日本FP協会・金融財政事情研究会の公式問題・模範解答を、級・学科/実技・公開年度に分けて収録しています。CBT公開問題は1セットの公表問題で、全受験者への出題を網羅するものではありません。
2018年1月 2級 学科の概要
ファイナンシャル・プランナーの職業倫理と関連法規
ライフプランニングと資金計画 · FP倫理 / 関連法規
ファイナンシャル・プランナーの顧客に対する行為として、職業倫理や関連法規に照らし最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
3
解説
ファイナンシャル・プランナーは顧客の利益を最優先し、高い職業倫理と守秘義務を守るとともに、弁護士法や税理士法、金融商品取引法などの関連法規を遵守して業務を行う必要があります。
解き方
- 各選択肢の行為がFPの職業倫理(顧客利益の優先・守秘義務など)や関係法令(金融商品取引法・民法など)に適合しているか照合する。
- 欠格事由に該当しないFPが公正証書遺言の証人を引き受けることは適法かつ適切な行為であると判断する。
- 選択肢 1不正解
- 顧客の利益を優先し適切な判断を促すため、メリットだけでなく手数料や登記費用等のデメリットやコストについても十分に説明する義務があります。
- 選択肢 2不正解
- 業務上知り得た顧客の個人情報や秘密は、顧客の承諾なく第三者に漏洩してはならず、守秘義務違反となります。
- 選択肢 3正解
- 未成年者や推定相続人などの民法上の欠格事由に該当しない限り、FPが公正証書遺言作成の証人となることは法的に問題なく適切です。
- 選択肢 4不正解
- 顧客と投資顧問契約を締結して有価証券の価値や分析に基づく助言を行うには、金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録が必要です。
覚えるポイント
- 公正証書遺言の証人には欠格事由(推定相続人・受遺者・その配偶者および直系血族等)に該当しなければ就任可能。
間違えやすいところ
- 金融商品取引業の登録なしに有償・契約に基づく個別銘柄の投資助言を行うことは違法となる点に注意する。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.3(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
ライフステージ別資金運用
ライフプランニングと資金計画 · ライフサイクル / 資産運用計画
年代に対応した一般的なライフステージ別資金運用に関する記述のうち、最も不適切なものはどれか。
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解答
4
解説
ライフプランニングにおける資金運用では、年齢や保有資産、将来の支出予定(教育資金・住宅資金・老後資金など)に応じたリスク許容度を踏まえて適切な資産配分を行うことが原則です。
解き方
- 各ライフステージにおける一般的な収支状況と資産形成の目的を整理する。
- 50歳代後半以降のセカンドライフ準備期においてハイリターン追求を優先する方針が不適切であることを見抜く。
- 選択肢 1不正解
- 若年層は運用期間を長く確保できるためリスクをとった運用も可能であり、早いうちに金銭管理や投資知識を習得することが有益です。
- 選択肢 2不正解
- 教育資金や住宅購入資金など近い将来に必要となる資金は元本割れリスクを考慮し、目的や金融知識に合った適切な手法を選ぶ必要があります。
- 選択肢 3不正解
- 支出負担が大きい時期であっても、やがて迎える老後を見据えて積立投資などの長期的な資産形成を並行して検討することが重要です。
- 選択肢 4正解
- 50歳代後半以降は退職後の生活原資を保全する必要があるため、過度なリスクを避けて元本の安全性や流動性を考慮した安定運用が重要です。
覚えるポイント
- 定年間近やリタイア後はリカバリー期間が短いためリスク許容度が低くなり、安定性を重視した資産運用が求められる。
間違えやすいところ
- 長期投資が可能だからといって、退職直前世代まで一貫してリスク優先でよいと誤解しないよう留意する。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.3(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
ライフプランニング各種ツールの作成基準
ライフプランニングと資金計画 · キャッシュフロー表 / 可処分所得 / 個人バランスシート
ライフプランニングに当たって作成する一般的な各種の表に関する記述のうち、最も不適切なものはどれか。
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解答
2
解説
ライフプランニングにおける可処分所得は「年収-(所得税+住民税+社会保険料)」で算出されます。また、個人バランスシートでは資産を時価評価し、キャッシュフロー表では将来の物価上昇等を考慮した将来価値で計上します。
解き方
- 可処分所得の計算定義を確認し、控除対象が公的負担(税金・社会保険料)に限定される点を確かめる。
- 生命保険料が可処分所得の計算上の控除項目ではなく、支出(保険料支出)に区分されることを確認して誤りを特定する。
- 選択肢 1不正解
- 個人のバランスシートでは、保有資産の実質的な財政状態を正確に把握するため、簿価や取得価額ではなく作成時の時価で計上します。
- 選択肢 2正解
- 可処分所得は年間収入金額から所得税・住民税および社会保険料を差し引いて計算します。生命保険料は支出項目であり差し引きません。
- 選択肢 3不正解
- キャッシュフロー表の作成では、将来の予測値として作成時点における現実的な物価変動率や運用利率の見通しを設定します。
- 選択肢 4不正解
- 各ライフイベントの費用はまず現在価値で見積もり、インフレ率等を反映した将来価値に換算してキャッシュフロー表に記入します。
覚えるポイント
- 可処分所得=年収-(所得税+住民税+社会保険料)。生命保険料は家計支出に含める。
間違えやすいところ
- 可処分所得の計算で、生命保険料や住居費などの民間支出を公的控除と混同して差し引かないよう注意する。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.4(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
全国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)の仕組み
ライフプランニングと資金計画 · 健康保険 / 協会けんぽ / 被扶養者 / 任意継続被保険者
全国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。
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解答
2
解説
健康保険(協会けんぽ)は都道府県ごとの医療費実績を反映した地域別保険料率を採用していますが、全国で負担を分かち合う介護保険料率は全国一律となっています。また被扶養者認定基準や任意継続の要件も法令で明確に定められています。
解き方
- 健康保険の等級数、保険料率の地域差、被扶養者年収要件、任意継続の加入要件を確認する。
- 介護保険料率が全国一律である記述が正しいことを確認する。
- 選択肢 1不正解
- 健康保険の標準報酬月額は第1級(5万8千円)から第50級(139万円)までの50等級に区分されています(47等級ではありません)。
- 選択肢 2正解
- 協会けんぽの一般保険料率は都道府県支部ごとに設定されますが、40歳以上65歳未満の介護保険料率は全国一律で設定されています。
- 選択肢 3不正解
- 被扶養者認定の収入基準は原則として年間130万円未満(60歳以上または障害者は180万円未満)かつ被保険者の年間収入の2分の1未満です。
- 選択肢 4不正解
- 任意継続被保険者となるための被保険者期間は、資格喪失日の前日までに継続して「2カ月以上」あることが要件です。
覚えるポイント
- 協会けんぽ:一般保険料率は都道府県別、介護保険料率は全国一律。標準報酬月額は50等級。
間違えやすいところ
- 任意継続の要件は「継続して2カ月以上」、申出期限は「喪失日から20日以内」であり、6カ月と混同しやすい。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.4(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
雇用保険の基本手当の受給要件と給付内容
ライフプランニングと資金計画 · 雇用保険 / 基本手当 / 所定給付日数
雇用保険の基本手当に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。
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解答
3
解説
雇用保険の基本手当は、倒産・解雇等の特定受給資格者と自己都合等の一般離職者で受給要件や所定給付日数、給付制限の有無が異なって設定されています。
解き方
- 基本手当の受給要件(算定対象期間と被保険者期間)、受給期間、給付日数、待期・給付制限のルールを整理する。
- 一般離職者の所定給付日数が最長150日(20年以上加入時)である記述が正しいと判断する。
- 選択肢 1不正解
- 一般離職者が受給資格を得るには、原則として離職の日以前2年間に被保険者期間が通算して12カ月以上必要です。
- 選択肢 2不正解
- 基本手当の受給期間は、原則として離職の日の翌日から起算して「1年間」です。
- 選択肢 3正解
- 一般の離職者の所定給付日数は被保険者期間1年未満が対象外、1年以上10年未満で90日、10年以上20年未満で120日、20年以上で最長150日です。
- 選択肢 4不正解
- 7日間の待期期間経過後、自己都合退職などの一般離職者の場合は原則として給付制限期間があるため、直ちに支給開始されるわけではありません。
覚えるポイント
- 一般離職者の基本手当受給要件:離職前2年間に被保険者期間12カ月以上。所定給付日数は最長150日。受給期間は1年間。
間違えやすいところ
- 倒産・解雇等の特定受給資格者(1年間に6カ月以上で受給可能、給付日数最長330日)の条件と混同しないよう区別する。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.4(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
公的年金の老齢給付の受給要件
ライフプランニングと資金計画 · 老齢基礎年金 / 老齢厚生年金 / 在職老齢年金 / 繰上げ支給
公的年金の老齢給付に関する記述のうち、最も不適切なものはどれか。
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解答
2
解説
公的年金の老齢給付において、老齢基礎年金の受給資格期間を満たしている場合、65歳以降の老齢厚生年金は厚生年金被保険者期間が1カ月以上あれば支給されます。1年以上の被保険者期間が要求されるのは特別支給の老齢厚生年金です。
解き方
- 老齢基礎年金および65歳以降の老齢厚生年金の受給要件を確認する。
- 「1年以上」の被保険者期間が必要なのは60歳台前半の「特別支給の老齢厚生年金」であり、65歳以降の本来支給は「1カ月以上」で受給できることから誤りを判断する。
- 選択肢 1不正解
- 平成29年8月1日施行の法改正により、老齢年金の受給資格期間は従来の原則25年から10年に短縮されました。
- 選択肢 2正解
- 65歳以降に支給される老齢厚生年金は、受給資格期間(10年)を満たしていれば厚生年金保険の被保険者期間が「1カ月以上」あれば受給可能です。
- 選択肢 3不正解
- 60歳代前半の在職老齢年金では、総報酬月額相当額と基本月額の合計額が28万円の支給停止調整開始額を超えると年金が減額または停止されます。
- 選択肢 4不正解
- 特別支給の老齢厚生年金の受給権を有する者が本来の支給開始年齢前(60歳以降)に繰上げ受給を請求することは可能です。
覚えるポイント
- 老齢厚生年金の受給期間要件:特別支給は1年以上、65歳からの本来支給は1カ月以上の厚生年金期間が必要。
間違えやすいところ
- 特別支給の老齢厚生年金に必要な被保険者期間(1年以上)と、65歳以降の本来の老齢厚生年金に必要な期間(1カ月以上)を取り違えやすい。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.5(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
公的年金の遺族給付の支給要件と給付内容
ライフプランニングと資金計画 · 遺族基礎年金 / 遺族厚生年金 / 寡婦年金 / 併給調整
公的年金の遺族給付に関する記述のうち、最も不適切なものはどれか。
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解答
3
解説
遺族厚生年金は原則として終身給付ですが、夫死亡時に子のない30歳未満の妻に対しては、受給権取得から5年間の有期給付となる特例があります。
解き方
- 遺族基礎年金、寡婦年金、遺族厚生年金の受給対象者および給付期間の規定を確認する。
- 子のない30歳未満の妻に支給される遺族厚生年金の支給期間が最長「5年」である点と選択肢の「10年間」を照合して誤りを特定する。
- 選択肢 1不正解
- 遺族基礎年金の受給対象者は、被保険者等の死亡当時に生計を維持されていた「子のある配偶者」または「子」に限られます。
- 選択肢 2不正解
- 受給資格期間10年短縮に伴い、第1号被保険者期間の納付済等10年以上かつ婚姻期間10年以上の妻に対する寡婦年金の要件を満たします。
- 選択肢 3正解
- 厚生年金被保険者の死亡時、子のない30歳未満の妻に支給される遺族厚生年金は、受給権取得の日から「5年間」の有期給付となります。
- 選択肢 4不正解
- 65歳以降は自身の老齢厚生年金が全額支給され、遺族厚生年金は老齢厚生年金を超える差額分のみが支給されるため、自身の年金が上回る場合は全額停止となります。
覚えるポイント
- 子のない30歳未満の妻の遺族厚生年金は「5年間」の有期給付。
間違えやすいところ
- 寡婦年金の夫の要件(10年以上・受給資格期間短縮に連動)と中高齢寡婦加算の要件を混同しないようにする。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.5(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
確定拠出年金制度の仕組みと税務
ライフプランニングと資金計画 · 確定拠出年金 / 企業型年金 / マッチング拠出 / 個人型年金
確定拠出年金に関する記述のうち、最も不適切なものはどれか。
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解答
1
解説
確定拠出年金の企業型年金加入者掛金(マッチング拠出)は、拠出限度額の範囲内であることに加え、「加入者掛金額が事業主掛金額を超えてはならない」という上限ルールがあります。
解き方
- 確定拠出年金(DC)の企業型・個人型の掛金ルールおよび給付の税制を確認する。
- マッチング拠出において加入者掛金は事業主掛金以下でなければならないという規定に反する選択肢1を不適切と判断する。
- 選択肢 1正解
- 企業型年金のマッチング拠出では、加入者が拠出する掛金額は「事業主掛金の額を超えてはならない」と定められています。
- 選択肢 2不正解
- 退職して専業主婦等の国民年金第3号被保険者となった場合でも、個人別管理資産を国民年金基金連合会に移換して個人型DC(iDeCo)の加入者等になれます。
- 選択肢 3不正解
- 確定拠出年金の老齢給付金を60歳から受給するためには、通算加入者等期間が10年以上必要となります(10年未満の場合は受給開始可能年齢が繰り下がります)。
- 選択肢 4不正解
- 老齢給付金を一時金として一括受給する場合は「退職所得」、年金形式で受給する場合は「公的年金等控除が適用される雑所得」として課税されます。
覚えるポイント
- マッチング拠出の加入者掛金の上限条件:(1)事業主掛金を超えないこと、(2)事業主掛金との合計が拠出限度額以内であること。
間違えやすいところ
- 確定拠出年金の受給開始年齢要件(通算加入期間10年以上で60歳受給可能)を、公的年金の受給資格期間と混同しないようにする。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.5(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
住宅ローンの借換えに伴う総返済額の試算
ライフプランニングと資金計画 · 住宅ローン / 借換え / 元利均等返済
Aさんが現在返済中の住宅ローン(借入残高1,000万円、年2%の固定金利、残存期間11年、元利均等返済・ボーナス返済なし、返済額:毎年1,013,508円)から、借換え予定の住宅ローン(借入金額1,000万円、年1%の固定金利、返済期間10年、元利均等返済・ボーナス返済なし、返済額:毎年1,051,249円、借換え費用:20万円)へ借換えを行った場合の総返済額(借換え費用を含む)の増減に関する記述として、最も適切なものを選びなさい。
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解答
3
解説
住宅ローンの借換え効果を判定する際は、現在返済中のローンの今後の総返済額と、借換え後の返済総額に登記費用や事務手数料等の諸費用を加算した総支払額とを比較して差額を算出します。
解き方
- 現在返済中のローンの残存期間における総返済額を「年間返済額×残存年数」によって計算する。
- 借換え後ローンの総支払額を「年間返済額×返済年数+借換え諸費用」によって計算する。
- 現在の総返済額から借換え後の総支払額を差し引き、負担の増加か減少かを判定する。
- 選択肢 1不正解
- 借換え費用20万円を借換え後総返済額から差し引いてしまう等の計算誤りであり、負担増加ではなく減少となるため不適切です。
- 選択肢 2不正解
- 差額の436,098円は正しい数値ですが、現行よりも支払総額が減るため「負担減少」であり、「負担増加」とする点は不適切です。
- 選択肢 3正解
- 現行の総返済額11,148,588円から借換え後の総支払額10,712,490円を差し引くと436,098円となり、完済までに負担減少となるため適切です。
- 選択肢 4不正解
- 借換え費用20万円を加算することを考慮せずに計算した差額(11,148,588円-10,512,490円=636,098円)であり不適切です。
覚えるポイント
- 借換えメリットを試算する際は、毎回の返済額の合計だけでなく借換えに伴う諸費用を含めて比較する。
間違えやすいところ
- 借換え費用を借換え後の返済総額に足し忘れる誤りや、毎年の返済額が増えたことで総返済額も増加したと錯覚する誤り。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.6(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
損益計算書における利益の構成区分
ライフプランニングと資金計画 · 損益計算書 / 売上総利益 / 営業利益 / 経常利益 / 当期純利益
損益計算書に関する次の文章の空欄(ア)~(エ)にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものを選びなさい。 「売上から売上原価を差し引いた利益は( ア )であり、粗利益ともいう。( ア )から販売費及び一般管理費を差し引いた利益が( イ )である。( イ )に営業外損益を含めた利益が( ウ )である。最終的に法人税や住民税等の税金を差し引いた利益が( エ )である。」
解答・解説を表示
解答
1
解説
損益計算書(P/L)は企業の一定期間の経営成績を表す財務諸表であり、売上総利益、営業利益、経常利益、税引前当期純利益、当期純利益という段階的な利益区分によって業績要因を明らかにします。
解き方
- 売上高から売上原価を差し引いて「売上総利益(粗利益)」を特定する。
- 売上総利益から販管費を差し引いて本業の収益力を示す「営業利益」を特定する。
- 営業利益に営業外損益を加減して通常の経済活動全体を示す「経常利益」を特定する。
- 特別損益や法人税等の税金費用を差し引いて最終的な「当期純利益」を特定する。
- 選択肢 1正解
- (ア)売上総利益、(イ)営業利益、(ウ)経常利益、(エ)当期純利益の順序が正確に並んでおり適切です。
- 選択肢 2不正解
- (ア)が営業利益、(イ)が売上総利益となっており、順序が逆転しているため不適切です。
- 選択肢 3不正解
- (ア)と(イ)、および(ウ)と(エ)の順序がいずれも逆転しているため不適切です。
- 選択肢 4不正解
- (ア)と(イ)は正しいものの、(ウ)が当期純利益、(エ)が経常利益と逆になっているため不適切です。
覚えるポイント
- 損益計算書の5つの利益段階(売上総利益→営業利益→経常利益→税引前当期純利益→当期純利益)を順番通りに覚える。
間違えやすいところ
- 本業の利益である営業利益と、営業外損益を含んだ経常利益の計算順序を混同してしまうミス。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.7(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
保険法における告知義務および契約関係の規定
リスク管理 · 保険法 / 告知義務 / 共済契約 / 超過保険
保険法に関する次の記述のうち、最も不適切なものを選びなさい。
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解答
2
解説
保険法において、契約締結時の告知義務は旧商法時代の自発的告知義務から「保険者が告知を求めた事項に答える義務(質問応答義務)」に改められ、告知事項の範囲が明確化されています。
解き方
- 保険法の適用対象に民間の保険契約だけでなく共済契約が含まれることを確認する(記述1は適切)。
- 保険法における告知義務の内容が自発的告知義務か質問応答義務かを検討する(記述2は誤り)。
- 故意や重過失による告知義務違反に対する保険者の解除権を確認する(記述3は適切)。
- 善意・無重過失の超過保険における超過部分の取消規定を確認する(記述4は適切)。
- 選択肢 1不正解
- 保険法は民間保険会社の保険契約だけでなく、各種共済など保険と同等の性質を持つ共済契約にも適用されるため適切です。
- 選択肢 2正解
- 保険法上の告知義務は「質問応答義務」であり、保険会社から質問(告知要求)された事項に答える義務であるため、求められていない事項を自発的に判断して告知する義務はなく、本記述は不適切です。
- 選択肢 3不正解
- 契約者または被保険者が故意または重大な過失によって告知義務に違反した場合、保険会社は原則として契約を解除できるため適切です。
- 選択肢 4不正解
- 保険金額が保険価額を著しく超える超過保険において、契約者および被保険者が善意無重過失であるときは、超過部分を取り消すことができるため適切です。
覚えるポイント
- 保険法上の告知義務は「質問応答義務」であり、聞かれたことに対して事実を答えれば足りる。
間違えやすいところ
- 聞かれていないことまで自発的に判断して告知する義務があると誤解するミス。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.7(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
各種生命保険の一般的な商品性
リスク管理 · 無選択型終身保険 / 低解約返戻金型終身保険 / 定期保険特約付終身保険 / 収入保障保険
生命保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものを選びなさい。なお、記載のない特約については考慮しないものとする。
解答・解説を表示
解答
3
解説
定期保険の更新型契約は、保険期間満了時に所定の年齢上限に達していない限り、診査や告知なしで従前と同一の保障内容で更新できる仕組みになっています(保険料は更新時の年齢で再計算されます)。
解き方
- 無選択型終身保険は診査等がない分、保険料が割高に設定される点を確認する(記述1は適切)。
- 低解約返戻金型終身保険は払込期間満了後の返戻率が通常型と同水準に戻る点を確認する(記述2は適切)。
- 定期保険特約の更新における告知・診査の要否を確認する(診査告知不要であるため記述3は誤り)。
- 収入保障保険の保険金を一時金(年金現価)として一括受取できる点を確認する(記述4は適切)。
- 選択肢 1不正解
- 無選択型終身保険は健康状態の告知や医師の診査が不要である反面、死亡リスクが高くなるため保険料は通常より割高に設定されており適切です。
- 選択肢 2不正解
- 低解約返戻金型終身保険は払込期間中の解約返戻金を低く抑えることで保険料を割安にしていますが、払込満了後は通常の終身保険と同水準の返戻金となるため適切です。
- 選択肢 3正解
- 定期保険特約付終身保険(更新型)の定期保険特約を更新する際、告知や医師の診査は不要であり、健康状態によって更新が拒絶されることはないため不適切です。
- 選択肢 4不正解
- 収入保障保険の年金形式の死亡保険金は、受取人の請求により年金現価として一時金でまとめて受け取ることも可能であるため適切です。
覚えるポイント
- 更新型の保険契約は、満了時の自動更新にあたって医師の診査や告知は不要である。
間違えやすいところ
- 更新時に保険料が更新時年齢で上がることから、診査や告知も再度必要になると誤認するミス。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.8(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
個人年金保険の一般的な商品性
リスク管理 · 個人年金保険 / 確定年金 / 保証期間付終身年金 / 死亡給付金
個人年金保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものを選びなさい。
解答・解説を表示
解答
4
解説
個人年金保険は主に老後資金の積立を目的とするため、年金支払開始前の死亡保障は既払込保険料相当額に抑えられており、年金開始後の死亡保障は保証期間や年金形式に応じて遺族(年金継続受取人)に支払われます。
解き方
- 保証期間付終身年金で保証期間中に被保険者が死亡した場合の取扱いを確認する(継続受取人が受給可能、記述1は適切)。
- 年金開始後に保証期間部分を一時金で一括受領した場合の税法上の所得区分(雑所得)を確認する(記述2は適切)。
- 確定年金の支払期間中の生死にかかわらない年金支払を確認する(記述3は適切)。
- 年金支払開始前の死亡給付金の水準が既払込保険料相当額程度であることを確認する(記述4は誤り)。
- 選択肢 1不正解
- 保証期間付終身年金では、保証期間中に受取人が死亡しても、残りの保証期間中は後継の年金継続受取人に年金が支払われるため適切です。
- 選択肢 2不正解
- 年金受給開始後に保証期間の未払年金を一括受取した場合の一時金は、公的年金等以外の雑所得として課税されるため適切です。
- 選択肢 3不正解
- 確定年金は契約時に定めた期間(10年や15年等)について、被保険者の生死に関わらず年金が支払われる商品であるため適切です。
- 選択肢 4正解
- 年金支払開始日前に死亡したときの死亡給付金は、既払込保険料相当額(または解約返戻金水準)であり、年金年額に受取予定年数を乗じた満額が支払われるわけではないため不適切です。
覚えるポイント
- 個人年金保険の支払開始前死亡給付金は、基本的に「既払込保険料相当額」である。
間違えやすいところ
- 年金開始前の死亡給付金として、将来の年金受取総額全額が支払われると誤認するミス。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.8(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
所得税の生命保険料控除の区分と適用要件
リスク管理 · 生命保険料控除 / 介護医療保険料控除 / 個人年金保険料控除 / 変額個人年金保険
生命保険料控除に関する次の記述のうち、最も不適切なものを選びなさい。
解答・解説を表示
解答
3
解説
新制度の生命保険料控除には「一般」「介護医療」「個人年金」の3つの控除枠があり、それぞれ所得税で最高4万円(合計最高12万円)まで控除できます。個人年金保険料控除を受けるには税制適格特約の締結が必要であり、変額個人年金保険や一時払いは一般枠の対象となります。
解き方
- 新制度における介護医療保険料控除の所得税限度額が4万円であることを確認する(記述1は適切)。
- 一時払い個人年金保険は税制適格特約を付加できないため一般生命保険料控除となる点を確認する(記述2は適切)。
- 変額個人年金保険は個人年金保険料控除ではなく一般生命保険料控除の対象となる点を確認する(記述3は誤り)。
- 旧契約であっても平成24年1月1日以後に更新や特約中途付加をした場合は新契約として新制度が適用される点を確認する(記述4は適切)。
- 選択肢 1不正解
- 平成24年1月1日以後の新契約における所得税の介護医療保険料控除の最高限度額は4万円であるため適切です。
- 選択肢 2不正解
- 個人年金保険料税制適格特約の要件には保険料払込期間が10年以上であること等があるため、一時払い個人年金保険は該当せず「一般の生命保険料控除」の対象となり適切です。
- 選択肢 3正解
- 変額個人年金保険は個人年金保険料税制適格特約を付加することができないため、個人年金保険料控除ではなく「一般の生命保険料控除」の対象となり、本記述は不適切です。
- 選択肢 4不正解
- 旧契約(平成23年12月31日以前の契約)であっても、平成24年1月1日以後に特約を更新した場合は、更新日以後は新制度の取扱いとなるため適切です。
覚えるポイント
- 変額個人年金保険と一時払い個人年金保険は、いずれも「一般の生命保険料控除」の対象となる。
間違えやすいところ
- 名称に「個人年金」と付いているため、変額個人年金保険も個人年金保険料控除の対象になると誤解するミス。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.8(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
法人契約の生命保険料の経理処理
リスク管理 · 法人保険 / 養老保険 / 定期保険 / 長期平準定期保険 / 損金算入
契約者(=保険料負担者)を法人とする生命保険契約の保険料の経理処理に関する次の記述のうち、最も不適切なものを選びなさい。なお、特約については考慮しないものとし、いずれも保険料は毎月平準払いで支払われているものとする。
解答・解説を表示
解答
2
解説
法人が支払う生命保険料の税務上の経理処理は、契約形態(保険の種類、受取人の名義)によって将来法人が受け取る資産となるか、役員・従業員への福利厚生・給与等(損金)となるかが規定されています。
解き方
- 満期受取人・死亡受取人が法人の養老保険は法人の資産となるため全額資産計上(記述1は適切)。
- 全員加入・受取人遺族の定期保険は掛け捨てであり福利厚生費として全額損金算入(記述2は誤り)。
- 死亡保険金受取人が法人の終身保険は貯蓄性があり全額資産計上(記述3は適切)。
- 当時の長期平準定期保険の取扱いとして、前半6割期間は1/2資産計上・1/2損金算入(記述4は適切)。
- 選択肢 1不正解
- 満期保険金・死亡保険金の受取人がともに法人である養老保険の保険料は、全額を「保険料積立金」として資産計上するため適切です。
- 選択肢 2正解
- 全役員・従業員を被保険者とし受取人を遺族とする定期保険の保険料は、原則として全額を損金算入(福利厚生費)するため、「全額を資産に計上する」とする本記述は不適切です。
- 選択肢 3不正解
- 被保険者が役員で死亡保険金受取人が法人である終身保険の保険料は、解約返戻金や保険金を法人が受け取るため全額資産計上となり適切です。
- 選択肢 4不正解
- 当時の通達における長期平準定期保険では、保険期間の前半6割相当期間において支払保険料の2分の1を資産計上し、残り2分の1を損金算入するため適切です。
覚えるポイント
- 役員・従業員全員を対象とし死亡受取人が遺族の定期保険料は、全額損金算入(福利厚生費)となる。
間違えやすいところ
- 掛け捨ての定期保険であるにもかかわらず、終身保険や養老保険と同様に資産計上すると誤認するミス。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.9(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
火災保険の補償対象となる損害事由
リスク管理 · 火災保険 / 補償範囲 / 落雷 / 自然劣化 / 家財
次の損害のうち、住宅用建物およびそれに収容している家財を保険の対象とする一般的な火災保険の補償の対象となるものを選びなさい。なお、特約は考慮しないものとする。
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解答
3
解説
火災保険は火災だけでなく落雷や破裂・爆発による事故を基本補償とし、風災・水災・盗難等も契約方式により補償します。ただし、経年劣化や窓の開け放しによる雨の吹込み等の損害は免責となり、また一般に自動車は家財に含まれません。
解き方
- 開放窓からの雨の吹き込み損害は風災・水災等の支払事由に該当せず補償対象外であることを確認する。
- 経年劣化やさび・腐食は免責事由であることを確認する。
- 落雷による建物損壊は基本補償に含まれることを確認する(これが正解)。
- 自動車は火災保険の「家財」に含まれず自動車保険(車両保険)の対象であることを確認する。
- 選択肢 1不正解
- 窓の開け放しなどにより外部から吹き込んだ雨による水濡れ損害は、火災保険の補償対象外(風災や水災に該当しない)であるため不適切です。
- 選択肢 2不正解
- 建築年数の経過によるさび、腐食、老朽化等の自然消耗・経年劣化による損害は保険金支払いの免責事由となるため不適切です。
- 選択肢 3正解
- 落雷による建物の損壊は、一般的な火災保険の基本補償(火災・落雷・破裂・爆発)に含まれるため適切です。
- 選択肢 4不正解
- 自動車は火災保険における「家財」の対象外と定められているため、敷地内であっても火災保険では補償されず不適切です。
覚えるポイント
- 火災保険の基本補償は「火災・落雷・破裂・爆発」であり、自動車は家財に含まれない。
間違えやすいところ
- 敷地内・車庫内にある自動車も家財一式として火災保険で補償されると勘違いするミス。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.9(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
地震保険料控除の適用要件と控除限度額
リスク管理 · 地震保険料控除 / 旧長期損害保険料控除 / 所得税の所得控除
所得税における地震保険料控除に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
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解答
1
解説
地震保険料控除は、居住用建物・家財を対象とする地震保険契約の保険料を支払った場合に所得控除される制度です。旧長期損害保険料の経過措置や、併用住宅における面積按分基準、長期一括払保険料の各年按分ルールなどの細則が定められています。
解き方
- 旧長期損害保険契約に係る経過措置の最高限度額(所得税15,000円)を確認する。
- 店舗併用住宅の按分(90%以上居住用で全額対象、それ以外は居住部分のみ対象)および長期一括払保険料(年数で按分)の各要件と照合する。
- 選択肢 1正解
- 満期返戻金があり保険期間10年以上など一定の要件を満たす旧長期損害保険契約に係る保険料は、所得税において最高15,000円の控除が受けられます。
- 選択肢 2不正解
- 店舗併用住宅の場合、居住用部分の床面積が全体の90%以上であれば全額が対象となりますが、50%の場合は居住用部分に対応する保険料のみが対象となります。
- 選択肢 3不正解
- 複数年分を一括で支払った地震保険料は、支払った年に全額控除するのではなく、保険期間(年数)で按分した額が各年の控除対象となります。
- 選択肢 4不正解
- 所得税の地震保険料控除は、支払保険料の全額(最高50,000円)が控除額となり、「2分の1」ではありません。
覚えるポイント
- 所得税の地震保険料控除の限度額は最高50,000円(支払額全額)。旧長期損害保険料の経過措置は最高15,000円。
間違えやすいところ
- 旧長期損害保険料控除(所得税最高15,000円・住民税最高10,000円)と地震保険料控除(所得税最高50,000円・住民税最高25,000円)の限度額を混同しやすい。
出題の前提:特に指示のない限り、2017年10月1日現在施行の法令等に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.9(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
第三分野の保険の商品特性
リスク管理 · 特定(三大)疾病保障保険 / ガン保険 / 医療保険の通算基準 / 民営介護保険
第三分野の保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
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解答
2
解説
第三分野の保険(医療・ガン・介護など)は病気やケガ、要介護状態などを保障する商品です。商品ごとに日数無制限の特則や、再入院時の同一疾病合算期間(通常180日ルール)、所定条件充足で定額支給される仕組みなどが設定されています。
解き方
- 特定疾病保障保険の基本給付内容(三大疾病保険金または死亡・高度障害保険金がいずれか1回支払われて終了)を確認する。
- ガン保険(日数無制限)、民営介護保険(定額払い)、医療保険(180日以内の同種再入院は1入院扱い)の支払要件を確認する。
- 選択肢 1不正解
- 一般的なガン保険の入院給付金には、1回の入院および通算の支払日数制限がなく、無制限で支払われます。
- 選択肢 2正解
- 特定(三大)疾病保障定期保険では、特定疾病保険金を受け取らずに死亡した場合には、特定疾病保険金と同額の死亡保険金が支払われます。
- 選択肢 3不正解
- 民間の介護保険における介護一時金や介護年金は、公的介護保険の要介護度や約款所定の要介護状態に該当した際に定額で支払われ、実費自己負担額を限度とする実費補填型ではありません。
- 選択肢 4不正解
- 一般的な医療保険では、退院日の翌日から180日以内に同一の疾病または直接の原因となった疾病で再入院した場合、1回の継続した入院とみなして日数が合算されます。
覚えるポイント
- 特定疾病保障定期保険は、特定疾病保険金または死亡・高度障害保険金のどちらか1回が支払われると契約が消滅する。
間違えやすいところ
- 医療保険の1入院合算規定(180日ルール)を90日と誤認しやすい。
出題の前提:特に指示のない限り、2017年10月1日現在施行の法令等に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.10(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
家庭のリスク管理における生命保険の選択
リスク管理 · 生命保険の活用 / 定期保険 / 終身保険 / 収入保障保険
生命保険を活用した家庭のリスク管理に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
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解答
3
解説
ライフプランにおける死亡保障は、一定期間のみ多額の保障が必要なニーズ(遺族の生活費や教育費等)には定期保険や収入保障保険を、いつ発生しても必要となるニーズ(葬儀費用や死後整理資金等)には終身保険を活用するのが基本です。
解き方
- 各相談者のニーズ(期間が限定されるか、一生涯必要か、貯蓄目的か)を整理する。
- 将来の葬儀費用は時期を問わず必ず発生するため、満期がある定期保険は不適切であることを判断する。
- 選択肢 1不正解
- 子どもが成人するまでの生活費は年数の経過とともに必要額が減少し期間も限定されるため、年金形式で受け取れ逓減性のある収入保障保険を提案するのは適切です。
- 選択肢 2不正解
- 老後の生活資金を自助努力で形成する目的には、保険料を積み立てて将来年金として受け取る個人年金保険を提案するのは適切です。
- 選択肢 3正解
- 将来の葬儀費用は死亡時期にかかわらず必ず発生するため、保険期間が限定されている定期保険ではなく、一生涯の保障がある終身保険を提案するのが適切です。
- 選択肢 4不正解
- 子どもの教育資金を計画的に準備しつつ親の万一の死亡にも備える目的には、こども保険(学資保険)を提案するのは適切です。
覚えるポイント
- 葬儀代・死後整理資金は一生涯保障される「終身保険」、遺族生活資金などの期間限定ニーズは「定期保険」や「収入保障保険」が適する。
間違えやすいところ
- 定期保険は満期が到来すると保険期間が終了するため、長生きした後に死亡した場合には保険金が支払われない点を見落としやすい。
出題の前提:特に指示のない限り、2017年10月1日現在施行の法令等に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.10(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
損害保険を活用した家庭のリスク管理
リスク管理 · 所得補償保険 / 失業リスク / 個人賠償責任保険 / 火災保険 / 普通傷害保険
損害保険を活用した家庭のリスク管理に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
4
解説
損害保険は、偶然の事故・災害・病気・ケガなどによる財物損害や身体障害、賠償責任等を補償します。所得補償保険は身体の病気やケガによる就業不能を対象としており、倒産や解雇など雇用・経済的要因による失業損害は補償しません。
解き方
- 各保険の補償対象となる保険事故の範囲を確認する。
- 所得補償保険の給付対象が「病気またはケガによる就業不能」であり、「会社の倒産等による失業」は対象外であることを判断する。
- 選択肢 1不正解
- 失火責任法により、隣家に重大な過失がない限り損害賠償請求ができないため、自宅の焼失リスクに対して自ら火災保険を契約することは適切です。
- 選択肢 2不正解
- 個人賠償責任保険は、日常生活における偶然の事故により他人の物を壊したり他人にケガをさせて法律上の損害賠償責任を負った場合に備える保険として適切です。
- 選択肢 3不正解
- 普通傷害保険は、国内外を問わず日常生活中の急激かつ偶然な外来の事故によるケガを補償するため、自転車運転中の転倒によるケガに備える保険として適切です。
- 選択肢 4正解
- 所得補償保険は病気やケガによる就業不能状態を補償するものであり、勤務先の倒産等による失業リスクは補償対象外であるため不適切です。
覚えるポイント
- 所得補償保険は「病気やケガによる就業不能」を補償する。倒産・解雇などの「失業」は補償対象外。
間違えやすいところ
- 雇用保険の基本手当(失業給付)と、民間の損害保険である所得補償保険の保障範囲を混同しやすい。
出題の前提:特に指示のない限り、2017年10月1日現在施行の法令等に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.10(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
国内総生産(GDP)などの経済指標の定義
金融資産運用 · 国内総生産(GDP) / 景気動向指数 / 消費者物価指数 / 日銀短観
経済指標に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
1
解説
GDP(Gross Domestic Product:国内総生産)は国内の生産活動により新たに生み出された付加価値の総額です。一方、GDPに「海外からの所得の純受取り」を加えたものはGNI(Gross National Income:国民総所得)またはGNP(国民総生産)となります。
解き方
- 国内総生産(GDP)の定義を確認し、「海外からの所得の純受取り」が含まれるかどうかを判定する。
- GDPに海外からの純所得を加えた指標はGNI(国民総所得)であることを確認する。
- 選択肢 1正解
- 国内総生産(GDP)には「海外からの所得の純受取り」は含まれません。これを含めた指標は国民総所得(GNI)であるため、記述は不適切です。
- 選択肢 2不正解
- 景気動向指数は、景気に敏感に反応する指標を統合し、景気の現状把握や将来予測を行うための指標であり、記述は適切です。
- 選択肢 3不正解
- 消費者物価指数は、全国の世帯が購入する家計に係る財・サービスの価格変動を時系列で測定する総務省作成の指標であり、記述は適切です。
- 選択肢 4不正解
- 日銀短観(全国企業短期経済観測調査)は、全国の企業動向を把握し金融政策の適切な運営に資するため、統計法に基づいて日本銀行が年4回実施する統計調査であり、記述は適切です。
覚えるポイント
- GDP(国内総生産)は「国内」で生み出された付加価値の合計。海外からの所得の純受取りを加えるとGNI(国民総所得)になる。
間違えやすいところ
- 「国内(Domestic)」と「国民(National)」の概念の混同に注意する。
出題の前提:特に指示のない限り、2017年10月1日現在施行の法令等に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.11(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
投資信託の仕組み(レバレッジ型ETF・インバース型ETF・J-REIT等)
金融資産運用 · レバレッジ型ETF / インバース型ETF / J-REIT / 通貨選択型投資信託
投資信託の一般的な仕組みや特徴に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
3
解説
レバレッジ型やインバース型の指標・ETFは、前日比(前営業日比)の変動率に対して一定の倍率となるよう運用されます。したがって、2営業日以上離れた期間では複利計算の影響(もみ合い相場での逓減など)により、期間全体の騰落率が原指数の倍率と一致しなくなります。
解き方
- レバレッジ指標の日々の変動率の計算特性(前日比基準)を確認する。
- 複利効果によって2日以上のスパンでは原指数のちょうど2倍にはならずズレが生じることを理解し、誤りを判定する。
- 選択肢 1不正解
- 通貨選択型投資信託は、投資対象資産の通貨とは異なる選択した通貨(為替取引対象通貨)で為替取引を行い為替差益やプレミアムを追求できる商品であり、記述は適切です。
- 選択肢 2不正解
- J-REITは投資法人(会社型投資信託)を設立して投資口を発行し、不動産等に投資する仕組みであるため、記述は適切です。
- 選択肢 3正解
- レバレッジ型ETFは「日々の変動率」が2倍となるよう設計されているため、2営業日以上離れた期間で比較した場合は複利効果により変動率が2倍に保たれるとは限らず、記述は不適切です。
- 選択肢 4不正解
- 日経平均インバース・インデックスに連動するETFは、日経平均株価の前営業日に対する変動率のマイナス1倍となるように設計されており、記述は適切です。
覚えるポイント
- レバレッジ型・インバース型ETFは「前日比(日々の変動率)」が対象倍率となるため、2日以上の比較では複利効果により乖離する。
間違えやすいところ
- 1日ごとの変動率が2倍であることと、複数期間を通じた累積騰落率が2倍であることを混同しやすい。
出題の前提:特に指示のない限り、2017年10月1日現在施行の法令等に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.11(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
株式投資信託の運用手法(アクティブ・パッシブ、アプローチ手法)
金融資産運用 · パッシブ運用 / アクティブ運用 / グロース投資 / ボトムアップ・アプローチ / トップダウン・アプローチ
株式投資信託の一般的な運用手法等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
2
解説
投資信託の運用スタイルにおいて、ベンチマーク(指標)に連動する成果を目指すものを「パッシブ運用」、ベンチマークを上回る成果を目指すものを「アクティブ運用」と呼びます。また、個別企業の詳細分析から積み上げる手法を「ボトムアップ」、マクロ経済分析から資産配分を決める手法を「トップダウン」と呼びます。
解き方
- 各運用スタイルの基本定義を思い出す(パッシブ=市場連動、アクティブ=市場超過目標)。
- 選択肢2で「ベンチマークを上回る」とあるため、これはアクティブ運用の定義であると判断する。
- 選択肢 1不正解
- 企業の将来の売上高や利益の成長性を重視して銘柄選定を行う手法はグロース投資と呼ばれ、記述は適切です。
- 選択肢 2正解
- ベンチマークを上回る運用成果を目指す手法は「アクティブ運用」であり、パッシブ運用ではないため記述は不適切です。
- 選択肢 3不正解
- 個別企業のファンダメンタルズ分析やリサーチを行い、その積み上げでポートフォリオを構築する手法はボトムアップ・アプローチと呼ばれ、記述は適切です。
- 選択肢 4不正解
- マクロ経済分析や市場環境分析から国別・業種別の資産配分を決定し、その枠内で個別銘柄を選ぶ手法はトップダウン・アプローチと呼ばれ、記述は適切です。
覚えるポイント
- パッシブ運用=ベンチマークに連動を目指す。アクティブ運用=ベンチマークを上回るリターンを目指す。
間違えやすいところ
- アクティブ運用とパッシブ運用の目標(上回るか連動か)を取り違えやすい。
出題の前提:特に指示のない限り、2017年10月1日現在施行の法令等に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.11(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
固定利付債券の所有期間利回りの計算
金融資産運用 · 債券利回り / 所有期間利回り / 単利計算
表面利率が0.9%、発行価格が額面100円当たり98円、償還年限が10年の固定利付債券を新規発行時に購入し、4年間保有して額面100円当たり98円80銭で売却した場合の所有期間利回り(単利)として、正しいものはどれか。なお、手数料、経過利子、税金等は考慮しないものとし、解答は表示単位の小数点以下第3位を四捨五入するものとする。
解答・解説を表示
解答
4
解説
債券の所有期間利回り(単利)は、毎年の受取利息(表面利率)に、1年当たりのキャピタルゲイン/ロス(売却価格と購入価格の差額を保有年数で除したもの)を足した年換算合計収益を、投資元本(購入価格)で割って百分率で算出します。
解き方
- 売却益の年換算額を計算する: (98.80円 - 98.00円) ÷ 4年 = 0.80 ÷ 4 = 0.20円
- 年間合計利益を計算する: 表面利率0.90円 + 0.20円 = 1.10円
- 購入価格(98.00円)で除して利回りを求める: 1.10 ÷ 98.00 × 100 = 1.1224...%
- 小数点以下第3位を四捨五入して1.12%とする。
- 選択肢 1不正解
- 計算結果は1.12%であり、0.71%ではありません。
- 選択肢 2不正解
- 表面利率0.90%をそのまま利回りとしているため誤りです。
- 選択肢 3不正解
- 年換算収益1.10を額面100円などで割った概算等による誤りであり、正しくは1.12%です。
- 選択肢 4正解
- [0.9 + (98.80 - 98.00) / 4] ÷ 98.00 × 100 = 1.10 ÷ 98 × 100 ≒ 1.1224%となり、四捨五入して1.12%となります。
覚えるポイント
- 所有期間利回り(%) = [表面利率 + (売却価格-購入価格) / 保有年数] ÷ 購入価格 × 100
間違えやすいところ
- 分母を購入価格ではなく「額面100円」にしてしまうミスや、保有年数(4年)ではなく「残存年数・償還年限(10年)」で割ってしまうミスに注意する。
出題の前提:特に指示のない限り、2017年10月1日現在施行の法令等に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.12(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
株式投資指標による銘柄の比較評価(PER・PBR)
金融資産運用 · PER / PBR / 株価指標
同一業種・事業内容であるA社とB社の財務データ(A社:株価500円、1株当たり当期純利益50円、1株当たり純資産125円/B社:株価350円、1株当たり当期純利益70円、1株当たり純資産175円)に基づき、PERおよびPBRによる株価の比較評価として最も適切なものを選択しなさい。
解答・解説を表示
解答
4
解説
PER(株価収益率=株価÷1株当たり当期純利益)およびPBR(株価純資産倍率=株価÷1株当たり純資産)は、株価が利益や純資産に対して何倍まで買われているかを示す指標であり、数値が低いほど割安と判断されます。
解き方
- A社とB社それぞれのPERを「株価÷1株当たり当期純利益」で算出します(A社:500円÷50円=10倍、B社:350円÷70円=5倍)。
- A社とB社それぞれのPBRを「株価÷1株当たり純資産」で算出します(A社:500円÷125円=4倍、B社:350円÷175円=2倍)。
- PER(A社10倍・B社5倍)とPBR(A社4倍・B社2倍)を比較し、両指標ともに倍率が低いB社が割安であると判定します。
- 選択肢 1不正解
- PERはA社10倍、B社5倍であるため、PERにおいてもB社の方が割安と評価されます。
- 選択肢 2不正解
- PBRはA社4倍、B社2倍であるため、PBRにおいても倍率の低いB社の方が割安と評価されます。
- 選択肢 3不正解
- PER・PBRともに数値が低い方が割安と判断されるため、A社ではなくB社の方が割安です。
- 選択肢 4正解
- A社のPER10倍・PBR4倍に対し、B社はPER5倍・PBR2倍と両指標ともに低いため、いずれにおいてもB社の方が割安と評価できます。
覚えるポイント
- PERとPBRは数値が低いほど割安、高いほど割高と判断します。
間違えやすいところ
- PER・PBRが高いほど好調で割安であると数値の大小の判定を逆に取り違えやすい点に注意が必要です。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.12(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
個人による外貨建て金融商品の取引
金融資産運用 · 外貨建て債券 / 為替リスク / 預金保険制度 / 外貨建て保険
個人(居住者)が国内の金融機関を通じて行う外貨建て金融商品の取引等に関する記述のうち、最も適切なものを選択しなさい。
解答・解説を表示
解答
1
解説
外貨建て金融商品は、外貨ベースでの運用損益に加えて為替相場の変動による為替差損益が発生します。円安は円換算額の増加要因(利回り上昇)、円高は減少要因(利回り低下)となります。
解き方
- 外貨建て債券の為替影響を検討します。ユーロ高・円安になれば、利息や償還金を円に換算した金額が増加するため、円換算利回りは上昇します。
- 他の選択肢の外貨預金(預金保険の対象外)、外貨建て保険の税務(円建てと同様の控除・非課税規定が適用)、円換算特約(支払・受取を円貨で行う特約であり元本割れを防ぐ機能ではない)の誤りを確認します。
- 選択肢 1正解
- 円安に変動すると、受取利息や償還金を円換算した額が増加するため、円換算での投資利回りの上昇要因となります。
- 選択肢 2不正解
- 円換算特約は保険料の払込みや保険金・年金の受け取りを円で行うための特約であり、為替変動による元本割れリスクを排除するものではありません。
- 選択肢 3不正解
- 外貨建て終身保険であっても、円換算した金額を基準として、生命保険料控除や死亡保険金の非課税金額(500万円×法定相続人の数)の適用を受けることができます。
- 選択肢 4不正解
- 国内銀行が取り扱う外貨預金は、預金保険制度による保護の対象外とされています。
覚えるポイント
- 外貨預金は預金保険制度の対象外であること、外貨建て保険も生命保険料控除の対象になることを覚えておきます。
間違えやすいところ
- 国内銀行の預金であっても、外貨預金は預金保険の保護対象(1,000万円とその利息)に含まれない点に注意が必要です。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.12(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
オプション取引の仕組みと特徴
金融資産運用 · コール・オプション / プット・オプション / プレミアム / 市場形態
オプション取引の一般的な仕組みや商品性に関する記述のうち、最も適切なものを選択しなさい。
解答・解説を表示
解答
4
解説
オプション取引とは、原資産を将来の一定期日にあらかじめ定めた価格で「買う権利(コール)」または「売る権利(プット)」を売買する取引です。買い手は権利を行使するか放棄するかを選択できるため損失はプレミアムに限定され、売り手は権利行使に応じる義務があるため損失は限定されません。
解き方
- 各オプションの定義(コール=買う権利、プット=売る権利)と損益構造(買い手の損失=プレミアム限定、売り手の損失=無限定)を確認します。
- プレミアムの性質を検討します。満期までの期間が長いほど価格変動の機会が増えるため、時間的価値が大きくなりプレミアムは高くなります。
- 取引形態として、金融商品取引所で行われる上場オプションと、当事者間の相対取引である店頭オプションが存在することを確認します。
- 選択肢 1不正解
- コール・オプションは「原資産を買う権利」であり、プット・オプションは「原資産を売る権利」です。
- 選択肢 2不正解
- オプションの買い手の損失は支払ったプレミアムに限定されますが、売り手の損失は無限定(原資産の価格変動により損失が拡大)となります。
- 選択肢 3不正解
- 満期までの期間が長いほど価格変動の可能性が大きくなるため時間的価値が高まり、プレミアムは高くなります。
- 選択肢 4正解
- オプション取引の形態には、金融商品取引所で取引される上場オプションと、当事者間で相対で取引される店頭オプションがあります。
覚えるポイント
- 買い手の損失はプレミアムに限定され利益は無限大、売り手の利益はプレミアムに限定され損失は無限大となります。
間違えやすいところ
- コールとプットの定義を取り違えたり、満期までの残存期間が長いほどプレミアムが高くなる時間的価値の理解を逆にしたりしないように注意しましょう。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.13(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
ポートフォリオの期待収益率の計算
金融資産運用 · ポートフォリオの期待収益率 / 加重平均
投資家が保有するポートフォリオの資産構成比および期待収益率(A投資信託:構成比50%・期待収益率0.4%、B投資信託:構成比30%・期待収益率1.2%、C投資信託:構成比20%・期待収益率5.0%)に基づくポートフォリオ全体の期待収益率として、正しいものを選択しなさい。
解答・解説を表示
解答
2
解説
ポートフォリオ全体の期待収益率は、組み入れた各資産の期待収益率にそれぞれの構成比(投資比率)を乗じて合算する加重平均によって計算されます。
解き方
- 各資産について構成比と期待収益率の積を計算します(A投信:0.50×0.4%=0.20%、B投信:0.30×1.2%=0.36%、C投信:0.20×5.0%=1.00%)。
- 算出した各資産の数値を合計します(0.20%+0.36%+1.00%=1.56%)。
- 選択肢 1不正解
- 加重平均で求めた期待収益率1.56%を単純に3資産で割った誤った数値です。
- 選択肢 2正解
- 加重平均計算(50%×0.4%+30%×1.2%+20%×5.0%=1.56%)により正しく算出されています。
- 選択肢 3不正解
- 3資産の期待収益率の合計(6.60%)を単純平均した(6.60%÷3=2.20%)誤った計算です。
- 選択肢 4不正解
- 各資産の期待収益率を構成比を考慮せず単純に合算した(0.4%+1.2%+5.0%=6.60%)誤った計算です。
覚えるポイント
- ポートフォリオの期待収益率は構成比で加重平均して求めます。単純平均ではありません。
間違えやすいところ
- 構成比を掛け忘れて単純合算したり、単純平均したりする計算ミスに注意が必要です。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.13(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
NISA(少額投資非課税制度)の仕組み
金融資産運用 · NISA / 非課税投資枠 / 損益通算 / 非課税期間
一般NISA(少額投資非課税制度)に関する記述のうち、最も適切なものを選択しなさい(ジュニアNISAおよびつみたてNISAは考慮しない)。
解答・解説を表示
解答
2
解説
一般NISAは、毎年一定の上限額(平成29年分は年120万円)まで新規買付けした上場株式や公募株式投資信託等から得られる譲渡益や配当金等が最長5年間非課税となる制度です。ただし、発生した損失は税務上「ないもの」とみなされ、損益通算や繰越控除はできません。
解き方
- NISAの対象商品を確認します(上場株式、ETF、J-REIT、公募株式投資信託などが対象に含まれます)。
- 非課税枠の利用ルールを確認します(年間120万円が上限で、未使用枠の翌年以降への繰越しは不可)。
- 税務上の損失の取扱いを確認します(NISA口座内の譲渡損失は、特定口座や一般口座の利益、および同一口座内の配当等と損益通算できません)。
- 非課税保有期間を確認します(購入した年から最長5年間)。
- 選択肢 1不正解
- NISA口座の対象資産には、上場株式だけでなく上場投資信託(ETF)や上場不動産投資信託(J-REIT)、公募株式投資信託も含まれます。
- 選択肢 2正解
- NISAの年間非課税投資枠(120万円)の未使用分を翌年以降に繰り越すことはできません。
- 選択肢 3不正解
- NISA口座内で生じた譲渡損失は税務上ないものとみなされるため、特定口座や一般口座との損益通算はもちろん、同一NISA口座内の配当金等との損益通算もできません。
- 選択肢 4不正解
- 一般NISA口座で購入した上場株式等の譲渡益や配当等が非課税となる期間は、最長で5年間です。
覚えるポイント
- NISA口座内の譲渡損失は税務上ないものとされ、他の口座や配当金等との損益通算・繰越控除はできません。
間違えやすいところ
- 非課税枠の未使用分を翌年に繰り越せると誤認したり、非課税期間を3年と勘違いしたりしやすいです。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.14(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
金融取引に係る法規制(金商法・犯収法・消費者契約法・金販法)
金融資産運用 · 消費者契約法 / 犯罪収益移転防止法 / 金融商品販売法 / 金融商品取引法
金融商品の取引に係る各種法令に関する記述のうち、最も不適切なものを選択しなさい。
解答・解説を表示
解答
3
解説
金融商品販売に係る関連法規にはそれぞれ固有の救済手段や義務が定められています。消費者契約法は不当勧誘に対する契約の「取消権」や不当条項の「無効」を定め、金融商品販売法は重要事項の不説明等に対する「損害賠償請求(無過失責任)」を定めています。
解き方
- 消費者契約法に規定されている救済手段(意思表示の取消し、不当条項の無効)を確認し、損害賠償請求規定が同法にあるかどうかを検討します(損害賠償は民法の不法行為や金融商品販売法等に基づきます)。
- 金商法(スワップ等の金融デリバティブも対象)、犯収法(現金振込10万円超、現金受払い200万円超で取引時確認)、金販法(説明義務違反時の損害賠償責任は無過失責任)の各記述が正しいことを確認します。
- 選択肢 1不正解
- 金融商品取引法では、有価証券デリバティブ取引のみならず、通貨や金利に係るスワップ取引等の金融デリバティブ取引も広く規制対象に含まれています。
- 選択肢 2不正解
- 犯罪収益移転防止法により、窓口で10万円を超える現金の振込みを行う場合や、200万円を超える現金の受払いを行う場合には、取引時確認が義務付けられています。
- 選択肢 3正解
- 消費者契約法において事業者の不当な勧誘により締結した契約について認められているのは「契約の申込みまたは承諾の意思表示の取消し」であり、損害賠償請求ではありません。
- 選択肢 4不正解
- 金融商品販売法において、金融商品販売業者の重要事項説明義務違反による損害賠償責任は、故意・過失を問わない「無過失責任」とされています。
覚えるポイント
- 消費者契約法は「契約の取消し」、金融商品販売法は「損害賠償請求(業者は無過失責任)」が救済措置のキーワードです。
間違えやすいところ
- 消費者契約法と金融商品販売法の救済手段(取消権と損害賠償請求権)を取り違えやすいので区別して整理しておきましょう。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.14(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
所得税における非課税所得の範囲
タックスプランニング · 非課税所得 / 雇用保険の基本手当 / 一時所得 / 雑所得 / 不動産所得
所得税法における非課税所得に該当するものとして、適切なものを選択しなさい。
解答・解説を表示
解答
1
解説
所得税では、社会政策的見地や二重課税防止等の理由から一部の所得を非課税としています。雇用保険の基本手当・育児休業給付、健康保険の傷病手当金・出産手当金、遺族年金・障害年金などは非課税所得です。一方、老齢年金や法人からの贈与などは課税所得となります。
解き方
- 各選択肢の受取金について所得税の課税関係を照合します。
- 雇用保険の基本手当は所得税法第9条および雇用保険法第10条により非課税所得に該当することを判断します。
- 他の選択肢(法人からの贈与=一時所得、老齢基礎年金=公的年金等に係る雑所得、家賃収入=不動産所得)がいずれも課税対象であることを確認します。
- 選択肢 1正解
- 雇用保険法に基づき受給する基本手当は、受給理由を問わず全額が非課税所得とされています。
- 選択肢 2不正解
- 法人から個人への贈与によって受け取った金品は、一時所得として所得税の課税対象となります(個人間なら贈与税の対象)。
- 選択肢 3不正解
- 老齢基礎年金などの公的年金等の老齢給付は、雑所得として所得税の課税対象となります。
- 選択肢 4不正解
- 不動産の賃貸料収入は、不動産所得として所得税の課税対象となります。
覚えるポイント
- 雇用保険の給付(基本手当等)、健康保険の給付(傷病手当金等)、遺族年金・障害年金は非課税所得です。
間違えやすいところ
- 法人からの贈与を贈与税と誤解したり、雇用保険の基本手当を給与・退職所得のように課税対象と誤認したりしやすいです。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.14(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
青色申告者の事業所得の計算と取扱い
タックスプランニング · 事業所得 / 配当所得 / 必要経費 / 青色申告特別控除
所得税における青色申告者の事業所得の金額の計算に関する記述のうち、最も不適切なものを選択しなさい。
解答・解説を表示
解答
2
解説
事業所得の総収入金額は事業から生じる売上や附随収入で構成されます。業務上の取引先への貸付金利子は附随収入として事業所得に算入されますが、株式の配当金は独立した「配当所得」として区分して課税されます。
解き方
- 取引先株式の配当の所得区分を確認します。所得税法上、配当金は配当所得であり、事業遂行に関連していても事業所得の総収入金額には含めません。
- 他の選択肢を検討します。事業に関連する貸付金利子は事業所得の総収入金額に算入、個人事業主の業務上必要な交際費は限度額なく全額必要経費に算入、正規の簿記の原則による記帳・期限内申告等を満たせば最高65万円の青色申告特別控除が受けられる点を確認します。
- 選択肢 1不正解
- 事業の遂行上生じた取引先への貸付金に係る利子は、事業の附随収入として事業所得の総収入金額に算入されます。
- 選択肢 2正解
- 取引先の株式を保有して受け取る配当金は「配当所得」となり、事業所得の総収入金額に算入することはできません。
- 選択肢 3不正解
- 個人の事業所得においては、法人のような交際費の損金算入限度額の規制はなく、事業遂行上直接必要であると認められる部分は全額が必要経費に算入されます。
- 選択肢 4不正解
- 複式簿記による記帳、貸借対照表および損益計算書の添付、法定申告期限内の申告等の要件を満たせば、最高65万円の青色申告特別控除を適用できます。
覚えるポイント
- 株式の配当金は事業に関連していても配当所得となり、事業所得には算入されません。
間違えやすいところ
- 個人の交際費にも法人のような定額控除限度額等の損金不算入枠があると混同しないように注意しましょう。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.15(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
所得税における損益通算
タックスプランニング · 損益通算 / 不動産所得 / 譲渡所得 / 一時所得
所得税の各種所得の計算上生じた次の損失の金額のうち、給与所得の金額と損益通算できるものはどれか。
解答・解説を表示
解答
4
解説
所得税において他の所得と損益通算できる損失は、不動産所得・事業所得・山林所得・譲渡所得(「不・事・山・譲」)の計算上生じた損失に限られます。ただし、不動産所得の土地取得用借入金利子や、譲渡所得のうち生活に通常必要でない資産(ゴルフ会員権等)および土地建物等の譲渡損失などは損益通算の対象外とされます。
解き方
- 損益通算の対象となる所得の種類(不動産・事業・山林・譲渡)を確認する。
- 例外規定(一時所得の損失不可、土地建物・ゴルフ会員権の譲渡損失の分離課税・通算制限、不動産所得の土地借入金利子等)を当てはめて判定する。
- 選択肢 1不正解
- 一時所得の計算上生じた損失は、損益通算の対象となる4つの所得(不動産・事業・山林・譲渡)に含まれないため通算できません。
- 選択肢 2不正解
- 土地および建物等の譲渡所得は申告分離課税であり、その譲渡により生じた損失は、原則として他の総合課税の所得と損益通算できません。
- 選択肢 3不正解
- ゴルフ会員権の譲渡による損失は、生活に通常必要でない資産に係る譲渡損失として損益通算の対象から除外されています。
- 選択肢 4正解
- 不動産所得の損失は損益通算の対象です。本問は自己資金で購入しており、土地取得に係る負債利子がないため、全額給与所得と損益通算できます。
覚えるポイント
- 損益通算できる所得は「富士山譲(不・事・山・譲)」と覚える。
間違えやすいところ
- 不動産所得の損失であっても、土地取得に要した負債の利子に相当する部分は損益通算の対象外となる点に注意する。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.15(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
所得控除
タックスプランニング · 所得控除 / 雑損控除 / 医療費控除 / 社会保険料控除 / 配偶者控除
所得税における所得控除に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
2
解説
医療費控除額は「(支払った医療費の額-保険金等で補填される金額)- 10万円(総所得金額等が200万円未満の場合は総所得金額等の5%)」で計算し、最高200万円まで控除できます。
解き方
- 各選択肢の控除要件および計算式を確認する。
- 医療費控除の足切り限度額(10万円または総所得金額等の5%)の記述誤りを見抜く。
- 選択肢 1不正解
- 生活に通常必要な資産に災害・盗難・横領による損害が生じた場合、雑損控除の対象となります(詐欺や恐喝は対象外)。
- 選択肢 2正解
- 医療費控除で差し引かれる基準額は、10万円または総所得金額等の5%相当額のいずれか低い額であるため、10%とする記述は不適切です。
- 選択肢 3不正解
- 国民年金基金の掛金は全額が社会保険料控除の対象となります。
- 選択肢 4不正解
- 青色事業専従者給与の支払を受ける配偶者は、控除対象配偶者になれないため、配偶者控除を受けることはできません。
覚えるポイント
- 医療費控除の基準額は原則10万円(総所得200万円未満は5%)。
間違えやすいところ
- 総所得金額等の割合を「10%」と誤認しないようにする。正しくは「5%」である。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.15(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
住宅借入金等特別控除
タックスプランニング · 住宅借入金等特別控除 / 税額控除 / 所得要件 / 償還期間
平成29年分の所得税における住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、平成29年10月に住宅ローンを利用して居住用家屋を取得したものとする。
解答・解説を表示
解答
4
解説
住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)は、住宅を取得して居住の用に供した場合に、年末残高に一定率を乗じた金額を所得税額から直接控除する制度です。初年度は確定申告が必須です。
解き方
- 住宅ローン控除の各要件(合計所得金額3,000万円以下、償還期間10年以上、控除率1%)を確認する。
- 初年度の手続き(給与所得者でも確定申告が必要)が正しいことを判定する。
- 選択肢 1不正解
- 住宅ローン控除の合計所得金額要件は「3,000万円以下」であり、2,000万円以下ではありません。
- 選択肢 2不正解
- 住宅ローン控除の対象となる住宅借入金等の返済期間(償還期間)は「10年以上」でなければなりません。
- 選択肢 3不正解
- 住宅借入金等の年末残高等に乗ずる控除率は「1%」です。
- 選択肢 4正解
- 給与所得者であっても、住宅ローン控除の適用を受ける最初の年分については確定申告を行う必要があります。
覚えるポイント
- 住宅ローン控除の初年度は会社員でも確定申告が必須。
間違えやすいところ
- 償還期間要件の「10年」を20年と取り違えないようにする。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.16(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
法人税の概要と青色申告承認申請
タックスプランニング · 法人税 / 事業年度 / 確定申告期限 / 青色申告承認申請書
法人税に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
4
解説
法人の青色申告の承認申請期限は、原則として承認を受けようとする事業年度開始の日の前日までですが、新設法人については設立の日以後3カ月を経過した日と設立事業年度終了の日のいずれか早い日の前日までと定められています。
解き方
- 法人の種類、事業年度、確定申告期限に関する記述が正しいか確認する。
- 新設法人の青色申告承認申請書の提出期限規定(3カ月以内ルール)と記述(6カ月以内)を照合する。
- 選択肢 1不正解
- 法人税法上、普通法人や公益法人等、人格のない社団等などに区分され、それぞれ課税範囲が定められています。
- 選択肢 2不正解
- 法人税における事業年度は、定款等で定めた1年以内の会計期間をいいます。
- 選択肢 3不正解
- 法人税の確定申告書は、原則として事業年度終了の日の翌日から2カ月以内に提出しなければなりません。
- 選択肢 4正解
- 設立第1期から青色申告の適用を受けるための提出期限は、原則として「設立の日以後3カ月を経過した日」または「第1期事業年度終了の日」のいずれか早い日の前日までであり、6カ月以内ではありません。
覚えるポイント
- 新設法人の青色申告承認申請期限は「設立後3カ月以内(または事業年度終了日のいずれか早い日の前日)」である。
間違えやすいところ
- 個人の青色申告(新規開業は2カ月以内)と法人の新設(3カ月以内)を混同しないようにする。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.16(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
法人税における損金算入・不算入項目
タックスプランニング · 法人税 / 損金算入 / 損金不算入 / 租税公課 / 寄附金
次に掲げる費用等のうち、法人税における各事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入されないものはどれか。
解答・解説を表示
解答
3
解説
租税公課の法人税上の取扱いは、固定資産税や法人事業税などは損金算入されますが、法人税の本税や法人住民税の本税、各種加算税・延滞税などは損金不算入と規定されています。また地方公共団体に対する寄附金(国等に対する寄附金)は全額損金算入されます。
解き方
- 各費用・税目が損金算入されるか損金不算入となるかを照合する。
- 法人住民税の本税が損金不算入項目であることを特定する。
- 選択肢 1不正解
- 事業用の土地・建物等に係る固定資産税および都市計画税は、全額損金の額に算入されます。
- 選択肢 2不正解
- 国や地方公共団体への寄附金は、所定の手続きを行っていれば全額損金の額に算入されます。
- 選択肢 3正解
- 法人住民税の本税は、利益の処分として課される性格のものであり、損金の額に算入されません。
- 選択肢 4不正解
- 法人事業税の本税は、確定申告書を提出した日の属する事業年度の損金の額に算入されます。
覚えるポイント
- 法人税本税・法人住民税本税は損金不算入、法人事業税本税は損金算入。
間違えやすいところ
- 法人住民税と法人事業税の取扱いを混同しやすいので確実に区別する。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.16(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
消費税の納税義務と申告
タックスプランニング · 消費税 / 新設法人 / 簡易課税 / 課税売上割合 / 確定申告期限
消費税に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
1
解説
消費税の納税義務判定では基準期間(法人は前々事業年度)の課税売上高が1,000万円以下であれば原則免税ですが、新設法人で資本金1,000万円以上の場合は初年度から課税事業者となります。全額控除が認められるのは課税売上高5億円以下かつ課税売上割合が95%以上の場合です。
解き方
- 新設法人の資本金基準(1,000万円以上は課税事業者)を確認する。
- 簡易課税のみなし仕入率(事業区分ごと)、全額仕入税額控除の要件(課税売上割合95%以上)、個人事業者の消費税確定申告期限(3月31日まで)を検証する。
- 選択肢 1正解
- 設立事業年度開始の日における資本金の額が1,000万円以上である法人は、基準期間がなくても設立第1期から課税事業者となります。
- 選択肢 2不正解
- みなし仕入率は、従業員数ではなく営む事業の種類(第1種~第6種)に応じて定められています。
- 選択肢 3不正解
- 仕入控除税額を全額控除できるのは、課税売上高が5億円以下であり、かつ課税売上割合が「95%以上」の場合です。
- 選択肢 4不正解
- 個人事業者の消費税の確定申告および納付期限は、翌年「3月31日」までです。
覚えるポイント
- 新設法人で資本金1,000万円以上は設立初年度から消費税の課税事業者となる。
間違えやすいところ
- 個人事業者の消費税の申告期限(3月31日)を所得税の申告期限(3月15日)と混同しないようにする。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.17(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
役員と会社間の取引に係る税務
タックスプランニング · 役員間取引 / 無利息貸付 / 役員給与 / 低額譲渡 / 社宅
会社と役員間の取引に係る所得税・法人税に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
3
解説
役員が会社へ無利息貸付を行った場合、個人側には課税されず会社側にも受贈益課税は生じません。逆に、会社が役員に対して無利息または低利で金銭を貸し付けた場合は、適正利息との差額が役員給与(経済的利益)として課税されます。
解き方
- 取引の方向(役員から会社への貸付か、会社から役員への貸付か)を整理する。
- 個人である役員が会社に無利息で貸し付けた場合は認定利息課税が行われない原則を確認する。
- 選択肢 1不正解
- 会社が役員に時価より低額で資産を譲渡した場合、時価と譲渡価額の差額は役員給与(賞与)とみなされます。
- 選択肢 2不正解
- 役員退職給与は、不相当に高額な部分を除き、原則として損金の額に算入されます。
- 選択肢 3正解
- 役員が自らの会社に無利息で貸し付けた場合、役員側で受取利息の認定課税が行われることはありません。
- 選択肢 4不正解
- 役員社宅の賃料が適正賃料に満たない場合、適正額と役員負担額の差額は経済的利益として役員給与課税されます。
覚えるポイント
- 「役員→会社」の無利息貸付は個人に認定課税なし。「会社→役員」の無利息貸付は役員給与として課税される。
間違えやすいところ
- 貸付の主体(会社が役員に貸すのか、役員が会社に貸すのか)を取り違えて認定利息課税の有無を判断しないこと。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.17(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
決算書と法人税申告書(別表四・五)
タックスプランニング · 財務諸表 / 損益計算書 / 貸借対照表 / 申告調整 / 当期純利益と所得金額
決算書および法人税申告書に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
3
解説
企業会計と税務会計では目的や認識基準が異なるため、決算書の「当期純利益」に法人税申告書別表四で加算・減算の申告調整(交際費等の損金不算入や受取配当等の益金不算入など)を行って各事業年度の「所得の金額」を算出します。
解き方
- 財務諸表(P/L、B/S、C/F)の定義が正しいことを確認する。
- 会計上の利益と税法上の所得の関係性(申告調整があるため一致しない)を見抜く。
- 選択肢 1不正解
- 損益計算書は、一会計期間における企業の経営成績(収益と費用の状態)を表します。
- 選択肢 2不正解
- 貸借対照表は、期末時点など一定時点における企業の財政状態(資産・負債・純資産)を表します。
- 選択肢 3正解
- 当期純利益と法人税法上の所得金額は、交際費の損金不算入など申告調整を行うため、通常は一致しません。
- 選択肢 4不正解
- キャッシュフロー計算書は、一会計期間における企業の資金(現金および現金同等物)の増減状況を示します。
覚えるポイント
- 会計上の当期純利益に申告調整を加減算して税務上の所得金額を計算する。
間違えやすいところ
- 「必ず一致する」という極端な記述は誤りであることが多い点に留意する。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.17(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
公的土地価格の指標
不動産 · 公示価格 / 相続税路線価 / 固定資産税評価額
公的な土地価格に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
2
解説
公的土地評価には、国土交通省の公示価格(1月1日基準・100%)、都道府県の基準地標準価格(7月1日基準)、国税庁の相続税路線価(1月1日基準・公示価格の80%水準)、市町村の固定資産税評価額(1月1日基準・3年ごと評価替え・公示価格の70%水準)があります。
解き方
- 公示価格の基準日や評価水準に関する基本事項を確認する。
- 相続税路線価が公示価格の80%を目安としていることを確認し、90%とする選択肢2を不適切と判断する。
- 選択肢 1不正解
- 地価公示法に基づく公示価格は、毎年1月1日を基準日として判定されます。
- 選択肢 2正解
- 相続税路線価は、地価公示価格の80%程度を目安に設定されます。90%ではありません。
- 選択肢 3不正解
- 固定資産税評価額は、基準年度(3年ごと)に評価替えが行われるのが原則です。
- 選択肢 4不正解
- 固定資産税評価額は、総務大臣が定めた固定資産評価基準に基づき、市町村長(東京23区は都知事)が決定します。
覚えるポイント
- 相続税路線価は地価公示価格の80%水準、固定資産税評価額は70%水準である。
間違えやすいところ
- 相続税路線価の80%と固定資産税評価額の70%の割合を取り違えないように注意する。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.18(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
宅地建物取引業法(自ら売主規制・媒介契約・重説・報酬)
不動産 · 手付金の額の制限 / 専任媒介契約 / 重要事項説明 / 媒介報酬
宅地建物取引業法に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、買主は宅地建物取引業者ではないものとする。
解答・解説を表示
解答
1
解説
宅建業法では一般の買主保護のために、自ら売主規制(手付金の額の制限:代金の2割以内)、媒介契約の有効期間規定、契約締結前の重要事項説明の義務付け、貸借の媒介報酬の上限(双方合計で賃料1か月分+消費税等)などの各種制限が設けられています。
解き方
- 宅地建物取引業者が自ら売主となる場合の手付金上限が売買代金の2割であることを確認する。
- 他の選択肢における契約の効力(3か月に短縮)、重説のタイミング(契約締結前)、報酬上限(原則賃料1か月分)の誤りを順次排除する。
- 選択肢 1正解
- 宅建業者が自ら売主となる場合、売買代金の2割を超える手付を受領することができません。
- 選択肢 2不正解
- 専任媒介契約で3か月を超える期間を定めた場合、契約全体が無効になるのではなく、その期間が3か月に短縮されます。
- 選択肢 3不正解
- 重要事項説明は、売買契約を締結する前に行わなければならず、契約締結後ではありません。
- 選択肢 4不正解
- 貸借の媒介において宅建業者が双方から受け取れる報酬額の合計上限は、借賃の1か月分の1.08倍(消費税込み)に相当する額です。
覚えるポイント
- 重要事項説明は「契約締結前」に行う必要があり、媒介報酬の貸借合計上限は「1か月分+消費税等」である。
間違えやすいところ
- 専任媒介契約で3か月を超えた場合に「無効」となるのではなく「3か月に短縮される」点を取り違えない。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.18(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
不動産の売買契約(実測売買・手付解除・瑕疵担保責任・危険負担)
不動産 · 解約手付 / 瑕疵担保責任 / 危険負担 / 実測精算
不動産の売買契約上の留意点に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
2
解説
民法の解約手付では、当事者の一方が契約の履行に着手するまでは、買主は手付を放棄し、売主は倍額を現実に提供して契約を解除できます。しかし、相手方が履行に着手した後は、手付解除を行うことは認められません。
解き方
- 解約手付による解除が可能な期間(相手方が履行に着手するまで)のルールを確認する。
- 買主が代金の一部を支払った行為は履行の着手にあたるため、売主からの手付解除は不可であると判断する。
- 選択肢 1不正解
- 登記簿面積で暫定契約し、引渡しまでに実測して定めた単価により差額を精算する方法(実測精算売買)は広く行われています。
- 選択肢 2正解
- 買主が売買代金の一部を支払うと履行に着手したことになるため、売主は手付倍額を償還しても手付解除できません。
- 選択肢 3不正解
- 基準日時点の民法における売主の瑕疵担保責任に基づく損害賠償請求期間は、買主が瑕疵を知った時から1年以内と規定されています。
- 選択肢 4不正解
- 基準日時点の民法の危険負担(債権者主義)では、不可抗力等で建物が滅失しても買主は代金支払義務を免れず、売主は代金を請求できます。
覚えるポイント
- 手付解除ができるのは「相手方が契約の履行に着手するまで」である。
間違えやすいところ
- 「自分が着手するまで」ではなく「相手方が着手するまで」手付解除が可能である点に注意する。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.18(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
借地借家法(普通借地権・一般定期借地権)
不動産 · 普通借地権 / 建物買取請求権 / 一般定期借地権
借地借家法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、同法第22条の借地権を一般定期借地権といい、同法第22条から第24条の定期借地権等以外の借地権を普通借地権という。
解答・解説を表示
解答
3
解説
借地借家法において、普通借地権の存続期間は当初30年以上(合意でより長い期間を定めることも可能)です。一般定期借地権(第22条)は建物の用途制限がなく、存続期間は「50年以上」で設定し、更新なし・築造による延長なし・建物買取請求なしの特約を書面(公正証書等)で行います。
解き方
- 各借地権の存続期間の要件を整理する(一般定期借地権は50年以上)。
- 選択肢3が一般定期借地権の存続期間を「10年以上30年未満」としているため、誤りと判断する。
- 選択肢 1不正解
- 普通借地権の当初の存続期間は原則30年ですが、当事者の合意により30年より長い期間を定めることができます。
- 選択肢 2不正解
- 期間満了により普通借地権の契約が更新されない場合、借地権者は設定者に対して建物の時価買取を請求できます(建物買取請求権)。
- 選択肢 3正解
- 一般定期借地権の存続期間は「50年以上」であり、10年以上30年未満で設定することはできません。
- 選択肢 4不正解
- 一般定期借地権では、更新なし・築造延長なし・買取請求なしの特約を、公正証書などの書面によって締結する必要があります。
覚えるポイント
- 一般定期借地権の存続期間は「50年以上」であり、公正証書等の「書面」が必要である。
間違えやすいところ
- 事業用定期借地権等(10年以上50年未満・公正証書必須)の要件と一般定期借地権の要件を混同しないようにする。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.19(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
借地借家法(普通借家契約・定期借家契約)
不動産 · 普通借家契約の期間 / 定期借家契約の事前説明・終了通知 / 中途解約
借地借家法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、同法における定期建物賃貸借契約を定期借家契約といい、それ以外の建物賃貸借契約を普通借家契約という。
解答・解説を表示
解答
1
解説
借地借家法において、普通借家契約で1年未満の期間を定めた場合は「期間の定めのない賃貸借」とみなされます(借地借家法第29条第1項)。定期借家契約では1年未満の期間設定も有効です。また、期間1年以上の定期借家契約の終了通知(1年前〜6か月前)、床面積200㎡未満の居住用定期借家の法定中途解約権(転勤等のやむを得ない事情)などのルールが定められています。
解き方
- 普通借家契約で1年未満の期間を定めた場合の法的効果(期間の定めのない賃貸借とみなす)を確認する。
- 「期間は1年とみなされる」と記述する選択肢1を不適切と判断する。
- 選択肢 1正解
- 普通借家契約において期間を1年未満と定めた場合、1年とみなされるのではなく「期間の定めのない賃貸借」とみなされます。
- 選択肢 2不正解
- 期間1年以上の定期借家契約では、賃貸人は期間満了の1年前から6か月前までの間に契約終了通知をしなければ終了を対抗できません。
- 選択肢 3不正解
- 造作買取請求権の規定は任意規定であるため、普通借家契約・定期借家契約のいずれにおいても買取請求権を排除する特約は有効です。
- 選択肢 4不正解
- 床面積200㎡未満の居住用建物の定期借家契約では、転勤・療養・親族の介護等のやむを得ない事由により生活の本拠とすることが困難となった場合、賃借人からの中途解約申入れが認められています。
覚えるポイント
- 普通借家で1年未満の期間を設定した場合は「期間の定めのない賃貸借」とみなされる。
間違えやすいところ
- 普通借地の当初存続期間(30年未満を定めたら30年になる)と、普通借家の1年未満(期間の定めなしになる)の規定の違いを混同しやすい。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.19(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
建築基準法(2項道路・日影規制・容積率・緩和措置)
不動産 · 建築基準法第42条第2項の道路 / 日影規制 / 容積率制限 / 建ぺい率の緩和
都市計画区域および準都市計画区域における建築基準法に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
1
解説
建築基準法第42条第2項により、幅員4m未満の道であっても特定行政庁が指定したものは道路とみなされ、道路中心線から2m後退(セットバック)した線が道路境界線とみなされます。日影規制は商業地域・工業地域・工業専用地域には原則適用されません。前面道路が12m未満の場合の容積率は、都市計画容積率と道路幅員による容積率の「いずれか小さい方」になります。防火地域内の耐火建築物は建ぺい率の緩和措置(10%加算等)はありますが、容積率の緩和はありません。
解き方
- 各選択肢の規定(2項道路の定義、日影規制の適用対象、容積率上限の決定方法、防火地域の緩和対象)を確認する。
- 選択肢1が建築基準法第42条第2項道路の正しい定義であることを判定する。
- 選択肢 1正解
- 建築基準法施行時に現に建物が立ち並んでいた幅員4m未満の道で特定行政庁の指定を受けたものは、同法上の道路とみなされます。
- 選択肢 2不正解
- 日影規制は、商業地域、工業地域、工業専用地域には原則として適用されません。
- 選択肢 3不正解
- 前面道路の幅員が12m未満の場合、容積率の上限は都市計画で定められた指定容積率と道路幅員制限による容積率の「いずれか小さい方(厳しい方)」となります。
- 選択肢 4不正解
- 防火地域内に耐火建築物を建築する場合に緩和されるのは「建ぺい率」であり、容積率の緩和措置はありません。
覚えるポイント
- 2項道路(みなし道路)は4m未満でも特定行政庁指定により道路とみなされる。防火地域の耐火建築物緩和は「建ぺい率」のみ。
間違えやすいところ
- 容積率制限において、前面道路幅員制限と指定容積率の比較を行わず道路制限が常に上限になると誤解しないようにする。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.20(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
建物の区分所有等に関する法律(区分所有法)
不動産 · 管理組合の当然加入 / 義務違反者に対する措置 / 共用部分の持分 / 建替え決議
建物の区分所有等に関する法律に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
4
解説
区分所有法において、区分所有者は全員が当然に管理組合の構成員となり、任意脱退はできません。共同の利益に反する行為の禁止は区分所有者だけでなく賃借人等の占有者にも準用されます。共用部分の持分割合は規約に別段の定めがない限り「専有部分の床面積の割合」によります。重大な決議要件として、規約設定・変更・廃止や共用部分の重大変更は「各4分の3以上」、建替え決議は「各5分の4以上」と定められています。
解き方
- 管理組合への加入性質(区分所有者全員の当然加入・脱退不可)と占有者への義務適用を確認する。
- 建替え決議の要件が区分所有者および議決権の各5分の4以上であることを確認し、選択肢4を適切と判断する。
- 選択肢 1不正解
- 区分所有者は法律上当然に管理組合の構成員となるため、自己の意思で管理組合から脱退することはできません。
- 選択肢 2不正解
- 建物の共同の利益に反する行為をしてはならない義務は、賃借人等の専有部分の占有者にも適用されます。
- 選択肢 3不正解
- 規約に別段の定めがない限り、各共有者の持分割合は専有部分の「床面積の割合」によります。等分ではありません。
- 選択肢 4正解
- 建替え決議は、集会において区分所有者および議決権の各5分の4以上の多数により決議します。
覚えるポイント
- 建替え決議は「区分所有者および議決権の各5分の4以上」。管理組合は脱退不可。
間違えやすいところ
- 規約の設定・変更・共用部分の重大変更の「4分の3以上」と、建替え決議の「5分の4以上」を混同しないようにする。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.20(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
不動産取得に係る税金(不動産取得税・登録免許税)
不動産 · 不動産取得税の課税対象 / 住宅新築時の控除 / 登録免許税の税率 / 表示登記
不動産の取得に係る税金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
1
解説
不動産取得税は、有償・無償を問わず不動産を取得した者に課されます。売買・新築・増改築・贈与・交換等は課税対象ですが、相続や法人の合併による取得は非課税です。特例新築住宅の課税標準の控除額は最高1,200万円(認定長期優良住宅は1,300万円)です。登録免許税において贈与による所有権移転登記は1,000分の20(2.0%)であり、建物の表題登記(表示に関する登記)には登録免許税は課されません。
解き方
- 不動産取得税が贈与による取得にも課税される(相続は非課税)基本ルールを確認する。
- 「贈与により不動産を取得した場合には課されない」とする選択肢1を不適切と判断する。
- 選択肢 1正解
- 不動産取得税は、贈与により不動産を取得した場合でも課税されます。非課税となるのは相続等による取得です。
- 選択肢 2不正解
- 床面積50㎡以上240㎡以下等の要件を満たす住宅を新築した場合、固定資産税評価額から1戸につき最高1,200万円が控除されます。
- 選択肢 3不正解
- 贈与による不動産の所有権移転登記の登録免許税率は、課税標準(固定資産税評価額)の1,000分の20(2.0%)です。
- 選択肢 4不正解
- 建物を新築した際に行う表題登記(表示に関する登記)の申請については、登録免許税は課されません。
覚えるポイント
- 不動産取得税は「贈与」では課税され、「相続」では非課税となる。
間違えやすいところ
- 贈与と相続における不動産取得税の課税・非課税の取り扱いを混同しないようにする。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.20(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
居住用財産を譲渡した場合の譲渡所得の特例
不動産 · 居住用財産譲渡の3,000万円特別控除 / 軽減税率の特例
個人が居住用財産を譲渡した場合の譲渡所得の特例に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、記載されたもの以外の要件はすべて満たしているものとする。
解答・解説を表示
解答
1
解説
居住用財産を譲渡した場合の3,000万円特別控除は、居住用財産の売却益から最高3,000万円を控除できる制度であり、所有期間の制限は設けられていません。
解き方
- 3,000万円特別控除の要件に所有期間の制限がないことを確認します。
- 所有期間10年超が求められる軽減税率の特例との違いを照合して誤りを判断します。
- 選択肢 1正解
- 3,000万円の特別控除には所有期間の要件はなく、所有期間が10年以下であっても適用を受けられます。
- 選択肢 2不正解
- 3,000万円特別控除と居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例は、重複して併用適用が可能です。
- 選択肢 3不正解
- 配偶者や直系血族、生計を一にする親族など特別な関係がある者への譲渡については、本特例の適用対象外とされています。
- 選択肢 4不正解
- 住まなくなった家屋を譲渡する場合、居住の用に供さなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡すれば適用対象となります。
覚えるポイント
- 3,000万円特別控除は所有期間不問、軽減税率の特例は譲渡年1月1日時点で所有期間10年超が必要です。
間違えやすいところ
- 3,000万円特別控除にも軽減税率と同じく10年超の所有期間が必要と誤解しやすい点に注意が必要です。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の税法
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.21(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
不動産の投資判断手法等
不動産 · IRR法 / NPV法 / NOI利回り / レバレッジ効果
不動産の投資判断手法等に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
4
解説
借入金を併用した投資では、対象物件から得られる利回りが資金調達コストである借入金利を上回る場合、自己資金に対する収益率(ROE)が高まるレバレッジ効果が生じます。
解き方
- 各投資判断指標(IRR、NPV、NOI)の定義と有利判定の条件を確認します。
- 収益率と借入利子率の関係から生じるレバレッジ効果の正当性を検証します。
- 選択肢 1不正解
- 内部収益率(IRR)が投資家の期待収益率を上回っている場合に、その投資は有利であると判定します。
- 選択肢 2不正解
- NPV法では、収益の現在価値の合計額から投資額の現在価値を引いた正味現在価値がゼロより大きい(収益の現在価値が投資額を上回る)場合に有利と判定します。
- 選択肢 3不正解
- NOI利回り(純利回り)は、年間の総収入から管理費等の諸経費を差し引いた純収益(NOI)を総投資額で除して算出されます。総収入を総投資額で除したものは表面利回り(グロス利回り)です。
- 選択肢 4正解
- 対象不動産の収益率が借入利子率を上回る場合、プラスのレバレッジ効果が生じ、自己資金に対する利回りが向上します。
覚えるポイント
- 正のレバレッジ効果は「物件利回り > 借入金利」のときに自己資金収益率が高まることです。
間違えやすいところ
- IRR法では「内部収益率 > 期待収益率」が投資適格の基準であり、逆ではない点に注意します。
出題の前提:2017年10月1日現在の不動産投資理論・評価基準
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.21(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
民法上の親族等
相続・事業承継 · 胎児の権利能力 / 親族の範囲 / 未成年者の婚姻 / 離婚による財産分与
民法で定める親族等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
3
解説
未成年者の婚姻には原則として父母双方の同意が必要ですが、父母の一方が同意しないときや知れないとき、死亡しているとき等は、他の一方の同意のみで足りると民法に定められています。
解き方
- 民法における未成年者の婚姻に関する父母の同意要件(民法第737条)を確認します。
- 一方の同意のみで婚姻が可能である例外規定に照らし、記述の誤りを判定します。
- 選択肢 1不正解
- 胎児は相続については既に生まれたものとみなされるため、生きて生まれれば死産でない限り相続権を有します。
- 選択肢 2不正解
- 配偶者の血族は姻族であり、配偶者の姉は2親等の姻族として民法上の親族(3親等内の姻族)に含まれます。
- 選択肢 3正解
- 父母の一方が同意しないときは、他の一方の同意があれば婚姻することができます。
- 選択肢 4不正解
- 離婚による財産分与について当事者間の協議が調わない、または協議できないときは、家庭裁判所に処分の請求を行うことができます。
覚えるポイント
- 未成年者の婚姻の同意は原則父母双方ですが、一方が同意しないときは他方のみの同意で婚姻可能です。
間違えやすいところ
- 双方の同意が絶対必須であり、一方が反対すれば絶対に結婚できないと誤解しないように注意します。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の民法
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.21(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
贈与税の税額計算
相続・事業承継 · 相続時精算課税 / 暦年課税 / 贈与税の配偶者控除
贈与税の計算に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
4
解説
本試験の法令基準日時点において、相続時精算課税制度を選択した特定贈与者からの贈与財産については、暦年課税の基礎控除額(110万円)は適用されず、累計2,500万円の特別控除のみが適用されます。
解き方
- 相続時精算課税制度における控除の仕組みを確認します。
- 基準日時点では基礎控除を併用して控除することはできないため、記述が誤りであると判断します。
- 選択肢 1不正解
- 相続時精算課税では、特別控除限度額(2,500万円)を超えた部分に対して一律20%の税率が適用されます。
- 選択肢 2不正解
- 暦年課税における贈与税の税率は、課税価格に応じた超過累進税率(一般税率または特例税率)が適用されます。
- 選択肢 3不正解
- 贈与税の配偶者控除では、基礎控除110万円に加えて最高2,000万円の配偶者控除を控除できます。
- 選択肢 4正解
- 当時の制度では相続時精算課税に基礎控除の適用はなく、控除できるのは累計2,500万円の特別控除のみです。
覚えるポイント
- 出題基準日時点の相続時精算課税では、暦年課税の基礎控除(110万円)は重複控除できません。
間違えやすいところ
- 配偶者控除(最高2,000万円+基礎控除110万円)と混同して、精算課税でも基礎控除が引けると誤認しないようにします。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の相続税法
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.22(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
贈与税の申告と納付
相続・事業承継 · 申告期限 / 延納 / 申告書の提出先 / 配偶者控除の申告義務
贈与税の申告と納付に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
3
解説
贈与税は期限内に金銭一括納付することが原則ですが、納付要件を満たせば延納による分割払いが認められています。なお物納の制度はありません。
解き方
- 贈与税の納付方法(原則は金銭一時納付、例外として延納が可能)を確認します。
- 申告期間(2月1日~3月15日)、提出先(受贈者の所轄税務署)、特例適用の申告義務を検証して適切なものを判別します。
- 選択肢 1不正解
- 贈与税の配偶者控除の適用を受けるためには、納税額が0円になる場合であっても申告書の提出が必要です。
- 選択肢 2不正解
- 贈与税の申告書の提出期間は、贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までです(所得税は2月16日から)。
- 選択肢 3正解
- 贈与税は金銭による一時納付が原則ですが、要件を満たすことで最長5年の延納(分割納付)が認められます。
- 選択肢 4不正解
- 贈与税の申告書の提出先は、納税義務者である受贈者の住所地を所轄する税務署長です。
覚えるポイント
- 贈与税の申告期間は翌年「2月1日~3月15日」、延納はあり、物納はありません。
間違えやすいところ
- 所得税の申告開始日(2月16日)と贈与税の申告開始日(2月1日)の違いを混同しないようにします。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の相続税法
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.22(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
法定相続人と法定相続分・代襲相続
相続・事業承継 · 代襲相続 / 相続放棄 / 半血兄弟姉妹 / 非嫡出子
法定相続人および法定相続分に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
4
解説
代襲相続の原因となる事由は「相続開始以前の死亡」「相続欠格」「相続廃除」の3つに限られ、「相続放棄」によって代襲相続が生じることはありません。
解き方
- 代襲相続の原因(死亡・欠格・廃除)と放棄の効果(初めから相続人とならなかったものとみなす)を確認します。
- 相続放棄の場合には代襲相続が発生しないルールに照らして誤りを判定します。
- 選択肢 1不正解
- 父母の一方のみを同じくする半血兄弟姉妹の相続分は、全血兄弟姉妹の2分の1となります。
- 選択肢 2不正解
- 民法改正により、嫡出でない子の法定相続分は嫡出子と同じとされています。
- 選択肢 3不正解
- 兄弟姉妹が相続開始以前に死亡している場合、その子(被相続人の甥や姪)は代襲して相続人となります。
- 選択肢 4正解
- 相続の放棄をした場合、その者は最初から相続人でなかったものとみなされ、代襲相続は発生しません。
覚えるポイント
- 代襲原因は「死亡」「欠格」「廃除」のみ。相続放棄では代襲相続は起こりません。
間違えやすいところ
- 相続放棄をするとその子供が代襲して相続権を引き継ぐと誤解しやすい点に注意が必要です。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の民法
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.22(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
民法上の遺言の要件と方式
相続・事業承継 · 公正証書遺言の証人欠格 / 自筆証書遺言 / 成年被後見人の遺言 / 遺言認知
民法上の遺言に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
4
解説
遺言の公正さを担保するため、遺言によって利害関係を有する推定相続人や受遺者、およびその配偶者・直系血族は、公正証書遺言の作成時の証人になることが禁止されています(証人欠格事由)。
解き方
- 公正証書遺言における証人の欠格事由(民法第974条)を確認します。
- 推定相続人が証人欠格者に該当することから、記述が誤りであると判断します。
- 選択肢 1不正解
- 民法第781条第2項により、遺言による子の認知(遺言認知)をすることができます。
- 選択肢 2不正解
- 自筆証書遺言は、遺言者が全文、日付、氏名を自書し、押印して作成しなければなりません。
- 選択肢 3不正解
- 成年被後見人が一時的に事理弁識能力を回復して遺言をする際は、医師2人以上の立会いが必要です。
- 選択肢 4正解
- 推定相続人および受遺者、ならびにそれらの配偶者および直系血族は、証人としての欠格事由に該当するため証人になれません。
覚えるポイント
- 公正証書遺言の証人には、推定相続人や受遺者、その配偶者・直系血族はなれません。
間違えやすいところ
- 親族なら誰でも立ち会えると考えず、相続・遺贈に関する利害関係者は証人から除外される点を確認します。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の民法
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.23(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
相続税の課税財産と非課税財産
相続・事業承継 · みなし相続財産 / 退職手当金 / 生前贈与加算 / 損害賠償金
相続税の課税財産と非課税財産に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
4
解説
死亡退職金がみなし相続財産として相続税の課税対象となるのは、被相続人の死亡後3年以内に支給が確定したものに限られます。死亡後3年を超えて確定したものは受取人の一時所得となります。
解き方
- 死亡退職手当金がみなし相続財産となる期間基準(死亡後3年以内)を確認します。
- 死亡後3年を超えて確定した場合は相続税ではなく所得税(一時所得)の対象となるため、記述が誤りであると判断します。
- 選択肢 1不正解
- 被相続人が事業を営んでいた場合の売掛金などの債権は、本来の相続財産として相続税の課税対象です。
- 選択肢 2不正解
- 加害者側から遺族に支払われる損害賠償金(対人賠償保険金)は、非課税所得であり相続税の課税対象にもなりません。
- 選択肢 3不正解
- 相続開始前3年以内の生前贈与加算は、相続または遺贈により財産を取得した者にのみ適用されるため、財産を取得していない受贈者は加算の対象外です。
- 選択肢 4正解
- 死亡後3年を超えて支給が確定した退職手当金は相続税の課税対象とならず、受取人の一時所得として所得税の対象となります。
覚えるポイント
- みなし相続財産となる死亡退職金は「死亡後3年以内に支給確定」したものです。
間違えやすいところ
- 支給確定の時期にかかわらず全て相続税の対象になると誤解しないように年数基準(3年)を確認します。
出題の前提:2017年10月1日現在施行の相続税法・所得税法
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.23(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
相続税の課税価格計算における債務控除の範囲
相続・事業承継 · 債務控除 / 公課公租 / 葬式費用
相続税の課税価格の計算上、相続人が負担した次の費用のうち、被相続人の相続財産の価額から債務控除の対象として差し引くことができるものとして、最も適切なものはどれか。なお、被相続人および相続人はともに日本国内に住所があるものとする。
解答・解説を表示
解答
2
解説
相続税の課税価格の計算において、被相続人が死亡した時点で確実に存在していた債務(借入金、未払金、未払公課公租等)や、相続に伴い発生した一定の葬式費用は、相続財産の価額から債務控除として差し引くことができます。ただし、非課税財産の取得に係る未払債務や相続財産の維持管理・遺言執行費用、法要の費用などは控除の対象外です。
解き方
- 相続開始時点において被相続人に確定した債務が存在するかどうかを確認する。
- 墓地等の非課税財産に係る債務、遺言執行費用、法会等の費用が除外要件に該当するかを照合して適切な選択肢を判断する。
- 選択肢 1不正解
- 墓地や仏壇などの祭祀財産は相続税の非課税財産であるため、その未払購入代金は債務控除の対象になりません。
- 選択肢 2正解
- 被相続人に係る固定資産税は、相続開始年の1月1日時点で納税義務が生じているため、納付期限が未到来であっても未払債務として債務控除の対象となります。
- 選択肢 3不正解
- 遺言執行費用や相続財産の管理費用などは相続財産から支払われる場合でも、被相続人自身の債務ではないため債務控除の対象外です。
- 選択肢 4不正解
- 通夜や告別式等の葬式費用は控除対象ですが、初七日や四十九日等の法要・法会に要した費用は債務控除の対象になりません。
覚えるポイント
- 固定資産税は1月1日賦課期日により納税義務が成立しているため未払分は債務控除可能。
- 墓地等の非課税財産にかかる未払金や、法会費用・遺言執行費用は債務控除できない。
間違えやすいところ
- 葬式費用に初七日や四十九日などの法要費用まで含めて控除できると誤認しやすい。
出題の前提:平成29年10月1日現在施行の法令(相続税法第13条、第14条)
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.23(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
各種金融資産の相続税評価方法
相続・事業承継 · 金融資産の評価 / 個人向け国債 / 定期預金 / 生命保険契約に関する権利
金融資産の相続税評価に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
4
解説
財産評価基本通達において、金融資産の相続税評価額は課税時期(相続開始時)における換金・市場価値に基づき算定されます。預貯金は元本に既経過利息を加算し、上場投資信託は上場株式に準じた価額、未到来の生命保険契約は解約返戻金相当額で評価します。
解き方
- 各金融商品(国債、預金、上場投信、未到来の保険契約)の相続税法・評価通達上の評価基準を確認する。
- 生命保険契約に関する権利の評価基準が「既払込保険料」か「解約返戻金」かを精査し誤りを特定する。
- 選択肢 1不正解
- 個人向け国債の価額は、課税時期において中途換金した場合に取扱機関から受領できる価額(額面金額+経過利息-中途換金調整額)により評価します。
- 選択肢 2不正解
- 定期預金の評価額は、課税時期における預入残高に、課税時期現在で解約した場合に支払われる源泉所得税相当額控除後の既経過利子を加算して算出します。
- 選択肢 3不正解
- ETFなど金融商品取引所に上場されている証券投資信託の受益証券は、上場株式の評価方法に準じて評価します。
- 選択肢 4正解
- 保険事故がまだ発生していない生命保険契約に関する権利は、「解約返戻金の額」によって評価するため、既払込保険料相当額とする記述は不適切です。
覚えるポイント
- 契約者死亡等による生命保険契約に関する権利の評価額は「解約返戻金の額」。
- 定期預金は「元本+源泉所得税控除後既経過利息」で評価する。
間違えやすいところ
- 生命保険契約に関する権利の評価を「既払込保険料相当額」と取り違えないこと。
出題の前提:平成29年10月1日現在施行の法令(財産評価基本通達214)
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.24(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
相続税の納付方法と納税資金対策
相続・事業承継 · 延納 / 物納 / 小規模宅地等の特例 / 取得費加算の特例
不動産を相続した場合の相続税の納税資金対策に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
1
解説
相続税の納付は金銭一時納付が原則です。これが困難な場合に担保提供等の要件のもとで「延納」が認められ、さらに延納によっても金銭納付が困難な場合に限り補充的に「物納」が認められます。物納の順位や収納価額、延納からの物納変更(変更物納)、譲渡時の取得費加算の特例など体系的な理解が必要です。
解き方
- 相続税の納付方法の優先順位(金銭一括納付 → 延納 → 物納)を確認する。
- 納税者が延納と物納を自由に任意選択できるかどうかの要件を検討し不適切肢を特定する。
- 選択肢 1正解
- 物納は延納によっても金銭で納付することが困難な場合に限り認められるため、納税者が延納と物納を任意に選択することはできません。
- 選択肢 2不正解
- 延納の許可を受けた後、資力の変化等により延納条件の維持が困難となった場合など、一定の要件を満たせば延納から物納への変更が認められます。
- 選択肢 3不正解
- 小規模宅地等の減額特例の適用を受けた宅地等の物納収納価額は、特例適用後の課税価格の計算の基礎となった価額となります。
- 選択肢 4不正解
- 相続税の申告期限の翌日以後3年以内に相続した土地等を譲渡した場合、支払った相続税額のうち一定額を譲渡所得の取得費に加算できる「相続財産を譲渡した場合の取得費の特例」が適用できます。
覚えるポイント
- 納税順位は「金銭一括納付」→「延納」→「物納」(物納は最終的手段)。
- 小規模宅地等の特例適用地を物納する場合の収納価額は特例適用後の価額。
間違えやすいところ
- 金銭一括納付が困難であれば、最初から延納と物納を自由に選べると思い込む誤りが多い。
出題の前提:平成29年10月1日現在施行の法令(相続税法第38条、第41条)
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.24(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
相続・事業承継の統計動向と税制改正
相続・事業承継 · 遺言公正証書 / 会社規模区分 / 相続税課税割合 / 事業承継税制
最新の相続・事業承継の動向および法改正に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
3
解説
近年、基礎控除額引き下げに伴う相続税の課税対象者増加や事業承継税制の拡充、取引相場のない株式の評価基準見直しなど、相続・事業承継を巡る制度改正や社会的関心が高まっています。これに伴い公正証書遺言の作成件数も増加傾向を示しています。
解き方
- 各選択肢の税制改正事項(取引相場のない株式の規模区分見直し、事業承継税制における相続時精算課税の適用等)および公表統計を確認する。
- 遺言公正証書の作成件数の推移(減少か増加傾向か)を判定し、事実と異なる選択肢を特定する。
- 選択肢 1不正解
- 平成29年1月1日以後の相続・贈与から、取引相場のない株式の評価における会社規模(大会社・中会社・小会社)の判定基準(従業員数や総資産価額基準等)が改正されました。
- 選択肢 2不正解
- 平成27年1月1日からの相続税基礎控除の引下げにより、平成27年中の課税対象被相続人数は平成26年と比べて大幅に増加しました。
- 選択肢 3正解
- 日本公証人連合会の統計によると、遺言公正証書の作成件数は平成19年から平成28年にかけて増加傾向が続いており、減少が続いていたとする記述は誤りです。
- 選択肢 4不正解
- 平成29年度税制改正により、非上場株式等の贈与税の納税猶予制度と相続時精算課税制度との併用が認められるようになりました。
覚えるポイント
- 平成27年税制改正(基礎控除引き下げ)以降、課税対象被相続人数および遺言公正証書作成件数は増加傾向にある。
- 平成29年度改正で非上場株式の贈与税納税猶予において相続時精算課税の適用が可能となった。
間違えやすいところ
- 公証役場での遺言作成件数は年々増加傾向にある点を見落とし、減少と誤認しないように注意する。
出題の前提:平成29年10月1日現在施行の法令および日本公証人連合会公表資料
出典:金融財政事情研究会『2018年1月 2級 学科』
公式問題 p.24(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
2018年1月 2級 学科
参照した公式資料
金融財政事情研究会が公開した2018年1月 2級 学科の問題・解答資料です。
- 公式問題(公式掲載ページ) ↗ — www.kinzai.or.jp(資料の掲載案内)
- 公式模範解答(公式掲載ページ) ↗ — www.kinzai.or.jp(資料の掲載案内)
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