日本FP協会・金融財政事情研究会の公式問題・模範解答を、級・学科/実技・公開年度に分けて収録しています。CBT公開問題は1セットの公表問題で、全受験者への出題を網羅するものではありません。
2014年9月 2級 実技 損保顧客資産相談業務の概要
遺族給付の保険料納付要件および受給対象となる子の要件
リスク管理 · 遺族基礎年金 / 遺族厚生年金 / 保険料納付要件 / 子の年齢要件
公的年金制度における遺族給付の保険料納付要件および遺族の範囲に関する次の文章について、空欄①~③に入る最も適切な語句を語句群(イ~リ)の中から選びなさい。 「遺族基礎年金および遺族厚生年金の保険料納付要件は、[Ⅰ]死亡日の前日において、死亡日の属する月の前々月までの国民年金の保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が全被保険者期間の( ① )以上あること、[Ⅱ]平成38年4月1日前に65歳未満の者が死亡した場合は、[Ⅰ]の要件を満たしていなくても、死亡日の前日において、死亡日の属する月の前々月までの( ② )間に保険料滞納期間がないことです。 次に、遺族給付を受給することができる遺族の範囲ですが、遺族基礎年金を受給することができる遺族は、死亡した被保険者等によって生計を維持されていた『子のある配偶者』または『子』です。『子』とは、( ③ )到達年度の末日までの間にあるか、20歳未満で障害等級1級または2級に該当する障害の状態にあり、かつ、現に婚姻していない子です」
- イ
- 3分の1
- ロ
- 3分の2
- ハ
- 2分の1
- ニ
- 1年
- ホ
- 3年
- へ
- 5年
- ト
- 12歳
- チ
- 15歳
- リ
- 18歳
解答・解説を表示
解答
① ロ、② ニ、③ リ
解説
公的年金制度の遺族給付を受給するためには、原則として加入期間全体の3分の2以上の保険料納付・免除期間が必要です。特例として直近1年間に滞納がなければ納付要件を満たします。また遺族基礎年金の受給対象となる「子」は原則18歳年度末までの未婚の子に限定されます。
解き方
- 遺族年金の原則的な保険料納付要件(納付済・免除期間が全体の3分の2以上)を確認し、①に当てはまる語句を選ぶ。
- 65歳未満の被保険者が死亡した場合の納付要件の特例(直近1年間に滞納なし)を確認し、②に当てはまる語句を選ぶ。
- 遺族給付における「子」の年齢要件(原則18歳到達年度の末日まで)を確認し、③に当てはまる語句を選ぶ。
- 選択肢 イ不正解
- 納付要件の原則割合は3分の2以上であるため、3分の1は誤りです。
- 選択肢 ロ正解
- 原則的な納付要件は被保険者期間の3分の2以上であり、①の空欄に適合します。
- 選択肢 ハ不正解
- 納付要件の基準割合として2分の1という規定はありません。
- 選択肢 ニ正解
- 納付要件の特例は直近1年間に未納がないことであり、②の空欄に適合します。
- 選択肢 ホ不正解
- 特例で求められる滞納のない期間は直近1年間であり、3年ではありません。
- 選択肢 へ不正解
- 特例で求められる滞納のない期間は直近1年間であり、5年ではありません。
- 選択肢 ト不正解
- 子の対象要件は原則18歳到達年度末までであり、12歳ではありません。
- 選択肢 チ不正解
- 義務教育終了時の15歳到達年度末ではなく、高校卒業相当の18歳到達年度末までが基準です。
- 選択肢 リ正解
- 遺族基礎年金等の子の年齢要件は18歳到達年度の末日までであり、③の空欄に適合します。
答えの内訳
- ①:ロ
- 遺族年金の原則的な保険料納付要件は、保険料納付済期間と免除期間の合算が被保険者期間全体の3分の2以上であることです。
- ②:ニ
- 65歳未満の死亡に係る保険料納付要件の特例では、直近1年間に滞納がないことが求められます。
- ③:リ
- 遺族基礎年金等の対象となる「子」は、原則として18歳到達年度の末日(3月31日)終了前の未婚の子です。
覚えるポイント
- 遺族給付の納付要件は「全体の3分の2以上」または特例として「直近1年間の滞納なし」であること。
- 遺族給付における子の年齢要件は「18歳到達年度の末日(3月31日)終了前まで」であること。
間違えやすいところ
- 納付要件の特例期間を「直近3年」や「直近5年」と混同しないように注意する。
- 子の年齢要件を義務教育終了年齢(15歳)や成人年齢(20歳)と混同しないようにする。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の国民年金法・厚生年金保険法
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 2級 実技 損保顧客資産相談業務』
公式問題 p.4(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
遺族厚生年金の年金額の計算
リスク管理 · 遺族厚生年金 / 中高齢寡婦加算 / 短期要件 / 300月みなし / 物価スライド特例水準
設例のAさん(被保険者期間計268月:平成15年3月以前132月・平均標準報酬月額280,000円、平成15年4月以後136月・平均標準報酬額400,000円)が死亡したことにより、妻Bさんが受給できる遺族厚生年金の年金額を計算過程を示して求めなさい。なお、加算額は考慮せず、平成26年度価額(物価スライド特例措置による金額)に基づいて計算し、答は円単位とすること。 <資料> 遺族厚生年金の年金額=(①+②)× □□□月/268月 × 1.031 × 0.961 × ○/△ ① 平成15年3月以前の期間分:平均標準報酬月額 × 7.5/1,000 × 平成15年3月以前の被保険者期間の月数 ② 平成15年4月以後の期間分:平均標準報酬額 × 5.769/1,000 × 平成15年4月以後の被保険者期間の月数 ※端数処理:〔計算過程〕は円未満四捨五入、〈答〉は50円未満切捨て・50円以上100円未満切上げ
解答・解説を表示
解答
計算過程:① 280,000円 × 7.5/1,000 × 132月 = 277,200円、② 400,000円 × 5.769/1,000 × 136月 = 313,833.6円 → 313,834円(円未満四捨五入)、遺族厚生年金額:(277,200円 + 313,834円) × 300月/268月 × 1.031 × 0.961 × 3/4 = 491,634.38…円 → 491,634円(円未満四捨五入) 答:491,600円
解説
被保険者在職中の死亡など短期要件による遺族厚生年金の額は、被保険者期間が300月未満である場合、最低保障として300月とみなして算出した老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3となります。従前額改定率等の乗数を適用後、指定された端数処理基準に従って最終年金額を決定します。
解き方
- 平成15年3月以前と平成15年4月以後の期間ごとに報酬比例額を計算し、円未満を四捨五入して合計する。
- 被保険者期間が268月(300月未満)であるため、300/268を乗じて300月みなし保障を適用する。
- 改定率(1.031 × 0.961)を乗じ、さらに遺族厚生年金の給付割合である4分の3を乗じて円未満を四捨五入する。
- 算出された金額に対して、50円未満切捨て・50円以上100円未満切上げの端数処理を適用して最終的な年金額を求める。
答えの内訳
- 計算過程:① 平成15年3月以前分:280,000円 × 7.5/1,000 × 132月 = 277,200円 ② 平成15年4月以後分:400,000円 × 5.769/1,000 × 136月 = 313,833.6円 → 313,834円(円未満四捨五入) 遺族厚生年金の年金額: (277,200円 + 313,834円) × 300月/268月 × 1.031 × 0.961 × 3/4 = 491,634.38…円 → 491,634円(円未満四捨五入)
- 在職中の死亡(短期要件)のため、被保険者月数が300月未満の場合は300月とみなして計算し、老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3を乗じて求めます。
- 答:491,600円
- 計算過程で算出した491,634円に対し、50円未満切捨て・50円以上100円未満切上げの端数処理を行い、491,600円となります。
覚えるポイント
- 厚生年金加入中の死亡(短期要件)では、被保険者期間が300月未満の場合は300月みなし計算が行われること。
- 遺族厚生年金の額は、原則として報酬比例部分の4分の3相当額となること。
- 年金額の最終端数処理は、50円未満切捨て、50円以上100円未満切上げ(100円単位)であること。
間違えやすいところ
- 被保険者月数(268月)が300月未満であることを見落とし、300月みなし乗率(300/268)を掛け忘れるミス。
- 老齢厚生年金の全額を計算したまま、遺族厚生年金の割合である「4分の3」を乗じるのを忘れるミス。
- 端数処理において、四捨五入と50円未満切捨て・50円以上切上げのルールを混同してしまうミス。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の厚生年金保険法(平成26年度価額・物価スライド特例水準)
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 2級 実技 損保顧客資産相談業務』
公式問題 p.3(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.5(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
遺族給付の仕組みと受給要件
リスク管理 · 遺族基礎年金 / 公的年金の支払期月 / 在職中の遺族厚生年金
Mさんが妻Bさんに対して説明した公的年金制度における遺族給付に関する次の記述①~③について、適切なものには○印を、不適切なものには×印をつけなさい。 ① 「Bさんが受給することができる遺族基礎年金の額は、77万2,800円に長男Cさん(22万2,400円)および二男Dさん(7万4,100円)の加算額を加えた106万9,300円となります」 ② 「遺族年金は、原則として、毎年2月、4月,6月、8月、10月および12月の6期に、それぞれの前月までの分が支給されます」 ③ 「Bさんが厚生年金保険の被保険者として働き始めた場合、遺族厚生年金は、総報酬月額相当額の多寡によって、年金額の一部または全部が支給停止となる場合があります」
解答・解説を表示
解答
① × ② ○ ③ ×
解説
公的年金制度における遺族基礎年金の加算額体系、年金の標準的な支給期月ルール、および在職老齢年金制度の適用対象(老齢年金のみであり遺族年金には適用されない点)を正確に理解することが重要です。
解き方
- 遺族基礎年金の子の加算額(第1子・第2子と第3子以降の区分)を確認して①の正誤を判定する。
- 公的年金の支給期月(偶数月の年6期、各支払月の前月までの分)を確認して②の正誤を判定する。
- 遺族厚生年金の受給者が被保険者として就労した場合の在職老齢年金適用の有無を確認して③の正誤を判定する。
小問ごとの答え
- 小問 ①:×
- 遺族基礎年金の子の加算額は、第1子および第2子については各22万2,400円(平成26年度価額)です。7万4,100円となるのは第3子以降であるため、不適切です。
- 小問 ②:○
- 公的年金の支払期月は原則として偶数月(2月、4月、6月、8月、10月、12月)の年6回で、それぞれの前月までの2カ月分が支払われます。
- 小問 ③:×
- 在職老齢年金による支給停止の仕組みは老齢厚生年金に適用されるものであり、受給権者が厚生年金の被保険者として働いて給与を得ても遺族厚生年金は支給停止になりません。
覚えるポイント
- 遺族基礎年金の子の加算額は第1子・第2子と同額で、減額されるのは第3子以降である。
- 遺族厚生年金には在職老齢年金による支給停止の規定は適用されない。
間違えやすいところ
- 子の加算額を第2子から減額されると勘違いしやすい。
- 老齢厚生年金と混同して遺族厚生年金も在職中に減額・支給停止されると誤認しやすい。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等(平成26年度価額)
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 2級 実技 損保顧客資産相談業務』
公式問題 p.5(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
火災保険の補償内容・契約者保護・税務上の特例
リスク管理 · 地震火災費用保険金 / 損害保険契約者保護機構 / 災害減免法
MさんがAさんに対して説明した火災保険の商品概要等に関する次の記述①~③について、適切なものには○印を、不適切なものには×印をつけなさい。 ① 「多くの火災保険では、地震や噴火またはこれらによる津波を原因とする火災により、保険の目的物である建物が全焼した場合に限り、保険金額の10%が地震火災費用保険金として支払われます」 ② 「Aさんが火災保険に加入後、契約した損害保険会社が破綻した場合、損害保険契約者保護機構により、Aさんの保険契約は保護されます。この場合の補償割合は、一律、契約した保険金額の90%です」 ③ 「仮に、Aさんが新築住宅を購入し、その新築住宅が火災によって損害を受け、その損害額(保険金、損害賠償金等を差し引いた残額)が時価の3分の1以上になった場合、一定の要件を満たせば、災害減免法による所得税の税額の減免を受けることができます」
解答・解説を表示
解答
① × ② × ③ ×
解説
火災保険の費用保険金の支払要件、損害保険会社破綻時における契約者保護機構の保護内容(責任準備金割合による保護)、災害時の税金軽減措置(災害減免法と雑損控除の要件)の基本規定を押さえる必要があります。
解き方
- 火災保険における地震火災費用保険金の支払要件(半焼以上等の損害割合)を確認して①の正誤を判定する。
- 損害保険契約者保護機構における補償基準(責任準備金等の90%が基準)を確認して②の正誤を判定する。
- 災害減免法における資産損害割合の要件(時価の2分の1以上、かつ所得1,000万円以下)を確認して③の正誤を判定する。
小問ごとの答え
- 小問 ①:×
- 地震火災費用保険金は「全焼した場合に限り」支払われるのではなく、一般的に建物が半焼以上となった場合等にも保険金額の5%相当額(または所定割合・限度額あり)などが支払われるため、全焼限定ではありません。
- 小問 ②:×
- 損害保険契約者保護機構による補償割合は「保険金額の90%」ではなく、「責任準備金等の90%」(破綻後3カ月以内の事故による保険金請求は100%補償)等と規定されているため不適切です。
- 小問 ③:×
- 災害減免法による所得税の減免対象となる損害は、住宅や家財の損害額(保険金等を差し引いた後)がその時価の「2分の1以上」である場合です。「3分の1以上」ではありません。
覚えるポイント
- 損害保険契約者保護機構の補償割合は「保険金額」ではなく「責任準備金等」をベースに設定される。
- 災害減免法が適用される損害割合は住宅・家財の時価の「2分の1以上」である。
間違えやすいところ
- 保護機構の補償割合を「保険金や保険金額の90%」と単純化して誤答する。
- 災害減免法の要件である「時価の2分の1以上」を雑損控除等の他の要件や数値と混同しやすい。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 2級 実技 損保顧客資産相談業務』
公式問題 p.7(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
地震保険の補償内容・付帯方法・保険料率
リスク管理 · 地震保険 / 火災保険 / 損害保険料率算出機構
ファイナンシャル・プランナーのMさんが,相談者Aさんに対して説明した地震保険の商品概要等に関する次の記述①~③について,適切なものには○印を,不適切なものには×印を判定しなさい。
- ①
- 地震保険は,地震等を直接または間接の原因とする火災・損壊・埋没・流失による損害を補償するものであり,地震等の際における保険の対象の紛失や盗難は補償の対象とはならない。
- ②
- 地震保険は火災保険契約等に原則として自動付帯されるため,契約者が加入を希望しない場合は,申込書に地震保険を申し込まない旨の確認印を押して意思を明示する。
- ③
- 地震保険は民間各社が独自に保険料率を設定しているため,同一の構造・所在地・補償内容であっても保険料が異なり,各社を比較検討して契約する必要がある。
解答・解説を表示
解答
① ○ ② ○ ③ ×
解説
地震保険は地震等による被災者の生活安定を支援する公的性質の強い保険です。損害保険料率算出機構が算定する基準料率が全社一律で適用され,火災保険とセットで自動付帯される仕組みとなっています。
解き方
- 地震保険の対象となる損害事由を確認し,地震発生時の盗難・紛失が免責となるかを判断する。
- 火災保険契約時の自動付帯の原則および不付帯とする際の手続き方法を確認する。
- 地震保険の運営主体と保険料率の仕組みを把握し,会社間で保険料に差異が存在するかを判定する。
- 選択肢 ①正解
- 地震等の混乱に乗じた紛失や盗難による損害は地震保険の補償対象外(免責)と規定されているため適切です。
- 選択肢 ②正解
- 火災保険への原則自動付帯となっており,付帯しない場合は契約者が申込書に確認印を押印して意思表示するため適切です。
- 選択肢 ③不正解
- 地震保険は全社同一の保険料率(ノーリフィット・ノーロス)が用いられており,保険会社による保険料の違いはないため不適切です。
答えの内訳
- ①:○
- 地震保険において,地震・噴火またはこれらによる津波の際の紛失や盗難によって生じた損害は補償の対象外(免責事由)と定められています。
- ②:○
- 地震保険に関する法律に基づき,住居用建物を対象とする火災保険を締結する際は原則として自動付帯されるため,付帯を希望しない場合には申込書等に確認印(意思表示)を押す必要があります。
- ③:×
- 地震保険は政府と損保会社が共同運営する公的な保険であり,損害保険料率算出機構が算定した基準料率が適用されるため,建物の構造・所在地・補償内容が同じであればどの損保会社でも保険料は同額です。
覚えるポイント
- 地震保険の補償限度額は火災保険の30%~50%の範囲内(建物5,000万円・家財1,000万円が上限)。
- 地震保険料は建物の所在地(都道府県)と構造区分(イ構造・ロ構造)によってのみ決定され全社共通。
間違えやすいところ
- 地震火災費用保険金(火災保険本体の自動付帯特約)と地震保険自体の補償内容を混同しないように注意する。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等(地震保険に関する法律等)
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 2級 実技 損保顧客資産相談業務』
公式問題 p.8(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
火災保険の一部保険と比例てん補・価額協定保険特約
リスク管理 · 火災保険 / 一部保険 / 比例てん補 / 価額協定保険特約
保険価額2,500万円の住宅に保険金額1,000万円で加入した場合の火災保険の保険金計算および関連特約に関する以下の説明文の空欄①~④に入る最も適切な語句または数値を,語句群の中から選びなさい。 「仮に,Aさんが保険価額2,500万円の住宅に,保険金額を1,000万円として火災保険に加入した場合,こうした保険は( ① )保険と呼ばれます。この場合,支払われる損害保険金は( ② )てん補により算出されます。損害額が500万円であった場合の損害保険金の額は,計算式(損害額×保険金額/(保険価額×80%))により( ③ )となります。また,( ④ )特約を付帯すれば,再調達価額(新価)を基準に保険金額が設定され実損払いが可能となります。」
- イ
- 一部
- ロ
- 比例
- ハ
- 全部
- ニ
- 特例
- ホ
- 200万円
- へ
- 250万円
- ト
- 500万円
- チ
- 全部保険
- リ
- 比例てん補不適用
- ヌ
- 価額協定保険
解答・解説を表示
解答
① イ ② ロ ③ へ ④ ヌ
解説
火災保険において,保険金額が保険価額に満たない「一部保険」では,損害額全額ではなく保険金額と保険価額の割合に応じた「比例てん補」により削減されて保険金が支払われます。実損払いとするには価額協定保険特約などの付帯が必要です。
解き方
- 保険金額と保険価額の関係から,契約形態(全部保険,一部保険,超過保険)を判定して空欄①を特定する。
- 保険金算出ルール(比例てん補)を確認し,問題文の算式に数値(損害額500万円,保険金額1,000万円,保険価額2,500万円×80%)を代入して空欄②・③を計算する。
- 再調達価額を基準として実損払いにするための特約名称を確認し,空欄④を選択する。
小問ごとの答え
- 小問 ①:イ
- 保険金額(1,000万円)が保険価額(2,500万円)を下回る保険契約を「一部保険」といいます。
- 小問 ②:ロ
- 一部保険において,損害額に対して保険金額の保険価額(または80%等のてん補割合)に対する比率を乗じて算出する方法を「比例てん補」といいます。
- 小問 ③:へ
- 算式:500万円 × 1,000万円 / (2,500万円 × 80%) = 500万円 × 1,000万円 / 2,000万円 = 250万円となります。
- 小問 ④:ヌ
- 保険会社とあらかじめ協定した再調達価額を基準に契約し,保険金額を限度に実損額を全額補償する特約は「価額協定保険特約」です。
覚えるポイント
- 一部保険の比例てん補算式:損害額 × 保険金額 / (保険価額 × てん補割合80%)
- 保険金額が保険価額の80%以上であれば,損害額がそのまま実損払いとなる(保険金額が限度)。
間違えやすいところ
- 分母の「保険価額×80%」の計算(2,500万円×80%=2,000万円)を忘れ,単に保険価額2,500万円で割って200万円と誤答するケース。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等(損害保険の実務基準)
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 2級 実技 損保顧客資産相談業務』
公式問題 p.8(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
役員退職金に係る退職所得の金額の計算
タックスプランニング · 退職所得控除額 / 退職所得の金額 / 勤続年数の端数切上げ
Aさんが役員在任期間(勤続年数)27年1カ月で退任し、X社から役員退職金2,000万円を受給した場合における退職所得の金額を求めなさい。なお、計算過程を示し、答は万円単位で解答すること。また、これ以外の退職手当等および障害退職の事由はないものとする。
解答・解説を表示
解答
計算過程:勤続年数は27年1カ月であり、1年未満の端数を切り上げて28年となる。退職所得控除額=40万円×20年+70万円×(28年-20年)=1,360万円。役員等勤続年数が5年を超えているため通常の計算方法が適用され、退職所得の金額=(2,000万円-1,360万円)×1/2=320万円。答:320万円
解説
退職所得の控除額計算において、勤続年数に1年未満の端数がある場合は切り上げて1年として扱います。勤続年数20年超の場合は「800万円+70万円×(勤続年数-20年)」で控除額を計算し、原則として控除後の金額に2分の1を乗じて退職所得を算出します。
解き方
- 勤続年数27年1カ月の端数を切り上げて28年と判定する。
- 退職所得控除額を「40万円×20年+70万円×(28年-20年)=1,360万円」と計算する。
- 役員勤続年数が5年を超えていることを確認し、「(2,000万円-1,360万円)×1/2=320万円」を算出する。
答えの内訳
- 計算過程:勤続年数は27年1カ月であるため、1年未満の端数を切り上げて28年となる。退職所得控除額=40万円×20年+70万円×(28年-20年)=1,360万円。Aさんの役員在任期間は5年を超えているため通常の計算方法により、退職所得の金額=(2,000万円-1,360万円)×1/2=320万円
- 勤続年数に1カ月でも端数があるときは1年に切り上げて28年とし、勤続20年超の退職所得控除額を計算した上で、控除後の残額に2分の1を乗じて算出します。
- 答:320(万円)
- 収入金額2,000万円から控除額1,360万円を引いた640万円の2分の1である320万円となります。
覚えるポイント
- 退職所得控除の勤続年数は1カ月でも余りがあれば1年に切り上げる。
- 特定役員退職手当等(役員等勤続年数5年以下)でない限り、控除後の残額に1/2を乗じる。
間違えやすいところ
- 端数の1カ月を切り捨てて勤続年数を27年としてしまう。
- 控除後の残額に1/2を掛けるのを忘れてしまう。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 2級 実技 損保顧客資産相談業務』
公式問題 p.9(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
法人の損害保険を活用したリスク管理
リスク管理 · 店舗休業保険 / 生産物賠償責任保険(PL保険) / 受託者賠償責任保険 / 労働災害総合保険
MさんがAさんに対して行った法人の損害保険を活用したリスク管理に関する次の記述①~③について、適切なものには○、不適切なものには×をつけなさい。 ①「弁当の販売店舗で火災や爆発が発生し、営業が休止した場合の利益の減少に備え、店舗休業保険に加入することを検討してみてはいかがでしょうか。なお、店舗休業保険から支払われる保険金は、益金として算入されます」 ②「弁当を購入した顧客が食中毒を起こした場合の賠償責任リスクに備え、受託者賠償責任保険に加入することを検討してみてはいかがでしょうか。受託者賠償責任保険に加入することにより、X社が製造・販売した生産物の欠陥に起因して他人の身体に障害を与えた場合に、法律上の賠償責任を負うことによる損害に対して保険金が支払われます」 ③「弁当の配達を担当する従業員が、配達中の事故によってケガを負う場合に備え、就業中を補償の対象とする傷害保険に加入することを検討してみてはいかがでしょうか」
解答・解説を表示
解答
①○ ②× ③○
解説
法人向け損害保険では、営業休止時の利益補償(店舗休業保険)、製造・販売した生産物の欠陥等に伴う賠償責任補償(PL保険)、預かり物への損害を補償する受託者賠償責任保険など、補償対象となるリスクの種類に応じた正確な保険選択が重要です。
解き方
- 記述①の店舗休業保険の補償内容および保険金の益金算入の適否を確認する。
- 記述②の食中毒や製造物責任に対応する保険の種類(PL保険と受託者賠償責任保険の違い)を検討する。
- 記述③の就業中を対象とする傷害保険の活用方法が適切かを判断する。
小問ごとの答え
- 小問 ①:○
- 店舗休業保険は火災や爆発等により営業が休止または阻害されたことによる喪失利益や継続費用を補償する保険であり、受け取った保険金は法人税法上、益金に算入されます。
- 小問 ②:×
- 製造・販売した生産物の欠陥や食中毒などに起因する損害賠償責任を補償する保険は生産物賠償責任保険(PL保険)です。受託者賠償責任保険は他人から預かった受託物の損壊等に対する賠償責任を補償するものです。
- 小問 ③:○
- 配達中などの就業中に発生した業務上の事故による従業員のケガに備えて、就業中のみを担保する普通傷害保険などに加入することは適切です。
覚えるポイント
- 生産物の欠陥や食中毒による賠償リスクを補償するのは「生産物賠償責任保険(PL保険)」。
- 受託者賠償責任保険は顧客から預かった物を破損・紛失した際のリスクに備える保険。
間違えやすいところ
- 受託者賠償責任保険と生産物賠償責任保険(PL保険)の補償対象を取り違えてしまう。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 2級 実技 損保顧客資産相談業務』
公式問題 p.10(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
労働災害総合保険の補償構成と保険料精算時の経理処理
リスク管理 · 労働災害総合保険 / 法人契約の損害保険の経理処理 / 法定外補償保険 / 使用者賠償責任保険
X社が検討している労働災害総合保険について、その補償の構成(空欄①・②)および、契約時に暫定保険料80万円を支払い、翌事業年度の保険期間終了時に確定保険料が70万円となって差額精算が行われた際の経理処理の勘定科目・数値(空欄③・④)の組み合わせとして最も適切な語句・数値を語句群から選択しなさい。
- イ
- 災害付帯費用補償
- ロ
- 施設所有(管理)者賠償責任
- ハ
- 法定外補償
- ニ
- 賠償付帯費用補償
- ホ
- 使用者賠償責任
- へ
- 雇用関係賠償責任
- ト
- 雑損失
- チ
- 雑収入
- リ
- 10
- ヌ
- 70
- ル
- 80
解答・解説を表示
解答
① ハ ② ホ ③ チ ④ リ
解説
労働災害総合保険は、国の労災保険の上乗せ給付を行う「法定外補償保険」と、民事上の損害賠償責任に備える「使用者賠償責任保険」の2本柱で構成されます。保険料は期首に暫定保険料を支払い、期末・翌期に確定保険料との差額を精算します。過年度に損金算入済みの暫定保険料から返還を受けた差額は、当期の益金(雑収入)として処理します。
解き方
- 労働災害総合保険の基本的構成要素である「法定外補償」と「使用者賠償責任」の定義を当てはめ、空欄①にハ、空欄②にホを選定します。
- 前期に暫定保険料80万円を支払保険料として損金処理しているため、翌期の精算で返還される差額10万円(80万円-70万円)は貸方に「雑収入 10万円」として計上します。
小問ごとの答え
- 小問 ①:ハ
- 政府労災保険の給付に上乗せして定額の死亡・後遺障害・休業補償等を支払う補償は「法定外補償」保険です。
- 小問 ②:ホ
- 業務上の事故により企業が安全配慮義務違反等で被災従業員等に対して負う法律上の賠償責任を担保するのは「使用者賠償責任」保険です。
- 小問 ③:チ
- 過年度(前期)に全額損金算入した暫定保険料80万円に対し、確定保険料が70万円となり10万円の返還を受けた場合、貸方勘定には「雑収入」を計上します。
- 小問 ④:リ
- 返戻される差額は暫定保険料80万円-確定保険料70万円=10万円であるため、金額は「10」万円となります。
覚えるポイント
- 労働災害総合保険は「法定外補償」+「使用者賠償責任」で構成される。
- 翌期精算で保険料の返還を受けた場合は、貸方に「雑収入」を計上する。
間違えやすいところ
- 確定保険料70万円をそのまま精算仕訳の金額として記入してしまう誤りに注意する。
- 施設所有管理者賠償責任保険と使用者賠償責任保険の対象者(第三者か従業員か)を混同しやすい。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 2級 実技 損保顧客資産相談業務』
公式問題 p.11(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
住宅借入金等特別控除の要件(床面積・築年数・償還期間)
タックスプランニング · 住宅借入金等特別控除 / 適用要件 / 床面積要件 / 耐火建築物以外の中古住宅の築年数要件 / 償還期間要件
所得税における住宅借入金等特別控除の適用要件に関して、適用対象となる住宅の床面積要件(空欄①)、耐火建築物でない中古住宅の取得の日前建築年数要件(空欄②)、および住宅借入金等の償還期間要件(空欄③)に入る適切な数値を数値群から選択しなさい。
- イ
- 10
- ロ
- 15
- ハ
- 20
- ニ
- 25
- ホ
- 50
- へ
- 75
- ト
- 100
- チ
- 240
解答・解説を表示
解答
① ホ ② ハ ③ イ
解説
住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)を受けるには、床面積が50㎡以上で2分の1以上が居住用であること、返済期間が10年以上であること等の要件を満たす必要があります。また中古住宅を取得する場合、耐火建築物であれば築25年以内、耐火建築物以外(木造等)であれば築20年以内(または新耐震基準適合等)であることが求められます(※当時の法令基準)。
解き方
- 床面積要件を確認する:住宅借入金等特別控除の家屋の床面積要件は「50」㎡以上であるため、①はホを選定します。
- 中古住宅の築年数要件を確認する:木造等の「耐火建築物でない家屋」の築年数要件は「20」年以内であるため、②はハを選定します。
- 住宅借入金の償還期間要件を確認する:割賦償還の期間が「10」年以上である必要があるため、③はイを選定します。
小問ごとの答え
- 小問 ①:ホ
- 住宅借入金等特別控除の床面積要件は、登記簿上の床面積が「50」㎡以上で、その2分の1以上が自己の居住用であることです。
- 小問 ②:ハ
- 耐火建築物でない中古住宅(木造住宅など)の場合、取得の日以前「20」年以内に建築されたものであることが要件となります(耐火建築物の場合は25年以内)。
- 小問 ③:イ
- 住宅借入金等特別控除の対象となる住宅ローンは、償還期間が「10」年以上の割賦償還による借入金である必要があります。
覚えるポイント
- 床面積要件は50㎡以上、かつ2分の1以上が居住用。
- 中古住宅の築年数要件(当時):耐火建築物は25年以内、非耐火建築物は20年以内。
- ローンの返済期間要件は10年以上。
間違えやすいところ
- 中古住宅の築年数制限で、耐火建築物(25年以内)と耐火建築物以外(20年以内)を混同しやすい。
- ローンの償還期間(10年以上)と控除期間(原則10年間)を混同しないようにする。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 2級 実技 損保顧客資産相談業務』
公式問題 p.14(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
所得税の所得控除および一時所得の計算
タックスプランニング · 扶養控除 / 地震保険料控除 / 一時所得
Aさんの平成26年分の所得税額の計算に関する次の記述①~③について、適切なものには○印を、不適切なものには×印をつけなさい。 ① 長男Cさんは、控除対象扶養親族に該当するため、Aさんは、長男Cさんについて38万円の扶養控除の適用を受けることができる。 ② Aさんが支払う予定の火災保険および地震保険の保険料は所得控除の対象となり、いずれも地震保険料控除の適用を受けることができる。 ③ 一時払変額個人年金保険の解約返戻金額は、一時所得の対象となる。一時所得の金額は、解約返戻金額から一時払保険料を差し引き、さらに50万円の特別控除を控除した金額となる。
解答・解説を表示
解答
① × ② × ③ ○
解説
所得税における扶養控除は16歳以上の親族が対象であり、年少扶養親族は控除対象外です。また、損害保険料控除の廃止に伴い、火災保険料単体は控除対象にならず地震保険料のみが控除対象となります。一時払年金保険等の5年超経過後の解約返戻金差益は一時所得として計算します。
解き方
- 扶養親族の年齢要件を確認し、16歳未満である長男Cさんに扶養控除が適用されるかを判定する。
- 火災保険料および地震保険料について、所得税の地震保険料控除の適用可否を判定する。
- 契約から5年超経過した一時払変額個人年金保険の解約返戻金に係る所得区分と一時所得の計算式を確認する。
小問ごとの答え
- 小問 ①:×
- 所得税法における控除対象扶養親族は、その年の12月31日現在の年齢が16歳以上の扶養親族に限られます。長男Cさんは3歳(16歳未満の年少扶養親族)であるため、扶養控除の適用を受けることはできません。
- 小問 ②:×
- 地震保険料控除の対象となるのは地震保険契約に係る保険料であり、通常の火災保険料は所得控除(地震保険料控除)の対象外です。
- 小問 ③:○
- 契約者と受取人が同一の一時払変額個人年金保険を5年超で解約した場合、差益は一時所得となります。一時所得の金額は「解約返戻金-支払保険料-特別控除(最高50万円)」により計算されます。
覚えるポイント
- 扶養控除の対象となる控除対象扶養親族は、その年12月31日現在の年齢が16歳以上の親族である点。
間違えやすいところ
- 一時払養老保険や変額個人年金保険等を契約から5年以内に解約した場合は源泉分離課税となりますが、5年超の場合は一時所得となる点を取り違えやすいです。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 2級 実技 損保顧客資産相談業務』
公式問題 p.14(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
所得税額の計算(給与所得・地震保険料控除・算出税額・住宅ローン控除)
タックスプランニング · 給与所得の計算 / 地震保険料控除 / 所得税の速算表 / 住宅借入金等特別控除
Aさんの平成26年分の所得税の確定申告により還付される所得税額等を計算した表の空欄①~④に入る最も適切な数値を求めなさい。 給与所得の金額 ( ① )円 地震保険料控除 ( ② )円 課税総所得金額 2,306,000円 算出税額(課税総所得金額に対する所得税額) ( ③ )円 住宅借入金等特別控除 ( ④ )円
解答・解説を表示
解答
① 3,860,000 ② 30,000 ③ 133,100 ④ 98,000
解説
所得税額の計算では、まず各種所得金額から総所得金額を算出し、所得控除を差し引いて課税総所得金額を求めます。これに超過累進税率を乗じて算出した税額から、住宅借入金等特別控除などの税額控除を差し引くことで最終的な税額を決定します。
解き方
- 給与収入550万円に対応する給与所得控除額を計算し、収入から控除して給与所得の金額を算出する。
- 支払った損害保険料のうち、地震保険料控除の対象となる支払額から控除額を求める。
- 提示された課税総所得金額(2,306,000円)に速算表の税率と控除額を適用して算出税額を計算する。
- 住宅借入金の年末残高(980万円)に控除率1%を乗じて住宅借入金等特別控除額を計算する。
小問ごとの答え
- 小問 ①:3,860,000
- 給与収入550万円に対する給与所得控除額は「550万円×20%+54万円=164万円」となります。したがって給与所得の金額は「550万円-164万円=3,860,000円」です。
- 小問 ②:30,000
- 地震保険料控除の対象となる支払保険料は、地震保険の年間保険料30,000円のみです。支払金額が50,000円以下の場合はその支払金額の全額が控除額となるため、控除額は30,000円です。
- 小問 ③:133,100
- 課税総所得金額2,306,000円を速算表に当てはめると、195万円超330万円以下の区分となり、税率10%・控除額97,500円が適用されます。計算式は「2,306,000円×10%-97,500円=133,100円」となります。
- 小問 ④:98,000
- 住宅借入金等特別控除の額は、住宅借入金等の年末残高に控除率1%を乗じて求めます。借入金年末残高が980万円であるため、「9,800,000円×1%=98,000円」となります。
覚えるポイント
- 住宅借入金等特別控除額は、原則として住宅借入金等の年末残高の1%(100円未満切り捨て)である点。
間違えやすいところ
- 火災保険料(長期一括払など)を誤って地震保険料控除の対象に含めて計算してしまうミスが見られます。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 2級 実技 損保顧客資産相談業務』
公式問題 p.15(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.16(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
贈与税の各種特例と相続時精算課税の適用
相続・事業承継 · 相続時精算課税制度 / 教育資金の一括贈与非課税 / 受贈者の適格要件
Aさんの親族(長男の配偶者Dさん、孫Eさん、孫Fさん)が、平成26年中にAさんから贈与を受けた場合に関する次の記述①~③について、適切なものには○印を、不適切なものには×印をつけなさい。 ① Dさんが、Aさんから賃貸アパートの贈与を受けた場合、その贈与について、相続時精算課税制度の適用を受けることができる。 ② 孫Eさんが、Aさんから賃貸アパートの贈与を受け、その贈与について、相続時精算課税制度の適用を受けた場合、その翌年以後、Aさんから受ける現金の贈与については、暦年課税を選択することができない。 ③ 孫Fさんが、「直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税」の適用を受けて、Aさんから教育資金の一括贈与を受けた場合、2,500万円までの金額に相当する部分の価額が贈与税の課税価格に算入されない。
解答・解説を表示
解答
① × ② ○ ③ ×
解説
相続時精算課税制度は原則として直系尊属から直系卑属たる推定相続人(代襲相続人を含む)への贈与に適用され、一度選択すると同一贈与者からの贈与は暦年課税へ変更できません。また教育資金一括贈与の非課税限度額は受贈者ごとに1,500万円です。
解き方
- 受贈者(Dさん、Eさん)の親族関係および代襲相続人の該否を確認し、制度の適用要件を判定する。
- 相続時精算課税制度における選択後の課税方式変更の可否および教育資金一括贈与の非課税限度額の規定を適用して正誤を判断する。
小問ごとの答え
- 小問 ①:×
- 長男の配偶者であるDさんは、Aさんにとって直系卑属でも法定相続人(推定相続人)でもないため、相続時精算課税制度の適用を受けることはできません。
- 小問 ②:○
- 相続時精算課税制度を選択した場合、その特定贈与者からの贈与については以後の年において暦年課税へ戻す(選択し直す)ことはできません。
- 小問 ③:×
- 直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の非課税制度において、受贈者1人につき非課税となる限度額は最大1,500万円(学校等以外は500万円)です。
覚えるポイント
- 相続時精算課税の受贈者要件は直系卑属(代襲相続人含む)であり子の配偶者は対象外となる点。
- 教育資金一括贈与の非課税限度額は1人あたり1,500万円までである点。
間違えやすいところ
- 長男が死亡していても、長男の妻Dさんは代襲相続人にはならず直系卑属でもないため適用できない点を見落とすミス。
- 相続時精算課税制度を一度選択した後に暦年課税へ戻れると誤解するミス。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 2級 実技 損保顧客資産相談業務』
公式問題 p.18(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
相続時精算課税制度の要件と仕組み
相続・事業承継 · 相続時精算課税制度 / 年齢要件 / 贈与税額控除・還付
相続時精算課税制度(以下、「本制度」という)に関する以下の文章の空欄①~③に入る最も適切な語句を、〈語句群〉のなかから選びなさい。 「平成26年中に贈与を受け、本制度の適用を受けるためには、住宅取得等資金の贈与を受けた場合の本制度の特例によるものを除き、平成26年1月1日時点において、贈与者の年齢は65歳以上、受贈者の年齢は( ① )以上でなければならない。 本制度の適用を受けた後に特定贈与者の相続が発生した場合、本制度の適用を受けた贈与財産の( ② )における価額と相続財産の価額とを合算した金額を基に計算した相続税額からすでに納付した贈与税相当額を控除して、納付すべき相続税額を算出する。 なお、相続税額から控除しきれない本制度に係る贈与税相当額があり、相続税の申告をした場合、その還付を受けること( ③ )。」 〈語句群〉 イ.15歳 ロ.18歳 ハ.20歳 ニ.贈与時 ホ.相続時 へ.相続開始年の1月1日 ト.ができる チ.はできない
- イ
- 15歳
- ロ
- 18歳
- ハ
- 20歳
- ニ
- 贈与時
- ホ
- 相続時
- へ
- 相続開始年の1月1日
- ト
- ができる
- チ
- はできない
解答・解説を表示
解答
① ハ ② ニ ③ ト
解説
相続時精算課税制度は贈与時に一律20%等の軽減税率で課税し、特定贈与者の相続時にその財産を「贈与時の価額」で相続財産に加算して清算します。納付済みの贈与税額が算出した相続税額を上回る場合は還付を受けられます。
解き方
- 平成26年当時の相続時精算課税制度における受贈者の年齢要件(贈与年1月1日時点の年齢)を確認する。
- 相続税額計算時における合算財産の評価基準(贈与時の価額)および控除不足額の精算ルール(還付可能)を適用する。
小問ごとの答え
- 小問 ①:ハ
- 平成26年中の贈与において、相続時精算課税制度の受贈者の年齢要件は、贈与年の1月1日時点で「20歳以上」です。
- 小問 ②:ニ
- 相続時精算課税制度を適用した財産は、特定贈与者の相続開始時に「贈与時」の価額で相続財産に加算されます。
- 小問 ③:ト
- 相続税額から控除しきれない相続時精算課税に係る贈与税額がある場合、相続税申告により還付を受けること「ができる」と定められています。
覚えるポイント
- 相続時精算課税制度で相続財産に加算される財産の評価額は「贈与時」の価額である点。
- 相続税額から控除しきれない贈与税相当額は相続税申告により還付可能である点。
間違えやすいところ
- 相続財産に加算する際の価額を「相続時」の時価と混同してしまうミス。
- 控除しきれない贈与税額が掛け捨てになると誤認し、還付を受けられないと判断するミス。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 2級 実技 損保顧客資産相談業務』
公式問題 p.18(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
暦年課税および相続時精算課税における贈与税額の計算
資産承継・相続・贈与 · 暦年課税 / 相続時精算課税 / 贈与税の税額計算
平成26年中のAさんからの贈与について、以下の①および②の贈与税額を求めなさい。なお、計算にあたっては計算過程を示し、答は万円単位で解答すること。 ① Dさんが現金500万円の贈与を受けた場合の贈与税額(暦年課税の適用を受けるものとする) ② 孫Eさんが賃貸アパート(土地および建物の相続税評価額3,000万円)の贈与を受けた場合の贈与税額(相続時精算課税の適用を受けるものとする)
解答・解説を表示
解答
① 53万円 ② 100万円
解説
暦年課税の贈与税額は、1年間に受けた贈与財産の価額の合計から基礎控除額110万円を差し引き、課税価格に応じた超過累進税率を適用して算出します。一方、相続時精算課税制度では、累計2,500万円の特別控除限度額を差し引いた後の残額に対して一律20%の税率を乗じて算出します。
解き方
- ①では贈与額500万円から暦年課税の基礎控除110万円を差し引いて課税価格390万円を算出し、速算表を適用して税額を計算する。
- ②ではアパートの評価額3,000万円から相続時精算課税の特別控除額2,500万円を控除し、残額500万円に一律税率20%を乗じて税額を計算する。
答えの内訳
- ① 計算過程:課税価格=500万円-110万円(基礎控除額)=390万円 贈与税額=390万円×20%-25万円=53万円
- 暦年課税における課税価格は、贈与財産の価額から基礎控除額110万円を控除して求めます(500万円-110万円=390万円)。資料の速算表より「300万円超400万円以下」の区分(税率20%、控除額25万円)を適用し、390万円×20%-25万円=53万円となります。
- ① 答:53万円
- 暦年課税による贈与税額の計算結果は53万円です。
- ② 計算過程:課税価格=3,000万円-2,500万円(特別控除限度額)=500万円 贈与税額=500万円×20%=100万円
- 相続時精算課税制度では、特定贈与者ごとに特別控除限度額2,500万円まで非課税となります。特別控除額を超える部分に対して一律20%の税率を乗じて算出するため、(3,000万円-2,500万円)×20%=100万円となります。
- ② 答:100万円
- 相続時精算課税制度による贈与税額の計算結果は100万円です。
覚えるポイント
- 暦年課税の基礎控除額は受贈者1人あたり年間110万円であること。
- 相続時精算課税の特別控除限度額は特定贈与者ごとに累計2,500万円であり、超過分は一律20%課税となること。
間違えやすいところ
- 相続時精算課税において暦年課税の基礎控除110万円を併せて引いてしまうミスに注意する。
- 相続時精算課税の税額計算で超過累進税率の速算表を誤って適用しないよう注意する。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 2級 実技 損保顧客資産相談業務』
公式問題 p.17(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp) / 公式問題 p.19(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
2014年9月 2級 実技 損保顧客資産相談業務
参照した公式資料
金融財政事情研究会が公開した2014年9月 2級 実技 損保顧客資産相談業務の問題・解答資料です。
- 公式問題(公式掲載ページ) ↗ — www.kinzai.or.jp(資料の掲載案内)
金財のPDFは公式掲載ページからご覧ください。古い資料は現在の一覧に掲載されていない場合があります。

