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FP技能検定 · 学習ガイド

2023年9月 1級 学科(応用編)の問題・解答解説

日本FP協会・金融財政事情研究会の公式問題・模範解答を、級・学科/実技・公開年度に分けて収録しています。CBT公開問題は1セットの公表問題で、全受験者への出題を網羅するものではありません。

2023年9月 1級 学科(応用編)の概要
30:00

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在職老齢年金および在職定時改定・退職改定の仕組み

ライフプランニングと資金計画 · 在職老齢年金 / 在職定時改定 / 退職改定 / 標準報酬月額の定時決定 / 老齢厚生年金の繰下げ

次の文章の空欄①~⑥に入る最も適切な数値を解答しなさい。 〈在職老齢年金〉 Ⅰ 「65歳以上の厚生年金保険の被保険者に支給される老齢厚生年金は、その受給権者の老齢厚生年金の報酬比例部分の額に基づく基本月額と総報酬月額相当額との合計額が( ① )万円(支給停止調整額、2023年度価額)を超える場合、報酬比例部分の額の一部または全部が支給停止となります。総報酬月額相当額とは、受給権者である被保険者の標準報酬月額とその月以前の1年間の標準賞与額の総額を12で除して得た額との合計額です。 標準報酬月額は、7月1日において厚生年金保険の被保険者である場合、原則として、定時決定で決まり、毎年□□□月から( ② )月までの間に受けた報酬月額の平均を、厚生年金保険法の標準報酬月額等級表に当てはめて、その年の9月から翌年8月までの標準報酬月額とします。標準賞与額は、年3回以下で支給される賞与額の1,000円未満を切り捨てた金額です。厚生年金保険の標準賞与額の上限は、1月につき( ③ )万円です。 老齢厚生年金は、その支給を繰り下げることによって年金額を増額することができ、Aさんが70歳到達月に繰下げ支給の申出をした場合の増額率は( ④ )%になります。ただし、繰下げ待機期間中に在職している場合、在職により支給停止される額は増額の対象となりません」 〈在職定時改定・退職改定〉 Ⅱ 「65歳以上70歳未満の老齢厚生年金の受給権者が、基準日において厚生年金保険の被保険者である場合、毎年の基準日が属する月前の被保険者期間を算入して年金額を再計算し、基準日の属する月の翌月である( ⑤ )月から年金額が改定されます。これを『在職定時改定』といいます。 また、厚生年金保険の被保険者である受給権者が、退職により被保険者の資格を喪失し、かつ、被保険者とならずに被保険者の資格の喪失日から□□□月が経過した場合、その被保険者の資格を喪失した月前における被保険者であった期間を算入して年金額を再計算し、退職日から起算して( ⑥ )月を経過した日の属する月から年金額が改定されます。これを、『退職改定』といいます」

解答・解説を表示

解答

① 48(万円) ② 6(月) ③ 150(万円) ④ 42(%) ⑤ 10(月) ⑥ 1(月)

解説

在職老齢年金は、就労しながら年金を受給する高齢者の報酬水準に応じて年金支給額を調整する制度です。現行制度では、基準となる支給停止調整額を超えた分の2分の1が支給停止となる仕組みが取られており、働いた実績を早期に反映させる在職定時改定や退職時の退職改定とあわせて規定されています。

解き方

  1. 在職老齢年金の基本算式における2023年度の支給停止調整額(48万円)および標準報酬月額・標準賞与額の算定ルールを確認します。
  2. 年金繰下げの増額率計算式(月あたり0.7%)および在職定時改定・退職改定の各適用月・期間の規定を適用して空欄を埋めます。

答えの内訳

①:48
65歳以降の在職老齢年金において、支給停止調整額(基本月額と総報酬月額相当額の基準値)は2023年度価額で48万円です。
②:6
標準報酬月額の定時決定は、毎年4月から6月までの3カ月間に受けた報酬の平均額を等級表に当てはめて決定します。
③:150
厚生年金保険の標準賞与額の上限は、支給月ごとに1カ月につき150万円(健康保険は年間累計578万円)です。
④:42
繰下げ増額率は「増額月数×0.7%」で計算されます。65歳から70歳到達月までの待機期間は60月であるため、60月×0.7%=42%となります。
⑤:10
在職定時改定は、毎年9月1日(基準日)に被保険者である受給権者について前月(8月)までの被保険者期間を算入し、基準日の属する月の翌月である10月分から年金額が改定されます。
⑥:1
退職改定は、被保険者資格を喪失し再加入しないまま資格喪失日から1カ月を経過した場合に、退職日から起算して1カ月を経過した日の属する月から年金額が改定されます。
エルくんが報酬比例部分と総報酬月額相当額を基準と比較する箱へ入れ、基礎年金を計算対象外に分ける図。
在職老齢年金は対象となる基本月額と総報酬月額相当額を基に調整します。老齢基礎年金は停止対象外で、支給停止調整額は適用年度を確認します。

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覚えるポイント

  • 2022年4月改正以降、60歳代前半・後半ともに在職老齢年金の支給停止基準額は統一され(2023年度は48万円)、繰下げ上限年齢は75歳まで拡大されています。
  • 厚生年金の標準賞与額の上限は1カ月につき150万円、在職定時改定の反映月は10月分からです。

間違えやすいところ

  • 健康保険の標準賞与額の上限(年度あたり累計578万円)と厚生年金保険の上限(1回・1カ月につき150万円)を混同しないように注意が必要です。
  • 在職定時改定の基準日は9月1日ですが、改定された年金が支給される(年金額が改定される)のは翌月の10月分からです。

出題の前提:2023年4月1日現在施行の厚生年金保険法および国民年金法

出典:金融財政事情研究会『2023年9月 1級 学科(応用編)』
公式問題 p.4(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)

2023年9月 1級 学科(応用編)

参照した公式資料

金融財政事情研究会が公開した2023年9月 1級 学科(応用編)の問題・解答資料です。

金財のPDFは公式掲載ページからご覧ください。古い資料は現在の一覧に掲載されていない場合があります。