日本FP協会・金融財政事情研究会の公式問題・模範解答を、級・学科/実技・公開年度に分けて収録しています。CBT公開問題は1セットの公表問題で、全受験者への出題を網羅するものではありません。
2019年1月 2級 実技 個人資産相談業務の概要
遺族基礎年金の受給要件と支給額
個人資産相談業務 · 遺族基礎年金 / 受給権者 / 子の要件 / 子の加算額
MさんがAさんに対して説明した遺族基礎年金に関する文章の空欄①~③に入る最も適切な語句または数値を、語句群(イ~リ)の中から選びなさい。 Ⅰ「遺族基礎年金を受給することができる遺族の範囲は、死亡した被保険者によって生計を維持されていた『子のある( ① )』または『子』です。『子』とは、18歳到達年度の末日までの間にあるか、( ② )歳未満で障害等級1級または2級に該当する障害の状態にあり、かつ、現に婚姻していない子を指します」 Ⅱ「子のある( ① )の遺族基礎年金の額(平成30年度価額)は、『779,300円+子の加算』の式により算出され、子の加算は第1子・第2子までは1人につき( ③ )円、第3子以降は1人につき74,800円となります」
- イ
- 20
- ロ
- 25
- ハ
- 30
- ニ
- 224,300
- ホ
- 389,300
- ヘ
- 584,500
- ト
- 妻
- チ
- 妻または55歳以上の夫
- リ
- 配偶者
解答・解説を表示
解答
① リ、② イ、③ ニ
解説
公的年金制度の遺族基礎年金は、一家の大黒柱を亡くした遺族の生活保障を目的としており、受給対象者は死亡した被保険者に生計を維持されていた「子のある配偶者」または「子」に限られます。子の年齢要件や加算額のルールを正確に押さえることが大切です。
解き方
- 遺族基礎年金の受給対象者の定義を確認し、男女差が解消されて「配偶者」となっている点から①を判断する。
- 「子」の要件である年齢制限(18歳到達年度末、または障害等級1級・2級の障害状態にある場合は20歳未満)から②を判断する。
- 遺族基礎年金(平成30年度価額)における第1子・第2子の子の加算額(224,300円)を確認して③を判断する。
小問ごとの答え
- 小問 ①:リ
- 遺族基礎年金の支給対象となる遺族は、被保険者または被保険者であった者によって生計を維持されていた「子のある配偶者」または「子」です。法改正により受給権者は「妻」から男女差のない「配偶者」へと改定されました。
- 小問 ②:イ
- 遺族基礎年金における「子」とは、18歳到達年度の末日(3月31日)を経過していない子、または20歳未満で障害等級1級もしくは2級の障害状態にあり、現に婚姻していない子を指します。
- 小問 ③:ニ
- 遺族基礎年金の子の加算額(平成30年度価額)は、第1子および第2子については1人につき224,300円、第3子以降については1人につき74,800円となっています。
覚えるポイント
- 遺族基礎年金の受給権者は「子のある配偶者」または「子」である。
- 子の要件は原則18歳到達年度末まで、障害等級1級・2級の場合は20歳未満までである。
- 子の加算額は第1子・第2子が各224,300円、第3子以降が各74,800円(平成30年度価額)である。
間違えやすいところ
- 遺族基礎年金の受給者を遺族厚生年金と混同して「妻」や「妻または55歳以上の夫」と誤答しやすい。
- 障害状態にある子の年齢要件を18歳や25歳などと勘違いしやすい(正しくは20歳未満)。
出題の前提:2018年10月1日現在施行の法令等(国民年金法第37条の2、第38条等)
出典:金融財政事情研究会『2019年1月 2級 実技 個人資産相談業務』
公式問題 p.4(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式模範解答 p.1(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
遺族厚生年金の受給要件と年金額の計算
個人資産相談業務 · 遺族厚生年金 / 短期要件(300月みなし) / 報酬比例部分の計算 / 中高齢寡婦加算
MさんがAさんに対して説明した遺族厚生年金に関する文章の空欄①~③に入る最も適切な数値を求めなさい。なお、年金額は平成30年度価額に基づいて計算し、年金額の端数処理は円未満を四捨五入すること。 Ⅰ「Aさんが厚生年金保険の被保険者期間中に死亡した場合、遺族厚生年金の額は、Aさんの厚生年金保険の被保険者記録を基礎として計算した老齢厚生年金の報酬比例部分の額の4分の3相当額になります。ただし、その計算の基礎となる被保険者期間の月数が( ① )月に満たないときは、( ① )月とみなして年金額が計算されます。仮に、Aさんが現時点(平成31年1月27日)で死亡した場合、《設例》の<Aさんとその家族に関する資料>および下記<資料>の計算式により、妻Bさんが受給することができる遺族厚生年金の額は、年額( ② )円となります」 Ⅱ「二男Dさんの18歳到達年度の末日が終了し、妻Bさんの有する遺族基礎年金の受給権が消滅したときは、妻Bさんが( ③ )歳に達するまでの間、妻Bさんに支給される遺族厚生年金の額に中高齢寡婦加算が加算されます」 <資料> 遺族厚生年金の年金額(本来水準の額)=(ⓐ+ⓑ)×□□□月/□□□月×3/4 ⓐ平成15年3月以前の期間分:平均標準報酬月額×(7.125/1,000)×平成15年3月以前の被保険者期間の月数 ⓑ平成15年4月以後の期間分:平均標準報酬額×(5.481/1,000)×平成15年4月以後の被保険者期間の月数
解答・解説を表示
解答
① 300、② 482,588、③ 65
解説
被保険者が死亡した際の遺族厚生年金は短期要件が適用され、被保険者月数が300月未満のときは300月みなしで計算されます。また、遺族基礎年金を受給できなくなった40歳以上65歳未満の妻には、自身の老齢基礎年金を受給開始する65歳までの間、中高齢寡婦加算が支給されます。
解き方
- 厚生年金保険の短期要件における最低保障月数(300月)を確認して空欄①を特定する。
- 設例の資料に基づき、平成15年3月以前と4月以後の報酬比例部分の額をそれぞれ算定し合算する(119,700円+414,363.6円=534,063.6円)。
- 実期間(60月+189月=249月)から300月みなし調整を行い、4分の3を乗じて遺族厚生年金額(本来水準)を計算し、円未満を四捨五入して空欄②を求める。
- 中高齢寡婦加算の受給終了年齢(老齢基礎年金受給開始となる65歳)を確認して空欄③を特定する。
答えの内訳
- ①:300
- 厚生年金保険の被保険者期間中に死亡したとき(短期要件)の遺族厚生年金の計算において、厚生年金保険の被保険者期間の月数が300月(25年)未満の場合は、300月とみなして年金額を計算します。
- ②:482,588
- Aさんの実際の被保険者月数は、平成15年3月以前が60月、平成15年4月以後が189月で合計249月(300月未満)です。 ⓐ平成15年3月以前分:280,000円×(7.125/1,000)×60月=119,700円 ⓑ平成15年4月以後分:400,000円×(5.481/1,000)×189月=414,363.6円 合算額=119,700円+414,363.6円=534,063.6円 300月みなし・4分の3乗算:534,063.6円×(300月/249月)×(3/4)=482,587.89...円 円未満を四捨五入して、482,588円となります。
- ③:65
- 中高齢寡婦加算は、遺族基礎年金を受給していた妻が、子が18歳到達年度末を迎える等により遺族基礎年金の受給権を失ったときに、妻が40歳以上65歳未満であれば加算され、原則として65歳に達するまで支給されます。
覚えるポイント
- 短期要件による遺族厚生年金の計算では、被保険者期間が300月未満の場合は300月とみなす。
- 遺族厚生年金の額は原則として報酬比例部分の4分の3相当額である。
- 中高齢寡婦加算の支給対象期間は、遺族基礎年金失権時から妻が65歳に達するまでである。
間違えやすいところ
- 実期間の合計月数(249月)のまま計算し、300月みなし乗算(300/249)を忘れる。
- 報酬比例部分を求めた後に「4分の3」を掛けるのを忘れてしまう。
- 国民年金の期間(31月)を厚生年金保険の期間に合算して計算してしまう。
出題の前提:2018年10月1日現在施行の法令等(厚生年金保険法第60条、第62条等)
出典:金融財政事情研究会『2019年1月 2級 実技 個人資産相談業務』
公式問題 p.3(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.5(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式模範解答 p.1(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
障害給付および公的介護保険の保険給付
リスク管理・年金 · 障害基礎年金 / 障害厚生年金 / 公的介護保険
公的年金制度の障害給付および公的介護保険の保険給付に関する次の記述①~③について、適切なものには○、不適切なものには×を判定しなさい。 ① 「仮に、Aさんが現時点で疾病等により重度の障害状態となり、その障害の程度が障害等級1級または2級と認定された場合、Aさんは障害基礎年金を受給することができます。Aさんの障害の程度が障害等級1級に該当する場合、障害基礎年金の額(平成30年度価額)は、『779,300円×1.5+子の加算』の式により算出されます」 ② 「仮に、Aさんが現時点で疾病等により重度の障害状態となり、その障害の程度が障害等級1級から3級のいずれかに認定された場合、Aさんは障害厚生年金を受給することができます。Aさんの障害の程度が障害等級1級または2級に該当する場合、障害厚生年金には配偶者の加給年金額が加算されます」 ③ 「介護保険の保険給付を受けるためには、都道府県から、要介護認定または要支援認定を受ける必要があります。ただし、Aさんのような40歳以上60歳未満の第2号被保険者は、要介護状態または要支援状態となった原因が、末期がんや脳血管疾患などの加齢に伴う特定疾病によって生じたものでなければ給付は受けられません」
- ①
- 障害等級1級の障害基礎年金額は「779,300円×1.5+子の加算」により計算される。
- ②
- 障害厚生年金は1級~3級で支給され、1級または2級に該当する場合は配偶者加給年金が加算される。
- ③
- 介護保険給付の認定主体は都道府県であり、第2号被保険者は40歳以上60歳未満で特定疾病が原因の場合に給付対象となる。
解答・解説を表示
解答
① × ② ○ ③ ×
解説
公的年金の障害給付は、初診日要件や保険料納付要件を満たした上で等級(基礎は1・2級、厚生は1~3級)に応じて支給されます。障害等級1級の基礎年金は2級の1.25倍です。公的介護保険の保険者は市町村・特別区であり、第2号被保険者(40歳以上65歳未満)は加齢に伴う特定疾病により要介護・要支援となった場合に給付を受けられます。
解き方
- 記述①について、障害等級1級の障害基礎年金の計算乗数が1.25倍であるかを確認して判定する。
- 記述②について、障害厚生年金の対象等級(1~3級)と1級・2級における配偶者加給年金の加算要件を確認して判定する。
- 記述③について、介護保険の要介護・要支援認定の申請・決定主体(市町村)および第2号被保険者の年齢区分(40歳以上65歳未満)の誤りを確認して判定する。
- 選択肢 ①不正解
- 1級の障害基礎年金額は、2級の金額の1.25倍に子の加算を加えた額となるため誤りです。
- 選択肢 ②正解
- 障害厚生年金は1~3級に支給され、1級・2級該当者で一定の配偶者がいる場合に加給年金が加算されるため適切です。
- 選択肢 ③不正解
- 認定主体は都道府県ではなく市町村等であり、第2号被保険者の対象年齢も40歳以上65歳未満であるため誤りです。
答えの内訳
- ①:×
- 障害基礎年金の1級の額は2級の満額(779,300円)の1.25倍(779,300円×1.25+子の加算)で計算されるため、1.5倍とする本記述は不適切です。
- ②:○
- 障害厚生年金は障害等級1級~3級に該当する場合に支給され、1級または2級に該当し生計を維持している65歳未満の配偶者がいるときは加給年金額が加算されるため適切です。
- ③:×
- 要介護認定および要支援認定を行う保険者は「市町村(特別区を含む)」であり都道府県ではありません。また介護保険の第2号被保険者の年齢は「40歳以上65歳未満」であるため不適切です。
覚えるポイント
- 障害基礎年金1級は2級の満額×1.25+子の加算。
- 障害厚生年金の配偶者加給年金は1級・2級のみに加算(3級には加算されない)。
- 公的介護保険の保険者は市町村(特別区)で、第2号被保険者は40歳以上65歳未満。
間違えやすいところ
- 障害基礎年金1級の倍率を遺族基礎年金等の他制度と混同して1.5倍と誤認しやすい。
- 公的介護保険の認定申請先を都道府県と誤解しやすい。
出題の前提:2018年10月1日現在施行の法令等(平成30年度年金額基準)
出典:金融財政事情研究会『2019年1月 2級 実技 個人資産相談業務』
公式問題 p.6(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
投資信託の仕組み(TOPIX・費用体系)
金融資産運用 · TOPIX / 信託報酬 / 信託財産留保額 / インデックス運用
X投資信託(TOPIXインデックス)およびY投資信託(アクティブ型新興国株式)の仕組み等に関する次の文章の空欄①~④に入る最も適切な語句または数値を、〈語句群〉から選びなさい。 Ⅰ 「X投資信託は、東証株価指数(TOPIX)と連動する投資成果を目指して運用されるインデックス型の投資信託です。東証株価指数(TOPIX)は、東京証券取引所市場第一部に上場している内国普通株式の( ① )銘柄を対象とする株価指数であり、時価総額の( ② )銘柄の値動きの影響を受けやすいという特徴があります」 Ⅱ 「X投資信託は購入時手数料を徴収しないノーロード型の投資信託ですが、Y投資信託は3.24%(税込)の購入時手数料が必要です。運用管理費用(信託報酬)は、投資信託を保有している期間、投資家が( ③ )負担する費用です。アクティブ運用を行う投資信託は、一般に、運用管理費用(信託報酬)がインデックス型の投資信託に比べて高いという特徴があります。信託財産留保額は、通常、投資信託を( ④ )する際に控除される費用であり、その額は信託財産に留保されます」
- イ
- 225
- ロ
- 400
- ハ
- 全
- ニ
- 小さい
- ホ
- 大きい
- ヘ
- 直接的に
- ト
- 間接的に
- チ
- 決算時に
- リ
- 購入
- ヌ
- 換金
解答・解説を表示
解答
① ハ ② ホ ③ ト ④ ヌ
解説
TOPIXは東証一部全銘柄を対象とする時価総額加重型の株価指数であり、時価総額の大きな銘柄に影響を受けやすい特徴があります。投資信託の費用には、購入時に直接負担する購入時手数料、保有中に信託財産から日々差し引かれて間接的に負担する信託報酬、換金時に資産売却コストとして控除される信託財産留保額があります。
解き方
- 文章Ⅰについて、TOPIXの対象銘柄が東証一部の「全」銘柄であること、時価総額加重型のため時価総額が「大きい」銘柄の影響を受けやすいことを確認し、①にハ、②にホを選択する。
- 文章Ⅱについて、信託報酬は信託財産から自動的に控除され投資家が「間接的に」負担する費用であること、信託財産留保額は中途「換金」時に差し引かれる費用であることを確認し、③にト、④にヌを選択する。
小問ごとの答え
- 小問 ①:ハ
- 東証株価指数(TOPIX)は、東京証券取引所市場第一部に上場している内国普通株式の全銘柄を対象とする時価総額加重型の株価指数です。
- 小問 ②:ホ
- TOPIXは時価総額加重型の株価指数であるため、時価総額の大きい銘柄の値動きが指数全体に大きな影響を与えます。
- 小問 ③:ト
- 運用管理費用(信託報酬)は、信託財産から日々差し引かれるため、投資家が直接支払うのではなく間接的に負担します。
- 小問 ④:ヌ
- 信託財産留保額は、保有する投資信託を途中換金(解約)する際に換金代金から差し引かれて信託財産に残される費用です。
覚えるポイント
- TOPIXは東証一部の全銘柄対象・時価総額加重型指数。
- 信託報酬は信託財産から日々控除される間接費用。
- 信託財産留保額は中途換金時に控除されるペナルティ的費用でファンド財産に残される。
間違えやすいところ
- 日経平均株価(225銘柄・株価平均型・値がさ株の影響大)とTOPIX(全銘柄・時価総額加重型・大型株の影響大)の特徴を取り違える。
- 信託財産留保額を販売会社への手数料と誤認し、信託財産に留保される性質を忘れる。
出題の前提:2018年10月1日現在施行の法令等・市場制度(東証市場再編前)
出典:金融財政事情研究会『2019年1月 2級 実技 個人資産相談業務』
公式問題 p.8(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
投資信託の購入手法とNISA制度
金融資産運用 · ドルコスト平均法 / つみたてNISA / 一般NISA
投資信託の購入方法およびNISA制度に関する次の記述①~③について、適切なものには○印を、不適切なものには×印を判定しなさい。 ① ドルコスト平均法は、価格が変動する商品を定期的に一定口数購入することで、平均購入価格を平準化する効果を期待した購入方法です。定期的に一定額購入する方法よりも、平均購入価格を引き下げる効果があります。 ② つみたてNISAでは、対象銘柄を指定したうえで、累積投資契約に基づく定期かつ継続的な買付けを行います。年間の非課税投資枠は80万円です。 ③ 一般NISAは、年間の非課税投資枠120万円分を1回の購入で全額利用することができます。ただし、つみたてNISAと一般NISAは、同一年中において、併用して新規投資等に利用することができません。
- ①
- ドルコスト平均法は、価格が変動する商品を定期的に一定口数購入することで、平均購入価格を平準化する効果を期待した購入方法です。定期的に一定額購入する方法よりも、平均購入価格を引き下げる効果があります。
- ②
- つみたてNISAでは、対象銘柄を指定したうえで、累積投資契約に基づく定期かつ継続的な買付けを行います。年間の非課税投資枠は80万円です。
- ③
- 一般NISAは、年間の非課税投資枠120万円分を1回の購入で全額利用することができます。ただし、つみたてNISAと一般NISAは、同一年中において、併用して新規投資等に利用することができません。
解答・解説を表示
解答
① × ② × ③ ○
解説
ドルコスト平均法は「定額購入」によって価格変動リスクを抑え平均取得価格を引き下げる投資手法です。また、NISA制度には「一般NISA(年間枠120万円・一括投資可)」と「つみたてNISA(年間枠40万円・積立専用)」があり、年単位での選択制(併用不可)となっています。
解き方
- ドルコスト平均法の定義を確認し、「一定口数」ではなく「一定金額」の定期買付けであることを判定する。
- つみたてNISAの年間非課税限度額が40万円であることを確認し、記述内容の誤りを判定する。
- 一般NISAの年間非課税枠(120万円・一括利用可能)およびつみたてNISAとの選択適用(同一年内の併用不可)の規定を確認して判定する。
小問ごとの答え
- 小問 ①:×
- ドルコスト平均法は「定期的に一定金額(定額)」を投資し続ける手法です。価格が高いときには購入数量が少なく、価格が低いときには購入数量が多くなるため、平均購入単価を引き下げる効果があります。「定期的に一定口数」を購入する方法ではこの効果は得られないため不適切です。
- 小問 ②:×
- つみたてNISAの年間非課税投資枠は最大40万円(非課税期間最長20年間)です。問題文の「80万円」は誤りであるため不適切です。
- 小問 ③:○
- 一般NISAは年間120万円の非課税枠があり、一括(1回)購入でも積立購入でも利用可能です。また、同一の年分において一般NISAとつみたてNISAを重複して選択・併用することはできません。
覚えるポイント
- ドルコスト平均法は「定口購入」ではなく「定額購入」によって高値掴みを避ける手法
- つみたてNISAは年40万円(最長20年)、一般NISAは年120万円(最長5年)で同一年内の併用不可
間違えやすいところ
- ドルコスト平均法を「一定口数を買う方法」と混同しないよう注意する
- 一般NISA(120万円)とつみたてNISA(40万円)の年間非課税枠の数字を混同しやすい
出題の前提:2018年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2019年1月 2級 実技 個人資産相談業務』
公式問題 p.8(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
公募株式投資信託の特別分配金と譲渡所得税の計算
金融資産運用 · 公募株式投資信託 / 元本払戻金(特別分配金) / 譲渡所得 / 源泉徴収税率
下記<資料>に基づき、平成30年中に特定口座(源泉徴収あり)でZ投資信託を100万口購入し、同年中に全額換金した場合に徴収される税額を求める<計算の手順>の空欄①~③に入る数値を求めなさい(手数料等は考慮しない)。 <資料>Z投資信託の基準価額および収益分配金(1万口当たり) ・購入時の基準価額:10,000円 ・換金時の基準価額:11,000円 ・換金時までに受け取った収益分配金の合計額:1,000円(うち普通分配金800円、元本払戻金(特別分配金)200円) <計算の手順> 1.譲渡所得の金額 {11,000円-(10,000円-( ① )円)}×(100万口÷1万口)=□□□円 2.所得税および復興特別所得税の合計額 □□□円×( ② )%=□□□円 3.住民税額 □□□円×5%=□□□円 4.所得税、復興特別所得税および住民税の合計額 □□□円+□□□円=( ③ )円
解答・解説を表示
解答
① 200 ② 15.315 ③ 24,378
解説
公募株式投資信託の元本払戻金(特別分配金)を受領した場合、その額だけ個別元本が引き下げられ、換金時の譲渡益(譲渡所得)が増加します。上場株式等の譲渡益に対する税率は、所得税15%、復興特別所得税0.315%(所得税額の2.1%)、住民税5%の合計20.315%となります。
解き方
- 元本払戻金(特別分配金)の額(200円)を確認し、購入時個別元本から減額して修正個別元本(9,800円)を求める。
- 換金価額(11,000円)から修正個別元本を差し引いて1万口当たりの譲渡益(1,200円)を求め、保有口数100万口(100口分)を乗じて総譲渡所得120,000円を算出する。
- 所得税および復興特別所得税の税率15.315%を乗じて所得税等(18,378円)を求め、住民税5%(6,000円)との合計税額24,378円を計算する。
答えの内訳
- ①:200
- 元本払戻金(特別分配金)は投資元本の払戻しとして非課税で扱われる一方、個別元本から減額されます。資料より元本払戻金は200円であるため、修正後の取得単価計算における控除額は200円となります。
- ②:15.315
- 上場株式等・公募株式投資信託の譲渡益に課される税率は合計20.315%であり、そのうち所得税および復興特別所得税の税率は15.315%(所得税15%+復興特別所得税15%×2.1%=0.315%)です。
- ③:24,378
- 譲渡所得金額は {11,000円-(10,000円-200円)}×(100万口÷1万口)=1,200円×100=120,000円です。所得税および復興特別所得税は120,000円×15.315%=18,378円、住民税は120,000円×5%=6,000円となり、合計税額は18,378円+6,000円=24,378円となります。
覚えるポイント
- 元本払戻金(特別分配金)は非課税だが、その金額分だけ個別元本(取得価額)が引き下げられる
- 上場株式等の譲渡所得の税率は所得税・復興特別所得税15.315%、住民税5%で合計20.315%
間違えやすいところ
- 普通分配金(課税)と元本払戻金(非課税かつ個別元本減額)の役割を取り違えて計算してしまう
- 復興特別所得税率を忘れ、所得税率を15%のまま税額計算してしまう
出題の前提:2018年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2019年1月 2級 実技 個人資産相談業務』
公式問題 p.9(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
住宅借入金等特別控除の控除期間・限度額・床面積要件
タックスプランニング · 住宅借入金等特別控除 / 特定取得 / 住宅ローン控除の適用要件
住宅借入金等特別控除(以下、「本控除」という)に関する次の文章の空欄①~③に入る最も適切な数値を、〈数値群〉の中から選びなさい。 「平成30年中に住宅ローンを利用して自己の居住用住宅の取得等をした場合、所定の要件を満たせば、住宅ローンの年末残高に所定の割合(控除率)を乗じて得た金額を、居住の用に供した年分以後( ① )年間、各年分の所得税額から控除することができます。住宅ローンの年末残高には限度額が設けられていますが、住宅の取得等が特定取得に該当し、当該住宅が認定長期優良住宅および認定低炭素住宅に該当しない場合の年末残高の限度額は( ② )万円となります。なお、本控除の適用を受けるための要件には、『取得した住宅の床面積は( ③ )㎡以上であること』『住宅ローンの返済期間が( ① )年以上であること』などが挙げられます」 〈数値群〉 イ.10 ロ.15 ハ.20 ニ.25 ホ.40 へ.50 ト.70 チ.2,000 リ.3,000 ヌ.4,000
- イ
- 10
- ロ
- 15
- ハ
- 20
- ニ
- 25
- ホ
- 40
- へ
- 50
- ト
- 70
- チ
- 2,000
- リ
- 3,000
- ヌ
- 4,000
解答・解説を表示
解答
① イ、② ヌ、③ ヘ
解説
住宅借入金等特別控除は、居住者が一定の住宅ローンを利用してマイホームの新築・取得・増改築等を行い、居住の用に供したときに各年分の所得税額から一定額を控除できる制度です。控除期間は10年、償還期間は10年以上、床面積は50㎡以上(床面積の2分の1以上が自己居住用)などの要件が定められています。
解き方
- 空欄①:住宅ローン控除の控除期間およびローンの要件となる償還期間(年数)を確認し、10年であることを特定します。
- 空欄②:特定取得に該当し、一般住宅(認定長期優良住宅等以外)の場合における年末残高の限度額が4,000万円であることを確認します。
- 空欄③:住宅ローン控除の適用要件となる床面積が50㎡以上であることを確認し、該当する記号を選択します。
小問ごとの答え
- 小問 ①:イ
- 住宅借入金等特別控除の控除期間および借入金の返済期間要件は、原則として10年(10年間・10年以上)です。
- 小問 ②:ヌ
- 特定取得(消費税率8%等が適用される取得)で一般住宅の場合、住宅ローン年末残高の限度額は4,000万円となります。
- 小問 ③:ヘ
- 住宅借入金等特別控除の床面積要件は、取得した住宅の床面積(登記簿面積)が50㎡以上であることです。
覚えるポイント
- 住宅ローン控除の基本要件:控除期間10年、返済期間10年以上、床面積50㎡以上、特定取得一般住宅の限度額4,000万円。
間違えやすいところ
- マンションの床面積要件はパンフレットの専有面積(壁芯)ではなく、登記簿上の内法面積で50㎡以上が必要となる点に注意が必要です。
出題の前提:2018年10月1日現在施行の税制・法令(所得税法・租税特別措置法)に基づきます。
出典:金融財政事情研究会『2019年1月 2級 実技 個人資産相談業務』
公式問題 p.12(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
住宅取得等資金贈与の非課税特例・住宅ローン控除の手続きと再適用
タックスプランニング · 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税の特例 / 確定申告と年末調整 / 住宅借入金等特別控除の再適用
Aさんの新築マンションの購入に関する次の記述①~③について、適切なものには○印を、不適切なものには×印を解答用紙に記入しなさい。 ① 「父親からの資金援助について、直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税の特例の適用を受けると、贈与を受けた金額が非課税限度額を下回りますので、贈与税は課されません」 ② 「Aさんが平成30年分の所得税において住宅借入金等特別控除の適用を受けるためには、一定の書類を添付して、住所地を所轄する税務署長に確定申告書を提出する必要がありますが、平成31年分以後の所得税については、年末調整においてその適用を受けることができます」 ③ 「仮に、転勤等のやむを得ない事由により家族全員で転居した後、その事由が解消し、自宅に再入居した場合、当初の控除期間内であれば、一定の要件のもとで、住宅借入金等特別控除の再適用を受けることができます」
解答・解説を表示
解答
① ○、② ○、③ ○
解説
住宅購入時には贈与税の非課税特例や所得税の住宅借入金等特別控除を利用できます。住宅取得資金贈与は非課税限度額以下でも期限内申告が必要であり、住宅ローン控除は初年度確定申告・2年目以降年末調整となります。転勤等で一時転居した場合も、所定要件を満たして再入居すれば残存期間の控除を受けられます。
解き方
- 記述①:父親からの資金援助500万円について、平成30年受贈時の非課税限度額(700万円)を下回るため、特例適用により贈与税が非課税となることを確認し適切(○)と判定します。
- 記述②:給与所得者の住宅ローン控除は適用1年目に確定申告が必要で、2年目以降は年末調整で処理可能であるため適切(○)と判定します。
- 記述③:転勤等による一時転居後に再入居した場合、所定の手続きを行うことで当初控除期間の残存期間について再適用が可能であることを確認し適切(○)と判定します。
小問ごとの答え
- 小問 ①:○
- 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税特例を適用した場合、平成30年中の一般住宅の取得に係る非課税限度額は700万円(特定取得等の場合)であり、父親からの資金援助額500万円は限度額以下となるため贈与税は課されません(申告は必要です)。
- 小問 ②:○
- 給与所得者が住宅借入金等特別控除の適用を受ける初年度は確定申告が必要ですが、2年目以降は年末調整で控除の適用を受けることができます。
- 小問 ③:○
- 転勤等のやむを得ない事由により家族全員で転居した場合でも、所定の届出手続きを行い、その事由解消後に再入居したときは残存控除期間について再適用を受けることができます。
覚えるポイント
- 住宅取得等資金贈与の非課税特例は、納税額が0円であっても期限内確定申告書の提出が適用要件となります。
間違えやすいところ
- 転勤期間中は住宅ローン控除の適用対象外となりますが、控除期間そのものが延長されるわけではなく、当初の控除期間の残存年数分のみが再適用対象となる点に注意が必要です。
出題の前提:2018年10月1日現在施行の税制・法令(租税特別措置法)に基づきます。
出典:金融財政事情研究会『2019年1月 2級 実技 個人資産相談業務』
公式問題 p.12(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
給与所得者の所得税額計算(総所得金額・所得控除・税額控除)
タックスプランニング · 給与所得控除 / 配偶者控除 / 扶養控除 / 住宅借入金等特別控除
設例のAさん(会社員・45歳)の平成30年分の所得税額の計算に関して、以下の表の空欄①~④に入る最も適切な数値を求めなさい。 <Aさんおよび家族の情報> ・給与収入金額:1,150万円 ・妻Bさん(42歳):パートタイマーによる給与収入100万円 ・長男Cさん(16歳):高校生、収入なし ・長女Dさん(13歳):中学生、収入なし ・新築マンション取得にかかる借入金年末残高:2,150万円(返済期間20年、特定取得、一般住宅) <所得税計算表(一部抜粋)> ・(a)総所得金額:( ① )円 ・配偶者控除:( ② )円 ・扶養控除:( ③ )円 ・(e)税額控除(住宅借入金等特別控除):( ④ )円
解答・解説を表示
解答
① 9,300,000(円) ② 260,000(円) ③ 380,000(円) ④ 215,000(円)
解説
所得税の計算では、収入金額から給与所得控除を差し引いて総所得金額を算出し、各種所得控除を控除して課税標準を求めます。配偶者控除は納税者本人および配偶者の所得要件に基づき控除額が決定され、住宅借入金等特別控除は税額から直接控除されます。
解き方
- 給与収入1,150万円から給与所得控除額220万円を差し引いて総所得金額9,300,000円を計算する。
- 妻の所得(35万円)と本人の合計所得(930万円)から資料を参照して配偶者控除額260,000円を特定する。
- 16歳以上の扶養親族である長男Cさん(一般扶養親族・38万円)の扶養控除額を判定する。
- 住宅ローン年末残高2,150万円に限度額4,000万円を適用し、控除率1%を乗じて215,000円を求める。
答えの内訳
- ①:9,300,000
- 給与収入金額1,150万円は「1,000万円超」であるため、資料の給与所得控除額は一律220万円となります。したがって、総所得金額(給与所得の金額)は、1,150万円-220万円=9,300,000円となります。
- ②:260,000
- 妻Bさんの給与収入は100万円で給与所得控除65万円を差し引くと合計所得金額は35万円(38万円以下)となり、一般の控除対象配偶者に該当します。控除を受けるAさんの合計所得金額は930万円(900万円超950万円以下)であるため、資料の速算表より配偶者控除額は260,000円となります。
- ③:380,000
- 扶養控除の対象となる控除対象扶養親族は、その年の12月31日現在の年齢が16歳以上の親族です。長男Cさん(16歳)は一般の控除対象扶養親族(控除額38万円)に該当し、長女Dさん(13歳)は16歳未満のため対象外(年少扶養)となります。よって扶養控除の額は380,000円となります。
- ④:215,000
- 特定取得に該当する一般住宅の住宅借入金等特別控除における借入限度額は4,000万円です。平成30年12月末の借入金残高2,150万円は限度額以下であるため全額が対象となり、控除額は年末残高に控除率1%を乗じた2,150万円×1%=215,000円となります。
覚えるポイント
- 平成30年分以降の配偶者控除は、納税者本人の合計所得金額が900万円を超えると段階的に減額され、1,000万円を超えると適用不可となる。
- 扶養控除の対象となる親族は16歳以上であり、16歳未満の年少扶養親族には扶養控除が適用されない。
間違えやすいところ
- 16歳未満の子(本問の長女Dさん)を扶養控除の対象に含めて計算してしまうミス。
- 配偶者控除の計算において、納税者本人の所得制限による減額を失念し一律38万円としてしまう誤り。
出題の前提:2018年10月1日現在施行の法令等(平成30年度税制改正後の配偶者控除および平成30年分の給与所得控除等)
出典:金融財政事情研究会『2019年1月 2級 実技 個人資産相談業務』
公式問題 p.11(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.13(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
複数地域にわたる敷地の建蔽率および容積率の上限計算
不動産 · 建築基準法 / 建蔽率の緩和 / 容積率の制限 / 異なる地域にわたる敷地
Aさんが甲土地(400㎡、第一種住居地域、指定建蔽率60%、指定容積率300%、準防火地域、市道幅員6mに接面)と乙土地(600㎡、近隣商業地域、指定建蔽率80%、指定容積率400%、防火地域、県道幅員16mに接面)を一体とした土地に耐火建築物を建築する場合における、建蔽率の上限となる建築面積と容積率の上限となる延べ面積を求める計算手順の空欄①~③に入る数値を求めなさい。
解答・解説を表示
解答
① 100(%) ② 880(㎡) ③ 3,600(㎡)
解説
建築物が防火地域と準防火地域にわたる場合、建築物全体について防火地域内の建築物に関する規定が適用されます。指定建蔽率80%の地域で防火地域内に耐火建築物を建築する場合は建蔽率が100%(制限なし)となり、それ以外の防火地域内の耐火建築物は指定建蔽率に10%が加算されます。また、敷地が2以上の道路に接する場合、最大幅員の道路を前面道路として容積率を判定します。
解き方
- 建築物が防火地域・準防火地域にまたがるため建物全体に防火地域の規定が適用されることを確認し、各土地の建蔽率を判定する(甲土地:60%+10%=70%、乙土地:80%地域+防火地域+耐火建築物=100%)。
- 各土地の敷地面積に適用される建蔽率を乗じて建築面積の上限を計算し、合算して880㎡を求める。
- 前面道路幅員は広い方の県道(16m)を採用し、12m以上であるため道路幅員制限を受けず指定容積率が適用されることを確認する。
- 各土地の敷地面積に指定容積率を乗じて延べ面積の限度を算出し、合算して3,600㎡を求める。
答えの内訳
- ①:100
- 乙土地は指定建蔽率80%の地域かつ防火地域であり、耐火建築物を建築するため建蔽率の制限が撤廃され、建蔽率の上限は100%となります。
- ②:880
- 敷地が防火地域と準防火地域にまたがって耐火建築物を建築する場合、建物全体に防火地域の規定が適用されます。これにより甲土地(指定建蔽率60%)は防火地域内の耐火建築物として10%緩和され70%となります。建築面積の上限は、甲土地「400㎡×70%=280㎡」と乙土地「600㎡×100%=600㎡」の合計で880㎡となります。
- ③:3,600
- 敷地が2つの道路に接する場合、広い方の道路幅員(県道16m)が前面道路幅員となります。前面道路幅員が12m以上あるため道路幅員による容積率制限は適用されず、各地域の指定容積率がそのまま上限となります。延べ面積の上限は、甲土地「400㎡×300%=1,200㎡」と乙土地「600㎡×400%=2,400㎡」の合計で3,600㎡となります。
覚えるポイント
- 指定建蔽率80%の地域かつ防火地域内に耐火建築物を建築する場合、建蔽率は制限なし(100%)となる。
- 敷地が2以上の道路に接する場合、幅員の最も広い道路の幅員を前面道路の幅員とみなす。
間違えやすいところ
- 甲土地が準防火地域であることから建蔽率緩和の適用を失念し、指定建蔽率60%のまま計算してしまう誤り。
- 容積率の計算で甲土地側の市道6mを用いて前面道路幅員制限を誤って適用してしまうミス。
出題の前提:2018年10月1日現在施行の建築基準法第52条および第53条、第67条等の規定
出典:金融財政事情研究会『2019年1月 2級 実技 個人資産相談業務』
公式問題 p.15(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.16(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
居住用財産の譲渡所得の各種特例
不動産 · 居住用財産を譲渡した場合の3000万円特別控除 / 居住用財産の軽減税率の特例 / 特定の居住用財産の買換え特例
Aさんの自宅(建物およびその敷地である甲土地)の譲渡に関する次の文章の空欄①~④に入る最も適切な語句または数値を、〈語句群〉の中から選びなさい。 Ⅰ 「Aさんが居住用財産を譲渡した場合に、居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の適用を受けるためには、家屋に自己が居住しなくなった日から( ① )年を経過する日の属する年の12月31日までの譲渡であること等の要件を満たす必要があります」 Ⅱ 「Aさんが居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例の適用を受けた場合、課税長期譲渡所得金額が( ② )円以下の部分について軽減税率が適用されます。本特例の適用を受けるためには、譲渡した年の1月1日において譲渡した居住用財産の所有期間が( ③ )年を超えていなければなりません。なお、本特例と居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除は併用して適用を受けることができます」 Ⅲ 「Aさんが自宅を譲渡し、マンションを購入した場合、譲渡した年の1月1日において譲渡した居住用財産の所有期間が( ③ )年を超えていること、譲渡価額が( ④ )円以下であること等の要件を満たせば、特定の居住用財産の買換えの場合の長期譲渡所得の課税の特例の適用を受けることができます」 〈語句群〉 イ.1 ロ.2 ハ.3 ニ.5 ホ.10 ヘ.20 ト.2,000万 チ.4,000万 リ.6,000万 ヌ.8,000万 ル.1億
- イ
- 1
- ロ
- 2
- ハ
- 3
- ニ
- 5
- ホ
- 10
- ヘ
- 20
- ト
- 2,000万
- チ
- 4,000万
- リ
- 6,000万
- ヌ
- 8,000万
- ル
- 1億
解答・解説を表示
解答
① ハ ② リ ③ ホ ④ ル
解説
居住用財産を譲渡した際の税負担を軽減する特例には、所有期間の制限がない3,000万円特別控除と、所有期間10年超を要件とする軽減税率の特例や買換え特例があります。
解き方
- 3,000万円特別控除の期間要件(住まなくなった日から3年目の12月31日まで)を確認する。
- 所有期間10年超が要件となる軽減税率特例(限度額6,000万円)と買換え特例(譲渡対価1億円以下)の各基準数値を当てはめる。
- 選択肢 イ不正解
- 居住用財産の各種要件における「1年」は該当する規定がありません。
- 選択肢 ロ不正解
- 住まなくなった日からの要件期間は2年ではなく3年です。
- 選択肢 ハ正解
- 空欄①に入る正しい数値であり、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡する必要があります。
- 選択肢 ニ不正解
- 居住用財産の軽減税率や買換え特例の所有期間要件は5年ではなく10年超です。
- 選択肢 ホ正解
- 空欄③に入る正しい数値であり、譲渡した年の1月1日において所有期間が10年を超えていることが要件です。
- 選択肢 ヘ不正解
- 居住用財産の譲渡所得の特例において所有期間20年という要件はありません。
- 選択肢 ト不正解
- 軽減税率の適用限度額や買換え特例の譲渡価額の要件として2,000万円は該当しません。
- 選択肢 チ不正解
- 軽減税率の適用限度額や買換え特例の譲渡価額の要件として4,000万円は該当しません。
- 選択肢 リ正解
- 空欄②に入る正しい数値であり、課税長期譲渡所得金額のうち6,000万円以下の部分に軽減税率が適用されます。
- 選択肢 ヌ不正解
- 買換え特例の譲渡価額要件は8,000万円ではなく1億円以下です。
- 選択肢 ル正解
- 空欄④に入る正しい数値であり、特定の居住用財産の買換え特例における譲渡価額は1億円以下と定められています。
答えの内訳
- ①:ハ
- 居住用財産の3,000万円特別控除は、居住しなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡することが要件です。
- ②:リ
- 軽減税率の特例では、課税長期譲渡所得金額のうち6,000万円以下の部分について軽減税率(所得税10%・住民税4%)が適用されます。
- ③:ホ
- 軽減税率の特例および買換え特例の適用要件における所有期間は、譲渡した年の1月1日時点で10年超であることが必要です。
- ④:ル
- 特定の居住用財産の買換え特例を受けるには、売却する居住用財産の譲渡対価(譲渡価額)が1億円以下である必要があります。
覚えるポイント
- 3,000万円特別控除は所有期間要件なし、居住しなくなってから3年目の12月31日までに譲渡。
- 軽減税率の特例と買換え特例はともに譲渡年の1月1日時点で所有期間10年超が必須。
間違えやすいところ
- 軽減税率の適用区分は6,000万円以下と超で分かれますが、3,000万円や1億円と混同しないように注意が必要です。
- 3,000万円特別控除と軽減税率は重複適用可能ですが、買換え特例とは重複適用できない点も頻出論点です。
出題の前提:2018年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2019年1月 2級 実技 個人資産相談業務』
公式問題 p.17(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
土地の有効活用手法の特徴と留意点
不動産 · 等価交換方式 / 建設協力金方式 / 事業用定期借地権方式
甲土地および乙土地の有効活用の手法に関する次の記述①~③について、適切なものには○印を、不適切なものには×印を解答用紙に記入しなさい。 ① 「等価交換方式とは、Aさんが所有する土地の上に、事業者が建設資金を負担してマンション等を建設し、完成した建物の住戸等をAさんと事業者がそれぞれの出資割合に応じて取得する手法です。Aさんとしては、自己資金を使わず、収益物件を取得できるという点にメリットがあります」 ② 「建設協力金方式とは、入居するテナント(事業会社)から、Aさんが建設資金を借り受けて、テナントの要望に沿った店舗等を建設し、その建物をテナントに賃貸する手法です。借主であるテナントのノウハウを利用して計画を実行できる点はメリットですが、借主が撤退するリスクなどを考えておく必要があります」 ③ 「事業用定期借地権方式とは、借主が土地を契約で一定期間賃借し、借主が建物を建設する手法です。賃貸借期間満了後、土地はAさんに返還されますが、Aさんが残存建物を買い取らなければならないという点にデメリットがあります」
解答・解説を表示
解答
① ○ ② ○ ③ ×
解説
土地活用の各方式(等価交換方式、建設協力金方式、事業用定期借地権方式など)は、資金調達の負担者、建物の所有者、契約終了時の権利義務関係(建物の帰属や原状回復義務等)に明確な違いがあります。
解き方
- 各記述における有効活用手法の定義とメリット・リスクを比較する。
- 事業用定期借地権の期間満了時における更地返還義務および建物買取請求権の有無を確認して正誤を判定する。
答えの内訳
- ①:○
- 等価交換方式は土地所有者が土地を提供し、デベロッパー等の事業者が建築資金を負担して建物を建て、出資比率に応じて土地と建物を区分所有する手法であり、記述は適切です。
- ②:○
- 建設協力金方式は将来のテナントから差し入れられる建設協力金を資金として建物を建設・賃貸する手法で、テナント退去時の返還リスクや空室リスクがあるため、記述は適切です。
- ③:×
- 事業用定期借地権は、借主が更地に戻して土地を返還(原状回復)する特約を設けるため、土地所有者に建物買取請求権行使に応じる買取義務はありません。
覚えるポイント
- 事業用定期借地権では建物買取請求権を排除し、期間満了時は更地で返還される。
- 等価交換方式は自己資金負担なしで土地の一部と引き換えに区分所有建物を取得できる。
間違えやすいところ
- 普通借地権や建物譲渡特約付借地権と事業用定期借地権を混同し、建物の買取りが必要と勘違いしやすい。
- 建設協力金方式において、テナントが途中で中途解約・倒産した際の協力金返還義務や空室リスクの扱いを見落としやすい。
出題の前提:2018年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2019年1月 2級 実技 個人資産相談業務』
公式問題 p.17(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
生前贈与における暦年課税と教育資金の一括贈与非課税制度
相続・事業承継 · 暦年課税 / 特例贈与財産 / 直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税
Aさんの長女Cさんや孫たちへの生前贈与に関する次の文章の空欄①~③に入る最も適切な数値を求めなさい。 Ⅰ 「Aさんが生前贈与を実行するにあたっては、暦年課税制度による贈与、相続時精算課税制度による贈与、教育資金や結婚・子育て資金の非課税制度を活用した贈与などが考えられます。仮に、長女Cさんが暦年課税(各種非課税制度の適用はない)により、平成31年中にAさんから現金700万円の贈与を受けた場合、贈与税額は( ① )万円となります」 Ⅱ 「直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度の適用を受けた場合、受贈者1人につき( ② )万円までは贈与税が非課税となります。非課税拠出額の限度額は、受贈者ごとに( ② )万円となりますが、学習塾などの学校等以外の者に対して直接支払われる金銭については500万円が限度となります」 Ⅲ 「直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度の適用後、受贈者であるAさんのお孫さんが( ③ )歳に達すると教育資金管理契約は終了します。そのとき、当該贈与財産から教育資金に充当した金額を控除した残額がある場合、当該残額はその年分の贈与税の課税価格に算入されるため、贈与税の申告義務が発生した場合は、その申告をする必要があります」
解答・解説を表示
解答
① 88(万円) ② 1,500(万円) ③ 30(歳)
解説
暦年課税において贈与年の1月1日時点で20歳以上の者が直系尊属から受ける贈与には特例税率が適用され、一般税率よりも税負担が軽減されます。また、直系尊属からの教育資金一括贈与特例は、最大1,500万円まで非課税で拠出可能ですが、受贈者が30歳に達した時点で契約終了となり残額に課税されます。
解き方
- 贈与者と受贈者の続柄および年齢から特例贈与財産に該当するか判定し、基礎控除110万円を差し引いた課税価格に特例速算表を適用して贈与税額を算出する。
- 教育資金の一括贈与非課税制度における受贈者ごとの非課税限度額(1,500万円)および契約終了となる受贈者の到達年齢(30歳)を確認する。
答えの内訳
- ①:88
- 直系尊属(父Aさん・70歳)から20歳以上の子(長女Cさん・45歳)への贈与であるため、特例税率が適用されます。基礎控除後の課税価格は、700万円-110万円=590万円です。速算表より税率20%、控除額30万円を適用し、590万円×20%-30万円=88万円となります。
- ②:1,500
- 直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度において、受贈者1人あたりの非課税拠出限度額は1,500万円(学校等以外への支払いは500万円が限度)です。
- ③:30
- 教育資金管理契約は、受贈者が30歳に達した日等に終了します。終了時に教育資金として使い切らなかった残額がある場合は、その残額に対して贈与税が課税されます。
覚えるポイント
- 特例贈与財産は受贈者が贈与年1月1日時点で20歳以上(現行法は18歳以上)かつ直系尊属からの贈与に適用される。
- 教育資金一括贈与の非課税限度額は受贈者1人あたり1,500万円(学校等以外は500万円)で、原則30歳到達時に契約終了となる。
間違えやすいところ
- 直系尊属からの贈与であっても、受贈者が未成年の場合は特例税率ではなく一般税率が適用される点に注意する。
- 結婚・子育て資金の一括贈与(限度額1,000万円・50歳到達で終了)と教育資金一括贈与の限度額・終了年齢を混同しないようにする。
出題の前提:2018年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2019年1月 2級 実技 個人資産相談業務』
公式問題 p.20(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
相続時精算課税制度の要件・特別控除額・適用効果
相続・事業承継 · 相続時精算課税制度 / 受贈者要件 / 暦年課税との選択関係
相続時精算課税制度(以下、「本制度」という)に関する次の記述①~③について、適切なものには○印を、不適切なものには×印を解答用紙に記入しなさい。 ① 「Aさんが長女Cさんに現金を贈与する場合、本制度の活用が考えられます。本制度を選択した場合、累計で3,500万円までの贈与について贈与税は課されませんが、その額を超える部分については、一律20%の税率により贈与税が課されます」 ② 「本制度における受贈者は、贈与をする年の1月1日において20歳以上でなければなりません。したがって、現時点において、Aさんが孫Eさんおよび孫Fさんに現金を贈与する場合、本制度を活用することはできません」 ③ 「Aさんからの贈与について、長女Cさんが本制度を選択した場合、その後に行われるAさんからの贈与について、暦年課税を選択することはできません」
解答・解説を表示
解答
① × ② ○ ③ ○
解説
相続時精算課税制度は、原則として60歳以上の父母・祖父母から、贈与年の1月1日において20歳以上の子・孫への贈与を対象とします。贈与者ごとに累計2,500万円までの特別控除枠があり、超過額には一律20%が課税されます。一度選択すると同一贈与者からの贈与について暦年課税への変更はできません。
解き方
- 相続時精算課税の特別控除額が累計2,500万円であることを確認し、記述①の正誤を判断する。
- 受贈者の年齢要件(贈与年の1月1日時点で20歳以上)と孫たちの実年齢を照らし合わせ、記述②の正誤を判断する。
- 制度選択後の暦年課税への変更不可(不可逆性)のルールを確認し、記述③の正誤を判断する。
小問ごとの答え
- 小問 ①:×
- 相続時精算課税制度における特別控除の限度額は、同一の贈与者からの贈与について累計で「2,500万円」までです。3,500万円ではありません。2,500万円を超えた部分に対して一律20%の税率が課されます。
- 小問 ②:○
- 本制度の受贈者は、贈与を受けた年の1月1日において20歳以上(2018年10月1日基準)の直系卑属(子や孫)である推定相続人等です。孫Eさん(14歳)と孫Fさん(12歳)はいずれも20歳未満であるため、現時点では本制度を選択できません。
- 小問 ③:○
- 特定の贈与者からの贈与について一度相続時精算課税制度を選択した場合、その贈与者からの贈与についてはその後の年分において暦年課税に戻す(再選択する)ことはできません。
覚えるポイント
- 相続時精算課税の特別控除限度額は贈与者ごとに累計2,500万円、超過分は一律20%課税。
- 受贈者の年齢要件は贈与年の1月1日時点で20歳以上(現行法は18歳以上)、贈与者は60歳以上。
- 一度相続時精算課税を選択すると、その贈与者からの贈与について暦年課税への変更はできない。
間違えやすいところ
- 住宅取得等資金贈与の非課税枠等と混同して特別控除額を3,500万円等と誤認しないようにする。
- 相続時精算課税の選択は「贈与者ごと」に行うため、父から選択しても母からの贈与は暦年課税を継続できる点と混同しないようにする。
出題の前提:2018年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2019年1月 2級 実技 個人資産相談業務』
公式問題 p.21(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
相続税の基礎控除額・小規模宅地等の特例・死亡保険金の非課税限度額
相続・事業承継 · 遺産に係る基礎控除額 / 小規模宅地等の特例 / 生命保険金の非課税限度額
Aさんの相続に関する次の文章の空欄①~③に入る最も適切な数値を、〈数値群〉のなかから選びなさい。 Ⅰ 「Aさんの相続が現時点(平成31年1月27日)で開始した場合、Aさんの相続における遺産に係る基礎控除額は( ① )万円となります。課税価格の合計額が遺産に係る基礎控除額を上回りますが、小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例や配偶者に対する相続税額の軽減の適用を受けることで相続税額を軽減することができます」 Ⅱ 「妻Bさんが自宅の敷地および建物を相続した場合、小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例の適用を受けることができます。その場合、自宅の敷地(相続税評価額6,000万円、面積400㎡)について、課税価格に算入すべき価額を( ② )万円とすることができます」 Ⅲ 「生命保険に加入していないのであれば、契約者(=保険料負担者)および被保険者をAさん、死亡保険金受取人を相続人とする終身保険に加入されることをお勧めします。終身保険に加入後、Aさんの相続が開始した場合、相続人が受け取る死亡保険金は( ③ )万円を限度として、死亡保険金の非課税金額の規定の適用を受けることができます」
- イ
- 990
- ロ
- 1,000
- ハ
- 1,200
- ニ
- 1,500
- ホ
- 2,000
- ヘ
- 2,040
- ト
- 3,000
- チ
- 3,960
- リ
- 4,200
- ヌ
- 4,800
- ル
- 5,400
解答・解説を表示
解答
① リ ② ヘ ③ ロ
解説
相続税の計算では、まず法定相続人の数を正確に確定させることが基礎控除額や非課税枠を計算する上での必須条件となります。また、小規模宅地等の特例(特定居住用宅地等)では、敷地面積が限度面積を超える場合に限度面積分のみ80%の評価減を行い、減額後の残額が課税価格に算入されます。
解き方
- 設例の家族構成(妻B、長女Cの2名が法定相続人。孫E・Fは代襲相続人ではない)から法定相続人の数が2人であることを確認します。
- 遺産に係る基礎控除額を「3,000万円+600万円×2人=4,200万円」と計算し、①を「リ」と特定します。
- 特定居住用宅地等の減額割合80%・限度面積330㎡を適用し、敷地400㎡に対する減額額3,960万円を求めて差引2,040万円を課税価格として算出し、②を「ヘ」と特定します。
- 死亡保険金の非課税限度額を「500万円×法定相続人の数2人=1,000万円」と計算し、③を「ロ」と特定します。
小問ごとの答え
- 小問 ①:リ
- Aさんの法定相続人は配偶者である妻Bさんと長女Cさんの2人です。遺産に係る基礎控除額は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で算出されるため、3,000万円+600万円×2人=4,200万円(リ)となります。
- 小問 ②:ヘ
- 特定居住用宅地等に該当する場合、限度面積330㎡まで80%減額されます。減額される金額は「6,000万円×(330㎡/400㎡)×80%=3,960万円」となるため、課税価格に算入すべき価額は「6,000万円-3,960万円=2,040万円(ヘ)」となります。
- 小問 ③:ロ
- 生命保険金の非課税限度額は「500万円×法定相続人の数」で計算されます。法定相続人は妻Bさんと長女Cさんの2人であるため、500万円×2人=1,000万円(ロ)となります。
覚えるポイント
- 基礎控除額は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」、死亡保険金非課税限度額は「500万円×法定相続人の数」で算出します。
- 特定居住用宅地等の特例は限度面積330㎡まで80%減額されます。問われているのが「減額額」か「課税価格算入額」かを必ず確認してください。
間違えやすいところ
- 長女Cが生存しているため、孫Eおよび孫Fは代襲相続人にならず、法定相続人の数に含めてはならない点。
- 特定居住用宅地等の計算において、減額される金額(3,960万円)をそのまま課税価格に算入すべき価額と取り違えてしまう点。
出題の前提:2018年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2019年1月 2級 実技 個人資産相談業務』
公式問題 p.21(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
2019年1月 2級 実技 個人資産相談業務
参照した公式資料
金融財政事情研究会が公開した2019年1月 2級 実技 個人資産相談業務の問題・解答資料です。
- 公式問題(公式掲載ページ) ↗ — www.kinzai.or.jp(資料の掲載案内)
- 公式模範解答(公式掲載ページ) ↗ — www.kinzai.or.jp(資料の掲載案内)
金財のPDFは公式掲載ページからご覧ください。古い資料は現在の一覧に掲載されていない場合があります。

