日本FP協会・金融財政事情研究会の公式問題・模範解答を、級・学科/実技・公開年度に分けて収録しています。CBT公開問題は1セットの公表問題で、全受験者への出題を網羅するものではありません。
2018年1月 2級 実技 中小事業主資産相談業務の概要
老齢給付の年金額計算(老齢厚生年金・老齢基礎年金・付加年金)
ライフプランニングと資金計画 · 老齢厚生年金 / 老齢基礎年金 / 付加年金
設例のAさん(昭和47年4月10日生まれ)が原則として65歳から受給できる公的年金(老齢厚生年金、老齢基礎年金、付加年金)について、平成29年度価額に基づき、指定の空欄①~③に入る年金額を計算しなさい(円未満四捨五入、老齢厚生年金の経過的加算は考慮しない)。 ・老齢厚生年金:平均標準報酬月額28万円、厚生年金被保険者期間60月、乗率7.125/1,000 ・老齢基礎年金:満額779,300円、国民年金未納36月、厚生年金60月、国民年金納付済384月(60歳まで納付継続) ・付加年金:平成28年4月から60歳に達するまで付加保険料を納付し続けた場合
解答・解説を表示
解答
① 119,700(円)、② 720,853(円)、③ 38,400(円)
解説
老齢厚生年金は報酬比例部分の計算式に基づき、老齢基礎年金は20歳から60歳までの480月に対する保険料納付済期間(厚生年金加入期間を含む)の割合に応じて計算されます。また、付加保険料(月額400円)を納付した期間がある場合、「200円×納付月数」で算定される付加年金が老齢基礎年金に上乗せして終身支給されます。
解き方
- 老齢厚生年金の額を「平均標準報酬月額280,000円×(7.125/1,000)×60月」の算式に代入して計算する。
- 老齢基礎年金の納付済月数を「厚生年金60月+国民年金納付済384月=444月」とし、「779,300円×(444/480)」を計算して円未満を四捨五入する。
- 付加保険料の納付月数を平成28年4月から60歳到達前月(平成44年3月)までの192月と求め、「200円×192月」を計算する。
答えの内訳
- ①:119,700
- 老齢厚生年金の本来水準による額は、「平均標準報酬月額×(7.125/1,000)×厚生年金保険被保険者期間の月数」により算出します。したがって、280,000円×(7.125/1,000)×60月=119,700円となります。
- ②:720,853
- 老齢基礎年金の受給額は「満額(779,300円)×保険料納付済月数/480月」で算出します。厚生年金被保険者期間(第2号被保険者)の60月と国民年金第1号保険料納付済期間の384月を合わせた444月が納付済月数となるため、779,300円×(444月/480月)=720,852.5円となり、円未満四捨五入で720,853円となります。
- ③:38,400
- 付加年金の年金額は「200円×付加保険料納付済月数」で算出します。昭和47年4月10日生まれのAさんが60歳に達するのは平成44年4月9日であり、納付対象期間は平成28年4月から60歳到達前月の平成44年3月までの16年間(192月)となります。よって、200円×192月=38,400円となります。
覚えるポイント
- 厚生年金の加入期間(第2号被保険者期間)は老齢基礎年金の計算上、保険料納付済期間として合算される点
- 付加年金の受給額の計算式は「200円×納付月数」であり、2年間受給すれば納付保険料(月額400円)相当分を回収できる点
間違えやすいところ
- 老齢基礎年金の計算において、国民年金の納付済期間384月のみを分子としてしまい、厚生年金の60月を算入し忘れるミス
- 付加保険料の納付終了月を60歳到達月と誤認し、月数計算を1月分誤ってしまうミス
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等(平成29年度公的年金額基準)
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 実技 中小事業主資産相談業務』
公式問題 p.4(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式模範解答 p.1(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
小規模企業共済制度の加入要件・掛金・給付の税務
ライフプランニングと資金計画 · 小規模企業共済 / 所得控除 / 退職所得 / 雑所得
小規模企業共済制度に関する次の記述①~③について、適切なものには○、不適切なものには×をつけなさい。 ① 個人事業主の配偶者等であっても、個人事業主の共同経営者としての要件を満たせば、小規模企業共済制度に加入することができる。 ② 毎月の掛金は1,000円から7万円までの範囲内で500円単位で選択でき、納付した掛金の全額を事業所得の計算上、必要経費に算入することができる。 ③ 個人事業を廃業した場合に一括で受け取る共済金は退職所得として課税対象となり、分割で受け取る共済金は公的年金等に係る雑所得として課税対象となる。
解答・解説を表示
解答
① ○、② ×、③ ○
解説
小規模企業共済制度は個人事業主や小規模企業の経営者・役員等のための退職金積立制度です。掛金拠出時は全額が小規模企業共済等掛金控除(所得控除)の対象となり、共済金受取時は受取方法に応じて退職所得(一括)または公的年金等の雑所得(分割)として税制上の優遇が設けられています。
解き方
- 共同経営者の加入要件を確認し、個人事業主の共同経営者も一定要件を満たせば加入可能であることから記述①を適切(○)と判定する。
- 掛金の税務上の取扱いを確認し、事業所得の必要経費ではなく「小規模企業共済等掛金控除」であることから記述②を不適切(×)と判定する。
- 共済金の受取形態と課税区分を確認し、一括受取が退職所得、分割受取が公的年金等控除の対象となる雑所得であることから記述③を適切(○)と判定する。
小問ごとの答え
- 小問 ①:○
- 小規模企業共済制度は、個人事業主や会社役員だけでなく、個人事業主1人につき2人まで要件を満たす共同経営者も加入することができます。
- 小問 ②:×
- 小規模企業共済の掛金は月額1,000円から7万円までの範囲内(500円単位)で選択できますが、納付した掛金全額は事業所得の「必要経費」ではなく、所得控除の「小規模企業共済等掛金控除」として総所得金額等から控除されます。
- 小問 ③:○
- 個人事業の廃業に伴って受け取る共済金について、一括受給する場合は税法上「退職所得」として扱われ、分割受給する場合は「公的年金等に係る雑所得」として課税対象となります。
覚えるポイント
- 小規模企業共済の掛金は事業所得の必要経費ではなく「小規模企業共済等掛金控除(所得控除)」として控除される点
- 個人事業主1人あたり最大2人までの共同経営者も加入可能である点
間違えやすいところ
- 掛金を必要経費に算入できる倒産防止共済(経営セーフティ共済)と、所得控除の対象となる小規模企業共済を混同してしまうミス
- 一括受取と分割受取の所得区分(退職所得と雑所得)を取り違えるミス
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等(所得税法、小規模企業共済法)
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 実技 中小事業主資産相談業務』
公式問題 p.4(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式模範解答 p.1(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
確定拠出年金(個人型)の拠出限度額と給付要件
年金・社会保険 · 確定拠出年金 / iDeCo / 小規模企業共済等掛金控除 / 老齢給付金
個人事業主であるAさんに対する個人型確定拠出年金(iDeCo)の説明文において、空欄①~④に入る最も適切な語句または数値を〈語句群〉から選びなさい。 「確定拠出年金は、拠出された掛金が個々の加入者ごとに明確に区分され、将来の年金受取額が加入者の運用指図に基づく運用実績に応じて変動する年金制度です。確定拠出年金には、掛金を基本的に企業が拠出する企業型年金と加入者自身が拠出する個人型年金があります。 60歳未満の国民年金の被保険者は、原則として、個人型年金に加入することができます。個人型年金の掛金は、拠出することができる限度額が加入者の種別に応じて定められており、Aさんのような個人事業主が個人型年金に加入した場合の年間の拠出限度額は、( ① )となります。また、付加保険料を納付している場合は、付加保険料と合わせて年額( ① )が限度となります。拠出した掛金は、その全額が( ② )として所得控除の対象となります。 個人型年金の給付には、老齢給付金、障害給付金、死亡一時金があります。 老齢給付金を60歳から受け取るためには、通算加入者等期間が( ③ )年以上必要です。通算加入者等期間が( ③ )年に満たない場合は、受給開始可能な年齢が繰り下げられます。有期年金である老齢給付金を年金で受け取る場合は、5年以上( ④ )年以下の期間で、運営管理機関が定める方法で支給されますが、一時金として一括で受け取ることも可能です」 〈語句群〉 イ.5 ロ.10 ハ.15 ニ.20 ホ.25 ヘ.30 ト.27万6,000円 チ.66万円 リ.81万6,000円 ヌ.社会保険料控除 ル.小規模企業共済等掛金控除 ヲ.生命保険料控除
- イ
- 5
- ロ
- 10
- ハ
- 15
- ニ
- 20
- ホ
- 25
- ヘ
- 30
- ト
- 27万6,000円
- チ
- 66万円
- リ
- 81万6,000円
- ヌ
- 社会保険料控除
- ル
- 小規模企業共済等掛金控除
- ヲ
- 生命保険料控除
解答・解説を表示
解答
① リ ② ル ③ ロ ④ ニ
解説
個人型確定拠出年金(iDeCo)は拠出した掛金を加入者自らが運用する私的年金制度です。国民年金第1号被保険者の拠出限度額は月額6.8万円(年額81.6万円)で、掛金全額が小規模企業共済等掛金控除の対象となります。老齢給付金を60歳から受給するには通算10年の加入者等期間が必要です。
解き方
- 加入者種別(第1号被保険者)から掛金の年間拠出限度額(月額6.8万円×12カ月=81.6万円)を導く。
- 拠出時の税制優遇として適用される所得控除の名称(小規模企業共済等掛金控除)を確認する。
- 原則受給開始年齢(60歳)に必要な通算加入者等期間(10年)および年金の受取期間(5年以上20年以下)を特定する。
小問ごとの答え
- 小問 ①:リ
- 国民年金第1号被保険者(個人事業主等)の個人型確定拠出年金の掛金限度額は月額6万8,000円であり、年額では81万6,000円となります。付加保険料や国民年金基金と合算してこの枠が適用されます。
- 小問 ②:ル
- 確定拠出年金の加入者本人が拠出した掛金は、全額が「小規模企業共済等掛金控除」として所得控除の対象になります。
- 小問 ③:ロ
- 老齢給付金を原則である60歳から受給するためには、通算加入者等期間が10年以上必要とされています。
- 小問 ④:ニ
- 老齢給付金を有期年金として分割受給する場合の支給期間は、5年以上20年以下の期間で運営管理機関が定めます。
覚えるポイント
- iDeCoの第1号被保険者の限度額は月額68,000円(年額816,000円)。
- 掛金は全額が小規模企業共済等掛金控除の対象となる。
間違えやすいところ
- 掛金控除を社会保険料控除と混同しやすい。
- 60歳からの老齢給付金受給には通算10年の加入者等期間が必要であることを見落としやすい。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 実技 中小事業主資産相談業務』
公式問題 p.5(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
株式取引の受渡期日・株式累積投資・株式ミニ投資
金融資産運用 · 株式取引の受渡し / 株式累積投資 / 株式ミニ投資
株式投資に関する次の記述①~③について、適切なものには○印を、不適切なものには×印を判定しなさい。 ① 「上場株式を証券取引所の普通取引で売買したときの受渡しは、原則として、約定日(売買成立日)から起算して4営業日目に行われます」 ② 「株式累積投資は、毎月1万円以上200万円未満で設定した一定の金額で同一銘柄の株式を継続的に買い付ける投資方法であり、買い付けることができる銘柄は、取扱会社が選定した銘柄の範囲内となります」 ③ 「株式ミニ投資は、株式を、単元株数の10分の1の整数倍で、かつ、単元株数に満たない株数で買い付けることができる投資方法であり、通常の株式取引と同様に、成行や指値による注文が可能です」
解答・解説を表示
解答
① ○ ② × ③ ×
解説
上場株式の現物取引や少額株式投資手法にはそれぞれルールが存在します。取引所での普通取引の受渡日は約定日から起算して4営業日目(2017年10月基準)であり、株式累積投資の拠出額は1万円以上100万円未満、株式ミニ投資では指値注文不可(成行のみ)と定められています。
解き方
- 普通取引の受渡しスケジュールについて、約定日からの所定営業日数を判定する。
- 株式累積投資の毎月の積立投資金額の範囲(1万円以上100万円未満)を確認し、記述の誤りを判定する。
- 株式ミニ投資における発注方法(成行注文のみ可能で指値注文不可)の制約を確認する。
小問ごとの答え
- 小問 ①:○
- 法令基準日(2017年10月1日)現在の証券取引所における上場株式の普通取引の受渡日は、約定日から起算して4営業日目(T+3)とされていました。
- 小問 ②:×
- 株式累積投資(るいとう)の月々の払込金額は、取扱会社所定の同一銘柄につき1万円以上100万円未満(1,000円単位)であり、200万円未満ではありません。
- 小問 ③:×
- 株式ミニ投資では注文方法が成行注文に限定されており、通常の単元株取引のように指値注文を行うことはできません。
覚えるポイント
- 株式累積投資(るいとう)の毎月の拠出金額は1万円以上100万円未満(千円単位)。
- 株式ミニ投資は指値注文不可で成行注文のみ。
間違えやすいところ
- 株式ミニ投資で通常の現物株と同様に指値注文ができると誤認しやすい。
- 株式累積投資の拠出上限を100万円ではなく200万円と取り違えやすい。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 実技 中小事業主資産相談業務』
公式問題 p.7(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
ジュニアNISAの非課税枠・非課税期間・払出制限
金融資産運用 · ジュニアNISA / 一般NISA / 非課税投資枠 / 払出制限
ジュニアNISA(未成年者少額投資非課税制度)の仕組みに関する次の文章の空欄①~④に入る最も適切な数値を、〈数値群〉の中から選びなさい。 「ジュニアNISAは、ジュニアNISA口座に受け入れた上場株式や公募株式投資信託等について、通常は課税される配当金や譲渡益等が非課税となる制度です。未成年者が口座開設者となり、原則として、その親権者等が未成年者を代理して運用管理を行います。 20歳以上の者を対象とした一般NISA口座に平成30年中に受け入れることができる上場株式等の限度額(非課税枠)は( ① )万円ですが、ジュニアNISA口座に平成30年中に受け入れることができる上場株式等の限度額(非課税枠)は( ② )万円となっています。また、ジュニアNISA口座に平成30年中に受け入れた上場株式等の配当金や譲渡益等について非課税となる期間は、当該非課税管理勘定が設けられた日の属する年の1月1日から最長で( ③ )年間です。 なお、ジュニアNISA口座に受け入れた上場株式等の配当金等や売却代金は、原則として、口座開設者が3月31日時点において( ④ )歳である年の前年の12月31日までジュニアNISAに係る口座外に払い出すことはできません」
- イ
- 3
- ロ
- 5
- ハ
- 7
- ニ
- 10
- ホ
- 15
- ヘ
- 18
- ト
- 20
- チ
- 22
- リ
- 50
- ヌ
- 60
- ル
- 80
- ヲ
- 100
- ワ
- 120
- カ
- 150
解答・解説を表示
解答
① ワ ② ル ③ ロ ④ ヘ
解説
NISA制度では対象者や目的に応じて非課税枠・非課税保有期間・払出制限が法令上明確に定められています。成人向けの一般NISAは年間120万円で5年間非課税、未成年者向けのジュニアNISAは年間80万円で5年間非課税であり、高校卒業相当年齢(18歳)までの払出制限が設けられていました。
解き方
- 一般NISAにおける年間の非課税投資限度額(120万円)を確認し、空欄①に該当する記号を選択する。
- ジュニアNISAにおける年間の非課税投資限度額(80万円)および非課税期間(最長5年間)を確認し、空欄②・③を選択する。
- ジュニアNISAの払出制限年齢(3月31日時点で18歳である年の前年12月31日まで)を確認し、空欄④を選択する。
小問ごとの答え
- 小問 ①:ワ
- 20歳以上の者を対象とした一般NISAの年間非課税投資枠は、平成28年(2016年)以降は年120万円とされています。
- 小問 ②:ル
- 未成年者を対象としたジュニアNISAの年間非課税投資枠は年80万円とされています。
- 小問 ③:ロ
- ジュニアNISA口座において、受け入れた上場株式等から生じる配当金や譲渡益等が非課税となる期間は最長5年間です。
- 小問 ④:ヘ
- ジュニアNISA口座内の資金は、原則として口座開設者が3月31日時点で18歳である年の前年12月31日まで払い出すことができません。
覚えるポイント
- 一般NISAの年間投資枠は120万円(最長5年)、ジュニアNISAは80万円(最長5年)。
- ジュニアNISAの払出制限は3月31日時点で18歳になる年の前年12月31日まで。
間違えやすいところ
- 一般NISA導入当初の枠(100万円)と拡充後の枠(120万円)を混同しないように注意する。
- ジュニアNISAの払出制限年齢を成人年齢の20歳と誤認しないよう注意する。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 実技 中小事業主資産相談業務』
公式問題 p.8(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
株式投資指標(PER・PBR・配当性向・サスティナブル成長率)の判定
金融資産運用 · PER / PBR / 配当性向 / サスティナブル成長率
設例の〈X社の財務データ等〉に基づき、株式投資指標に関する次の記述①~③について、適切なものには○印を、不適切なものには×印を判定しなさい。なお、比較銘柄の平均PERは17.30倍、平均PBRは1.35倍、平均配当性向は26.20%である。 〈X社の財務データ等〉 総資産:5,500億円、自己資本(純資産):800億円、当期純利益(年間):150億円、配当金総額(年間):42億円、発行済株式数:4億株、株価:600円 ① 「X社株式のPER・PBRは、比較銘柄の平均値と比べて、いずれも倍率が低く、株価が割安であると判断されます」 ② 「X社株式の配当性向は1.75%であり、比較銘柄の平均値を大きく下回っていますが、成長性のある企業には利益を配当せずに再投資して事業拡大を図る傾向も見られます」 ③ 「サスティナブル成長率は、企業の内部留保と利益率から今後の成長率を予測する際に用いられる指標であり、X社のサスティナブル成長率は13.50%と算出されます」
- ①
- X社株式のPER・PBRは、比較銘柄の平均値と比べて、いずれも倍率が低く、株価が割安であると判断されます
- ②
- X社株式の配当性向は1.75%であり、比較銘柄の平均値を大きく下回っていますが、成長性のある企業には利益を配当せずに再投資して事業拡大を図る傾向も見られます
- ③
- サスティナブル成長率は、企業の内部留保と利益率から今後の成長率を予測する際に用いられる指標であり、X社のサスティナブル成長率は13.50%と算出されます
解答・解説を表示
解答
① × ② × ③ ○
解説
各投資指標は企業の財務数値から算出されます。PER(株価÷1株当たり純利益)やPBR(株価÷1株当たり純資産)は株価の割安性を測り、配当性向(配当金総額÷当期純利益)は利益の株主還元度合いを示します。サスティナブル成長率は「ROE×内部留保率(1-配当性向)」で算出され、外部資金調達を行わずに企業が達成可能な成長ペースを示します。
解き方
- 1株当たり純利益(EPS=37.5円)と1株当たり純資産(BPS=200円)を求め、PER(16.0倍)およびPBR(3.0倍)を同業比較して正誤を判定する。
- 配当金総額42億円と当期純利益150億円から配当性向(28.0%)を算出し、配当利回り(1.75%)との混同を確認して正誤を判定する。
- ROE(18.75%)と内部留保率(72.0%)を求め、積であるサスティナブル成長率(13.50%)を計算して正誤を判定する。
小問ごとの答え
- 小問 ①:×
- EPSは150億円÷4億株=37.5円、PERは600円÷37.5円=16.0倍(比較銘柄17.30倍より低い)。BPSは800億円÷4億株=200円、PBRは600円÷200円=3.0倍(比較銘柄1.35倍より高い)。PBRは比較銘柄より高いため不適切です。
- 小問 ②:×
- 配当性向は配当金総額÷当期純利益=42億円÷150億円=28.0%です(比較銘柄の26.20%を上回っています)。1.75%は配当利回り(1株当たり配当金10.5円÷株価600円)の数値であり、配当性向ではないため不適切です。
- 小問 ③:○
- ROE=当期純利益150億円÷自己資本800億円=18.75%、内部留保率=1-配当性向28%=72%です。サスティナブル成長率=ROE×内部留保率=18.75%×72%=13.50%となり、記述の通り適切です。
覚えるポイント
- 配当性向=配当金総額÷当期純利益(=1株当たり配当金÷EPS)。
- サスティナブル成長率=ROE×内部留保率=ROE×(1-配当性向)。
- 配当利回り(1株配当÷株価)と配当性向(配当÷当期純利益)を混同しない。
間違えやすいところ
- 配当性向(28.0%)と配当利回り(1.75%)の計算式を取り違えてしまう誤り。
- PBRの計算で純資産と総資産を取り違えたり、比較銘柄より高いにもかかわらず割安と誤解するミス。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 実技 中小事業主資産相談業務』
公式問題 p.7(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.8(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
法人税における申告調整(別表四)の取扱い
中小事業主資産相談業務 · 減価償却超過額 / 交際費等の損金不算入 / 役員給与(高額譲受) / ハーフタックスプラン
サービス業を営むX株式会社(資本金1,000万円の青色申告法人)の当期(平成30年3月期)の法人税確定申告に係る資料に基づく申告調整(別表四)について、次の記述①~④の正誤を判定しなさい。なお、所得金額の計算上、選択すべき複数の方法がある場合は、所得金額が低くなる方法を選択すること。 ① 備品の減価償却費のうち償却限度額を超過する40万円は、前期における減価償却不足額以下であるため、法人税申告書別表四での申告調整は不要である。 ② X社が支出した交際費等の金額850万円のうち、定額控除限度額を超える部分の金額である50万円を法人税申告書別表四で加算する。 ③ X社がAさんから取得した土地については、時価と実際に支払った対価との差額である1,000万円が役員給与として損金の額に算入されるため、法人税申告書別表四での申告調整は不要である。 ④ X社が、自己を契約者、役員・従業員を被保険者とする養老保険に加入して支払った保険料は、当該保険契約が終了するまで資産に計上することになるため、支払った500万円を法人税申告書別表四で加算する。
- ①
- 備品の減価償却費のうち償却限度額を超過する40万円は、前期における減価償却不足額以下であるため、法人税申告書別表四での申告調整は不要である。
- ②
- X社が支出した交際費等の金額850万円のうち、定額控除限度額を超える部分の金額である50万円を法人税申告書別表四で加算する。
- ③
- X社がAさんから取得した土地については、時価と実際に支払った対価との差額である1,000万円が役員給与として損金の額に算入されるため、法人税申告書別表四での申告調整は不要である。
- ④
- X社が、自己を契約者、役員・従業員を被保険者とする養老保険に加入して支払った保険料は、当該保険契約が終了するまで資産に計上することになるため、支払った500万円を法人税申告書別表四で加算する。
解答・解説を表示
解答
① × ② ○ ③ × ④ ×
解説
法人税の所得金額は、企業会計の当期純利益を基礎として、税法上の規定に従い別表四上で益金・損金の加算・減算(申告調整)を行って算出します。損金経理した費用であっても、限度額超過額や要件を満たさない役員給与等は損金不算入として加算されます。
解き方
- 減価償却超過額は過去の償却不足額と通算できない原則を確認し、申告調整の要否を判断する。
- 中小法人の交際費課税における定額控除限度額と飲食費50%損金算入のいずれが有利かを比較検討する。
- 役員からの資産高額買入れに伴う差額が役員給与として損金算入要件を満たすか確認する。
- 養老保険のいわゆるハーフタックスプランにおける損金・資産計上の割合を確認し調整額を判断する。
小問ごとの答え
- 小問 ①:×
- 当期に計上した減価償却費が償却限度額を超える場合、過去に償却不足額があっても相殺して切り捨てることはできず、償却超過額40万円は損金不算入として加算(留保)調整が必要です。
- 小問 ②:○
- 期末資本金1億円以下の中小法人は年800万円の定額控除限度額まで全額損金算入できるため、850万円支出時の不算入額は50万円となり、接待飲食費の50%算入(不算入額550万円)より所得が低くなるため適切です。
- 小問 ③:×
- 役員からの高額買入れにおける時価超過額1,000万円は役員給与と認定されますが、事前確定届出給与等の損金算入要件を満たさないため損金不算入となり、別表四で加算(社外流出)が必要です。
- 小問 ④:×
- 死亡保険金受取人を遺族、満期受取人を法人とする全役員・従業員対象の養老保険は支払保険料の2分の1を損金算入できます。全額を損金経理しているため資産計上すべき2分の1(250万円)について加算調整します。
覚えるポイント
- 減価償却費の限度超過額は過去の償却不足額と相殺できない。
- 中小法人の交際費は定額控除限度額(年800万円)または接待飲食費50%の有利選択が可能。
- ハーフタックスプラン養老保険の保険料は2分の1が損金、2分の1が資産計上。
間違えやすいところ
- 前期の償却不足額を当期の償却超過額から差し引けると誤認しやすい。
- 養老保険のハーフタックスプランで全額が資産計上または全額が損金算入になると混同しやすい。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の税法および設例の条件
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 実技 中小事業主資産相談業務』
公式問題 p.9(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.10(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式模範解答 p.3(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
法人税の課税所得金額および法人税額の計算
中小事業主資産相談業務 · 課税所得金額の計算 / 中小法人の軽減税率 / 法人税額の計算
《設例》の〈資料〉に基づき、X社(資本金1,000万円)の当期の法人税額を計算するための下記の〈計算式〉の空欄①および②に入る最も適切な数値を求めなさい。 〈計算式〉 ・課税所得金額 ( ① )万円 ・法人税額 □□□万円×15.0%+(( ① )万円-□□□万円)×23.4%=( ② )万円
解答・解説を表示
解答
① 3,800(万円) ② 822(万円)
解説
法人税の課税所得金額は、当期純利益に益金算入額および損金不算入額を加算し、益金不算入額および損金算入額を減算して計算します。期末資本金1億円以下の中小法人の法人税率は、所得のうち年800万円以下の部分について軽減税率15.0%が適用され、年800万円を超える部分には本則税率23.4%(平成29年度基準)が適用されます。
解き方
- 設例の資料5より、当期利益1,980万円に加算項目(益金算入330万円、損金不算入1,620万円)を足し、減算項目(益金不算入20万円、損金算入110万円)を引いて課税所得金額(空欄①)を計算する。
- 課税所得3,800万円を800万円以下の部分と800万円超の部分に区分し、それぞれ15.0%と23.4%を乗じて合計し法人税額(空欄②)を算出する。
答えの内訳
- ①:3,800
- 課税所得金額=当期利益1,980万円+益金算入額330万円-益金不算入額20万円-損金算入額110万円+損金不算入額1,620万円=3,800万円となります。
- ②:822
- 資本金1,000万円の中小法人の法人税率は年800万円以下の部分が15.0%、年800万円超の部分が23.4%です。800万円×15.0%+(3,800万円-800万円)×23.4%=120万円+702万円=822万円となります。
覚えるポイント
- 課税所得金額=当期利益+加算項目(益金算入・損金不算入)-減算項目(益金不算入・損金算入)。
- 中小法人の法人税率は年800万円以下の部分に15.0%の軽減税率が適用される。
間違えやすいところ
- 加算項目と減算項目のプラス・マイナスの符号を取り違えるミス。
- 年800万円超の部分に税率を乗じる際、全体から800万円を控除し忘れるミス。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の税法および設例の条件
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 実技 中小事業主資産相談業務』
公式問題 p.9(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.10(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式模範解答 p.3(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
所得拡大促進税制の要件と税額控除限度額
タックスプランニング · 所得拡大促進税制 / 中小企業者等の特例 / 基準事業年度
サービス業を営む青色申告法人であるX社(資本金1,000万円の中小企業者等、平成15年4月設立、3月決算)の平成30年3月期における所得拡大促進税制の適用について、次の文章の空欄①〜④に入る最も適切な数値を語句群から選択しなさい。 「中小企業者等に該当するX社が当期において本制度の適用を受けるためには、雇用者給与等支給額が基準事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入される国内雇用者に対する給与等の支給額と比較して( ① )%以上増加している必要がある。 X社が当期において本制度の適用を受ける場合の税額控除限度額は、X社の当期の平均給与等支給額が前事業年度の平均給与等支給額と比較して2%以上増加している場合、雇用者給与等支給額の基準事業年度からの増加額の10%相当額に、基準事業年度からの増加額と前事業年度からの増加額のいずれか少ない金額の( ② )%相当額を加えた金額となる。ただし、その税額控除限度額が当期における法人税額の( ③ )%相当額を超える場合には、その相当額が限度となる。 なお、本制度における基準事業年度とは、X社の場合、平成( ④ )年4月1日に開始した事業年度となる。」
- イ
- 1
- ロ
- 3
- ハ
- 5
- ニ
- 10
- ホ
- 12
- ヘ
- 15
- ト
- 20
- チ
- 24
- リ
- 26
- ヌ
- 28
- ル
- 30
解答・解説を表示
解答
① ロ ② ホ ③ ト ④ チ
解説
所得拡大促進税制は、青色申告法人が雇用者の給与支給総額を基準年度より一定以上増加させた場合に法人税額を控除できる制度です。中小企業者等には要件緩和や控除率の上乗せ措置が設けられています。
解き方
- 中小企業者等の適用要件である基準事業年度比の支給増加率(3%以上)を確認する。
- 平均給与等支給額が2%以上増加している場合の上乗せ控除率(12%加算)および法人税額控除の上限(20%)を確認する。
- 基準事業年度の定義に当てはめ、平成25年4月1日前に開始した直前事業年度(平成24年4月1日開始事業年度)を特定する。
小問ごとの答え
- 小問 ①:ロ
- 中小企業者等の場合、平成29年4月1日以後に開始する事業年度において所得拡大促進税制の適用を受けるための要件は、雇用者給与等支給額が基準事業年度比で「3%以上」増加していることです(大企業等は5%以上)。したがって「ロ(3)」が入ります。
- 小問 ②:ホ
- 中小企業者等の上乗せ要件(平均給与等支給額が前事業年度比で2%以上増加)を満たした場合、本来の控除額(基準事業年度からの増加額×10%)に加えて、増加額等の「12%」相当額が上乗せされ、合計22%相当額となります。したがって「ホ(12)」が入ります。
- 小問 ③:ト
- 所得拡大促進税制による税額控除限度額は、当期の調整前法人税額の「20%」相当額が上限とされています。したがって「ト(20)」が入ります。
- 小問 ④:チ
- 本制度における基準事業年度とは、原則として平成25年4月1日以後に開始する事業年度のうち最も古い事業年度の前事業年度を指すため、3月決算法人であるX社においては「平成24年4月1日」に開始した事業年度(平成25年3月期)となります。したがって「チ(24)」が入ります。
覚えるポイント
- 中小企業者等の基準事業年度比増加要件は3%、控除上限は当期法人税額の20%です。
間違えやすいところ
- 大企業の基準年度比増加要件(5%)と中小企業者等の緩和要件(3%)を取り違えやすいので注意が必要です。
出題の前提:2017年10月1日現在施行法令(租税特別措置法第42条の12の5)
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 実技 中小事業主資産相談業務』
公式問題 p.9(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.11(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
建築基準法における道路・用途・建ぺい率・防火規制
不動産 · 接道義務 / 用途地域の重複 / 建ぺい率の制限除外 / 防火地域の耐火建築物
建築基準法の規定に関する次の文章の空欄①〜④に入る最も適切な語句または数値を、語句群から選択しなさい。 「都市計画区域および準都市計画区域内において建築物を建築する場合、建築物やその敷地について、建築基準法により、以下のような各種制限が定められている。 (1) 建築物の敷地は、原則として、建築基準法上の道路に( ① )m以上接していなければならない。 (2) 建築できる建築物が、用途地域によって制限されている。なお、建築物の敷地が異なる2つの用途地域にまたがっているときは、原則として、その建築物またはその敷地の全部について、( ② )の建築物の用途に関する規定が適用される。 (3) 建築する建築物の建築面積および延べ面積について、その敷地面積に対する割合はあらかじめ定められた数値以下でなければならない。ただし、建築面積の敷地面積に対する割合の制限については、都市計画において定められた建ぺい率の限度が( ③ )とされている地域内で、かつ、防火地域内にある耐火建築物については適用されない。 (4) 建築物が防火地域と準防火地域にわたる場合においては、原則として、その全部について防火地域内の建築物に関する規定が適用され、防火地域内においては、階数が( ④ )以上、または延べ面積が100㎡を超える建築物は耐火建築物とし、その他の建築物は耐火建築物または準耐火建築物としなければならないとされている。」
- イ
- 1
- ロ
- 2
- ハ
- 3
- ニ
- 4
- ホ
- 5
- ヘ
- 60%
- ト
- 70%
- チ
- 80%
- リ
- 制限の厳しい地域
- ヌ
- 前面道路に多く接している地域
- ル
- 敷地の過半の属する地域
解答・解説を表示
解答
① ロ ② ル ③ チ ④ ハ
解説
建築基準法では、避難・消防・住環境の保全を図るため、道路への接道義務、用途制限の過半主義、耐火性能に応じた建ぺい率の緩和・撤廃、防火地域内の建築構造制限などを明確に定めています。
解き方
- 接道義務の原則(幅員4m以上の道路に2m以上接道)を確認する。
- 用途地域が複数にまたがる場合の按分ではなく「過半主義」が適用される原則を確認する。
- 防火地域内の耐火建築物で指定建ぺい率80%の地域における建ぺい率無制限(除外)規定を確認する。
- 防火地域内で耐火建築物としなければならない階数要件(3以上)を確認する。
小問ごとの答え
- 小問 ①:ロ
- 建築基準法第43条第1項により、建築物の敷地は道路に「2m」以上接していなければなりません(接道義務)。したがって「ロ(2)」が入ります。
- 小問 ②:ル
- 建築基準法第91条により、建築物の敷地が異なる2つ以上の用途地域にまたがる場合、用途制限は「敷地の過半の属する地域」の規定がその全部に適用されます。したがって「ル」が入ります。
- 小問 ③:チ
- 建築基準法第53条第6項第1号により、指定建ぺい率が「80%」の地域内で、かつ防火地域内にある耐火建築物については、建ぺい率制限が適用されません(建ぺい率100%)。したがって「チ(80%)」が入ります。
- 小問 ④:ハ
- 建築基準法第61条(試験基準日当時)の規定により、防火地域内では階数が「3」以上、または延べ面積が100㎡を超える建築物は耐火建築物としなければなりません。したがって「ハ(3)」が入ります。
覚えるポイント
- 用途地域のまたがりは過半の地域、防火規制のまたがりは厳しい地域が適用されます。
間違えやすいところ
- 用途地域のまたがり(過半主義)と、防火規制のまたがり(厳しい側の規定を全部に適用)を混同しないようにしましょう。
出題の前提:2017年10月1日現在施行法令(建築基準法第43条、第53条、第61条、第91条)
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 実技 中小事業主資産相談業務』
公式問題 p.13(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.14(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
複数地域にまたがる土地の延べ面積(容積率)の最高限度の計算
不動産 · 容積率 / 前面道路幅員制限 / 延べ面積の限度
甲土地(敷地面積420㎡、北側6m市道・東側4m市道の角地)において、第一種住居地域部分(120㎡、指定容積率300%、道路幅員制限の乗数4/10)と近隣商業地域部分(300㎡、指定容積率400%、道路幅員制限の乗数6/10)に耐火建築物を建築する場合、指定の〈計算式〉の空欄①~③に入る数値を求めなさい。
解答・解説を表示
解答
① 288 ② 360 ③ 1,368
解説
建築物の敷地が2つ以上の道路に接する場合、前面道路の幅員は最も広い幅員を採用します。また、敷地が容積率の異なる地域にまたがる場合は、地域ごとに「指定容積率」と「前面道路幅員×法定乗数」のいずれか小さい方を適用して延べ面積の限度を算出し、それらを合計します。
解き方
- 甲土地は北側6m道路と東側4m道路に接しているため、道路幅員は広い方の6mを採用する。
- 第一種住居地域部分(120㎡)の道路幅員制限を計算し(6m×4/10=240%)、指定容積率300%と比較して小さい方の240%を適用し、延べ面積限度(120㎡×240%=288㎡)を求める。
- 近隣商業地域部分(300㎡)の道路幅員制限を計算し(6m×6/10=360%)、指定容積率400%と比較して小さい方の360%を適用し、延べ面積限度(300㎡×360%=1,080㎡)を求める。
- 各地域の延べ面積限度を合算して敷地全体の上限(288㎡+1,080㎡=1,368㎡)を算出する。
答えの内訳
- ①:288
- 第一種住居地域部分の前面道路幅員は、広い方の6mが適用されます。前面道路幅員による制限は「6m×4/10=240%」となり、指定容積率300%より小さいため上限容積率は240%です。したがって延べ面積の限度は「120㎡×240%=288㎡」となります。
- ②:360
- 近隣商業地域部分の前面道路幅員も広い方の6mを採用します。前面道路の幅員による制限を受けた容積率は「6m×6/10=360%」となります。
- ③:1,368
- 近隣商業地域部分の上限容積率は指定容積率400%と道路幅員制限360%の小さい方の360%となり、延べ面積の限度は「300㎡×360%=1,080㎡」です。これに第一種住居地域部分の288㎡を合計し、甲土地全体の容積率の上限となる延べ面積は「288㎡+1,080㎡=1,368㎡」となります。
覚えるポイント
- 2面以上の道路に接する場合の前面道路幅員制限は最も広い道路の幅員を用いる。
- 住居系地域の法定乗数は原則4/10(特定行政庁の指定区域外)、商業系地域等の法定乗数は原則6/10である。
間違えやすいところ
- 接する道路ごとに敷地を分けて計算してしまうミス(広い方の幅員が敷地全体に及ぶ)。
- 道路幅員制限容積率と指定容積率の大小比較を忘れて指定容積率で計算してしまうミス。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の建築基準法等の法令に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 実技 中小事業主資産相談業務』
公式問題 p.13(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.15(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
相続により取得した土地の譲渡に係る税務
不動産 · 概算取得費 / 相続税の取得費加算の特例 / 被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除
甲土地の譲渡に係る税金に関する記述①~③の正誤を判定しなさい。
解答・解説を表示
解答
① × ② ○ ③ ×
解説
相続財産を譲渡した際の譲渡所得では、取得費不明時の概算取得費(5%)、納付した相続税の一部を取得費に算入できる取得費加算の特例(相続税申告期限の翌日以後3年以内の譲渡)、および空き家特例(同族法人など特別関係者への譲渡は適用除外)などの諸要件を正確に把握しておく必要があります。
解き方
- 記述①:概算取得費の割合が5%であることを確認し、10%とする記述を不適切と判定する。
- 記述②:相続税の取得費加算特例の譲渡期限(相続税申告期限の翌日以後3年以内)の規定を確認し、適切と判定する。
- 記述③:空き家特例において、自己が全株式を保有する同族会社への譲渡は特別関係者への譲渡等に該当し適用対象外となる点を確認し、不適切と判定する。
小問ごとの答え
- 小問 ①:×
- 相続により取得した土地の実際の取得費が不明である場合、譲渡所得の金額の計算上、譲渡価額の5%相当額を概算取得費とすることができます。記述の「10%相当額」は誤りです。
- 小問 ②:○
- 相続税の取得費加算の特例の適用を受けるためには、相続により取得した財産を「相続開始のあった日の翌日から相続税の申告書の提出期限の翌日以後3年を経過する日までの間」に譲渡する必要があります。記述のとおり適切です。
- 小問 ③:×
- 被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例は、買主が個人または法人であるかにかかわらず、売主が特別関係者等に対して譲渡した場合には適用できません。また、同族会社(Aさんが100%所有するX社など)への譲渡は適用除外となります。したがって不適切です。
覚えるポイント
- 取得費が不明な場合の概算取得費は譲渡価額の「5%」。
- 取得費加算の特例の譲渡期限は「相続開始の日の翌日から相続税申告期限の翌日以後3年以内(=相続開始から3年10カ月以内)」。
- 空き家の3,000万円特別控除特例は、配偶者や直系血族、同族会社等の特別関係者への譲渡には適用できない。
間違えやすいところ
- 概算取得費の割合を10%(消費税率等)と混同してしまう。
- 取得費加算の特例の譲渡期限を「相続開始から3年以内」と申告期限(10カ月)の加算を誤認する。
- 空き家特例の要件で、金額要件(1億円以下)のみに目を奪われ、譲渡先が同族会社である制限を見落としてしまう。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の所得税法および租税特別措置法に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 実技 中小事業主資産相談業務』
公式問題 p.13(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.15(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
類似業種比準価額および併用方式による取引相場のない株式の評価
相続・事業承継 · 取引相場のない株式の評価 / 類似業種比準方式 / 併用方式 / 中会社の大
非上場会社であるX社の概要に基づき、X社株式の1株当たりの「類似業種比準価額」および「類似業種比準方式と純資産価額方式の併用方式による相続税評価額」を求める計算式の空欄①~④に入る数値を求めなさい。 〈X社の概要(抜粋)〉 ・資本金等の額:5,000万円、発行済株式総数:100,000株(1株につき1個の議決権) ・規模区分:中会社の大、特定の評価会社には非該当 ・比準要素等(すべて1株50円ベース): 配当(円):X社 5.0、類似業種 4.1 利益(円):X社 31、類似業種 25 純資産(円):X社 302、類似業種 270 類似業種の株価:395円 ・純資産価額方式による1株当たりの評価額:3,270円 〈計算式〉 ・類似業種比準価額 395円 × {(5.0円/4.1円 + 31円/25円 + 302円/270円) ÷ ( ① )} × ( ② ) × {( ③ )円 ÷ 50円} = □□□円 ・併用方式による相続税評価額 □□□円 × ( ④ ) + 3,270円 × (1 - ( ④ )) = □□□円
解答・解説を表示
解答
① 3、② 0.6、③ 500(円)、④ 0.90
解説
取引相場のない株式の評価において、中会社は大会社と小会社の中間に位置し、原則として類似業種比準方式と純資産価額方式を併用して評価します。類似業種比準価額の計算では配当・利益・純資産の比準割合を3で除し、規模に応じた斟酌割合(中会社は0.6)および1株当たり資本金等の額に応じた調整(X社の場合は500円/50円)を乗じます。また、併用方式における比準割合(L値)は「中会社の大」では0.90が適用されます。
解き方
- 比準要素(配当・利益・純資産)の平均を計算する際の分母は要素数である「3」であることを確認する。
- 中会社に対する斟酌割合が「0.6」であることを特定する。
- X社の資本金等の額5,000万円を発行済株式数100,000株で除して、1株当たりの資本金等の額「500円」を求める。
- 会社の規模区分が「中会社の大」であることから、併用方式のL割合が「0.90」であることを特定する。
答えの内訳
- ①:3
- 類似業種比準価額の計算式において、配当・利益・純資産の3要素の比準割合の合計を按分する分母は「3」となります(平成29年1月1日以降の相続等で比準割合が1:1:1に改正)。
- ②:0.6
- 中会社の類似業種比準価額に乗じる斟酌割合は、大会社が0.7、中会社が0.6、小会社が0.5と定められているため、「0.6」となります。
- ③:500(円)
- X社の資本金等の額は5,000万円、発行済株式数は100,000株であるため、1株当たりの資本金等の額は 50,000,000円 ÷ 100,000株 = 500円 となります。
- ④:0.90
- 中会社の規模区分に応じた類似業種比準価額の割合(L)について、「中会社の大」のLの割合は「0.90」となります(中の中は0.75、中の小は0.60)。
覚えるポイント
- 中会社の斟酌割合は0.6、大会社は0.7、小会社は0.5であること。
- 中会社のL割合は、大が0.90、中が0.75、小が0.60であること。
間違えやすいところ
- 平成29年改正前の比準割合(配当1:利益3:純資産1の計5で割る旧方式)と混同して分母を5と答えないように注意する。
- 1株当たりの資本金等の額の計算で、50円をそのまま代入せず実際の金額(5,000万円÷10万株=500円)を算出すること。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 実技 中小事業主資産相談業務』
公式問題 p.17(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.18(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式模範解答 p.5(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
取引相場のない株式の相続税評価額の決定および各評価方式の特徴
相続・事業承継 · 取引相場のない株式の評価 / 類似業種比準方式 / 純資産価額方式 / 特定の評価会社
X社株式の相続税評価額に関する次の記述①~③の正誤を判定しなさい。 ① 類似業種比準価額は、評価会社と事業の種類が同一または類似する複数の上場会社の株価の平均値を基に計算される。X社の業種と同一または類似する上場会社の株価が上昇している場合は、X社株式の類似業種比準価額の上昇要因となる。 ② 純資産価額は、評価会社が有する各資産の金額の合計額から各負債の金額の合計額を控除した金額を基に計算される。評価会社が有する各資産は、その取得時期にかかわらず、相続税評価額によって計算することになるため、X社が土地や建物を購入することでX社株式の純資産価額を引き下げることができる。 ③ 配当還元価額は、評価する株式に係る年配当金額を基に計算される。仮に、課税時期においてX社が株式等保有特定会社や土地保有特定会社などの特定の評価会社に該当する場合、X社株式の価額は、配当還元価額によって評価される。
- ①
- 類似業種比準価額は、評価会社と事業の種類が同一または類似する複数の上場会社の株価の平均値を基に計算される。X社の業種と同一または類似する上場会社の株価が上昇している場合は、X社株式の類似業種比準価額の上昇要因となる。
- ②
- 純資産価額は、評価会社が有する各資産の金額の合計額から各負債の金額の合計額を控除した金額を基に計算される。評価会社が有する各資産は、その取得時期にかかわらず、相続税評価額によって計算することになるため、X社が土地や建物を購入することでX社株式の純資産価額を引き下げることができる。
- ③
- 配当還元価額は、評価する株式に係る年配当金額を基に計算される。仮に、課税時期においてX社が株式等保有特定会社や土地保有特定会社などの特定の評価会社に該当する場合、X社株式の価額は、配当還元価額によって評価される。
解答・解説を表示
解答
① ○、② ×、③ ×
解説
類似業種比準価額は類似業種の株価水準に連動して変動します。純資産価額方式では取得後3年以内の土地等・家屋等は通常の取引価額で評価され、短期的な駆け込み節税が防止されています。また、特定の評価会社に該当する場合の原則的評価方式は原則として純資産価額方式であり、配当還元方式は同族株主以外の少数株主に限られる特例的評価方式です。
解き方
- 記述①:類似業種比準方式の株価連動性を確認し、適切(○)と判定する。
- 記述②:取得後3年以内の土地建物の評価規定(通常の取引価額による評価)を確認し、不適切(×)と判定する。
- 記述③:特定の評価会社における同族株主の原則的評価方式(純資産価額方式)と配当還元方式の適用要件を確認し、不適切(×)と判定する。
- 選択肢 ①正解
- 類似業種比準価額は類似業種の上場会社株価を基準に乗じるため、類似業種の株価上昇は評価額の上昇要因となり適切です。
- 選択肢 ②不正解
- 課税時期前3年以内に取得した土地・建物等は、通常の取引価額(帳簿価額等)によって評価されるため、購入による評価引き下げはできず不適切です。
- 選択肢 ③不正解
- 同族株主が取得する特定の評価会社の株式は原則として純資産価額方式により評価され、配当還元方式で評価されるわけではないため不適切です。
答えの内訳
- ①:○
- 類似業種比準価額は、類似業種の上場会社の株価および各種比準要素を基に計算されるため、類似業種の株価が上昇すれば評価会社の株式評価額も上昇します。
- ②:×
- 課税時期前3年以内に取得した土地・建物等については、相続税評価額ではなく「通常の取引価額(帳簿価額相当額)」で評価されるため、取得直後の不動産購入による評価引き下げはできません。
- ③:×
- 同族株主が取得する株式について、特定の評価会社に該当する場合は原則として「純資産価額方式」により評価されます。配当還元方式は同族株主以外の少数株主が取得した場合の特例的評価方式です。
覚えるポイント
- 純資産価額方式において課税時期前3年以内に取得した土地・家屋は「通常の取引価額」で評価すること。
- 特定の評価会社(株式等保有特定会社・土地保有特定会社等)の原則的評価方法は原則として純資産価額方式であること。
間違えやすいところ
- 不動産の相続税評価額は路線価や固定資産税評価額で行われるのが原則だが、3年以内の取得資産には例外規定がある点を見落としやすい。
- 配当還元方式は同族株主以外の少数株主等に適用される特例的評価方式であり、会社規模や保有資産構成による判定区分と混同しやすい。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 実技 中小事業主資産相談業務』
公式問題 p.17(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.18(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式模範解答 p.5(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
事業承継における遺留分の計算と遺留分に関する民法の特例
相続・事業承継 · 遺留分の計算 / 経営承継円滑化法 / 遺留分に関する民法の特例 / 除外合意と固定合意
非上場会社X社の代表取締役社長Aさん(推定相続人は妻Bさん、長男Cさん、二男Dさん、長女Eさんの4人)が長男Cさんに株式を贈与して事業承継を行うにあたり、遺留分および経営承継円滑化法における「遺留分に関する民法の特例」に関する次の文章の空欄①~③に入る最も適切な語句を〈語句群〉から選びなさい。 「Aさんが、長男Cさんへの事業承継にあたって、X社株式を長男Cさんに贈与した場合、当該X社株式は、将来のAさんの相続開始時に、相続開始時の価額により遺留分算定基礎財産に含まれ、遺留分減殺の対象となる場合がある。仮に、将来のAさんの相続における相続人が妻Bさん、長男Cさん、二男Dさんおよび長女Eさんの4人であり、遺留分算定基礎財産の価額が3億円である場合、二男Dさんおよび長女Eさんの遺留分の額はそれぞれ( ① )となる。 ただし、長男Cさんが、Aさんから贈与を受けるX社株式について『遺留分に関する民法の特例』の適用を受けた場合、贈与を受けたX社株式について、その価額を遺留分を算定するための財産の価額に算入しないこと、または遺留分を算定するための財産の価額に算入すべき価額を合意の時における価額に固定することができる。長男Cさんが本特例の適用を受けるためには、Aさんからの贈与によりX社株式を取得したことによりX社の総株主の議決権の( ② )を有するなどの要件を満たしたうえで、妻Bさん、二男Dさんおよび長女Eさんと書面によって合意し、経済産業大臣の確認を受け、( ③ )の許可を受ける必要がある」
- イ
- 2,500万円
- ロ
- 3,750万円
- ハ
- 5,000万円
- ニ
- 3分の1超
- ホ
- 過半数
- ヘ
- 3分の2超
- ト
- 所轄税務署長
- チ
- 家庭裁判所
- リ
- 都道府県知事
解答・解説を表示
解答
① イ ② ホ ③ チ
解説
民法上、兄弟姉妹以外の相続人には最低限の遺産取得分として遺留分が保障されています。後継者へ自社株式を集中贈与すると遺留分侵害額請求(当時は遺留分減殺請求)のリスクが生じるため、経営承継円滑化法では推定相続人全員の書面合意、経済産業大臣の確認、家庭裁判所の許可を経て、生前贈与株式を遺留分算定基礎財産から除外する「除外合意」や合意時の評価額に固定する「固定合意」を認めています。
解き方
- 法定相続人構成(妻と子3人)から各相続人の法定相続分(妻1/2、子各1/6)と総遺留分割合(1/2)を求め、3億円に乗じて各子の遺留分額を計算する。
- 経営承継円滑化法の遺留分特例の対象となる後継者要件である「総株主の議決権の過半数の保有」を確認する。
- 特例の成立手続として、推定相続人全員との書面合意、合意後1か月以内の経済産業大臣の確認、確認後1か月以内の家庭裁判所の許可という行政手続の流れを適用する。
小問ごとの答え
- 小問 ①:イ
- 相続人が配偶者と子の場合、遺留分全体の割合は財産の2分の1です。法定相続分は妻が2分の1、子3人は均等に分けるため各6分の1(1/2×1/3)となります。したがって二男Dさんおよび長女Eさんの遺留分はそれぞれ「3億円×1/2×1/6=2,500万円」となります。
- 小問 ②:ホ
- 経営承継円滑化法における遺留分に関する民法の特例の適用を受けるためには、後継者が贈与等により株式を取得した結果、総株主の議決権の「過半数」を保有することとなる必要があります。
- 小問 ③:チ
- 遺留分に関する民法の特例を有効とするためには、推定相続人全員の書面による合意後1か月以内に「経済産業大臣の確認」を受け、さらに確認を受けた日から1か月以内に「家庭裁判所」に申し立ててその許可を受ける必要があります。
覚えるポイント
- 遺留分の計算:配偶者と子の場合、総遺留分1/2に各人の法定相続分を乗じる。
- 遺留分特例の流れ:推定相続人全員の合意書作成 → 1か月以内に経済産業大臣の確認 → 1か月以内に家庭裁判所の許可。
間違えやすいところ
- 事業承継税制の手続き機関(都道府県知事)と遺留分特例の手続き機関(経済産業大臣および家庭裁判所)を取り違えやすい。
- 遺留分の割合を計算する際、法定相続分の計算だけで終えてしまい、全体の遺留分割合(1/2)を掛け忘れるミスが多い。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等(中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律、民法)
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 実技 中小事業主資産相談業務』
公式問題 p.17(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.19(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
2018年1月 2級 実技 中小事業主資産相談業務
参照した公式資料
金融財政事情研究会が公開した2018年1月 2級 実技 中小事業主資産相談業務の問題・解答資料です。
- 公式問題(公式掲載ページ) ↗ — www.kinzai.or.jp(資料の掲載案内)
- 公式模範解答(公式掲載ページ) ↗ — www.kinzai.or.jp(資料の掲載案内)
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