成やコピー等)で作成する場合、その毎葉(各ページの両面なら両面)に署名および押印をしなければなりません(民法968条2項)。
- 選択肢 3不正解
- 公正証書遺言を作成する場合、証人2人以上の立会いが必要とされます(民法969条)。
- 選択肢 4不正解
- 法務局(遺言書保管所)に保管されている自筆証書遺言については、相続開始後における家庭裁判所の検認手続きが不要となります。
覚えるポイント
- 自筆証書遺言の財産目録は自書不要だが毎葉に署名・押印が必要
- 遺言可能年齢は満15歳以上
- 公正証書遺言の証人は2人以上
- 法務局保管制度利用の自筆証書遺言は検認不要
間違えやすいところ
- 財産目録が自書不要になったことで署名押印まで不要になったと誤解しないこと
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.23(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
相続税の課税財産等の範囲
相続・事業承継 · みなし相続財産 / 生前贈与加算 / 未支給年金 / 相続時精算課税
相続税の課税財産等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
3
解説
相続税の課税価格を計算するにあたり、本来の相続財産のほか、死亡保険金や生命保険契約に関する権利などのみなし相続財産、および一定の生前贈与財産が加算対象とされています。ただし、暦年課税の生前贈与加算は相続・遺贈で財産を取得した者に限られる点に留意が必要です。
解き方
- 未支給年金や生命保険契約に関する権利が相続税の課税財産に該当するかどうかを法令の趣旨に沿って判定する。
- 暦年課税の生前贈与加算と相続時精算課税による贈与財産の加算における対象者の要件の違いを比較・確認する。
- 選択肢 1不正解
- 受給権者の死亡後に遺族が受け取る未支給年金は、当該遺族の固有の権利に基づく請求であるため相続税の課税対象とはならず、受け取った遺族の一時所得として所得税の課税対象となります。
- 選択肢 2不正解
- 契約者および被保険者が相続人で、被相続人が保険料を負担していた場合、被相続人が死亡した時点で解約返戻金相当額などで評価される「生命保険契約に関する権利」を相続人が取得したものとみなされ、相続税の課税対象となります。
- 選択肢 3正解
- 暦年課税による贈与で相続開始前3年以内に取得した財産を加算する対象者は「相続または遺贈により財産を取得した者」に限られます。財産を取得しなかった受贈者の贈与財産は加算されないため、「取得したかどうかにかかわらず」とする本記述は誤りです。
- 選択肢 4不正解
- 相続時精算課税制度を適用して取得した贈与財産は、その受贈者が相続や遺贈によって財産を取得したかどうかにかかわらず、必ず相続税の課税価格に加算されます。
覚えるポイント
- 暦年課税の3年以内生前贈与加算は相続・遺贈で財産を取得した受贈者のみが対象であるのに対し、相続時精算課税制度適用財産は財産取得の有無にかかわらず必ず加算される。
間違えやすいところ
- 未支給年金をみなし相続財産と誤解しやすいが、受給権者である遺族固有の一時所得(所得税)として扱われる。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.23(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
上場株式の相続税評価額の計算
相続・事業承継 · 上場株式の評価 / 最終価格 / 月平均額
2021年10月11日(月)に死亡した被相続人が保有していた上場株式の1株当たりの相続税評価額として、最も適切なものはどれか。なお、記載のない事項については考慮しないものとする。 <上場株式1株当たりの最終価格等> ・2021年10月8日(金)の最終価格:2,430円 ・2021年10月11日(月)の最終価格:2,510円 ・2021年10月12日(火)の最終価格:2,490円 ・2021年10月の最終価格の月平均額:2,530円 ・2021年9月の最終価格の月平均額:2,480円 ・2021年8月の最終価格の月平均額:2,450円
解答・解説を表示
解答
2
解説
上場株式の1株当たりの相続税評価額は、原則として課税時期(死亡日)の最終価格により評価します。ただし、一時的な株価急騰による過大な税負担を避けるため、課税時期の属する月、その前月、その前々月の3カ月間の各最終価格の月平均額のうち、最も低い金額を選択することが認められています。
解き方
- 課税時期(2021年10月11日)の最終価格(2,510円)を確認する。
- 死亡月である10月の月平均額(2,530円)、前月9月の月平均額(2,480円)、前々月8月の月平均額(2,450円)を比較し、これら4つの価格のうち最も低い2,450円を選ぶ。
- 選択肢 1不正解
- 2,430円は課税時期前営業日の価格であり、評価の候補となる価格には含まれません。
- 選択肢 2正解
- 課税時期当日の最終価格(2,510円)、当月平均(2,530円)、前月平均(2,480円)、前々月平均(2,450円)のうち、最も低い価額である2,450円を採用するため適切です。
- 選択肢 3不正解
- 2,510円は課税時期当日の最終価格ですが、月平均額のいずれよりも低くないため選択されません。
- 選択肢 4不正解
- 2,530円は課税時期の属する月の月平均額であり、候補の中で最も高いため評価額としては不適切です。
覚えるポイント
- 上場株式の相続税評価は「当日最終価格」「当月平均」「前月平均」「前々月平均」の4つのうち最も低い価格を採用する。
間違えやすいところ
- 前日や翌日の価格など、比較候補に含まれない価格に惑わされないように注意する。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.24(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
相続税における土地の評価区分
相続・事業承継 · 土地の評価 / 自用地 / 貸宅地 / 使用貸借 / 貸家建付地
Aさんの相続が開始した場合の相続税額の計算における土地の評価に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
3
解説
相続税の財産評価において、土地は利用区分ごとに評価されます。所有者が自ら利用している土地は「自用地」、建物の所有を目的とする賃貸借権等の権利が設定されている土地は「貸宅地」、所有者が建築した貸家が存在する敷地は「貸家建付地」となります。無償等による「使用貸借」の場合は借主の権利が極めて弱いため、自用地として扱われます。
解き方
- 土地の利用権原が賃貸借(対価の支払あり)か使用貸借(無償)かを確認する。
- 使用貸借による貸付けである場合、借地権の控除は行われず「自用地」として評価されるルールを適用する。
- 選択肢 1不正解
- 自己所有の土地に自己所有の自宅を建築して居住している場合、他人の利用権の制約がないため「自用地」として評価されます。
- 選択肢 2不正解
- 建物所有を目的とする賃借権を設定して他人に貸し付けている土地は、借地権の制約を受けるため「貸宅地」として評価されます。
- 選択肢 3正解
- 使用貸借によって貸し付けられている土地は、借地権の価額がゼロとして扱われるため、貸宅地ではなく「自用地」として評価されます。したがって本記述は不適切です。
- 選択肢 4不正解
- 自己所有の土地の上に自己が建築した賃貸用の建物を第三者に賃貸している場合、その敷地は「貸家建付地」として評価されます。
覚えるポイント
- 使用貸借による土地の貸し借りは借地権の評価額がゼロとなり、相続税評価上は「自用地」として評価される。
間違えやすいところ
- 親族間での土地貸付であっても、対価の授受がない使用貸借では貸宅地評価(借地権割合の控除)ができない点を見落としやすい。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.24(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
小規模宅地等の特例(特定居住用宅地等)の計算
相続・事業承継 · 小規模宅地等の特例 / 特定居住用宅地等 / 限度面積 / 減額割合
Aさんの死亡により、配偶者のBさんは、下記の甲土地を相続により取得した。甲土地が特定居住用宅地等に該当し、その限度面積まで「小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例」(本特例)の適用を受けた場合、相続税の課税価格に算入すべき甲土地の価額として、最も適切なものはどれか。 <甲土地の概要> ・面積:420㎡ ・自用地の価額(本特例適用前の価額):210,000千円
解答・解説を表示
解答
2
解説
「小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例」において、被相続人の居住の用に供されていた特定居住用宅地等は、生活基盤の維持を考慮して限度面積330㎡まで課税価格から80%が減額されます。敷地面積が限度面積を超える場合は、限度面積相当部分についてのみ80%の減額が行われます。
解き方
- 甲土地が該当する「特定居住用宅地等」の限度面積(330㎡)および減額割合(80%)を確認する。
- 特例による減額額を「自用地価額×(限度面積330㎡/敷地面積420㎡)×減額割合80%」により計算し、自用地価額から差し引いて課税価格を算出する。
- 選択肢 1不正解
- 限度面積を400㎡として計算しているため誤りです。特定居住用宅地等の限度面積は330㎡です(400㎡は特定事業用宅地等等の限度面積)。
- 選択肢 2正解
- 特定居住用宅地等の限度面積330㎡および減額割合80%が正しく適用されており、計算結果の78,000千円は適切です。
- 選択肢 3不正解
- 限度面積240㎡および減額割合50%は、旧制度や旧特定居住用宅地等の数値であり誤りです。
- 選択肢 4不正解
- 限度面積200㎡および減額割合50%は、貸付事業用宅地等の適用要件であり、特定居住用宅地等には適合しません。
覚えるポイント
- 小規模宅地等の特例:特定居住用宅地等は「限度面積330㎡・減額割合80%」、貸付事業用宅地等は「限度面積200㎡・減額割合50%」。
間違えやすいところ
- 特定居住用宅地等(330㎡・80%)と特定事業用宅地等(400㎡・80%)や貸付事業用宅地等(200㎡・50%)の面積・減額率を混同しないようにする。
出題の前提:2021年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2022年1月 2級 学科』
公式問題 p.25(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
2022年1月 2級 学科
参照した公式資料
金融財政事情研究会が公開した2022年1月 2級 学科の問題・解答資料です。
- 公式問題(公式掲載ページ) ↗ — www.kinzai.or.jp(資料の掲載案内)
- 公式模範解答(公式掲載ページ) ↗ — www.kinzai.or.jp(資料の掲載案内)
金財のPDFは公式掲載ページからご覧ください。古い資料は現在の一覧に掲載されていない場合があります。

