日本FP協会・金融財政事情研究会の公式問題・模範解答を、級・学科/実技・公開年度に分けて収録しています。CBT公開問題は1セットの公表問題で、全受験者への出題を網羅するものではありません。
2015年9月 2級 実技 中小事業主資産相談業務の概要
老齢給付の額の計算(老齢厚生年金・老齢基礎年金・付加年金)
中小事業主資産相談業務 · 老齢厚生年金 / 老齢基礎年金 / 付加年金
個人事業主Aさん(昭和50年4月15日生まれ、現在40歳)の公的年金加入歴(20歳から大学卒業までの未納36月、大学卒業後の厚生年金60月、退職後の第1号被保険者150月、平成26年4月から付加保険料納付中18月)に基づき、Mさんが説明した文章の空欄①~③に入る数値を求めなさい。空欄①は数値群(5.481、5.769、7.125、7.50)から選択し、年金額は平成27年度価額(老齢厚生年金は本来水準)に基づいて50円未満切捨て・50円以上100円未満切上げで計算すること。
解答・解説を表示
解答
① 7.125 ② 721,600 ③ 26,400
解説
公的年金の老齢給付において、平成15年3月以前の厚生年金期間は平均標準報酬月額に7.125/1000を乗じて計算します。老齢基礎年金は保険料納付済月数に応じた按分計算を行い、付加年金は200円に納付済月数を乗じて年金額を算出します。
解き方
- 加入期間の時期を確認し、平成15年3月以前の本来水準の乗数(7.125/1000)を特定する。
- 60歳までの納付済月数(480月-36月=444月)を算出し、780,100円に444/480を乗じて端数処理を行う。
- 平成26年4月から60歳到達前月までの付加保険料納付月数(132月)に200円を乗じて付加年金額を求める。
小問ごとの答え
- 小問 ①:7.125
- Aさんの厚生年金加入期間(60月)はすべて平成15年3月以前であるため、本来水準による給付乗数は昭和21年4月2日以後生まれについて1,000分の7.125が適用されます。
- 小問 ②:721,600
- Aさんが60歳まで国民年金保険料を納付し続けた場合、納付済月数は444月(全480月-未納36月)となります。満額の老齢基礎年金額780,100円×(444月/480月)=721,592.5円となり、50円以上100円未満を切り上げて721,600円です。
- 小問 ③:26,400
- Aさんが平成26年4月から60歳到達前月(平成37年3月)まで付加保険料を納付し続けた場合の総月数は132月(11年×12月)となります。付加年金額は「200円×付加保険料納付済月数」で計算されるため、200円×132月=26,400円となります。
覚えるポイント
- 平成15年3月以前の厚生年金給付乗数は1,000分の7.125、平成15年4月以後は1,000分の5.481。
- 付加年金額の計算式は「200円×付加保険料納付済月数」であり、物価スライド等による改定は行われない。
間違えやすいところ
- 平成15年4月以降の総報酬制適用後の乗数(5.481)と混同しないようにする。
- 年金額の端数処理において50円以上100円未満の切上げを失念しないように注意する。
出題の前提:2015年4月1日現在施行の公的年金法令および平成27年度年金額改定基準
出典:金融財政事情研究会『2015年9月 2級 実技 中小事業主資産相談業務』
公式問題 p.4(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
国民年金基金の仕組みと加入要件
中小事業主資産相談業務 · 国民年金基金 / 付加保険料 / 受給開始年齢 / 加入口数
個人事業主Aさんに対する国民年金基金に関する説明文①~③について、それぞれ適切か不適切かを判定しなさい。 ① 国民年金基金に加入後も付加保険料を継続して納付することができる。 ② 掛金の払込期間は60歳到達月の前月までであり、年金の支給開始月は年金の種類にかかわらず65歳到達月の翌月である。 ③ 加入は口数制であり、1口目は終身年金のみであるが、2口目以降は終身年金または確定年金から選択できる。
解答・解説を表示
解答
① × ② × ③ ○
解説
国民年金基金は第1号被保険者のための上乗せ年金であり、付加年金との併用はできません。給付設計は口数制となっており、ベースとなる1口目は終身年金に限定されますが、2口目以降は終身年金と確定年金を組み合わせて加入できます。
解き方
- 付加保険料と国民年金基金の併用の可否について確認し、併用不可であることから①の誤りを判断する。
- 年金給付の設計において60歳から受給可能な確定年金型が存在することから②の誤りを判断する。
- 加入口数のルール(1口目は終身年金必須、2口目以降は選択可能)を確認し、③が正しいことを判定する。
小問ごとの答え
- 小問 ①:×
- 国民年金基金に加入している期間中は、国民年金の付加保険料を納付することはできません(基金が独自に付加年金相当分を支給するため併用不可)。
- 小問 ②:×
- 国民年金基金の年金には確定年金など60歳から支給が開始される型もあるため、「年金の種類にかかわらず65歳到達月の翌月」とする記述は誤りです。
- 小問 ③:○
- 国民年金基金の1口目は終身年金(A型・B型)から選択し、2口目以降は終身年金または確定年金(Ⅰ~Ⅴ型)の中から加入者が選択して加入します。
覚えるポイント
- 国民年金基金と国民年金の付加保険料は重複して加入・納付することができない。
- 国民年金基金の1口目は必ず終身年金(A型またはB型)を選択しなければならない。
間違えやすいところ
- 国民年金基金と確定拠出年金(個人型iDeCo)の併用制限(枠の共有)と、付加年金との完全併用不可を混同しないようにする。
出題の前提:2015年4月1日現在施行の国民年金法および国民年金基金規約
出典:金融財政事情研究会『2015年9月 2級 実技 中小事業主資産相談業務』
公式問題 p.4(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
小規模企業共済制度の加入要件・掛金・受取方法・税務
リスク管理・中小企業施策 · 小規模企業共済 / 掛金限度額 / 分割受取り / 退職所得控除
Mさんは、個人事業主で飲食店を営むAさんに対して、小規模企業共済制度について説明した。次の文章の空欄①~④に入る最も適切な語句を、〈語句群〉の中から選びなさい。 「小規模企業共済制度は、独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営し、個人事業主や会社等の役員が、廃業や退職をした場合に必要となる資金を準備しておくための共済制度です。Aさんのように飲食サービス業の場合、常時使用する従業員数が( ① )以下の個人事業主または会社の役員が加入することができます。 また、妻Bさんも、所定の要件を満たせば、Aさんの共同経営者として小規模企業共済制度に加入することができます。 毎月の掛金は、1,000円から( ② )までの範囲内で、500円単位で選択することができます。納付した掛金は、税法上、全額が小規模企業共済等掛金控除として所得控除の対象となります。 共済金は、掛金納付月数が6カ月以上あり、加入者に廃業等の事由が生じた場合に、掛金納付月数等に応じて支払われます。 共済金の受取方法には、『一括受取り』『分割受取り』『一括受取りと分割受取りの併用』があります。このうち、『分割受取り』を選択することができる加入者は、支払われる共済金の額が( ③ )以上で、請求事由が生じた時点で満60歳以上である者に限られ、分割された共済金は10年間または15年間にわたって年4回支払われます。 加入者が廃業等した場合に一括で受け取る共済金は、税法上、( ④ )として課税され、分割で受け取る共済金は公的年金等の雑所得として課税されます」 〈語句群〉 イ.5人 ロ.7人 ハ.10人 ニ.30,000円 ホ.68,000円 ヘ.70,000円 ト.200万円 チ.300万円 リ.400万円 ヌ.事業所得 ル.退職所得 ヲ.一時所得
- イ
- 5人
- ロ
- 7人
- ハ
- 10人
- ニ
- 30,000円
- ホ
- 68,000円
- ヘ
- 70,000円
- ト
- 200万円
- チ
- 300万円
- リ
- 400万円
- ヌ
- 事業所得
- ル
- 退職所得
- ヲ
- 一時所得
解答・解説を表示
解答
① イ、② ヘ、③ チ、④ ル
解説
小規模企業共済制度は小規模企業の経営者や個人事業主のための退職金積立制度であり、業種別の従業員規模要件、掛金限度額、受取方法ごとの要件および税務上の取扱いが規定されています。
解き方
- 業種(飲食サービス業)に応じた加入要件である従業員数(商業・サービス業は5人以下)を確認し、①にイを選ぶ。
- 月額掛金の範囲(1,000円〜70,000円)を確認し、②にヘを選ぶ。
- 共済金の分割受取要件(300万円以上、満60歳以上)を確認し、③にチを選ぶ。
- 廃業等により一括受給する共済金に係る税法上の所得区分(退職所得)を確認し、④にルを選ぶ。
- 選択肢 イ正解
- 飲食サービス業の従業員要件は常時使用する従業員数5人以下であるため適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 小規模企業共済の加入要件に7人以下という従業員数基準はありません。
- 選択肢 ハ不正解
- 小規模企業共済の加入要件に10人以下という従業員数基準はありません。
- 選択肢 ニ不正解
- 30,000円は掛金上限額ではありません。
- 選択肢 ホ不正解
- 68,000円は国民年金基金や確定拠出年金個人型(第1号)の月額上限額です。
- 選択肢 ヘ正解
- 小規模企業共済の毎月の掛金上限額は70,000円(年額84万円)であるため適切です。
- 選択肢 ト不正解
- 分割受取りを選択するための最低共済金額は200万円ではなく300万円です。
- 選択肢 チ正解
- 分割受取りを選択するための共済金の最低額要件は300万円以上であるため適切です。
- 選択肢 リ不正解
- 分割受取りを選択するための最低共済金額は400万円ではありません。
- 選択肢 ヌ不正解
- 共済金は事業上の売上ではないため事業所得には該当しません。
- 選択肢 ル正解
- 廃業等により一括で受け取る共済金は退職手当等とみなされ退職所得として課税されます。
- 選択肢 ヲ不正解
- 任意解約などの解約手当金等は一時所得となりますが、廃業等による一括受取りは退職所得です。
答えの内訳
- ①:イ
- 商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)の個人事業主や会社役員が小規模企業共済に加入する場合、常時使用する従業員数は5人以下であることが要件です。
- ②:ヘ
- 小規模企業共済の掛金月額は、1,000円から70,000円までの範囲内において500円単位で自由に選択できます。
- ③:チ
- 共済金の分割受取りを選択できるのは、共済金等の額が300万円以上で、請求事由が生じた時点で満60歳以上である者に限られます。
- ④:ル
- 個人事業の廃業等により一括で受給する共済金(共済金Aや共済金B)は、税法上、退職所得として課税されます。
覚えるポイント
- 加入要件:製造業・建設業・運輸業等は20人以下、商業・サービス業は5人以下
- 掛金月額:1,000円〜70,000円(全額が小規模企業共済等掛金控除の対象)
- 分割受取り要件:共済金300万円以上かつ満60歳以上
間違えやすいところ
- 国民年金基金の限度額(月額68,000円)と小規模企業共済の掛金上限(月額70,000円)の混同
- 任意解約による解約手当金(一時所得または雑所得)と、廃業等に伴う一括共済金(退職所得)の課税区分の混同
出題の前提:2015年4月1日現在施行の小規模企業共済法および所得税法
出典:金融財政事情研究会『2015年9月 2級 実技 中小事業主資産相談業務』
公式問題 p.5(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
投資信託の商品性と運用評価指標(J-REIT・SRI・シャープ・レシオ)
金融資産運用 · J-REIT / SRIファンド / シャープ・レシオ
Mさんは、Aさんに対して、投資信託の一般的な商品性等について説明した。Mさんが説明した次の記述①~③について、適切なものには○印を、不適切なものには×印をつけなさい。 ① 「不動産投資信託(J-REIT)は、複数の不動産会社の株式を主たる投資対象とする上場投資信託であり、分散投資により、不動産会社の株式に直接投資するよりもリスクを抑えることができます」 ② 「SRIファンドは、企業の財務内容に加えて、企業倫理や法令遵守、環境への配慮、消費者対応、社会や地域への貢献などの非財務的側面も判断基準として、投資対象企業を選定する投資信託です」 ③ 「投資信託のパフォーマンスを評価する代表的な手法であるシャープ・レシオは、リターン1単位当たりのリスクを算出したものであり、シャープ・レシオが小さいほど、その投資信託が効率よく運用されていると評価することができます」
解答・解説を表示
解答
① ×、② ○、③ ×
解説
投資信託の特性評価では、対象資産(実物不動産を対象とするJ-REITや非財務情報を加味するSRI)の理解に加え、超過リターンをリスク(標準偏差)で除して効率性を測るシャープ・レシオの意味を把握することが重要です。
解き方
- 記述①について、J-REITの主たる投資対象が実物不動産であり不動産会社株式ではないことを確認して×と判定する。
- 記述②について、SRI(社会的責任投資)の定義および投資対象選定基準の内容が合致していることを確認して○と判定する。
- 記述③について、シャープ・レシオが「リスク1単位当たりのリターン」であり「大きいほど効率的」であることを確認して×と判定する。
小問ごとの答え
- 小問 ①:×
- 不動産投資信託(J-REIT)は、投資家から集めた資金をオフィスビルや商業施設などの実物不動産に投資・運用する仕組みであり、不動産会社の株式を主たる投資対象とするものではありません。
- 小問 ②:○
- SRI(社会的責任投資)ファンドは、財務分析に加えて企業の社会的責任(法令遵守、環境配慮、地域貢献等)を考慮して銘柄選定を行う投資信託であり、記述は適切です。
- 小問 ③:×
- シャープ・レシオは「リスク1単位当たりの超過リターン」を測る指標であり、数値が大きいほどリスクに対して効率的な運用が行われていると評価されます。
覚えるポイント
- J-REITは実物不動産(商業施設・オフィス・住宅等)への投資法人
- SRIファンドは企業の社会的責任(環境・法令遵守・社会貢献など)を評価して投資
- シャープ・レシオ =(ポートフォリオの収益率 - 無リスク資産利回り)÷ 標準偏差(大きいほど優れている)
間違えやすいところ
- J-REITを「不動産関連銘柄の株式投信」と誤解すること
- シャープ・レシオの分子と分母を逆に捉えたり、値が小さいほど効率的であると誤認すること
出題の前提:2015年4月1日現在施行の投資信託及び投資法人に関する法律等の関連法令
出典:金融財政事情研究会『2015年9月 2級 実技 中小事業主資産相談業務』
公式問題 p.7(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
株式取引の仕組みと株価指標
金融資産運用 · 株式の受渡期日 / 株式の注文方法 / 株価指数
株式取引の仕組みや株価指標に関する次の記述①~③について、適切なものには○、不適切なものには×をつけなさい。 ① 上場株式を証券取引所の普通取引で売買したときの受渡しは、約定日(売買成立日)の翌日から起算して4営業日目に行われます。 ② 上場株式の注文方法には、成行注文と指値注文があります。指値注文では、低い買呼値が高い買呼値に優先し、同じ呼値が複数ある場合には発注の早い呼値を優先して売買が成立します。 ③ 代表的な株価指標として、日経平均株価と東証株価指数があります。このうち、日経平均株価は、東京証券取引所市場第一部に上場している内国普通株式全銘柄を対象として算出される株価指標です。
解答・解説を表示
解答
① × ② × ③ ×
解説
株式の売買成立から決済までの取引ルール、取引所におけるオークションの原則(価格優先・時間優先の原則)、および代表的な株価指数(日経平均株価とTOPIX)の母集団・算出方法の相違点を正確に理解することが重要です。
解き方
- 普通取引の受渡期日の起算日と営業日数の関係(当時は約定日を含めて4営業日目)を確認する。
- 競争売買の原則(成行優先、買付は高値優先、売却は安値優先、同値は時間優先)に照らし合わせる。
- 日経平均株価(代表225銘柄の修正平均)と東証株価指数(TOPIX:市場第一部全銘柄の時価総額加重平均)の定義を比較・判別する。
答えの内訳
- ①:×
- 2015年4月1日現在の法令・取引ルールにおいて、普通取引の受渡し期日は約定日を含めて4営業日目(約定日の翌日から起算して3営業日目)です。なお、2019年7月以降は約定日を含めて3営業日目(T+2)に変更されています。
- ②:×
- 価格優先の原則により、買い注文の場合は「より高い価格の呼値」が「低い価格の呼値」よりも優先して約定します。「低い買呼値が高い買呼値に優先する」としている点が誤りです。
- ③:×
- 東証一部の内国普通株式全銘柄を対象として時価総額加重平均型で算出される指標は東証株価指数(TOPIX)です。日経平均株価は、東証一部上場銘柄の中から選定された代表的な225銘柄を対象に算出されます。
覚えるポイント
- 買いの指値は「高い価格」が優先、売りの指値は「低い価格」が優先される(価格優先の原則)。
- TOPIXは東証一部全銘柄(当時)の時価総額加重型、日経平均株価は225銘柄の株価平均型。
間違えやすいところ
- 買い注文において安く買いたいという心理から「低い買呼値が優先」と誤解しやすいが、市場では高値を提示した買い手が優先される。
- 日経平均株価とTOPIXの対象銘柄範囲(225銘柄か全銘柄か)を逆に記憶してしまう。
出題の前提:2015年4月1日現在施行の法令・規則等に基づく(当時の東証普通取引の決済日はT+3・約定日含む4営業日目)。
出典:金融財政事情研究会『2015年9月 2級 実技 中小事業主資産相談業務』
公式問題 p.8(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
株式の投資指標の計算と概念
金融資産運用 · PER / PBR / ROE / 配当利回り
設例の〈X社の財務データ〉に基づき、空欄①~④に入る最も適切な語句または数値を語句群から選びなさい。 〈X社の財務データ〉 総資産:6,000億円、自己資本(純資産):1,500億円、当期純利益:150億円、年間配当金総額:30億円、発行済株式総数:3億株、株価:500円 「株式の代表的な投資指標として、PERやPBRがあります。一般に、いずれも倍率が高いほど株価が割高であるといえ、X社の場合、PERは( ① )倍、PBRは( ② )倍と算出されます。 ROEは、『( ③ )×100』の算式によって算出され、企業の収益性や成長性を測ることができる投資指標の1つです。… 配当金額から企業を評価する代表的な投資指標として、配当性向や配当利回りがあり、X社の配当利回りは、( ④ )%と算出されます。…」 〈語句群〉 イ.1 ロ.2 ハ.10 ニ.20 ホ.100 ヘ.200 ト.自己資本/総資産 チ.当期純利益/自己資本 リ.当期純利益/総資産
- イ
- 1
- ロ
- 2
- ハ
- 10
- ニ
- 20
- ホ
- 100
- ヘ
- 200
- ト
- 自己資本/総資産
- チ
- 当期純利益/自己資本
- リ
- 当期純利益/総資産
解答・解説を表示
解答
① ハ ② イ ③ チ ④ ロ
解説
株式の主要な投資尺度であるPER(株価収益率=株価÷EPS)、PBR(株価純資産倍率=株価÷BPS)、ROE(自己資本利益率=当期純利益÷自己資本)、配当利回り(1株当たり配当金÷株価)の定義と計算式を習得します。
解き方
- 1株当たりデータ(EPS=150億/3億=50円、BPS=1500億/3億=500円、DPS=30億/3億=10円)を算出する。
- PER(500÷50=10倍)、PBR(500÷500=1倍)、配当利回り(10÷500×100=2%)を計算し、各空欄の語句・数値群と照合する。
小問ごとの答え
- 小問 ①:ハ
- 1株当たり当期純利益(EPS)=150億円÷3億株=50円。PER=株価÷EPS=500円÷50円=10倍となります。
- 小問 ②:イ
- 1株当たり純資産(BPS)=1,500億円÷3億株=500円。PBR=株価÷BPS=500円÷500円=1倍となります。
- 小問 ③:チ
- ROE(自己資本利益率)は、当期純利益を自己資本で割って百分率(×100)にした指標です。したがって「当期純利益/自己資本」が適切です。
- 小問 ④:ロ
- 1株当たり年間配当金=30億円÷3億株=10円。配当利回り=(1株当たり年間配当金÷株価)×100=(10円÷500円)×100=2%となります。
覚えるポイント
- PER=株価÷EPS(1株当たり純利益)、PBR=株価÷BPS(1株当たり純資産)。
- 配当利回り=1株当たり年間配当金÷株価×100、配当性向=配当金総額÷当期純利益×100。
間違えやすいところ
- ROE(自己資本利益率:分子が自己資本)とROA(総資産利益率:分子が総資産)の分母を混同しないようにする。
- 配当利回り(株価に対する配当)と配当性向(利益に対する配当)の計算式を混同しやすい。
出題の前提:2015年4月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2015年9月 2級 実技 中小事業主資産相談業務』
公式問題 p.7(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.8(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
中小法人の交際費等の損金不算入規定
タックスプランニング · 交際費等の損金算入限度額 / 接待飲食費 / 中小法人の定額控除限度額
法人税における交際費等の取扱いに関する次の文章の空欄①〜④に入る最も適切な語句を〈語句群〉から選びなさい。 「法人が中小法人であるかどうかにかかわらず、支出した交際費等のうち、接待飲食費の額の( ① )相当額を損金の額に算入することができる。 また、事業年度終了の日における資本金の額または出資金の額が( ② )以下の中小法人(大法人に完全支配されている法人等を除く)に限り、支出した交際費等のうち、年( ③ )を限度として損金の額に算入することもできる。 したがって、X社の場合、後者の方法を選択すると、法人税申告書別表四において( ④ )を所得金額に加算することになる。」 〈語句群〉 イ.20% ロ.50% ハ.80% ニ.230万円 ホ.430万円 ヘ.600万円 ト.630万円 チ.800万円 リ.1,000万円 ヌ.5,000万円 ル.1億円 ヲ.3億円
- イ
- 20%
- ロ
- 50%
- ハ
- 80%
- ニ
- 230万円
- ホ
- 430万円
- ヘ
- 600万円
- ト
- 630万円
- チ
- 800万円
- リ
- 1,000万円
- ヌ
- 5,000万円
- ル
- 1億円
- ヲ
- 3億円
解答・解説を表示
解答
① ロ、② ル、③ チ、④ ホ
解説
法人の交際費等は原則として全額損金不算入ですが、資本金1億円以下の中小法人等については「年800万円までの定額控除」または「接待飲食費の50%損金算入」のいずれかを選択して適用できます。
解き方
- 接待飲食費の損金算入割合が50%であることを確認して空欄①を判断する。
- 定額控除限度額の適用対象となる中小法人の資本金基準(1億円以下)から空欄②を判断する。
- 中小法人の定額控除限度額(年800万円)から空欄③を判断する。
- 支出交際費等1,230万円から限度額800万円を差し引き、損金不算入加算額430万円を求めて空欄④を判断する。
- 選択肢 イ不正解
- 接待飲食費の損金算入割合は50%であり、20%ではありません。
- 選択肢 ロ正解
- 接待飲食費の損金算入限度割合は50%相当額となります。
- 選択肢 ハ不正解
- 接待飲食費の損金算入割合は50%であり、80%ではありません。
- 選択肢 ニ不正解
- 1,230万円から800万円を控除した損金不算入額は430万円であり、230万円ではありません。
- 選択肢 ホ正解
- 交際費等1,230万円から定額控除限度額800万円を控除した430万円が損金不算入加算額となります。
- 選択肢 ヘ不正解
- 交際費等の定額控除限度額は年800万円であり、600万円ではありません。
- 選択肢 ト不正解
- 1,230万円から800万円を控除した額は430万円であり、630万円ではありません。
- 選択肢 チ正解
- 中小法人の交際費等の定額控除限度額は年800万円です。
- 選択肢 リ不正解
- 中小法人の判定基準となる資本金の額は1億円以下であり、1,000万円ではありません。
- 選択肢 ヌ不正解
- 交際費等の特例における中小法人の資本金基準は1億円以下であり、5,000万円ではありません。
- 選択肢 ル正解
- 中小法人の交際費特例の対象となる期末資本金または出資金の額は1億円以下です。
- 選択肢 ヲ不正解
- 中小法人の交際費特例の対象資本金基準は1億円以下であり、3億円ではありません。
答えの内訳
- ①:ロ(50%)
- 資本金規模にかかわらず、支出した接待飲食費(社内飲食費を除く)の50%相当額を損金算入することができます。
- ②:ル(1億円)
- 中小法人の交際費等の特例(定額控除限度額)の対象となるのは、期末資本金の額または出資金の額が1億円以下の法人です。
- ③:チ(800万円)
- 期末資本金1億円以下の中小法人は、年800万円までの交際費等を損金算入限度額(定額控除限度額)として選択できます。
- ④:ホ(430万円)
- 定額控除限度額を選択した場合、交際費等の総額1,230万円のうち800万円までが損金算入され、超過額である430万円(1,230万円-800万円)が損金不算入として所得金額に加算されます。
覚えるポイント
- 資本金1億円以下の中小法人は「800万円定額控除」と「接待飲食費の50%損金算入」の有利選択が可能
- 社内飲食費は50%損金算入の対象となる接待飲食費から除外される
間違えやすいところ
- 中小法人の資本金判定基準(1億円以下)を法人税率の軽減税率の対象区分等と混同しないこと
- 損金不算入額の計算時に、支出交際費総額ではなく接待飲食費から800万円を引いてしまうミス
出題の前提:2015年4月1日現在施行の税制(租税特別措置法第61条の4)
出典:金融財政事情研究会『2015年9月 2級 実技 中小事業主資産相談業務』
公式問題 p.10(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
中小法人の法人税額の計算
タックスプランニング · 課税所得金額の計算 / 中小法人の軽減税率 / 法人税率
設例の〈資料〉に基づき、X社の当期の法人税額を計算した下記の計算式の空欄①~③に入る最も適切な数値を求めなさい。 ・課税所得金額 ( ① )万円 ・法人税額 ( ② )万円×( ③ )%+(( ① )万円-( ② )万円)×23.9%
解答・解説を表示
解答
① 3,800、② 800、③ 15
解説
法人の課税所得金額は、当期純利益に加算項目(益金算入・損金不算入)を足し、減算項目(益金不算入・損金算入)を引いて計算します。資本金1億円以下の中小法人の場合、年800万円以下の所得に対しては特例軽減税率15%、年800万円超の部分には本則税率23.9%が適用されます。
解き方
- 申告調整を行い、課税所得金額を算出する:3,000万円+370万円+1,130万円-250万円-450万円=3,800万円。
- 中小法人の軽減税率が適用される課税所得の境界が年800万円であることを確認する。
- 2015年4月1日現在の法令における中小法人の軽減税率が15%であることを適用する。
答えの内訳
- ①:3,800
- 課税所得金額=当期利益3,000万円+益金算入額370万円+損金不算入額1,130万円-益金不算入額250万円-損金算入額450万円=3,800万円です。
- ②:800
- 普通法人である中小法人の軽減税率が適用される所得金額の区分基準は年800万円以下の部分です。
- ③:15
- 資本金1億円以下の中小法人の年800万円以下の所得金額に対する法人税の特例軽減税率は15%です。
覚えるポイント
- 課税所得=当期利益+加算項目(益金算入・損金不算入)-減算項目(益金不算入・損金算入)
- 中小法人の軽減税率は年800万円以下の部分に15%(本則税率は23.9%)
間違えやすいところ
- 加算項目と減算項目の符号を取り違えて計算してしまうミス
- 軽減税率の適用上限額(800万円)と税率(15%)を取り違えること
出題の前提:2015年4月1日現在施行の税法(法人税法第66条、租税特別措置法第42条の3の2等)
出典:金融財政事情研究会『2015年9月 2級 実技 中小事業主資産相談業務』
公式問題 p.10(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
雇用促進税制の適用要件と税額控除
タックスプランニング · 法人税 / 雇用促進税制 / 所得拡大促進税制
X社(中小企業者等)の雇用促進税制(雇用者の数が増加した場合の法人税額の特別控除)に関する次の記述①~③について、適切なものには○印を、不適切なものには×印をつけなさい。なお、雇用者とは雇用保険の一般被保険者をいい、基準雇用者数とは当期末の雇用者数から前期末の雇用者数(当期末の高年齢雇用者を除く)を控除した数をいう。 ① X社が当期において本制度の適用を受けるためには、前期および当期に事業主都合による離職者がなく、基準雇用者数が2人以上でなければならない。 ② X社が当期において本制度の適用を受けた場合、法人税額の20%相当額を限度として、基準雇用者数に30万円を乗じた金額を法人税額から控除することができる。 ③ X社は、所定の要件を満たせば、当期において本制度と所得拡大促進税制の適用を重複して受けることができる。
解答・解説を表示
解答
① ○ ② × ③ ○
解説
雇用促進税制は、青色申告法人が雇用者(雇用保険一般被保険者)の数を一定以上増加させた場合に、増加人数に応じた税額控除を認める制度です。中小企業者等では基準雇用者数2人以上かつ10%以上の増加、離職者がいないこと等が要件とされ、1人あたり40万円(法人税額の20%上限)を控除できます。また、所得拡大促進税制との重複適用が認められています。
解き方
- 雇用促進税制の中小企業者等における適用要件(離職者の不存在、基準雇用者数2人以上かつ10%以上増加)を確認し、記述①の正誤を判定する。
- 控除額の計算基準(1人あたり40万円、控除限度額は法人税額の20%)を確認し、記述②の30万円という数値を検証する。
- 所得拡大促進税制との併用関係(重複適用が可能)を確認し、記述③の正誤を判定する。
小問ごとの答え
- 小問 ①:○
- 中小企業者等が雇用促進税制の適用を受けるためには、適用年度とその前事業年度において事業主都合による離職者がいないこと、基準雇用者数が2人以上(かつ増加割合10%以上)であること等の要件を満たす必要があります。
- 小問 ②:×
- 雇用促進税制の税額控除額は、基準雇用者数1人あたり40万円(30万円ではない)であり、当期の法人税額の20%相当額(中小企業者等の場合)が控除限度額となります。
- 小問 ③:○
- 雇用促進税制と所得拡大促進税制(雇用者給与等支給額が増加した場合の税額控除)は、それぞれの要件を満たしていれば重複して適用を受けることができます。
覚えるポイント
- 雇用促進税制の中小企業の要件は基準雇用者数2人以上かつ増加率10%以上
- 雇用促進税制の控除額は1人あたり40万円(上限は法人税額の20%)
- 雇用促進税制と所得拡大促進税制は重複適用が可能
間違えやすいところ
- 大企業の基準雇用者数要件(5人以上)と中小企業の要件(2人以上)を混同しやすい。
- 所得拡大促進税制と他の税額控除との重複適用の可否を誤解しやすい。
出題の前提:2015年4月1日現在施行の租税特別措置法に基づく法令基準
出典:金融財政事情研究会『2015年9月 2級 実技 中小事業主資産相談業務』
公式問題 p.10(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
複数用途地域・2項道路にまたがる敷地の建築面積の上限計算
不動産 · 建築基準法 / 建ぺい率 / セットバック / 耐火建築物
設例の甲土地(長方形500㎡:北側は幅員8m県道に間口20mで接面、南側は幅員3m市道(法42条2項道路、反対側は宅地)に間口20mで接面。第一種住居地域100㎡・指定建ぺい率60%・準防火地域、商業地域400㎡・指定建ぺい率80%・防火地域)に耐火建築物を建築する場合、建ぺい率の上限となる建築面積を、計算過程を示して求めなさい。答えは㎡単位とすること。
解答・解説を表示
解答
450㎡
解説
建築基準法第42条第2項道路に接する敷地は、道路中心線から2m後退した線が道路境界線とみなされ、セットバック部分は敷地面積から除外されます。敷地が複数の用途地域にまたがる場合の建築面積の上限は、各地域の実効敷地面積にそれぞれの適用建ぺい率を乗じて得た面積の合計となります。防火地域内で指定建ぺい率80%の地域に耐火建築物を建築する場合は、建ぺい率の制限が撤廃され100%が適用されます(2015年時点の準防火地域内の耐火建築物には建ぺい率緩和規定はありません)。
解き方
- 2項道路に接する南側(商業地域側)の後退幅とセットバック面積を計算し、有効敷地面積(第一種住居地域100㎡、商業地域390㎡)を算出する。
- 第一種住居地域(準防火地域)の耐火建築物の適用建ぺい率(60%のまま)から建築面積上限(100㎡×60%=60㎡)を求める。
- 商業地域(防火地域・指定建ぺい率80%)の耐火建築物の適用建ぺい率(制限なし=100%)から建築面積上限(390㎡×100%=390㎡)を求める。
- 両地域の建築面積上限を合算して敷地全体の建築面積の上限(60㎡+390㎡=450㎡)を算出する。
答えの内訳
- 計算過程:・セットバックを要する面積:20m×(4m-3m)/2=10㎡ ・敷地面積: 第一種住居地域:100㎡ 商業地域:400㎡-10㎡=390㎡ ・第一種住居地域の建築面積の上限:100㎡×60%=60㎡ ・商業地域の建築面積の上限:390㎡×100%=390㎡ ・甲土地全体の建築面積の上限:60㎡+390㎡=450㎡
- 南側の商業地域側が幅員3mの2項道路に接しているため、道路中心線から2m後退(セットバック)が必要となり、セットバック面積10㎡(20m×0.5m)は商業地域の敷地面積から除外されます。耐火建築物を建築する場合、商業地域(防火地域・指定建ぺい率80%)は建ぺい率の制限がなく100%となり、第一種住居地域(準防火地域・指定60%)は緩和がなく60%のまま適用されます。
- 答:450 (㎡)
- 第一種住居地域部分の上限60㎡と商業地域部分の上限390㎡を合算して450㎡となります。
覚えるポイント
- 2項道路のセットバック幅は(4m-道路幅員)÷2(反対側が宅地の場合)
- セットバック部分は敷地面積・建ぺい率・容積率の計算から除外される
- 防火地域内の耐火建築物で指定建ぺい率80%の場合は建ぺい率制限なし(100%)
間違えやすいところ
- セットバック部分(10㎡)を敷地面積全体から引く際に、どの用途地域から控除すべきかを取り違えて計算してしまう。
- 防火地域内の建ぺい率80%地域における耐火建築物の建ぺい率緩和(100%適用)を失念し、80%や90%で計算してしまう。
出題の前提:2015年4月1日現在施行の建築基準法第42条第2項・第53条に基づく法令基準
出典:金融財政事情研究会『2015年9月 2級 実技 中小事業主資産相談業務』
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容積率の上限となる延べ面積の計算
不動産 · 建築基準法 / 指定容積率 / 道路幅員制限 / 2項道路
甲土地に耐火建築物を建築する場合における、容積率の上限となる延べ面積を計算しなさい。なお、甲土地は幅員8m県道(第一種住居地域側・100㎡)と幅員3m市道(商業地域側・400㎡、建築基準法第42条第2項道路、反対側は宅地)に接道している長方形の敷地である。
解答・解説を表示
解答
2,172㎡
解説
建築基準法第52条に基づき、前面道路が2つ以上ある敷地では最大幅員の道路を基準として前面道路幅員制限を適用し、指定容積率と比較して小さい方を基準容積率とします。また、法第42条第2項道路に接する部分はセットバックが必要となり、後退部分は敷地面積から除外されます。
解き方
- 建築基準法第42条第2項道路に係るセットバック面積を算出し、有効敷地面積を各地域ごとに計算する。
- 敷地が2以上の道路に接する場合は最大幅員の道路を採用し、各地域の前面道路幅員制限と指定容積率を比較して適用される容積率を決定する。
- 各地域の有効敷地面積にそれぞれ適用される容積率を乗じ、それらを合算して延べ面積の最高限度を算出する。
答えの内訳
- 計算過程:1. 敷地面積の計算 幅員3mの建築基準法第42条第2項道路に接道しているため、道路中心線から2m後退(セットバック)が必要となる。 セットバック幅:(4m - 3m) / 2 = 0.5m セットバック面積:0.5m × 20m = 10㎡ これにより、セットバック部分は敷地面積に算入されない。 ・第一種住居地域の敷地面積:100㎡ ・商業地域の敷地面積:400㎡ - 10㎡ = 390㎡ 2. 前面道路幅員による容積率制限の判定 甲土地は幅員8m県道と幅員3m市道の2つの道路に接しているため、幅員の広い方(8m)を前面道路として容積率制限を計算する。 ・第一種住居地域: 道路幅員制限:8m × 4/10 = 320% 指定容積率300% < 320% より、容積率は300% ・商業地域: 道路幅員制限:8m × 6/10 = 480% 指定容積率500% > 480% より、容積率は480% 3. 延べ面積の上限 ・第一種住居地域部分:100㎡ × 300% = 300㎡ ・商業地域部分:390㎡ × 480% = 1,872㎡ 延べ面積の上限:300㎡ + 1,872㎡ = 2,172㎡
- 2項道路に伴うセットバック面積を敷地面積から控除したうえで、最大幅員の前面道路に基づいて各地域の法定容積率を求め、敷地面積を乗じて合算します。
- 答:2,172(㎡)
- 第一種住居地域部分の300㎡と商業地域部分の1,872㎡を合算して2,172㎡となります。
覚えるポイント
- 前面道路が複数あるときは最も広い道路の幅員を全敷地に適用して制限を判定する。
- 2項道路のセットバック部分は敷地面積に算入されない。
間違えやすいところ
- セットバックの対象が商業地域側であることを見落とし、全体の敷地面積や第一種住居地域側から誤って控除してしまう。
- 接する道路ごとに異なる幅員で容積率制限を別々に計算してしまう。
出題の前提:2015年4月1日現在施行の建築基準法等の法令
出典:金融財政事情研究会『2015年9月 2級 実技 中小事業主資産相談業務』
公式問題 p.11(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.12(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
特定の資産の買換えの場合の課税の特例
タックスプランニング · 法人税 / 特定の資産の買換えの特例 / 圧縮記帳 / 租税特別措置法第65条の7
「特定の資産の買換えの場合の課税の特例」(租税特別措置法第65条の7)に関する文章の空欄①~④に入る適切な語句または数値を語句群から選択しなさい。
- イ
- 固定資産
- ロ
- 減価償却資産
- ハ
- 棚卸資産
- ニ
- 1
- ホ
- 3
- ヘ
- 5
- ト
- 50
- チ
- 80
- リ
- 100
- ヌ
- 多い
- ル
- 少ない
解答・解説を表示
解答
① ハ、② ニ、③ チ、④ ル
解説
法人が事業用資産を譲渡し、一定期間内に特定の資産を取得して1年以内に事業の用に供した場合、買換特例により譲渡益の80%(原則)に相当する金額を圧縮限度額として損金経理により課税を将来に繰り延べることができます。
解き方
- 譲渡資産の要件(棚卸資産の除外)を確認し、空欄①に入る語句を特定する。
- 買換資産を事業の用に供する期間要件(取得から1年以内)を確認し、空欄②に入る数値を特定する。
- 圧縮限度額の計算式における繰延割合(原則80%)および圧縮基礎取得価額の定義(譲渡対価と取得価額のいずれか少ない金額)を確認し、空欄③・④を特定する。
- 選択肢 イ不正解
- 譲渡資産は固定資産等から棚卸資産を除いたものであるため、除外対象として固定資産は不適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 除外されるのは減価償却資産ではなく、商品等の棚卸資産です。
- 選択肢 ハ正解
- 法人が所有する「棚卸資産」以外の特定の資産が譲渡資産の対象となります。
- 選択肢 ニ正解
- 買換資産を取得した日から「1年」以内に事業の用に供することが要件とされています。
- 選択肢 ホ不正解
- 買換資産を事業の用に供する期間要件は3年ではなく1年以内です。
- 選択肢 ヘ不正解
- 買換資産を事業の用に供する期間要件は5年ではなく1年以内です。
- 選択肢 ト不正解
- 買換特例の課税繰延割合は50%ではなく80%です。
- 選択肢 チ正解
- 同一地域内の買換え等における本特例の課税繰延割合は「80」%と定められています。
- 選択肢 リ不正解
- 100%全額の繰延べではなく、課税の繰延割合は80%となります。
- 選択肢 ヌ不正解
- 圧縮基礎取得価額は買換資産の取得価額と譲渡対価の「多い」金額ではなく「少ない」金額です。
- 選択肢 ル正解
- 圧縮基礎取得価額とは、買換資産の取得価額または譲渡資産の譲渡対価の額のうちいずれか「少ない」金額を指します。
答えの内訳
- ①:ハ(棚卸資産)
- 本特例の対象となる譲渡資産は、法人が所有する「棚卸資産以外」の一定の特定の資産に限られます。
- ②:ニ(1)
- 買換資産を取得した日から「1年」以内に事業の用に供した、または供する見込みである必要があります。
- ③:チ(80)
- 特定の資産の買換えの特例における課税の繰延割合(圧縮限度額の計算に用いる割合)は原則として「80」%です。
- ④:ル(少ない)
- 圧縮基礎取得価額は、買換資産の取得価額と譲渡対価の額のうちいずれか「少ない」金額となります。
覚えるポイント
- 特定の資産の買換え特例では棚卸資産は対象外となる。
- 取得の日から1年以内に事業の用に供することが原則要件である。
- 課税繰延割合は原則80%であり、圧縮基礎取得価額はいずれか少ない金額となる。
間違えやすいところ
- 圧縮基礎取得価額を「いずれか多い金額」と取り違えてしまう。
- 事業供用の期限を「取得から3年以内」などと誤記してしまう。
出題の前提:2015年4月1日現在施行の租税特別措置法第65条の7
出典:金融財政事情研究会『2015年9月 2級 実技 中小事業主資産相談業務』
公式問題 p.12(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
類似業種比準方式による非上場株式の評価
資産承継・事業承継 · 取引相場のない株式の評価 / 類似業種比準方式 / 中会社
非上場会社であるX社(食料品製造業、中会社の小、資本金等の額3,000万円、発行済株式総数600,000株)のデータに基づき、X社株式の1株当たりの類似業種比準価額を求めなさい。なお、1株当たりの類似業種比準価額の計算にあたっては、各要素別比準割合および比準割合は小数点以下第2位未満を、1株当たりの資本金等の額50円当たりの類似業種比準価額は10銭未満を、1株当たりの類似業種比準価額は円未満を、それぞれ切り捨てること。 〈資料〉 ・類似業種株価:284円 ・配当金額:X社 4.5円、類似業種 3.6円 ・利益金額:X社 24円、類似業種 16円 ・簿価純資産価額:X社 230円、類似業種 200円 ※すべて1株当たりの資本金等の額を50円とした場合の金額である。 ※中会社の斟酌率は0.6である。
解答・解説を表示
解答
計算過程:配当比準割合=4.5円/3.6円=1.25、利益比準割合=24円/16円=1.50、純資産比準割合=230円/200円=1.15。比準割合=(1.25+1.50×3+1.15)/5=1.38。資本金等の額50円当たりの比準価額=284円×1.38×0.6=235.152円→235.1円(10銭未満切捨て)。1株当たりの資本金等の額は50円であるため、1株当たりの類似業種比準価額=235.1円×(50円/50円)=235.1円→235円(円未満切捨て)。答:235円
解説
取引相場のない株式を類似業種比準方式で評価する場合、類似業種の株価に「配当金額」「利益金額(3倍加重)」「簿価純資産価額」の3つの要素の比準割合の平均値を乗じ、会社規模に応じた斟酌率(大会社0.7、中会社0.6、小会社0.5)を乗じて計算します。
解き方
- 配当、利益、簿価純資産の要素別比準割合を求め、比準割合を「(配当比準+利益比準×3+純資産比準)/5」によって計算する(小数点以下第2位未満切捨て)。
- 類似業種株価に比準割合および斟酌率(中会社は0.6)を乗じ、10銭未満を切り捨てる。
- 1株当たりの資本金等の額と50円の比率を乗じ、円未満を切り捨てて1株当たりの類似業種比準価額を算出する。
答えの内訳
- 計算過程:各要素の比準割合: ・配当:4.5円/3.6円 = 1.25 ・利益:24円/16円 = 1.50 ・純資産:230円/200円 = 1.15 比準割合: (1.25 + 1.50×3 + 1.15) / 5 = 1.38 1株(50円)当たりの比準価額: 284円 × 1.38 × 0.6 = 235.152円 → 235.1円(10銭未満切捨て) 1株当たりの資本金等の額: 3,000万円 / 600,000株 = 50円 1株当たりの類似業種比準価額: 235.1円 × (50円/50円) = 235.1円 → 235円(円未満切捨て)
- 配当・利益(3倍加重)・簿価純資産の3要素から比準割合を算出し、中会社の斟酌率0.6を乗じて端数処理を行います。
- 答:235円
- 1株当たりの資本金等の額50円当たりの価額235.1円に資本金比率を乗じ、円未満を切り捨てて235円となります。
覚えるポイント
- 平成29年改正前の類似業種比準方式では、利益金額の比準割合を3倍にして合計を5で除算する算式が適用されます。
- 斟酌率は大会社が0.7、中会社が0.6、小会社が0.5となります。
間違えやすいところ
- 利益金額の比準割合に3を乗じ忘れるミスや、除数を3としてしまう誤りに注意が必要です。
- 1株当たりの資本金等の額50円当たりの段階(10銭未満切捨て)と、最終的な1株当たりの段階(円未満切捨て)の端数処理ルールを混同しないようにします。
出題の前提:2015年4月1日現在施行の法令等(当時の財産評価基本通達)
出典:金融財政事情研究会『2015年9月 2級 実技 中小事業主資産相談業務』
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中会社株式の相続税評価額の計算(併用方式)
資産承継・事業承継 · 取引相場のない株式の評価 / 併用方式 / 中会社の株式
長男CさんがAさんからX社株式の贈与を受けた場合、贈与税の課税上のX社株式の1株当たりの相続税評価額(類似業種比準方式と純資産価額方式の併用方式による相続税評価額)を求めなさい。なお、「中会社の小」のLの割合は0.6である。また、X社株式の相続税評価額の算定にあたり、複数の方法がある場合は、できるだけ低い価額となる方法を選択するものとする。 〈資料〉 ・1株当たりの類似業種比準価額:235円(《問13》より) ・1株当たりの純資産価額:265円
解答・解説を表示
解答
計算過程:類似業種比準価額と純資産価額方式の併用方式による評価額=類似業種比準価額×L+1株当たりの純資産価額×(1-L)=235円×0.6+265円×(1-0.6)=141円+106円=247円。純資産価額(265円)と比較していずれか低い方を選択するため、247円<265円より247円。答:247円
解説
中会社の株式を原則的評価方式により評価する場合、「類似業種比準価額×L+純資産価額×(1-L)」により計算した併用方式の評価額と、純資産価額方式による評価額のいずれか低い方を選択することができます。
解き方
- 併用方式の算式「類似業種比準価額×L+1株当たりの純資産価額×(1-L)」に、L=0.6および各価額を代入して計算する。
- 計算した併用方式による価額(247円)と純資産価額(265円)を比較し、低い方の価額を決定する。
答えの内訳
- 計算過程:類似業種比準価額と純資産価額の併用方式による評価額: 235円 × 0.6 + 265円 × (1 - 0.6) = 141円 + 106円 = 247円 純資産価額方式による評価額(265円)と比較して低い方を選択するため、247円となる。
- 類似業種比準価額にL(0.6)を乗じ、純資産価額に(1-L)を乗じて合算し、純資産価額との比較を行います。
- 答:247円
- 併用方式によって算出された247円は純資産価額265円より低いため、評価額は247円となります。
覚えるポイント
- 中会社の株式評価では、併用方式による評価額だけでなく、純資産価額方式による評価額を選択することも認められており、納税者に有利な低い方を選択できます。
間違えやすいところ
- Lの割合を類似業種比準価額に乗じるべきところを、誤って純資産価額に乗じてしまわないよう注意が必要です。
- 問13で求めた類似業種比準価額を正しく引き継いで計算することが前提となります。
出題の前提:2015年4月1日現在施行の法令等(財産評価基本通達)
出典:金融財政事情研究会『2015年9月 2級 実技 中小事業主資産相談業務』
公式問題 p.13(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.14(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
遺留分に関する民法の特例(除外合意・固定合意と手続き)
事業承継・相続 · 経営承継円滑化法 / 遺留分に関する民法の特例 / 除外合意 / 固定合意
中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律(経営承継円滑化法)に定められている「遺留分に関する民法の特例」に関する次の記述①~③について、適切なものには○印を、不適切なものには×印を判定しなさい。 ① 本特例における除外合意とは、後継者が先代経営者から贈与された一定の自社株式について、その価額を遺留分を算定するための財産の価額に算入しない旨の合意である。 ② 本特例における固定合意とは、後継者が先代経営者から贈与された一定の自社株式について、遺留分を算定するための財産の価額に算入すべき価額を贈与時における相続税評価額に固定する旨の合意である。 ③ 本特例の適用を受けるためには、後継者が遺留分権利者の全員と書面によって合意し、市町村長の確認を受けたうえで、経済産業大臣の許可を受ける必要がある。
解答・解説を表示
解答
① ○ ② × ③ ×
解説
経営承継円滑化法に基づく遺留分に関する民法の特例は、後継者に集中させた自社株式が将来の遺留分減殺請求(侵害額請求)により散逸することを防止する制度です。除外合意と固定合意があり、推定相続人全員の書面合意を経た上で経済産業大臣の確認および家庭裁判所の許可が必要です。
解き方
- 除外合意の内容(遺留分算定基礎から自社株式を完全に除外する旨)を確認し、記述①の正誤を判定する。
- 固定合意における評価基準が「合意時の時価」である点を確認し、相続税評価額としている記述②の誤りを判定する。
- 特例の適用手続きとして、推定相続人全員の合意後に受ける機関が「経済産業大臣の確認」および「家庭裁判所の許可」である点を確認し、記述③の誤りを判定する。
小問ごとの答え
- 小問 ①:○
- 除外合意とは、後継者が旧経営者からの贈与等により取得した自社株式について、遺留分を算定するための財産の価額に算入しないとする合意であり、記述は適切です。
- 小問 ②:×
- 固定合意において遺留分算定の基礎財産に算入すべき価額として固定するのは「合意時における時価(客観的評価額)」であり、「贈与時における相続税評価額」ではないため不適切です。
- 小問 ③:×
- 本特例の適用手続きは、後継者および推定相続人全員の書面による合意後、1カ月以内に「経済産業大臣の確認」を受け、その確認後1カ月以内に「家庭裁判所の許可」を受ける必要があるため不適切です。
覚えるポイント
- 遺留分特例の合意基準価額は「合意時の時価」であり、公認会計士や税理士等の証明が必要となる点
- 手続きの流れは「後継者と推定相続人全員の合意」→「経済産業大臣の確認」→「家庭裁判所の許可」の順である点
間違えやすいところ
- 固定合意の基準価額を「贈与時の相続税評価額」や「相続発生時の時価」と誤解しやすい点
- 確認申請先と許可申請先(経済産業大臣と家庭裁判所)の役割や順序を取り違えやすい点
出題の前提:2015年4月1日現在施行の法令等(中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律および民法)
出典:金融財政事情研究会『2015年9月 2級 実技 中小事業主資産相談業務』
公式問題 p.14(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
2015年9月 2級 実技 中小事業主資産相談業務
参照した公式資料
金融財政事情研究会が公開した2015年9月 2級 実技 中小事業主資産相談業務の問題・解答資料です。
- 公式問題(公式掲載ページ) ↗ — www.kinzai.or.jp(資料の掲載案内)
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